<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが用いられる遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネットと、前面扉3とを含んで構成される。キャビネットには蝶番機構が設けられる。前面扉3は、蝶番機構により、キャビネットの開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネットの内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図2は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図2に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。図2に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、図2に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。図2に示す通り、各リール12には、セブン図柄と赤BAR図柄と青BAR図柄と黒BAR図柄とベル図柄とリプレイ図柄とスイカx図柄とスイカy図柄とチェリー図柄とブランク図柄とが配列される。
具体的には、セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「18」と、中リール12Cの図柄位置「18」と、右リール12Rの図柄位置「18」とに配列される。赤BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「10」と、中リール12Cの図柄位置「12」と、右リール12Rの図柄位置「14」とに配列される。青BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「3」と、中リール12Cの図柄位置「6」と、右リール12Rの図柄位置「9」とに配列される。黒BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「5」と、中リール12Cの図柄位置「4」と、右リール12Rの図柄位置「11」とに配列される。ベル図柄は、左リール12Lの図柄位置「1」「6」「11」「14」「19」と、中リール12Cの図柄位置「2」「7」「10」「15」「20」と、右リール12Rの図柄位置「1」「4」「8」「13」「17」とに配列される。リプレイ図柄は、左リール12Lの図柄位置「2」「7」「12」「15」「20」と、中リール12Cの図柄位置「0」「3」「8」「11」「16」と、右リール12Rの図柄位置「0」「3」「7」「12」「16」とに配列される。スイカx図柄は、左リール12Lの図柄位置「0」「4」「8」「13」と、中リール12Cの図柄位置「5」と、右リール12Rの図柄位置「15」とに配列される。スイカy図柄は、左リール12Lの図柄位置「16」と、中リール12Cの図柄位置「9」と、右リール12Rの図柄位置「2」「6」「20」とに配列される。チェリー図柄は、左リール12Lの図柄位置「17」と、中リール12Cの図柄位置「13」「14」と、右リール12Rの図柄位置「10」「19」とに配列される。ブランク図柄は、左リール12Lの図柄位置「9」と、中リール12Cの図柄位置「1」「17」「19」と、右リール12Rの図柄位置「5」とに配列される。
なお、図2では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。また、各リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブル(図示略)がメインROM302に記憶される。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図3は、図柄表示領域を説明するための図である。図3に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「表示器ML」という)が設けられる。表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、ART状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。本実施形態では、MAX−BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
また、今回の遊技が終了してから、次回の遊技を開始するための賭メダルが投入されるまでの期間(以下「非遊技期間」という)において、演出ボタン26が操作された場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
演出ボタン26の操作は、演出ボタンスイッチ26SWで検知される。例えば、演出ボタン26が押されていない場合、演出ボタンスイッチ26SWはOFF信号を出力する。一方、演出ボタン26が押されている場合、演出ボタンスイッチ26SWはON信号を出力する。非遊技期間において、演出ボタンスイッチ26SWがOFF状態からON状態に変化した場合、メニュー画像が液晶表示装置30に表示される。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。また、非遊技期間において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述した表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、遊技状態を示唆する情報などを報知する。
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネットの係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネットの内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネットの内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
キャビネットの内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネットの背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
キャビネットの内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴に設定変更キーを挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
キャビネットの内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
メイン制御基板300には各種の電子部品が設けられる。具体的には、メインCPU301、メインROM302、メインRAM303、抵抗、コンデンサ、コネクタ、設定表示部36およびメイン表示器40を含む各種の電子部品がメイン制御基板300に実装される。コネクタは、メイン制御基板300と他の制御装置とを電気的に接続するために用いられる。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。表示情報は、各遊技情報に対応する各識別情報と、当該遊技情報の大きさを示す割合情報とを含む。
メイン表示器40は、第1表示部40Xと第2表示部40Yとを含んで構成される。第1表示部40Xは、上述した識別情報を表示する。また、第2表示部40Yは、上述した割合情報を表示する。第1表示部40Xは2個の7セグメントディスプレイで構成され、第2表示部40Yは2個の7セグメントディスプレイで構成される。メイン表示器40は、遊技機1の電源が投入された場合、表示情報の表示を開始し、その後、電源が遮断されるまで継続する。詳細には後述するが、各種の遊技情報に対応する複数の表示情報をメイン表示器40は表示する。各表示情報は、予め定められた時間間隔(約5秒)で切替えて表示される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図4を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図4に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図4に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とメダルを払出すホッパー520と表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、乱数値R1と同様に、数値「0」〜「65535」の範囲で生成されるハードウェア乱数である。乱数値R3は、後述するART決定処理で用いられる。なお、乱数値R3としてソフトウェア乱数を採用してもよい。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300から表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図4に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX−BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図4に示すように、電源基板500は、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図4に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。また、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、規制期間割合(後述)を貯留枚数表示器16に表示させる。メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図4に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図4に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図4に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。ただし、サブ制御基板400からコマンドはメイン制御基板300が受信不可能に構成される。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図4に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図4に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。
図5は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図5に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図5には、各当選エリアの名称が示される。また、図5の「L」「M」「N」は、正の整数を示す。
当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図5には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図6に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図6において、リプレイを「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア番号「02」の「打順リプレイ1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「02」は、図6に示すように、当選役「RT0移行リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイA」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイ1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とを含む。各RT状態は、後述のRT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
また、図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、ボーナス作動状態の各抽選値を含む。ボーナス作動状態には、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、または、赤異色ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。本実施形態では、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、および、赤異色ボーナス役を「ボーナス役」と総称する場合がある。ボーナス作動状態の賭メダルの規定枚数は3枚であり、300枚のメダルが払出された場合にボーナス作動状態が終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。
本実施形態のボーナスは、各設定値で当選確率が等しいボーナスと各設定値で当選確率が相違するボーナスとを含む。以下、説明のため、各設定値で当選確率が相違するボーナスを「第1ボーナス」と総称する。また、各設定値で当選確率が等しいボーナスを「第2ボーナス」と総称する。詳細には後述するが、ART状態では継続決定処理が実行され、継続決定処理で当選した場合、次回のART状態に移行する権利が付与される。本実施形態では、各設定値で当選確率が相違する当選エリアが当選した遊技では、継続決定処理で非当選となる。すなわち、第1ボーナスが当選した遊技の継続決定処理は非当選となる。一方、第2ボーナスが当選した遊技の継続決定処理は当選となる場合がある。
ボーナス作動状態の各遊技では、当選エリア「ボーナス中ベル」または当選エリア「ボーナス中チェリー」が当選する。また、当選エリア「ボーナス中ベル」が当選した遊技では、正解ベルが有効ラインに停止表示され、当選エリア「ボーナス中チェリー」が当選した遊技では、ボーナス中チェリー役または正解ベルが有効ラインに停止表示される。正解ベルおよびボーナス中チェリー役の払出枚数は共に9枚である。
メインCPU301は、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、ボーナス役が当選した状態が維持される内部中状態に移行する。図5に示すように、当選エリア抽選テーブルは、内部中状態の各抽選値を含む。一方、ボーナス役以外の当選役は、次回以降の遊技では当選した状態が維持されない。例えば、SB役は、次回以降の遊技では当選した状態が維持されない。
図5から理解されるとおり、RT0中リプレイ、打順リプレイ(1〜6)、BAR揃いリプレイ、BAR外れリプレイ、および、セブン揃いリプレイ(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がメインCPU301の状態(RT状態、内部中状態、ボーナス作動状態)毎に相違する。具体的には、RT0状態では、図5に示すように、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」に抽選値「8976」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」および「セブン揃いリプレイ」が当選する。
図5に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイ1〜4」の各当選エリアに抽選値「1796」が割振られ、「打順リプレイ5、6」の各当選エリアに抽選値「898」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイ1〜6」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8984/65536である。
図5に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイ1〜4」の各当選エリアに抽選値「4800」が割振られ、「打順リプレイ5、6」の各当選エリアに抽選値「2400」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「4」が割振られ、「BAR外れリプレイ」に抽選値「8」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイ1〜6」と「BAR外れリプレイ」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は24012/65536である。以上の説明から理解される通り、RT2状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT0状態およびRT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。
図5に示すように、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイ1〜4」の各当選エリアに抽選値「4000」が割振られ、「打順リプレイ5、6」の各当選エリアに抽選値「2000」が割振られ、「BAR揃いリプレイ」に抽選値「4012」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイ1〜6」および「BAR揃いリプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は24012/65536である。以上の通り、内部中状態では、RT0状態およびRT1状態と比較して、再遊技当選エリアが当選する確率が高くなる。
各設定値(1〜6)における各当選エリアの当選確率(当選エリア抽選テーブルの抽選値の大きさ)は、上述の第1ボーナスの当選確率を除いて等しい。具体的には、第1ボーナスの当選確率は、設定値が大きいほど高くなる。以上の構成によれば、設定値が大きいほど、第1ボーナスでメダルを獲得し易くなり、出玉率が向上する。本実施形態では、今回の当選エリアに応じた確率で、規制期間(ART状態)に移行するか否かが抽選で決定される。ただし、当選確率が設定値で相違する当選エリア(第1ボーナス)が当選した遊技では、規制期間に移行するか否かの抽選が実行されない。以上の構成では、当選確率が設定値で相違する当選エリアが当選した遊技では、規制期間への移行は決定されない。
図7は、図柄組合せテーブルの概念図である。図柄組合せテーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「青同色ボーナス役」が当選した遊技においては、「青BAR−青BAR−青BAR」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「RT2移行リプレイA」が当選した遊技においては、「ベル−ベル−黒BAR」「ベル−ベル−スイカx」「ベル−ベル−スイカy」の図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。
図柄組合せテーブルは、図7に示すように、各図柄組合せの許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図7には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数を示す。例えば、正解ベルAの図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「9」枚である。また、ボーナス役またはSB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合の払出枚数は「0枚」である。
図7に示すように、当選役「正解ベルA、B」「失敗役A〜D」「スイカ役」「チェリー役A、B」を含む各当選役の何れかに係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「RT0移行リプレイ」「RT2移行リプレイA〜C」「特殊リプレイA〜C」「セブンリプレイ」「BARリプレイ」「フォローリプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)の何れかが有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。複数の当選役が重複して当選した場合、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、ボーナス役およびSB役は、他の当選役より優先順位が低い。ただし、入賞当選役よりボーナス役の優先順位が高い構成としてもよい。
図柄組合せテーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」のRT0中リプレイが当選して、当選役「RT0移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「1」で指定される表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序および停止操作位置に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
本実施形態では、上述した各当選役の図柄組合せに加え、当選役の図柄組合せではないハズレ目(特殊ハズレ目)の一部が表示判定処理で判定される。具体的には、図7に示す、各特殊ハズレ目A(1、2)と各特殊ハズレ目B(1、2)とを含む各ハズレ目が表示判定処理で判定される。各特殊ハズレ目Aまたは各特殊ハズレ目Bが有効ラインに停止表示された場合、RT1状態に移行する。また、各特殊ハズレ目(A、B)は、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技で、各当選役(正解ベル、失敗役)を取りこぼした場合、有効ラインに停止表示される。
図8(a)および図8(b)は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。図8(a)は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役(リプレイ)を説明する図である。なお、図8(a)および図8(b)は、非内部中状態において、各停止操作態様で有効ラインに停止表示される当選役が示される。
