以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号20の図柄)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号19の図柄)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18の図柄)」、「黒BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号17の図柄)」、「星(たとえば、左リール2Lの領域番号14の図柄)」、「ブドウ(たとえば、左リール2Lの領域番号13の図柄)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号10の図柄)」、「白BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号6の図柄)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号5の図柄)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号1の図柄)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスともいう)であることに応じて「2」が定められて、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態(以下、一般遊技あるいは一般遊技状態ともいう)であることに応じて「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリール2L、2C、2Rの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)の対応するラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、入賞ラインL1〜L4の4種類が入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL2は、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL3は、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL4は、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。なお、入賞ラインは、L1〜L4に示すラインに限らず、たとえば各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨るラインなどを含むものであってもよい。
ビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の一般遊技状態であるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。ビッグボーナスおよびレギュラーボーナスであるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL2〜L4が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。
なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、12枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化された入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、日時を計時するためのリアルタイムクロック50(以下、RTC50という)、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
また、RTC50は、現在の「年(西暦)」、「月」、「日」、「曜日」、「時」、「分」、「秒」を示すために計時を行なう装置である。たとえば、水晶発振子を内蔵したシリアルインタフェース方式のリアルタイムクロックモジュールとして実現されるが、これに限るものではない。メイン制御部41は、たとえば、RTC50が計時した日時を特定するための日時情報を取得(抽出)し、当該取得した日時情報に基づきリール制御パターンを決定して、該決定したリール制御パターンでリール2L、2C、2Rのリール制御を行なう。
RTC50は、通常、スロットマシン1に電源が供給されているときには当該電源によって動作し、電源が切られているときには、停電時においても供給されるバックアップ電源によって動作する。したがって、RTC50は、スロットマシン1の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC50は、スロットマシン1に電源が供給されているときであってもバックアップ電源によって動作するようにしてもよい。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51および液晶表示装置71(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、液晶表示装置71、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、液晶表示装置71、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51および液晶表示装置71の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、BB中か、通常遊技状態か、RT1〜4のいずれであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタなど、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数など、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ、SB)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数など、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御される場合には残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、通常遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5(a)は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図5(b)は、予め定められた特殊出目の図柄組合せおよび特殊出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図6に示すように、メイン制御部41により、通常遊技状態、再遊技役の当選確率が通常遊技状態よりも向上されるRT1〜RT4および内部中RT、および所定枚数払出されるまで小役の当選確率が向上されるビッグボーナスやレギュラーボーナスのうち、いずれかに制御される。また、本実施の形態におけるスロットマシンは、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
図5(a)を参照して、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBBとも称する)と、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBとも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインのいずれかに「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3のいずれかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、361枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、241枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBは、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−星7」あるいは「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの入賞役に4回入賞することを条件として終了する。
図6に示すように、BB1〜BB3およびRBのいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高確率となる。また、図6に示すように、BB1〜BB3やRBが終了した後は、RT1に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRBを構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選しているときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。
SBは、入賞ラインのいずれかに「星−黒7−星」の組合せが揃ったときに入賞となる。SB入賞すると、小役(たとえば、メロン1)の当選確率を通常遊技状態であるときよりも向上させた遊技状態であるシングルボーナスに制御される。シングルボーナスに制御されている間は、シングルボーナス中フラグがRAM41cに設定される。SBの入賞に起因して発生したシングルボーナスは、1回ゲームが行なわれることにより終了する。
通常遊技状態、RT1、およびRT3のうちいずれかに制御されているときにSB入賞し、当該入賞に起因するシングルボーナスとしての1ゲームが終了した後は、RT2に遊技状態が制御される。一方、RT4に制御されているときにSB入賞し、当該入賞に起因するシングルボーナスとしての1ゲームが終了した後は、当該SB入賞前のRT4に引き続き制御される。なお、シングルボーナスは、1ゲームで終了する。このため、図6では、シングルボーナスを図示していないが、通常遊技状態、RT1、およびRT3のうちいずれかに制御されているときにSB入賞したときには、一旦シングルボーナスに制御された後にRT2に制御され、RT4に制御されているときにSB入賞したときには、一旦シングルボーナスに制御されるが再びRT4に制御されることになる。以下においては、便宜上、RT2およびRT4各々に、SB入賞によるシングルボーナスを概念的に含む遊技状態として説明するが、実質的には、上記したようにSB入賞によって一旦シングルボーナスに制御された後、当該SB入賞時の遊技状態に応じてRT2あるいはRT4に制御されることを意味する。
内部抽選においてSBに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。SBを構成する図柄(「星」、「黒7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
内部抽選においてSBに当選したゲームにおいて、当該SBに入賞しなかったときには、BB1〜BB3やRBと異なり、当該SBの当選フラグが消去される。また、内部抽選においてSBに当選したゲームにおいてSB入賞させるタイミングで停止操作がされず、当該SBの図柄組合せを入賞ライン上に引込むことができないときには、図5(b)で示す特殊出目が入賞ラインL1〜L4のいずれかに引込むように、リール制御が行なわれる。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、1枚役、ブドウ、メロン1〜メロン4、イチゴが含まれる。
小役のうち1枚役は、入賞ラインのいずれかに「星−黒BAR−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。1枚役は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。1枚役を構成する図柄(「星」、「黒BAR」、「黒7」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちブドウは、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。ブドウを構成する図柄(「ブドウ」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロン1は、入賞ラインのいずれかに「any−メロン−any」あるいは「メロン−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。このため、メロン1は、中リール2Cの「メロン」の図柄が有効な入賞ラインに停止表示されることにより、左リール2Lおよび右リール2Rの図柄との組合せに関わらず、入賞が発生し得る入賞役といえる。
メロン1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。メロン1を構成する図柄(たとえば、「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、メロン2〜4について説明する。メロン2は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−白7−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン3は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン4は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、メロン2〜4各々を構成する図柄は、少なくとも、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてメロン2〜4のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選しているメロン2〜4のうち当選しているメロンに入賞することはない。
しかしながら、メロン2〜4は、後述するように、ビッグボーナス中を除いて、常にメロン1と同時に抽選対象役として読み出されて当選する。このため、メロン2〜4に当選しているときには、ビッグボーナス中を除いて、メロン1を入賞させることができる。
小役のうちイチゴは、入賞ラインのいずれかに「イチゴ−白7−バナナ」、「イチゴ−黒7−バナナ」、「イチゴ−星7−バナナ」、および「イチゴ−ブドウ−バナナ」のうちいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴは、当選していてもストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。イチゴを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
遊技者は、一般遊技状態中であってATに制御されていないときには、当該イチゴ入賞させるための操作手順で停止操作することにより、イチゴの取りこぼしを防止できるとともに、たとえば左リール2Lの図柄配列からSBを構成する左図柄である「星」を引込むことがなくSBを取りこぼすことによりSB入賞によりRT2に制御されてしまうことを防止することができる。
次に、ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときに払出されるメダルの枚数について説明する。ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞すると、当該入賞したゲームが開始されたときの遊技状態および入賞ライン数に応じた枚数分のメダルが払い出される。
一般遊技状態においてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、4枚メダルが払い出される。一方、一般遊技状態と異なるボーナスにおいてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、8枚メダルが払い出される。
なお、入賞ラインL1、L3、L4は、中リール2Cの中段において交差している。また、メロン1の「any−メロン−any」は、中リール2Cの停止図柄のみより入賞が発生し得る。このため、メロン1は、複数の入賞ラインにおいて発生し得る入賞役といえる。このため、メロン1の「any−メロン−any」が停止されることによりメロン1に入賞したときには、入賞ライン数に応じた枚数のメダルが払い出される。たとえば、中リール2Cの「メロン」が中段に停止されたときには、一般遊技状態において入賞ラインL1、L3、L4において入賞することになるため4×3=12枚メダルが払い出され、ボーナスにおいて入賞ラインL3、L4において入賞することになるため8×2=16となり払出上限の12枚メダルが払い出される。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜リプレイ11が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。通常リプレイを構成する図柄(「バナナ」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2を構成する図柄(「バナナ」、「メロン」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、通常遊技状態においてリプレイ2に入賞した後は、通常遊技状態よりもリプレイ当選確率が向上したRT3に制御される。このため、リプレイ2は、以下では昇格リプともいう。後述するように、リプレイ2は、RT1やRT2における内部抽選においては当選しないように設定されており、通常遊技状態における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、RT1やRT2においてはリプレイ2に入賞しない。その結果、RT1やRT2から直接RT3に制御されないように構成されており、通常遊技状態に制御された後、リプレイ2に入賞することにより、RT3に制御されるように構成されている。
なお、通常遊技状態以外の遊技状態(たとえば、RT1やRT2)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)でリプレイ2について抽選して当選し得るようにし、通常遊技状態以外の遊技状態からもRT3に制御されるように構成してもよい。
リプレイ3は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−白7」あるいは「バナナ−バナナ−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ3を構成する左図柄および中図柄(「バナナ」)は、左リール2Lおよび中リール2C各々において5コマ以内に配置されており、リプレイ3を構成する右図柄(「白7」および「イチゴ」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ3については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、RT3においてリプレイ3に入賞した後は、RT3よりもリプレイ当選確率がさらに向上したRT4に制御される。このため、リプレイ3は、以下では突入リプともいう。後述するように、リプレイ3は、通常遊技状態、RT1、およびRT2における内部抽選においては当選しないように設定されており、RT3における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、通常遊技状態、RT1、およびRT2においてはリプレイ3に入賞しない。その結果、通常遊技状態、RT1、およびRT2から直接RT4に制御されないように構成されており、RT3に制御された後、リプレイ3に入賞することにより、RT4に制御されるように構成されている。
なお、RT3以外の遊技状態(たとえば、通常遊技状態、RT1、およびRT2)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)でリプレイ3について抽選して当選し得るようにし、RT3以外の遊技状態からも有利RTに制御されるように構成してもよい。
RT4へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しない限り、50ゲーム消化するまでの間、当該RT4への制御が維持される。
