以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。すなわち、透視窓3は、各リールに配列された図柄のうち連続する3つの図柄を、上段、中段、および下段各々の位置において視認可能に構成されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号20の図柄)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号19の図柄)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18の図柄)」、「黒BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号17の図柄)」、「星(たとえば、左リール2Lの領域番号14の図柄)」、「ブドウ(たとえば、左リール2Lの領域番号13の図柄)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号10の図柄)」、「白BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号6の図柄)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号5の図柄)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号1の図柄)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスともいう)であることに応じて「2」が定められて、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態(以下、一般遊技あるいは一般遊技状態ともいう)であることに応じて「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)の対応するラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、入賞ラインL1〜L4の4種類が入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL2は、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL3は、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL4は、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。なお、入賞ラインは、L1〜L4に示すラインに限らず、たとえば各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨るラインなどを含むものであってもよい。
ビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の一般遊技状態であるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。ビッグボーナスおよびレギュラーボーナスであるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL2〜L4が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。
なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、12枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化された入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、日時を計時するためのリアルタイムクロック50(以下、RTC50という)、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。メイン制御部41からのコマンドを取得したときに、当該コマンドをバッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御される場合には残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる種類の初期化を行なう。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図6に示すように、メイン制御部41により、通常遊技状態、再遊技役の当選確率が通常遊技状態よりも向上されるRT1〜RT3および内部中RT、および所定枚数払出されるまで小役の当選確率が向上されるビッグボーナスやレギュラーボーナスのうち、いずれかに制御される。また、本実施の形態におけるスロットマシンは、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
図5を参照して、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBBとも称する)と、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBとも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインのいずれかに「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3のいずれかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、361枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、241枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBは、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−星7」あるいは「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの入賞役に4回入賞することを条件として終了する。
図6に示すように、BB1〜BB3およびRBのいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高確率となる。また、図6に示すように、BB1〜BB3やRBが終了した後は、RT1に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRBを構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選しているときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、1枚役、ブドウ、メロン1〜メロン4、イチゴが含まれる。なお、小役も、BB1〜3などと同様に、入賞ラインのいずれかに、図5に示す図柄の組み合わせが揃ったときに、当該図柄の組み合わせに対応する小役の入賞が発生したことになる。
小役のうち1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。1枚役は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。1枚役を構成する図柄(「星」、「黒BAR」、「黒7」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちブドウは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。ブドウを構成する図柄(「ブドウ」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロン1は、中リール2Cの「メロン」の図柄が有効な入賞ラインに停止表示されることにより、左リール2Lおよび右リール2Rの図柄との組合せに関わらず、入賞が発生し得る入賞役といえる。
メロン1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。メロン1を構成する図柄(たとえば、「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、メロン2〜4について説明する。メロン2は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−白7−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン3は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン4は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、メロン2〜4各々を構成する図柄は、少なくとも、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてメロン2〜4のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選しているメロン2〜4のうち当選しているメロンに入賞することはない。
しかしながら、メロン2〜4は、後述するように、ビッグボーナス中を除いて、常にメロン1と同時に抽選対象役として読み出されて当選する。このため、メロン2〜4に当選しているときには、ビッグボーナス中を除いて、メロン1を入賞させることができる。
メロン1の図柄組合せが入賞ラインL2上に停止した出目を転落出目ともいう。すなわち、転落出目とは、中リール2Cの「メロン」が上段に停止、あるいは「メロン−黒BAR−メロン」が入賞ラインL2上に停止することにより、メロン1入賞を発生させる出目をいう。
図6に示すように、RT1〜RT3のいずれかにおいて転落出目となった後は、通常遊技状態に制御される。内部中RTにおいて転落出目となっても、通常遊技状態に制御されない。また、通常遊技状態において転落出目となっても、当該通常遊技状態への制御が維持される。
また、中リール2Cの「メロン」が中段に停止することにより入賞ラインL1にメロン1の図柄組合せが停止してメロン1に入賞しかつ12枚払出となる出目を、チャンス出目ともいう。
小役のうちイチゴは、当選していてもストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。イチゴを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
遊技者は、一般遊技状態中であってATに制御されていないときには、当該イチゴ入賞させるための操作手順で停止操作することにより、イチゴの取りこぼしを防止できる。
次に、ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときに払出されるメダルの枚数について説明する。ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞すると、当該入賞したゲームが開始されたときの遊技状態および入賞ライン数に応じた枚数分のメダルが払い出される。
一般遊技状態においてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、4枚メダルが払い出される。一方、一般遊技状態と異なるボーナスにおいてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、8枚メダルが払い出される。
なお、入賞ラインL1、L3、L4は、中リール2Cの中段において交差している。また、メロン1の「any−メロン−any」は、中リール2Cの停止図柄のみより入賞が発生し得る。このため、メロン1は、複数の入賞ラインにおいて発生し得る入賞役といえる。このため、メロン1の「any−メロン−any」が停止されることによりメロン1に入賞したときには、入賞ライン数に応じた枚数のメダルが払い出される。たとえば、中リール2Cの「メロン」が中段に停止されたときには、一般遊技状態において入賞ラインL1、L3、L4において入賞することになるため4×3=12枚メダルが払い出され、ボーナスにおいて入賞ラインL3、L4において入賞することになるため8×2=16となり払出上限の12枚メダルが払い出される。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜リプレイ11が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。なお、再遊技役も、その他の入賞役と同様に、入賞ラインのいずれかに、図5に示す図柄の組み合わせが揃ったときに、当該図柄の組み合わせに対応する再遊技役の入賞が発生したことになる。なお、再遊技役も、その他の入賞役と同様に、入賞ラインのいずれかに、図5に示す図柄の組み合わせが揃ったときに、当該図柄の組み合わせに対応する再遊技役の入賞が発生したことになる。
リプレイ1(通常リプレイ)を構成する図柄(「バナナ」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ2を構成する図柄(「バナナ」、「メロン」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、通常遊技状態においてリプレイ2に入賞した後は、通常遊技状態よりもリプレイ当選確率が向上したRT2に制御される。このため、リプレイ2は、以下では昇格リプともいう。後述するように、リプレイ2は、RT1における内部抽選においては当選しないように設定されており、通常遊技状態における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、RT1においてはリプレイ2に入賞しない。その結果、RT1から直接RT2に制御されないように構成されており、通常遊技状態に制御された後、リプレイ2に入賞することにより、RT2に制御されるように構成されている。
なお、通常遊技状態以外の遊技状態(たとえば、RT1)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)でリプレイ2について抽選して当選し得るようにし、通常遊技状態以外の遊技状態からもRT2に制御されるように構成してもよい。
リプレイ3を構成する左図柄および中図柄(「バナナ」)は、左リール2Lおよび中リール2C各々において5コマ以内に配置されており、リプレイ3を構成する右図柄(「白7」および「イチゴ」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ3については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、RT2においてリプレイ3に入賞した後は、RT2よりもリプレイ当選確率がさらに向上したRT3に制御される。このため、リプレイ3は、以下では突入リプともいう。後述するように、リプレイ3は、通常遊技状態、およびRT1における内部抽選においては当選しないように設定されており、RT2における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、通常遊技状態、およびRT1においてはリプレイ3に入賞しない。その結果、通常遊技状態、およびRT1から直接RT3に制御されないように構成されており、RT2に制御された後、リプレイ3に入賞することにより、RT3に制御されるように構成されている。
なお、RT2以外の遊技状態(たとえば、通常遊技状態、およびRT1)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)でリプレイ3について抽選して当選し得るようにし、RT2以外の遊技状態からも有利RTに制御されるように構成してもよい。
RT3へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか転落出目停止あるいは転落リプ入賞発生となるまでの間、当該RT3への制御が維持される。RT3へは、通常遊技状態において昇格リプを入賞させ、さらにRT2において突入リプを入賞させなければ制御されない。このことから、RT3に制御されたときには、後述するAT中に制御されておりナビ演出が実行されていた可能性が高い。AT中でありナビ演出が実行されている場合には、このナビ演出から特定される操作手順で操作することにより、RT2やRT3に制御されている場合に当該RT2やRT3から通常遊技状態へ制御されてしまう転落出目の停止や転落リプ入賞が発生してしまうことを回避することができる。しかし、AT中であっても、操作ミスなどにより遊技者が誤った手順で操作してしまった場合には、転落出目の停止や転落リプ入賞が発生する虞があり、この場合にRT3やRT2から通常遊技状態へ制御されてしまう。本実施の形態におけるスロットマシンでは、AT中でありながら転落出目の停止や転落リプ入賞が発生することにより通常遊技状態に転落した後(通常遊技状態からRT2に制御された後を含む)においても、後述するようにATゲーム数は減算される。しかし、AT中でありながら転落出目の停止や転落リプ入賞が発生することにより通常遊技状態に転落した後(通常遊技状態からRT2に制御された後を含む)においても、通常遊技状態に転落するまでのAT+RT3であるART中と同様の条件成立によりAT抽選が行なわれて、ATゲーム数が上乗せされることに対する期待感を抱かせることができる。
リプレイ4を構成する図柄(「メロン」「イチゴ」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ4については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図6に示すように、RT2においてリプレイ4に入賞したときには、通常遊技状態に制御される。このため、リプレイ4は、以下では転落リプともいう。