図8(a)に示すように、RT0中リプレイが当選した場合、停止操作の態様によらず、RT0移行リプレイが有効ラインに停止する。当選エリア「打順リプレイ1〜6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「RT0移行リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイ1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作、リール12Cが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「左中右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイ1」が当選した遊技において、「左中右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8(a)に示すように、当選エリア「打順リプレイ2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイ2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイ3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイ3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイ4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイ4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイ5」または「打順リプレイ6」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8(a)に示すように、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「BARリプレイ」「フォローリプレイ」または「RT2移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作された場合であって、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに当選役「BARリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT2移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作の順序で停止操作された場合であっても、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8(a)に示すように、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて当選役「フォローリプレイ」または「RT2移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止操作の順序で停止操作された場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT2移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図8(a)に示すように、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「セブンリプレイ」または「特殊リプレイA〜C」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した遊技において、各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに「セブンリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、各リール12の各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「特殊リプレイA〜C」の図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示される。
図8(b)は、当選エリア「打順ベル」(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「失敗役A〜D」の何れか、および、当選役「正解ベルA、B」の何れかが重複して当選する。図8(b)から理解される通り、打順ベルが当選した遊技において、停止操作順序に応じて、失敗役または正解ベルに係る図柄組合が有効ラインに停止する。本実施形態において、正解ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される停止操作順序を正解ベルの「正解押順」という。また、今回の遊技における正解押順以外の停止操作順序を当該遊技での「不正解押順」という。
図8(b)に示す通り、打順ベルL(1〜4)が当選した遊技において、左第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルAが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルLが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は左第1停止である。一方、打順ベルL(1〜4)が当選した遊技において、左第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。
打順ベルC(1〜4)が当選した遊技において、中第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルCが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は中第1停止である。一方、打順ベルC(1〜4)が当選した遊技において、中第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。同様に、打順ベルR(1〜4)が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルRが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は右第1停止である。一方、打順ベルR(1〜4)が当選した遊技において、右第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。共通ベルが当選した遊技では、停止操作態様によらず、正解ベルが有効ラインに停止表示される。
以上の通り、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技では、正解押順で停止操作された場合、正解ベルが停止表示される。一方、不正解押順で停止操作された場合、停止操作位置に応じて、失敗役または特殊ハズレ目が有効ラインに停止表示される。なお、打順ベルが当選する確率は、各設定値で等しい。したがって、指示期間において、打順ベルの正解押順が指示される確率は、各設定値で等しくなる。
上述した通り、各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含み、特定の契機で移行する。例えば、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。
各RT移行図柄は、RT3移行図柄とRT2移行図柄とRT1移行図柄とRT0移行図柄とを含む。RT3移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT3状態に移行する。RT3移行図柄は、RT3移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT3移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT3状態に移行する。また、RT2移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT2状態に移行する。RT2移行図柄は、RT2移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT2移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT2状態に移行する。
RT1移行図柄は、特殊ハズレ目を含む。上述した通り、特殊ハズレ目は、当選役の図柄組合せではなく、打順ベルが当選した遊技において、不正解押順で停止操作し、且つ、各失敗役を取りこぼした場合に有効ラインに停止表示される。また、RT0移行図柄は、失敗役の図柄組合せを含む。失敗役は、打順ベルが当選した遊技で不正解押順で停止操作され、且つ、当該失敗役の引込範囲で停止操作がされた場合に有効ラインに停止表示される。
上述したSB役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がシングルボーナス作動状態(図示略)になる。シングルボーナス作動状態は、入賞当選役の当選確率が通常状態より上昇する。ただし、シングルボーナス作動状態での入賞当選役の当選確率は、ボーナス作動状態と比較して低い。具体的には、当選エリア抽選テーブルの各抽選値のうち、シングルボーナス作動状態での共通ベルの抽選値は、RT0状態での共通ベルの抽選値より数値「1」だけ大きい。また、シングルボーナス作動状態におけるリプレイの当選確率は、シングルボーナス作動状態に移行した時点(SB役が当選した遊技)でのRT状態におけるリプレイの当選確率と同じである。すなわち、シングルボーナス作動状態の前後において、リプレイの当選確率は変化しない。シングルボーナス作動状態は1回の遊技で終了する。
メインCPU301は、通常状態、準備状態、ART状態、告知後状態、チャンス状態、および、転落待ち状態を含む各演出状態に移行する。液晶表示装置30等の演出実行手段は、演出状態に応じた態様で制御される。演出状態が変化しない場合、例えば内部中状態に移行したとしても、液晶表示装置30等の態様から内部中状態に移行した旨を把握できない(後述の告知演出または発展演出が実行された場合を除く)。現在の演出状態を示す演出状態フラグがメインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、演出状態フラグを示す演出状態コマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、演出状態コマンドが示す演出状態に応じて演出を決定する。
ART状態の各遊技において、メインCPU301は、停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。本実施形態では、メインCPU301は、ART状態において、遊技者にとって有利な停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。具体的には、ART状態において、打順ベルが当選した遊技では正解ベルの正解押し順が指示される。また、ART状態において、打順リプレイが当選した遊技ではRT2移行リプレイの正解押し順が指示される。一方、通常状態では、遊技者にとって有利な停止操作順序の指示がされない。したがって、ART状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態となる。ART状態と同様に、準備状態では、遊技者に有利な停止操作順序が指示される。本実施形態では、遊技者に有利な停止操作態様が指示される期間を「指示期間」という。また、指示期間以外の期間(通常状態等)を「非指示期間」という場合がある。
上述した通り、メインCPU301は、ボーナス役が当選した場合に内部中状態へ移行する。内部中状態ではボーナス役が当選した状態が維持される。内部中状態において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する。内部中状態に移行した旨(ボーナス役が当選した旨)は、後述の告知演出等により報知される。内部中状態の各遊技では告知演出を実行するか否かが抽選で決定され、告知演出が実行されると演出状態が告知後状態(X、Y)に移行する。
本実施形態では、内部中状態に移行してからボーナス役の当選告知がされるまでの期間を「本前兆期間」という。本前兆期間では、ボーナス役が非当選の遊技と比較して、特定演出(後述の発展演出など)が実行され易くなる。以上の特定演出によれば、ボーナス役に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、レア役(スイカ、チェリー、チャンス目)は、ボーナス役と重複して当選する場合と単独で当選する場合とがある。本実施形態では、レア役が単独当選すると、煽り期間に移行する場合がある。煽り期間では、本前兆期間と同様に、特定演出が実行され易くなる。
例えば、図9に示す通り、通常状態でボーナス役に当選し、その後、本前兆期間が終了すると、演出状態が告知後状態Xに移行する(図9の(A))。告知後状態Xにおいて、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示され、ボーナス作動状態に移行すると、演出状態がボーナス状態に移行する(図9(B))。また、図9に示す通り、準備状態でボーナス役に当選した場合、および、ART状態でボーナス役に当選した場合、本前兆期間が終了すると、演出状態が告知後状態Yに移行する(図9(C))。告知後状態Yにおいて、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示され、ボーナス作動状態に移行すると、演出状態がボーナス状態に移行する(図9(D))。
内部中状態では、本前兆期間が終了し演出状態が告知後状態に移行する前であっても、ボーナス役の図柄組合せを停止表示させてボーナス作動状態に移行可能である。以上の場合、演出状態は、告知後状態を介することなく、ボーナス状態に移行する。例えば、通常状態の本前兆期間中にボーナス役の図柄組合せが停止表示された場合、告知後状態Xを介することなく、通常状態からボーナス状態に移行する。また、ART状態の本前兆期間中にボーナス役の図柄組合せが停止表示された場合、告知後状態Yを介することなく、ART状態からボーナス状態に移行する。
内部中状態は、ボーナス役が当選した遊技状態に応じて、規制期間に含まれる場合と規制期間に含まれない場合とがある。具体的には、規制期間においてボーナス役が当選した場合、その後の内部中状態は規制期間に含まれる。一方、ボーナス役が規制期間以外で当選した場合、その後の内部中状態は規制期間に含まれない。すなわち、図9に示す通り、演出状態が告知後状態Yの遊技は規制期間に含まれる。一方、演出状態が告知後状態Xの遊技は規制期間に含まれない。また、告知後状態Xに移行する前の通常状態(本前兆期間)は、規制期間に含まれない。
ボーナス状態は、原則、規制期間に含まれる。例えば、規制期間でボーナス役(第1ボーナス、第2ボーナス)が当選し、その後、ボーナス状態に移行した場合、当該ボーナス状態は規制期間に含まれる。また、通常状態(非規制期間)で第2ボーナスに当選した場合、チャンス状態への移行が決定される。以上の場合、ボーナス作動状態は規制期間に含まれる。一方、通常状態で第1ボーナスに当選した場合、チャンス状態への移行は決定されない。以上の場合、ボーナス作動状態は規制期間に含まれない。
通常状態の各遊技ではチャンス状態決定処理が実行される。例えば、通常状態でレア役が当選した場合、チャンス状態に当選する。通常状態でレア役の当選を契機にチャンス状態への移行が決定されると、次回の遊技からチャンス状態に移行する(図9の(R))。以上の場合、チャンス状態への移行が決定された次回の遊技から規制期間が開始される。また、通常状態でレア役の当選を契機にチャンス状態への移行が決定されると、最初に打順ベルが当選した遊技で正解ベルの正解押し順が1回だけ指示される。すなわち、チャンス状態の一部が指示期間になる。
通常状態で第2ボーナスが当選した場合、ボーナス状態の終了後にチャンス状態に移行する(図9の(F))。ただし、第2ボーナスの各遊技では、ART決定処理が実行される。ボーナス状態のART決定処理でART状態に当選した場合、ボーナス状態が終了した後に準備状態に移行する。
第2ボーナスの当選を契機にチャンス状態への移行が決定されると、ボーナス作動状態が開始された場合に規制期間が開始される。第2ボーナスの当選を契機にチャンス状態へ移行した場合、当該チャンス状態では正解ベルの正解押し順は指示されない。なお、本実施形態では、通常状態で第2ボーナスに当選してチャンス状態への移行が決定されてから規制期間が開始されるまでの期間を待機状態と記載する場合がある。通常状態で第1ボーナスが当選した場合、チャンス状態に移行する権利は付与されず、且つ、ボーナス作動状態でART状態に当選しない。以上の場合、ボーナス状態の終了後に通常状態に移行する(図9の(G))。
本実施形態では、規制期間の遊技回数が予め定められた回数以下になるように制御される。具体的には、規制期間の遊技回数は、1500回以下になる。ART状態の残り遊技回数は、上乗せされる場合がある。本実施形態では、規制期間の遊技回数が1500回以下になるように、ART状態の残り遊技回数の上乗せが決定される。規制期間の遊技回数は、規制カウンタに記憶される。規制カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられ、規制期間の各遊技で加算される。
規制カウンタは、各種の条件で初期化される。例えば、ART状態が終了した場合に規制カウンタが初期化される。また、規制期間(ART状態)においてボーナス作動状態に移行した場合であって、進行中のボーナス作動状態で規制期間の遊技回数が1500回に達した場合、当該ボーナス作動状態で規制期間が終了し、規制カウンタが初期化される。
チャンス状態は、ART状態への移行が通常状態より決定され易い。具体的には、通常状態およびチャンス状態の各遊技ではART決定処理が実行される。ART決定処理では、今回の遊技で決定された当選エリアに応じた確率でART状態が当選する。本実施形態のチャンス状態のART決定処理では、通常状態のART決定処理よりART状態に当選し易い。ART決定処理では、レア役に当選した場合にART状態に当選し易い。ただし、内部中状態ではART決定処理は実行されない。すなわち、仮にチャンス状態でレア役に当選した遊技が内部中状態の場合、当該遊技でART状態が当選することはない。
チャンス状態は、例えば、予め定められた回数(10回)の遊技で終了する。仮に、今回のチャンス状態でART状態に非当選の場合、チャンス状態の終了後に通常状態に移行する(図9の(H))。ただし、チャンス状態の残り遊技回数は内部中状態では減算されない。すなわち、チャンス状態でボーナス役が当選した場合、その後、当該チャンス状態の残り遊技回数の減算が停止する。
チャンス状態でボーナス役が当選した場合、ART状態でボーナス役が当選した場合と同様に、本前兆期間を介して告知後状態Yに移行する(図9の(K))。今回のチャンス状態でART状態に当選した場合、チャンス状態の終了後に準備状態に移行する(図9の(I))。準備状態では、打順ベルの当選遊技で正解ベルの正解押し順が指示され、打順リプレイの当選遊技でRT2移行リプレイの正解押し順が指示される。準備状態でRT2移行リプレイが停止表示された場合、演出状態がART状態に移行する(図9の(J))。
図9に示す通り、ART状態は、突当り状態と本ART状態とジャッジ状態とを含んで構成される。詳細には後述するが、突当り状態は、本ART状態および通常状態と比較して、ボーナス状態が終了してからボーナス役の当選告知が実行されるまでの期間長が短くなり易い演出状態である。すなわち、突当り状態は、本ART状態および通常状態より本前兆期間が短くなり易い。また、本ART状態およびジャッジ状態は、通常状態より本前兆期間が短くなり易い。
ART状態が開始された場合、メインCPU301は、演出状態を突当り状態に移行させる。突当り状態は予め定められた遊技回数で終了する。本実施形態の突当り状態は、50回の遊技で終了する。ただし、突当り状態の残り遊技回数は内部中状態では減算されない。すなわち、突当り状態でボーナス役が当選した場合、その後、当該突当り状態の残り遊技回数の減算が停止する。また、突当り状態はボーナス役に当選した後に終了し、告知後状態Yに移行する。
突当り状態でボーナス役に当選した場合、ボーナス状態が終了した後に、準備状態を介して突当り状態に復帰する。具体的には、突当り状態で第1ボーナスが当選した場合、第1ボーナスが当選した時点における残り遊技回数から突当り状態が再開される。一方、突当り状態で第2ボーナスに当選した場合、突当り状態が最初から(残り遊技回数が初期化され)再開される。
突当り状態で50回の遊技が実行されると、本ART状態に演出状態が移行する(図9の(L))。本ART状態は予め定められた遊技回数で終了する。本実施形態の本ART状態は、突当り状態と同様に、50回の遊技で終了する。ただし、本ART状態の残り遊技回数は内部中状態では減算されない。すなわち、本ART状態でボーナス役が当選した場合、その後、当該本ART状態の残り遊技回数の減算が停止する。
本ART状態でボーナス役に当選した場合、ボーナス状態が終了した後に、準備状態を介して本ART状態に復帰する場合と突当り状態に移行する場合とがある。具体的には、本ART状態で第1ボーナスが当選した場合、第1ボーナスが当選した時点における残り遊技回数から本ART状態が再開される。一方、本ART状態で第2ボーナスに当選した場合、突当り状態に移行する。
本ART状態で50回の遊技が実行されると、ジャッジ状態に演出状態が移行する(図9の(M))。ジャッジ状態の各遊技では、次回の本ART状態に移行させるか否かが抽選で決定される。例えば、ジャッジ状態において、レア役が当選した場合、次回の本ART状態への移行が当選する場合がある。次回の本ART状態への移行がジャッジ状態で決定された場合、本ART状態に演出状態が移行する(図9の(N))。
ジャッジ状態は、次回の本ART状態に当選した時点で終了する。また、ジャッジ状態は第2ボーナスに当選した後に終了し、告知後状態Y(ボーナス状態)に移行する。ジャッジ状態からボーナス状態に移行した場合、その後、準備状態を介して突当り状態に移行する。また、ジャッジ状態は、予め定められた回数の遊技に亘り次回の本ART状態に非当選の場合に終了する。本実施形態のジャッジ状態は5回の遊技で終了する。ただし、ジャッジ状態の残り遊技回数は内部中状態では減算されない。すなわち、ジャッジ状態でボーナス役が当選した場合、その後、当該ジャッジ状態の残り遊技回数の減算が停止する。ジャッジ状態で次回のART状態に非当選の場合、その後、転落待ち状態に移行する(図9の(O))。
以上の説明から理解される通り、ART状態(突当り状態、本ART状態、ジャッジ状態)でボーナス役(第2ボーナス)が当選した場合、ボーナス状態が終了した直後のART状態は突当り状態に移行する。
ところで、ボーナス状態が終了してからボーナス役が当選するまでの期間は、仮に遊技回数が同じ場合、ボーナス役が当選してからボーナス役の当選告知までの期間が短いほど、ボーナス役が早期に当選したと感じ易いという事情がある。本実施形態の突当り状態では、ボーナス役が当選してから告知演出が実行されるまでに要する時間長が比較的短い。したがって、例えば、ボーナス状態が終了した直後においてボーナス役の当選告知が実行されるまでに要する時間長が比較的長い構成と比較して、本実施形態では、ボーナス役が短い期間に連続して当選したと遊技者が感じ易いという利点がある。
転落待ち状態では、通常状態と同様に、停止操作順序は指示されない。また、転落待ち状態で実行される演出は、通常状態と共通である。ただし、転落待ち状態において、通常状態と相違する演出が実行され得る構成としてもよい。転落待ち状態で第2ボーナスに当選した場合、通常状態で第2ボーナスに当選した場合と同様に、チャンス状態への移行が決定される。また、転落待ち状態の各遊技では、通常状態の各遊技と同様に、チャンス状態決定処理が実行される。転落待ち状態からチャンス状態(規制期間)に移行する確率は、通常状態からチャンス状態に移行する確率と同じである。
ART状態(ジャッジ状態)が終了した直後のRT状態は、RT2状態である。転落待ち状態は、RT2状態からRT0状態に移行(転落)した場合に終了し、通常状態に移行する(図9の(P))。また、転落待ち状態に移行すると規制期間が終了する。規制期間が終了する場合、規制カウンタが初期化される。転落待ち状態でボーナス役が当選した場合、通常状態でボーナス役が当選した場合と同様に、告知後状態Xに移行する(図9の(Q))。詳細には後述するが、本実施形態の転落待ち状態では、ボーナス役が当選してから告知演出が実行されるまでに要する時間長が通常状態より短くなり易い。
図10は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「1」〜「9」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図10(a))と指示決定テーブルB(図10(b))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、非指示期間(通常状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、指示期間(ART状態等)の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、図10に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