リプレイ4は、入賞ラインのいずれかに「メロン−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ4を構成する図柄(「メロン」「イチゴ」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ4については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図6に示すように、RT3においてリプレイ4に入賞したときには、通常遊技状態に制御される。このため、リプレイ4は、以下では転落リプともいう。
リプレイ5は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ6は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−白7」あるいは「黒BAR−黒BAR−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ7は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−白7−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ8は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−バナナ−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ9は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ10は、入賞ラインのいずれかに「白7−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ11は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−星」の組合せが揃ったときに入賞となる。
なお、リプレイ5は、黒BARの3つ揃いであるため、リプレイ5をBARリプともいう。また、リプレイ6〜11は、各々、黒BARが2つ揃い、すなわち黒BARがテンパイ状態となるため、テンパイリプa〜テンパイリプfともいう。
リプレイ5〜11各々を構成する図柄は、少なくとも1以上のリールにおいて、5コマ以内に配置されていない図柄を含む。このため、内部抽選においてリプレイ5〜11のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L〜8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞しない。
しかし、リプレイ5〜11は、各々、他のリプレイと同時に当選するため、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず、当選しているいずれかのリプレイを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、リプレイ5〜11は、原則として、当選しても入賞させることができない場合も生じるが、いずれかのリプレイを入賞させることができる役といえる。
次に、図5(b)を参照して、特殊出目について説明する。特殊出目は、「メロン−イチゴ−バナナ」である。本実施の形態において特殊出目を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させるリール制御は、いずれの遊技状態においても、SBに当選しているときであってSBを構成する図柄を入賞ライン上に引込むことができず、当該SBを取りこぼすときに行なわれる。
図6に示すように、RT1〜RT3において特殊出目が停止した後は、通常遊技状態に制御される。RT4において特殊出目が停止されたとしても、通常遊技状態に制御されない。また、通常遊技状態において特殊出目が停止されたとしても、当該通常遊技状態への制御が維持される。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図7、図8を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図7、図8においては、各々、左2列により、“抽選対象役の名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図7、図8では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「413」が設定されている抽選対象役(図7の通常遊技状態などにおける弱イチゴ1)の当選確率は、413/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図7は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、通常遊技状態およびRT1〜RT4のうちいずれかであるときには、弱イチゴ1、弱イチゴ2、弱イチゴ3、弱イチゴ4、強イチゴ1、強イチゴ2、強イチゴ3、強イチゴ4、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、12枚メロン2、12枚メロン3、12枚メロン4、弱ブドウ1、弱ブドウ2、弱ブドウ3、弱ブドウ4、強ブドウ1、強ブドウ2、強ブドウ3、強ブドウ4、1枚役1、1枚役2、1枚役3、1枚役4、SB、RB、BB3、BB2、BB1が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。なお、前述したように、RT2およびRT4各々は、概念的にシングルボーナスを含む。図中の括弧内の数値は、RT2あるいはRT4と異なる判定値数が設定されているシングルボーナス中の判定値数を示す。
弱イチゴ1とは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ2とは、イチゴ+RBを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ3とは、イチゴ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ4とは、イチゴ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ1とは、イチゴ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ2とは、イチゴ+1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ3とは、イチゴ+1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ4とは、イチゴ+1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
押し順メロン1とは、メロン1+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン2とは、メロン1+メロン3を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン3とは、メロン1+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン4とは、メロン1を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン5とは、メロン1+メロン3+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。
12枚メロン1とは、メロン1+ブドウ+イチゴを読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン2とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+RBを読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン3とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン4とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
弱ブドウ1とは、ブドウを読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ2とは、ブドウ+RBを読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ3とは、ブドウ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ4とは、ブドウ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ1とは、ブドウ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ2とは、ブドウ+1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ3とは、ブドウ+1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ4とは、ブドウ+1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
1枚役1とは、1枚役を読み出す抽選対象役をいう。1枚役2とは、1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。1枚役3とは、1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。1枚役4とは、1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が内部中RTであるときには、弱イチゴ1、強イチゴ1、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、弱ブドウ1、強ブドウ1、1枚役1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図8は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、通常遊技状態であるときには、通常リプレイ、押し順昇格リプレイ1、押し順昇格リプレイ2、押し順昇格リプレイ3、押し順昇格リプレイ4、押し順昇格リプレイ5、押し順昇格リプレイ6、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
通常リプレイとは、通常リプを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ1とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ2とは、通常リプ+昇格リプ+突入リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ3とは、通常リプ+昇格リプ+転落リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ4とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプa+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ5とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプb+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ6とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプc+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。
BARテンパイリプレイ1とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ2とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+RBを読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ3とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+BB3を読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ4とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+BB2を読み出す抽選対象役をいう。BARリプレイとは、通常リプ+BARリプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+テンパイリプfを読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が、RT1、RT2、RT4、および内部中RTのいずれかであるときには、通常リプレイ、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。なお、前述したように、RT2およびRT4各々は、概念的にシングルボーナスを含む。
遊技状態がRT3であるときには、通常リプレイ、押し順維持リプレイ1、押し順維持リプレイ2、押し順維持リプレイ3、押し順維持リプレイ4、押し順維持リプレイ5、押し順突入リプレイ1、押し順突入リプレイ2、押し順突入リプレイ3、押し順突入リプレイ4、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
押し順維持リプレイ1とは、昇格リプ+転落リプ+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ2とは、通常リプ+昇格リプ+転落リプ+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ3とは、昇格リプ+突入リプ+転落リプ+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ4とは、昇格リプ+転落リプ+テンパイリプa+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ5とは、昇格リプ+転落リプ+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。
押し順突入リプレイ1とは、突入リプ+転落リプを読み出す抽選対象役をいう。押し順突入リプレイ2とは、突入リプ+転落リプ+テンパイリプbを読み出す抽選対象役をいう。押し順突入リプレイ3とは、突入リプ+転落リプ+テンパイリプcを読み出す抽選対象役をいう。押し順突入リプレイ4とは、突入リプ+転落リプ+テンパイリプaを読み出す抽選対象役をいう。
次に、BB中におけるRBの抽選対象役および判定値数を説明する。
BB中におけるRBであるときには、イチゴ、BB強イチゴ、12枚メロン1、BBメロン、8枚メロンが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
イチゴとは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BB強イチゴとは、イチゴ+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン1とは、メロン1+ブドウ+イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BBメロンとは、メロン3+メロン4+ブドウ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。8枚メロンとは、メロン1を読み出す抽選対象役をいう。
次に、非BB中におけるRBの抽選対象役および判定値数を説明する。
遊技状態が非BB中におけるRBであるときには、イチゴ、左メロン、中右メロン、12枚メロン1、強ブドウ1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。左メロンとは、メロン1+メロン3+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。中右メロンとは、メロン1+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなるように設定されている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
また、RB、BB2、およびBB3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴ1〜4当選時と強イチゴ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱ブドウ1〜4当選時と強ブドウ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
一般遊技状態においては、図7に示すように、押し順メロン1〜押し順メロン5各々が「2305」に設定されており、押し順メロン1〜押し順メロン5のいずれかが2305×5/65536=11525/65536の確率で当選するように、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
シングルボーナス中においては、たとえば、括弧内の数値に示すように、押し順メロン1の判定値数が通常遊技状態よりも1だけ大きい「2306」に設定されている。このように、SB入賞させてシングルボーナスに制御させても小役の当選確率が格段に向上するものではないのに対し、通常遊技状態、RT1、RT3のいずれかにおいてSB入賞したときにはRT2に制御される。このため、SBを入賞させるメリットが小さく、むしろ取りこぼして昇格リプ入賞によりRT3へ昇格し得る通常遊技状態に制御させる方が、遊技者にとって有利なゲーム進行であるといえる。なお、シングルボーナス中の判定値数は、図7で示すものに限るものではなく、少なくとも一の小役の当選確率が通常遊技状態であるときよりも向上するように設定されているものであればよい。
次に、図8の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役の当選確率を比較する。通常遊技状態においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「2734」が、押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかが読み出されるときの判定値数として「1020」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、通常遊技状態においていずれかのリプレイに当選する確率は、8980/65536となる。また、通常遊技状態からRT3に昇格させる可能性のある押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選する確率は、1020×6/65536=6120/65536となる。
RT1およびRT2においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「8856」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT1あるいはRT2においていずれかのリプレイに当選する確率は、8982/65536となる。なお、RT1およびRT2においては、RT3やRT4に移行させるための昇格リプや突入リプに当選しないように設定されている。
RT3においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「715」が、押し順維持リプレイ1〜5のいずれかが読み出されるときの判定値数として「6586」が、押し順突入リプレイ1〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「3500」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT3においていずれかのリプレイに当選する確率は、47771/65536となる。また、RT3から通常遊技状態に転落させる可能性のある押し順維持リプレイ1〜5および押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選する確率は、(6586×5)+(3500×4)/65536=46930/65536となる。また、RT3からRT4に突入させる可能性のある押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選する確率は、3500×4/65536=14000/65536となる。