リプレイ5は、黒BARの3つ揃いであるため、リプレイ5をBARリプともいう。また、リプレイ6〜11は、各々、黒BARが2つ揃い、すなわち黒BARがテンパイ状態となるため、テンパイリプa〜テンパイリプfともいう。
リプレイ5〜11各々を構成する図柄は、少なくとも1以上のリールにおいて、5コマ以内に配置されていない図柄を含む。このため、内部抽選においてリプレイ5〜11のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L〜8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞しない。
しかし、リプレイ5〜11は、各々、他のリプレイと同時に当選するため、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず、当選しているいずれかのリプレイを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、リプレイ5〜11は、原則として、当選しても入賞させることができない場合も生じるが、いずれかのリプレイを入賞させることができる役といえる。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図7および図8を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図7および図8においては、各々、左2列により、“抽選対象役の名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図7および図8では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「413」が設定されている抽選対象役(図7の通常遊技状態などにおける弱イチゴ1)の当選確率は、413/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図7は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。遊技状態が、通常遊技状態およびRT1〜RT3のうちいずれかであるときには、弱イチゴ1、弱イチゴ2、弱イチゴ3、弱イチゴ4、強イチゴ1、強イチゴ2、強イチゴ3、強イチゴ4、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、12枚メロン2、12枚メロン3、12枚メロン4、弱ブドウ1、弱ブドウ2、弱ブドウ3、弱ブドウ4、強ブドウ1、強ブドウ2、強ブドウ3、強ブドウ4、1枚役1、1枚役2、1枚役3、1枚役4、RB、BB3、BB2、BB1が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
弱イチゴ1とは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ2とは、イチゴ+RBを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ3とは、イチゴ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ4とは、イチゴ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ1とは、イチゴ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ2とは、イチゴ+1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ3とは、イチゴ+1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ4とは、イチゴ+1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。その他の抽選対象役についても同様に、図7に示されるように、各々対応する一あるいは複数の入賞役が読み出される。
遊技状態が内部中RTであるときには、弱イチゴ1、強イチゴ1、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、弱ブドウ1、強ブドウ1、1枚役1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図8は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。遊技状態が、通常遊技状態であるときには、通常リプレイ、押し順昇格リプレイ1、押し順昇格リプレイ2、押し順昇格リプレイ3、押し順昇格リプレイ4、押し順昇格リプレイ5、押し順昇格リプレイ6、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
通常リプレイとは、通常リプを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ1とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ2とは、通常リプ+昇格リプ+突入リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ3とは、通常リプ+昇格リプ+転落リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ4とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプa+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ5とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプb+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ6とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプc+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。その他の抽選対象役についても同様に、図8に示されるように、各々対応する一あるいは複数の入賞役が読み出される。
遊技状態が、RT1、RT3、および内部中RTのいずれかであるときには、通常リプレイ、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
遊技状態がRT2であるときには、通常リプレイ、押し順維持リプレイ1、押し順維持リプレイ2、押し順維持リプレイ3、押し順維持リプレイ4、押し順維持リプレイ5、押し順突入リプレイ1、押し順突入リプレイ2、押し順突入リプレイ3、押し順突入リプレイ4、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
また、図示を省略するが、BB中におけるRBであるときには、イチゴ、BB強イチゴ、12枚メロン1、BBメロン、8枚メロンが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。ここで、イチゴとは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BB強イチゴとは、イチゴ+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン1とは、メロン1+ブドウ+イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BBメロンとは、メロン3+メロン4+ブドウ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。8枚メロンとは、メロン1を読み出す抽選対象役をいう。また、遊技状態が非BB中におけるRBであるときには、イチゴ、左メロン、中右メロン、12枚メロン1、強ブドウ1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。左メロンとは、メロン1+メロン3+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。中右メロンとは、メロン1+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなるように設定されている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
また、RB、BB2、およびBB3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴ1〜4当選時と強イチゴ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱ブドウ1〜4当選時と強ブドウ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
一般遊技状態においては、図7に示すように、押し順メロン1〜押し順メロン5各々が「2305」に設定されており、押し順メロン1〜押し順メロン5のいずれかが2305×5/65536=11525/65536の確率で当選するように、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
次に、図8の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役の当選確率を比較する。通常遊技状態においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「2734」が、押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかが読み出されるときの判定値数として「1020」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、通常遊技状態においていずれかのリプレイに当選する確率は、8980/65536となる。また、通常遊技状態からRT2に昇格させる可能性のある押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選する確率は、1020×6/65536=6120/65536となる。
RT1においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「8856」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT1においていずれかのリプレイに当選する確率は、8982/65536となる。なお、RT1においては、RT2やRT3に移行させるための昇格リプや突入リプに当選しないように設定されている。
RT2においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「715」が、押し順維持リプレイ1〜5のいずれかが読み出されるときの判定値数として「6586」が、押し順突入リプレイ1〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「3500」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT2においていずれかのリプレイに当選する確率は、47771/65536となる。また、RT2から通常遊技状態に転落させる可能性のある押し順維持リプレイ1〜5および押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選する確率は、(6586×5)+(3500×4)/65536=46930/65536となる。また、RT2からRT3に突入させる可能性のある押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選する確率は、3500×4/65536=14000/65536となる。
RT3においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「47836」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT3においていずれかのリプレイに当選する確率は、47962/65536となる。
内部中RTにおいては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「17000」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT3においていずれかのリプレイに当選する確率は、17126/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、いずれかのリプレイに当選する確率が、RT2、RT3、および内部中RTであるときに、通常遊技状態、RT1であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT2、RT3、および内部中RTは、通常遊技状態、RT1であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT2では、リプレイの当選確率が高くなるものの転落リプの当選確率も高くなる。また、メロン1に当選しているときには、転落出目と成り得る。このため、後述するATに制御されていないときには当該RT2を維持させること、および突入リプを入賞させてRT3に制御させることが困難となるように構成されている。一方、RT3は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか転落出目となるまで当該RT3への制御が維持される。このため、RT3は、RT2よりも有利な遊技状態であるといえる。
また、内部中RTであるときには、RT3などであるときよりも後述するようにリール制御においてボーナスよりも優先的に引き込まれるリプレイの当選確率が低くなるように設定されているため、RT3であるときと同じリプレイの当選確率が設定されている場合と比較して、当選しているボーナスを入賞させることができる割合を高めることができる。
BB中におけるRBであるときには、メロン1入賞することとなる12枚メロン1の判定値数が高確率で当選するように判定値数が設定されている。また、いずれの入賞役にも当選しないはずれについても、「12」に設定されており、極めて低い確率で生じる。また、非BB中におけるRBであるときには、メロン1を含む左メロンおよび中右メロンの判定値数が各々高確率で当選するように設定されている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、たとえば、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。すなわち、停止制御テーブルにより、リールの領域番号に対応する図柄毎に、当該図柄が停止基準位置(下段)を通過しているときにストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数を特定することができる。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号(たとえば下段の図柄)を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、押し順昇格リプレイ1など)には、図9〜図11に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つの左リール2L〜右リール2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図9は、押し順昇格リプレイ1〜6のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。たとえば、押し順昇格リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順昇格リプレイ2〜6のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順昇格リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプを入賞させてRT2に昇格させるための操作手順として、当選している押し順昇格リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、通常遊技状態において押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したとしても、当選している押し順昇格リプレイの種類を特定することができない限り、1/6の確率でしか昇格リプを入賞させてRT2に制御させないようにすることができ、5/6の確率で通常リプを入賞させて通常遊技状態が維持されるように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT2に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT2に制御されるように制御することができる。
