JP6826245B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来、所定条件が成立したことに基づいて遊技者に有利な遊技状態への移行抽選を行い、当該抽選に当選した場合に有利な遊技状態に移行する遊技機があった。
特開2017−196015号公報
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、第1遊技状態と、第2遊技状態と、当該第1遊技状態及び第2遊技状態よりも有利な第3遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、前記第2遊技状態に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第1計数手段と、通常区間と、有利区間と、を含む複数の遊技区間のうち、何れかの遊技区間に制御可能な遊技区間制御手段と、前記有利区間に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第2計数手段と、を備え、前記遊技区間制御手段は、前記第1遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記通常区間に制御し、前記第2遊技状態及び前記第3遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記有利区間に制御し、前記遊技状態制御手段は、前記第1遊技状態において、第1条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に制御することが可能であり、前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が第1遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する前に第2条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、前記第2計数手段による計数結果が前記第1遊技回数よりも多くの遊技が実行されたことを示す第2遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態に制御することが可能であり、前記第3遊技状態は、1セット所定遊技回数で構成され、継続抽選に当選することにより次セットを実行可能な特定第3遊技状態と、1セット所定遊技回数で構成され、継続抽選に当選することにより次セットを実行可能であり、且つ、前記特定第3遊技状態よりも継続抽選に当選する確率が高い特別第3遊技状態と、を含み、前記遊技状態制御手段は、前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する場合よりも、前記第2遊技状態において前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する前に前記第2条件が成立する場合の方が、高確率で前記特別第3遊技状態に制御することが可能であり、前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達することに基づいて、前記特別第3遊技状態に制御されない場合、前記特定第3遊技状態に制御することが可能である特徴とする構成にした。
第1実施形態のスロットマシンを手前側から見た図、内部構成を示す斜視図である。 第1実施形態のスロットマシンのブロック図である。 第1実施形態の内部抽選テーブル31を説明する図表である。 第1実施形態の配当テーブル32、移行先ATテーブル33を説明する図表である。 第1実施形態の遊技状態の遷移を説明する図である。 第1実施形態のAT状態の遊技状態の遷移を説明する図である。 第1実施形態のAT状態の仕様を説明する図表である。 比較例のAT状態の仕様を説明する図表である。 第2実施形態の各種テーブルを説明する図表である。 第2実施形態のAT状態の遊技状態の遷移を説明する図である。 第3実施形態に係る遊技機の外観を示す概略正面図である。 第3実施形態に係る遊技機の制御構成を示すブロック図である。 第3実施形態における演出ボタンを操作する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態における上部演出ボタンを操作する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態における第2操作画像と押し順画像の表示器での表示位置を説明する図である。 第3実施形態における第2操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第1変形例における第1操作画像の表示器での表示位置を説明する図である。 第3実施形態の第1変形例におけるART状態の前兆演出中に第1操作画像を表示する場合の表示器での表示位置の選択率を説明する図表である。 第3実施形態の第1変形例における操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第1変形例におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第1変形例におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第1変形例におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第1変形例におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第1変形例における拡大操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第2変形例におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第3変形例におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。 第3実施形態の第4変形例におけるART状態の前兆演出中に操作画像を表示する場合の表示器での表示を説明する図である。
(実施形態)
本発明の好ましい実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1〜図8を参照して、第1実施形態について説明する。
[スロットマシン10の構成]
スロットマシン10(遊技機)は、遊技場等に設置されるものである。
図1に示すように、スロットマシン10は、前面に開口部を有する筐体10bと、開口部を開閉可能に覆う前扉10aとを備える。
図1、図2に示すように、スロットマシン10は、メダル投入口11、ベットボタン12、スタートレバー13、ナビランプ14(14a〜14c)(出力手段)、停止ボタン15(15a〜15c)(停止操作手段)、有利区間ランプ16、表示部17、ランプ18、スピーカ19(出力手段)、リール20(20a〜20c)(変動表示手段)、ドラムユニット21、メダル払出装置22、設定ボタン24、主制御基板25、副制御基板26を備える。
なお、スロットマシン10は、主制御基板25、副制御基板26に設けられた記憶部、制御部を備え、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、スロットマシン10の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
メダル投入口11は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口11の内部には、メダルセレクタ11a(メダル検出手段)が設けられている。メダルセレクタ11aは、メダル投入口11に投入されたメダルを検出するセンサ等であり、検出信号を制御部25b(後述する)に出力する。
ベットボタン12、スタートレバー13は、遊技者がゲームを開始したりするために操作する操作部である。
ベットボタン12は、掛け数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能な操作手段の一例である。なお、ベットボタン12は、掛け数がそれぞれ異なる複数のボタンを備えていてもよい。
ナビランプ14(14a〜14c)は、停止ボタン15a〜15cの操作順を、遊技者に対してナビゲート(報知)する。ナビランプ14a〜14cは、停止ボタン15a〜15cの操作順に従って順に点灯するように制御されることにより、このナビゲートを行う。
停止ボタン15a〜15cは、リール20a〜20cの停止操作を行うための操作手段の一例である。停止ボタン15は、各リール20a〜20cに対応して設けられており、変動表示されている図柄を停止するための操作を受け付け可能である。停止ボタン15a〜15cは、例えば、各ボタンに内蔵されたLED等の発光手段が点灯することにより、押下操作可能な状態となる。
有利区間ランプ16は、有利区間(後述する)に滞在中において、点灯するように制御される。なお、スロットマシン10は、有利区間ランプ16に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
表示部17は、液晶表示装置等である。表示部17は、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
ランプ18、スピーカ19は、発光、音による演出等を行う。
表示部17、ランプ18、スピーカ19等は、各種情報を出力することにより、報知手段、演出手段等として利用できる。
また、後述するように、スピーカ19は、停止ボタン15a〜15cの操作順を、ナビランプ14と同様にナビゲートする。
リール20(20a〜20c)は、図柄を変動表示する可変表示手段の一例である。
各リール20a〜20cの周面には、複数(例えば20個)の図柄が表されている。図柄の種類は、例えば、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「青7(青文字の7)」、「赤7(赤文字の7)」、「BAR」等である。
ドラムユニット21は、リール20a〜20cを回転駆動させる装置である。ドラムユニット21は、筐体10b内部に設けられている。
上記形態により、回転駆動されるリール20a〜20cの周面の一部の図柄が、前扉10aの前面の窓部で視認されることにより、図柄が変動表示される。
なお、可変表示手段の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。また、可変表示手段の形態は、機械的なリールではなく、図柄を液晶表示装置等に表示する形態でもよい。
メダル払出装置22は、ホッパ22aに貯留されたメダルを、メダル払出口22bに払い出す装置である。
設定ボタン24は、遊技場の管理者等の選択操作を受け付けることにより、各当選役の当選確率の設定(つまり遊技の有利度合の設定)を複数の確率値(設定値)のなかから選択し、設定するために用いられる。
図2に示すように、主制御基板25と、メダルセレクタ11a、ベットボタン12、スタートレバー13、ナビランプ14、停止ボタン15、有利区間ランプ16、ドラムユニット21、メダル払出装置22及び設定ボタン24とは、通信ケーブルで接続されており通信可能である。
主制御基板25は、記憶部25a(記憶手段)、制御部25b(遊技状態制御手段、第1計数手段、第2計数手段、付与手段、更新手段、判定手段)を備える。
記憶部25aは、遊技に関する遊技プログラム、内部抽選を行うための各テーブル31〜33等(図3、図4参照)の各種情報等を記憶する。
図3に示すように、内部抽選テーブル31は、各ゲームにおける各当選役の当選確率を規定する。内部抽選テーブル31は、各当選役と、当選確率(分母34803)とを対応付けて記憶する。内部抽選テーブル31は、設定1〜3に対応した情報を有する。
本実施形態では、RT1状態、RT2状態の共通ベル役B,Cの当選確率が、設定1〜3間で異なっており、つまり、設定1〜3間で設定差が設けられている。
なお、設定は、2段階以下でも、4段階以上でもよく、また、各種当選役の振り分け率も一部又は全部について同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
図4に示すように、配当テーブル32は、各当選役と、各当選役に入賞した場合のメダル払出数とを対応付けて記憶する。
移行先ATテーブル33は、AT待機状態滞在中において、AT待機状態からAT状態1〜3のうち何れに移行するかを決定するために、参照される。
なお、払出数、当選確率、移行先のAT状態等は、これらのテーブルの規定に限るものではない。
各テーブルを利用した処理の詳細は、後述する。
制御部25bは、記憶部25aのプログラムによって動作する。これにより、制御部25bは、スロットマシン10の遊技の進行に関する処理等を行う。
また、制御部25bは、スタートレバー13等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部25aに記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置22等の装置を制御することにより、スロットマシン10の遊技を実現する。
制御部25bの詳細な処理は、後述する。
副制御基板26と、表示部17、ランプ18及びスピーカ19との間は、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御基板26は、主制御基板25からの指示に応じて、これらの装置を制御する。
副制御基板26は、記憶部26a、制御部26bを備える。
記憶部26aは、遊技に関する遊技プログラム等の各種情報等を記憶する。
制御部26bは、主制御基板25の制御部25bからのコマンド(指示)に応じて、スロットマシン10の遊技に同期した演出等の処理、制御を行う。制御部26bは、表示部17、ランプ18、スピーカ19等を制御することにより、映像出力、ランプ発光、ファンファーレ音出力等による演出を行う。これらの出力、演出は、例えば、遊技状態の移行を報知するもの、各遊技状態に対応したもの等である。
制御部25bの詳細な処理は、後述する。
[スロットマシン10の基本動作]
主制御基板25の制御部25b、副制御基板26の制御部26bは、以下のように、ゲームの基本動作を行う。
各ゲーム(本実施形態では、今回ゲームともいう)の開始時には、メダル(クレジットメダルも含む)を用いて掛け数の設定を行う。
掛け数の設定は、メダル投入口11から直接メダルを投入して設定する方法、ベットボタン12を押下操作して設定する方法等を有する。
メダル投入口11からメダルを投入する方法では、投入分のメダル枚数に対応する所定数の掛け数(ただし、メダル3枚に対応する掛け数「3」が上限)が設定されることになる。
ベットボタン12を用いる方法では、ベットボタン12が操作されると、クレジットメダルから、所定数(例えば、2枚、3枚)のメダル数が減算され、減算された分が掛け数として設定されることになる。クレジットメダルは、メダル投入口11からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、内部データとしてメダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
メダル投入やベットボタン12の操作により設定された掛け数は、主制御基板25の記憶部25aに記憶される。そして、掛け数が所定数になったときに、1回の遊技を実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
なお、掛け数の上限は、「1」、「2」、又は「4」以上でもよい。
図4の配当テーブル32に示すように、本実施形態では、非ボーナス状態滞在中には、3枚掛け遊技を想定しており、ボーナス状態滞在中には、2枚掛け遊技を想定している。
上記ゲーム開始可能な状態では、スタートレバー13の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー13が傾動操作されると、ゲームが開始される。本実施形態では、スタートレバー13の操作が有効な状態でこれが操作されることを「ゲーム開始操作」ともいう。ゲーム開始操作受付に応じて、リール20a〜20cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役等の複数の当選役(ハズレ役を含む)のなかから今回ゲームの抽選結果をリール20a〜20cの停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。これにより、制御部25bは、遊技媒体を付与するか否かに関して、内部抽選による判定を行う。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
なお、本実施形態では、内部抽選処理は、リール20a〜20cが定常回転に達する前に完了するものとするが、リール20a〜20cが回転を開始する前に完了するようにしてもよい。
各リール20a〜20cは、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。このような定常回転に達すると、各リール20a〜20cに対応して設けられた停止ボタン15a〜15cが押下操作可能な状態(停止ボタン操作の有効化)となる。
このような状態において各停止ボタン15が押下操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組み合わせで停止するように、各リール20a〜20cが停止制御される。
そして、第3リール停止操作後に、入賞ライン上に停止した図柄の組み合わせを判定した結果、所定の図柄の組み合わせであるときに入賞と判定され、図柄の組み合わせに応じた遊技価値が付与される。このように、制御部25bは、各ゲーム(単位遊技)の終了に基づいて、遊技結果に応じた遊技価値を付与する。
なお、第3リールとは、3つのリール20a〜20cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン15から指等を離した時点後のことをいう。
遊技価値の一例として、小役に対応する図柄の組み合わせの停止により、小役入賞が判定され、メダル払出装置22が駆動制御されることにより、メダル払出口22bに所定数のメダルが払い出される(図4の配当テーブル32参照)。
なお、メダルの払出は、クレジットメダルの上限数を超える分のみが払い出されるように構成することもできるが、所定のボタン等を事前に操作することにより、入賞が発生するごとに、入賞に対応するメダルが払い出されるように構成することもできる。
停止状態では、リール20a〜20cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が機外から視認可能に停止(「停止表示」ともいう)する。これにより、制御部25bは、上記内部抽選による判定結果に基づく態様で、変動表示している識別情報を停止表示可能に制御する。
そして、制御部25bは、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無を判定する。
制御部25bは、中段(上下方向に連続する3つの図柄のうち中央)の入賞ライン上に停止した図柄の組み合わせに基づいて、入賞の判定を行う。なお、入賞ラインは、これに限定されず、例えば、上段、中段、下段3つのラインと斜め2つのラインの計5ラインにしてもよく、また、これら5ラインのうち1以上の任意のラインにしてもよい。
(当選役)
当選役は、例えば、「小役」、「リプレイ役」、「ボーナス役」等を有する。
「小役」に対応する図柄の組み合わせは、例えば、ベル役、レア役、ハズレ役等である。
「ベル役」に対応する図柄の組み合わせは、入賞ライン上の「リール20a(左)・リール20b(中)・リール20c(右)」の順に、「ベル・ベル・ベル」である。
さらに、「ベル役」は、「共通ベル役A〜C」、「押し順ベル役1〜6」を有する。
「共通ベル役A〜C」の何れかに当選時には、押し順に関係なく図柄の組み合わせが揃う。「押し順ベル役1〜6(後述する)」の何れかに当選時には、押し順に従うことにより図柄の組み合わせが揃う。
「レア役」は、「チェリー役」、「スイカ役」を有する。「チェリー役」の図柄の組み合わせは、「チェリー・ANY・ANY」(ただしANYは任意の図柄)であり、「スイカ役」の図柄の組み合わせは、「スイカ・スイカ・スイカ」である。
制御部26bは、レア役に当選した遊技では、これらに対応する図柄の画像、又はその図柄を示唆する画像を、表示部17に表示する。遊技者は、この表示に従って目押しをともなう操作、つまり、表示部17等に表示された図柄と同じ図柄が入賞ライン上に停止するタイミングで各リール20a〜20cの停止操作をすればよい。制御部25bは、この停止操作に応じて、当選役に対応する図柄の組み合わせを停止表示する。
「リプレイ役」に対応する図柄の組み合わせの停止により、リプレイ入賞が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、すなわち、メダルを費やすことなく遊技可能な状態となる。
「リプレイ役」に対応する図柄の組み合わせは、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」(通常リプレイ)等である。
「ボーナス役」に対応する図柄の組み合わせは、「青7・青7・青7」等である。この図柄の組み合わせの停止に基づいて、遊技状態は、ボーナス状態に移行する。ボーナス状態の詳細は、後述する。
(押し順)
押し順とは、停止ボタン15a〜15cに対する操作順序である。
本実施形態では、押し順をともなう当選役として、押し順ベル役1〜6を有する。
以下のように、制御部25bは、内部抽選による判定結果が押し順ベル役1〜6(特定判定結果)であり、且つ、停止ボタン15a〜15cへの操作態様が押し順に従ったもの(特定操作態様)である場合に、ベル役に対応した図柄の組み合わせである「ベル・ベル・ベル」(特定態様)で、図柄を停止表示させる制御を実行する。
押し順の報知例として、例えば、「押し順ベル役1〜6」のうち「押し順ベル役1」に当選した場合には、ナビランプ14a〜14cは、左から右に向けて順次点灯し、スピーカ19は、「左」、「中」、「右」の順でそれぞれの音声を出力する。
このように、ナビランプ14、スピーカ19は、停止ボタン15a〜15cの操作順に関する情報(特定情報)を出力する。
なお、ナビランプ14、スピーカ19に加えて、又はこれらに代えて、表示部17が、停止ボタン15a〜15cの操作順に関する情報を出力してもよい。