RT4においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「47836」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT4においていずれかのリプレイに当選する確率は、47962/65536となる。
内部中RTにおいては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「17000」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT4においていずれかのリプレイに当選する確率は、17126/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、いずれかのリプレイに当選する確率が、RT3、RT4、および内部中RTであるときに、通常遊技状態、RT1〜RT2であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT3、RT4、および内部中RTは、通常遊技状態、RT1〜RT2であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT3では、リプレイの当選確率が高くなるものの転落リプの当選確率も高くなるため、後述するATに制御されていないときには当該RT3を維持させること、および突入リプを入賞させてRT4に制御させることが困難となるように構成されている。一方、RT4は、50ゲーム消化するまで当該RT4への制御が維持される。このため、RT4は、RT3よりも有利な遊技状態であるといえる。
また、内部中RTであるときには、RT4などであるときよりも後述するようにリール制御においてボーナスよりも優先的に引き込まれるリプレイの当選確率が低くなるように設定されているため、RT4であるときと同じリプレイの当選確率が設定されている場合と比較して、当選しているボーナスを入賞させることができる割合を高めることができる。
BB中におけるRBであるときには、メロン1を含む12枚メロン1の判定値数が「59578」に設定されており、59578/65536という高確率で当選するように設定されている。
非BB中におけるRBであるときには、メロン1を含む左メロンおよび中右メロンの判定値数が各々「32604」に設定されており、左メロンおよび中右メロン各々が32604/65536という高確率で当選するように設定されている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、押し順昇格リプレイ1など)には、図9〜図11に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つの左リール2L〜右リール2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図9は、押し順昇格リプレイ1〜6のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順昇格リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
また、押し順昇格リプレイ2が当選しているときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順挟み押し以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順昇格リプレイ3〜6のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順昇格リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプを入賞させてRT3に昇格させるための操作手順として、当選している押し順昇格リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、通常遊技状態において押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したとしても、当選している押し順昇格リプレイの種類を特定することができない限り、1/6の確率でしか昇格リプを入賞させてRT3に制御させないようにすることができ、5/6の確率で通常リプを入賞させて通常遊技状態が維持されるように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT3に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT3に制御されるように制御することができる。
図10は、押し順維持リプレイ1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順維持リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
また、押し順維持リプレイ2が当選しているときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順維持リプレイ3〜5のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順維持リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプを入賞させてRT3を維持させるための操作手順、および転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落させるための操作手順として、当選している押し順維持リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT3において、押し順維持リプレイのいずれかに当選したときには、当選している押し順維持リプレイの種類を特定することができない限り、1/5の確率でしか昇格リプを入賞させて当該RT3を維持できず、4/5の確率で転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落するように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、運良くRT3に制御されていても転落リプに入賞し易くして極力当該RT3が維持されないように制御しつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させて当該RT3を意図的に維持させることができるように制御することができる。
図11は、押し順突入リプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順突入リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
また、押し順突入リプレイ2が当選しているときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順突入リプレイ3または4が当選しているときにも、同様に、当選している押し順突入リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、突入リプを入賞させてRT4に突入させるための操作手順、および転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落させるための操作手順として、当選している押し順突入リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT3において、押し順突入リプレイのいずれかに当選したときには、当選している押し順突入リプレイの種類を特定することができない限り、1/4の確率でしか突入リプを入賞させてRT4に突入させることができず、3/4の確率で転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落するように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、突入リプに入賞し難くして極力RT4に制御されないようにし、運良くRT3に制御されていても転落リプに入賞し易くして極力当該RT3が維持されないように制御しつつ、ATに制御されているときには、突入リプに入賞させてRT4に制御されるように制御することができる。
また、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときには、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、入賞ラインL1〜L4およびリール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨る下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
また、BARリプレイに当選したときには、引込可能コマ数の範囲内で、「黒BAR」を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させてBARリプを入賞させるリール制御を行なうとともに、BARリプを入賞させることができない場合には、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときと同様に、入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合(イチゴ+1枚役など)には、払出枚数が多い小役が払出枚数の少ない小役よりも優先的に入賞ラインに引き込むリール制御が行なわれる。
複数種類の小役が同時に当選している場合として、たとえば押し順メロン1〜5のいずれかに当選している場合には、図12に示すように、当選している押し順メロンの種類および操作手順に応じて、異なるリール制御が行なわれる。
図12は、押し順メロン1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順メロン1が当選したときには、順押しとなる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。すなわち、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが4枚払い出されるに留まる。また、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」を上・中・下段のいずれかに停止させるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、対応するリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。
また、押し順メロン2が当選したときには、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。すなわち、押し順メロン2が当選したときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが4枚払い出されるに留まる。また、押し順メロン2が当選したときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」を上・中・下段のいずれかに停止させるのに対し、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、対応するリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。
押し順メロン3〜5のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順メロンの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行ないメダルを12枚払い出し、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止させる制御を行ないメダルを4枚払い出すとともに、左リール2Lおよび右リール2Rのうち当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。
このように、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順として、当選している押し順メロンの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときには、当選している押し順メロンの種類を特定することができない限り、1/5の確率でしか入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、4/5の確率で中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL2にのみ停止させてメダルが4枚しか払い出されないように構成されている。これにより、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときに、後述するATに制御されていないときには極力4枚しかメダルが払い出されないようにし、ATに制御されているときには意図的に入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させることを可能にし、12枚メダルが払い出されるように制御することができる。
また、12枚メロン1〜4のうちいずれかに当選したときには、操作手順に関わらず、中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止させるとともに、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、メダルを12枚払い出させるリール制御を行なう。
次に、弱イチゴ1〜4、強イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4、および強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。
たとえば、弱イチゴ1〜4あるいは弱ブドウ1〜4のうちいずれかが当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL2〜L4のうちいずれかに停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力上段または下段に停止させる制御を行なう。
これに対し、強イチゴ1〜4あるいは強ブドウ1〜4が当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL1に停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力中段に停止させる制御を行なう。
図7を用いて説明したように、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されており、また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。
このため、イチゴあるいはブドウに入賞したときの左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が、上段または下段に停止しているときよりも、中段に停止しているときの方が、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、図7を用いて説明したように、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
このため、左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が中段に停止してイチゴやブドウに入賞したときであっても、イチゴに入賞しているときの方がRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
次に、非BB中のRBにおいて左メロンおよび中右メロンのうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。
たとえば、左メロンが当選しているときにおいて、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、左メロンが当選したときに、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
また、中右メロンが当選しているときにおいて、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、中右メロンが当選したときに、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
このように、非BB中のRBにおいて、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順として、左メロンに当選しているときと中右メロンに当選しているときとで、異なる操作手順が設定されている。このため、左メロンに当選しているのか中右メロンに当選しているのかを特定することができない限り、1/2の確率でしか入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、1/2の確率で入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルが8枚しか払い出されないように構成されている。一方、非BB中のRBは、4回入賞することにより終了する。このため、非BB中のRBにおける操作手順によって、当該RBにおける純増枚数を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、BB中におけるRBにおいて、BB強イチゴに当選したときには、イチゴおよびメロン2の図柄組合せを入賞ライン上に停止させるリール制御を行なうが、イチゴおよびメロン2は共に操作手順によって取りこぼしが生じる入賞役である。このため、BB中におけるRBにおいて、BB強イチゴに当選したときであって、イチゴおよびメロン2共に取りこぼす場合には、引込可能コマ数の範囲で各リールの「白7」を中段に停止させるリール制御が行なわれる。これにより、BB中におけるRBにおいて、BB強イチゴに当選したときには、入賞ラインL1上に「白7−白7−白7」が停止し得るようにリール制御が行なわれる。
また、BB中におけるRBにおいては、判定値数から、いずれの入賞役にも当選しない、はずれとなる場合が生じる。BB中におけるRBにおいてはずれとなった場合には、引込可能コマ数の範囲で各リールの「黒BAR」を中段に停止させるリール制御が行なわれる。これにより、BB中におけるRBにおいてはずれとなったときには、入賞ラインL1上に「黒BAR−黒BAR−黒BAR」が停止し得るようにリール制御が行なわれる。
なお、BB中におけるRBにおいて、入賞ラインL1に「白7−白7−白7」や「黒BAR−黒BAR−黒BAR」が停止したときには、後述するようにAT抽選が行なわれる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。内部抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、内部抽選処理では、BB1〜BB3およびRBのいずれかに当選したときに、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、操作されたストップスイッチに対応するリールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチが操作されたか否かに関わらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5(a)で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜BB3およびRBのうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、RT1、通常遊技状態、およびRT3のいずれかにおける入賞判定処理において、SBに入賞したと判断されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。また、通常遊技状態における入賞判定処理において、昇格リプに入賞したと判断されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。また、RT3における入賞判定処理において、突入リプに入賞したと判断されたときには、RT4に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT4の値を設定など)が行なわれる。また、RT3における入賞判定処理において、転落リプに入賞したと判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