図10は、押し順維持リプレイ1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。たとえば、押し順維持リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順維持リプレイ2〜5のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順維持リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプを入賞させてRT2を維持させるための操作手順、および転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落させるための操作手順として、当選している押し順維持リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2において、押し順維持リプレイのいずれかに当選したときには、当選している押し順維持リプレイの種類を特定することができない限り、1/5の確率でしか昇格リプを入賞させて当該RT2を維持できず、4/5の確率で転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落するように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、運良くRT2に制御されていても転落リプに入賞し易くして極力当該RT2が維持されないように制御しつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させて当該RT2を意図的に維持させることができるように制御することができる。
図11は、押し順突入リプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。たとえば、押し順突入リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順突入リプレイ2〜4のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順突入リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、突入リプを入賞させてRT3に突入させるための操作手順、および転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落させるための操作手順として、当選している押し順突入リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2において、押し順突入リプレイのいずれかに当選したときには、当選している押し順突入リプレイの種類を特定することができない限り、1/4の確率でしか突入リプを入賞させてRT3に突入させることができず、3/4の確率で転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落するように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、突入リプに入賞し難くして極力RT3に制御されないようにし、運良くRT2に制御されていても転落リプに入賞し易くして極力当該RT2が維持されないように制御しつつ、ATに制御されているときには、突入リプに入賞させてRT3に制御されるように制御することができる。
また、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときには、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、入賞ラインL1〜L4およびリール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨る下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
また、BARリプレイに当選したときには、引込可能コマ数の範囲内で、「黒BAR」を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させてBARリプを入賞させるリール制御を行なうとともに、BARリプを入賞させることができない場合には、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときと同様に、入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合(イチゴ+1枚役など)には、払出枚数が多い小役が払出枚数の少ない小役よりも優先的に入賞ラインに引き込むリール制御が行なわれる。
複数種類の小役が同時に当選している場合として、たとえば押し順メロン1〜5のいずれかに当選している場合には、図12に示すように、当選している押し順メロンの種類および操作手順に応じて、異なるリール制御が行なわれる。
図12は、押し順メロン1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。たとえば、押し順メロン1が当選したときには、順押しとなる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。すなわち、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止してチャンス出目となるため、メダルが12枚払い出されるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止して転落出目となるため、メダルが4枚払い出されるに留まり、さらにRT1〜RT3のいずれかであったときには通常遊技状態に制御されてしまう。また、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」を上・中・下段のいずれかに停止させるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、対応するリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。
押し順メロン2〜5のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順メロンの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させてチャンス出目となる制御を行ないメダルを12枚払い出し、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止させて転落出目となる制御を行ないメダルを4枚払い出しかつRT1〜RT3のいずれかであるときには通常遊技状態に制御させる。
このように、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順、および有利なRT2やRT3への制御を維持するための操作手順として、当選している押し順メロンの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときには、当選している押し順メロンの種類を特定することができない限り、1/5の確率でしか入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、4/5の確率で中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL2にのみ停止させてメダルが4枚しか払い出され、かつ有利なRT2やRT3への制御を維持できないように構成されている。これにより、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときに、後述するATに制御されていないときには極力4枚しかメダルが払い出されずかつ有利なRT2やRT3への制御を維持させないようにし、ATに制御されているときには意図的に入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させることを可能にし、12枚メダルが払い出されかつ有利なRT2やRT3への制御を維持させるように制御することができる。
また、12枚メロン1〜4のうちいずれかに当選したときには、操作手順に関わらず、中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止させるとともに、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、メダルを12枚払い出させるリール制御を行なう。なお、図12において、メダルを12枚払い出させる押し順以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cについて「メロン」を上段に停止させるリール制御を行なうものであればよく、たとえば、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」については、上・中・下段のいずれかに停止させるものであってもよい。これにより、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」の停止位置から、押し順が正解しているか否か、メダルを12枚払い出させるか否かを特定不能にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、弱イチゴ1〜4、強イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4、および強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。たとえば、弱イチゴ1〜4あるいは弱ブドウ1〜4のうちいずれかが当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL2〜L4のうちいずれかに停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力上段または下段に停止させる制御を行なう。
これに対し、強イチゴ1〜4あるいは強ブドウ1〜4が当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL1に停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力中段に停止させる制御を行なう。
図7を用いて説明したように、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されており、また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。
このため、イチゴあるいはブドウに入賞したときの左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が、上段または下段に停止しているときよりも、中段に停止しているときの方が、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、図7を用いて説明したように、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
このため、左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が中段に停止してイチゴやブドウに入賞したときであっても、イチゴに入賞しているときの方がRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
次に、非BB中のRBにおいて左メロンおよび中右メロンのうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。たとえば、左メロンが当選しているときにおいて、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、左メロンが当選したときに、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
また、中右メロンが当選しているときにおいて、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、中右メロンが当選したときに、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
このように、非BB中のRBにおいて、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順として、左メロンに当選しているときと中右メロンに当選しているときとで、異なる操作手順が設定されている。このため、左メロンに当選しているのか中右メロンに当選しているのかを特定することができない限り、1/2の確率でしか入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、1/2の確率で入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルが8枚しか払い出されないように構成されている。一方、非BB中のRBは、4回入賞することにより終了する。このため、非BB中のRBにおける操作手順によって、当該RBにおける純増枚数を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
BB中におけるRBにおいて、抽選対象役のいずれかに当選したときには、抽選対象役に含まれる入賞役の図柄組合せを入賞ライン上に引込可能コマ数の範囲内で引き込み停止させるリール制御が行なわれる。その際、抽選対象役に含まれる入賞役の図柄組合せを、入賞ラインL2上よりも、入賞ラインL3またはL4上に優先して停止させるリール制御が行なわれる。このため、入賞役の図柄組合せは、入賞ラインL2上よりも、入賞ラインL3またはL4上に優先して停止され、当該図柄組合せのうち中リール2Cの図柄については上段よりも中段に停止されることになる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。内部抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、内部抽選処理では、BB1〜BB3およびRBのいずれかに当選したときに、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。通常時においては、リールモータ32L、32C、32Rを通常態様で回転駆動させる。本実施の形態では、通常態様として、リールモータ32L、32C、32R各々を、同時にかつ所定速度に到達するまで所定の加速度で回転駆動させる。これにより、通常態様で回転駆動されたときには、左、中、右すべてを同時にかつ所定の加速度で回転開始することができる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、操作されたストップスイッチに対応するリールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチが操作されたか否かに関わらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜BB3およびRBのうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、通常遊技状態における入賞判定処理において、昇格リプに入賞したと判断されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。また、RT2における入賞判定処理において、突入リプに入賞したと判断されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。また、RT2における入賞判定処理において、転落リプに入賞したと判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。また、入賞判定処理において、RT1〜RT3のいずれかにおいて、メロン1が転落出目の態様で入賞したと判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1フラグの値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT1〜RT3のいずれであるか、通常遊技状態であるか、内部中RTであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT1〜RT3、内部中RT、通常遊技状態、ボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果として停止した図柄を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブル、すなわち図3の各リールにおける図柄配列を特定するための配列特定テーブルが予め記憶されており、この配列特定テーブルを参照して、リール停止コマンドに含まれる情報から対応するリールに停止した図柄を特定するための停止図柄特定処理を行ない、特定された図柄が停止図柄テーブルに登録される。これにより、リール2L〜2R各々について、表示結果として停止された図柄を特定することができる。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態等に応じて演出状態をATなどの遊技者にとって有利度合いが高い状態に制御するための演出状態制御処理、遊技状態等に応じて遊技演出やナビ演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
