<<実施形態1>>
以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態1に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<基本構成>
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す4の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す7の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す2の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す8の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す3の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す6の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図6、図7で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。図2には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数がこの枚数未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが投入枚数がこの枚数だけベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、BB1、BB2、RB)に内部当選していること、または、後述するRB状態あるいはBB状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
状態B中ランプ190は、後述する状態Bが設定されていることを示すランプである。この状態B中ランプ190は、状態Bが設定され、且つ押し順ナビが発生する際には必ず点灯しており、一度点灯した後は状態Bが終了するまで点灯した状態が維持される。状態Bが設定され、且つ押し順ナビが発生する前の状態においては、任意のタイミングで点灯させてもよい。本実施形態では、AR準備状態(AR準備フラグがオン)になると点灯し、状態Bが終了する際(図38(b)のステップS1821)に消灯する。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に
付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。
また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。なお、ストップボタン137〜139は、本発明の停止ボタンの一例に相当する。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。演出ボタン150は、演出に用いられるボタンである。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ277の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部にはスピーカ272の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この演出画像表示装置157は、本発明の演出手段あるいは報知手段の一例に相当する。
図3は、前面扉を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。筐体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。筐体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112を備えたリールユニット700が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリールユニット700の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリールユニット700の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、筐体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔145に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
また、図示は省略するが、主制御基板には、打ち止め機能を有効にするか否かのスイッチと、自動精算機能を有効にするか否かのスイッチが設けられている。なお、これらのスイッチを設ける位置については特に限定されるものではなく、副制御基板に設けてもよいし、これらの基板とは別に設けてもよく、さらにはそれぞれ別個の場所に設けてもよい。また、物理的なスイッチを設ける構成に限らず、例えば、遊技台の設定値等を変更するプログラムにおいて打ち止め機能や自動精算機能を有効にするか否かを設定することが可能な構成としてもよい。この場合、これらの機能はスタートレバー135やストップボタン137〜139を用いて設定することが可能な構成としてもよい。なお、物理的なスイッチを設けた場合には、電源投入時にこのスイッチの状態を示す変数が記憶されるようにし、この変数に基づいて打ち止め機能や自動精算機能を有効化する処理を実行する。なお、この変数は、再度電源投入がされない限り維持される。また、上記スイッチの他に、打ち止めを解除するための打ち止め解除スイッチも設けられている。
<制御部>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。なお、主制御部300は、本発明の遊技制御手段、内部抽選手段、停止制御手段、払出制御手段、特典付与手段、の一例に相当し、第1副制御部400は、本発明の演出制御手段の一例に相当する。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、右リール112の光学式センサ、打ち止め機能や自動精算機能を有効化するためのスイッチ(採用した場合)、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、および、右リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、状態B中ランプ190、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技の状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、このスピーカ272、277は、本発明の演出手段あるいは報知手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。なお、この各種ランプ420は、本発明の演出手段あるいは報知手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、CPU404は割り込み時間ごとに各種センサ428(シャッタ163センサ、演出ボタン150センサ、等)の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図5を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜19は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号17のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号17のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号14のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
本実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(本実施形態では、5コマ未満)で、対応するリール110〜112を停止させるように構成されている。
<入賞役の種類>
次に、図6、図7、図8、図9を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。図6、図7、図8、図9は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、再遊技役1〜18、小役1〜58がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、再遊技役1〜18は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。再遊技役1〜18は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、再遊技役1〜18の入賞が含まれる。
再遊技役1〜18は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。なお、再遊技役1〜18に対応する図柄組み合わせは図6に示すとおりであり、例えば、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。なお、再遊技役1、2を「通常リプレイ」、再遊技役3〜5を「青7はずれリプレイ」、再遊技役6を「青7リプレイ」、再遊技役7〜9を「BARはずれリプレイ」、再遊技役10を「BARリプレイ」、再遊技役11〜14を「桃7はずれリプレイ」、再遊技役15、16を「桃7リプレイ」、再遊技役17〜18を、それぞれ「特殊リプレイ1〜2」、特殊リプレイ1〜2を総称して「特殊リプレイ」または「特殊リプ」と称する場合がある。
上記再遊技役1〜18は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルが自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役1〜58は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、図7、図8、図9に示すとおりであり、例えば、小役1は「セブン1−チェリー−リプレイ」である。また、対応する払出枚数は図7、図8、図9に示すとおりである。なお、小役1、2を「弱チェリー」、小役3、4を「強チェリー」、小役5を「スイカ」、小役6〜17を「1枚役」、小役18、19を「ベル」、小役55〜58を、それぞれ「特殊ベル1〜4」、特殊ベル1〜4を総称して「特殊ベル」と称する場合がある。
なお、本例では、小役55(特殊ベル1)または小役56(特殊ベル2)に入賞した場合には、12枚のメダルが払い出しされる一方で、小役57(特殊ベル3)または小役58(特殊ベル4)に入賞した場合には、8枚のメダルが払い出しされる。以下、小役55(特殊ベル1)または小役56(特殊ベル2)を「12枚役」と称する場合があり、小役57(特殊ベル3)または小役58(特殊ベル4)を「8枚役」と称する場合がある。
<内部当選役の種類>
次に、図10および図11を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図10および図11(a)は、内部当選役の種類および名称を示す図である。
図10および図11(a)には、図6、図7、図8、図9で説明した役を組み合わせた、16種類の内部当選役(条件装置番号1〜16)が示されている。遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選によって決定される。
<条件装置1〜14>
最初に、図10を用いて、条件装置番号1〜14について説明する。
条件装置番号1は、再遊技役1〜4、7、8が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3、4、7、8(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、BARはずれリプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはBAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号2は、再遊技役1〜10が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜10(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、BARはずれリプレイ、BARリプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおい
てセブン1図柄あるいはBAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号3は、再遊技役1〜6、11〜13、16が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜6、11〜13、16(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、桃7はずれリプレイ、桃7リプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはセブン2図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号4は、再遊技役1〜7、9、14、15が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜7、9、14、15(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、BARはずれリプレイ、桃7はずれリプレイ、桃7リプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号5は、小役1、2が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役1、2(弱チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号6は、小役3、4が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役3、4(強チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号7は、小役5が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役5(スイカ)に入賞する。
条件装置番号8は、小役6〜24、27、28、33、34、37〜40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左中右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左右中の順で停止操作した場合に小役7〜22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役23、24、27、28、33、34、37〜40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号9は、小役6−22、25、26、29〜32、35、36、41、42、45〜48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左右中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左中右の順で停止操作した場合に小役7〜22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役25、26、29〜32、35、36、41、42、45〜48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号10は、小役6〜8、11、12、17、18、21〜40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中左右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中右左の順で停止操作した場合に小役23〜38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役7、8、11、12、17、18、21、22、39、40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号11は、小役6、9、10、13〜16、19、20、23〜38、41、42、45〜48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中右左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中左右の順で停止操作した場合に小役23〜38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役9、10、13〜16、19、20、41、42、45〜48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号12は、小役6〜8、11、12、17、18、21〜24、27、28、33、34、37〜54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右左中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右中左の順で停止操作した場合に小役39〜54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役7、8、11、12、17、18、21〜24、27、28、33、34、37、38のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号13は、小役6、9、10、13〜16、19、20、25、26、29〜32、35、36、39〜54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右中左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右左中の順で停止操作した場合に小役39〜54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役9、10、13〜16、19、20、25、26、29〜32、35、36のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号14は、小役6が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役6(ベル)に入賞する。
上記の条件装置番号8〜13には、それぞれにベル(小役6)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。なお、以降の説明では条件装置番号8〜13を押し順ベルと総称する場合がある。これら条件装置番号8〜13に内部当選した場合において、停止操作がそれぞれの正解の押し順に合致する場合はベル(小役6)に入賞する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合はベル(小役6)以外に内部当選している1枚役が優先的に停止される。なお、上記の構成では、停止操作が正解の押し順に合致しない場合にハズレになる場合があるが、例えば上記1枚役が必ず入賞するといったように、停止操作が正解の押し順に合致しない場合に何らかの役に必ず入賞する構成としてもよい。
<条件装置15、16>
次に、図11を用いて、条件装置番号15、16について説明する。なお、図11(a)は、内部当選役の種類および名称を示す図であり、図11(b)は、条件装置番号15、16の左リール押下位置と停止役の関係を示した図である。
条件装置番号15は、再遊技役1〜4、7、8、17、18が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、図11(b)において「条件装置番号15」に示すルールに従って入賞役が決定する。
具体的には、左第一停止操作において、左リール110の番号0〜4の図柄が、左リール110の中段を通過するタイミングで停止操作(以下、「左リール押下位置0〜4の停止操作」という場合がある。)を行った場合には、再遊技役17(特殊リプレイ1)に入賞する。
また、左第一停止操作において、左リール110の番号5〜9の図柄が、左リール110の中段を通過するタイミングで停止操作(以下、「左リール押下位置5〜9の停止操作」という場合がある。)を行った場合には、再遊技役18(特殊リプレイ2)に入賞する。
以下、「左リール押下位置0〜4の停止操作」と「左リール押下位置5〜9の停止操作」のいずれかの停止操作を、総称して、「左リール押下位置0〜9の停止操作」、「高ベース遊技」、または「高ベース打ち」という場合がある。
また、左リール110の番号10〜19の図柄が、左リール110の中段を通過するタイミングで左第一停止操作(以下、「左リール押下位置10〜19の停止操作」という場合がある。)を行った場合には、再遊技役1(通常リプレイ)に入賞する。
以下、「左リール押下位置10〜19の停止操作」を、総称して、「低ベース遊技」、または「低ベース打ち」という場合がある。
なお、図示は省略するが、右第一停止の場合には、条件装置1と同様に、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3、4、7、8(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、BARはずれリプレイ)のいずれかに入賞する。
条件装置番号16は、小役55〜58が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、図11(b)において「条件装置番号16」に示すルールに従って入賞役が決定する。
具体的には、左リール110の番号0〜4の図柄が、左リール110の中段を通過するタイミングでストップボタン137の停止操作(左リール押下位置0〜4の停止操作)を行った場合には、小役55(特殊ベル1)に入賞し、本例では12枚のメダルが払い出しされる。
また、左リール110の番号5〜9の図柄が、左リール110の中段を通過するタイミングでストップボタン137の停止操作(左リール押下位置5〜9の停止操作)を行った場合には、小役56(特殊ベル2)に入賞し、本例では12枚のメダルが払い出しされる。
一方、左リール110の番号10〜14の図柄が、左リール110の中段を通過するタイミングでストップボタン137の停止操作(以下、「左リール押下位置10〜14の停止操作」という場合がある。)を行った場合には、小役57(特殊ベル3)に入賞し、本例では8枚のメダルが払い出しされる。
また、左リール110の番号15〜19の図柄が、左リール110の中段を通過するタイミングでストップボタン137の停止操作(以下、「左リール押下位置15〜19の停止操作」という場合がある。)を行った場合には、小役58(特殊ベル4)に入賞し、本例では8枚のメダルが払い出しされる。
以下、「左リール押下位置10〜14の停止操作」または「左リール押下位置15〜19の停止操作」のいずれかの停止操作を、総称して、「左リール押下位置10〜19の停止操作」、「低ベース遊技」、または「低ベース打ち」という場合がある。
このように、本例では、条件装置番号16に内部当選し、小役55(特殊ベル1)または小役56(特殊ベル2)に入賞した場合には、12枚のメダルが払い出しされる一方で、条件装置番号16に内部当選し、小役57(特殊ベル3)または小役58(特殊ベル4)に入賞した場合には、8枚のメダルが払い出しされ、条件装置番号16に内部当選した場合には、左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)によってメダルの払出数が異なる。
しかしながら、条件装置番号16(特殊ベル)の抽選種別は、左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)とは無関係にAに設定しているため、抽選種別を用いた各種抽選(例えば、後述するAT抽選、pt抽選、pt高確率セット数抽選、特化ゾーン権利抽選等)において、左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)が抽選結果に影響を及ぼすことはない。
換言すれば、条件装置番号16(特殊ベル)に内部当選した遊技においては、12枚役に入賞した方が遊技者が得られる利益は大きいが、8枚役に入賞した場合であっても、各種抽選(例えば、後述するAT抽選、pt抽選、pt高確率セット数抽選、特化ゾーン権利抽選等)において遊技者が損をすることはない。
本例によれば、高ベース遊技をする場合と、低ベース遊技をする場合では、ATが初当りするまでに使用するメダルの枚数には差が生じるが、AT初当りまでのゲーム数には差が無い。よって、或る遊技台において遊技者が途中で入れ替わった場合であっても、前回の遊技者の遊技の仕方によってAT初当りの確率に差が生じることが無く、新たな遊技者が、いつまでもAT初当りが来ない等の不利益を被ることがない。また、ゲーム数等による天井が設定されている場合には、現在のゲーム数と遊技の仕方によって、天井までの投資額等をある程度予想して遊技を行うことができ、遊技者の満足度を高めることができる。
なお、本例に係る条件装置番号16では、押し順とは無関係に左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)によって入賞役を決定する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、右第一停止または中第一停止の場合に、必ず12枚役(または8枚役)が入賞するように構成してもよい。また、左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)によって入賞役が決定する条件装置を複数種類備えていてもよい。また、右第一停止または中第一停止の場合に、押し順によって12枚役の入賞と8枚役の入賞を切り替えるように構成してもよい(詳細は、図14を用いて後述する)。
<遊技状態の種類>
次に、図12を用いて、スロットマシン100の遊技状態の種類と、これらの変遷について説明する。図12は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の遊技状態は、状態Aと状態Bに大別することができ、状態Bは、さらに、通常状態、チャンスゾーン(以下、「CZ」と称する場合がある。)、AT状態、特化ゾーン(以下、「特化」と称する場合がある。)、ED(以下、「エンディング状態」と称する場合がある。)の計5つの有利度の異なる複数種類の遊技状態を切り替えられるように構成されている。スロットマシン100では、これらの状態Aと状態Bの合計6つの遊技状態の移行によって有利度を変化させ、遊技の興趣を向上させている。
図12には、上記説明した6つの遊技状態が示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。
図13(a)は、設定値1および設定値6の場合における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。この図では、それぞれ縦軸に内部当選役(条件装置)の条件装置番号(内部当選役がないハズレを含む)が、横軸に設定値がそれぞれ示されており、設定値と内部当選役に対応する抽選値(抽選データの範囲の大きさ)が示されている。なお、これらの抽選値は上記説明した6つの遊技状態で共通となっている。遊技において条件装置に内部当選しなかった場合はハズレとなり、役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
以降説明する遊技状態において、役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65536)で除した値で求められる。例えば、条件装置番号14の共通ベル(小役6)の抽選値は、設定値1では300で、その当選確率は300/65536≒0.46%であり、設定値6では350で、その当選確率は350/65536≒0.53%であり、設定値によって異なっている。一方、その他の条件装置番号の抽選値は、設定値に関わらず同一であり、例えば、条件装置番号15の特殊リプレイや条件装置番号16の特殊ベルの抽選値は、設定値に関わらず3000で、その当選確率は3000/65536≒4.56%である。
上記の内部当選確率の差については、設定値が高くなるほど有利度が高くなる傾向にある。より具体的には、設定1〜設定3の出玉率(1遊技当たりに払い出されるメダル数の期待値÷1遊技当たりに使用するメダル数×100)は100%を下回り、設定4〜設定6の出玉率は100%を上回っている。すなわち、設定4〜設定6は遊技者にとって有利な設定値となっている。
抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役(内部当選役)を決定する。なお、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
<ベースの期待値>
図13(b)は、設定値1または設定値6において高ベース遊技または低ベース遊技をした場合におけるベースの期待値の一例を示した図である。ここで、ベースとは、メダル50枚で実行可能な平均遊技回数のことである。
図11を用いて説明したように、条件装置番号16に内部当選した場合には、左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)によってメダルの払出数が異なり、高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)をする場合と、低ベース遊技(左リール押下位置10〜19の停止操作)をする場合では、ATが初当りするまでに使用するメダルの枚数に差が生じる。
具体的には、高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)をした場合、ベースの期待値は、設定値1で約58.5G、設定値6で約59.1Gとなる。一方、低ベース遊技(左リール押下位置10〜19の停止操作)をした場合、ベースの期待値は、設定値1で約49.3G、設定値6で約49.7Gとなる。なお、図13(b)に示すベースの期待値は、或る期間において高ベース遊技または低ベース遊技の一方の遊技だけを継続して実行した場合の数値を示している。
このように、本例に係るスロットマシン100では、高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)をした場合の方が、低ベース遊技(左リール押下位置10〜19の停止操作)をした場合よりも、ベースの期待値が高くなるように設計されている。
なお、本例では、左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)によってベースの期待値を異ならせる例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、中リール111または右リール112の停止タイミングによってベースの期待値を異ならせてもよい。また、リール110乃至112の押し順によって、ベースの期待値を異ならせてもよいし、払出数を異ならせてもよい。
また、本実施形態では、天井が設けられており(有利区間移行時、どのモードであっても999G以内にはCZに当選するため)、高ベース遊技を行うか、低ベース遊技を行うかによって、天井までのメダルの投資枚数が異なるが、天井までのゲーム数は、高ベース遊技を行うか、低ベース遊技を行うかによって左右されることがないため、現在のゲーム数と遊技の仕方によって、天井までの投資枚数をある程度予想して遊技を行うことができる。
<条件装置番号15、16の変形例>
次に、図14を用いて、条件装置番号15、16の変形例について説明する。なお、図14は、図11を用いて説明した条件装置番号15、16の停止役の変形例を示した図である。
図11を用いて説明した条件装置番号15、16では、左リール110の停止タイミング(ストップボタン137の停止操作タイミング)によって停止役を異ならせる例を示したが、本例では、これに加えて、中第一停止または右第一停止の場合に、続く第二停止操作と第三停止停止操作の押し順で停止役が異なるように構成している。
図14(a)に示すように、本例では、条件装置番号15の条件装置を、条件装置番号15−1の条件装置と、条件装置番号15−2の条件装置の2種類に分け、それぞれの条件装置が、1/2(=50%)の確率で当選するように構成する。なお、それぞれの条件装置の当選確率は、本例に限定されず、また、条件装置番号15の条件装置を3種類以上に分けてもよい。
条件装置番号15−1、15−2は、再遊技役1〜4、7、8、17、18が重複して内部当選する条件装置である。条件装置番号15−1の条件装置では、図14(a)において「条件装置番号15−1」に示すルールに従って入賞役が決定し、条件装置番号15−2の条件装置では、図14(a)において「条件装置番号15−2」に示すルールに従って入賞役が決定する。なお、左第一停止(LCR、LRC)における左リール110の停止制御については、図11(b)を用いて説明した内容と同じであるため、その説明は省略する。
条件装置番号15−1の条件装置では、中第一停止の場合には、左第二停止、右第三停止(CLR)のときに通常リプレイに入賞し、右第二停止、左第三停止(CRL)のときに特殊リプレイに入賞する。一方、右第一停止の場合には、左第二停止、中第三停止(RLC)のときに通常リプレイに入賞し、中第二停止、左第三停止(RCL)のときに特殊リプレイに入賞する。
条件装置番号15−2の条件装置では、中第一停止の場合には、左第二停止、右第三停止(CLR)のときに特殊リプレイに入賞し、右第二停止、左第三停止(CRL)のときに通常リプレイに入賞する。一方、右第一停止の場合には、左第二停止、中第三停止(RLC)のときに特殊リプレイに入賞し、中第二停止、左第三停止(RCL)のときに通常リプレイに入賞する。
このように、本例では、左リール110を第一停止する場合には、遊技者の意思によって特殊リプレイに入賞させるか否かを選択することが可能な一方で、中リール111または右リール112を第一停止する場合には、1/2(=50%)の確率で特殊リプレイまたは通常リプレイのいずれかに入賞する。このような構成にするためには、条件装置番号15−1または条件装置番号15−2の条件装置のいずれに内部当選しているかが遊技者に判別できないように構成する必要があるが、主制御部300から内部抽選の結果を第1副制御部400に送信する際に、いずれの条件装置が当選したかを分からない形式で送信することで、演出からは遊技者が条件装置を察することができないように構成する。
図14(b)に示すように、本例では、条件装置番号16の条件装置を、条件装置番号16−1の条件装置と、条件装置番号16−2の条件装置の2種類に分け、それぞれの条件装置が、1/2(=50%)の確率で当選するように構成する。なお、それぞれの条件装置の当選確率は、本例に限定されず、また、条件装置番号16の条件装置を3種類以上に分けてもよい。
条件装置番号16−1、16−2は、小役55〜58が重複して内部当選する条件装置である。条件装置番号16−1の条件装置では、図14(b)において「条件装置番号16−1」に示すルールに従って入賞役が決定し、条件装置番号16−2の条件装置では、図14(b)において「条件装置番号16−2」に示すルールに従って入賞役が決定する。なお、左第一停止(LCR、LRC)における左リール110の停止制御については、図11(b)を用いて説明した内容と同じであるため、その説明は省略する。
条件装置番号16−1の条件装置では、中第一停止の場合には、左第二停止、右第三停止(CLR)のときに12枚役に入賞し、右第二停止、左第三停止(CRL)のときに8枚役に入賞する。一方、右第一停止の場合には、左第二停止、中第三停止(RLC)のときに12枚役に入賞し、中第二停止、左第三停止(RCL)のときに8枚役に入賞する。
条件装置番号15−2の条件装置では、中第一停止の場合には、左第二停止、右第三停止(CLR)のときに8枚役に入賞し、右第二停止、左第三停止(CRL)のときに12枚役に入賞する。一方、右第一停止の場合には、左第二停止、中第三停止(RLC)のときに8枚役に入賞し、中第二停止、左第三停止(RCL)のときに12枚役に入賞する。
このように、本例では、左リール110を第一停止する場合には、遊技者の意思によって12枚役に入賞させるか、8枚役に入賞させるかを選択することが可能な一方で、中リール111または右リール112を第一停止する場合には、1/2(=50%)の確率で12枚役または8枚役のいずれかに入賞する。よって、左リール110を第一停止する場合には、高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)を行うか、低ベース遊技(左リール押下位置10〜19の停止操作)を行うか、を選ぶことが可能となり、中リール111または右リール112を第一停止する場合には、12枚役と8枚役が50%で成立するため、ベースの期待値は、高ベース遊技と低ベース遊技の間の数値になる。
また、AT中に条件装置番号16−1の条件装置に内部当選した場合には、CLRかRLCの押し順のいずれかを抽選等でナビすることで、確実に12枚役を取らせることが可能になり、他の押し順ベルとリールの停止制御を同一にすることで、あたかも普通の押し順役のように見せることも可能になる。なお、条件装置番号16−2の条件装置に内部当選した場合も同様に、12枚役のCRLかRCLの押し順のいずれかを抽選等でナビすればよい。
なお、本例に係る4種類の条件装置は、遊技者に内部当選が察せられると攻略打ちとなってしまうため、主制御部300から内部抽選の結果を第1副制御部400に送信する際に、いずれの条件装置が当選したかを分からない形式で送信することで、演出からは遊技者が条件装置を察することができないように構成することが好ましい。
<各遊技状態>
以降、図面を適宜参照しながら、各遊技状態について説明する。
<通常状態>
通常状態は、遊技者にとって最も不利な遊技状態である。詳細は後述するが、通常状態の状態Aにおいて状態Bの移行抽選に当選すると状態Bが設定され、通常状態(状態A)から通常状態(状態B)に移行する(図12の矢印(K))。
通常状態では、後述する状態Bが設定されていると遊技の進行に従ってptが獲得でき、累計獲得ptが増加する(図20のステップS1247)。本実施形態では、後述するpt高確率残ゲーム数の値が0より大きいと、累計獲得ptが増加し易くなる構成を採用している。また、pt高確率セット数を設けており、この値が0より大きい場合には、pt高確率残ゲーム数が0になっても再度pt高確率残ゲーム数が加算され、累計獲得ptが増加し易い状態が継続する構成を採用している。以降の説明では、pt高確率フラグがオンの状態(累計獲得ptが増加し易い状態)を高確率モードと称し、pt高確率フラグがオフの状態を通常モードと称する場合がある。この累計獲得ptが1000pt以上になると、1000ptと引き換えにチャンスゾーン移行抽選およびAT直撃抽選が実行される(図19のステップS1211)。
図12には、通常状態においてチャンスゾーン移行抽選に当選すると、チャンスゾーンに移行することが示されている(図12の矢印(A)、図30のステップS1B05でYes)。また、通常状態においてAT直撃抽選に当選すると、AT状態に移行することが示されている(図12の矢印(E)、図30のステップS1B01でYes)。また、通常状態において設定されたチャンスゾーン移行ゲーム数が経過するとチャンスゾーンに移行することが示されている(図12の矢印(A)、図30のステップS1B09でYes)。なお、このチャンスゾーン移行ゲーム数は、通常状態で後述する状態Bの移行抽選に当選した際に設定された値(図16のステップS1013)が用いられる。
<チャンスゾーン(CZ)>
状態Bの一つであるチャンスゾーンは、通常状態よりも遊技者が利益を得やすく、通常状態よりも有利な遊技状態である。このチャンスゾーンでは、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したとき、それぞれに対応する正解の停止操作順序の報知(以下、操作ナビと称する場合がある)が表示される(図28のステップS1505、図42のステップS3005)。なお、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すもついかするのであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。以降の説明では、押し順ベルに対する操作ナビをベルナビと称する場合がある。また、本実施形態ではCZ中のベルナビが第一〜第三停止までの全ての停止操作の順序を示す構成を採用しており、以降の説明では全ての停止操作の順序を示すベルナビのことをフルナビと称する場合がある。なお、本実施形態とは異なり、CZ中は押し順ベルの条件装置に当選したうちの50%で正解の押し順が表示される構成を採用してもよい。この場合、AT状態より利益が獲得しにくくなる(不利になる)一方、通常状態よりは遊技者にとって有利な状態にすることができる。
チャンスゾーンにおいてAT抽選に当選した場合、CZ残ゲーム数が0でなければ対応する条件装置に内部当選することで遊技状態がAT状態に移行する(図35のステップS1C01でYes、あるいはステップS1C03でYes)。また、AT抽選に当選した状態でCZ残ゲーム数が0になった場合には、内部当選の結果に関わらず(対応する条件装置に内部当選していなくとも)遊技状態がAT状態に移行する(図35のステップS1C09でYes)。一方、AT抽選に当選することなくCZ残ゲーム数が0になった場合には、遊技状態が通常状態に移行する(図35のステップS1C09でNo)。
図12には、チャンスゾーンにおいてAT抽選に当選したことに基づいてAT状態に移行し(図12の矢印(C))、当選しない場合は通常状態に移行する(図12の矢印(B))ことが示されている。
<AT状態>
状態Bの一つであるAT状態は、チャンスゾーン、特化ゾーンと並んで遊技者に有利な状態である。このAT状態では、チャンスゾーンと同様に、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したときにそれぞれに対応する操作ナビ(フルナビ)が表示され、遊技者が利益を得やすくなる有利な状態となっている(図28のステップS1505、図42のステップS3005)。このAT状態は、AT残ゲーム数によって管理されているが、このAT残ゲーム数は抽選によって上乗せされる場合がある(図24(a)のステップS1403、ステップS1405)。また、本実施形態では後述する条件付き上乗せ(図24(a)のステップS1409で設定)をクリアすることで、AT残ゲーム数が上乗せされる場合がある(図30(a)のステップS1D03)。
さらに、AT状態において特化ゾーン権利抽選(図24(a)のステップS1411)に当選したことにより特化ゾーンセット数が0より大きい値となっている場合には、AT残ゲーム数が0になったときに遊技状態が特化ゾーンに移行する(図36(a)のステップS1D11)。
図12には、AT状態において特化ゾーンセット数が0より大きく、且つAT残ゲーム数が0となったときに特化ゾーンに移行し(図12の矢印(F))、AT終了条件(例えば、AT残ゲーム数、特化ゾーンセット数がともに0)が成立した場合は通常状態に移行する(図12の矢印(D)、図36(a)のステップS1D09でNo)ことが示されている。
<特化ゾーン>
状態Bの一つである特化ゾーンは、通常状態よりも有利な状態であるが、チャンスゾーン、AT状態、ED状態よりも不利な状態である。この特化ゾーンではチャンスゾーン、AT状態、ED状態と同様に、押し順ベル(条件装置番号8〜10)に内部当選したときにそれぞれに対応する操作ナビが表示されるが、本実施形態では特化ゾーン中のベルナビが第一〜第三停止のうち、第一停止操作の順序のみを示す構成を採用しており、チャンスゾーン、AT状態、ED状態よりも遊技者が利益を得にくくなっている(図28のステップS1515、図42のステップS3005)。以降の説明では第一停止の対象となるストップボタンのみを示すベルナビのことをハーフナビと称する場合がある。なお、ハーフナビの内容は、本例に限定されず、例えば、第一〜第三停止の対象となるストップボタンを示すナビ(フルナビ)の実行頻度を少なくしたナビでもよいし、停止表示させる図柄の一部を示唆するナビでもよい。
この特化ゾーンでは、抽選によってシナリオが選択され(図36(b)のステップS1D23)、このシナリオに従ってゲーム毎(最大30ゲーム)に特典種別が設定される構成を採用している(図27)。この特典種別に基づいて、AT残ゲーム数が上乗せされる場合があり(図37のステップS1E07、ステップS1E11)、ライフ(最大3)が増減する場合がある(図37のステップS1E25、ステップS1E43)。この特化ゾーンは、シナリオが終了(30ゲーム経過)するか、ライフが0になるとAT状態に移行する(図37のステップS1E13、ステップSステップS1E47)。なお、AT残ゲーム数が減算されることはない。
図12には、特化ゾーンにおいて特化ゾーン終了条件(例えば、特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」、あるいはライフの値が0)が成立するとAT状態に移行する(図12の矢印(G)、図37のステップS1E13、ステップS1E47)ことが示されている。
<ED状態(エンディング状態)>
状態Bの一つであるED状態(エンディング状態)は、本例では、ATまたは特化ゾーンにおいて、ED開始条件が成立した場合に移行する(図12の矢印(H)、図36(a)のステップS1D19、図37のステップS1E49、図38(a)に示すED状態移行判定処理)。なお、移行元の遊技状態は、本例に限定されず、例えば、通常(状態B)やチャンスゾーンにおいてED開始条件が成立した場合にもED状態に移行するように構成してもよい。
ED開始条件は、特に限定されないが、例えば、図38(a)を用いて後述するED状態移行判定処理においては、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合に、ED開始条件が成立する。すなわち、本実施形態に係るスロットマシンでは、当該遊技までに消化した権利(本例ではATの遊技回数)と、当該遊技以降に消化可能な権利(本例ではAT残ゲーム数)の合計に基づいてED開始条件の成立を判定し、当該合計の値が或る値を超えた場合(または、下回った場合)に、ED開始条件が成立する。
また、図38(b)を用いて後述する状態B終了判定処理においては、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下の場合に、ED開始条件が成立する。すなわち、本実施形態に係るスロットマシンでは、状態Bの終了条件に基づいてED開始条件の成立を判定し、状態Bにおける残りの遊技回数が或る値を超えた場合、あるいは、純増枚数が最低の時点から予め定めた純増枚数が或る値を超えた場合に、ED開始条件が成立する。
また、状態Bにおける純増枚数(MYカウンタ)+AT残ゲーム数×設計値平均純増枚数が、或る値(例えば2200)を超えた場合に、ED開始条件が成立するように構成してもよいし、AT中に取得した特化ゾーンの権利数が、或る値(例えば3)を超えた場合に、ED開始条件が成立するように構成してもよい。すなわち、当該遊技以降に消化可能な権利の合計だけに基づいてED開始条件の成立を判定し、当該合計の値が或る値を超えた場合に、ED開始条件が成立するように構成してもよい。
また、純増枚数の算出が困難な場合には、純増枚数に換算し、換算後の数値に基づいてED開始条件の成立を判定してもよく、例えば、特化ゾーンの権利であれば、1つの権利を純増枚数300枚に換算し、ゲーム数管理のAT機であれば、AT残ゲーム数に設計値平均純増枚数を乗じることで純増枚数に換算すればよい。
また、当該遊技までに消化した権利の合計だけに基づいてED開始条件の成立を判定し、当該合計の値が或る値を超えた場合に、ED開始条件が成立するように構成してもよく、例えば、純増枚数(MYカウンタ)が2200枚、ATの消化ゲーム数が700G、特化ゾーンを3回消化、状態B(有利区間)の残りゲーム数が100G(1400G消化)等に基づいてED開始条件の成立を判定してもよい。
また、ED開始条件の判定タイミングも、特に限定されず、遊技終了後であってもよいし、スタートレバー135の操作の直後であってもよい。したがって、例えば、スタートレバー135の操作時の抽選によって、AT残ゲーム数がED開始条件を満たしたことが判明した場合には、当該遊技においてED状態に移行してもよいし、次回の遊技からED状態に移行してもよい。スタートレバー135の操作の直後にED開始条件の判定を行えば、ED状態への移行を遊技者に素早く伝えることが可能となる。
<状態Aおよび状態B>
本実施形態のスロットマシン100では、上記説明した6つの遊技状態とは別に、現在の状態を状態Aと状態Bに分けて管理している。状態Aは通常状態の開始時の状態であり、設定変更時やRAMクリア後の状態でもある。この状態Aにおいて状態Bの移行抽選に当選すると状態Bが設定される(図12の矢印(K)、図16のステップS1003)。状態Bへの移行条件は、状態A中に何らかの役に内部当選した場合に移行するものとしている。
本実施形態では約80%の確率で何らかの役に内部当選することから、高確率で状態Bに移行する構成となっている。この状態Bが設定されると、チャンスゾーンに移行するためのCZ移行ゲーム数が設定される等の初期設定が実行され(図16のステップS1005でYes)、ptが獲得可能な状態となる(図16のステップS1001でNo)。すなわち、通常状態で状態Aが設定されている間は通常状態以外の遊技状態に移行できず、状態Bが設定されると通常状態以外の遊技状態に移行できる状態となる。なお、再び通常状態に戻ると状態Aが設定される(図35のステップS1C11、図36(a)のステップS1D17、図38(b)のステップS1F21)。なお状態Bでは、内部当選した役に対する停止操作順序の報知(操作ナビ)が実行される場合があり、状態Aはこの操作ナビが表示されない。
以上のように、状態Bが設定されると遊技者に有利な状態に移行することができるが、状態Bが長期間続くことで過剰な利益を獲得したり、短期間であっても多くの利益を獲得したりすることによって射幸心を煽る虞がある。本実施形態ではこうした事態を防止するために、状態Bの終了条件として以下の2つが別途設けられている。
1つ目は、状態Bが予め定めた遊技数(例えば、1500ゲーム)に亘って継続した場合であり、これについては状態B継続可能ゲーム数を用いて管理されている(図38(b)のステップS1F09でNo判定になると次遊技のステップS1F03でYesとなり状態Aに移行)。2つ目は、純増枚数が最低の時点から予め定めた純増枚数(例えば、2400枚)のメダルを獲得した場合であり、これについてはMYカウンタを用いて管理されている(図39(a)のステップS1G21でYes判定になると直後のステップS1F03でYesとなり状態Aに移行)。これらの状態B終了条件(リミッタ到達)のうちの一方が成立すると状態Aが設定される(図12の矢印(I))。また、状態Bにおいて、CZが終了し、ATが非当選であり、AT残ゲーム数が無く、かつ、特化ゾーン権利が無い場合にも、状態B終了条件が成立し、状態Aが設定される(図12の矢印(J))。
なお本実施形態では、状態Bフラグを用いて状態Aと状態Bを区別しており、状態Bフラグがオフであれば状態Aを示し、状態Bフラグがオンであれば状態Bを示す。
<処理の概要>
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図15に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130〜132の操作)の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入された場合にはこれを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、ROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと乱数値生成回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS107では、内部抽選の結果に基づき、停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS109では、遊技開始時状態処理が実行される。ここでは、各遊技状態に応じた処理および操作ナビの表示に関する処理を行う。なお、この処理の詳細については図16を用いて後述する。
ステップS111では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール110〜112の回転を開始させるとともに、遊技間隔タイマに初期値が設定される。また、リール110〜112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110〜112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137〜139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(本実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS113は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137〜139が押されると、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110〜112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一〜第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110〜112が停止する毎に、対応するコマンド(第一〜第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110乃至112が停止するとステップS115へ進む。
ステップS115では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル(小役23)に入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS117では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS119では遊技状態更新処理を行う。ここでは、当該遊技の結果を基に状態Bの開始準備や終了処理、および状態Bに関するステータスの更新を行う。なお、この処理の詳細については図29を用いて後述する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<遊技開始時状態処理>
次に、図16を用いて、図15の主制御部メイン処理における遊技開始時状態処理(ステップS109)の詳細について説明する。同図は、図15における遊技開始時状態処理(ステップS109)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1001では、状態Bフラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1003に進み、そうでない場合にはステップS1031に進む。
ステップS1003では、内部当選した役に基づいて状態Bへ移行するか否かの抽選を行う。
ステップS1005では、ステップS1003の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1007に進み、そうでない場合にはステップS1041に進む。
ステップS1007では、状態Bフラグがオンに設定され、さらに状態B継続可能ゲーム数が設定される。ここで状態B継続可能ゲーム数は、状態Bが継続可能となるゲーム数を定めた値であり、この値を超えて状態Bが維持されないように構成されている。本実施形態では、この値として1500が設定されるが、他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1009では、MYカウンタの値を初期化し、ステップS1011に進む。
ステップS1011では、図17(a)のテーブルを参照してモードが設定される。本実施形態では、モードA、モードB、モードCの三種類のCZ移行モードが設けられており、このモードに基づいてCZ移行ゲーム数が設定される。ここでは例えば、設定値が1であれば、モードAが選択される確率は70%であり、モードBが設定される確率は20%であり、モードCが選択される確率は10%である。なお、高設定ほどモードCへの移行率が高く設定される、といったように、モードの抽選確率を設定毎に異ならせてもよい。また、設定毎に一番設定され易いモードを異ならせるようにしてもよい。
ステップS1013では、図17(b)のテーブルを参照してCZ移行ゲーム数の値が設定される。例えば、CZ移行モードとしてモードAが設定されている場合、CZ移行ゲーム数が201〜300の範囲で選択される確率は10%である。また例えば、モードBが設定されている場合、CZ移行ゲーム数が101〜200の範囲で選択される確率は20%である。なお、CZ移行ゲーム数はこれらの数値範囲のうちのいずれかの値がさらなる抽選によって選択されるが、このときの抽選確率は、数値範囲内で均等であってもよいし、数値範囲内の特定の範囲や特定の値が選択され易く(あるいはされにくく)なるように偏りを設けてもよい。本実施形態では、通常状態で状態Bが設定されてからCZに移行しないまま、ここで設定されたCZ移行ゲーム数が経過するとCZに移行する。
ステップS1015では、累計獲得ptの値が0に設定され、ステップS1017に進む。
ステップS1017では、状態B経過ゲーム数の値が0に設定され、ステップS1019に進む。
ステップS1019では、pt高確率残ゲーム数の値が10に設定され、ステップS1041に進む。
ステップS1031では、遊技開始時状態B関連処理が実行され、ステップS1041に進む。なお、この状態B移行処理の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS1041では、内部当選コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行い、この遊技開始時状態処理を終了する。なお、この内部当選コマンドには、内部当選した条件装置番号、遊技状態、各状態の残ゲーム数等(CZ残ゲーム数、AT残ゲーム数および上乗せゲーム数)、獲得ptおよび累計獲得pt、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、CZ抽選およびAT抽選(図19のステップS1211)の実行の有無および結果、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、状態B経過ゲーム数、CZ移行ゲーム数、条件付き上乗せフラグの状態および条件付き上乗せのクリア条件、各種権利(BAR権利、桃7権利)の有無、指示情報、特典種別配列、上乗せ予定ゲーム数配列、等の情報が含まれる。
<遊技開始時状態B関連処理>
次に、図18を用いて、図16の遊技開始時状態処理における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1031)の詳細について説明する。同図は、図16における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1031)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1101では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1103に進み、そうでない場合にはステップS1105に進む。
ステップS1103では、通常関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図19を用いて後述する。
ステップS1105では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1107に進み、そうでない場合にはステップS1109に進む。
ステップS1107では、CZ関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図23を用いて後述する。
ステップS1109では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1111に進み、そうでない場合にはステップS1112に進む。
ステップS1111では、AT関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図24(a)を用いて後述する。
ステップS1112では、遊技状態が特化ゾーン状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1113に進み、そうでない場合(本例では、遊技状態が通常(状態B)、CZ、AT、および、特化ゾーンのいずれでもない状態、すなわち、遊技状態がEDの場合)にはステップS1121に進む。
