<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係る遊技機について図1〜図12に沿って説明する。なお、以下の説明中における方向は、遊技機と向かい合うようにして着座した際の遊技者から見た方向を基準として説明するものとする。
[スロットマシン全体の構成]
図1には、遊技機の一例であるスロットマシン1が示してある。スロットマシン1は、スロットマシン1の本体部である筐体2と、筐体2に取付けられた扉部である前扉15とを有して構成されている。筐体2は、方形箱状に形成されており、該筐体2内には、遊技媒体である遊技用メダル(スロットマシン1で遊技を行う際に用いる金属製の小円盤であり、以下、単にメダルという)を貯留すると同時に、遊技(ゲーム)の進行に伴いメダルを払い出すメダルホッパーユニット(以下、単にホッパーユニットという)3が収容されている。このホッパーユニット3は、メダルを溜めておくためのメダルタンク3aを有して構成されており、メダルタンク3aの下部には、メダルタンク3a内のメダルを払い出すためのメダル払い出し装置3bが設けられている。また、筐体2内であって、ホッパーユニット3の右隣には、メダルタンク3aから溢れ出したメダルを溜めておくためのオーバーフロータンク12が収容されている。
さらに、筐体2内であって、ホッパーユニット3の上方には、回転可能に設けられた回転リール6やこの回転リール6を回転駆動させるステッピングモータ10(図2参照)などを有して構成されたリールユニット11が収容されており、そのリールユニット11の上方には、後述するスロットマシン1の動作を制御する制御装置13などが収容されている。
また、リールユニット11を構成する回転リール6は、筐体2内であって正面視でその左側に配置される左回転リール(以下、左リールという)7、左リール7の右隣に配置される中回転リール(以下、中リールという)8、及び中リール8の右隣に配置される右回転リール(以下、右リールという)9の3つの回転リールで構成されている。左リール7、中リール8、及び右リール9のそれぞれは、合成樹脂などからなるフレームと、このフレームに貼付けられるリールテープなどから構成される回転ドラムであり、リールテープには、複数の図柄が表示されている。
また、筐体2の正面側、即ち、遊技者と面する側は、開口部が形成されており、この開口部を塞ぐようにして正面視で矩形状に形成された前扉15が設けられている。該前扉15は、左端部側が図示しないヒンジ装置を介して筐体2に取付けられており、そのヒンジ装置を介して筐体2に取付けられた左端部側を支点として回動可能に設けられている。
また、前扉15の遊技者と面する扉面であって、その略中央付近には、図1に示すように、筐体2内に収容された3つの回転リール7,8,9に表示された図柄を遊技者に見せるための図柄表示窓16が矩形状に設けられており、該図柄表示窓16には、入賞ラインが設定されている。
ここで入賞ラインとは、3つの回転リール7,8,9のそれぞれに表示されている図柄であって、図柄表示窓16における上段、中段、下段に位置する各回転リール6につき1個ずつの図柄を繋いで出来るラインである。そして、本実施の形態においては、図1に示すように、図柄表示窓16における、各回転リール6の中段に位置する図柄を繋いでできるラインL1と、図柄表示窓16における、左リール7の下段に位置する図柄、中リール8の中段に位置する図柄、及び右リール9の上段に位置する図柄を繋いでできる右上がりのラインL2と、図柄表示窓16における、左リール7の上段に位置する図柄、中リール8の中段に位置する図柄、及び右リール9の下段に位置する図柄を繋いできる右下がりのラインL3とが入賞ラインとして設定されており、メダルがベットされるのに伴って、入賞ラインが有効入賞ラインLになるように設定されている。
また、ここで、ベットとは、後述するメダル投入口23からメダルを直接投入するか、若しくは、後述するクレジット制御手段50によってスロットマシン1内に電子的に貯留(クレジット)されたメダル(クレジットメダル)を電子的に投入することである。そして、本実施の形態におけるスロットマシン1は、メダルを1枚ベットすると入賞ラインL1が有効入賞ラインとなり、メダルを2枚ベットすると、入賞ラインL1及びL2が有効入賞ラインとなり、メダルを3枚ベットするのに伴って、全ての入賞ラインL1,L2,L3が有効入賞ラインとなるようになっている。そして、スロットマシン1は、2枚以上のメダルをベットすることで後述するスタートレバー25の操作が有効となり、遊技を開始することができるようになっている。
また、図柄表示窓16の上方側には、スロットマシン1における遊技の進行に応じて、動画などの画像を表示して演出を行うための液晶表示装置19が設けられており、液晶表示装置19を囲うようにして、遊技に伴って行われる演出などに連動して点滅するランプ20が設けられている。