演出状態制御処理のAT抽選において獲得したATゲーム数は、一のタイミングで報知されるかあるいは分割して複数のタイミングに分けて報知される。ATゲーム数が報知されるとATへの制御が開始される。ATへの制御は、ナビ演出にしたがってRT3への移行契機である押し順突入リプレイに当選した次のゲームから獲得したATゲーム数消化するまで維持される。なお、AT+RT3であるARTにおいて転落出目停止や転落リプ入賞発生により通常遊技状態に制御された後においても、ATゲーム数が残存している場合には、当該ATゲーム数を消費するまでATへの制御が継続され、残りのATゲーム数に応じて行なわれるナビ演出にしたがって停止操作することにより再びARTに制御可能となる。ART中においてもAT抽選が行なわれる。また、ART中から通常遊技状態に制御(転落)されてから再びARTに制御されるまでの間(AT+通常中、AT+RT2中)においても、転落するまでのART中と同様に、AT抽選が行なわれる。以下に、ATに関する処理について説明する。
[AT抽選処理]
サブ制御部91は、演出状態制御処理に含まれるAT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行なう。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。AT抽選では、ATに制御するか否か、およびATに制御可能となるゲーム数を示すATゲーム数が決定される。決定されたATゲーム数を特定するための情報は、RAM91cの所定領域において記憶される。RAM91cの所定領域における記憶情報から、ATゲーム数が0であるときには、決定されたATゲーム数を特定するための記憶情報に更新され、ATゲーム数が1以上であるときには、該ATゲーム数に対して決定されたATゲーム数を加算したゲーム数を特定するための記憶情報に更新される。ATには、ATゲーム数を消化する間制御され、当該AT中において後述するナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたATゲーム数が多いゲーム数である程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
図13は、AT抽選を実行する契機となるAT抽選条件の一例を説明するための図である。また、図14は、AT抽選条件成立時のAT抽選の一例を説明するための図である。また、図15は、AT抽選で参照されるテーブルの一例を説明するための図である。図16は、優遇期間に移行するか否かの優遇期間移行抽選で参照されるテーブルの一例を説明するための図である。優遇期間とは、AT当選する確率および獲得することを期待できるATゲーム数の期待値が大きく遊技者にとって有利な期間をいう。
AT抽選条件は、図13に示すように、第1〜第4の条件が設定されている。AT抽選は、AT抽選条件が成立することにより行なわれる。以下では、ATゲーム数を獲得しておらずAT中でないときにAT抽選で当選することをAT初当りあるいは初当りといい、すでにATゲーム数を獲得しているときにAT抽選で当選することを上乗せ当選という。上乗せ当選したときには、決定されたATゲーム数が上乗せ加算される。
第1のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、ブドウおよびイチゴのいずれかに当選している当選状況(ボーナスと同時当選している当選状況を含む)、あるいは図8で示したBARテンパイリプレイ1〜4のいずれかに当選している当選状況となることにより成立する。なお、第1のAT抽選条件は、所定の当選状況となることにより成立するものに限らず、たとえば、入賞ラインL1においてブドウあるいはイチゴが入賞(すなわち中段においてブドウあるいはイチゴ入賞)することや、入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかにおいて「黒BAR」が2つ揃ってBARリプがテンパイすることにより成立するものであってもよい。
第1のAT抽選条件成立時におけるAT抽選は、設定されているモードの種類に応じたテーブルを参照して実行される。モードの種類によって、AT抽選でATに制御すると決定する確率、およびATゲーム数の振分率が特定される。本実施の形態では、モードAとモードBとが設けられており、たとえばデモ演出中において、遊技者がストップスイッチ8L〜8RやMAXBETスイッチ6などの操作手段を操作することにより、操作選択可能に構成されており、当該操作選択に応じた種類のモードにサブ制御部91により制御される。
なお、モードは、モードAおよびモードBの2種類に限らず、3種類以上設けられているものであってもよく、また、遊技者によって選択可能に構成されているものに限らず、サブ制御部91側において乱数などを用いた抽選によってランダムに決定されるものであってもよい。
また、たとえば、ボーナスのうちBB1が終了した後から50ゲーム消化する間に亘りモードBに制御され、50ゲーム消化した後においてはモードAに制御し、当該モードAであるときに所定条件が成立することにより、乱数などを用いてモードBに制御するか否かをランダムに決定するためのモード抽選が行なわれ、当該モード抽選でモードBに制御すると決定されたときには以後30ゲーム消化する間に亘りモードBに制御され、モードBが終了した後は、再びモードAに制御される。サブ制御部91は、所定のモード設定処理を行なうことにより、成立条件に応じて、いずれかのモードに制御するものであってもよい。なお、モードB中であるときにボーナス当選したときには、当該モードBにおいて消化したゲーム数および当選したボーナスの種類に関わらず、当該ボーナス終了後から50ゲーム消化する間に亘りモードBに制御されるようにしてもよい。また、モードは、RTCによって計時される日時に基づき、設定されるようにしてもよい。
図14(a)を参照して、第1のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、モードAであるときに図15(a)に示す第1テーブルが参照され、モードBであるときに図15(b)に示す第2テーブルが参照される。
第1テーブルが参照されたときには、図15(a)に示すように、50%の確率でAT初当りあるいは上乗せ当選としない非当選に決定され、残り50%の確率でAT初当りあるいは上乗せ当選である当選に決定される。AT抽選で当選するときには、ATゲーム数として、20%の確率で「10ゲーム」に、12%の確率で「20ゲーム」に、7%の確率で「30ゲーム」に、5%の確率で「40ゲーム」に、3%の確率で「50ゲーム」に、1%の確率で「100ゲーム」に、1%の確率で「150ゲーム」に、1%の確率で「200ゲーム」に決定される。第1テーブルが参照されたときのAT抽選において獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は、振分率と決定され得るATゲーム数との関係から、(0.2×10)+(0.12×20)+(0.07×30)+(0.05×40)+(0.03×50)+(0.01×100)+(0.01×150)+(0.01×200)≒14.5となる。
第2テーブルが参照されたときには、図15(b)に示すように、85.8%の確率で非当選に決定され、残りの確率でAT初当りあるいは上乗せ当選である当選に決定される。AT抽選で当選するときには、ATゲーム数として、2%の確率で「30ゲーム」に、0.8%の確率で「40ゲーム」に、5%の確率で「50ゲーム」に、2%の確率で「100ゲーム」に、1.4%の確率で「150ゲーム」に、1%の確率で「200ゲーム」に、2%の確率で「250ゲーム」に決定される。
第2テーブルが参照されたときには、第1テーブルが参照されたときよりも、AT初当りあるいは上乗せ当選する可能性が低いが、AT初当りあるいは上乗せ当選したときには、ATゲーム数としてより多いゲーム数に決定される可能性が高くなり、かつ第1テーブルが参照されたときには決定されることがない「250ゲーム」に決定され得るように設定されている。また、第2テーブルが参照されたときのAT抽選において獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は、振分率と決定されるATゲーム数との関係から、(0.02×30)+(0.008×40)+(0.05×50)+(0.02×100)+(0.014×150)+(0.01×200)+(0.02×250)≒14.5となり、第1テーブルが参照されたときのATゲーム数の期待値とほぼ同じになるように設定されている。これにより、遊技者にとっての実質的な有利度合いに差を生じさせることなく、いずれのモードを選択するかといった面白みを提供することができる。なお、ATゲーム数の期待値は、第1テーブルと第2テーブルとで全く同じ値となるように設定してもよい。また、ATゲーム数の期待値は、第1テーブルおよび第2テーブルのうちいずれか一方の方が他方よりも大きくなるように、たとえば、第2テーブルの方が第1テーブルよりも大きくなるように設定されているものであってもよい。
図13に戻り、第2のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、BARリプレイに当選することにより成立する。なお、第2のAT抽選条件は、入賞ラインL1〜L4のいずれかにおいてBARリプの図柄組合せが停止して入賞することにより成立するものであってもよい。
第2のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、図14(a)に示すように、モードに関わらず、第3テーブルが参照される。第3テーブルが参照されたときには、図15(c)に示すように、必ず当選、すなわちAT初当りあるいは上乗せ当選する。第3テーブルが参照されたAT抽選では、ATゲーム数として、「10ゲーム」、「20ゲーム」、「30ゲーム」、「40ゲーム」、「50ゲーム」、「150ゲーム」、「200ゲーム」、および「250ゲーム」各々が10%の確率で決定され、残り20%の確率で「100ゲーム」に決定される。
第3テーブルが参照されたときのAT抽選において獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は、振分率と決定され得るATゲーム数との関係から、0.1×(10+20+30+40+50+150+200+250)+0.2×100≒95となる。すなわち、第3テーブルが参照された場合には、第1あるいは第2テーブルが参照されたときよりも、遊技者にとって有利な態様でAT抽選が行なわれる。このため、第2のAT抽選条件の方が、第1のAT抽選条件よりも遊技者にとって有利度合いが高いAT抽選条件であるといえる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、ボーナス以外であって内部中RT以外の遊技状態であるか否かを特定し、内部当選コマンド(AT抽選条件を入賞により成立させる場合にはリール停止コマンド、入賞判定コマンド)に基づき、第1あるいは第2のAT抽選条件が成立したか否かを特定する。
図13に戻り、第3のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときであって、優遇期間においてゲームが開始される毎に成立する。なお、第3のAT抽選条件は、優遇期間において毎ゲーム成立するものに限らず、優遇期間において、所定の入賞役の当選あるいは入賞したときや、所定の抽選で当選したときなどに成立するものであってもよい。
優遇期間には、優遇期間に移行させるか否かの優遇期間移行抽選で当選すると、所定ゲーム数(たとえば、10ゲーム)消化するまでの間に亘り移行される。優遇期間移行抽選は、第1のAT抽選条件が成立したがAT抽選で当選しなかったときにおいて、図16に示す優遇期間移行抽選テーブルを参照して抽選が行なわれる。
優遇期間移行抽選テーブルは、AT抽選で当選しなかったときの状態に応じて異なる割合で優遇期間に移行するように、優遇期間移行確率が設定(具体的には、優遇期間移行確率となるように判定値数が設定)されている。
当選しなかったときの状態が、非AT中であってかつ通常遊技状態やRT2であったときには、10%の確率で優遇期間に移行する旨が決定される。一方、非AT中であってRT3であるときや、AT中であったときには、30%の確率で優遇期間に移行する旨が決定される。このため、非当選となったときでも、そのときの状態が非AT+通常や非AT+RT2中であるときよりも、非AT+RT3中やAT中であったときの方が、高い割合で優遇期間移行抽選において当選し、所定ゲーム数(たとえば、10ゲーム)消化するまでの間に亘り優遇期間に移行される。このため、非AT+RT3中やAT中においては、優遇期間に移行されることに対する期待感を抱かせることができ、かつ優遇期間においてATゲーム数が上乗せされることに対する期待感を向上させることができる。なお、図16で示す「AT中」とは、ATに制御されている状態であればよく、メイン制御部41により制御されている遊技状態がRT3であるときのみならず、通常遊技状態やRT2である場合も含まれる。
本実施の形態における優遇期間移行抽選は、AT中であるか否かにかかわらず、第1のAT抽選条件が成立したがAT抽選で当選しなかったときであれば行なわれる例について説明したが、これに限らず、AT中であるときにのみ行なわれるようにしてもよい。たとえば、優遇期間移行抽選は、既にATゲーム数を獲得しておりATに制御されているときにおいて第1のAT抽選条件が成立したがAT抽選で当選しなかったときに行なわれるようにしてもよい。
また、本実施の形態における優遇期間移行抽選は、第1のAT抽選条件が成立したがAT抽選で当選しなかったときに行なわれる例について説明したが、これに限らず、所定の入賞役に当選や、所定入賞役に入賞など、所定条件が成立することにより行なわれるものであればよい。たとえば、優遇期間移行抽選は、ブドウ、イチゴ、BARテンパイリプレイのうちいずれかに当選(あるいは入賞)したときに行なわれるようにしてもよい。この場合、ブドウ、イチゴ、BARテンパイリプレイのうちいずれに当選(あるいは入賞)したかに応じて、つまり成立した所定条件の種類に応じて、優遇期間移行確率を異ならせるようにしてもよい。
また、本実施の形態における優遇期間移行抽選は、AT中であるか否かにかかわらず、所定条件が成立しさえすれば行なわれる例について説明したが、これに限らず、所定条件が成立したときであってもAT中であることを条件として行なわれるようにしてもよい。たとえば、優遇期間移行抽選は、既にATゲーム数を獲得しておりATに制御されているときにおいて、第1のAT抽選条件が成立したがAT抽選で当選しなかったときに行なわれるようにしてもよい。この場合においても、優遇期間移行抽選を行なう契機に応じて、優遇期間移行確率を異ならせるようにしてもよい。
優遇期間に移行されると、優遇期間において消化したゲーム数を特定するために優遇期間ゲーム数カウンタの値を1加算し、当該優遇期間ゲーム数カウンタの値が所定ゲーム数に対応するゲーム数(10)に到達することにより優遇期間を終了させる。なお、サブ制御部91は、優遇期間に移行しているときに、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドを受信したことに基づき、第3のAT抽選条件が成立したか否かを特定する。
第3のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、図14(b)に示すように、優遇期間の最終ゲーム(10ゲーム目)であるか、最終ゲーム以外のゲーム(1〜9ゲーム目)であるかに応じて、異なる割合にしたがってAT抽選が行なわれる。最終ゲームであるか否かは、前述した優遇期間ゲーム数カウンタの値に基づき特定される。
優遇期間における最終ゲーム以外のゲームであるときには、ATゲーム数として、80%の確率で「10ゲーム」に、20%の確率で「20ゲーム」に決定される。よって、優遇期間における最終ゲーム以外のゲームであるときのAT抽選において獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は、振分率と決定され得るATゲーム数との関係から、0.8×10+0.2×20≒12となる。これに対し、優遇期間における最終ゲームであるときには、ATゲーム数として、50%の確率で「10ゲーム」に、30%の確率で「20ゲーム」に、20%の確率で「30ゲーム」に決定される。よって、優遇期間における最終ゲームであるときのAT抽選において獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は、振分率と決定され得るATゲーム数との関係から、0.5×10+0.3×20+0.2×30≒17となる。
このように、優遇期間においては、ゲーム毎にAT当選し決定されたATゲーム数が加算される。また、10ゲームに亘る優遇期間に移行されることにより獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は、12×9+17=125となり、たとえば図15(c)に示す第3テーブルを参照してのAT抽選におけるATゲーム数の期待値よりも大きくなる。このため、優遇期間においては、優遇期間でないときよりも遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれる。また、優遇期間のうちでも、最終ゲームにおいては、最終ゲーム以外のゲームであるときよりもATゲーム数の期待値が大きくなるように設定されている。このため、優遇期間の最終ゲームに対する期待感を高めることができる。なお、優遇期間のうちATゲーム数の期待値が大きくなるタイミングは、最終ゲームに限らず、5ゲーム目など所定タイミング以降に設定されているものであればよい。
図13に戻り、第4のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であって、ATゲーム数が報知されているとき(ATゲーム数の減算が開始されているとき)において通常リプレイ(通常リプ単独の抽選対象役)に当選することにより成立する。つまり、第4のAT抽選条件は、AT当選してATゲーム数が報知されるまでの間においては通常リプレイに当選しても成立せず、AT当選してATゲーム数が報知された後において通常リプレイに当選することで成立する。なお、サブ制御部91は、ATゲーム数報知中に、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドに基づき通常リプレイに当選しているか否かにより、第4のAT抽選条件が成立したか否かを特定する。