また、RT1、RT2、およびRT3においていずれの入賞も発生しておらずかつ特殊出目が入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止していると判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1フラグの値を設定など)が行なわれる。
また、RT4中における払出処理では、当該RT4中において消化したゲーム数(SB入賞してシングルボーナスに制御されたゲームを含む)を特定可能に計数し、消化したゲーム数が50ゲームに到達したか否かを判定し、50ゲームに到達したと判定したときに通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT1〜RT4のいずれであるか、通常遊技状態であるか、内部中RTであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役、SBの当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT1〜RT4、内部中RT、通常遊技状態、ボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51および液晶表示装置71に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタ、各種フラグを設定する領域、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)などによりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態などに応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態などに応じて遊技演出やナビ演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
[AT抽選処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行なう。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。AT抽選は、ナビストック数を付与するか否かを決定するナビ付与抽選と、付与するナビストック数を決定するナビストック数抽選とを含む。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
図13は、AT抽選を実行する契機となるAT抽選条件の一例を説明するための図である。また、図14は、AT抽選条件成立時のAT抽選の一例を説明するための図である。また、図15は、AT抽選のうちナビストック数抽選で参照されるテーブルの一例を説明するための図である。
AT抽選条件は、図13に示すように、第1〜第8の条件が設定されている。第1のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL1〜L4のいずれかに特殊出目停止、1枚役入賞、あるいは入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せが停止することによるメロン入賞のうちいずれかにより成立する。第1のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。
また、本実施の形態においては、ナビ付与抽選でナビストックが付与されて次回のATに制御される際、その一つ前のAT制御中において、「次回AT制御確定」といったメッセージが液晶表示装置71から報知される。但し、この報知がなされる条件としては、第1のAT抽選条件が成立したことに基づくナビ付与抽選によってナビストックが付与されている場合であって、当該付与されたナビストックを消費して次回のAT制御をする場合である。なお、次回のATへの制御が確定したことを報知する態様は上記に限らず、たとえば、液晶表示器51の表示画面上でなされてもよいし、演出効果LED52による光の演出による報知、または、スピーカ53、54による音の演出による報知であってもよく、その他の報知手段によってなされてもよい。
また、第1のAT抽選条件は、特殊出目停止、1枚役入賞の契機となる、SB当選、あるいは1枚役当選することにより成立するものであってもよい。また、第1のAT抽選条件は、中リール2Cの「メロン」を必ず中段に停止させる契機となる12枚メロン1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。
ナビ付与抽選は、サブ制御部91により制御される確率モードに応じた当選確率にしたがって行なわれる。確率モードとは、ナビ付与抽選でナビストック数を付与すると決定する確率を特定するためのモードをいう。本実施の形態では、ボーナスのうちBB1が終了した後から50ゲーム消化する間に亘り当選確率が高い高確率モードに制御され、当該高確率モードが終了した後は当該高確率モードよりも当選確率が低い通常モードに制御される。なお、確率モードが高確率モード中であるときに再びボーナス当選したときには、当該高確率モードにおいて消化したゲーム数および当選したボーナスの種類に関わらず、当該ボーナス終了後から50ゲーム消化する間に亘り高確率モードに制御される。
図14を参照して、第1のAT抽選条件においては、通常モードと高確率モードとでAT当選確率が異なるように設定されている。さらに、通常モードの中でも、非AT制御時とAT制御時、さらには、AT制御時の中でもAT継続回数に応じてAT当選確率が異なるように設定されている。たとえば、第1のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選においては、通常モードの場合は1〜16%の確率で、高確率モードの場合は20%の確率でナビストック数を付与すると決定される。また、通常モードの中でも、非AT制御時の場合は1%の確率であるのに対し、AT制御時の場合はAT継続回数に応じて1〜16%の確率でナビストック数を付与すると決定される。より具体的には、AT制御時において、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外となる場合は1%、AT継続回数が4回となる場合は4%、AT継続回数が8回となる場合は7%、AT継続回数が10回となる場合は10%、AT継続回数が14回となる場合は13%、AT継続回数が18回以降であってAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかとなる場合は16%の確率で、ナビストック数を付与すると決定される。
第2のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL2〜L4のいずれかにブドウあるいはイチゴの図柄組合せが停止してブドウあるいはイチゴ入賞することにより成立する。なお、第2のAT抽選条件は、弱イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。第2のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。
第2のAT抽選条件においても、第1のAT抽選条件と同様に、通常モードと高確率モード、また、非AT制御時とAT制御時、さらには、AT継続回数に応じてAT当選確率が異なるように設定されている。たとえば、第2のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選においては、通常モードの場合は1.5〜16.5%の確率で、高確率モードの場合は40%の確率でナビストック数を付与すると決定される。また、通常モードの中でも、非AT制御時の場合は1.5%の確率であるのに対し、AT制御時の場合はAT継続回数に応じて1.5〜16.5%の確率でナビストック数を付与すると決定される。より具体的には、AT制御時において、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外となる場合は1.5%、AT継続回数が4回となる場合は4.5%、AT継続回数が8回となる場合は7.5%、AT継続回数が10回となる場合は10.5%、AT継続回数が14回となる場合は13.5%、AT継続回数が18回以降のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかとなる場合は16.5%の確率で、ナビストック数を付与すると決定される。
第3のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL1にブドウあるいはイチゴの図柄組合せが停止してブドウあるいはイチゴ入賞すること、あるいは入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかにおいて「黒BAR」が2つ揃ってBARリプがテンパイすることにより成立する。なお、第3のAT抽選条件は、強イチゴ1〜4、強ブドウ1〜4、BARテンパイリプレイ1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。第3のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。
第3のAT抽選条件においても、第1、第2のAT抽選条件と同様に、通常モードと高確率モード、また、非AT制御時とAT制御時、さらには、AT継続回数に応じてAT当選確率が異なるように設定されている。たとえば、第3のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選においては、通常モードの場合は3〜18%の確率で、高確率モードの場合は60%の確率でナビストック数を付与すると決定される。また、通常モードの中でも、非AT制御時の場合は3%の確率であるのに対し、AT制御時においてはAT継続回数に応じて3〜18%の確率でナビストック数を付与すると決定される。より具体的には、AT制御時において、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外となる場合は3%、AT継続回数が4回となる場合は6%、AT継続回数が8回となる場合は9%、AT継続回数が10回となる場合は12%、AT継続回数が14回となる場合は15%、AT継続回数が18回以降のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかとなる場合は18%の確率で、ナビストック数を付与すると決定される。
第4のAT抽選条件は、入賞ラインL1〜L4のいずれかにおいてBARリプの図柄組合せが停止して入賞することにより成立する。なお、第4のAT抽選条件は、BARリプレイに当選することにより成立するものであってもよい。第4のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される。
第1〜第3のAT抽選条件のうちいずれかが成立しかつナビ付与抽選で当選したとき、および第4のAT抽選条件が成立したときには、図15(a)に示す第1ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
図15(a)に示す第1ナビストック決定用テーブルが参照された場合、85%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が2に決定され、5%の割合でナビストック数が3に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図15(a)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.2(=1×85%+2×10%+3×5%)となるように構成されている。
本実施の形態では、第1〜第4のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに関わらず、図15(a)に示す共通のテーブルを用いてナビストック数抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、付与されるナビストック数の期待値が異なる複数のテーブルを設け、第1〜第4のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに応じて予め定められたテーブルを用いてナビストック数抽選が行なわれるように構成してもよい。
なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、ボーナス以外であって内部中RT以外の遊技状態であるか否かを特定し、リール停止コマンドや入賞判定コマンドに基づき、第1〜第4の条件が成立したか否かを特定する。
図14に戻り、第5のAT抽選条件は、遊技状態が内部中RTであるときに、ボーナス入賞することにより成立する。なお、第5のAT抽選条件は、遊技状態が内部中RT以外の状態において、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選することにより成立するものであってもよい。第5のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。第5のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選では、確率モードが、通常モードであるか高確率モードであるかに関わらず、30%の確率でナビストック数を付与すると決定される。
ナビ付与抽選でナビストックを付与すると決定されたときには、図15(b)に示す第2ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、内部中RTであることを特定し、遊技状態コマンドや入賞判定コマンドに基づき、ボーナス入賞したことを特定する。
図15(b)に示す第2ナビストック決定用テーブルが参照された場合、30%の割合でナビストック数が1に決定され、30%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図15(b)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.5(=1×30%+2×30%+3×20%+5×20%)となるように構成されている。
図14に戻り、第6のAT抽選条件は、遊技状態がBB中におけるRBであるときに、入賞ラインL1に「黒BAR−黒BAR−黒BAR」あるいは「白7−白7−白7」の図柄組合せが停止することにより成立する。なお、第6のAT抽選条件は、遊技状態がBB中におけるRBであるときに、いずれの入賞役にも当選しないことや、BB強イチゴに当選することにより成立するものであってもよい。第6のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される。すなわち、図15(c)に示す第3ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、BB中におけるRBであることを特定し、リール停止コマンドに基づき、入賞ラインL1上における図柄組合せを特定する。
図15(c)に示す第3ナビストック決定用テーブルが参照された場合、25%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が2に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、25%の割合でナビストック数が5に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図15(c)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.75(=1×25%+2×25%+3×25%+5×25%)となるように構成されている。
図14に戻り、第7のAT抽選条件は、遊技状態が非BB中におけるRBであるときに、入賞ラインL1〜L4のいずれかにブドウ入賞、または左メロンあるいは中右メロン当選時においてメダルが12枚払出されることにより成立する。なお、第7のAT抽選条件は、遊技状態が非BB中におけるRBであるときに、強ブドウ1に当選することにより成立するものであってもよい。また、第8のAT抽選条件は、遊技状態が非BB中におけるRBであるときに、48枚払出されて当該RBが終了することにより成立する。
第7あるいは第8のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される。
第7のAT抽選条件が成立したときには、図15(d)に示す第4ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。また、第8のAT抽選条件が成立したときには、図15(e)に示す第5ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
図15(d)に示す第4ナビストック決定用テーブルが参照された場合、80%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図15(d)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.3(=1×80%+2×10%+3×10%)となるように構成されている。
また、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第7のAT抽選条件が成立する平均回数は、ブドウの当選確率が低いことおよび左メロンおよび中右メロンの当選確率が高いことを考慮して、左メロンおよび中右メロンに着目すると、(左メロンおよび中右メロンの当選確率)×(12枚払い出す手順で操作できる確率)より、32604/65536となり、4回入賞により終了するRBにおいては約2回であるといえる。
このため、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第7のAT抽選条件が成立することにより獲得することが期待され得る合計平均ナビストック数は、1.3×2≒2.6となる。
図15(e)に示す第5ナビストック決定用テーブルが参照された場合、44%の割合でナビストック数が1に決定され、30%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、5%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が7に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図15(e)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.96(=1×44%+2×30%+3×20%+5×5%+7×1%)となるように構成されている。
また、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第8のAT抽選条件が成立する平均回数は、第7のAT抽選条件が成立する確率が約1/2であることから、4回連続する確率が(1/2)の4乗となり、約1/16≒0.0625回であるといえる。
このため、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第8のAT抽選条件が成立することにより獲得することが期待され得る合計平均ナビストック数は、1.96×0.0625≒0.12となる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれるAT抽選処理により、AT抽選条件が成立したか否かが判定され、AT抽選条件が成立したときにはAT抽選が行なわれる。
サブ制御部91は、AT抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数を獲得したときには、ATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行なわれる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