ステップS1113では、特化ゾーン関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図24(b)を用いて後述する。
ステップS1121では、指示情報設定処理が実行され、遊技開始時状態B関連処理を終了する。この指示情報設定処理については図28を用いて後述する。
<通常関連処理>
次に、図19を用いて、図18の遊技開始時状態B関連処理における通常関連処理(ステップS1103)の詳細について説明する。同図は、図18における通常関連処理(ステップS1103)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1201では、1000pt到達フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1211に進み、そうでない場合にはステップS1203に進む。
ステップS1203では、pt高確率セット数抽選が実行される。pt高確率セット数抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図21(c)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Bに対応する条件装置(例えば、条件装置番号5)では、20%の確率でpt高確率セット数抽選に当選する。この抽選の後、ステップS1205に進む。
ステップS1205では、ステップS1203の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1207に進み、そうでない場合にはステップ1221に進む。
ステップS1207では、pt高確率セット数の値が加算される。ここで加算される値を決定するにあたっては、現在の設定値と図21(d)のテーブルが用いられる。例えば、設定値が1の場合は、75%の確率で1が加算され、25%の確率で2が加算される。その後、ステップS1209に進む。
ステップS1209では、pt高確率フラグがオンに設定され、ステップS1221に進む。
ステップS1211では、CZおよびAT状態を設定するか否かの抽選(CZ抽選、AT抽選)が実行される。これらの抽選にあたっては、図22(a)のテーブルが用いられる。例えば、設定値に1〜4が設定されている場合には20%の確率でCZ抽選に当選し、5%の確率でAT抽選に当選する。
ステップS1213では、累計獲得ptの値から1000が減算され、ステップS1215に進む。
ステップS1215では、1000pt到達フラグがオフに設定され、ステップS1217に進む。
ステップS1217では、pt高確率セット数の値が0に設定され、ステップS1219に進む。
ステップs1219では、pt高確率フラグがオフに設定され、ステップS1221に進む。
ステップS1221では、pt獲得関連処理が実行され、ステップS1231に進む。なお、このpt獲得関連処理の詳細については図20を用いて後述する。
ステップS1231では、状態B経過ゲーム数の値に1が加算され、ステップS1233に進む。
ステップS1233では、pt高確率残ゲーム数の値が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの通常関連処理を終了し、そうでない場合にはステップS1235に進む。
ステップS1235では、累計獲得ptの値が1000pt以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1237に進み、そうでない場合にはこの通常関連処理を終了する。
ステップS1237では、1000pt到達フラグがオンに設定され、この通常関連処理を終了する。
次に、図20を用いて、図19の通常関連処理におけるpt獲得関連処理(ステップS1221)の詳細について説明する。同図は、図19におけるpt獲得関連処理(ステップS1221)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1241では、pt高確率フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1243に進み、そうでない場合にはステップS1245に進む。
ステップS1243では、pt抽選(高確率モード)が実行される。ここでのpt抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図21(b)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Aに対応する条件装置(例えば、条件装置番号1)では、80%の確率で10pt、20%の確率で20ptを獲得する。なお、これらの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この抽選の後、ステップS1247に進む。
ステップS1245では、pt抽選(通常モード)が実行される。ここでのpt抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図21(a)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Aに対応する条件装置(例えば、条件装置番号1)では、15%の確率で5pt、5%の確率で10ptを獲得する。なお、これらの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この抽選の後、ステップS1247に進む。
ステップS1247では、ステップS1243あるいはステップS1245で獲得したptが累計獲得ptに加算され、ステップS1251に進む。
ステップS1251では、pt高確率残ゲーム数の値が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1253に進み、そうでない場合にはステップS1255に進む。
ステップS1253では、pt高確率残ゲーム数の値が1減算され、pt獲得関連処理を終了する。
ステップS1255では、pt高確率セット数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1257に進み、そうでない場合にはpt獲得関連処理を終了する。
ステップS1257では、pt高確率セット数の値が1減算され、ステップS1259に進む。
ステップS1259では、pt高確率残ゲーム数の値が10加算され、ステップS1253に進む。
<CZ関連処理>
次に、図23を用いて、図18の遊技開始時状態B関連処理におけるCZ関連処理(ステップS1107)の詳細について説明する。同図は、図18におけるCZ関連処理(ステップS1107)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1301では、CZ残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1303に進む。
ステップS1303では、BAR権利あるいは桃7権利のいずれか(AT当選時に獲得する権利)を有しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのCZ関連処理を終了し、そうでない場合にはステップS1305に進む。
ステップS1305では、AT状態を設定するか否かの抽選(AT抽選)が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図22(b)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Bに対応する条件装置(例えば、条件装置番号5)では、20%の確率でAT抽選に当選する。また、ここでの抽選に当選した場合には、続いてBAR権利および桃7権利のいずれかを獲得する抽選(振り分け抽選)が実行される。この抽選にあたっては図22(c)のテーブルが用いられる。例えば、設定値に1〜5が設定されている場合には80%の確率でBAR権利を獲得し、20%の確率で桃7権利を獲得する。ここでの処理でAT抽選に当選した場合には、BAR権利および桃7権利のいずれかを獲得した状態となる。なお、本実施形態ではAT抽選が1段階となっているが、例えばこのような抽選に複数回(例えば3回)当選した場合にAT状態に移行する構成としてもよい。さらに、この構成では桃7権利を獲得した時点で、複数回当選していなくともAT状態に移行することが確定するようにしてもよい。また、BAR権利獲得抽選を行い、BAR権利を獲得した状態で再遊技役10に入賞したことを、複数回の当選の1回分としてカウントする構成としてもよい。
次に、図24(a)を用いて、図18の遊技開始時状態B関連処理におけるAT関連処理(ステップS1111)の詳細について説明する。同図は、図18におけるAT関連処理(ステップS1111)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1401では、AT残ゲーム数の値を1減算し、ステップS1402に進む。ステップS1402では、図32(b)を用いて後述するATレベル判定処理において設定されたATレベルを参照する。
ステップS1403では、AT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図25(a)または図26(a)のAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブルが用いられる。例えば、ステップS1402で参照(取得)したATレベルがATレベル高の場合には、図25(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル高)を参照し、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、40%の確率でAT残ゲーム数が上乗せされ、その内訳は、90%の確率で10、10%の確率で20となっている。
また、ステップS1402で参照(取得)したATレベルがATレベル低の場合には、図26(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル低)を参照し、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、30%の確率でAT残ゲーム数が上乗せされ、その内訳は、90%の確率で10、10%の確率で20となっている。
本例では、図25(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル高)の上乗せ確率は、図26(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル低)の上乗せ確率よりも高いか、同一となっている。また、図25(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル高)の上乗せゲーム数は、図26(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル低)の上乗せゲーム数よりも大きいゲームが選択され易いか、同一となっている。
なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対してAT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。また、本例では、ATレベル高では上乗せ性能が下がるように構成しているが、その実現方法は上乗せ確率を下げてもよいし、上乗せのゲーム数内訳で上乗せが小さい方の割合を大きくするようにしてもよい。また、全ての値でレベルを下げる必要はなく、上乗せ頻度が低いもの(例えば、比較的出現率の低い強チェリーのような条件装置)に関しては、当選確率や内訳を変えないものとしてもよい。このように構成することで、レアな条件装置の際には、しっかり遊技者に恩恵を与えることで遊技者の不満を抑えることが可能な場合がある。
本例では、ATレベル判定処理において設定されたATレベルは、ATが終了するまで変化しないように構成しているため、AT移行前の遊技において高ベース遊技を行った遊技者については(ATレベルがATレベル低に設定された場合には)、ATにおいて全体的に緩い出玉となり、AT移行前の遊技において低ベース遊技を行った遊技者については(ATレベルがATレベル高に設定された場合には)、ATにおいて全体的に荒い出玉になる。なお、抽選等によってATレベル低をATレベル高に(または、ATレベル高をATレベル低に)変更してもよいし、ATや滞在している有利区間中の出玉率(払出率)が高すぎる(または、低すぎる)ような場合には、ATのレベルを下げる(または、上げる)ように構成してもよい。
ステップS1405では、ステップS1403の抽選結果に基づいてAT残ゲーム数を上乗せし、ステップS1407に進む。
ステップS1407では、条件付き上乗せフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1411に進み、そうでない場合にはステップS1409に進む。
ステップS1409では、条件付き上乗せ抽選が実行される。ここでは、条件付き上乗せ(詳細は後述する)のクリア時に得られるAT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行される。この抽選にあたっては、ATレベル高の場合には図25(b)のテーブルが、ATレベル低の場合には図26(b)のテーブルが、それぞれ用いられ、20%の確率で上乗せゲーム数として10ゲームが選択され、5%の確率で上乗せゲーム数として20ゲームが選択され、5%の確率で上乗せゲーム数として30ゲームが選択され、0.1%の確率で上乗せゲーム数として100ゲームが選択される。
なお、本例では、図25(b)に示す条件付き上乗せ抽選(ATレベル高)のゲーム数と、図26(b)に示す条件付き上乗せ抽選(ATレベル低)のゲーム数を同一にしているが、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対して条件付き上乗せ抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。この条件付き上乗せ抽選に当選した場合には条件付き上乗せフラグがオンに設定され、条件付き上乗せのクリア条件についての抽選が実行される。その後、ステップS1411に進む。
ステップS1411では、特化ゾーンへ移行するための権利(特化ゾーンセット数)を獲得するか否かの抽選(特化ゾーン権利抽選)が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図25(c)または図26(c)の特化ゾーン権利抽選テーブルが用いられる。例えば、ATレベルがATレベル高の場合には、図25(c)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(ATレベル高)を参照し、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、10%の確率でこの抽選に当選する。
また、ATレベルがATレベル低の場合には、図26(c)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(ATレベル低)を参照し、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、5%の確率でこの抽選に当選する。
本例では、図25(c)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(ATレベル高)の当選確率は、図26(c)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(ATレベル低)の当選確率よりも高いか、同一となっている。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対して特化ゾーン権利抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。この抽選の後、ステップS1413に進む。
ステップS1413では、ステップS1411の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1415に進み、そうでない場合にはこのAT関連処理を終了する。
ステップS1415では、特化ゾーンセット数の値に1が加算され、このAT関連処理を終了する。
<特化関連処理>
次に、図24(b)を用いて、図18の遊技開始時状態B関連処理における特化関連処理(ステップS1113)の詳細について説明する。同図は、図18における特化関連処理(ステップS1113)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1421では、特典種別配列[2]の特典種別が「H」以外であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1423に進み、そうでない場合にはステップS1425に進む。
ステップS1423では、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される。この抽選にあたっては、特典種別配列[2]に格納されている特典種別と、図27(c)のテーブルが用いられる。例えば、特典種別が「A」である場合には、80%の確率で5が設定され、10%の確率で10が設定され、5%の確率で15が設定され、5%の確率で20が設定される。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。なお、特典種別が「L」の場合については100%の確率で200が設定されるが、このように100%の確率で設定される値については、抽選を行わずに値を設定するようにしてもよい。この抽選の後、ステップS1425に進む。
ステップS1425では、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に格納された情報をシフトする。具体的には、特典種別配列[1]〜[6]の情報を特典種別配列[0]〜[5]に移動(シフト)し、上乗せ予定ゲーム数配列[1]〜[2]の情報を上乗せ予定ゲーム数配列[0]〜[1]に移動(シフト)する。なお、現在設定されているシナリオ(図27(a))を参照して続く特典種別がある場合には、特典種別配列[6]に続く特典種別が格納される。その後、この特化関連処理を終了する。
なお、この特化関連処理において、ステップS1425をステップS1421よりも前に実行する構成としてもよい。この場合、ステップS1423の抽選結果は上乗せ予定ゲーム数配列[1]に設定されることになる。また、この構成では、上乗せ予定ゲーム数の配列数をより少なくすることができる。
<指示情報設定処理>
次に、図28を用いて、図18の遊技開始時状態B関連処理における指示情報設定処理(ステップS1121)の詳細について説明する。同図は、図18における指示情報設定処理(ステップS1121)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1501では、遊技状態がCZ、AT状態、または、ED状態のいずれかであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはステップS1511に進む。
ステップS1503では、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1505に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1505では、押し順ベルの正解の押し順(ベルナビ、フルナビ)が指示情報に設定され、この指示情報設定処理を終了する。
ステップS1511では、遊技状態が特化ゾーンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1513に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1513では、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1515に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1515では、押し順ベルの正解の押し順のうち、第一停止のみ(ベルナビ、ハーフナビ)が指示情報に設定され、この指示情報設定処理を終了する。
<遊技状態更新処理>
次に、図29を用いて、図15の主制御部メイン処理における遊技状態更新処理(ステップS119)の詳細について説明する。同図は、図15における遊技状態更新処理(ステップS119)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1A21では、状態Bフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A01に進み、そうでない場合には、状態Bに関する処理を行うことなくステップS1A27に進む。
ステップS1A01では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A03に進み、そうでない場合にはステップS1A05に進む。
ステップS1A03では、通常中更新処理が実行され、ステップS1A23に進む。この処理の詳細については、図30を用いて後述する。
ステップS1A05では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A07に進み、そうでない場合にはステップS1A09に進む。
ステップS1A07では、CZ中更新処理が実行され、ステップS1A23に進む。この処理の詳細については、図35を用いて後述する。
ステップS1A09では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A11に進み、そうでない場合にはステップS1A12に進む。
ステップS1A11では、AT中更新処理が実行され、ステップS1A23に進む。この処理の詳細については、図36(a)を用いて後述する。
ステップS1A12では、遊技状態が特化ゾーン状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A13に進み、そうでない場合にはステップS1A23に進む。
ステップS1A13では、特化中更新処理が実行され、ステップS1A23に進む。この処理の詳細については、図37を用いて後述する。
ステップS1A23では、状態B終了判定処理が実行され、ステップS1A25に進む。なお、この処理の詳細については図38(b)を用いて後述する。
ステップS1A25では、指示情報がクリアされ、ステップS1A27に進む。
ステップS1A27では、遊技状態更新コマンドの送信準備が行われる。このコマンドには、内部当選した条件装置番号、入賞役の判定結果、遊技状態、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、条件付き上乗せクリアによる上乗せゲーム数、特典種別配列、ライフの値、等の情報が含まれる。
<通常中更新処理>
次に、図30を用いて、図29の遊技状態更新処理における通常中更新処理(ステップS1A03)の詳細について説明する。同図は、図29における通常中更新処理(ステップS1A03)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1B01では、通常関連処理のAT抽選(図19のステップS1211)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B02に進み、そうでない場合にはステップS1B05に進む。
ステップS1B02では、ATレベル判定処理が実行され、ステップS1B03に進む。このATレベル判定処理の詳細については、図32(a)を用いて後述するが、この処理では、通常時(AT当選まで)に高ベース遊技や低ベース遊技をどの程度の割合で遊技していたかによって、ATレベルの判定を行う。ここで、ATレベルとは、通常時における遊技者のメダルの獲得具合(出玉率)や、操作手順(リール目押し、レア小役の入賞具合、押し順)、表示役等に基づいて、AT中の上乗せなどの抽選値のレベルを変化させるための指標のことである。
ステップS1B03では、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、AT残ゲーム数に初期値が設定される。AT残ゲーム数の初期値を決定するにあたっては、ステップS1B02のATレベル判定処理の判定結果(ATレベル)を参照し、ATレベルがATレベル高の場合には、図31(a)に示すAT当選時AT残ゲーム数初期値抽選テーブル(ATレベル高)に基づいてATゲームの初期値を決定し、ATレベルがATレベル低の場合には、図31(b)に示すAT当選時AT残ゲーム数初期値抽選テーブル(ATレベル低)に基づいてATゲームの初期値を決定する。
具体的には、通常状態でのAT当選(AT直撃)であることから、ATレベルがATレベル高の場合には図31(a)に示すAT当選時AT残ゲーム数初期値抽選テーブル(ATレベル高)に基づいて、70%の確率で30ゲーム、20%の確率で50ゲーム、7%の確率で100ゲーム、3%の確率で200ゲームが初期値として設定された後、この通常中更新処理を終了する。一方、ATレベルがATレベル低の場合には図31(b)に示すAT当選時AT残ゲーム数初期値抽選テーブル(ATレベル低)に基づいて、80%の確率で30ゲーム、15%の確率で50ゲーム、4%の確率で100ゲーム、1%の確率で200ゲームが初期値として設定された後、この通常中更新処理を終了する。
本例では、通常状態でのAT当選(AT直撃)以外の当選契機も含め、図31(a)に示すAT当選時AT残ゲーム数初期値抽選テーブル(ATレベル高)のATゲーム数(初期値)は、図31(b)に示す(ATレベル低)のATゲーム数(初期値)よりも大きいゲームが選ばれ易くなっている。なお、ATレベルによってATゲーム数(初期値)と異ならせているが、例えば、ATレベル高の場合には、ATレベル低の場合よりも、ATの初期セット数が大きくなるように構成してもよく、例えば、ATの初期セット数として、ATレベル高の場合には、複数セットが選択され、ATレベル低の場合には、1セットが選択されるように構成してもよい。
ステップS1B05では、通常関連処理のCZ抽選(図19のステップS1211)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B07に進み、そうでない場合にはステップS1B09に進む。
ステップS1B07では、遊技状態がCZに設定されるとともに、CZ残ゲーム数に初期値として20が設定される。その後、この通常中更新処理を終了する。
ステップS1B09では、状態B経過ゲーム数の値が、CZ移行ゲーム数の値以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B07に進み、そうでない場合にはステップS1B11に進む。
ステップS1B11では、pt高確率残ゲーム数およびpt高確率セット数のいずれも0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B13に進み、そうでない場合にはステップS1B15に進む。
ステップS1B13では、pt高確率フラグがオフに設定され、ステップS1B17に進む。
ステップS1B15では、pt高確率フラグがオンに設定され、ステップS1B17に進む。
ステップS1B17では、ATレベル調整処理が実行され、通常中更新処理を終了する。このATレベル調整処理の詳細については、図32(b)を用いて後述するが、この処理では、ステップS1B02のATレベル判定処理で参照するATレベルの調整を行う。なお、本例では、ATレベルの調整を行うのは通常時のみとなっており、CZやAT中に遊技者が、どのような打ち方をするかについては、ATレベルに影響しないように構成している。
<ATレベル調整処理>
次に、図32(a)を用いて、図30の通常中更新処理におけるATレベル調整処理(ステップS1B17)の詳細について説明する。同図は、図30におけるATレベル調整処理(ステップS1B17)のフローチャートである。
ステップS1B21では、条件装置番号15(再遊技役1〜4、7、8、17、18が重複して内部当選する条件装置)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B23に進み、そうでない場合には、このATレベル調整処理を終了する。
ステップS1B23では、条件装置15当選回数に1が加算され、ステップS1B25に進む。
ステップS1B25では、入賞ラインに特殊リプレイ(再遊技役17または18)に対応する図柄組合せが表示されたか否か(特殊リプレイに入賞したか否か)が判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B27に進み、そうでない場合には、このATレベル調整処理を終了する。
ステップS1B27では、特殊リプ表示回数に1が加算され、このATレベル調整処理を終了する。
<ATレベル判定処理>
次に、図32(b)を用いて、図30の通常中更新処理におけるATレベル判定処理(ステップS1B02)の詳細について説明する。同図は、図30におけるATレベル判定処理(ステップS1B02)のフローチャートである。
ステップS1B31では、特殊リプ表示回数÷条件装置15当選回数(=特殊リプレイ表示率)を算出し、算出した値が0.2より小さいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B33に進み、そうでない場合には、ステップS1B35に進む。
ステップS1B33では、ATレベルがATレベル高に設定され、このATレベル判定処理を終了する。
ステップS1B35では、ATレベルがATレベル低に設定され、このATレベル判定処理を終了する。
図32(a)、(b)を用いて説明したように、本例に係るスロットマシン100では、条件装置15当選回数(特殊リプレイの条件装置の当選回数)と特殊リプ表示回数(特殊リプレイの表示回数)に基づいて、ATレベルの高低を設定するように構成している。なお、本例では、条件装置15当選回数と特殊リプ表示回数の値は、有利区間のリセット毎またはATの終了毎に0に初期化するが、これらの値を含め、ATの性能に関する情報を初期化せずに、有利区間を跨いで持ち越してもよい。
本例では、通常中更新処理のATレベル調整処理において、条件装置15当選回数と特殊リプ表示回数から、どのくらいの割合で遊技者が高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)を行っていたかを算出し、通常中更新処理のATレベル判定処理において、或る割合(本例では、20%)以上の割合で高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)を行っていた場合に、ATレベルをATレベル低に設定する一方で、或る割合(本例では、20%)未満の割合で高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)を行っていた場合に、実質的に低ベース遊技を行っていたと判定し、ATレベルをATレベル高に設定する。
なお、ATレベルの判断基準となる「或る割合」は、あくまでも一例であり、純増枚数や低ベース遊技、高ベース遊技でのベース値、ATの出玉性能等によって適宜、設定(変更)してもよい。また、本例では、ATレベルを高低の2段階としているが、ATレベルを3段階以上としてもよく、この場合、高ベース遊技の割合が高いほど、ATの上乗せ性能が下がるような設計にすればよい。
また、ATレベルの判断基準も限定されず、例えば、条件装置番号15の内部当選時に特殊リプレイを表示させたら1を減算(−1)、させなければ1を加算(+1)のように構成してポイント毎にATレベルを設定してもよいし、これらの判断基準は、押下位置で判別する場合やリプレイ以外の条件装置で判別する場合に用いてもよい。
また、本例の特殊リプレイに対応する図柄組合せは、他の再遊技役に関する条件装置において表示されることがないため、特殊リプレイに入賞すると、条件装置番号15に内部当選したことを遊技者が把握できる仕様になっている。このような仕様とした場合、特殊リプレイの入賞の増加(特殊リプ表示回数の増加)により、ATレベルがATレベル低に設定される恐れが高くなるため、遊技者としては喜ばしくないが、特殊リプレイの入賞を、ATレベル判別の材料とすることも可能になり、通常遊技状態において、移行後のATについて予想する楽しみが増えるというメリットがある。
なお、このような問題を解決する変形例としては、特殊リプレイを、ATレベル調整処理に関係しない他の再遊技役の条件装置でも押下位置や押し順によっては表示(入賞)可能とすることで、特殊リプレイの入賞の回数と、ATレベルの高低の関係性が遊技者には分からないようにすることも考えられる。
また、本例では、特殊リプレイの表示回数から、遊技者の遊技傾向(高ベース遊技または低ベース遊技)を判断しているが、他の条件装置を用いて判断してもよく、例えば、条件装置番号16を用いて、8枚役と12枚役の入賞回数に基づいて、遊技者の遊技傾向(高ベース遊技または低ベース遊技)を判断してもよい。
なお、本例のように、ベースに影響が生じる条件装置番号16の入賞役でATレベルの高低を判断しない構成とした場合には、遊技者の気分次第で払出数の多いベルを狙うこともできる上に、ベルに入賞してもATレベルの高低には影響を与えないため、普段とは違う遊技傾向で遊技を行う、といった選択肢を遊技者に与えることができ、遊技の幅が広がる場合がある。
また、本例では、メダルの払出がない再遊技役の条件装置で判断を行うように構成しているが、このような構成にすることで、メダルの払出によってはATレベルの高低について判断が難しくなる。同様の効果は、どの位置で押下してもメダルの払出数が同じになる入賞役でも発揮される。
さらに、他の方法としては、遊技者がストップボタンを操作する度に、どの位置で押下したかを記録しておく方法を採用してもよい。この方法を採用する場合には、条件装置や入賞役に関係なく、毎遊技、遊技者の左リール110の押下位置を監視可能なため、遊技者が高ベース遊技を行おうとしているか、低ベース遊技を行おうとしているかを、より正確に把握することが可能となる。なお、遊技者が停止操作を間違えた場合にも、すぐに影響が出てしまうことも考えられるため、特定の条件装置の当選時のみ、押下位置を記録するように構成してもよい。
また、本例では、全体として同一のリール(本例では左リール110)の押下位置によってベースが異なる例を中心としているが、ベースを異ならせるような遊技方法については、ストップボタンの押し順や、押し順と押下位置の両方を採用して異ならせるものとしてもよい。例えば、順押しの場合には低ベース遊技、逆押しの場合には高ベース遊技(または、順押しの場合には高ベース遊技、逆押しの場合には低ベース遊技)と判断してもよい。このような方法を採用した場合にも、高ベース遊技を行ったどうかの判断を、出目(停止表示された図柄組合せ)、払出数、条件装置と出目の組合せ等で行ってもよい。
また、本例では、高ベース遊技と低ベース遊技の割合(回数)によってATレベルの高低を判断したが、他の方法で判断してもよい。例えば、条件装置番号16のような押下位置によって払出数に偏りがある入賞役が無くても、初当りまでの出玉率やベースによってATレベルの高低を決定してもよい。このような構成とすることで、通常時に大きく出玉を減らしてしまった場合であっても、ATレベルが高くなることに期待が持てるため、遊技意欲の維持や促進につなげることが可能となる。また、逆に、高ベース遊技を行った場合には、予期せぬ出玉が発生することを防ぐために、ATレベルを低くするように構成してもよい。
また、本例では、通常時の高ベース遊技と低ベース遊技の割合(回数)によってATレベルの高低を判断したが、通常時以外の遊技状態の高ベース遊技と低ベース遊技の割合(回数)によってATレベルの高低を判断してもよい。例えば、A+ART機やA+AT機において、ボーナス中の獲得枚数の多少によってARTやATの性能を変化させてもよい。すなわち、状態が複数あり、或る状態から他の状態の移行確率が同じ(例えば、遊技者の操作によらず抽選値が同じ)であって、移行前の或る状態におけるメダルの獲得状況で移行後の状態でのメダルの獲得性能が変化する遊技機であればよい。
また、CZ中のメダル獲得枚数に基づいて、ATの性能(ATレベルの高低等)を決定してもよいし、疑似ボーナス中の獲得枚数に基づいて、ATの性能(ATレベルの高低等)を決定してもよいし、A+RT機においてボーナス中の押し順正解数に基づいて、RTのゲーム数を変化させてもよい。また、AT初当り前にメダルが多く取れた場合に、初当り後の状態における性能を変化させてもよい。
また、或る状態における遊技者の遊技傾向に基づいて、移行後の状態において、上乗せの確率が低くなる、レア小役の隠しナビ率が上がる、7揃いやBAR揃いのフラグを引いても回避ナビが表示される確率が上がる、押し順ベルのナビ確率が変わり、純増枚数が変化する等であってもよい。また、初当り前にメダルが取れなかった場合に、特化ゾーンの権利持ちでスタートする、上乗せ高確率状態(確変状態)でスタートする等であってもよい。
<高ベース遊技と低ベース遊技>
次に、図33と図34を用いて、高ベース遊技と低ベース遊技の一例について説明する。
<高ベース遊技と低ベース遊技/実施例1>
図33は、通常時の高ベース遊技と低ベース遊技の割合(回数)によってAT上乗せゲーム数を異ならせた場合の純増枚数の変化等を示した図である。
本例に係るスロットマシン100では、AT抽選については、高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)を行っているか、低ベース遊技(左リール押下位置10〜19の停止操作)を行っているかに関わらず(ATレベルの高低に関わらず)、図22(a)、(b)に示す、共通の抽選テーブルを用いるため、高ベース遊技におけるAT初当り確率と、低ベース遊技におけるAT初当り確率は、同一の確率(図33(a)に示す例では1/500)となる。
一方、図32(b)を用いて説明した特殊リプレイ表示率(=特殊リプ表示回数÷条件装置15当選回数)については、高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)をAT初当りまで継続した場合には、条件装置番号15に内部当選する度に特殊リプレイに入賞するため、特殊リプレイ表示率は1(=100%)となり、低ベース遊技(左リール押下位置10〜19の停止操作)をAT初当りまで継続した場合には、条件装置番号15に内部当選しても特殊リプレイに入賞しないため、特殊リプレイ表示率は0(=0%)となる。
また、AT残ゲーム数の上乗せ抽選については、通常遊技時に高ベース遊技(左リール押下位置0〜9の停止操作)を行った場合(ATレベル低が設定された場合)には、図26(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル低)を用いる一方で、通常遊技時に低ベース遊技(左リール押下位置10〜19の停止操作)を行った場合(ATレベル高が設定された場合)には、図25(a)に示すAT残ゲーム数上乗せ抽選テーブル(ATレベル高)を用いるため、AT開始から終了までのメダルの平均獲得枚数(AT平均獲得枚数)は、高ベース遊技が500、低ベース遊技が580となる。
なお、AT平均獲得枚数については、通常遊技時において高ベース遊技で消費するメダルと低ベース遊技で消費するメダルの差分に相当する利益を、ATレベル高(低ベース遊技)のAT上乗せ遊技として遊技者に付与するように構成しているため、図33(b)に示すように、最終的な純増枚数の期待値は、高ベース遊技と低ベース遊技で同一である。
また、図33(b)に示すように、通常遊技時に高ベース遊技を行った場合には、AT初当りまでの純増枚数の傾斜(減少)が緩やかになるが、ATの上乗せ性能が低いため、ATが短い期間で終了してしまうことになる。一方、通常遊技時に低ベース遊技を行った場合には、AT初当りまでの純増枚数の傾斜(減少)が急になるものの、ATの上乗せ性能が高くなっているため、ATの期間が長くなる。
なお、AT中は、通常時高ベース遊技(ATレベル低)、通常時低ベース遊技(ATレベル高)ともに、同じ純増枚数になるように設計している。図33(b)に示すグラフは、AT初当りが設計値通り、かつ、通常時高ベース遊技(ATレベル低)、通常時低ベース遊技(ATレベル高)ともに、AT平均獲得枚数通りにメダルを獲得できた場合のイメージを示しており、設計値通りの場合、通常時高ベース遊技(ATレベル低)と通常時低ベース遊技(ATレベル高)で、出玉率や純増枚数に大きな差が出ないように構成している。
図33(c)は、通常とATの繰り返しによるスランプグラフの一例を示した図である。なお、このスランプグラフは、通常時のAT初当りのタイミングは揃えておらず、AT中(純増枚数が増加する期間)の傾斜(純増枚数の増加率)を同一にしている。
同図に示すように、高ベース遊技では、通常時のメダルの減りが緩やかであるがATが続きにくいため、全体的に純増枚数の変化幅が少ない出玉推移になるが、低ベース遊技では、通常時のメダルの減りが早いがATは長く続きやすいため、出玉が伸びやすい。その結果、出玉の上下が大きく、大きな差玉が発生しやすくなっている。
本例によれば、遊技者の打ち方によって出玉の波が変わるため、遊技者にどのような打ち方をするかを選ばせることが可能になるため、遊技の幅を広げることができる。
また、本例によれば、第一の遊技状態(本例では通常遊技状態)における遊技者利益に関する情報(本例では遊技媒体の払出数)、または、第一の遊技状態における遊技者の停止ボタンの操作結果(本例では遊技者が左リール110を押下したタイミング)によって、移行後の第二の遊技状態(本例ではAT状態)における遊技媒体の獲得し易さ(本例ではATゲーム数の上乗せのし易さ)を変化させることができるため、第一の遊技状態と第二の遊技状態を通じて遊技媒体の払出を適切に制御することが可能となる。
<高ベース遊技と低ベース遊技/実施例2>
図34は、通常時の高ベース遊技と低ベース遊技の割合(回数)によってAT中のベルナビの頻度を異ならせた場合の純増枚数の変化等を示した図である。
本例では、ATレベルの高低によって、AT中のゲーム数の上乗せ確率を変化させるのではなく、押し順ベルの条件装置に当選した場合にナビをする場合とナビをしない場合を設け、AT中の純増枚数を変化させている。
具体的には、ATレベルが通常時低ベース遊技(ATレベル高)の場合には、AT中の押し順ベルのナビ率が100%の状態になり(ナビの頻度を高め)、通常時高ベース遊技(ATレベル低)の場合には、AT中の押し順ベルのナビ率が80%の状態になる(ナビの頻度を低くする)。
このため、図34(a)に示すように、AT中の純増枚数の期待値は、通常時高ベース遊技(ATレベル低)が3枚/G、通常時高ベース遊技(ATレベル低)2枚/Gとなり、通常時高ベース遊技(ATレベル低)の方が、1G当たりの純増枚数の期待値が少なくなる。
また、本例では、ATレベルの高低によって、AT中のベルナビの頻度を調節することで、設計値通りに推移した場合に、図34(b)に示すように、高ベース遊技と低ベース遊技のどちらの打ち方をした場合であっても、特定の枚数まで獲得するまでのゲーム数が同じになるように構成している。
本例によれば、AT移行前の遊技において高ベース遊技を行った遊技者については(ATレベルがATレベル低に設定された場合には)、ATにおいて全体的に緩い出玉となり、AT移行前の遊技において低ベース遊技を行った遊技者については(ATレベルがATレベル高に設定された場合には)、ATにおいて全体的に荒い出玉になる。
本例によれば、第一の遊技状態(本例では通常遊技状態)における遊技者利益に関する情報(本例では遊技媒体の払出数)、または、第一の遊技状態における遊技者の停止ボタンの操作結果(本例では遊技者が左リール110を押下したタイミング)によって、移行後の第二の遊技状態(本例ではAT状態)における遊技媒体の獲得し易さ(本例ではAT中のベルナビの実行頻度)を変化させることができるため、第一の遊技状態と第二の遊技状態を通じて遊技媒体の払出を適切に制御することが可能となる。
<CZ中更新処理>
次に、図35を用いて、図29の遊技状態更新処理におけるCZ中更新処理(ステップS1A07)の詳細について説明する。同図は、図29におけるCZ中更新処理(ステップS1A07)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1C01では、BAR権利を獲得した状態で、且つ条件装置番号2に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C04に進み、そうでない場合にはステップS1C03に進む。
ステップS1C03では、桃7権利を獲得した状態で、且つ条件装置番号3あるいは条件装置番号4に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C04に進み、そうでない場合にはステップS1C07に進む。
ステップS1C04では、図32(b)を用いて説明したATレベル判定処理が実行され、ステップS1C05に進む。
ステップS1C05では、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、AT残ゲーム数に初期値が設定される。AT残ゲーム数の初期値を決定するにあたっては、図22(d)のテーブルが用いられる。ここでは、CZでのAT当選であり、例えばBAR権利を獲得している場合には、70%の確率で50ゲーム、25%の確率で100ゲーム、5%の確率で200ゲームが初期値として設定される。なお、獲得しているBAR権利あるいは桃7権利についてはこの処理において消去(使用)される。その後、このCZ中更新処理を終了する。
ステップS1C07では、CZ残ゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C09に進み、そうでない場合にはこのCZ中更新処理を終了する。
ステップS1C09では、BAR権利あるいは桃7権利のいずれかを獲得しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C04に進み、そうでない場合にはステップS1C11に進む。
ステップS1C11では、状態B終了フラグがオンに設定され、このCZ中更新処理を終了する。
<AT中更新処理>
次に、図36(a)を用いて、図29の遊技状態更新処理におけるAT中更新処理(ステップS1A11)の詳細について説明する。同図は、図29におけるAT中更新処理(ステップS1A11)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1D01では、AT関連処理の条件付き上乗せ抽選(図24(a)のステップS1409)で設定されたクリア条件が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D03に進み、そうでない場合にはステップS1D05に進む。
ステップS1D03では、AT関連処理の条件付き上乗せ抽選(図24(a)のステップS1409)で設定された特典(AT残ゲーム数の上乗せ)に従ってAT残ゲーム数が上乗せされ、ステップS1D05に進む。
ステップS1D05では、条件付き上乗せフラグがオフに設定され、ステップS1D07に進む。
ステップS1D07では、AT残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D09に進み、そうでない場合にはこのAT中更新処理を終了する。
ステップS1D09では、特化ゾーンセット数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D11に進み、そうでない場合にはステップS1D17に進む。
ステップS1D11では、遊技状態が特化ゾーンに設定され、ステップS1D13に進む。
ステップS1D13では、特化ゾーンセット数が1減算され、ステップS1D15に進む。
ステップS1D15では、特化ゾーン初期設定処理が実行され、ステップS1D19に進む。なお、特化ゾーン初期設定処理の詳細については図36(b)を用いて後述する。
ステップS1D19では、ED状態移行判定処理が実行され、このAT中更新処理を終了する。なお、ED状態移行判定処理の詳細については図38(a)を用いて後述するが、ED状態移行判定処理では、図12を用いて説明したED開始条件が成立したか否かの判定等を行う。
ステップS1D17では、状態B終了フラグがオンに設定され、このAT中更新処理を終了する。
<特化ゾーン初期設定処理>
次に、図36(b)を用いて、図36(a)のAT中更新処理における特化ゾーン初期設定処理(ステップS1D15)の詳細について説明する。同図は、図36(a)における特化ゾーン初期設定処理(ステップS1D15)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1D21では、特典種別配列と上乗せ予定ゲーム数配列の双方の配列が初期化され、ステップS1D23に進む。
ステップS1D23では、特化ゾーン中に用いられるシナリオが抽選によって設定される。この抽選にあたっては、図27(a)のテーブルが用いられる。この図27(a)のテーブルでは、シナリオ1は50%の確率で設定され、このシナリオが設定された場合に上乗せされるゲーム数の平均は50である。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この処理の後、ステップS1D25に進む。
ステップS1D25では、設定されたシナリオのうち最初の6ゲームに対応する特典種別が読み出され、特典種別配列[1]〜[6]に順番に格納される。その後、ステップS1D27に進む。
ステップS1D27では、上乗せ予定ゲーム数配列[1]の値が抽選によって設定される。この抽選にあたっては、特典種別配列[1]に格納されている特典種別と、図27(c)のテーブルが用いられる。例えば、特典種別が「A」である場合には、80%の確率で5が設定され、10%の確率で10が設定され、5%の確率で15が設定され、5%の確率で20が設定される。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することが
できる。なお、特典種別が「L」の場合については100%の確率で200が設定されるが、このように100%の確率で設定される値については、抽選を行わずに値を設定するようにしてもよい。この抽選の後、ステップS1D29に進む。
ステップS1D29では、ライフの値が3に設定され、この特化ゾーン初期設定処理を終了する。
<特化ゾーン中更新処理>
次に、図37を用いて、図29の遊技状態更新処理における特化中更新処理(ステップS1A13)の詳細について説明する。同図は、図29における特化中更新処理(ステップS1A13)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1E01では、特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「L」であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E11に進み、そうでない場合にはステップS1E03に進む。
ステップS1E03では、ハズレに内部当選したか、あるいは1枚役(小役7〜54)に入賞したか否かが判定される。いずれかの条件を満たす場合にはステップS1E49に進み、そうでない場合にはステップS1E05に進む。なお、上記の判定条件のうち1枚役に入賞したか否か、との条件は、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合に特化中更新処理を終了させるために設けられたものである。本実施形態では1枚役に入賞した場合は必ず押し順ベルに内部当選していることになるため、押し順ベルの内部当選の有無を判定せずに1枚役に入賞したことだけを判定している。このため、1枚役が押し順ベル以外で入賞可能な構成であれば、内部当選した条件装置が押し順ベルであるか否かを判定条件に含めてもよい。
ステップS1E05では、特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「H」であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E21に進み、そうでない場合にはステップS1E07に進む。
ステップS1E07では、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納されている値がAT残ゲーム数に加算され、ステップS1E09に進む。
ステップS1E09では、条件装置番号5〜7のいずれかに内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E31に進み、そうでない場合にはステップS1E41に進む。
ステップS1E11(ステップS1E01で特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「L」であると判定された場合に進む)では、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納されている値がAT残ゲーム数に加算され、ステップS1E13に進む。
ステップS1E13では、遊技状態がAT状態に設定され、ステップS1E49に進む。
ステップS1E21(ステップS1E05で特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「H」であると判定された場合に進む)では、ライフの値が3であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E23に進み、そうでない場合にはステップS1E25に進む。
ステップS1E23では、AT残ゲーム数の値が10加算され、ステップS1E49に進む。
ステップS1E25では、ライフの値が1加算され、ステップS1E49に進む。
ステップS1E31(ステップS1E09で条件装置番号5〜7のいずれかに内部当選したと判定された場合に進む)では、特典種別昇格処理が実行される。具体的には、特典種別配列[3]〜[6]に特典種別が格納されている場合には、このうちのいずれかを抽選によって他の特典種別に変更(昇格)する処理を行う。例えば、特典種別が「A」である場合には抽選によって「B」あるいは「C」に変更される。また、特典種別が「B」である場合には抽選によって「C」に変更される。また、特典種別「X」である場合には抽選によって「A」に変更され、特典種別「Y」である場合には抽選によって「B」に変更され、特典種別「Z」である場合には抽選によって「C」に変更される。その後、ステップS1E49に進む。
ステップS1E41(ステップS1E09で条件装置番号5〜7のいずれかに内部当選していないと判定された場合に進む)では、特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「X」「Y」「Z」のいずれかであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E43に進み、そうでない場合にはステップS1E49に進む。
ステップS1E43では、ライフの値が1減算され、ステップS1E45に進む。
ステップS1E45では、ライフの値が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E47に進み、そうでない場合にはステップS1E49に進む。
ステップS1E47では、遊技状態がAT状態に設定され、ステップS1E49に進む。
ステップS1E49では、ED状態移行判定処理が実行され、この特化中更新処理を終了する。なお、ED状態移行判定処理の詳細については図38(a)を用いて後述するが、このED状態移行判定処理では、図12を用いて説明したED開始条件が成立したか否かの判定等を行う。
なお、本例では、特化ゾーン状態において、毎遊技、ED状態移行判定処理を行うように構成したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ステップS1E47の処理を実行する場合(ライフの値が0になった場合)にのみ、ED状態移行判定処理を行うように構成してもよい。このような構成とすれば、特化ゾーン状態における遊技を一通り消化させてからED状態に移行させることができ、特化ゾーン状態における遊技を最後まで楽しませた後、ED状態に移行する喜びや期待感を遊技者に抱かせることができる。
<ED状態移行判定処理>
次に、図38(a)を用いて、図36(a)のAT中更新処理および図37の特化中更新処理におけるED状態移行判定処理(ステップS1D19、S1E49)の詳細について説明する。同図は、図36(a)と図37におけるED状態移行判定処理のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1E61では、ED開始条件が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E63に進み、そうでない場合には、このED状態移行判定処理を終了する。図12を用いて説明したように、ED開始条件は複数、挙げられるが、ここでは、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合に、ED開始条件が成立したと判定する。
ステップS1E63では、遊技状態がED状態に設定され、このED状態移行判定処理を終了する。
なお、本例では、ステップS1E63において遊技状態をED状態に設定する例を示したが、例えば、遊技状態をATや特化ゾーンに維持したまま、遊技者にとって有利な利益を付与したり(例えば、ATや特化ゾーンの遊技回数を増加させる等)、遊技者が利益(例えば、遊技媒体やAT残せゲーム数等)を得やすくなる状態に移行させたりしてもよい。
また、ED状態へ移行するか否かの判定は、図38(b)を用いて後述する状態B終了判定処理においても実行するが、ED状態への移行の有無を示す情報(コマンド)を第1副制御部400に向けて送信する場合には、このED状態移行判定処理と状態B終了判定処理のいずれかの判定でED状態に移行したかを示す情報(このED状態移行判定処理では、ED状態移行判定処理によるED状態移行を示す情報)を付加して送信するように構成する。このような構成とすれば、第1副制御部400は、受信した情報に基づいて告知や演出の開始タイミング等を変化させることが可能となる。
なお、本実施形態に係るスロットマシンでは、後述する状態B終了判定処理の判定でED状態に移行させた後は、図36(a)のAT中更新処理と図37の特化中更新処理のいずれも実行されないことから、このED状態移行判定処理が実行されることはない。
<状態B終了判定処理>
次に、図38(b)を用いて、図29の遊技状態更新処理における状態B終了判定処理(ステップS1A23)の詳細について説明する。同図は、図29における状態B終了判定処理(ステップS1A23)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1F01では、MYカウンタ更新処理が実行され、ステップS1F03に進む。なお、この処理の詳細については図39(a)を用いて後述する。なお、このMYカウンタ更新処理については、状態B終了判定処理の最後に実行する構成であってもよい。
ステップS1F03では、リミッタフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F13に進み、そうでない場合にはステップS1F05に進む。
ステップS1F05では、状態B終了フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F21に進み、そうでない場合にはステップS1F07に進む。
ステップS1F07では、状態B継続可能ゲーム数が1減算され、ステップS1F15に進む。
ステップS1F15では、遊技状態がED状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F09に進み、そうでない場合(ED状態でない場合)にはステップS1F17に進む。
ステップS1F17では、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F19に進み、そうでない場合にはステップS1F09に進む。
ステップS1F19では、遊技状態がED状態に設定され、ステップS1F09に進む。なお、上述のとおり、ED状態への移行の有無を示す情報(コマンド)を第1副制御部400に向けて送信する場合には、ED状態移行判定処理と状態B終了判定処理のいずれかの判定でED状態に移行したかを示す情報(この状態B終了判定処理では、状態B終了判定処理によるED状態移行を示す情報)を付加して送信するように構成する。このような構成とすれば、第1副制御部400は、受信した情報に基づいて告知や演出の開始タイミング等を変化させることが可能となる。
本例によれば、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下の場合にはED状態に移行させることができるため、ED状態に移行することなく、いきなり状態B(AT、特化ゾーン)が終了してしまうことを回避することができ、遊技者に不信感や違和感を与えないようにすることができる。
ステップS1F09では、状態B継続可能ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの状態B終了判定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1F11に進む。
ステップS1F11では、リミッタフラグをオンに設定し、この状態B終了判定処理を終了する。
ステップS1F13では、自動精算、打ち止め処理が実行され、ステップS1F21に進む。なお、この自動精算、打ち止め処理の詳細については図39(b)を用いて後述する。