遊技者が、このナビゲートに応じて、停止ボタン15を操作することにより、「押し順ベル役1」に対応する図柄の組み合わせが停止表示され、遊技者に遊技価値(規定枚数のメダルの払い出し、遊技状態の移行等)が付与される。
一方、「押し順ベル役1〜6」に当選した場合に、上記のようなナビゲートに従わずに、停止ボタン15を操作したときには、「押し順ベル役1〜6」に対応する図柄の組み合わせが停止されない。詳細な説明は省略するが、本実施形態では、このようなベル取りこぼしの操作がされた場合には、所定の図柄の組み合わせが停止表示し、また、1枚のメダルを払い出すように制御される。
[スロットマシン10の遊技の流れ]
図5等を参照しながら、本実施形態のスロットマシン10の遊技の流れの一例を説明する。
主制御基板25の制御部25b、副制御基板26の制御部26bは、スロットマシン10を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。
(AT、RT状態、ボーナス状態)
AT、RT状態、ボーナス状態について説明する。
ATは、アシストタイムの略称である。ATに制御された状態は、押し順ベル役1〜6の当選時において、停止ボタン15a〜15cの操作順が報知されることにより、ベル役の入賞をアシストする遊技状態である。このため、ATに制御された状態では、非ATに制御された状態に比べて出玉スピードが速くなる。そのため、ATに制御された状態は、非ATに制御された状態よりも、遊技者にとって有利な状態である。
RTは、リプレイタイムの略称である。本実施形態のRT状態は、リプレイ役の当選確率が定められたRT1状態、RT2状態を有する。
内部抽選テーブル31(図3参照)に示すように、RT1状態は、ボーナス役に当選可能な状態である。RT2状態は、ボーナス役に当選不可能な状態である。
また、ボーナス状態は、共通ベル役Aのみが当選する遊技状態である。
図5(A)に示すように、遊技状態は、RT1状態、RT2状態、ボーナス状態の間で移行可能に制御される。
RT1状態からRT2状態へは、本実施形態では、ボーナス役の当選(リプレイ役及びボーナス役の重複当選)に基づいて移行する。
RT2状態は、ボーナス役に内部当選した状態で遊技される状態であり、RT2状態からボーナス状態へは、RT2状態に滞在中において、ボーナス役に対応した図柄の組み合わせである「青7・青7・青7」が停止することに基づいて移行する。
なお、ATに制御された状態で押し順ベル役に当選した場合には、押し順に従って停止操作されることにより、ベル役に対応した図柄の組み合わせが停止表示する。また、押し順ベル役の当選時において押し順に従わずに停止操作された場合には、こぼし目に対応した所定の図柄の組み合わせ(ハズレ役と同一の図柄の組み合わせ等)が停止表示される。さらに、ハズレ役に当選した場合には、後述するように、遊技者は、ボーナス役を入賞させる目押し操作を行わない。
このため、RT2状態からボーナス状態へ移行する確率は、極めて低い。
なお、本実施形態のRT状態は、2つであるが、1つ又は3つ以上であってもよい。
また、設定リセット時等には、低リプレイ確率であるRT0に設定してもよい。RT0からRT1状態へは、例えば、所定の当選役に対応する図柄の組み合わせの停止表示(押し順ベル役当選時等の停止表示)、又は所定の当選役に対応しない図柄の組み合わせの停止表示(押し順ベル役当選時等のこぼし目の停止表示)等によって、容易に移行するようにしてもよい。
ボーナス状態からRT1状態へは、ボーナス滞在中において、ボーナス状態の終了条件が成立したことに基づいて移行する。ボーナス状態の終了条件は、メダルの払い出し枚数が40枚を超えることである。ボーナス状態滞在中には、共通ベル役Aのみが当選するので、ボーナス状態滞在中に21回の遊技が終了することにより(メダルを42枚払い出すことにより)、ボーナス状態からRT1状態に移行することになる。
また、ボーナス状態に移行する確率は低いが、ボーナス状態における遊技では、2枚掛けの遊技を想定しており、共通ベル役の当選及び入賞に基づいて、2枚のメダル払出数を決定する。このため、仮に、ボーナス状態に移行しても、遊技者は、獲得メダルの増加を期待できない。このため、本実施形態の遊技は、RT2状態において、ハズレ役当選時に(ボーナス役の入賞が可能な時に)、遊技者にボーナス役を入賞させる目押し操作をさせない仕様になっている。
上記処理によって、遊技状態は、RT1状態からRT2状態に移行後には、RT2状態からボーナス状態へは、移行しにくいように制御される。また、ボーナス状態からRT1状態へは、容易に移行する。
このため、スロットマシン10は、基本的に、RT2状態に制御された状態で、ボーナスには入賞させずに、遊技させる遊技性を有する。
(通常区間、有利区間)
図5(B)に示すように、制御部25bは、遊技状態を、通常区間(第1遊技状態)、有利区間を含む複数の遊技状態に制御可能である。
制御部25bは、通常区間では、通常状態に制御可能である。
また、制御部25bは、有利区間では、後述するように、AT待機状態(第2遊技状態)、AT状態1〜3(第3遊技状態)を含む複数の遊技状態に制御可能である。
制御部25b,26bは、所定の移行条件が成立することに基づいて、これらの遊技状態の間で移行するように制御可能である。
制御部25b,26bは、前述したRT1状態、RT2状態及びボーナス状態間の移行に関する制御と、通常状態、AT待機状態及びAT状態1〜3の移行の制御(つまり、有利区間及び通常区間内の移行に関する制御)とを、独立して行う。このため、遊技状態は、通常状態、AT待機状態及びAT状態1〜3の各状態に滞在中において、RT1状態、RT2状態及びボーナス状態間で移行する。但し、前述したように、本実施形態の遊技は、基本的に、RT2状態で行われるため、通常状態、AT待機状態及びAT状態1〜3の各遊技は、基本的に、RT2状態に滞在した状態で行われる。
本実施形態では、AT状態1〜3に滞在中にはATに制御され、通常状態及びAT待機状態滞在中には非ATに制御される。このため、AT状態1〜3は、通常状態及びAT待機状態よりも、遊技者にとって有利な状態である。
制御部25bは、通常区間から有利区間への移行抽選を、以下のように行う。
制御部25bは、通常状態滞在中の各ゲームにおいて、設定差が無い当選役(つまり、共通ベル役B,C以外の当選役)に当選したことに基づいて、通常状態からAT待機状態への移行抽選を行い、この移行抽選に当選したこと(第1条件が成立したこと)に基づいて、遊技状態をAT待機状態に移行させる。なお、制御部25bは、設定差がある当選役に当選した場合にも、有利区間への移行抽選を行うようにしてもよい。
このように、制御部25bは、有利区間への移行抽選の結果が非当選である場合には、通常状態を維持し、一方、当選である場合には、AT待機状態に移行させる。
この移行抽選の当選確率は、高確率であり、例えば100%でもよい。このため、遊技状態は、通常状態からAT待機状態に容易に移行する。すなわち、本実施形態では、大部分の遊技が、有利区間で実行される仕様になっている。
一方、制御部25bは、有利区間から通常状態への移行に関しては、AT状態1〜3での遊技が終了することに基づく制御(詳細は後述する)と、これとは別に、有利区間に移行後、「有利区間での連続ゲーム回数がリミッタ(第2遊技回数)である1500回に到達すること」の条件を満たすことに基づいて、通常区間である通常状態に移行させる制御とを実行可能である。
すなわち、制御部25bは、後者の制御では、AT待機状態に移行後、有利区間中に滞在中のゲーム回数として、AT待機状態とその後に移行するAT状態1〜3の何れかを含む遊技状態に制御されている期間における連続したゲーム回数をカウント(計数)し、そのカウント値(計数結果)を記憶部25aに記憶する。そして、制御部25bは、このカウント値が、1500回に到達することに基づいて、通常状態に移行し、また、これと同時にこのカウント値を、記憶部25aからリセット(消去)する。
なお、有利区間での連続ゲーム回数の上限は、1500回以外でもよく、例えば、2000回、3000回等でもよい。
但し、制御部25bは、このようなリミッタ到達に基づいて有利区間を終了させる制御が可能であるが、後述するように、本実施形態では、基本的に、リミッタ到達に基づいて有利区間が終了することはない。
AT待機状態、AT状態1〜3について、詳細に説明する。
(AT待機状態)
AT待機状態からは、AT状態1〜3の何れかに必ず移行し、かつ、他の遊技状態である通常状態には移行しないように制御される。つまり、AT待機状態は、AT状態1〜3の何れかに移行することを待機しながら、遊技を進行する状態である。
また、後述するように、AT状態1〜3は、AT状態2(第2の特別第3遊技状態)、AT状態1(第1の特別第3遊技状態)、AT状態3(特定第3遊技状態)の順に、獲得メダルの増加の期待度が高く、遊技者にとって有利に位置付けられる。本実施形態では、適宜、各AT状態の名称に期待度の程度を付記し、AT状態2(高)、AT状態1(中)、AT状態3(低)と表記する。
遊技者は、AT待機状態滞在中には、AT状態1〜3のなかから、より有利な状態への移行を狙って遊技することになる。
制御部25bは、AT待機状態滞在中のゲーム回数をカウントし、最大で256回のゲームを実行可能である。なお、有利区間のリミッタは、1500回であるので、この256回よりも多い。
図5(B)に示すように、AT待機状態は、AT待機状態滞在中のゲーム回数に応じて、序盤(計数結果が第3遊技回数よりも少ない第4遊技回数の状態)、中盤(計数結果が第1遊技回数よりも少ない第3遊技回数の状態)、終盤、天井(計数結果が第1遊技回数の状態)の4つに区分される。制御部25bは、序盤、中盤、終盤、天井から移行するAT状態の種別を、AT移行テーブル33(図4参照)を参照することにより決定する。
序盤は、AT待機状態に移行後、ゲーム回数1〜127回目(第4遊技回数)のゲームが実行される区間である。序盤からの移行先は、AT状態1(中)である。
中盤は、AT待機状態に移行後、ゲーム回数128〜199回目(第3遊技回数)のゲームが実行される区間である。中盤からの移行先は、AT状態2(高)である。
終盤は、AT待機状態に移行後、ゲーム回数200〜255回目のゲームが実行される区間である。終盤からの移行先は、AT状態3(低)である。
天井では、AT待機状態に移行後、256回目(第1遊技回数)のゲームが実行される。天井からの移行先は、AT状態1〜3の何れかである。なお、制御部25bは、天井到達時には、ゲーム開始操作応じて、AT移行テーブル33(図4参照)を参照することにより、AT状態1〜3の何れかを抽選処理によって決定する。
制御部25bは、AT待機状態のゲーム回数(計数結果)が256回になる前の区間である序盤、中盤、終盤に滞在中の各ゲームにおいて、レア役に当選したことに応じて、AT状態への移行抽選を行う。そして、制御部25bは、この移行抽選に当選したこと(第2条件が成立したこと)に基づいて、遊技状態を各区分に対応した種別のAT状態1〜3へ移行する。つまり、制御部25bは、AT状態への移行当選時点が、序盤に滞在中であればAT状態1(中)への移行を確定し、中盤に滞在中であればAT状態2(高)への移行を確定し、終盤に滞在中であればAT状態3(低)への移行を確定する。
序盤、中盤、終盤の各ゲームにおけるAT状態への移行確率(つまり初当り確率)は、例えば1/470である。
また、天井のゲームにおけるAT状態1〜3への移行抽選の当選確率は、100%である。つまり、制御部25bは、天井でゲームがされたことに基づいて抽選処理を行うことにより、遊技状態をAT状態1〜3の何れかに必ず移行させる。AT状態1〜3の各種別の当選確率は、AT状態1(中)が7%、AT状態2(高)が3%、AT状態3(低)が90%に設定されている(図4の移行先ATテーブル33参照)。このため、天井からの移行先は、AT状態3(低)である確率が高い。
上記処理によって、天井到達前の序盤、中盤の各ゲームにおいてAT状態に移行抽選に当選したことに基づくAT状態1,2への移行確率は、100%となる。これに対して、天井到達に基づくAT状態1,2への移行確率は、10%である。このため、序盤、中盤の方が天井よりも高確率である。
また、AT待機状態滞在中の有利度は、高い順から低い順に、中盤、序盤、天井、終盤になる。
スロットマシン10は、上記処理によって、遊技者に対して、以下のような心理を働かせて、AT待機状態の全区間において、遊技を促すことができる。
遊技者は、通常状態からAT待機状態に移行後には、まずは、序盤、中盤に滞在中に、レア役に当選させることにより、有利な遊技状態であるAT状態1,2への移行当選を狙って遊技することになる。このため、スロットマシン10は、AT待機状態に移行してから、天井到達前の序盤、中盤における遊技者の遊技意欲を向上できる。
さらに、序盤、中盤を比較すると、序盤からは、AT状態1(中)に移行するのに対して、中盤からは、AT状態2(高)に移行する。つまり、AT状態への移行当選時において、AT状態1(中)への移行確率は、序盤からが100%であり、中盤からが0%である。このため、AT状態1(中)への移行確率は、前者の方が後者よりも高確率である。
そのため、序盤滞在中には、AT状態への移行抽選に当選しないようにと、遊技者のドキドキ感を向上でき、AT状態への移行抽選に当選したとしても、AT状態2の次に有利なAT状態1に移行できる。
その後、中盤到達時には、遊技者に対して、達成感を与えるとともに、より有利なAT状態2への移行抽選に当選することの期待を向上できる。このため、中盤滞在中の遊技意欲を向上できる。
中盤滞在中にAT状態2へ移行できずに終盤に到達した場合、終盤におけるAT状態への移行当選時には、AT状態3(低)への移行確率が100%である。このため、終盤滞在中の遊技者の有利度は、低い。しかし、終盤の遊技を、AT状態へ移行することなく消化することにより天井に到達すれば、天井からAT状態1(中)、AT状態2(高)へ移行できる可能性がある。また、遊技者は、終盤滞在中において遊技を断念することは、これまでの序盤、中盤の遊技が無駄になってしまうといった心理が働く。しかも、終盤は、序盤、中盤よりも滞在ゲーム数が少ないので、消化しやすい。このため、終盤においても、遊技者の遊技意欲を維持できる。
(AT状態1)
図6、図7に示すように、AT状態1は、セット継続抽選型の遊技状態であり、最大15セットを実行可能である。各セットは、滞在ゲーム数(終了値)が決まっている。
制御部25bは、セット間の移行処理を、以下のように行う。
制御部25bは、各セットの最初のゲームのゲーム開始操作に基づいて、次セットへ移行するか否か、つまりAT状態1を継続するか否かを決定するための継続抽選処理(セット継続抽選処理)を実行する。制御部25bは、この継続抽選処理に当選した場合には、次セットへの移行を確定する。また、制御部25bは、これに応じて、次セットの滞在ゲーム数分のゲームを保証し、つまり、次セットの滞在ゲーム数分のゲームの実行権利を遊技者に付与する。
例えば、制御部25bは、1セット目の最初のゲームにおいて、次セットである2セット目に移行するか否かの継続抽選処理を行う。
制御部25bは、各セットにおいて、ゲームが実行されることに基づいて、ゲームをカウントし、そのカウント値(各セットのゲーム回数)(特定値)を記憶部25aに記憶することによりカウント値を更新する。
そして、制御部25bは、各セットのゲーム回数のカウント値が各セットの滞在ゲーム数に到達したこと、且つ、継続抽選処理において次セットを継続すると判定されていることに基づいて、次セットに移行し、つまり、AT状態1を継続する。
一方、制御部25bは、各セットのゲーム回数のカウント値が各セットの滞在ゲーム数に到達したこと、且つ、継続抽選処理において次セットを継続しないと判定されていることに基づいて、次セットに移行することなく遊技状態をAT状態1から通常状態に移行する。
各セットの概要を説明する。
1〜4セットは、同一条件の遊技状態であり、その滞在ゲーム数は、40回である。突破確率(つまり、AT状態1の継続率)は、68%である。
6〜9セットは、同一条件の遊技状態であり、その滞在ゲーム数は、80回である。突破確率は、80%である。
11〜14セットは、同一条件の遊技状態であり、その滞在ゲーム数は、120回である。突破確率は、90%である。
このため、遊技者の有利度は、低い順から高い順に、「1〜4セット」、「6〜9セット」、「11〜14セット」となる。すなわち、各セットの滞在ゲーム数は、「1〜4セット」、「6〜9セット」、「11〜14セット」の各セットの順に、順次多くなる。つまり、各セットのゲーム回数が滞在ゲーム数に到達するまでの遊技期間は、継続前のセットよりも、継続後のセットの方が長くなるように制御される。このため、各セットで獲得を期待できるメダル枚数は、「1〜4セット」、「6〜9セット」、「11〜14セット」の順に順次多くなり、また、突破確率も、この順に順次高くなる。
5セット目は、上記「1〜4セット」の4セット目から移行後、より有利な上記「6〜9セット」の6セット目に移行できるか否かに関するセットである。このため、5セット目は、遊技者にとっては、有利なセットへの発展をかけてチャレンジするセット(発展チャレンジともいう)に位置付けられる。5セット目の滞在ゲーム数は、10回である。突破確率は、50%である。
10セット目は、5セット目と同様に、遊技者にとっては、より有利な遊技状態に移行できるか否かに関わるセットに位置付けされる。つまり、10セット目は、上記「6〜9セット」の9セット目から移行後、より有利な上記「11〜14セット」の11セット目に移行できるか否かに関する。10セット目の滞在ゲーム数は、10回である。突破確率は、50%である。
エンディングである15セット目の滞在ゲーム数は、最も多く200回である。このため、遊技者は、獲得メダルのより多くの増加を期待できる。
制御部25bは、エンディングの滞在ゲーム数を消化することに基づいて、遊技状態を通常状態に移行する。
各セットの遊技は、滞在ゲーム数の前7割の期間(第1遊技期間)、これよりも後の後3割の期間(第2遊技期間)を含む複数の遊技期間から構成される。
前7割は、ATに制御され、後3割は、非ATに制御される。例えば、1セット目は、滞在ゲーム数全40回のうち前28回がATに制御され、後12回が非ATに制御される。
制御部25bは、前7割の期間においては、遊技状態をATに制御するので、前述したように、押し順ベル役1〜6の当選時のゲームにおいて、停止ボタン15a〜15cの押し順の報知を実行する。制御部25bは、抽選テーブルに従って当選役の抽選を行い、前7割の期間のメダル純増は、1ゲームあたり約+3枚である。
一方、制御部25bは、後3割の期間においては、遊技状態を非ATに制御するので、押し順ベル役1〜6に当選しても、押し順の報知を実行しない。制御部25bは、抽選テーブルに従って当選役の抽選を行い、後3割の期間のメダル純増は、1ゲームあたり約−1枚である。
このように、制御部25bは、滞在ゲーム数の前7割の期間の方が、後3割の期間よりも、単位遊技あたりにおける遊技価値の増加期待度が高くなるように制御可能である。
これにより、スロットマシン10は、各セットに移行直後の前7割の区間では、これ以前よりも出玉スピードが速くなるので、遊技を盛り上げることができる。なお、スロットマシン10は、後3割の区間では、AT状態を継続するか否かの演出等を、表示部17等で実行してもよい。
また、スロットマシン10は、「1〜4セット」から「6〜9セット」等のように、セットが進行する程、遊技者に有利な遊技状態に制御可能である。このため、スロットマシン10は、より上位のセットに発展させるようにと、遊技者を遊技に熱中させることができるので、遊技の興趣を向上できる。また、AT状態1に移行後の遊技に変化を付けることができるので、遊技が単調にならない。
なお、各セットの遊技は、例えば、以下のように変形してもよい。
(1)制御部25bは、AT状態1の継続抽選処理を、各セットの最初のゲームで行うのではなく、他のタイミングで実行してもよい。制御部25bは、AT状態1の継続抽選処理を、例えば、各セットの後3割の区間の各ゲームで実行してもよい。
(2)制御部25bは、後3割の区間のゲームで押し順ベル役に当選した場合にも、前7割に区間と同様に、ATに制御してもよい。この場合には、各セットの全期間に渡って、遊技者にとって有利な遊技状態に制御できる。
また、制御部25bは、押し順ベル役に当選した場合に、所定の確率で、押し順の報知を実行してもよい。この場合には、制御部25bは、例えば、前7割における押し順の報知の確率を、後3割における押し順の報知の確率よりも高くしてもよい。
(3)エンディングにおいて、制御部25bは、AT、非ATに制御された区間を、前後の区分に分けなくてもよい。この場合には、制御部25bは、例えば、滞在ゲーム数200回のうち、押し順の報知を実行するゲーム、押し順の報知を実行しないゲームをそれぞれ7割、3割の割合で、不規則に実行してもよい。この場合には、押し順ベル役に当選時には、エンディングの全区間のゲームにおいて、押し順が報知される可能性を有する。このため、エンディング全区間に渡る遊技の興趣を向上できる。
(4)AT待機状態滞在中のゲームでAT状態1への移行抽選に当選した場合に、当該ゲームの次ゲームからAT状態1に直接移行するではなく、当該ゲームの後に前兆ゲームを実行後に、AT状態1のゲームを開始してもよい。
(5)制御部25bは、各セットで実行されたゲームを加算処理することにより各セットの遊技を終了させるのではなく、実行されたゲームを減算処理することにより各セットの遊技を終了させるように制御してもよい。この場合には、制御部25bは、各セットでゲームが実行されるごとに、各セットの滞在ゲーム数から1ずつ減算することにより残りゲーム数を算出し、そして、残りゲーム数が0になったことに基づいて各セットの遊技を終了させればよい。
また、制御部25bは、各セットの滞在をゲーム数で管理するのではなく、例えば、各セットの差枚数、払出枚数、所定の小役数(例えば共通ベルの当選数)等の少なくとも1つで管理するようにしてもよい。この場合には、制御部25bは、各セットにおける差枚数、払出枚数、所定の小役数等をカウントし、このカウント値が予め特定された数値(特定値)に到達したことに基づいて、各セットの遊技を終了させればよい。
(6)各セットの滞在ゲーム数(40回、80回、120回等)は、固定値ではなく、変動してもよい。例えば、制御部は、各セットのゲームでレア役に当選したことに基づいて上乗せ抽選処理を実行し、そして、この上乗せ抽選処理に当選したことに基づいて各セットの滞在ゲーム数を上乗せ(増加)してもよい。
(AT状態2)
図7に示すように、AT状態2は、継続抽選処理の突破確率(つまり当選確率)が、AT状態1よりも高くなるように処理される。他の処理は、AT状態2、AT状態1で同じである。
