<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが用いられる遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネットと、前面扉3とを含んで構成される。キャビネットには蝶番機構が設けられる。前面扉3は、蝶番機構により、キャビネットの開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネットの内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図2は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図2に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。図2に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、図2に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。図2に示す通り、各リール12には、セブン図柄と赤BAR図柄と青BAR図柄と黒BAR図柄とベル図柄とリプレイ図柄とスイカx図柄とスイカy図柄とチェリー図柄とブランク図柄とが配列される。
具体的には、セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「18」と、中リール12Cの図柄位置「18」と、右リール12Rの図柄位置「18」とに配列される。赤BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「10」と、中リール12Cの図柄位置「12」と、右リール12Rの図柄位置「14」とに配列される。青BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「3」と、中リール12Cの図柄位置「6」と、右リール12Rの図柄位置「9」とに配列される。黒BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「5」と、中リール12Cの図柄位置「4」と、右リール12Rの図柄位置「11」とに配列される。ベル図柄は、左リール12Lの図柄位置「1」「6」「11」「14」「19」と、中リール12Cの図柄位置「2」「7」「10」「15」「20」と、右リール12Rの図柄位置「1」「4」「8」「13」「17」とに配列される。リプレイ図柄は、左リール12Lの図柄位置「2」「7」「12」「15」「20」と、中リール12Cの図柄位置「0」「3」「8」「11」「16」と、右リール12Rの図柄位置「0」「3」「7」「12」「16」とに配列される。スイカx図柄は、左リール12Lの図柄位置「0」「4」「8」「13」と、中リール12Cの図柄位置「5」と、右リール12Rの図柄位置「15」とに配列される。スイカy図柄は、左リール12Lの図柄位置「16」と、中リール12Cの図柄位置「9」と、右リール12Rの図柄位置「2」「6」「20」とに配列される。チェリー図柄は、左リール12Lの図柄位置「17」と、中リール12Cの図柄位置「13」「14」と、右リール12Rの図柄位置「10」「19」とに配列される。ブランク図柄は、左リール12Lの図柄位置「9」と、中リール12Cの図柄位置「1」「17」「19」と、右リール12Rの図柄位置「5」とに配列される。
なお、図2では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。また、各リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブル(図示略)がメインROM302に記憶される。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図3は、図柄表示領域を説明するための図である。図3に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「表示器ML」という)が設けられる。表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「ベル-ベル-ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX-BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。MAX-BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。本実施形態では、MAX-BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX-BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
また、今回の遊技が終了してから、次回の遊技を開始するための賭メダルが投入されるまでの期間(以下「非遊技期間」という)において、演出ボタン26が操作された場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
演出ボタン26の操作は、演出ボタンスイッチ26SWで検知される。例えば、演出ボタン26が押されていない場合、演出ボタンスイッチ26SWはOFF信号を出力する。一方、演出ボタン26が押されている場合、演出ボタンスイッチ26SWはON信号を出力する。非遊技期間において、演出ボタンスイッチ26SWがOFF状態からON状態に変化した場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。また、非遊技期間において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述した表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a~28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、遊技状態を示唆する情報などを報知する。
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネットの係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネットの内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネットの内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
キャビネットの内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネットの背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
キャビネットの内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴に設定変更キーを挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
キャビネットの内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC-DCコンバータおよびDC-DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
メイン制御基板300には各種の電子部品が設けられる。具体的には、メインCPU301、メインROM302、メインRAM303、抵抗、コンデンサ、コネクタ、設定表示部36およびメイン表示器40を含む各種の電子部品がメイン制御基板300に実装される。コネクタは、メイン制御基板300と他の制御装置とを電気的に接続するために用いられる。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。表示情報は、各遊技情報に対応する各識別情報と、当該遊技情報の大きさを示す割合情報とを含む。
メイン表示器40は、第1表示部40Xと第2表示部40Yとを含んで構成される。第1表示部40Xは、上述した識別情報を表示する。また、第2表示部40Yは、上述した割合情報を表示する。第1表示部40Xは2個の7セグメントディスプレイで構成され、第2表示部40Yは2個の7セグメントディスプレイで構成される。メイン表示器40は、遊技機1の電源が投入された場合、表示情報の表示を開始し、その後、電源が遮断されるまで継続する。詳細には後述するが、各種の遊技情報に対応する複数の表示情報をメイン表示器40は表示する。各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切替えて表示される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図4を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図4に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図4に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とメダルを払出すホッパー520と表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」~「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」~「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、乱数値R1と同様に、数値「0」~「65535」の範囲で生成されるハードウェア乱数である。乱数値R3は、後述するAT決定処理で用いられる。なお、乱数値R3としてソフトウェア乱数を採用してもよい。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300から表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図4に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX-BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図4に示すように、電源基板500は、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX-BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX-BETボタン22の操作を検出する。また、MAX-BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX-BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図4に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。また、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、規制期間割合(後述)を貯留枚数表示器16に表示させる。メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図4に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図4に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図4に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0~65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図4に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図4に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。
図5は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図5に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図5には、各当選エリアの名称が示される。また、図5の「L」「M」「N」は、正の整数を示す。
当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図5には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図6に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図6において、リプレイを「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア番号「02」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「02」は、図6に示すように、当選役「RT0移行リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイA」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含む。各RT状態は、後述のRT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
また、図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、ボーナス作動状態の各抽選値を含む。ボーナス作動状態には、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、または、赤異色ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。本実施形態では、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、および、赤異色ボーナス役を「ボーナス役」と総称する場合がある。ボーナス作動状態の賭メダルの規定枚数は3枚であり、63枚のメダルが払出された場合にボーナス作動状態が終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。
ボーナス作動状態の各遊技では、当選エリア「ボーナス中ベル」または当選エリア「ボーナス中チェリー」が当選する。また、当選エリア「ボーナス中ベル」が当選した遊技では、正解ベルが有効ラインに停止表示され、当選エリア「ボーナス中チェリー」が当選した遊技では、ボーナス中チェリー役または正解ベルが有効ラインに停止表示される。正解ベルおよびボーナス中チェリー役の払出枚数は共に9枚である。以上の構成では、ボーナス作動状態では毎回の遊技で9枚のメダルが払出され、ボーナス作動状態は、8回の遊技で原則終了する。
メインCPU301は、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、ボーナス役が当選した状態が維持される内部中状態に移行する。図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、内部中状態の各抽選値を含む。一方、ボーナス役以外の当選役は、次回以降の遊技では当選した状態が維持されない。例えば、SB役は、次回以降の遊技では当選した状態が維持されない。
図5から理解されるとおり、RT0中リプレイ、打順リプレイ(X、Y)、RT3中リプレイ、BAR揃いリプレイ、BAR外れリプレイ、および、セブン揃いリプレイ(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がメインCPU301の状態(RT状態、内部中状態、ボーナス作動状態)毎に相違する。具体的には、RT0状態では、図5に示すように、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」に抽選値「8976」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」および「セブン揃いリプレイ」が当選する。
図5に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1~X4」の各当選エリアに抽選値「1796」が割振られ、「打順リプレイX5、X6」の各当選エリアに抽選値「898」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1~X6」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8984/65536である。
図5に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1~X4」の各当選エリアに抽選値「5790」が割振られ、「打順リプレイX5、X6」の各当選エリアに抽選値「2895」が割振られ、「打順リプレイY1~X4」の各当選エリアに抽選値「4002」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1~X6」と「打順リプレイY1~Y4」と「通常リプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は44962/65536である。
図5に示すように、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「RT3中リプレイ」に抽選値「12312」が割振られ、「BAR揃いリプレイ」に抽選値「3512」が割振られ、「BAR外れリプレイ」に抽選値「29256」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「RT3中リプレイ」と「BAR揃いリプレイ」と「BAR外れリプレイ」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は45081/65536である。以上の通り、「BAR揃いリプレイ」と「BAR外れリプレイ」とは、RT0状態とRT1状態とRT2状態とでは当選せず、RT3状態で当選する。
以上の説明から理解される通り、RT2状態およびRT3状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT0状態およびRT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。
図5に示すように、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」に抽選値「11716」が割振られ、「RT3中リプレイ」に抽選値「1152」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」および「RT3中リプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は12868/65536である。以上の通り、内部中状態では、RT0状態およびRT1状態と比較して、再遊技当選エリアが当選する確率が高くなる。
各設定値(1~6)における各当選エリアの当選確率(当選エリア抽選テーブルの抽選値の大きさ)は、青同色ボーナスの当選確率を除いて等しい。具体的には、青同色ボーナスの当選確率は、設定値が大きいほど高くなる。以上の構成によれば、設定値が大きいほど、青同色ボーナスでメダルを獲得し易くなり、出玉率が向上する。本実施形態では、今回の当選エリアに応じた確率で、規制期間(AT状態、チャンス状態)に移行するか否かが抽選で決定される。ただし、当選確率が設定値で相違する当選エリア(青同色ボーナス)が当選した遊技では、規制期間に移行するか否かの抽選が実行されない。以上の構成では、当選確率が設定値で相違する当選エリアが当選した遊技では、規制期間への移行は決定されない。
図7は、図柄組合せテーブルの概念図である。図柄組合せテーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「青同色ボーナス役」が当選した遊技においては、「青BAR-青BAR-青BAR」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「RT2移行リプレイA」が当選した遊技においては、「ベル-ベル-黒BAR」「ベル-ベル-スイカx」「ベル-ベル-スイカy」の図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。
図柄組合せテーブルは、図7に示すように、各図柄組合せの許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図7には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数を示す。例えば、正解ベルAの図柄組合せ「ベル-ベル-ベル」が有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「9」枚である。また、ボーナス役またはSB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「0枚」である。
図7に示すように、当選役「正解ベルA、B」「失敗役A~D」「スイカ役」「チェリー役A、B」を含む各当選役の何れかに係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「RT0移行リプレイ」「RT2移行リプレイA~C」「RT3移行リプレイ」「特殊リプレイA~C」「セブンリプレイ」「BARリプレイ」「フォローリプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)の何れかが有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。複数の当選役が重複して当選した場合、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、ボーナス役およびSB役は、他の当選役より優先順位が低い。ただし、入賞当選役よりボーナス役の優先順位が高い構成としてもよい。
図柄組合せテーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」のRT0中リプレイが当選して、当選役「RT0移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「1」で指定される表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序および停止操作位置に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
本実施形態では、上述した各当選役の図柄組合せに加え、当選役の図柄組合せではないハズレ目(特殊ハズレ目)の一部が表示判定処理で判定される。具体的には、図7に示す、各特殊ハズレ目A(1、2)と各特殊ハズレ目B(1、2)とを含む各ハズレ目が表示判定処理で判定される。各特殊ハズレ目Aまたは各特殊ハズレ目Bが有効ラインに停止表示された場合、RT1状態に移行する。また、各特殊ハズレ目(A、B)は、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技で、各当選役(正解ベル、失敗役)を取りこぼした場合、有効ラインに停止表示される。
図8および図9は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。図8は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役(リプレイ)を説明する図である。なお、図8および図9は、非内部中状態において、各停止操作態様で有効ラインに停止表示される当選役が示される。
図8に示すように、RT0中リプレイが当選した場合、停止操作の態様によらず、RT0移行リプレイが有効ラインに停止する。また、RT3中リプレイが当選した場合、停止操作の態様によらず、RT3移行リプレイが有効ラインに停止する。
当選エリア「打順リプレイX1~X6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「RT0移行リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作、リール12Cが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「左中右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「左中右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX5」または「打順リプレイX6」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8に示すように、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、左第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、左第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY4」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8に示すように、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「BARリプレイ」「フォローリプレイ」または「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作された場合であって、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに当選役「BARリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作の順序で停止操作された場合であっても、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8に示すように、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて当選役「フォローリプレイ」または「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止操作の順序で停止操作された場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8に示すように、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「セブンリプレイ」または「特殊リプレイA~C」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した遊技において、各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに「セブンリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、各リール12の各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「特殊リプレイA~C」の図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示される。