図10(a)に示すように、非指示期間において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において消灯する。以上の構成によれば、非指示期間では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイ1が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイ1が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順(RT1状態からRT2状態へ昇格させる押順)は「左中右」である。以上の構成では、指示情報「1」が表示された遊技では、「左中右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左中右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「左中右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイ2が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイ2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「左右中」である。以上の構成では、指示情報「2」が表示された遊技では、「左右中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左右中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「左右中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイ3が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイ3が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中左右」である。以上の構成では、指示情報「3」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイ4が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイ4が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中右左」である。以上の構成では、指示情報「4」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイ5が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「5」(以下、「指示情報「5」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイ5が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右左中」である。以上の構成では、指示情報「5」が表示された遊技では、「右左中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「5」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右左中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「5」を表示することで、「右左中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順リプレイ6が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「06」を決定する。指示番号「06」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「6」(以下、「指示情報「6」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイ6が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「右中左」である。以上の構成では、指示情報「6」が表示された遊技では、「右中左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「6」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「右中左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「6」を表示することで、「右中左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順ベルL(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「07」を決定する。指示番号「07」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「7」(以下、「指示情報「7」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベルLが当選した場合の正解ベルの正解押順は左第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「7」が表示された遊技では、左第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「7」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、左第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「7」を表示することで、左第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順ベルC(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「08」を決定する。指示番号「08」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「8」(以下、「指示情報「8」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベルCが当選した場合の正解ベルの正解押順は中第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「8」が表示された遊技では、中第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「8」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、中第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「8」を表示することで、中第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図10(b)に示すように、指示期間の各遊技において、打順ベルR(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「09」を決定する。指示番号「09」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「9」(以下、「指示情報「9」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベルRが当選した場合の正解ベルの正解押順は右第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「9」が表示された遊技では、右第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「9」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「9」を表示することで、右第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。また、指示期間において、打順リプレイまたは打順ベル以外が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示表示器16は、指示情報を表示しない。
図10(c)は、セグメント表示器Dの模式図である。セグメント表示器Dは、上述した指示表示器16を含んで構成される。指示表示器16は一桁の7セグメントディスプレイである。図10(c)では、指示情報「1」を表示する指示表示器16を例示する。
図10(c)に示す通り、セグメント表示器Dは、規制期間表示器38を含んで構成される。規制期間表示器38は、規制期間においてON状態(点灯)になる。上述した通り、各指示期間(準備状態、ART状態、チャンス状態の一部)は、規制期間に含まれる。したがって、指示表示器16に指示情報が表示される指示期間では、規制期間表示器38が点灯する。なお、本実施形態では、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯しない構成としたが、終了準備状態において規制期間表示器38が点灯される構成としてもよい。
図11は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。メインCPU301は、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において、第1コマンドと第2コマンドとを含む各種のコマンドをサブCPU412に送信する。
図11に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド(「A00」等)をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、打順リプレイ(1〜6)が当選した場合、コマンド「A01」を送信する。さらに、メインCPU301は、打順ベル(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した場合、コマンド「A04」を送信し、共通ベルが当選した場合、コマンド「A05」を送信する。メインCPU301は、スイカが当選した場合、コマンド「A06」を送信し、チェリーが当選した場合、コマンド「A07」を送信する。
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、スイカが当選した場合のコマンド「A06」が受信された場合、サブCPU412は、スイカが当選した旨を報知する演出を決定する。
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(「B01」等)をサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図11に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、通常状態の毎回の遊技で決定される。したがって、非指示期間では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、指示番号「99」は、指示期間で打順リプレイおよび打順ベル以外の当選エリア(ハズレ等)が当選した場合に決定される。
図11に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイ1が当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順リプレイ2が当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信し、打順リプレイ3が当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、打順リプレイ4が当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信し、打順リプレイ5が当選し、指示番号「05」(右左中の順序)を決定した場合、コマンド「B05」を送信し、打順リプレイ6が当選し、指示番号「06」(右中左の順序)を決定した場合、コマンド「B06」を送信する。
図11に示すように、メインCPU301は、指示期間において、打順ベルL(1〜4)が当選し、指示番号「07」(左第1停止)を決定した場合、コマンド「B07」を送信する。また、メインCPU301は、指示期間において、打順ベルC(1〜4)が当選し、指示番号「08」(中第1停止)を決定した場合、コマンド「B08」を送信する。さらに、メインCPU301は、指示期間において、打順ベルR(1〜4)が当選し、指示番号「09」(右第1停止)を決定した場合、コマンド「B09」を送信する。
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。指示演出では、例えば液晶表示装置30により、指示情報が指示する停止操作順序と同じ停止操作順序が指示される。上述した通り、非指示期間で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、非指示期間では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される構成としてもよい。
メインCPU301は、遊技の進行に応じて各種の遊技情報(ボーナス割合、BB割合、直近ボーナス割合、直近BB割合、規制期間割合)を算出し、当該遊技情報に応じた表示情報をメイン表示器40に表示させる。以上の遊技情報を算出するため、メインCPU301は、遊技機1に電源が最初に投入されてから遊技回数が175000回に達するまでの期間(以下「総遊技計数期間」という)の遊技回数を計数する。
本実施形態では、総遊技計数期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(ボーナス割合)、総遊技計数期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該総遊技計数期間における払出枚数の合計に占める割合(BB割合)がメイン表示器40に表示される。また、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数が占める割合(規制期間割合)がメイン表示器40に表示される。また、本実施形態では、直近の6000回の遊技期間においてボーナス作動状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近ボーナス割合)、直近の6000回の遊技期間においてBB状態で獲得したメダル枚数が当該遊技期間における払出枚数の合計に占める割合(直近BB割合)がメイン表示器40に表示される。なお、本実施形態では、ボーナス状態は全てBB状態であるため、ボーナス割合とBB割合とが一致する。また、直近ボーナス割合と直近BB割合とは一致する。
図12(a)は、各割合記憶領域を説明するための図である。各割合記憶領域は、割合記憶領域G1、割合記憶領域G2、割合記憶領域G3、割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を含む。また、割合記憶領域は、1バイトの記憶領域である。
図12(a)に示す通り、割合記憶領域G1はボーナス割合を記憶する。総遊技計数期間における払出枚数の合計は、総累計記憶領域Aに記憶され、総遊技計数期間におけるボーナス作動状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Bに記憶される。総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、総累計記憶領域Bの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をボーナス割合として割合記憶領域G1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G1に記憶する。
図12(a)に示す通り、割合記憶領域G2はBB割合を記憶する。総遊技計数期間におけるBB状態での払出枚数の合計は、総累計記憶領域Cに記憶される。総累計記憶領域Cは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、総累計記憶領域Cの払出枚数が総累計記憶領域Aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果をBB割合として割合記憶領域G2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G2に記憶する。
図12(a)に示す通り、割合記憶領域G3は規制期間割合を記憶する。総遊技計数期間の遊技回数の合計は、総遊技記憶領域Eに記憶され、総遊技計数期間における規制期間の遊技回数の合計は、規制期間記憶領域Dに記憶される。規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、1回の遊技が終了する毎に、規制期間記憶領域Dの遊技回数が総遊技記憶領域Eの遊技回数に占める割合(%)を算出し、算出結果を規制期間割合として割合記憶領域G3に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域G3に記憶する。
総累計記憶領域Aおよび総累計記憶領域Bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G1が記憶するボーナス割合(総累計記憶領域B/総累計記憶領域A)は更新されない。また、総累計記憶領域Cは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G2が記憶するBB割合(総累計記憶領域C/総累計記憶領域A)は更新されない。同様に、規制期間記憶領域Dおよび総遊技記憶領域Eは、総遊技計数期間が経過した後は更新が停止する。したがって、総遊技計数期間が経過した後の期間では、割合記憶領域G3が記憶する規制期間割合(規制期間記憶領域D/総遊技記憶領域E)は更新されない。
図12(a)に示す通り、割合記憶領域g1は直近ボーナス割合を記憶する。直近6000回の遊技の払出枚数の合計がセット累計記憶領域aに記憶され、直近6000回のボーナス作動状態での払出枚数の合計がセット累計記憶領域bに記憶される。セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域bは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、セット累計記憶領域bの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近ボーナス割合として割合記憶領域g1に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g1に記憶する。
図12(a)に示す通り、割合記憶領域g2は直近BB割合を記憶する。、直近6000回の遊技におけるBB状態での払出枚数の合計は、セット累計記憶領域cに記憶される。セット累計記憶領域cは、例えば、メインRAM303に設けられる。メインCPU301は、400回の遊技毎に、セット累計記憶領域cの払出枚数がセット累計記憶領域aの払出枚数に占める割合(%)を算出し、算出結果を直近BB割合として割合記憶領域g2に記憶する。なお、メインCPU301は、算出結果に小数部が含まれる場合、小数部は切り捨てて整数部のみを割合記憶領域g2に記憶する。
上述した通り、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域bは、総遊技計数期間(175000回の遊技)が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g1が記憶する直近ボーナス割合は更新が継続される(上述した通り、ボーナス割合の更新は停止する)。また、セット累計記憶領域aおよびセット累計記憶領域cの払出枚数より直近BB割合は算出される。上述した通り、セット累計記憶領域cは、総遊技計数期間が経過した以降も更新が継続される。したがって、総遊技計数期間が経過した以降の期間においても、割合記憶領域g2が記憶する直近BB割合は更新が継続される(BB割合の更新は停止する)。本実施形態では、総遊技計数期間が経過した場合であっても更新が継続される割合記憶領域g1および割合記憶領域g2を「割合記憶領域g」と総称する場合がある。
図12(b−1)は、表示情報HAを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HAが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、規制期間割合に対応する文字列「7U」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G3の現在値(規制期間割合の大きさ)が表示される。表示情報HAを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G3≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HAを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図12(b−2)は、表示情報HBを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HBが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近BB割合に対応する文字列「6Y」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域g2の現在値が表示される。表示情報HBを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(g2≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HBを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が6000回未満の場合(E<6000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図12(b−3)は、表示情報HCを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HCが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、直近ボーナス割合に対応する文字列「7Y」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域g1の現在値が表示される。表示情報HCを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(g2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HCを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が6000回未満の場合(E<6000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図12(b−4)は、表示情報HDを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HDが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、BB割合に対応する文字列「6A」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G2の現在値が表示される。表示情報HDを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「60」以上の場合(G2≧60)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HDを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図12(b−5)は、表示情報HEを表示するメイン表示器40の模擬図である。表示情報HEが表示される場合、メイン表示器40のうち第1表示部40Xに、ボーナス割合に対応する文字列「7A」が表示され、第2表示部40Yに、割合記憶領域G1の現在値が表示される。表示情報HEを表示する場合であって、第2表示部40Yの割合情報が数字「70」以上の場合(G2≧70)、第2表示部40Yは割合情報を点滅させて表示する。また、表示情報HEを表示する場合であって、総遊技計数期間の遊技回数が175000回未満の場合(E<175000)、第1表示部40Xは、識別情報を点滅させて表示する。
図13(a)から図13(f)は、各演出状態で各演出が決定される確率を説明するための図である。メインCPU301は、演出決定テーブルTを用いて、演出決定処理で発展演出および告知演出の何れかを抽選で決定する。演出決定テーブルTは、演出状態毎に設けられる。
本実施形態では、演出状態が変化しない場合であっても、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルTが変化する場合がある。具体的には、各演出状態の演出決定テーブルTは、煽り期間の演出テーブルTおよび本前兆期間の演出テーブルT、および、内部中状態ではなく且つ煽り期間ではない期間(以下「非前兆期間」という)の演出テーブルTとを含む。演出状態が変化しない場合、液晶表示装置30等の態様は変化しないため、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルTが変化した旨を液晶表示装置30等の態様からは把握困難である。すなわち、煽り期間に移行した旨、本前兆期間に移行した旨、および、非前兆期間に移行した旨は、液晶表示装置30等の態様からは把握困難である。