また、前扉15の扉面であって、図柄表示窓16の下側には、メダルをスロットマシン1内に投入するためのメダル投入口23が設けられており、該メダル投入口23の左側には、クレジットメダルについて規定数のベットを行う、ベットスイッチであるMAXBETボタン26が設けられている。さらに、MAXBETボタン26の左側には、クレジットメダルを精算(払い出す)するための精算ボタン24が設けられており、また、MAXBETボタン26の下方側にあっては、3つの回転リール7,8,9について回転を開始させる、スタートスイッチであるスタートレバー25が上下方向に揺動自在に設けられている。そして、該スタートレバー25の右隣りには、回転リール6の回転を停止させるためのストップスイッチである回転リールストップボタン(以下、単にストップボタンという)29が設けられている。
ストップボタン29は、左リール7の回転を停止させるためのストップボタン(以下、左ストップボタンという)30、中リール8の回転を停止させるためのストップボタン(以下、中ストップボタンという)31、及び右リール9の回転を停止させるためのストップボタン(以下、右ストップボタンという)32の3つのボタンから構成されており、左側から右側に向かって、左ストップボタン30、中ストップボタン31、及び右ストップボタン32の順で並ぶように設けられている。
また、ストップボタン29の下方側には、遊技の進行に伴って行われる演出などの効果音を出力するためのスピーカ35が左右両側に各々設けられている。そして、上記液晶表示装置19、ランプ20、及びこのスピーカ35などからスロットマシン1における演出を行う演出装置が構成されている。またスピーカ35の下方側には、ホッパーユニット3から払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿36が設けられており、このメダル受け皿36は、前扉15の扉面からスロットマシン1に面して着座する遊技者側に向かって突出するように設けられている。
また、前扉15の裏側であって、メダル投入口23の下方側には、図1に示すように、メダル投入口23からスロットマシン1内に投入されたメダルの判別や投入されたメダルの枚数を識別するためのメダルセレクタ37が設けられており、メダルセレクタ37には、メダルを検出するためのメダルセンサ39が設けられている。本実施の形態において、メダルセンサ39は、発光素子及び受光素子からなるフォトセンサで構成されており、投入されたメダルが発光素子と受光素子間を通過することでメダルの投入が検出されるように構成されている。
また、メダルセレクタ37には、メダルの投入が可能な投入期間外に投入された場合や規格外のメダルが投入された場合に、メダルセレクタ37内から投入されたメダルを排除するためのブロッカー装置40が設けられている(図2参照)。ブロッカー装置40は、メダルセレクタ37内に設けられたメダル通路に設けられており、ソレノイドの作動によってメダル通路にブロッカーと呼ばれる突出爪を突出させることにより、メダル通路を通過するメダルをメダルセレクタ37外に排出するようになっている。そして、メダルセレクタ37から排出されたメダルは、メダル受け皿36に戻されるようになっている。つまりは、メダル投入口23からのメダルのベット(メダルの手投入)をできなくするようになっている。
[制御装置の構成]
筐体2内に収容される制御装置13は、CPUを中心に構成されており、ROM、RAM、及びI/Oなどを備えて構成されている。なお、CPUは1個に限定されるものではなく2個以上のCPUでスロットマシン1の動作の制御を行ってもよく、さらには、CPU、ROM、RAM、及びI/O等を一体化してワンチップで構成してもよい。そして、制御装置13は、メイン基板とサブ基板を有して構成されており、メイン基板を構成するCPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、主としてスロットマシン1の遊技の進行を制御するメイン制御装置41として機能し、サブ基板を構成するCPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで遊技の進行に応じて行う演出を制御するサブ制御装置42として機能するように構成されている。
そして、メイン制御装置41の入力段には、図2に示すように、精算ボタン24、スタートレバー25、MAXBETボタン26、ストップボタン29、及びメダルセンサ39などが接続されており、その出力段には、メダル払い出し装置3b、ステッピングモータ10、及びブロッカー装置40などが接続されている。そして、メイン制御装置41は、ストップボタン29などから入力された信号に基づき、ステッピングモータ10などに信号(コマンド)を送るようになっている。