第4のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、図14(c)に示すように、第4のAT抽選条件が成立したときの遊技状態が、通常遊技状態、RT2、およびRT3のうちいずれであるかに応じて、異なる割合にしたがってAT抽選が行なわれる。通常遊技状態であるときには1.19%の確率で「100ゲーム」が、RT2であるときには4.58%の確率で「100ゲーム」が、RT3であるときには0.0685%の確率で「100ゲーム」が、ATゲーム数として決定される。
第4のAT抽選条件成立の契機となる通常リプレイには、遊技状態に応じて異なる割合で当選し、かつ、通常リプレイ当選により第4のAT抽選条件が成立したときにも、遊技状態に応じて異なる割合でAT当選する。しかし、いずれの遊技状態であっても、1ゲーム当たりに第4のAT抽選条件が成立してAT抽選において獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は以下に説明するようにほぼ同じとなる。通常リプレイ(通常リプ単独の抽選対象役)に当選して第4のAT抽選条件が成立する確率は、図8に示すように、通常遊技状態において2734/65536、RT2において715/65536、RT3において47836/65536となるように設定されている。また、第4のAT抽選条件が成立したときにAT当選する確率は、図14(c)に示す通りである。
よって、1ゲーム当たりに第4のAT抽選条件が成立してAT抽選において獲得することが期待されるATゲーム数の期待値は、通常遊技状態において2734/65536×0.0119×100≒0.0496、RT2において715/65536×0.0458×100≒0.0499、RT3において47836/65536×0.000685×100≒0.0499となり、ほぼ同じとなる。このため、AT中において100ゲーム消化することにより、遊技状態に関わらず、平均的にATゲーム数が5ゲーム上乗せされることになる。これにより、ARTが終了してしまってATのみの状態になっても、上乗せゲーム数に対する期待値が変化しないので、遊技への興趣が低下することを防止できる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれるAT抽選処理により、AT抽選条件が成立したか否かが判定され、AT抽選条件が成立したときにはAT抽選が行なわれる。
サブ制御部91は、AT抽選においてAT初当りしたときに、ATに制御可能なゲーム数であって未だ報知されていないATゲーム数である未報知ゲーム数を特定するための未報知ゲーム数情報をRAM91cの所定領域に格納する。獲得したATゲーム数は、後述するゲーム数報知演出により、1回あるいは複数回に切り分けて分割して報知される。サブ制御部91は、AT初当り後、RT3への制御契機となる押し順突入リプレイに当選したゲームが終了したとき(当該ゲームにおいて突入リプ入賞してRT3に制御されたか否かにかかわらない)に、ゲーム数報知演出を開始し、すでにRT3中であるとき(AT終了後のRT3を含む)や優遇期間であるときには当該ゲームにおいてゲーム数報知演出を開始し、次ゲームからATゲーム数の減算を行なう。
サブ制御部91は、ATゲーム数を獲得すると当該ATゲーム数を特定可能な未報知ゲーム数情報を設定し、ゲーム数報知演出によりATゲーム数が報知される毎に、当該ATゲーム数分減算した未報知ゲーム数を特定するための未報知ゲーム数情報に更新する。たとえば、「50ゲーム」を獲得すると、「50ゲーム」を特定するための未報知ゲーム数情報を設定し、ゲーム数報知演出により「10ゲーム」が報知されたときに50−10の「40ゲーム」を特定するための未報知ゲーム数情報に更新され、さらに「10ゲーム」が報知されたときに40−10の「30ゲーム」を特定するための未報知ゲーム数情報に更新される。
報知されているATゲーム数が0以上でありAT中であるときに、上乗せ当選したときにも、ゲーム数報知演出により、上乗せされたATゲーム数が1回あるいは複数回に切り分けて分割して報知される。また、AT中であるときには、上乗せ当選など所定条件を満たしたときに、上乗せ当選したか否かに関わる上乗せ当選報知演出が実行され得る。サブ制御部91は、AT当選時報知処理を実行することによりゲーム数報知演出を実行するための処理を行ない、上乗せ当選報知処理を実行することにより上乗せ当選報知演出を実行するための処理を行なう。
[AT当選時報知処理]
サブ制御部91は、AT当選時報知処理を実行することにより、獲得したATゲーム数を特定可能となるように報知する。図17は、サブ制御部91により実行されるAT当選時報知処理を説明するためのフローチャートである。AT当選時報知処理は、たとえば、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態において1ゲームが開始されるとき(AT抽選処理が行なわれた後)に実行される。
AT当選時報知処理においては、S01においてAT抽選でAT初当りあるいは上乗せ当選したか否かが判定される。AT初当りあるいは上乗せ当選したか否かは、たとえば、AT抽選の結果により判定することができる。S01において、AT抽選でAT初当りも上乗せ当選もしていないと判定されたときには、AT当選時報知処理を終了する。一方、AT抽選でAT初当りあるいは上乗せ当選していると判定されたときには、S02以降においてゲーム数報知演出を設定するための処理などが行なわれる。
S02においては、今回のAT当選がAT初当りであったか否かが判定される。すなわち、非AT中においても成立し得る第1〜第3のAT抽選条件のうちいずれかが成立しAT抽選が行なわれて、当該AT抽選でAT初当りしたか否かが判定される。S02においてAT初当りしたと判定されたときには、S03において、図19(a)または(b)に示す初当り時テーブルを参照して、AT初当りにより獲得したATゲーム数を遊技者が特定可能となるまでに要する報知回数(ゲーム数)を決定する。図19は、報知回数を決定するために用いるテーブルを説明するための図である。
図19(a)および(b)は、初当り時テーブルを説明するための図である。初当り時テーブルは、ボーナス当選時に参照される図19(a)に示すテーブルと、ボーナス非当選時に参照される図19(b)に示すテーブルとを含む。図19におけるボーナス当選時には、当選後において入賞せずにボーナス当選が持ち越されている状態のみならず、AT当選契機となった入賞役と同時にボーナス当選した状態をいい、ボーナス非当選時はそれらの状態以外の状態をいう。
初当り時テーブルは、ゲームの進行状況がどのような状況であるかに応じて、報知回数を決定するための振分率が定められている。図19(a)に示すボーナス当選時の初当り時テーブルについて説明する。ゲームの進行状況が優遇期間に移行されているときには、必ず「1ゲーム」が報知回数に決定されるように、振分率が定められている。また、ゲームの進行状況がAT終了後のRT3中であるときには、70%の確率で「1ゲーム」が、15%の確率で「2ゲーム」が、10%の確率で「3ゲーム」が、5%の確率で「4ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。また、ゲームの進行状況が優遇期間でも、AT終了後のRT3中でもないときには、30%の確率で「1ゲーム」が、40%の確率で「2ゲーム」が、20%の確率で「3ゲーム」が、10%の確率で「4ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。
次に、図19(b)に示すボーナス非当選時の初当り時テーブルについて説明する。ゲームの進行状況が優遇期間に移行されているときには、必ず「1ゲーム」が報知回数に決定されるように、振分率が定められている。また、ゲームの進行状況がAT終了後のRT3中であるときには、50%の確率で「1ゲーム」が、10%の確率で「2ゲーム」が、10%の確率で「3ゲーム」が、10%の確率で「4ゲーム」が、20%の確率で「5ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。一方、ゲームの進行状況が優遇期間でも、AT終了後のRT3中でもないときには、20%の確率で「1ゲーム」が、20%の確率で「2ゲーム」が、20%の確率で「3ゲーム」が、20%の確率で「4ゲーム」が、20%の確率で「5ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。
これにより、ボーナス当選しているときには、ボーナス当選していないときよりも高い割合で、報知回数として少ないゲーム数に決定され、早い段階で獲得したATゲーム数を遊技者が特定可能となる。また、ゲームの進行状況がAT終了後のRT3中であるときには、そうでないときよりも高い割合で、報知回数として「1ゲーム」に決定されて、獲得したATゲーム数を分割することなく一のタイミングで報知することができる。また、図14(b)で示したように有利な態様でAT抽選が行なわれる(必ずATゲーム数が付与される)優遇期間では、初当り時において、複数ゲームに亘ってゲーム数報知演出が実行されることにより遊技者に煩わしさを抱かせてしまうことを防止できる。
図17に戻り、S03で報知回数が決定されると、S07に移行して決定された報知回数で、初当りにより獲得したATゲーム数を報知するためのゲーム数報知演出を設定してAT当選時報知処理を終了する。獲得したATゲーム数が「50ゲーム」で、かつ報知回数が「3ゲーム」に決定されていたときのゲーム数報知演出としては、たとえば、液晶表示器51において、1ゲーム目で「+10」といったメッセージを表示させ、2ゲーム目で「さらに10加算」といったメッセージを表示した後に「やったね! +20」といったメッセージを表示させ、3ゲーム目で「さらに30加算」といったメッセージを表示した後に「すごい! +50」といったメッセージを表示させるとともに、当該メッセージ表示に合わせて所定態様でスピーカ53、54や演出効果LED52が制御される。また、獲得したATゲーム数が「200ゲーム」で、かつ報知回数が「4ゲーム」に決定されていたときのゲーム数報知演出としては、たとえば、液晶表示器51において、1ゲーム目で「+10」といったメッセージを表示させ、2ゲーム目で「さらに10加算」といったメッセージを表示した後に「やったね! +20」といったメッセージを表示させ、3ゲーム目で「さらに30加算」といったメッセージを表示した後に「すごい! +50」といったメッセージを表示させ、4ゲーム目で「さらに150加算」といったメッセージを表示した後に「最高!! +200」といったメッセージを表示させるとともに、当該メッセージ表示に合わせて所定態様でスピーカ53、54や演出効果LED52が制御される。このようにゲーム数報知演出では、ゲーム毎に、加算分のゲーム数を表示した後、それまでに報知されたゲーム数との合計ゲーム数を表示する例について説明したが、これに限らず、加算部のゲーム数のみを表示するものであってもよく、また合計ゲーム数のみを表示するものであってもよい。
ゲーム数報知演出では、1ゲームにおいて加算される最低ATゲーム数が「10」(以下、最低ATゲーム数ともいう)に設定されている。このため、獲得したATゲーム数や報知回数によっては、最低ATゲーム数を決定された報知回数分報知できない場合が生じる。たとえば、獲得したATゲーム数が「10」であるときに報知回数が「2ゲーム」以上に決定されたときや、獲得したATゲーム数が「20」であるときに報知回数が「3ゲーム」以上に決定されたときなどである。このような場合には、報知回数が決定された後に、獲得したATゲーム数の範囲内で最低ATゲーム数報知できる回数分に報知回数を変化させたゲーム数報知演出がS07において設定される。なお、1ゲームにおいて加算される最低ATゲーム数は、「10」に設定されているものに限らず、「5」や「20」などその他のゲーム数であってもよい。
ゲーム数報知演出は、獲得したATゲーム数が50以下の場合には、報知回数にかかわらず、最終ゲームまでは最低ATゲーム数である「10」が加算報知され、最終ゲームにおいて残りのATゲーム数が加算報知されるように設定されている。また、獲得したATゲーム数が100以上の場合において、報知回数が2ゲーム以下の場合には最終ゲームまでは最低ATゲーム数である「10」が加算報知され、最終ゲームにおいて残りのATゲーム数が加算報知されるように設定されており、報知回数が3ゲーム以上の場合には、最終ゲームより1回前のゲームまでは最低ATゲーム数である「10」が加算報知され、最終ゲームより1回前のゲームで「30」が加算報知され、最終ゲームにおいて残りのATゲーム数が加算報知されるように設定されている。このため、最終的に報知される獲得ATゲーム数が、1ゲーム目や2ゲーム目など比較的初期段階のゲームにおいて加算報知されるゲーム数から特定され難くすることができる。
また、ゲーム数報知演出は、1ゲームにおいて1のATゲーム数を報知する例について説明した。しかし、ゲーム数報知演出は、獲得したATゲーム数が結果的に報知されるものであればこれに限るものではない。ゲーム数報知演出は、たとえば、1ゲームにおいて報知するATゲーム数を、当該1ゲームにおいてさらに分割して複数タイミング(たとえば、第1停止時、第2停止時、第3停止時、次ゲームの賭数設定時など)に分けて報知するようにしてもよい。
1ゲーム内の複数タイミングに分けて報知するものとしては、当該1ゲームにおいて報知するゲーム数(たとえば50ゲーム)を、A、B、Cに分けて(たとえば、A〜Cは同じゲーム数となるものであってもよく、また段階的に大きくなるように、10、15、25となるものであってもよい)、第1停止操作がされたときにAを報知し、第2停止操作がされたときにBを報知し、第3停止操作が行なわれたときにCを報知するものであってもよい。
なお、ゲーム数報知演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者がATに制御され得るゲーム数を特定可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ゲーム数報知演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
一方、S02においてAT初当りしていないと判定されたときには、AT中にAT抽選条件が成立することにより行なわれたAT抽選で上乗せ当選したときである。すなわち、第1〜第4のAT抽選条件のうちいずれかが成立しAT抽選が行なわれて、当該AT抽選で上乗せ当選したときである。上乗せ当選したと判定されたときには、S04において、後告知フラグがセットされているか否かが判定される。後告知フラグとは、ゲーム数報知演出実行中において報知回数分の報知が行なわれるまで、つまり獲得したATゲーム数を遊技者が特定可能となるまでに、ボーナス入賞してボーナス演出が開始されることにより当該ゲーム数報知演出が途中で終了し、遊技者に対して未報知のATゲーム数が存在するときにセットされるフラグである。後告知フラグは、後述する図21のS21において、RAM91cの所定領域に設定される。
S04において後告知フラグがセットされていないと判定されたときには、S05において、図19(c)または(d)に示す上乗せ時テーブルを参照して、上乗せ当選により獲得したATゲーム数を遊技者が特定可能となるまでに要する報知回数(ゲーム数)を決定し、S07に移行して決定された報知回数に応じたゲーム数報知演出を設定してAT当選時報知処理を終了する。
図19(c)および(d)は、上乗せ時テーブルを説明するための図である。上乗せ時テーブルは、ボーナス当選時に参照される図19(c)に示すテーブルと、ボーナス非当選時に参照される図19(d)に示すテーブルとを含む。
上乗せ時テーブルは、ゲームの進行状況がどのような状況であるかに応じて、報知回数を決定するための振分率が設定されている。図19(c)に示すボーナス当選時の上乗せ時テーブルについて説明する。ゲームの進行状況が優遇期間に移行されているときには、必ず「1ゲーム」が報知回数に決定されるように、振分率が定められている。また、ゲームの進行状況がAT+通常中、AT+RT2中であるときには、70%の確率で「1ゲーム」が、15%の確率で「2ゲーム」が、10%の確率で「3ゲーム」が、5%の確率で「4ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。一方、ゲームの進行状況が優遇期間でも、AT+通常中でも、AT+RT2中でもないときには、30%の確率で「1ゲーム」が、40%の確率で「2ゲーム」が、20%の確率で「3ゲーム」が、10%の確率で「4ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。
次に、図19(d)に示すボーナス非当選時の上乗せ時テーブルについて説明する。ゲームの進行状況が優遇期間に移行されているときには、必ず「1ゲーム」が報知回数に決定されるように、振分率が定められている。また、ゲームの進行状況がAT+通常中、AT+RT2中であるときには、50%の確率で「1ゲーム」が、10%の確率で「2ゲーム」が、10%の確率で「3ゲーム」が、10%の確率で「4ゲーム」が、20%の確率で「5ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。一方、ゲームの進行状況が優遇期間でも、AT+通常中でも、AT+RT2中でもないときには、20%の確率で「1ゲーム」が、20%の確率で「2ゲーム」が、20%の確率で「3ゲーム」が、20%の確率で「4ゲーム」が、20%の確率で「5ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。