図9は、当選エリア「打順ベル」(L1~L4、C1~C4、R1~R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「失敗役A~D」の何れか、および、当選役「正解ベルA、B」の何れかが重複して当選する。図9から理解される通り、打順ベルが当選した遊技において、停止操作順序に応じて、失敗役または正解ベルに係る図柄組合が有効ラインに停止する。本実施形態において、正解ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される停止操作順序を正解ベルの「正解押順」という。また、今回の遊技における正解押順以外の停止操作順序を当該遊技での「不正解押順」という。
図9に示す通り、打順ベルL(1~4)が当選した遊技において、左第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルAが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルLが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は左第1停止である。一方、打順ベルL(1~4)が当選した遊技において、左第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。
打順ベルC(1~4)が当選した遊技において、中第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルCが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は中第1停止である。一方、打順ベルC(1~4)が当選した遊技において、中第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。同様に、打順ベルR(1~4)が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルRが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は右第1停止である。一方、打順ベルR(1~4)が当選した遊技において、右第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。共通ベルが当選した遊技では、停止操作態様によらず、正解ベルが有効ラインに停止表示される。
以上の通り、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技では、正解押順で停止操作された場合、正解ベルが停止表示される。一方、不正解押順で停止操作された場合、停止操作位置に応じて、失敗役または特殊ハズレ目が有効ラインに停止表示される。なお、打順ベルが当選する確率は、各設定値で等しい。したがって、指示期間において、打順ベルの正解押順が指示される確率は、各設定値で等しくなる。
図10は、各RT状態に移行する契機を説明するための図である。上述した通り、各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含み、特定の契機で移行する。例えば、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。
図10(a)は、RT移行図柄規定テーブルの概念図である。図10(a)に示す通り、各RT移行図柄は、RT3移行図柄とRT2移行図柄とRT1移行図柄とRT0移行図柄とを含む。RT3移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT3状態に移行する。RT3移行図柄は、図10(a)に示す通り、RT3移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT3移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT3状態に移行する。また、RT2移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT2状態に移行する。RT2移行図柄は、RT2移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT2移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT2状態に移行する。
図10(a)に示す通り、RT1移行図柄は、特殊ハズレ目を含む。上述した通り、特殊ハズレ目は、当選役の図柄組合せではなく、打順ベルが当選した遊技において、不正解押順で停止操作し、且つ、各失敗役を取りこぼした場合に有効ラインに停止表示される。また、RT0移行図柄は、失敗役の図柄組合せを含む。失敗役は、打順ベルが当選した遊技で不正解押順で停止操作され、且つ、当該失敗役の引込範囲で停止操作がされた場合に有効ラインに停止表示される。
以上の説明から理解される通り、打順ベルが当選した遊技では、不正解押順で停止操作した場合、停止操作位置に応じて、RT1移行図柄(特殊ハズレ目)またはRT0移行図柄(失敗役の図柄組合せ)が有効ラインに停止表示可能になる。また、図10(a)に示す通り、RT0移行図柄は、RT0移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT0移行リプレイが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT0状態に移行する。
図10(b)は、RT状態の遷移図である。上述した通り、RT状態は、各種の契機で移行する。例えば、RT2状態において、打順リプレイY(1~4)が当選し、RT3移行リプレイの正解押順で停止操作がされた場合、RT3移行リプレイの図柄組合せ(RT3移行図柄)が有効ラインに停止表示され、次回の遊技がRT3状態になる(図10(b)の(A))。
図10(b)に示すように、RT1状態において、打順リプレイX(1~6)が当選し、RT2移行リプレイの正解押順で停止操作がされた場合、RT2移行リプレイの図柄組合せ(RT2移行図柄)が有効ラインに停止表示され、次回の遊技がRT2状態になる(図10(b)の(B))。詳細には後述するが、指示期間の各遊技では、RT1状態では、RT2移行リプレイの正解押順が遊技者に指示され、RT2状態では、RT3移行リプレイの正解押順が指示される。したがって、指示期間の各遊技では、指示された順序で停止操作することで、RT状態をRT3状態に移行させることができる。ただし、上述した指示がされない通常状態(非指示期間)であっても、RT2移行リプレイおよびRT3移行リプレイの正解押順を自力で正解することで、RT3状態に移行させることができる。
RT0状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、且つ、失敗役の引込範囲外で停止操作がされた場合、特殊ハズレ目(RT1移行図柄)が有効ラインに停止表示され、次回の遊技がRT1状態になる(図10(b)の(C))。
上述したRT3状態、RT2状態、RT1状態、または、RT0状態において、ボーナス役が当選した場合、内部中状態に移行し(図10(b)の(F))、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する(図10(b)の(G))。内部中状態に移行した場合、各RT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合であっても、RT状態は移行しない。すなわち、内部中状態は、ボーナス作動状態に移行すること以外の契機では終了しない。
ボーナス作動状態が終了した場合、その後、RT0状態に移行する(図10(b)の(H))。本実施形態では、RT2移行リプレイが停止表示可能になる打順リプレイXとRT3移行リプレイが停止表示可能になる打順リプレイYとは、RT0状態では当選しない。
RT2状態またはRT3状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、特殊ハズレ目が有効ラインに停止表示された場合、RT0状態で特殊ハズレ目が停止表示された場合と同様に、次回の遊技がRT1状態になる。指示期間では、正解ベルの正解押順が指示されるため、当該指示に従って停止操作することで、特殊ハズレ目が有効ラインに停止することを回避できる。RT2状態またはRT3状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、失敗役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がRT0状態になる(図10(b)の(D))。
RT1状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、失敗役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がRT0状態になる。また、RT1状態またはRT2状態において、RT0移行リプレイが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がRT0状態になる。なお、RT3状態では、RT0移行リプレイは当選しない。
上述したSB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がシングルボーナス作動状態(図示略)になる。シングルボーナス作動状態は、入賞当選役の当選確率が通常状態より上昇する。ただし、シングルボーナス作動状態での入賞当選役の当選確率は、ボーナス作動状態と比較して低い。具体的には、当選エリア抽選テーブルの各抽選値のうち、シングルボーナス作動状態での共通ベルの抽選値は、RT0状態での共通ベルの抽選値より数値「1」だけ大きい。また、シングルボーナス作動状態におけるリプレイの当選確率は、シングルボーナス作動状態に移行した時点(SB役が当選した遊技)でのRT状態におけるリプレイの当選確率と同じである。すなわち、シングルボーナス作動状態の前後において、リプレイの当選確率は変化しない。シングルボーナス作動状態は1回の遊技で終了する。
メインCPU301は、AT状態、通常状態、チャンス状態、特殊状態、開始準備状態、内部中状態、ボーナス作動状態および終了準備状態を含む各遊技状態に応じて、指示表示器16を制御する。現在の遊技状態を示す遊技状態フラグがメインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、遊技状態フラグを示す遊技状態コマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、遊技状態コマンドが示す遊技状態に応じて演出を決定する。
AT状態の各遊技において、メインCPU301は、停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。本実施形態では、メインCPU301は、AT状態において、遊技者にとって有利な停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。一方、通常状態では、遊技者にとって有利な停止操作順序の指示がされない。したがって、AT状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態となる。チャンス状態は、通常状態と比較して、AT状態への移行が決定され易く、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
特殊状態および開始準備状態では、AT状態と同様に、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。本実施形態では、遊技者に有利な停止操作態様が指示される期間を「指示期間」という。また、指示期間以外の期間(通常状態等)を「非指示期間」という場合がある。なお、チャンス状態の一部の遊技が指示期間となり、チャンス状態において、遊技者に有利な停止操作態様が指示される。具体的には、チャンス状態に移行してから最初に打順ベルが当選するまでの期間が指示期間になる。以上の構成では、チャンス状態で指示情報が少なくとも1回は表示され、規制期間に移行していることを遊技者に認識させることができる。
上述した通り、メインCPU301の各遊技状態には、内部中状態およびボーナス作動状態が含まれる。ボーナス役が当選した場合に内部中状態へ移行し、内部中状態ではボーナス役が当選した状態が維持される。内部中状態において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する。具体的には、ボーナス作動状態は、RB状態とBB状態とを含み、RB役の図柄組合せが停止表示された場合にRB状態に移行し、BB役の図柄組合せが停止表示された場合にBB状態に移行する。
以上の内部中状態およびボーナス作動状態は、ボーナス役が当選した遊技状態に応じて、規制期間に含まれる場合と規制期間に含まれない場合とがある。具体的には、規制期間においてボーナス役が当選した場合、その後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれる。一方、ボーナス役が規制期間以外で当選した場合、その後の内部中状態およびボーナス作動状態は規制期間に含まれない。ただし、規制期間から移行したボーナス作動状態の途中で、当該規制期間が終了する場合がある。
本実施形態では、規制期間の遊技回数が予め定められた回数以下になるように制御される。具体的には、規制期間の遊技回数は、1500回以下になる。上述した通り、AT状態の残り遊技回数は、上乗せされる場合がある。本実施形態では、規制期間の遊技回数が1500回以下になるように、AT状態の残り遊技回数の上乗せが決定される。規制期間の遊技回数は、規制カウンタに記憶される。規制カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられ、規制期間の各遊技で加算される。
ボーナス作動状態が終了した場合、ボーナス役が当選した遊技における遊技状態に移行(復帰)する。例えば、通常状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に通常状態に移行する。また、チャンス状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後にチャンス状態に移行し、開始準備状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に開始準備状態に移行する。ただし、AT状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に開始準備状態に移行する。また、終了準備状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に通常状態に移行する。ただし、ボーナス作動状態において、AT状態に移行する権利が付与されてからの遊技回数が予め定められた特定回数(1500回)に達した場合、AT状態でボーナス役が当選した場合であっても、ボーナス作動状態が終了した後に通常状態に移行する。
規制カウンタは、各種の条件で初期化される。例えば、AT状態が終了した場合に規制カウンタが初期化される。また、規制期間(AT状態)においてボーナス作動状態に移行した場合であって、進行中のボーナス作動状態で規制期間の遊技回数が1500回に達した場合、当該ボーナス作動状態で規制期間が終了し、規制カウンタが初期化される。
また、チャンス状態が終了した場合であって、AT状態に移行しない場合(チャンス状態でAT状態に当選しなかった場合)、規制カウンタが初期化される。ただし、チャンス状態に複数回移行する権利が付与された場合は、チャンス状態が終了した場合であっても規制カウンタが初期化されない場合がある。具体的には、今回のチャンス状態が終了した場合であって、次回のチャンス状態に移行する権利が既に付与されている場合(今回のチャンス状態に移行する権利と次回のチャンス状態に移行する権利とが一度に付与されていた場合)は、今回のチャンス状態が終了した場合に規制カウンタは初期化されない。
図11は、遊技状態の遷移を説明するための図である。図11に示すように、遊技状態は特定の契機で移行する。例えば、通常状態において、ボーナス役が当選した場合、内部中状態に移行する(図11の(A))。また、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、遊技状態がボーナス作動状態に移行する。
通常状態でボーナス役が当選した場合、メインCPU301は、チャンス状態決定処理を実行する。ただし、ボーナス役のうち当選確率が設定値で相違する青同色ボーナスが当選した場合、チャンス状態決定処理は実行されない。チャンス状態決定処理ではチャンス状態に移行する権利を付与するか否か(チャンス状態に移行するか否か)が抽選で決定される。チャンス状態決定処理で非当選の場合、その後のボーナス作動状態は規制期間ではない(図11の(B))。また、チャンス状態決定処理で非当選の場合であって、ボーナス作動状態が終了した場合、通常状態に移行する(図11の(C))。一方、チャンス状態決定処理で当選した場合、その後のボーナス作動状態は規制期間である(図11の(D))。また、チャンス状態決定処理で当選した場合であって、ボーナス作動状態が終了した場合、チャンス状態に移行する(図11の(E))。
チャンス状態において、予め定められた条件が満たされた場合、AT状態に移行する権利が付与され、その後、開始準備状態Xに移行する(図11の(F))。具体的には、チャンス状態では、各遊技の当選エリアに応じてポイントが付与され、ポイントの合計値が予め定められた数値に達した場合、AT状態に移行する権利が付与される。AT状態に移行する権利が付与された場合、開始準備状態Xを介して、AT状態に移行する。
チャンス状態は、AT状態に移行する権利が付与される前であっても、予め定められた回数の遊技で終了する。具体的には、チャンス状態は10回の遊技で終了する。AT状態に移行する権利が付与されることなくチャンス状態が終了した場合、通常状態に移行する(図11の(G))。また、通常状態において、セブン揃いリプレイが当選した場合、AT状態に移行する権利が付与され、開始準備状態Xに移行する(図11の(H))。なお、チャンス状態においてボーナス役が当選した場合、AT状態に移行する権利が付与される。以上の場合、ボーナス作動状態が終了した後に、開始準備状態Xに移行する。
図11に示す通り、通常状態とAT状態との間に介在する開始準備状態Xは、AT状態およびチャンス状態と同様に、規制期間に含まれる。また、通常状態とチャンス状態との間に介在するボーナス作動状態は規制期間に含まれる。さらに、AT状態においてボーナス役が当選した場合に移行する内部中状態およびボーナス作動状態は、規制期間に含まれる。後述する特殊状態および開始準備状態Yは、規制期間に含まれる。ただし、通常状態でボーナス役に当選し、且つ、チャンス状態に移行する権利が付与された場合であっても、その後の内部中状態は規制期間に含まれない。
開始準備状態Xにおいて、メインCPU301は、RT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。以上の構成では、開始準備状態Xにおいて、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT2移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT2状態に移行し、その後、RT3移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT3状態に移行する。
また、メインCPU301は、開始準備状態Xにおいて、正解ベルの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。以上の構成では、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示されない(正解ベルを取りこぼさない)ため、RT2状態からRT1状態に移行(転落)しない。ただし、開始準備状態XでRT0状態の遊技では、正解ベルの正解押順は指示されない。正解ベルを取りこぼし、RT1状態に移行した後に正解ベルの正解押順の指示が開始される。RT状態がRT3状態に移行した場合、メインCPU301は、開始準備状態XからAT状態に遊技状態を移行する(図11の(I))。なお、開始準備状態XでRT2状態に移行した場合(RT3状態に移行する以前に)、AT状態に移行する構成としてもよい。
AT状態において、メインCPU301は、開始準備状態Xと同様に、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。AT状態は、予め定められた遊技回数で終了する。AT状態の残り遊技回数は、ATカウンタに記憶される、ATカウンタは、例えば、メインRAM303に記憶される。AT状態に移行する場合、ATカウンタに初期値「100」が記憶される。本実施形態では、特定の契機でATカウンタの数値が加算される場合がある。すなわち、AT状態の残り遊技回数は、上乗せされる場合がある。メインCPU301は、AT状態の各遊技において、ATカウンタから数値「1」を減算する。ATカウンタは、AT状態以外の遊技では減算されない。また、AT状態のうち後述の特別AT状態ではATカウンタは減算されない。
AT状態は、原則、RT3状態である。したがって、打順リプレイXは当選しないため、RT3移行リプレイの正解押順は、AT状態において原則は指示されない。しかし、例えば、打順ベルが当選したAT状態の遊技で、指示された順序以外で停止操作がされた場合(操作ミスをした場合)、RT1移行図柄が有効ラインに停止し、RT3状態からRT1状態に移行する場合がある。以上の場合であっても、AT状態において、RT3移行リプレイおよびRT2移行リプレイの正解押順が指示されるため、指示情報の指示に従うことにより、RT1状態からRT3状態に復帰できる。
AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタが数値「0」まで減算された場合、メインCPU301は、AT状態から終了準備状態に遊技状態を移行する(図11の(P))。終了準備状態において、RT1移行図柄が停止表示された場合、または、RT0移行図柄が停止表示された場合、通常状態に移行する(図11の(Q))。
AT状態において、ボーナス役が当選した場合、メインCPU301は、特殊状態決定処理を実行する。特殊状態決定処理では、特殊状態に移行するか否かが抽選で決定される。詳細には後述するが、AT状態は、通常AT状態Xと通常AT状態Yと通常AT状態Zと特別AT状態とを含む。特殊状態に当選する確率は、ボーナス役が当選したAT状態の種類に応じて変化する。ただし、ボーナス役のうち当選確率が設定値で相違する青同色ボーナスが当選した場合、特殊状態決定処理は実行されない。
AT状態においてボーナス役が当選した場合、内部中状態に移行する(図11の(J))。図11に示す通り、AT状態においてボーナス役が当選した場合、その後の内部中状態は規制期間に含まれる(通常状態から移行した内部中状態は規制期間ではない)。内部中状態では、ATカウンタの減算、打順ベルおよび打順リプレイの正解押順の報知、特殊状態決定処理は実行されない。
ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、その後、ボーナス作動状態に移行する(図11の(K))。AT状態から移行したボーナス作動状態では、特殊状態決定処理の結果が報知される。AT状態から移行したボーナス作動状態が終了した場合、ボーナス役の当選時に実行された特殊状態決定処理の結果に応じて、開始準備状態Xまたは開始準備状態Yに移行する。具体的には、特殊状態決定処理において特殊状態に非当選の場合、開始準備状態Xに移行し(図11の(L))、その後、RT3状態に移行した場合にAT状態に移行(復帰)する。
一方、特殊状態決定処理において特殊状態に当選した場合、ボーナス作動状態が終了した後に、開始準備状態Yに移行する(図11の(M))。開始準備状態Yに移行した直後はRT0状態である。開始準備状態Yでは、開始準備状態Xと同様に、RT1状態に移行するまでは、指示情報は表示されない。RT1状態に移行した後の開始準備状態Yにおいて、メインCPU301は、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。以上の構成によれば、指示情報で指示される停止操作順序で停止操作することで、RT3状態に移行可能である。開始準備状態Yにおいて、RT状態がRT3状態に移行した場合、遊技状態が特殊状態に移行する(図11の(N))。なお、開始準備状態Yでは、ATカウンタは減算されない。
特殊状態は、各遊技における上乗せ遊技回数の期待値がAT状態より大きい。上乗せ遊技回数が付与された場合、該上乗せ遊技回数に応じた数値がATカウンタに加算され、AT状態が延長される。例えば、上乗せ遊技回数「100」が付与された場合、数値「100」がATカウンタに加算される。また、特殊状態では、AT状態と同様に、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とが指示表示器16に表示される。さらに、特殊状態では、BAR揃いリプレイまたはBAR外れリプレイが当選した場合、特殊指示演出が液晶表示装置30で実行される。特殊指示演出では、各リール12を各黒BAR図柄の引込範囲内で停止操作すべき旨が指示される(後述の図20(a-2)参照)。
特殊状態が開始される場合、延長情報の初期値が決定される。特殊状態において、BAR揃いリプレイが当選した場合、延長情報の現在値に応じた上乗せ遊技回数が付与される。また、特殊状態は、予め定められた回数の遊技で終了する。本実施形態の特殊状態は10回の遊技で終了する。詳細には後述するが、延長情報は、特殊状態の各遊技において加算される場合がある。
特殊状態が終了した場合、AT状態に移行する(図11の(O))。本実施形態では、BAR揃いリプレイが当選して上乗せ遊技回数が付与された場合であっても、特殊状態が継続する。したがって、1回の特殊状態において、BAR揃いリプレイを複数回当選させることができる。以上の場合、1回の特殊状態において、上乗せ遊技回数が複数回付与される。
特殊状態では、ボーナス役が当選した場合、上述したBAR揃いリプレイが当選した場合と同様に、延長情報の現在値に応じた上乗せ遊技回数が付与される。また、特殊状態でボーナス役が当選した場合、上乗せ遊技回数が付与されるとともに、内部中状態に移行する(図11の(R))。特殊状態から内部中状態に移行した場合、AT状態から特殊状態に移行する場合と同様に、ボーナス作動状態と開始準備状態Yとを介して、特殊状態に復帰する。詳細には後述するが、ボーナス役が当選した後に特殊状態に復帰した場合、延長情報の初期値が再抽選される。また、ボーナス役が当選した後に特殊状態に復帰した場合、特殊状態の残り遊技回数が10回に再設定される。
なお、ボーナス役のうち当選確率に設定差がある青同色ボーナスが特殊状態で当選した場合、上乗せ遊技回数は遊技状態によらず付与されない。また、特殊状態で青同色ボーナス以外のボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態が終了した後に特殊状態が最初から(残り遊技回数が10回の状態で)開始されるが、青色同色ボーナスが当選した場合、特殊状態が途中(青同色ボーナスが当選した時点の残り遊技回数)から再開される。
図12(a)は、AT状態における遊技状態の遷移を説明するための図である。AT状態は、通常AT状態Xと通常AT状態Yと通常AT状態Zと特別AT状態とを含む。なお、本実施形態では、通常AT状態Xと通常AT状態Yと通常AT状態Zとを「通常AT状態」と総称する場合がある。上述した通り、特殊状態に当選する確率は、ボーナス役が当選したAT状態の種類に応じて変化する。具体的には、AT状態のうち通常AT状態Xが最も特殊状態に当選する確率が低い。また、通常AT状態Yは、通常AT状態Xより特殊状態に当選する確率が高く、通常AT状態Zは、通常AT状態Yより特殊状態に当選する確率が高い。AT状態のうち特別AT状態が最も特殊状態に当選する確率が高い。