一方、サブ制御装置42の出力段には、液晶表示装置19、ランプ20及びスピーカ35などの演出装置が接続されており、メイン制御装置41から入力される信号に基づいてランプ20などに信号を出力するように構成されている。なお、サブ制御装置42は、メイン制御装置41からの信号について受信のみを行うように構成されている。即ち、メイン制御装置41からサブ制御装置42に向かって一方的に信号が送られるように構成されている。
[メイン制御装置]
メイン制御装置41は、図2に示すように、役抽選手段46、リール制御手段47、入賞判定手段49、クレジット制御手段50、ベット制御手段51、計時手段56、及びメイン状態移行制御手段57などとして機能するようになっている。
[役抽選手段]
役抽選を行う抽選手段である役抽選手段46は、予め設定された複数の役に当選したか外れ(ハズレ)たかの抽選(役抽選)を行うものであり、図2に示すように、役抽選テーブル59を有している他、図示しないが、所定の範囲内(例えば10進法で0〜65535)で役抽選用の乱数を発生させる乱数発生手段、所定の条件(例えば、スタートレバー25の操作)を契機に乱数発生手段が発生させた乱数を抽出する乱数抽出手段、及び乱数抽出手段が抽出した乱数データ(乱数の値)と役抽選テーブル59のデータを照合して、抽出した乱数データが役抽選テーブル59の何れの領域にあるか判定する判定手段などを有している。なお、ここで乱数発生手段として例えば、高速で数値を1ずつ加算していくカウンタを用いて構成することができる。
また、役抽選手段46によって抽選される役について説明すると、役には、有効入賞ラインL上に、所定の図柄の組み合わせが停止表示されることで、遊技者が通常遊技よりも有利な状態で遊技を行うことが可能な特別遊技であるボーナスゲームに移行するボーナス役と、有効入賞ラインL上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることで所定の枚数のメダルが払い出される小役と、有効入賞ラインL上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルの払い出しはないがメダルを新たに投入することなく前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる再遊技(リプレイ)役がある。なお、以下において入賞するとは、役に対応付けられた図柄組み合わせが有効入賞ライン上Lに停止表示されるこという。
そして、本実施の形態にあっては、上述したボーナス役としてのCBB(チャレンジビックボーナス)役があり、「ベル・スイカ・リプレイ」の図柄の組合せが対応付けられたCBB(以下、CBB1という)役、及び「7・7・7」の図柄の組合せが対応付けられたCBB(以下、CBB2という)役が設けられている。
そして、前記ボーナス役が入賞すると、次ゲームからチャレンジビッグボーナスゲーム(CBBゲーム)が開始される。CBBゲームは、CB(チャレンジボーナス)ゲームが連続して行われる遊技期間である。そして、CBゲームは、役抽選の結果又は役抽選の実行の有無に関わらず当該遊技の規定数において有効な全ての小役が当選した状態に設定され、具体的には当該遊技の規定数において有効な全ての小役の当選フラグが成立した状態に設定される。その結果として小役の入賞確率が他の遊技期間に比べて高く設定された遊技期間であり、CCBゲームに移行して、1回のCBゲームが終了すると、再び無条件で次のCBゲームが開始され、CBBゲームは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数を超えた場合に終了するようになっている。
ここで、フラグとは、例えば、当たり、ハズレ、としてのデータをメイン制御装置41に記憶しておくためのメモリ部分であり、上述のように、役抽選手段46による抽選に伴い何れかの役が当選すると、その当選した役に対応するフラグ(当選フラグ)が成立する。例えば、小役当選時に成立する小役当選フラグやボーナス役当選時に成立するボーナス当選フラグ(ボーナスフラグ)などがある。小役当選フラグは、小役が入賞したか、否かに拘わらず、小役当選フラグが成立したゲームの終了に伴って無効(消滅)となるが、このボーナスフラグは、ボーナス役が入賞するまで成立しているように形成されている。言い換えれば、ボーナス役が入賞するまで複数のゲーム間に亘って成立するようになっている。即ち、ボーナス役は、複数のゲームに亘って持越し可能に形成されている。