これにより、ボーナス当選しているときには、ボーナス当選していないときよりも高い割合で、報知回数として少ないゲーム数に決定され、早い段階で獲得したATゲーム数を遊技者が特定可能となる。また、ゲームの進行状況がAT+通常中や、AT+RT2中であるときには、そうでないときよりも高い割合で、報知回数として「1ゲーム」に決定されて、獲得したATゲーム数を分割することなく一のタイミングで報知することができる。また、図14(b)で示したように有利な態様でAT抽選が行なわれる(必ずATゲーム数が付与される)優遇期間では、上乗せ時においても、複数ゲームに亘ってゲーム数報知演出が実行されることにより遊技者に煩わしさを抱かせてしまうことを防止できる。
図17に戻り、S04において後告知フラグがセットされていると判定されたときには、今回獲得したATゲーム数をその後の所定タイミング(本実施の形態では、報知されているATゲーム数が0に到達するとき)において報知するために、S06において後告知ゲーム数に上乗せしてAT当選時報知処理を終了する。後告知ゲーム数は、所定タイミング(報知されているATゲーム数が0に到達したとき)において報知する未報知のATゲーム数を特定するための情報である。後告知ゲーム数は、後述する図21のS21において、RAM91cの所定領域において設定される。
AT初当りにより設定されたゲーム数報知演出は、RT3への制御契機となる押し順突入リプレイに当選したゲームが終了したとき(当該ゲームにおいて突入リプ入賞してRT3に制御されたか否かにかかわらない)に開始され、すでにRT3中であるとき(AT終了後のRT3を含む)や優遇期間であるときには当該ゲームにおいて開始される。
また、上乗せ当選により設定されたゲーム数報知演出は、ゲームの進行状況がAT+通常中、AT+RT2中であるときには報知されているATゲーム数が0になるかあるいはRT3に移行されたときに開始され、それ以外のとき(ART中や優遇期間を含む)には当該ゲームにおいて開始される。なお、上乗せ当選によりゲーム数報知演出が設定された場合でも、当該上乗せ当選により後述する上乗せ当選報知演出が設定された場合には、上乗せ当選報知演出を実行して上乗せ当選が報知された後にゲーム数報知演出が実行される。
[上乗せ当選報知処理]
図18は、サブ制御部91により実行される上乗せ当選報知処理を説明するためのフローチャートである。上乗せ当選報知処理は、たとえば、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態において1ゲームが開始されるとき(AT当選時報知処理が行なわれた後)に実行される。
上乗せ当選報知処理では、S10においてAT中であってかつ優遇期間以外の期間であるか否かが判定される。AT中でないか、あるいは優遇期間であるときには、そのまま上乗せ当選報知処理を終了する。一方、AT中であってかつ優遇期間以外の期間であると判定されたときには、S11において、図17のAT当選時報知処理におけるS05およびS07で、上乗せのゲーム数報知演出が設定されたか否かが判定される。上乗せのゲーム数報知演出が設定されていると判定されたときには、S13において、図19(e)または(f)に示す上乗せ当選報知時テーブルを参照して、ATゲーム数が上乗せされたか否かを遊技者が特定可能となるまでに要する報知回数(ゲーム数)を決定する。
図19(e)および(f)は、上乗せ当選報知時テーブルを説明するための図である。上乗せ当選報知時テーブルは、ボーナス当選時に参照される図19(e)に示すテーブルと、ボーナス非当選時に参照される図19(f)に示すテーブルとを含む。
上乗せ当選報知時テーブルは、ゲームの進行状況がどのような状況であるかに応じて、報知回数を決定するための振分率が設定されている。図19(e)に示すボーナス当選時の上乗せ当選報知時テーブルについて説明する。ゲームの進行状況がAT+通常中、AT+RT2中であるときには、50%の確率で「1ゲーム」が、25%の確率で「2ゲーム」が、15%の確率で「3ゲーム」が、10%の確率で「4ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。一方、ゲームの進行状況がAT+通常中でも、AT+RT2中でもないときには、40%の確率で「1ゲーム」が、40%の確率で「2ゲーム」が、15%の確率で「3ゲーム」が、5%の確率で「4ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。
次に、図19(f)に示すボーナス非当選時の上乗せ当選報知時テーブルについて説明する。ゲームの進行状況がAT+通常中、AT+RT2中であるときには、40%の確率で「1ゲーム」が、10%の確率で「2ゲーム」が、10%の確率で「3ゲーム」が、20%の確率で「4ゲーム」が、20%の確率で「5ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。一方、ゲームの進行状況がAT+通常中でも、AT+RT2中でもないときには、15%の確率で「1ゲーム」が、20%の確率で「2ゲーム」が、20%の確率で「3ゲーム」が、20%の確率で「4ゲーム」が、25%の確率で「5ゲーム」が、報知回数に決定されるように、振分率が定められている。
これにより、ボーナス当選しているときには、ボーナス当選していないときよりも高い割合で、報知回数として少ないゲーム数に決定され、早い段階で上乗せ当選したか否かを遊技者が特定可能となる。また、ゲームの進行状況がAT+通常中や、AT+RT2中であるときには、そうでないときよりも高い割合で、報知回数として「1ゲーム」に決定されて、上乗せ当選したか否かを分割することなく一のタイミングで報知することができる。また、図14(b)で示したように有利な態様でAT抽選が行なわれる(必ずATゲーム数が付与される)優遇期間では、上乗せ当選報知演出が無駄に実行されてしまうことを防止できる。
図18に戻り、S11において上乗せのゲーム数報知演出が設定されていないと判定されたときには、AT抽選において上乗せ当選していない場合であるが、S12において、上乗せ当選を煽るための上乗せ当選報知演出を行なうか否かの抽選(非当選時報知演出実行抽選)を行ない、非当選時報知演出実行抽選で上乗せ当選報知演出の実行に当選したか否かが判定される。非当選時報知演出実行抽選では、たとえば、予め定められた特定の当選状況となったときに乱数抽選を行なって所定確率で当選する。特定の当選状況とは、ブドウ、イチゴ、BARテンパイリプレイ1〜4、およびBARリプレイのうちいずれかに当選している状況(より具体的には、AT抽選条件のうち第1および第2のAT抽選条件を成立させる当選状況)などをいう。
非当選時報知演出実行抽選で上乗せ当選報知演出の実行に当選したと判定されたときには、S13へ移行して報知回数決定が行なわれる。一方、非当選時報知演出実行抽選で上乗せ当選報知演出の実行に当選していないと判定されたときには、そのまま上乗せ当選報知処理を終了する。S13において報知回数が決定された後は、S14において、決定された報知回数で上乗せ当選したか否かを報知するための上乗せ当選報知演出を設定して上乗せ当選報知処理を終了する。
上乗せ当選しており、かつ報知回数が「3ゲーム」に決定されていたときの上乗せ当選報知演出としては、たとえば、液晶表示器51において、3ゲームに亘って一連の連続演出(敵方キャラクタと味方キャラクタとが格闘を繰り広げるバトル演出など)が実行されて、3ゲーム目終了時にその結末として結果報知(味方キャラクタの勝利)をした後に「上乗せ当選!」といったメッセージを表示させるとともに、当該連続演出に合わせて所定態様でスピーカ53、54や演出効果LED52が制御される。また、上乗せ当選していないときにおいて報知回数が「4ゲーム」に決定されていたときの上乗せ当選報知演出としては、たとえば、液晶表示器51において、4ゲームに亘って一連の連続演出が実行されて、4ゲーム目終了時にその結末として結果報知(味方キャラクタの敗北)をした後に「上乗せ失敗!」といったメッセージを表示させるとともに、当該連続演出に合わせて所定態様でスピーカ53、54や演出効果LED52が制御される。
設定された上乗せ当選報知演出は、ゲームの進行状況がAT+通常中、AT+RT2中であるときには報知されているATゲーム数が0になるかあるいはRT3に移行されたときに開始され、それ以外のとき(優遇期間を含む)には当該ゲームにおいて開始される。以下では、ゲーム数報知演出および上乗せ当選報知演出をまとめて特定演出ともいう。
[特定演出実行中処理]
次に、特定演出が実行されているときに行なわれる処理について説明する。サブ制御部91は、特定演出の実行中において、特定演出実行中処理を実行する。特定演出実行中処理には、特定演出の実行中におけるゲーム開始時に実行される第1特定演出実行中処理と、特定演出の実行中におけるゲーム終了時に実行される第2特定演出実行中処理とを含む。
図20は、第1特定演出実行中処理を説明するためのフローチャートである。S15では、特定演出開始直後のゲームではなく特定演出開始後2ゲーム目以降のゲーム開始時で、ボーナス当選中であるか否かが判定される。なお、S15における判定対象となる当選したボーナスは、特定演出開始後2ゲーム目以降において当選したボーナスをいうが、これに限らず、特定演出開始後2ゲーム目以前において当選していたボーナスを含めた概念としてもよい。S15において、特定演出開始後2ゲーム目以降のゲーム開始時ではないと判定されたか、あるいは、ボーナス当選していないと判定されたときには、S18に移行し、設定されているゲーム数報知演出あるいは上乗せ当選報知演出のうち、当該ゲームにおける報知回数目の演出を実行するための設定を行ない、第1特定演出実行中処理を終了する。
一方、S15において、特定演出開始後2ゲーム目以降のゲーム開始時でありかつボーナス当選中であると判定されたときには、S16において、リール制御においてボーナスよりも優先して入賞ラインに引き込まれる小役や再遊技役のいずれにも当選していない非当選中であるか否かが判定される。
S16において、小役や再遊技役のいずれかに当選中であると判定されたときには、S18に移行して、設定されているゲーム数報知演出や上乗せ当選報知演出のうち、報知回数目に応じた演出を実行するための設定を行ない、第1特定演出実行中処理を終了する。一方、S16において、小役や再遊技役に非当選中であると判定されたときには、今回ゲームにおいて当選しているボーナスに入賞する可能性が高まるため、S17において、今回ゲームで設定されている特定演出により報知されるATゲーム数、および上乗せ当否の結果を報知する結果報知演出を設定し、第1特定演出実行中処理を終了する。S17では、実行中の特定演出の種類に応じた結果報知演出が設定される。たとえば、初当り当選してゲーム数報知演出が実行されていたときには、結果報知演出として獲得したATゲーム数が報知される(たとえば、50ゲーム獲得時には「やったね!+50」が表示)。また、上乗せ当選せずに上乗せ当選報知演出が実行されていたときには、結果報知演出として上乗せ非当選が報知される(たとえば、「残念!」が表示)。また、上乗せ当選して上乗せ当選報知演出が実行されていたときには、結果報知演出として上乗せ当選および上乗せATゲーム数が報知される(たとえば、50ゲーム獲得時には「上乗せ獲得!+50」が表示)。また、上乗せ当選してゲーム数報知演出が実行されていたときには、結果報知演出として上乗せATゲーム数が報知される(たとえば、50ゲーム獲得時には「やったね!+50」が表示)。
図21は、第2特定演出実行中処理を説明するためのフローチャートである。S19では、今回の終了ゲームでボーナス入賞したか否かが判定される。ボーナス入賞したと判定されたときには、ボーナス演出が開始されるため、結果が特定可能になることなく特定演出が途中で終了する。また、ボーナス入賞したと判定されたときには、S20において未報知ゲーム数が存在しているか否かが判定される。たとえば、取りこぼしが生じる小役に当選していた場合でかつ当該小役を取りこぼして当選しているボーナスを入賞ライン上に引き込みボーナス入賞した場合には、図20のS17で示した結果報知演出も実行されず(S16でNOと判定)、未報知ゲーム数が存在している場合にはS20でYESと判定され、S21において現在の未報知ゲーム数を後告知ゲーム数に設定するとともに、後告知フラグを設定して、第2特定演出実行中処理を終了する。これにより、実行中であったか、あるいは、上乗せ当選による上乗せ当選報知演出が実行中でありこれから実行される予定であったゲーム数報知演出により未報知のATゲーム数が存在している場合に、ボーナス入賞してボーナスに移行されることにより当該ゲーム数報知演出が終了あるいは実行されないことにより未報知となったATゲーム数が後告知ゲーム数に設定され、かつその旨を特定する後告知フラグが設定される。一方、S19でボーナス入賞していないと判定されたとき、およびS20で未報知ゲーム数がないと判定されたときには、そのまま第2特定演出実行中処理を終了する。
ゲーム数報知演出あるいは結果報知演出が終了して獲得したATゲーム数が報知されると、報知済のATゲーム数であってATに制御可能な残りATゲーム数を特定するための報知ゲーム数情報が更新されるとともに、次のゲーム開始時(たとえばスタートスイッチ7操作時)に報知ゲーム数情報に基づく報知ゲーム数の報知が行なわれる。報知ゲーム数情報は、RAM91cの所定領域に格納される。たとえば、初当りした結果「+50」が報知されたときには、50を特定するための報知ゲーム数情報を設定する。また、上乗せ当選して結果として「+100」が報知されたときには、報知ゲーム数情報を現在の報知ゲーム数情報から特定されるゲーム数に100を加算した値に更新する。すでに報知ゲーム数が報知されていた場合には、当該報知ゲーム数に獲得したATゲーム数が加算されたゲーム数が報知される。サブ制御部91は、ATゲーム数報知中処理を実行することにより、報知ゲーム数情報に基づいてATに制御可能な残りATゲーム数を報知する。
[ATゲーム数報知中処理]
図22は、ATゲーム数報知中処理を説明するためのフローチャートである。ATゲーム数報知中処理は、ゲームが終了したとき(たとえば、図21の第2特定演出実行中処理を終了した後)に実行される。
S25では、RT1でなく、かつ報知ゲーム数情報に基づき報知されている報知ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。S25において、RT1であるか、あるいは報知ゲーム数が0(あるいは報知されていない)であると判定されたときには、そのままATゲーム数報知中処理を終了する。一方、S25において、RT1でなく、かつ報知ゲーム数が0より大きいと判定されたときには、S26において、報知ゲーム数を1減算させたゲーム数となるように、報知ゲーム数情報を1減算更新するとともに、液晶表示器51に表示している報知ゲーム数の値を1減算表示させる。なお、前述した優遇期間に移行されているときには、報知ゲーム数情報を1減算更新しないようにしてもよい。つまり、優遇期間中は、AT抽選において有利となるものに替えてあるいは加えて、ATゲーム数が消費されないようにして、遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
本実施の形態におけるスロットマシンでは、AT中でありながら転落出目の停止や転落リプ入賞が発生することにより通常遊技状態に転落した後においても、ATへの制御を継続し、S25でYESと判定されることにより報知ゲーム数が1減算される。また、ARTから一旦通常遊技状態に制御された後においても、第1〜第3のAT抽選条件のみならず第4のAT抽選条件が成立することによりAT抽選が行なわれ、抽選結果に応じてATゲーム数が上乗せ加算される。また、ARTから一旦通常遊技状態に制御された後においても、図16に示すように、有利な態様で優遇期間移行抽選が行なわれる。
S27においては、減算後の報知ゲーム数が0であるか否かが判定される。減算後の報知ゲーム数が0であると判定されたときには、後告知フラグがセットされているか否かが判定される。後告知フラグは、前述したように図21のS21で設定されるフラグであって、ボーナス入賞などにより未報知のATゲーム数が発生したときにセットされるフラグである。S28において後告知フラグがセットされていると判定されたときには、S29において、未報知となっているATゲーム数を特定するための後告知ゲーム数を報知するための後告知演出を設定し、後告知フラグをリセットして、ATゲーム数報知中処理を終了する。これにより、報知ゲーム数が0となったときにおいて後告知フラグがセットされているときには、未報知のATゲーム数が報知され、以後もATに制御されることを報知することができる。
一方、S27において報知ゲーム数が0でないと判定されたとき、および、S28において後告知フラグがセットされていないと判定されたときには、そのままATゲーム数報知中処理を終了する。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、通常遊技状態、RT2、あるいはRT3であるときに、演出状態制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、ゲーム数報知演出などにより報知されることや図22のS26において更新される報知ゲーム数情報に基づき、報知ゲーム数が1以上であるときに、ATに制御する。