AT状態は、特定の契機で移行する。例えば、通常AT状態は、予め定められた遊技回数毎に他の通常AT状態に切替えられる。具体的には、通常AT状態(X、Y、Z)では、20回の遊技毎に周期抽選処理が実行され、通常AT状態Xと通常AT状態Yと通常AT状態Zとの何れかが抽選で決定される。以下において、今回の周期抽選処理が実行されてから次回の周期抽選処理が実行されるまでの通常AT状態の期間を1周期という場合がある。今回の周期の残り遊技回数は、周期カウンタに記憶される。周期カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
今回の周期の開始時に実行される周期抽選処理は、前回の周期での内部抽選処理(当選エリアの抽選)の結果に応じて実行される。具体的には、今回の周期の開始時に実行される周期抽選処理は、前回の周期での内部抽選処理において、SBに当選した回数に応じて実行される。メインCPU301は、周期抽選処理の結果に応じて通常AT状態を移行させる(図12(a)の(A))。以上の本実施形態では、通常AT状態を1周期毎に切替え可能である。すなわち、特殊状態に当選する確率を1周期毎に切替え可能である。
通常AT状態において、チェリー、スイカ、弱チャンス目または強チャンス目(以下「レア役」と総称する)が当選した場合、特別AT状態に移行するか否かが特別AT状態決定処理において抽選で決定される。特別AT状態への移行が決定された場合、その後、特別AT状態に移行する(図12(a)の(B))。特別AT状態に当選した場合、複数回の遊技で構成される前兆期間が設定される場合がある。前兆期間の遊技回数は、数値「0」~数値「10」から抽選により決定される。ただし、AT状態の残り遊技回数(ATカウンタの数値)より小さい数値が前兆期間の遊技回数として決定される。以上の構成では、前兆期間が終了する前に、AT状態が終了しない。前兆期間が終了した後に特別AT状態に移行する。なお、前兆期間が設けられない構成としてもよい。
特別AT状態は、特殊状態に当選する確率が最も高いAT状態である。特別AT状態は、予め定められた回数の遊技で終了する。具体的には、特別AT状態は、20回または40回の遊技で終了する。今回の特別AT状態の遊技回数は、例えば、特別AT状態に当選した場合に抽選で決定される。抽選で決定された遊技回数が実行され、特別AT状態が終了した場合、通常AT状態に移行する(図12(a)の(C))。具体的には、特別AT状態が終了した場合、該特別AT状態に移行した時点における通常AT状態に移行(復帰)する。例えば、通常AT状態Xで前兆期間が終了し、特別AT状態に移行した場合、特別AT状態が終了した後に、通常AT状態Xに移行する。また、特別AT状態は、予め定められた回数の遊技が実行される前であっても、ボーナス役に当選した場合に終了する。
今回の周期のN(=1~19)回目の遊技で特別AT状態に移行した場合、特別AT状態から復帰した遊技は、当該周期のN+1回目の遊技になる。ただし、今回の周期の最後(20回目)の遊技で特別AT状態に移行した場合、特別AT状態から復帰した遊技は、次回の周期の最初の遊技になる。なお、特別AT状態から復帰した場合の通常AT状態を抽選で決定してもよい。以上の構成では、特別AT状態から復帰した遊技が周期の1回目の遊技としてもよい。
図12(b-1)から図12(b-3)は、AT状態における遊技状態の遷移の具体例を説明するためのタイムチャートである。図12(b-1)から図12(b-3)には、各時点における遊技状態が示される。また、図12(b-1)から図12(b-3)には、各時点における周期カウンタの数値が示される。さらに、図12(b-1)から図12(b-3)の具体例では、ボーナス役が当選しない(特殊状態決定処理が実行されない)場合を想定する。すなわち、以上の具体例では、内部中状態、ボーナス作動状態および特殊状態に移行しない場合を想定する。
図12(b-1)は、周期S(Sは正の整数)から周期S+3における遊技状態の遷移を説明するためのタイムチャートである。図12(b-1)に示す通り、周期Sが開始される場合、周期カウンタに初期値「20」が格納される。周期カウンタは、通常AT状態の各遊技で数値「1」ずつ減算される。以上の構成では、周期Sの20回目の遊技において、周期カウンタが数値「0」まで減算される。また、図12(b-1)に示す通り、周期Sにおいて周期カウンタが数値「0」まで減算された場合(時点ta)、メインCPU301は周期抽選処理を実行する。すなわち、周期S+1が開始される場合、メインCPU301は周期抽選処理を実行する。
図12(b-1)の具体例では、周期S+1が開始される場合の周期抽選処理において、通常AT状態Zが決定された場合を想定する。以上の場合、周期S+1は通常AT状態Zになる。また、周期S+1が開始される場合、周期カウンタに初期値「20」が格納される。その後、周期S+1の20回目の遊技において、周期カウンタが数値「0」まで減算された場合、周期抽選処理が再度実行される(時点ta2)。
図12(b-1)の具体例では、周期S+2が開始される場合の周期抽選処理において、通常AT状態Zが再度決定された場合を想定する。以上の場合、周期S+1から連続して周期S+2が通常AT状態Zになる。また、図12(b-1)の具体例では、周期S+2が開始される場合の周期抽選処理において、通常AT状態Yが決定された場合を想定する。以上の場合、周期S+3は通常AT状態Yになる。
図12(b-2)は、通常AT状態において、特別AT状態が当選した場合の具体例を説明するためのタイムチャートである。図12(b-2)の具体例では、周期Sにおける周期カウンタが数値「N」の遊技で、レア役が当選し、且つ、特別AT状態に当選した場合を想定する(時点tb1)。
上述した通り、特別AT状態に当選した場合、前兆期間が設けられる場合がある。また、前兆期間が終了した後に特別AT状態に移行する。図12(b-2)の具体例では、特別AT状態に当選し、前兆期間の遊技回数が数値「n」(nは正の整数)に決定された場合を想定する。また、図12(b-2)の具体例では、前兆期間の遊技回数「n」が周期カウンタの数値「N」より小さい場合を想定する(N>n)。上述した通り、周期カウンタの数値「N」は、今回の周期の残りの遊技回数を意味する。したがって、図12(b-2)の具体例では、周期Sが終了する以前に、前兆期間が終了する。
前兆期間の各遊技では、前兆期間以外の通常AT状態の各遊技と同様に、ATカウンタが数値「1」ずつ減算される。すなわち、前兆期間においても、AT状態の残り遊技回数が減算される。また、前兆期間の各遊技では、前兆期間以外の通常AT状態の各遊技と同様に、周期カウンタが数値「1」ずつ減算される。すなわち、前兆期間においても、今回の周期の残り遊技回数が減算される。
図12(b-2)の具体例では、周期カウンタが数値「N-n」の遊技で、前兆期間が終了し、特別AT状態に移行する。本実施形態では、図12(b-2)に示す通り、特別AT状態の各遊技では周期カウンタが減算されない。すなわち、特別AT状態では、周期Sの残り遊技回数の減算が停止する。また、周期カウンタと同様に、特別AT状態の各遊技ではATカウンタが減算されない。すなわち、特別AT状態では、AT状態の残り遊技回数の減算が停止する。
特別AT状態は予め定められた遊技回数(20回または40回)で終了し、特別AT状態が終了した場合、周期S(通常AT状態X)が再開する。上述した通り、特別AT状態では周期カウンタが減算されない。すなわち、特別AT状態では周期Sの残り遊技回数は減算されない。したがって、通常AT状態Xが再開した時点において、周期Sの残り遊技回数は、特別AT状態に移行した時点における周期Sの残り遊技回数になる。以上の構成では、今回の周期の途中で特別AT状態に移行しなかった場合(図12(b-1)の場合)と移行した場合(図12(b-2)の場合)とで、今回の周期の遊技回数の合計は数値「20」で変化しない。
図12(b-3)は、AT状態において、特別AT状態が当選した場合の他の具体例を説明するためのタイムチャートである。図12(b-3)の具体例では、周期Sが通常AT状態Xの遊技であって、周期Sにおける周期カウンタが数値「M」の遊技で、レア役が当選し、且つ、特別AT状態に当選した場合を想定する(時点tc1)。また、図12(b-3)の具体例では、前兆期間の遊技回数が数値「m」(mは正の整数)に決定される。さらに、図12(b-2)の具体例では、前兆期間の遊技回数「m」が周期カウンタの数値「M」より大きい場合を想定する(M<m)。
上述した通り、周期カウンタ(周期の残り遊技回数)は、前兆期間であるか否かによらず減算される。図12(b-3)の具体例では、前兆期間において、周期カウンタが数値「0」まで減算され、周期Sから周期S+1に進行し、周期抽選処理が実行される(時点tc2)。時点tcにおける周期抽選処理では、通常AT状態Yが決定された場合を想定する。
図12(b-3)の具体例では、周期S+1において、前兆期間が終了する場合を想定する。具体的には、周期S+1の周期カウンタが数値「L」の遊技において、前兆期間が終了する場合を想定する。以上の場合、特別AT状態が終了して周期S+1が再開するまで、周期カウンタが数値「L」で維持される。また、特別AT状態が終了した後の通常AT状態は、通常AT状態Yになる。すなわち、特別AT状態が終了した後の遊技状態は、特別AT状態に当選した周期の通常AT状態ではなく、特別AT状態に実際に移行した周期の通常AT状態になる。
以上の構成では、前兆期間が今回の周期で終了する場合(図12(b-2)の場合)と次回の周期で終了する場合(図12(b-3)の場合)とで、各周期の遊技回数は変化しない。また、前兆期間が設けられない場合(図12(b-1)の場合)と前兆期間が設けられる場合(図12(b-2)および図12(b-3)の場合)とで、各周期の遊技回数は変化しない。仮に、特別AT状態への移行の有無および前兆期間の有無により周期の遊技回数が変化する構成を想定する。以上の構成では、例えば、他の通常AT状態より不利な通常AT状態Xの周期の遊技回数が延長された場合、または、他の通常AT状態より有利な通常AT状態Zの周期の遊技回数が短縮された場合、遊技者によっては不満を感じる不都合が生じ得る。本実施形態では、特別AT状態への移行の有無および前兆期間の有無により周期の遊技回数が変化しないため、上述の不都合が抑制されるという利点がある。
図13(a)は、特殊状態決定処理において特殊状態が当選する確率P(1~4)を説明するための図である。上述した通り、メインCPU301は、ボーナス役がAT状態で当選した場合、特殊状態に移行するか否かを特殊状態決定処理により決定する。特殊状態の当選確率は、ボーナス役が当選したAT状態に応じて変化する。
図13(a)に示す通り、ボーナス役が通常AT状態Xで当選した場合、特殊状態に確率P1で当選する(0≦P1<1)。また、ボーナス役が通常AT状態Yで当選した場合、特殊状態に確率P2で当選する。確率P2は、確率P1より大きい(P1<P2)。ボーナス役が通常AT状態Zで当選した場合、特殊状態に確率P3で当選する。確率P3は、確率P2より大きい(P2<P3)。ボーナス役が特別AT状態で当選した場合、特殊状態に確率P4で当選する。確率P4は、確率P3より大きい(P3<P4)。具体的には、ボーナス役が特別AT状態で当選した場合、特殊状態に確率「1」(100%)で当選する(P4=1)。ただし、ボーナス役が特別AT状態で当選した場合であっても、特殊状態に当選しない場合がある構成としてもよい。
図13(b)は、周期抽選処理で各遊技状態が決定される確率P(a、b、c)を説明するための図である。上述した通り、今回の周期の開始時に実行される周期抽選処理は、前回の周期での内部抽選において、SBに当選した回数(0~2回、3~5回、6回以上)に応じて実行される。すなわち、今回の周期の遊技状態は、前回の周期でSBに当選した回数に応じて決定される。具体的には、AT状態において、SBが当選した場合、SBカウンタに数値「1」が加算される。メインCPU301は、今回の周期が開始される場合、前回の周期で加算されたSBカウンタを用いて周期抽選処理を実行する。SBカウンタは、例えば、メインRAM303に設けられ、周期抽選処理が実行された場合に数値「0」に初期化される。
図13(b)に示す通り、前回の周期でSBに当選した回数の合計が「0~2回」の場合、確率Pa1で今回の周期が通常AT状態Xに決定される。また、前回の周期でSBに当選した回数の合計が「0~2回」の場合、確率Pb1で今回の周期が通常AT状態Yに決定される。前回の周期でSBに当選した回数の合計が「0~2回」の場合、確率Pc1で今回の周期が通常AT状態Zに決定される。
図13(b)に示す通り、前回の周期でSBに当選した回数の合計が「3~5回」の場合、確率Pa2で今回の周期が通常AT状態Xに決定される。また、前回の周期でSBに当選した回数の合計が「3~5回」の場合、確率Pb2で今回の周期が通常AT状態Yに決定される。前回の周期でSBに当選した回数の合計が「3~5回」の場合、確率Pc2で今回の周期が通常AT状態Zに決定される。
図13(b)に示す通り、前回の周期でSBに当選した回数の合計が「6回以上」の場合、確率Pa3で今回の周期が通常AT状態Xに決定される。また、前回の周期でSBに当選した回数の合計が「6回以上」の場合、確率Pb3で今回の周期が通常AT状態Yに決定される。前回の周期でSBに当選した回数の合計が「6回以上」の場合、確率Pc3で今回の周期が通常AT状態Zに決定される。
本実施形態では、前回の周期でSBに当選した回数の合計(以下「SB当選回数」という)が多いほど、通常AT状態Zが決定され易い。また、SB当選回数が多いほど、通常AT状態Yが決定され易い。上述した通り、通常AT状態Zは、通常AT状態Xおよび通常AT状態Yより、特別AT状態が決定され易い。また、通常AT状態Yは、通常AT状態Xより、特別AT状態に移行が決定され易い。
具体的には、周期抽選処理において、通常AT状態Zが決定される確率Pc(1~3)は、SB当選回数が「0~2」の場合の確率Pc1よりSB当選回数が「3~5回」の場合の確率Pc2が高く、確率Pc2よりSB当選回数が「6回以上」の場合の確率Pc3が高い(Pc1<Pc2<Pc3)。また、周期抽選処理において、通常AT状態Yが決定される確率Pb(1~3)は、SB当選回数が「0~2」の場合の確率Pb1よりSB当選回数が「3~5回」の場合の確率Pb2が高く、確率Pb2よりSB当選回数が「6回以上」の場合の確率Pb3が高い(Pb1<Pb2<Pb3)。
以上の本実施形態では、SB当選回数が多いほど、今回の周期における特別AT状態の当選確率が向上し易くなる。すなわち、SB当選回数が多いほど、今回の周期が有利になり易くなる。以上の構成は、前回の周期(特定期間)での抽選(内部抽選処理)の結果に応じて、今回の周期の有利度を複数種類の有利度から決定するとも換言される。以上の構成によれば、今回の周期の有利度が変化に富み、遊技の面白味が向上するという効果が奏せられる。また、今回の周期の有利度は、前回の周期での抽選結果に応じるため、今回の周期の有利度を前回の周期での抽選結果から推測する楽しみを遊技者に付与することができる。
なお、周期抽選処理において、SBカウンタ以外の遊技情報を用いて遊技情報が決定される構成としてもよい。例えば、今回の周期の通常AT状態は、前回の周期の通常AT状態(X、Y、Z)に応じた確率で決定してもよい。以上の構成において、今回の周期の通常AT状態は、前回の周期の通常AT状態と前回の周期におけるSBの当選回数との組合せに応じた確率で決定してもよい。また、以上の構成において、確率Pは適宜に変更することができる。例えば、確率Pc2と確率Pc3とが等しくてもよいし、確率Pb2と確率Pb3とが等しくてもよい。
AT状態に移行した最初の周期の通常AT状態は、抽選により決定される。また、通常AT状態でボーナス役に当選して特殊状態に移行し、特殊状態が終了した場合、その後、ボーナス役が当選した通常AT状態に復帰する。さらに、通常AT状態で特別AT状態に当選し、特別AT状態でボーナス役が当選して特殊状態に移行し、該特殊状態が終了し場合、その後、特別AT状態に当選した通常AT状態に復帰する。ただし、以上の構成において、特殊状態が終了した場合、その後、特別AT状態に復帰する構成としてもよい。
図14(a)は、通常AT状態Xで液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図14(a)に示す通り、通常AT状態Xでは、周期メーター画像GA、周期レベル画像GBおよび領域Rが液晶表示装置30に表示される。また、通常AT状態Xでは、AT状態の残り遊技回数(ATカウンタ)が表示される。図14(a)の具体例では、AT状態が通常AT状態Xから開始された場合を想定する。また、図14(a)は、AT状態の最初の遊技における液晶表示装置30の具体例を示す。以上の液晶表示装置30には、AT状態の残り遊技回数として数字「100」が表示される。
周期メーター画像GAは、周期カウンタを表示する。すなわち、周期メーター画像GAは、今回の周期の残り遊技回数を表示する。例えば、今回の周期の最初の遊技では、図14(a)に示す通り、周期メーター画像GAは数字「20」を表示する。以上の周期メーター画像GAによれば、今回の周期の残り遊技回数が遊技者に報知される。
上述した通り、今回の周期が終了した場合、初期値「20」が次回の周期の残り遊技回数として周期カウンタに記憶される。以上の構成では、今回の周期で周期メーター画像GAの数字が数値「1」ずつ減算され、今回の周期の最後の遊技では、周期メーター画像GAは数字「0」を表示する。また、次回の周期の最初の遊技では、周期メーター画像GAは数字「20」を表示する。
周期レベル画像GBは、通常AT状態Xの期間において、「Lv1」という文字列を表示する。「Lv1」という文字列は、通常AT状態Xに対応する。領域Rでは、各種の演出が実行される。例えば、サブCPU412は、当選エリアと遊技状態とに応じて各遊技の演出を抽選で決定する。領域Rでは、サブCPU412が決定した演出に応じた画像を表示する。また、領域Rでは、打順ベルおよび打順リプレイの正解押順を指示するための指示演出において、当該正解押順を報知するための画像が表示される。
図14(b)は、通常AT状態Yで液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図14(b)に示す通り、通常AT状態Yでは、通常AT状態Xと同様に、周期メーター画像GA、周期レベル画像GBおよび領域Rが液晶表示装置30に表示される。また、通常AT状態Yでは、通常AT状態Xと同様に、AT状態の残り遊技回数が表示される。図14(b)の具体例では、AT状態の残り遊技回数が「80回」の遊技で、周期が開始された場合を想定する。図14(b)に示す通り、通常AT状態Yでは、周期レベル画像GBに「Lv2」という文字列が表示される。「Lv2」という文字列は、通常AT状態Yに対応する。
図14(c)は、通常AT状態Zで液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図14(c)に示す通り、通常AT状態Zでは、通常AT状態Xおよび通常AT状態Yと同様に、周期メーター画像GA、周期レベル画像GBおよび領域Rが液晶表示装置30に表示される。また、通常AT状態Zでは、通常AT状態Xおよび通常AT状態Yと同様に、AT状態の残り遊技回数が表示される。図14(c)の具体例では、AT状態の残り遊技回数が「60回」の遊技で、周期が開始された場合を想定する。図14(c)に示す通り、通常AT状態Zでは、周期レベル画像GBに「Lv3」という文字列が表示される。「Lv3」という文字列は、通常AT状態Zに対応する。
以上の説明から理解される通り、周期レベル画像GBは、通常AT状態(X、Y、Z)の期間において、今回の周期の通常AT状態に対応する態様で表示される。すなわち、液晶表示装置30は、今回の周期の通常AT状態に対応する演出態様に制御されるとも換言される。また、上述の周期抽選処理では、各周期における通常AT状態が決定される。以上の構成は、周期抽選処理では、各周期における演出態様が実質的に決定されるとも換言される。
以上の本実施形態によれば、通常AT状態における演出態様が各周期で変化するため、通常AT状態における演出態様が変化に富む。また、周期抽選処理では、前回の周期でSBに当選した回数に応じて、今回の周期の通常AT状態を決定する。以上の構成では、今回の周期の演出態様(周期レベル画像GBの表示)は、前回の周期でSBに当選した回数に応じて決定される。以上の構成は、今回の周期の演出態様は、前回の周期での内部抽選処理(当選エリアの抽選)の結果に応じて決定されるとも換言される。したがって、前回の周期での内部抽選結果に応じて、今回の周期の演出態様を推測する楽しみを遊技者に付与することができる。
図14(d)は、特別AT状態で液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。上述した通り、特別AT状態に移行した場合、今回の周期の残り遊技回数は減算されない。図14(d)に示す通り、特別AT状態では、今回の周期の残り遊技回数を表示する周期メーターGAが非表示になる。また、特別AT状態では、特別AT状態である旨のメッセージが表示され、周期レベル画像GBが非表示になる。ただし、特別AT状態を報知するための構成は、以上の例に限定されない。例えば、特別AT状態において、周期レベル画像GBを表示し、通常AT状態より有利度(特殊状態の当選確率)が高い旨を認識可能な文字列(例えば「Lv4」という文字列)を周期レベル画像GBに表示させてもよい。
図14(d)に示す通り、特別AT状態では、AT状態の残り遊技回数が液晶表示装置30に表示される。上述した通り、特別AT状態では、AT状態の残り遊技回数は減算されない。図14(d)に示す通り、AT状態の残り遊技回数を示す数字の近傍に、AT状態の残り遊技回数の減算が停止している旨を報知するためのメッセージ(図14(d)の具体例では文字列「HOLD」)が表示される。ただし、AT状態の残り遊技回数が特別AT状態で表示されない構成としてもよい。
図14(d)に示す通り、特別AT状態において、特別AT状態が終了するまでの残り遊技回数が液晶表示装置30に表示される。また、特別AT状態において、液晶表示装置30の領域Rにおいて、各種の演出が実行される。例えば、特別AT状態において、通常AT状態と同様に、打順ベルおよび打順リプレイの正解押順を指示する指示演出が領域Rで実行される。なお、通常AT状態および特別AT状態における、領域Rで実行される演出(表示態様)は適宜に変更可能である。ただし、通常AT状態と特別AT状態とでは、領域Rの表示態様が相違する構成が好適である。以上の構成では、通常AT状態から特別AT状態に移行した旨を遊技者に認識させやすいという利点がある。
図15は、各遊技状態における演出を説明するためのタイムチャートである。図15には、各時点における遊技状態と、各時点で実行される演出とが示される。遊技機1では、液晶表示装置30等において、各種の演出(告知演出X、告知演出Y、ジャッジ演出)が実行される。例えば、上述した前兆期間では、特別AT状態への移行を示唆する演出が液晶表示装置30で実行される。また、前兆期間の最終遊技では、特別AT状態への移行を告知する告知演出Xが実行される。さらに、AT状態から移行したボーナス作動状態では、ボーナス役当選時に特殊状態に当選していたか否かを報知するジャッジ演出を実行する。
図15(a)は、通常AT状態から特別AT状態に移行する具体例を説明するための図である。図15(a)の具体例では、特別AT状態に当選してから特別AT状態に実際に移行するまでの期間(前兆期間)において、ボーナス役が当選しない場合を想定する(上述の図12(b-1)と同様)。前兆期間の遊技回数は、数値「0」~数値「10」の何れかが抽選で予め決定される。予め決定された回数の遊技が前兆期間で実行された場合、遊技状態が特別AT状態に移行する。特別AT状態に移行する場合、特別AT状態への移行を告知する告知演出Xが実行される。
図15(b)は、通常AT状態においてボーナス役が当選した場合の具体例を説明するためのタイムチャートである。上述した通り、通常AT状態または特別AT状態においてボーナス役に当選した場合、特殊状態に移行するか否かが抽選により決定される。図15(b)の具体例では、通常AT状態でボーナス役が当選し、且つ、特殊状態に当選した場合を想定する。図15(b)に示す通り、ボーナス役に当選した場合、遊技状態が内部中状態に移行する。内部中状態において、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する。
本実施形態では、ボーナス役が当選して特殊状態決定処理が実行された場合、特殊状態決定処理の結果がその後のボーナス作動状態において告知される。具体的には、ボーナス役が当選して特殊状態決定処理が実行された場合、その後のボーナス作動状態の各遊技においてジャッジ演出を実行する。ジャッジ演出は、ボーナス作動状態の各遊技(8回の遊技)で実行される。特殊状態に当選した後のボーナス作動状態では、8回の遊技の何れかにおいて、特殊状態に当選した旨を告知するジャッジ演出が実行される。以下、特殊状態に当選した旨を告知するジャッジ演出を他のジャッジ演出と区別して「告知演出Y」という。
図15(b)の具体例では、ボーナス作動状態の後半の遊技で告知演出Yが実行される場合を想定する。特殊状態に当選した場合であって、ボーナス作動状態が終了した場合、上述した通り、開始準備状態Yに移行する。開始準備状態Yにおいて、RT3状態に移行した場合、特殊状態に移行する。特殊状態に当選しなかった後のジャッジ演出では、告知演出Yが最後まで実行されない。
図15(c)は、通常AT状態において、ボーナス役が当選した場合の他の具体例を説明するためのタイムチャートである。上述した図15(b)の具体例では、通常AT状態でボーナス役が当選した場合であって、特殊状態に当選した場合を想定した。一方、図15(c)の具体例では、通常AT状態でボーナス役が当選した場合であって、特殊状態に非当選の場合を想定する。また、図15(c)の具体例では、通常AT状態のうち特別AT状態の前兆期間において、ボーナス役が当選した場合を想定する。詳細には後述するが、前兆期間においてボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態が終了した後に前兆期間(通常AT状態)に一旦移行し、その後、特別AT状態に移行する。
図15(c)は、通常AT状態において、レア役が当選し、特別AT状態に当選した場合を示す。以上の場合、特別AT状態に当選した後の通常AT状態が前兆期間になる。また、図15(c)の具体例では、前兆期間において、ボーナス役が当選する。以上の場合、前兆期間(通常AT状態)が終了し、内部中状態に移行する。なお、上述した通り、前兆期間において、予め定められた回数の遊技が実行された場合、該前兆期間の終了時に告知演出Xを実行したが、前兆期間がボーナス役の当選で終了した時点では、告知演出Xは実行されない。
内部中状態において、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する。ボーナス作動状態では、上述した通り、ジャッジ演出が実行される。ただし、図15(c)の具体例では、特殊状態に非当選であるから、ジャッジ演出において特殊状態に当選した旨の告知(告知演出Y)はされない。
図15(c)に示す通り、特殊状態に非当選の場合、ボーナス作動状態が終了した後に開始準備状態Xに移行する。その後、開始準備状態Xにおいて、RT3状態に移行した場合、通常AT状態に移行する。具体的には、ボーナス役が当選した通常AT状態に復帰する。例えば、ボーナス役が通常AT状態Xで当選した場合、ボーナス作動状態が終了後に通常AT状態Xに移行する。