ステップS1F21では、状態Bに関するフラグおよび変数が初期化される。この処理によって、状態Bから状態Aへの移行が行われる。この処理では、遊技状態が通常状態に設定され、状態Bフラグ、状態B終了フラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、リミッタフラグがそれぞれオフに設定される。また、状態B継続可能ゲーム数、状態B経過ゲーム数、AT残ゲーム数、MYカウンタの値、累計獲得pt、CZ移行ゲーム数、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、特化ゾーンセット数がそれぞれ0に初期化される。
<MYカウンタ更新処理>
次に、図39(a)を用いて、図38(b)の状態B終了判定処理におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1F01)の詳細について説明する。同図は、図38(b)におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1F01)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1G11では、直前の入賞役が再遊技役か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G21に進み、そうでない場合にはステップS1G13に進む。
ステップS1G13では、MYカウンタの値から直前の遊技における払い出し数を加算し、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1G15に進む。
ステップS1G15では、MYカウンタの値から直前の遊技において投入されたメダル枚数を減算した値を、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1G17に進む。
ステップS1G17では、MYカウンタの値がマイナスか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G19に進み、そうでない場合にはステップS1G21に進む。
ステップS1G19では、MYカウンタの値が0に設定され、ステップS1G21に進む。なお、ステップS1G17、ステップS1G19によってMYカウンタの値が最小値を更新する毎に0にクリアされ、MYカウンタの値は最小値からの増加分を示す値となる。
ステップS1G21では、MYカウンタの値が2400より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G23に進み、そうでない場合にはこのMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1G23では、リミッタフラグがオンに設定され、このMYカウンタ更新処理を終了する。
<自動精算、打ち止め処理>
次に、図39(b)を用いて、図38(b)の状態B終了判定処理における自動精算、打ち止め処理(ステップS1F13)の詳細について説明する。同図は、図38(b)における自動精算、打ち止め処理(ステップS1F13)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1G31では、自動精算機能が有効(自動精算機能オン)に設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G33に進み、そうでない場合にはステップS1G41に進む。
ステップS1G33では、自動精算が開始され、ステップS1G35に進む。
ステップS1G35では、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダルが、メダル払出口155から全て排出された(精算完了)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G41に進み、そうでない場合にはこのステップS1G35が繰り返し実行される。
ステップS1G41では、打ち止め機能が有効(打ち止め機能オン)に設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G43に進み、そうでない場合にはこの自動精算、打ち止め処理を終了する。
ステップS1G43では、打ち止め機能が作動し、ステップS1G45に進む。
ステップS1G45では、打ち止め機能が解除されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの自動精算、打ち止め処理を終了し、そうでない場合にはこのステップS1G45が繰り返し実行される。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図40を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、ベットコマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一〜第三押下コマンド、リール110乃至112の停止に伴う第一〜第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払い出し完了コマンド、遊技状態更新コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。例えば、状態Bが設定されている場合には、これを示す信号(状態B信号)を出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図41を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図41(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図41(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図41(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。なお、このコマンド処理の詳細については、図41(d)を用いて後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図41(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS320では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図41(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図41(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図41(d)を用いて、図41(a)の第1副制御部メイン処理におけるコマンド処理(ステップS307)の詳細について説明する。同図は、図41(a)におけるコマンド処理(ステップS307)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS341では、未処理コマンドがあるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS343に進み、そうでない場合にはこのコマンド処理を終了する。
ステップS343では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。この処理のうち、内部当選コマンドを受信した場合の処理については図42を用いて後述する。また、遊技状態更新コマンドを受信した場合の処理については図50を用いて後述する。
次に、図42を用いて、図41(d)のコマンド処理において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図42は、図41(d)において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3001では、内部当選コマンドに含まれる遊技情報を取得し、ステップS3003に進む。ここで取得する情報には、内部当選した条件装置番号、遊技状態、各状態の残ゲーム数等(CZ残ゲーム数、AT残ゲーム数および上乗せゲーム数)、獲得ptおよび累計獲得pt、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、CZ抽選およびAT抽選(図19のステップS1211)の実行の有無および結果、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、状態B経過ゲーム数、CZ移行ゲーム数、条件付き上乗せフラグの状態および条件付き上乗せのクリア条件、各種権利(BAR権利、桃7権利)の有無、指示情報、特典種別配列、上乗せ予定ゲーム数配列、等の情報がある。
ステップS3003では、ステップS3001で指示情報を取得したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3005に進み、そうでない場合にはステップS3005に進む。
ステップS3005では、ステップS3001で取得した条件装置番号および指示情報に基づいて、操作ナビを実行するための演出データが設定される。
ステップS3007では、遊技の状態に応じた演出を設定するための処理(状態毎の演出設定処理)が実行され、ステップS3009に進む。なお、この処理の詳細については図43を用いて後述する。
ステップS3009では、上記説明した処理の他、内部当選コマンドの受信時における処理が実行され、この処理を終了する。
<状態毎の演出設定処理>
次に、図43を用いて、図42の内部当選コマンド処理における状態毎の演出設定処理(ステップS3007)の詳細について説明する。同図は、図42における状態毎の演出設定処理(ステップS3007)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3101では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3103に進み、そうでない場合にはステップS3105に進む。
ステップS3103では、CZ中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図45を用いて後述する。
ステップS3105では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3107に進み、そうでない場合にはステップS3109に進む。
ステップS3107では、AT中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図46(a)を用いて後述する。
ステップS3109では、遊技状態が特化ゾーンか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3111に進み、そうでない場合にはステップS3113に進む。
ステップS3111では、特化中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図46(b)を用いて後述する。
ステップS3113では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3115に進み、そうでない場合にはステップS3117に進む。
ステップS3115では、通常中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図44を用いて後述する。
ステップS3117では、遊技状態がED状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3119に進み、そうでない場合にはこの状態毎の演出設定処理を終了する。
ステップS3119では、ED演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。このED演出設定処理の詳細については、図48および図49を用いて後述する。
<通常中演出設定処理>
次に、図44を用いて、図43の状態毎の演出設定処理における通常中演出設定処理(ステップS3115)の詳細について説明する。同図は、図43における通常中演出設定処理(ステップS3115)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3201では、pt高確率フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3205に進む。
ステップS3203では、pt高確率残ゲーム数の値を表示(更新)するよう設定され、ステップS3205に進む。
ステップS3205では、pt(図20のステップS1243またはステップS1245の抽選で獲得)を獲得したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3207に進み、そうでない場合にはステップS3209に進む。
ステップS3207では、獲得したptによって累計獲得ptが加算されたことを示す演出が設定され、ステップS3209に進む。なお、ここで表示される累計獲得ptの値は実際の値であってもよいし、偽の値であってもよい。
ステップS3209では、CZ抽選およびAT抽選(図19のステップS1211)が実行されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3211に進み、そうでない場合にはステップS3213に進む。
ステップS3211では、抽選演出(CZあるいはAT状態への移行を期待させる演出)が設定されステップS3213に進む。
ステップS3213では、状態B経過ゲーム数の値が、CZ移行ゲーム数の値以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3215に進み、そうでない場合にはステップS3217に進む。
ステップS3215では、CZ突入演出(チャンスゾーンに移行することを示す演出)が設定され、ステップS3217に進む。なお、この演出の設定にあたり、既に設定された演出は上書き(破棄)される。
ステップS3217では、上記説明した以外の演出(例えば、高確率モードや通常モードに応じた背景画像の設定)が適宜設定され、この通常中演出設定処理を終了する。
<CZ中演出設定処理>
次に、図45を用いて、図43の状態毎の演出設定処理におけるCZ中演出設定処理(ステップS3103)の詳細について説明する。同図は、図43におけるCZ中演出設定処理(ステップS3103)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3301では、現在のCZ残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていたCZ残ゲーム数がある場合には、その値から現在のCZ残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3303では、AT抽選(図23のステップS1305)に当選(BAR権利あるいは桃7権利を獲得している)したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3305に進み、そうでない場合にはステップS3313に進む。
ステップS3305では、AT抽選によって獲得した権利に対応する条件装置に内部当選したか否かが判定される。具体的にはBAR権利を獲得した場合には条件装置番号2に内部当選したか否かが判定され、桃7権利を獲得した場合には条件装置番号3、4に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3307に進み、そうでない場合にはステップS3311に進む。
ステップS3307では、狙え演出(特定の役を狙うように促す演出)が設定される。具体的には、BAR権利を獲得している場合には右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄を狙うように促す演出が設定され、桃7権利を獲得している場合には右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄およびセブン2図柄を適宜狙わせる演出が設定される。この処理の後、ステップS3309に進む。なお、この狙え演出については図57〜図60を用いて後述する。
ステップS3309では、AT当選演出(AT抽選に当選したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定されたAT当選演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3311では、CZ残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3309に進み、そうでない場合にはステップS3317に進む。
ステップS3313では、CZ残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3315に進み、そうでない場合にはステップS3317に進む。
ステップS3315では、CZ終了演出(CZが終了したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定されたCZ終了演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3317では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、このCZ中演出設定処理を終了する。なお、この処理では条件装置番号1に内部当選している場合に、右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄を狙うように促す演出が設定される場合がある。
<AT中演出設定処理>
次に、図46(a)を用いて、図43の状態毎の演出設定処理におけるAT中演出設定処理(ステップS3107)の詳細について説明する。同図は、図43におけるAT中演出設定処理(ステップS3107)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3401では、現在のAT残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていたAT残ゲーム数がある場合には、その値から現在のAT残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3403では、AT上乗せ抽選(図24(a)のステップS1403)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3405に進み、そうでない場合にはステップS3407に進む。
ステップS3405では、AT上乗せ抽選によって獲得したゲーム数に応じた上乗せ演出が設定され、ステップS3407に進む。なお、この上乗せ演出については図47を用いて後述する。
ステップS3407では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、このAT中演出設定処理を終了する。例えば、AT残ゲーム数の値が0の場合は、AT状態が終了することを示唆する演出が設定される場合がある。また、条件付き上乗せフラグがオンになった直後の遊技では、条件付き上乗せの演出が設定される場合がある。なお、AT残ゲーム数の値を表示するにあたって第1副制御部400において表示用の値を別途管理し、この値を用いて実際のAT残ゲーム数の値よりも少ない値を表示させ、後から実際の値を表示させる、といった構成としてもよい。
<特化中演出設定処理>
次に、図46(b)を用いて、図43の状態毎の演出設定処理における特化中演出設定処理(ステップS3111)の詳細について説明する。同図は、図43における特化中演出設定処理(ステップS3111)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3411では、特化ゾーンの演出モードが演出モードAであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3413に進み、そうでない場合にはステップS3417に進む。
ステップS3413では、特典種別配列[0]に格納された特典種別に対応する画像が表示されるとともに、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がある場合にはこの値が表示される。なお、この処理において、特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」である場合には、特化ゾーンの終了演出が実行される。その後、ステップS3415に進む。なお、特典種別が「A」「B」「C」である場合には「宝箱」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3415では、特典種別配列[1]に格納された特典種別に対応する画像が表示されるとともに、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された値がある場合にはこの値が表示され、ステップS3421に進む。なお、特典種別が格納されていない場合は対応する領域に画像が表示されないが、格納されていないことに対応する画像を表示するようにしてもよい。なお、特典種別が「A」「B」「C」である場合には「宝箱」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3417では、特典種別配列[0]に格納された特典種別に対応する画像が表示される。なお、この処理において、特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」である場合には、特化ゾーンの終了演出が実行される。その後、ステップS3419に進む。なお、特典種別が「A」である場合には主人公キャラクタである「吉宗」の画像が、特典種別が「B」である場合には「爺」の画像が、特典種別が「C」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「ちび姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3419では、特典種別配列[1]〜[5]に格納された特典種別に対応する画像が表示され、ステップS3421に進む。なお、特典種別が格納されていない場合は対応する領域に画像が表示されないが、格納されていないことに対応する画像を表示するようにしてもよい。なお、特典種別が「A」である場合には主人公キャラクタである「吉宗」の画像が、特典種別が「B」である場合には「爺」の画像が、特典種別が「C」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「ちび姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3421では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、この特化中演出設定処理を終了する。
<上乗せ演出設定>
次に、図47を用いて、図46(a)のAT中演出設定処理における上乗せ演出設定(ステップS3405)の詳細について説明する。同図は、上乗せ演出設定において参照する上乗せ演出セットの一例を示した図である。
上乗せ演出セットは、ROM406等に記憶される演出用のデータであり、本例では、セットNo、演出の構成、演出G数のデータで構成される。「演出の構成」は、上乗せ演出を構成する一または複数の演出の内容を示したデータであり、例えば、セットNo.001は、上乗せ演出が1Gの告知演出のみで構成されることを示し、セットNo.003は、上乗せ演出が2Gの前兆演出と1Gの告知演出によって構成されることを示し、セットNo.007は、上乗せ演出が4Gの連続演出と1Gの告知演出によって構成されることを示している。
「演出のG数」は、上乗せ演出が実行されるゲーム数を示したデータであり、例えば、セットNo.001は、上乗せ演出が1Gだけ実行され、セットNo.003は、上乗せ演出が3Gに亘って実行され、セットNo.007は、上乗せ演出が5Gに亘って実行されることを示している。
第1副制御部400は、図46(a)を用いて説明したAT中演出設定処理の上乗せ演出設定(ステップS3405)において、この上乗せ演出セットを参照し、複数種類(本例では8種類)の上乗せ演出セットのうちから一つのセットを選択し、選択した上乗せ演出セットの演出の構成およびG数に基づいて上乗せ演出を実行する。
上乗せ演出セットの選択方法は、特に限定されないが、本例では、上乗せされたAT残ゲーム数が多いほど、演出G数が多い上乗せ演出セット(演出時間の長い演出)が選択されるように構成されている。例えば、上乗せ演出セットが10Gの場合には、セットNo.1の上乗せ演出セット(演出の構成=告知1G、演出G数=1G)が選択され、上乗せ演出セットが50Gの場合には、セットNo.4の上乗せ演出セット(演出の構成=前兆3G+告知1G、演出G数=4G)が選択され、上乗せ演出セットが100Gの場合には、セットNo.8の上乗せ演出セット(演出の構成=連続演出5G+告知1G、演出G数=6G)が選択される。
なお、残りのATゲーム数が少ない場合(例えば、2Gの場合)に、セットNo.4の上乗せ演出セット(演出の構成=前兆3G+告知1G、演出G数=4G)を選択すると、残りのATゲーム数の範囲内(2G内)で上乗せ演出を全て実行できないため(上乗せ演出に必要なゲーム数が足りないため)、一度選択した演出セットに代えて、残りのATゲーム数以下で実行が可能な上乗せ演出セット(例えば、セットNo.1の上乗せ演出セット(演出の構成=告知1G、演出G数=1G)等)を選択することが好ましい。
<ED演出設定処理1>
次に、図48を用いて、図43の状態毎の演出設定処理におけるED演出設定処理(ステップS3119)の一例について説明する。同図は、実施例1に係るED演出設定処理を示すフローチャートである。
ステップS3501では、ED演出設定中であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのED演出設定処理1を終了し、そうでない場合にはステップS3503に進む。
ステップS3503では、図38(b)を用いて説明した状態B終了判定処理においてED状態に移行したか否かが判定される。この条件を満たす場合(本例では、状態B終了判定処理においてED開始条件が成立した場合)にはステップS3521に進み、そうでない場合(本例では、AT中更新処理(または特化中更新処理)のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立した場合)にはステップS3505に進む。ステップS3521では、割り込み演出(1GのED告知演出)を設定し、次のステップS3523では、次回の遊技からED演出を開始する設定を行った後に、ステップS3525に進む。
具体的には、ステップS3503の判定処理でYesに進むのは、AT中更新処理(または特化中更新処理)のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立せずに、状態B終了判定処理において、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定された場合である。例えば、通常時の天井が深く設定されており(例えば、状態B継続可能ゲーム数が1500Gで、天井が1000G)、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700Gに到達していない状態で、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になった場合等が該当する。
この場合には、ステップS3521、S3523に進み、ここでは、設定されている演出状態(例えば、CZ、AT、特化ゾーン)や、設定されている演出(例えば、上乗せ演出の連続演出)等に関わらず、割り込み演出(1GのED告知演出)を設定し、次回の遊技からED演出を開始する。例えば、状態Bにおける残りの遊技回数が10Gのときに、10Gの連続演出と1GのED告知演出を実行したい場合に、1GのED告知演出を遅らせると、10Gの連続演出を全て実行する前にAT状態が終了してしまうおそれがあるが、本例によれば、直ちにED告知演出を実行するため、そのような事態を回避することができる。
ステップS3505では、ED状態に移行する前の演出状態(遊技状態)がATであったか否かが判定される。この条件を満たす場合(ATであった場合、すなわち、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立した場合)にはステップS3507に進み、そうでない場合(特化ゾーンであった場合、すなわち、特化中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立した場合)にはステップS3517に進む。ステップS3517では、特化中用演出(4Gの前兆演出+1GのED告知演出)を設定し、次のステップS3519では、次回の遊技からED演出を開始する設定を行った後に、ステップS3525に進む。
具体的には、ステップS3505の判定処理でNoに進むのは、特化中更新処理のED状態移行判定処理において、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合である。
この場合には、ステップS3517、S3519に進み、ここでは、4Gの前兆演出(特化演出)を行った後に、1GのED告知演出を行う。上述の通り、特化ゾーン中のベルナビではハーフナビを採用しており、特化ゾーンでは、チャンスゾーン、AT状態、ED状態よりも遊技者が利益を得にくく、メダルの純増枚数が減る期間となるが、主制御部300においては遊技状態がED状態であるため、ベルナビではフルナビが実行される。このため、4Gの前兆演出(特化演出)においてフルナビが実行されることで、遊技者はED状態への移行を事前に察知できる場合があることに加えて、ハーフナビにならないことから遊技者が不利になることがない。
ステップS3507では、上乗せ演出で連続連出の設定中であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3509に進み、そうでない場合にはステップS3513に進む。ステップS3513では、AT中用演出(1GのED告知演出)を設定し、次のステップS3515では、次回の遊技からED演出を開始する設定を行った後に、ステップS3525に進む。
具体的には、ステップS3507の判定処理でNoに進むのは、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立し、かつ、上乗せ演出において連続連出が設定されていない場合である。
この場合には、ステップS3513、S3515に進み、ここでは、1GのED告知演出を設定し、次回の遊技からED演出を開始する。本例によれば、上乗せ演出において連続連出が設定されていない場合には、できるだけ早く告知ができるように1GのED告知演出を行うため、遊技者に安心感を与えることができる。また、ED状態への移行を上乗せ抽選の結果に結びつけやすく、遊技者に納得感を与えることができる。
ステップS3509では、設定中の上乗せ演出の告知演出を、ED告知用演出に上書きし、次のステップS3511では、ED告知の次回の遊技からED演出を開始する設定を行った後に、ステップS3525に進む。ステップS3525では、その他の演出設定を行った後に、このED演出設定処理1を終了する。
具体的には、ステップS3507の判定処理でYesに進むのは、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立し、かつ、上乗せ演出において連続連出が設定されている場合である。
この場合には、ステップS3509、S3511に進み、ここでは、設定中の上乗せ演出の告知演出を、ED告知用演出に上書きすることで、上乗せ演出の告知を行う代わりに、ED告知演出を行う。上乗せ演出(連続演出)の実行中に当該演出を急に中断した場合、遊技者に違和感や驚きを与えてしまうおそれがあるが、本例によれば、実行中の演出を継続した後、上乗せ演出の告知を行う代わりに、ED告知を行うため、実行中の演出の流れを損なうことなく、自然な流れで告知を行うことができ、遊技者に違和感や驚きを与えることがない。
なお、本例では、ステップ3503において、状態B終了判定処理においてED状態に移行したか否かを判定し、その後のステップS3505において、ED状態に移行する前の演出状態がATであったか否かを判定しているが、本発明はこれに限定されず、いずれか一方の判定処理だけを適用してもよい。
<ED演出設定処理2>
次に、図49を用いて、図43の状態毎の演出設定処理におけるED演出設定処理(ステップS3119)の他の例について説明する。同図は、実施例2に係るED演出設定処理を示すフローチャートである。
ステップS3601では、ED演出設定中であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのED演出設定処理2を終了し、そうでない場合にはステップS3603に進む。
ステップS3603では、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以下であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3605に進み、そうでない場合にはステップS3609に進む。ステップS3605では、1GのED告知演出を設定し、次のステップS3607では、ED告知の次回の遊技からED演出(ゲーム数が不定の演出)を開始する設定を行った後に、ステップS3617に進む。
具体的には、ステップS3603の判定処理でYesに進むのは、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以下の場合である。
この場合には、ステップS3605、S3607に進み、ここでは、1GのED告知演出を設定した後、ED告知の次回の遊技からED演出(ゲーム数が不定の演出)を開始する設定を行う。本例によれば、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以下の場合には、リミッタ到達によってATが終了する前に、できるだけ早く告知ができるように1GのED告知演出を行うため、遊技者に安心感を与えることができる。
なお、状態Bにおける残りの遊技回数の大小に関わらず、ゲーム数が不定のED演出を実行するように構成してもよい。また、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以上あったにもかかわらず、レア役や上乗せ演出の抽選に当選することなく残りの遊技回数が50G以下になった場合には、ステップS3605において、50GのED演出を設定してもよい。このような構成とすれば、リミッタ到達と同時にED演出を終了させることができるため、遊技者に演出上の違和感を与えることがない。
ステップS3609では、レア役(例えば、チェリー)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3611に進み、そうでない場合にはステップS3617に進む。ステップS3611では、図18の遊技開始時状態B関連処理におけるAT関連処理と同じ方法により、AT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行され、AT上乗せ抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3613に進み、そうでない場合にはステップS3617に進む。
ステップS3613では、1G上乗せ告知をED告知にして告知を行う設定を行い、次のステップS3615では、ED告知の次回の遊技からED演出(50G演出)を開始する設定を行った後に、ステップS3617に進む。ステップS3617では、その他の演出設定を行った後に、このED演出設定処理2を終了する。
具体的には、ステップS3611の判定処理でYesに進むのは、状態Bにおける残りの遊技回数が50Gよりも多く、レア役に内部当選し、かつ、AT残ゲーム数の上乗せ抽選に当選した場合である。
この場合には、ステップS3613、S3615に進み、ここでは、上乗せ演出の1Gの告知演出を、ED告知用演出に上書きすることで、上乗せ演出の1Gの告知に代えて、ED告知を行った後、ED告知の次回の遊技からED演出(50G演出)を開始する。
状態Bにおける残りの遊技回数が多い状態でED状態に移行した場合、演出上の変化が少ないままATが進行する場合があるため、遊技者の遊技意欲が減退するおそれがあるが、本例によれば、ATや特化の演出を継続しつつ、ED告知演出を行うことができるため、多様な演出を行うことができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。また、実行中の演出を継続しつつ、上乗せ演出の告知の代わりにED告知を行うため、実行中の演出の流れを損なうことなく、自然な流れで告知を行うことができ、遊技者に違和感や驚きを与えることがない。また、予め定めた時間(ゲーム数)のED演出を最後まで実行することができ、遊技者に演出上の違和感を与えることがない。
なお、状態Bにおける残りの遊技回数の閾値は50Gに限定されず、50G未満であっても、50Gより大きくてもよい。したがって、例えば、リミッタ到達前に実行したい演出がある場合には、当該演出の時間(ゲーム数)の長さに合わせて、状態Bにおける残りの遊技回数の閾値を決定してもよい。
また、ステップS3603における判定基準は、状態Bにおける残りの遊技回数の大小に限定されず、例えば、最小値からの純増枚数(MYカウンタ)の大小を判定基準としてもよい。最小値からの純増枚数(MYカウンタ)の大小を判定基準として採用した場合、例えば、最小値からの純増枚数(MYカウンタ)が2000枚を超える場合には、2400枚に到達可能なことを示唆するED演出や、純増枚数を示唆する表示(例えば、「2000/2400」といった文字表示)を行うように構成してもよい。
<遊技状態更新コマンド処理>
次に、図50を用いて、図41(d)のコマンド処理において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図50は、図41(d)において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3A01では、遊技状態更新コマンドに含まれる遊技情報を取得し、ステップS3A03に進む。ここで取得する情報には、内部当選した条件装置番号、入賞役の判定結果、遊技状態、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、条件付き上乗せクリアによる上乗せゲーム数、特典種別配列、ライフの値、等の情報がある。
ステップS3A03では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、遊技状態が特化ゾーンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A05に進み、そうでない場合にはステップS3A31に進む。
ステップS3A05では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、特典種別配列[0]が初期状態(特典種別が格納されていない)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A07に進み、そうでない場合にはステップS3A21に進む。
ステップS3A07では、特化ゾーンの演出モードとして演出モードAが設定され、ステップS3A09に進む。
ステップS3A09では、演出モード選択演出が設定され、ステップS3A11に進む。
ステップS3A11では、演出ボタン150以外の操作がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A41に進み、そうでない場合にはステップS3A13に進む。
ステップS3A13では、演出モードが設定されてから3秒経過したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A15に進み、そうでない場合にはステップS3A17に進む。
ステップS3A15では、特化ゾーンの演出モードとして演出モードAが設定されている場合にはこの演出モードが演出モードBに変更される。一方、特化ゾーンの演出モードとして演出モードBが設定されている場合にはこの演出モードが演出モードAに変更される。その後、ステップS3A17に進む。
ステップS3A17では、演出ボタン150が操作されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A19その後に進み、そうでない場合にはステップS3A11に進む。
ステップS3A19では、特化ゾーン開始演出が設定され、ステップS3A41に進む。
ステップS3A21では、特化演出更新処理が実行され、ステップS3A41に進む。なお、この処理の詳細については図51を用いて後述する。
ステップS3A31では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、遊技状態がAT状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A33に進み、そうでない場合にはステップS3A41に進む。
ステップS3A33では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、条件付き上乗せフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A35に進み、そうでない場合にはステップS3A41に進む。
ステップS3A35では、条件付き上乗せ演出を更新する処理が実行される。ここでは、設定された条件が成立した場合には、当該条件に対応する箇所の表示を更新する。その後、ステップS3A41に進む。
ステップS3A41では、上記説明した処理の他、遊技状態更新コマンドの受信時における処理(例えば、各遊技状態に応じた演出を設定する処理を含む)が実行され、この遊技状態更新コマンド処理を終了する。
<特化演出更新処理>
次に、図51を用いて、図50の遊技状態更新コマンド処理における特化演出更新処理(ステップS3A21)の詳細について説明する。図51は、図50における特化演出更新処理(ステップS3A21)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3B01では、図50のステップS3A01で取得した情報を参照し、ライフが増加(回復)したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B03に進み、そうでない場合にはステップS3B05に進む。
ステップS3B03では、ライフ回復演出が設定され、ステップS3B21に進む。
ステップS3B05では、図50のステップS3A01で取得した情報を参照し、AT残ゲーム数が上乗せされた(上乗せ獲得)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B07に進み、そうでない場合にはステップS3B21に進む。
ステップS3B07では、上乗せ演出が設定され、ステップS3B09に進む。
ステップS3B09では、図50のステップS3A01で取得した情報を参照し、ライフが減少したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B11に進み、そうでない場合にはステップS3B13に進む。
ステップS3B11では、ライフ減少演出が設定され、ステップS3B21に進む。
ステップS3B13では、図50のステップS3A01で取得した情報を参照し、特典種別が昇格した(図37のステップS1E31参照)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B15に進み、そうでない場合にはステップS3B21に進む。
ステップS3B15では、特典種別昇格演出が設定される。具体的には、昇格の対象となった特典種別に対応する画像が、昇格後の特典種別に対応する画像に更新される。その後、ステップS3B21に進む。
ステップS3B21では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、この特化演出更新処理を終了する。
なお、本例では、AT残ゲーム数が上乗せされた場合には、当該遊技において直ちに上乗せ演出を設定し、ライフが減少した場合には、当該遊技において直ちにライフ減少演出を設定する例を示したが、本発明はこれに限定されない。したがって、例えば、本例の上乗せ演出やライフ減少演出に、図47を用いて説明した上乗せ演出セットを適用することで、本例の上乗せ演出やライフ減少演出を、連続連出と告知演出で構成してもよく、この場合、図48を用いて説明したED演出設定処理1や、図49を用いて説明したED演出設定処理2において、上乗せ演出やライフ減少演出の告知演出の代わりにED告知演出を実行するように構成してもよい。
<第2副制御部500の処理>
次に、図52を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図52(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図52(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図52(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図52(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図52(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図52(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図52(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図52(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図52(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図52(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
≪動作説明≫
以下、上記説明したスロットマシン100の特徴について動作例を用いて説明する。なお以降の図で「ゲーム数」の項目では、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。
[条件付き上乗せについて]
本実施形態のスロットマシン100では、AT状態において条件付き上乗せ抽選が実行される。この抽選に当選するとAT残ゲーム数の上乗せ量とともにこれを獲得するための条件が3つ(以下、第一クリア条件〜第三クリア条件)設定され(図24(a)のステップS1409)、これらの条件が成立(クリア)することで、設定されたAT残ゲーム数の上乗せが実行される(図36(a)のステップS1D03)。また、これに関連した演出が第1副制御部400において実行される(図46(a)のステップS3407、図50のステップS3A35)。以下、この条件付き上乗せに当選した場合の動作について図53、図54の例を用いて説明する。図53は、条件付き上乗せ抽選に当選した場合の一例を示すタイミングチャートである。図54は、図53に示すタイミングチャートに従って演出画像表示装置157で実行される演出の一例を示す図である。
図53の例では、AT状態において条件付き上乗せフラグがオフの状態で1ゲーム目が終了し、続く2ゲーム目において条件装置番号10に内部当選し、さらに条件付き上乗せ抽選に当選したものとする(図24(a)のステップS1409)。図53には、2ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されており、条件付き上乗せ抽選に当選したことにより条件付き上乗せフラグがオンに設定されていることが示されている。ここでは、条件付き上乗せ抽選の結果、上乗せゲーム数として10ゲームが設定され、第一クリア条件として条件装置番号8の内部当選、第二クリア条件として条件装置番号9の内部当選、第三クリア条件として条件装置番号10の内部当選、がそれぞれ設定されたものとする。
このとき第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号10に内部当選したことから、図54(a)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号10の正解の操作順序(右第一停止)を示す操作ナビが表示される。また、第1副制御部400では、条件付き上乗せフラグがオンになったことにより、条件付き上乗せ抽選に当選したことを示す画像が表示される(図46(a)のステップS3407)。図51(a)には、この画像の一例として、演出画像表示装置157の表示領域内左上に表示された3つの丸TCが示されている。この3つの丸TCのうち、左下の丸は第一クリア条件に対応し、中上の丸は第二クリア条件に対応し、右下の丸は第三クリア条件に対応する。これらの丸は初期状態が白色に設定されており、対応するクリア条件が成立した部分については遊技終了時にこれを判定し、条件付き上乗せ抽選で当選した上乗せ量に対応した色に変更する(図50のステップS3A35)。具体的には、上乗せ量が10ゲームおよび20ゲームの場合は緑色に変化し、30ゲームおよび100ゲームの場合は金色に変化する。すなわち、3つの丸TCがすべて緑色になる、あるいはすべて金色になることで第一クリア条件〜第三クリア条件をすべてクリアしたことになり、AT残ゲーム数の上乗せが実行される。なお、この2ゲーム目の開始時点では、各クリア条件について成立の判定がされていないため、すべての丸が白色となっている。なお、クリア条件の成立の判定タイミングは特に限定されるものではなく、例えばリール停止前に判定するものであってもよい。
この2ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第三クリア条件が成立したことによって、図54(b)に示すように3つの丸TCのうち右下の丸が緑色に変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
3ゲーム目では条件装置番号9に内部当選したとする。図53には、3ゲーム目において条件装置番号9に内部当選したことが示されている。また第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号9に内部当選したことから、図54(c)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号9の正解の操作順序(中第一停止)を示す操作ナビが表示される。3ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第二クリア条件が成立したことによって、図54(d)に示すように3つの丸TCのうち中上の丸が変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
4ゲーム目では条件装置番号8に内部当選したとする。図53には、4ゲーム目において条件装置番号8に内部当選したことが示されている。また第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号8に内部当選したことから、図54(e)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号8の正解の操作順序(左第一停止)を示す操作ナビが表示される。4ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第一クリア条件が成立したことによって、図54(f)に示すように3つの丸TCのうち左下の丸が変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
さらに、3つの丸TCがすべて緑色になる(第一クリア条件〜第三クリア条件をすべてクリアする)と、図54(g)に示すように3つの丸TCが点滅し、さらに図54(h)に示すように所定のボタン(例えば、ストップボタンのいずれか)を押下するように促す演出が実行される。さらに、この所定のボタンを押下すると図54(i)に示すように3つの丸TCが消滅するとともに、条件付き上乗せ当選で当選した上乗せ量が表示され、AT残ゲーム数が上乗せされる。この上乗せがされると、条件付き上乗せフラグはオフに設定される(図36(a)のステップS1D05)。
続く5ゲーム目では、条件装置番号10に内部当選し、さらに条件付き上乗せ抽選に新たに当選したものとする(図24(a)のステップS1409)。図53には、5ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されており、条件付き上乗せ抽選に当選したことにより条件付き上乗せフラグが再びオンに設定されていることが示されている。ここでは、条件付き上乗せ抽選の結果、上乗せゲーム数として30ゲームが設定され
、第一クリア条件として条件装置番号8の内部当選、第二クリア条件として条件装置番号9の内部当選、第三クリア条件として条件装置番号10の内部当選、がそれぞれ設定されたものとする。
このとき第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号10に内部当選したことから、図54(j)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号10の正解の操作順序(右第一停止)を示す操作ナビが表示される。また、第1副制御部400では、条件付き上乗せフラグがオンになったことにより、図54(a)と同様に演出画像表示装置157の表示領域内左上に3つの丸TCが表示される。なお、この5ゲーム目の開始時点では、各クリア条件について成立の判定がされていないため、すべての丸が白色となっている。
この5ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第三クリア条件が成立したことによって、図54(k)に示すように3つの丸TCのうち右下の丸が金色に変化する(この図では、金色を左下がりのハッチングで示している)。
なお、図53には、6ゲーム目から9ゲーム目について示されているが、この間第一クリア条件および第二クリア条件が成立していないことが示されている。なお、9ゲーム目で第三クリア条件である条件装置番号10に再度内部当選しているが、この時点ですでに第三クリア条件についてはクリア済みであり、少なくとも6ゲーム目から9ゲーム目の間は3つの丸TCの色は変化しない。
[条件付き上乗せについてのその他の構成]
上記説明した図53、図54の例では、第一クリア条件〜第三クリア条件(図53の例では、条件装置番号8〜10に内部当選すること)をクリアするとAT残ゲーム数が上乗せされる構成を採用している。さらに、与えられる上乗せ量に対応する特典画像(図54の例では、すべて緑色または金色の3つの丸TC)を用意しておくとともに、この特典画像に対して上記の第一クリア条件〜第三クリア条件に対応する部分を設定しておき、第一クリア条件〜第三クリア条件のいずれかがクリアになると、クリアされた条件に対応する部分が表示される構成を採用している。この構成により、第一クリア条件〜第三クリア条件のクリア毎に上乗せを期待させて遊技の興趣を向上させることができる。また、第一クリア条件〜第三クリア条件のクリアが進むことで特典画像が徐々に表示されるため、得られる上乗せ量を推測させて遊技の興趣を向上させることができる。
図53、図54の例では、第一クリア条件〜第三クリア条件の3つのクリア条件を設け、これを特典画像の3つの部分に対応付けた構成について説明した。ここで、クリア条件の成立タイミングを異ならせて特典画像を徐々に表示させる構成とするにあたっては上記の構成に限られるものではなく、特典画像の複数の部分のそれぞれにクリア条件が対応付けられていればよい。また、対応付けのタイミングはクリア条件が設定されたタイミングに限られるものではなく、例えば、いずれかのクリア条件が成立したタイミングでどの部分を表示させるかを決定する構成であってもよい。また、決定する際の基準についても特に限定されるものではなく、例えばランダムで対応する部分が決定される構成であってもよい。
図53、図54の例では、特典画像の一の部分に対応するクリア条件として、当選する内部当選役に応じて成立する条件を採用しているが、このクリア条件の内容については上記の例に限定されるものではなく、様々な条件を採用することができる。例えば、図53、図54では、押し順ベルの内部当選をクリア条件とする構成について説明したが、一部または全てについて押し順ベルとは異なる条件装置をクリア条件とする構成としてもよい
。また、内部当選役ではなく入賞した役やリールの停止態様によって成立する条件や、主制御部300で実行される何らかの抽選の結果によって成立する条件であったり、遊技回数や役の入賞履歴といった遊技の履歴によって成立する条件、その遊技における経過時間によって成立する条件であってもよい。さらには、操作された操作手段やその操作順序および操作タイミングといった操作条件(操作内容)に応じて成立する条件であってもよいし、こうした操作とは無関係に遊技毎の抽選結果(複数遊技に亘る抽選結果も含む)によって成立する条件であってもよいし、こうした遊技毎の抽選結果と遊技者の操作との組み合わせによって成立する条件であってもよい。なお、操作手段については、本実施形態で設けられている各種操作手段に限らず、例えば演出用の操作手段を用いてもよい。クリア条件を操作条件と関連付けることで、操作に対する楽しみを与えることができる。また例えば、条件付き上乗せに当選した後、1回目の条件装置番号8の内部当選で第一クリア条件が成立し、2回目の条件装置番号8の内部当選で第二クリア条件が成立し、3回目の条件装置番号8の内部当選で第三クリア条件が成立する、といった構成や、第一クリア条件と第二クリア条件が同じ条件装置番号の内部当選によって成立する、といった構成のように、各部分に対応するクリア条件の間で共通の要件があってもよい。
なお、例えば複数のクリア条件の同異に関わらず一遊技ですべてのクリア条件が成立してしまう場合や、各部分に対応するクリア条件が異なっているものの同じタイミングで成立してしまう場合や、抽選によって複数のクリア条件が同じになってしまう場合があってもよいが、少なくともクリア条件の成立タイミングが異なる場合が含まれていれば、特典画像を徐々に表示させる動作を遊技者に見せることができる。
さらに、図53、図54の例では、クリア条件がクリア済みの状態がそのまま維持されるが、例えばクリア済みの状態に有効期間を設けるといったように、後でクリア済みの状態がリセットされる、あるいは別のクリア条件が再設定される、といった構成であってもよい。また、クリア条件に有効期間を設けるといったように、クリア条件が途中で変化する構成としてもよい。
本実施形態では、条件付き上乗せをクリアするとAT残ゲーム数の上乗せを獲得する構成を採用しているが、条件クリア時にAT残ゲーム数を上乗せする構成に限らず、遊技者にとって有利な特典(有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる等)が得られる構成であってもよい。また、こうした特典に限らず、例えば、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報が報知あるいは示唆される構成であってもよい。さらには、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない情報が報知される構成であってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
また、特典については条件クリア時に必ず獲得できる構成に限られるものではなく、設定された獲得確率に応じて特典が獲得できる構成のように、条件クリア時に特典が獲得できない場合があってもよい。さらには、条件付き上乗せ抽選に当選していない場合においても、これに当選した場合と同様の演出を実行する構成であってもよい。
なお、本実施形態では条件付き上乗せ抽選にあたって事前に上乗せの量を決定する構成を採用しているが、最初にクリア条件が成立した時点で特典を決定する構成としてもよい。また、事前に決定された特典を途中で変化させることが可能な構成としてもよい。この場合、変化前の特典に合わせた特典画像を用いてもよいし、変化後の特典に合わせて特典画像を変化させてもよい。
本実施形態では、条件付き上乗せに当選した後に特化ゾーンに移行すると、クリア条件の判定処理が中断する構成を採用している(AT状態に戻ると再開)が、この構成に限らず別の遊技状態に移行した際にそのままクリア条件の判定を継続させる構成としてもよい。あるいは遊技状態が移行する際に成立しているクリア条件に応じた特典を付与する構成としてもよい。さらに、再び元の遊技状態に移行した際に改めて別の条件付き上乗せを開始させてもよい。また、本実施形態では条件付き上乗せが一回で終了するが、例えば、終了すると新たに継続するか否かの抽選をする、というように、クリア条件に応じた特典の付与が連続する構成としてもよい。また、条件付き上乗せ抽選については、AT開始時に実行する構成であってもよいし、条件付き上乗せ抽選による特典が得られた直後に新たな条件付き上乗せ抽選を実行する構成であってもよい。