本実施の形態においては、AT抽選条件が成立する毎に実行されるAT抽選で決定されたナビストック数の合計数に応じて、ATに制御される。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選においてさらにナビストック数を獲得したときには、上乗せ加算するものに限らず、今回付与されたナビストック数に書き換えるものであってもよい。この場合、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグを今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を示すATフラグに書き換えることであってもよい。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、通常遊技状態、RT3、あるいはRT4であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、通常遊技状態への制御が開始されるときにおいて、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。通常遊技状態においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。AT中における通常遊技状態において昇格リプ入賞によりRT3に制御されたときには、当該RT3においても当該ATへの制御が継続される。
AT中におけるRT3において突入リプ入賞によりRT4に制御されたときには、ナビストック数を1消費(減算)することによるATへの開始条件が成立し、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、RT4かつATであるARTに制御する。なお、ナビストック数を1消費したときには、1減算したナビストック数を示すATフラグに更新される。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ARTであるときには、消化したゲーム数を計数して、所定回数に到達したときには非ATに制御する。本実施の形態では、ナビストックを1消費することによりATに制御されるゲーム数と、RT4に制御されるゲーム数とが同じゲーム数に設定されているため、ARTにおけるゲーム数が所定回数に到達したときにはATが終了するとともに通常遊技状態に制御される。このときに、ATフラグが示すナビストック数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。すなわち、一連のATの終了条件は、ATから非ATに制御するときのATフラグがナビストック数0であるときに成立する。
非ATに制御されたときのATフラグからATでない旨が特定されたときには、再度ATに制御されず、ナビ演出が実行されない。これにより、RT4から通常遊技状態に制御された後においては、昇格リプ、転落リプ、突入リプの当選確率および当選時におけるリール制御により、昇格リプ入賞および突入リプ入賞が発生しにくく、転落リプ入賞が発生しやすくなるため、RT3やRT4に制御されること、およびRT3への制御が継続されることを極力防止することができる。その結果、通常遊技状態で遊技が行なわれる可能性が高まる。
ここで、本実施の形態においては、ATの制御が終了した後、もしくはナビストックが付与された後に所定の煽り期間に移行する。煽り期間中は、次回のATが制御される可能性を示唆する煽り演出が実行され、次回のATへの継続に対する遊技者の期待感が高められる。ATの制御が終了した時点で非ATに制御されたときのATフラグから特定されるナビストック数が1以上であれば、サブ制御部91は、煽り期間を経て次回のATに継続して制御するとともに、継続して制御した回数を特定するための継続回数カウンタを1更新してRAM91cの所定領域に格納する。
また、ATの制御が終了した時点で非ATに制御されたときのATフラグから特定されるナビストックが存在しない場合でも、その後の煽り期間内でナビストックが付与されると、サブ制御部91は、煽り期間を経て次回のATに継続して制御するとともに、継続回数カウンタを1更新してRAM91cに格納する。
また、本実施の形態においては、煽り期間内でもナビストックが付与されず、煽り期間の終了後に次回のATに制御されない場合は、30ゲーム固定の特定期間に移行する。特定期間内にナビストックが付与された場合は、その時点で煽り期間に移行して煽り演出がなされ、煽り期間を経て次回のATに継続して制御するとともに、継続回数カウンタを1更新してRAM91cに格納する。このように、ATが終了した段階でナビストックが付与されていないときでも特定期間の経過前にナビストックが付与された状態になれば、ATの継続回数が継続するため、特定期間において次のATに対する期待感を遊技者に与えることができる。一方、特定期間を過ぎてもナビストックが付与されていない場合は、サブ制御部91は、RAM91cに格納していた継続回数カウンタを0にリセットする。
また、本実施の形態においては、サブ制御部91は、継続回数カウンタから特定されるAT継続回数に基づき、AT制御時における有利度を設定する。即ち、図14に示すように、サブ制御部91は、通常モードにおける第1〜第3のAT抽選条件について、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御中のAT当選確率を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のAT制御中のAT当選確率よりも高くするように設定する。さらに、サブ制御部91は、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の中でも、AT継続回数が多いほどAT当選確率が高くなるように設定する。これにより、たとえば、一旦、AT継続回数が4回目に達して有利なATによる面白みを経験した遊技者に対して、さらに有利度の高い8回目のATへの制御に対する期待を抱かせることが可能となり、より一層、趣向性の高い遊技を提供できる。
[追加特定期間決定処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれる追加特定期間決定処理を実行することにより、特定期間に追加される追加特定期間を抽選によって決定する。本実施の形態の場合、特定期間は、30ゲームに固定されているが、追加特定期間決定処理によって追加特定期間が決定された場合は、その分だけ特定期間が延長される。なお、追加特定期間決定処理が実行される条件は、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかである場合のみであり、次回のAT継続回数がその他に該当する回である場合は実行されない。
図16は、追加特定期間決定処理を実行するためのフローチャートである。図17は、追加特定期間決定用テーブルを説明するための図である。図17に示すテーブルは、ROM91bに格納されている。
先ず、図17に示すように、追加特定期間は、第1〜第4追加特定期間の4種類に分類されており、それぞれに対して抽選確率および追加ゲーム数が設定されている。第1追加特定期間に決定される抽選確率は50%であり、その時に追加される追加ゲーム数は5ゲームである。第2追加特定期間に決定される抽選確率は30%であり、その時に追加される追加ゲーム数は10ゲームである。第3追加特定期間に決定される抽選確率は15%であり、その時に追加される追加ゲーム数は15ゲームである。第4追加特定期間に決定される抽選確率は5%であり、その時に追加される追加ゲーム数は20ゲームである。なお、図17に示す追加特定期間の抽選確率および追加ゲーム数は、これに限らず適宜設定可能である。
以上説明した、図17の追加特定期間決定用テーブルを用いて、サブ制御部91は、AT制御処理に含まれる追加特定期間決定処理を実行する。
図16を参照して、先ず、サブ制御部91は、SA01において、煽り期間終了時にATフラグから特定されるナビストックが存在するか否かを判定する。
サブ制御部91は、SA01において、煽り期間終了時にATフラグから特定されるナビストックが存在すると判定したときには、追加特定期間決定処理を終了する。つまり、この場合は煽り期間終了後に次回のATに制御されるため、特定期間に移行しない。
一方、サブ制御部91は、SA01において、煽り期間終了時にATフラグから特定されるナビストックが存在しないと判定したときには、SA02において、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、SA02において、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」ではない、即ち、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外であると判定したときには、追加特定期間決定処理を終了する。つまり、この場合は追加特定期間が追加されないため、特定期間は30ゲームに固定される。
一方、サブ制御部91は、SA02において、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかであると判定したときには、SA03において、追加特定期間決定用テーブルを用いて、追加特定期間を抽選により決定する。これにより、決定された追加特定期間に対応する追加ゲーム数が特定期間に追加される。
以上のように、サブ制御部91は、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかである場合は、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外である場合よりも追加特定期間分だけ長い特定期間を設定する。これにより、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当するATに移行することに対して遊技者が大きな期待を抱くことのできる期間を長くすることができ、これにより、より一層、次回のATに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
[特定期間延長処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれる特定期間延長処理を実行することにより、特定期間を延長する。特定期間延長処理とは、特定期間内において特殊役に当選した場合に、特定期間を延長する処理である。ここで、特殊役とは、本実施の形態の場合は、図7に示す12枚メロン1〜4のことである。また、特定期間が延長されるゲーム数は、12枚メロン1に当選した場合は2ゲーム、12枚メロン2に当選した場合は4ゲーム、12枚メロン3に当選した場合は6ゲーム、12枚メロン4に当選した場合は8ゲームである。なお、特殊役は、12枚メロン1〜4に限らず、たとえば1枚役1〜4や強ブドウ2〜4でもよいし、他の特別役、小役でもよい。また、特定期間が延長されるゲーム数は、上記に限らず。適宜設定可能である。このように、特定期間内に所定の特定条件が成立したことにより、特定期間がさらに延長されるため、特定期間内に次回のATに制御されるためのナビストックが付与されるためのチャンスが増える。これにより、特定期間内に次回のATに制御されるためのナビストックが付与されることを期待する遊技者の期待感を向上させるとともに、長く保つことができる。
[ナビ演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメダルを12枚払いださせるための押し順(図12参照)が報知される。たとえば、図18は、AT制御時における液晶表示装置71が備える表示画面の一例を説明するための図である。図18に示す一例は、押し順メロン3に当選したときのナビ演出である。
図18に示すように、液晶表示装置71の表示画面上においては、AT制御中に行なわれるナビ演出において内部抽選結果を報知する報知部60L、60C、60Rがリール2L、2C、2Rに対応してそれぞれ表示されている。また、液晶表示装置71の表示画面上の左上には、ATに制御された継続回数を報知するAT継続回数報知部61が表示されている。図18の例では、リール2Cに対応する報知部60Cにおいて「1番目!!」と報知し、リール2Lに対応する報知部60Lにおいて「2番目!!」と報知し、リール2Rに対応する報知部60Rにおいて「3番目!!」と報知している。このように、リール2L、2C、2Rを停止させる順番を遊技者にナビすることができる。また、AT継続回数報知部61においては「AT継続4回目」と報知しており、これにより、遊技者に対して現在のATの継続回数を把握させることができる。
また、サブ制御部91は、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回であるか否かに応じて異なる割合で複数種類のナビ演出パターンのうちから一のナビ演出パターンを選択する。たとえば、図18に示す例の場合、AT継続4回目のATに制御中であり、報知部60L、60C、60Rにおける報知は星型の画像と重なって表示され、さらに感嘆符が2個付されるような文字画像によって演出されている。これに対し、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のATに制御中の場合は、報知部60L、60C、60Rにおける報知は星型の画像と重なって表示されることがなく、感嘆符も付されない文字画像によって演出される。また、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回である、AT継続8回目、10回目、14回目、・・・と続くにしたがって、演出が派手になるようになっている。
これにより、今回のATがAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のATであるか否かに応じてAT制御中のナビ演出パターンが変わるため、ナビ演出パターンの相違により、今回のATがAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回であるか否かを遊技者に示唆することが可能となる。
また、押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプを入賞させてRT3に制御させるための押し順(図9参照)が報知される。たとえば、押し順昇格リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」に対応するナビ演出が液晶表示装置71の表示画面上になされる。
また、押し順維持リプレイ1〜5のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプ入賞を回避させかつ昇格リプを入賞させてRT3を維持させるための押し順(図10参照)が報知される。たとえば、押し順維持リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」に対応するナビ演出が液晶表示装置71の表示画面上になされる。
また、押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプ入賞を回避させかつ突入リプを入賞させてRT4に制御させるための押し順(図11参照)が報知される。たとえば、押し順突入リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」に対応するナビ演出が液晶表示装置71の表示画面上になされる。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが報知される。なお、ナビ演出の態様は、図18に示すような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器71に表示するものに限らず、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
また、サブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、液晶表示装置71、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、遊技状態に関わらず非AT中(煽り期間中を含む)であるときには、たとえば、液晶表示器51に「通常中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。また、遊技状態に関わらずAT中であるときには、たとえば、液晶表示器51に「AT中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。
[煽り演出決定処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれる煽り演出決定処理を実行することにより、煽り期間に行なわれる煽り演出を抽選によって決定する。煽り演出とは、ATフラグから特定されるナビストックが存在するか否かに関わらず行なわれ、次回のATへの制御が開始される可能性を示唆する演出である。具体的には、演出効果LED52による光の演出やスピーカ53、54による音の演出が行なわれたり、後述する連続演出が行なわれることで、遊技者に対して次回のAT制御への期待感をもたせることができる。なお、煽り演出決定処理は、非AT制御状態においてはナビストックが付与された時点、AT制御状態においてはAT制御が終了した時点で行なわれる。また、煽り期間の終了後にナビストックが存在する場合はATに制御される一方、煽り期間の終了後にナビストックが存在しない場合は非ATに制御される。
図19は、煽り演出決定処理を実行するためのフローチャートである。図20(a)は、煽り演出決定用テーブルを説明するための図である。図20(b)は、連続演出決定用テーブルを説明するための図である。図21は、煽りゲーム数決定用テーブルを説明するための図である。図20、21に示すテーブルは、ROM91bに格納されている。
先ず、図20(a)に示すように、煽り演出は、第1〜第6煽り演出の6種類に分類されており、それぞれに対して抽選確率A、B、C、Dごとに抽選確率が設定されている。また、第1〜第6煽り演出のそれぞれに、煽り期間のゲーム数を決定するための第1〜第6ゲーム数決定用テーブルが対応付けられている。第1〜第6煽り演出のうちの何れかが決定されると、それに対応する煽りゲーム数決定用テーブルに基づいて煽り期間のゲーム数が決定される。ゲーム数が決定されると、煽り演出内でのゲームに用いられる連続演出のパターンが決定される。
ここで、抽選確率A、B、Cは、ATフラグから特定されるナビストックが存在する場合、つまり、ナビストックを用いて煽り期間の終了後に次回のATへ制御する場合に基づく抽選確率である。その中でも、抽選確率Aは、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外である場合に用いられ、抽選確率Bは、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかである場合に用いられ、抽選確率Cは、AT制御中に次回のATへ制御する旨を報知した場合に用いられる。また、抽選確率Dは、ATフラグから特定されるナビストックが存在しない場合、つまり、煽り期間の終了後は非ATに制御する場合に基づく抽選確率である。
抽選確率Aを用いた場合、第1煽り演出が50%、第2煽り演出が40%、第3煽り演出が10%の確率で決定される。また、第4〜第6煽り演出は決定されないようになっている。このように、抽選確率Aを用いた場合は、第1煽り演出、もしくは第2煽り演出が選択される割合が高くなっている。
抽選確率Bを用いた場合、第1煽り演出が10%、第2煽り演出が10%、第3煽り演出が30%、第4煽り演出が50%の確率で決定される。また、第5、第6煽り演出は決定されないようになっている。このように、抽選確率Bを用いた場合は、第3煽り演出、もしくは第4煽り演出が選択される割合が高くなっている。
抽選確率Cを用いた場合、第5煽り演出が100%の確率で決定される。そして、その他の第1〜第4、第6煽り演出は決定されないようになっている。このように、抽選確率Cを用いた場合、第5煽り演出のみ選択されるようになっている。
抽選確率Dを用いた場合、第6煽り演出が100%の確率で決定される。そして、その他の第1〜第5煽り演出は決定されないようになっている。このように、抽選確率Dを用いた場合、第6煽り演出のみ選択されるようになっている。
第1煽り演出は、抽選確率A、Bに基づいた抽選によってのみ選択され、次回のATへ制御する場合に用いられる演出である。また、前述したように、第1煽り演出が選択される場合は、抽選確率Aに基づいたとき、即ち次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外である場合に選択される確率が高くなっている。この第1煽り演出が選択された後、煽り演出内での一部の演出である連続演出のパターンが選択される。