すなわち、AT状態2の1〜4セットの各セットの突破確率は、85%であり、6〜9セットの各セットの突破確率は、90%であり、11〜14セットの各セットの突破確率は、95%である。また、5セット目、10セット目の突破確率は、それぞれ、90%である。
また、その他の処理(例えば、各セットのゲーム回数、エンディング終了時の累計期待枚数等)は、AT状態2、AT状態1で同じである。
図7に示すように、上記処理によって、遊技者にとっては、AT状態2は、AT状態1よりも、格段に有利に制御される。
例えば、AT状態に移行後の期待ゲーム数、期待枚数は、AT状態1が138回、248枚であるのに対して、AT状態2が434回、781枚である。また、エンディング到達率は、AT状態1が1.4%であるのに対して、AT状態2が22.6%である。
また、AT状態2においても、AT状態1と同様に、セットが進行する程、遊技状態を遊技者に有利にするので、遊技者を遊技に熱中させ、遊技の興趣を向上できる。但し、AT状態2は、突破確率がAT状態1よりも高い。このため、AT状態2は、より多くのゲーム回数を実行できる可能性が高く、その効果をより向上できる。
(第1実施形態のAT状態2、比較例のAT状態の比較)
ここで、本実施形態のAT状態2と、比較例のAT状態とを比較することにより、上記効果をより明確に説明する。
図7、図8に示すように、本実施形態のAT状態2、比較例のAT状態は、期待ゲーム数、期待枚数が同じになるように設計されている。但し、比較例のAT状態は、第1実施のAT状態2とは異なり、各セットの突破率が同じである。
すなわち、比較例のAT状態の1〜4セット、6〜9セット、11〜14セットの各セットの突破確率は、同じ83.6%である。なお、5セット目、10セット目の突破確率は、比較例のAT状態、本実施形態のAT状態2の両方とも、90%である。
比較例のエンディング到達率は、9.44%であり、これは、本実施形態のAT状態2の22.6%の半分以下の確率である。
このように、期待ゲーム数、期待枚数は、両者でほぼ同一であるのに対して、エンディング到達率は、本実施形態のAT状態2が比較例のAT状態よりも高い。また、エンディング到達前においても、例えば、累計期待枚数1000枚の到達時は、本実施形態のAT状態2が11セット目であるのに対して、比較例のAT状態が8セット目である。
これらのことは、AT状態に移行後の累計期待枚数を、両者で同程度に設計にした場合に、本実施形態のAT状態2は、比較例のAT状態よりも、AT状態の後側の区間での獲得メダルを多くできること、多くのセットの遊技を実行できること等を示す。これによって、本実施形態のAT状態2は、AT状態の後側の区間での遊技を盛り上げることができる。
一方で、同じ程度の期待ゲーム数、期待枚数のAT状態の遊技を実行する場合に、比較例のAT状態は、全区間での遊技が単調になってしまい、また、遊技の盛り上がりに欠ける。
このように、本実施形態のAT状態は、セット突破率を、遊技が進むに従って高くすることにより、前述したように遊技者を熱中させることに加えて、AT状態の後側の区間での遊技を盛り上げることができる。
(AT状態3)
制御部25bは、AT状態3では、遊技者のメダルの獲得枚数が50枚(つまり差枚数50枚)になるまでATに制御する。また、制御部25bは、獲得枚数が50枚になったゲームの次ゲームから通常状態に移行する。
AT状態のメダル純増は、約+3枚であるので、AT状態3滞在中のゲーム回数は、17回程度である。
このように、AT状態3(低)のメダルの期待枚数は、AT状態1(中)、AT状態2(高)よりも少なく、また、その期待ゲーム数も、AT状態1(中)、AT状態2(高)よりも少ない。
これにより、遊技者にとって、AT状態3(低)は、AT状態1(中)、AT状態2(高)よりも、不利な遊技状態に位置付けられる。
なお、AT状態3から通常状態への移行条件は、上記のようなメダルの差枚数管理によるものではなく、ゲーム数管理によるもの(例えば、AT状態3に滞在中のゲーム回数が20回に到達したこと)にしてもよい。
以上の処理によって、本実施形態のスロットマシン10は、前述した作用、効果の他に、以下の作用、効果を奏する。
(1)AT待機状態滞在中には、有利区間のリミッタ到達前であるゲーム回数256回以内に、確実に、AT待機状態からAT状態1〜3の何れかに移行する。このため、AT状態1〜3の何れかに移行後、有利区間のリミッタであるゲーム回数1500回に到達するまでに、十分なゲーム回数(1244回=1500回−256回)を確保できる。このため、AT状態1〜3に何れかに移行後のATの仕様を、十分なゲーム回数(図7の例では、1180回)を確保して設計できる。
(2)上記(1)等の作用によって、AT状態1,2のエンディング終了時における有利区間のゲーム回数は、最大で1436回(AT状態1,2が最大1180回、AT待機状態が最大256回)である。このため、AT状態1,2のセットが進んだ場合に、有利区間のリミッタ(1500回)に到達前に、有利区間を終了させることができるので、AT状態1,2の遊技を確実に消化できる。つまり、有利区間のリミッタ到達に基づいて、AT状態1,2が終了してしまうことを、抑制できる。このため、AT状態1,2のセット数が進む程、メダル獲得枚数を多くする仕様、つまり、AT状態1,2の後側のセットのゲーム数を多くする仕様にしても、仕様で想定した数量のメダルを確実に払い出すことができる。
(3)AT状態として、有利度合いの異なるAT状態1〜3といった種別を設けることにより、遊技が単調になってしまうことを防止できる。
また、AT待機状態滞在中において、天井からAT状態に移行するよりも、天井到達前の序盤、中盤からAT状態に移行した方が、有利な遊技状態に移行する確率が高い。このため、AT待機状態からAT状態への移行タイミングに応じて、有利度合いが異なるといった特異な遊技を提供できる。
さらに、通常状態からAT待機状態には容易に移行し、AT待機状態滞在中において、天井到達前にAT移行抽選に当選しない場合でも、天井到達時にはAT状態1〜3の何れかに必ず移行する。このため、スロットマシン10は、「長時間遊技したのにAT状態で遊技できない」といった遊技者の不満が生じにくく、また、AT待機状態滞在時からAT状態に到達するまでの時間を短時間にした遊技を提供できる。
(第2実施形態)
次に、図9、図10を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、第2実施形態の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を適宜付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態のスロットマシンは、AT待機状態滞在中の処理を、第1実施形態から変更したものであり、その他の構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態では、異なる移行先ATテーブル233A,233B,233Cを有する3つの形態のスロットマシンについて説明する。
図9(A)の移行先ATテーブル233Aは、AT待機状態の序盤からの移行先としてAT状態2(高)であること、中盤からの移行先がAT状態1(中)であることの情報を記憶する。終盤、天井からの移行先の情報は、第1実施形態と同様である。
このため、このスロットマシンは、AT待機状態に移行直後である序盤における有利度が最も高い。これにより、AT前状態の序盤、中盤、終盤の有利度を、第1実施形態とは異なるものにできる。また、AT待機状態の遊技を、AT待機状態に移行直後から盛り上げることができる。
なお、序盤、中盤、終盤と、これらの移行先のAT状態の種別との対応付けは、上記から適宜、変更してもよい。
図9(B)の移行先ATテーブル233Bは、AT待機状態の序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別の当選確率を記憶する。
このスロットマシンの主制御基板の制御部(図2の制御部25b参照)は、序盤、中盤、終盤の各ゲームでレア役に当選したことに基づいてAT状態に移行するか否かの抽選処理を実行し、当該抽選処理と同時又は当該抽選処理後に、移行先ATテーブル233Bを参照することにより、移行先のAT状態の種別の抽選処理を実行する。つまり、制御部は、序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別を、天井到達時の処理と同様に、抽選によって決定する。
このスロットマシンは、序盤、中盤、終盤からAT状態に移行する場合に、AT状態の種別が一義的に決定されない。このため、遊技に変化を付けることができるので、遊技の興趣を向上できる。
移行先ATテーブル233Bの例では、序盤における当選確率は、AT状態1(中)が最も高く90%であり、AT状態2(高)が7%、AT状態3(低)が3%である。中盤における当選確率は、AT状態2(高)が最も高く90%であり、AT状態1(中)が3%であり、AT状態3(低)が7%である。終盤における当選確率は、AT状態3(低)が最も高く90%であり、AT状態1(中)が7%であり、AT状態2(高)が3%である。
このため、序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別は、第1実施形態と同じAT種別である確率が高い。そのため、このスロットマシンは、第1実施形態と同様な作用、効果を奏する。但し、序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別の当選確率は、移行先ATテーブル233Bの内容に限定されることなく、適宜変更してもよい。
図9(C)のシナリオテーブル234は、シナリオ1〜3に関する情報を記憶する。
シナリオ1〜3は、各シナリオの当選確率の情報、AT待機状態の全256回の滞在ゲーム数を、序盤、中盤、終盤、天井に区分けして配分するための情報を有する。
シナリオ1〜3間では、AT待機状態の滞在ゲーム数を、区分けする情報が異なる。
例えば、シナリオ1は、AT待機状態の全256回の滞在ゲーム数を、序盤、中盤、終盤、天井に、それぞれ1〜127回目、128〜199回目、200〜255回目、256回目に区分けする情報を記憶する。
当選確率は、全シナリオ1〜3で同じであり、33.3%(1/3)である。
図9(C)の移行先ATテーブル233Cは、AT待機状態の序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別の当選確率を記憶する。AT状態の当選確率は、序盤、中盤、終盤で同じであり、AT状態1(中)が30%、AT状態2(高)が20%、AT状態3(低)が50%である。
なお、移行先ATテーブル233Cは、移行先ATテーブル233Bと同様に、移行先のAT状態の選択確率が序盤、中盤、終盤間で異なる情報を記憶していてもよい。
図10に示すように、シナリオテーブル234、移行先ATテーブル233Cを有するスロットマシンの制御部は、通常状態からAT待機状態への移行時において、シナリオテーブル234を参照することにより、抽選処理によりシナリオ1〜3の何れかを決定する。
これにより、制御部は、AT待機状態に滞在中の序盤、中盤、終盤の各ゲーム回数を決定する。
制御部は、例えば、抽選処理によりシナリオ1に決定した場合には、序盤、中盤、終盤、天井のゲームを、それぞれ1〜127回目、128〜199回目、200〜255回目、256回目に設定し、遊技を進行する。
また、制御部は、通常状態からAT待機状態への移行時において、上記シナリオ抽選処理を実行後、移行先ATテーブル233Cを参照することにより、序盤、中盤、終盤から移行可能なAT状態の各種別をAT種別抽選処理により決定する。
これにより、序盤、中盤、終盤のゲーム数が一義的に決定されないことに加えて、序盤、中盤、終盤から移行可能なAT状態の種別も、一義的に決定されないことになる。このため、遊技により一層の変化を付けることができるので、遊技の興趣を向上できる。
なお、AT待機状態の滞在ゲーム数は、シナリオ1〜3で共通であり256回であるが、一部又は全部のシナリオについて、256回以外にしてもよい。
以上説明したように、第1、第2実施形態のスロットマシンは、AT状態として、有利度合いの異なる複数のAT状態1〜3を設けることにより、遊技が単調になってしまうことを抑制し興趣を向上できる。また、AT待機状態からAT状態への移行タイミングに応じて、AT状態の有利度合いが異なるといった特異な遊技を提供できる。さらに、AT待機状態には、天井が設けられるため、AT待機状態からAT状態1〜3の何れかに確実に移行する遊技を提供できる。
これに対して、従来の遊技機は、通常区間において所定条件が成立したことに基づいて、遊技者に有利な遊技状態である特定遊技状態(AT状態等)への移行に関する抽選を行い、当該抽選に当選した場合、有利区間に移行させるとともに、特定遊技状態に制御する。しかし、従来の遊技機は、特定遊技状態の種別が1種類しかないため、遊技が単調になってしまうので、興趣の向上を十分に図れなかった。
以上、本発明の好ましい形態について説明したが、本発明は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
なお、前述した実施形態の各構成及び後述する変形形態の構成は、それらの一部を用いること、又は適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)第1、第2実施形態において、有利区間のリミッタに基づく終了条件は、ゲーム数管理による例を示したが、これに限定されない。有利区間の終了条件は、例えば、有利区間に滞在中に払い出されるメダル数(獲得遊技媒体数)に関連した条件でもよい。この条件は、例えば、メダルの差枚数、メダルの払出枚数等に関するものである。また、制御部25bは、有利区間の終了条件として、例えば、ゲーム数管理、差枚数管理及び払出枚数管理のうち2以上を設定した上で、有利区間を管理してもよい。
制御部25bは、差枚数管理の場合には、有利区間滞在中のメダル投入数及びメダル払い出し数をカウントしこれらの差枚数を管理すればよく、また、払出枚数管理の場合にはメダル払い出し数をカウントすればよい。
この場合には、有利区間のリミッタ(第1獲得遊技媒体数)として、差枚数又は払出枚数を、例えば2400枚と設定できる。
制御部25bは、差枚数管理の場合には、差枚数が有利区間のリミッタに到達することに基づいて、有利区間から通常区間である通常ステージに移行すればよく、また、払出枚数管理の場合には、払出枚数が有利区間のリミッタに到達することに基づいて、同様に通常ステージに移行すればよい。なお、制御部25bは、有利区間終了時には、有利区間におけるゲーム数(カウント値)、差枚数等を消去する。
これらの場合であっても、第1、第2実施形態と同様な効果を奏する。
(2)第1、第2実施形態において、通常状態からAT待機状態に一旦移行し、その後にAT待機状態からAT状態1〜3の何れかに移行する例を示したが、これに限定されない。例えば、通常状態からAT状態の1〜3の何れかに、直接移行するようにしてもよい。
(3)第1、第2実施形態において、AT待機状態の滞在ゲーム数は、256回である例を示したが、これに限定されない。AT待機状態の滞在ゲーム数は、256回以外でもよい。この場合でも、AT状態に移行後に十分なゲーム回数を確保するために、AT待機状態の滞在ゲーム数は、有利区間のリミッタ未満であることが好適である。
なお、AT待機状態に天井を設定せずに、AT待機状態滞在中にリミッタに到達するよることにより、通常状態に移行可能にしてもよい。
(4)AT待機状態における初当り確率は、1/470以外でもよい。また、有利区間で実行する遊技は、ATタイプではなく、ARTタイプでもよい。さらに、AT状態の種別は、2種類以下でも、4種類以上でもよい。
(5)第1、第2実施形態において、発展チャレンジ(5セット目、10セット目)の前後の両セットは、1セットの滞在ゲーム数が異なる例を示したが、これに限定されない。発展チャレンジの前後の両セットは、1セットの滞在ゲーム数が同じでもよい。
また、1セットのゲーム数は、第1、第2実施形態で説明したゲーム数(40回、80回、120回)等以外でもよい。
さらに、発展チャレンジ後のセットの滞在ゲーム数は、発展チャレンジ前のセットの滞在ゲーム数よりも、少なくてもよい。
さらにまた、発展チャレンジのセットのゲーム数は、10回以外でもよく、また、その実行回数は、2回(5セット目、10セット目)以外でもよい。また、発展チャレンジは、そのセットごとに、ゲーム数が異なっていてもよい。
(6)AT状態1、AT状態2の継続率(各セットの突破確率)は、第1、第2実施形態で説明した継続率(図7参照)以外でもよい。
また、AT状態1とAT状態2の継続率は、発展チャレンジ前後で異なる例を説明したが、同じでもよい。さらに、発展チャレンジ後の継続率の方が、発展チャレンジ前の継続率よりも低くてもよい。
(7)第1、第2実施形態において、14セット目の継続抽選に当選することにより、エンディングに移行する例を示したが、これに限定されない。
例えば、発展チャレンジの継続当選時の一部(例えば、継続当選時の1%)でエンディングに移行するようにしてもよい。この場合には、エンディングのゲーム回数を、発展チャレンジ以降のセット数に係るゲーム回数、及びゲーム回数200回の和にしてもよい。
(8)第1、第2実施形態では、遊技状態制御手段等の各種手段としての動作を主制御基板の制御部が行ったが、副制御基板の制御部がその一部又は全部を行い、副制御基板の制御部が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御基板の制御部が各種手段として実行する動作を、主制御基板の制御部がその一部又は全部を行い、主制御基板の制御部が各種手段として動作することもできる。
すなわち、スロットマシン10は、種々の機能を、仕様等に応じて2つの制御部に分担してもよく、また、各制御部に対応した各記憶部を備えていればよい。また、2つの制御部、2つの記憶部は、それぞれ1つの制御部、1つの記憶部であってもよい。
(9)第1、第2実施形態では、遊技機は、スロットマシンである例を示したが、これに限定されない。遊技機は、例えば、パチンコ(例えば、玉スロ)等その他の遊技装置であってよい。
また、遊技機は、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る遊技機の第3実施形態について、図11〜図28を参照して説明する。
まず、図11を参照して、第3実施形態におけるスロットマシン1001の全体構成を説明する。図11に示すように、スロットマシン1001は、筐体(図示省略)に軸着され、筐体の開口部を開閉可能に覆う前扉1001aを備えている。
前扉1001aの上部には、中央に開口窓部が形成された表示器前面枠1017が備えられている。表示器前面枠1017の後方には、例えば、液晶表示器から構成され、遊技に応じた表示による演出や各種報知情報など、複数の情報を表示可能な表示手段としての表示器1008が備えられている。この表示器1008は、表示領域が表示器前面枠1017の開口窓部から前方に臨んだ状態で配設されている。表示器1008の左右には、音による演出や報知を行うスピーカ1009と、発光による演出や報知を行うランプ1011が備えられている。
また、表示器1008の一側方(正面視右側)には、例えば、液晶表示器から構成され、表示器1008と同様に遊技に応じた表示による演出や情報表示を行う補助装置として例示する補助表示器1019が隣設されている。また、補助表示器1019の下方には、遊技者が操作可能な補助装置として例示する上部演出ボタン1002f(特定操作手段)が備えられている。この上部演出ボタン1002fは、遊技者が前後方向に押圧操作可能に構成されている。
一方、表示器1008の他側方(正面視左側)には、モータ等の電気的駆動源(図示省略)の作動により動作する補助装置として例示する可動役物装置1018が隣設されている。可動役物装置1018は、表示器前面枠1017の後方に配されていて、可動役物装置1018には電気的駆動源の作動により動作する可動役物1018aが備えられている。この可動役物1018aは、常態(第1状態)では、表示器前面枠1017に隠れて前方から視認不能になっているが、電気的駆動源の作動により可動役物1018aの一部が、表示器1008の表示領域の前方に突出して、前方から視認可能な状態(第2状態)に変換される。なお、以下、スロットマシン1001を正面視した状態で左右方向を示す。
前扉1001aの中央部には、装飾のための絵柄等が描かれた前面パネル1014が配され、この前面パネル1014の中央部には、後方を視認可能な(例えば、透明の)表示窓1006が形成されている。この表示窓1006を透して、筐体に備えられたリール1041の図柄を視認可能にしている。
また、表示窓1006の上方には、遊技者に停止ボタン1005の操作順序をナビゲートするナビランプ1012が備えられている。また、表示窓1006の下方には、遊技状態が後述するART等の遊技者にとって有利な特定遊技状態である旨を報知する有利区間ランプ1013が備えられている。
前面パネル1014の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルセレクタ1002b(図12参照)の上流側に位置してメダルを投入するメダル投入口1002と、ゲームの開始に際して遊技者の押下操作によりベット数を設定するベットボタン1002aと、ゲームの進行には影響を及ぼさないが、遊技者による押下操作により、表示器1008における画像演出等に変化を与えることが可能な演出ボタン1002dが備えられている。
演出ボタン1002dは、上部演出ボタン1002fよりも当該スロットマシン1001で遊技する遊技者(遊技者の手)に近い位置に配設されている。したがって、上部演出ボタン1002fを遊技者が操作する際には、演出ボタン1002dよりも操作する手を伸ばす必要がある。
なお、上部演出ボタン1002fの操作性を向上させるために、上部演出ボタン1002fをスロットマシン1001の最前方となる位置に配設するようにしてもよい。例えば、スロットマシン1001を左側方側から見た場合に、上部演出ボタン1002fの前端部が、他のどの構成物よりも最も右側に突出するように配設するのである。
段部の下方には、遊技者がゲームを開始する際に操作するスタートレバー1003と、遊技者がリール1041を停止する際に押下操作する停止ボタン1005が備えられている。
また、前扉1001aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口1007bが備えられている。
筐体の上部には、遊技を統括的に制御する主制御部1010と、この主制御部1010の制御下で遊技の演出等に関する制御を行う副制御部1020とが備えられている。