本実施形態では、クリア条件がすべて成立せずにAT状態が終了(通常状態に移行)した場合、クリア条件がすべて成立していれば得られる特典を得ることができない構成を採用している。しかし、AT状態が終了する際に途中まで成立していたクリア条件に応じた特典が付与される構成としてもよい。例えば、図54の3つの丸TCのうち、二つが金色になっている場合には、10ゲームの上乗せが実行される、といった構成としてもよい(なお、この場合にはAT残ゲーム数が10になり、3つの丸TCは消滅する)。この構成を採用する際には、クリア条件が途中まで成立していた場合に得られる特典が、クリア条件がすべて成立していた場合に得られる特典よりも少ない(遊技者に不利な)方が好ましい。
図54の例では、図55(a)と(b)に示す色と、獲得できる上乗せゲーム数とを対応付けた例について説明した。具体的には、3つの丸TCが同じ色になると、緑色なら10又は20ゲーム、金色なら30又は100ゲームが、AT残ゲーム数に上乗せされる。なお、図54の例では図55(a)、(b)に示す態様のみを用いていたが、例えば、全て同じ色にならずに異なる色が含まれる態様となった場合は、上乗せされない結果(上乗せ失敗)となる場合があってもよい。図55(c)の例では、3つの丸TCの左下と右下が緑色であり、中上が金色となった態様が示されており、この特典画像が表示された場合には20%の確率でAT残ゲーム数が10ゲーム上乗せされる(80%の確率で上乗せ失敗)。また、3つの丸TCが特定の色の組合せとなった場合に大きな報酬を付与する構成としてもよく、上乗せに加えて設定示唆等の情報を含めてもよい。図55(d)の例では、3つの丸TCのそれぞれが異なる色になった例が示されており、この特典画像が表示された場合にはAT残ゲーム数が100ゲーム上乗せされ、設定値が456のいずれかであることが示唆される。
また、3つの丸TCの各部分に対応するクリア条件を示唆する構成としてもよい。図55(e)の例では、片仮名の「チ」が表示された部分が、チェリーの内部当選がクリア条件となっていることを示唆しており、片仮名の「ス」が表示された部分が、スイカの内部当選がクリア条件となっていることを示唆しており、片仮名の「ベ」が表示された部分が、押し順ベル(あるいは共通ベル)の内部当選がクリア条件となっていることを示唆している。なお、この例では、片仮名の「ベ」が表示されている部分が左下にあることから、左1stベルの内部当選がクリア条件であることについても示唆している。このように、クリア条件を示唆するにあたってはその表記だけでなく位置によって示唆する構成としてもよい。また、片仮名が表示されていない部分を何らかの内部当選(例えば、押し順ベル)の示唆として用いる構成としてもよい。また、実際のクリア条件とは異なるクリア条件を加えて示唆する構成としてもよい。さらに、すべてのクリア条件を示唆するものに限らず、一部のクリア条件を示唆するものであってもよい。なお、図55(e)の例では、クリア条件と対応する部分の関係が明らかとなっているが、単にクリア条件のみを示唆し、その対応部分については表示しない構成であってもよい。このようにクリア条件を示唆する構成では、遊技者にクリア条件を認識させることができ、例えば成立させることが可能なクリア条件であればこれに挑戦する、といった楽しみを与えることができる。また、クリア条件に対応する部分を明らかにすることで、表示させたい部分を狙うといった楽しみを与えることができる。
また、特典の内容に関する情報を、特典画像とは別に示唆する構成であってもよい。図55(f)では、3つの丸TCの下に「報酬10G」と表示することで、特典として上乗せ10ゲームが設定されていることを示唆する例が示されている。また、図55(g)では、3つの丸TCの下に「50%」と表示することで、特典を獲得できる確率が50%であることを示唆する例が示されている。また、こうした示唆が行われるタイミングを遅らせるとともに、このタイミングを示す構成としてもよい。図55(h)には、3つの丸TCの下に「残5G」と表示することで、5ゲーム後に特典の内容に関する示唆が表示されることを示唆する例が示されている。また、クリア条件が所定の数だけ成立したタイミングや、クリア条件のうちの特定の条件が成立したタイミングで、特典の内容に関する情報を示唆する構成であってもよい。図55(i)には、クリア条件の一つが成立(3つの丸TCの一つが変化)したタイミングで、図55(f)と同様の「報酬10G」が表示される例が示されている。
また、特典画像は、図54および図55(a)〜(d)に示す3つの丸TCに限られるものではなく、様々な画像を用いることができる。例えば、図55(j)〜図55(p)では、キャラクタを特典画像として用いる例が示されている。
まず、図55(j)〜(l)の例では、図55(j)が50%の確率で上乗せ10ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図55(k)が100%の確率で上乗せ10ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図55(l)が100%の確率で上乗せ30ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像である。これらの特典画像は、図55(j)を基本形態(主人公キャラクタのみが表示された画像)とするものである。なお主人公キャラクタは、10ゲーム以上の上乗せを示すものである。なお、図55(k)の左上、あるいは図55(l)の左上と右上にある星マークは、星マークが一つあると上乗せが確定し、二つあると最低30ゲームの上乗せが確定する構成となっている。すなわち、星マークの数によって異なる特典の内容を表示する構成となっている。なお、星マークがない部分が先に表示された場合にはより有利な特典となることを期待させることができる。このように、複数の特典画像において共通する部分を有する構成となっている場合には、この共通する部分が表示された場合にある程度特典の内容を推測させつつ期待感を持たせて遊技者を楽しませることができる。なお、この構成は一例であって、左部分に星マークがあると確率アップとなり、右部分に星マークがあると上乗せゲーム数がアップする、といった構成や、星マークの表示位置が高いほどより有利な特典が得られる、といったように、星マークの場所に応じて特典の内容が変化するようにしてもよい。また、星マークの色に応じて特典が異なるように構成してもよい。
図55(m)(n)の例では、図55(m)が100%の確率で上乗せ100ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図55(n)が100%の確率で上乗せ100ゲームを獲得し、さらに設定値が456のいずれかであることが示唆される特典に対応する特典画像である。これらの特典画像は、図55(j)の基本形態(主人公キャラクタのみが表示された画像)に対し、これよりも有利な特典を示す姫キャラクタを用いた例である。この姫キャラクタは、100ゲーム以上の上乗せが確定したことを示すものである。また、図55(n)の特典画像の左下に表示されているハニワのキャラクタは、設定値が456であることを示唆しており、図55(j)の主人公キャラクタ他と組み合わせて用いてもよい。
なお、図55(j)〜(l)や図55(m)〜(n)では真ん中の部分が共通する構成となっているが、このように他の特典画像と共通部分がある特典画像については、最初から共通部分が見えている構成としてもよい。また、最初から共通部分を見せる場合とそうでない場合を抽選によって決定する構成としてもよい。
その他、図55(o)の宝箱の画像は特化ゾーン権利抽選(図24(a)のステップS1411)に当選したことを示唆するものである。この場合、特典画像によって遊技に関する情報が獲得できることになる。また図55(p)のロボットのキャラクタ画像は、カスタマイズ用のデータが獲得できる特典画像である。
なお、図55(j)〜(p)のように複数の特典画像を用いる場合には、図55(q)のクロスハッチングで示す枠内のような予め設定された領域内に配置されるようにしてもよい。また、こうした領域については配置可能な位置を複数設けた上で、この位置を適宜選択して使用するようにしてもよいが、得られる特典が予測されてしまわないように、位置と得られる特典とが関連しないようにすることが好ましい。また、図55(j)〜(p)の例ではキャラクタの背景が存在するが、この背景については何も表示されない構成としてもよい。
図56は、図55(j)〜図55(p)の特典画像を用いた場合の条件付き上乗せ抽選の動作の一例を示す図である。
図56(a)では、図53の2ゲーム目から4ゲーム目に対応する動作の一例が示されている。この例では第一クリア条件が左部分、第二クリア条件が中部分、第三クリア条件が右部分に対応している。図53の例では、第三クリア条件、第二クリア条件、第一クリア条件の順で成立するため、この場合の動作は図56(a)のように特典画像の各部分が右中左の順で表示される。
図56(b)では、既に成立したクリア条件が再び成立した場合の例が示されている。この例では、条件装置番号9(中1stベル)の内部当選が特典画像の中部分に対応するクリア条件となっている。特典画像の中部分が表示されていない状態では、中1stベルの内部当選によって中部分が表示される。さらに続いて中1stベルが内部当選したものの、既に中部分が表示されているので、新たに表示される部分がない。さらにこの図では、左部分に対応するクリア条件である条件装置番号8(左1stベル)の内部当選によって、表示されていなかった左部分が表示されることが示されている。
図56(c)は、同じ条件装置(ここではチェリー)が各部分に対応付けられている場合の一例が示されている。この例では、チェリーに3回内部当選することで、特典画像が左から順に表示されている。なお、1〜3回目のチェリーの内部当選(クリア条件)に対応する部分は、クリア条件を設定する際に決められていてもよいし、クリア条件が成立するたびにランダムあるいは抽選で決められる構成としてもよい。いずれの構成でも、クリア条件と特典画像の部分が対応付けられていればよい。
図56(d)は、特典が途中で変化する構成を採用した場合の一例である。この例では、中部分に対応するクリア条件として設定された中1stベル内部当選が成立して中部分が表示された後、強チェリーに内部当選して上乗せゲーム数が増加(特典が変化)し、これによって用いられる特典画像が変更されたことが示されている。なお、特典画像の変更にあたっては、この例のようにキャラクタが代わる態様に限らず、図55(k)(l)で説明した星マークのような画像が追加される態様であってもよい。
図56(e)は、操作順序に対応したクリア条件を用いた場合の一例である。この例では、共通ベルに内部当選したときに順押しすることで特典画像の右部分が表示され、共通ベルに内部当選したときに逆押しすることで特典画像の左部分が表示される。この構成では、操作によって表示させる部分を決めることができる。このため、表示される部分に応じて得られる情報が異なるような特典画像を用いると、遊技者が獲得したい情報を選んで表示させることができるようになる。図56(e)の特典画像は、右側の「G上乗せ」が上乗せゲーム数を獲得できることを認識させ、左側の「50」が特典に関する数字を認識させる内容になっている。この例では、上乗せゲーム数の獲得についての情報が先に得られているが、特典に関する数字を先に表示させることもできる。なお、このような特典画像として上乗せゲーム数を獲得できる情報を示す「G上乗せ」の他に、ATセット数を採用している場合の特典として「セット上乗せ」、AT状態の期間をゲーム数でなくナビの回数で管理している場合の特典として「ナビ上乗せ」、AT状態の期間をゲーム数でなく獲得可能枚数で管理している場合の特典として「枚獲得」、何らかのポイントを用いている場合の特典として「pt獲得」といった表示を用いることで獲得できる特典の内容を推測させることができる。なお、例えば数字だけ(図56(e)では左部分だけ)を表示させておき、右部分を表示させることで特典の内容を把握できるように構成してもよい。また、これらの特典画像に対し、表示される部分を遊技者の操作に応じて選ぶことができない構成としてもよい。なお、例えばナビ回数と獲得可能枚数の二つのパラメータを用いてAT状態を管理している構成の場合には、上記の「ナビ上乗せ」や「枚獲得」のいずれも用いることができる。すなわち、AT状態の管理構成を限定するものではなく、AT状態の管理構成に合わせて適切な表示を採用することができる。
以上、特典画像について例を挙げて説明した。他に、異なる特典画像間でその一部が共通する構成となっている場合には、この部分が表示されただけの状態ではいずれの特典画像が表示されるか判断することができないため、特典に対する期待感を高められる場合がある。また、図54の例では、3つの丸TCがひとまとまりとなっているが、特典画像の各部分が演出画像表示装置157の表示領域内で離れて配置されていてもよい。また、特典画像の一部について、最初から表示されている場合があってもよい。また、図53、図54の例では、クリア条件がいずれも成立していない状態を3つの丸TCが白色になっていることで把握できる構成となっているが、例えば成立していない部分については何も表示されない(背景画像がそのまま表示される)構成であってもよい。
[CZ中の狙え演出について]
本実施形態では、CZ中にAT抽選に当選するとBAR権利あるいは桃7権利のいずれかを獲得する(図23のステップS1305)。これらの権利については、内部当選すると停止態様に関わらずAT状態に移行する条件装置が設けられているが、これらの条件装置に内部当選した場合に特定の役に入賞させるための停止操作を促す狙え演出が実行される(図45のステップS3307)。以下、具体的に説明する。
まず、BAR権利を獲得している場合について説明する。この場合、条件装置番号2がAT状態に移行するための条件装置となっている(図35のステップS1C01でYes)。以下、図57を用いて、BAR権利を獲得している状態で条件装置番号2に内部当選した場合の動作について説明する。
図57(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号2に内部当選しており、停止操作が適切であればBAR図柄を入賞ライン上に停止させ再遊技役10に入賞させることが可能な状態となっている。ここでの狙え演出は、この停止操作を促す演出となっている。
この狙え演出に従うと、まず右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図57(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図57(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、中リール111および左リール110においてBAR図柄を狙って停止操作をする場合も、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。また、図5に示す左リール110の番号19(ブランク1図柄)および番号0(ベル図柄)から番号3(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図57(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図57(e)には、中第二停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。さらに図57(f)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図57(g)には、左第三停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役10(BARリプレイ)に入賞した状態となる。このとき、図57(h)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役10に入賞させることができる。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役10には入賞しない。
右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役10には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜9)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。本実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
次に、桃7権利を獲得している場合について説明する。この場合、条件装置番号3、4がAT状態に移行するための条件装置となっている(図35のステップS1C03でYes)。以下、図58を用いて、桃7権利を獲得している状態で条件装置番号3に内部当選した場合の動作について説明する。
図58(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号3に内部当選しているため、停止操作の如何に関わらずBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができない。しかしながら、遊技者はBAR図柄を停止させることができないことがわからないため、図57の例のように右リール112にBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。
BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作は、セブン2図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図58(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。しかし、ここではBAR図柄が入賞ライン上に停止することはなく、セブン1図柄やセブン2図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、BAR図柄を停止させるタイミングのうち、右リール112において1〜4図柄先の引込み範囲にBAR図柄があるタイミングは、セブン2図柄を停止させるタイミングでもあるため、BAR図柄を狙うと結果としてセブン2図柄が停止する場合がある。図58(c)には、右第一停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
このとき図58(d)に示すように、演出画像表示装置157では、BAR図柄ではなくセブン2図柄を狙うように狙え演出の内容が変更される。仮に変更前の狙え演出がそのまま実行された場合、遊技者はBAR図柄を狙ったにも関わらずセブン2図柄が停止したことに違和感を感じる虞があるが、この変更によって本来狙うべき図柄を知ることとなり、セブン2図柄が停止したことに納得するとともに、続く停止操作への意欲を高めることができる。
続いて、中リール111および左リール110においてセブン2図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、セブン2図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す中リール111の番号0(チェリー図柄)から番号4され(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。また、図5に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図58(e)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されており、図58(f)には、中第二停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。さらに図58(g)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されており、図58(h)には、左第三停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役16(桃7リプレイ)に入賞した状態となる。この場合の狙え演出は、結果として再遊技役16に入賞させるための停止操作を促す演出となっている。また、図58(i)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役16に入賞させることができる。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役16には入賞しない。
右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役16には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜6、11〜13)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。本実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
以下、図59を用いて、桃7権利を獲得している状態で条件装置番号4に内部当選した場合の動作について説明する。
図59(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号4に内部当選しているため、右第一停止においてはBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができる。
この狙え演出に従い、右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をしたとする。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図59(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図59(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続く中第二停止についても、BAR図柄を狙って停止操作をすることになるが、ここでは条件装置番号4に内部当選しているため、中リール111においては停止操作の如何に関わらずBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができない。しかしながら、遊技者はBAR図柄を停止させることができないことがわからないため、図57の例のように中リール111にBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。
BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図5に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングは、セブン2図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図59(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。しかし、ここではBAR図柄が入賞ライン上に停止することはなく、セブン1図柄やセブン2図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、BAR図柄を停止させるタイミングのうち、中リール111において1〜4図柄先の引込み範囲にBAR図柄があるタイミングは、セブン2図柄を停止させるタイミングでもあるため、BAR図柄を狙うと結果としてセブン2図柄が停止する場合がある。図59(e)には、中第二停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
このとき図59(f)に示すように、演出画像表示装置157では、BAR図柄ではなくセブン2図柄を狙うように狙え演出の内容が変更される。仮に変更前の狙え演出がそのまま実行された場合、遊技者はBAR図柄を狙ったにも関わらずセブン2図柄が停止したことに違和感を感じる虞がある。特に、図58の例と異なり、右第一停止の停止態様が図1の例と同じであるため、より違和感が大きくなる可能性があるが、この狙え演出の変更によって本来狙うべき図柄を知ることとなり、セブン2図柄が停止したことに納得するとともに、続く停止操作への意欲を高めることができる。
続いて、左リール110においてセブン2図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、セブン2図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図5に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号3(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングは、BAR図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図59(g)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されている。しかし、ここではセブン2図柄が入賞ライン上に停止することはなく(入賞役の候補として残っている再遊技役14、15のいずれも左リール110にセブン2図柄が停止しない)、セブン1図柄やBAR図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、セブン2図柄を停止させるタイミングのうち、左リール110において1〜4図柄先の引込み範囲にセブン2図柄があるタイミングは、BAR図柄を停止させるタイミングでもあるため、セブン2図柄を狙うと結果としてBAR図柄が停止する場合がある。図59(h)には、左第三停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。なお、この場合、セブン2図柄が右下がりに揃った状態となる。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役15(桃7リプレイ)に入賞した状態となる。この場合の狙え演出は、結果として再遊技役15に入賞させるための停止操作を促す演出となっている。また、図59(i)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役15に入賞させることができる。ただし、第二停止操作が左リール110に対するものであった場合、入賞ライン上にBAR図柄が停止すると、再遊技役10、15の双方がテンパイした状態になる(この時点で条件装置番号2、4のいずれかに絞ることが可能)。この場合、狙え演出の図柄を変化させずに中リール111にBAR図柄を狙わせて、セブン2図柄を停止させるようにしてもよいし、狙う図柄をセブン2図柄に変化させてもよい。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役15には入賞しない。
なお、右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作を失敗すると再遊技役15には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜7、9、14)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。本実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
図57〜図59の説明では、AT抽選に当選した場合(BAR権利や桃7権利を獲得している場合)における狙え演出について説明したが、AT抽選に当選していない場合にも狙え演出が実行される場合がある(図45のステップS3317)。以下、図60を用いて、AT抽選に当選していない状態で条件装置番号1に内部当選した場合の動作の例について説明する。
図60(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号1に内部当選しており、右第一停止および中第二停止についてはBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができる。
この狙え演出に従い、右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をしたとする。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図60(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図60(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、中リール111においてBAR図柄を狙って停止操作をする場合も、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図60(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図60(e)には、中第二停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、左リール110においてBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図60(f)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されている。しかし、ここでは入賞役の候補として残っているのが再遊技役8のみであり、左リール110にはリプレイ図柄だけが停止することになる。図60(g)には、左第三停止によってリプレイ図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
なお、上記のタイミング以外で操作作をした場合、入賞可能な他の役を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止するが、条件装置番号1では再遊技役6、10、15、16に入賞することはない。このため、セブン1図柄を狙っても再遊技役6に入賞させることができない。
条件装置番号1に内部当選した場合には、狙え演出に従って停止操作をしても、AT当選の際に入賞する再遊技役10、15、16のいずれにも入賞することはない。このとき、図60(h)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行しないことを報知する「残念」のメッセージが表示される。
[CZ中の狙え演出についてのその他の構成]
図57〜図60の例で説明したように、本実施形態では狙う図柄を途中で変更しつつも、特定の役への入賞へ導くことができ、遊技の興趣を向上させることができる。本実施形態では、図57で再遊技役10に入賞した場合よりも、図58、図59で再遊技役16、再遊技役15に入賞した場合の方がより有利となっている(AT状態の初期AT残ゲーム数が多い、図22(d))。このように有利度に差を設けた構成を採用しなくてもよいが、狙う図柄の変更があった場合の方が有利となる構成とすることで、遊技の興趣を向上させることができる。なお、狙う図柄の変更があった場合の方が不利となる構成としてもよい。
図58、図59の例では、BAR図柄を狙わせておいて、本当に停止させたいセブン2図柄が停止したタイミングで演出を変更しているが、ここでセブン2図柄が停止しなかった場合には、狙う演出を変化させずにそのまま継続させてもよい。特に本実施形態では、停止態様の如何に関わらず、獲得した権利に対応する条件装置に内部当選した時点で次遊技からAT状態に移行する構成であるため、セブン2図柄が停止しなかった場合に狙う演出を変化させずにそのまま継続させた上で、AT状態に移行することを示唆する演出を実行してもよい。また、この構成に限らず、狙った図柄が停止しなかったことを示す失敗演出を行ってもよい。なお、図58、図59の例では狙う図柄を変更しているが、最初からセブン2図柄を狙う演出を実行し、狙う図柄を変更させない場合があってもよい。
また、狙う演出における変更のタイミングについては、狙う演出によって示された図柄とは異なる図柄(図58、図59ではセブン2図柄)が停止操作によって狙った位置(図55、図59では中段)に止められる事が確定した瞬間であってもよいし、該当するリールが停止した後でもよい。特に、リールの図柄配置や目押しのタイミングによっては停止図柄が把握しやすくなる構成を採用している場合があり、こうした構成についてはリールの停止後に狙う演出の変更をすることが好ましい。また、遊技者によっては惰性で遊技操作を行い、狙う図柄が変更されたことに気づかない可能性も考えられるため、狙う図柄の変更があったことに気づきやすいように、狙う図柄の変更とともにフリーズを実行する構成としてもよい。
また図57、図60で説明したように、条件装置番号2は、内部当選すると再遊技役10に入賞することが可能である一方、条件装置番号1は、内部当選すると再遊技役10に入賞することがないものの、途中まで再遊技役10への入賞を期待させる停止態様の役(図60では再遊技役8)が入賞する構成となっている。これに対し、図58、図59で説明した条件装置番号3、4では、それぞれ再遊技役15、16に入賞することが可能であるが、これらの役については入賞を期待させる条件装置は設けられていない。すなわち、狙え演出において狙う図柄の変更があった時点でAT当選(桃7権利獲得)が確定したことを把握することができる。なお、この構成に限らず、再遊技役15、16についてもこれらの役の入賞を期待させる条件装置を設けた構成としてもよい。
また、本実施形態では、BAR図柄とセブン2図柄が隣接した構成を採用しているが、隣接していなくとも、BAR図柄を狙った停止タイミングのうちセブン2図柄も停止させることが可能なタイミングが含まれていればよい。例えば、図5においてBAR図柄よりも上にセブン2図柄を配置した構成では、この距離が離れるほどBAR図柄を狙ったときにセブン2図柄が停止しにくくなるものの、セブン2図柄が停止する際にはリールの引込み量が多くなるため遊技者を驚かせることができる。また、本実施形態では左リール110および中リール111においてBAR図柄とセブン2図柄が隣接しており、双方を停止させること可能な停止タイミングが存在するが、図58の動作については、これらのリールにおいてBAR図柄とセブン2図柄が隣接していない構成としてもよい。なおこの構成でも、図58で説明した動作が成立する。このように、BAR図柄とセブン2図柄の双方を停止させることが可能なリールは少なくとも一つ(例えば図58では右リール112)設けられていればよく、このリールに対して停止操作がされたタイミングで狙え演出を変化させる構成とすればよい。また、図59の動作についても、この右リール112においてBAR図柄とセブン2図柄が隣接していない構成とすることができる。
なお、図57〜図60の例では、BAR図柄やセブン2図柄を用いた構成について説明したが、用いる図柄はこれに限られるものではない。また、入賞する役についても再遊技役に限られるものではなく、様々な役を用いることができる。さらにこの例では狙う演出の動作が、AT状態に移行することを報知する際に行われるように構成しているが、この動作の適用場面がこの例に限定されるものではない。例えば、本実施形態では特化ゾーン中に条件装置番号2〜4に内部当選するとAT残ゲーム数が上乗せされる構成となっているが、この条件装置の内部当選の際に狙う演出を実行する構成としてもよい。
ここで、狙う演出の構成をボーナスと組み合わせた例について図61を用いて説明する。この例では、「7−7−7」でビッグボーナスに入賞し、「7−7−BAR」でレギュラーボーナスに入賞する構成を採用している。この構成において、ボーナスが確定した場合、図61(a)に示すようにビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれもあり得る表示をすべてのリールが停止するまで実行する。ここで、左リール上段にに7図柄が停止した場合はビッグボーナスが確定する(1確目)。このため、図61(b)に示すように、この1確目となった段階で画面に表示されていたBAR図柄の表示を消してビッグボーナス確定を告知する。また例えば、ビッグボーナスが成立している場合に、左上段に7図柄が位置しているときに停止操作を行うことで左上段に7図柄が停止してビッグボーナスが確定する一方、表示枠外に7図柄がある場合は左中段までセブン図柄が引き込まれ、ビッグボーナスが確定しない、といった構成のように、いずれかのリールに対して特定の操作(ビタ押し等)をすることで内部の成立役の判定が可能な仕様の場合には、当該操作を行ったことによって狙う図柄の指示を本実施形態のように変更してもよい。
[特化ゾーンに移行する際の動作について(演出モード設定まで)]
本実施形態のスロットマシン100では、AT状態において抽選によって特化ゾーンセット数が加算される場合があり(図24のステップS1415)、AT残ゲーム数が0となったときに特化ゾーンセット数が0より大きければ特化ゾーンに移行する(図9(F)、図36のステップS1D09でYes)。また、特化ゾーンに関連した演出が第1副制御部400において実行される(図46(b)、図50のステップS3A03でYes)。以下、図62〜図69の例を用いて、特化ゾーンに移行した場合の動作の一例について説明する。図62は、特化ゾーンに移行した場合の一例を示すタイミングチャートである。図63〜図69は、図62に示すタイミングチャートに従った場合の動作の一例を示す図である。
図62の例では、AT状態におけるAT残ゲーム数が1であり、且つ特化ゾーンセット数が0より大きい状態で1ゲーム目が終了している。続く2ゲーム目では、AT状態が終了する演出が実行され(図46のステップS3407)、AT残ゲーム数が上乗せされることなくその後全てのリールが停止して遊技が終了すると、遊技状態が特化ゾーンに設定されて特化ゾーン初期設定処理が実行される(図36のステップS1D15、図36(b))。図62では、2ゲーム目にAT状態から特化ゾーンへの移行がされたことが示されている。
この例では、この特化ゾーン初期設定処理においてシナリオ1が設定されたとする(図36(b)のステップS1D23)。シナリオが設定されると、このシナリオに定められた特典種別のうちの先頭から6つが特典種別配列[1]〜[6]に格納される(図36(b)のステップS1D25)。図63(a)には、この処理によって特典種別が格納された特典種別配列が示されている。さらに特典種別配列[1]に格納された特典種別(ここでは「A」)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[1]の値が設定される(図36(b)のステップS1D27)。図63(b)には、この処理によって上乗せ予定ゲーム数配列[1]に5が設定されたことが示されている。さらに、ライフの値が3に初期化される。図62には、2ゲーム目終了時にライフの値が3に設定されていることが示されている。さらにこれらの特化ゾーンに関する情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、演出モード選択演出が実行される(図50のステップS3A09)。図64(a1)には、図63(b)に示す配列の状態が示されるともに、図64(a2)(a3)ではこのときに実行される演出モード選択演出の一例が示されている。
演出モード選択演出の実行中は、3秒ごとに演出モードAと演出モードBが入れ替わり(図50のステップS3A15)、これに合わせて演出モード選択演出によって示される演出モードが切り替わる(図64(a2)(a3))。このとき演出ボタン150を操作すると特化ゾーン開始演出(図64(b2)(b3))が実行され、そのときに設定されていた演出モードが確定する(図50のステップS3A15が実行されなくなる)。なお、演出ボタン150以外の何らかの操作がされた場合にも演出モードが確定することになるが、この場合は特化ゾーン開始演出が実行されない(図50のステップS3A11でYes)。ここで演出モードが確定すると、これに従って特化ゾーン中の演出が実行される。なお、特化ゾーンでは獲得したAT残ゲーム数の上乗せ数と、ライフの値が表示される。
[特化ゾーン中の動作例(1)]
以下、引き続き図62〜図69を用いて、演出モードAが選択された場合の動作について説明する。まず図64(b2)には、演出モードAが設定された場合における特化ゾーン開始演出の一例が示されている。ここでは、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されており、さらに開始の文字が中央に表示されている。なお、図64(b1)にはこのときの配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図64(a1)に示す状態と同じである。
続く3ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号11に内部当選したとする。図62には、3ゲーム目において条件装置番号11に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「A」、図64(b1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図24(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として10が設定されたとする。図63(c)には、図63(b)に示す状態から、この処理によって上乗せ予定ゲーム数配列[2]に10が設定されたことが示されている。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図24(b)のステップS1425)。図63(d)には、図63(c)に示す配列の内容が左にシフトしていることが示されている。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「C」)が格納される。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置11の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは中ストップボタン138)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、中第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図42のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。図64(c1)には、図63(d)に示す配列の状態が示されている。また、図64(c2)では、画面内下部に中第一停止のみを示す操作ナビとして「? 1 ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された5に対応する「5G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された10に対応する「10G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図64(c2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この3ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができ、小役6に入賞して8枚の払い出しがされたとする。図62には、3ゲーム目で8枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「A」であり、かつ小役6に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算される(図37のステップS1E07)。図62には、3ゲーム目でAT残ゲーム数が加算されて5になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理において上乗せ演出が設定される(図51のステップS3B07)。図65(d2)では、上乗せ演出によって、8枚の払い出しがされたことを示す「GET 8両」の文字と、AT残ゲーム数が5上乗せされることを示す「+5G」の文字が、枠に囲まれた状態で画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、図65(e2)では、図65(d2)において表示されていた画面内左側の枠が消去(例えば、突然非表示になる、画面外にフェードアウトする、以下の例でも同様)され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 5G」の文字が画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図65(d1)(e1)には、図65(d2)(e2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図64(c1)に示す状態と同じである。
続く4ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号10に内部当選したとする。図62には、4ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「X」、図65(e1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図24(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として5が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図24(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「X」)が格納される。図65(f1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置10の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは中ストップボタン138)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、中第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図42のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。図65(f2)では、画面内下部に中第一停止のみを示す操作ナビとして「? 1 ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図65(f2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この4ゲーム目の遊技において、ハーフナビに従ったものの、正解の押し順で操作することができずに1枚役に入賞したとする。図62には、4ゲーム目で1枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行されるが、ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「A」であり、かつ1枚役に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されることはない(図37のステップS1E03でYes)。図62には、4ゲーム目のAT残ゲーム数が3ゲーム目と同じ(加算なし)であることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって演出が設定され、図66(g2)に示すように、上乗せがないためにがっかりした様子の主人公キャラクタが表示される(図51のステップS3B21)。なお、図66(g1)には、図66(g2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図65(f1)に示す状態と同じである。
続く5ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号8に内部当選したとする。図62には、5ゲーム目において条件装置番号8に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「A」、図66(g1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図24(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として10が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図24(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「H」)が格納される。図66(h1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置8の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは左ストップボタン137)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、左第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図42のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。図66(h2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「1 ? ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された5に対応する「5G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された10に対応する「10G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図66(h2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この5ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができ、小役6に入賞して8枚の払い出しがされたとする。図62には、5ゲーム目で8枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「X」であり、かつ小役6に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されるものの、ライフの値が1減算される(図37のステップS1E07、ステップS1E43)。図62には、5ゲーム目でAT残ゲーム数が加算されて10になっていることと、ライフの値が1減算されて2になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理において上乗せ演出およびライフ減少演出が設定される(図51のステップS3B07、ステップS3B11)。図66(i2)では、上乗せ演出によって、8枚の払い出しがされたことを示す「GET 8両」の文字と、AT残ゲーム数が5上乗せされることを示す「+5G」の文字が、枠に囲まれた状態で画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、ライフ減少演出によって、ライフが1減算されたことを示す「ライフ−1」の文字が示されるとともに、「爆弾」が爆発したことを示す画像が画面左側に表示され、ライフが減少して疲れた様子の主人公キャラクタが表示される。さらに、図67(j2)では、図66(i2)において表示されていた画面内左側の枠や画像が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 10G」の文字と、ライフの値を示す文字が、画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図66(i1)、図67(j1)には、それぞれ図66(i2)、図67(j2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図66(h1)に示す状態と同じである。
続く6ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号9に内部当選したとする。図62には、6ゲーム目において条件装置番号9に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「B」、図67(j1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図24(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として15が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図24(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「A」)が格納される。図67(k1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置9の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは左ストップボタン137)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、左第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図42のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。図67(k2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「1 ? ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「B」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された15に対応する「15G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図67(k2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この6ゲーム目の遊技において、ハーフナビに従わずに操作した結果、役に入賞しなかった(払い出しなし)とする。図62には、6ゲーム目で払い出しがない(0枚)ことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「A」であり、かつ押し順ベルに内部当選したもののいずれの役にも入賞しなかったことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算される(図37のステップS1E07)。図62には、6ゲーム目でAT残ゲーム数が加算されて20になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理において上乗せ演出が設定される(図51のステップS3B07)。図67(l2)では、上乗せ演出によって、AT残ゲーム数が10上乗せされることを示す「+10G」の文字が、枠に囲まれた状態で画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、図68(m2)では、図67(l2)において表示されていた画面内左側の枠が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 20G」の文字が画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図67(l1)、図68(m1)には、それぞれ図67(l2)、図68(m2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図67(k1)に示す状態と同じである。
続く7ゲーム目では遊技開始時にいずれの条件装置にも内部当選しなかった(ハズレに内部当選した)とする。図62には、7ゲーム目においていずれの条件装置にも内部当選していないことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「X」、図68(m1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図24(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として10が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図24(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「Y」)が格納される。図68(n1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行されるが、ここでは押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していないことから、指示情報が設定されない(図28のステップS1513でNo)。
上記説明した配列の情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。図68(n2)では、特典種別配列[0]に格納された特典種別「B」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された15に対応する「15G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された10に対応する「10G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図68(n2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この7ゲーム目の遊技においては、いずれの役にも入賞しない。図62には、7ゲーム目で払い出しがない(0枚)ことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行されるが、ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「B」であり、かつハズレに内部当選した(条件装置に内部当選していない)ことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されることはない(図37のステップS1E03でYes)。図62には、7ゲーム目のAT残ゲーム数が6ゲーム目と同じ(加算なし)であることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって演出が設定され、図68(o2)に示すように、上乗せがないためにがっかりした様子の主人公キャラクタが表示される(図51のステップS3B21)。なお、図68(o1)には、図68(o2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図68(n1)に示す状態と同じである。
続く8ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号9に内部当選したとする。図62には、8ゲーム目において条件装置番号9に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「C」、図68(o1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図24(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として15が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図24(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「A」)が格納される。図69(p1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置9の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは左ストップボタン137)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、左第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図42のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。図69(p2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「1 ? ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「C」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された15に対応する「15G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図69(p2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この8ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができずに1枚役入賞したとする(ハーフナビに従った場合と従わなかった場合のいずれでもよい)。図62には、8ゲーム目で1枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「X」であり、かつ1枚役に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されず、かつライフの値が減算されずに維持される(図37のステップS1E03でYes、ステップS1E07およびステップS1E43が実行されない)。図62には、8ゲーム目のAT残ゲーム数およびライフの値が7ゲーム目と同じであることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって演出が設定され、図69(q2)(r2)に示すように、「爆弾」の図柄が画面外に転がっていく演出が表示される(図51のステップS3B21)。なお、図69(q1)(r1)には、図69(q2)(r2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図69(p1)に示す状態と同じである。