ここで、連続演出について説明する。連続演出は、煽り演出内で行なわれる演出であり、図20(b)に示すように、パターンA〜Eに分類されている。なお、第1〜第3煽り演出については煽りゲーム数決定用テーブルに基づき選択されたゲーム数の最終ゲームにおいて連続演出のパターンCまたはDにより、第4煽り演出については選択されたゲーム数の最終ゲームにおいて連続演出のパターンC〜Eにより味方キャラクタが勝利することで次回のATへの継続制御が報知される。つまり、第1〜第3煽り演出にすることが決定された場合、煽りゲーム数決定用テーブルに基づき煽り演出のゲーム数が決定されるが、この最終ゲームに対応する連続演出のパターンとしては、パターンCまたはDが選択される。同様に、第4煽り演出にすることが決定された場合、最終ゲームに対応する連続演出のパターンとしては、パターンC〜Eの何れかが選択される。
パターンAは第1〜第4、第6煽り演出の何れかに決定された場合に選択される可能性のある連続演出であり、その演出内容は「好勝負を続けた後に敗戦」である。つまり、パターンAが選択された場合は、味方キャラクタと敵キャラクタとの戦闘シーンにおいて、好勝負を続けた後に味方キャラクタが敗戦する内容の演出が行なわれる。
パターンBは第1〜第4、第6煽り演出の何れかに決定された場合に選択される可能性のある連続演出であり、その演出内容は「苦戦した後に敗戦」である。つまり、パターンBが選択された場合は、味方キャラクタと敵キャラクタとの戦闘シーンにおいて、味方キャラクタが苦戦した後に敗戦する内容の演出が行なわれる。
パターンCは第1〜第4、第6煽り演出の何れかに決定された場合に選択される可能性のある連続演出であり、その演出内容は「好勝負を続けた後に勝利」である。つまり、パターンCが選択された場合は、味方キャラクタと敵キャラクタとの戦闘シーンにおいて、好勝負を続けた後に味方キャラクタが勝利する内容の演出が行なわれる。
パターンDは第1〜第4、第6煽り演出の何れかに決定された場合に選択される可能性のある連続演出であり、その演出内容は「苦戦した後に勝利」である。つまり、パターンDが選択された場合は、味方キャラクタと敵キャラクタとの戦闘シーンにおいて、味方キャラクタが苦戦した後に勝利する内容の演出が行なわれる。
パターンEは第4煽り演出の場合にのみ選択される可能性のある連続演出であり、その演出内容は「敗戦後に逆転勝利」である。つまり、パターンEが選択された場合は、味方キャラクタと敵キャラクタとの戦闘シーンにおいて、味方キャラクタが一度敗戦した後に逆転勝利する内容の演出が行なわれる。このように、パターンEの連続演出は、次回AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する場合にのみ選択される演出である。これにより、次回のATが、継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のATであることを、パターンEの連続演出によって遊技者に確実に理解させることができる。
本実施の形態においては、連続演出の内容と次回のATへの継続制御とは必ずしも対応するとは限らない。たとえば、パターンA、Bの何れかが選択されて連続演出内で味方キャラクタが敗戦したとしても、当該連続演出の結果が煽り演出のゲーム数の途中で実行されている場合(たとえば、煽り演出が20ゲームに決定されているときに5ゲーム目で連続演出が発生し、10ゲーム目で味方キャラクタが敗戦する場合など)、その後の煽り演出で再び連続演出が発生し、パターンC〜Eの何れかが選択されて連続演出内で味方キャラクタが勝利することで、次回のATへの継続制御が報知される。なお、本実施の形態の場合は、味方キャラクタと敵キャラクタが「好勝負」をする連続演出が発生した方が、味方キャラクタが「苦戦」する連続演出が発生したときよりも次回のATへの継続制御する割合が高くなるように選択率が設定されている。
また、最終的に次回ATへの制御を報知するための連続演出が発生するまでの煽り演出内でのゲームにおいては、連続演出の発生がランダムに決定され、また連続演出が行なわれるゲーム数もランダムに決定される。
第1煽り演出が選択された場合、パターンA〜Dの何れかの中から連続演出の内容が決定される。
さらに、第1煽り演出が選択された場合、第1ゲーム数決定用テーブルを用いて、煽り演出が行なわれる煽り期間のゲーム数が決定される。図21(a)に示すように、第1ゲーム数決定用テーブルにおいては、煽り期間が1〜5ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%、6〜10ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム10%、11〜15ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%に設定されており、このように煽り期間は1〜15ゲームの何れかのゲーム数に決定されるようになっている。
第2煽り演出は、抽選確率A、Bに基づいた抽選によってのみ選択され、次回のATへ制御する場合に用いられる演出である。また、前述したように、第2煽り演出が選択される場合は、抽選確率Aに基づいたとき、即ち次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外である場合に選択される確率が高くなっている。
第2煽り演出が選択された場合、パターンA〜Dの何れかの中から連続演出の内容が決定される。
さらに、第2煽り演出が選択された場合、第2ゲーム数決定用テーブルを用いて、煽り期間のゲーム数が決定される。図21(b)に示すように、第2ゲーム数決定用テーブルにおいては、煽り期間が1〜5ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%、6〜10ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%、11〜15ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム10%に設定されており、このように煽り期間は1〜15ゲームの何れかのゲーム数に決定されるようになっている。
第3煽り演出は、抽選確率A、Bに基づいた抽選によってのみ選択され、次回のATへ制御する場合に用いられる演出である。また、前述したように、第3煽り演出が選択される場合は、抽選確率Bに基づいたとき、即ち次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかである場合に選択される確率が高くなっている。
第3煽り演出が選択された場合、パターンA〜Dの何れかの中から連続演出の内容が決定される。
さらに、第3煽り演出が選択された場合、第3ゲーム数決定用テーブルを用いて、煽り期間のゲーム数が決定される。図21(c)に示すように、第3ゲーム数決定用テーブルにおいては、煽り期間が16〜20ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%、21〜25ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム10%、26〜30ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%に設定されており、煽り期間は16〜30ゲームの何れかのゲーム数に決定されるようになっている。このように、第3煽り演出は、第1、第2煽り演出よりもATに制御されるか否かを遊技者が特定可能となるタイミングが遅くなっている。
第4煽り演出は、抽選確率Bに基づいた抽選によってのみ選択される。即ち、第4煽り演出は、次回のATへ制御する場合であって、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかである場合にのみ選択される演出である。
第4煽り演出が選択された場合、パターンA〜Eの何れかの中から連続演出の内容が決定される。
さらに、第4煽り演出の場合、第4ゲーム数決定用テーブルを用いて、煽り期間のゲーム数が決定される。図21(d)に示すように、第4ゲーム数決定用テーブルにおいては、煽り期間が16〜20ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%、21〜25ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム5%、26〜30ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム10%に設定されており、煽り期間は16〜30ゲームの何れかのゲーム数に決定されるようになっている。このように、第4煽り演出は、第1、第2煽り演出よりもATに制御されるか否かを遊技者が特定可能となるタイミングが遅くなっている。
第5煽り演出は、抽選確率Cに基づいた抽選によってのみ選択される。即ち、第5煽り演出は、次回のATへ制御する場合であって、AT制御中に次回のATへ制御する旨を報知した場合にのみ選択される演出である。この第5煽り演出が選択された場合、連続演出は行なわれない。これにより、すでに次回AT制御への報知をしているにも関わらず連続演出が行なわれることによって、連続演出と次回の有利状態への移行の有無との関係について、遊技者に不信感を与えてしまうことを極力防止できる。
さらに、第5ゲーム数決定用テーブルを用いて、煽り期間のゲーム数が決定される。図21(e)に示すように、第5ゲーム数決定用テーブルにおいては、煽り期間が1〜5ゲームの何れかに決定される確率が各ゲーム20%に設定されており、このように煽り期間は1〜5ゲームの何れかのゲーム数に決定されるようになっている。
第6煽り演出は、抽選確率Dに基づいた抽選によってのみ選択される。即ち、第6煽り演出は、煽り期間の終了後に非ATに制御する場合にのみ選択される演出である。
第6煽り演出が選択された場合、パターンAまたはBの中から連続演出の内容が決定される。
さらに、第6ゲーム数決定用テーブルを用いて、煽り期間のゲーム数が決定される。図21(f)に示すように、第6ゲーム数決定用テーブルにおいては、煽り期間が必ず30ゲームに決定されるようになっている。
以上説明した、図20(a)の煽り演出決定用テーブル、図20(b)の連続演出決定用テーブル、および図21の煽りゲーム数決定用テーブルを用いて、サブ制御部91は、AT制御処理に含まれる煽り演出決定処理を実行する。
図19を参照して、先ず、サブ制御部91は、SB01において、AT制御中に次回のATへ制御する旨を報知したか否かを判定する。つまり、AT制御中にナビストックが存在する場合において、今回のATが終了した後に続いて次回のATを継続して制御することを報知したか否かを判定する。なお、本実施の形態においては、第1のAT抽選条件が成立したときに行なわれるナビ付与抽選において付与されたナビストックを消費して次回のATを制御する場合にのみ、継続して次回のATへ制御する旨が液晶表示装置71から報知される。
サブ制御部91は、SB01において、AT制御中に次回のATへ制御する旨を報知したと判定したときには、SB02において、煽り演出決定用テーブルおよび煽りゲーム数決定用テーブルを用いて抽選確率Cに基づき煽り演出を抽選により決定する。前述したように、このとき決定される煽り演出は、第5煽り演出に限られる。その後、サブ制御部91は、煽り演出決定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、SB01において、AT制御中に次回のATへ制御する旨を報知していないと判定したときには、SB03において、ATフラグから特定されるナビストックが存在するか否かを判定する。
サブ制御部91は、SB03において、ATフラグから特定されるナビストックが存在しないと判定したときには、SB04において、煽り演出決定用テーブルおよび煽りゲーム数決定用テーブルを用いて抽選確率Dに基づき煽り演出を抽選により決定する。前述したように、このとき決定される煽り演出は、第6煽り演出に限られる。その後、サブ制御部91は、煽り演出決定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、SB03において、ATフラグから特定されるナビストックが存在すると判定したときには、SB05において、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、SB05において、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」ではない、即ち、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外であると判定したときには、SB06において、煽り演出決定用テーブルおよび煽りゲーム数決定用テーブルを用いて抽選確率Aに基づき煽り演出を抽選により決定する。前述したように、このとき決定される煽り演出は、第1〜第3煽り演出から選択され、さらに、第1、第2煽り演出に決定される割合が高くなる。その後、サブ制御部91は、煽り演出決定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、SB05において、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかであると判定したときには、SB07において、煽り演出決定用テーブルおよび煽りゲーム数決定用テーブルを用いて抽選確率Bに基づき煽り演出を抽選により決定する。前述したように、このとき決定される煽り演出は、第1〜第4煽り演出から選択され、さらに、第3、第4煽り演出に決定される割合が高くなる。その後、サブ制御部91は、煽り演出決定処理を終了する。
以上のように、次回のATが継続して制御されるか否かによって、また、次回のAT継続回数に応じて、選択される煽り演出の種類が異なるため、次回のATが継続して制御されることを期待する遊技者の期待感を向上させるとともに、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかとなる有利なATへの制御を期待する遊技者の期待感を向上させることができる。その結果、遊技の興趣を向上することができる。
また、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外である場合は、煽り期間が1〜15ゲームと短くなる第1煽り演出または第2煽り演出が選択される割合が高くなるように設定されている。一方、次回のAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかである場合は、煽り期間が16〜30ゲームと長くなる第3煽り演出または第4煽り演出が選択される割合が高くなるように設定されている。そのため、第3煽り演出、もしくは第4煽り演出が選択されたときには遊技者の期待感を向上させることができるとともにその期待感を長く保つことができる。
さらに、第4煽り演出は、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかである場合のみ選択されるようになっている。これにより、次回のATに制御されたとすると、それがAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかとなるATに該当することを、第4煽り演出によって遊技者に確実に理解させることができる。
また、サブ制御部91は、AT制御中に次回のATへ制御する旨を報知した場合は、次回のAT継続回数に関わらず、煽り期間が1〜5ゲームと最も短くなる第5煽り演出を選択する。これにより、遊技者が次回のATへの制御を知ったにも関わらず様々な煽り演出が選択されることによって、煽り演出と次回のATへの移行の有無との関係について、遊技者に不信感を与えてしまうことを極力防止できる。
[特定・非特定期間演出決定処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれる特定・非特定期間演出決定処理を実行することにより、特定期間および非特定期間に用いられる演出を抽選によって決定する。非特定期間とは、特定期間の終了時においてもナビストックが存在しない場合に特定期間の終了後に移行する期間であり、特定期間が経過してから次回のATに制御されるまでの期間である。なお、本実施の形態において、特定期間中および非特定期間中において液晶表示器51に表示される背景画像は、特定期間と非特定期間とで共通のものが用いられるが、演出効果LED52による光の演出、およびスピーカ53、54による音の演出の内容が、複数種類の演出パターンの中から選択されるようになっている。
図22は、特定・非特定期間演出決定用テーブルを説明するための図である。図22に示すテーブルは、ROM91bに格納されている。
図22に示すように、特定期間および非特定期間に用いられる演出は、第1〜第3演出の3種類に分類されており、それぞれに対して抽選確率E、Fごとに抽選確率が設定されている。また、第1〜第3演出のそれぞれに、演出内容を示す情報が対応付けられている。
ここで、抽選確率Eは、特定期間内での演出を決定する場合に基づく抽選確率である。抽選確率Eを用いた場合、第1演出が10%、第2演出が30%、第3演出が60%の確率で決定される。また、抽選確率Fは、非特定期間内での演出を決定する場合に基づく抽選確率である。抽選確率Fを用いた場合、第1演出が80%、第2演出が20%の確率で決定され、第3演出は決定されない。
第1演出は、前述したように、非特定期間に選択される確率が高くなっており、演出内容としては、光、音による演出がなされない。第2演出は、特定期間および非特定期間のいずれにも比較的同じ確率で選択され、演出内容としては、多少の光、音による演出がなされる。第3演出は、特定期間にのみ選択され、演出内容としては、頻繁に光、音による演出がなされる。
以上説明した、図22の特定・非特定期間演出決定用テーブルを用いて、サブ制御部91は、特定・非特定期間演出決定処理を実行する。具体的には、煽り期間の終了時においてもナビストックが存在しない場合に、煽り期間の終了時点で抽選をし、特定期間に用いる演出は抽選確率Eに基づき演出を決定し、非特定期間に用いる演出は抽選確率Fに基づき演出を決定する。以上のように、サブ制御部91は、特定期間と非特定期間のそれぞれに用いる演出を、特定期間と非特定期間とで異なる割合で複数種類の演出パターンのうちから選択する。これにより、演出パターンの種類によって、特定期間か非特定期間かを遊技者に示唆することが可能となる。さらに、サブ制御部91は、特定期間の場合にのみ第3演出を選択可能である。これにより、第3演出が選択された場合は、特定期間中であることを遊技者に確実に理解させることができる。
また、本実施の形態においては、BB2、BB3、およびRBのいずれかと比較的高い確率で同時当選し得るイチゴやブドウに当選したことを条件として、所定期間(たとえば、5ゲーム)に亘り、ボーナス当選していることを煽るための演出が行なわれる。すなわち、遊技状態演出として、イチゴやブドウに当選したことを条件として所定期間に亘り、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知するボーナス可能性連続演出が行なわれる。このボーナス可能性連続演出は、所定期間にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてボーナス当選の有無および種類を報知するボーナス当選報知を行なう演出である。これにより、所定期間に亘って、ボーナス当選しているかもしれないことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、イチゴやブドウに当選したときには、ボーナス当選したか否かおよびナビストックを獲得したか否かを煽るためのボーナス可能性連続演出が遊技状態演出として行なわれる。このボーナス可能性連続演出は、所定期間にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてナビストック獲得およびボーナス当選の有無を報知する演出である。これにより、所定期間に亘って、ナビストックを獲得したかもしれないこと、およびボーナス当選したかもしれないことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[AT制御に関するタイミングチャート]
以上、サブ制御部91によって実行されるAT制御処理および遊技演出実行処理について説明した。以下では、図23〜25を用いて、AT制御に関するタイミングチャートの一例を説明する。
[タイミングチャート1]
図23は、AT制御に関するタイミングチャート1の一例を説明するための図である。図23では、横軸を時間軸とし、AT制御のタイミングを示す軸と、AT当選のタイミングを示す軸と、煽り演出決定処理の実行タイミングを示す軸と、煽り演出の実行タイミングを示す軸とを示している。なお、説明する上での便宜上、最初のAT当選以外は1回のAT当選に対してナビストック数が1に決定される場合について説明する。