メインCPU301は、通常演出、発展演出および告知演出の何れかを各遊技の演出決定処理で決定する。通常演出および告知演出は、1回の遊技で完結する演出である。告知演出は、ボーナス役が当選している旨を告知する演出である。通常演出は、例えばボーナス役以外の当選役の当選を報知する演出である。発展演出が実行された場合、その後の遊技において、一連の連続演出が実行される。連続演出は、例えば1回から3回の遊技(発展演出が実行された遊技を含め2回から4回の遊技)に亘り実行される。連続演出の最終遊技では、ボーナス役の当否が告知される。発展演出(連続演出)は、煽り期間で1回実行され、連続演出の最終遊技が当該煽り期間の最終遊技になる。ただし、連続演出が終了した後も煽り期間が継続する構成としてもよい。また、1回の煽り期間において、複数回の連続演出が実行され得る構成としてもよい。
図13(a)は、通常状態の各遊技で用いられる演出決定テーブルTA(1〜3)での各演出の確率を説明するための図である。図13(a)に示す通り、演出決定テーブルTA1が非前兆期間で用いられ、演出決定テーブルTA2が煽り期間で用いられ、演出決定テーブルTA3が本前兆期間で用いられる。通常状態では、非前兆期間、煽り期間および本前兆期間において、通常演出Ea1が共通して実行される。また、図13(a)に示す通り、演出決定テーブルTA1では、通常演出Ea1が確率Pa11で実行され、発展演出Ea2および告知演出Ea3は実行されない。一方、発展演出Ea2は、煽り期間および本前兆期間で共通して実行される。
発展演出Ea2が実行された場合、該発展演出Ea2に対応する連続演出がその後の遊技で実行される。煽り期間および本前兆期間では共通の連続演出が実行される。ただし、煽り期間における連続演出の最終遊技では、ボーナス役に非当選である旨が報知される。一方、本前兆期間における連続演出の最終遊技では、ボーナス役に当選した旨が報知される。以上の構成によれば、発展演出(連続演出)が実行された場合、ボーナス役に対する遊技者の期待感を向上させることができる。告知演出Ea3は、本前兆期間でのみ実行される。
図13(b)は、チャンス状態の各遊技で用いられる演出決定テーブルTB(1〜3)での各演出の確率を説明するための図である。図13(b)に示す通り、演出決定テーブルTB1が非前兆期間で用いられ、演出決定テーブルTB2が煽り期間で用いられ、演出決定テーブルTB3が本前兆期間で用いられる。チャンス状態では、非前兆期間、煽り期間および本前兆期間において、通常演出Eb1が共通して実行される。また、図13(b)に示す通り、演出決定テーブルTB1では、通常演出Eb1が確率Pb11で実行され、発展演出Eb2および告知演出Eb3は実行されない。
発展演出Eb2は、煽り期間および本前兆期間で共通して実行される。発展演出Eb2が実行された場合、該発展演出Eb2に対応する連続演出がその後の遊技で実行される。本実施形態では、発展演出が決定される確率は、通常状態よりチャンス状態で低い構成とした。
具体的には、チャンス状態の煽り期間で発展演出Eb2が決定される確率Pb22は、通常状態の煽り期間で発展演出Ea2が決定される確率Pa22より低い。また、チャンス状態の本前兆期間で発展演出Eb2が決定される確率Pb23は、通常状態の本前兆期間で発展演出Ea2が決定される確率Pa23より低い。また、チャンス状態では、告知演出Eb2が実行される確率は発展演出Eb2が実行される確率より高い。詳細には後述するが、以上の構成では、チャンス状態が連続演出中に終了し、当該チャンス状態の終了遊技が把握し難くなるという不都合が抑制される。告知演出Ea3は、本前兆期間でのみ実行される。
図13(c)は、突当り状態の各遊技で用いられる演出決定テーブルTC(1〜3)での各演出の確率を説明するための図である。図13(c)に示す通り、演出決定テーブルTC1が非前兆期間で用いられ、演出決定テーブルTC2が煽り期間で用いられ、演出決定テーブルTC3が本前兆期間で用いられる。突当り状態では、非前兆期間、煽り期間および本前兆期間において、通常演出Ec1が共通して実行される。
図13(c)に示す通り、演出決定テーブルTC1では、通常演出Ec1が確率Pc11で実行され、発展演出Ec2および告知演出Ec3は実行されない。一方、発展演出Ec2は、煽り期間および本前兆期間で共通して実行される。発展演出Ec2が実行された場合、該発展演出Ec2に対応する連続演出がその後の遊技で実行される。告知演出Ec3は、本前兆期間でのみ実行される。
図13(d)は、本ART状態の各遊技で用いられる演出決定テーブルTD(1〜3)での各演出の確率を説明するための図である。図13(d)に示す通り、演出決定テーブルTD1が非前兆期間で用いられ、演出決定テーブルTD2が煽り期間で用いられ、演出決定テーブルTD3が本前兆期間で用いられる。本ART状態では、非前兆期間、煽り期間および本前兆期間において、通常演出Ed1が共通して実行される。また、図13(d)に示す通り、演出決定テーブルTD1では、通常演出Ed1が確率Pd11で実行され、発展演出Ed2および告知演出Ed3は実行されない。一方、発展演出Ed2は、煽り期間および本前兆期間で共通して実行される。発展演出Ed2が実行された場合、該発展演出Ed2に対応する連続演出がその後の遊技で実行される。告知演出Ed3は、本前兆期間でのみ実行される。
本実施形態では、突当り状態の本前兆期間で告知演出Ec3が決定される確率Pc33は、本ART状態で告知演出Ed3が決定される確率Pd33より高い。また、突当り状態の本前兆期間において、告知演出Ec3が決定される確率Pc33は、発展演出Ec2が決定される確率Pc23より高い。さらに、突当り状態の煽り期間において発展演出Ec2が決定される確率Pc22は、本ART状態の煽り期間において発展演出Ec2が決定される確率Pd22より低い。詳細には後述するが、以上の構成では、突当り状態では本ART状態よりボーナス役の当選が告知されるまでの期間が短くなり易くなる。
図13(e)は、準備状態の各遊技で用いられる演出決定テーブルTE(1〜3)での各演出の確率を説明するための図である。図13(e)に示す通り、演出決定テーブルTE1が非前兆期間で用いられ、演出決定テーブルTE2が煽り期間で用いられ、演出決定テーブルTE3が本前兆期間で用いられる。準備状態では、非前兆期間、煽り期間および本前兆期間において、通常演出Ee1が共通して実行される。また、図13(e)に示す通り、演出決定テーブルTE1では、通常演出Ee1が確率Pe11で実行され、発展演出Ee2および告知演出Ee3は実行されない。
発展演出Ee2は、煽り期間および本前兆期間で共通して実行される。発展演出Ee2が実行された場合、該発展演出Ee2に対応する連続演出がその後の遊技で実行される。本実施形態では、発展演出が決定される確率は、通常状態より準備状態で低い構成とした。具体的には、準備状態の煽り期間で発展演出Ee2が決定される確率Pe22は、通常状態の煽り期間で発展演出Ea2が決定される確率Pa22より低い。また、準備状態の本前兆期間で発展演出Ee2が決定される確率Pe23は、通常状態の本前兆期間で発展演出Ea2が決定される確率Pa23より低い。
詳細には後述するが、以上の構成では、準備状態が連続演出中に終了し、当該準備状態の終了遊技が把握し難くなるという不都合が抑制される。告知演出Ee3は、本前兆期間でのみ実行される。また、準備状態では、告知演出e3が実行される確率は発展演出e2が実行される確率より高い。
図13(f)は、転落待ち状態の各遊技で用いられる演出決定テーブルTF(1〜3)での各演出の確率を説明するための図である。図13(f)に示す通り、演出決定テーブルTF1が非前兆期間で用いられ、演出決定テーブルTF2が煽り期間で用いられ、演出決定テーブルTF3が本前兆期間で用いられる。転落待ち状態では、非前兆期間、煽り期間および本前兆期間において、上述の通常状態と同様に、通常演出Ea1が共通して実行される。
図13(f)に示す通り、演出決定テーブルTF1では、通常演出Ea1が確率Pf11で実行され、発展演出Ea2および告知演出Ea3は実行されない。一方、発展演出Ea2は、煽り期間および本前兆期間で共通して実行される。発展演出Ea2が実行された場合、該発展演出Ea2に対応する連続演出がその後の遊技で実行される。告知演出Ea3は、本前兆期間でのみ実行される。
転落待ち状態では、通常状態と比較して、発展演出Ea2が実行され難い。具体的には、転落待ち状態の煽り期間で発展演出Ea2が決定される確率Pf22は、通常状態の煽り期間で発展演出Ea2が決定される確率Pa22より低い。また、転落待ち状態の本前兆期間で発展演出Ea2が決定される確率Pf23は、通常状態の本前兆期間で発展演出Ea2が決定される確率Pa23より低い。また、転落待ち状態では、告知演出Ea2が決定される確率は発展演出Ea2が決定される確率より高い。以上の構成では、転落待ち状態が連続演出中に終了し、当該転落待ち状態の終了遊技が把握し難くなるという不都合が抑制される。
図14(a)から図14(b)は、各演出状態における煽り期間に移行する確率を説明するための図である。上述した通り本実施形態では、レア役(チェリー、スイカ、弱チャンス目、強チャンス目)に単独で当選した遊技(ボーナス非重複当選の遊技)で、煽り期間に移行し得る。図14(a)から図14(b)には、レア役に単独で当選した遊技で、煽り期間に移行する確率が示される。なお、レア役の種類に応じて煽り期間に移行する確率が相違する。
例えば、チェリーが当選した遊技で煽り期間に確率Pwで移行すると仮定する。また、スイカが当選した遊技で確率Px、弱チャンス目が当選した遊技で確率Py、強チャンス目が当選した遊技において確率Pzで煽り期間への移行が決定されるとする。さらに、チェリーの当選確率(内部抽選処理で決定される確率)をPW、スイカの当選確率をPX、弱チャンス目の当選確率をPY、強チャンス目の当選確率をPZとする。図14(a)から図14(b)に示す煽り期間の「移行確率」は、数式「Pw×PW+Px×PX+Py×PY+Pz×PZ」で求められる。
本実施形態では、煽り期間への移行が決定された場合、当該煽り期間の遊技回数が抽選で決定される。図14(a)から図14(f)に示す煽り期間の「平均遊技回数」は、煽り期間への移行が決定された場合に抽選で決定される煽り期間の遊技回数の平均値である。詳細には後述するが、煽り期間の移行確率と平均遊技回数とは、演出状態に応じて変化する。
ところで、仮に本前兆期間の平均遊技回数が煽り期間の平均遊技回数より極端に短い構成を想定する。例えば、本前兆期間の平均遊技回数が約2回で煽り期間の平均遊技回数が約10回の構成を想定する。以上の構成では、煽り期間が長期化した場合(例えば3回を超えた場合)、本前兆期間ではない(ボーナス役が非当選である)旨が把握され易くなる不都合が生じる。以上の事情を考慮して、本実施形態の煽り期間の平均遊技回数は、ボーナス役が当選した場合に移行する本前兆期間の平均遊技回数と略同じに構成される。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制される。
図14(a)は、通常状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数を説明するための図である。図14(a)に示す通り、通常状態では、レア役に当選した場合の確率約90%で煽り期間に移行する。また、通常状態では、煽り期間の平均遊技回数は約7回である。具体的には、通常状態で煽り期間への移行が決定された場合、当該煽り期間の遊技回数として1回から10回までの何れかが抽選で決定される。
通常状態は、他の演出状態と比較して、煽り期間への移行確率高い。また、通常状態は、他の演出状態と比較して、煽り期間の平均遊技回数が多い。しかし、通常状態より煽り期間への移行確率が高い演出状態を設けてもよい。また、通常状態より煽り期間の平均遊技回数が多い演出状態を設けてもよい。
図14(b)は、チャンス状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数を説明するための図である。図14(b)に示す通り、チャンス状態では、レア役に当選した場合に確率約30%で煽り期間に移行する。また、チャンス状態では、煽り期間の平均遊技回数は1回である。
ところで、チャンス状態は、例えば通常状態と比較して、ART状態に当選し易い演出状態である。以上のチャンス状態では、ART状態に当選することを期待して遊技者は遊技する。仮に、上述の通常状態と同様に、チャンス状態で煽り期間に比較的移行し易い構成(以下「対比例」という)を想定する。以上の対比例では、ART状態に当選することを期待している遊技者に対して、ボーナス役に当選している期待度を向上させる特定演出が実行され易くなる。したがって、遊技者によっては、ボーナス役に当選している期待度を向上させる特定演出により、ART状態の当否に注目出来なくなり、当該特定演出を不快に感じる不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態のチャンス状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数は、通常状態における煽り期間の移行確率および平均回数より小さい。以上の本実施形態の構成によれば、例えば上述の対比例と比較して、チャンス状態においてART状態の当否に注目出来なくなるという不都合が抑制される。
図14(c)は、準備状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数を説明するための図である。図14(c)に示す通り、準備状態では、レア役に当選した場合に確率約30%で煽り期間に移行する。また、準備状態では、煽り期間の平均遊技回数は1回である。
上述した通り、準備状態では、RT状態をRT2状態に移行させるための停止操作順序が指示される。また、準備状態でRT2状態に移行した場合、演出状態がART状態に移行する。以上の構成では、準備状態でRT状態をRT2に移行させるための停止操作態様が指示される遊技で、ボーナス役の当選期待度が向上する特定演出が頻繁に実行された場合、当該特定演出に気を取られ、指示の通りに停止操作ができない(所謂、操作ミスが生じる)ことが多くなる不都合が想定される。
以上の事情を考慮して、本実施形態の準備状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数は、通常状態における煽り期間の移行確率および平均回数より小さい。以上の本実施形態の構成によれば、例えばチャンス状態での煽り期間の移行確率および平均遊技回数の各々が通常チャンス状態での煽り期間の移行確率および平均遊技回数の各々と同等である構成と比較して、上述の不都合が抑制される。
図14(d)は、突当り状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数を説明するための図である。図14(d)に示す通り、突当り状態では、レア役に当選した場合に確率約70%で煽り期間に移行する。また、突当り状態では、煽り期間の平均遊技回数は1回である。
ところで、ボーナス役の期待度を向上させるための特定演出(発展演出)が実行された場合、遊技者によっては、遊技を進行させるための操作(例えば停止ボタン25の操作)を一旦停止して、当該特定演出を観賞する場合がある。したがって、特定演出が実行された場合、特定演出が実行されない場合と比較して、一回の遊技の時間長が長くなり易い。すなわち、同じ遊技回数の期間であっても、特定演出の実行頻度が多い場合ほど、当該期間が終了するまでの時間長が長くなる。つまり、遊技回数が同じ場合、非前兆期間より煽り期間の方が長期化し易い。
上述した通り、突当り状態は、ボーナス状態が終了してからボーナス役の当選が告知されるまでの期間が短くなり易い演出状態である。以上の突当り状態では、前回のボーナス状態が終了してから短い期間でボーナス役が当選したと遊技者に感じさせることができる。しかし、仮に突当り状態における煽り期間の移行確率が比較的高い場合、特定演出の実行頻度が高くなることで一回の遊技の時間長が長くなり、以上の目的が達成されないという不都合が生じ得る。また、仮に突当り状態における煽り期間の平均遊技回数が比較的多い場合、以上の不都合が顕在化し易い。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、突当り状態における煽り期間の移行確率が通常状態より低い構成とした。以上の構成によれば、例えば煽り期間の移行確率が突当り状態と通常状態とで略同じ構成と比較して、上述の不都合が抑制されるという効果が奏せされる。また、本実施形態の構成によれば、突当り状態における煽り期間の平均遊技回数が通常状態より小さい。以上の構成によれば、例えば煽り期間の平均遊技回数が突当り状態と通常状態とで略同じ構成と比較して、上述の不都合が抑制されるという効果は格別に顕著である。
図14(e)は、本ART状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数を説明するための図である。図14(e)に示す通り、本ART状態では、レア役に当選した場合に約80パーセントで煽り期間に移行する。また、本ART状態では、煽り期間の平均遊技回数は約3回である。図14(f)は、転落待ち状態における煽り期間の移行確率および平均遊技回数を説明するための図である。図14(f)に示す通り、転落待ち状態では、レア役に当選した場合に約1パーセントで煽り期間に移行する。また、転落待ち状態では、煽り期間の平均遊技回数は約1回である。
図15、図16および図18は、本前兆期間(Rx)または煽り期間(Ry)の具体例を説明するためのタイムチャートである。以上のタイムチャートでは、各時点における演出テーブルTと演出状態とRT状態とが示される。また、図15、図16および図18に示される本前兆期間Rxの横軸方向の長さは、当該本前兆期間Rxの平均遊技回数が多いほど長い。同様に、煽り期間Ryの横軸方向の長さは、当該煽り期間Ryの平均遊技回数が多いほど長い。
図15(a−1)は、通常状態の前兆期間を説明するためのタイムチャートである。図15(a−1)の具体例では、時点Sa1においてボーナス役に当選した場合を想定する。以上の場合、時点Sa1においてRT0状態から内部中状態に移行する。また、時点Sa1において、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルが演出決定テーブルTA1から演出決定テーブルTA3に切替る。また、図15(a−1)の具体例では、時点Sa2において告知演出(Ea3)が実行された場合を想定する。
以上の具体例では、時点Sa1から時点Sa2までが本前兆期間Rxaになる。上述した通り、本前兆期間は、ボーナス役の当選の報知が発展演出(連続演出によるボーナス告知)または告知演出が実行された場合に終了する。したがって、本前兆期間Rxaの遊技回数は、当該本前兆期間Rxaで発展演出または告知演出が実行される確率が高いほど短くなり、発展演出または告知演出が実行される確率が低いほど長くなる。すなわち、本前兆期間Rxaの平均遊技回数は、演出決定テーブルTA3で発展演出が実行される確率Pa23および告知演出が実行される確率Pa33に応じる(上述の図13参照)。上述した通り、通常状態で告知演出が実行された場合、または、連続演出でボーナス役の当選が告知された場合、本前兆期間が終了し告知後状態Xに移行する(図9参照)。
図15(a−1)の具体例では、告知後状態Xの時点Sa3において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合を想定する。以上の場合、時点Sa3から演出状態がボーナス状態に移行し、内部中状態からボーナス作動状態に移行する。なお、本前兆期間が終了する前(告知演出が実行される前)にボーナス作動状態に移行した場合、演出状態は通常状態からボーナス状態に直接移行する。
図15(a−2)は、通常状態の煽り期間を説明するためのタイムチャートである。図15(a−2)の具体例では、時点Sa4でレア役に当選し、且つ、煽り期間への移行が決定された場合を想定する。以上の場合、時点Sa4において、煽り期間の遊技回数が抽選で決定される。煽り期間が開始した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTA1から演出決定テーブルTA2に切替えられる。図15(a−2)の具体例では、煽り期間が時点Sa5で終了した場合を想定する。煽り期間が終了した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTA2から演出決定テーブルTA1に戻る。
図15(b−1)は、チャンス状態の本前兆期間を説明するためのタイムチャートである。図15(b−1)の具体例では、時点Sb1において通常状態からチャンス状態に移行した場合を想定する。以上の場合、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルが演出決定テーブルTAから演出決定テーブルTB1に切替る。図15(b−1)の具体例では、チャンス状態に移行した後の時点Sb2においてボーナス役に当選した場合を想定する。以上の場合、時点Sb2においてRT0状態から内部中状態に移行する。また、時点Sb2において、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルが演出決定テーブルTB1から演出決定テーブルTB3に切替る。また、図15(b−1)の具体例では、時点Sb3において告知演出(Ea3)が実行された場合を想定する。
以上の具体例では、時点Sb2から時点Sb3までが本前兆期間Rxbになる。本前兆期間Rxbの遊技回数は、当該本前兆期間Rxbで発展演出Eb2または告知演出Eb3が実行される確率が高いほど短くなり、発展演出Eb2または告知演出Eb3が実行される確率が低いほど長くなる。すなわち、本前兆期間Rxbの平均遊技回数は、演出決定テーブルTB3で発展演出Eb2が実行される確率Pb23および告知演出Eb3が実行される確率Pb33に応じる(上述の図13参照)。
上述した通り、チャンス状態のART決定処理では、ART状態への移行が通常状態より決定され易い。また、チャンス状態では、レア役に当選した場合にART状態に当選し易い。したがって、チャンス状態でレア役が当選した場合、遊技者のART状態に対する期待度が高くなる。しかし、チャンス状態でボーナス役が当選した場合、その後の内部中状態では、チャンス状態決定処理は実行されない。すなわち、仮にチャンス状態でレア役に当選した遊技が本前兆期間の場合、当該遊技でチャンス状態が当選することはない。
本実施形態では、チャンス状態において、本前兆期間であるか否かを明確に判別できない(実質的に出来ない場合を含む)。したがって、仮に本前兆期間でレア役に当選し、ART状態に当選する可能性がない場合であっても、遊技者によっては、ART状態に当選するチャンスであると誤認する不都合が生じ得る。チャンス状態の本前兆期間が長期化するほど、当該本前兆期間でレア役が当選する可能性は高くなる。したがって、上述した不都合は、チャンス状態の本前兆期間が長期化し易い構成で顕在化する。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、チャンス状態の本前兆期間Rxaの平均遊技回数が通常状態の本前兆期間Rxbの平均遊技回数より少ない構成とした。具体的には、本前兆期間で告知演出が実行される確率(告知後状態に移行する確率)が高いほど、当該本前兆期間は短くなる。本実施形態では、チャンス状態の本前兆期間Rxbで告知演出Eb3が実行される確率Pb33は、通常状態の本前兆期間Rxaで告知演出Ea3が実行される確率Pa33より高い構成とした。また、本前兆期間で発展演出が実行される(連続演出でボーナス役の当選告知が実行される)確率が高いほど、当該本前兆期間は短くなる。
本実施形態では、チャンス状態の本前兆期間Rxbで発展演出Eb2が実行される確率Pb23は、通常状態の本前兆期間Rxaで告知演出Eb2が実行される確率Pb33より高い構成とした。以上の構成によれば、例えば本前兆期間における告知演出が実行される確率および発展演出が実行される確率の各々が通常状態とチャンス状態とで同じ構成と比較して、上述の不都合が抑制されるという効果が奏せられる。
図15(b−2)は、チャンス状態の煽り期間を説明するためのタイムチャートである。図15(b−2)の具体例では、時点Sb4でチャンス状態に移行し、チャンス状態の時点Sb5でレア役に当選し、且つ、煽り期間への移行が決定された場合を想定する。以上の場合、時点Sb4において、煽り期間の遊技回数が抽選で決定される。煽り期間が開始した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTB1から演出決定テーブルTB2に切替えられる。図15(b−2)の具体例では、煽り期間が時点Sa5で終了した場合を想定する。煽り期間が終了した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTB2から演出決定テーブルTB1に戻る。