具体的に、サブ制御部91は、通常遊技状態、RT2、あるいはRT3であるときにおいて、1以上の報知ゲーム数情報が設定されているときには、ATに制御する。なお、通常遊技状態あるいはRT2においてATに制御されたときには、当該通常遊技状態およびRT2においては、1ゲーム消化しても、ATゲーム数を1減算させずに、ATに制御しナビ演出が実行可能となる。AT中における通常遊技状態において昇格リプ入賞によりRT2に制御されたときには、当該RT2においても当該ATへの制御が継続される。AT中におけるRT2において突入リプ入賞によりRT3に制御されたときには、RT3かつATであるARTに制御する。報知ゲーム数情報に基づき、報知ゲーム数が0になると、ATが終了する。報知ゲーム数が1以上の場合にボーナス入賞したときには、その後においても当該報知ゲーム数が維持されて、当該ボーナスが終了した後、通常遊技状態に制御されてからATが再び開始されて、突入リプ当選してARTに制御する契機が成立した次のゲームから報知ゲーム数の減算が開始される。なお、一旦ARTに制御された後に、操作ミスなどにより再びAT+通常中やAT+RT2中となっても、その場合には、ゲーム消化毎に報知ゲーム数が1減算される。
ATに制御されている間、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したゲームにおいて対応するナビ演出が実行される。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常遊技状態であるときには昇格リプを含む押し順昇格リプレイ1〜6をいい、RT2であるときには突入リプあるいは転落リプを含む押し順維持リプレイ1〜5、および押し順突入リプレイ1〜4をいい、RT2およびRT3であるときには押し順メロン1〜5をいう。これにより、AT中においては、意図的に当選した昇格リプ入賞、転落リプ入賞回避、突入リプ入賞、およびメロン1入賞(12枚払出)させることができる。
[遊技演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプを入賞させてRT2に制御させるための押し順(図9参照)が報知される。たとえば、押し順昇格リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順昇格リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順維持リプレイ1〜5のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプ入賞を回避させかつ昇格リプを入賞させてRT2を維持させるための押し順(図10参照)が報知される。たとえば、押し順維持リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順維持リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプ入賞を回避させかつ突入リプを入賞させてRT3に制御させるための押し順(図11参照)が報知される。たとえば、押し順突入リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順突入リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、RT2やRT3において押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメダルを12枚払いださせるための押し順(すなわちチャンス出目によりメロン1入賞させるための押し順、図12参照)が報知される。たとえば、押し順メロン1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順メロン2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作手順で操作することができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
また、サブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、遊技状態に関わらず非AT中(潜伏期間中を含む)であるときには、通常演出(たとえば、液晶表示器51に「通常中」といったメッセージを表示など)が行なわれる。また、遊技状態に関わらずAT中であるときには、特別演出(たとえば、液晶表示器51の右上領域に「残りATゲーム数」表示、あるいはART中画像であるキャラクタを表示など)が行なわれる。また、ATに制御されるとき、およびAT中であるときには、遊技状態演出として、前述したゲーム数報知演出、上乗せ当選報知演出を含む各種演出が行なわれる。
次に、ゲーム数報知演出、結果報知演出、および、後告知演出の一例について、図23を用いて説明する。図23では、AT中にAT抽選で上乗せ当選してATゲーム数として「200」獲得し、図17のS05で報知回数として「4ゲーム」に決定されてゲーム数報知演出が開始された場合について説明する。AT中であるため、液晶表示器51の右上領域に「残りATゲーム数」が表示され、図23(a)では、「残りATゲーム数」が「30ゲーム」である旨が報知されている。
ゲーム数報知演出が開始されると、1ゲーム目が開始されたときには、図20のS18において設定される1ゲーム目に応じた演出が実行される。具体的には、図23(a)に示すように、「+10」といったメッセージが表示される。
ゲーム数報知演出が開始されて2ゲーム目が開始されたときには、ボーナス当選していないか、あるいは、小役や再遊技役のうちいずれかに当選している限り、図20のS18において設定される2ゲーム目に応じた演出が実行される。具体的には、「さらに10加算」といったメッセージを表示した後に、図23(b)に示すように、「やったね! +20」といったメッセージが表示される。
図23(c)〜(e)では、ボーナス当選していないか、ボーナス当選していても小役や再遊技役に当選しておりボーナス入賞が生じなかった場合について説明する。3ゲーム目が開始されたときには、3ゲーム目に応じた演出として、「さらに30加算」といったメッセージを表示した後に、図23(c)に示すように「すごい! +50」といったメッセージが表示される。4ゲーム目が開始されたときには、4ゲーム目に応じた演出として、「さらに150加算」といったメッセージを表示した後に、図23(d)に示すように、「最高! +200」といったメッセージが表示される。なお、図23(a)〜(d)各々で報知されるゲーム数は、次ゲームが開始されるまで維持され、次ゲームが開始されたときに当該次ゲームに対応する演出か当該演出が行なわれずに残りATゲーム数に今回のATゲーム数が加算される演出が行なわれる。このため、次ゲーム開始まで当該次ゲームにおいてもATゲーム数が加算されることに対する期待感を持続させることができる。なお、残りATゲーム数は、図22のS26などで示されるように、ゲーム消化毎に1ずつ減算表示されている。
5ゲーム目が開始されると、図23(e)に示すように、図23(d)で示したゲーム数報知が終了し、残りATゲーム数のみ表示されている。ここでは、5ゲーム目が開始されたことにより、元々存在していた26ゲーム+200ゲームとなる「226」ゲームが残りATゲーム数として報知されている。
図23(f)では、3ゲーム目においてボーナス当選しておりかつ小役や再遊技役のいずれにも非当選となった場合について説明する。この場合、図20におけるS15においてYESと判定され、かつ、S16においてYESと判定される結果、S17において結果報知演出が設定される。結果報知演出が設定されると、図23(f)に示すような演出が実行される。図23(f)に示すように、3ゲーム目が開始されると、ゲーム数報知演出において最終的に報知される予定であった「最高! +200」といったメッセージが表示される。なお、次の4ゲーム目においては、図23(e)と同様に、残りATゲーム数(ここでは、227ゲーム)が報知される。
図23(g)および(h)では、図23(b)で示した2ゲーム目においてボーナス入賞した場合について説明する。前述したように、ボーナスと小役が当選していても、当選している小役が取りこぼしが生じる小役である場合には、当該小役を取りこぼして当選しているボーナスを入賞ライン上に引き込むリール制御が行なわれ得る。この場合には、結果報知演出が実行されることなく、ボーナス入賞に伴いボーナス中の演出が開始されるために、ゲーム数報知演出を含むその他の演出が途中で終了することになり、遊技者はAT抽選の結果を特定不可能となる。
このような場合には、図21のS21において後告知ゲーム数と後告知フラグが設定され、入賞したボーナスが終了した後において、既に報知済のATゲーム数に亘ってARTに制御されて当該ATゲーム数が0となったとき(図23(g))、つまり図22のS27で報知ゲーム数が0であると判定されてS28で後告知フラグがセットされていると判定されたときに、S29で後告知演出が設定される。後告知演出が設定されると、図23(h)に示すような演出が実行される。図23(h)に示すように、残りATゲーム数が0となったゲームの次ゲームが開始されると、ゲーム数報知演出において報知されなかった「復活!! +150」といったメッセージが表示される。
後告知フラグがセットされている間において、上乗せ当選して獲得したATゲーム数は、図17のS06で示したように、後告知ゲーム数に上乗せ加算される。その結果、後告知フラグがセットされたときに未報知であったATゲーム数に、当該後告知フラグがセットされている間において獲得したATゲーム数が加算されたゲーム数が、後告知演出により報知される。
本実施の形態においては、BB2、BB3、およびRBのいずれかと比較的高い確率で同時当選し得るイチゴやブドウに当選したことを条件として、所定期間(たとえば、5ゲーム)に亘り、ボーナス当選していることを煽るための演出が行なわれる。すなわち、遊技状態演出として、イチゴやブドウに当選したことを条件として所定期間に亘り、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知するボーナス報知連続演出が行なわれる。このボーナス報知連続演出は、所定期間にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてボーナス当選の有無および種類を報知するボーナス当選報知を行なう演出である。これにより、所定期間に亘って、ボーナス当選しているかもしれないことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、ボーナス当選しているか否かは、ボーナス報知連続演出における結末のみによって報知され、ボーナス報知連続演出以外のその他の演出により報知されることがないように構成されている。
図24は、ボーナス報知連続演出を設定するためのボーナス報知連続演出設定処理を説明するためのフローチャートである。ボーナス報知連続演出設定処理は、たとえば、ゲーム開始時の所定タイミング(たとえばAT抽選後)において実行される。S30では、当該ゲームにおいてボーナス報知連続演出を行なうか否かの連続演出抽選を行ない、当選したか否かが判定される。連続演出抽選では、たとえば、予め定められた所定の当選状況となったときに乱数抽選を行なって所定確率で当選する。所定の当選状況とは、イチゴやブドウのうちいずれかに当選している状況などをいう。連続演出抽選では、所定の当選状況であっても、ボーナス非当選時であるときよりもボーナス当選時であるときの方が高い確率で当選するように抽選が行なわれる。
連続演出抽選で当選していないと判定されたときには、そのままボーナス報知連続演出設定処理を終了する。一方、連続演出抽選で当選したと判定されたときには、S31において、当該ゲームにおいてATが初当りしたかあるいは上乗せ当選したかが判定される。S31において初当りかまたは上乗せ当選したと判定されたときには、S32に移行して、当該初当りかまたは上乗せ当選により開始される特定演出が終了した後に、3ゲームに亘るボーナス報知連続演出を開始するための設定を行ない、ボーナス報知連続演出設定処理を終了する。
S31において初当りも上乗せ当選もしていないと判定されたときには、S33において、すでに特定演出が実行中であるか否かが判定される。S33においてすでに特定演出が実行中であると判定されたときには、S32に移行されて3ゲームに亘るボーナス報知連続演出が設定される。一方、S33において特定演出が実行されていないと判定されたときには、S34に移行して、5ゲームに亘るボーナス報知連続演出を開始するための設定を行ない、ボーナス報知連続演出設定処理を終了する。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態では、報知回数に相当するゲーム数に亘って、獲得したATゲーム数を最終的に特定可能に報知するゲーム数報知演出や、上乗せ当選したか否かを特定可能に報知する上乗せ当選報知演出などの特定演出を実行する。特定演出を実行する期間を特定するための報知回数は、図19に示すテーブルを参照して決定される。図19に示すテーブルは、決定され得る報知回数の最大数が、ボーナス当選時では4ゲームであるのに対し、ボーナス非当選時では5ゲームとなるように定められている。また、報知回数として「3ゲーム」以下に決定される割合は、ボーナス当選時の方がボーナス非当選時よりも高くなるように定められている。また、決定され得る報知回数の平均値は、ボーナス当選時の方がボーナス非当選時よりも少ないゲーム数となるように定められている。
このため、ブドウやイチゴに当選することを契機としてAT初当りあるいは上乗せ当選した場合であって、当該ブドウやイチゴがボーナスと同時当選しているときには、ボーナスと同時当選していないときよりも高い割合で、報知回数として所定数(たとえば、4ゲーム)未満のゲーム数に決定される。つまり、初当りあるいは上乗せ当選する契機となったブドウやイチゴがボーナスと同時当選することにより、ボーナス入賞してボーナスに制御され得るために特定演出における結果(獲得ATゲーム数、あるいは上乗せ当選の有無など)が報知されないまま特定演出が途中で終了してしまう可能性が高まっているときには、ブドウやイチゴがボーナスと同時当選していないときよりも、報知回数として所定数(たとえば、4ゲーム)未満のゲーム数に決定されやすい。このため、特定演出開始時からボーナス当選しているときには、特定演出における結果が報知されるまでに必要となるゲーム数を抑えることにより消費するメダル枚数を抑えることができる。その結果、当選しているボーナスを遊技者が意図的に取りこぼすように停止操作された場合に遊技者自身に負わせてしまう不利益を低減することができる。
また、特定演出実行中にボーナス当選したときには、図20のS17で示したように、特定演出において結果が報知されるまでに要するゲーム数が少なくなるように、特定演出により特定可能となる情報を今回ゲームで報知させるように、特定演出を短縮させる。つまり、特定演出実行中にボーナス当選することにより、ボーナス入賞してボーナスに制御され得るために特定演出により特定可能に報知される情報が報知されないまま特定演出が途中で終了してしまう可能性が高まっているときには、ゲーム数が少なくなるように、特定演出における結果を今回ゲームで報知させるように特定演出を短縮させる。このため、特定演出中においてボーナス当選したときには、特定演出において結果が報知されるまでに必要となるゲーム数を抑えることにより消費するメダル枚数を抑えることができる。その結果、当選しているボーナスを遊技者が意図的に取りこぼすように停止操作された場合に遊技者自身に負わせてしまう不利益を低減することができる。
また、特定演出中にボーナス入賞した場合には特定演出を途中で終了させるため、ボーナス入賞してボーナス演出が開始された後においても特定演出を継続して実行させるものと比較して、ボーナス演出と特定演出とが同時に並行して実行されてしまうことによりゲームの進行状況がわかり難くなり遊技者の混乱を招いてしまうといった不都合や、ボーナス演出中における演出の整合を図り難くなるといった不都合の発生を防止できる。
(2) 前述した実施の形態では、図24のS32、S34で示されるように、特定演出の終了後でないときに実行するボーナス報知連続演出としては、5ゲームに亘る連続演出が設定されるのに対し、特定演出の終了後に実行するボーナス報知連続演出としては、3ゲームに亘る連続演出が設定される。このため、特定演出が実行された後、さらにボーナス報知連続演出が実行される場合における当該ボーナス報知連続演出の実行期間を短くすることができ、その結果、特定演出が開始されてからボーナス報知連続演出が終了するまでの期間を短くすることができる。
(3) 前述した実施の形態では、図24のS33に示されるように、特定演出実行中の特定期間であるときには、当該特定演出終了後にボーナス報知連続演出が開始される。また、ボーナス報知連続演出によってのみボーナス当選が報知される。これにより、特定演出実行中における特定期間において、ボーナス当選報知が規制されており、ボーナス当選報知が行なわれることがない。このため、特定演出実行中にボーナス当選しているか否かを遊技者に対して特定不能にすることができる。その結果、特定演出実行中にボーナス当選していることを知った上で意図的に当該ボーナスの入賞を発生させてしまうことを低減することができる。
(4) 前述した実施の形態では、図20のS16、S17に示すように、ボーナス当選中において、ブドウ、イチゴ、リプレイなどのボーナスよりも優先して入賞ラインに引き込むリール制御が行なわれる優先入賞役のいずれにも当選していないゲームにおいては、これらの優先入賞役のいずれかに当選していたときよりも、特定演出において結果が報知されるまでに要するゲーム数が少なくなるように、今回ゲームで結果報知演出が設定されて実行される。これにより、ボーナス入賞するまでに結果が報知される割合を高めることができる。
(5) 前述した実施の形態では、特定演出において結果が報知されるまでにボーナス入賞したときには、図21のS21において告知ゲーム数と告知フラグが設定された後、当該ボーナスが終了した後において再びATに制御され、図22のS27、S28に示されるように報知ゲーム数が0に到達する特定タイミングで、S29において後告知演出が設定されて実行され、未報知ゲーム数が報知される。これにより、獲得したATゲーム数が、特定演出が終了する所定タイミングで特定可能となる場合だけでなく、その後の特定タイミングで報知される場合もあり、特定演出中にボーナス入賞したときには特定タイミングで報知される。その結果、獲得したATゲーム数が報知されることに対する期待感を所定タイミング以降においても持続させることができる。