先ず、タイミングt1の時点では、AT当選によりナビストックが3(ナビストック(1)〜(3))に設定されている。設定されたナビストックのうち、ナビストック(1)に対応して、煽り演出を決定する煽り演出決定処理(1)が行なわれる。煽り演出決定処理(1)では、次回のAT継続回数の下一桁が「1」(即ち、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外)であるため、図20に示す抽選確率Aに基づき煽り演出が抽選される。この例では、煽り演出決定処理(1)における抽選によって、第1煽り演出が選択されて実行される。
次に、第1煽り演出が終了するタイミングt2では、第1煽り演出の終了後にナビストック(1)に基づくAT(1)に制御される。次に、AT(1)の制御が終了するタイミングt3では、ナビストック(2)に対応して、煽り演出決定処理(2)が行なわれる。煽り演出決定処理(2)では、次回のAT継続回数の下一桁が「2」(即ち、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外)であるため、抽選確率Aに基づき煽り演出が抽選される。この例では、煽り演出決定処理(2)における抽選によって、第1煽り演出が選択されて実行され、タイミングt4でナビストック(2)に基づくAT(2)に制御される。このとき、AT継続回数に対応する継続回数カウンタは2に更新される。
次に、タイミングt5では、ナビストック(3)に対応して、煽り演出決定処理(3)が行なわれ、次回のAT継続回数の下一桁が「3」(即ち、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外)であるため、抽選確率Aに基づき煽り演出が抽選される。この例では、煽り演出決定処理(3)における抽選によって、第2煽り演出が選択されて実行され、タイミングt6でナビストック(3)に基づくAT(3)に制御される。このとき、継続回数カウンタは3に更新される。
次に、AT(3)に制御されるタイミングt6の時点ではナビストックは全て消費していたが、AT(3)の制御中におけるAT当選によりナビストックが1(ナビストック(4))付与されている。そのため、タイミングt7では、ナビストック(4)に対応して、煽り演出決定処理(4)が行なわれる。ここで、次回のAT継続回数の下一桁が「4」(即ち、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当)であるため、煽り演出決定処理(4)では、図20に示す抽選確率Bに基づき煽り演出が抽選される。この例では、煽り演出決定処理(4)における抽選によって、第1煽り演出および第2煽り演出よりも煽り期間が長くなる第3煽り演出が選択されて実行される。これにより、4回目となるAT(4)への制御を期待する遊技者の期待感が高まり、遊技の興趣が向上する。
次に、タイミングt8でナビストック(4)に基づくAT(4)に制御される。このとき、継続回数カウンタは4に更新される。そして、継続回数カウンタに基づくと、AT(4)はAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当するため、図14および図23に示すように、第1〜第3のAT抽選条件の当選確率が向上される。つまり、AT(4)は、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外となるAT(1)〜(3)よりもAT当選確率が高く設定される。したがって、AT(4)に制御される間は、ATに当選しやすくなる。
次に、AT(4)に制御されるタイミングt8の時点ではナビストックは全て消費していたが、AT(4)の制御中はAT当選確率が向上しているため、AT当選によりナビストックが3(ナビストック(5)〜(7))付与される。そのため、タイミングt9では、ナビストック(5)に対応して、煽り演出決定処理(5)が行なわれる。
次に、タイミングt13以降を説明する。タイミングt13では、ナビストック(8)に対応して、煽り演出決定処理(8)が行なわれる。ここで、次回のAT継続回数の下一桁が「8」(即ち、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当)であるため、煽り演出決定処理(8)では、図20に示す抽選確率Bに基づき煽り演出が抽選される。この例では、煽り演出決定処理(8)における抽選によって、最も煽り期間が長くなる第4煽り演出が選択されて実行される。これにより、8回目となるAT(4)への制御を期待する遊技者の期待感が高まり、遊技の興趣が向上する。
次に、タイミングt14でナビストック(8)に基づくAT(8)に制御される。このとき、継続回数カウンタは8に更新される。そして、継続回数カウンタに基づくと、AT(8)はAT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当するため、図14に示すように、第1〜第3のAT抽選条件の当選確率がさらに向上される。つまり、AT(8)は、AT(4)よりもAT当選確率がさらに高く設定される。したがって、AT(8)に制御される間は、ATにさらに当選しやすくなる。
[タイミングチャート2]
図24は、AT制御に関するタイミングチャート2の一例を説明するための図である。図24では、横軸を時間軸とし、AT制御のタイミングを示す軸と、AT当選のタイミングを示す軸と、煽り演出決定処理の実行タイミングを示す軸と、煽り演出の実行タイミングを示す軸と、追加特定期間決定処理の実行タイミングを示す軸とを示している。なお、説明する上での便宜上、1回のAT当選に対してナビストック数が1に決定される場合について説明する。
先ず、1回目のAT(1)が終了するタイミングt21の時点では、ナビストックを全て消費している。そのため、タイミングt21では、図20に示す抽選確率Dに基づき煽り演出が抽選され、第6煽り演出が選択されて実行される。その後のタイミングt22では、第6煽り演出が実行される煽り期間においてもナビストックが付与されないため、特定期間に移行する。
次に、タイミングt23では、特定期間が終了し、この時点でもナビストックが付与されていないため、継続回数カウンタは0にリセットされる。その後、タイミングt24では、AT当選によりナビストックが1(ナビストック(1))付与される。そのため、同じタイミングで、ナビストック(1)に対応して、煽り演出決定処理(1)が行なわれる。ここで、次回のAT継続回数の下一桁が「1」(即ち、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外)であるため、抽選確率Aに基づき煽り演出が抽選される。この例では、煽り演出決定処理(1)における抽選によって、第1煽り演出が選択されて実行される。そして、第1煽り演出が終了するタイミングt25では、ナビストック(1)に基づくAT(1)に制御される。ここで、すでに継続回数カウンタは0にリセットされているため、再び、継続回数カウンタを1に更新する。
次に、タイミングt28以降を説明する。2回目のAT(2)が終了するタイミングt28の時点では、ナビストックを全て消費している。そのため、タイミングt28では、抽選確率Dに基づき煽り演出が抽選され、第6煽り演出が選択されて実行される。その後のタイミングt29では、第6煽り演出が実行される煽り期間においてもナビストックが付与されていないため、特定期間に移行する。
次に、タイミングt30では、AT当選によりナビストックが1(ナビストック(3))付与される。このナビストック(3)は、特定期間内で付与されたため、タイミングt31でナビストック(3)に基づくAT(3)に制御され、継続回数カウンタは3に更新される。
次に、3回目のAT(3)が終了するタイミングt32の時点では、ナビストックを全て消費している。そのため、タイミングt32では、抽選確率Dに基づき煽り演出が抽選され、第6煽り演出が選択されて実行される。その後のタイミングt33では、第6煽り演出が実行される煽り期間においてもナビストックが付与されていないため、特定期間に移行する。ここで、タイミングt33では、次回のAT継続回数が4回目であるため、図17の追加特定期間決定用テーブルを用いて追加特定期間決定処理が実行される。この例では、追加特定期間決定処理における抽選によって、追加特定期間が第2追加特定期間に決定される。そのため、特定期間が10ゲーム追加される。
次に、タイミングt34では、AT当選によりナビストックが1(ナビストック(4))付与される。このナビストック(4)は、10ゲーム追加された特定期間内で付与されたため、タイミングt35でナビストック(4)に基づくAT(4)に制御され、AT継続回数は4に更新される。このとき、AT(4)は、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当するため、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外となるAT(1)〜(3)よりも第1〜第3のAT抽選条件の当選確率が高く設定され、ATに当選しやすくなる。
[タイミングチャート3]
図25は、AT制御に関するタイミングチャート3の一例を説明するための図である。図25では、横軸を時間軸とし、AT制御のタイミングを示す軸と、AT当選のタイミングを示す軸と、煽り演出決定処理の実行タイミングを示す軸と、煽り演出の実行タイミングを示す軸と、特殊役当選のタイミングを示す軸と、次回AT制御報知の実行タイミングを示す軸と、特定・非特定期間演出決定処理の実行タイミングを示す軸とを示している。なお、説明する上での便宜上、1回のAT当選に対してナビストック数が1に決定される場合について説明する。
先ず、タイミングt42では、1回目のAT(1)とその後の煽り期間が終了した時点でナビストックを全て消費しているため、特定期間に移行する。次に、タイミングt43では、特定期間中に特殊役に当選している。そのため、タイミングt44では、特定期間が終了することなく、続けて延長特定期間に移行する。
次に、タイミングt47以降を説明する。タイミングt47で制御されたAT(1)では、タイミングt48でAT当選によりナビストックが1(ナビストック(2))付与される。ここで、付与されたナビストック(2)が第1のAT抽選条件が成立したときに行なわれるナビ付与抽選において付与された場合、付与されたナビストック(2)を消費して次回AT(2)に制御される旨が液晶表示装置71により報知される。具体的には、「次回AT制御確定」といったメッセージが液晶表示装置71から報知される。そのため、タイミングt49で実行される煽り演出決定処理(2)では、図20に示す抽選確率Cに基づき煽り演出が抽選され、最も煽り期間が短くなる第5煽り演出が決選択されて実行される。
次に、タイミングt52以降を説明する。ナビストックを全て消費した状態で煽り期間が終了したタイミングt52では、図22の特定・非特定期間演出決定用テーブルを用いて特定・非特定期間演出決定処理が実行される。この例では、特定・非特定期間演出決定処理における抽選によって、特定期間内の演出が第3演出、非特定期間内の演出が第1演出に決定される。そして、タイミングt52からの特定期間においては、第1演出が実行される。また、特定期間が終了するタイミングt53においてもナビストックが付与されていない場合は、非特定期間に移行する。そして、タイミングt53からの非特定期間においては、第3演出が実行される。なお、特定・非特定期間演出決定処理が実行されるタイミングは、便宜上タイミングt52のみしか示していないが、煽り期間の終了後にナビストックが存在していない場合に特定期間に移行するタイミングで実行される。つまり、タイミングt52のみならず、図24、25におけるタイミングt22、t29、t33、t42においても特定・非特定期間演出決定処理は実行されている。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[AT管理処理について]
本実施の形態においては、ナビストックの有無に基づきATに制御する場合を説明した。しかしながら、ナビストックを用いずに、以下のようにAT制御の管理をしてもよい。
第1の例としては、たとえば、AT当選した場合にATに制御される総ゲーム数(たとえば、200ゲーム)を抽選によって決定し、煽り期間を経てATに制御されてからRT4に移行したときに総ゲーム数のうちの所定ゲーム数(たとえば、50ゲーム)の計数を開始し、ARTにおいて当該所定ゲーム数を消化したときに非ATに制御し、再び、煽り期間を経てATに制御されてからRT4に移行したときに残りの総ゲーム数(たとえば、150ゲーム)のうちの所定ゲーム数(たとえば、50ゲーム)の計数を開始し、ARTにおいて当該所定ゲーム数を消化したときに非ATに制御することを、総ゲーム数全てを消化するまで繰り返し行なうものであってもよい。
また、上記の第1の例においては、ゲーム数でAT制御を管理しているが、その他、メダルの払い出し枚数や純増枚数でAT制御を管理するものであってもよい。
第2の例としては、たとえば、ATの制御中において、次回のATに制御するか否かを抽選によって決定するものであってもよく、当該抽選に当選した場合に、次回のATに制御するものであってもよい。
[AT制御における有利度について]
本実施の形態においては、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のATの有利度を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のATの有利度よりも高くなるように設定している。そのため、本実施の形態においては、通常モードにおける第1〜第3のAT抽選条件について、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御中のAT当選確率を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のAT制御中のAT当選確率よりも高くするように設定している。しかしながら、有利度としては、これに限らず、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のATの有利度を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のATの有利度よりも高くなるように設定されていればよく、以下のものでもよい。
第1の例としては、たとえば、リプレイ、イチゴやメロンなどの小役、BBやRBなどの特別役などの当選確率について、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御中の当該当選確率を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のAT制御中の当該当選確率よりも高くなるように設定してもよい。
第2の例としては、たとえば、AT当選した場合に行なわれるナビ付与抽選においてナビストック数が付与される確率について、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御中の当該確率を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のAT制御中の当該確率よりも高くなるように設定してもよい。さらに、ナビストック数が付与される数について、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御中の付与数を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のAT制御中の付与数よりも多くなるように設定してもよい。
第3の例としては、たとえば、ナビストックを消費した後のRT4かつAT(ART)に制御されるゲーム回数について、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御中の当該ゲーム回数を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のAT制御中の当該ゲーム回数よりも多くなるように設定してもよい。
第4の例としては、たとえば、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のATに制御中の場合にのみ、遊技者にとって得になる特典が得られるものであってもよい。この場合の具体例としては、たとえば、遊技に関するキャラクタ画像などを携帯端末に取り込むことができるものであれば、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のATに制御中の場合にのみ、携帯端末を通してキャラクタ画像などを取得できるものが挙げられる。
第5の例としては、たとえば、ナビストックの有無に基づきATに制御するものではなく、ATの制御中において次回のATに制御するか否かを抽選によって決定するものである場合に、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御中における当該抽選による当選確率を、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」以外に該当する回のAT制御中における当該抽選による当選確率よりも高くなるように設定してもよい。
[有利回数について]
本実施の形態においては、有利度が向上するATの継続回数について、下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回である場合を説明した。しかしながら、有利度が向上するATの継続回数はこれに限らず、他の継続回数の場合に有利度を向上させてもよい。たとえば、AT継続回数が奇数の場合に有利度を向上させてもよいし、抽選によって決定された継続回数目の場合に有利度を向上させてもよい。有利度が向上するATの継続回数については、適宜設定可能である。
[追加特定期間決定処理について]
本実施の形態においては、煽り期間終了時に追加特定期間決定処理を実行しているが、これに限らず、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回の前の特定期間が終了するまでに追加特定期間決定処理を実行して、追加ゲーム数を決定していればよい。たとえば30ゲーム固定の特定期間の終了時に追加特定期間決定処理を実行するものであってもよい。
[特定期間延長処理について]
本実施の形態においては、特定期間内に12枚メロン1〜4などの特殊役に当選した場合に特定期間を延長していたが、これに限らず、特定期間内に他の所定の特定条件が成立した場合に特定期間を延長するものであってよく、以下のものであってもよい。
第1の例としては、たとえば、押し順メロン1〜5に当選した場合であって、当選している押し順メロンの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合に特定期間を延長するものであってもよい。
第2の例としては、たとえば、AT制御中にボーナスに当選したことを条件として、その後のゲームにおいて特定期間に移行した場合に特定期間を延長するものであってもよい。
第3の例としては、たとえば、特定期間を延長するか否かを抽選によって決定するものであってもよく、当該抽選において当選した場合に特定期間を延長するものであってもよい。
第4の例としては、たとえば、特定期間を延長するか否かを遊技者が参加できるミニゲームの結果によって決定するものであってもよく、当該ミニゲームにおいて特定期間の延長が決定した場合に特定期間を延長するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、当選した特殊役に対応付けられたゲーム数分だけ特定期間を延長していたが、これに限らず、たとえば新たに特定期間を再設定するものであってもよい。延長する期間は適宜設定可能である。
[特定期間について]
本実施の形態においては、特定期間として30ゲームに固定されており、次回AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する場合に、追加特定期間決定処理によって決定された追加ゲーム数分だけ追加させる例について説明した。しかしながら、特定期間としては、ゲーム数に限らず、ゲームが消化されることに伴なって経過が進行する期間であればよく、以下のものであってもよい。
第1の例としては、たとえば、特定期間として、遊技時間を設定するものであってもよく、この場合、ナビストックが付与されない状態で特定期間において設定された遊技時間が経過したことを条件として、非特定期間に移行するように構成してもよい。この場合、追加特定期間決定処理によって、追加する遊技時間を決定するものであってもよい。
第2の例としては、たとえば、特定期間として、メダル枚数を設定するものであってもよく、この場合、特定期間において設定された賭数と当該特定期間において払い出された払出メダル枚数とを計数する処理を行ない、ナビストックが付与されない状態で、賭数から払出メダル枚数を差し引いた枚数が設定されたメダル枚数に達したことを条件として、非特定期間に移行するように構成してもよい。この場合、追加特定期間決定処理によって、追加するメダル枚数を決定するものであってもよい。