ところで、チャンス状態は10回の遊技で終了する。したがって、仮にチャンス状態が終了する直前(例えばチャンス状態の9回目の遊技)に発展演出Eb2が決定された場合、チャンス状態が終了する以前の遊技から終了した以降の遊技に亘り、連続演出が実行される場合がある。しかし、以上の場合、チャンス状態の終了時点が把握し難いという不都合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、煽り期間において発展演出が決定される確率は、通常状態よりチャンス状態で低い構成とした(Pb22<Pa22)。以上の構成では、例えば発展演出が決定される確率が通常状態とチャンス状態とで共通の構成と比較して、チャンス状態が終了する直前に発展演出Eb2が決定され難くなる。すなわち、チャンス状態が終了する直前に連続演出が実行され難くなり、上述の不都合が抑制される。
図16(a)は、突当り状態の本前兆期間を説明するためのタイムチャートである。上述した通り、ボーナス状態(第2ボーナス)が終了した直後のART状態は突当り状態である。なお、ボーナス状態が終了した場合、準備状態を介してART状態(突当り状態)に移行するが、図16(a)では準備状態の期間を省略して示す。準備状態においてRT状態がRT2状態に移行する。図16(a)の具体例では、時点Sc1においてボーナス役に当選した場合を想定する。以上の場合、時点Sc1においてRT2状態から内部中状態に移行する。また、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルが演出決定テーブルTC1から演出決定テーブルTC3に時点Sc1で切替る。また、図16(a)の具体例では、時点Sc2において告知演出が実行された場合を想定する。
以上の具体例では、時点Sc1から時点Sc2までが本前兆期間Rxcになる。本前兆期間Rxcの遊技回数は、当該本前兆期間Rxcで発展演出Ec2または告知演出Ec3が実行される確率が高いほど短くなり、発展演出Ec2または告知演出Ec3が実行される確率が低いほど長くなる。すなわち、本前兆期間Rxcの平均遊技回数は、演出決定テーブルTC3で発展演出が実行される確率Pc23および告知演出が実行される確率Pc33に応じる(上述の図13参照)。上述した通り、突当り状態で告知演出Ec3が実行されると、演出状態が告知後状態Yに移行する(図9参照)。
図16(b)は、本ART状態の本前兆期間を説明するためのタイムチャートである。上述した通り、突当り状態が終了した後に本ART状態に移行する。図16(b)の具体例では、時点Sd1においてボーナス役に当選した場合を想定する。以上の場合、時点Sd1においてRT2状態から内部中状態に移行する。また、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルが演出決定テーブルTD1から演出決定テーブルTD3に時点Sd1で切替る。また、図16(b)の具体例では、時点Sd2において告知演出が実行された場合を想定する。
以上の具体例では、時点Sd1から時点Sd2までが本前兆期間Rxdになる。本前兆期間Rxdの遊技回数は、当該本前兆期間Rxdで発展演出Ed2または告知演出Ed3が実行される確率が高いほど短くなり、発展演出Ed2または告知演出Ed3が実行される確率が低いほど長くなる。すなわち、本前兆期間Rxdの平均遊技回数は、演出決定テーブルTD3で発展演出が実行される確率Pd23および告知演出が実行される確率Pd33に応じる(上述の図13参照)。上述した通り、本ART状態で告知演出Ed3が実行されると、演出状態が告知後状態Yに移行する(図9参照)。
突当り状態は、前回のボーナス状態が終了してから短い期間でボーナス役が当選したと遊技者に感じさせるための演出状態である。具体的には、突当り状態の本前兆期間Rxcで告知演出Ec3が実行される確率Pc33は、本ART状態の本前兆期間Rxdで告知演出Ed3が実行される確率Pd33より高い構成とした。また、突当り状態の本前兆期間Rxcで発展演出Ec2が実行される確率Pc23は、本ART状態の本前兆期間Rxdで告知演出Ed2が実行される確率Pd33より高い構成とした。以上の構成によれば、突当り状態の本前兆期間Rxcの平均遊技回数は、本ART状態の本前兆期間Rxdの平均遊技回数より短くなり易い。
突当り状態の本前兆期間Rxcが短いほど(ボーナス役の当選が早期に報知されるほど)、前回のボーナス状態が終了してから短い期間でボーナス役が当選したと遊技者は感じるという事情がある。したがって、以上の本実施形態によれば、例えば突当り状態の本前兆期間Rxcの平均遊技回数が本ART状態の本前兆期間Rxdの平均遊技回数より長い構成と比較して、前回のボーナス状態が終了してから短い期間でボーナス役が当選したと遊技者に感じさせ易い。
また、本実施形態の突当り状態の本前兆期間では、発展演出Ec3が決定される確率Pc23より告知演出Ec3が決定される確率Pc33が高い。すなわち、連続演出でボーナス役の当選が告知される確率より1回の遊技で完結する告知演出Ec3で告知される確率が高い。したがって、前回のボーナス状態が終了してから短い期間でボーナス役が当選したと遊技者に感じさせ易いという効果は格別に顕著である。
なお、突当り状態と本ART状態とで、液晶表示装置30等の表示態様が共通の構成としてもよい。以上の構成では、ART状態に移行してから予め定められた回数(50回)の遊技が実行される前後において、液晶表示装置30等の表示態様が変化しない。ただし、ART状態に移行してから予め定められた回数の遊技が実行される以前では、予め定められた回数の遊技が実行された以降と比較して、本前兆期間および煽り期間の平均遊技回数が少なく、発展演出の確率が低くなる。
図16(c)は、上述の図16(a)と同様に、突当り状態の具体例を説明するためのタイムチャートである。図16(c)の具体例では、突当り状態における本前兆期間Rxcに加え、煽り期間Rycが示される点において、図16(a)と相違する。図16(c)の具体例では、本前兆期間Rxcに移行する前に、煽り期間Rycに一度移行した場合を示す。
図16(c)の具体例では、時点Sc3において、突当り状態が開始された場合を想定する。また、図16(c)の具体例では、突当り状態の時点Sc4でレア役に当選し、且つ、煽り期間Rycへの移行が決定された場合を想定する。煽り期間Rycが開始した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTC1から演出決定テーブルTC2に切替えられる。図16(c)の具体例では、煽り期間Rycが時点Sc5で終了した場合を想定する。煽り期間Rycが終了した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTC2から演出決定テーブルTC1に戻る。
図16(c)の具体例では、時点Sc6においてボーナス役に当選した場合を想定する。以上の場合、時点Sc6においてRT2状態から内部中状態に移行する。また、演出決定処理で用いられる演出決定テーブルが演出決定テーブルTC1から演出決定テーブルTC3に時点Sc6で切替る。また、図16(c)の具体例では、時点Sc7において告知演出が実行された場合を想定する。以上の場合、時点Sc6から時点Sc7までが本前兆期間Rxcになる。本前兆期間Rxcが終了すると、演出状態が告知後状態Yに移行する。
以上の具体例では、ボーナス状態終了後に突当り状態が開始してから終了するまで(ボーナス役の当選が報知されるまで)の期間Tは、時点Sc3から時点Sc6までである。上述の図16(a)を用いて説明した通り、本前兆期間Rxcが短いほど突当り状態の期間Tは短くなる。また、上述した通り、ボーナス役の期待度が向上する特定演出が実行される遊技では、実行されない遊技と比較して、遊技者がゆっくりと遊技し易いという事情がある。特定演出は煽り期間で実行され易くなる。したがって、1回の煽り期間Rycが短いほど突当り状態の期間Tの時間長は短くなり易い。また、煽り期間Rycに移行する回数が少ないほど突当り状態の期間Tの時間長は短くなり易い。
以上の説明から理解される通り、ボーナス状態が終了して突当り状態に移行した場合、突当り状態における煽り期間への移行確率が低いほどボーナス役の当選告知までの時間長が短くなり易い。また、煽り期間の平均遊技回数が少ないほどボーナス役の当選告知までの時間長が短くなり易い。本実施形態の突当り状態では、煽り期間への移行確率が通常状態より低く、煽り期間の平均遊技回数が通常状態より少ない。したがって、本実施形態の構成によれば、例えば、突当り状態と通常状態とで煽り期間の移行確率および平均遊技回数が共通の構成と比較して、突当り状態でボーナス役が当選してから報知されるまでの時間長が短くなり易い。したがって、突当り状態では、短い期間でボーナス役が連チャンしたと遊技者が感じ易いという利点がある。
上述した通り、本実施形態では、演出状態が変化しない場合、本前兆期間に移行したか否かを液晶表示装置30等の態様からは把握できない。また、本実施形態では、リプレイの当選確率は、RT2状態と内部中状態とで共通である。また、リプレイ以外の各当選エリアの当選確率は、RT2状態と内部中状態とで共通である。したがって、RT2状態と内部中状態とでは、1回の遊技で増加(減少)するメダルの期待値(以下「ベース値」という)は略等しくなる。ART状態では、非前兆期間に加え、煽り期間および本前兆期間において、指示表示器16で停止操作順序が指示される。
ART状態において、指示表示器16の指示に従い遊技し続けた場合、RT2状態および内部中状態におけるベース値は約「−0.2枚」で共通である。以上の構成によれば、ART状態において本前兆期間に移行した場合、ベース値は変化しない。したがって、例えばART状態において本前兆期間に移行した場合にベース値が変化する構成と比較して、本前兆期間に移行したことをベース値から察知し難い。仮に、本前兆期間に移行する前後でベース値が変化する構成では、ベース値から本前兆期間(内部中状態)である旨が察知可能である。以上の構成では、ボーナス役の当選を告知する告知演出や連続演出が実行される前にボーナス役に当選したことが察知できるため、告知演出や連続演出に対する遊技者の興味が低下する不都合がある。本前兆期間に移行する前後でベース値が変化しない本実施形態の構成では、以上の不都合が抑制される。
なお、本前兆期間で指示表示器16の指示に従い遊技した場合のベース値を数値「0」以上にしてもよい。以上の構成では、本前兆期間においてもメダルを増やすことができる。しかし、以上の構成では、遊技者の利益が過剰になる不都合が想定される。本実施形態では本前兆期間で指示表示器16の指示に従い遊技した場合のベース値が数値「0」より小さいため、以上の不都合が抑制される。
ただし、内部中状態のベース値が数値「0」より小さい構成では、内部中状態が長期化した場合、遊技者が過剰に不利になる不都合が生じ得る。例えば、内部中状態に移行した旨を遊技者が長期間に亘り把握できない場合、内部中状態が長期化し易い。したがって、以上の不都合は、本前兆期間(ボーナス役の当選告知がされるまでの期間)が長期化し易い構成で顕在化するという事情がある。以上の不都合を抑制するため、本実施形態では、ART状態(突当り状態、本ART状態、ジャッジ状態)の本前兆期間が通常状態の本前兆期間より短くなり易い構成とした。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図17(a)は、ART状態でのメダルの増減を説明するための図である。図17(a)は、ART状態で内部中状態に移行し、その後、ボーナス作動状態に移行した場合における、各遊技で遊技者に払出されたメダル枚数から各遊技で使用されたメダル枚数を減算した結果(以下「差枚数」という)(縦軸)と遊技回数(横軸)との関係を示すスランプグラフである。
図17(a)の具体例では、ART状態の「na0」回目の遊技においてボーナス役が当選した場合を想定する。以上の場合、「na0」回目の遊技から内部中状態に移行する。また、図17(a)の具体例では、「na1」回目の遊技で告知演出または連続演出でボーナス役に当選した旨が告知された場合を想定する。以上の場合、「na0」回目の遊技から「na1」回目の遊技までが本前兆期間Rxになる。図17(a)の具体例では、ART状態の「na2」回目の遊技においてボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合を想定する。以上の場合、「na1」回目の遊技から「na2」回目の遊技までが告知後状態Yである。
告知後状態Yでは、遊技者は、ボーナス役の図柄組合せを有効ラインに停止表示可能な態様で停止操作(いわゆる「目押し」)をする。本実施形態では、ボーナス役の当選告知がされてから有効ラインにボーナス役の図柄組合せが停止表示されるまでの期間を目押し期間Rzという。目押し期間Rzの平均遊技回数は、遊技者に応じて変化する。例えば、目押し期間Rzは、初心者ほど長くなる傾向がある。図17(a)の具体例では、「na2」回目の遊技からボーナス作動状態に移行する。上述した通り、内部中状態では、指示表示器16の指示に従い停止操作したとしても、メダルが減少する。仮に、内部中状態におけるベース値をm枚(m=−0.2)とする。以上の場合、図17(a)の具体例では、内部中状態に移行してからボーナス作動状態に移行するまでに「((na2)−(na0))×(−m)」枚(=Ma枚)のメダルが減少する。
図17(b)は、本実施形態の対比例における、ART状態でのメダルの増減を説明するための図である。図17(b)は、上述の図17(a)と同様に、ART状態で内部中状態に移行し、その後、ボーナス作動状態に移行した場合における、差枚数(縦軸)と遊技回数(横軸)との関係を示すスランプグラフである。以上の対比例では、指示表示器16の指示に従い停止操作した場合の内部中状態のベース値はm枚である(本実施形態と同様)。また、以上の対比例では、目押し期間Rzの遊技回数は本実施形態と同じとする。
図17(b)の対比例では、本前兆期間Rxの平均遊技回数が本実施形態と相違する。具体的には、以上の対比例では、本前兆期間Rxの平均遊技回数が通常状態と略同じである。上述した通り、本実施形態の本前兆期間Rxの平均遊技回数は、通常状態よりART状態で短くなる。したがって、対比例におけるART状態での本前兆期間Rxの平均遊技回数(7回)は、本実施形態におけるART状態での本前兆期間Rxの平均遊技回数(1回)より長くなる。
図17(b)の対比例では、ART状態の「nb0」回目の遊技でボーナス役に当選し、「nb1」回目の遊技でボーナス役の当選告知がされ、「nb2」回目の遊技でボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合を想定する。以上の場合、内部中状態に移行してからボーナス作動状態に移行するまでに「((nb2)−(nb0))×(−m)」枚(=Mb枚)のメダルが減少する。内部中状態に移行してからボーナス作動状態に移行するまでに減少するメダルの枚数は、本前兆期間Rxが長くなるほど多くなる。したがって、対比例における内部中状態に移行してからボーナス作動状態に移行するまでに減少するメダルの枚数Mb枚は、本実施形態における内部中状態に移行してからボーナス作動状態に移行するまでに減少するメダルの枚数Ma枚より多くなる。以上の本実施形態によれば、例えば図17(b)の対比例と比較して、内部中状態が長期化した場合に遊技者が過剰に不利になる不都合が抑制される。
図18(a)は、準備状態の煽り期間を説明するためのタイムチャートである。図18(a)の具体例では、準備状態の時点Se1でレア役に当選し、且つ、煽り期間への移行が決定された場合を想定する。以上の場合、時点Se1において、煽り期間の遊技回数が抽選で決定される。煽り期間が開始した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTE1から演出決定テーブルTE2に切替えられる。図18(a)の具体例では、煽り期間が時点Se2で終了した場合を想定する。煽り期間が終了した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTE2から演出決定テーブルTE1に戻る。
ところで、準備状態はRT2状態に移行すると終了し、ART状態(突当り状態)に移行する。したがって、仮に連続演出が実行される準備状態でRT2状態に移行した場合、準備状態とART状態とに亘り、連続演出が実行される場合がある。しかし、以上の場合、準備状態の終了時点(ART状態の開始時点)が把握し難いという不都合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、発展演出が決定される確率は、準備状態より通常状態で低い構成とした(Pe22<Pa22)。以上の構成では、例えば発展演出が決定される確率が通常状態と準備状態とで共通の構成と比較して、準備状態が終了する直前に発展演出Ee2が決定され難くなる。すなわち、準備状態が終了する直前に連続演出が実行され難くなり、上述の不都合が抑制される。
図18(b)は、転落待ち状態の煽り期間を説明するためのタイムチャートである。図18(b)の具体例では、転落待ち状態の時点Sf1でレア役に当選し、且つ、煽り期間への移行が決定された場合を想定する。以上の場合、時点Sf1において、煽り期間の遊技回数が抽選で決定される。煽り期間が開始した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTF1から演出決定テーブルTF2に切替えられる。
図18(a)の具体例では、煽り期間が時点Sf2で終了した場合を想定する。煽り期間が終了した場合、演出決定テーブルが演出決定テーブルTF2から演出決定テーブルTF1に戻る。また、図18(a)の具体例では、時点Sf3において、RT2状態からRT0状態に移行(転落)した場合を想定する。以上の場合、時点SF3以降の演出状態が通常状態になり、時点SF3以降において演出決定テーブルTA1が演出決定処理で用いられる。
本実施形態では、原則、演出状態毎に各演出実行手段(液晶表示装置30等)の表示態様が相違する。ただし、転落待ち状態と通常状態とでは、各演出実行手段が共通の表示態様で制御される。したがって、転落待ち状態において通常状態と同じ演出決定テーブルTAが用いられる構成としてもよい。しかし、転落待ち状態はRT2状態であり、通常状態は原則RT0状態である。すなわち、転落状態と通常状態とでは、RT状態が相違するのが通常である。以上の構成では、仮に転落待ち状態において通常状態と同じ演出決定テーブルTAが用いられた場合、遊技者によっては、転落待ち状態において、通常状態で原則実行される内部抽選処理と相違する確率で内部抽選処理が実行されていることに違和感を覚える不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態の構成では、通常状態および転落待ち状態において、演出決定テーブルが相違する構成とした。以上の構成によれば、RT状態が相違する通常状態と転落待ち状態とで各演出実行手段の態様および実行される演出が共通な構成であっても、通常状態と転落待ち状態とで各演出が実行される頻度が相違するため、通常状態と転落待ち状態とで各演出が実行される頻度が同じ構成と比較して、通常状態と転落待ち状態とが別々の演出状態として認識され易い。したがって、上述した不都合が抑制される。
また、転落待ち状態の煽り期間Ryfは、通常状態の煽り期間Ryaより短くなり易い。本実施形態では、転落待ち状態の煽り期間Ryfの平均遊技回数と通常状態の煽り期間Ryaの平均遊技回数とを変化させることで、転落待ち状態と通常状態とで各演出実行手段が共通の表示態様で制御される構成であっても、転落待ち状態と通常状態とでRT状態が相違することが示唆されるため、転落待ち状態と通常状態とでRT状態が相違することの違和感を抑制できるという効果は格別に顕著になる。
さらに、本実施形態では、RT0状態での内部抽選処理(通常抽選)が実行され易くなる通常状態(第1遊技状態)とRT2状態での内部抽選処理(通常抽選以外の抽選)が実行され易くなるART状態(第2遊技状態)とを設け、通常状態(特定期間後の第1遊技状態)においてRT0状態での内部抽選処理が実行されボーナス状態(特別遊技状態)に非当選の遊技と比較して、転落待ち状態(特定期間)においてRT2状態での内部抽選処理が実行されボーナス状態に非当選の遊技では、発展演出(特定演出)を実行し難い構成を具備する。したがって、例えば転落待ち状態と通常状態とで発展演出Ea2の実行確率が同じ構成と比較して、転落待ち状態と通常状態とでRT状態が相違することの違和感を抑制できるという効果は格別に顕著になる。
図19(a)は、継続決定テーブルの概念図である。上述した通り、本ART状態が終了するとジャッジ状態に演出状態が移行する。ジャッジ状態の各遊技では、次回の本ART状態に移行させるか否かが継続決定処理で抽選により決定される。具体的には、メインCPU301は、継続決定処理で継続決定テーブルを参照し、次回の本ART状態に移行させるか否か(ART状態が継続するか否か)を抽選で決定する。
ジャッジ状態の継続決定処理において、ART状態の継続が決定される確率は、当選エリアに応じて変化する。例えば、ジャッジ状態でレア役が単独(ボーナス役が重複しない)で当選した場合、確率約100%でART状態の継続が決定される。ただし、レア役が当選した場合に継続が決定されない構成としてもよい。また、レア役の種類(スイカ、チェリー、弱チャンス目、強チャンス目)に応じて、継続が決定される確率を変化させてもよい。
図19(a)に示す通り、ジャッジ状態で第1ボーナスが当選した場合、継続決定処理では必ず非当選が決定される。上述した通り、第1ボーナスは、設定値毎に当選確率が相違する。設定値毎に当選確率が相違する当選エリアが当選した遊技では、継続決定処理で継続が決定されることはない。ジャッジ状態で第1ボーナスが当選した場合、ジャッジ状態の残り遊技回数が保存され、告知後状態Yに移行し、その後、ボーナス状態に移行する。当該ボーナス状態が終了した場合、準備状態を介してジャッジ状態に復帰する。当該ジャッジ状態の残り遊技回数は、第1ボーナス状態が当選した遊技で保存された残り遊技回数である。以上の構成では、継続決定処理で継続が決定される確率は、全ての設定値で共通になる。
図19(a)に示す通り、ジャッジ演出で第2ボーナスが当選した場合、継続決定処理において確率約50%で継続が決定され、確率約50%で非当選が決定される。第2ボーナスが当選し、且つ、ART状態の継続が決定された場合、ボーナス状態終了後に準備状態を介して本ART状態に移行する。一方、第2ボーナスが当選し、且つ、ART状態の非当選が決定された場合、ボーナス状態終了後に準備状態を介してジャッジ状態に移行する。
ジャッジ演出において、第1ボーナス、第2ボーナス、ART状態の継続、または、第2ボーナスとART状態の継続の双方(以下単に「ボーナス等」という)に当選した場合、告知演出Eg3(1〜3)が実行される。以上の構成では、告知演出Eg3が実行された場合、ボーナス等に当選した旨が報知される。告知演出Eg3は、告知演出Eg31と告知演出Eg32とを含む。ボーナス等に当選した場合、告知演出決定処理が実行され、告知演出Eg3の何れかが決定される。以上の説明から理解される通り、上述の告知演出E(a〜e)3では(図13参照)、ボーナス役に当選した旨が報知されたが、ジャッジ状態の告知演出Eg3では、ボーナス役またはART状態の継続に当選した旨が報知される。
図19(b)は、告知演出決定テーブルの概念図である。告知演出決定処理では、告知演出決定テーブルが参照され、告知演出Eg3の何れかが抽選で決定される。例えば、レア役に単独当選してART状態の継続が決定された場合、図19(b)に示す通り、確率約30パーセントで告知演出Eg31が決定され、確率約70パーセントで告知演出Eg32が決定される。また、第1ボーナスに当選した場合、確率約70パーセントで告知演出Eg31が決定され、確率約30パーセントで告知演出Eg32が決定される。第2ボーナスに当選し、且つ、ART状態の継続に非当選の場合、確率約70パーセントで告知演出Eg31が決定され、確率約30パーセントで告知演出Eg32が決定される。第2ボーナスに当選し、且つ、ART状態の継続に当選の場合、確率約40パーセントで告知演出Eg31が決定され、確率約60パーセントで告知演出Eg32が決定される。
図19(c)は、ジャッジ状態でボーナス等に当選した場合に液晶表示装置30に表示される各画像G(1〜4)の模擬図である。本実施形態では、ボーナス役の当選およびART状態に継続した旨が効果的に報知できる構成が採用される。以上の構成を以下で詳細に説明する。