(6) 前述した実施の形態では、図17のS04、S06で示したように、上乗せ当選した場合であっても後告知フラグがセットされているときには後告知ゲーム数に上乗せされて、図22のS27〜S29で示すように、報知ゲーム数が0となる特定タイミングにおいてまとめて報知される。このため、ボーナス入賞した後から報知ゲーム数が0となるまでに上乗せ当選が報知されない場合でも、特定タイミングにてまとめてより多くの有利量が加算されている旨が報知されることに対する期待感を高めることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、図19で示したように、AT当選して付与されたATゲーム数を、1ゲームにおいて報知(すべて報知)するか、複数ゲームに亘り複数回に分けて報知する。また、AT当選してATゲーム数が付与されることに対する期待感が向上している優遇期間において付与されたATゲーム数については、図19(a)〜(d)に示すように、必ず1ゲームにおいて報知する。このため、ATゲーム数が複数回に分けて報知されたときには複数回AT当選してATゲーム数が複数回付与されたかのような印象を抱かせることができるとともに、優遇期間においては複数回に分けて報知されることを極力防止することにより、当該優遇期間における有利性を遊技者に体感させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。
[報知回数決定用のテーブルについて]
前述した実施の形態では、図19を参照して報知回数決定用のテーブルについて説明した。報知回数決定用のテーブルは、ボーナス当選時には、ボーナス非当選時よりも高い割合でたとえば所定数として4ゲーム未満のゲーム数に決定されるように振分率が設定されているものであれば、図19に示すものに限るものではない。たとえば、図19では、ボーナス当選時には、4ゲーム以下のゲーム数にしか決定されないが、5ゲームに決定され得るものであってもよく、また、決定され得る平均ゲーム数がボーナス非当選時よりもボーナス当選時の方が少なくなるように振分率が設定されているものであってもよい。
また、ボーナス当選時には、ボーナス非当選時よりも必ず少ない報知回数(ゲーム数)が決定されるようにしてもよい。たとえば、ボーナス非当選時には、報知回数として5以上のゲーム数から決定され得るように構成した場合には、ボーナス当選時には、報知回数として4以下のゲーム数から決定され得るように報知回数決定用のテーブルの振分率が設定されているものであってもよい。
また、図19では、ゲームの進行状況に応じて異なる振分率が定められている例について示したが、これに限らず、ゲームの進行状況にかかわらず同じ振分率が定められているものであってもよい。
[特定演出実行中にさらにATゲーム数を獲得した場合について]
前述した実施の形態では、複数ゲームに亘り特定演出が実行され得るため、当該期間においてさらにAT抽選条件が成立してATゲーム数を新たに獲得し得る。この場合、新たに獲得したATゲーム数は、実行中の特定演出の結果で報知するように特定演出のデータを書き換えるようにしてもよく、また、実行中の特定演出が終了した後の所定のタイミング(次ゲーム開始時、あるいは報知ゲーム数が0に到達したときなど)において報知するようにしてもよい。
[ゲーム数報知演出および上乗せ当選報知演出について]
前述した実施の形態におけるゲーム数報知演出および上乗せ当選報知演出などの特定演出をAT中に実行する場合は、特定演出実行期間中においてゲームを消化しても報知ゲーム数を減算しないようにしてもよく、または、報知ゲーム数以内の報知回数に決定してATが終了するまでに必ず特定演出が終了するようにしてもよい。これにより、特定演出は複数ゲームに亘り実行されるため、特定演出をAT中に実行する場合、特定演出実行中において報知ゲーム数が0に到達することによりATが終了してしまい、遊技者の混乱を招いてしまうといった不都合の発生を防止できる。
また、前述した実施の形態におけるゲーム数報知演出では、前回ゲームまでに報知された情報から特定可能となる獲得したATゲーム数よりも、今回ゲームにおいて報知された情報から特定可能となる獲得したATゲーム数の方が必ず大きくなる例について説明したが、最終的に一のATゲーム数を報知するものであれば、前回ゲームまでに報知された情報から特定可能となる獲得したATゲーム数よりも今回ゲームにおいて報知された情報から特定可能となる獲得したATゲーム数の方が小さくなる場合が生じ得るものであってもよい。また、ゲーム数報知演出により最終的に報知されるATゲーム数は、AT抽選で付与されたATゲーム数である例について説明したが、これに限らず、付与されたATゲーム数以下の所定のATゲーム数となるようにしてもよい。
[結果報知演出について]
前述した実施の形態における結果報知演出は、図20のS15〜S17で示したように、ボーナス当選中のときにのみ実行され得る例について説明したが、これに限らず、ボーナス当選していないときであっても特定演出実行中において所定条件が成立(抽選で当選、所定役当選など)することにより、結果報知演出を設定して実行するようにしてもよい。また、このような結果報知演出を実行した後に、ボーナス報知連続演出を実行するようにしてもよい。これにより、結果報知演出が実行されたとしても必ずボーナス当選しているとは限らないため、結果報知演出が実行されてから後における遊技の興趣を向上させることができる。また、結果報知演出は、小役や再遊技役のいずれにも当選していないと判定されたときに実行され得る例について説明したが、これに限らず、小役や再遊技役のいずれにも当選しておらず、かつ当選しているボーナスを構成する図柄が1のリールに停止したときや、ボーナスを構成する図柄がリール状態となったときに、結果報知演出を実行するようにしてもよい。
また、結果報知演出は、リプレイ確率が高確率となりS16においてYESと判定される割合が低いRT2やRT3中であるときよりも、リプレイ確率が高確率となっておらずS16においてYESと判定される割合が高い通常遊技状態であるときの方が低い割合で実行され得るようにしてもよい。これにより、小役や再遊技役のいずれにも当選していない状況が頻発する通常遊技状態において、特定演出が実行された場合において結果が報知されるまでに結果報知演出が実行されてしまうことが頻発してしまうことを防止できる。なお、このように構成した場合において、結果報知演出を実行しないと決定されているときであっても、小役や再遊技役のいずれにも当選しておらず、かつ当選しているボーナスを構成する図柄が1のリールに停止したときや、ボーナスを構成する図柄がリール状態となったときに、結果報知演出を実行するようにしてもよい。
また、特定演出は、ブドウやイチゴ当選時に必ず実行されるように構成し、メイン制御部41は、ブドウやイチゴ当選から特定演出が実行され得る最大ゲーム数(たとえば5ゲーム)消化するまでにボーナス入賞したときには、所定期間に亘ってゲームを進行させるための操作(たとえば、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L〜8R、MAXBETスイッチ6などへの操作)を有効に受付けないことなどにより、ゲームの進行を遅延させてフリーズ状態に制御する遅延制御を行なうようにしてもよい。また、メイン制御部41は、フリーズを発生させたときには、フリーズ発生を特定可能なフリーズコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、特定演出実行中にフリーズコマンドを受信した場合に、未だ特定演出による結果を報知していないときには当該フリーズ期間中に結果報知演出に相当する演出を実行した後、ボーナス入賞を煽る演出を実行する一方、既に特定演出による結果が報知されているときにはボーナス入賞を煽る演出を実行するようにしてもよい。これにより、ボーナス演出開始前において確実に特定演出の結果を報知することができる。
[後告知演出について]
前述した実施の形態における後告知演出は、図23(h)で示したように、1ゲームで告知ゲーム数を報知する例について説明した。しかし、これに限らず、後告知演出としては、ゲーム数報知演出と同様に、複数ゲームに亘る演出を行なった後に結果として告知ゲーム数を特定可能に報知するための演出を実行するようにしてもよく、また、告知ゲーム数を特定可能に報知するための演出を実行する前に、上乗せ当選報知演出と同様に、後告知ゲーム数の有無を特定可能に報知する演出を実行するようにしてもよい。この場合、告知演出が開始されることになる特定タイミング(報知ゲーム数が0に到達)となると、実際に後告知ゲーム数が存在するか否かに関わらず、後告知ゲーム数の有無を特定可能に報知する演出を実行するようにしてもよい。これにより、特定タイミングに到達したときに後告知ゲーム数が存在することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
[後告知ゲーム数上乗せについて]
前述した実施の形態では、後告知フラグがセットされてから特定タイミングである報知ゲーム数が0に到達するまでの所定期間において獲得した上乗せゲーム数が、図17のS04およびS06で示したように、必ず後告知ゲーム数に上乗せされて、特定タイミングで報知される例について説明した。しかし、所定期間において獲得した上乗せゲーム数については、後告知フラグがセットされていない所定期間以外の期間であるときよりも高い割合で後告知上乗せゲーム数に上乗せされるものであってもよい。すなわち、図17のS04においてYESと判定された場合に、所定確率でS05に移行されるようにしてもよい。
[特定演出の短縮について]
前述した実施の形態では、図20で示したように、ボーナス当選しているときに、特定演出を短縮させて今回ゲームで結果報知演出を設定する例について説明した。しかし、ボーナス当選しているときに特定演出を短縮させて結果を早期に報知するものであれば、今回ゲーム終了となるように短縮するものに限らず、次のゲームで終了となるように短縮するものであってもよく、また所定ゲーム消化後に終了となるように短縮するものであってもよい。これによっても、前述した実施の形態と同様に、特定演出における結果を早期に報知することが可能となる。
また、前述した実施の形態では、ボーナス当選などにより所定の短縮条件が成立しているとき(図20のS16でYES)に特定演出を必ず短縮させる例について説明した。しかし、所定の短縮条件が成立しているときに特定演出を、必ず短縮させるものに限らず、たとえば所定割合(たとえば、50%、あるいは短縮条件が成立していないときに短縮する割合よりも高い割合など)で短縮させるように構成してもよい。これにより、短縮条件が成立しているときには特定演出が短縮されて結果を早期に報知される割合を高めることができる。
[報知態様について]
前述した実施の形態では、ゲームが開始されてから次のゲームが開始されるまでの所定期間内にゲーム数報知演出の1ゲーム分のATゲーム数を報知し、その場合に当該ATゲーム数を1回で報知するものに限らず、複数回に分けて報知するようにしてもよい例について説明した。所定期間内あるいは一のタイミングにおいて複数回に分けて報知する場合、当該所定期間内において分割したATゲーム数を個々に報知して、報知されたATゲーム数を遊技者自身が加算することにより獲得したATゲーム数を特定可能になるものであってもよく、当該所定期間内において最初に報知したATゲーム数に対して2回目以降に報知するATゲーム数を加算させて報知することにより最終的に報知されたゲーム数から獲得したATゲーム数を特定可能になるものであってもよい。
[ATゲーム数の表示および減算について]
前述した実施の形態では、ATゲーム数の表示および減算を、突入リプ当選し、当該突入リプ入賞したか否か(RT3に制御されたか否か)にかかわらず、当該ゲームの次のゲームから開始する例について説明した。しかし、ATゲーム数の表示は、突入リプ当選したか否かにかかわらず所定のタイミングで開始し、ATゲーム数の減算を突入リプ入賞(RT3に制御)したゲームの次のゲームから開始するようにしてもよい。この場合、図13の第4のAT抽選条件に示すように、AT当選後、意図的にATゲーム数が減算されない通常遊技状態などを維持させ、その間に第4のAT抽選条件を成立させてATゲーム数の上乗せを図るような、本来設定されているゲーム進行とは異なるゲーム進行が行なわれてしまう不都合が生じてしまう虞がある。しかし、前述したように、第4のAT抽選条件は、AT当選してATゲーム数が報知されるまでの間においては通常リプレイに当選しても成立せず、AT当選した後、ATゲーム数が報知された後において通常リプレイに当選することで成立するため、上記不都合が生じてしまうことを防止できる。
[上乗せ抽選の有利度について]
前述した実施の形態では、ARTにおいて転落出目が停止して転落したAT+通常中やAT+RT2中における上乗せ抽選の有利度(AT当選確率、AT当選時に期待できるATゲーム数など)と、ART中における上乗せ抽選の有利度とが同じである例について説明した。しかし、ARTにおいて転落出目が停止して転落したAT+通常中やAT+RT2中における上乗せ抽選の有利度と、ART中における上乗せ抽選の有利度とは、異なるものであってもよい。たとえば、ARTにおいて転落出目が停止して転落したAT+通常中やAT+RT2中における上乗せ抽選の有利度の方が、ART中における上乗せ抽選の有利度よりも高くなるものであってもよく、逆に低くなるものであってもよい。
[ATの潜伏について]
前述した実施の形態では、ART中において残りATゲーム数が存在する限り、ARTへの制御が継続される例について説明した。しかし、これに限らず、ART中において残りATゲーム数が存在する場合であっても、報知ゲーム数が0となった場合には、ARTが終了したときと同じようにナビ演出を実行せずにATを潜伏させる潜伏期間に制御するようにしてもよい。たとえば、報知ゲーム数が0となったときに、未報知ATゲーム数が存在する場合であっても、所定確率で潜伏期間に制御し、当該潜伏期間が経過した後に再び未報知ATゲーム数を報知してATに制御するようにしてもよい。
[有利状態および有利量について]
前述した実施の形態では、有利状態として、ナビ演出が実行されるATを例示したが、有利状態は遊技者にとって有利な状態であればこれに限らず、所定入賞役の当選確率が向上した状態(ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナス、RTなど)や、遊技者にとってさらに有利となる特定の状態に制御される確率が向上した状態(確率変動状態)、達成条件を提示して所定期間において当該達成条件を成立させることにより特定の状態に制御されることを示唆する状態(ミッション)など、どのような状態であってもよい。
また、前述した実施の形態では、有利量として、ATに制御可能となるATゲーム数を例示したが、有利量は有利状態に制御可能となる期間を特定するものであればこれに限らず、たとえば、1つ消費することにより所定ゲーム数にわたり有利状態に制御することを特定可能となる値(たとえばナビストック)や、特定操作手順で操作されることにより発生する所定入賞役に当選したときに操作手順を報知する回数(たとえばナビ演出実行可能回数)など、どのようなものであってもよい。
[スロットマシンについて]
前述した実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
また、前述した実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
[その他の変形例について]
(1) 報知ゲーム数情報および未報知ゲーム数情報はボーナス当選したときにクリアする処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、報知ゲーム数および未報知ゲーム数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図9〜図12で示したように、昇格リプの入賞手順、突入リプの入賞手順、転落リプレイの回避手順、および中リール2Cの「メロン」を中段停止させる手順が、各々、停止操作の押し順である例について説明したが、これに限らず、停止操作タイミングが含まれるものであってもよく、押し順だけのものや、停止操作タイミングだけのものに限らず、押し順+停止操作タイミングとなるものであってもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、メロン1当選時において転落出目が導出されることにより、RT1〜RT3のいずれかから通常遊技状態に移行する例について説明したが、通常遊技状態への移行契機はこれに限るものではない。たとえば、メロン1当選時に限らず、特定の入賞役当選時において当該特定の入賞役(特定の小役、特定の再遊技役)の入賞を発生させることができないときに停止される出目(特定のはずれ出目を含む)であってもよく、また、特定の入賞役と同時に当選し得る他の特定の入賞役に入賞することであってもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、昇格リプ入賞することにより、通常遊技状態からRT2に昇格し、突入リプ入賞することによりRT2からRT3に移行する例について説明したが、通常遊技状態からRT2への昇格契機およびRT2からRT3への移行契機はこれに限らず、たとえば、所定の入賞役の取りこぼし時にのみ停止する図柄組合せが停止されることであってもよい。これにより、所定の入賞役を取りこぼす代わりに遊技状態が移行されるという面白みを付加することができる。
(5) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。