また、小役としては、「ベル」役及び「スイカ」役が設けられており、「ベル」役は、「ベル・ベル・ベル」の図柄の組み合わせが対応付けられている。「スイカ」役は、27種類の「スイカ1〜27」役が設定されており、「スイカ1〜27」役は、3つの回転リール6の各々に表示された3種類の図柄、スイカA、スイカB、及びスイカCが、適宜、組み合わされて対応付けられている。具体的には、スイカ1は、「スイカA・スイカA・スイカA」の図柄の組み合わせが対応付けられており、スイカ2は、「スイカA・スイカA・スイカB」の図柄の組み合わせが対応付けられており、スイカ3は、「スイカA・スイカA・スイカC」が対応付けられている。さらに、スイカ26は、「スイカC・スイカC・スイカB」の図柄の組み合わせが対応付けられており、スイカ27は、「スイカC・スイカC・スイカC」の図柄の組み合わせが対応付けられている。このように、「スイカ1〜27」は、それぞれ異なる図柄の組み合わせが対応付けられている。
そして、再遊技役としては「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄の組み合わせが対応づけられている。なお、上述の役構成は、一態様に過ぎず、これに限定されるものではない。
[役抽選テーブル]
また、役抽選手段46が有する役抽選テーブル59は、上述のように乱数発生手段が発生する乱数の範囲内で何れの役に当選したか、若しくは、ハズレを引いたかを予め規定したものであり、本実施の形態における役抽選テーブル59の概念図が図3に示してある。但し、図3は、複数の役抽選テーブル59に設定されている当選領域の有無を示したものであり、役抽選テーブル59に左欄に示した当選領域が含まれている場合を丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合には無印で表している。
また、図示しないが、各役抽選テーブル59における各役に対応する当選領域の大小(当選確率)は、各抽選テーブルで異なるようになっている他、後述する各役抽選テーブル59には、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。そして当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。
役抽選テーブル59としては、図3に示すように、2枚ベットで行われるゲームで用いられるテーブルと、3枚ベットで行われるゲームで用いられるテーブルとがそれぞれ設けられている。そして、2枚ベット及び3枚ベットの各テーブルは、メイン制御装置41の状態(以下、単に、メイン状態という)が、通常状態にある際に用いられる通常テーブルと、ボーナス内部中状態にある際に用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中状態にある際に用いられるボーナステーブルが設けられている。また、内部中テーブルにあっては、CCB1役の内部中に設定される内部中1テーブルとCCB2役の内部中に設定される内部中2テーブルがそれぞれ設けられている。
ここで、通常状態とは、初期状態(工場出荷時又は設定変更後)にある際のメイン状態をいうものであり、ボーナス内部中状態とは、ボーナスフラグが持ち越されている状態であり、ボーナス作動中状態とは、ボーナスゲームが行われている状態である。ここで、ボーナスフラグが持ち越されているとは、役抽選でボーナス役が当選したのに伴ってボーナスフラグが成立したが、後述するように、当選したボーナス役に対応する図柄の組み合わせが有効入賞ラインL上に揃っておらず、ボーナス役が入賞していないためにボーナスフラグが消滅していない状態である。
また、各テーブルに設けられた役の当選領域についてみると、図3に示すように、通常テーブル、内部中1テーブル、及び内部中2テーブルには、小役グループ1〜27の当選領域、及び再遊技(リプレイ)役の当選領域が設けており、ボーナステーブルには、スイカ1〜27とベル役の当選領域が設けられている。しかしながら、CCB1役の当選領域は、3枚ベット時に用いられる通常テーブルに設けられている一方で、CCB2役の当選領域は、2枚ベット時に用いられる通常テーブルに設けられている。即ち、CCB1役は、3枚ベットでゲームを行う場合にのみ当選可能に設けられており、CCB2は、2枚ベットでゲームを行った場合にのみ当選可能に設けられている。また、2枚ベット時の通常テーブルにおけるCCB2役の当選確率は、非常に高く設定されており、係るテーブルを用いてゲームを行うと、直ちにCCB2役が当選するようになっている。