本実施形態では、前兆期間においてボーナス役が当選し、その後、ボーナス作動状態が終了した後に移行する通常AT状態は、前兆期間になる。具体的には、ボーナス作動状態が終了し、通常AT状態に復帰する場合、通常AT状態でレア役が当選して特別AT状態に当選した場合と同様に、前兆期間の遊技回数が抽選で決定される。すなわち、本実施形態では、前兆期間がボーナス役の当選で一旦中断された場合、前兆期間に復帰させるととも、前兆期間の遊技回数が再決定される。再決定された遊技回数の前兆期間が終了した場合、告知演出Xが実行され、特別AT状態に移行する。
図による説明は省略するが、前兆期間にボーナス役が当選し、且つ、特殊状態に当選した場合、ボーナス作動状態が終了した後に特殊状態に移行し、特殊状態が終了した後に前兆期間の遊技回数が再決定される。再決定された遊技回数の前兆期間が終了した場合、告知演出Xが実行され、特別AT状態に移行する。以上の通り、本実施形態では、特別AT状態の前兆期間にボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態から一旦通常AT状態に移行し、その後、特別AT状態に移行する。
ところで、前兆期間は、特別AT状態に移行する権利が既に付与された状態である。したがって、前兆期間にボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態が終了した直後に告知演出Xを実行し、その後、通常AT状態を介することなく特別AT状態に移行させる構成(以下「対比例」という)が考えられる。
図15(d)は、上述の対比例を説明するための図である。図15(d)では、図15(c)で説明した本実施形態の具体例と同様に、前兆期間においてボーナス役に当選した場合を想定する。また、図15(d)の対比例では、本実施形態と同様に、ボーナス作動状態においてジャッジ演出が実行される。ただし、図15(d)の対比例では、ボーナス作動状態が終了した直後に、告知演出Xが実行され、その後、通常AT状態(前兆期間)に移行しないで、開始準備状態Xを介して特別AT状態に直接移行する点において、本実施形態と相違する。
以上の対比例によれば、ボーナス作動状態が終了してから特別AT状態に移行するまでの期間において、前兆期間の遊技回数を再決定する必要がない。しかし、ボーナス作動状態は、告知演出Yの期待感(特殊状態への期待感)が向上する期間である。したがって、仮に図15(d)の対比例の様に、ボーナス作動状態の直後に告知演出Xが実行された場合、遊技者によっては、告知演出X(特別AT状態の当選告知)を告知演出Y(特殊状態の当選告知)と勘違いする不都合が生じ得る。本実施形態では、ボーナス作動状態が終了してから告知演出Xが実行されるまでの期間において、通常AT状態(前兆期間)が介在するため、例えば、上述した対比例と比較して、告知演出Xを告知演出Yと勘違いする不都合が抑制できるという利点がある。
図16(a)は、延長情報の初期値を説明するための図である。上述した通り、特殊状態が開始される場合に延長情報の初期値が決定される。特殊状態において、BAR揃いリプレイが当選した場合、延長情報の現在値に応じた乗せ遊技情報が付与される。具体的には、メインCPU301は、特殊状態決定処理で特殊状態に当選した場合、特殊状態の延長情報の初期値を複数種類から抽選で決定する。
図16(a)に示す通り、特殊状態に当選した場合、確率Ps1(0<Ps1<1)で延長情報の初期値として数値「100」が決定される。また、確率Ps2(0<Ps2<1)で延長情報の初期値として数値「200」が決定され、確率Ps3(0<Ps3<1)で延長情報の初期値として数値「300」が決定される。延長情報は延長情報カウンタに記憶される。また、延長情報カウンタは、例えばメインRAM303に設けられる。なお、詳細には後述するが、特殊状態において延長情報が初期値から加算される場合がある。
図16(b-1)から図16(b-3)は、ボーナス作動状態(ジャッジ演出)における告知演出Yが実行される時期を説明するためのタイムチャートである。詳細には後述するが、ジャッジ演出では、液晶表示装置30に報知画像GHが表示される(後述の図17参照)。報知画像GHは、表示カウンタの数値を表示する。表示カウンタは、例えば、サブRAM414に記憶される。図16(b-1)から図16(b-3)には、ジャッジ演出の各時点における表示カウンタの数値の具体例が示される。
表示カウンタは、ジャッジ演出の各遊技において加算される。例えば、特殊状態に当選している場合、ジャッジ演出において表示カウンタが数値「100」以上に加算される。具体的には、特殊状態に当選している場合、ジャッジ演出の最後の遊技(8回目の遊技)までに、表示カウンタは延長情報の初期値まで加算される。一方、特殊状態に当選していない場合、ジャッジ演出において表示カウンタが数値「100」未満まで加算される(数値「100」以上には加算されない)。
例えば、特殊状態に当選し、且つ、延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合を想定する。以上の場合、ジャッジ演出において、表示カウンタは数値「100」まで加算される。また、特殊状態に当選し、且つ、延長情報の初期値として数値「200」が決定された場合を想定する。以上の場合、ジャッジ演出において、表示カウンタは数値「200」まで加算される。同様に、特殊状態に当選し、且つ、延長情報の初期値として数値「300」が決定された場合を想定する。以上の場合、ジャッジ演出において、表示カウンタは数値「300」まで加算される。
一方、特殊状態に当選していない場合、ジャッジ演出において表示カウンタは数値「100」未満の何れかの数値まで加算され、数値「100」以上には加算されない。具体的には、特殊状態に当選していない場合、サブCPU412は、ジャッジ演出の開始時に数値「80」~数値「90」のうちの何れかを抽選で決定する。ジャッジ演出において、該抽選で決定された数値まで表示カウンタが加算される。
以上の通り、特殊状態に当選している場合、表示カウンタがジャッジ演出で数値「100」以上に加算される。また、特殊状態に当選していない場合、表示カウンタがジャッジ演出で数値「100」以上に加算されない。したがって、以上の構成では、ジャッジ演出で表示カウンタが数値「100」以上に加算された場合、特殊状態に当選した旨が実質的に報知される。上述した告知演出Yは、表示カウンタが数値「100」以上に加算された旨の報知(図17(b-3)および図17(c-2)参照)である。
また、以上の構成では、ジャッジ演出の各遊技において表示カウンタが加算され、表示カウンタの最終的な数値は延長情報の初期値になる。したがって、表示カウンタの最終的な数値を報知することは、延長情報の初期値を報知することであるとも換言される。
図16(b-1)は、特殊状態に非当選の場合の具体例を説明するための図である。表示カウンタの初期値は、数値「0」~数値「50」から抽選で決定される。図16(b-1)の具体例では、表示カウンタの初期値が数値「20」の場合を想定する。また、図16(b-1)の具体例は、ジャッジ演出の2回目の遊技において、表示カウンタが数値「40」に加算された場合を想定する。すなわち、ジャッジ演出の2回目の遊技において、表示カウンタの初期値「20」に数値「20」が加算された場合を想定する。
本実施形態では、ジャッジ演出の各遊技において、停止操作を契機に表示カウンタが加算される。具体的には、ジャッジ演出の表示カウンタが加算される遊技が開始された場合、第1停止操作、第2停止操作および第3停止操作の何れかが抽選で決定される。今回の遊技において、抽選で決定された停止操作を契機に、表示カウンタが加算される。なお、表示カウンタを加算する契機は適宜に変更することができる。例えば、本実施形態では、抽選で決定された停止操作で表示カウンタを加算したが、例えば、ジャッジ演出の各遊技において、抽選によらず第3停止操作を契機に表示カウンタが加算される構成としてもよい。
ジャッジ演出の各遊技において、抽選で決定した数値が表示カウンタに順次に加算される。具体的には、上述した通りジャッジ演出の開始時に数値「80」~数値「90」のうちの何れかが表示カウンタの最終値として決定される。特殊状態に非当選の場合、予め決定された最終値(80~90)未満に加算結果がなる数値が表示カウンタに順次に加算される。ただし、ジャッジ演出の最終遊技において、表示カウンタが予め決定された最終値と一致するように、表示カウンタが加算される。また、特殊状態に当選している場合、延長情報の初期値未満に加算結果がなる数値が表示カウンタに順次に加算される。ただし、特殊状態に当選している場合、ジャッジ演出の最終遊技における表示カウンタが延長情報の初期値と一致するように、表示カウンタが加算される。
図16(b-1)の具体例では、ジャッジ演出において、表示カウンタが数値「90」(<100)まで加算された場合を想定する(表示カウンタの最終値=90)。上述した通り、特殊状態に非当選の場合、ジャッジ演出において表示カウンタが数値「100」以上に加算されない。したがって、最終的な表示カウンタが数値「90」の場合、特殊状態に非当選である旨が遊技者に実質的に報知される。
図16(b-2)は、特殊状態に当選した場合の具体例を説明するための図である。図16(b-2)の具体例では、表示カウンタの初期値が数値「30」の場合を想定する。なお、特殊状態に当選していない場合と比較して、特殊状態に当選した場合に、大きな数値が表示カウンタの初期値として決定され易い構成が好適である。以上の構成では、表示カウンタの初期値が比較的大きい場合、特殊状態に対する遊技者の期待を向上させることができる。
図16(b-2)の具体例では、延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合を想定する。以上の場合、ジャッジ演出において、表示カウンタが最終的に数値「100」まで加算される。図16(b-2)の具体例では、ジャッジ演出の最後の遊技において、表示カウンタが数値「100」に加算される場合を想定する。以上の構成では、表示カウンタが数値「100」に加算された場合、特殊状態に当選したことに加え、該特殊状態における延長情報の初期値が数値「100」である旨が報知される。ただし、ジャッジ演出の最後の遊技より前に、表示カウンタが数値「100」に加算される場合があってもよい。
図16(b-3)は、特殊状態に当選した場合の他の具体例を説明するための図である。図16(b-3)の具体例では、表示カウンタの初期値が数値「50」の場合を想定する。また、図16(b-3)の具体例では、延長情報の初期値として数値「200」が決定された場合を想定する。以上の場合、ジャッジ演出において、表示カウンタが最終的に数値「200」まで加算される。
図16(b-3)の具体例では、ジャッジ演出の3回目の遊技において、表示カウンタが数値「100」に加算される場合を想定する。すなわち、以上の具体例では、ジャッジ演出の3回目の遊技において、特殊状態に当選した旨が実質的に報知される。また、図16(b-3)の具体例では、表示カウンタが数値「100」に達した後のジャッジ演出において、表示カウンタが継続して加算され、ジャッジ演出の最後の遊技で数値「200」まで加算される。すなわち、以上の具体例では、ジャッジ演出の最後の遊技において、延長情報の初期値が数値「200」である旨が報知される。
なお、延長情報が数値「200」または数値「300」に決定された場合のジャッジ演出において、ジャッジ演出の最後の遊技より前に表示カウンタが延長情報の初期値まで加算される構成としてもよい。また、図16(b-3)の具体例では、ジャッジ演出の最後の遊技より前(3回目の遊技)に、特殊状態の当選報知がされ、その後、ジャッジ演出の最後の遊技で、延長情報の初期値が報知された。しかし、延長情報が数値「200」または数値「300」に決定された場合のジャッジ演出において、図16(b-2)の具体例と同様に、特殊状態の当選報知と延長情報の初期値との双方が一度に報知される構成としてもよい。例えば、延長情報が数値「200」または数値「300」に決定された場合のジャッジ演出において、7回目の遊技までに表示カウンタが数値「100」未満(例えば数値「90」)に加算され、最後の遊技で表示カウンタが数値「200」または数値「300」まで加算される構成が考えられる。以上の構成では、ジャッジ演出の最後の遊技において、特殊状態の当選報知と延長情報の初期値との双方が報知される。
図17は、ジャッジ演出(ボーナス作動状態)で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図17には、ジャッジ演出の各時点における画面の模擬図が示される。図17に示す通り、ジャッジ演出において、報知画像GHが液晶表示装置30に表示される。報知画像GHは、上述した通り、表示カウンタの数値を表示する。また、図17に示す通り、ジャッジ演出において、ジャッジ演出の残り遊技回数が液晶表示装置30に表示される。
図17(a-1)から図17(a-3)は、特殊状態に非当選の場合のジャッジ演出の具体例を説明するための図である。図17(a-1)は、ジャッジ演出の1回目の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。また、図17(a-2)は、ジャッジ演出の2回目の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図であり、図17(a-3)は、ジャッジ演出の8回目(最後)の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。
図17(a-1)から図17(a-3)の具体例では、上述した図16(b-1)の具体例と同様に、表示カウンタの初期値が数値「20」に決定された場合を想定する。以上の場合、図17(a-1)に示す通り、ジャッジ演出の1回目の遊技において数字「20」が報知画像GHに表示される。また、図17(a-1)から図17(a-3)の具体例では、上述した図16(b-1)の具体例と同様に、ジャッジ演出の2回目の遊技において、表示カウンタが初期値「20」から数値「40」に加算された場合を想定する。以上の場合、図17(a-2)に示す通り、ジャッジ演出の2回目の遊技において数字「40」が報知画像GHに表示される。
図17(a-1)から図17(a-3)の具体例では、上述した図16(b-1)の具体例と同様に、ジャッジ演出の最後の遊技において、表示カウンタが数値「90」まで加算された場合を想定する。以上の場合、図17(a-3)に示す通り、ジャッジ演出の最後の遊技において数字「90」が報知画像GHに表示される。ジャッジ演出の最後の遊技で数字「100」未満の数字を報知画像GHに表示することで、特殊状態に非当選である旨が報知される。図17(a-3)に示す様に、特殊状態に非当選の場合のジャッジ演出では、最後の遊技において、例えば「残念」というメッセージが液晶表示装置30に表示される。
図17(b-1)から図17(b-3)は、特殊状態に当選した場合のジャッジ演出の具体例を説明するための図である。図17(b-1)は、ジャッジ演出の1回目の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。また、図17(b-2)は、ジャッジ演出の2回目の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図であり、図17(b-3)は、ジャッジ演出の8回目(最後)の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。
図17(b-1)から図17(b-3)の具体例では、上述した図16(b-2)の具体例と同様に、表示カウンタの初期値が数値「30」に決定された場合を想定する。以上の場合、図17(b-1)に示す通り、ジャッジ演出の1回目の遊技において数字「30」が報知画像GHに表示される。また、図17(b-1)から図17(b-3)の具体例では、上述した図16(b-2)の具体例と同様に、ジャッジ演出の2回目の遊技において、表示カウンタが初期値「30」から数値「50」に加算された場合を想定する。以上の場合、図17(b-2)に示す通り、ジャッジ演出の2回目の遊技において数字「50」が報知画像GHに表示される。
図17(b-1)から図17(b-3)の具体例では、上述した図16(b-2)の具体例と同様に、ジャッジ演出の最後の遊技において、表示カウンタが数値「100」まで加算された場合を想定する。すなわち、延長情報の初期値が数値「100」の場合を想定する。以上の場合、図17(b-3)に示す通り、ジャッジ演出の最後の遊技において数字「100」が報知画像GHに表示される。ジャッジ演出の最後の遊技で数字「100」以上の数字を報知画像GHに表示することで、特殊状態に当選した旨が報知される。図17(b-3)に示す様に、特殊状態に当選した場合のジャッジ演出では、最後の遊技において、例えば「特殊状態突入」というメッセージが液晶表示装置30に表示される。
図17(c-1)から図17(c-3)は、特殊状態に当選した場合の他の具体例を説明するための図である。上述した図17(b-1)から図17(b-3)の具体例では、延長情報の初期値が「100」の場合を想定したが、図17(c-1)から図17(c-3)の具体例では、延長情報の初期値が「200」の場合を想定する。図17(c-1)は、ジャッジ演出の1回目の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。また、図17(c-2)は、ジャッジ演出の2回目の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図であり、図17(c-3)は、ジャッジ演出の8回目(最後)の遊技で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。
図17(c-1)から図17(c-3)の具体例では、上述した図16(b-3)の具体例と同様に、表示カウンタの初期値が数値「50」に決定された場合を想定する。以上の場合、図17(c-1)に示す通り、ジャッジ演出の1回目の遊技において数字「50」が報知画像GHに表示される。また、図17(c-1)から図17(c-3)の具体例では、上述した図16(b-3)の具体例と同様に、ジャッジ演出の3回目の遊技において、表示カウンタが数値「100」に加算された場合を想定する。以上の場合、図17(c-2)に示す通り、ジャッジ演出の3回目の遊技において数字「100」が報知画像GHに表示される。すなわち、ジャッジ演出の3回目の遊技において、特殊状態に当選した旨が報知される。
図17(c-1)から図17(c-3)の具体例では、上述した図16(b-3)の具体例と同様に、ジャッジ演出の最後の遊技において、表示カウンタが数値「200」まで加算される。以上の場合、図17(c-3)に示す通り、ジャッジ演出の最後の遊技において数字「200」が報知画像GHに表示される。
以上の通り、本実施形態では、ジャッジ演出(特定の期間)において表示カウンタ(報知情報)を表示可能であるとともに、特殊状態に移行する権利(第1特典)および延長情報の初期値「200」または数値「300」(第2特典)を付与可能な構成において、表示カウンタを段階的に加算する(報知情報の表示態様を段階的に変化させる)とともに、特殊状態に移行する権利が付与される場合、表示カウンタを数値「100」(特定段階)まで加算可能であり、延長情報の初期値「200」または数値「300」が決定された場合、数値「100」より大きい数値に表示カウンタを加算可能である。
以上の構成によれば、報知情報により複数種類の特典が報知される。したがって、1個の報知情報で1種類の特典のみが報知される構成と比較して、報知情報による特典の報知の面白味が向上する。また、第1特典を報知する特定段階まで報知情報が変化した後の期間においても、報知情報で第2特典が報知される場合がある。したがって、特定段階まで報知情報が変化した後の期間においても、報知情報に注目させることができる。
図18は、特殊状態における加算演出決定処理を説明するための図である。メインCPU301は、特殊状態の各遊技において、今回の遊技で加算演出を実行するか否か加算演出決定処理により決定する。加算演出が実行された場合、延長情報が加算される。具体的には、加算演出では加算値決定処理において加算値が決定され、該加算値が延長情報に加算される。詳細には後述するが、1回の加算演出において複数回の加算値決定処理が実行される場合がある。
図18(a)は、加算演出決定処理において、加算演出が当選する確率を説明するための図である。メインCPU301は、加算演出を実行するか否かを今回の遊技の当選エリアに応じた確率Pk(0<Pk≦1)で決定する。具体的には、図18(a)に示す通り、ベル(打順ベル、共通ベル)が当選した場合は確率Pk1、スイカが当選した場合は確率Pk2、弱チャンス目が当選した場合は確率Pk3、強チャンス目が当選した場合は確率Pk4、チェリーが当選した場合は確率Pk5、SBが当選した場合は確率Pk6で加算演出の実行を決定する。また、以上の当選エリア以外が当選した場合、加算演出は決定されない。
図18(b)は、加算値決定処理において各加算値が決定される確率Px(0<Px<1)を説明するための図である。図18(b)に示す通り、加算値決定処理では、確率Px1で加算値「20」、確率Px2で加算値「50」、確率Px3で加算値「100」が決定される。なお、加算値決定処理で決定される加算値の種類、および、各加算値が決定される確率は適宜に変更できる。
メインCPU301は、加算値決定処理を実行する毎に、継続抽選処理を実行する。継続抽選処理で当選した場合、加算値決定処理が再度実行される。加算値決定処理が再度実行された場合、継続抽選処理が再度実行される。一方、継続抽選処理で非当選の場合、加算値決定処理が実行されない。以上の構成では、1回の加算演出において、継続抽選処理で非当選になるまで、加算値決定処理が繰返し実行される。加算値決定処理で決定された各加算値は、例えば、メインRAM303の記憶領域m(図18(d)参照)に順次記憶される。また、加算値決定処理で決定された各加算値の合計値がメインRAM303の記憶領域Mに記憶される。
図18(c)は、継続抽選処理で当選する確率Py(0<Py<1)を説明するための図である。本実施形態では、加算演出決定処理で加算演出の実行が決定された場合、該加算演出の加算値決定処理の継続率が抽選により決定される。以上の構成では、継続抽選処理で当選する確率Pyは、各回の加算演出で可変になる。具体的には、図18(c)に示す通り、継続率「0%」が確率Py1で決定され、継続率「50%」が確率Py2で決定され、継続率「80%」が確率Py3で決定される。継続率「50%」が決定された場合、今回の加算演出では、加算値決定処理が確率約50%で繰返し実行される。また、継続率「80%」が決定された場合、今回の加算演出では、加算値決定処理が確率約80%で繰返し実行される。継続率「0%」が決定された場合、今回の加算演出では、加算値決定処理が1回だけ実行される。
図18(d)は、加算値が記憶された記憶領域mおよび記憶領域Mの概念図である。メインRAM303には、複数個の記憶領域m(m1、m2、m3…)が設けられる。上述した通り、各加算値決定処理で決定された加算値の各々は、メインRAM303の記憶領域mの各々に記憶される。 図18(d)の具体例では、今回の加算演出で、加算値決定処理が3回実行された場合(継続抽選で2回当選した場合)を想定する。具体的には、1回目の加算値決定処理で加算値「20」が決定され、2回目の加算値決定処理で加算値「50」が決定され、3回目の加算値決定処理で加算値「20」が決定された場合を想定する。
1回目の加算値決定処理で決定された加算値は記憶領域m0に記憶され、2回目の加算値決定処理で決定された加算値は記憶領域m1に記憶され、3回目の加算値決定処理で決定された加算値は記憶領域m2に記憶される。詳細には後述するが、加算値決定処理で決定された加算値は、加算演出において別々に報知される(後述の図20(b-2)参照)。今回の加算演出で加算値が記憶されなかった記憶領域mには、数値「0」が記憶される。また、各記憶領域mに記憶された加算値の合計値(今回の加算演出における加算値の合計値)は、記憶領域Mに記憶され、記憶領域Mの加算値が延長情報カウンタに加算される。なお、記憶領域mがサブRAM414に設けられる構成としてもよい。以上の構成では、例えば、各加算値決定処理で決定された各加算値がサブ制御基板400にコマンドとして送信される。サブCPU412は、各加算値を記憶領域mの各々に記憶する。
図19(a)から図19(d)は、特殊状態の具体例を説明するためのタイムチャートである。図19(a)から図19(d)には、各時点における遊技状態(開始準備状態Y、特殊状態、内部中状態、ボーナス作動状態)とATカウンタの数値と延長情報カウンタの数値とが示される。
図19(a)は、AT状態の残り遊技回数の上乗せに成功した場合の具体例を説明するための図である。図19(a)の具体例では、特殊状態に移行した時点におけるATカウンタ(AT状態の残り遊技回数)が数値「X」(Xは0より大きい整数)の場合を想定する。上述した通り、ATカウンタは、開始準備状態Yおよび特殊状態においては減算されない。また、図19(a)の具体例では、延長情報カウンタの初期値として数値「100」が決定され、特殊状態において加算演出に当選しなかった場合を想定する。以上の場合、特殊状態の各遊技(10回の遊技)における延長情報は、数値「100」で変化しない。
図19(a)の具体例では、特殊状態の3回目の遊技において、BAR揃いリプレイが当選した場合を想定する。上述した通り、特殊状態においてBAR揃いリプレイが当選した場合、AT状態の残り遊技回数が上乗せされる。BAR揃いリプレイが当選した遊技では、特定の態様で停止操作された場合、有効ラインに「BAR-BAR-BAR」の図柄組合せが停止表示される。以上の構成では、AT状態の残り遊技回数の上乗せに成功した場合、有効ラインに「BAR-BAR-BAR」の図柄組合せが停止表示できるため、停止表示された図柄組合せにより上乗せに成功した旨を報知することができる。
特殊状態においてBAR揃いリプレイが当選した場合、BAR揃いリプレイが当選した時点での延長情報がAT状態の残り遊技回数に加算される。図19(a)の具体例では、特殊状態の3回目の遊技における延長情報カウンタは数値「100」である。以上の場合、特殊状態の3回目の遊技において、ATカウンタに数値「100」が加算される(ATカウンタ=X+100)。
本実施形態の特殊状態は、AT状態の残り遊技回数の上乗せに成功した契機では終了しない。すなわち、BAR揃いリプレイが当選した場合であっても特殊状態が継続する。図19(a)の具体例では、特殊状態の3回目の遊技でATカウンタが加算された後、特殊状態の8回目の遊技において、再度、BAR揃いリプレイが当選した場合を想定する。以上の場合、特殊状態の8回目の遊技において、延長情報カウンタの数値「100」がATカウンタに再度加算される(ATカウンタ=X+100+100)。
以上の通り、特殊状態は10回の遊技で終了し、BAR揃いリプレイが当選してAT状態の残り遊技回数が上乗せされた場合であっても継続するため、1回の特殊状態において、複数回の上乗せが可能になる。例えば、上述の図19(a)の具体例では、1回の特殊状態でBAR揃いリプレイが2回当選し、ATカウンタが数値「X+200」まで加算される。特殊状態が終了した場合、通常AT状態に移行する。通常AT状態に移行した場合、ATカウンタの減算が再開される。また、特殊状態が終了した場合、延長情報カウンタが数値「0」に初期化される。
図19(b)は、AT状態の残り遊技回数の上乗せに成功しなかった場合の具体例を説明するための図である。図19(b)の具体例では、特殊状態に移行した時点におけるATカウンタが数値「X」の場合を想定する。また、図19(b)の具体例では、延長情報カウンタの初期値として数値「100」が決定された場合を想定する。
図19(b)の具体例では、特殊状態において、加算演出に当選した場合を想定する。具体的には、特殊状態の5回目の遊技において加算演出に当選し、加算値決定処理で決定された加算値の合計値が数値「20」の場合を想定する。以上の加算演出では、数値「20」が延長情報カウンタに加算される(延長情報カウンタ=100+20)。