また、筐体のほぼ中央部には、リール1041を回転駆動させるドラムユニット1004が備えられている。また、ドラムユニット1004は、リール1041は、リール1041a、リール1041b、リール1041cが水平方向に並設されて構成されていて、これらリール1041a〜1041cは、ステッピングモータ(図示略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール1041a〜1041cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が配されていて、リール1041の停止状態において、各リール1041a〜1041cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓1006を透して視認可能となっている。
また、前扉1001aの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置1007が備えられ、このメダル払出装置1007から払い出されたメダルはメダル払出口1007bを介して遊技者に払い出される。
筐体の上部には、遊技を統括的に制御する主制御部1010と、この主制御部1010の制御下で遊技の演出等に関する制御を行う副制御部1020を備えている。
また、筐体の中央部には、リール1041を回転駆動させるドラムユニット1004を備えている。ドラムユニット1004は、水平方向に並設されるリール1041a、リール1041b、リール1041cを備え、これらリール1041a〜1041cがステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール1041a〜1041cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が表され、リール1041の停止状態において、各リール1041a〜1041cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓1006を透して視認可能となっている。
各リール1041a〜1041cには、例えば、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「7」などの図柄がそれぞれ表されている。
また、筐体の下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置1007を備え、このメダル払出装置1007から払い出されたメダルはメダル払出口1007bを介して遊技者に払い出される。
次に、図12を参照して、スロットマシン1001の制御構成について説明する。
図12に示すように、スロットマシン1001には、遊技を統括的に制御する主制御部1010と、主制御部1010からの制御情報に基づき、表示器1008等の制御を行う副制御部1020を備えている。
主制御部1010は、抽選手段の一例であり、各種演算処理等を行うCPU(図示省略)と、制御プログラムや制御データ等が格納されたROM(図示省略)と、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えた記憶手段としてのRAM(図示省略)等が備えられている。また。RAMの記憶情報をバックアップする機能が備えられている。
また、主制御部1010には、ベットボタン1002a、メダルセレクタ1002e、スタートレバー1003、停止ボタン1005(停止ボタン1005a〜1005c)、確率設定装置1015が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されている。
また、主制御部1010は、ベットボタン1002aからの信号に基づき、ベット数の設定処理を行う。また、主制御部1010は、ベット数の設定後、ゲームの開始条件として、スタートレバー1003からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、主制御部1010は、サンプリングされた乱数に基づき、ART状態の抽選等の内部抽選処理を行う。
確率設定装置1015は、外部操作により、ボーナス役の当選確率値を変更するもので、主制御部1010は、確率設定装置1015からの信号に基づき、確率値の最も低い設定1から、確率値の最も高い設定6の6段階の設定値の何れかに設定する処理を行う。
また、主制御部1010には、ドラムユニット1004、メダル払出装置1007、有利区間ランプ1013、副制御部1020が接続され、各機器に対して信号を出力可能に構成されている。
主制御部1010は、停止ボタン1005からの信号に基づき、回転しているリール1041a〜1041cを停止させる処理を行う。
また、主制御部1010は、ゲームの終了時におけるメダルの払い出し条件の成立等に基づき、メダル払出装置1007を駆動させてメダルを払い出す処理を行う。
また、有利区間ランプ1013は、例えば、LEDで構成され、主制御部1010は、ART状態等の遊技者にとって有利な遊技状態が発生した場合に(有利区間中)、有利区間ランプ1013を点灯させる処理を行う。また、有利区間ランプ1013は、例えば、7セグの「ドット」部分等でもよい。
副制御部1020は、各種演算処理等を行うCPU(図示省略)と、制御プログラムや制御データ等が格納されたROM(図示省略)と、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えたRAM(図示省略)等が備えられている。また。RAMの記憶情報をバックアップする機能が備えられている。
また、副制御部1020は、表示器1008、スピーカ1009、ランプ1011、ナビランプ1012が接続されることにより、各機器に対して信号を出力可能に構成され、主制御部1010からの一方向のみで送信される制御情報に基づき、表示器1008において所定の演出の画像処理や、各種演出や報知を行うためのスピーカ1009の出力処置や、ランプ1011の点灯処理等を行う。
また、ナビランプ1012は、例えば、LEDで構成され、副制御部1020は、主制御部1010からの制御情報に基づき、ART状態等の遊技状態の発生中に、停止ボタン1005の操作順序をナビゲート(押し順ナビ)するためのナビランプ1012の点灯処理を行う。
また、副制御部1020は、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fの各々に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成され、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fからの信号に基づき、表示器1008で行われている画像演出に変化を与える画像処理を行う。
また、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fの各々には、LEDが内蔵され、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fに内蔵されたLEDを発光させて、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fの操作が有効であることを報知する処理を行う。
また、スロットマシン1001では、スロットマシン遊技に同期した遊技演出も行われる。例えば、ART状態への移行を示す画像演出、ファンファーレ音、及びランプ演出などがそれぞれ、表示器1008、スピーカ1009、ランプ1011、及びナビランプ1012などの報知手段を介して出力される。
このような演出表示や報知は、副制御部1020により制御されるが、副制御部1020は、主制御部1010から所定の遊技タイミングごとに受信する制御情報に基づいてこれらの制御を行うことから、演出表示や報知は、主制御部1010及び副制御部1020により制御されることにもなる。
したがって、主制御部1010及び副制御部1020は、演出制御手段、操作画像制御手段、表示位置制御手段、操作指示画像制御手段を構成する。なお、演出制御手段、操作画像制御手段、表示位置制御手段、操作指示画像制御手段を主制御部1010或いは副制御部1020のうちの何れか一方で構成してもよい。
このようなスロットマシン1001は、主制御部1010による制御により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル投入口1002からのメダルを投入、或いはベットボタン1002aの操作によりクレジットメダルからベット数の設定を行う。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー1003の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー1003が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール1041a〜1041cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役、ボーナス役などの複数の当選役(はずれを含む)の中から今回ゲームの抽選結果をリール1041の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
各リール1041a〜1041cは、表示手段の一例であり、各リール1041a〜1041cの周面には、複数の図柄が所定の配列で表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール1041a〜1041cに対応して設けられた停止ボタン1005a〜1005cが押圧操作可能な状態となる。
この状態で各停止ボタン1005a〜1005cが押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール1041a〜1041cが停止制御される。
停止状態では、リール1041a〜1041cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓1006から機外に臨むように停止(停止表示ということもある)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、表示窓1006内の上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。
小役、リプレイ役、ボーナス役等などの当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール1041a・中リール1041b・右リール1041c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル、ベル、ベル」とする押し順ベル役を設けることができる。
共通ベル役は、停止ボタン1005a〜1005cに対する操作順序(押し順という)に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)が停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せ(特定態様、「ベル・ベル・ベル」)が停止する小役である。
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「1005a→1005b→1005c」,「1005c→1005b→1005a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン1005a〜1005cが操作されることで、特定態様として、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1〜6が設けられている。このような押し順ベル役1〜6は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン1005a〜1005cが操作されると、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示されず、「ベル・ベル・リプレイ」などの他の図柄の組合せ(「ベルこぼし目」という)が停止表示されることになる。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン1005を問わず、最初に操作する停止ボタン1005のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール1041の停止制御を行うこともできる。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1〜3を設けてもよい。
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)であり、「スイカ・スイカ・スイカ」が上段ライン若しくは下段ラインに停止する弱スイカ役と、「スイカ・スイカ・スイカ」が右上がりライン若しくは右下がりラインに停止する強スイカ役とがある。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール1041aの上段又は下段に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が左リール1041aの中段に停止する強チェリー役とがある。
リプレイ役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つのリプレイ役が設けられ、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする通常リプレイ役(以下、リプレイ役と称する)と、「リプレイ・ベル・ベル」とするチャンスリプレイ役(チャンス役)とが設けられている。
「リプレイ・ベル・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役及びチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されている。
また、リプレイ役には、停止ボタン1005a〜1005cに対する操作順序(押し順)として6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」に対応する図柄の組合せが停止する押し順リプレイ役が設けられている。押し順リプレイ役は、6通りある押し順それぞれに対応する押し順リプレイ役1〜6を設けるとともに、各押し順リプレイ役1〜6に当選したときのそれぞれに対応する押し順の報知は、ART状態中(AT状態中も含む)に行われる。
また、リプレイ役には、非RT(リプレイ当選低確率状態)からRT(リプレイ当選高確率状態)への移行に係る図柄の組合せに対応する昇格リプレイ役、RTから非RTへの移行に係る図柄の組合せに対応する転落リプレイ役もある。これらの当選役についても押し順が対応付けられ、例えば、昇格リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって非RTからRTへの移行に係る昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止し、転落リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの5通りの押し順によってRTから非RTへの移行に係る転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止する。
また、ボーナス役は、対応する図柄の組合せ(特別態様)を「7・7・7」とするもので、遊技者にとって有利なボーナス状態を発生させる特別役である。
ボーナス役に当選した場合には、ボーナス役の当選状態は、対応する図柄の組合せが停止するまで持ち越される。
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され(判定手段)、判定の結果、その図柄の組合せが上記それぞれに対応する図柄の組合せであるときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置1007が駆動制御されることにより、メダル払出口1007bを介して所定数のメダルが払い出される。
具体的には、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、8枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン1005a〜1005cを操作したときには、メダルは払い出されない。
なお、ベル役については、ART状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されている。
また、弱スイカ役及び強スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、2枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、リプレイ役及びチャンスリプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役及びチャンスリプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
また、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、リプレイ役の当選確率が高められるRTに移行し、RT中に転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、非RTに移行する。
また、ボーナス役に対応する図柄の組合せ(特別態様)の停止表示により、遊技者に有利なボーナス状態(特定遊技状態)に移行する。
ボーナス状態中は、所定の小役(例えば、共通ベル役)に高確率で当選する状態となり、メダルの払い出し数が所定数(例えば、メダル200枚)を超えると終了する。
また、ボーナス役を除く各役の当選確率は、各設定値において、ベル役>リプレイ役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性、つまり、ベル役が最も当選し易く、強スイカ役が最も当選し難く設定されているものとする。また、ボーナス役は、小役やリプレイ役よりも当選確率が低く設定される。なお、ボーナス役を除く各役の当選確率の関係性は、上記したもの以外でもよく、特にRT中には、リプレイ役>ベル役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性となるようにしてもよい。
また、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役は、当選し難い当選役という意味でレア役と称する。
第3実施形態に係るスロットマシン1001は、このような構成に加えて、以下のような遊技状態と、この遊技状態に基づく特徴的なゲーム性を備えている。
まず、主制御部1010のシステムリセット時には、遊技状態が通常遊技状態で制御され、この遊技状態において、抽選手段としての主制御部1010における各役の抽選が行われる。
通常遊技状態において、ボーナス役に当選した場合には、遊技状態がボーナス当選状態に移行して、ボーナス役に対応する図柄の組合せを許容するようにリール1041の制御が行われる。
第3実施形態のスロットマシン1001においては、ボーナス役は、所定の小役(例えば、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンス役、強チェリー役、強スイカ役)と同時に当選(重複当選)する場合と、単独で当選する場合を設けているが、ボーナス役を重複当選するもののみとしてもよいし、単独当選するもののみとしてもよい。
ボーナス当選状態において、ボーナス役に対応する図柄の組合せがリール1041に停止した場合には、特典の付与として遊技状態はボーナス状態に移行する。
ボーナス状態中は、所定の小役(例えば、共通ベル役)の当選確率が通常遊技状態よりも高められ、短期間に多数のメダルが獲得可能となる。そして、ボーナス状態中に所定枚数を超えるメダルの払い出しが行われた場合に、ボーナス状態の終了条件が成立して、ボーナス状態が終了する。
ボーナス状態の終了により、遊技状態は通常遊技状態に移行する。
また、第3実施形態のスロットマシン1001においては、遊技者にとって有利な遊技状態(特典)として、ボーナス状態の他に、ART状態(特定遊技状態)を発生可能としている。
ART状態は、リプレイ役の当選確率が通常遊技状態よりも高められ、さらに、押し順ベル役に対応する図柄の組合せをリール1041に停止させるための停止ボタン1005の停止順序が、報知手段(表示器1008、ナビランプ1012、スピーカ1009)により報知(押し順ナビ)される遊技状態である。
また、ART状態中は、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビも行われる。
ART状態の抽選は、抽選手段としての主制御部1010に行われるが、役の抽選とは個別に行われる。
主制御部1010は、所定のレア役の当選時に、ゲーム実行毎に予め取得しているART状態発生用の乱数を判定することで、ART状態の抽選を実行する。
例えば、弱チェリー役の当選時には1/20の確率でART状態を発生させ、チャンス役の当選時には1/5の確率でART状態を発生させ、強チェリー役の当選時には1/3の確率でART状態を発生させるようにしている。
また、主制御部1010は、所定のレア役の当選時の所定の確率で、ART状態の当選確率を高める高確率状態を所定期間(例えば、10ゲーム)発生させるようにしている。
例えば、弱スイカ役の当選時には1/8の確率で高確率状態を発生させ、強スイカ役の当選時には1/2の確率で高確率状態を発生させるようにしている。
そして、高確率状態中においては、ART状態の当選確率が、弱チェリー役の当選時には1/8の確率に、チャンス役の当選時には1/2の確率に、強チェリー役の当選時には2/3の確率に、各々高められるようにしている。
なお、ART状態の抽選及び高確率状態の発生の契機役は上記の役以外でもよい。また、高確率状態中には、ベル役当選時にも所定の確率(例えば、1/10)でART状態に当選させるようにしてもよい。
主制御部1010及び副制御部1020は、ART状態の抽選に当選した場合には、まずは、ART状態の待機状態(AT状態)として、押し順ベル役と昇格リプレイ役に対する押し順ナビを実行する。