また、2枚ベット及び3枚ベット時の各テーブルともに、小役の当選確率は、通常テーブル及び内部中テーブルにおいて、同等に設定されており、ボーナステーブル以外の役抽選テーブルにおける再遊技役の当選確率は、通常テーブルよりも内部中1テーブルの方が高くなるように設定されている。そして、内部中1テーブルにおいては、ハズレの領域が極めて小さく設定されている。また、再遊技役の当選確率において、内部中1テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/1.3に設定されている一方で、内部中2テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/7.3に設定されている。即ち、内部中1テーブルでは、再遊技役が当選する確率が高くなり、メダルの消費を抑えてゲームを行うことが可能となっている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、ボーナステーブルに再遊技役の当選領域が設けられていてもよいし、内部中テーブルにはハズレの領域が設けられていなくてもよい。
[リール制御手段]
リール制御手段47は、回転リール6の回転動作を制御するものである。即ち、回転リール6の回転開始及び回転停止を制御するものであり、リール制御手段47は、図2に示すように、回転制御手段60、及び停止制御手段61としても機能するようになっている。
[回転制御手段]
回転制御手段60は、停止状態にある回転リール6について回転を開始させるものである。より具体的には、スタートレバー25の操作に伴う操作信号が入力されたのに伴って、前遊技時の回転リールの開始時から4.1秒以上の経過を条件として、ステッピングモータ10にその駆動を開始させるための信号を送り、回転リール6を所定の順番で、あるいは、全ての回転リール6ついて同時に回転を開始させる。そして、回転リール6が所定の回転速度になるまで加速させ、所定の回転速度に達するとその回転速度で回転リール6を定常回転させるようになっている。また、本実施の形態における回転制御手段60は、MAXBETボタン26の操作に伴い、後述するベット制御手段51によってベットカウンタがカウントアップ中の場合においても、スタートレバー25の操作信号が入力された場合には、回転リール6の回転を開始させるようになっている。
[停止制御手段]
停止制御手段61は、ストップボタン29の操作に伴い、回転状態にある回転リール6を停止させるものである。より具体的に言うと、停止制御手段61は、リールユニット11に設けられた回転リールの回転を検出するためのインデックスセンサ(図示せず)の検出信号に基づき、回転リール6の回転角度を把握し、ストップボタン29が操作された時点での回転リール6の回転角度から、有効入賞ラインL上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この基準図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数といい、本実施の形態では4コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール6を停止させる(引き込む)ように形成されている。
そして、停止制御手段61は、何れかの役が役抽選によって当選した場合には、回転リール6の回転を停止させるのに際し、当選役に対応した図柄組合せが有効入賞ラインL上に揃うように、かつ、当選役に対応した図柄組合せ以外については有効入賞ラインL上に揃わないように、引き込み制御を行い、一方、いずれの役も当選していない場合には、有効入賞ラインL上に、いずれの役に対応した図柄組合せを揃わないようにする蹴飛ばし制御を行う。また、本実施の形態では、複数の役が重複して当選する場合があり、このような場合に引き込み制御において、いずれの役に対応した図柄を優先して引き込むかを予め設定している。具体的には、引き込み優先順位が、例えば「再遊技役」>「小役」>「ボーナス役」に設定されている。
また、停止制御手段61は、上述の役抽選によって、小役グループ1〜27の何れかに当選に伴い、予め設定された正解打順で、それぞれのストップボタン29が操作された場合に、ストップボタン29の操作タイミングに拘わらず、ベル役に対応する図柄の組み合わせを入賞有効ラインL上に停止表示させるようになっている一方で、停止制御手段61は、正解打順と異なる打順で、それぞれのストップボタン29が操作された場合に、ベル役に対応する図柄の組み合わせを入賞有効ラインL上に停止表示させるのを回避させるようになっている。この際、それぞれのストップボタン29が適切なタイミングで操作されると、停止制御手段61は、ストップボタン29の操作のタイミングに応じて、何れかのスイカ役に対応する図柄の組み合わせを有効入賞ラインL上に停止表示させるようになっている。さらに、正解打順と異なる打順で、それぞれのストップスイッチが操作された際、それぞれのストップボタン29が適切なタイミングで操作されなかった場合に停止制御手段61は、CCB1役に対応する図柄の組み合わせである「ベル・スイカ・リプレイ」を有効入賞ラインL上に停止表示させるようになっている。即ち、CCB1役を入賞させるようになっている。