本実施形態の特殊状態では、仮に、延長情報が加算された場合であっても、BAR揃いリプレイが一度も当選しない場合、延長情報に応じた上乗せが実行されない。以上の構成では、延長情報が加算された場合であっても、延長情報に応じた上乗せが実行されないかもしれないというスリルを遊技者に与えることができる。
図19(c)は、AT状態の残り遊技回数の上乗せに成功した場合の他の具体例を説明するための図である。図19(c)の具体例では、図19(a)の具体例および図19(b)の具体例と同様に、特殊状態に移行した時点におけるATカウンタが数値「X」であり、延長情報の初期値が数値「100」の場合を想定する。また、図19(c)の具体例では、図19(a)の具体例と同様に、特殊状態の3回目の遊技でBAR揃いリプレイが当選した場合を想定する。以上の場合、特殊状態の3回目の遊技において、延長情報カウンタの数値「100」がATカウンタに加算される(ATカウンタ=X+100)。
本実施形態の特殊状態では、上述した通り、AT状態の残り遊技回数が上乗せされた場合であっても継続する。また、本実施形態では、上乗せが発生する前の特殊状態と同様に、上乗せが発生した後の特殊状態において、延長情報を加算可能な構成を採用する。具体的には、上乗せが発生する前の特殊状態と同様に、上乗せが発生した後の特殊状態において加算演出が実行され、延長情報カウンタに加算値が加算される。
例えば、図19(c)の具体例では、特殊状態の3回目の遊技でATカウンタが加算され、その後、特殊状態の5回目の遊技で延長情報カウンタに数値「20」が加算される。また、図19(c)の具体例では、特殊状態の8回目の遊技でBAR揃いリプレイが当選した場合を想定する。以上の場合、特殊状態の8回目の遊技において、延長情報カウンタの数値「120」がATカウンタに加算される(ATカウンタ=X+100+120)。
以上の通り、本実施形態では、特殊状態(特殊遊技状態)において、遊技の結果として図柄組合せ「BAR-BAR-BAR」(特定図柄組合せ)が停止表示された場合、延長情報の現在値に応じて、AT状態(特定遊技状態)の残り遊技回数を延長可能である。また、遊技の結果として図柄組合せ「BAR-BAR-BAR」が停止表示された場合であっても、特殊状態を継続させる場合があり、遊技の結果として図柄組合せ「BAR-BAR-BAR」が停止表示された後に継続している特殊状態において、加算演出に当選した場合、延長情報を増加させる。したがって、延長情報が加算される前後において、AT状態に上乗せされる遊技回数が可変になる。以上の構成では、例えば、AT状態に上乗せされる遊技回数が特殊状態で変化しない構成と比較して、遊技の面白味が向上する。
図19(d)は、特殊状態においてボーナス役が当選した場合の具体例を説明するための図である。図19(d)の具体例では、図19(a)から図19(c)の具体例と同様に、特殊状態が開始した直後のATカウンタが数値「X」であり、延長情報の初期値が「100」の場合を想定する。また、図19(d)の具体例では、特殊状態の2回目の遊技において、加算演出に当選し、延長情報カウンタに数値「20」が加算された場合を想定する(延長情報カウンタ=100+20)。
特殊状態では、BAR揃いリプレイが当選した場合に加え、ボーナス役に当選した場合、AT状態の残り遊技回数が延長情報に応じて上乗せされる。具体的には、特殊状態でボーナス役に当選した場合、BAR揃いリプレイが当選した場合と同様に、延長情報カウンタの現在値に応じた数値がATカウンタに加算される。図19(d)の具体例では、特殊状態の4回目の遊技において、ボーナス役に当選した場合を想定する。以上の場合、ボーナス役が当選した遊技における延長情報カウンタの数値「120」がATカウンタに加算される(ATカウンタ=X+120)。
特殊状態は、ボーナス役が当選した契機で終了する。具体的には、特殊状態でボーナス役が当選した場合、図19(d)に示す通り、特殊状態から内部中状態に移行する。内部中状態でボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する。特殊状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態では、専用のアニメーションが液晶表示装置30に表示される。
今回の特殊状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態が終了した後に次回の特殊状態に移行可能になる。具体的には、特殊状態でボーナス役が当選し、その後、ボーナス作動状態が終了した場合、次回の特殊状態を開始するための開始準備状態Yに移行する。開始準備状態YでRT3状態に移行した場合、次回の特殊状態が開始される。なお、ボーナス役が当選した時点での今回の特殊状態の残り遊技回数によらず、次回の特殊状態の遊技回数は10回である。すなわち、今回の特殊状態の途中でボーナス役が当選した場合であっても、次回の特殊状態は最初から開始される。
図19(d)に示す通り、今回の特殊状態でボーナス役が当選し、ATカウンタが加算された場合、その後、延長情報カウンタが数値「0」にクリアされる。また、ボーナス作動状態が終了し、次回の特殊状態を開始させるための開始準備状態Yに移行した場合、延長情報カウンタの初期値が再決定される。以上の場合、AT状態で特殊状態に当選した場合と同様に、延長情報カウンタの初期値は、数値「100」および数値「200」および数値「300」の何れかが抽選で決定される。図19(d)の具体例では、次回の特殊状態の延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合を想定する。
仮に、今回の特殊状態の途中でボーナス役が当選した場合、今回の特殊状態の残り遊技回数が次回の特殊状態の遊技回数に設定される対比例を想定する。以上の対比例では、例えば、図19(d)の具体例の様に、今回の特殊状態の4回目の遊技でボーナス役に当選した場合、次回の特殊状態は6回の遊技で終了する。しかし、以上の対比例では、今回の特殊状態でボーナス役に当選した遊技によっては、次回の特殊状態の遊技回数が過度に短くなる不都合が生じ得る。例えば、今回の特殊状態の9回目の遊技でボーナス役に当選した場合、次回の特殊状態は1回の遊技で終了する。以上の場合、特殊状態に移行した次回の遊技で特殊状態が終了するため、遊技者によっては不満を感じる。
本実施形態では、今回の特殊状態の途中でボーナス役が当選した場合であっても、次回の特殊状態の遊技回数は10回であるため、上述した不都合が抑制される。ただし、今回の特殊状態でボーナス役が当選した場合、今回の特殊状態の初期値が次回の特殊状態として決定される構成としてもよい。
また、本実施形態では、特殊状態において、BAR揃いリプレイの当選を契機に上乗せ遊技回数が付与された場合、延長情報がクリアされない一方で、ボーナス役の当選を契機に上乗せ遊技回数が付与された場合、延長情報がクリアされる。すなわち、特殊状態において、上乗せの契機に応じて、延長情報がクリアされる場合とクリアされない場合とがあるとも換言される。以上の構成では、例えば、全ての上乗せの契機で延長情報が一律にクリアされる構成と比較して、上乗せの契機への興味を向上させることができる。
図20(a-1)は、特殊状態の各遊技において液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。特殊状態の各遊技では、特殊状態の残り遊技回数が液晶表示装置30に表示される。また、特殊状態の各遊技では、今回の特殊状態で付与された上乗せ遊技回数が表示される。図20(a-1)の具体例では、特殊状態が開始した直後を想定する。以上の場合、液晶表示装置30には、今回の特殊状態の残り遊技回数として数字「10」が表示される。また、今回の特殊状態で付与された上乗せ遊技回数として、数字「0」が表示される。
図20(a-1)に示す通り、特殊状態の各遊技では、報知画像GHが液晶表示装置30に表示される。上述した通り、ジャッジ演出では、報知画像GHは、表示カウンタの数値を表示した。また、報知画像GHは、ジャッジ演出において、延長情報カウンタの初期値を最終的に表示した(図17参照)。一方、特殊状態において、報知画像GHは、延長情報カウンタの現在値を表示する。図20(a-1)の具体例では、延長情報の現在値が数値「100」の場合を想定する。以上の場合、報知画像GHには、数字「100」が表示される。
図20(a-2)は、特殊指示演出における液晶表示装置30の画面の模擬図である。特殊指示演出は、特殊状態においてBAR揃いリプレイが当選した場合に実行される。具体的には、特殊指示演出は、特殊状態においてBAR揃いリプレイが当選した遊技が開始された直後に開始され、全てのリール12が停止操作された場合に終了する。上述した通り、BAR揃いリプレイが当選した場合、停止操作の態様に応じて「BARリプレイ」「フォローリプレイ」または「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作された場合であって、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに当選役「BARリプレイ」の図柄組合せ「BAR-BAR-BAR」が停止表示される。
図20(a-2)に示す通り、特殊指示演出では、各リール12を各黒BAR図柄の引込範囲で停止操作すべき旨が指示され、停止操作順序は指示されない。すなわち、BARリプレイの図柄組合せ「BAR-BAR-BAR」を停止表示するための情報(停止操作順序、停止操作位置)のうち停止操作位置が特殊指示演出で指示され、停止操作順序(右第1停止)は指示されない。以上の構成によれば、BARリプレイの図柄組合せを停止表示するための停止操作順序と停止操作位置との双方を液晶表示装置30で報知する構成と比較して、BARリプレイの図柄組合せを停止表示するための停止操作位置を報知するための画像をより広い範囲に表示することができるという利点がある。
なお、BAR揃いリプレイが当選した各遊技において、BARリプレイの図柄組合せを停止表示させるための停止操作順序は、右第1停止で変化しない。以上の構成では、BARリプレイを停止表示させるための停止操作順序が報知されない場合であっても、特殊指示演出が実行された場合、遊技者は、各リール12を各黒BAR図柄の引込範囲で停止操作し、且つ、右第1停止で停止操作をする。すなわち、遊技者は、BARリプレイの正解押順が指示されなくてもBARリプレイの正解押順で停止操作が可能である。また、本実施形態の特殊状態で上乗せ遊技回数が付与される条件は、BAR揃いリプレイが当選することであり、BARリプレイが停止表示されることは条件とされない。したがって、仮に、BARリプレイの図柄組合せを停止表示させるための停止操作順序(右第1停止)を遊技者が知らない場合であっても、遊技者に不利にはならない。
図20(a-3)は、BAR揃いリプレイが当選した場合の特殊指示演出が実行され、その後、全てのリール12が停止した場合の液晶表示装置30の画面の模擬図である。上述した通り、特殊状態でBAR揃いリプレイが当選した場合、延長情報に応じた上乗せ遊技回数がAT状態の残り遊技回数に加算される。図20(a-3)の具体例は、延長情報が数値「100」の場合にBAR揃いリプレイが当選した場合を想定する。以上の場合、AT状態の残り遊技回数が数値「100」加算される。図20(a-3)に示す通り、BAR揃いリプレイが当選した遊技で全てのリール12が停止した場合、上乗せ遊技回数を示す数字「100」が液晶表示装置30に表示される。
以上の特殊指示演出は、BAR揃いリプレイが当選した場合に加え、BAR外れリプレイが当選した場合も実行される。ただし、BAR外れリプレイが当選した遊技では、上乗せ遊技回数は付与されない。また、BAR外れリプレイが当選した遊技では、BAR揃いリプレイが当選した遊技でBARリプレイが停止表示される態様で停止操作がされた場合であっても、BARリプレイは停止表示されない。
以上の構成によれば、特殊指示演出が実行された時点では、BAR揃いリプレイが当選したか否か(上乗せ遊技回数が付与されるか否か)が認識できないため、全てのリール12が停止するまで、BAR揃いリプレイが当選したか否かを予想する楽しみを遊技者に与えることができる。なお、BAR外れリプレイが当選した遊技において、全てのリール12が停止表示された場合、例えば「残念」というメッセージが液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。
図20(b-1)は、加算演出において液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。加算演出は、加算演出が当選した遊技で全てのリール12が停止表示されてから、次回の遊技が開始されるまでの期間において実行される。すなわち、加算演出は、全てのリール12が停止している期間において実行される。図20(b-1)の具体例では、延長情報が数値「100」の遊技で加算演出が当選した場合を想定する。なお、後述の図20(b-2)から図20(b-4)の具体例は、図20(b-1)の具体例と同様に、延長情報が数値「100」の遊技で加算演出が当選した場合を想定する。
図20(b-1)に示す通り、加算演出では、報知画像GHとポイント画像GPとが液晶表示装置30に表示される。ポイント画像GPは、今回の加算演出における加算値の合計を表示する。ただし、加算演出が開始された直後において、ポイント画像GPは数字「0」を表示する。また、加算演出が開始された直後において、報知画像GHは、加算値が加算される前の延長情報を表示する。図20(b-1)の具体例は、加算演出が開始された直後の画面を想定する。
図20(b-1)に示す通り、加算演出では、演出ボタン26を連続して操作すべき旨が報知される。上述した通り、加算演出では、加算値決定処理が繰返し実行され、複数個の加算値が決定される場合がある(図18参照)。複数個の加算値が決定された場合、当該複数個の加算値の各々は、加算演出で演出ボタン26が操作される毎に報知される。具体的には、図20(b-2)に示す様に、加算演出で演出ボタン26が操作された場合、部分加算値画像GKが液晶表示装置30に表示される。部分加算値画像GKは、1回の加算値決定処理で決定された加算値を表示する。すなわち、部分加算値画像GKは、上述した記憶領域m(図18(d)参照)に記憶された加算値を表示する。
例えば、図20(b-2)の具体例では、加算演出において、加算値決定処理が3回実行され、加算値「20」、加算値「20」、加算値「50」が各々の加算値決定処理で決定された場合を想定する。以上の場合、演出ボタン26の1回目の操作で、数字「20」を表示する部分加算値画像GKが表示され、演出ボタン26の2回目の操作で、数字「20」を表示する部分加算値画像GKが表示され、演出ボタン26の3回目の操作で、数字「50」を表示する部分加算値画像GKが表示される。今回の加算演出で決定された加算値が全て報知された場合、演出ボタン26の操作が無効になり、部分加算値画像GKが新たに表示されなくなる。
演出ボタン26が操作され、部分加算値画像GKが表示されたる毎に、該部分加算値画像GKが表示する加算値がポイント画像GPが表示する数字に加算される。例えば、加算値「20」、加算値「20」、加算値「50」が各々の加算値決定処理で決定された場合、演出ボタン26の1回目の操作で、数値「20」がポイント画像GPの数字に加算され、演出ボタン26の2回目の操作で、数字「20」がポイント画像GPの数字に加算され、演出ボタン26の3回目の操作で、数字「50」がポイント画像GPの数字に加算される。以上の構成では、演出ボタン26が連打された場合、今回の加算演出で決定された加算値の合計が最終的にポイント画像GPに表示される。
図20(b-3)は、加算演出が終了する直前の液晶表示装置30の画面である。図20(b-3)の具体例では、加算演出で決定された加算値の合計が数値「90」の場合を想定する。以上の場合、図20(b-3)に示す通り、ポイント画像GPの数字が「90」まで加算される。また、加算演出で延長情報に加算値が加算された場合、加算演出の終了時点で報知画像GHの数字に加算値が加算される。図20(b-4)は、加算演出が終了した後の特殊状態で表示される画像である。図20(b-4)の具体例では、延長情報が数値「100」の遊技で加算演出に当選し、該加算演出で延長情報が数値「90」加算された場合を想定する。以上の場合、図20(b-4)に示す通り、報知画像GHは数字「190」を表示する。
図21は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「1」~「9」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図21(a))と指示決定テーブルB(図21(b))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、非指示期間(通常状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、指示期間(AT状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、図21に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
図21(a)に示すように、非指示期間において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において消灯する。以上の構成によれば、非指示期間では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX1が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX1が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順(RT1状態からRT2状態へ昇格させる押順)は「左中右」である。以上の構成では、指示情報「1」が表示された遊技では、「左中右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左中右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「左中右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX2が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「左右中」である。以上の構成では、指示情報「2」が表示された遊技では、「左右中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左右中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「左右中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX3が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX3が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中左右」である。以上の構成では、指示情報「3」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX4が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX4が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中右左」である。以上の構成では、指示情報「4」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX5が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「5」(以下、「指示情報「5」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX5が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右左中」である。以上の構成では、指示情報「5」が表示された遊技では、「右左中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「5」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右左中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「5」を表示することで、「右左中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイX6が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「06」を決定する。指示番号「06」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「6」(以下、「指示情報「6」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX6が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右中左」である。以上の構成では、指示情報「6」が表示された遊技では、「右中左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「6」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右中左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「6」を表示することで、「右中左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY1または打順ベルL(1~4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「07」を決定する。指示番号「07」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「7」(以下、「指示情報「7」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY1が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は左第1停止である。また、打順ベルLが当選した場合の正解ベルの正解押順は左第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「7」が表示された遊技では、左第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「7」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、左第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「7」を表示することで、左第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY2または打順ベルC(1~4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「08」を決定する。指示番号「08」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「8」(以下、「指示情報「8」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY2が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は中第1停止である。また、打順ベルCが当選した場合の正解ベルの正解押順は中第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「8」が表示された遊技では、中第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「8」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、中第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「8」を表示することで、中第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図21(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイY3または打順ベルR(1~4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「09」を決定する。指示番号「09」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「9」(以下、「指示情報「9」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY3が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は右第1停止である。また、打順ベルRが当選した場合の正解ベルの正解押順は右第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「9」が表示された遊技では、右第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「9」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「9」を表示することで、右第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。また、指示期間において、打順リプレイまたは打順ベル以外が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示表示器16は、指示情報を表示しない。
図21(c)は、セグメント表示器Dの模式図である。セグメント表示器Dは、上述した指示表示器16を含んで構成される。指示表示器16は一桁の7セグメントディスプレイである。図21(c)では、指示情報「1」を表示する指示表示器16を例示する。
図21(c)に示す通り、セグメント表示器Dは、規制期間表示器38を含んで構成される。規制期間表示器38は、規制期間においてON状態(点灯)になる。上述した通り、各指示期間(開始準備状態、AT状態、チャンス状態の一部)は、規制期間に含まれる。したがって、指示表示器16に指示情報が表示される指示期間では、規制期間表示器38が点灯する。なお、本実施形態では、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯しない構成としたが、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯される構成としてもよい。
図22は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。メインCPU301は、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において、第1コマンドと第2コマンドとを含む各種のコマンドをサブCPU412に送信する。