そして、押し順ナビの実行により昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、リプレイ役の当選確率が高められる状態(RT状態)となり、さらに、押し順ベル役に対する押し順ナビが行われるART状態に遊技状態が移行する。
また、ART状態は、その間に実行されたゲーム数に基づき制御期間が管理され、発生時に付与された初期ゲーム数(例えば、50ゲーム)を残りゲーム数として、残りゲーム数が0となるまで継続される。ART状態中は、リプレイ役を除く役の抽選は通常遊技状態と同様に行われ、また、転落リプレイ役が入賞しないような押し順ナビも行われる。
そして、残りゲーム数が0となった場合には、ART状態の終了条件が成立して、各役に対する押し順ナビが無効となり、ART状態が終了することとなる。
ART状態の終了により、遊技状態はART状態の終了待機状態(非AT状態)に移行し、その後、転落リプレイ役の入賞により、遊技状態は通常遊技状態に移行する。
また、ART状態中にボーナス役に当選して、ボーナス役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、ART状態は一旦中断して、遊技状態はボーナス状態に移行する。そして、ボーナス状態の終了後にART状態の待機状態に再度移行し、その後昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、遊技状態は再びART状態に移行(中断した状態から再開)する。
また、主制御部1010は、ART状態中の所定のレア役の当選を契機に、ART状態の残りゲーム数に所定数のゲーム数を加算させる上乗せ抽選を実行する。
例えば、弱チェリー役の当選時には1/10の確率で上乗せに当選(9/10の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に10ゲームを加算させる。また、弱スイカ役の当選時には1/20の確率で上乗せに当選(19/20の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に30ゲームを加算させる。また、チャンス役の当選時には1/3の確率で上乗せに当選(2/3の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に20ゲームを加算させる。また、強チェリー役の当選時には1/1の確率で上乗せに当選させ、当選した場合には残りゲーム数に30ゲームを加算させる。また、強スイカ役の当選時には1/5の確率で上乗せに当選(4/5の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に50ゲームを加算させる。
ART状態中のゲーム数の上乗せ抽選の当選により、特典の付与としてART状態の残りゲーム数が増加して、ART状態の継続可能期間が延長されることとなる。
なお、上乗せ抽選の契機役は上記の役以外でもよい。また、各役当選時の上乗せ抽選の当選確率、及び上乗せされるゲーム数は上記以外でもよく、また、一の役の当選に対する上乗せされるゲーム数に、複数の選択肢を設けるようにしてもよい。
以上のように各遊技状態での制御が行われる。
次に、第3実施形態におけるスロットマシン1001において、表示器1008で行われる演出表示について図13〜図28を参照して説明する。
スロットマシン1001においては、主制御部1010及び副制御部1020の制御により、表示器1008において、以下のようなART状態及びボーナス状態に関わる演出表示が行われる。
通常遊技状態中においてボーナス役に当選した場合には、当選ゲームでボーナス役に当選した旨は報知せずに、特典の付与に関連した演出として、所定数(例えば、3ゲーム)のゲームに亘って実行されるボーナス状態の発生演出を経て報知するようにしている。
そして、ボーナス状態の発生演出の最終ゲームのゲーム終了後に、その演出の終了態様によりボーナス役に当選した旨が報知されることとなる。
また、ボーナス役が重複当選する可能性のある所定の小役(弱チェリー役、弱スイカ役、チャンス役、強チェリー役、強スイカ役)の当選時に、ボーナス役に当選(重複当選)しない場合でも、ボーナス役に当選した場合と同様の発生演出(ガセ発生演出)が実行される。
すなわち、ボーナス役に当選した場合には、発生演出の最終段階でボーナス役の当選が報知され、ボーナス役に当選しない場合には、発生演出(ガセ発生演出)の最終段階でボーナス役の非当選が報知されることとなる。
また、ART状態の抽選は、通常遊技状態中において、所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選を契機に行われるが、所定のレア役当選時にART状態に当選した場合でも、直ぐにART状態は発生せずに、所定数(例えば、3ゲーム)のゲームの実行後にART状態を発生させるようにしている。また、ART状態の発生が遅延される所定数のゲームに亘っては、ART状態の発生に対する期待感を高めるための、特典の付与に関連した演出として、ART状態の前兆演出が行われる。
そして、ART状態が遅延される期間の最終ゲームのゲーム終了後に前兆演出も終了し、その演出の終了態様によりART状態の抽選結果が報知されることとなる。
また、所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選時に、ART状態に当選しない場合でも、特典の付与に関連した演出として、ART状態に当選した場合と同様の前兆演出(ガセ前兆演出)が実行される。
すなわち、ART状態に当選した場合には、前兆演出の最終段階でART状態の当選が報知され、ART状態に当選しない場合には、前兆演出(ガセ前兆演出)の最終段階でART状態の非当選が報知されることとなる。
なお、ART状態に当選しない場合には、所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選時に必ず前兆演出(ガセ前兆演出)を発生せずに、所定の確率(例えば、1/2)で前兆演出(ガセ前兆演出)を発生させるようにしてもよい。
また、ART状態中の上乗せ抽選は、通常遊技状態中において、レア役(弱チェリー役、弱スイカ役、チャンス役、強チェリー役、強スイカ役)の当選を契機に行われるが、レア役当選時に上乗せに当選した場合でも、直ぐに上乗せを行う旨は発生せずに、所定数(例えば、3ゲーム)のゲームの実行後に上乗せを行う旨を報知させるようにしている。また、上乗せ報知が遅延される所定数のゲームに亘っては、特典の付与に関連した演出として、上乗せに対する期待感を高めるための上乗せ演出が行われる。
そして、上乗せ報知が遅延される期間の最終ゲームのゲーム終了後に上乗せ演出も終了し、その演出の終了態様により上乗せの抽選結果、及び上乗せされるゲーム数が報知されることとなる。
また、所定のレア役(弱チェリー役、弱スイカ役、チャンス役、強チェリー役、強スイカ役)の当選時に、上乗せに当選しない場合でも、上乗せに当選した場合と同様の上乗せ演出(ガセ上乗せ演出)が実行される。
すなわち、上乗せに当選した場合には、上乗せ演出の最終段階で上乗せの当選が報知され、上乗せに当選しない場合には、上乗せ演出(ガセ上乗せ演出)の最終段階で上乗せの非当選が報知されることとなる。
次に、図13を参照して、ゲームの実行に表示器1008で行われるチャンス演出について説明する。
通常遊技状態中のゲームの実行時に所定のレア役(例えば、弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)に当選した場合には、上記したようにART状態の抽選が行われるので、遊技者の期待感を高めるために所定のチャンス演出が表示器1008において行われる。
図13は、所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)に当選したときの演出表示の一例として、ゲームの開始時に行われるチャンス演出時の表示を示している。
図13(a)に示すように、所定のレア役に当選した場合の所定の確率(例えば、1/3)で、ゲームの開始時に、操作画像を第1の表示位置へ表示する第1表示態様として、演出ボタン1002d(操作手段)の操作を促す操作画像としての第1操作画像1051が表示される。
第1操作画像1051は、演出ボタン1002dを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とから構成され、表示器1008の略中央に表示される。
第1操作画像1051の表示時には、演出ボタン1002dの操作が有効となり、演出ボタン1002dが発光する。そして、このとき演出ボタン1002dを押圧操作すると、図13(b)に示すような、「CHANCE」の文字情報からなる第1文字画像1052aが表示される。この第1文字画像1052aの表示により、当該ゲームで所定のレア役に当選したことが報知されることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、演出ボタン1002dに替えて、ベットボタン1002aの操作に基づき、第1文字画像1052aを表示してもよく、この場合、ベットボタン1002aが操作手段を構成する。
また、チャンス演出は、所定のレア役に当選した場合に必ず実行するようにしてもよいし、ART状態の期待度の高いレア役ほど、チャンス演出の実行確率を高めるようにしてもよい。
また、操作画像としては、図14に示すような、操作画像を第2の表示位置へ表示する第2表示態様として、補助装置として例示する上部演出ボタン1002f(特定操作手段)の操作を促す第2操作画像1053が表示される場合もある。
第2操作画像1053は、上部演出ボタン1002fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とから構成され、表示器1008の略中央に表示される。また、第2操作画像1053は、第1操作画像1051よりも表示面積が大きく設定され、第2操作画像1053の所定部(右下部分)が第1操作画像1051より上部演出ボタン1002fに近い位置となるように表示される。
第2操作画像1053の表示時には、上部演出ボタン1002fの操作が有効となり、上部演出ボタン1002fが発光する。そして、このとき上部演出ボタン1002fを押圧操作すると、図14(b)に示すような、「激アツ」の文字情報からなる第2文字画像1052bが表示される。
ゲーム開始時に表示器1008に表示する操作画像を、第1操作画像1051するか、或いは第2操作画像1053にするかの選択は、第1操作画像1051の方が第2操作画像1053よりも、結果的に表示される頻度が高まるように行われる。
例えば、弱チェリー役当選時には、第1操作画像1051を29/30の確率で選択し、第2操作画像1053を1/30の確率で選択する。また、チャンス役当選時には、第1操作画像1051を9/20の確率で選択し、第2操作画像1053を1/20の確率で選択する。また、強チェリー役当選時には、第1操作画像1051を7/10の確率で選択し、第2操作画像1053を3/10の確率で選択する。このような傾向で各レア役当選時の操作画像の選択制御が行われる。
この結果、第1操作画像1051が表示されるよりも、第2操作画像1053が表示される方が、結果的に当選したレア役が、弱チェリー役よりも強チェリー役となる期待度が高くなるのである。同様に、第1操作画像1051が表示されるよりも、第2操作画像1053が表示される方が、結果的に当選したレア役が、チャンス役よりも強チェリー役となる期待度が高くなるのである。
ART状態の当選確率は、比較的当選確率の低いレア役(強チェリー役等)の方が、高くなるように設定されているので、第1操作画像1051よりも第2操作画像1053が表示される方が、ART状態への期待度は高まることとなる。
したがって、ゲーム開始時には、第2操作画像1053よりも第1操作画像1051が表示される頻度(確率)が高まることとなるが、第2操作画像1053が表示された場合には、第1操作画像1051が表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、第1の表示位置と第2の表示位置の関係は、図13(a)に示すように第1操作画像1051が表示器1008の表示画面の略中央に表示される位置を第1の表示位置として、それを基準にして、それよりも操作画像と補助装置との距離が近づくものであれば何れの場合も第2の表示位置としてもよい。例えば、操作画像の画像自体が補助装置に近づくもの他、操作画像の面積が第1操作画像1051よりも大きくなった場合の表示位置を第2の表示位置としてもよい。
なお、上記チャンス演出は、ART状態の当選契機役の当選時以外に、AT状態中の上乗せ抽選の当選契機役の当選時や、ボーナス役の当選契機役の当選時に行うようにしてもよい。
次に、図15を参照して、ART状態の前兆演出について説明する。
ART状態は、前述したように、通常遊技状態中に所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選時に、ART状態の抽選に当選した場合に成立する。
そして、通常遊技状態中に所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選から所定数のゲームに亘って実行される前兆演出を経て、ART状態の発生が報知され、その後、ART状態が発生する。
前兆演出は表示器1008により実行され、前兆演出が実行される所定数のゲームの間に、ART状態の発生に対する期待感を高めるための種々の演出画像が表示器1008において実行され、前兆演出の最終段階でART状態の発生が画像表示より報知されることとなる。
また、前兆演出中は、表示器1008の画像表示の他、当該画像表示の演出効果を高めるための効果音がスピーカ1009から出力されるとともに、装飾発光がランプ1011で行われる。
また、所定のレア役に当選した場合には、図13、図14で示したように、ゲーム開始時に所定の確率でチャンス演出が行われることから、チャンス演出が実行された場合には、チャンス演出が実行されるゲームの次ゲームから前兆演出が実行されることとなる。
前兆演出時に表示器1008で実行される演出画像は、例えば、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像が対戦する内容となっていて、ART状態の発生を報知する場合には主人公キャラクタ画像が勝利する内容となり、ART状態の発生を報知しない場合には敵キャラクタ画像が勝利する内容となっている。また、最終的に結果を報知する場合には、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作を伴う演出も実行可能となっている。
図15は、前兆演出実行時の表示器1008における演出画像を示している。
まず、図15(a)に示すように、例えば、所定のレア役に当選したゲームの次ゲームの開始時に、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像からなる前兆演出画像1054が表示され、その後、前兆演出画像1054において所定ゲームの間、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像の攻防画像が繰り広げられる。
そして、前兆演出の最終ゲームの終了後に、前兆演出における、ART状態の当否を報知する演出として結果確定演出が実行される。そして、この結果確定演出において、演出ボタンの操作を促す画像が所定の確率(例えば、1/3)で表示される。このとき、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの2通りの操作を促す演出画像が用意されていて、ART状態の発生期待度に応じて何れかの演出画像が表示される。
図15(b)は、結果確定演出において、第1表示態様として、演出ボタン1002dの操作が選択された場合の演出画像を示し、演出ボタン1002dの操作が選択された場合には、演出ボタン1002dを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる第1操作画像1051が第1の表示位置に表示される。
一方、図15(c)は、第2表示態様として、上部演出ボタン1002fの操作が選択された場合の演出画像を示し、上部演出ボタン1002fの操作が選択された場合には、上部演出ボタン1002fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる第2操作画像1053が第2の表示位置に表示される。
その後、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fが操作されると、前兆演出画像1054の結果として、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像の対戦結果が導出されることとなる。
なお、図15(b)での第1操作画像1051、及び図15(c)での第2操作画像1053の表示に関しては、その表示位置や表示面積が、図13及び図14で示した第1操作画像1051及び第2操作画像1053と同様に設定される。また、第1の表示位置に表示される第1操作画像1051の中心位置と、第2の表示位置に表示される第2操作画像1053の中心位置を同一に設定してもよいし、異なる位置に設定してもよく、表示結果として、第1操作画像1051よりも第2操作画像1053が上部演出ボタン1002fに近づくように表示されれば何れでもよい。
図15(d)は、結果確定演出において、ART状態の発生が報知される場合の演出画像を示している。図に示すように、ART状態の発生が報知される場合には、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fが操作されると、前兆演出画像1054の結果として、主人公キャラクタ画像が勝利した勝利画像1055が表示される。
その後、所定時間経過後(例えば、1秒後)に、図15(e)に示すように、「ART確定」の文字情報からなる第3文字画像1057が表示され、ART状態の発生が報知されることとなる。なお、図15(d)に示した勝利画像1055に関しても、ART状態の発生が識別可能であるので、勝利画像1055もART状態の発生を報知する画像と捉えることもできる。
そして、次ゲームの開始により、ART状態の初期ゲーム数が報知されるとともに、ART状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器1008に表示される。
一方、図15(f)は、ART状態の発生が報知されない場合(非当選時)の演出画像を示している。図に示すように、ART状態の発生が報知されない場合には、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fが操作されると、前兆演出画像1054の結果として、主人公キャラクタ画像が敗北した敗北画像1056が表示される。
その後、所定時間経過後(例えば、1秒後)に、図15(g)に示すように、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示され、ART状態が発生しないこと(非当選)が報知されることとなる。なお、図15(f)に示した敗北画像1056に関しても、ART状態が発生しないことが識別可能であるので、敗北画像1056もART状態が発生しないことを報知する画像と捉えることもできる。
そして、次ゲームの開始により、通常遊技状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器1008に表示される。
また、前兆演出の最終ゲームの終了以降に表示される上記各演出画像は、未だ前兆演出が途中の間でも、次ゲームの開始によりキャンセル可能となっていて、このときART状態が発生する場合には、前兆演出(演出画像)のキャンセルにより、ART状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器1008に表示される。
また、前兆演出の最終ゲームでは、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作を伴わずにART状態の当否を報知してもよいが、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作を伴った場合の方が、伴わない場合よりもART状態の発生が報知される確率が高くなるように、演出画像の選択制御を行うことが好ましい。
また、前兆演出の最終ゲームで、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作を伴う演出画像を表示する場合には、第1操作画像1051が表示される場合よりも第2操作画像1053が表示される場合の方が、ART状態の発生が報知される確率が高くなるように、操作画像の選択制御を行うことが好ましい。例えば、ART状態の発生を報知する場合には、ART状態の発生を報知しない場合よりも、第2操作画像1053を選択する確率を高めるようにする。
このようにすれば、第2操作画像1053が表示された場合、すなわち、上部演出ボタン1002fの操作を伴う前兆演出が行われた場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、第1操作画像1051及び第2操作画像1053は、ART状態の前兆演出中以外にも、ART状態中において、ゲーム数の上乗せが行われる旨を報知する場合にも表示可能となっている。
すなわち、ART状態中に所定のレア役(弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合に、所定ゲーム数(例えば、1〜3ゲーム)の上乗せ演出が行われるが、この上乗せ演出の最終ゲームの終了後の演出を、上乗せの当否を報知する上乗せ演出中の結果確定演出として、この結果確定演出において、第1操作画像1051或いは第2操作画像1053が表示され、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作に基づき、ゲーム数の上乗せが行われるか否か、及び上乗せされるゲーム数の報知が行われる。
また、上乗せ演出時の演出画像は、前兆演出時と同様の演出画像となっていて、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像による演出画像が表示されるとともに、演出ボタンの操作により、勝利画像1055或いは敗北画像1056が表示される。したがって、ゲーム数の上乗せが行われる場合には、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作に基づき、上乗せ演出の結果として、ゲーム数が上乗せされる旨、及び上乗せされるゲーム数が報知されることとなる。