[特化ゾーン中の動作例(2)]
以下、図70、図71の例を用いて、演出モードAが選択された場合の動作の一例について説明する。図70は、特化ゾーン中の一例を示すタイミングチャートである。図71は、図70に示すタイミングチャートに従った場合の動作の一例を示す図である。ここでは4ゲーム目の開始時から説明する。
4ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号10に内部当選したとする。図70には、5ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。図71(s1)には、特化関連処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置10の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは中ストップボタン138)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、中第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図42のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。ただし、上乗せ予定ゲーム数配列[0]には値が格納されていない(特典種別「H」の場合は設定されない、上乗せがない)ため、このゲームにおいては上乗せ予定ゲーム数配列[0]に基づく表示は行われない。図71(s2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「? 1 ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「H」に対応する「姫」の画像が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図71(s2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この4ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができ、小役6に入賞して8枚の払い出しがされたとする。図70には、4ゲーム目で8枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「H」であり、かつ小役6に入賞したことから、ライフの値が1加算される(図37のステップS1E25)。図70には、4ゲーム目でライフの値が1加算されて2になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理においてライフ回復演出が設定される(図51のステップS3B03)。図71(t2)では、ライフ回復演出によって、笑顔になった「姫」のキャラクタが画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、図71(u2)では、図71(t2)において表示されていた画面内左側の画像が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 175G」の文字と、加算後のライフの値を示す文字が、画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図71(t1)(u1)には、それぞれ図71(t2)(u2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図71(s1)に示す状態と同じである。
なお、図70の例では、9ゲーム目に特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」であることが示されている。この特典種別はシナリオの最後の遊技において設定される特典種別となっており、遊技の結果に関わらずAT残ゲーム数が200加算され、特化ゾーンが終了する(図37のステップS1E01でYes)。図70には、9ゲーム目においてAT残ゲーム数が200加算されるとともに、特化ゾーンからAT状態に移行することが示されている。
[特化ゾーン中の動作例(3)]
以下、図72、図73の例を用いて、演出モードAが選択された場合の動作の一例について説明する。図72は、特化ゾーン中の一例を示すタイミングチャートである。図73は、図72に示すタイミングチャートに従った場合の動作の一例を示す図である。ここでは2ゲーム目の開始時から説明する。
2ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号5に内部当選したとする。図72には、2ゲーム目において条件装置番号5に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図18のステップS1113、図24(b))が実行される。図73(v1)には、特化関連処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図18のステップS1121、図28)が実行されるが、ここでは押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していないことから、指示情報が設定されない(図28のステップS1513でNo)。
上記説明した配列の情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図16のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図46(b)のステップS3411でYes)。図73(v2)では、特典種別配列[0]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図73(v2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この2ゲーム目の遊技においては、小役1又は小役2のいずれにも入賞しなかったとする。図72には、2ゲーム目で払い出しがない(0枚)ことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図29のステップS1A13、図37)が実行される。ここでは上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算される(図37のステップS1E07)。図72には、2ゲーム目のAT残ゲーム数が加算されて70になっていることが示されている。また、条毛装置番号5に内部当選していることから、特典種別昇格抽選が実行される(図37のステップS1E31)。ここではこの抽選によって、特典種別配列[4]に格納されていた特典種別「A」が、特典種別「B」に変更されたとする。図73(w1)には、この変更後の配列の状態が示されている。なお、図72では、特典種別昇格抽選の結果により、6ゲーム目の特典種別配列[0]に格納された特典種別が「B」になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図29のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって上乗せ演出が設定される(図51のステップS3B07、ステップS3B15)。図73(w2)では、上乗せ演出によって、画面内左側の画像が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得
70G」の文字と、ライフの値を示す文字が、画面内右側に表示されていることが示されている。なお、特化演出更新処理では、特典種別昇格抽選の結果に基づいて特典種別昇格演出が設定される場合がある(図51のステップS3B15)。しかし、この演出モードAでは、特典種別配列[4]に対応する画像が表示されないため、ここでの特典種別昇格演出は設定されない。図73(x2)には、2ゲーム目の終了時の演出が一通り実行された後の状態が示されている。なお、本実施形態とは異なり、特典種別配列[1]の特典種別が変更される構成を採用した場合には、その変更内容に応じて画面内右上の枠内に表示された画像が変更される場合がある。なお、図73(x1)には、図73(x2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図73(w1)に示す状態と同じである。
なお、図72の例では、9ゲーム目においてライフの値が0になったことが示されている。ライフの値が0になった場合、シナリオの途中であっても特化ゾーンが終了する(図37のステップS1E45でYes)。図72には、9ゲーム目において特化ゾーンからAT状態に移行することが示されている。なお、特化ゾーンについてはAT残ゲーム数の最低保証数を定めておいてもよい。例えば、最低保証数として50が定められている場合には、AT残ゲーム数がこの最低保証数を上回るまでの間はライフの値が0にならず(1からは減算されない)、そのまま特化ゾーンが継続する構成としてもよい。
[特化ゾーン中の動作例(4)]
[特化ゾーン中の動作例(1)]〜[特化ゾーン中の動作例(3)]では、演出モードAが選択された場合の動作について図62〜図73を用いて説明した。以下、再びこれらの図面を用いて演出モードBが選択された場合の動作について説明する。なお、演出モードAと演出モードBのいずれにおいても主制御部300の動作は同じであるため、以下では実行される演出の違いについて説明する。
演出モードAが選択されている場合、遊技開始時において当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])が画面内左側に表示される。これに対して演出モードBが選択されている場合には、遊技開始時において当該ゲームにおける特典の種類が画面内左側に表示されるものの上乗せ予定ゲーム数については表示されない(図46のステップS3417)。
また、演出モードAが選択されている場合、遊技開始時において次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])が画面内右上の枠内に表示される。これに対して演出モードBが選択されている場合には、上乗せ予定ゲーム数については表示されないものの、次ゲームだけでなく5ゲーム先までの特典の種類が遊技開始時において画面内右上側の枠内に表示される(図46のステップS3419)。
図64(c3)、図65(f3)、図66(h3)、図67(k3)、図68(n3)、図69(p3)、図71(s3)、図73(v3)には、それぞれ図64(c2)、図65(f2)、図66(h2)、図67(k2)、図68(n2)、図69(p2)、図71(s2)、図73(v2)と同じ状況で演出モードBが選択されていた場合の一例が示されており、演出モードAが選択されている場合に表示されていた上乗せ予定ゲーム数が、演出モードBが選択されている場合には表示されていないことが示されている。また、次ゲーム以降の特典種別に対応する画像の数が、演出モードAが選択されている場合には1つのみであるのに対し、演出モードBが選択されている場合には5つになっている。
また、このとき用いられる画像は、演出モードAが選択されている場合は4種類(図46のステップS3413、ステップS3415)であるのに対し、演出モードBが選択されている場合は6種類(図46のステップS3417、ステップS3419)となっており、より特典種別の違いがわかるようになっている。
なお、特化ゾーンにおける特典種別昇格抽選(図37のステップS1E31)によって特典種別配列[2]〜[6]に格納されている特典種別が変更された場合、演出モードAが選択されている場合は特典種別昇格演出が実行されない(対応する画像が表示されていないため、図73(x2))が、演出モードBが選択されている場合には特典種別昇格演出が実行される。図73(x3)には、演出モードBが選択されている場合に、特典種別昇格演出によって、特典種別配列[4]に格納されている特典種別に対応する画像が「吉宗」から「爺」に更新されていることが示されている。
[特化ゾーンの構成について(1)]
特化ゾーンでは、シナリオに基づいて複数種類の特典種別のいずれかが設定(当該遊技で特典種別配列[0]に格納された特典種別が用いられる)され、この特典種別に応じて様々な結果が得られるように構成されている(図27(b)参照)。なお、これらの特典種別については、対応する画像によってある程度把握することができる(図62〜図73)。以下、具体的に説明する。
まず、特典種別「A」「B」「C」が設定された遊技では、AT残ゲーム数が加算される(図62の3ゲーム目、6ゲーム目)。ただし、ハズレに内部当選した場合と、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合は、AT残ゲーム数が加算されない(図62の4ゲーム目、7ゲーム目)。
特典種別「X」「Y」「Z」が設定された遊技では、AT残ゲーム数が加算され、ライフが1減算される(図62の5ゲーム目)。ただし、ハズレに内部当選した場合と、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合は、AT残ゲーム数が加算されず、ライフも減算されない(図62の8ゲーム目)。また、条件装置番号5〜7に内部当選した場合には、AT残ゲーム数が加算され、ライフは減算されない(図72の2ゲーム目)。
特典種別「H」が設定された遊技では、3未満のライフの値については1が加算され、ライフの値が3であればAT残ゲーム数が10加算される(図70の4ゲーム目)。ただし、ハズレに内部当選した場合と、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合は、これらの加算が実行されない(図72の4ゲーム目)。
特典種別「L」が設定された遊技(シナリオの最後の遊技)では、内部当選の結果や入賞役に関わらず、AT残ゲーム数が200加算される(図70の9ゲーム目)。
特化ゾーンではライフの値が設定されており(初期値3、最大値3)、このライフの値が0になると、シナリオが途中であっても特化ゾーンが終了する(図72の9ゲーム目)。シナリオの途中で特化ゾーンが終了してしまうと、残りのシナリオにおいて獲得できるAT残ゲーム数や、特典種別「L」が設定された遊技において獲得できるAT残ゲーム数といった恩恵が受けられないことになる。すなわち、当該遊技においてAT残ゲーム数の加算がされる機会があってもあえてこれを獲得せずにライフの減少を回避した方がAT残ゲーム数の獲得機会を確保することができ、トータルでは遊技者にとって有利(利益を獲得し易い状態)になる場合があり、当該遊技における払い出しが少なくなってしまったとしても利益を獲得し易い状態となることが望まれる場合が生じる。
本実施形態では、押し順ベル以外に内部当選した場合には、AT残ゲーム数の加算やライフの増減については停止操作に関わらず同じ結果になる。一方、押し順ベルに内部当選した場合は、停止操作によって1枚役に入賞する場合と入賞しない場合があり、この1枚役に入賞したか否かによってAT残ゲーム数の加算やライフの増減について異なる結果になる。まず、特典種別が「A」「B」「C」である場合、1枚役に入賞しなければ(小役6入賞またはハズレ)AT残ゲーム数が加算されるが、1枚役に入賞するとAT残ゲーム数が加算されない。よってこの場合、前者(1枚役に非入賞)の方が遊技媒体を獲得し易い状態になり、払い出しを除けば遊技者に有利であると言える。一方、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合、1枚役に入賞しなければ(小役6入賞またはハズレ)AT残ゲーム数が加算されるもののライフが1減算され、1枚役に入賞するとAT残ゲーム数が加算されないもののライフが減算されることを回避することができる。よってこの場合には、後者(1枚役に入賞)の方が遊技媒体を獲得し易い状態になり、払い出しを除けば遊技者に有利であると言える。
すなわち本実施形態は、二種類の停止態様(1枚役入賞と1枚役非入賞)に基づく遊技媒体の獲得し易さが、第一の状態(特典種別が「A」「B」「C」である場合)と第二の状態(特典種別が「X」「Y」「Z」である場合)とで逆転する条件装置を設けた構成となっている。そして、この構成に加え、第一の状態か第二の状態かを判別可能な演出(特典種別に対応する画像の表示)と、上記二種類の停止態様が導出される条件装置が導出されていることを示す演出(ハーフナビ)が実行される構成を採用している。この構成では、遊技者の操作によって、遊技結果(停止態様)が同じであっても第一の状態(特典種別「A」「B」「C」)であるか、第二の状態(特典種別「X」「Y」「Z」)であるかによって遊技媒体の獲得し易さが変わることになるため、停止操作の際の遊技の興趣を向上させるといったように、遊技の幅を広げることができる。なお、停止態様の判定にあたっては、停止した図柄を判定する構成であってもよいし、押し順で判定する構成であってもよい。
なお、二種類の停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置として、本実施形態では押し順ベル(条件装置番号8〜13)を用いているが、こうした押し順役に限らず、停止操作のタイミングや押し順といった操作条件に基づいて二種類以上の停止態様が導出可能な抽選結果であればよい。こうした抽選結果としては、例えば、本実施形態のように押し順によって特定の役(ベル、リプレイ)に入賞することが可能となるものや、所謂目押しによって役(ベル、リプレイ、チェリー、スイカ等)に入賞可能なもの、さらには役に入賞しないもの(ハズレ)であってもよく、操作条件に応じて少なくとも二種類の停止態様が導出される場合があるものであればよい。
また、本実施形態では二種類の停止態様(1枚役の入賞、非入賞)に基づく遊技媒体の獲得し易さが、特典種別「A」「B」「C」が設定された状態と特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態とで異なる(逆転する)構成について説明したが、停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さが状態によって逆転する構成であればよく、例えば、これらの停止態様についての払い出しの有無や多少が限定されるものではない。なお、二種類の停止態様のうち、少なくとも一方において払い出しがある場合には、払い出しの有無や多少による楽しみだけでなく、停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さの違いによる楽しみも得ることができる。また、二種類の停止態様のいずれにおいても払い出しがない場合(例えば、リプレイやハズレに内部当選した場合)には、停止態様に基づいて遊技媒体の獲得し易さがどう変化するかを予想する、といった楽しみを得ることができる。また、本実施形態では、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態でハズレに内部当選した場合にもライフの減少を回避することができ、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態で1枚役に入賞せずにライフが減少してしまった場合と比較して遊技媒体の獲得し易い状態となる。この構成については採用しなくてもよいが、本実施形態のように採用した場合には、ハズレに内部当選した場合でも遊技者にとってより不利な状態となることを回避できる場合があるため、遊技の興趣を減退しにくくすることができる。なお、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態でハズレに内部当選してライフの減少を回避した場合には、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態で1枚役に入賞した場合と同様の演出(図69参照)を実行する構成としてもよい。
また、本実施形態では、押し順役に内部当選した場合にハーフナビを実行する構成を採用しているが、このハーフナビのような演出に限らず、停止態様が二種類以上導出可能な抽選結果が導出された場合に何らかの演出(例えば、対応する画像の表示、対応する音声の出力)が実行される構成であればよい。この構成を採用した場合には、演出によって上記の抽選結果が導出されたことを把握することができ、遊技者にとってより有利な停止態様となることを期待させることができる。
なお、本実施形態では、二種類の停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さが第一の状態と第二の状態とで逆転する条件装置(条件装置番号8〜13)に内部当選した場合に限り、これらの条件装置に内部当選したことを示す演出(ハーフナビ)を実行する構成を採用している。しかし、この構成は一例であり、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置が含まれる所定のグループに対し、この所定のグループに属する条件装置に内部当選した場合に、この所定のグループに属する条件装置に内部当選したことを示す演出(以下、グループ演出)を、停止操作が有効になる前に実行する構成であればよい。この構成では、グループ演出を実行することで、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置に内部当選していることや、より有利な停止態様となることを期待させることができる。なお、本実施形態は、上記所定のグループが遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置のみで構成されたものであり、ハーフナビがグループ演出の一例に相当するものである。しかし、本実施形態の構成に限らず、所定のグループに遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置が含まれていてもよい。ここで、遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置については、停止態様や操作条件に関わらず如何なる結果になるものであってもよく、役に入賞しない条件装置(ハズレ)であってもよい。以下、具体例を挙げて説明する。
例えば、本実施形態では遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置としてすべての押し順ベル(条件装置番号8〜13)を用いているが、押し順ベルのうちの一つ(例えば、条件装置番号8のみ)だけを遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置として用いてもよい。この構成では、全ての押し順ベル(条件装置番号8〜13)が所定のグループの一例に相当し、ハーフナビがグループ演出の一例に相当する点で本実施形態と共通するが、所定のグループに遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置(例えば、条件装置番号9〜13)が含まれている点が異なる。この構成では、遊技媒体の獲得し易さが逆転する現象がハーフナビが実行された遊技の一部(条件装置番号8に内部当選)でのみ生じることになるが、ハーフナビの実行によって遊技媒体の獲得し易さが逆転する現象が生じる可能性を知ることができるため、よりよい停止態様となることを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態では、所定のグループに属する条件装置がすべて同じ種類の役に入賞可能な構成(条件装置番号8〜13は、ベルおよび1枚役に入賞可能)となっているが、所定のグループに属する条件装置が互いに異なる種類の役に入賞可能な条件装置を含むものであってもよい。例えば、所定のグループが条件装置番号5〜8で構成されており、この所定のグループに属する条件装置に内部当選したことを示す「?」を表示するグループ演出を実行するとともに、条件装置番号8に内部当選したときの1枚役の入賞の成否に基づいて遊技媒体の獲得し易さが逆転する、といった構成としてもよい。
なお、所定のグループに属する条件装置のうち、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置が一つだけの場合、グループ演出が実行されたときにこの条件装置に内部当選しているものと仮定して停止操作が行われる可能性がある。この場合、遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置に内部当選していると払い出しが減少するといったリスクがあるものの、遊技媒体を獲得し易い状態にすることが容易になる可能性があり、遊技の興趣が減退する虞がある。こうしたことから、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置を二つ以上設けた構成とし、一方の条件装置について遊技媒体を獲得し易くする操作条件と、他方の条件装置について遊技媒体を獲得し易くする操作条件が同一とならない(少なくとも一部が重複しない)ようにすることが好ましい。
また、本実施形態では、二種類の停止態様(1枚役入賞と1枚役非入賞)に基づく遊技媒体の獲得し易さが、第一の状態(特典種別が「A」「B」「C」である場合)と第二の状態(特典種別が「X」「Y」「Z」である場合)とで逆転する構成となっているが、この例のように停止態様ではなく、二種類の抽選結果が導出されたことに基づく遊技媒体の獲得し易さが、第一の状態と第二の状態とで逆転する構成としてもよい。
[特化ゾーンの構成について(2)]
本実施形態では、特化ゾーンに移行すると演出モード選択演出が実行され、演出モードAと演出モードBのいずれかを選択することができる。演出モードAでは、当該遊技および次遊技における特典種別に対応する画像と上乗せ予定ゲーム数が表示される。一方、演出モードBでは、上乗せ予定ゲーム数は表示されないが、特典種別に対応する画像が当該遊技と次遊技だけでなく、5ゲーム先まで表示される。このように、演出モード毎に見える情報量やその範囲が異なるため、遊技の楽しみ方に幅ができる。なお、本実施形態は、演出モードAでは2ゲームの情報が表示され、演出モードBでは6ゲームの情報が表示されるが、例えば、演出モードAでは1ゲームの情報(当該遊技のみ)が表示される構成であってもよく、ゲーム数が異なっていれば上記の構成に限定されるものではない。また、表示される情報量についても本実施形態に限定されるものではなく、表示されるゲーム数が少ない場合に一遊技当たりの情報量が多くなる構成であればよい。なお、これらの演出を実行するにあたっては特典種別配列と上乗せ予定ゲーム数配列が用いられる。これらの配列の構成は一例であって、演出に用いるか否かに応じてそのサイズを適宜変更することができる。また、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列のシフトのタイミングや、上乗せ予定ゲーム数の抽選のタイミングについても適宜調整することができる。なお本実施形態では、演出モードAと演出モードBで表示させる情報が異なるが、必要最低限の情報を保持させてこれに基づく表示を行うことにより、ゲーム性のわかりやすさを担保しつつ、メイン容量の削減を行うことができる。
なお、本実施形態では、二つの演出モードを用いてAT残ゲーム数の上乗せについての情報を表示する構成を採用しているが、このように二つの演出モードを用いて情報を表示する構成については、遊技者にとっての特典に関する情報を表示する構成に適用することができる。こうした情報としては、有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる、といった特典についての情報であってもよいし、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報であってもよい。さらに、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない特典についての情報であってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
[特化ゾーンの構成について(3)]
本実施形態では,CZやAT状態では押し順ベルに内部当選するとフルナビが設定される。そして、このフルナビに従うことで遊技者が確実に小役6に入賞することができ、獲得可能な枚数を最大限得ることができる。これに対して特化ゾーンでは、CZやAT状態と比較して押し順ベルに内部当選する頻度は変わらないものの、フルナビではなくハーフナビが設定される点が異なる。このハーフナビでは正解の押し順のうち第一停止のみが表示されるため、遊技者が正解の押し順で操作して小役6に入賞する確率は50%となる。以下、具体的に説明する。
押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選してハーフナビに従った場合、第一停止操作がされたストップボタンを除く二つのストップボタンのうちいずれかが正解の操作順序に合致する。すなわち、50%の確率で第一〜第三停止操作が正解の操作順序に合致して小役6に入賞し(8枚払い出し)、50%の確率で第一停止操作だけが正解の操作順序に合致して1枚役に入賞する。
押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選してハーフナビに従わなかった場合、第一停止操作および第二停止操作までは内部当選している1枚役のうちのいずれか二つがテンパイする。そして、第三停止操作のタイミングがテンパイした1枚役に対応する図柄(セブン1、セブン2、ブランク1、ブランク2のうちいずれか二つ)を引き込み可能なタイミングであれば1枚役に入賞し、それ以外のタイミングであればハズレになる。この場合、50%の確率で1枚役に入賞し、50%の確率でハズレになる。
すなわち特化ゾーンは、一遊技当たりの利益がCZやAT状態よりも少なくなるものの、遊技者にとって操作条件の報知がない状態よりも多くの利益が獲得できる状態(使用する遊技媒体よりも獲得する遊技媒体が多い状態)となっている。
ここで、本実施形態とは異なり、AT状態とAT状態の間に停止操作の報知を行わない区間を設けることで、出玉を抑制する構成を採用したとする。しかしこの構成では、停止操作の報知が行われないことで遊技の興趣が減退するという問題が生じる。これに対して本実施形態では、AT状態とAT状態の間に特化ゾーンが設けられる場合があるが、この特化ゾーンでは、操作条件の報知がない状態よりも多くの利益が獲得できる状態となっており、出玉を抑制しつつも遊技の興趣が減退しにくくすることができる。
なお、出玉が抑制された期間が長くなると遊技者に飽きられたりする虞があるが、本実施形態の特化ゾーンではAT残ゲーム数が加算され、さらにシナリオの最後にはAT残ゲーム数が200加算される構成を採用することで、特化ゾーンが長くなるほどAT残ゲーム数が増加するのに加え、一遊技で加算されるAT残ゲーム数の平均値がより大きくなる場合がある。また、押し順ベルに内部当選した遊技におけるAT残ゲーム数の加算の頻度を比較すると、AT状態よりも特化ゾーンの方が高くなっていると言える(AT状態では0.5%で上乗せ(図25(a))、特化ゾーンでは特典種別「A」〜「C」、「X」〜「Z」で1枚役非入賞で上乗せ(図27))。なお、AT状態で押し順ベルに内部当選した遊技においてAT残ゲーム数が加算されない構成であってもよい。また、押し順ベルに内部当選した遊技であるか否かに限らず、AT状態よりも特化ゾーンの方がAT残ゲーム数の上乗せの頻度が高い構成としてもよい。
本実施形態の構成では、特化ゾーンが長くなるほど、後に移行するAT状態が長く継続することになり、結果としてより多くの利益を獲得することができる。また、遊技者に悪印象を与えることなく出玉を抑制することができる。以下、図74を用いて具体的に説明する。
図74(a1)(a2)は、AT状態が純増3枚、特化ゾーンが純増1.5枚とした場合の利益の推移の一例が実線で示されている。また、比較対象としてAT状態が継続し続けた場合の利益の推移の一例が破線で示されている。
図74(a1)の例では、AT状態が継続し続けた場合(破線)と比較すると出玉が抑制されていることが示されている。また、この特化ゾーンではAT状態よりも少ないながらも利益が獲得でき、またAT残ゲーム数が獲得できることから、遊技の興趣が減退しにくくすることができる。
図74(a2)の例でも図74(a1)と同様に、AT状態が継続し続けた場合(破線)と比較すると出玉が抑制されていることが示されている。また、図74(a1)よりも特化ゾーン(AT状態よりも出玉が抑制されている期間)が長くなっている。図74(a1)において二回目のAT状態が設定されている期間に対し、図74(a2)では特化ゾーンが継続しており、この期間において図74(a1)よりも純増枚数が少なくなっていることが示されている。しかし図74(a2)では、出玉の抑制されている期間が長くなってしまう一方で、より多くのAT残ゲーム数が獲得できるため、二回目のAT状態が設定されている期間が図74(a1)よりも長くなり、結果的により多くの利益を獲得することができる。このように、出玉を抑制する期間が長くなってしまっても、遊技の興趣が減退しにくくすることができる。
なお、AT状態(図74のAT(1)やAT(2))では、上乗せの抽選等を行わない構成や、利益を獲得し易くする特典が特化ゾーンよりも獲得しにくい構成としてもよい。この構成では、出玉を抑制する期間を用いてAT状態の長さを管理することができる場合がある。
本実施形態では、特化ゾーンにおいて操作条件を報知しながらも出玉を抑制する構成を採用しているが、この特化ゾーンにおいて操作条件の報知を行わない構成としてもよい。図74(b1)(b2)は、図74(a1)(a2)の例において、特化ゾーンにおける操作条件の報知を行わずに通常状態と同様の出玉にした場合の利益の推移の一例が示されている。なお、図74(a1)(a2)と同様に、比較対象としてAT状態が継続し続けた場合の利益の推移の一例が破線で示されている。
図74(b1)(b2)の例では、特化ゾーンで操作条件の報知が行われないため、図74(a1)(a2)の場合と比較して利益が減少することになる(例えば1ゲームあたり2枚減少する等)ため、出玉が出過ぎる事態をより防止することができる。ただし、特化ゾーンの長さによっては遊技者が損をしている状態に陥ってしまうため(図74(b2))、二回目のAT状態で利益が確実にプラスに転じるようにAT残ゲーム数を獲得させることが好ましい。例えば、特化ゾーンの長さに応じてAT残ゲーム数の増加量や獲得確率を上昇させる、といった構成が挙げられる。
なお、本実施形態ではAT状態とAT状態の間にハーフナビの状態が設定される構成を採用しているが、例えばAT状態の終了後に、このようなハーフナビの状態に必ず移行する構成としてもよい。この構成であっても、出玉を抑制することができる場合がある。また、ハーフナビについては、AT状態(あるいはART)に移行する前の状態(準備期間)であったり、ボーナス内部当選状態やCZ等に用いてもよく、特化ゾーンに限定されるものではない。
一方、特化ゾーンについては、ハーフナビのみを実行する構成に限らず、例えばフルナビを実行可能としつつも、その実行頻度を下げる構成であってもよい。このような構成としては、実行の有無を抽選で決定する構成や、遊技回数あるいはフルナビの対象役の内部当選回数が一定回数に到達する毎にフルナビを実行する構成としてもよい。また、ハーフナビが実行される場合とフルナビが実行される場合の両方が存在する構成であってもよい。
また、本実施形態では、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左のうちの一つが正解の操作順序となっている場合に、正解の操作順序のうち第一停止操作のみを表示する(ハーフナビ)ことで、選択肢が二つ(二択)となる構成を採用している。その他の構成としては、第一停止操作がされるまでは操作順序を示さず(例えば、「???」)、第一停止操作が正解の操作順序に合致した場合に残りの正解の操作順序を表示することで、選択肢が三つ(三択)となる構成としてもよい。また、第一停止操作の候補として、正解の操作順序に合致するものと、そうでないものの二つを表示することで、選択肢が四つ(四択)となる構成としてもよい。さらに、全てのリールが停止するまで正解の操作順序を示さない(例えば、「???」)ことで、選択肢が六つ(六択)となる構成としてもよい。ただし、押し順ベルに内部当選していることが把握できるように何らかの報知(例えば、対応する画像の表示、対応する音声の出力)が行われることが好ましい。
なお、本実施形態とは異なり、特典種別「X」が設定されている場合にハーフナビに従わなければ1枚役に入賞する、といった構成を採用した場合には、ライフの減少を容易に回避できてしまうことになる。このため、本実施形態では、ハーフナビに従った場合と従わなかった場合のいずれにおいても50%の確率で1枚役に入賞する構成を採用している。またこの構成では、仮にハーフナビをミスした場合にも、AT残ゲーム数の加算の機会やライフ減少回避の機会を与えることができる。なお、本実施形態ではハーフナビに従った場合と従わなかった場合のいずれにおいても50%の確率で1枚役に入賞する構成を採用しているが、この確率は50%に限らず偏らせてもよい。また、例えば、特典種別「X」「Y」「Z」が設定されている遊技では、1枚役に入賞しないとライフが減少して大きく不利益になることから、特典種別「X」「Y」「Z」である場合に限ってハーフナビに従わなかった場合でも1枚役に入賞可能となるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、出玉が抑制された期間においてAT残ゲーム数が上乗せされる構成を採用しているが、出玉が抑制された期間において遊技の興趣を減退させないようにするにあたっては、出玉が抑制された期間において何らかの特典が得られる構成であればよい。こうした特典として例えば、有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる、といった特典であってもよいし、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報が得られる特典であってもよい。さらに、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない特典であってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
[特化ゾーンの構成について(4)]
特化ゾーンでは、シナリオに基づいて複数種類の特典種別のいずれかが設定される。このシナリオは、獲得できるAT残ゲーム数の平均値(あるいは期待値)が異なるものが複数用意されている(図27(a))。ここで、図27(a)に示す特典種別では、演出モードAが選択されていれば3ゲーム目でどのシナリオか把握することができ、演出モードBが選択されていれば1ゲーム目でどのシナリオかを把握することができる。なお、複数のシナリオについて最初から共通の特典種別を設定しておくことで、この共通の特典種別が表示されている間はどのシナリオかを把握しにくくすることができる。また、シナリオを推測したり、推測されるシナリオからAT残ゲーム数がどの程度獲得できるかを予想したりして楽しむことができる。なお、本実施形態では、連続する遊技において特典種別を設定する構成となっているが、特典種別が設定されない遊技を挟んで(連続した遊技でなく)特典種別を設定する構成としてもよい。
なお本実施形態では、特化ゾーンに移行する際に特典種別配列[1]〜[6]に特典種別が設定される場合と、ゲームの経過に従って特典種別が設定される場合があり、これらの特典種別の設定の際には予め用意されたシナリオを用いているが、こうしたシナリオを用いずに必要に応じて特典種別の抽選を行う構成を採用してもよい。このような抽選を行う構成を採用した場合、状況に応じて特典種別の当選確率が変化する構成としてもよい。例えば、ライフの値が1である場合に特典種別「H」の当選確率を上昇させたり、特典種別「X」「Y」「Z」の当選確率を低下させたりしてもよい。
また、本実施形態では、演出モードBが選択されている場合に、1つの特典種別に対して枠を1つ(1コマ)用いて画像を表示する構成を採用しているが、例えば特典種別「A」「B」「C」のいずれかが2つ以上連続する場合に2コマ(あるいはそれ以上)を用いて、これらの領域に対応する大きさの特殊画像を表示するといった構成を採用してもよい。具体例として、5、6ゲーム後の特典種別がそれぞれ「A」「C」である場合に、5ゲーム後の特典種別「A」に対応する「吉宗」の画像を表示せずに2コマ分の大きさの特殊画像を左半分だけ表示させ、次の特典種別「C」に対応する「姫」の画像を表示せずに代わりに特殊画像の右半分を表示させる。この例では、特典種別「A」「C」については把握できなくなるものの、特殊画像の左半分が表示された時点で見えた段階で特典種別「A」「B」「C」のいずれかが2つ以上連続することを遊技者に把握させることができる。この場合、特典種別の種類数はそのままで、見せ方のバリエーションを増やすことができる。
[特化ゾーンの構成について(5)]
本実施形態では条件装置番号5〜7に内部当選した場合に、特典種別配列[3]〜[6]のいずれかを昇格する構成を採用している。本実施形態では上乗せ予定ゲーム数配列が[0]〜[2]までしか設けられていないため、昇格によって特典種別配列[3]〜[6]が更新されたとしても、上乗せ予定ゲーム数との間で不整合(例えば、変更後の特典種別が、先に設定されている上乗せ予定ゲーム数と対応していない)が生じたり、これを修正するために再度上乗せ予定ゲーム数の抽選を行う、といった必要がない。なお、特典種別配列の昇格の処理については本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、特典種別配列[3]〜[6]に対して昇格の優先順位を設けてもよい。また、例えば、特典種別「X」「Y」「Z」に対して特典種別「A」「B」「C」の他、「H」に昇格する場合があってもよい。さらに、内部当選した条件装置とは関係なく、遊技毎に昇格抽選を実行してもよい。さらに、獲得しているAT残ゲーム数が少ない(例えば、シナリオ毎の平均以下であったり、AT残ゲーム数の最低値が保証されている場合にこれを下回っている場合)や、ライフが1になった場合には、高確率で特典種別「X」「Y」「Z」を昇格するような処理を行ってもよい。
また、特典種別配列[3]〜[6]に限らず、特典種別配列[1]〜[2]についても昇格の対象としてもよい。この構成では、昇格の対象となった特典種別に対応する上乗せ予定ゲーム数がすでに設定されている場合があるため、変更後の特典種別によっては対応する上乗せ予定ゲーム数を再度抽選することになる。例えば、特典種別「A」に対応する上乗せ予定ゲーム数として5が設定されている状態では、特典種別「B」に昇格すると対応する上乗せ予定ゲーム数に5がないため再度抽選が必要になる。このため、対応する上乗せ予定ゲーム数が設定されている特典種別については他の特典種別よりも少ない頻度で昇格することで、再抽選の割合を少なくしてもよい。なお、演出モードAは特典種別配列[0]〜[1]についての情報しか表示しないため、この演出モードAでは特典種別昇格演出が実行される頻度が少なくなる。しかし、演出モードAではより具体的な情報が表示されるため、この情報が変化すると遊技者を惑わせる結果となることからすると、あまり変化させない方が好ましい。また、単純に特典種別がそれぞれ同じ確率で昇格する構成としてもよい。この場合、演出モードAでは表示されていない特典種別が昇格しても特典種別昇格演出が実行されないため、演出モードBと比較して特典種別昇格演出の実行頻度が低くなる。
[pt高確率モードについて]
本実施形態では、ptを獲得することでCZ抽選やAT抽選が実行される構成を採用しており、このptがより獲得し易くなる高確率モードは遊技者に有利な状態であると言える。この高確率モードについては、pt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数を用いて管理する構成となっているが、こうしたパラメータに限らず高確率モードの開始や終了については任意の条件を採用することができる。
本実施形態で説明したpt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数についても様々な構成を採用することができる。例えば本実施形態では、高確率モード(pt高確率フラグがオン)であるか否かに関わらずpt高確率セット数抽選を実行する構成を採用しているが、高確率モードである場合にpt高確率セット数抽選を実行しない、といった構成であってもよく、さらには高確率モードの方が通常モードよりもpt高確率セット数抽選で付与されるpt高確率セット数が多い(あるいは少ない)構成であってもよい。また、付与されるpt高確率セット数については抽選によって決定する構成に限らず、固定の値が設定される構成としてもよい。
また、状態Bに移行する際やpt高確率セット数を1減算する際にpt高確率残ゲーム数を10付与する構成を採用している(図16のステップS1019、図20のステップS1259)が、この値については任意の値を採用することができるだけでなく、抽選によって異なる値を設定する構成を採用することもできる。また、状態Bに移行する際にpt高確率残ゲーム数を付与する代わりにpt高確率セット数を付与する構成であってもよい。
また、pt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数を設定するにあたっては、設定するか否かを抽選によって決定する構成としてもよいが、状態Aから状態Bに移行したときの高確率モードへの移行確率については、状態Bの通常モードにおいての高確率モードへの移行確率よりも高くすることが好ましい。本実施形態では、状態Aから状態Bに移行したときに100%高確率モードに移行するのに対し、状態Bの通常モードにおいては条件装置に基づく抽選によって移行する(pt高確率セット数が付与される)。すなわち、状態Aから状態Bに移行したときの高確率モードへの移行確率(100%)が、状態Bの通常モードにおいての高確率モードへの移行確率(100%より少ない)よりも高くなっている。
また、高確率モードに移行するにあたっては前兆期間を設けてもよい。また、本実施形態では、pt高確率残ゲーム数が0になったときに累計獲得ptが1000に到達していれば、pt高確率セット数が残っていてもこれを破棄してCZ抽選やAT抽選を実行する構成となっているが、pt高確率残ゲーム数だけでなくpt高確率セット数が0になったときに累計獲得ptが1000に到達している場合にCZ抽選やAT抽選を実行する構成としてもよい。
≪その他≫
本実施形態では再遊技役の内部当選確率が変化しない構成を用いているが、本実施形態および変形例はいわゆるRTが設けられた構成にも適用可能である。また、本実施形態ではボーナス役が設けられていない構成を用いているが、本実施形態および変形例はボーナス役が設けられた構成にも適用可能である。また、図57〜図61の例では条件装置番号1〜4の再遊技役に入賞する条件装置を用いた構成について説明したが、用いる役や条件装置、図柄組合せ等、この構成に限定されるものではない。
本実施形態では、状態Bのリミットとして、状態Bが1500ゲーム継続すること、最小値からの純増枚数が2400を超えたこと、の二つを採用しているが、この数値については予め定められたものであればよく、任意に採用することができる。
また、状態Bについては、遊技者にとって有利、且つメインの終了条件とは別の終了条件(リミット)が設けられた遊技状態の一例であるが、本実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、AT残ゲーム数が終了条件を満たすとAT(あるいはAR)が終了する構成と、当該AT(あるいはAR)が上記の終了条件を満たしていないにも関わらず終了(強制終了)させる構成を採用している場合に、この強制終了させる条件の成立時に自動精算あるいは打ち止めが実行される構成としてもよい。また、例えば、残ゲーム数が終了条件を満たすとボーナスが終了する構成と、当該ボーナスがこの終了条件を満たしていないにも関わらず終了(強制終了)させる構成を採用している場合に、この強制終了させる条件の成立時に自動精算あるいは打ち止めが実行される構成としてもよい。このように、第一の遊技状態(例えば、状態A、非AT、非ボーナス)に対し、これよりも有利な第二の遊技状態(例えば、状態B、AT、ボーナス)が設けられている場合に、この第二の遊技状態の終了条件に応じて自動精算あるいは打ち止めが実行される構成とすればよい。この構成では自動精算あるいは打ち止めが実行されることで、終了条件を把握することができる。
本実施形態では、操作ナビが実行される状態としてCZ、AT状態、特化ゾーンを採用しているが、この構成について限定されるものではなく、所謂AR等であってもよい。また、AT状態となる期間についてAT残ゲーム数で管理する構成を採用しているが、例えば残ナビ回数や残獲得可能枚数で管理する構成や、継続するか否かを抽選で決定する構成を採用してもよい。
本実施形態では、状態B終了時にこれに関するフラグおよび変数が初期化される構成を採用している(図38(b)のステップS1F21)。こうした情報としては本実施形態で用いた変数に限られるものではなく、様々な変数、フラグを用いて自動精算および打ち止めを実行するか否かを判断する構成としてもよい。例えば、自動精算機能を作動させる条件として、AT状態の継続ゲーム数が200以上の場合や、AT状態における操作ナビの回数が50回以上の場合、さらにはAT状態の開始から終了までの獲得差枚数が一定以上の場合、といったものを採用してもよい。また、これらの条件を判断するタイミングとしては、状態Bのような有利区間の終了時に判断する構成に限らず、上記の条件が成立した時点で対応するフラグをオンに設定しておき、有利区間の終了時にこのフラグに従って自動精算および打ち止めを実行する構成としてもよい。なお、ここで説明した変数およびフラグを採用した場合、これらの変数およびフラグは状態B終了時に初期化される。
また、自動精算が実行された場合には、情報出力回路334を通じて信号を出力するようにしてもよい。この信号は、自動精算機能や打ち止め機能が有効化されている場合にのみ出力可能となるように構成してもよい。この構成では、遊技者が自動精算機能や打ち止め機能が有効になっていることを把握できる場合がある。また、有効無効に関係無く、自動精算機能や打ち止め機能の実行条件(=リミッタ到達)が満たされた場合に信号が出力されるようにしてもよい。この構成では、遊技者がリミッタに到達した回数を把握することができる場合がある。
また、自動精算機能については、貯留されている遊技媒体(メダル)を払い出す以外にも、貯留されている遊技のために供する情報を外部の記録媒体に記憶させるようなものとしてもよい(貯留されている遊技媒体の記録の移転)。
なお、自動精算や打ち止めの機能の有効無効については、電源投入時のスイッチの状態が用いられる。このため例えば、リミッタ到達の直前で電源を落として有効無効いずれかに再設定した後に、電源を再度投入してリミッタに到達すると、再設定された状態に従って自動精算や打ち止めが実行される。
なお、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
≪発明の構成と実施形態の対応≫
以下、上記説明に記載されている発明の構成について、対応する構成を参照しつつ記載する。
上記の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
それぞれが一以上の役またははずれに対応する複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300)と、
前記複数のリールが回転駆動された後、前記内部抽選手段によって導出された抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの停止態様に応じて遊技媒体の払い出しの制御を行う払出制御手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
遊技の進行を制御し、遊技媒体の獲得し易さを変更可能な遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技制御手段は、第一の状態(例えば、特典種別「A」「B」「C」)または該第一の状態とは異なる第二の状態(例えば、特典種別「X」「Y」「Z」)のいずれか一方を設定可能な手段であり、
前記複数種類の抽選結果には、所定のグループに属する複数種類の抽選結果(例えば、条件装置番号8〜13)が含まれ、
前記所定のグループに属する抽選結果には、第一の抽選結果(例えば、条件装置番号8)が含まれ、
前記停止制御手段は、
前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが第一の操作条件(例えば、左中右で1枚役の図柄を引込み可能なタイミング)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第一の停止態様(例えば、小役6の図柄組合せ)で停止させ、
前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件(例えば、左右中で1枚役の図柄を引込み可能なタイミング)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第二の停止態様(例えば、1枚役の図柄組合せ)で停止させる手段であり、
前記遊技制御手段は、
前記第一の状態が設定され、且つ前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記第一の停止態様となった場合の方が、前記第二の停止態様となった場合よりも遊技媒体が獲得し易い状態にし(例えば、AT残ゲーム数が多くなる)、
前記第二の状態が設定され、且つ前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記第二の停止態様となった場合の方が、前記第一の停止態様となった場合よりも遊技媒体が獲得し易い状態にする手段であり(例えば、AT残ゲーム数が加算されないものの、ライフ減少を回避することでAT残ゲーム数の獲得機会を確保)、
前記演出手段は、
前記第一の状態が設定されている遊技において、該第一の状態に対応する第一の演出(例えば、特典種別「A」「B」「C」に対応する画像の表示)を実行し、
前記第二の状態が設定されている遊技において、該第二の状態に対応する第二の演出(例えば、特典種別「X」「Y」「Z」に対応する画像の表示)を実行し、
前記所定のグループに属する抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作が有効になる前に、前記所定のグループに属する抽選結果が導出されたことを示すグループ演出(例えば、ハーフナビ)を実行可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(1)]参照)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定のグループに属する抽選結果には、前記第一の抽選結果とは異なる第二の抽選結果(例えば、条件装置番号9)が含まれ、
前記停止制御手段は、
前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記停止ボタンが前記第一の操作条件(例えば、左中右で1枚役の図柄を引込み可能なタイミング)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第三の停止態様(例えば、1枚役の図柄組合せ)で停止させ、
前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記停止ボタンが前記第二の操作条件(例えば、左右中で1枚役の図柄を引込み可能なタイミング)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第四の停止態様(例えば、小役6の図柄組合せ)で停止させる手段であり、
前記遊技制御手段は、
前記第一の状態が設定され、且つ前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記第四の停止態様となった場合の方が、前記第三の停止態様となった場合よりも遊技媒体が獲得し易い状態にし(例えば、AT残ゲーム数が多くなる)、
前記第二の状態が設定され、且つ前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記第三の停止態様となった場合の方が、前記第四の停止態様となった場合よりも遊技媒体が獲得し易い状態にする手段である(例えば、AT残ゲーム数が加算されないものの、ライフ減少を回避することでAT残ゲーム数の獲得機会を確保)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(1)]参照)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記遊技制御手段は、
前記第一の状態が設定され、且つ前記第一の抽選結果が導出された遊技において前記第一の停止態様となった場合に遊技媒体を獲得し易くする所定の特典(例えば、AT残ゲーム数の加算)を付与し、
前記第二の状態が設定され、且つ前記第一の抽選結果が導出された遊技において前記第一の停止態様となった場合に前記所定の特典を付与する手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(1)]参照)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記遊技制御手段は、通常遊技と、該通常遊技よりも有利な特別遊技(例えば、AT状態、図12参照)を設定可能な手段であり、
前記遊技媒体が獲得し易い状態は、前記特別遊技において有利になる状態である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(1)]参照)。
また、上記の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
それぞれが一以上の役またははずれに対応する複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300)と、
前記複数のリールが回転駆動された後、前記内部抽選手段によって導出された抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの停止態様に応じて遊技媒体の払い出しの制御を行う払出制御手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
遊技の進行を制御し、遊技媒体の獲得し易さを変更可能な遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技制御手段は、第一の状態(例えば、特典種別「A」「B」「C」)または該第一の状態とは異なる第二の状態(例えば、特典種別「X」「Y」「Z」)のいずれか一方を設定可能な手段であり、
前記複数種類の抽選結果には、第一の抽選結果と、前記第一の抽選結果と異なる第二の抽選結果が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の状態が設定された遊技において、前記第一の抽選結果が導出された場合には、前記第二の抽選結果が導出された場合よりも遊技媒体が獲得し易い状態にし、
前記第二の状態が設定された遊技において、前記第二の抽選結果が導出された場合には、前記第一の抽選結果が導出された場合よりも遊技媒体が獲得し易い状態にする手段であり、
前記演出手段は、
前記第一の状態が設定されている遊技において、該第一の状態に対応する第一の演出(例えば、特典種別「A」「B」「C」に対応する画像の表示)を実行し、
前記第二の状態が設定されている遊技において、該第二の状態に対応する第二の演出(例えば、特典種別「X」「Y」「Z」に対応する画像の表示)を実行する手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(1)]の最後の段落に記載の変形例参照)。
<ED演出の演出態様>
次に、図75を用いて、ED演出の演出態様について説明する。図75は、ED演出の演出態様の一例を時系列で示した図である。
ED状態で実行される演出は、主として、ED告知演出(本明細書においては、単に「ED告知」という場合がある。)と、ED演出によって構成される。なお、ED状態においては、他の演出(例えば、小役告知演出やボタン演出等)を実行してもよいことは言うまでもない。
ED告知は、遊技状態がED状態に移行することを告知(示唆)する演出のことである。ED告知の演出態様は、特に限定されないが、本例では、図75(1)に示すED告知1と、同図(2)に示すED告知2のいずれかが実行される。図75(1)に示すED告知1は、吉宗のキャラクタ画像とED状態への移行を告知(示唆)する「ED!」という文字表示を含む演出であり、同図(2)に示すED告知2は、吉宗のキャラクタ画像とED状態への移行を告知(示唆)する「祝ED!」という文字表示を含む演出である。