図22に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド「A00」~「A13」をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、打順リプレイ(X1~X6、Y1~Y3)が当選した場合、コマンド「A01」を送信する。さらに、メインCPU301は、BARリプレイが当選した場合、コマンド「A02」を送信し、通常リプレイが当選した場合、コマンド「A03」を送信する。メインCPU301は、打順ベル(L1~L4、C1~C4、R1~R4)が当選した場合、コマンド「A04」を送信し、共通ベルが当選した場合、コマンド「A05」を送信する。メインCPU301は、スイカが当選した場合、コマンド「A06」を送信し、弱チェリーが当選した場合、コマンド「A07」を送信し、強チェリーが当選した場合、コマンド「A08」を送信し、弱チャンス目が当選した場合、コマンド「A09」を送信し、強チャンス目が当選した場合、コマンド「A10」を送信する。同様に、メインCPU301は、小役ALLが当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A11」を送信し、BBが当選した場合、コマンド「A12」を送信し、RBが当選した場合、コマンド「A13」を送信する。
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、スイカが当選した場合のコマンド「A06」が受信された場合、サブCPU412は、スイカが当選した旨を報知する演出を決定する。
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(B01~B09、B99)をサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図22に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、通常状態の毎回の遊技で決定される。したがって、非指示期間では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、指示番号「99」は、指示期間で打順リプレイ(X、Y)および打順ベル(L、C、R)以外の当選エリア(ハズレ等)が当選した場合に決定される。
図22に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイX1が当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイX2が当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信し、打順リプレイX3が当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、打順リプレイX4が当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信し、打順リプレイX5が当選し、指示番号「05」(右左中の順序)を決定した場合、コマンド「B05」を送信し、打順リプレイX6が当選し、指示番号「06」(右中左の順序)を決定した場合、コマンド「B06」を送信する。
図22に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY1または打順ベルL(1~4)が当選し、指示番号「07」(左第1停止)を決定した場合、コマンド「B07」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY2または打順ベルC(1~4)が当選し、指示番号「08」(中第1停止)を決定した場合、コマンド「B08」を送信する。さらに、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイY3または打順ベルR(1~4)が当選し、指示番号「09」(右第1停止)を決定した場合、コマンド「B09」を送信する。
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。指示演出では、例えば液晶表示装置30により、指示情報が指示する停止操作順序と同じ停止操作順序が指示される。上述した通り、非指示期間で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、非指示期間では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される構成としてもよい。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。以上の遊技情報を算出するため、メインCPU301は、遊技機1に電源が最初に投入されてから遊技回数が175000回に達するまでの期間(以下「総遊技計数期間」という)の遊技回数を計数する。
本実施形態では、総遊技計数期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(ボーナス割合)、総遊技計数期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(BB割合)がメイン表示器40に表示される。また、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数が占める割合(規制期間割合)がメイン表示器40に表示される。また、本実施形態では、直近の6000回の遊技期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近ボーナス割合)、直近の6000回の遊技期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近BB割合)がメイン表示器40に表示される。
図23(a)は、各割合記憶領域を説明するための図である。各割合記憶領域は、割合記憶領域G1、割合記憶領域G2、割合記憶領域G3、割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を含む。また、割合記憶領域は、1バイトの記憶領域である。
図23(a)に示す通り、割合記憶領域G1はボーナス割合を記憶する。総遊技計数期間における払出枚数の合計は、総累計記憶領域Aに記憶され、総遊技計数期間におけるボーナス作動状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Bに記憶される。総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、総累計記憶領域Bの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をボーナス割合として割合記憶領域G1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G1に記憶する。
図23(a)に示す通り、割合記憶領域G2はBB割合を記憶する。総遊技計数期間におけるBB状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Cに記憶される。総累計記憶領域Cは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、総累計記憶領域Cの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をBB割合として割合記憶領域G2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G2に記憶する。
図23(a)に示す通り、割合記憶領域G3は規制期間割合を記憶する。総遊技計数期間の遊技回数の合計は、総遊技記憶領域Eに記憶され、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数の合計は、規制期間記憶領域Dに記憶される。規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、1回の遊技が終了する毎に、規制期間記憶領域Dの遊技回数が総遊技記憶領域Eの遊技回数に占める割合(%)を算出し、算出結果を規制期間割合として割合記憶領域G3に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G3に記憶する。
総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G1が記憶するボーナス割合(総累計記憶領域B/総累計記憶領域A)は更新されない。また、総累計記憶領域Cは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G2が記憶するBB割合(総累計記憶領域C/総累計記憶領域A)は更新されない。同様に、規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G3が記憶する規制期間割合(規制期間記憶領域D/総遊技記憶領域E)は更新されない。
図23(a)に示す通り、割合記憶領域g1は直近ボーナス割合を記憶する。直近6000回の遊技の払出枚数の合計がセット累計記憶領域aに記憶され、直近6000回のボーナス作動状態での払出枚数の合計がセット累計記憶領域bに記憶される。セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域bは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、セット累計記憶領域bの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近ボーナス割合として割合記憶領域g1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g1に記憶する。
図23(a)に示す通り、割合記憶領域g2は直近BB割合を記憶する。、直近6000回の遊技におけるBB状態での払出枚数の合計は、セット累計記憶領域cに記憶される。セット累計記憶領域cは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、セット累計記憶領域cの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近BB割合として割合記憶領域g2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g2に記憶する。
上述した通り、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g1が記憶する直近ボーナス割合は更新が継続される(上述した通り、ボーナス割合の更新は停止する)。また、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域cの払出枚数より直近BB割合は算出される。上述した通り、セット累計記憶領域cは、総遊技計数期間が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g2が記憶する直近BB割合は更新が継続される(BB割合の更新は停止する)。本実施形態では、総遊技計数期間が経過した場合であっても更新が継続される割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を「割合記憶領域g」と総称する場合がある。
図23(b-1)は、表示情報HAを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HAが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、規制期間割合に対応する文字列「7U」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G3の現在値(規制期間割合の大きさ)が表示される。表示情報HAを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G3≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HAを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図23(b-2)は、表示情報HBを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HBが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近BB割合に対応する文字列「6Y」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域g2の現在値が表示される。表示情報HBを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(g2≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HBを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が6000回未満の場合(E<6000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図23(b-3)は、表示情報HCを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HCが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近ボーナス割合に対応する文字列「7Y」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域g1の現在値が表示される。表示情報HCを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(g2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HCを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が6000回未満の場合(E<6000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図23(b-4)は、表示情報HDを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HDが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、BB割合に対応する文字列「6A」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G2の現在値が表示される。表示情報HDを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(G2≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HDを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図23(b-5)は、表示情報HEを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HEが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、ボーナス割合に対応する文字列「7A」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G1の現在値が表示される。表示情報HEを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HEを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、指示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンドを受信した場合、各指示演出の何れかを指示演出決定テーブルにより決定する。指示演出を決定した場合、サブCPU412は、当該指示演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。画像制御CPU421は、指示演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該指示演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が第2コマンドを受信した場合(メインCPU301が第2コマンドを送信した場合)、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
図24は、指示演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」~「B09」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」~「B09」は、指示期間において送信され、非指示期間では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301が指示期間の遊技で、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。
具体的には、第1コマンド「A01」が受信された遊技(打順リプレイの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、指示演出X1が決定される。指示演出X1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、指示演出X2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、指示演出X3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、指示演出X4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出X5が決定され、第2コマンド「B06」が受信された場合、指示演出X6が決定される。指示演出X2では、「左右中」の停止順序が報知され、指示演出X3では、「中左右」の停止順序が報知され、指示演出X4では、「中右左」の停止順序が報知され、指示演出X5では、「右左中」の停止順序が報知され、指示演出X6では、「右中左」の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(1~6)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT2移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出X7が決定される。指示演出X7では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出X8が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出X9が決定される。指示演出X8では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出X9では、右第1停止の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(7~9)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT3移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A04」が受信された遊技(打順ベルの当選遊技)において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出Y1が決定される。指示演出Y1では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A04」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出Y2が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出Y3が決定される。指示演出Y2では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出Y3では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Yでは、打順ベルが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Y(1~3)では、正解ベルの正解押順が報知される。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。起動処理において、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。
また、起動処理において、メインCPU301は、設定値を変更するための処理を含む各種の処理(遊技可能な状態に移行するための処理)を実行する。なお、メインCPU301は、起動処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。起動処理を終了した後に、メインCPU301は、遊技制御処理に移行する。
図25は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンドは、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。メインCPU301が実行する各種の抽選の結果、または、メインRAM303に設けられた各種のカウンタの数値を示すコマンドが適宜にサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。遊技開始前処理において、メダルの投入を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを加算する。また、遊技開始前処理において、清算ボタン23の操作を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを払い戻す。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、AT決定処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、抽選実行処理(S106)に移行する。抽選実行処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、AT状態への移行を乱数値R3により決定するためのAT決定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、抽選実行処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理、および、チャンス状態への移行を決定するためのチャンス状態決定処理を含む。
メインCPU301は、抽選実行処理を実行した後に、ウェイト処理(S107)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S108)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S109)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S110)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、状態制御処理(S111)を実行する。状態制御処理において、メインCPU301は、遊技状態を移行させる。また、メインCPU301は、状態制御処理において、遊技状態の移行に伴い、規制期間を開始または終了させる。メインCPU301は、状態制御処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図26(a)は、メインCPU301のAT状態時処理のフローチャートである。メインCPU301は、AT状態の各遊技においてAT状態時処理を実行する。AT状態時処理は、例えば、上述の抽選実行処理において実行される。
AT状態時処理を開始すると、メインCPU301は、今回の遊技で青同色ボーナスに当選したか否かを判定する(S401)。今回の遊技において、青同色ボーナスに当選したと判断した場合(S401:YES)、メインCPU301は、AT状態時処理を終了する。一方、今回の遊技で青同色ボーナスに当選しなかったと判断した場合(S401:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でボーナス役(青異色ボーナス等)に当選したか否かを判定する(S402)。
今回の遊技でボーナス役に当選したと判断した場合(S402:YES)、メインCPU301は、特殊状態決定処理(S403)に移行する。特殊状態決定処理では、現在のAT状態に応じた確率(S13(a)参照)で、特殊状態に移行するか否かが抽選で決定される。特殊状態決定処理を終了した後に、メインCPU301は、今回の特殊状態決定処理で、特殊状態に当選したか否かを判定する(S404)。
特殊状態に当選しなかったと判断した場合(S404:NO)、メインCPU301は、AT状態時処理を終了する。一方、特殊状態に当選したと判断した場合(S404:YES)、メインCPU301は、その後の特殊状態で用いる延長情報の初期値を抽選で決定する(S405)。延長情報の初期値は、延長情報カウンタに格納される。延長情報の初期値を決定した後に、メインCPU301は、AT状態時処理を終了する。
上述のステップS402において、今回の遊技でボーナス役に当選していないと判断した場合(S402:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でレア役に当選したか否かを判定する(S406)。今回の遊技でレア役に当選したと判断した場合(S406:YES)、メインCPU301は、特別AT状態決定処理(S407)を実行する。
特別AT状態決定処理において、メインCPU301は、特別AT状態に移行するか否かを今回の遊技で当選したレア役に応じて抽選で決定する。特別AT状態に当選した場合、特別AT状態の遊技回数(20回または40回)が抽選で決定される。また、特別AT状態に当選した場合、前兆期間の遊技回数が決定される。特別AT状態決定処理を終了した後に、メインCPU301は、AT状態時処理を終了する。
上述のステップS406において、今回の遊技でレア役に当選していないと判断した場合(S406:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でSB役に当選したか否かを判定する(S408)。今回の遊技でSB役に当選していないと判断した場合(S408:NO)、メインCPU301は、AT状態時処理を終了する。一方、今回の遊技でSB役に当選したと判断した場合(S408:YES)、メインCPU301は、SBカウンタに数値「1」を加算する(S409)。SBカウンタは、上述した通り、次回の周期の通常AT状態を決定する場合に用いられる。SBカウンタを加算した後に、メインCPU301は、AT状態時処理を終了する。
図26(b)は、メインCPU301の周期管理処理を説明するための図である。メインCPU301は、通常AT状態(X、Y、Z)の各遊技において、周期管理処理を実行する。周期管理処理は、例えば、上述した状態制御処理において実行される。
周期管理処理を開始すると、メインCPU301は、周期カウンタから数値「1」を減算する(S501)。すなわち、メインCPU301は、周期管理処理において、今回の周期の残り遊技回数を減算する。周期カウンタを減算した後に、メインCPU301は、今回の遊技で周期カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S502)。すなわち、メインCPU301は、今回の遊技で今回の周期が終了したか否かを判定する。周期カウンタが数値「0」ではないと判断した場合(S502:NO)、メインCPU301は周期管理処理を終了する。