また、上乗せ演出においても、前兆演出同様に、第1操作画像1051が表示される場合よりも第2操作画像1053が表示される場合の方が、上乗せされる旨が報知される確率が高くなるように、操作画像の選択制御を行うことが好ましい。例えば、上乗せされる旨を報知する場合には、上乗せされる旨を報知しない場合よりも、第2操作画像1053を選択する確率を高めるようにする。
このようにすれば、第2操作画像1053が表示された場合、すなわち、上部演出ボタン1002fの操作を伴う上乗せ演出が行われた場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、ボーナス状態の発生演出においても、前兆演出と同様の演出画像を表示するようにしてもよい。すなわち、ボーナス状態の発生演出の最終ゲームの終了後の演出を、ボーナス役の当否を報知する発生演出中の結果確定演出として、この結果確定演出において、第1操作画像1051或いは第2操作画像1053を表示して、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作に基づき、ボーナス役に当選したか否かを報知するようにしてもよい。
次に、図16を参照して、操作画像の第2の表示位置への表示として、表示器1008に表示される第2操作画像1053と、押し順ナビとの関係を説明する。
図16に示すように、第2操作画像1053は、第1操作画像1051よりも、表示面積が大きく設定されていることから、表示器1008の表示画面の略中央に表示されていても、その画像が表示画面の広範囲に広がるように表示されることとなっている。
したがって、第2操作画像1053が表示器1008に表示された場合には、第1操作画像1051よりも、その画像が上部演出ボタン1002fの位置に近づくように表示されるが、同時に、表示器1008の表示画面の下部に広がって、第1操作画像1051よりも表示画面の下辺部に近い位置に表示されることとなる。
図16に示すように、表示器1008に押し順ナビが表示される場合には、操作指示画像として、停止ボタン1005に対応する3つの押し順画像1059が、表示画面の下部に左右方向に並んで表示される。
押し順画像1059は、押し順ベル役1〜6を入賞させるための適正な押し順をナビゲートするもので、各画像の中央には停止操作の順序を識別する数字情報が表示される。これらの押し順画像1059は、ゲーム開始時に表示されて、各停止ボタン1005a〜1005cの停止毎に対応する押し順画像1059が順次消去されるようになっている。
押し順画像1059は、停止ボタン1005が表示器1008の下方に配設される関係上、表示画面の下部に表示される方が効果的であるが、表示画面の下部は、第2操作画像1053が表示される領域にもなっている。したがって、仮に、押し順画像1059と第2操作画像1053とが同時に表示された場合には、押し順画像1059の一部(中停止ボタン1005b)と第2操作画像1053の所定部が重なってしまうこととなり、何れかの画像の視認性に支障を来す虞が発生してしまう。
このような課題を解消するために、第3実施形態のスロットマシン1001においては、ART状態中の上乗せ演出時に上部演出ボタン1002fを使用する演出を実行する場合には、ゲームの終了後の結果確定演出において、第2操作画像1053が表示されるように、上乗せ演出の制御を行うようにしている。
すなわち、ゲームの終了後であれば、押し順画像1059は既に表示器1008の表示画面から消去されているので、第2操作画像1053のみを明確に表示することができ、押し順画像1059と第2操作画像1053が重なってしまうことによる各画像の視認性を防止することが可能となるのである。
なお、第2操作画像1053をゲーム終了以前(例えば、ゲーム開始時)に表示するようにしてもよいが、この場合には、押し順画像1059と第2操作画像1053の両方或いは一方の画像面積を小さくして画像が重ならないようにしてもよいし、押し順画像1059の表示優先順位を高めて押し順画像1059が第2操作画像1053の前面側に表示されるようにしてもよい。
また、第2操作画像1053を表示器1008に表示する場合には、図16に示す表示位置以外に、第2の表示位置として例示する、図17に示す表示位置に表示してもよい。
図17に示す例においては、第2操作画像1053を表示器1008に表示する位置と、第2操作画像1053の周囲の表示が図16に示した例と異なっていて、第2操作画像1053を表示する時期等、その他の点については図16と同様となっている。
図17に示す例においては、第2操作画像1053を表示器1008に表示する場合には、表示器1008の表示領域の略中央ではなく、表示領域の正面視右側にずれた位置、すなわち、第2操作画像1053の全体が上部演出ボタン1002fに近づいた位置に表示するようにして、上部演出ボタン1002fの操作を促す報知を行っている。
また、第2操作画像1053を表示器1008に表示する場合には、第2操作画像1053の周囲に装飾画像1060を表示するようにしている。
装飾画像1060は、発光している上部演出ボタン1002fの光が上部演出ボタン1002fから表示画面側に照射している様子を描いていて、第2操作画像1053の周囲全体を囲うように表示される。
したがって、第2操作画像1053の表示位置が上部演出ボタン1002fにより近づいているので、上部演出ボタン1002fの操作が促されていることをより明確にすることができ、遊技者の操作忘れを防止可能となる。
また、装飾画像1060の表示により、第2操作画像1053がより際立つこととなり、第2操作画像1053による報知を確実に行うことができるとともに、上部演出ボタン1002fの位置を確実に遊技者に知らしめることが可能となる。
なお、図17に示す第2操作画像1053を表示画面の側方にずらして表示する場合と、表示画面の略中央に表示する場合は、主制御部1010及び副制御部1020により適宜選択して制御してもよい。例えば、表示画面の側方に第2操作画像1053が表示された場合には、表示画面の略中央に表示される場合よりも、特典(ART状態)が付与される旨が報知される確率が高めるように、第2操作画像1053の表示位置の選択制御を行うようにしてもよい。
以上、第3実施形態に係るスロットマシン1001において、表示器1008で行われる演出表示に関しては、以下のような特徴を有している。
複数の情報を表示可能な表示手段(表示器1008)を備え、遊技者にとって有利な特典(ART状態)の付与に関連した演出を表示手段に表示するようにした遊技機(スロットマシン1001)において、特典を付与するか否かを抽選する抽選手段(主制御部1010)と、抽選手段による抽選結果に基づき、演出(前兆演出、上乗せ演出、発生演出)を制御可能な演出制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン1002d)と、表示手段の周辺に配置される、演出を補助可能な補助装置(上演出ボタン1002f)と、を備え、補助装置は、遊技者が操作可能であり操作手段とは別個に設けられる特定操作手段(上部演出ボタン1002f)であり、演出制御手段は、演出の実行中に、操作手段或いは特定操作手段の操作を促す操作画像(第1操作画像1051、第2操作画像1053)を表示するとともに、操作手段或いは特定操作手段の操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報(例えば、勝利画像1055)を表示可能な操作画像制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、操作画像制御手段は、抽選手段による抽選結果に基づき、表示手段の表示領域において操作画像の表示位置を制御可能な表示位置制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、表示位置制御手段は、操作画像を、第1の表示位置と、該第1の表示位置よりも操作画像が特定操作手段に近くなる第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、操作画像を高い確率で第2の表示位置に表示することを特徴とするのである。
したがって、表示器1008の表示領域において操作画像が表示される表示態様に応じて、特典の付与に対する期待度が変化することとなり、興趣を向上させることが可能となる。すなわち、従来より、表示器に操作画像を表示して、特典の付与に関わる報知を行うようにした遊技機は知られているが、その表示態様は単調なものであり、本発明によれば、操作画像の表示態様をより多彩化することが可能となるのである。
また、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、特典の付与に対する期待度をより変化性に富んだものにすることができ、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、操作画像が第1の表示位置よりも特定操作手段に近くなる第2の表示位置に、操作画像を表示するので、操作画像の表示位置と特定操作手段との関連性を高めることができ、特定操作手段の操作を促す報知を確実に行うことが可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、遊技機は、抽選手段の抽選結果に基づき、所定のゲームを実行可能とし、操作画像制御手段は、ゲームの当初(開始時)に、操作画像を、第1の表示位置或いは第2の表示位置に表示可能とし、ゲームの当初に操作画像を表示する場合には、第2の表示位置よりも第1の表示位置に表示される確率が高くなるように表示制御を実行可能としたことを特徴とするのである。
したがって、ゲームの当初でも操作画像が表示されるので、遊技の興趣や期待感を向上させることが可能となる。また、ゲーム当初に操作画像が表示される場合には、第1の表示位置よりも第2の表示位置に表示される場合の方が、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、操作画像制御手段は、ゲームの終了後に、操作画像を表示可能とし、特定操作手段は、操作手段よりも、当該遊技機で遊技する遊技者からの距離が大きくなる位置に配設したことを特徴とするのである。
したがって、特定操作手段を操作する場合には、遊技者は、操作手段よりも余分に手を伸ばして操作する必要があるが、操作画像をゲーム終了後に表示することで、既にゲームに関わる操作が終了していることから、ゲームの進行に支障を来さずに特定操作手段の操作を行うことが可能となる。すなわち、ゲームの途中で、停止ボタン1005の操作中に比較的遠くの位置にある特定操作手段を操作すると、停止ボタン1005の操作でのゲームをスムーズに進行できなくなる可能性あり、また、特定操作手段の操作により、停止ボタン1005を誤操作してしまう虞もあるが、このような事態を防止できるのである。
また、特定操作手段の距離を大きくすることで、特定操作手段がより期待度の高いものであるという印象を遊技者に与えることも可能となる。
また、遊技機は、ゲームの進行に関わる操作指示画像(押し順画像1059)を表示手段(表示器1008)に表示可能な操作指示画像制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、操作画像制御手段は、ゲームの終了後に、操作画像を表示可能とするとともに、操作画像を第2の表示位置に表示する場合には、操作画像の所定部が、操作指示画像が表示される場合の位置と同じ位置となる(重なる)ように操作画像を表示可能としたことを特徴とするのである。
したがって、表示器1008の表示領域(表示画面)を効果的に利用して、操作指示画像及び操作画像を表示することが可能となり、各画像の視認性を向上させることが可能となる。
また、ゲームの終了後に操作画像を表示するようにすれば、操作指示画像と操作画像とが重なって表示されることを防止できるので、両画像が重なることにより視認性が低下してしまう事態を未然に防止することが可能となる。
また、特定操作手段(上部演出ボタン1002f)の前端部が、当該遊技機の最前方の位置となるように、特定操作手段を配設することを特徴とした。
したがって、特定操作手段の操作性を向上させることができ、特定操作手段が遊技者からの距離が大きい位置に配設されていても、容易に操作することが可能となり誤操作を防止することが可能となる。
また、操作画像制御手段は、操作画像を第2の表示位置に表示する場合には、所定の装飾画像(1060)を表示可能としたことを特徴とするのである。
したがって、操作画像が表示されたことをより効果的に報知することができるとともに、興趣性を向上することが可能となる。また、装飾画像を特定操作手段(上部演出ボタン1002f)の位置と関連付けるようなものとすることで、特定操作手段の位置を明確に報知することも可能となる。
<第3実施形態の第1変形例>
次に、本発明に係る遊技機の第3実施形態の第1変形例について、図18〜図25を参照して説明する。
第3実施形態の第1変形例のスロットマシン1001における前兆演出或いは上乗せ演出においても、その最終段階である結果確定演出において演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fを使用する演出が実行されるが、その実行態様や、表示器1008での演出画像の表示態様が前述した第3実施形態と異なっている。
その他に関しては、前述の第3実施形態と同様である。
第3実施形態の第1変形例のスロットマシン1001における結果確定演出時に、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fを使用する演出表示が行われる場合には、まず、第1操作画像1051が表示器1008に表示される。したがって、上部演出ボタン1002fを使用する場合にも、直ぐには第2操作画像1053は表示されず、最初は第1操作画像1051が表示される。
この最初に第1操作画像1051が表示器1008に表示される際に、図18(a)〜(d)に示すように、複数の表示位置において表示可能となっている。すなわち、第1操作画像1051の有無や、第1操作画像1051が表示される表示位置に応じて、結果確定演出の種類が異なることとなっている。
図18(a)は、第1操作画像1051を表示器1008の表示領域の第1の表示位置としての略中央に表示された状態を示し、図18(b)は、第1操作画像1051を表示器1008の右上の表示領域であって、第2の表示位置として例示する補助表示器1019の近傍位置に表示された状態を示し、図18(c)は、第1操作画像1051を表示器1008の右下の表示領域であって、第2の表示位置として例示する上部演出ボタン1002fの近傍位置に表示された状態を示し、図18(d)は、第1操作画像1051を表示器1008の左上の表示領域であって、第2の表示位置として例示する可動役物1018aの近傍位置に表示された状態を示している。
これらの第1操作画像1051の表示領域における表示位置は、ART状態の当否や上乗せの当否に応じて決定されるので、単に第1操作画像1051が表示されるか否か以外にも、第1操作画像1051が表示される位置に対しても遊技者の興味を引き付けることを可能としている。
また、演出ボタン1002dを使用する演出を行うか否かの決定、第1操作画像1051の表示位置の決定等の結果確定演出の種類の決定は、主制御部1010で行われ、主制御部1010から副制御部1020への制御情報の送信に基づき、副制御部1020の制御により表示器1008で結果確定演出が表示される。
図19は、結果確定演出において、第1操作画像1051を表示するか否か、すなわち、演出ボタン1002d(或いは上部演出ボタン1002f)を使用する演出を行うか否か、及び第1操作画像1051を表示器1008の表示領域に表示する場合に、どの表示位置にするかを決定する際に用いられる表の一例を示している。第3実施形態では、結果確定演出において、演出ボタン1002d(或いは上部演出ボタン1002f)を使用する場合と使用しない場合とを設けており、図19において、第1操作画像1051の表示無しが選択された場合、演出ボタン1002d(或いは上部演出ボタン1002f)を使用しない結果確定演出が決定されることとなる。
また、第1操作画像1051の表示に関する各種決定処理は主制御部1010により行われるが、副制御部1020で行うようにしてもよい。
図19に示すように、ART状態の非当選時(或いは上乗せの非当選時)には、第1操作画像1051の表示無し、すなわち演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fを使用しない演出が、40/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の略中央に表示することが、35/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の右上に表示することが、13/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の右下に表示することが、7/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の左上に表示することが、5/100の選択率で選択される。
一方、ART状態の当選時(或いは上乗せの当選時)には、第1操作画像1051の表示無し、すなわち演出ボタン1002dを使用しない演出が、10/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の略中央に表示することが、15/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の右上に表示することが、20/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の右下に表示することが、25/100の選択率で選択され、表示器1008の表示領域の左上に表示することが、30/100の選択率で選択される。
以上のような選択率で各種の選択が行われるので、抽選手段としての主制御部1010による抽選結果が、ART状態の当選時(或いは上乗せの当選時)である場合には、ART状態の当選時(或いは上乗せの当選時)でない場合よりも、第1操作画像1051が高い確率で表示され、さらに第1操作画像1051が高い確率で補助装置の近傍位置(第2の表示位置)に表示されることとなる。
このように、第1操作画像1051を表示するか否か、及び表示器1008の表示領域における第1操作画像1051の表示位置が決定されるので、ART状態の当選に対する期待度が、左上>右下>右上>中央>演出ボタン画像無し、の関係性を有することとなり、第1操作画像1051の表示位置に応じて遊技者の期待感に変化を持たせることができる。特に、第1操作画像1051が補助装置の近傍位置に表示された場合には、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
次に、図20は、結果確定演出において、最初に第1操作画像1051が表示されるときの表示器1008での画像表示を示している。
第1操作画像1051が表示器1008の表示領域に表示される場合、事前に決定されている表示位置に直ぐに表示されるのではなく、図20(a)に示すように、対戦結果が確定する直前の画像とともに、第1操作画像1051が表示領域における補助表示器1019の近傍、上部演出ボタン1002fの近傍、表示領域中央、可動役物1018aの近傍、の各々の位置を一回移動表示した後に、再度同じ軌跡を移動中に、最終的に事前決定されている表示位置となったときに停止して表示位置が確定表示される。このように第1操作画像1051の表示位置が確定表示されるので、第1操作画像1051の表示位置に対する遊技者の興味を引き付けることが可能となるのである。
また、図20(b)に示すように、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fを使用する演出の一部では、第1操作画像1051に替えて拡大第1操作画像1051aが表示される場合もあり、拡大第1操作画像1051aが表示される場合も、第1操作画像1051と同様に移動表示した後、表示位置が確定表示される。
このような第1操作画像1051及び拡大第1操作画像1051aの移動表示は、表示位置制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020により制御される。
拡大第1操作画像1051aの表示は、例えば、ART状態(或いは上乗せ)の非当選時は1%、ART状態(或いは上乗せ)の当選時は5%の確率で、第1操作画像1051から変更される。したがって、拡大第1操作画像1051aが表示された場合には、ART状態(或いは上乗せ)の当選に対する期待度が高めることとなる。
なお、第1操作画像1051が移動表示をしている間に、第1操作画像1051を拡大第1操作画像1051aに変更するようにしてもよい。このようにすれば、第1操作画像1051の移動表示と拡大との両方で、遊技者の期待感を変化させることが可能となる。
第1操作画像1051、第2操作画像1053、及び拡大第1操作画像1051aは、ボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる画像と、ボタン画像のみの画像とで表示可能とされ、図20に示す例では、ボタン画像のみで表示されている。
次に、図20の移動表示により第1操作画像1051(或いは拡大第1操作画像1051a)の表示位置が確定した後、表示器1008で行われる演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fを使用した演出について、図21〜図24を参照して説明する。また、図21〜図24に示す演出は、主制御部1010から副制御部1020への制御情報の送信に基づき、副制御部1020の制御により表示器1008で実行される。
まず、図21を参照して、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域の略中央に表示された場合の演出について説明する。
図21(a)は、図20(a)の移動表示により第1操作画像1051の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像1051は、表示器1008の表示領域の略中央の第1の表示位置に表示されている。このとき、第1操作画像1051は、対戦結果が確定する直前の画像とともに表示されて、遊技者の操作を促す表示が行われる。また、この状態では、演出ボタン1002dが有効となり、内蔵する発光源(LED)が点灯して、演出ボタン1002dが有効となっていることが報知される。