第3の例としては、たとえば、特定期間として、当選回数を設定するものであってもよく、この場合、特定期間において特定の入賞役(たとえば、昇格リプなど)に当選した回数を計数する処理を行ない、ナビストックが付与されない状態で、計数された回数が設定された当選回数に達したことを条件として、非特定期間に移行するように構成してもよい。この場合、追加特定期間決定処理によって、追加する当選回数を決定するものであってもよい。
第4の例としては、たとえば、特定期間として、押し順正解回数を設定するものであってもよく、この場合、特定期間において、たとえば押し順メロン1〜5のいずれかが当選したときに中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメダルを12枚払い出させた回数など、押し順が正解した回数を計数する処理を行ない、ナビストックが付与されない状態で、計数された回数が設定された押し順正解回数に達したことを条件として、非特定期間に移行するように構成してもよい。この場合、追加特定期間決定処理によって、追加する押し順正解回数を決定するものであってもよい。
[ナビ演出実行処理について]
本実施の形態においては、第1のAT抽選条件が成立したときに行なわれるナビ付与抽選において付与されたナビストックを消費して次回のATを制御する場合にのみ、一つ前のAT制御中において、「次回AT制御確定」といったメッセージが液晶表示装置71から報知させていた。しかしながら、これに限らず、たとえば、他の第2〜第8のAT抽選条件が成立したときに行なわれるナビ付与抽選において付与されたナビストックを用いて次回のATを制御する場合に、継続して次回のATへ制御する旨を報知させていてもよい。
[煽り演出決定処理について]
本実施の形態においては、ナビストックが存在するか否かに関わらず、AT制御が終了するごとに煽り期間に移行して煽り演出を実行させているが、これに限ることはない。たとえば、RT4制御状態でのAT制御状態(ART)において、第1所定回数(たとえば40ゲーム)に到達するタイミングで煽り演出を実行し、第2所定回数(たとえば50ゲーム)に到達したことを条件として煽り演出を終了するとともに次回のAT制御へ継続して移行させるものであってもよい。つまり、AT制御中にナビストックが存在していれば、AT制御はその都度終了することなく、次回のATへ継続して制御し、次回のATへ制御する際にナビストックを1消費するものであってもよい。そして、全てのナビストックを消費してAT制御された後に初めてAT制御を終了するものであってもよい。この場合において、煽り演出決定処理による煽り演出の決定は、たとえば、第1所定回数に到達するタイミングで行なわれてもよい。
また、本実施の形態においては、煽り演出決定処理を実行するタイミングが、ナビストック1に対応するATが終了するゲーム終了時である例について説明したが、これに限らず、ナビストックを獲得してからナビストック1に対応するAT終了後における非ATにおいて最初のゲームが開始されるまでのタイミングであればよい。
また、本実施の形態においては、1つの煽り演出に対して、複数種類のゲーム数が対応付けられていた。たとえば、第1煽り演出に対しては、1〜15ゲームのゲーム数が対応付けられている。しかしながら、これに限らず、1つの煽り演出に対して、予め決められた1種類のゲーム数が対応付けられていてもよい。この場合、第3煽り演出に対応付けられる1種類のゲーム数および第4煽り演出に対応付けられる1種類のゲーム数は、第1煽り演出に対応付けられる1種類のゲーム数および第2煽り演出に対応付けられる1種類のゲーム数よりも多くなっていればよい。また、複数の煽り演出に対して、予め決められた1種類のゲーム数が対応付けられていてもよい。この場合、第3、第4煽り演出に対応付けられる1種類のゲーム数は、第1、第2煽り演出に対応付けられる1種類のゲーム数よりも多くなっていればよい。
[煽り期間について]
本実施の形態においては、煽り期間として煽り演出決定処理によって決定されたゲーム数を設定し、当該ゲーム数を消化することにより煽り期間が経過したと判定して煽り期間を終了する例について説明した。しかしながら、煽り期間としては、ゲーム数に限らず、ゲームが消化されることに伴なって経過が進行する期間であればよく、以下のものであってもよい。
第1の例としては、たとえば、煽り期間として、煽り演出決定処理によって決定された遊技時間を設定するものであってもよく、この場合、煽り期間において設定された遊技時間が経過したことを条件として、次回のAT制御を開始可能にするように構成してもよい。なお、この場合、第1、第2煽り演出に対応する遊技時間よりも第3、第4煽り演出に対応する遊技時間を長く設定することで、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御に対する遊技者の期待感を向上させることができるとともにその期待感を長く保つことができる。
第2の例としては、たとえば、煽り期間として、煽り演出決定処理によって決定されたメダル枚数を設定するものであってもよく、この場合、煽り期間において設定された賭数と当該煽り期間において払い出された払出メダル枚数とを計数する処理を行ない、賭数から払出メダル枚数を差し引いた枚数が、設定されたメダル枚数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成してもよい。なお、この場合、第1、第2煽り演出に対応するメダル枚数よりも第3、第4煽り演出に対応するメダル枚数を多く設定することで、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御に対する遊技者の期待感を向上させることができるとともにその期待感を長く保つことができる。
第3の例としては、たとえば、煽り期間として、煽り演出決定処理によって決定された当選回数を設定するものであってもよく、この場合、煽り期間において特定の入賞役(たとえば、昇格リプなど)に当選した回数を計数する処理を行ない、計数された回数が、設定された当選回数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成してもよい。なお、この場合、第1、第2煽り演出に対応する当選回数よりも第3、第4煽り演出に対応する当選回数を多く設定することで、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御に対する遊技者の期待感を向上させることができるとともにその期待感を長く保つことができる。
第4の例としては、たとえば、煽り期間として、煽り演出決定処理によって決定された押し順正解回数を設定するものであってもよく、この場合、煽り期間において、たとえば押し順メロン1〜5のいずれかが当選したときに中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメダルを12枚払い出させた回数など、押し順が正解した回数を計数する処理を行ない、計数された回数が、設定された押し順正解回数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成してもよい。なお、この場合、第1、第2煽り演出に対応する押し順正解回数よりも第3、第4煽り演出に対応する押し順正解回数を多く設定することで、AT継続回数の下一桁が「0」、「4」、「8」の何れかに該当する回のAT制御に対する遊技者の期待感を向上させることができるとともにその期待感を長く保つことができる。
また、上記の例において、ゲーム数、メダル枚数、当選回数、押し順回数などのうち複数種類の条件を煽り演出決定処理によって決定して、煽り期間として設定し、いずれかの条件を満たしたときに、次回AT制御を開始可能にするように構成してもよい。これにより、煽り期間の種類がバラエティー豊かになり、遊技の興趣を向上させることができる。
[AT抽選におけるナビ付与抽選について]
本実施の形態においては、第4、第6〜第8のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、ナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される例について説明した。しかし、これに限らず、第4、第6〜第8のAT抽選条件が成立したときのAT抽選においても、成立したAT抽選条件に応じて予め定められた確率にしたがってナビ付与抽選を行なうように構成してもよい。
また、第1〜第3、および第5のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、ナビ付与抽選が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、第1〜第3、および第5のAT抽選条件が成立したときのAT抽選においては、ナビ付与抽選を行なうことなく、100%の確率でナビストック数が付与されるように構成してもよい。
[AT抽選におけるナビストック数抽選について]
本実施の形態におけるナビストック数抽選では、現在獲得しているナビストック数に関わらず、成立したAT抽選条件の種類に応じたナビストック決定用テーブル(図15)を用いて、付与するナビストック数を決定する例について説明した。しかし、これに限らず、ナビストック数抽選では、現在獲得しているナビストック数に応じて、付与されるナビストック数の期待値(平均ナビストック数)が異なるように、付与するナビストック数を決定してもよい。たとえば、AT抽選条件が成立したときに獲得しているナビストック数が、1回のAT抽選で獲得し得る最大ナビストック数である7未満であるときには、図15で示したテーブルを用いてナビストック数抽選を行なうのに対し、AT抽選条件が成立したときに獲得しているナビストック数が最大ナビストック数である7以上であるときには、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、図15で示したいずれのテーブルよりも小さくなるテーブル(たとえば、100%の確率でナビストック数として「1」が決定されるテーブルなど)を用いて、ナビストック数抽選を行なうように構成してもよい。これにより、特定の遊技期間においてすでに獲得しているナビストック数が規定値として定められた7以上であるときにおいて、さらに射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を抑制することができる。
[一般遊技状態中のナビ演出について]
本実施の形態におけるナビ対象役は、通常遊技状態であるときには昇格リプを含む押し順昇格リプレイ1〜6であり、RT3であるときには突入リプあるいは転落リプを含む押し順維持リプレイ1〜5、および押し順突入リプレイ1〜4であり、RT4であるときには押し順メロン1〜5である例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、ナビ対象役に、イチゴやブドウを含め、当選したときにイチゴに当選した旨あるいはブドウに当選した旨を報知するようにしてもよい。
また、通常遊技状態およびRT3であるときにおけるナビ対象役に、押し順メロン1〜5を含めてもよい。この場合、RT4に制御させることなく、RT3において遊技を継続させることによりナビストックを消費することなくメダルを純増させるようなゲーム進行を行なうことができないようにするために、RT3において実行されるナビ演出から想起される押し順と異なる押し順で停止操作されたことを条件として所定のペナルティを課す処理を行なうようにしてもよい。所定のペナルティとしては、ATに制御されるか否かにおいて、遊技者にとって不利益となるものであればよく、たとえば、AT抽選条件が成立したときに遊技者にとって有利度合いが低いAT抽選を行なわせるものであってもよい。たとえば、ATでない旨を示すATフラグに書き換えてATを強制終了させることや、AT抽選条件が成立したとしてもAT抽選を行なわないようにすることなどであってもよい。
[ボーナス中のナビ演出について]
本実施の形態においては、ボーナス中にナビ演出を実行しない例について説明した。しかし、ボーナス中であっても、所定の報知条件が成立しているとき(たとえば、ATである旨を示すATフラグが設定されているときなど)であって、所定の当選状況であるときには、当該当選状況に応じたナビ演出を実行するように構成してもよい。
BB中においては、入賞ラインL1に「黒BAR−黒BAR−黒BAR」あるいは「白7−白7−白7」の図柄組合せを停止することができる当選状況となったときに、ナビ演出を実行するようにしてもよい。たとえば、BB強イチゴ当選時には「白7を狙え」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよく、また、はずれ時には「黒BARを狙え」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよい。また、非BB中におけるRBにおいては、左メロン当選時に「左を押せ」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよく、また、中右メロン当選時には「左以外を押せ」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよい。これにより、ボーナス中における遊技の興趣を向上させることができるとともに、ナビストックを獲得する可能性を向上させることができる。
[メロンの入賞ラインについて]
本実施の形態においては、押し順メロン1〜5のいずれかが当選したときには、図12で示したように、当選した押し順メロンの種類に応じた所定の押し順となる操作手順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したことを条件として、中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を3ラインで入賞させ、所定の押し順と異なる操作手順で操作したことを条件として、中リール2Cの「メロン」を上段に停止させてメロン1を1つの入賞ラインに入賞させる例について説明した。しかし、所定の押し順となる操作手順で操作された場合にメロン1が入賞する入賞ライン数は、3つの入賞ラインに限らず、複数であれば、たとえば2つ、4つの入賞ラインであってもよい。また、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作された場合にメロン1が入賞する入賞ライン数は、1つの入賞ラインに限らず、所定の押し順となる操作手順で操作された場合に入賞する入賞ライン数よりも少ない入賞ライン数であれば、たとえば、複数の入賞ラインであってもよい。
また、本実施の形態において、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順として、左・中・右リールを所定の順番で停止させる手順を例に説明した。しかし、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順としては、これに限らず、左・中・右リールのうち所定のリールを第2に停止させる手順であってもよく、左・中・右リールのうち所定のリールを第1に停止させる手順であってもよい。これにより、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順のバリエーションが増えるため、興趣を向上させることができる。
[押し順メロン当選時のリール制御について]
本実施の形態においては、図12において、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときにおいて、所定の押し順となる操作手順で操作されたときと、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作されたときとで異なるリール制御が行なわれる一例を説明した。しかし、異なるリール制御としては、図12に示すものに限らず、たとえば、所定の押し順となる操作手順で操作されたときには、左リール2Lおよび右リール2R各々について、当選していない入賞役が入賞してしまう場合を除き、停止操作されたタイミングで停止させる制御(停止遅延させない制御)が行なわれ、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作されたときには、左リール2Lおよび右リール2R各々について、当選していない入賞役が入賞してしまう場合を除き、停止操作されたタイミングから停止遅延させて停止させる制御が行なわれるようにしてもよい。
[フリーズ演出について]
本実施の形態におけるスロットマシンにおいて、ストップスイッチ8L〜8Rやスタートスイッチ7などゲーム進行において操作される操作手段の操作を強制的に無効にするフリーズ制御を行なうようにしてもよい。たとえば、RT4、BB1〜BB3、RBへの制御の開始時あるいは終了時において、フリーズ制御を行なうようにしてもよい。また、フリーズ制御が行なわれている間に、当該フリーズ制御を行なう契機となった事象に対応した演出(たとえば、液晶表示器51、液晶表示装置71、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などにより特定の演出)を行なうようにしてもよい。
[リール回転開始時演出について]
本実施の形態におけるスロットマシンにおいて、内部抽選で特定の入賞役(たとえば、BARテンパイリプレイ1〜4、BARリプレイ、BB1など)に当選したときに、リール回転開始時にリール2L〜2Rの動作により特定の演出を実行することにより、特定の入賞役に当選したことを報知するようにしてもよい。特定の演出としては、たとえば、特定のリールのみを他のリールよりも先に回転開始させる演出、他のリールよりも先に回転開始させるリールの回転速度を通常と異なる速度で回転させた後に他のリールを回転開始させるときに通常速度に切替える演出、特定のリールを所定時間逆回転させる演出など、通常と異なる態様で行なわれるものであればどのようなものであってもよい。また、特定の演出を複数種類設け、遊技者の期待度が高い入賞役(たとえば、BARテンパイリプレイ1〜4よりもBARリプレイ、BARリプレイよりもBB1など)に当選しているときほど、特別種類の特定の演出を実行するようにしてもよい。これにより、特定の演出の種類に応じて遊技者の期待度を異ならせることができる。
[演出装置について]
本実施の形態においては、画像による演出をする演出装置として、液晶表示器51と液晶表示装置71の2つの手段を用いているが、これに限定する必要はなく、演出装置としては1つでもよく、たとえば、液晶表示器51のみでもよいし、液晶表示装置71のみでもよい。
[その他の変形例について]
(1) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(3) 本実施の形態においては、図9〜図12で示したように、昇格リプの入賞手順、突入リプの入賞手順、転落リプレイの回避手順、および中リール2Cの「メロン」を中段停止させる手順が、各々、停止操作の押し順である例について説明したが、これに限らず、停止操作タイミングが含まれるものであってもよく、押し順だけのものや、停止操作タイミングだけのものに限らず、押し順+停止操作タイミングとなるものであってもよい。
(4) 本実施の形態においては、SB当選時における取りこぼし出目である特殊出目が導出されることにより、RT1あるいはRT2から通常遊技状態に移行する例について説明したが、通常遊技状態への移行契機はこれに限るものではない。たとえば、SB当選時に限らず、特定の入賞役当選時において当該特定の入賞役(特定の小役、特定の再遊技役)の入賞を発生させることができないときに停止される出目であってもよく、また、特定の入賞役と同時に当選し得る他の特定の入賞役に入賞することであってもよい。
(5) 本実施の形態においては、昇格リプ入賞することにより、通常遊技状態からRT3に昇格し、突入リプ入賞することによりRT3からRT4に移行する例について説明したが、通常遊技状態からRT3への昇格契機およびRT3からRT4への移行契機はこれに限らず、たとえば、所定の入賞役の取りこぼし時にのみ停止する図柄組合せが停止されることであってもよい。これにより、所定の入賞役を取りこぼす代わりに遊技状態が移行されるという面白みを付加することができる。
(6) 本実施の形態においては、50ゲーム消化することにより、1のナビストックに対するATを終了させる例について説明した。しかし、1のナビストックに対応してATに制御する期間としては、予め定められた回数分ゲーム消化する期間に限らず、複数種類の回数から乱数などを用いてランダムに抽選で決定された回数分ゲームを消化する期間、ナビ対象役に当選してナビ演出が実行された回数が所定回数に到達するまでの期間、特定の入賞役(たとえばイチゴなど)に当選した回数が所定回数に到達するまでの期間などであってもよい。
(7) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。