一方、今回の遊技で周期カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S502:YES)、メインCPU301は、周期抽選処理(S503)を実行する。周期抽選処理では、SBカウンタの数値に応じた確率(図13(b)参照)で、通常AT状態X、通常AT状態Yおよび通常AT状態Zの何れかが抽選で決定される。周期抽選処理を実行した後に、メインCPU301は、SBカウンタを数値「0」にクリアする(S504)。また、メインCPU301は、次回の周期の残り遊技回数の初期値「20」を周期カウンタに格納する(S505)。周期カウンタに初期値を格納した後に、メインCPU301は、今回の周期抽選処理で決定された通常AT状態に遊技状態を移行して(S506)、周期管理処理を終了する。
図27(a)は、メインCPU301の特殊状態時処理のフローチャートである。メインCPU301は、特殊状態の各遊技において、特殊状態時処理を実行する。特殊状態時処理は、例えば、上述した抽選実行処理において実行される。特殊状態時処理を開始すると、メインCPU301は、今回の遊技で青同色ボーナスに当選したか否かを判定する(S601)。今回の遊技において、青同色ボーナスに当選したと判断した場合(S601:YES)、メインCPU301は、特殊状態時処理を終了する。一方、今回の遊技で青同色ボーナスに当選しなかったと判断した場合(S601:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でレア役に当選したか否かを判定する(S602)。
今回の遊技でレア役に当選したと判断した場合(S602:YES)、メインCPU301は、加算演出決定処理(S603)に移行する。加算演出決定処理では、加算演出を実行するか否かが抽選で決定される。加算演出決定処理を終了した後に、メインCPU301は、今回の加算演出決定処理で、加算演出に当選したか否かを判定する(S604)。加算演出に当選しなかったと判断した場合(S604:NO)、メインCPU301は、特殊状態時処理を終了する。
一方、加算演出に当選したと判断した場合(S604:YES)、メインCPU301は、加算値格納処理(S605)を実行する。加算値格納処理では、上述した加算値決定処理および継続抽選処理を含む各種の処理が実行される(後述の図27(b)参照)。加算値格納処理を実行した後に、メインCPU301は、特殊状態時処理を終了する。
上述したステップS602において、今回の遊技でレア役に当選していないと判断した場合(S602:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でBAR揃いリプレイに当選したか否かを判定する(S606)。今回の遊技でBAR揃いリプレイに当選したと判断した場合(S606:YES)、メインCPU301は、延長情報カウンタをATカウンタに加算する(S607)。すなわち、AT状態の残り遊技回数を延長情報だけ上乗せする。ATカウンタを加算した後に、メインCPU301は、特殊状態時処理を終了する。
上述したステップS606において、今回の遊技でBAR揃いリプレイに当選していないと判断した場合(S606:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でボーナス役に当選したか否かを判定する(S608)。今回の遊技でボーナス役に当選していないと判断した場合(S608:NO)、メインCPU301は、特殊状態時処理を終了する。一方、今回の遊技でボーナス役に当選したと判断した場合(S608:YES)、メインCPU301は、上述したステップS607と同様に、延長情報カウンタをATカウンタに加算する(S609)。その後、メインCPU301は、延長情報をクリアして(S610)、特殊状態時処理を終了する。
図27(b)は、メインCPU301の加算値格納処理のフローチャートである。上述した通り、加算値格納処理は特殊状態時処理のステップS605で実行される。加算値格納処理を開始すると、メインCPU301は、継続率(0%、50%、80%)を抽選で決定する(S701)。ステップS701で決定した継続率で、上述の加算値決定処理が繰返し実行される(図18(c)参照)。継続率を決定した後に、サブCPU412は、加算値決定処理(S702)を実行する。加算値決定処理では、複数の加算値(数値「20」「50」「100」)のうちの何れかが抽選で決定される(図18(b)参照)。メインCPU301は、加算値決定処理で決定した加算値を記憶領域m(図18(d)参照)に記憶する(S703)。
メインCPU301は、加算値決定処理を実行した後に、継続抽選処理(S704)を実行する。継続抽選処理において、メインCPU301は、上述したS701で決定した継続率で、継続の当否を抽選する。その後、メインCPU301は、継続抽選処理で継続に当選したか否かを判定し(S705)、継続抽選処理で継続に当選したと判断した場合(S705:YES)、メインCPU301は、上述したステップS702に移行する。以上の構成では、ステップS702からステップS704までが繰返し実行される。すなわち、加算値が繰返し決定される。
一方、継続抽選処理で継続に非当選であると判断した場合(S705:NO)、メインCPU301は、記憶領域mに記憶される各加算値の合計を記憶領域Mに格納する(S706)。以上の構成では、今回の加算演出で延長情報に加算される加算値の合計が記憶領域Mに記憶される。加算値の合計を記憶領域Mに格納した後に、メインCPU301は、加算値格納処理を終了する。
<サブCPUが実行する各処理>
図28は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31,32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や
機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を
流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
上述の第1実施形態では、通常状態でボーナス役が当選した場合、チャンス状態に移行するか否かが抽選で決定された。第2実施形態では、通常状態でボーナス役が当選した場合、チャンス状態に移行するか否かに加え、AT状態に移行するか否か、および、特殊状態に移行するか否かが抽選で決定される。
第2実施形態では、通常状態でボーナス役が当選し、チャンス状態への移行が決定された場合、第1実施形態と同様に、ボーナス作動状態の終了後にチャンス状態へ移行する。また、通常状態でボーナス役が当選し、AT状態への移行が決定された場合、ボーナス作動状態の終了後にAT状態(開始準備状態X)へ移行する。さらに、通常状態でボーナス役が当選し、特殊状態への移行が決定された場合、ボーナス作動状態の終了後に特殊状態(開始準備状態Y)へ移行する。通常状態から特殊状態への移行が決定された場合、特殊状態が終了した後にAT状態に移行する。以上の場合、特殊状態に移行する時点でATカウンタ(AT状態の残り遊技回数)に初期値「100」が格納され、特殊状態においてATカウンタが加算される場合がある(第1実施形態と同様)。
第2実施形態では、ボーナス作動状態が終了した後にチャンス状態に移行するか否か、AT状態に移行するか否か、特殊状態に移行するか否かは、ボーナス作動状態のジャッジ演出において報知される。第2実施形態のボーナス作動状態は、第1実施形態と同様に、8回の遊技で終了する。
図29(a)から図29(d)は、第2実施形態におけるジャッジ演出(ボーナス作動状態)で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図29(a)から図29(d)に示す通り、ジャッジ演出が終了するまでの遊技回数が液晶表示装置30に表示される。また、図29(a)から図29(d)に示す通り、ジャッジ演出では、液晶表示装置30に各アイコン画像(GX~GZ)が表示される。各アイコン画像は、チャンス状態に対応するアイコン画像GXとAT状態に対応するアイコン画像GYと特殊状態に対応するアイコン画像GZとを含む。なお、アイコン画像が表示されない構成としてもよい。
図29(a)から図29(d)に示す通り、ジャッジ演出では、報知画像GHが液晶表示装置30に表示される。詳細には以下で説明するが、報知画像GHは表示態様が段階的に変化する。報知画像GHの最終的な表示態様の段階により、チャンス状態、AT状態または特殊状態に当選したか否かが報知される。また、液晶表示装置30には領域Rが設けられ、報知画像GHの表示態様の段階に対応する色彩(白色、青色、緑色、赤色)で領域Rが表示される。
図29(a)は、第1段階の表示態様で報知画像GHが表示される場合の具体例である。ジャッジ演出が開始された直後において、報知画像GHは1段階目の表示態様で表示される。第1段階の表示態様の報知画像GHは、例えば図29(a)に示す様に、「1stステージ」という文字列を表示する。報知画像GHが第1段階の表示態様で表示される場合、領域Rは白色で表示される。
仮に、ボーナス役が当選した場合の抽選で、チャンス状態およびAT状態および特殊状態の何れにも非当選の場合、ジャッジ演出で表示される報知画像GHの表示態様の段階は進行しない。すなわち、報知画像GHの表示態様が1度も変化せずにジャッジ演出が終了した場合、チャンス状態およびAT状態および特殊状態の何れにも非当選であった旨が報知される。
図29(b)は、第2段階の表示態様で報知画像GHが表示される場合の具体例である。図29(b)の具体例では、ジャッジ演出の3回目の遊技で報知画像GHの表示態様が第1段階から第2段階に進行した場合を想定する。第2段階の表示態様の報知画像GHは、例えば図29(b)に示す様に、「2ndステージ」という文字列を表示する。報知画像GHが第2段階の表示態様で表示される場合、領域Rは青色で表示される。また、報知画像GHが第2段階の表示態様で表示される場合、チャンス状態に対応するアイコン画像GXに例えば「GET」という文字列が表示される。
仮に、ボーナス役が当選した場合の抽選で、チャンス状態またはAT状態または特殊状態に当選した場合、報知画像GHの表示態様は、ジャッジ演出において第2段階に進行可能である。したがって、報知画像GHの表示態様が第2段階に進行した場合、チャンス状態またはAT状態または特殊状態に当選したことが遊技者に報知される。また、チャンス状態に当選している場合、報知画像GHの表示態様が第2段階まで進行し、その後、第2段階より先の段階には進行しない。以上の構成では、報知画像GHが最終的に(ジャッジ演出が終了する時点で)第2段階まで進行した場合、チャンス状態に当選している旨が遊技者に報知される。
図29(c)は、第3段階の表示態様で報知画像GHが表示される場合の具体例である。図29(c)の具体例では、ジャッジ演出の6回目の遊技で報知画像GHの表示態様が第3段階に進行した場合を想定する。第3段階の表示態様の報知画像GHは、例えば図29(c)に示す様に、「3rdステージ」という文字列を表示する。報知画像GHが第3段階の表示態様で表示される場合、領域Rは緑色で表示される。また、報知画像GHが第3段階の表示態様で表示される場合、AT状態に対応するアイコン画像GYに例えば「GET」という文字列が表示される。
仮に、ボーナス役が当選した場合の抽選で、AT状態または特殊状態に当選した場合、報知画像GHの表示態様は、ジャッジ演出において第3段階に進行可能である。したがって、報知画像GHの表示態様が第3段階に進行した場合、AT状態または特殊状態に当選したことが遊技者に報知される。また、AT状態に当選している場合、報知画像GHの表示態様が第3段階まで進行し、その後、第3段階より先の第4段階には進行しない。以上の構成では、報知画像GHが最終的に第3段階まで進行した場合、AT状態に当選している旨が遊技者に報知される。
図29(d)は、第4段階の表示態様で報知画像GHが表示される場合の具体例である。図29(d)の具体例では、ジャッジ演出の最後(8回目)の遊技で報知画像GHの表示態様が第4段階に進行した場合を想定する。第4段階の表示態様の報知画像GHは、例えば図29(c)に示す様に、「4rdステージ」という文字列を表示する。報知画像GHが第4段階の表示態様で表示される場合、領域Rは赤色で表示される。また、報知画像GHが第4段階の表示態様で表示される場合、特殊状態に対応するアイコン画像GZに例えば「GET」という文字列が表示される。
仮に、ボーナス役が当選した場合の抽選で、特殊状態に当選した場合、報知画像GHの表示態様は、ジャッジ演出において第4段階に進行可能である。したがって、報知画像GHの表示態様が第4段階に進行した場合、特殊状態に当選したことが遊技者に報知される。以上の構成では、報知画像GHが最終的に第4段階まで進行した場合、特殊状態に当選している旨が遊技者に報知される。
以上の通り、第2実施形態は、ジャッジ演出(特定の期間)において報知画像GH(報知情報)を表示可能であるとともに、チャンス状態に移行する権利(第1特典)およびAT状態に移行する権利(第2特典)を付与可能な構成において、チャンス状態に移行する権利が付与される場合、報知画像GHの表示態様を第2段階(特定段階)まで変化可能であるとともに、AT状態に移行する権利が付与される場合、第2段階より進行した第3段階まで報知画像GHの表示態様を変化可能である。以上の構成によれば、報知画像GHの表示態様が第2段階に進行してチャンス状態の当選が報知された以降の期間においても、報知画像GHに注目させることができるという効果が奏せられる。
<第3実施形態>
図30は、第3実施形態の特殊状態を説明するための図である。上述の第1実施形態では、特殊状態において、遊技の結果として特定図柄組合せが停止表示された場合、1つの延長情報の現在値に応じて、AT状態の残り遊技回数を延長する構成を採用した。第3実施形態では、複数(2種類)の延長情報の現在値に応じて、AT状態の残り遊技回数を延長する点において、第1実施形態と相違する。
また、第1実施形態の特殊状態は、予め定められた回数(10回)の遊技で終了したが、第3実施形態の特殊状態は、予め定められた当選役が当選した場合、終了するか否かが抽選で決定される。具体的には、特殊状態において、打順ベルが当選した場合、特殊状態を終了するか否かを終了抽選により決定する。例えば、特殊状態において打順ベルが当選した場合、確率約90%で特殊状態が終了し、確率約10%で特殊状態が継続する。
なお、打順ベルが当選した場合に特殊状態が継続する確率(継続率)は、適宜に変更できる。また、打順ベルが当選した場合に特殊状態が継続する確率は、各回の特殊状態で可変である構成としてもよい。例えば、特殊状態に移行する場合、継続率「10%」「20%」「50%」の何れかが抽選で決定される構成が考えられる。以上の構成では、継続率が「10%」に決定された特殊状態において、打順ベルが当選した場合、確率10%で特殊状態が継続し、確率90%で終了する。また、継続率が「20%」に決定された特殊状態において、打順ベルが当選した場合、確率20%で特殊状態が継続し、確率80%で終了する。同様に、継続率が「50%」に決定された特殊状態において、打順ベルが当選した場合、確率50%で特殊状態が継続し、確率50%で終了する。今回の特殊状態における継続率を報知(または示唆)可能な構成としてもよい。
第1実施形態では、BARリプレイの図柄組合せ(特定図柄組合せ)が有効ラインに停止表示された場合、AT状態の残り遊技回数を上乗せする構成としたが、第3実施形態では、特殊状態が終了する場合、AT状態の残り遊技回数が上乗せされる。すなわち、第3実施形態では、正解ベルの図柄組合せ(特定図柄組合せ)が停止表示された場合、AT状態の残り遊技回数が上乗せされる。
また、第1実施形態では、1種類の延長情報に応じて上乗せ遊技回数が付与された。一方、第3実施形態では、複数種類(2種類)の延長情報に応じて上乗せ遊技回数が付与される。具体的には、第3実施形態の延長情報は、第1延長情報と第2延長情報とを含む。第1延長情報と第2延長情報とは、例えば、メインRAM303に記憶される。メインCPU301は、特殊状態が終了する場合、第1延長情報と第2延長情報との積を上乗せ遊技回数としてATカウンタに加算する。
特殊状態に移行する場合、第1延長情報の初期値と第2延長情報の初期値とが抽選で決定される。具体的には、第1延長情報の初期値は、数値「5」または数値「10」が抽選で決定される。また、第2延長情報の初期値は、数値「20」、数値「30」および数値「50」の何れかが抽選で決定される。ただし、第1延長情報と第2延長情報との何れか一方の初期値が抽選で決定され、他方の初期値は一定である構成としてもよい。
特殊状態においてレア役が当選した場合、第1加算値が決定され第1延長情報に加算される。第1加算値は、例えば、抽選により決定される。具体的には、レア役が当選した場合、数値「0」から数値「3」の何れかの第1加算値が抽選で決定される。特殊状態においてリプレイ(打順リプレイを含む)が当選した場合、第2加算値が第2延長情報に加算される。第2加算値は、例えば、抽選により決定される。具体的には、リプレイが当選した場合、数値「0」から数値「10」の何れかの第2加算値が抽選で決定される。
図30(a)は、第3実施形態の特殊状態の具体例を説明するためのフローチャートである。図30(a)には、各時点におけるATカウンタ、第1延長情報および第2延長情報が示される。図30(a)の具体例では、特殊状態の開始時におけるATカウンタが数値「X」(Xは正の整数)の場合を想定する。第3実施形態では、第1実施形態と同様に、特殊状態ではATカウンタの減算が停止する。
図30(a)の具体例では、第1延長情報の初期値が数値「5」の場合を想定する。また、図30(a)の具体例では、時点t1においてレア役に当選し、第1加算値として数値「1」が決定された場合を想定する。以上の場合、図30(a)に示す通り、第1延長情報が数値「5」から数値「6」に増加する。
図30(a)の具体例では、時点t2において、打順ベル役に当選し、且つ、特殊状態の継続に当選した場合を想定する。第3実施形態では、特定図柄組合せ(正解ベルの図柄組合せ)が停止表示された場合であっても、特殊状態が継続する場合は上乗せ遊技回数が付与されない。ただし、第3実施形態において、第1実施形態と同様に、特殊状態が継続する場合であっても、特定図柄組合せが停止表示された場合、上乗せ遊技回数が付与される構成としてもよい。
図30(a)の具体例では、第2延長情報の初期値が数値「20」の場合を想定する。また、図30(a)の具体例では、時点t3においてリプレイに当選し、第2加算値として数値「10」が決定された場合を想定する。以上の場合、図30(a)に示す通り、第2延長情報が数値「20」から数値「30」に増加する。
図30(a)の具体例では、時点t4において、打順ベル役に当選し、且つ、特殊状態の非継続が決定された場合を想定する。上述した通り、特殊状態の終了時点における第1延長情報と第2延長情報との積が上乗せ遊技回数として付与される。図30(a)に示す通り、時点t4(特殊状態の終了時点)において、第1延長情報は数値「6」であり、第2延長情報は数値「30」である。以上の場合、メインCPU301は、第1延長情報と第2延長情報との積「180」(6×30=180)を算出し、ATカウンタに加算する。
以上の第3実施形態では、AT状態の上乗せ遊技回数が複数の延長情報に応じて決定される。したがって、例えば、1種類の延長情報のみにより上乗せ遊技回数が決定される構成と比較して、上乗せ遊技回数の決定方法の面白味が向上する。また、第3実施形態では、複数の延長情報の各々を相違する契機(レア役の当選、リプレイの当選)で増加させる。以上の構成では、例えば、延長情報の各々が同じ契機で増加する構成と比較して、上乗せ遊技回数の決定方法の面白味が向上するという効果は格別に顕著である。
図30(b)は、第3実施形態の特殊状態で液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図30(b)に示す通り、第3実施形態の特殊状態では、報知画像GH1と報知画像GH2とが液晶表示装置30に表示される。報知画像GH1は、第1延長情報の現在値を表示する。したがって、第1延長情報の増加に伴って報知画像GH1の数字も増加する。また、報知画像GH2は、第2延長情報の現在値を表示する。したがって、第2延長情報の増加に伴って報知画像GH2の数字も増加する。
また、図30(b)に示す通り、液晶表示装置30は、打順ベルが当選した場合に特殊状態が終了する可能性がある旨のメッセージ、および、リプレイが当選した場合に第2延長情報が増加する旨のメッセージを表示する。なお、レア役が当選した場合に第1延長情報が増加する旨のメッセージが液晶表示装置30に表示される構成としてもよい。
第3実施形態では、上述の第1実施形態と同様に、特殊状態で打順リプレイが当選した場合、RT3移行リプレイ(RT3状態が維持されるリプレイ)の正解押順を指示する指示演出が実行される。ただし、第3実施形態では、打順リプレイY2が当選した場合と打順リプレイY3が当選した場合とでRT3移行リプレイの正解押順は中第1停止で共通である。
特殊状態で打順ベルが当選した場合、正解ベルの正解押順を指示する指示演出が実行される。上述した通り、第1実施形態では、打順リプレイが当選した遊技において指示演出X(1~9)で停止操作順序が指示され、打順ベルが当選した遊技において指示演出Y(7~9)で停止操作順序が指示された。すなわち、第1実施形態の特殊状態では、リプレイが停止表示される場合と正解ベルが停止表示される場合とで、相違する指示演出が実行された。
一方、第3実施形態の特殊状態では、リプレイが停止表示される場合と正解ベルが停止表示される場合とで、共通の指示演出(以下「指示演出Z」という)が実行される。図30(b)の具体例は、指示演出Zにおける液晶表示装置30の画面を想定する。図30(b)に示す通り、指示演出Zにおいて、指示画像GSが液晶表示装置30に表示される。指示画像GSは、例えば外縁が略円状で色彩が白色である。また、指示図像GSには、数字「1」が表示される。
指示画像GSは、今回の指示演出Zで指示される停止操作順序に応じた位置に表示される。図30(b)は、左第1停止を指示する指示演出Zである。以上の指示演出Zでは、左停止ボタン25Lに対応する位置(画面の中央より正面視で左下側)に指示画像GSが表示される。また、中第1停止を指示する指示演出Zでは、中停止ボタン25Cに対応する位置(画面の中央下側)に指示画像GSが表示され、右第1停止を指示する指示演出Zでは、右停止ボタン25Rに対応する位置(画面の右下側)に指示画像GSが表示される。
以上の構成によれば、打順リプレイが当選した場合と打順ベルが当選した場合とで共通の指示演出Zが実行されるため、今回の遊技で打順リプレイに当選したのか打順ベルに当選したのかが実際に各リール12を停止させるまで識別できない。すなわち、今回の遊技で第2延長情報が延長されるのか特殊状態が終了する可能性があるのかが実際に各リール12を停止させるまで識別できない。したがって、第2延長情報が延長されるのか特殊状態が終了するのかを予想しながら停止操作する楽しみを遊技者に付与することができる。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述の各形態では、今回の特殊状態でボーナス役に当選し、その後、次回の特殊状態に移行した場合、次回の特殊状態の延長情報は、再度抽選により決定された(図19(d)参照)。しかし、今回の特殊状態でボーナス役が当選した時点における延長情報が次回の特殊状態の延長情報の初期値として設定される構成としてもよい。例えば、今回の特殊状態の延長情報の初期値が数値「100」と仮定する。また、今回の特殊状態で延長情報が数値「120」まで加算され、その後、ボーナス役が当選したと仮定する。以上の場合、今回の特殊状態でボーナス役が当選した時点における延長情報「120」が次回の特殊状態の延長情報の初期値として決定される。
(2)上述の第1実施形態では、ジャッジ演出(図17参照)において報知画像GHが表示する数値の初期値は、数値「0」~数値「50」から抽選で決定された。以上のジャッジ演出において、特殊状態に当選している場合は、報知画像GHが表示する数値の初期値として数値「100」以上が決定され得る構成としてもよい。上述した通り、報知画像GHが数字「100」に達した場合、特殊状態への移行が報知される。したがって、ジャッジ演出の開始直後に報知画像GHが数字「100」を表示した場合、ジャッジ演出の開始直後に特殊状態への移行が報知されるとも換言される。
ただし、延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合において、仮に、報知画像GHの数字の初期値が「100」に決定された場合、ジャッジ演出において、報知画像GHの数字が一度も加算されない。以上の場合、ジャッジ演出の面白味が低下する。以上の事情を考慮して、延長情報の初期値として数値「200」または数値「300」が決定された場合、報知画像GHの数字の初期値が「100」に決定される構成が好適である。
また、第2実施形態において、図26に示したジャッジ演出では、報知画像GHは第1段階の表示態様から表示された。以上の構成に替えて、ジャッジ演出において、報知画像GHが第1段階以外の表示態様から表示される構成としてもよい。例えば、特殊状態に当選している場合、報知画像GHの初期の表示態様は、第1段階から第4段階の何れかの表示態様から選択され、AT状態に当選している場合、報知画像GHの初期の表示態様は、第1段階から第3段階の何れかの表示態様から選択され、チャンス状態に当選している場合、報知画像GHの初期の表示態様は、第1段階の表示態様または第2段階の表示態様から選択される構成が考えられる。
(3)上述の各形態では、「前回の特定期間(周期)での抽選(内部抽選)の結果に応じて、今回の特定期間の演出態様を複数種類の演出態様から決定する」構成における「演出態様」の一例として、周期レベル画像GBの表示態様を採用した。しかし、前回の特定期間のでの抽選の結果に応じて決定される「演出態様」は、以上の例に限定されない。例えば、前回の特定期間のでの抽選の結果に応じて、今回の特定期間の背景楽曲(BGM)が複数種類から決定される構成としてもよい。以上の構成において、特定期間の背景楽曲が各周期で変化し、液晶表示装置30の画像は各周期で共通である構成としてもよい。また、前回の特定期間での抽選の結果に応じて、今回の特定期間における各ランプの発光態様が複数種類から決定される構成としてもよい。
(4)上述の各形態では、前回の特定期間での抽選の結果に応じて決定される「有利度」として、「特殊状態の当選し易さ」を採用した。しかし、「有利度」は以上の例に限定されない。例えば、前回の特定期間での抽選の結果に応じて決定される「有利度」として、「特別AT状態の当選し易さ」を採用してもよい。以上の構成の具体例としては、前回の周期におけるSBの当選回数に応じて、今回の周期における特別AT状態の当選確率を決定する構成が考えられる。
(5)上述の各形態では、ATカウンタが初期値「100」から数値「0」まで減算された場合にAT状態が終了する構成を採用した。しかし、ATセットカウンタを設け、ATカウンタが数値「0」まで減算された場合であっても、ATセットカウンタが数値「1」以上の場合、ATセットカウンタを数値「1」減算し、ATカウンタに初期値「100」が再度格納され、AT状態が継続する構成としてもよい。以上の構成では、残りのセット数が0個(ATセットカウンタ=0)になるまで、100回のAT状態の遊技が繰返される。
また、以上の構成では、AT状態の各遊技において、例えば当選エリアに応じて、ATセットカウンタを加算するか否かがセット数上乗せ抽選により決定される。以上の構成において、本発明の「特定期間」として「AT状態の1セット」を採用してもよい。例えば、今回のセットのセット数上乗せ抽選でATセットカウンタが加算された場合、次回のセットの有利度が向上する構成が考えられる。また、今回のセットのセット数上乗せ抽選でATセットカウンタが加算された場合、次回のセットの演出態様が変化可能になる構成が考えられる。なお、「特定期間」として他の遊技の期間を採用してもよい。