ED演出は、ED告知の実行後のED状態において実行される演出のことである。ED演出の演出態様は、特に限定されないが、本例では、図75(3)〜(4)に示すED演出1の実行後に、同図(5)に示すED演出2が実行される。
図75(3)〜(4)に示すED演出1は、所定ゲーム数(本例では9G)に亘って実行される連続演出であり、1ゲーム毎にシーン(本例ではシーン1〜9)が切り替わる演出である。同図(5)に示すED演出2は、ED演出1の終了後、状態B(有利区間)の終了条件が成立するまで継続される演出であり、吉宗のキャラクタ画像とED状態であることを告知(示唆)する「祝」という文字表示を含む演出である。
なお、図75(1)に示すED告知1と同図(2)に示すED告知2の演出態様を、ED演出の一部として採用してもよい。また、ED開始条件の内容やタイミングに応じて、図75(3)〜(4)に示すED演出1を実行することなく、同図(5)に示すED演出2のみを実行するように構成してもよい。
また、ED演出1は、所定時間毎(例えば、20秒毎)にシーン(シーン1〜9)が切り替わる演出であってもよく、この場合、ED演出1のトータルの時間が、フルウェイトで9回遊技した場合に要する時間と同じであってもよい。また、ED演出1は、複数のシーンで構成された演出に限定されず、一つのシーン(動画像または静止画像)で構成された演出であってもよく、この場合、ED演出1のトータルの時間が、最速で9回遊技した場合に要する時間と同じであってもよいし、ED状態の1ゲーム目においてED演出1が完了するように構成してもよい。
<上乗せ演出>
次に、図76を用いて、上乗せ演出の一例について説明する。図76は、AT中通常時の上乗せ演出の一例を時系列で示した図である。
スロットマシン100では、遊技状態がAT状態の場合に、図24(a)を用いて説明したAT関連処理(ステップS1111)において、AT残ゲーム数の上乗せ抽選を実行し、当該上乗せ抽選に当選した場合に、AT残ゲーム数に上乗せゲーム数が上乗せ(加算)される。
本例では、AT状態のNゲーム目において上乗せ抽選が実行され、当該上乗せ抽選に当選したことから、AT残ゲーム数(本例では400G)に上乗せゲーム数200Gが上乗せ(加算)され、AT残ゲーム数が600Gに増加している。
続いて、図46(a)を用いて説明したAT中演出設定処理の上乗せ演出設定(ステップS3405)では、図47に示す上乗せ演出セットを参照し、複数種類(本例では8種類)の上乗せ演出セットのうちから一つのセットを選択し、選択した上乗せ演出セットの演出の構成およびG数に基づいて上乗せ演出を実行する。
本例では、セットNo.7の上乗せ演出セット(演出の構成=連続演出4G+告知1G、演出G数=5G)が選択されたことから、N〜N+3ゲームにおいて4Gの連続演出を実行した後、N+4ゲームにおいて1Gの告知演出(上乗せ告知)を実行している。
具体的には、N〜N+3ゲームにおいて実行される4Gの連続演出では、図76(1)に示すように、上乗せ抽選に当選したNゲームから演出を開始した後、1ゲーム毎にシーンを切り替え、図76(2)に示すように、最終ゲームのN+3ゲームでは、AT残ゲーム数に上乗せゲーム数が上乗せ(加算)されたことを示唆する演出(本例では吉宗のキャラクタが決闘に勝利したシーンを含む演出)を実行している。また、この連続演出後のN+4ゲームにおいて実行される1Gの告知演出では、図76(3)に示すように、上乗せされた上乗せゲーム数を告知する演出(本例では「+200」の文字表示を含む演出)を実行している。
なお、本例では、上乗せ抽選に当選したNゲームにおいて連続演出を開始する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、上乗せ抽選に当選したNゲームの次のN+1ゲーム以降のゲームから連続演出を開始してもよい。
<ED演出(実施例1)>
次に、図77を用いて、実施例1に係るED演出について説明する。図77は、実施例1に係るED演出を時系列で示した図である。
スロットマシン100では、遊技状態がAT状態の場合に、図24(a)を用いて説明したAT関連処理(ステップS1111)において、AT残ゲーム数の上乗せ抽選を実行し、当該上乗せ抽選に当選した場合に、AT残ゲーム数に上乗せゲーム数が上乗せ(加算)される。
本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて上乗せ抽選が実行され、当該上乗せ抽選に当選したことから、AT残ゲーム数(本例では400G)に上乗せゲーム数300Gが上乗せ(加算)され、AT残ゲーム数が700Gに増加している。
続いて、図46(a)を用いて説明したAT中演出設定処理の上乗せ演出設定(ステップS3405)では、図47に示す上乗せ演出セットを参照し、複数種類(本例では8種類)の上乗せ演出セットのうちから一つのセットを選択し、選択した上乗せ演出セットの演出の構成およびG数に基づいて上乗せ演出を実行する。
本例では、セットNo.1の上乗せ演出セット(演出の構成=告知1G、演出G数=1G)が選択されたことから、N+1ゲームにおいて1Gの告知演出(上乗せ告知)を実行している。この1Gの告知演出では、図77(2)に示すように、上乗せされた上乗せゲーム数を告知する演出(本例では「+300」の文字表示を含む演出)を実行する。
続いて、図36(a)を用いて説明したAT中更新処理のED状態移行判定処理(ステップS1D19)では、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合に、ED開始条件が成立したと判定し、遊技状態をED状態に設定する。
本例では、AT状態のN+1ゲームにおいてED開始条件が成立したことから、遊技状態をED状態に設定している。
続いて、図48を用いて説明したED演出設定処理1では、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立し、かつ、上乗せ演出において連続連出が設定されていない場合に、1GのED告知演出を設定し、次回の遊技からED演出を開始する(ED演出設定処理1のステップS3513、S3515)。
本例では、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立し、かつ、上乗せ演出において連続連出が設定されていないことから、N+1ゲームにおいて1GのED告知演出を設定し、図77(3)に示すように、次回のN+2ゲームから1GのED告知演出(本例では、吉宗のキャラクタ画像とED状態への移行を告知(示唆)する「祝ED!」という文字表示を含むED告知)を開始している。また、ED告知後のN+3ゲーム以降においては、図77(4)に示すように、ED演出を開始している。
本例によれば、上乗せ演出において連続連出が設定されていない場合には、できるだけ早く告知ができるように1GのED告知演出を行うため、遊技者に安心感を与えることができる。また、ED状態への移行を上乗せ抽選の結果に結びつけやすく、遊技者に納得感を与えることができる。
なお、本例のN+1ゲームにおいて上乗せ演出で連続連出が設定された場合には、当該上乗せ演出の告知演出(上乗せ告知)を実行するまでED告知を実行せず、上乗せ告知の代わりにED告知を実行してもよい。また、ED状態移行判定処理においてED開始条件が成立した場合には、上乗せ演出で連続連出を実行するように構成し、連続演出後の上乗せ告知のタイミングでED告知を実行してもよい。このような構成とすれば、遊技者の遊技意欲をED告知まで持続させることができる。
<ED演出(実施例2)>
次に、図78を用いて、実施例2に係るED演出について説明する。図78は、実施例2に係るED演出を時系列で示した図である。
上記実施例1に係るED演出では、上乗せ抽選に当選した場合に1Gの告知演出(上乗せ告知)を実行する例を示したが、本例では、上乗せ抽選に当選した場合に1Gの告知演出(上乗せ告知)を実行せず、代わりに1GのED告知演出を実行するように構成している。
具体的には、本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて上乗せ抽選が実行され、当該上乗せ抽選に当選したことから、AT残ゲーム数(本例では400G)に上乗せゲーム数300Gが上乗せ(加算)され、AT残ゲーム数が700Gに増加しているが、同N+1ゲームにおいて1Gの告知演出(上乗せ告知)は実行しない。
続いて、本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超え、ED開始条件が成立したことから、遊技状態をED状態に設定している。
続いて、本例では、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立し、かつ、上乗せ演出が設定されていないことから、N+1ゲームにおいて、1GのED告知演出を設定するとともに、図78(2)に示すように、当該ED告知演出(本例では、吉宗のキャラクタ画像とED状態への移行を告知(示唆)する「祝ED!」という文字表示を含むED告知)を開始している。また、ED告知後のN+2ゲーム以降においては、図78(3)に示すように、ED演出を開始している。
上乗せ抽選に当選した場合、演出時間の長い連続演出を含む上乗せ演出が選択される場合があるが、本例では、N+1ゲームにおいては、スタートレバー135の操作時に上乗せゲーム300Gが確定しており、第1副制御部400ではED開始条件が成立し、ED状態に移行することを把握することができるため、演出態様と遊技状態(ED状態)が不一致にならないように、上乗せ演出ではなくED演出を行うように構成している。
本例によれば、演出態様と遊技状態(ED状態)を一致させることができ、演出上の違和感を無くすことができる。また、上乗せ演出が実行されない場合には直ちに1GのED告知演出を行うため、遊技者に安心感を与えることができる。
なお、スタートレバー135の操作時ではなく第3停止時に、上乗せゲームを確定する構成を採用した場合(例えば、特化ゾーンの場合)には、第3停止後や払出後にED告知を開始したり、ボタン演出等を行った後にED告知を開始してもよい。また、他の実施例においても、ED開始条件が成立したゲームでED告知を行ってもよいし、ED開始条件が成立したゲームの次のゲームでED告知を行ってもよい。また、他の実施例においても、ED開始条件が成立したゲームで上乗せ告知とED告知の両方を行ってもよい。
<ED演出(実施例3)>
次に、図79を用いて、実施例3に係るED演出について説明する。図79は、実施例3に係るED演出を時系列で示した図である。
スロットマシン100では、遊技状態がAT状態の場合に、図24(a)を用いて説明したAT関連処理(ステップS1111)において、AT残ゲーム数の上乗せ抽選を実行し、当該上乗せ抽選に当選した場合に、AT残ゲーム数に上乗せゲーム数が上乗せ(加算)される。
本例では、AT状態のNゲームにおいて上乗せ抽選が実行され、当該上乗せ抽選に当選したことから、AT残ゲーム数(本例では400G)に上乗せゲーム数200Gが上乗せ(加算)され、AT残ゲーム数が600Gに増加している。
続いて、図46(a)を用いて説明したAT中演出設定処理の上乗せ演出設定(ステップS3405)では、図47に示す上乗せ演出セットを参照し、複数種類(本例では8種類)の上乗せ演出セットのうちから一つのセットを選択し、選択した上乗せ演出セットの演出の構成およびG数に基づいて上乗せ演出を実行する。
本例では、セットNo.7の上乗せ演出セット(演出の構成=連続演出4G+告知1G、演出G数=5G)が選択されたことから、N〜N+3ゲームにおいて4Gの連続演出を実行する。なお、図76を用いて説明したように、セットNo.7の上乗せ演出セットを選択した場合には、本来であれば、4Gの連続演出を実行した後、1Gの告知演出(上乗せ告知)を実行するが、本例では、上乗せ演出の告知を行う代わりに、ED告知を行う(詳細は後述する)。
N〜N+3ゲームにおいて実行される4Gの連続演出では、図79(1)に示すように、上乗せ抽選に当選したNゲームから演出を開始した後、1ゲーム毎にシーンを切り替え、図79(2)に示すように、最終ゲームのN+3ゲームでは、AT残ゲーム数に上乗せゲーム数が上乗せ(加算)されたことを示唆する演出(本例では吉宗のキャラクタが決闘に勝利したシーンを含む演出)を実行する。
続いて、本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて上乗せ抽選が実行され、当該上乗せ抽選に当選したことから、AT残ゲーム数(本例では600G)に上乗せゲーム数100Gが上乗せ(加算)され、AT残ゲーム数が700Gに増加している。
図36(a)を用いて説明したAT中更新処理のED状態移行判定処理(ステップS1D19)では、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合に、ED開始条件が成立したと判定し、遊技状態をED状態に設定する。
本例では、AT状態のN+1ゲームにおいてED開始条件が成立したことから、遊技状態をED状態に設定している。
続いて、図48を用いて説明したED演出設定処理1では、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立し、かつ、上乗せ演出において連続連出が設定されている場合に、設定中の上乗せ演出の告知演出を、ED告知用演出に上書きすることで、上乗せ演出の告知を行う代わりに、ED告知を行う(ED演出設定処理1のステップS3509、S3511)。
本例では、AT中更新処理のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立し、かつ、上乗せ演出において連続連出が設定されていることから、設定中の上乗せ演出の告知演出を、ED告知用演出に上書きすることで、図79(3)に示すように、N+4ゲームにおいて、上乗せ演出の告知を行う代わりに、ED告知演出(本例では、吉宗のキャラクタ画像とED状態への移行を告知(示唆)する「祝ED!」という文字表示を含むED告知)を行う。また、ED告知後のN+5ゲーム以降においては、図79(4)に示すように、ED演出を開始している。
本例によれば、実行中の連続演出を優先して実行することで、連続演出の流れを断ち切ってしまうことが無く、遊技者に違和感を与えることがないことに加えて、連続演出の実行中に急にエンディング演出を行うことが無いため、遊技者への動揺を軽減させることができる。また、実行中の演出を継続した後、上乗せ演出の告知を行う代わりに、ED告知を行うため、実行中の演出の流れを損なうことなく、自然な流れで告知を行うことができ、遊技者に違和感や驚きを与えることがない。
なお、ED告知のタイミングは、本例に限定されず、例えば、上乗せ演出の告知を実行した後に、別の連続演出を実行し、その後にED告知を行ってもよい。また、本実施形態に係る連続演出は、上乗せ演出の連続演出に限定されず、例えば、遊技状態が第一の遊技状態(例えばCZ)から第二の遊技状態(例えばAT)に変化することを示唆する連続演出や、ATが継続することを示唆する連続演出等であってもよい。
<ED演出(実施例4)>
次に、図80を用いて、実施例4に係るED演出について説明する。図80は、実施例4に係るED演出を時系列で示した図である。
図48を用いて説明したED演出設定処理1では、AT中更新処理(または特化中更新処理)のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立せずに、状態B終了判定処理において、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定された場合には、設定されている演出状態(例えば、CZ、AT、特化ゾーン)や、設定されている演出(例えば、上乗せ演出の連続演出)等に関わらず、割り込み演出(1GのED告知演出)を設定し、次回の遊技からED演出を開始する。(ED演出設定処理1のステップS3521、S3523)。
一方、状態B終了判定処理において、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定される前に、AT中更新処理(または特化中更新処理)のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立した場合には、4Gの前兆演出を行った後に、1GのED告知演出を行う場合がある(例えば、ED演出設定処理1のステップS3517、S3519)。
本例では、AT状態のNゲームにおいて、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超え、ED開始条件が成立したことから、遊技状態をED状態に設定した後、図80(2)〜(3)に示すように、N+1〜N+4ゲームにおいて、4Gの前兆演出(連続演出)を行った後に、図80(4)に示すように、N+5ゲームにおいて、1GのED告知演出を行っている。なお、本例の前兆演出は、上乗せ演出の4Gの連続演出と同じ演出態様としている。
本例によれば、連続演出等で遊技を盛り上げた後にED告知を行うため、遊技者を驚かせることない上に、ED状態に移行したことを強調できる場合がある。また、ED告知前の連続演出(前兆演出)として、上乗せ演出の連続演出と同じ演出を実行するため、上乗せ抽選に当選したと思わせつつ、ED状態に移行するといった驚きを遊技者に与えることができる。なお、本発明はこれに限定されず、ED告知前の連続演出(前兆演出)として、上乗せ演出の連続演出とは異なる専用の演出を実行してもよい。
<ED演出(実施例5)>
次に、図81を用いて、実施例5に係るED演出について説明する。図81は、実施例5に係るED演出を時系列で示した図である。
図48を用いて説明したED演出設定処理1では、AT中更新処理(または特化中更新処理)のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立せずに、状態B終了判定処理において、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定された場合には、設定されている演出状態(例えば、CZ、AT、特化ゾーン)や、設定されている演出(例えば、上乗せ演出の連続演出)等に関わらず、割り込み演出(1GのED告知演出)を設定し、次回の遊技からED演出を開始する。(ED演出設定処理1のステップS3521、S3523)。
本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定されたことから、遊技状態をED状態に設定した後、割り込み演出(1GのED告知演出)を設定し、図81(2)に示すように、次のN+2ゲームにおいて、1GのED告知演出を行った後、図81(3)〜(4)に示すように、N+3〜N+11ゲームに亘ってED演出を行っている。
本例のED演出は、状態Bの残ゲーム数と同じゲーム数(本例では9ゲーム)に亘って実行される連続演出であり、状態Bの残ゲーム数が0になるN+11ゲームで全てのシーンが終了する。すなわち、本例では、状態Bの残ゲーム数に合わせたシーン数(本例では9シーン)で構成されたED演出が実行されるため、状態B(有利区間)の終了タイミングとED演出の終了タイミングを一致させることができ、違和感の無い演出を提供することができる。
なお、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定されたゲーム(本例ではN+1ゲーム)においてED告知を行うように構成した場合であって、状態B(有利区間)の終了タイミングとED演出の終了タイミングを一致させたい場合には、状態Bの残ゲーム数(本例ではN+2〜N+11ゲームの10ゲーム)に合わせたシーン数(本例では10シーン)で構成されたED演出を実行するように構成すればよい。
例えば、状態Bにおける残りの遊技回数が10Gのときに、10Gの連続演出と1GのED告知演出を実行したい場合に、1GのED告知演出を遅らせると、10Gの連続演出を全て実行する前にAT状態が終了してしまうおそれがあるが、本例によれば、直ちにED告知演出を実行するため、そのような事態を回避することができる。
<ED演出(実施例6)>
次に、図82を用いて、実施例6に係るED演出について説明する。図82は、実施例6に係るED演出を時系列で示した図である。
図48を用いて説明したED演出設定処理1では、AT中更新処理(または特化中更新処理)のED状態移行判定処理においてED開始条件が成立せずに、状態B終了判定処理において、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定された場合には、設定されている演出状態(例えば、CZ、AT、特化ゾーン)や、設定されている演出(例えば、上乗せ演出の連続演出)等に関わらず、割り込み演出(1GのED告知演出)を設定し、次回の遊技からED演出を開始する(ED演出設定処理1のステップS3521、S3523)。
本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて、上乗せ演出(連続演出)の実行中に、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定されたことから、遊技状態をED状態に設定した後、割り込み演出(1GのED告知演出)を設定し、図82(2)〜(3)に示すように、次のN+2ゲームにおいて、実行中の上乗せ演出(連続演出)に割り込む形で、当該上乗せ演出(連続演出)を中止して1GのED告知演出を行った後、図82(4)に示すように、N+3ゲームからED演出を開始している。
本例によれば、上乗せ演出とED告知のタイミングが重なった場合であっても、直ちにED告知演出を実行するため、ED演出を全て実行する前にAT状態が終了してしまうような事態を回避することができる。
<ED演出(実施例7)>
次に、図83を用いて、実施例7に係るED演出について説明する。図83は、実施例7に係るED演出を時系列で示した図である。
図49を用いて説明したED演出設定処理2では、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以下の場合に、1GのED告知演出を設定した後、ED告知の次回の遊技からED演出(ゲーム数が不定の演出)を開始する設定を行う(ED演出設定処理2のステップS3605、S3607)。
本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以下になったと判定されたことから、遊技状態をED状態に設定した後、図83(3)に示すように、次のN+2ゲームにおいて1GのED告知演出を行った後、図83(4)に示すように、次のN+3ゲームからED演出(ゲーム数が不定の演出)を開始している。なお、本例のED演出では、一つのシーン(動画像または静止画像)で構成された演出(垂れ流し映像)を採用している。
本例によれば、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以下の場合には、リミッタ到達によってATが終了する前に、できるだけ早く告知ができるように1GのED告知演出を行うため、遊技者に安心感を与えることができる。また、ED告知の後にゲーム数が不定のED演出を実行するため、リミッタ到達と同時にED演出を終了させることができ、遊技者に演出上の違和感を与えることがない。また、遊技毎にシーンが切り替わる演出の場合、遊技の進行時間によっては全ての演出を楽しめない可能性があるが、本例では、ED演出として一つのシーン(動画像)で構成された演出(垂れ流し映像)を採用しているため、そのような事態を回避することができ、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。
また、本例によれば、所定の遊技回数以下でエンディング演出が開始された場合は、有利状態終了条件が満たされるまでの遊技回数が少ないため、直ちにエンディング演出を開始して遊技者に知らせることで安心させ、いきなりリミッタで遊技が終了することがなく、遊技者を驚かせることがない。
<ED演出(実施例8)>
次に、図84を用いて、実施例8に係るED演出について説明する。図84は、実施例8に係るED演出を時系列で示した図である。
図49を用いて説明したED演出設定処理2では、状態Bにおける残りの遊技回数が50Gよりも多く、レア役に内部当選し、かつ、AT残ゲーム数の上乗せ抽選に当選した場合に、上乗せ演出の1Gの告知演出を、ED告知用演出に上書きすることで、上乗せ演出の1Gの告知に代えて、ED告知を行うともに、状態Bにおける残りの遊技回数が50G以上であることから、ED告知の次回の遊技からED演出(50G演出)を開始する設定を行う。
本例では、AT状態のN+1ゲームにおいて、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超え、ED開始条件が成立したことから、遊技状態をED状態に設定した後、図84(3)に示すように、実行中のAT演出を継続し、ED状態のN+5ゲームにおいて、状態Bにおける残りの遊技回数が50Gよりも多く、レア役(本例ではチェリー)に内部当選し、かつ、AT残ゲーム数の上乗せ抽選に当選したと判定されたことから、図84(4)に示すように、上乗せ演出の1Gの告知に代えて、1GのED告知演出を行った後、図84(5)に示すように、次のN+6ゲームからED演出(50G演出)を開始している。
状態Bにおける残りの遊技回数が多い状態でED状態に移行した場合、演出上の変化が少ないままATが進行する場合があるため、遊技者の遊技意欲が減退するおそれがあるが、本例によれば、ATや特化の演出を継続しつつ、ED告知演出を行うことができるため、多様な演出を行うことができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。また、実行中の演出を継続しつつ、上乗せ演出の告知の代わりにED告知を行うため、実行中の演出の流れを損なうことなく、自然な流れで告知を行うことができ、遊技者に違和感や驚きを与えることがない。
また、本例によれば、リミッタまでの遊技回数が所定の回数(本例では50G)よりも多い場合には、AT状態かエンディング状態かを判別できない状況を維持し、遊技者に期待感かを抱かせつつも、エンディング演出を最後まで実行することが可能である。
なお、本例では、上乗せ演出の1Gの告知に代えて、ED告知を行う例を示したが、上乗せ演出が連続演出と告知演出で構成される場合には、先に連続演出を実行し、その後の上乗せ演出の告知演出に代えて、ED告知を行ってもよい。
<ED演出(実施例9)>
次に、図85を用いて、実施例9に係るED演出について説明する。図85は、実施例9に係るED演出を時系列で示した図である。
図48を用いて説明したED演出設定処理1では、特化中更新処理のED状態移行判定処理において、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えたと判定された場合には、4Gの前兆演出(特化演出)を行った後に、1GのED告知演出を行う(ED演出設定処理1のステップS3517、S3519)。
本例では、特化ゾーンのN+1ゲームにおいて、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えたと判定されたことから、遊技状態をED状態に設定した後、図85(2)に示すように、次のN+2ゲームから4Gの前兆演出(特化演出)を開始した後に、図85(3)に示すように、N+6ゲームにおいて1GのED告知演出を行っている。すなわち、本例では、特化ゾーンにおいてED開始条件が成立した場合には、主制御部300では遊技状態をED状態に移行させる一方で、第1副制御部400では特化ゾーンが継続しているかのような演出を実行する。
具体的には、特化ゾーンにおいては主制御部300が管理する特典種別に基づいてアイコン表示を行うが、本例では、N+1ゲーム以降は、遊技状態がED状態に移行することから、主制御部300から第1副制御部400に特典種別に関する情報が送信されなくなる。そこで、本例では、第1副制御部400が、抽選等によって偽の特典種別に関する情報を選択し、当該情報に基づいてアイコン表示を行い、特化ゾーンが継続しているかのような演出を実行する。
特化ゾーン中のベルナビではハーフナビを採用しており、特化ゾーンでは、チャンスゾーン、AT状態、ED状態よりも遊技者が利益を得にくく、メダルの純増枚数が減る期間となるが、主制御部300においては遊技状態がED状態であるため、ベルナビではフルナビが実行される。このため、4Gの前兆演出(特化演出)においてフルナビが実行されることで、遊技者はED状態への移行を事前に察知できる場合があることに加えて、ハーフナビにならないことから遊技者が不利になることがない。
<本願発明1>
以上説明したように、本願発明1に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数のリール(例えば、図1に示すリール110〜112)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該複数のリールの停止態様によって遊技結果が導出されることにより1遊技が終了し、該遊技結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、演出手段による演出を制御する演出制御手段(例えば、図4に示す第1副制御部400)と、を備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))が含まれ、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において該第二の遊技状態の権利の一部が消費されたことで満たされる所定の条件が満たされた場合(例えば、AT終了条件が成立した場合(例えば、AT残ゲーム数が0になった場合、ATのセット数が0になった場合、ATの開始から終了までの遊技媒体の獲得差枚数が0になった場合等)や、図12に示すチャンスゾーンにおいてAT非当選となった場合や、図12に示す通常(状態B)において状態Bの終了条件が成立した場合、特化ゾーンのセット数が0になった場合)に該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態において前記所定の条件が満たされていない場合であっても該所定の条件とは異なる有利状態終了条件(例えば、第二の遊技状態(有利区間)において獲得した遊技媒体の差枚数に関する条件、獲得した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量(例えば、獲得ATゲーム数、獲得ATセット数、獲得可能な差枚数等)に関する条件、消費した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量に関する条件、第二の遊技状態における残りゲーム数に関する条件)が満たされることで(例えば、第二の遊技状態における遊技回数が予め定めた遊技回数(例えば、1500G)に到達した場合や、第二の遊技状態における遊技媒体の純増枚数が予め定めた枚数(例えば、2400枚)に到達した場合)該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態においてエンディング開始条件が満たされると(例えば、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合や、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定された場合)、前記所定の条件によって該第二の遊技状態を終了せずに前記有利状態終了条件を満たすまで該第二の遊技状態を継続することが可能な手段であり、前記演出制御手段は、複数回の遊技に亘る所定の連続演出(例えば、図47に示す上乗せ演出の連続演出)を実行可能で、前記第二の遊技状態において前記エンディング開始条件が満たされると、エンディング演出(例えば、図75に示すED演出)を開始可能で、前記エンディング開始条件が満たされた第一の遊技において前記所定の連続演出が実行されていない場合には、該第一の遊技または該第一の遊技の次遊技から前記エンディング演出を開始する(図78に示す例では、エンディング開始条件が満たされたN+1ゲームからED演出を開始する)一方、前記第一の遊技において前記所定の連続演出が実行されている場合には、該所定の連続演出の最後の遊技以降に前記エンディング演出を開始する場合(図79に示す例では、N+1ゲームでエンディング開始条件が満たされ、連続演出を実行し、当該連続演出の最後の遊技以降のN+4ゲームからED演出を開始する)がある手段である、ことを特徴とする遊技台である。
第二の遊技状態においてエンディング開始条件が満たされると、所定の条件によって該第二の遊技状態が終了しないことになるため、できるだけ早くエンディング演出を実行することで遊技者に当該状態(エンディング状態)であることを知らせたいが、連続演出の実行中にエンディング状態に入ったことを示す演出を行うと、演出の流れを断ち切ってしまうことがある。本願発明1に係る遊技台によれば、実行中の連続演出を優先して実行することで、連続演出の流れを断ち切ってしまうことが無く、遊技者に違和感を与えることがないことに加えて、連続演出の実行中に急にエンディング演出を行うことが無いため、遊技者への動揺を軽減させることができる。
また、前記所定の連続演出は、前記第二の遊技状態の継続に関する告知演出(例えば、図76(3)に示す上乗せ告知のほか、ATの残りに関する告知(例えば、ATの残ゲーム上乗せ、ATセット上乗せ、AT差枚数上乗せ、ATセット継続率の示唆、ナビ回数の示唆、ATの残ゲームの減少、ATセットの減少、AT差枚数の減少、ATセット継続率の減少の示唆等))を含んだ演出であり、前記演出制御手段は、前記第一の遊技において前記所定の連続演出が実行されている場合には前記所定の連続演出における前記告知演出を行う予定の遊技よりも後の遊技から前記エンディング演出を開始する手段であってもよい。
このような構成とすれば、権利を付与するか否かの演出は遊技者にとって興味のある演出であるが、そのような演出を最後まで行ってからエンディング演出を開始することで、遊技者が見たい演出をエンディング告知で邪魔しないようにすることができ、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。
また、前記所定の連続演出は、前記第二の遊技状態に関する権利が付与されたか否かに関する告知演出(例えば、図76(3)に示す上乗せ告知)を含んだ演出であり、前記演出制御手段は、前記第一の遊技において前記所定の連続演出が実行されている場合には前記所定の連続演出における前記告知演出を行う予定の遊技において、前記エンディング演出を開始し、該告知演出を行わない手段であってもよい。
このような構成とすれば、権利を付与するか否かの演出の告知部分でエンディング演出を開始するため、エンディングを告知するために専用の連続演出を用意しなくとも、実行されていた連続演出自体がエンディング演出の開始を告知するための演出だったかのように遊技者に思わせることが可能となる。
また、それぞれが一以上の役またははずれに対応する複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記複数のリールが変動開始された後、前記内部抽選手段によって導出された抽選結果に基づいて、停止操作が行われた前記停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、を備え、前記複数種類の抽選結果には、第一の抽選結果(例えば、押し順ベル)が含まれ、前記停止制御手段は、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが第一の操作条件に従って操作された場合に、前記複数のリールを第一の停止態様で停止させ、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件に従って操作された場合に、前記複数のリールを第二の停止態様で停止させる手段であり、前記複数のリールが前記第二の停止態様よりも前記第一の停止態様で停止した場合の方が、多くの入賞を発生させる遊技結果を導出し、前記演出制御手段は、前記第二の遊技状態において前記第一の抽選結果が導出された場合には、前記停止操作が有効になる前に前記第一の操作条件が特定可能な第一の表示を行うことが可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態の終了条件を満たすまで遊技者が利益を得やすい状態を維持することができ(出玉が取れる嬉しい区間になり)、上乗せ告知がされるよりも遊技者の喜びを高めることができる。
また、前記演出制御手段は、前記エンディング開始条件が満たされる前よりも該エンディング開始条件が満たされた後の方が、前記第一の抽選結果が導出された遊技において前記第一の表示を行う頻度が高い手段であってもよい。
このような構成とすれば、エンディング演出が行われなくても、第一の表示(ナビ)の発生頻度によってエンディング状態を予想することが可能となる。
また、前記有利状態終了条件は、前記第二の遊技状態における遊技回数(例えば、状態B継続可能ゲーム数)が所定の遊技回数(例えば、1500G)に到達した場合に満たされる条件であってもよいし、前記第二の遊技状態において遊技者が使用した前記遊技価値の数と該第二の遊技状態において付与された前記遊技価値の数の差(例えば、MYカウンタの値)が所定の数(例えば、2400枚)に到達した場合に満たされる条件であってもよい。
<本願発明2>
以上説明したように、本願発明2−1に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数のリール(例えば、図1に示すリール110〜112)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該複数のリールの停止態様によって遊技結果が導出されることにより1遊技が終了し、該遊技結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))を含む複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、前記第二の遊技状態における前記遊技価値の使用数と該遊技価値の払出数に基づいて、遊技者が獲得している前記遊技価値の総数を更新する獲得数更新手段(例えば、図39(a)に示すMYカウンタ更新処理)と、演出手段による演出を制御する演出制御手段(例えば、図4に示す第1副制御部400)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において該第二の遊技状態の権利の一部が消費されたことで満たされる所定の条件が満たされた場合(例えば、AT終了条件が成立した場合(例えば、AT残ゲーム数が0になった場合、ATのセット数が0になった場合、ATの開始から終了までの遊技媒体の獲得差枚数が0になった場合等)や、図12に示すチャンスゾーンにおいてAT非当選となった場合や、図12に示す通常(状態B)において状態Bの終了条件が成立した場合、特化ゾーンのセット数が0になった場合)に該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態において前記所定の条件が満たされていない場合であっても該所定の条件とは異なる有利状態終了条件(例えば、第二の遊技状態(有利区間)において獲得した遊技媒体の差枚数に関する条件、獲得した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量(例えば、獲得ATゲーム数、獲得ATセット数、獲得可能な差枚数等)に関する条件、消費した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量に関する条件、第二の遊技状態における残りゲーム数に関する条件)が満たされることで(例えば、第二の遊技状態における遊技回数が予め定めた遊技回数(例えば、1500G)に到達した場合や、第二の遊技状態における遊技媒体の純増枚数が予め定めた枚数(例えば、2400枚)に到達した場合)該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態において複数種類のエンディング開始条件のうちのいずれか一つが満たされると、前記所定の条件によって該第二の遊技状態を終了せずに前記有利状態終了条件を満たすまで該第二の遊技状態を継続する手段であり、前記有利状態終了条件は、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件(以下、「第一の条件」という。例えば、状態B継続可能ゲーム数)を含む条件であり、前記複数種類のエンディング開始条件には、第一のエンディング開始条件及び第二のエンディング開始条件が含まれ、前記第一のエンディング開始条件は、前記第一の条件を満たすまでの遊技回数が第一の遊技回数(例えば、10G)になることで(例えば、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定された場合に)満たされる条件であり、前記第二のエンディング開始条件は、前記獲得数更新手段により更新された前記総数が閾値となる所定の獲得数に到達した場合(例えば、MYカウンタの値が2200枚を超えた場合)に満たされる条件であり、前記第二のエンディング開始条件は、前記第一のエンディング開始条件よりも先に満たされる場合がある条件であり、前記演出制御手段は、前記第二の遊技状態において前記複数種類のエンディング開始条件のうちのいずれか一つが満たされると、エンディング演出を開始可能な手段であり、前記エンディング演出は、第二の遊技回数に亘って実行される演出であり、前記演出制御手段は、前記第二のエンディング開始条件よりも先に前記第一のエンディング開始条件を満たした場合には、該第一のエンディング開始条件を満たした遊技または該遊技の次遊技から前記エンディング演出を開始する(図81に示す例では、第一のエンディング開始条件が満たされたN+1ゲームの次のN+2ゲームからED演出を開始する)一方、前記第一のエンディング開始条件よりも先に前記第二のエンディング開始条件を満たした場合には、該第二のエンディング開始条件を満たした遊技よりも後の遊技で前記エンディング演出を開始する(例えば、MYカウンタの値が2200枚を超えた場合に、当該遊技よりも後の遊技でエンディング演出を開始する)場合がある手段である、ことを特徴とする遊技台である。
また、本願発明2−2に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数のリール(例えば、図1に示すリール110〜112)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該複数のリールの停止態様によって遊技結果が導出されることにより1遊技が終了し、該遊技結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))を含む複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、前記第二の遊技状態の継続に関する権利を付与する権利付与手段(例えば、図24(a)に示すAT関連処理のAT残ゲーム数の上乗せ抽選)と、演出手段による演出を制御する演出制御手段(例えば、図4に示す第1副制御部400)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において該第二の遊技状態の前記権利が消費されたことで満たされる所定の条件が満たされた場合(例えば、AT終了条件が成立した場合(例えば、AT残ゲーム数が0になった場合、ATのセット数が0になった場合、ATの開始から終了までの遊技媒体の獲得差枚数が0になった場合等)や、図12に示すチャンスゾーンにおいてAT非当選となった場合や、図12に示す通常(状態B)において状態Bの終了条件が成立した場合、特化ゾーンのセット数が0になった場合)に該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態において前記所定の条件が満たされていない場合であっても該所定の条件とは異なる有利状態終了条件(例えば、第二の遊技状態(有利区間)において獲得した遊技媒体の差枚数に関する条件、獲得した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量(例えば、獲得ATゲーム数、獲得ATセット数、獲得可能な差枚数等)に関する条件、消費した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量に関する条件、第二の遊技状態における残りゲーム数に関する条件)が満たされることで(例えば、第二の遊技状態における遊技回数が予め定めた遊技回数(例えば、1500G)に到達した場合や、第二の遊技状態における遊技媒体の純増枚数が予め定めた枚数(例えば、2400枚)に到達した場合)該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態において複数種類のエンディング開始条件のうちのいずれか一つが満たされると、前記所定の条件によって該第二の遊技状態を終了せずに前記有利状態終了条件を満たすまで該第二の遊技状態を継続することが可能な手段であり、前記有利状態終了条件は、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件(以下、「第一の条件」という。例えば、状態B継続可能ゲーム数)を含む条件であり、前記複数種類のエンディング開始条件には、第一のエンディング開始条件及び第二のエンディング開始条件が含まれ、前記第一のエンディング開始条件は、前記第一の条件を満たすまでの遊技回数が所定の遊技回数(例えば、10G)になることで満たされる条件であり、前記第二のエンディング開始条件は、前記第二の遊技状態において消費された前記権利(例えば、すでに消費されたATゲーム、ATセット、すでに実行されたナビ、すでに獲得した差枚数等)と未消費の前記権利(例えば、獲得しているが消費していないATゲーム、ATセット、今後の遊技で獲得が予想される差枚数等)の量によって(例えば、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合に)満たされる条件であり、前記第二のエンディング開始条件は、前記第一のエンディング開始条件よりも先に満たされる場合がある条件であり、前記演出制御手段は、前記第二の遊技状態において前記複数のエンディング開始条件のうちのいずれか一つが満たされると、該複数のエンディング開始条件のうちのいずれか一つが満たされていることを示唆するエンディング演出を開始可能で、前記第二のエンディング開始条件よりも先に前記第一のエンディング開始条件を満たした場合には、該第一のエンディング開始条件を満たした遊技または該遊技の次遊技から前記エンディング演出を開始する(図81に示す例では、第一のエンディング開始条件が満たされたN+1ゲームの次のN+2ゲームからED演出を開始する)一方、前記第一のエンディング開始条件よりも先に前記第二のエンディング開始条件を満たした場合には、該第二のエンディング開始条件を満たした遊技よりも後の遊技で前記エンディング演出を開始する(図80に示す例では、第二のエンディング開始条件が満たされたNゲームよりも後のN+5ゲームからED演出を開始する)場合がある手段であり、前記エンディング演出は、前記第一のエンディング開始条件が成立してから前記所定の条件が満たされるまでに完了するあらかじめ定められた遊技回数(例えば、図81に示すN+2〜N+11ゲームの10G)に亘って実行される演出である、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明2−1および2−2に係る遊技台によれば、第一のエンディング開始条件でエンディング演出を開始する場合は、第二の遊技状態における遊技を消化してから有利状態終了条件を満たすまでにエンディング演出を終了させることが可能となるとともに、第二のエンディング開始条件は、第一のエンディング開始条件よりも先に満たされる場合があり、第二のエンディング開始条件では直ぐにエンディング演出を開始する必要がないため、内部的にエンディング状態を満たしているかもしれないという楽しみを残すことが可能で、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。
また、前記演出手段は、前記第二のエンディング開始条件が前記第一のエンディング開始条件よりも先に満たれた場合に、複数回の遊技に亘る第一の連続演出を実行可能な手段であり、前記第一の連続演出は、前記第二のエンディング開始条件が満たされたことを告知する告知演出を含む演出であってもよい。
このような構成とすれば、第二のエンディング開始条件を先に満たした場合は、有利状態終了までに時間的な余裕があるため、直ちにエンディング演出を開始するのではなく連続演出を行ってからエンディングの告知を行うことで、遊技者の期待感を徐々に盛り上げていくことができる。
また、前記演出手段は、前記第一の連続演出を実行する場合に、前記第一のエンディング開始条件が満たされるよりも前に該第一の連続演出を終了させ、前記エンディング演出を開始する手段であってもよい。
このような構成とすれば、連続演出の途中であっても前記第一のエンディング開始条件が満たされるタイミングではエンディング演出を開始することでエンディング演出を最後まで実行することができ、遊技者に違和感を与えることがない。
また、前記第二の遊技回数は、前記第一の遊技回数であってもよい。
このような構成とすれば、エンディング演出の長さが第一のエンディング開始条件と同じ長さとなることで、第一のエンディング開始条件が満たされた場合、エンディングを直ちに告知することで、エンディング演出を最後まで実行することができ、遊技者に違和感を与えることがない。
また、それぞれが一以上の役またははずれに対応する複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記複数のリールが変動開始された後、前記内部抽選手段によって導出された抽選結果に基づいて、停止操作が行われた前記停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、を備え、前記複数種類の抽選結果には、第一の抽選結果(例えば、押し順ベル)が含まれ、前記停止制御手段は、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが第一の操作条件に従って操作された場合に、前記複数のリールを第一の停止態様で停止させ、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件に従って操作された場合に、前記複数のリールを第二の停止態様で停止させる手段であり、前記複数のリールが前記第二の停止態様よりも前記第一の停止態様で停止した場合の方が、多くの入賞を発生させる遊技結果を導出し、前記演出制御手段は、前記第二の遊技状態において前記第一の抽選結果が導出された場合には、前記停止操作が有効になる前に前記第一の操作条件が特定可能な第一の表示を行うことが可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態の終了条件を満たすまで遊技者が利益を得やすい状態を維持することができ(出玉が取れる嬉しい区間になり)、上乗せ告知がされるよりも遊技者の喜びを高めることができる。
また、前記演出制御手段は、前記エンディング開始条件が満たされる前よりも該エンディング開始条件が満たされた後の方が、前記第一の抽選結果が導出された遊技において前記第一の表示を行う頻度が高い手段であってもよい。
このような構成とすれば、エンディング演出が行われなくても、第一の表示(ナビ)の発生頻度によってエンディング状態を予想することが可能となる。
<本願発明3>
以上説明したように、本願発明3に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数のリール(例えば、図1に示すリール110〜112)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該複数のリールの停止態様によって遊技結果が導出されることにより1遊技が終了し、該遊技結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))を含む複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、演出手段による演出を制御する演出制御手段(例えば、図4に示す第1副制御部400)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において前記第二の遊技状態の権利の一部が消費されたことで満たされる所定の条件が満たされた場合(例えば、AT終了条件が成立した場合(例えば、AT残ゲーム数が0になった場合、ATのセット数が0になった場合、ATの開始から終了までの遊技媒体の獲得差枚数が0になった場合等)や、図12に示すチャンスゾーンにおいてAT非当選となった場合や、図12に示す通常(状態B)において状態Bの終了条件が成立した場合、特化ゾーンのセット数が0になった場合)に該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態において前記所定の条件が満たされていない場合であっても該所定の条件とは異なる有利状態終了条件が満たされることで該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態においてエンディング開始条件が満たされると、前記所定の条件によって該第二の遊技状態を終了せずに前記有利状態終了条件(例えば、第二の遊技状態(有利区間)において獲得した遊技媒体の差枚数に関する条件、獲得した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量(例えば、獲得ATゲーム数、獲得ATセット数、獲得可能な差枚数等)に関する条件、消費した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量に関する条件、第二の遊技状態における残りゲーム数に関する条件)を満たすまで該第二の遊技状態を継続することが可能な手段であり、前記有利状態終了条件は、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件(以下、「第一の条件」という。例えば、状態B継続可能ゲーム数)を含む条件であり、前記演出制御手段は、前記遊技制御手段によって前記エンディング開始条件が満たされると、エンディング演出を開始可能な手段で、前記エンディング開始条件を満たした第一の遊技において、前記第一の条件が満たされるまでの遊技回数が所定の遊技回数(例えば、50G)以下であった場合(以下「第一の場合」という。)には、該第一の遊技または該第一の遊技の次遊技から前記エンディング演出を開始する(図83に示す例では、エンディング開始条件が満たされたN+1ゲームの次のN+2ゲームからED演出を開始する)一方、該第一の遊技において、前記第一の条件が満たされるまでの遊技回数が前記所定の遊技回数よりも多い場合には、該第一の遊技よりも後の遊技で前記エンディング演出を開始する(図84に示す例では、エンディング開始条件が満たされたN+1ゲームよりも後のN+5ゲームからED演出を開始する)場合がある、ことを特徴とする遊技台である。
エンディング演出に突入すると第二の遊技状態まで継続することが確定するため、早い段階でエンディング演出を開始してしまうと、所定の条件で終了してしまうかもしれないドキドキ感が失われてしまうが、本願発明3に係る遊技台によれば、エンディングを遅らせて告知することが可能なため、遊技者の遊技意欲を持続させることができる上に、所定の遊技回数以下でエンディング演出が開始された場合は、有利状態終了条件が満たされるまでの遊技回数が少ないため、直ちにエンディング演出を開始して遊技者に知らせることで安心させ、いきなりリミッタで遊技が終了することがなく、遊技者を驚かせることがない。
また、前記エンディング演出は、該エンディング演出が開始されてから該エンディング演出が終了するまでに最大で前記所定の遊技回数の遊技を行うことが可能な演出であってもよい。
このような構成とすれば、有利状態終了条件が満たされるまでの遊技回数が所定の回数よりも多い場合には、AT状態かエンディング状態かを判別できない状況を維持し、遊技者に期待感かを抱かせつつも、エンディング演出を最後まで実行することが可能で、有利状態終了条件が満たされるまでの遊技回数が所定の回数を切っている場合には、直ちにエンディング演出を開始することで、できるだけ演出を見ることができるようにすることができる。
また、前記演出手段は、前記第一の場合において複数回の遊技に亘る第一の連続演出を実行可能な手段であり、前記第一の連続演出は、前記エンディング開始条件が満たされたことを告知する告知演出を含む演出であってもよい。
このような構成とすれば、所定の遊技回数よりも前にエンディング条件を満たした場合は、有利状態終了までに時間的な余裕があるため、直ちにエンディング演出を開始するのではなく連続演出を行ってからエンディングの告知を行うことで、遊技者の期待感を徐々に盛り上げていくことができる。
また、それぞれが一以上の役またははずれに対応する複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記複数のリールが変動開始された後、前記内部抽選手段によって導出された抽選結果に基づいて、停止操作が行われた前記停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、を備え、前記複数種類の抽選結果には、第一の抽選結果(例えば、押し順ベル)が含まれ、前記停止制御手段は、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが第一の操作条件に従って操作された場合に、前記複数のリールを第一の停止態様で停止させ、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件に従って操作された場合に、前記複数のリールを第二の停止態様で停止させる手段であり、前記複数のリールが前記第二の停止態様よりも前記第一の停止態様で停止した場合の方が、多くの入賞を発生させる遊技結果を導出し、前記演出制御手段は、前記第二の遊技状態において前記第一の抽選結果が導出された場合には、前記停止操作が有効になる前に前記第一の操作条件が特定可能な第一の表示を行うことが可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態の終了条件を満たすまで遊技者が利益を得やすい状態を維持することができ(出玉が取れる嬉しい区間になり)、上乗せ告知がされるよりも遊技者の喜びを高めることができる。
また、前記演出制御手段は、前記エンディング開始条件が満たされる前よりも該エンディング開始条件が満たされた後の方が、前記第一の抽選結果が導出された遊技において前記第一の表示を行う頻度が高い手段であってもよい。
このような構成とすれば、エンディング演出が行われなくても、第一の表示(ナビ)の発生頻度によってエンディング状態を予想することが可能となる。
<本願発明4>
以上説明したように、本願発明4に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、図1に示すリール110〜112)と、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、それぞれが一以上の役またははずれに対応する複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記複数のリールが回転駆動された後、前記内部抽選手段によって導出された抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの停止態様に応じて遊技価値の付与を行う遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、遊技の進行を制御し、遊技価値の獲得し易さを変更可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、を備えた遊技台であって、前記遊技制御手段は、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))および該第一の遊技状態とは異なる第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))を少なくとも含む複数の遊技状態から一の遊技状態を設定可能で、前記第一の遊技状態を設定している状態で所定の条件が満たされたこと(例えば、AT抽選に当選したこと)に基づいて該第一の遊技状態を終了し、前記第二の遊技状態を設定することが可能で、前記第一の遊技状態における遊技者利益に関する情報(例えば、遊技媒体の払出数)に基づいて、前記所定の条件が満たされた後に設定される前記第二の遊技状態における前記遊技価値の獲得し易さ(例えば、ATゲーム数の上乗せのし易さ)を変更可能な手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明4によれば、第一の遊技状態における遊技者利益に関する情報によって、移行後の第二の遊技状態における遊技価値の獲得し易さを変化させることができるため、第一の遊技状態と第二の遊技状態を通じて遊技価値の払出を適切に制御することが可能となる。
なお、本願発明4に係る「第一の遊技状態」と「第二の遊技状態」は、異なる遊技状態の組合せであればよく、例えば、図12を用いて説明した、通常状態、CZ状態、AT状態、特化ゾーン、ED状態のほか、RT、AT、ART、ボーナス、ATやARTの引戻しゾーン等の遊技状態の組合せであってもよい。
また、本願発明4に係る「所定の条件が満たされたこと」は、AT抽選に当選したことに限定されず、例えば、ゲーム数が既定のゲーム数に達したこと、ポイント数が既定のポイント数に達したこと、所定の条件装置に内部当選(または、入賞)したこと、ボーナスの終了条件が成立したこと等が含まれる。