共通告知画像G1は、告知演出Eg31において液晶表示装置30に表示される。共通告知画像G1は、ボーナス等の何れが当選したかは把握できない画像である。例えば、図19(c)に示す通り、共通告知画像G1には「WIN!」というメッセージが表示される。また、上述した通り告知演出Eg31は、ボーナス等の何れが当選した場合でも決定され得る。以上の告知演出Eg31では、ボーナス等の何れが当選したかを予想させる楽しみを遊技者に付与できる。図による説明は省略するが、告知演出Eg32では、ボーナス等の何れが当選したかが把握できない画像が液晶表示装置30に表示される。また、告知演出Eg32は、上述した通り、ボーナス等の何れが当選した場合でも決定され得る。以上の告知演出Eg32では、告知演出Eg31と同様に、ボーナス等の何れが当選したかを予想させる楽しみを遊技者に付与できる。
告知演出Eg3が実行された遊技(共通告知画像G1が表示された遊技)が実行された後に、次回の遊技が開始された場合、ART継続画像G2またはボーナス確定画像G3が液晶表示装置30に表示される。具体的には、ジャッジ状態でレア役に当選し、ART状態の継続のみに当選した場合、共通告知画像G1からART継続画像G2に切替えられる(図19(c)のSg1)。ART継続画像G2には、図19(c)に示す通り、ART状態が継続する旨を報知するための画像が表示される。一方、ジャッジ状態で第1ボーナスまたは第2ボーナスに当選した場合、共通告知画像G1からボーナス確定画像G2に切替えられる(図19(c)のSg2)。以上の構成では、告知演出Eg3が実行された次回の遊技で、ART継続画像G2が表示された場合、ボーナス等のうちART状態の継続のみに当選した旨が遊技者により把握される。
ボーナス確定画像G3は、ボーナス役の何れかに当選した旨を報知するための画像が表示される。例えば、図19(c)に示す通り、「ボーナス確定」というメッセージを表す画像がボーナス確定画像G3に表示される。以上のボーナス確定画像G3では、ジャッジ状態において第1ボーナスに当選したのか第2ボーナスに当選したのかが把握できない。上述した通り、第2ボーナスではART状態の継続に当選し得るが、第1ボーナスではART状態の継続に非当選となる。したがって、ボーナス確定画像G3が表示された場合、遊技者は、第2ボーナスが当選していることを期待する。
ボーナス確定画像G3は、告知後状態Yにおいて液晶表示装置30に表示される。告知後状態Yにおいて有効ラインに停止表示可能になったボーナス役の図柄組合せにより、遊技者は、ジャッジ状態で第1ボーナスが当選していたのか第2ボーナスが当選していたのかを把握できる。以上の構成によれば、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されるまで、第2ボーナスが当選しているかもしれないという遊技者の期待を維持することができる。なお、ボーナス確定画像G3が表示されてからボーナス役の図柄組合せが停止表示されるまでの期間において、ボーナス役の種類が液晶表示装置3に表示される構成としてもよい。
ボーナス役の図柄組合せが停止表示されボーナス状態に移行した場合、ボーナス中画像G4が液晶表示装置30に表示される(図19(c)のSg3)。ボーナス中画像G4は、例えば、ボーナス作動状態が終了するまでのメダルの払出枚数を表示する。ところで、仮にジャッジ状態で第2ボーナスに当選した場合、ART状態の継続が決定される可能性がある。しかし、ボーナス中画像G4は、ART状態の継続が決定されている場合とART状態の継続が決定されていない場合とで共通である。
ジャッジ状態でボーナス役(第1ボーナス、第2ボーナス)に当選した場合、ART状態の継続に当選したか否かは、液晶表示装置30の画像(共通告知画像G1、ボーナス確定画像G3、ボーナス中画像G4)からは把握できない。第2ボーナスに当選し、且つ、ART状態の継続に当選している場合、ボーナス作動状態が終了した後に、ART継続画面G2が液晶表示装置30に表示され(図19のSg4)準備状態に移行する。なお、ART状態の非当選の場合、ボーナス作動状態が終了した後に、ART継続画面G2は表示されない。
以上の本実施形態では、ボーナス等の当否が共通告知画像G1で報知され、その後、ART継続画像G2またはボーナス確定画像G3を表示することでボーナス(第1ボーナス、第2ボーナス)の当否が報知され、ボーナス役の図柄組合せにより第1ボーナスが当選したか第2ボーナスが当選したかが報知され、ボーナス作動状態が終了した後にART状態の継続に当選したか否かが報知される。すなわち、第2ボーナスに当選し、且つ、ART状態の継続に当選した場合、第2ボーナスに当選した旨がボーナス作動状態に移行する前に報知され、ART状態の継続に当選した旨はボーナス作動状態が終了した後に報知される。
以上の構成では、例えば告知演出Eg3において、実際に当選したボーナス等の種類が報知される構成と比較して、ART状態の継続に当選したかもしれないという遊技者の期待感が長期間に亘り維持される。なお、ボーナス中画像G4において、ART状態の継続に当選した旨が報知される場合がある構成としてもよい。
上述した通り、本前兆期間は、特定演出(発展演出)が非前兆期間より実行され易くなり、ボーナス役に対する遊技者の期待感が向上する期間である。以上の本前兆期間では、最終遊技においてボーナス役の当選告知が実行される。また、本実施形態では、演出状態に応じて、本前兆期間の平均遊技回数が変化する。例えば、突当り状態では、通常状態と比較して、本前兆期間の平均遊技回数が短い。しかし、本前兆期間の平均遊技回数が短い場合、ボーナス役が当選した直後に当選告知が実行され易い。以上の場合、遊技者によっては、ボーナス役の当選告知を見落とし易くなるという不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、ボーナス役の当選告知が見落とされ難くなる構成を採用した。以上の構成について以下で詳細に説明する。
図20(a−1)および図20(a−2)は、突当り状態で参照される告知演出決定テーブルの概念図である。突当り状態の本前兆期間における演出決定処理において、告知演出Ec3が決定された場合、告知演出決定処理が実行され、告知演出Ec3の具体的な内容が決定される。
本実施形態のART状態(突当り状態、本ART状態)では、上乗せ決定処理が実行される。上乗せ決定処理で当選した場合、ART状態の残り遊技回数に予め定められた上乗せ遊技回数が加算される。突当り状態で第2ボーナスが当選した場合、上乗せ遊技回数が当選し得る。当選確率が設定値毎に相違する当選エリアが当選した場合、上乗せ遊技回数が当選しない。すなわち、第1ボーナスが当選した場合は上乗せ遊技回数が当選しない。告知演出決定テーブルは、ボーナス役が当選した遊技で、上乗せ遊技回数に当選した場合に参照される告知演出決定テーブルTCxと、上乗せ遊技回数が非当選の場合に参照される告知演出決定テーブルTCyとを含む。ただし、内部中状態では、上乗せ決定処理で必ず非当選になる。
図20(a−1)は、告知演出決定テーブルTCxの概念図である。また、図20(a−2)は、告知演出決定テーブルTCyの概念図である。図20(a−1)および図20(a−2)には、各告知演出Ecが決定される確率が示される。また、詳細には後述するが、各告知演出Ec3は、演出ボタン26の操作が指示される告知演出Ec3が含まれる。演出ボタン26の操作が指示され、演出ボタン26が遊技者により操作された場合、ボーナス役が当選した旨の報知または上乗せ遊技回数が当選した旨の報知が実行される。
図20(a−1)および図20(a−2)には、各告知演出Ecで演出ボタン26の操作の指示の有無が示される。例えば、各告知演出Ec3のうち告知演出Ec31では演出ボタン26の操作は指示されない。一方、告知演出Ec32から告知演出Ec35では演出ボタン26の操作が指示される。
本実施形態では、突当り状態において、演出ボタン26の操作が指示される告知演出Ecが決定される確率は、演出ボタン26の操作が指示されない告知演出Ecが決定される確率より高い。すなわち、本実施形態では、突当り状態でボーナス役の当選告知が実行される遊技において、演出ボタン26の操作が指示され易い。具体的には、突当り状態でボーナス役の当選告知が実行される直前に、演出ボタン26の操作が指示され易い。以上の構成では、突当り状態でボーナス役の当選告知が実行される直前に、遊技を進行させるための操作(例えば次回の遊技を開始させるためのスタートレバー24の操作)を一旦中止し、ボーナス役の当選告知に注目させ易くなる。
図20(b−1)から図20(b−2)は、突当り状態での告知演出Ecの具体例を説明するための図である。図20(b−1)から図20(b−2)には、告知演出Ecにおける各時点で液晶表示装置30に表示される画像の模擬図が示される。
本実施形態の告知演出Ecでは、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦闘するアニメーションが液晶表示装置30に表示される。具体的には、告知演出Ecでは、最終的に味方キャラクタが勝利するアニメーションが表示される。また、非前兆期間または煽り期間において、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦闘するアニメーションが表示される場合がある。
例えば、非前兆期間または煽り期間において上乗せ遊技回数に当選した場合(ボーナス役には非当選)、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦闘し、味方キャラクタが勝利するアニメーションが表示される演出(以下「上乗せ演出」という)が実行される。以上の演出では、上乗せ遊技回数が報知される。また、ボーナス役に非当選であり上乗せ遊技回数に非当選である遊技において、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦闘し、味方キャラクタが最終的に敗北するアニメーションが表示される演出(以下「ガセ演出」という)が実行される。
図20(b−1)は、告知演出Ec31を説明するための図である。上述した通り、告知演出Ec31では、演出ボタン26の操作の指示は無い。遊技の開始に伴い告知演出Ec31が開始される。告知演出Ec31が開始されるとバトル開始画像GC1が表示される。バトル開始画像GC1では、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタが対峙するアニメーションが表示される。バトル開始画像GC1は予め定められた時間長に亘り表示され、その後、バトル中画像GC2が液晶表示装置30に表示される。バトル中画像GC2は第3停止操作まで表示され、その後、勝利画像GC3が液晶表示装置30に表示される。勝利画像GC3には、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するアニメーションが表示される。
勝利画像GC3は予め定められた時間長に亘り表示され、その後、ボーナス告知画像GC4が液晶表示装置30に表示される。上述した上乗せ演出は、告知演出Ec31と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、その後、バトル中画像GC2が表示され、勝利画像GC3が液晶表示装置30に表示される上乗せ演出を含む。当該上乗せ演出では、勝利画像GC3が表示された後に、ボーナス告知画像GC4に替えて、上乗せ遊技回数を報知する画像が表示される。
以上の構成によれば、勝利画像GC3が表示された場合、ボーナス役の当選告知がされる場合と上乗せ遊技回数が報知される場合とがある。したがって、勝利画像GC3が表示された場合にボーナス役が当選したか上乗せ遊技回数が当選したかを予想する楽しみを遊技者の付与することができる。また、上述したガセ演出は、告知演出Ec31と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、その後、バトル中画像GC2が表示されるガセ演出が含まれる。当該ガセ演出では、勝利画像GC3に替えて、味方キャラクタが敗北する敗北画像が表示される。以上の構成では、バトル開始画像GC1が表示された場合、勝利画像GC3がその後に表示されることを期待させながら遊技させることができる。
図20(b−2)は、告知演出Ec32を説明するための図である。告知演出Ec32では演出ボタン26の操作が指示される。遊技の開始に伴い告知演出Ec32が開始される。告知演出Ec32が開始されると、上述の告知演出Ec31と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、バトル中画像GC2が表示される。また、告知演出Ec32では、第3停止操作がされると特殊勝利画像GC5が液晶表示装置30に表示される。特殊勝利画像GC5では、味方キャラクタが勝利したアニメーションが表示されるとともに、図20(b−2)に示す通り、演出ボタン26の操作を指示するための画像が表示される。
特殊勝利画像GC5が表示される期間において、演出ボタン26が操作されると、上述のボーナス告知画像GC4が液晶表示装置30に表示される。以上の告知演出Ec32では、ボーナス告知画像GC4が表示される直前の特殊勝利画像GC5において演出ボタン26の操作が指示される。したがって、ボーナス告知画像GC4が表示される直前に遊技を進行させるための操作(停止ボタン25の操作、スタートレバー24の操作、BETボタン22の操作)が一旦中断され易くなり、ボーナス告知画像GC4を見落とす不都合が抑制される。
上述した上乗せ演出は、告知演出Ec32と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、その後、バトル中画像GC2が表示され、特殊勝利画像GC5が液晶表示装置30に表示される上乗せ演出を含む。当該上乗せ演出では、特殊勝利画像GC5が表示される期間において演出ボタン26が操作されると、上乗せ遊技回数を報知する画像が表示される。以上の構成によれば、特殊勝利画像GC5が表示された場合、ボーナス役の当選告知がされる場合と上乗せ遊技回数が報知される場合とがある。したがって、特殊勝利画像GC5で演出ボタン26を操作した場合にボーナス役の当選が報知されるか上乗せ遊技回数の当選が報知されるかを予想する楽しみを遊技者に付与することができる。
図20(b−3)は、告知演出Ec33を説明するための図である。告知演出Ec33では演出ボタン26の操作が指示される。遊技の開始に伴い告知演出Ec33が開始される。告知演出Ec33が開始されると、上述の告知演出Ec31と同様に、バトル開始画像GC1が表示される。また、告知演出Ec33では、バトル開始画像GC1が表示された後に、特殊バトル中画像GC6が液晶表示装置30に表示される。図20(b−3)に示す通り、特殊バトル中画像GC6には、演出ボタン26の操作が指示される画像が表示される。告知演出Ec33の特殊バトル中画像GCが表示される期間において、演出ボタン26が操作されると、上述の勝利画像GC3が液晶表示装置30に表示される。勝利画像GC3が表示されてから予め定められた時間長が経過した場合、上述のボーナス告知画像GC4が液晶表示装置30に表示される。
上述した上乗せ演出は、告知演出Ec33と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、その後、特殊バトル中画像GC2が表示され、勝利画像GC3が液晶表示装置30に表示される上乗せ演出を含む。当該上乗せ演出では、勝利画像GC3が表示された後に上乗せ遊技回数を報知するための画像が液晶表示装置30に表示される。また、上述のガセ演出は、告知演出Ec33と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、その後、特殊バトル中画像GC2が表示されるガセ演出を含む。当該ガセ演出では、特殊バトル中画像GC2で演出ボタン26が操作された場合、味方キャラクタが敗北する敗北画像が液晶表示装置30に表示される。
以上の構成では、特殊バトル中画像GC2が表示された場合、勝利画像GC3が表示されることを期待して演出ボタン26を遊技者に操作させることができる。また、勝利画像GC3は、ボーナス役に当選した場合と上乗せ遊技回数が付与された場合とで共通して液晶表示装置30に表示される。したがって、特殊バトル中画像GC2が表示された後に勝利画像GC3が表示された場合、ボーナス役が当選したか上乗せ遊技回数が当選したかを予想する楽しみを遊技者に付与することができる。
図20(b−4)は、告知演出Ec34を説明するための図である。告知演出Ec34では演出ボタン26の操作が指示される。遊技の開始に伴い告知演出Ec34が開始される。告知演出Ec34が開始されると、上述の告知演出Ec33と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、特殊バトル中画像GC6が表示され、その後、勝利画像GC3が表示される。また、告知演出Ec34では、勝利画像GC3が表示されてから予め定められた時間長(例えば1秒)が経過した場合、上述の特殊勝利画像GC5を液晶表示装置30は表示する。特殊勝利画像GC5が表示される期間において、演出ボタン26が操作されると、ボーナス告知画像GC4を液晶表示装置30は表示する。
以上の告知演出Ec34では、演出ボタン26の操作が2回指示される。具体的には、告知演出Ec34における1回目の指示に従い演出ボタン26を操作した場合、ボーナス役または上乗せ遊技回数が当選した場合に表示される勝利画像GC3が表示され、その後、2回目の指示に従い演出ボタン26を操作した場合、ボーナス役および上乗せ遊技回数のうちボーナス役に当選していた旨が報知される。以上の告知演出Ec34では、例えば、ボーナス役の当選告知までに演出ボタン26の指示が1回だけ実行される告知演出と比較して、面白みが向上する。また、告知演出Ec34では、例えば、ボーナス役の当選告知までに演出ボタン26の指示が1回だけ実行される告知演出と比較して、ボーナス役の当選告知が見落とされ難くなるという効果は格別に顕著である。
図20(b−5)は、告知演出Ec35を説明するための図である。告知演出Ec35では演出ボタン26の操作が指示される。遊技の開始に伴い告知演出Ec35が開始される。告知演出Ec35が開始されると、上述の告知演出Ec34と同様に、バトル開始画像GC1が表示され、特殊バトル中画像GC6が表示される。また、告知演出Ec35では、特殊バトル中画像GC6が表示される期間において演出ボタン26が操作されると、上乗せ報知画像GC7が液晶表示装置30に表示される。上乗せ報知画像GC7は、上述の勝利画像GC3と同様に、味方キャラクタが勝利したアニメーションが表示される。また、上乗せ報知画像GC7には、ボーナス役の当選時に決定された上乗せ遊技回数を報知するための画像が表示される。
告知演出Ec35では、上乗せ報知画像GC7が表示されてから予め定められた時間長(例えば約2秒)が経過した場合、上述の特殊勝利画像GC5が液晶表示装置30に表示される。特殊勝利画像GC5が表示される期間において、演出ボタン26が操作された場合、ボーナス告知画像GC4が液晶表示装置30に表示される。
以上の告知演出Ec35では、演出ボタン26の操作が2回指示される。具体的には、告知演出Ec35における1回目の指示に従い演出ボタン26を操作した場合、上乗せ遊技回数が報知され、その後、2回目の指示に従い演出ボタン26を操作した場合、ボーナス役に当選していた旨が報知される。以上の告知演出Ec35では、例えば、ボーナス役および上乗せ遊技回数に当選していた旨が一度に報知される構成と比較して、ボーナス役および上乗せ遊技回数の当選告知の面白みが向上する。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、指示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンドを受信した場合、各指示演出の何れかを指示演出決定テーブルにより決定する。指示演出を決定した場合、サブCPU412は、当該指示演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。画像制御CPU421は、指示演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該指示演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が第2コマンドを受信した場合(メインCPU301が第2コマンドを送信した場合)、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
図21は、指示演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」〜「B09」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」〜「B09」は、指示期間において送信され、非指示期間では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301が指示期間の遊技で、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。
具体的には、第1コマンド「A01」が受信された遊技(打順リプレイの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、指示演出X1が決定される。指示演出X1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、指示演出X2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、指示演出X3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、指示演出X4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出X5が決定され、第2コマンド「B06」が受信された場合、指示演出X6が決定される。指示演出X2では、「左右中」の停止順序が報知され、指示演出X3では、「中左右」の停止順序が報知され、指示演出X4では、「中右左」の停止順序が報知され、指示演出X5では、「右左中」の停止順序が報知され、指示演出X6では、「右中左」の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(1〜6)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT2移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出X7が決定される。指示演出X7では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出X8が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出X9が決定される。指示演出X8では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出X9では、右第1停止の停止順序が報知される。以上の、各指示演出X(7〜9)では、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Xでは、RT3移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A04」が受信された遊技(打順ベルの当選遊技)において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出Y1が決定される。指示演出Y1では、液晶表示装置30等により、左第1停止の順序が報知される。また、第1コマンド「A04」が受信された遊技において、第2コマンド「B08」が受信された場合、指示演出Y2が決定され、第2コマンド「B09」が受信された場合、指示演出Y3が決定される。指示演出Y2では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出Y3では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Yでは、打順ベルが当選した旨が報知される。以上の各指示演出Y(1〜3)では、正解ベルの正解押順が報知される。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。起動処理において、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。
また、起動処理において、メインCPU301は、設定値を変更するための処理を含む各種の処理(遊技可能な状態に移行するための処理)を実行する。なお、メインCPU301は、起動処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。起動処理を終了した後に、メインCPU301は、遊技制御処理に移行する。