この状態で、遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すると、ART状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図21(b)に示すように、第1操作画像1051が消えるとともに、対戦結果として主人公キャラクタが勝利する勝利画像1055が表示され、所定時間経過後、図21(c)に示すように、「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像1057が表示されて結果が報知される。
一方、ART状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図21(d)に示すように、第1操作画像1051が消えるとともに、対戦結果として主人公キャラクタが敗北する敗北画像1056が表示され、所定時間経過後、図21(e)に示すように、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示されて結果が報知される。
次に、図22は、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域おける補助表示器1019の近傍位置(右上)に表示された場合において、遊技者が演出ボタン1002dを操作したときに、表示器1008で行われる演出画像の表示態様を示している。
図22(a)は、図20(a)の移動表示により第1操作画像1051の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像1051は、対戦結果が確定する直前の画像とともに、表示器1008の表示領域における補助表示器1019の近傍位置(右上)の第2の表示位置に表示されている。このとき、第1操作画像1051は、対戦結果が確定する直前の画像とともに表示されて、遊技者の操作を促す表示が行われる。また、この状態では、演出ボタン1002dが有効となり、内蔵する発光源(LED)が点灯して、演出ボタン1002dが有効となっていることが報知される。
また、補助表示器1019に、対戦に追加参戦するキャラクタである味方キャラクタ画像1040が表示され、その後、対戦結果が確定する直前の画像に味方キャラクタ画像1040が追加表示される。
この状態で、遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すると、ART状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図22(b)に示すように、第1操作画像1051が消えるとともに、対戦結果として勝利画像1055が表示され、所定時間経過後、図22(c)に示すように、補助表示器1019に「AT確定」の文字情報が表示されるととともに、表示器1008に「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像1057が表示されて結果が報知されるような特定演出が実行される。
一方、ART状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図22(d)に示すように、第1操作画像1051が消えるとともに、対戦結果として敗北画像1056が表示され、所定時間経過後、図22(e)に示すように、補助表示器1019に「失敗」の文字情報が表示されるととともに、表示器1008に「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示されて結果が報知される。
このように、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域における補助表示器1019の近傍位置に表示された場合には、補助表示器1019に味方キャラクタ画像1040が追加表示されることで、見た目上でも、第1操作画像1051が略中央に表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、第1操作画像1051が補助表示器1019の近傍位置に表示されることと、補助表示器1019に表示された味方キャラクタ画像1040が追加表示されることに関連性を持たせることができ、単に第1操作画像1051を補助表示器1019の近傍位置に表示するよりも、遊技者に分かりやすい形で期待度の高い結果確定演出を実現することができる。
次に、図23は、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域おける上部演出ボタン1002fの近傍位置(右下)に表示された場合において、遊技者が演出ボタン1002dを操作したときに、表示器1008で行われる演出画像の表示態様を示している。
図23(a)は、図20(a)の移動表示により第1操作画像1051の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像1051は、対戦結果が確定する直前の画像とともに、表示器1008の表示領域における上部演出ボタン1002fの近傍位置(右下)の第2の表示位置に表示されている。また、この状態では、演出ボタン1002dが発光し操作が有効となり、第1操作画像1051が表示されて、遊技者の操作を促す表示が行われる。
この状態で、遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すると、図23(b)に示すように、新たに上部演出ボタン1002fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報からなる第2操作画像1053が、第1操作画像1051に替わって第2の表示位置に表示される。また、このとき、上部演出ボタン1002fの操作が有効となり、内蔵する発光源(LED)が点灯して上部演出ボタン1002fの操作が有効となっていることが報知される。
そして、遊技者が上部演出ボタン1002fを押圧操作すると、ART状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図23(c)に示すように、第2操作画像1053が消えるとともに、対戦結果として勝利画像1055が表示され、所定時間経過後、図23(d)に示すように、「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像1057が表示されて結果が報知されるような特定演出が実行される。
一方、ART状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図23(e)に示すように、第2操作画像1053が消えるとともに、対戦結果として敗北画像1056が表示され、所定時間経過後、図23(f)に示すように、表示器1008に「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示されて結果が報知される。
このように、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域における上部演出ボタン1002fの近傍位置に表示された場合には、演出ボタン1002dよりも期待度が高く設定された上部演出ボタン1002fを使用した演出に変更されるので、第1操作画像1051が略中央に表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、第1操作画像1051が上部演出ボタン1002fの近傍位置に表示されることと、上部演出ボタン1002fを使用することに関連性を持たせることができ、上部演出ボタン1002fの操作を確実に遊技者に促すことが可能となる。
次に、図24は、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域おける可動役物1018aの近傍位置(左上)に表示された場合において、遊技者が演出ボタン1002dを操作したときに、表示器1008で行われる演出画像の表示態様を示している。
図24(a)は、図20(a)の移動表示により第1操作画像1051の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像1051は、対戦結果が確定する直前の画像とともに、表示器1008の表示領域における可動役物1018aの近傍位置(左上)の第2の表示位置に表示されている。また、この状態では、演出ボタン1002dは発光して操作が有効となっていることが報知される。
また、可動役物1018aは、下端部に回動中心が設定されていて、電気的駆動源の作動により、上端側が表示器1008側に傾倒することで、可動役物1018aの上方部分(所定部位)が、表示器1008の表示領域の外側に位置する第1状態から、表示器1008の表示領域の前方側へ突出した第2状態に変換可能に構成されている。
この状態で、遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すると、ART状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図24(b)に示すように、第1操作画像1051が消えるとともに可動役物1018aが第2状態に変換し、対戦結果として勝利画像1055が表示される。そして、所定時間経過後、図24(c)に示すように、「ART確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像1057が表示されて結果が報知されるような特定演出が実行される。
一方、ART状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図24(d)に示すように、第1操作画像1051が消えるとともに可動役物1018aが第1状態を維持し、対戦結果として敗北画像1056が表示される。そして、所定時間経過後、図24(e)に示すように、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示されて結果が報知される。
このように、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域における可動役物1018aの近傍位置に表示された場合には、可動役物1018aの動作とともに結果の報知が行われるので、第1操作画像1051が略中央に表示された場合よりもインパクトのある報知が可能となる。また、第1操作画像1051が可動役物1018aの近傍位置に表示されることと、可動役物1018aが動作することに関連性を持たせることができ、単に第1操作画像1051を可動役物1018aの近傍位置に表示するよりも、興趣性が高く期待度の高い結果確定演出を実現することができる。
次に、図25を参照して、第1操作画像1051と、第1操作画像1051よりも期待度の高い拡大第1操作画像1051aとの関係を説明する。
図25(a)は、表示器1008の表示領域の略中央において、第1操作画像1051を拡大第1操作画像1051aに拡大する場合を示し、この場合には、第1操作画像1051の中心、或いは縦方向の中心線上に設定された拡大基準点1051cを基準にして拡大第1操作画像1051aが拡大表示される。
一方、図25(b)に示すように、例えば、表示器1008の表示領域の可動役物1018aの近傍位置(左上)において、第1操作画像1051を拡大第1操作画像1051aに拡大する場合には、第1操作画像1051において拡大基準点1051cよりも可動役物1018a側(左側)に移動した拡大基準点1051dを基準にして拡大第1操作画像1051aが拡大表示される。すなわち、可動役物1018aの近傍位置(左上)に拡大第1操作画像1051aを表示する際には、表示領域の略中央に拡大第1操作画像1051aを表示する際の拡大基準点1051cとは位置の異なる、第1操作画像1051の中心よりも側方に移動した拡大基準点1051dを基準にして拡大するのである。
このようにすることで、表示器1008の表示領域の可動役物1018aの近傍位置において拡大第1操作画像1051aを表示する際に、拡大第1操作画像1051aが表示領域外にはみ出すことなく表示することが可能となる。
なお、拡大第1操作画像1051aを、補助表示器1019或いは上部演出ボタン1002fの近傍位置に表示する場合にも、拡大基準点を補助表示器1019或いは上部演出ボタン1002f側に近い位置に設定して拡大表示が行われる。
なお、拡大第1操作画像1051aを補助表示器1019の近傍位置に表示する場合には、補助表示器1019でも拡大第1操作画像1051aの一部は表示可能であるので、補助表示器1019に近い位置に設定された拡大基準点を基準に拡大第1操作画像1051aの拡大表示を行い、表示器1008及び補助表示器1019に跨るように拡大第1操作画像1051aを表示するようにしてもよい。また、一旦、拡大第1操作画像1051aを表示器1008の略中央に表示した後、拡大基準点を補助表示器1019に近い位置に移動させることで、拡大第1操作画像1051a全体、或いは拡大第1操作画像1051aの主要部が、表示器1008側から補助表示器1019側に移動するようにしてもよい。
以上のように第3実施形態の第1変形例では、操作画像制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020は、結果確定演出の実行中に、操作手段としての演出ボタン1002dの操作を促す操作画像として、第1操作画像1051を表示手段としての表示器1008に表示するとともに、演出ボタン1002dの操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報として、勝利画像1055或いは敗北画像1056を表示可能としている。また、表示位置制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020は、主制御部1010による抽選結果に基づき、表示器1008の表示領域において第1操作画像1051の表示位置を制御可能としている。
したがって、表示器1008の表示領域における第1操作画像1051が表示される表示位置に応じて、特典の付与に対する期待度が変化することとなり、興趣を向上させることが可能となるのである。
また、表示位置制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020は、第1操作画像1051を、第1の表示位置と、第1の表示位置よりも補助装置に近い位置である第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段としての主制御部1010による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、第1操作画像1051を高い確率で第2の表示位置に表示する構成としている。
したがって、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、第1操作画像1051が第2の表示位置に表示された場合には、遊技者の期待感をより高めることが可能となる。
<第3実施形態の第2変形例>
次に、第3実施形態の第2変形例について、図26を参照して説明する。
第3実施形態の第2変形例においては、第3実施形態の第1変形例における結果確定演出において、第1操作画像1051の表示位置が事前に決定されている表示位置に表示される前に、一旦、第1操作画像1051を表示器1008の表示領域の略中央の第1の表示位置に表示した後、移動させる変更演出を実行可能としている。
まず、図26(a)に示すように、結果確定演出の開始時に、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域の略中央に表示される。このときに、演出ボタン1002dの押圧操作状態を所定時間維持する、所謂長押し操作を促す「長押し!」の文字情報が表示器1008の表示領域に表示される。
この状態で、遊技者が長押し操作を開始すると、表示領域の略中央に表示された第1操作画像1051が、例えば、図26(b)に示すように、可動役物1018aの近傍位置に移動を開始する。そして、事前に決定されている第1操作画像1051の表示位置が、可動役物1018aの近傍位置であった場合には、遊技者の長押し操作が所定時間(例えば、5秒)経過すると、図26(c)に示すように、第1操作画像1051が可動役物1018aの近傍位置に到達して、以降図24での説明と同様の演出が実行される。
一方、事前に決定されている第1操作画像1051の表示位置が、表示領域の略中央であった場合には、遊技者の長押し操作が所定時間(例えば、5秒)経過しても、第1操作画像1051が可動役物1018aの近傍位置に到達せずに、図26(e)に示すように、第1操作画像1051が表示領域の略中央に戻るフェイク演出を実行し、以降図21での説明と同様の演出が実行される。
以上のように第3実施形態の第2変形例においては、表示位置制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020は、第1の表示位置に表示された操作画像として第1操作画像1051を、第2の表示位置に変更可能な変更演出を行う構成としている。
したがって、第1の表示位置に第1操作画像1051が表示された場合でも、第1操作画像1051が第2の表示位置に変更する場合もあるので、第1操作画像1051が期待度の低い表示位置に表示された場合でも、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できる。
なお、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が、補助表示器1019、或いは上部演出ボタン1002fの近傍位置であった場合でも、同様の変更演出を実行可能としている。また、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が、表示領域の略中央であった場合の所定の確率で、補助装置の何れかの1つの方向に移動するフェイク演出が行われるが、フェイク演出の発生確率は、期待度の高い補助装置側に移動するものほど、低い発生確率に設定することが好ましい。
また、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が補助装置の何れかの1つの近傍であった場合に、ART状態(或いは上乗せ)に当選している場合には比較的高い確率で、或いは当選していない場合には比較的低い確率で変更演出の実行を決定することで、第1操作画像1051の表示位置が、変更演出を経て決定された場合には、変更演出を経ないで決定された場合よりも、ART状態(或いは上乗せ)の当選に対する期待度が高くなるように設定することが好ましい。
<第3実施形態の第3変形例>
次に、第3実施形態の第3変形例について、図27を参照して説明する。
第3実施形態の第3変形例では、演出ボタン1002dを使用した演出が前述した第3実施形態の第1変形例と異なっている。また、前述した第3実施形態の第1変形例では、演出ボタン1002dを使用した演出は、結果確定演出以降に実行されているが、第3変形例では、前兆演出(或いは上乗せ演出)の最終ゲームの開始から実行される。したがって、第3変形例では、前兆演出の最終ゲームの開始時点で、対戦結果が確定する直前の画像が表示されている。
図27に示すように、前兆演出の最終ゲームが開始されると、対戦結果が確定する直前の画像とともに、第1操作画像1051の表示位置が事前に決定されている表示位置に関わらず、表示器1008の表示領域の略中央の第1の表示位置に表示される。また、表示器1008の表示領域には「押してみるか?」の文字情報が表示される。
そして、第1操作画像1051が表示領域の略中央に表示された時点で、演出ボタン1002dの操作は有効となり、この時点で遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すれば、事前決定された第1操作画像1051の表示位置に対応した演出が実行される。例えば、第1操作画像1051の表示位置が可動役物1018aの近傍位置に事前決定されていた場合には、前述した図24と同様の可動役物1018aの動作を伴う最も期待度の高い演出(特定演出)が実行されることとなる。
すなわち、この時点では、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が、全ての表示位置の可能性を有していて、この全ての表示位置の可能性のある時点で演出ボタン1002dの操作が行えるので、たとえ第1操作画像1051の表示位置が最終的に期待度の低いものであっても、期待度の高い表示位置を期待して演出ボタン1002dの押圧操作を可能としている。
次に、遊技者が、演出ボタン1002dの押圧操作を行わずに、リール1041a〜1041cのうちの何れか1つのリールを停止すると、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が、表示領域の略中央以外であった場合には、図27(b)に示すように、第1操作画像1051の表示位置が、表示領域の略中央から補助表示器1019の近傍位置である第2の表示位置に移動する。また、表示器1008の表示領域には「まだ押さないのか?」の文字情報が表示される。この時点で遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すれば、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が表示領域の略中央以外の表示位置に対応した演出(特定演出)が実行される。一方、この時点で、第1操作画像1051が移動しなければ、第1操作画像1051の表示位置が、表示領域の略中央で確定し、最も期待度の低い状態で演出ボタン1002dの押圧操作を行うこととなる。
すなわち、リール1041a〜1041cのうちの何れか1つのリールを停止時点で、第1操作画像1051が補助表示器1019の近傍位置に移動した場合には、1番目のリールを停止する前に比べて期待度の高い状態で、演出ボタン1002dの操作が可能となるが、第1操作画像1051が移動しなかった場合には、第1操作画像1051の表示位置が表示領域の略中央に確定するので、1番目のリールを停止する前に比べて他の補助装置側に第1操作画像1051が移動する可能性がなくなった状態で演出ボタン1002dを操作しなければならなくなる。