また、本願発明4に係る「第一の遊技状態」→「所定の条件が成立」→「第二の遊技状態」の組み合わせは、「通常遊技」→「AT抽選の当選」→「AT状態」に限定されず、例えば、「CZ状態」→「AT抽選の当選」→「AT状態」、「ボーナス」→「AT抽選の当選」→「AT状態」、「通常状態」→「ゲーム数が既定のゲーム数に達した」→「AT状態」、「AT状態」→「ゲーム数が既定のゲーム数に達した」→「特化ゾーン」、「通常遊技」→「ポイント数が既定のポイント数に達した」→「AT状態」、「AT状態」→「ポイント数が既定のポイント数に達した」→「特化ゾーン」、「AT状態」→「ポイント数が既定のポイント数に達した」→「疑似ボーナス」、「通常状態」→「所定の条件装置に内部当選(または、入賞)した」→「AT状態」、「通常状態」→「所定の条件装置に内部当選(または、入賞)した」→「ボーナス」、「ボーナス」→「ボーナスの終了条件が成立した」→「通常状態」、「ボーナス」→「ボーナスの終了条件が成立した」→「AT状態」等であってもよい。
また、本願発明4に係る「遊技者利益に関する情報」は、遊技媒体の払出数に限定されず、例えば、第一の遊技状態における出玉率、所定単位(例えば、遊技媒体50枚)当たりの遊技回数(ベース)、特定払出の入賞役の入賞回数等の払い出しに関する情報や、或る期間(例えば、有利区間の開始からAT当選までの期間、AT状態が終了してから次のAT状態が開始されるまでの期間、AT状態からCZ状態までの期間、ボーナスの期間、CZ状態の期間等)における遊技媒体の減り具合(減少率)や増え具合(増加率)等の情報や、RTの滞在率、遊技回数、再遊技高確率へ移行するRTの表示回数等の再遊技や滞在RTに関する情報も含まれる。
また、本願発明4に係る「遊技媒体の獲得し易さ」は、ATゲーム数の上乗せのし易さに限定されず、例えば、ATにおける差枚数の上乗せのし易さ、ATセット数の獲得し易さ、特化ゾーンへの突入し易さ、押し順ベルのナビの実行頻度の高低、ART機において良いRTへの移行のし易さ(押し順昇格リプレイのナビ確率の高低)、良いRTへの移行のし易さ、リプレイのナビの実行頻度の高低、遊技媒体が獲得しやすい状態(例えば、AT、ART、RT、ボーナス)の継続のし易さ、遊技媒体が獲得しやすい状態(AT高確率、AT特化ゾーン)への移行のし易さ等であってもよい。
また、前記遊技者利益に関する情報は、前記第一の遊技状態における前記遊技価値の付与に関する情報(以下、「遊技価値付与情報」という。)であり、前記遊技制御手段は、前記所定の条件が満たされた場合において、前記遊技価値付与情報が遊技者にとって有利であった場合(例えば、高ベース遊技を行っていた場合)には、該遊技価値付与情報が有利でなかった場合(例えば、低ベース遊技を行っていた場合)に比べて、該所定の条件が満たされた後に設定される前記第二の遊技状態における前記遊技価値の獲得し易さを遊技者にとって不利に変化させる(例えば、AT上乗せ抽選の当選確率を低くする、AT上乗せ抽選で当選するゲーム数を少なくする)場合があってもよい。
このような構成とすれば、第一の遊技状態において有利な展開であった場合には、第二の遊技状態の性能を落とすことで全体的に緩やかな遊技進行をさせることが可能となる。
また、前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態であってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態よりも不利な第一の遊技状態において、有利な第二の遊技状態における遊技の仕方を考えながら遊技を進めることが可能となり、遊技者の満足度を高めることができる。
また、演出手段による演出を制御する演出制御手段(例えば、図4に示す第1副制御部400)と、を備え、前記複数の抽選結果には所定の抽選結果(例えば、図10に示す条件装置番号8〜13の押し順ベル)が含まれ、前記停止制御手段は、前記所定の抽選結果が導出された遊技において、複数の前記停止ボタンが第三の操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第一の停止態様(例えば、図7〜9に示す小役7〜54に対応する図柄組合せのいずれか)で停止させ、前記所定の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが前記第三の操作条件とは異なる第四の操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第二の停止態様(例えば、図7に示す小役6に対応する図柄組合せ)で停止させる手段であり、前記遊技価値付与手段は、前記複数のリールが前記第一の停止態様で停止した場合よりも前記第二の停止態様で停止した場合の方が、多くの前記遊技価値の付与を行う(例えば、小役6は12枚、その他の小役7〜54は1枚)手段であり、前記演出手段は、前記第二の遊技状態において前記所定の抽選結果が導出された場合には、前記停止ボタンの停止操作が有効になる前に前記第四の操作条件が特定可能な表示(例えば、押し順ナビ)を行うことが可能な手段であってもよい。
また、前記所定の条件は、前記第一の遊技状態における遊技者利益に関する情報によって変化しない条件であってもよい。
このような構成とすれば、第一の遊技状態における遊技者利益に関する情報によっては、第二の遊技状態への移行条件は変わらないため、第二の遊技状態への移行に関して遊技者が不公平感を感じることを防止することができる。なお、所定の条件がAT初当りの場合には、第一の遊技状態における遊技の仕方に関わらず、AT初当りの抽選には影響が生じないため、AT初当りの早さに関して遊技者が不公平感を感じることがない。
また、前記所定の条件は、前記第一の遊技状態において所定数の遊技(例えば、天井として設定されているゲーム数)を消化した場合に成立する条件であってもよい。
このような構成とすれば、高ベース遊技、低ベース遊技の打ちわけが可能な遊技者は、自分の予算に応じて低ベース遊技、高ベース遊技を打ち分けることによって、天井前で終了せざるをえなかったり、当りなしで遊技を終えたりするような事態を減らすことが可能となり、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。
<本願発明5>
以上説明したように、本願発明5に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、図1に示すリール110〜112)と、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、それぞれが一以上の役またははずれに対応する複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記複数のリールが回転駆動された後、前記内部抽選手段によって導出された抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの停止態様に応じて遊技価値の付与を行う遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、遊技の進行を制御し、遊技価値の獲得し易さを変更可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、を備えた遊技台であって、前記遊技制御手段は、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))および該第一の遊技状態とは異なる第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))を少なくとも含む複数の遊技状態から一の遊技状態を設定可能で、前記第一の遊技状態を設定している状態で所定の条件が満たされたことに基づいて該第一の遊技状態を終了し、前記第二の遊技状態を設定することが可能で、前記第一の遊技状態における遊技者の前記停止ボタンの操作結果(例えば、遊技者が左リール110を押下したタイミング)に基づいて、前記所定の条件が満たされた後に設定される前記第二の遊技状態における前記遊技価値の獲得し易さ(例えば、ATゲーム数の上乗せのし易さ)を変更可能な手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明5によれば、第一の遊技状態における遊技者の停止ボタンの操作結果によって、移行後の第二の遊技状態における遊技価値の獲得し易さを変化させることができるため、第一の遊技状態と第二の遊技状態を通じて遊技価値の払出を適切に制御することが可能となる。
なお、本願発明5に係る「第一の遊技状態」と「第二の遊技状態」は、異なる遊技状態の組合せであればよく、例えば、図12を用いて説明した、通常状態、CZ状態、AT状態、特化ゾーン、ED状態のほか、RT、AT、ART、ボーナス、ATやARTの引戻しゾーン等の遊技状態の組合せであってもよい。
また、本願発明5に係る「所定の条件が満たされたこと」は、AT抽選に当選したことに限定されず、例えば、ゲーム数が既定のゲーム数に達したこと、ポイント数が既定のポイント数に達したこと、所定の条件装置に内部当選(または、入賞)したこと、ボーナスの終了条件が成立したこと等が含まれる。
また、本願発明4に係る「第一の遊技状態」→「所定の条件が成立」→「第二の遊技状態」の組み合わせは、「通常遊技」→「AT抽選の当選」→「AT状態」に限定されず、例えば、「CZ状態」→「AT抽選の当選」→「AT状態」、「ボーナス」→「AT抽選の当選」→「AT状態」、「通常状態」→「ゲーム数が既定のゲーム数に達した」→「AT状態」、「AT状態」→「ゲーム数が既定のゲーム数に達した」→「特化ゾーン」、「通常遊技」→「ポイント数が既定のポイント数に達した」→「AT状態」、「AT状態」→「ポイント数が既定のポイント数に達した」→「特化ゾーン」、「AT状態」→「ポイント数が既定のポイント数に達した」→「疑似ボーナス」、「通常状態」→「所定の条件装置に内部当選(または、入賞)した」→「AT状態」、「通常状態」→「所定の条件装置に内部当選(または、入賞)した」→「ボーナス」、「ボーナス」→「ボーナスの終了条件が成立した」→「通常状態」、「ボーナス」→「ボーナスの終了条件が成立した」→「AT状態」等であってもよい。
また、本願発明5に係る「停止ボタンの操作結果」は、遊技者が左リールを押したタイミングに限定されず、例えば、中リールや右リールを押したタイミング、停止ボタンの押し順(順押し、逆押し)、停止ボタンを操作したことによって停止表示された図柄(または図柄組合せ)も含まれる。
また、本願発明5に係る「遊技価値の獲得し易さ」は、ATゲーム数の上乗せのし易さに限定されず、例えば、ATにおける差枚数の上乗せのし易さ、ATセット数の獲得し易さ、特化ゾーンへの突入し易さ、押し順ベルのナビの実行頻度の高低、ART機において良いRTへの移行のし易さ(押し順昇格リプレイのナビ確率の高低)、良いRTへの移行のし易さ、リプレイのナビの実行頻度の高低、遊技価値が獲得しやすい状態(例えば、AT、ART、RT、ボーナス)の継続のし易さ、遊技価値が獲得しやすい状態(AT高確率、AT特化ゾーン)への移行のし易さ等であってもよい。
また、前記第一の遊技状態において遊技者が毎遊技前記停止ボタンを第一の操作条件(例えば、操作のタイミング(リール上の特定図柄を狙う操作を含む)、操作の順序(押し順))に従った第一の操作(例えば、図11(b)に示す左リール押下位置10〜19の停止操作)よりも第二の操作条件(例えば、操作のタイミング(リール上の特定図柄を狙う操作を含む)、操作の順序(押し順))に従った第二の操作(例えば、図11(b)に示す左リール押下位置0〜9の停止操作)をした場合の方が、遊技者利益(例えば、遊技媒体、出玉率が高い、所定単位(例えば、遊技媒体50枚)当たりの遊技回数(ベース)が高い、特定払出の入賞役の入賞回数が多い、或る期間(例えば、有利区間の開始からAT当選までの期間、AT状態が終了してから次のAT状態が開始されるまでの期間、AT状態からCZ状態までの期間、ボーナスの期間、CZ状態の期間等)における遊技媒体の減り具合(減少率)が少ない(または、増え具合(増加率)が多い)、RTの滞在率が高い、遊技回数が多い、再遊技高確率へ移行するRTの表示回数が多い等)が獲得し易く、前記遊技制御手段は、前記第一の遊技状態において前記第一の操作よりも前記第二の操作が多くされた場合には、該第二の操作よりも該第一の操作が多くされた場合に比べて、前記所定の条件が満たされた後に設定される前記第二の遊技状態における前記遊技価値の獲得し易さを遊技者にとって不利に変化させる(例えば、AT上乗せ抽選の当選確率を低くする、AT上乗せ抽選で当選するゲーム数を少なくする)場合があってもよい。
このような構成とすれば、第一の遊技状態において有利な展開であった場合には、第二の遊技状態の性能を落とすことで全体的に緩やかな遊技進行をさせることが可能となる。
また、前記複数種類の抽選結果には、第一の抽選結果(例えば、図11に示す条件装置番号15のほか、操作によって払い出しに差がないリプレイ全般、共通ベル等の押し順不問の入賞役)が含まれ、前記停止制御手段は、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記停止ボタンが前記第一の操作で操作された場合に、前記複数のリールを第一の停止態様(例えば、図6に示す再遊技役1に対応する図柄組合せ)で停止させ、前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記停止ボタンが前記第二の操作で操作された場合に、前記複数のリールを第二の停止態様(例えば、図6に示す再遊技役17または再遊技役18に対応する図柄組合せ)で停止させ、前記遊技制御手段は、前記第一の遊技状態において前記記第一の抽選結果が導出され、前記複数のリールが前記第二の停止態様で停止した場合には、該第一の遊技状態において前記第一の抽選結果が導出され、前記複数のリールが前記第一の停止態様で停止した場合よりも、前記所定の条件が満たされた後に設定される前記第二の遊技状態における前記遊技価値の獲得し易さを遊技者にとって不利に変化させる(例えば、AT上乗せ抽選の当選確率を低くする、AT上乗せ抽選で当選するゲーム数を少なくする)場合があってもよい。
このような構成とすれば、第一の遊技状態において遊技価値を獲得し易い遊技(高ベース遊技)を行った場合には、第二の遊技状態での獲得性能を落とすことで、過度に出玉を出すことがなく、射幸性を下げることが可能となる。
また、前記遊技価値付与手段は、前記複数のリールが前記第一の停止態様で停止した場合と前記第二の停止態様で停止した場合において前記遊技価値の付与に差がない手段であってもよい。
このような構成とすれば、遊技価値の払い出しによっては第二の遊技状態における遊技価値の獲得し易さの判別ができないため、遊技性を高めることができる。
また、前記第一の操作条件と前記第二の操作条件は、前記停止ボタンの操作タイミング(例えば、左リール110を押下したタイミング)または操作順序(例えば、順押し、逆押し)に関する条件を含む条件であってもよい。
このような構成とすれば、遊技者が自身の操作によって遊技の仕方を変えることができ、遊技者の満足度を高めることができる。
また、前記複数種類の抽選結果には、前記第一の抽選結果とは異なる第二の抽選結果(例えば、図11に示す条件装置番号16のほか、チェリー、スイカ、押し順ベル、色目押しのベル等)が含まれ、前記停止制御手段は、前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記停止ボタンが前記第一の操作で操作された場合に、前記複数のリールを第三の停止態様(例えば、図9に示す小役57または小役58に対応する図柄組合せ)で停止させ、前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記停止ボタンが前記第二の操作で操作された場合に、前記複数のリールを第四の停止態様(例えば、図9に示す小役55または小役56に対応する図柄組合せ)で停止させる手段であり、前記遊技価値付与手段は、前記複数のリールが前記第三の停止態様で停止した場合よりも前記第四の停止態様で停止した場合の方が、多くの前記遊技価値の付与を行う(例えば、小役55、56は12枚、小役57、58は8枚)手段であり、前記遊技制御手段は、前記第一の遊技状態において前記第二の抽選結果が導出され、前記複数のリールが前記第四の停止態様で停止した場合には、該第一の遊技状態において前記第二の抽選結果が導出され、前記複数のリールが前記第三の停止態様で停止した場合よりも、前記所定の条件が満たされた後に設定される前記第二の遊技状態における前記遊技価値の獲得し易さを遊技者にとって不利に変化させる場合があってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態に影響が生じる抽選結果と、第二の遊技状態に影響が生じないが払い出しに変化がある抽選結果を分けることによって、遊技者に毎遊技、どの操作方法で遊技するかの選択肢を与えることができ、遊技の幅を広げることができる。
また、前記第一の遊技状態において、毎遊技、前記第一の操作を行う場合よりも、毎遊技、前記第二の操作を行う場合の方が、該第一の遊技状態における前記遊技価値の付与の総量が多くなりやすいものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の遊技状態で高ベース遊技を行う場合は、移行後の第二の遊技状態において遊技価値の獲得しやすさを下げることによって、過度に出玉が出過ぎないようにすることが可能となる。
また、前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態であってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態よりも不利な第一の遊技状態において、有利な第二の遊技状態における遊技の仕方を考えながら遊技を進めることが可能となり、遊技者の満足度を高めることができる。
また、演出手段による演出を制御する演出制御手段(例えば、図4に示す第1副制御部400)と、を備え、前記複数の抽選結果には、前記第一の抽選結果および前記第二の抽選結果とは異なる第三の抽選結果(例えば、図10に示す条件装置番号8〜13の押し順ベル)が含まれ、前記停止制御手段は、前記第三の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが第三の操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第五の停止態様(例えば、図7〜9に示す小役7〜54に対応する図柄組合せのいずれか)で停止させ、前記第三の抽選結果が導出された遊技において、前記複数の停止ボタンが前記第三の操作条件とは異なる第四の操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記複数のリールを第六の停止態様(例えば、図7に示す小役6に対応する図柄組合せ)で停止させる手段であり、前記遊技価値付与手段は、前記複数のリールが前記第五の停止態様で停止した場合よりも前記第六の停止態様で停止した場合の方が、多くの前記遊技価値の付与を行う(例えば、小役6は12枚、その他の小役7〜54は1枚)手段であり、前記演出手段は、前記第二の遊技状態において前記第三の抽選結果が導出された場合には、前記停止ボタンの停止操作が有効になる前に前記第四の操作条件が特定可能な表示(例えば、押し順ナビ)を行うことが可能な手段であってもよい。
また、前記所定の条件は、前記第一の遊技状態における遊技者利益に関する情報によって変化しない条件であってもよい。
このような構成とすれば、第一の遊技状態における遊技者利益に関する情報によっては、第二の遊技状態への移行条件は変わらないため、第二の遊技状態への移行に関して遊技者が不公平感を感じることを防止することができる。なお、所定の条件がAT初当りの場合には、第一の遊技状態における遊技の仕方に関わらず、AT初当りの抽選には影響が生じないため、AT初当りの早さに関して遊技者が不公平感を感じることがない。
<<実施形態2>>
次に、図86〜図106を用いて、本発明の遊技台の実施形態2に係るスロットマシン100について説明する。なお、以降では、重複した説明を回避するために、上記実施形態1に係るスロットマシン100と異なる構成についてのみ説明する。
<遊技状態の種類>
最初に、図86を用いて、スロットマシン100の遊技状態の種類と、これらの変遷について説明する。図86は、実施形態2に係るスロットマシン100の遊技状態の遷移図であり、上記図12に対応する図面である。
上記実施形態1では、図12を用いて説明したように、AT状態において特化ゾーンセット数が0より大きく、且つAT残ゲーム数が0となったときに特化ゾーンに移行するように構成したが、実施形態2では、特化ゾーン開始条件が成立した場合(本例ではAT状態において特化ゾーン権利抽選に当選した場合)に、特化ゾーン移行する(図86の矢印(F))。
<AT残差枚数の初期値>
上記実施形態1では、AT遊技をゲーム数(AT残ゲーム数)で管理する例を示したが、実施形態2では、AT遊技を差枚数(AT残差枚数)で管理する。なお、AT遊技の管理方法(移行条件等)は、差枚数に限定されず、メダルの払出枚数や押し順ベルのナビ回数等であってもよい。
上記実施形態1では、図30を用いて説明した通常中更新処理において、図31(a)または図31(b)のテーブルを用いて、AT残ゲーム数の初期値を決定したが、本実施形態2では、図87(d)のAT当選時AT残差枚数初期値抽選テーブルを用いて、AT残差枚数の初期値を決定する(図100のステップS1B03)。
ここで、通常中更新処理におけるAT当選は、当選時AT残差枚数初期値抽選テーブルにおける通常状態でのAT当選(AT直撃)であることから、本例では、70%の確率で100枚、20%の確率で150枚、7%の確率で200枚、3%の確率で250枚が、AT残差枚数の初期値として設定される。
また、上記実施形態1では、図35を用いて説明したCZ中更新処理において、図22(d)のテーブルを用いて、AT残ゲーム数の初期値を決定したが、本実施形態2では、図87(d)の当選時AT残差枚数初期値抽選テーブルを用いて、AT残差枚数の初期値を決定する(図101のステップS1C05)。
ここで、CZ中更新処理におけるAT当選は、当選時AT残差枚数初期値抽選テーブルにおけるCZでのAT当選であることから、本例では、例えばBAR権利を獲得している場合には、70%の確率で150枚、25%の確率で200枚、5%の確率で250枚が、AT残差枚数の初期値として設定される。
<AT関連処理>
次に、図88(a)を用いて、実施形態2に係るAT関連処理について説明する。同図(a)は、実施形態2に係るAT関連処理のフローチャートであり、図24(a)に対応する図である。
実施形態2に係るAT関連処理は、上記実施形態1に係るAT関連処理のステップS1401〜S1409の処理に代えて、ステップS1417〜S1420の処理を適用したものである。
具体的には、ステップS1417では、AT中ゾーン判定処理を実行する。詳細は図90を用いて後述するが、このAT中ゾーン判定処理では、残AT差枚数がゾーン内であるか否か等の判定を行う。
ステップS1418では、ステップS1417のAT中ゾーン判定処理の判定結果に基づいて、AT残差枚数上乗せ抽選を行う。本例では、AT中ゾーン判定処理の判定結果にゾーン外が設定されている場合には、図89(a)に示すAT残差枚数上乗せ抽選テーブルを用いてAT残差枚数上乗せ抽選を行い、AT中ゾーン判定処理の判定結果にゾーン内が設定されている場合には、図89(e)に示す特化ゾーン用AT残差枚数上乗せ抽選テーブルを用いてAT残差枚数上乗せ抽選を行う。
この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図89(a)または同図(e)のAT残差枚数上乗せ抽選テーブルが用いられる。
例えば、AT中ゾーン判定処理の判定結果がゾーン外であって、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、図89(a)に示すAT残差枚数上乗せ抽選テーブルを参照し、40%の確率でAT残差枚数が上乗せされ、その内訳は、90%の確率で10枚、10%の確率で20枚となっている。
また、AT中ゾーン判定処理の判定結果がゾーン内であって、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、図89(e)に示す特化ゾーン用AT残差枚数上乗せ抽選テーブルを参照し、100%の確率でAT残差枚数が上乗せされ、その内訳は、90%の確率で10枚、10%の確率で20枚となっている。
ここで、本例では、図89(e)に示す特化ゾーン用AT残差枚数上乗せ抽選テーブルの上乗せ当選確率は、図89(a)に示すAT残差枚数上乗せ抽選テーブルの上乗せ当選確率よりも高くなっている。すなわち、AT中ゾーン判定処理の判定結果がゾーン内の場合には、判定結果がゾーン外の場合に比べて、上乗せの当選確率が高く、上乗せされ易い。なお、これらのテーブルの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対してAT残差枚数の上乗せ抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。
ステップS1419では、ステップS1418のAT残差枚数上乗せ抽選に当選したか否かを判定し、当選した場合には、次のステップS1420において、現在のAT残差枚数に抽選結果を上乗せ(加算)し、ステップS1411に進む。
ステップS1411では、特化ゾーンへ移行するための権利(特化ゾーンセット数)を獲得するか否かの抽選(特化ゾーン権利抽選)が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図89(b)または同図(c)の特化ゾーン権利抽選テーブルが用いられる。
例えば、AT中ゾーン判定処理の判定結果がゾーン外であって、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、図89(b)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(低確率)を参照し、10%の確率でこの抽選に当選する。
また、AT中ゾーン判定処理の判定結果がゾーン内であって、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、図89(c)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(高確率)を参照し、20%の確率でこの抽選に当選する。
ここで、本例では、図89(c)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(高確率)の当選確率は、図89(b)に示す特化ゾーン権利抽選テーブル(低確率)の当選確率よりも高くなっている。すなわち、AT中ゾーン判定処理の判定結果がゾーン内の場合には、判定結果がゾーン外の場合に比べて、特化ゾーン権利抽選の当選確率が高く、特化ゾーンに移行し易い。なお、これらのテーブルの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対して特化ゾーン権利抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。この抽選の後、ステップS1413に進む。
ステップS1413では、ステップS1411の特化ゾーン権利抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1415に進み、そうでない場合にはこのAT関連処理を終了する。
ステップS1415では、特化ゾーンセット数の値に1が加算され、このAT関連処理を終了する。なお、特化ゾーン残ゲーム数(初期ゲーム数)は、図103(a)を用いて後述する特化ゾーン初期設定処理のステップS1D51において、図89(d)の特化ゾーン初期ゲーム数抽選テーブルを用いた特化ゾーン初期G数抽選で決定される。
<特化関連処理>
次に、図88(b)を用いて、実施形態2に係る特化関連処理について説明する。同図は、実施形態2に係る特化関連処理のフローチャートであり、図24(b)に対応する図である。
実施形態2に係る特化関連処理では、上記実施形態1に係る特化関連処理のステップS1421〜S1425の処理に代えて、ステップS1426〜S1429の処理を実行する。
本例では、特化ゾーンはゲーム数(特化ゾーン残ゲーム数)で管理することから、ステップS1426では、特化ゾーン中は、毎ゲーム、特化ゾーン残ゲーム数から1を減算する。ステップS1427では、図89(e)に示す特化ゾーン用AT残差枚数上乗せ抽選テーブルを用いてAT残差枚数上乗せ抽選を行う。ステップS1428では、ステップS1427のAT残差枚数上乗せ抽選に当選したか否かを判定し、当選した場合には、次のステップS1429において、現在のAT残差枚数に抽選結果を上乗せ(加算)し、この特化関連処理を終了する。
<AT中ゾーン判定処理>
次に、図90を用いて、図88(a)のAT関連処理におけるAT中ゾーン判定処理(ステップS1417)の詳細について説明する。同図は、図88(a)のAT関連処理におけるAT中ゾーン判定処理のフローチャートである。
ステップS1431では、残AT差枚数がゾーン内差枚数であるか否かが判定される。ここでは、残AT差枚数が或るゾーン(本例では30枚以上50枚以下)の範囲内である場合に、残AT差枚数がゾーン内差枚数であると判定してステップS1433に進み、それ以外の場合に、残AT差枚数がゾーン外差枚数である(ゾーン内差枚数ではない)と判定してステップS1437に進む。
ステップS1433では、一度、ゾーンの数値範囲(30枚以上50枚以下)の範囲内においてAT残差枚数の上乗せがあったか否か、または、特化ゾーン権利抽選に当選したか否かを判定し、いずれか一方に該当する場合にステップS1437に進み、いずれにも該当しない場合にステップS1435に進む。
ステップS1435では、判定結果をゾーン内に設定し、ステップS1437では、判定結果をゾーン外に設定した後、このAT中ゾーン判定処理を終了する。
このように、本実施形態では、AT中のAT残差枚数に基づいてAT中ゾーン判定処理を行い、ゾーン外とゾーン内で参照するAT残差枚数上乗せ抽選テーブルを変更することで、AT残差枚数の上乗せ当選確率を変更するとともに、ゾーン外とゾーン内で参照する特化ゾーン権利抽選テーブルを変更することで、特化ゾーン権利抽選の当選確率を変更するように構成している。
このような構成とすれば、ゲーム数によってゾーンを設ける場合(例えばATの300〜600Gをゾーンに設定する場合)とは異なり、AT残差枚数によってゾーンを設ける場合には、ゾーン内でナビの確率が下がる(純増枚数が下がる)ことで、ゾーン内に止まるゲーム数が純増が高い時に比べて長くなるため、AT後は上乗せの抽選を受けやすい状態にすることが可能となる。
ここで、AT残差枚数によってゾーンを設ける場合には、上乗せ等によってAT残差枚数がゾーンの上値を超え、再び同一のゾーンに入る場合があるが、そのたびに高確率で抽選を行い、上乗せを繰り返していると出玉の出過ぎによって射幸心が高いままになってしまうおそれがあるため、本例では、上乗せの当選後や、特化ゾーンの当選、突入後は、ゾーンに入っても、当選確率の低い上乗せ抽選を行うように構成している(ステップS1433の判定処理)。なお、AT中ゾーン判定処理において判定したゾーン内またはゾーン外の情報は、次ゲーム移行の指示情報のナビ確率等、他の遊技制御に用いてもよい。
また、本例では、一度ゾーン内で上乗せに当選した場合には、判定結果にゾーン外が設定されるため、以降の遊技では当選確率の低い上乗せ抽選になってしまうが、例えば、第一のゾーン(例えば30枚以上50枚以下)とは異なる第二のゾーン(例えば130枚以上150枚以下)に入った場合や、第二のゾーンよりも多くの残差枚数(例えば151枚以上)に到達した場合には、第二のゾーンにおいて当選確率の高い上乗せ抽選を行ってもよい。
また、第二のゾーンに入った後に、再び第一のゾーンに入った場合に、当選確率の高い上乗せ抽選を行ってもよいし、一度上乗せが行われてから所定のゲーム数を消化した場合や所定枚数の遊技媒体を獲得した場合に、第一のゾーン内での抽選を、低確率の抽選から高確率の抽選に戻してもよい。また、ゾーン内の残差枚数にかかわらず低確率で抽選する場合には、高確率よりは期待値が低いが、低確率よりも期待値の高い中確率のような数値で抽選してもよい。また、ゾーンの範囲については、上乗せや初当りの度に抽選を行う仕様としてもよいし、特化ゾーンに突入することでゾーンの数値範囲が変化するものとしてもよい。
なお、AT当選時のゾーンの数値範囲の初期値は、AT残差枚数の初期値が100枚の場合には、100枚〜0枚の範囲であることが望ましい。この場合、一度は上乗せが高確率かつ、低純増のゾーンの遊技を行わせることで、遊技者に何もなく終わったというような感情を持たせにくくなる。
<AT残差枚数のゾーン管理>
次に、図91と図92を用いて、AT残差枚数のゾーン管理について説明する。図91は、AT残差枚数のゾーン管理の一例を時系列で示した図であり、図92は、AT残差枚数のゾーン管理中の演出例を示した図である。
ここで、上記実施形態1では、特化ゾーンにおいて、抽選によってシナリオを選択し、このシナリオに従ってゲーム毎(最大30ゲーム)に特典種別を設定する構成を採用したが(図27)、本実施形態2では、AT残差枚数のゾーン管理中においては、図92に例示する演出を実行するように構成している。
図91(a)は、AT開始時の状態を示している。本例では、通常状態において、図87(d)の当選時AT残差枚数初期値抽選テーブルを用いた抽選によって、AT残差枚数の初期値が100枚に決定している。また、AT移行後は、AT関連処理においてAT中ゾーン判定処理が実行されるが、このAT中ゾーン判定処理において、AT残差枚数がゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下)の範囲外であると判定され、判定結果としてゾーン外が設定される。
この状態では、例えば、図92(a)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、AT残差枚数を示す表示(本例ではAT残差枚数が100枚であることを示す「残り100枚」の文字表示を含む表示)と、AT中に獲得した遊技媒体の枚数(本例ではAT中に獲得した遊技媒体の枚数が0枚であることを示す「獲得0枚」の文字表示を含む表示)を表示する。
図91(b)は、図91(a)に示す状態からAT残差枚数が40枚まで減少した状態を示している。本例では、AT中にAT残差枚数の上乗せ等がなく、ATにおける遊技の消化によってAT残差枚数が100枚から40枚まで減少したことから、AT中ゾーン判定処理において、AT残差枚数がゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下)の範囲内であると判定され、判定結果としてゾーン内が設定される。
この状態では、例えば、図92(b)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、AT残差枚数を示す表示(本例ではAT残差枚数が40枚であることを示す「残り40枚」の文字表示を含む表示)と、AT中に獲得した遊技媒体の枚数(本例ではAT中に獲得した遊技媒体の枚数が60枚であることを示す「獲得60枚」の文字表示を含む表示)を表示する。また、判定結果がゾーン内であることから、現在のAT残差枚数がゾーン内であることを示唆する表示(本例ではAT残差枚数(残り40枚)を示す表示の外縁を、有色(例えば黄色)の帯(オーラ)で囲む表示)を行うことで、AT残差枚数がゾーン内に入っていることを遊技者に報知する。
図91(c)は、図91(b)に示す状態からAT残差枚数が20枚まで減少した例を示している。本例では、ATにおける遊技の消化によってAT残差枚数が40枚から20枚まで減少したことから、AT中ゾーン判定処理において、AT残差枚数がゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下)の範囲外であると判定され、判定結果としてゾーン外が設定される。
この状態では、例えば、図92(c)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、AT残差枚数を示す表示(本例ではAT残差枚数が20枚であることを示す「残り20枚」の文字表示を含む表示)と、AT中に獲得した遊技媒体の枚数(本例ではAT中に獲得した遊技媒体の枚数が80枚であることを示す「獲得80枚」の文字表示を含む表示)を表示する。
図91(d)は、図91(c)に示す状態において(AT残差枚数がゾーン外にある場合において)、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選してAT残差枚数が20枚増えた例を示している。本例では、AT残差枚数が20枚増えて40枚になったことから、AT中ゾーン判定処理において、AT残差枚数がゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下)の範囲内であると判定され、判定結果としてゾーン内が設定される。
この状態では、例えば、図92(d)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、AT残差枚数を示す表示(本例ではAT残差枚数が40枚であることを示す「残り40枚」の文字表示を含む表示)と、AT中に獲得した遊技媒体の枚数(本例ではAT中に獲得した遊技媒体の枚数が80枚であることを示す「獲得80枚」の文字表示を含む表示)と、上乗せされたAT残差枚数を示す表示(本例では上乗せされたAT残差枚数が20枚であることを示す「+20!」の文字表示を含む表示)を表示する。また、判定結果がゾーン内であることから、現在の残差枚数がゾーン内であることを示唆する表示(本例ではAT残差枚数(残り40枚)を示す表示の外縁を、有色(例えば黄色)の帯(オーラ)で囲む表示)を行うことで、AT残差枚数がゾーン内に入っていることを遊技者に報知する。
図91(e)は、図91(d)に示す状態において(AT残差枚数がゾーン内にある場合において)、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選してAT残差枚数が20枚増えた例を示している。本例では、AT残差枚数が20枚増えて60枚になったことから、AT中ゾーン判定処理において、AT残差枚数がゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下)の範囲外であると判定され、判定結果としてゾーン外が設定される。
この状態では、例えば、図92(e)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、AT残差枚数を示す表示(本例ではAT残差枚数が60枚であることを示す「残り60枚」の文字表示を含む表示)と、AT中に獲得した遊技媒体の枚数(本例ではAT中に獲得した遊技媒体の枚数が80枚であることを示す「獲得80枚」の文字表示を含む表示)と、上乗せされたAT残差枚数を示す表示(本例では上乗せされたAT残差枚数が20枚であることを示す「+20!」の文字表示を含む表示)を表示する。
図91(f)は、図91(e)に示す状態からAT残差枚数が40枚まで減少した例を示している。本例では、一度、ゾーン内での上乗せがあった後に、AT残差枚数が40枚に減少し、再度、同じゾーンに入ったことから、AT中ゾーン判定処理において、AT残差枚数がゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下)の範囲内であるが、一度、ゾーン内での上乗せがあったと判定され、判定結果としてゾーン外が設定される。
この状態では、例えば、図92(f)に示すように、演出画像表示装置157を用いて、AT残差枚数を示す表示(本例ではAT残差枚数が40枚であることを示す「残り40枚」の文字表示を含む表示)と、AT中に獲得した遊技媒体の枚数(本例ではAT中に獲得した遊技媒体の枚数が100枚であることを示す「獲得100枚」の文字表示を含む表示)を表示する。なお、判定結果がゾーン外であることから、現在の残差枚数がゾーン内であることを示唆する表示は行っていない。
このように、本実施形態に係るAT残差枚数のゾーン管理では、一度、ゾーン内でのAT残差枚数の上乗せがあった場合には、再度、同じゾーンでは、ゾーン内と判定せずに、AT残差枚数の上乗せを行わないように構成している。このため、上乗せとゾーン内の判定が繰り返されて、残差枚数が急増するような事態を抑制し、過度に射幸心を煽らないようにすることが可能である。
なお、ゾーンの数値範囲は30枚以上50枚以下に限定されないが、AT開始からAT終了までに一度はゾーン内の判定となるような数値範囲に設定することが好ましい。また、ゾーンは一つに限定されず、例えば、第一の数値範囲(例えば30枚以上50枚以下)のゾーンに加えて、第二の数値範囲(例えば130枚以上150枚以下)のゾーンを設けてもよい。
また、ATのレベルやモード等に応じて、1つのゾーンの数値範囲を第一の数値範囲(例えば30枚以上50枚以下)から第二の数値範囲(例えば60枚以上70枚以下)に変更してもよい。このような構成とすれば、上乗せのし易さ等によって遊技者が現在のATの状況を推測する楽しみが生まれる場合がある。
また、本例では、一度、ゾーン内での上乗せがあった場合には、再度、同じゾーンでは上乗せをしないように構成しているが、例えば、AT残差枚数がゾーン内に入った場合には必ずゾーン内と判定するように構成してもよい。このような構成とすれば、上乗せの有無にかかわらず残りの差枚数が少なくなっている場合には、はずれや1枚役等でも残差枚数が増え、ゾーンに再び入ることに対しても期待を持たせることが可能となる。
また、本例とは逆に、ゾーン内で上乗せが発生していない場合には、再度ゾーン内に入ってもゾーン内の判定をしないものとし、上乗せが発生してゾーン内に入ったり、上乗せでゾーン内を飛び超してから再びゾーン内に戻ったりした場合に、ゾーン内の判定とするように構成してもよい。また、第一の数値範囲(例えば30枚以上50枚以下)のゾーン内で上乗せが発生したのち、第二の数値範囲(例えば130枚以上150枚以下)のゾーンに入った場合にゾーン内と判定するように構成してもよい。また、本例では、ゾーン内での上乗せの有無に基づいてゾーン内の判定を行う例を示したが、特化ゾーン権利抽選に当選したかどうかによってゾーン内の判定を行ってもよい。
また、演出の態様も本例に限定されず、例えば、残差枚数でゾーン管理等を行う場合、あらかじめゾーンが決められている場合等には、図92(h),同図(i)に示すように、ゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下、および、70枚以上90枚以下)を示唆する表示を行ってもよい。
また、当該ゾーンがゾーンでなくなった場合には、図92(j)に示すように、ゾーンの数値範囲(本例では30枚以上50枚以下)を示唆する表示を消去することで、ゾーンを示唆する表示を行わないように構成してもよい。また、表示と、内部的なゾーン内外(AT中ゾーン判定処理の判定結果を示す情報)は一致している必要はなく、内部的にゾーンに入っていない場合(AT中ゾーン判定処理の判定結果を示す情報がゾーン外の場合)であっても、或る数値範囲(例えば30枚以上50枚以下)では決まってゾーン内に入っていることを示唆する表示を行ってもよい。
また、ゾーン内に入った場合であっても、上乗せ発生後はナビレベル(ナビの発生頻度)が高くなるように構成しているため、例えば、図92(j)に示すように,ナビレベルがLv1(ナビの発生頻度が低)からLv4(ナビの発生頻度が高)に変化した場合には、同図(k)に示すように、直ちに残差枚数のゾーン管理を終了し、例えば、他の遊技状態(本例ではED状態)に移行するように構成してもよい。
<指示情報設定処理>
次に、図93を用いて、実施形態2に係る指示情報設定処理の詳細について説明する。同図は、実施形態2に係る指示情報設定処理のフローチャートであり、上記図28に対応する図である。
実施形態2に係る指示情報設定処理では、上記実施形態1に係る指示情報設定処理のステップS1501〜S1515の処理に代えて、ステップS1521〜S1529の処理を実行する。
具体的には、ステップS1521では、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1523に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1523では、遊技状態が通常以外であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1525に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1525では、状態別ベルナビ表示抽選(以下、単に「ベルナビ表示抽選」という場合がある。)を行う。詳細は図94を用いて後述するが、このベルナビ表示抽選では、押し順ベルの正解の押し順(ベルナビ、フルナビ)の指示情報を設定するか否かの抽選を行う。
ステップS1527では、ステップS1525のベルナビ表示抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1529に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1529では、押し順ベルの正解の押し順(ベルナビ、フルナビ)が指示情報に設定され、この指示情報設定処理を終了する。
なお、本例では、押し順ベルに内部当選したことを、フルナビを実行する条件の一つとしたが、本発明はこれに限定されず、例えば、押し順ベルまたは転落回避リプレイ(遊技状態が遊技者にとって不利な状態に転落(移行)することを回避するリプレイ役)に内部当選したことを条件としてもよい。
<状態別ベルナビ表示抽選>
次に、図94を用いて、図93の指示情報設定処理において実行される状態別ベルナビ表示抽選について説明する。
図93の指示情報設定処理で実行する状態別ベルナビ表示抽選では、通常以外の遊技状態毎に設けられたナビ抽選テーブルを参照し、押し順ベルの正解の押し順(ベルナビ、フルナビ)の指示情報を設定するか否かの抽選を行う。
<状態別ベルナビ表示抽選/CZまたは特化ゾーン>
図94(a)は、CZまたは特化ゾーン用ナビ抽選テーブルの一例を示した図である。
遊技状態がCZまたは特化ゾーンの場合には、このCZまたは特化ゾーン用ナビ抽選テーブルを参照してベルナビ表示抽選を行う。図94(a)に示す例では、CZのベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)は100%であり、特化ゾーンのベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)は50%である。
CZ中は遊技者の多くが最初に出玉を獲得する状態になるため、本例では、押し順ベル当選時のナビ率を100%に設定している。一方、特化ゾーンでは、100%のナビ率ではないものの、AT残差枚数の上乗せ特化状態(上乗せされ易い状態)であり、特化ゾーン移行前のAT残差枚数も減算はされない状態であるため、遊技者にとって不利にならないような構成を採用している。
本例のように、特化ゾーンのナビ率を100%未満にすることで、出玉が急激に上昇することを抑止しつつ、特化ゾーンは遊技者にとっては特別なゾーンであるため、残念感を緩和させることができるという効果がある。なお、本例では、特化ゾーンのナビ率を50%に設定しているが、1Gあたりの純増枚数は0枚以上(現状維持以上)になる確率であることが好ましい。
<状態別ベルナビ表示抽選/AT>
図94(b)は、AT用ナビ抽選テーブルの一例を示した図である。
遊技状態がATの場合には、このAT用ナビ抽選テーブルを参照してベルナビ表示抽選を行う。本例では、AT残差枚数上乗せ抽選の抽選結果によってベルナビ表示抽選の当選確率を異ならせており、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)よりも、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)の方が、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高くなるように構成している。
図94(b)に示す例では、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)のナビ率は50%または70%であり、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)のナビ率は80%または100%であり、後者の方が前者よりもナビ率が高い(ナビの発生頻度が高い)。
このように、本例では、AT開始後から上乗せが発生するまでの間は、ナビ率が低い状態となっており、差枚数で管理している本例のATでは、ATにおける遊技の進行が遅くなる(AT終了まで時間がかかる)ようになっている。このような構成とすることで、ATに突入(移行)したものの、残差枚数の上乗せも無く、直ぐにATが終了してしまうような事態を減らし、遊技者の遊技意欲の減退を軽減することが可能である。
また、本例では、AT中は常時、上乗せの抽選が可能な構成になっており、「ATにおける遊技の進行が遅い」=「上乗せの抽選が行われる回数が多い」という関係が成り立つことから、遊技者はナビ率が低い間は、上乗せに対する期待感を強く持つことができ、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、本例では、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)はATが終了するまでナビ率が高くなるように構成しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、上乗せ抽選に当選した後の或るゲーム数(例えば数ゲーム)のみナビ率が高くなるように構成してもよいし、次回のAT中ゾーン判定処理の判定結果がゾーン外となった場合には、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)と同じナビ率に戻るように構成してもよい。
また、本例では、AT中ゾーン判定処理の判定結果によってもベルナビ表示抽選の当選確率を異ならせており、ゾーン内と判定された場合(ゾーン=内)よりも、ゾーン外と判定された場合(ゾーン=外)の方が、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高くなるように構成している。
図94(b)に示す例では、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)において、ゾーン内と判定された場合(ゾーン=内)のナビ率は50%であり、ゾーン外と判定された場合(ゾーン=外)のナビ率は70%であり、後者の方が前者よりもナビ率が高い(ナビの発生頻度が高い)。また、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)において、ゾーン内と判定された場合(ゾーン=内)のナビ率は80%であり、ゾーン外と判定された場合(ゾーン=外)のナビ率は100%であり、後者の方が前者よりもナビ率が高い(ナビの発生頻度が高い)。
このように、本例では、ATの残差枚数によって上乗せ抽選の当選確率が高まる(遊技者にとって有利となる)ゾーンを設定している。ATの残差枚数がゾーン内にある場合はナビ率が高いとゾーンを直ぐに抜けてしまうため、遊技者が期待を持てるゲーム数が短くなってしまうため、本例では、そうならないように、ゾーン内においては、ゾーン外よりもナビ率を下げることで、できるだけゾーン内で上乗せが起こりやすいような調整を行っている。
一方で、ゾーン内において上乗せが連続するとATが長く続きやすくなってしまうため、一度、上乗せが発生した後は、上乗せ未発生の場合よりもナビ率を上げ、純増枚数を上げることで上乗せ抽選が行われる回数を減らしている。また、仮に上乗せ後にATが直ぐ終わってしまったとしても、遊技者は一度は上乗せをすることができるため、上乗せ無しでATが終了する場合に比べ、納得感を持ってATを終えることができる。
なお、本例の上乗せの発生と未発生の各状態は、AT残差枚数の上乗せ抽選によるものに限定されず、例えば、ナビ回数の上乗せ抽選に当選した場合に、当選前の上乗せ未発生から、上乗せ発生に変化させてもよく、払出枚数の上乗せ抽選に当選した場合に、当選前の上乗せ未発生から、上乗せ発生に変化させてもよく、特化ゾーン、疑似ボーナス、または役物ボーナスに突入した場合に、突入前の上乗せ未発生から、上乗せ発生に変化させてもよい。すなわち、本発明に係る遊技台は、或る権利が付与されるまでは、低純増でAT進行が遅く、或る権利が付与された後は、高純増でAT進行が早くなるように構成されていればよい。
なお、図92(h)〜同図(k)に示すように、ナビ率に応じた演出(本例では、ナビ率50%を示唆する「Lv1」の文字列の表示、ナビ率70%を示唆する「Lv2」の文字列の表示、ナビ率80%を示唆する「Lv3」の文字列の表示、ナビ率100%を示唆する「Lv4」の文字列の表示)を行ってもよい。このような構成とすれば、ナビの実際の発生頻度と、ナビ率を示唆する演出とを連動させることができるため、遊技者に納得感や期待感を与えることができる場合がある。
<状態別ベルナビ表示抽選/ED>
図94(c)は、ED用ナビ抽選テーブルの一例を示した図である。
遊技状態がEDの場合には、このED用ナビ抽選テーブルを参照してベルナビ表示抽選を行う。本例では、状態Bの残りゲーム数(状態B残りG数)が少ないほど、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高くなるように構成している。
図94(c)に示す例では、状態B残りG数が1201〜1500の場合のナビ率は50%であり、901〜1200の場合のナビ率は70%であり、601〜900の場合のナビ率は80%であり、301〜600の場合のナビ率は90%であり、1〜300の場合のナビ率は100%であり、状態B残りG数が少ないほどナビ率が高い(ナビの発生頻度が高い)。
本実施形態におけるED突入条件は、「獲得枚数+獲得予定差枚数>2000」であるため(図104(a)のステップS1E61参照)、有利区間(状態B)の開始後の早い段階でATに当選した場合には、残りの有利区間(ナビ可能な期間)が多く残り、ナビ率を100%にしてしまうと、残りの有利区間が多いのにもかかわらず、純増枚数(MYカウンタ)が、予め定めたリミッタ(2400枚)に直ぐに到達してATが終了してしまう可能性がある。このため、状態B残りG数が多い場合には、状態B残りG数が少ない場合に比べてナビ率を低くして低純増にすることで、リミッタ(2400枚)に到達するまでの時間を遅くしている。
一方、状態B残りG数が少ない場合(例えば有利区間のゲーム数が1500Gに近い場合)には、しっかりリミッタ(2400枚)分の遊技媒体を遊技者に獲得させるために、ナビ率を100%にして高純増にするとともに、早くリミッタ(2400枚)に到達するように構成する。
なお、ED中においても、AT中と同様に、図92(h)〜同図(k)に示す、ナビ率に応じた演出を行ってもよい。このような構成とすれば、ED中においても、ナビの実際の発生頻度と、ナビ率を示唆する演出とを連動させることができるため、遊技者に納得感や期待感を与えることができる場合がある。
また、ベルナビ表示抽選の方法は本例に限定されず、例えば、或る遊技状態においてベルナビ表示抽選の非当選が続いた場合には、AT状態にも関わらずナビが一切発生しない可能性があるため、ベルナビ表示抽選の非当選が連続した回数(非当選連続回数)をカウントし、当該回数が或る値を超えた場合等に、次回のベルナビ表示抽選では必ず当選するように構成してもよい。
また、ベルナビ表示抽選の非当選によってナビが非表示であるが、遊技者が偶然に押し順ベルの正解の押し順を行うことで押し順ベルが揃った場合には、上述の非当選連続回数をリセットしてもよいし、リセットしなくてもよい。また、非当選連続回数をリセットする場合には、押し順ベルを自力で成功させた分だけ遊技者にとって有利になるため、遊技者の毎遊技の楽しみを増やすことができる。また、非当選連続回数をリセットしない場合には、ATが一切進まない状況を回避することが可能になるため、遊技台が設計者の想定に近い挙動を行うようになるという効果がある。
<上乗せの有無によるナビ率の変化>
次に、図95を用いて、上乗せの有無によるナビ率の変化について説明する。図95(a)は、上乗せの有無とAT残差枚数の関係の一例を示したグラフであり、図95(b)は、上乗せの有無と獲得枚数の関係の一例を示したグラフである。
図95(a)において実線で示すグラフは、上乗せが未発生のナビ率が低い状態でATが進行した後、AT残差枚数上乗せ抽選に当選してナビ率が高い状態に移行した場合におけるAT残差枚数の変化を示したものであり、本実施形態に係る遊技台によるものである。
本実施形態に係る遊技台では、AT開始時は上乗せが未発生であるため、AT開始直後はナビ確率が低く(純増枚数が低く)、AT終了までの遊技の進行が遅い状態(グラフの傾斜が緩い状態)になる。
一方、図95(a)において一点鎖線で示すグラフは、AT開始直後からナビ率が高い状態でATが進行した場合におけるAT残差枚数の変化を示したものであり、比較例に係る遊技台のものである。
比較例に係る遊技台では、AT開始直後から純増枚数が高い仕様であるため、AT終了までの遊技の進行が早い状態(グラフの傾斜が急な状態)にあり、AT開始後、早い段階でATが終了してしまうことになる。
比較例において、早くATが終了するということは、AT中の上乗せ抽選の機会が少なくなることを意味しているが、本実施形態に係る遊技台のように、AT残差枚数上乗せ抽選に当選するまではナビ率を低くして低純増とすれば、比較例に比べて、AT中の上乗せ抽選の機会を増やすことができ、AT中に上乗せが一度も発生することなくATが終了してしまうような事態を少なくすることができる。また、本実施形態に係る遊技台のように、ATを差枚数で管理する遊技台においては、遊技者が押し順ナビを意図的に無視する場合等を除き、獲得している差枚数分については獲得が保証されるため、低純増としても遊技者にとって損になることはない。
さらに、本実施形態に係る遊技台では、上乗せが発生した後はナビ率を高くするため、高純増で遊技を消化することができ、遊技者の期待感を高める演出を実行することで、遊技を盛り上げることが可能となる。一方で、上乗せが発生した後に高純増とすることで、上乗せが発生しない場合に比べてATが終了するまでの時間が早まることになるが、AT中の上乗せ抽選の機会が少なくなることから、遊技者に特典を与え過ぎないようにして、射幸性を適度に抑えることも可能となる。
なお、本実施形態に係る遊技台において、AT中に一度もAT残差枚数上乗せ抽選に当選しなかった場合には、図95(a)において破線で示すグラフのように、AT終了までの遊技の進行が遅い状態(グラフの傾斜が緩い状態)が保持されることになる。
図95(b)に示す各グラフは、図95(a)におけるAT残差枚数を、獲得枚数に置き換えて描いたグラフである。そのうち、同図(b)において実線で示すグラフは、上乗せが未発生のナビ率が低い状態でATが進行した後、AT残差枚数上乗せ抽選に当選してナビ率が高い状態に移行した場合における獲得枚数の変化を示したものであり、本実施形態に係る遊技台によるものである。
本実施形態に係る遊技台では、AT開始時は上乗せが発生していないため、AT開始直後はナビ確率が低く(純増枚数が低く)、遊技媒体の獲得枚数は途中まで緩やかに上昇する(グラフの傾斜が緩くなる)。一方、ATの上乗せが発生した後は、ナビ率を高くすることで、高純増で遊技を消化することができるため、遊技媒体の獲得枚数は、上乗せ後に急速に上昇する(グラフの傾斜が急になる)。
<AT残差枚数のゾーン管理によるナビ率の変化>
次に、図96を用いて、AT残差枚数のゾーン管理によるナビ率の変化について説明する。なお、図96(a)は、AT残差枚数のゾーン管理とAT残差枚数の関係の一例を示したグラフであり、図96(b)は、ゾーン内で上乗せが発生した場合におけるAT残差枚数の変化を示したグラフである。
図96(a)において実線で示すグラフは、AT残差枚数がゾーン外でナビ率が高い状態でATが進行した後、AT残差枚数がゾーン内に入ってナビ率が低い状態に移行し、AT残差枚数が再度、ゾーン外に入ってナビ率が高い状態でATが進行した場合におけるAT残差枚数の変化を示したものであり、本実施形態に係る遊技台によるものである。
本実施形態に係る遊技台では、図95を用いて説明したように、AT中は上乗せ当選の有無によってナビ率を変化させて純増枚数を調整するが、これに加えて、AT残差枚数のゾーン管理において、AT残差枚数がゾーン内(上乗せ抽選の当選確率が高いゾーン内)に入った場合には、ナビ率を低くして低純増とすることで、AT終了までの遊技の進行を遅くしている(ATの滞在率を高くしている)。
従来の遊技台のように、ゲーム数によってゾーンを設定し、所定の遊技区間において上乗せ抽選の当選確率を高めると、当該遊技期間を経過した後は上乗せ抽選の当選確率が高まる機会を失ってしまうが、本実施形態に係る遊技台では、AT残差枚数によるゾーン管理を行うことで、遊技者は上乗せの有無等の状況を把握しながら遊技を進行し、ゾーン内の滞在率を調整することが可能である。
また、本例では、AT残差枚数が30枚以上50枚以下の範囲を上乗せ抽選高確率のゾーンとしており、51枚以上100枚以下の範囲からゾーンに入った場合に、ナビ率を低くして低純増とすることで、ゾーン内における上乗せ抽選の機会を増やし、上乗せ抽選高確率の期間中に上乗せが発生しやすいように構成している。また、ゾーン内においてはAT中でありながら純増枚数を下げることによって、遊技媒体の獲得枚数が急激に増加することがなく、遊技者の射幸心を煽らないといった効果も期待できる。
図96(b)において実線で示すグラフは、AT残差枚数がゾーン内に入ってナビ率が低い状態に移行したときに当該ゾーン内で上乗せ抽選に当選した場合におけるAT残差枚数の変化を示したものであり、本実施形態に係る遊技台によるものである。