図22は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンドは、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。メインCPU301が実行する各種の抽選の結果、または、メインRAM303に設けられた各種のカウンタの数値を示すコマンドが適宜にサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。遊技開始前処理において、メダルの投入を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを加算する。また、遊技開始前処理において、清算ボタン23の操作を検出した場合、メインCPU301は、賭けメダルまたはクレジットを払い戻す。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、ART決定処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、抽選実行処理(S106)に移行する。抽選実行処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、ART状態への移行を乱数値R3により決定するためのART決定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、抽選実行処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理を含む。
メインCPU301は、抽選実行処理を実行した後に、ウェイト処理(S107)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S108)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S109)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S110)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、状態制御処理(S111)を実行する。状態制御処理において、メインCPU301は、遊技状態を移行させる。また、メインCPU301は、状態制御処理において、遊技状態の移行に伴い、規制期間を開始または終了させる。メインCPU301は、状態制御処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
<サブCPUが実行する各処理>
図23は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31,32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
<第2実施形態>
本発明の他の実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図24は、第2実施形態における演出状態の遷移を説明するための図である。第2実施形態では、第1実施形態の各演出状態に加え、高確率状態が設けられる。また、第2実施形態では、第1実施形態の転落待ち状態に替えて、引戻し状態が設けられる。図24では、第2実施形態における演出状態の一部を示す。
高確率状態は、ART状態と比較して、ART状態の残り遊技回数の上乗せが決定され易い。具体的には、メインCPU301は、ART状態および高確率状態の各遊技において、上乗せ決定処理を実行する。上乗せ決定処理では、当選エリアに応じて上乗せの当否が抽選される。例えば、レア役に当選した遊技では、レア役に非当選の遊技と比較して高い確率で上乗せに当選する。
高確率状態の上乗せ決定処理では、ART状態での上乗せ決定処理と比較して、上乗せが決定され易い。また、高確率状態で上乗せに当選した場合、ART状態で上乗せに当選した場合と比較して、大きな上乗せ遊技回数が決定され易い。ただし、内部中状態では、何れの演出状態(高確率状態、ART状態)であっても、上乗せが決定されない。また、高確率状態のベース値は、第1実施形態のART状態のベース値と同様に、負数である。
高確率状態は指示期間であり、ART状態と同様に、押順ベルおよび押順リプレイが当選した遊技において正解押順が指示される。また、高確率状態は、ART状態と同様に、規制期間に含まれる。第2実施形態では、ART状態で第2ボーナス(当選確率に設定差なし)が当選した場合、高確率状態に移行するか否かが抽選で決定される。第2ボーナスが当選し、高確率状態への移行が決定された場合、告知後状態Yに移行し(図24の(A))、ボーナス状態に移行し(図24の(B))、準備状態に移行し(図24の(C))、準備状態でRT2状態に移行すると、高確率状態に移行する(図24の(D))。一方、第2ボーナスが当選し、高確率状態への移行が決定されなかった場合、告知後状態Yおよびボーナス状態および準備状態を介してART状態に復帰する(図24の(E))。
高確率状態で第2ボーナスが当選した場合、高確率状態が終了する。具体的には、高確率状態で第2ボーナスが当選した場合、告知状態Yに移行し(図24の(F))、その後、ボーナス状態および準備状態を介してART状態に復帰する(図24の(E))。一方、高確率状態で第1ボーナス(当選確率に設定差あり)が当選した場合、高確率状態が継続する。具体的には、高確率状態で第1ボーナスが当選した場合、告知状態Yに移行し(図24の(F))、その後、ボーナス状態および準備状態を介して高確率状態に復帰する(図24の(D))。
高確率状態で内部中状態(ボーナス役に当選した場合)に移行した場合、本前兆期間が開始される。本前兆期間で、告知演出または連続演出(以下「ボーナス告知演出」という)が実行され、告知後状態Yに移行する。また、高確率状態で上乗せに当選した場合、上乗せ遊技回数を告知する演出(以下「上乗せ告知演出」という)が実行される。ART状態で上乗せに当選した場合、高確率状態で上乗せに当選した場合と同様に、上乗せ告知演出が実行される。
上述した通り、内部中状態の高確率状態では、上乗せに当選しない。したがって、高確率状態では、内部中状態である旨(ボーナス役が当選している旨)が早期に報知され、ボーナス役の図柄組合せの停止表示(ボーナス作動状態への移行)が促される構成が好適である。また、高確率状態のベース値は、第1実施形態のART状態のベース値と同様に負数である。以上の事情を考慮して、本実施形態では、本前兆期間(ボーナス役が当選してから報知されるまでの期間)の平均遊技回数は、通常状態より高確率状態で短くなる構成とした。
以下において、上乗せ決定処理で上乗せに当選してから上乗せ告知演出が実行されるまでの期間を「上乗せ前兆期間」と言う。上乗せ前兆期間では、上乗せに対する期待度を向上させるための演出(以下「上乗せ前兆演出」という)が実行される。また、上乗せ決定処理で非当選の場合であっても、上乗せ前兆演出が実行される期間(以下「上乗せ煽り期間」と言う)が開始される場合がある。上乗せ煽り期間は、ボーナス役が当選した場合の煽り期間と同様に、例えばレア役が当選した場合に移行する。また、上乗せ煽り期間は、予め定められた回数の遊技で終了する。上乗せ煽り期間の遊技回数は抽選で決定される。
仮に、N回目(Nは正の整数)の遊技でレア役に当選し、当該遊技で上乗せに当選し、N+M回目(Mは正の整数)の遊技で上乗せ告知演出が実行された場合を想定する。また、以上の場合において、上乗せに当選してから上乗せ告知演出が実行されるまでの上乗せ前兆期間のN+m回目(0≦m≦M)の遊技でレア役に当選したと仮定する。以上の場合、上乗せ告知演出で告知された上乗せ遊技回数は、N回目の遊技で当選したのかN+m回目の遊技で当選したのかが把握し難いという不都合がある。以上の不都合は、上乗せ前兆期間が長期し易いほど顕在化するという事情がある。また、以上の不都合は、上乗せ前兆期間に移行し易い演出状態ほど顕在化し易い。すなわち、ART状態より高確率状態で顕在化し易い。
以上の事情を考慮して、第2実施形態の高確率状態では、ART状態と比較して、上乗せに当選した後に上乗せ告知演出が早期に実行され易く構成される。したがって、高確率状態における上乗せ前兆期間の平均遊技回数は、ART状態における上乗せ前兆期間の平均遊技回数と比較して短くなる。また、高確率状態における上乗せ煽り期間の平均遊技回数は、ART状態における上乗せ煽り期間の平均遊技回数と比較して短くなる様に構成される。以上の構成によれば、上述の不都合が抑制される。
以上の通り、第2実施形態の高確率状態では、ART状態と比較して、ボーナス役および上乗せ(特典)の当選が早期に報知され易い。すなわち、高確率状態では、特典の当選が比較的短い間隔で報知され易い。以上の構成では、高確率状態において比較的長い間隔で特典の当選が報知され易い構成と比較して、短い間隔で次々と特典を獲得できたと遊技者に感じさせることができるという利点がある。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述の各形態において、連続演出の遊技回数を抽選で決定してもよい。連続演出の遊技回数は、煽り期間(非内部中状態)より本前兆期間(内部中状態)で多くなり易い構成が好適である。
以上の変形例において、連続演出の平均遊技回数が演出状態に応じて変化する構成としてもよい。例えば、突当り状態では、通常状態および本ART状態と比較して、連続演出の平均遊技回数が短い構成が好適である。以上の構成では、例えば連続演出の平均遊技回数が突当り状態と通常状態とで同じ構成と比較して、突当り状態の本前兆期間および煽り期間が短くなる。したがって、当該構成によれば、前回のボーナス状態が終了してから短い期間でボーナス役が当選したと遊技者に感じさせ易いという効果は格別に顕著である。
チャンス状態では、連続演出の平均遊技回数が通常状態より短い構成としてもよい。以上の構成によれば、連続演出中にチャンス状態が終了してしまうという不都合が抑制されるという効果は格別に顕著である。また、準備状態では、連続演出の平均遊技回数が通常状態より短い構成としてもよい。以上の構成によれば、連続演出中に準備状態が終了(ART状態に移行)してしまうという不都合が抑制されるという効果は格別に顕著である。さらに、転落待ち状態およびジャッジ状態において、連続演出の平均回数が通常状態より短くなる構成としてもよい。
(2)上述の各形態において、連続演出の最大の遊技回数が演出状態で変化する構成としてもよい。例えば、通常状態における連続演出の最大の遊技回数よりチャンス状態における連続演出の最大の遊技回数が短い構成が好適である。仮に、チャンス状態で長期間に亘り連続演出が実行された場合、当該チャンス状態でART状態の当否に遊技者が集中できなくなる不都合が想定される。上述の変形例によれば、当該不都合が抑制される。
また、本ART状態または通常状態における連続演出の最大の遊技回数より突当り状態における連続演出の最大の遊技回数が短い構成としてもよい。同様に、通常状態における連続演出の最大の遊技回数より準備状態における連続演出の最大の遊技回数が短い構成としてもよい。また、通常状態における連続演出の最大の遊技回数より転落待ち状態における連続演出の最大の遊技回数が短い構成としてもよい。
(3)上述の第1実施形態では、転落待ち状態(RT2状態)と通常状態(RT0)とで共通の告知演出が実行されたが、転落待ち状態と通常状態とで告知演出が相違する構成としてもよい。具体的には、RT2状態でボーナス役に当選した場合に専用の告知演出が実行され、RT0状態では当該告知演出以外でボーナス役の当選告知が実行される構成としてもよい。以上の構成によれば、RT2状態の内部抽選処理でボーナス役が当選したのかRT0状態の内部抽選処理でボーナス役が当選したのかを遊技者が把握可能になる。
また、転落待ち状態でボーナス役が当選した場合に高確率(100%未満)で決定され、且つ、通常状態でボーナス役が当選した場合に低確率(0%より大きい)で決定される告知演出を設ける構成としてもよい。以上の構成によれば、RT2状態の内部抽選処理でボーナス役が当選したのかRT0状態の内部抽選処理でボーナス役が当選したのかを遊技者が推測可能になる。
(4)上述の各告知演出の内容は、適宜に決定してもよい。例えば、告知演出において予め定められた時間長のアニメーションが液晶表示装置30で再生される構成としてもよい。具体的には、告知演出の開始時にアニメーションの再生が開始され、その後、予め定められた時間長が経過すると、ボーナス役に当選した旨を告知する画像(以下「告知画像」という)が液晶表示装置30に表示される。
以上の変形例において、告知演出が開始されてから告知画像が表示されるまでの平均の時間長(以下「告知演出時間長」という)を演出状態に応じて変化させてもよい。例えば、突当り状態では通常状態および本ART状態より告知演出時間長を短くしてもよい。以上の変形例では、例えば告知演出時間長が突当り状態と通常状態または本ART状態とで共通の構成と比較して、突当り状態におけるボーナス役の当選告知までの時間長が短縮できる。
また、チャンス状態では通常状態より告知演出時間長を短くしてもよい。以上の変形例では、チャンス状態で告知演出が実行される時間長が短縮されるため、ART状態に当選するか否かに遊技者の注目を集めやすくなる。また、準備状態では通常状態より告知演出時間長を短くしてもよいし、転落待ち状態では通常状態より告知演出時間長を短くしてもよい。なお、転落待ち状態では通常状態より告知演出時間長を長くしてもよい。さらに、第2実施形態における上乗せ告知演出が開始されてから上乗せ遊技回数が実際に告知されるまでの時間長を高確率状態とART状態とで相違させてもよい。具体的には、上乗せ告知演出が開始されてから上乗せ遊技回数が実際に告知されるまでの時間長を、ART状態より高確率状態で短くする構成が好適である。
さらに、突当り状態では、告知演出時間長に加え、他の演出(発展演出、連続演出、通常演出のアニメーション)が開始してから終了するまでの時間長の平均が通常状態および本ART状態より短い構成としてもよい。以上の構成によれば、突当り状態におけるボーナス役の当選告知までの時間長が短縮できるという効果は格別に顕著である。なお、チャンス状態、準備状態および転落待ち状態における各演出の時間長が通常状態より短い構成としてもよい。
(5)上述の各形態において、特定演出(連続演出等)が実行された場合に、該特定演出でボーナス役が告知される期待度を各演出状態で変化させてもよい。すなわち、特定演出の信頼度を各演出状態で変化させてもよい。具体的には、本前兆期間(内部中状態)の特定演出ではボーナス役の当選告知が実行され、煽り期間(非内部中状態)の特定演出ではボーナス役の当選告知が実行されない。以上の構成において、特定演出が実行された場合、今回の遊技が本前兆期間である確率が演出状態に応じて変化するように、本前兆期間および煽り期間における特定演出の確率を変化させる。
以上の変形例の具体例として、通常状態の特定演出の信頼度より突当り状態の特定演出の信頼度が高い構成が考えられる。以上の構成によれば、突当り状態において、ボーナス役に当選していない場合の特定演出が抑制され、ボーナス状態が終了してからボーナス役の当選告知までの時間長が短縮される。また、本ART状態の特定演出の信頼度より突当り状態の特定演出の信頼度が高い構成としてもよい。また、通常状態の特定演出の信頼度よりチャンス状態の特定演出の信頼度が高い構成としてもよい。通常状態の特定演出の信頼度より準備状態の特定演出の信頼度が高い構成としてもよい。通常状態の特定演出の信頼度より転落待ち状態の特定演出の信頼度が高い構成としてもよい。なお、通常状態の特定演出の信頼度より転落待ち状態の特定演出の信頼度が低い構成としてもよい。
さらに、上述の第2実施形態の変形例として、ART状態の特定演出の信頼度より高確率状態の特定演出の信頼度が高い構成としてもよい。また、第2実施形態において、上乗せが当選したかもしれないという期待感を向上させるための演出(以下「上乗せ特定演出」という)を実行可能とし、上乗せ特定演出の信頼度を高確率状態とART状態とで相違させてもよい。具体的には、高確率状態における上乗せ特定演出の信頼度がART状態における上乗せ特定演出の信頼度より高い構成が考えられる。ただし、高確率状態において上乗せに当選していない場合も上乗せ特定演出が頻繁に実行される構成とし、高確率状態における上乗せ特定演出の信頼度がART状態における上乗せ特定演出の信頼度より低い構成としてもよい。
(6)上述の各形態において、各演出状態で各演出(通常演出、発展演出、告知演出)が決定される確率(図13参照)は適宜に変更できる。例えば、第1実施形態の非前兆期間では、発展演出が実行されない構成としたが、非前兆期間において発展演出が実行される演出状態を設けてもよい。また、全ての演出状態で発展演出(特定演出)が実行される構成としたが、発展演出が実行されない演出状態を設けてもよい。すなわち、連続演出が実行されない演出状態を設けてもよい。例えば、チャンス状態では連続演出が実行されない構成としてもよい。また、突当り状態、本ART状態、準備状態、転落待ち状態の全てまたは一部の演出状態において、連続演出が実行されない構成としてもよい。
(7)上述の各形態では、特定演出として発展演出を設けた。発展演出が実行された場合、その後の複数回の遊技において一連の連続演出が実行される。すなわち、上述の各形態における「特定演出」は、複数回の遊技に亘り実行される。しかし、特定演出が1回の遊技で終了する構成としてもよい。
(8)上述の各形態では、ART状態(突当り状態、本ART状態、ジャッジ状態)は、残り遊技回数が数値「0」まで減算された場合に終了する。また、ART状態でボーナス役が当選した場合、当該ART状態の残り遊技回数の減算が停止する。すなわち、ART状態では本前兆期間において残り遊技回数が減算されない。以上の構成において、ボーナス状態が終了した後に、準備状態を介して、ART状態に復帰する構成としてもよい。以上の構成では、ボーナス役が当選した時点における残り遊技回数からART状態が再開される。
以上の構成において、ART状態の残り遊技回数が報知される構成としてもよい。具体的には、ART状態の残り遊技回数が液晶表示装置30に表示される構成が好適である。以上の構成によれば、ART状態の残り遊技回数を遊技者が把握し易くなる。しかし、ART状態の本前兆期間では残り遊技回数の減算が停止する。したがって、仮にART状態の残り遊技回数が本前兆期間において表示された場合、ART状態の残り遊技回数が減算されていないことが遊技者に把握される。すなわち、液晶表示装置30に表示されたART状態の残り遊技回数から、ボーナス役に当選した旨が把握されてしまう。
以上の事情を考慮して、ART状態の残り遊技回数が表示される構成では、本前兆期間において、残り遊技回数が減算されない場合であっても、ART状態の残り遊技回数として表示している数字(以下「表示残り遊技回数」という)が減算される構成が好適である。以上の構成によれば、液晶表示装置30の表示残り遊技回数から、ボーナス役に当選した旨が把握されてしまう不都合が抑制される。なお、表示残り遊技回数と区別するため、ART状態の実際の残り遊技回数を「内部残り遊技回数」と記載する。
以上の構成では、内部残り遊技回数が減算されない本前兆期間において、表示残り遊技回数が減算されるため、内部残り遊技回数と表示残り遊技回数とが一致しなくなる。そこで、ボーナス状態からART状態に復帰した時点で、表示残り遊技回数を内部残り遊技回数と一致させる構成が好適である。しかし、ボーナス状態からART状態に復帰した時点で表示残り遊技回数を内部残り遊技回数と一致させる構成では、ボーナス状態からART状態に復帰した時点で表示残り遊技回数が増加するため、遊技者によっては違和感を覚える不都合が生じる。
以上の不都合は、表示残り遊技回数と内部残り遊技回数との差が大きくなるほど顕在化し易い。表示残り遊技回数と内部残り遊技回数との差は、本前兆期間が長期化するほど大きくなり易い。以上の事情を考慮して、当該変形例では、ART状態の本前兆期間が通常状態の本前兆期間より短くなり易い構成が好適に採用される。以上の構成を採用することで、上述の不都合が抑制されるという効果が奏せられる。
(9)上述の各形態では、ジャッジ状態において、第1ボーナスに当選しART状態に非当選の場合、第2ボーナスに当選しART状態に非当選の場合、および、第2ボーナスに当選しART状態に当選の場合の何れにおいても、共通告知画像G1を共通して表示する構成とした。以上の構成では、当該共通告知画像G1が表示される期間において、当選したボーナスの種類およびART状態の当否を秘匿可能である。
以上の構成をチャンス状態において採用してもよい。具体的には、チャンス状態において、第1ボーナスに当選しART状態に非当選の場合、第2ボーナスに当選しART状態に非当選の場合、および、第2ボーナスに当選しART状態に当選した場合の何れにおいても、共通告知画像G1を液晶表示装置30に表示する。その後、次回の遊技が開始された場合、ボーナス役に当選している場合は、第1ボーナスに当選している場合と第2ボーナスに当選している場合とで共通してボーナス確定画像G3が表示される。
また、ボーナス役に非当選でART状態に当選した場合、共通告知画像G1が表示された次回の遊技において、ART状態に当選した旨を報知するためのART確定画像が液晶表示装置30に表示される。さらに、ボーナス役が当選した遊技でART状態に当選していた場合、ボーナス作動状態が終了した後に、ART確定画像が表示される。以上の構成では、チャンス状態において各特典(ART状態、ボーナス状態)に当選した旨の報知が一度に実行される構成と比較して、各特典の当選告知の時期が変化に富み、報知の面白みが向上するという効果が奏せられる。
(10)上述の各形態では、告知演出Eg3として告知演出Eg31および告知演出Eg32を設けた(図19参照)。以上の告知演出Eg31および告知演出Eg32は、ボーナス役に非当選でART状態に当選した場合(以下「第1の場合」という)、第1ボーナスに当選してART状態に非当選の場合(以下「第2の場合」という)、第2ボーナスに当選してART状態に非当選の場合(以下「第3の場合」という)、第2ボーナスに当選してART状態に当選の場合(以下「第4の場合」という)の何れにおいても決定された。しかし、告知演出Eg3は以上の例に限定されない。
例えば、上述の第1の場合に実行され、第2の場合から第4の場合に実行されない告知演出Eg33を設けてもよい。以上の告知演出Eg33によれば、ART状態に当選したがボーナス役に非当選である旨が報知される。また、上述の第1の場合および第4の場合に実行され、第2の場合から第3の場合に実行されない告知演出Eg34を設けてもよい。以上の告知演出Eg34によれば、少なくともART状態に当選した旨が報知される。
(11)上述の各形態では、ART状態のベース値を負数としたが、ART状態のベース値が正数の構成としてもよい。ただし、以上の構成では、ART状態の内部中状態(本前兆期間)においてメダルが増加する。したがって、本前兆期間が長期化するほど、遊技者にとって有利になる。以上の場合、仮に本前兆期間が極端に短い場合、遊技者によっては遊技に対する意欲が低下する不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、ART状態において、非内部中状態のベース値を正数とし、内部中状態のベース値を負数にする構成が好適である。具体的には、ART状態のRT2状態において、非内部中状態より内部中状態のリプレイの当選確率を低くする構成が考えられる。以上の構成によれば上述の不都合が抑制される。
(12)上述の各形態では、設定値毎に当選確率が相違する第1ボーナスが当選した場合、第1ボーナスが当選した演出状態に復帰する。また、第1ボーナスが当選してから元の演出状態に復帰するまでの期間において、当該演出状態の残り遊技回数(例えば、チャンス状態の残り遊技回数)は保持される。
以上の構成において、第1ボーナスが当選した場合、当該第1ボーナスが当選した前後に亘る一連の期間において、各演出実行手段の態様が変化しない構成としてもよい。例えば、ART状態において、ART状態中画像が表示される構成を想定する。以上の構成において、ART状態で第1ボーナスが当選した場合、その後の内部中状態(本前兆期間、告知後状態Y)、ボーナス作動状態(ボーナス状態)、RT0状態(準備状態)の一連の期間において、ART状態中画像が表示される構成としてもよい。以上の構成によれば、第1ボーナスの前後で演出状態が変化しない旨を把握し易いという利点がある。換言すれば、第2ボーナスの前後では、演出状態が変化する(例えば、本ART状態で第2ボーナスに当選した場合、その後、突当り状態に復帰する)可能性がある旨を把握し易いという利点がある。また、第1ボーナスが当選した前後に亘る一連の期間において、スピーカ32で再生されるBGMが変化しない構成としてもよい。