次に、遊技者が、演出ボタン1002dの押圧操作を行わずに、リール1041a〜1041cのうちの2番目のリールを停止すると、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が、補助表示器1019の近傍位置以外であった場合には、図27(c)に示すように、第1操作画像1051の表示位置が、補助表示器1019の近傍位置から上部演出ボタン1002fの近傍位置である第2の表示位置に移動する。また、表示器1008の表示領域には「そろそろ押してみるか?」の文字情報が表示される。この時点で遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すれば、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が上部演出ボタン1002fの近傍位置、及び可動役物1018aの近傍位置の何れかに対応した演出(特定演出)が実行される。一方、この時点で、第1操作画像1051が移動しなければ、第1操作画像1051の表示位置が、補助表示器1019の近傍位置で確定し、上部演出ボタン1002fの近傍位置、及び可動役物1018aの近傍位置よりも期待度の低い状態で演出ボタン1002dの押圧操作を行うこととなる。
すなわち、リール1041a〜1041cのうちの2番目のリールを停止時点で、第1操作画像1051が上部演出ボタン1002fの近傍位置に移動した場合には、2番目のリールを停止する前に比べて期待度の高い状態で、演出ボタン1002dの操作が可能となるが、第1操作画像1051が移動しなかった場合には、第1操作画像1051の表示位置が補助表示器1019の近傍位置に確定するので、2番目のリールを停止する前に比べてより期待度の高い補助装置側に第1操作画像1051が移動する可能性がなくなった状態で演出ボタン1002dを操作しなければならなくなる。
次に、遊技者が、演出ボタン1002dの押圧操作を行わずに、リール1041a〜1041cのうちの最後のリールを停止すると、事前決定された第1操作画像1051の表示位置が、可動役物1018aの近傍位置であった場合には、図27(d)に示すように、第1操作画像1051の表示位置が、上部演出ボタン1002fの近傍位置にから可動役物1018aの近傍位置である第2の表示位置に移動する。また、表示器1008の表示領域には「押せ!」の文字情報が表示される。この時点で遊技者が演出ボタン1002dを押圧操作すれば、第1操作画像1051の表示位置が可動役物1018aの近傍位置に対応した演出(特定演出)が確定して実行される。一方、この時点で、第1操作画像1051が移動しなければ、第1操作画像1051の表示位置が、上部演出ボタン1002fの近傍位置で確定し、可動役物1018aの近傍位置よりも期待度の低い状態で演出ボタン1002dの押圧操作を行うこととなる。
すなわち、リール1041a〜1041cのうちの最後のリールを停止時点で、第1操作画像1051が可動役物1018aの近傍位置に移動した場合には、最後のリールを停止する前に比べて期待度の高い状態で、演出ボタン1002dの操作が可能となるが、第1操作画像1051が移動しなかった場合には、第1操作画像1051の表示位置が上部演出ボタン1002fの近傍位置に確定するので、最後のリールを停止する前に比べて最も期待度の高い可動役物1018a側に第1操作画像1051が移動する可能性がなくなった状態で演出ボタン1002dを操作しなければならなくなる。
以上のように第3実施形態の第3変形例においては、操作画像制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020は、操作画像としての第1操作画像1051が第2の表示位置に表示されている場合に、操作手段としての演出ボタン1002dの操作に基づき、補助装置と関連した特定の演出表示(特定演出)を実行可能とし、表示位置制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020が、第1操作画像1051を事前に第2の表示位置に変更を決定している場合には、第1操作画像1051が第2の表示位置に変更される前であっても、演出ボタン1002dの操作に基づき、特定の演出表示(特定演出)を実行する構成としている。
したがって、第1操作画像1051が期待度の高い表示位置に移動可能として、その移動途中の任意の位置で遊技者による演出ボタン1002dの押圧操作を可能としているので、第1操作画像1051が期待度の高い表示位置に移動する可能性を秘めている時点で、演出ボタン1002dの押圧操作を行うか、或いは、期待度の低い表示位置に確定してしまう虞はあるが、演出ボタン1002dの押圧操作をせずに、比較的期待度の高い表示位置が確定してから安心して演出ボタン1002dの押圧操作を行うか、等を遊技者が選択でき、遊技者の好みに応じて演出を実行することが可能となるのである。
なお、第3変形例で示した演出を、前兆演出の最終ゲームの全てで実行してもよいし、所定の確率で実行するようにしてもよい。また、所定の確率で実行する場合には、ART状態(或いは上乗せ)に当選している場合には、当選していない場合よりも高い確率で実行するようにしてもよい。
<第3実施形態の第4変形例>
次に、第3実施形態の第4変形例について、図28を参照して説明する。
前述した第3実施形態の第1変形例においては、表示器1008の周囲に、上部演出ボタン1002f、補助表示器1019、可動役物1018aを配設していたが、第4変形例においては、図28に示すように、補助表示器1019を備えずに、表示器1008の右上に可動役物1018aを配設している。
第4変形例においても、前述の図23での説明同様、上部演出ボタン1002fの操作を伴う演出が行われる場合には、第1操作画像1051が上部演出ボタン1002fの近傍位置である第2の表示位置に表示されることとなる。
そして、演出ボタン1002dが操作されると、図28(a)に示すように、第1操作画像1051が消去し、替わりに第2操作画像1053が表示されて、上部演出ボタン1002fの操作を促す報知が行われる。
その後、上部演出ボタン1002fの操作が行われると、ART状態(或いは上乗せ)に当選している場合には、図28(b)に示すように、上部演出ボタン1002fの上方に配設される可動役物1018aが第2状態に変換して、可動役物1018aの所定部が第2操作画像1053に重なる位置まで移動することとなる。
また、図28(c)に示すように、可動役物1018aの第2状態への変換に応じて、表示器1008においては、第2操作画像1053が消去し、替わりに勝利画像1055が表示される。
そして、所定時間経過後に、図28(d)に示すように、「ART確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像1057が表示されて結果が報知される。
一方、ART状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図23での説明同様、上部演出ボタン1002fの操作が行われると、第2操作画像1053が消えるとともに可動役物1018aが第1状態を維持し、対戦結果として敗北画像1056が表示される。
そして、所定時間経過後、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示されて結果が報知される。
以上のように第3実施形態の第4変形例においては、表示器1008の周辺に、上部演出ボタン1002f及び可動役物1018aが近傍位置となるように配設し、操作画像制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020は、操作画像としての第2操作画像1053を、表示器1008における、上部演出ボタン1002f及び可動役物1018aの近傍位置に表示可能とし、操作手段としての上部演出ボタン1002fの操作に基づき、可動役物1018aの第2状態への変換とともに、特典の付与に関する報知を行うのである。
したがって、可動役物1018aの第2状態への変換とともに、特典が付与されることが報知されるので、より斬新な態様で特典の付与が報知され、遊技の興趣をより高めることが可能となる。
また、上部演出ボタン1002fと可動役物1018aが近傍位置に配設されているので、操作する遊技者の手の近くで可動役物1018aの動作が行われることとなり、よりインパクトのある報知態様を実現することができる。
以上、第3実施形態の第1変形例〜第4変形例に係るスロットマシン1001において、以下のような特徴を有している。
複数の情報を表示可能な表示手段(表示器1008)を備え、遊技者にとって有利な特典(ART状態)の付与に関連した演出を表示手段に表示するようにした遊技機(スロットマシン1001)において、特典を付与するか否かを抽選する抽選手段(主制御部1010)と、抽選手段による抽選結果に基づき、演出を制御可能な演出制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン1002d)と、表示手段の周辺に配置される、演出を補助可能な補助装置(上部演出ボタン1002f)と、を備え、補助装置は、遊技者が操作可能であり操作手段とは別個に設けられる特定操作手段(上部演出ボタン1002f)であり、演出制御手段は、演出の実行中に、操作手段の操作を促す操作画像(第1操作画像1051)を表示するとともに、操作手段の操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報(例えば、勝利画像1055)を表示可能な操作画像制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、操作画像制御手段は、抽選手段による抽選結果に基づき、表示手段の表示領域において操作画像の表示位置を制御可能な表示位置制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、表示位置制御手段は、操作画像を、第1の表示位置と、第1の表示位置よりも補助装置に近い位置である第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、操作画像を高い確率で第2の表示位置に表示することを特徴とするのである。
したがって、表示器1008の表示領域において操作画像が表示される表示態様に応じて、特典の付与に対する期待度が変化することとなり、興趣を向上させることが可能となる。
また、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、特典の付与に対する期待度をより変化性に富んだものにすることができ、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、操作画像が第1の表示位置よりも特定操作手段に近くなる第2の表示位置に、操作画像を表示するので、操作画像の表示位置と特定操作手段との関連性を高めることができ、特定操作手段の操作を促す報知を確実に行うことが可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、表示位置制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)は、第1の表示位置に表示された操作画像を、第2の表示位置に変更可能な変更演出を行い、操作画像制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)は、操作画像が第2の表示位置に表示されている場合に、操作手段の操作に基づき、補助装置と関連した特定演出を実行可能とし、表示位置制御手段が、操作画像を事前に第2の表示位置に変更を決定している場合には、操作画像が第2の表示位置に変更される前であっても、操作手段の操作に基づき、特定演出を実行することを特徴とするのである。
したがって、操作画像が第2の表示位置に変更される前の、第2の表示位置に変更される可能性のある時点で、変更されることを期待して操作手段を操作してもよいし、或いは、操作画像が第2の表示位置に変更後に、安心して操作手段を操作してもよく、遊技者の好みに応じた時期に操作手段の操作を行うことが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
また、補助装置は、非作動状態と、所定部位が表示手段の表示領域の前方の位置となる作動状態と、に変換可能な可動役物(1018a)を含み、操作画像は、操作手段(演出ボタン1002d)の操作を促す第1操作画像(1051)と、特定操作手段(上部演出ボタン1002f)の操作を促す第2操作画像(1053)とを含み、操作画像制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)は、特定操作手段の操作に基づいて、可動役物の変換に応じて、特典の付与に関連した所定情報を表示することを特徴とするのである。
したがって、表示手段と可動役物とにより演出の興趣をより向上させることができる。また、特定操作手段の操作により可動役物を作動状態に変換するので、操作画像の表示位置と可動役物との関連性を高めることができ、より興趣の高い演出が可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
以上のように、第3実施形態のスロットマシン1001が実現される。
10:スロットマシン
12:ベットボタン
13:スタートレバー
14,14a,14b,14c:ナビランプ
15,15a,15b,15c:停止ボタン
25:主制御基板
25a,26a:記憶部
25b,26b:制御部
26:副制御基板

Claims (3)

  1. 第1遊技状態と、第2遊技状態と、当該第1遊技状態及び第2遊技状態よりも有利な第3遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
    前記第2遊技状態に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第1計数手段と、
    通常区間と、有利区間と、を含む複数の遊技区間のうち、何れかの遊技区間に制御可能な遊技区間制御手段と、
    前記有利区間に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第2計数手段と、
    を備え、
    前記遊技区間制御手段は、
    前記第1遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記通常区間に制御し、
    前記第2遊技状態及び前記第3遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記有利区間に制御し、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第1遊技状態において、第1条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が第1遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する前に第2条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2計数手段による計数結果が前記第1遊技回数よりも多くの遊技が実行されたことを示す第2遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第3遊技状態は、
    1セット所定遊技回数で構成され、継続抽選に当選することにより次セットを実行可能な特定第3遊技状態と、
    1セット所定遊技回数で構成され、継続抽選に当選することにより次セットを実行可能であり、且つ、前記特定第3遊技状態よりも継続抽選に当選する確率が高い特別第3遊技状態と、
    を含み、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する場合よりも、前記第2遊技状態において前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する前に前記第2条件が成立する場合の方が、高確率で前記特別第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達することに基づいて、前記特別第3遊技状態に制御されない場合、前記特定第3遊技状態に制御することが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 第1遊技状態と、第2遊技状態と、当該第1遊技状態及び第2遊技状態よりも有利な第3遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
    前記第2遊技状態に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第1計数手段と、
    通常区間と、有利区間と、を含む複数の遊技区間のうち、何れかの遊技区間に制御可能な遊技区間制御手段と、
    前記有利区間に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第2計数手段と、
    前記通常区間から前記有利区間に移行する場合、第1遊技回数に到達する前の遊技回数に該当する遊技回数を、第3遊技回数と、第4遊技回数と、を含む複数の遊技回数の中から何れかに決定可能な決定手段と、
    を備え、
    前記遊技区間制御手段は、
    前記第1遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記通常区間に制御し、
    前記第2遊技状態及び前記第3遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記有利区間に制御し、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第1遊技状態において、第1条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する前に第2条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2計数手段による計数結果が前記第1遊技回数よりも多くの遊技が実行されたことを示す第2遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第3遊技状態は、
    特定第3遊技状態と、
    前記特定第3遊技状態よりも有利な特別第3遊技状態と、
    を含み、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する場合よりも、前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記決定手段により決定された遊技回数である状態で前記第2条件が成立する場合の方が、高確率で前記特別第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達することに基づいて、前記特別第3遊技状態に制御されない場合、前記特定第3遊技状態に制御することが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 第1遊技状態と、第2遊技状態と、当該第1遊技状態及び第2遊技状態よりも有利な第3遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
    前記第2遊技状態に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第1計数手段と、
    通常区間と、有利区間と、を含む複数の遊技区間のうち、何れかの遊技区間に制御可能な遊技区間制御手段と、
    前記有利区間に制御されている期間における遊技回数を計数可能な第2計数手段と、
    を備え、
    前記遊技区間制御手段は、
    前記第1遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記通常区間に制御し、
    前記第2遊技状態及び前記第3遊技状態に制御されている場合、遊技区間を前記有利区間に制御し、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第1遊技状態において、第1条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が第1遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する前に第2条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2計数手段による計数結果が前記第1遊技回数よりも多くの遊技が実行されたことを示す第2遊技回数に到達することに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第3遊技状態は、
    特定第3遊技状態と、
    前記特定第3遊技状態よりも有利な特別第3遊技状態と、
    を含み、
    前記特別第3遊技状態において、遊技の進行に応じて特定値を更新する更新手段と、
    前記特別第3遊技状態を継続させるか否かを判定可能な判定手段と、
    を備え、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する場合よりも、前記第2遊技状態において前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達する前に前記第2条件が成立する場合の方が、高確率で前記特別第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第2遊技状態において、前記第1計数手段による計数結果が前記第1遊技回数に到達することに基づいて、前記特別第3遊技状態に制御されない場合、前記特定第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記更新手段による更新により特定値が終了値に到達し、且つ、前記判定手段により前記特別第3遊技状態を継続すると判定されたことに基づいて、前記特別第3遊技状態を継続させる制御を実行可能であり、
    前記特別第3遊技状態は、
    第1回数継続する場合の方が、前記第1回数継続する前よりも特定値が前記終了値に到達するまでの遊技期間が長くなる確率が高く、
    前記第1回数よりも多い第2回数継続する場合の方が、前記第1回数継続する場合よりも特定値が前記終了値に到達するまでの遊技期間が長くなる確率が高い
    ことを特徴とする遊技機。
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