また、本実施の形態では、上述の引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、予め役毎に定められた優先順位データに基づきロジック演算処理よって回転リール6の停止位置を求めるロジック演算制御、及び回転リール6の停止位置を予め定めた停止テーブル(図示せず)を参照して制御を行うテーブル制御により行うものとなっている。そして、停止テーブルは、フラグ状態(当選フラグの成立状態)、ストップボタン29の操作のタイミング、既に停止している回転リール6の停止位置(言い換えれば有効入賞ラインL上に停止している図柄の種類)、引き込み優先順位、ストップボタン29の操作順序、及びベット数などに応じて、回転リール6の停止位置がそれぞれ設定されている。
そして、本実施の形態では、CCB1役に対応する図柄の組み合わせである「ベル・スイカ・リプレイ」を有効入賞ラインL上に引き込むことができる停止テーブルは、3枚ベット時に用いられる停止テーブルで構成されており、また、CCB2役に対応する図柄の組み合わせである「7・7・7」を有効入賞ラインL上に引き込むことができる停止テーブルは、2枚ベット時において、ストップボタン29が逆押し(右→中→左)で操作された場合に用いられる停止テーブルで構成されている。
なお、本実施の形態においてCB中に用いられる停止テーブルは、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルとなっている。すなわち、ストップボタン29の操作タイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効入賞ラインL上に引き込み可能となっている。また、CB中に用いられる停止テーブルは、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール(例えば左リール7)に対応するものについて、「あらかじめ定められたスベリコマ数」が、1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように設定されている。
[入賞判定手段]
入賞判定手段49とは、回転リール6の回転を停止させた際の有効入賞ラインL上における図柄の組み合わせから、何れかの役が入賞したか、否かについて判定を行うものである。より具体的には、全ての回転リール6が停止した際に、上述の役抽選の結果によって当選した役に対応する図柄の組み合わせが有効入賞ラインLに位置しているか(揃っているか)どうかの判定を行う。そして、当選した役に対応する図柄の組み合わせが有効入賞ラインL上に揃うと、その当選役が入賞したものとして判定する一方で、対応した組み合わせが有効入賞ラインL上に揃わなかった場合には、当選役に入賞しなかったものとして判定するようになっている。
[クレジット制御手段]
クレジット制御手段50は、メダル投入口23から投入されたメダルについてカウントすると共に、そのカウントしたメダルについて50枚を限度として電子的に貯留するものである。具体的には、図示しない貯留カウンタが0枚の状況において、メダルがメダル投入口23から投入されるとメダルセレクタ37(メダルセンサ39)によって投入されたメダルが検出される。そして、まず、メダル3枚分について後述するベットカウンタがカウントアップされ、その後、クレジット制御手段50の貯留カウンタが1枚から最大50枚までカウントアップしていくようになっている。そして、クレジットメダルの貯留カウンタが50枚に達したときは、メダル投入口23からメダルが投入されても、貯留カウンタのカウントアップを行うことなく、投入されたメダルが払い出し口からメダル受け皿36へ、直接、戻される(返却される)ようになっている。
[ベット制御手段]
ベット手段であるベット制御手段51は、ベット処理を行うためのものであって、メダル投入口23からのメダルの投入によるベットと、クレジット制御手段50によって貯留されたクレジットメダルの投入によるベットを行うためのものであり、ベット間隔設定手段62を備えている。具体的には、メダル投入口23からメダルが投入され、メダルセンサ39から投入されたメダルを検出する信号が入力されたのに伴って、図示しないベットカウンタをカウントアップさせるようになっている。
また、MAXBETボタン26の操作(押下)に伴って、MAXBETボタン26の操作信号が入力されると、ベット制御手段51は、1回の遊技で投入可能な最大枚数(最大ベット数)である3枚分のメダルが、クレジットメダルから順次投入されるようにベットカウンタを順次カウントアップさせ、かつ、上述の貯留カウンタから投入した分のメダルの枚数を減算するようになっている。ここで、ベットカウンタとは、ベットされたメダルの数をカウントするものであり、0〜3までカウント可能になっている。そして、ベットカウンタが1以上になると、メダルがベットされた状態になり、ベットカウンタが2以上になると遊技を開始し得る状態となる。そして、ベットカウンタがカウントアップされた後、スタートレバー25の操作に伴い遊技(ゲーム)が開始され、ストップボタン29の操作に伴って1回のゲームが終了すると共にカウントアップされたベットカウンタがリセットされ(カウントが「0」になる)、再びベットし得る状態になる。なお、本実施の形態では、ベットカウンタが2以上(2枚ベット)になるとスタートレバー25の操作に伴い遊技を開始し得るように構成したがこれに限らない。例えば、ベットカウンタが1以上(1枚ベット)になった時点で遊技を開始し得るように構成してもよい。