(13)上述の各形態では、規制期間が予め定められた遊技回数(1500回)で終了する。以上の構成において、規制期間における本前兆期間の平均遊技回数が非規制期間における本前兆期間の平均遊技回数より短い構成が好適である。上述した通り、本前兆期間(内部中状態)では、ART状態に移行する権利を含む各種の特典が付与されない。すなわち、本前兆期間は非前兆期間および煽り期間と比較して不利な期間である。しかし、本前兆期間の各遊技において規制期間の計数は停止されない。したがって、規制期間における遊技回数が1500回に達して、非規制期間(通常状態)に移行した場合、仮に、当該規制期間における本前兆期間の割合が過大である場合、遊技者によっては不満を覚える不都合が生じ得る。当該変形例によれば、例えば規制期間と非規制期間とで本前兆期間の平均遊技回数が同じ構成と比較して、上述の不都合が抑制される。
また、待機期間における本前兆期間の平均遊技回数は、規制期間における本前兆期間の平均遊技回数より多い構成が好適である。待機期間の遊技回数は、規制期間の遊技回数に含まれない。したがって、待機期間が長期化した場合であっても、その後の規制期間の最大遊技回数が少なくならない。
なお、上述の各形態では、予め定められた遊技回数(1500回)に達した場合、規制期間が強制的に終了した。しかし、規制期間が強制的に終了する契機は適宜に変更できる。例えば、以上の終了契機に替えて、一連の規制期間において獲得したメダルの枚数(純増枚数)が予め定められた枚数(2400枚)に達した場合、当該規制期間が終了する構成としてもよい。また、規制期間において獲得したメダルの枚数が予め定められた枚数に達した場合、および、規制期間の遊技回数が予め定められた回数に達した場合の何れか一方の契機が成立した場合、当該規制期間が終了する構成としてもよい。
(14)上述の各形態において、ボーナス役が当選した場合、本前兆期間の遊技回数が抽選で予め決定される構成としてもよい。以上の構成では、本前兆期間の最終遊技においてボーナス役の当選告知が実行される。また、以上の構成において、本前兆期間で特定演出(発展演出、連続演出)が実行される時期が予め決定される構成としてもよい。具体的には、本前兆期間の開始時に連続演出が実行される時期が予め決定される構成としてもよい。例えば、以上の変形例では、本前兆期間の遊技回数が10回に決定され、本前兆期間の7回目の遊技で発展演出が実行され、本前兆期間の8回目から10回目の遊技で連続演出が実行されることが予め決定される。
また、以上の変形例において、本前兆期間と同様に、煽り期間の遊技回数および当該煽り期間で特定演出が実行される時期が予め決定される構成としてもよい。さらに、以上の変形例において、特定演出が実行される時期の傾向が本前兆期間と煽り期間とで相違する構成としてもよい。例えば、本前兆期間が開始されてから特定演出が実行されるまでの期間は、煽り期間が開始されてから特定演出が実行されるまでの期間より長くなり易い構成が好適である。以上の構成では、特定演出が実行されるまでの遊技回数が多いほど、本前兆期間への期待感を高めることができる。
特定演出が実行される時期の傾向が本前兆期間と煽り期間とで相違する構成を採用した場合、特定演出が実行されるまでの残り期間長(残り遊技回数)が報知される構成を採用してもよい。以上の構成では、特定演出が実行されるまでの残り期間長を遊技者に把握させることができる。例えば、報知された残り期間長が、煽り期間より本前兆期間で決定され易い場合、本前兆期間への期待感を高めることができる。
ただし、上述の第1実施形態で説明した通り、本前兆期間の平均期間長(平均遊技回数)は、演出状態に応じて変化する。具体的には、例えばART状態における本前兆期間の平均期間長は、通常状態における本前兆期間の平均期間長より短い。したがって、ART状態の本前兆期間における特定演出が開始されるまでの期間(以下「発展前期間」という)の平均期間長は、通常状態の本前兆期間における発展前期間の平均期間長より短くしなければならない場合がある。例えば、通常状態の本前兆期間の平均遊技回数を7回とした場合、連続演出は最大で3回の遊技に亘り実行されるため、発展前期間の平均遊技回数は4回程度にする必要がある。以上の構成において、ART状態の本前兆期間の平均遊技回数を3回とした場合、ART状態の発展前期間の平均遊技回数を通常状態と同じ4回にはできない。
以上の場合、例えば、ART状態の発展前期間の平均遊技回数を通常状態の発展前期間の平均遊技回数より短くする構成が考えられる。例えば、通常状態の発展前期間の平均遊技回数が4回であり、ART状態の発展前期間の平均遊技回数が2回の構成が考えられる。以上の構成では、通常状態では、例えば発展前期間の遊技回数として「4回」が報知された場合、本前兆期間の期待度が高い。また、ART状態では、例えば発展前期間の遊技回数として「2回」が報知された場合、本前兆期間の期待度が高い。
しかし、発展前期間の遊技回数が多いほど本前兆期間の期待度が高い構成とした場合、ART状態で発展前期間の平均遊技回数が「2回」と表示された場合と通常状態で発展前期間の平均遊技回数が「2回」と表示された場合とでは、本前兆期間の期待度が相違する。以上の構成では、実際は本前兆期間の期待度が比較的高い遊技回数が報知された場合であっても、遊技者によっては、本前兆期間の期待度が低いと誤認する不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、演出状態に応じて本前兆期間の遊技回数が変化する構成では、発展前期間の遊技回数が多いほど本前兆期間の期待度が高い構成を採用する場合、本前兆期間の平均遊技回数が比較的長い演出状態では、発展前期間の遊技回数を報知し、本前兆期間の平均遊技回数が比較的短い演出状態では、発展前期間の遊技回数が報知されない構成が好適である。例えば、通常状態で発展前期間の遊技回数が報知され、チャンス状態およびART状態では発展前期間の遊技回数が報知されない構成が好適である。なお、本前兆期間が予め定められた時間長が経過した場合に終了する構成としてもよい。以上の構成では、特定演出が実行されるまでの発展前期間の時間長も予め決定される。例えば、発展前期間の時間長が長いほど、本前兆期間の期待度が向上する構成が考えられる。
また、発展前期間の残りの期間長(残り遊技回数、残り時間長)を直接表示してもよいし、残りの期間長の長短が示唆されるが直接表示されない構成としてもよい。さらに、発展前期間の残りの期間長を通常態様(例えば白色の数字を表す画像)で報知する場合と特殊態様(例えば赤色の数字を表す画像)で報知する場合とがある構成としてもよい。以上の構成では、発展前期間の残り期間長が特殊態様で報知された場合、通常態様で報知された場合と比較して、本前兆期間の期待度が向上する構成が好適である。
また、1回の本前兆期間において、連続演出が複数回実行され得る構成としてもよい。以上の構成では、今回の本前兆期間における最後の連続演出において、ボーナス役の当選告知が実行される。さらに、1回の本前兆期間で連続演出が複数回実行され得る構成において、連続演出(発展演出)が実行されるまでの期間長が報知される構成としてもよい。例えば、本前兆期間の最初の連続演出が実行されるまでの期間長を報知し、当該連続演出が終了した後に、その後の連続演出が実行されるまでの期間長が報知される構成が考えられる。
また、今回の本前兆期間で複数回の連続演出が実行される場合に、当該本前兆期間において、最後の連続演出が実行されるまでの期間長のみが報知される構成としてもよい。さらに、以上の構成において、最後の連続演出の直前の連続演出が終了する以前に、当該最後の連続演出が実行されるまでの期間長が報知される構成としてもよい。以上の構成では、今回の連続演出が終了する前の期間において、報知された期間長により、次回の連続演出が実行されることが把握(推測)できる。したがって、仮に今回の連続演出でボーナス役の当選告知がされない場合であっても、次回の連続演出でボーナス役の当選告知が実行されるかもしれないという予想をする楽しみを遊技者に付与することができる。
(15)上述の各形態において、ボーナス役が当選した期待感を向上させる特定演出の実行が決定された場合、特定演出(発展演出等)が実行される以前に、所定の演出(以下「発展煽り演出」という)が実行され易くなる構成としてもよい。以上の発展煽り演出によれば、特定演出が実行されるかもしれないという遊技者の期待感を向上させることができる。
(16)上述した通り、突当り状態の各遊技における告知演出、発展演出(連続演出)および通常演出の平均の時間長(例えばアニメーションが終了するまでの時間長)は、通常状態の各演出の平均の時間長より短い構成が好適である。同様に、上述の変形例における発展煽り演出の平均の時間長は、通常状態より突当り状態で短い構成が好適である。
ただし、1回の発展煽り演出の時間長が短い場合、遊技者によっては、発展煽り演出を見落とし易くなるという不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、発展煽り演出が複数の遊技に亘り実行される構成が好適である。以上の構成によれば、仮に1回の発展煽り演出の時間長が短い場合であっても、複数回の遊技に亘り発展煽り演出を実行することで、発展煽り演出が実行される一連の期間の時間長は比較的長くなる。したがって、以上の構成によれば、発展煽り演出が見落とされ易くなるという不都合が抑制される。
例えば、本前兆期間の遊技回数が予め決定される構成を想定する。以上の構成では、本前兆期間において発展煽り演出が実行される遊技が予め決定される。また、発展煽り演出が実行される遊技回数が1回から4回の何れかから決定される。発展煽り演出が実行される遊技回数は、例えば、特定演出が実行されるまでの残りの遊技回数以下となる様に決定される。
以上の変形例において、発展煽り演出を複数回の遊技に亘り実行する場合、各遊技における発展煽り演出が共通の演出実行手段で実行される構成が好適である。例えば、各遊技における発展煽り演出が共通して上部ランプ35で実行される構成が考えられる。具体的には、各発展煽り演出では、上部ランプ35が特定の態様で発光する。例えば、3回の遊技に亘り発展煽り演出を実行することが決定された場合を想定する。以上の場合、3回の遊技に亘り上部ランプ35が特定の態様で発光する。以上の構成では、例えば各遊技で発展煽り演出が別々の演出実行手段で実行される構成と比較して、各遊技における演出の各々が一連の発展煽り演出として認識され易いという利点がある。なお、上述の本前兆期間と同様に、煽り期間において発展煽り演出が複数回の遊技に亘り実行される構成としてもよい。
以上の発展煽り演出が連続して実行される遊技回数が予め決定される構成において、発展煽り演出が連続して実行された遊技回数が多いほど、その後に特定演出が実行され易い構成としてもよい。また、発展煽り演出が連続して実行された遊技回数が多いほど、その後の特定演出でボーナス役の当選告知がされ易い構成としてもよい。さらに、以上の構成において、発展煽り演出が連続して実行され得る遊技回数の最大値が報知される構成としてもよい。例えば、1回目の発展煽り演出が実行された時点で、その後の3回の遊技で連続して発展煽り演出が実行され得る情報を報知する。
(17)上述の各形態では、特典(ボーナス役、上乗せ遊技回数、ART状態への移行権利)が当選してから告知されるまでの期間(以下「告知前期間」という)の平均の時間長が比較的短い演出状態では、告知前期間の平均の時間長が比較的長い演出状態と比較して、特典の当選告知の直前に演出ボタン26の操作が指示され易い構成とした。以上の構成では、告知前期間が短い場合であっても、遊技が進行する操作(停止ボタン25等の操作)を演出ボタン26の操作のために一旦停止するので、特典の当選告知が見落とされ難いという効果が奏せられる。
ところで、従来から、振動発生装置(バイブレータ)が設けられた遊技機が知られている。以上の遊技機では、例えばボーナス役が当選しているチャンスである旨が振動発生装置の振動により報知される。以上の遊技機において、告知前期間の平均時間長が比較的短い演出状態では、告知前期間の平均時間長が比較的長い演出状態と比較して、告知前期間において振動発生装置が作動(振動)し易い構成としてもよい。振動発生装置が作動した場合、遊技が進行する操作が一旦停止され易いという事情がある。したがって、以上の構成によれば、遊技が進行する操作が当選告知の前に一旦停止され易くなり、告知前期間が短い場合であっても、特典の当選告知を見落し難くなるという効果が奏せられる。
以上の変形例において、告知前期間が比較的短い演出状態では、告知前期間が比較的長い演出状態と比較して、演出ボタン26の操作の指示がされ易く、且つ、振動発生装置が作動し易い構成としてもよい。以上の構成によれば、特典の当選告知を見落とし難くなるという効果は格別に顕著である。
(18)上述の各形態において、演出実行手段として液晶表示装置30等を示したが、他の演出実行手段を具備する構成としてもよい。例えば、可動部材を具備する可動演出装置(所謂「役モノ」)を演出実行手段として具備する構成としてもよい。可動演出装置は、各種の演出に応じて作動する。例えば、上述の発展煽り演出において、予め定められた態様で可動演出装置が作動する構成が好適である。
以上の変形例において、演出状態に応じて可動演出装置が作動する確率が変化してもよい。例えば、本前兆期間が短い演出状態ほど、本前兆期間において可動演出装置が作動し易い構成が考えられる。具体的には、ART状態の本前兆期間では通常状態の本前兆期間より可動演出装置が作動し易い構成としてもよい。ART状態の煽り期間では通常状態の煽り期間より可動演出装置が作動し易い構成としてもよい。また、突当り状態の本前兆期間では本ART状態の本前兆期間より可動演出装置が作動し易い構成としてもよい。突当り状態の煽り期間では本ART状態の煽り期間より可動演出装置が作動し易い構成としてもよい。以上の構成によれば、本前兆期間および煽り期間(特典に対する期待度が向上する期間)が比較的短い演出状態であっても、本前兆期間および煽り期間において効果的に特典に対する期待度を向上させることができる。
(19)上述した通り、演出状態に応じて各演出の平均時間長を変化させてもよいし、本前兆期間であるか煽り期間であるか非前兆期間であるかに応じて各演出の平均時間長を変化させてもよい。また、以上の要因に加え、他の要因で各演出の平均時間長が変化する構成としてもよい。例えば、リプレイが当選した遊技では、リプレイ以外が当選した遊技と比較して、各演出の平均時間長が短い構成が好適である。
以上の構成は、次回の遊技が遊技媒体を用いないで実行可能な遊技では、次回の遊技を実行するために遊技媒体が必要な遊技と比較して、各演出の平均時間長が短くなるとも換言される。今回の遊技でリプレイが当選した場合、メダルを用いないで次回の遊技が実行可能であるから、遊技者は、次回の遊技を実行することなく遊技を中止することは無い。したがって、リプレイが当選した遊技では、比較的長い演出により、遊技者の遊技意欲を煽る必要性が低い。各演出の平均時間長がリプレイの当選遊技で短くなる構成では、不必要に長い演出が実行される不都合が抑制されるという効果が奏せられる。
(20)上述の各形態において、前回の本ART状態と今回の本ART状態とで、液晶表示装置30等の表示態様が変化する構成としてもよい。例えば、本ART状態に複数種類の演出モードを設け、液晶表示装置30の背景画像が演出モードに応じて変化する構成が考えられる。また、本ART状態が開始される以前に、当該本ART状態の演出モードを遊技者が選択可能としてもよい。さらに、本ART状態以外の演出状態に複数種類の演出モードを設けてもよい。
以上の変形例において、本前兆期間で特定演出が開始されるまでの発展前期間の平均期間長、および、煽り期間で特定演出が開始されるまでの発展前期間の平均期間長が演出モードに応じて変化する構成としてもよい。以上の構成では、演出状態が変化しない場合に発展前期間の平均期間長が変化しない構成と比較して、特定演出の開始時期が変化に富み、演出の面白みが向上する。また、特定演出が実行される平均期間長(連続演出の平均遊技回数)が演出モードに応じて変化する構成としてもよい。以上の構成によれば、演出の面白みが向上するという効果は格別に顕著である。さらに、本前兆期間の平均遊技回数が演出モードに応じて変化する構成としてもよい。
ただし、上述した通り、本前兆期間の遊技回数が短いほど、遊技者にとって有利な場合がある。例えば、ART状態の本前兆期間では上乗せ決定処理で必ず非当選になる。また、ART状態の本前兆期間ではベース値が負数である。以上のART状態では、本前兆期間の遊技回数が短いほど遊技者にとって有利になる。したがって、仮に演出モードが遊技者により選択可能な構成では、本前兆期間の平均遊技回数が最も短い演出モードのみが選択され続け、他の演出モードが選択されない不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、演出モードが遊技者により選択可能な構成では、演出モード毎に発展前期間の平均期間長および特定演出の平均期間長を変化させつつ、演出モード毎に本前兆期間の平均遊技回数が変化しない構成が好適である。以上の構成では、上述の不都合が抑制される。
(21)上述の各形態において、特定演出の種類数は適宜に変更可能である。ところで、期間長(遊技回数)が比較的短い特定演出は、通常演出(1回の遊技で終了)と区別し難くなり易いという事情がある。したがって、特定演出の平均期間長が比較的短い演出状態(例えばART状態)では、特定演出と通常演出とが区別し難くなるという不都合が想定される。また、特定演出の種類数が多いほど、今回の遊技の演出が特定演出であるか否かを識別し難いという事情がある。したがって、特定演出の平均期間長が比較的短い演出状態において、特定演出の種類数が過多な構成では、上述の不都合が顕在化し易い。
以上の事情を考慮して、特定演出の平均期間長が比較的短い演出状態(例えばART状態)では、特定演出の平均期間長が比較的長い演出状態(例えば通常状態)と比較して、特定演出の種類数が少ない構成が好適である。以上の構成では、上述の不都合が抑制されるという効果が奏せられる。
(22)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
例えば、パチンコ機において、大当り状態が終了した直後の予め定められた回数の期間(第1期間)において、大当り変動(大当り状態に移行する遊技が開始されてから大当り状態の当選が報知されるまでの期間。すなわち、大当り状態が当選してから告知されるまでの期間)がその後の期間(第2期間)における大当り変動より短くなり易い構成が考えられる。
以上の構成では、大当り状態が終了した直後の予め定められた回数の期間において、大当り変動でのリーチ演出(特定演出)がその後の期間における大当り変動でのリーチ演出より短くなり易い構成が好適である。また、大当り状態終了直後はハズレ変動(大当り状態に移行しない遊技)の平均時間長が短くなる構成が好適である。さらに、大当り状態終了直後はハズレ変動におけるリーチ演出の平均時間長が短くなる構成が好適である。また、大当り状態が終了した直後の予め定められた回数の期間において、ハズレ変動におけるリーチ演出の発生確率が低くなる構成が好適である。
また、大当り状態が終了した直後の予め定められた回数の期間(第1期間)において、リーチ演出(特定演出)が実行される可能性が示唆される期間(煽り期間)がその後の期間(第2期間)より短くなり易い構成としてもよい。例えば、リーチ演出(図柄がテンパイする演出)が「特定演出」に相当するとした場合、「特定演出が実行される可能性を示唆する煽り期間」としては、図柄がテンパイする期待度を向上させる演出(テンパイ煽り演出)が実行される期間が相当し得る。
また、パチンコ機において、第1遊技状態、および、特定の入賞口への入賞を容易にするか否かの抽選に第1遊技状態より当選(特典)し易くなる第2遊技状態を設け、第2遊技状態において、大当り状態が当選してから告知されるまでの期間(大当り変動)が第1遊技状態より短くなり易い構成としてもよい。また、第2遊技状態において、大当り変動におけるリーチ演出の平均時間長が第1遊技状態より短くなり易い構成としてもよい。さらに、第1遊技状態より、第2遊技状態においてハズレ変動が短くなり易い構成としてもよい。また、第2遊技状態において、ハズレ変動におけるリーチ演出の平均時間長が第1遊技状態より短くなり易い構成としてもよい。
また、パチンコ機において、第1始動口と第2始動口と含む始動口を設け、何れかの始動口に遊技球が入賞した場合に大当り状態の当否が抽選されるとともに遊技を開始する権利(開始権利)が付与される構成が知られている。以上の構成では、第1始動口に遊技球が入賞したことにより付与された開始権利(第1開始権利)と第2始動口に遊技球が入賞したことにより付与された開始権利(第2開始権利)とが別々に保持可能な技術が採用される。第1開始権利と第2開始権利との双方が保持されている場合、第2開始権利に基づく遊技が優先して実行される。
また、第1遊技状態では第2始動口より第1始動口の方に遊技球が入賞し易く、第2遊技状態では1始動口より第2始動口の方に遊技球が入賞し易いパチンコ機が知られている。以上のパチンコ機では、第1遊技状態では第1始動口を狙って発射ハンドルが操作され、第2遊技状態では第2始動口を狙って発射ハンドルが操作される。第2遊技状態が終了した場合に第1遊技状態に移行する。ただし、第2遊技状態が終了した直後の第1遊技状態では、第2開始権利が保持されている可能性が高い。以上の場合において、第2遊技状態が終了した直後の第1遊技状態では、第2開始権利に基づく遊技の時間長が第1開始権利に基づく遊技の時間長より短くなり易い構成が好適である。例えば、第2遊技状態が終了した直後の第1遊技状態では、第2開始権利に基づく遊技では、第1開始権利に基づく遊技より、特定演出(例えばリーチ演出)が実行され難い構成が考えられる。
さらに、パチンコ機において、ベース値(獲得した遊技球から打出した遊技球を減算した差)が第1遊技状態より高くなる第2遊技状態を設け、第2期間では遊技者にとって有利な発射ハンドルの操作方法が指示表示器により指示される技術が採用される。以上の構成では、第2遊技状態において当該指示に従い遊技した場合であっても、ベース値が負数の構成が好適である。また、以上の構成を採用した場合、大当り状態が当選してから報知されるまでの期間は、第1遊技状態より第2遊技状態で短くなり易い構成が好適である。
なお、本発明における「特定遊技において、特別遊技に当選すると、特定遊技の延長が可能」と言う構成には、例えば、パチンコ機において、確変状態で大当り状態が当選した場合、該大当り状態が終了した後に確変状態が継続する構成が包含される。すなわち、確変状態で大当り状態が当選した場合、該大当り状態終了後に確変状態が継続する場合と終了する場合とがある構成において、確変状態が継続する場合、大当り状態が当選した旨を報知し、その後、大当り状態終了後に確変状態が継続する旨を報知する構成としてもよい。
なお、上述の図19に記載の構成は、パチンコ機においても実施可能である。例えば、大当り状態が発生し易い確変状態が大当り状態の当選遊技で抽選されるパチンコ機において、大当り状態のみに当選した場合と大当り状態および確変状態の双方に当選した場合とにおいて、共通の大当り告知を実行し、大当り状態および確変状態の双方に当選した場合、大当り告知を実行した後に、確変状態に当選している旨の報知を実行する構成が考えられる。
なお、上述の図20に記載の構成は、パチンコ機においても実施可能である。例えば、上述の第2遊技状態において、演出ボタンの操作が指示される演出が実行され易くなる構成が考えられる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明の遊技機は、遊技に係る制御を実行する遊技制御手段と、遊技者に有利な特別遊技(ボーナス状態)を実行するか否かを決定する特別遊技決定手段(内部抽選処理)と、特別遊技を実行しないことが決定された遊技より特別遊技を実行することが決定された遊技で実行され易い特定演出(発展演出)を含む各種の演出を実行可能な演出実行手段(液晶表示装置30等)と、特別遊技決定手段により特別遊技を実行することが決定されると、特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、遊技者により操作される操作手段と、操作手段の操作態様を指示する指示手段(液晶表示装置30等)と、を備え、遊技制御手段は、特別遊技を実行しないことが決定された遊技において、特定演出が実行される可能性を示唆する煽り期間を設定可能であるとともに、特別遊技の終了後、所定期間において、操作手段の操作態様を指示手段に指示させ、所定期間は、特別遊技が終了した際に開始される第1期間と、第1期間が終了した後の第2期間とからなり、第1期間では第2期間よりも、相対的に短い煽り期間が設定され易く、指示手段は、第1期間における煽り期間においても操作手段の操作態様を指示可能であり、第1期間における煽り期間において指示手段による指示に従い遊技すると、当該煽り期間において使用される遊技媒体の個数に対する当該煽り期間において獲得される遊技媒体の個数の割合の平均は10割未満であることを特徴とする。
以上の構成によれば、特別遊技が終了した直後の第1期間では、第1期間が終了した後の第2期間より、煽り期間が短くなり易い。したがって、特別遊技が連チャンしたにも拘らず遊技者の遊技に対する意欲を向上させることができない上述の不都合が抑制される。