(6)上述の各形態では、通常AT状態Xにおいて周期レベル画像GBが第1の演出態様(Lv1)で表示され、通常AT状態Yにおいて周期レベル画像GBが第2の演出態様(Lv2)で表示され、通常AT状態Zにおいて周期レベル画像GBが第3の演出態様(Lv3)で表示された。すなわち、上述の各形態では、各周期の有利度と演出態様とが一対一である。しかし、各周期の有利度が共通の場合であっても、各周期の演出態様が変化し得る構成としてもよい。例えば、第1実施形態において、今回の周期が通常AT状態Xの場合、第1の演出態様が確率約90%で決定され、第2の演出態様が確率約5%で決定され、第3の演出態様が確率約5%で決定される構成としてもよい。以上の構成では、今回の周期が通常AT状態Xの場合であっても、第2の演出態様または第3の演出態様が決定され得る。
(7)上述の各形態では、今回の特定期間(周期)が終了した場合、次回の特定期間が直ちに開始される構成としたが、今回の特定期間と次回の特定期間との間に他の期間が介在してもよい。例えば、1セットを100回として、AT状態が1セットまたは複数セット継続する構成を想定する。以上の構成では、1セットのAT状態が終了する毎に、次回のセットに継続するか否かがセット継続抽選で決定される。また、今回のセットの有利度(例えば、特殊状態に当選し易さ)は、前回のセットにおける抽選の結果(例えば、SBの当選回数)に応じて決定される。以上の構成において、今回のセット(特定期間)が終了した場合、セット継続抽選の結果を報知するための演出が実行される継続報知期間に移行する構成としてもよい。継続に当選した場合、継続報知期間が終了した後に、次回のセットに移行する。他方、継続に非当選の場合、継続報知期間が終了した後に、通常状態に移行する。なお、今回の特定期間と次回の特定期間との間に介在する期間(例えば、継続報知期間)の遊技回数は、不変であっても可変であってもよい。
(8)上述の各形態では、今回の特定期間でSBが当選した合計回数(累積値)をSBカウンタで計数し、次回の特定期間の有利度および演出態様を決定した。しかし、今回の特定期間でSBに当選したか否かに応じて、次回の特定期間の有利度および演出態様が決定される構成としてもよい。また、今回の特定期間において、SB以外の当選エリアが当選した回数に応じて、次回の特定期間の有利度および演出態様が決定される構成としてもよい。
(9)上述の各形態では、内部抽選処理(当選エリアの抽選)の結果に応じて、特定期間の有利度および演出態様が決定された。また、上述した変形例では、セット数上乗せ抽選の結果に応じて、特定期間の有利度および演出態様が決定された。しかし、以上の抽選以外の結果に応じて、特定期間の有利度および演出態様が決定される構成としてもよい。例えば、今回の特定期間の各遊技でポイントを付与するか否かを抽選で決定し、今回の特定期間で付与されたポイントの合計値に応じて、次回の特定期間の有利度および演出態様が決定される構成としてもよい。
(10)上述の各形態では、有利度に応じて付与される「特典」として、「特殊状態に移行する権利」を採用したが、他の「特典」を採用してもよい。例えば、特別AT状態に移行する権利が有利度に応じて付与される構成としてもよい。また、上乗せ遊技回数が有利度に応じて付与される構成としてもよい。以上の構成として、例えば、前回の特定期間でSBに当選した回数が多いほど、今回の特定期間で上乗せ遊技回数が付与され易くなる構成が考えられる。
(11)上述の各形態では、開始準備状態Xを介して、通常AT状態に移行する構成としたが、チャンス状態または通常状態から通常AT状態へ直接移行する構成としてもよい。以上の構成では、チャンス状態または通常状態からAT状態に移行した場合、1回目の周期が直ちに開始される。ただし、以上の構成では、AT状態が開始された直後のRT状態は、RT0状態またはRT1状態(低確RT状態)になる。以上の事情を考慮して、AT状態が開始されてからRT2状態(高確RT状態)に移行するまでは、AT状態の残り遊技回数が減算されない構成が好適である。
上述した通り、RT2状態へは、RT2移行リプレイが当選した場合に移行可能であるため、1回目の周期が開始されてからRT2移行リプレイが当選するまでに要する遊技回数はランダムになる。以上の変形例では、AT状態の残り遊技回数の減算が開始される以前に、2回目以降の周期に進行させることが可能である。したがって、仮に、1回目の周期が比較的不利な通常AT状態(例えば通常AT状態X)の場合であっても、AT状態の残り遊技回数の減算が開始される以前に、比較的有利な通常AT状態に移行することが可能であるという遊技性が実現される。
(12)上述の第1実施形態では1種類の延長情報に応じて上乗せ遊技回数が決定され、第2実施形態では2種類の延長情報に応じて上乗せ遊技回数が決定された。しかし、3種類以上の延長情報に応じて上乗せ遊技回数が決定される構成としてもよい。また、複数種類の特殊状態(第1特殊状態、第2特殊状態)を設け、特殊状態に応じて、異なる延長情報により上乗せ遊技回数が付与される構成としてもよい。例えば、第1実施形態の特殊状態(延長情報は1種類)と第2実施形態の特殊状態(延長情報は2種類)との双方を特殊状態として設ける構成が考えられる。
また、複数種類の特殊状態を設ける構成として、延長情報に応じて上乗せ遊技回数が決定される特殊状態と延長情報によらず上乗せ遊技回数が決定される特殊状態との双方を設けてもよい。例えば、第1特殊状態と第2特殊状態とを設け、第1特殊状態では、特定図柄組合せが停止表示された場合、延長情報の現在値に応じて上乗せ遊技回数が付与される。一方、第2特殊状態では、各遊技で上乗せ抽選が実行され、上乗せ抽選の結果に応じて上乗せ遊技回数が付与される。
(13)上述の各形態において、延長情報が表示される構成を採用した(図20、図30参照)。しかし、延長情報が表示されない構成としてもよい。以上の構成では、延長情報に応じた上乗せ遊技回数が実際に付与されるまで(特定図柄組合せが停止表示されるまで)、遊技者は上乗せ遊技回数を把握することができない。したがって、上乗せ遊技回数を予想する楽しみを遊技者に付与することができる。
また、上述の各形態において、延長情報が直接(延長情報そのものが)表示される構成を採用した。しかし、延長情報の現在値を直接表示する構成に替えて、延長情報の現在値が示唆される構成を採用してもよい。例えば、報知画像として、色彩が互いに異なる第1報知画像(例えば青色)と第2報知画像(例えば赤色)とを設ける構成が考えられる。特殊状態では、第1報知画像および第2報知画像の何れか一方が液晶表示装置30に表示される。以上の第1報知画像と第2報知画像とは、延長情報の現在値を表示しない。また、第2報知画像は、延長情報が特定の閾値(例えば数値「200」)未満の場合より、延長情報が特定の閾値以上の場合に表示され易い。以上の構成によれば、第2報知画像が表示された場合、延長情報が特定の閾値以上である旨が示唆される。
(14)上述の第3実施形態の特殊状態において、第1加算値が抽選で加算される構成を採用するとともに、第1加算値の加算され易さが特殊状態において変化する構成としてもよい。例えば、特殊状態にいおて、高確モードと通常モードとの何れかに移行する構成が考えられる。以上の構成では、高確モードにおいて、通常モードと比較して、第1加算値が加算され易い。通常モードから高確モードへは、予め定められた契機で移行する。例えば、通常モードから高確モードへは、レア役当選時に移行してもよいし、予め定められた遊技回数で移行してもよい。また、第2加算値が抽選で決定される構成において、第2加算値の決定され易さが特殊状態において変化する構成としてもよい。
(15)上述の第3実施形態の構成は、適宜に変更することができる。例えば、打順ベルが当選し、且つ、特殊状態が継続する場合、第1延長情報または第2延長情報が加算される構成としてもよい。また、特殊状態が開始されてから、予め定められた回数(例えば4回)の遊技が終了するまでは、打順ベルが当選した遊技で必ず特殊状態が継続する構成としてもよい。以上の構成では、特殊状態が予め定められた回数継続することが保障され、特殊状態が極端に短くなる不都合が抑制される。また、打順ベルが当選し、且つ、特殊状態が継続した場合、打順ベルが当選した遊技から予め定められた回数(例えば4回)の遊技が終了するまでは、打順ベルが当選した遊技で必ず特殊状態が継続する構成としてもよい。
(16)以上の各形態において、ジャッジ演出における表示カウンタの初期値および各遊技で表示カウンタに加算される数値(以下「増加値」という)の決定方法は、適宜に変更することができる。
図31は、表示カウンタの初期値および増加値の変形例における決定方法を説明するための図である。図31の変形例では、表示カウンタの初期値および増加値が増加シナリオデータ(X、Y)を用いて決定される。図31に示す通り、増加シナリオデータは、増加シナリオデータXおよび増加シナリオデータYを含む。サブCPU412は、ジャッジ演出が開始される場合、特殊状態の当否に応じて、増加シナリオデータXおよび増加シナリオデータYの何れかを決定する。具体的には、特殊状態に当選していない場合は増加シナリオデータXの何れかが決定され、特殊状態に当選した場合は増加シナリオデータYの何れかが決定される。
ジャッジ演出が開始される場合であって、特殊状態に当選した場合、特殊状態の延長情報の初期値に応じて、増加シナリオデータY(a~c)の何れかが決定される。図31の変形例では、第1実施形態と同様に、延長情報の初期値として数値「100」、数値「200」または数値「300」が決定される。また、増加シナリオデータYは、増加シナリオデータYaと増加シナリオデータYbと増加シナリオデータYcとを含む。延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合、サブCPU412は、増加シナリオデータYa(1、2、3、4、5…)の何れかを決定する。また、サブCPU412は、延長情報の初期値として数値「200」が決定された場合、増加シナリオデータYb(1、2…)の何れかを決定し、延長情報の初期値として数値「300」が決定された場合、増加シナリオデータYc(1…)の何れかを決定する。
図31に示す通り、増加シナリオデータは、複数(8個)のデータD(1~8)を含んで構成される。データD1は、今回のジャッジ演出における表示カウンタの初期値である。また、データD2は、今回のジャッジ演出の2回目の遊技における増加値である。同様に、データD3からデータD8の各々は、今回のジャッジ演出の3回目から8回目の各々の遊技における増加値である。以上の変形例では、ジャッジ演出の最初の遊技でデータD1の数値が報知画像GHに表示される。また、ジャッジ演出の2回目から8回目までの各々の遊技では、データD2からデータD8の各々が報知画像GHの数字に加算される。
以上の構成では、増加シナリオデータの各データD(1~8)の合計値は、ジャッジ演出において報知画像GHが最終的に表示する数値になる。例えば、図31に示す増加シナリオデータX1の各データDの合計値は、数値「80」(10+10+10+10+10+10+10+10=80)である。また、増加シナリオデータX2の各データDの合計値は、数値「95」(10+15+10+10+10+20+10+10=95)である。上述した通り、増加シナリオデータXは、特殊状態に当選しなかった場合に決定される。また、特殊状態に当選しなかった場合のジャッジ演出では、報知画像GHの数字は数値「100」以上に加算されない。したがって、増加シナリオデータXの各データDの合計は、数値「100」より小さくなる。
特殊状態に当選した場合に決定される増加シナリオデータYの各データDの合計は、当該特殊状態における延長情報の初期値と等しくなる。具体的には、増加シナリオデータYaの各データDの合計値は数値「100」であり、増加シナリオデータYbの各データDの合計値は数値「200」であり、増加シナリオデータYcの各データDの合計値は数値「300」である。
図31の変形例では、複数種類の増加シナリオデータYa(1、2、3、4、5…)が設けられる。延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合、サブCPU412は、複数種類の増加シナリオデータYaから何れかを決定する。図31には、増加シナリオデータYaの具体例として、増加シナリオデータYa1と増加シナリオデータYa2と増加シナリオデータYa3と増加シナリオデータYa4と増加シナリオデータYa5とを示す。増加シナリオデータYaの各々は、各データDの合計値が数値「100」で等しい。ただし、増加シナリオデータYaの各々は、各データDが相違する。
図31の変形例では、複数種類の増加シナリオデータYb(1、2…)が設けられる。延長情報の初期値として数値「200」が決定された場合、サブCPU412は、複数種類の増加シナリオデータYbから何れかを決定する。図31には、増加シナリオデータYbの具体例として、増加シナリオデータYb1と増加シナリオデータYb2とを示す。増加シナリオデータYbの各々は、各データDの合計値が数値「200」で等しい。ただし、増加シナリオデータYbの各々は、各データDが相違する。
図31の変形例では、複数種類の増加シナリオデータYc(1…)が設けられる。延長情報の初期値として数値「300」が決定された場合、サブCPU412は、複数種類の増加シナリオデータYcから何れかを決定する。図31には、増加シナリオデータYcの具体例として、増加シナリオデータYc1を示す。増加シナリオデータYcの各々は、各データDの合計値が数値「300」で等しい。ただし、増加シナリオデータYcの各々は、各データDが相違する。
図31の変形例では、増加シナリオデータの各データDの数値は、特殊状態が当選した旨の報知(報知画像GHに数字「100」以上を表示すること)および当該特殊状態での延長情報の初期値の報知(報知画像GHに最終的な数字を表示すること)の面白味が向上するように設定される。
図31に示す通り、増加シナリオデータYa1は、データD1が数値「10」である。以上の増加シナリオデータYa1では、ジャッジ演出の最初の遊技において、数字「10」が報知画像GHに表示される。また、図31に示す通り、増加シナリオデータYa1は、データD2が数値「20」であり、ジャッジ演出の2回目の遊技において、数字「30」(10+20)が報知画像GHに表示される。また、増加シナリオデータYa1は、データD3からデータD7が数値「10」であり、ジャッジ演出の3回目から7回目の各々の遊技において、数字「40」「50」「60」「70」「80」の各々が報知画像GHに表示される。また、図31に示す通り、増加シナリオデータYa1は、データD8が数値「20」であり、ジャッジ演出の8回目の遊技において、数字「100」が報知画像GHに表示される。
図31に示す通り、増加シナリオデータYa2は、データD1が数値「30」である。以上の増加シナリオデータYa2では、ジャッジ演出の最初の遊技において、数字「30」が報知画像GHに表示される。また、図31に示す通り、増加シナリオデータYa2は、データD2からデータD8が共通して数値「10」である。
以上の増加シナリオデータYa2では、ジャッジ演出の7回目の遊技が終了した時点で、報知画像GHに数字「90」が表示される。以上の場合、次回の遊技(ジャッジ演出の最終遊技)で報知画像GHの数字に数値「10」が加算された場合、報知画像GHの数字が数値「100」に達し、特殊状態に当選した旨が報知される。したがって、遊技者は、報知画像GHの数字に数値「10」が次回の遊技で加算されることを期待する。
上述した通り、増加シナリオデータYa2は、データD2からデータD8が共通して数値「10」である。以上の増加シナリオデータYa2では、ジャッジ演出の2回目から8回目までの毎回の遊技において、報知画像GHの数字に数値「10」が共通して加算される。以上の場合、遊技者は、今回のジャッジ演出では、報知画像GHの数字が数値「10」ずつ加算される規則性があることを予測できる。したがって、増加シナリオデータYa2では、ジャッジ演出の7回目の遊技が終了した時点(報知画像GHの数字=90)において、2回目から7回目の各遊技と同様に、次回の遊技で数値「10」が報知画像GHの数字に加算されるかもしれないという期待感を向上させることができる。
増加シナリオデータYa3は、図31に示す通り、データD1が数値「10」である。以上の増加シナリオデータYa3では、ジャッジ演出の最初の遊技において、数字「10」が報知画像GHに表示される。また、図31に示す通り、増加シナリオデータYa3は、データD2からデータD7が共通して数値「5」であり、データD8が数値「60」である。
以上の増加シナリオデータYa3では、ジャッジ演出の7回目の遊技が終了した時点において、報知画像GHに数字「40」が表示される。以上の場合、次回の遊技で報知画像GHの数字に数値「60」が加算された場合、報知画像GHの数字が数値「100」に達し、特殊状態に当選した旨が報知される。
増加シナリオデータYa3は、上述した通り、データD2からデータD7が数値「5」である。以上の増加シナリオデータYa3では、ジャッジ演出の2回目から7回目までの毎回の遊技において、報知画像GHの数字に数値「5」が加算される。すなわち、ジャッジ演出の2回目から7回目までの遊技において、報知画像GHの数字に数値「60」以上の数値は一度も加算されない。したがって、遊技者は、ジャッジ演出の2回目から7回目までの遊技と同様に、ジャッジ演出の8回目の遊技でも、報知画像GHの数字に数値「60」以上の数値は加算されないだろうと予想する。
しかし、増加シナリオデータYa3のデータD8は、上述した通り、数値「60」である。したがって、ジャッジ演出の最終遊技で報知画像GHの数字が数値「100」に達する。以上の増加シナリオデータYa3では、遊技者の予想に反して、報知画像GHの数字が数値「100」に達するため、特殊状態が当選した旨の報知の面白味が向上する(報知の意外性が向上する)。
増加シナリオデータYa4は、図31に示す通り、データD1が数値「10」である。以上の増加シナリオデータYa4では、ジャッジ演出の最初の遊技において、数字「10」が報知画像GHに表示される。また、図31に示す通り、増加シナリオデータYa4は、データD2が数値「35」でありデータD3が数値「30」である。さらに、増加シナリオデータYa4は、データD4からデータD8が数値「5」である。
以上の増加シナリオデータYa4では、ジャッジ演出の3回目の遊技が終了した時点において、数字「75」が報知画像GHに表示される。上述の増加シナリオデータYa1では、ジャッジ演出の3回目の遊技が終了した時点において、数字「40」が報知画像GHに表示され、増加シナリオデータYa2では、ジャッジ演出の3回目の遊技が終了した時点において、数字「50」が報知画像GHに表示され、増加シナリオデータYa3では、ジャッジ演出の3回目の遊技が終了した時点において、数字「20」が報知画像GHに表示される。すなわち、増加シナリオデータYa4では、少なくともジャッジ演出の3回目の遊技が終了した時点では、延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合の他の増加シナリオデータYa(1、2、3)より、報知画像GHの数字が大きい。
以上の増加シナリオデータYa4では、今回のジャッジ演出において、報知画像GHの数字が最終的に数値「200」に達するかもしれないという期待を向上させることができる。ただし、増加シナリオデータYa4では、実際に決定された延長情報の初期値が数値「100」であるため、報知画像GHの数字は最終的に数値「100」まで加算され、数値「200」までは加算されない。なお、延長情報の初期値として数値「200」が決定された場合であって、図31に示す増加シナリオデータYb1が決定された場合、増加シナリオデータYa4が決定された場合と同様に、ジャッジ演出の3回目の遊技が終了した時点で、報知画像GHの数字が数値「75」まで加算される。増加シナリオデータYb1が決定された場合は、上述の遊技者の期待通り、報知画像GHの数字が数値「200」まで加算される。
ジャッジ演出が開始された場合、1回目の遊技で報知画像GHに初期値が表示され、その後、2回目から8回目までの各遊技において加算され、8回目の遊技が終了した時点で最終値が表示される。以下、2回目の遊技で加算された時点での報知画像GHの数字、および、3回目の遊技で加算された時点での報知画像GHの数字、および、4回目の遊技で加算された時点での報知画像GHの数字、および、5回目の遊技で加算された時点での報知画像GHの数字、および、6回目の遊技で加算された時点での報知画像GHの数字、および、7回目の遊技で加算された時点での報知画像GHの数字を「途中値」と総称する。途中値は、報知画像GHに表示される数字のうち、初期値から最終値に増加する途中で表示される数字とも換言される。
図31の変形例においては、増加シナリオデータYを用いたジャッジ演出では表示され、増加シナリオデータXを用いたジャッジ演出では表示されない途中値(以下「特殊途中値」という)が設けられる。上述した通り、特殊状態が当選した場合に増加シナリオデータYが決定され、特殊状態が非当選の場合に増加シナリオデータXが決定される。以上の構成では、報知画像GHに特殊途中値が表示された場合、特殊状態に当選した旨が示唆(実質的に報知)される。
以上の特殊途中値が報知画像GHに表示される具体例を図31に示す増加シナリオデータYa5を用いて説明する。増加シナリオデータYa5は、データD1が数値「10」であり、ジャッジ演出の1回目の遊技で数字「10」が報知画像GHに表示される。また、増加シナリオデータYa5は、データD2が数値「15」であり、データD3が数値「10」であり、データD4が数値「15」であり、データD5が数値「10」であり、データD6が数値「15」である。したがって、ジャッジ演出の2回目から6回目の遊技の順に、数字「25」、数字「35」、数字「50」、数字「60」、数字「75」の途中値が表示される。以上の途中値は、特殊途中値ではない。
図31に示す通り、増加シナリオデータYa5は、データD7が数値「2」である。以上の増加シナリオデータYa5では、ジャッジ演出の7回目の遊技が終了した時点で、報知画像GHが数字「77」を表示する。数字「77」は、特殊途中値である。増加シナリオデータYa5では、ジャッジ演出の7回目の遊技において、特殊状態に当選した旨を遊技者に把握させることができる。
なお、以上の変形例では、特殊途中値として数字「77」を採用したが、数字「77」以外を特殊途中値として採用してもよい。また、特殊途中値を複数種類設けてもよい。また、特殊状態の延長情報の初期値として数字「200」が決定された場合にのみ表示される特殊途中値を設けてもよい。さらに、特殊状態の延長情報の初期値として数字「300」が決定された場合にのみ表示される特殊途中値を設けてもよい。また、特殊状態に当選した場合と非当選の場合とで、特殊途中値が表示される構成とし、特殊状態に当選した場合、特殊状態に非当選の場合と比較して、特殊途中値が表示され易くしてもよい。以上の構成では、特殊途中値が表示された場合、特殊状態に当選したかもしれないという遊技者の期待感を向上させることができる。以上の変形例において、増加シナリオデータYでのみ加算される増加値(例えば数値「7」)を設けてもよい。
図31に示す通り、増加シナリオデータYb2は、データD1が数値「10」である。以上の増加シナリオデータYb2では、ジャッジ演出の最初の遊技において、数字「10」が報知画像GHに表示される。また、図31に示す通り、増加シナリオデータYb2は、データD2からデータD7が共通して数値「10」であり、データD8が数値「130」である。
以上の増加シナリオデータYb2では、ジャッジ演出の7回目の遊技が終了した時点で、報知画像GHに数字「70」が表示される。以上の場合、次回の遊技で報知画像GHの数字に数値「30」が加算された場合、報知画像GHの数字が数値「100」に達し、特殊状態に当選した旨が報知される。しかし、増加シナリオデータYb2は、上述した通り、データD2からデータD7が数値「10」である。すなわち、ジャッジ演出の7回目の遊技までにおいて、報知画像GHの数字に数値「30」以上の数値が一度も加算されない。したがって、遊技者は、ジャッジ演出の8回目の遊技でも、報知画像GHの数字に数値「30」以上の数値は加算されないだろうと予想する。
増加シナリオデータYb2のデータD8は、上述した通り、数値「130」である。したがって、ジャッジ演出の最終遊技で報知画像GHの数字が数値「200」に達する。以上の増加シナリオデータYb2では、遊技者の予想に反して、報知画像GHの数字が数値「200」に達するため、特殊状態に当選し、且つ、延長情報として数値「200」が決定された旨の報知の面白味が向上する。
なお、上述した増加シナリオデータYa3および増加シナリオデータYa4は、他の増加シナリオデータYa(例えば増加シナリオデータYa1)より決定され難い構成が好適である。また、上述した増加シナリオデータYb2は、他の増加シナリオデータYb(例えば増加シナリオデータYb1)より決定され難い構成が好適である。
(17)上述の第1実施形態のジャッジ演出では、各遊技において抽選により増加値を決定した。以上の構成において、各遊技で各増加値が決定される確率は、適宜に変更できる。例えば、特殊状態に当選した場合のジャッジ演出では、特殊状態に非当選の場合のジャッジ演出と比較して、大きな増加値が決定され易い構成が考えられる。また、延長情報の初期値として数値「200」が決定された場合のジャッジ演出では、延長情報の初期値として数値「100」が決定された場合のジャッジ演出と比較して、大きな増加値が決定され易い構成、および、延長情報の初期値として数値「300」が決定された場合のジャッジ演出では、延長情報の初期値として数値「100」または数値「200」が決定された場合のジャッジ演出と比較して、大きな増加値が決定され易い構成が考えられる。また、特殊状態に当選した場合のみで決定される増加値を設けてもよい。
(18)上述の第2実施形態では、ボーナス役が当選した場合、チャンス状態またはAT状態または特殊状態に移行するか否かを抽選で決定し、その後のボーナス作動状態のジャッジ演出において、当該抽選の当否を報知した。しかし、当該抽選は、ジャッジ演出において実行してもよい。例えば、チャンス状態またはAT状態または特殊状態に移行するか否かの抽選の当否は、当選エリアに応じて、ジャッジ演出の各遊技において実行してもよい。また、ボーナス役が当選した場合と、その後のチャンス状態の各遊技との双方において、上述した抽選が実行される構成としてもよい。
(19)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明の遊技機は、図柄表示手段における図柄の変動表示および停止表示を伴う遊技の進行を制御する遊技制御手段と、通常遊技状態と特定遊技状態と特殊遊技状態とのいずれかを設定可能な遊技状態制御手段と、表示態様が段階的に変化する報知情報(報知画像GH)を特定遊技状態中の特定期間(AT状態から移行したボーナス作動状態)において表示可能な表示手段(液晶表示装置30)と、第1特典(特殊状態へ移行する権利)および第1特典とは種類が異なる第2特典(延長情報の初期値「200」または「300」)を付与可能な特典付与手段(S403およびS405)と、第1特典が付与される場合、報知情報の表示態様を特定段階(数字「100」)まで変化可能であるとともに、第2特典が付与される場合、特定段階より進行した段階(数字「200」または「300」)まで報知情報の表示態様を変化可能である表示制御手段(画像制御CPU421)と、第1特典または第2特典を付与するか否かを、特定期間の開始以前に予め決定する決定手段と、を備え、第1特典は、特殊遊技状態への移行であり、第2特典は、特定遊技状態で遊技可能な遊技数の延長である。
以上の構成によれば、報知情報により複数種類の特典が報知される。したがって、1個の報知情報で1種類の特典のみが報知される構成と比較して、報知情報による特典の報知の面白味が向上する。また、第1特典を報知する特定段階まで報知情報が変化した後の期間においても、報知情報で第2特典が報知される場合がある。したがって、特定段階まで報知情報が変化した後の期間においても、報知情報に注目させることができる。