上述の通り、本実施形態に係る遊技台では、上乗せが発生した後はナビ率を高くするため、高純増で遊技を消化することができ、AT残差枚数は上乗せ後に急速に下降する(グラフの傾斜が急になる)。このため、図96(a)を用いて説明した例(上乗せが未発生の場合)に比べて、AT開始からAT終了までの期間が短くなる。
なお、図96(b)に示すグラフでは、上乗せの発生後はゾーン内およびゾーン外のいずれも、ナビ率が高い状態(高純増の状態)を維持しているが、ゾーン内に再び突入した場合には、純増枚数を低下させて滞在率を変えてもよい。
また、純増枚数の調整については様々なパターンが考えられるが、最大純増枚数については、上乗せ発生済でゾーン外>上乗せ発生済でゾーン内>上乗せ未発生でゾーン外>上乗せ未発生でゾーン内の大小関係になることが好ましい(例えば、図94(b)参照)。なお、上乗せ発生済でゾーン内と、上乗せ未発生でゾーン外については、上乗せ発生済でゾーン内<上乗せ未発生でゾーン外の大小関係であってもよい。
また、図96(a),同図(b)に示すグラフでは、ゾーン内に入った場合に純増枚数を下げる例を示したが、純増枚数を下げる条件は他の条件であってもよい。例えば、上乗せ特化状態(特化ゾーン)に移行した場合に、特典を与えつつ、純増枚数を下げるように構成すれば、射幸性を抑制しつつ、遊技者に不満を与えないようにすることが可能となる。また、上乗せは、単なる上乗せの当選だけでなく、特化ゾーンの当選の有無によって純増枚数を変化させてもよいし、有利区間内の出玉率や残差枚数の権利が少なくなるほど純増枚数を下げることで、ATを延命させるようなことも考えられる。
図99(a)は、図94(b)を用いて説明したAT用ナビ抽選テーブルの変形例を示した図である。
変形例のAT用ナビ抽選テーブルでは、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)のナビ率は100%または80%であり、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)のナビ率は70%または50%であり、後者の方が前者よりもナビ率が低い(ナビの発生頻度が低い)。
このように、変形例では、上乗せが発生した後は、ナビ率が低い状態となっており、差枚数で管理している本例のATでは、ATにおける遊技の進行が遅くなる(AT終了まで時間がかかる)ようになっている。このような構成とすることで、上乗せされた権利をゆっくり消化することができ、遊技者が遊技をじっくり楽しむことができる場合がある。
また、変形例では、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)において、ゾーン内と判定された場合(ゾーン=内)のナビ率は100%であり、ゾーン外と判定された場合(ゾーン=外)のナビ率は80%であり、後者の方が前者よりもナビ率が低い(ナビの発生頻度が低い)。また、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)において、ゾーン内と判定された場合(ゾーン=内)のナビ率は70%であり、ゾーン外と判定された場合(ゾーン=外)のナビ率は50%であり、後者の方が前者よりもナビ率が低い(ナビの発生頻度が低い)。
このように、変形例では、ゾーン外においては、ゾーン内よりもナビ率を下げることで、できるだけゾーン外で上乗せが起こりやすいような調整を行うことができる。
<EDにおける獲得枚数の調整>
次に、図97と図98を用いて、EDにおける獲得枚数の調整について説明する。なお、図97は、EDにおける獲得枚数の変動イメージを示したグラフである。
図94(c)を用いて説明したように、本実施形態に係る遊技台では、遊技状態がEDの場合には、ED用ナビ抽選テーブルを参照してベルナビ表示抽選を行うことで、状態Bの残りゲーム数(状態B残りG数)が少ないほど、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高くなるように構成している。
具体的には、図94(c)のED用ナビ抽選テーブルに示すように、状態B残りG数が多い場合(例えば、状態B残りG数が901〜1200Gの場合)には、残りゲーム数が多いことから(遊技媒体の獲得の機会が多いことから)純増枚数を低くする一方で、状態B残りG数が少ない場合(例えば、状態B残りG数が1〜300Gの場合)には、純増枚数を高くすることで遊技者に遊技媒体を多く獲得させるように構成している。つまり、有利区間のどのタイミングでEDに突入(EDに移行)するかによって、EDが開始されてから終了するまでの平均純増枚数が変化することとなる。
図97(a)に示すグラフは、ATにおける600〜900Gの遊技区間において、CZからEDに移行し、1200〜1500Gの遊技区間において、獲得枚数がリミッタ(2400枚)に到達した例を示している。
本例では、601〜900G(状態B残りG数が601〜900G)の遊技区間では、ナビ率80%でナビが実行され、続く901〜1200G(状態B残りG数が301〜600G)の遊技区間では、ナビ率90%でナビが実行され、続く1201〜1500G(状態B残りG数が1〜300G)の遊技区間では、ナビ率100%でナビが実行される。このため、601〜900G(状態B残りG数が601〜900G)の遊技区間よりも、続く901〜1200G(状態B残りG数が301〜600G)の遊技区間の方がナビ率が高く高純増となり、この遊技区間よりも、続く1201〜1500G(状態B残りG数が1〜300G)の遊技区間の方がナビ率がさらに高く高純増となる。
また、図97(b)に示すグラフは、ATにおける900〜1200Gの遊技区間において、CZからEDに移行し、同区間において、獲得枚数がリミッタ(2400枚)に到達した例を示している。
本例では、901〜1200G(状態B残りG数が301〜600G)の遊技区間では、ナビ率90%でナビが実行され、続く1201〜1500G(状態B残りG数が1〜300G)の遊技区間では、ナビ率100%でナビが実行される。このため、901〜1200G(状態B残りG数が301〜600G)の遊技区間よりも、続く1201〜1500G(状態B残りG数が1〜300G)の遊技区間の方がナビ率が高く高純増となる。
なお、本例では、状態B残りG数によって純増枚数を変動させているが、獲得枚数(MYカウンタ)の値を加味して純増枚数を変化させてもよい。具体的には、獲得枚数が少なく、かつ状態B残りG数が少ない場合には、1500Gまでに2400枚を獲得することが難しいため、純増枚数を最大に設定してもよい。また、純増枚数の設計やEDの設計にもよるが、状態B残りG数が少ない状態でEDに移行した場合には、1500Gまでに2400枚を獲得できないような場合もあり得る。
また、本例では、CZのベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)は100%に設定し、純増枚数を一定にしたが、EDと同様に、ゲーム数等に基づいてナビ率(純増枚数)を変化させてもよい。
図99(b),同図(c)は、図94(c)を用いて説明したED用ナビ抽選テーブルの変形例を示した図である。
図94(c)のED用ナビ抽選テーブルでは、状態Bの残りゲーム数(状態B残りG数)が少ないほど、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高くなるように構成したが、図99(b)に示す変形例のED用ナビ抽選テーブルでは、状態B残りG数とは無関係にナビ率を設定している。
変形例によれば、状態B残りG数に応じて段階的ではなく、状態B残りG数とは無関係にナビ率を異ならせるため、ナビの発生頻度の変化度合いによって残りのゲーム数を予想することが可能となり、有利区間において早い時期でEDに突入した場合には、残りのゲームにおいてナビ率の変化の多さによって遊技者を楽しませることができる場合がある。
また、図99(c)に示す変形例のED用ナビ抽選テーブルでは、ED突入時(EDへの移行時)における状態B残りG数によってナビ率を決定し、EDが終了するまで、このナビ率を維持するように構成している。
図98(a),同図(b)は、ED突入時(EDへの移行時)における状態B残りG数によってナビ率を決定した場合における獲得枚数の変化の一例を示したグラフである。
図98(a)に示す例では、ED移行時に図99(c)に示すED用ナビ抽選テーブルを参照し、ED突入時における状態B残りG数(本例では1201〜1500G)に基づいてナビ率を50%に決定し、EDが終了するまで、このナビ率を維持している。また、図98(b)は、ED移行時に図99(c)に示すED用ナビ抽選テーブルを参照し、ED突入時における状態B残りG数(本例では301〜600G)に基づいてナビ率を90%に決定し、EDが終了するまで、このナビ率を維持している。
本例のように、ED突入時の状態B残りG数によってベルナビの頻度を変え、ED中は純増枚数が変動せず、リミッタ到達まで同じ純増で遊技媒体が増えるように構成すれば、AT中のどのタイミングでEDに突入しても、リミッタ到達時のゲーム数をほぼ同じゲーム数(例えば1400G以降1500G未満)に調整することが可能である。なお、1500Gの直前でEDに突入した場合には、純増枚数を最大に設定することが好ましいが、その場合にはリミッタに到達する前に1500Gを消化してしまう場合もあり得る。
<通常中更新処理>
次に、図100を用いて、実施形態2に係る通常中更新処理の詳細について説明する。同図は、実施形態2に係る通常中更新処理のフローチャートであり、上記図30に対応する図面である。
実施形態2に係る通常中更新処理では、上記実施形態1に係る通常中更新処理のステップS1B03の処理を変更しており、本例では、ステップS1B03において、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、図87(d)を用いて説明したAT残差枚数初期値抽選を実行し、AT残差枚数に初期値(抽選結果)が設定される。
<CZ中更新処理>
次に、図101を用いて、実施形態2に係るCZ中更新処理の詳細について説明する。同図は、実施形態2に係るCZ中更新処理のフローチャートであり、上記図35に対応する図面である。
実施形態2に係るCZ中更新処理では、上記実施形態1に係るCZ中更新処理のステップS1C05の処理を変更しており、本例では、ステップS1C05において、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、図87(d)を用いて説明したAT残差枚数初期値抽選を実行し、AT残差枚数に初期値(抽選結果)が設定される。
<AT中更新処理>
次に、図102を用いて、実施形態2に係るAT中更新処理の詳細について説明する。同図は、実施形態2に係るAT中更新処理のフローチャートであり、上記図36(a)に対応する図面である。
実施形態2に係るAT中更新処理では、上記実施形態1に係るAT中更新処理のステップS1D01〜S1D07の処理に代えて、ステップS1D31〜S1D45の処理を実行する。
具体的には、ステップS1D31では、当選役が、はずれであるか否かを判定する。該当する場合にはステップS1D33に進み、該当しない場合にはステップS1D35に進む。ステップS1D33では、AT残差枚数に3を加算した後に、ステップS1D09に進む。
ステップS1D35では、当選役が、押し順ベルであるか否かを判定する。該当する場合にはステップS1D37に進み、該当しない場合にはステップS1D09に進む。
ステップS1D37では、正解押し順に従った停止操作が行われたか否かを判定する。該当する場合にはステップS1D39に進み、該当しない場合にはステップS1D41に進む。
ステップS1D39では、押し順ナビが非表示か否かを判定する。該当する場合にはステップS1D09に進み、該当しない場合にはステップS1D41に進む。
ステップS1D41では、投入枚数から払出枚数を減算した値をAT残差枚数に加算した後、ステップS1D09に進む。
ステップS1D09の判定がNoの場合に進むステップS1D43では、AT残差枚数が0未満であるか否かを判定する。該当する場合にはステップS1D45に進み、該当しない場合にはステップS1D19に進む。ステップS1D45では、状態B終了フラグをオンにした後、ステップS1D19に進む。
本実施形態に係る遊技台は、ATをAT残差枚数で管理しているが、純粋な差枚数で管理しているわけではない。具体的には、当選役がはずれの場合には、純増枚数がマイナス3枚となるが、遊技者が損をしてしまうため、AT残差枚数に3を加算する(ステップS1D31〜S1D33)。
また、AT残差枚数が減るのは、当選役が押し順ベルの場合であり、押し順が正解、不正解のいずれの場合もAT残差枚数を更新する。このとき、押し順が不正解の場合(ステップS1D37の判定がNoの場合)には、払出枚数が1枚または0枚の場合があるため、この場合にはAT残差枚数が増えることになる。また、押し順が正解であったがナビが非表示であった場合(ステップS1D39の判定がYesの場合)には、AT残差枚数を更新しないため、遊技者にとって有利となる。
また、押し順ベル、はずれ以外の条件装置については、払い出しに関わらずAT残差枚数を更新しないように構成としている。AT残差枚数を更新するかどうかについては、いろいろなパターンが考えられ、投入枚数と払出枚数の差枚数だけで管理してもよい。
さらに、押し順ベルのナビが発生した場合には、ナビに従った停止操作が行われなかった場合であっても、当該押し順ベルは正解の押し順で取得したこととしてAT残差枚数を更新してもよい。このような構成とすれば、遊技者が故意にATを長引かせるような攻略打ちを行うことを防止できる場合がある。また、2枚掛け遊技等の推奨される遊技方法が行われていない場合には、その遊技でどのような払い出し等が行われた場合でも、AT残差枚数を更新しない構成としてもよい。
<特化ゾーン初期設定処理>
次に、図103(a)を用いて、実施形態2に係る特化ゾーン初期設定処理の詳細について説明する。同図(a)は、実施形態2に係る特化ゾーン初期設定処理のフローチャートであり、上記図36(b)に対応する図面である。
実施形態2に係る特化ゾーン初期設定処理では、上記実施形態1に係る特化ゾーン初期設定処理に代えて、ステップS1D51〜S1D53の処理を実行する。
具体的には、ステップS1D51では、特化ゾーン初期G数抽選を実行する。この特化ゾーン初期G数抽選では、図89(d)の特化ゾーン初期ゲーム数抽選テーブルが用いられる。本例では、30%の確率で10Gが選択され、30%の確率で20Gが選択され、20%の確率で30Gが選択され、10%の確率で40Gが選択され、10%の確率で50Gが選択される。
ステップS1D53では、ステップS1D51で実行した特化ゾーン初期G数抽選の抽選結果を、特化ゾーン残ゲーム数に設定した後に、この特化ゾーン初期設定処理を終了する。
<特化中更新処理>
次に、図103(b)を用いて、実施形態2に係る特化中更新処理の詳細について説明する。同図(b)は、実施形態2に係る特化中更新処理のフローチャートであり、上記図37に対応する図面である。
実施形態2に係る特化中更新処理では、上記実施形態1に係る特化中更新処理に代えて、ステップS1E01〜S1E05の処理を実行する。
具体的には、ステップS1E01では、特化ゾーン残ゲーム数が0以下であるか否かを判定する。該当する場合にはステップS1E03に進み、該当しない場合にはステップS1E05に進む。
ステップS1E03では、遊技状態がAT状態に設定され、ステップS1E05に進む。
ステップS1E05では、ED状態移行判定処理が実行され、この特化中更新処理を終了する。なお、ED状態移行判定処理の詳細については図104(a)を用いて後述するが、このED状態移行判定処理では、図12を用いて説明したED開始条件が成立したか否かの判定等を行う。
なお、本例では、特化ゾーンをゲーム数で管理する例を示したが、ATと同様に、残差枚数で管理してもよい。
<ED状態移行判定処理>
次に、図104(a)を用いて、実施形態2に係るED状態移行判定処理の詳細について説明する。同図(a)は、実施形態2に係るED状態移行判定処理のフローチャートであり、上記図38(a)に対応する図面である。
実施形態2に係るED状態移行判定処理では、上記実施形態1に係るED状態移行判定処理のステップS1E61の処理を変更しており、ステップS1E61では、獲得枚数と獲得予定差枚数の合計が2000枚を超えた場合に、ED開始条件が成立したと判定する。
<AT中演出設定処理>
次に、図105(a)を用いて、実施形態2に係るAT中演出設定処理の詳細について説明する。同図(a)は、実施形態2に係るAT中演出設定処理のフローチャートであり、上記図46(a)に対応する図面である。
実施形態2に係るAT中演出設定処理では、上記実施形態1に係るAT中演出設定処理のステップS3401の処理を削除している。
<特化中演出設定処理>
次に、図105(b)を用いて、実施形態2に係る特化中演出設定処理の詳細について説明する。同図(b)は、実施形態2に係る特化中演出設定処理のフローチャートであり、上記図46(b)に対応する図面である。
実施形態2に係る特化中演出設定処理では、上記実施形態1に係る特化中演出設定処理のステップS3411〜S3419の処理に代えて、ステップS3431〜S3435の処理を実行する。
具体的には、ステップS3431では、現在の特化ゾーン残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていた特化ゾーン残ゲーム数がある場合には、その値から現在の特化ゾーン残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3433では、図89(e)に示す特化ゾーン用AT残差枚数上乗せ抽選テーブルを用いてAT残差枚数上乗せ抽選を行い、当該抽選に当選したか否かが判定される。該当する場合にはステップS3435に進み、そうでない場合にはステップS3421に進む。
ステップS3435では、AT残差枚数上乗せ抽選によって獲得した差枚数に応じた上乗せ演出が設定され、ステップS3421に進む。
<遊技状態更新コマンド処理>
次に、図106を用いて、実施形態2に係る遊技状態更新コマンド処理の詳細について説明する。同図は、実施形態2に係る遊技状態更新コマンド処理のフローチャートであり、上記図50に対応する図面である。
実施形態2に係る遊技状態更新コマンド処理では、上記実施形態1に係る遊技状態更新コマンド処理のステップS3A03〜S3A35の処理に代えて、ステップS3A51〜S3A61の処理を実行する。
具体的には、ステップS3A51では、遊技状態がATまたは特化ゾーンであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS3A53に進んでAT残差枚数の表示(例えば、図92(a)〜同図(f)に示すAT残差枚数を示す表示)を更新し、該当しない場合にはステップS3A55に進む。
ステップS3A55では、遊技状態がAT、特化ゾーン、または、EDであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS3A57に進んで獲得枚数の表示(例えば、図92(a)〜同図(f)に示すAT中に獲得した遊技媒体の枚数)を更新し、該当しない場合にはステップS3A59に進む。
ステップS3A59では、遊技状態がATから特化ゾーンに移行したか否かを判定し、該当する場合にはステップS3A61に進んで特化ゾーンの開始を示唆する演出を設定し、該当しない場合にはステップS3A41に進む。
<本願発明6−1〜6−3>
以上説明したように、本願発明6−1に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、図1に示す表示窓113)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該可変表示部に表示結果が導出されることにより1遊技が終了し、該可変表示部に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、遊技を開始させるためのスタート操作を受け付けるスタート操作受付手段(例えば、図1に示すスタートレバー135)と、前記スタート操作の受付に基づいて役の内部当選に関する抽選を行い、抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記スタート操作の受付に基づいて変動表示された前記可変表示部を停止表示させる停止操作手段(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記抽選結果および前記停止操作手段の操作条件に基づいて前記可変表示部の停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記可変表示部に導出された表示結果に基づいて遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、前記停止操作手段の操作条件を示す情報を報知可能な報知手段(例えば、図1に示す演出画像表示装置157、図4に示す第1副制御部400、図93に示す指示情報設定処理)と、を備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))が含まれ、前記停止制御手段は、前記抽選手段によって所定の抽選結果(例えば、図10や図93に示す、条件装置番号8〜13の押し順ベルや、転落回避リプレイ(遊技状態が遊技者にとって不利な状態に転落(移行)することを回避するリプレイ役))が導出された遊技において、前記停止操作手段が第一の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に第一の表示結果(例えば、図7に示すベル(小役6)に対応する図柄組合せ)を導出し、前記抽選手段によって前記所定の抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作手段が前記第一の停止操作条件とは異なる第二の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に前記第一の表示結果とは異なる第二の表示結果(例えば、はずれに対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、前記報知手段は、前記第二の遊技状態において前記所定の抽選結果が導出された場合に、前記第一の停止操作条件を示す第一の報知(例えば、フルナビ)を報知可能な手段で、或る条件が満たされると(例えば、有利状態の権利の上乗せ(ATゲーム数の上乗せ、AT差枚数の上乗せ、ATセットの上乗せ、ATナビ回数の上乗せ))、特別な状態の付与(上乗せ特化ゾーンの付与、高確率の付与等)、ATナビの頻度を高める、遊技媒体の払出)、該或る条件が満たされる前と後で前記第一の報知を行う頻度が変わる(例えば、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)よりも、図94(b)に示すように、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)の方が、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高い)手段である、遊技台である。
本願発明6−1に係る遊技台によれば、或る条件が満たされる前と後で第一の報知を行う頻度が変わるため、或る条件の成立とともに第一の報知の頻度を変化させることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。また、特典が付与される前は第一の報知の頻度を相対的に低くすれば、所定の抽選が実行される第二の遊技状態において遊技の進行を遅らせることができ、抽選の回数を増やすことで特典が付与される機会を増加させることができる。
また、本願発明6−2に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、図1に示す表示窓113)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該可変表示部に表示結果が導出されることにより1遊技が終了し、該可変表示部に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、遊技を開始させるためのスタート操作を受け付けるスタート操作受付手段(例えば、図1に示すスタートレバー135)と、前記スタート操作の受付に基づいて役の内部当選に関する抽選を行い、抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記スタート操作の受付に基づいて変動表示された前記可変表示部を停止表示させる停止操作手段(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記抽選結果および前記停止操作手段の操作条件に基づいて前記可変表示部の停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記可変表示部に導出された表示結果に基づいて遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、前記停止操作手段の操作条件を示す情報を報知可能な報知手段(例えば、図1に示す演出画像表示装置157、図4に示す第1副制御部400、図93に示す指示情報設定処理)と、遊技者にとって有利な特典(例えば、有利状態の権利の上乗せ(ATゲーム数の上乗せ、AT差枚数の上乗せ、ATセットの上乗せ、ATナビ回数の上乗せ))、特別な状態の付与(上乗せ特化ゾーンの付与、高確率の付与等)、ATナビの頻度を高める、遊技媒体の払出)を付与可能な特典付与手段(例えば、図88(a)に示すAT関連処理、図88(b)に示す特化関連処理、図100に示す通常中更新処理、図101に示すCZ中更新処理)と、を備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))が含まれ、前記特典付与手段は、前記第二の遊技状態において所定の抽選(例えば、図100や図101に示すAT抽選、図88(a)や図88(b)に示すAT残差枚数上乗せ抽選、特化ゾーン権利抽選)に当選した場合に前記特典を付与する手段であって、前記停止制御手段は、前記抽選手段によって第一の抽選結果(例えば、図10や図93に示す、条件装置番号8〜13の押し順ベル)が導出された遊技において、前記停止操作手段が第一の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に第一の表示結果(例えば、図7に示すベル(小役6)に対応する図柄組合せ)を導出し、前記抽選手段によって前記第一の抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作手段が前記第一の停止操作条件とは異なる第二の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に前記第一の表示結果とは異なる第二の表示結果(例えば、はずれに対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、前記抽選手段によって第二の抽選結果(例えば、図6に示す再遊技役3〜16)が導出された遊技において、前記停止操作手段が第三の停止操作条件(例えば、右第一停止)に従って操作された場合に、前記可変表示部に第三の表示結果(例えば、図6に示す、再遊技役3〜16に対応する図柄組合せ)を導出し、前記抽選手段によって前記第二の抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作手段が前記第三の停止操作条件とは異なる第四の停止操作条件(例えば、左第一停止または中第一停止)に従って操作された場合に、前記可変表示部に前記第三の表示結果とは異なる第四の表示結果(例えば、はずれに対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、前記報知手段は、前記第二の遊技状態において前記第一の抽選結果が導出された場合に、前記第一の停止操作条件を示す第一の報知(例えば、フルナビ)を報知可能な手段で、前記特典付与手段によって前記特典が付与される前よりも、該特典が付与された後の方が前記第一の報知を行う頻度が高く(例えば、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)よりも、図94(b)に示すように、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)の方が、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高い)、前記第二の遊技状態において前記第二の抽選結果が導出された場合に、前記第三の停止操作条件を示す第二の報知を可能な手段で、前記特典付与手段によって前記特典が付与される前後で前記第二の報知を行う頻度が変わらない手段である、手段である、遊技台である。
本願発明6−2に係る遊技台によれば、特典が付与される前よりも、該特典が付与された後の方が第一の報知を行う頻度が高いため、特典の付与とともに第一の報知の頻度を高めることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。また、特典が付与される前は第一の報知の頻度が相対的に低くなるため、所定の抽選が実行される第二の遊技状態において遊技の進行を遅らせることができ、抽選の回数を増やすことで特典が付与される機会を増加させることができる。また、特典が付与される前後で、第二の抽選結果に関する第二の報知を行う頻度は変わらないため、遊技者に対する報知の頻度が極端に低下することがなく、遊技者に不安感を与えることがない。
また、本願発明6−3に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、図1に示す表示窓113)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該可変表示部に表示結果が導出されることにより1遊技が終了し、該可変表示部に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、遊技を開始させるためのスタート操作を受け付けるスタート操作受付手段(例えば、図1に示すスタートレバー135)と、前記スタート操作の受付に基づいて役の内部当選に関する抽選を行い、抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記スタート操作の受付に基づいて変動表示された前記可変表示部を停止表示させる停止操作手段(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記抽選結果および前記停止操作手段の操作条件に基づいて前記可変表示部の停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記可変表示部に導出された表示結果に基づいて遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、前記停止操作手段の操作条件を示す情報を報知可能な報知手段(例えば、図1に示す演出画像表示装置157、図4に示す第1副制御部400、図93に示す指示情報設定処理)と、遊技者にとって有利な特典(例えば、有利状態の権利の上乗せ(ATゲーム数の上乗せ、AT差枚数の上乗せ、ATセットの上乗せ、ATナビ回数の上乗せ))、特別な状態の付与(上乗せ特化ゾーンの付与、高確率の付与等)、ATナビの頻度を高める、遊技媒体の払出)を付与可能な特典付与手段(例えば、図88(a)に示すAT関連処理、図88(b)に示す特化関連処理、図100に示す通常中更新処理、図101に示すCZ中更新処理)と、を備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))が含まれ、前記特典付与手段は、前記第二の遊技状態において所定の抽選(例えば、図100や図101に示すAT抽選、図88(a)や図88(b)に示すAT残差枚数上乗せ抽選、特化ゾーン権利抽選)に当選した場合に前記特典を付与する手段であって、前記停止制御手段は、前記抽選手段によって所定の抽選結果(例えば、図10や図93に示す、条件装置番号8〜13の押し順ベルや、転落回避リプレイ(遊技状態が遊技者にとって不利な状態に転落(移行)することを回避するリプレイ役))が導出された遊技において、前記停止操作手段が第一の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に第一の表示結果(例えば、図7に示すベル(小役6)に対応する図柄組合せ)を導出し、前記抽選手段によって前記所定の抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作手段が前記第一の停止操作条件とは異なる第二の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に前記第一の表示結果とは異なる第二の表示結果(例えば、はずれに対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、前記報知手段は、前記第二の遊技状態において前記所定の抽選結果が導出された場合に、前記第一の停止操作条件を示す第一の報知(例えば、フルナビ)を報知可能な手段で、前記特典付与手段によって前記特典が付与される前よりも、該特典が付与された後の方が前記第一の報知を行う頻度が高い(例えば、AT残差枚数の上乗せ抽選に当選する前(上乗せ=未発生)よりも、図94(b)に示すように、上乗せ抽選に当選した後(上乗せ=発生済)の方が、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高い)手段であり、前記特典付与手段は、前記第二の遊技状態において前記特典が付与されていない場合には、該特典が付与された後よりも該特典を付与しやすい手段である、遊技台である。
本願発明6−3に係る遊技台によれば、特典が付与される前よりも、該特典が付与された後の方が第一の報知を行う頻度が高いため、特典の付与とともに第一の報知の頻度を高めることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。また、特典が付与される前は第一の報知の頻度が相対的に低くなるため、所定の抽選が実行される第二の遊技状態において遊技の進行を遅らせることができ、抽選の回数を増やすことで特典が付与される機会を増加させることができる。また、特典が付与される前は第一の報知の頻度が相対的に低く、純増枚数が低下する一方で、特典が付与されやすいため、遊技者の遊技意欲を低下させることがなく、遊技者の不満を解消することが可能となる。
なお、本願発明に係る「前記特典付与手段によって前記特典が付与される前よりも、該特典が付与された後の方が前記第一の報知を行う頻度が高い(または高く)」には、「前記特典付与手段によって前記特典が付与される前の或る期間(例えば、1、複数、または、全てのゲーム)よりも、該特典が付与された後の前記或る期間の方が前記第一の報知を行う頻度が高い」が含まれ、本発明に係る「頻度」には、前記或る期間における一律の頻度のほか、前記或る期間における平均の頻度も含まれる。
また、第一の報知の変化(高→低、または、低→高)が継続する期間は、特に限定されず、例えば、期間の終期は、特定の遊技を消化するまで、次の上乗せ抽選の当選まで、次の特典が付与されるまで、次のゾーンに突入するまで、リミッタに到達するまで、ATが終了するまで、ED突入条件が成立するまで、AT開始からの平均純増枚数が或る枚数に到達するまで、特化ゾーンに移行するまで、等であってもよい。また、当該期間の終了後は、変化前の純増枚数に戻ってもよいし、現状の純増枚数と変化前の純増枚数の間の純増枚数になるように構成してもよい。
また、前記報知手段は、前記或る条件が満たされると、該或る条件が満たされる前よりも後の方が前記第一の報知を行う頻度が高くなる手段であってもよい。
このような構成とすれば、或る条件が満たされる前よりも、該或る条件が満たされた後の方が第一の報知を行う頻度が高いため、或る条件の成立とともに第一の報知の頻度を高めることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、遊技者にとって有利な特典を付与可能な特典付与手段(例えば、図88(a)に示すAT関連処理、図88(b)に示す特化関連処理、図100に示す通常中更新処理、図101に示すCZ中更新処理)を備え、前記特典付与手段は、前記第二の遊技状態において所定の抽選(例えば、図100や図101に示すAT抽選、図88(a)や図88(b)に示すAT残差枚数上乗せ抽選、特化ゾーン権利抽選)に当選した場合において前記特典を付与可能な手段であって、前記或る条件は、前記特典付与手段による前記特典の付与であってもよい。
また、前記遊技価値付与手段は、前記可変表示部に前記第二の表示結果が導出された場合よりも、前記第一の表示結果が導出された場合の方が多くの前記遊技価値を付与する手段であり、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において該第二の遊技状態の権利(例えば、AT残差枚数、ナビの回数、払出枚数)の一部が消費されたことで満たされる所定の条件が満たされた場合(例えば、AT残差枚数や払出枚数が或る数に到達した場合、ナビの回数が或る回数に到達した場合)に該第二の遊技状態を終了させる手段であり、前記第二の遊技状態において、前記特典付与手段による特典が付与される前よりも、該特典が付与された後の方が、同一の量の前記権利を消費するまでの遊技回数が少なくなりやすい(第二の遊技状態における遊技の進行が早くなりやすい、第二の遊技状態における遊技期間が短くなりやすい)ものであってもよい。
このような構成とすれば、特典の付与とともに第一の報知の頻度を高めることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる一方で、第二の遊技状態における遊技の進行が早まることで過度に出玉が出過ぎないようにすることができ、射幸性を抑止することが可能となる。
また、前記権利は、前記第二の遊技状態において遊技者が使用した遊技価値の数と前記遊技価値付与手段によって付与された前記遊技価値の数の差(以下、「獲得差枚数」という。)に関する権利(例えば、AT残差枚数)であり、前記所定の条件は、前記獲得差枚数が或る数に到達することを含む条件であってもよい。
このような構成とすれば、特典付与の前後で第一の報知の頻度を変化させることでメリハリの有る遊技を行うことができることに加えて、獲得差枚数が或る数に到達することを含む条件が満たされた場合に第二の遊技状態を終了させることができるため、第一の報知の頻度に関わらず、遊技者に対して平等に利益を付与することができ、遊技者間の不公平感を無くすことができる上に、射幸性を抑止することが可能となる。
また、前記権利は、前記第二の遊技状態において前記報知手段が前記第一の報知をする回数に関する権利(例えば、ナビの回数)であり、前記所定の条件は、前記報知手段による前記第一の報知の回数が或る回数に到達することを含む条件であってもよい。
このような構成とすれば、特典付与の前後で第一の報知の頻度を変化させることでメリハリの有る遊技を行うことができることに加えて、第一の報知の回数が或る回数に到達することを含む条件が満たされた場合に第二の遊技状態を終了させることができるため、遊技者に対して平等に第一の報知を行うことができ、遊技者間の不公平感を無くすことができる上に、射幸性を抑止することが可能となる。
また、前記権利は、前記第二の遊技状態において前記遊技価値付与手段によって付与される前記遊技価値の数に関する権利(例えば、払出枚数)であり、前記所定の条件は、前記遊技価値付与手段によって付与される前記遊技価値の数が或る数に到達することを含む条件であってもよい。
このような構成とすれば、特典付与の前後で第一の報知の頻度を変化させることでメリハリの有る遊技を行うことができることに加えて、付与される遊技価値の数が或る数に到達することを含む条件が満たされた場合に第二の遊技状態を終了させることができるため、第一の報知の頻度に関わらず、遊技者に対して平等に利益を付与することができ、遊技者間の不公平感を無くすことができる上に、射幸性を抑止することが可能となる。
また、前記特典は、前記権利の付与であってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態において所定の抽選に当選した場合に、第二の遊技状態の権利が付与されるため、第二の遊技状態における遊技意欲を高めることができる。
また、前記報知手段は、前記或る条件が満たされると、該或る条件が満たされる前よりも後の方が前記第一の報知を行う頻度が低くなる手段であってもよい。
このような構成とすれば、或る条件が満たされた後は第一の報知の頻度が相対的に低くなるため、第二の遊技状態において付与された特典をじっくり楽しむことができる上に、所定の抽選が実行される第二の遊技状態において遊技の進行を遅らせることができ、抽選の回数を増やすことで特典が付与される機会を増加させることができる。
また、前記遊技価値付与手段は、前記可変表示部に前記第二の表示結果が導出された場合よりも、前記第一の表示結果が導出された場合の方が多くの前記遊技価値を付与する手段であり、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において該第二の遊技状態の権利(例えば、AT残差枚数、ナビの回数、払出枚数)の一部が消費されたことで満たされる所定の条件が満たされた場合(例えば、AT残差枚数や払出枚数が或る数に到達した場合、ナビの回数が或る回数に到達した場合)に該第二の遊技状態を終了させる手段であり、前記第二の遊技状態において、前記特典付与手段による特典が付与される前よりも、該特典が付与された後の方が、同一の量の前記権利を消費するまでの遊技回数が多くなりやすい(第二の遊技状態における遊技の進行が早くなりやすい、第二の遊技状態における遊技期間が短くなりやすい)ものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態において付与された特典をじっくり楽しむことができる上に、所定の抽選が実行される第二の遊技状態において遊技の進行を遅らせることができ、抽選の回数を増やすことで特典が付与される機会を増加させることができる。
また、前記第二の遊技状態において、前記第一の報知を行う頻度が高い状態よりも低い状態の方が、同一の量の前記権利を消費するまでに前記所定の抽選を行う回数が多くなるものであってもよい。
このような構成とすれば、特典が付与される前は第一の報知の頻度が相対的に低くなり、遊技価値の純増枚数が低下するが、抽選の回数を増やすことで特典が付与される機会を増加させることができ、遊技者の遊技意欲が減退することを防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、図1に示す表示窓113)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該可変表示部に表示結果が導出されることにより1遊技が終了し、該可変表示部に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、遊技を開始させるためのスタート操作を受け付けるスタート操作受付手段(例えば、図1に示すスタートレバー135)と、前記スタート操作の受付に基づいて役の内部当選に関する抽選を行い、抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記スタート操作の受付に基づいて変動表示された前記可変表示部を停止表示させる停止操作手段(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記抽選結果および前記停止操作手段の操作条件に基づいて前記可変表示部の停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記可変表示部に導出された表示結果に基づいて遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、前記停止操作手段の操作条件を示す情報を報知可能な報知手段(例えば、図1に示す演出画像表示装置157、図4に示す第1副制御部400、図93に示す指示情報設定処理)と、を備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))が含まれ、前記停止制御手段は、前記抽選手段によって所定の抽選結果(例えば、図10や図93に示す、条件装置番号8〜13の押し順ベルや、転落回避リプレイ(遊技状態が遊技者にとって不利な状態に転落(移行)することを回避するリプレイ役))が導出された遊技において、前記停止操作手段が第一の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に第一の表示結果(例えば、図7に示すベル(小役6)に対応する図柄組合せ)を導出し、前記抽選手段によって前記所定の抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作手段が前記第一の停止操作条件とは異なる第二の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合には、前記可変表示部に前記第一の表示結果とは異なる第二の表示結果(例えば、はずれに対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、前記遊技価値付与手段は、前記可変表示部に前記第二の表示結果が導出された場合よりも、前記第一の表示結果が導出された場合の方が多くの前記遊技価値を付与する手段であり、前記報知手段は、前記第二の遊技状態において前記所定の抽選結果が導出された場合には、前記第一の停止操作条件を示す第一の報知(例えば、フルナビ)を実行可能な手段であり、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において遊技者が使用した遊技価値の数と前記遊技価値付与手段によって付与された前記遊技価値の数の差(以下、「獲得差枚数」という。)が或る数に到達した場合には、該獲得差枚数の或る数への到達に基づいて該第二の遊技状態を終了させる手段であり、前記報知手段は、前記獲得差枚数が或る数に到達するまでの残数に応じて、前記第一の報知を行う頻度を変更可能な手段であり、前記第二の遊技状態において前記残数を増加させる残数増加手段を備え、前記報知手段は、前記残数増加手段により前記残数が増加される前よりも後の方が前記第一の報知を行う頻度が高くなるように変更可能な手段であり、前記残数増加手段は、前記第二の遊技状態において前記残数の増加に基づいて前記第一の報知を行う頻度が高くなるように変更された場合に、該第二の遊技状態において該残数を増加させない手段である、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、獲得差枚数が或る数に到達した場合に第二の遊技状態を終了させる遊技台(差枚数管理の遊技台)において、当該獲得差枚数が或る数に到達するまでの残数が増加される前よりも後の方が第一の報知(ナビ)を行う頻度が高くなるように変更可能とするため、第一の報知(ナビ)を行う頻度が低い期間においては、第二の遊技状態の滞在期間を長くして残数が増加する機会を与え易くすることで、残数が増加する前に第二の遊技状態が終了してしまうこと(いわゆる駆け抜け)によって遊技者に不満を与えてしまうような事態を回避しつつも、残数の増加後には、第一の報知(ナビ)を行う頻度を高くすることで、遊技時間の制約(遊技者の遊技時間、店舗の閉店時間)による権利の未消化に対する遊技者の不満を解消することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、図1に示す表示窓113)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該可変表示部に表示結果が導出されることにより1遊技が終了し、該可変表示部に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、遊技を開始させるためのスタート操作を受け付けるスタート操作受付手段(例えば、図1に示すスタートレバー135)と、前記スタート操作の受付に基づいて役の内部当選に関する抽選を行い、抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記スタート操作の受付に基づいて変動表示された前記可変表示部を停止表示させる停止操作手段(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記抽選結果および前記停止操作手段の操作条件に基づいて前記可変表示部の停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記可変表示部に導出された表示結果に基づいて遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、前記停止操作手段の操作条件を示す情報を報知可能な報知手段(例えば、図1に示す演出画像表示装置157、図4に示す第1副制御部400、図93に示す指示情報設定処理)と、を備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))が含まれ、前記停止制御手段は、前記抽選手段によって所定の抽選結果(例えば、図10や図93に示す、条件装置番号8〜13の押し順ベルや、転落回避リプレイ(遊技状態が遊技者にとって不利な状態に転落(移行)することを回避するリプレイ役))が導出された遊技において、前記停止操作手段が第一の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に第一の表示結果(例えば、図7に示すベル(小役6)に対応する図柄組合せ)を導出し、前記抽選手段によって前記所定の抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作手段が前記第一の停止操作条件とは異なる第二の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合には、前記可変表示部に前記第一の表示結果とは異なる第二の表示結果(例えば、はずれに対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、前記遊技価値付与手段は、前記可変表示部に前記第二の表示結果が導出された場合よりも、前記第一の表示結果が導出された場合の方が多くの前記遊技価値を付与する手段であり、前記報知手段は、前記第二の遊技状態において前記所定の抽選結果が導出された場合には、前記第一の停止操作条件を示す第一の報知(例えば、フルナビ)を実行可能であるとともに、該第一の報知の実行に基づいて該第一の報知を実行可能な権利数を更新する手段であり、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において前記権利数が或る数に到達した場合には、該権利数の或る数への到達に基づいて該第二の遊技状態を終了させる手段であり、前記報知手段は、前記第二の遊技状態において前記権利数が或る数に到達するまでの残数に応じて、前記第一の報知を行う頻度を変更可能な手段であり、前記第二の遊技状態において前記残数を増加させる残数増加手段を備え、前記報知手段は、前記残数増加手段により前記残数が増加される前よりも後の方が前記第一の報知を行う頻度が高くなるように変更可能な手段であり、前記残数増加手段は、前記第二の遊技状態において前記残数の増加に基づいて前記第一の報知を行う頻度が高くなるように変更された場合に、該第二の遊技状態において該残数を増加させない手段である、ことを特徴とする遊技台である。
このような遊技台によれば、第一の報知を実行可能な権利数が或る数に到達した場合に第二の遊技状態を終了させる遊技台(ナビ数管理の遊技台)において、当該権利数が或る数に到達するまでの残数が増加される前よりも後の方が第一の報知(ナビ)を行う頻度が高くなるように変更可能とするため、第一の報知(ナビ)を行う頻度が低い期間においては、第二の遊技状態の滞在期間を長くして残数が増加する機会を与え易くすることで、残数が増加する前に第二の遊技状態が終了してしまうこと(いわゆる駆け抜け)によって遊技者に不満を与えてしまうような事態を回避しつつも、残数の増加後には、第一の報知(ナビ)を行う頻度を高くすることで、遊技時間の制約(遊技者の遊技時間、店舗の閉店時間)による権利の未消化に対する遊技者の不満を解消することができる。
<本願発明7>
以上説明したように、本願発明7に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、図1に示す表示窓113)を備え、遊技価値を用いて1遊技に対して所定数の賭数を設定することにより遊技が開始可能となるとともに、該可変表示部に表示結果が導出されることにより1遊技が終了し、該可変表示部に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技台であって、複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、図16に示す遊技開始時状態処理や、図29に示す遊技状態更新処理)と、遊技を開始させるためのスタート操作を受け付けるスタート操作受付手段(例えば、図1に示すスタートレバー135)と、前記スタート操作の受付に基づいて役の内部当選に関する抽選を行い、抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、図15に示す入賞役内部抽せん)と、前記スタート操作の受付に基づいて変動表示された前記可変表示部を停止表示させる停止操作手段(例えば、図1に示すストップボタン137〜139)と、前記抽選結果および前記停止操作手段の操作条件に基づいて前記可変表示部の停止制御を行う停止制御手段(例えば、図15に示すリール停止制御)と、前記可変表示部に導出された表示結果に基づいて遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、図15に示すメダル払出し)と、前記停止操作手段の操作条件を示す情報を報知可能な報知手段(例えば、図1に示す演出画像表示装置157、図4に示す第1副制御部400、図93に示す指示情報設定処理)と、遊技者にとって有利な特典(例えば、有利状態の権利の上乗せ(ATゲーム数の上乗せ、AT差枚数の上乗せ、ATセットの上乗せ、ATナビ回数の上乗せ))、特別な状態の付与(上乗せ特化ゾーンの付与、高確率の付与等)、ATナビの頻度を高める、遊技媒体の払出)を付与可能な特典付与手段(例えば、図88(a)に示すAT関連処理、図88(b)に示す特化関連処理、図100に示す通常中更新処理、図101に示すCZ中更新処理)と、を備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、図12に示す状態A(非有利区間))と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、図12に示す状態B(有利区間))が含まれ、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において前記第二の遊技状態の権利(例えば、AT残差枚数、ナビの回数、払出枚数)の一部が消費されたことで満たされる所定の条件が満たされた場合(例えば、AT終了条件が成立した場合(例えば、AT残ゲーム数が0になった場合、ATのセット数が0になった場合、ATの開始から終了までの遊技媒体の獲得差枚数が0になった場合等)や、図12に示すチャンスゾーンにおいてAT非当選となった場合や、図12に示す通常(状態B)において状態Bの終了条件が成立した場合、特化ゾーンのセット数が0になった場合)に該第二の遊技状態を終了させ、前記第二の遊技状態において前記所定の条件が満たされていない場合であっても該所定の条件とは異なる有利状態終了条件(例えば、第二の遊技状態(有利区間)において獲得した遊技媒体の差枚数に関する条件、獲得した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量(例えば、獲得ATゲーム数、獲得ATセット数、獲得可能な差枚数等)に関する条件、消費した第二の遊技状態(有利区間)に関する権利の量に関する条件、第二の遊技状態における残りゲーム数に関する条件)が満たされることで該第二の遊技状態を終了させる手段であり、前記有利状態終了条件は、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件(以下、「第一の条件」という。)を含む条件であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段によって所定の抽選結果(例えば、図10や図93に示す、条件装置番号8〜13の押し順ベル)が導出された遊技において、前記停止操作手段が第一の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に第一の表示結果(例えば、図7に示すベル(小役6)に対応する図柄組合せ)を導出し、前記抽選手段によって所定の抽選結果が導出された遊技において、前記停止操作手段が前記第一の停止操作条件とは異なる第二の停止操作条件(例えば、図10の「備考」に示す、不正解の押し順)に従って操作された場合に、前記可変表示部に前記第一の表示結果とは異なる第二の表示結果(例えば、はずれに対応する図柄組合せ)を導出する手段であり、前記遊技価値付与手段は、前記可変表示部に前記第二の表示結果が導出された場合よりも、前記第一の表示結果が導出された場合の方が多くの前記遊技価値を付与する手段であり、前記報知手段は、前記第二の遊技状態において前記所定の抽選結果が導出された場合に、前記第一の停止操作条件を示す第一の報知を報知可能な手段で、前記第二の遊技状態において或る条件が満たされた場合(例えば、図86や図104(a)に示すED開始条件が成立した場合、ATに初当りした場合、ATの上乗せがあった場合、CZ、AT、特化ゾーンのそれぞれの遊技回数と、AT残ゲーム数の和が700G(ゲーム)を超えた場合や、状態Bにおける残りの遊技回数が10G以下になったと判定された場合)には、前記第一の条件が満たされるまでの遊技回数に応じた頻度で前記第一の報知を行う(例えば、図94(c)のED用ナビ抽選テーブルに示すように、状態Bの残りゲーム数(状態B残りG数)が少ないほど、ベルナビ表示抽選の当選確率(ナビ率)が高い)手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明7に係る遊技台によれば、第一の条件が満たされるまで(第二の遊技状態が終了するまで)の遊技回数に応じて第一の報知の頻度を変えるため、第一の報知の頻度によって、第一の条件が満たされるまで(第二の遊技状態が終了するまで)の条件が近づいていることを予想することができ、第二の遊技状態における楽しみ方の幅が広がり、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、前記報知手段は、前記或る条件が満たされた後において、前記第一の条件が満たされるまでの遊技回数が少ないほど前記第一の報知を行う頻度が高くなりやすい手段であってもよい。
このような構成とすれば、第二の遊技状態における遊技回数が少ない場合には、なるべく多くの遊技価値を遊技者に獲得させることで、第二の遊技状態が終了しても遊技者に不満を与えないようにすることが可能となる。
また、前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において前記或る条件が満たされると、前記所定の条件によって該第二の遊技状態を終了せずに前記有利状態終了条件を満たすまで該第二の遊技状態を継続可能にする手段であってもよい。
このような構成とすれば、有利状態終了条件を満たすまで第二の遊技状態における遊技を継続することができるため、或る条件が満たされた後も遊技者を楽しませることができる。
また、前記第二の遊技状態における前記遊技価値の使用数と該遊技価値の払出数に基づいて、遊技者が獲得している前記遊技価値の総数(例えば、払出枚数)を更新する獲得数更新手段を備え、前記有利状態終了条件は、前記獲得数更新手段により更新された前記総数が閾値となる所定の獲得数に到達した場合に満たされる条件(以下、「第二の条件」という。)を含み、前記遊技制御手段は、前記第一の条件または前記第二の条件のいずれか一方が満たされた場合に前記第二の遊技状態を終了させる手段であってもよい。
このような構成とすれば、第一の条件(遊技回数に関する条件)に加えて、遊技価値の総数に基づいて第二の遊技状態が終了する場合があり、第二の遊技状態の終了タイミングを調整することが可能で、遊技の幅を広げることができる。
また、前記或る条件は、前記第二の遊技状態において消費された前記権利と未消費の前記権利の量によって満たされる条件であってもよい。
このような構成とすれば、消化済みの権利と未消化の権利に応じて第一の報知の頻度を変えることができ、第二の遊技状態において遊技者に新たな楽しみを与えることができる場合がある。
また、前記或る条件は、前記獲得数更新手段により更新された前記総数が前記閾値よりも低い獲得数に到達した場合に満たされる条件であってもよい。
このような構成とすれば、遊技価値の総数に応じて第一の報知の頻度を変えることができ、第二の遊技状態において遊技者に新たな楽しみを与えることができる場合がある。
また、前記或る条件が満たされた場合には、前記第一の条件よりも、前記第二の条件の方が先に満たされやすい条件であってもよい。
このような構成とすれば、遊技価値の総数に基づいて第二の遊技状態の終了タイミングを早めることが可能で、過度な払出を抑制し、射幸性を抑えることができる。
また、本発明に係る遊技台は、メダルレスの遊技台や封入式遊技機に適用することもできる。ここで、メダルレスの遊技台は、遊技媒体(メダル等)を用いることなく遊技を行うことができる遊技台(スロットマシン等)であり、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。