また、本実施の形態では、ベットカウンタが3までカウントアップされる前にスタートレバー25の操作信号が入力されると、その時点でベットカウンタのカウントアップが終了し、スタートレバー25の操作信号が入力された時点におけるカウントアップされた数(ベット数)で遊技が開始するようになっている。そして、その場合であってもゲームが終了すると共にカウントアップされたベットカウンタはリセットされるようになっている。
さらに、本実施の形態にあっては、MAXBETボタン26の操作に伴い行われるクレジットメダルのベット処理(以下、クレジットベット処理という)として、通常ベット処理(以下、単に、通常ベットという)及び特別ベット処理(以下、単に、特別ベットという)を行うことができるようになっている。そして、通常ベットとは、ベットカウンタを所定の間隔でカウントアップさせるものであり、本実施の形態では、0.1秒間隔の等間隔でカウントアップするようになっている。なお、通常ベット時のおける0.1秒間隔は、遊技者がMAXBETボタン26の1回の押下時におけるベットカウンタのカウントアップ数を任意に選択することを困難にするために設定されたものであって、極めて短い間隔でベットカウンタをカウントアップするようになっている。但し、本実施の形態における通常ベット時の間隔(0.1秒間隔)は、単なる一例に過ぎず、例えば、0.2や0.01などベットカウンタのカウントアップ数を任意に選択することが困難となる範囲内で自由に設定することができる。また、特別ベットとは、ベットされるクレジットメダルの1枚目または2枚目のうち何れかのクレジットメダルと、その次にベットされる2枚目または3枚目のクレジットメダルとのカウントアップする間隔を通常ベット時のカウントアップする間隔よりも長くするものであり、詳細は後述する。
[ベット間隔設定手段]
ベット間隔設定手段62は、上述のようにMAXBETボタン26の操作に伴ってクレジットベット処理を行う際のベット間隔を変更・設定するものであり、ベット間隔設定手段62によるベット間隔の変更に伴って、上述のように特別ベットを行い得るようになっている。具体的には、ベットカウンタのカウントアップするタイミングが所定の間隔で設定されていた場合に、その所定の間隔よりも長い間隔に設定するようになっている。そして、本実施の形態では、通常ベットとして、ベットカウンタが0.1秒間隔でカウントアップするように設定されているのを、何れかの遊技媒体である2枚目のクレジットメダルのベット分については、1枚目のベット分についてベットカウンタがカウントアップされた0.1秒後にカウントアップをするように設定し、所定の遊技媒体である3枚目のクレジットメダルのベット分については、2枚目のベット分ついてカウントアップがされた30秒後にカウントアップをするように、2枚目と3枚目とのベット間隔である特定の間隔が1枚目と2枚目とのベット間隔よりも長い間隔になるように設定するようになっている。即ち、推奨するベット数(2枚ベット)で遊技し得るように間隔をあけてベットカウンタをカウントアップするようにする。
そして、本実施の形態にあっては、図4に示すように、メイン状態がCBB2内部中の遊技時において、複数回のゲームに亘り、予め定められた特定の打順でストップボタン29が操作された場合、若しくは、CCB1役のボーナスゲームの終了に伴い、メイン状態が通常状態に移行して遊技が開始された場合に、MAXBETボタン26の操作に伴うベット間隔(カウントアップの間隔)をベット間隔設定手段62が変更・設定するようになっている。ここで、特定の打順とは、左第一停止(左ストップボタン30第一停止)以外でストップボタン29を操作する、いわゆる変則押しのうち、当選領域毎に予め定められたストップボタン29の打順のことである。例えば、当選領域に中第一停止が正解打順として割り当てられたベル役が役抽選に当選した際に、ストップボタン29を中第一停止で操作した場合である。さらに、ベット間隔設定手段62は、CCB2役が役抽選で当選した場合、若しくは、CCB2役ボーナスゲーム終了に伴って、設定した特別ベットから通常ベットに変更するようになっている。また、スタートレバーの操作によってゲームが開始された場合に、そのゲームにおけるベット数を知らせる信号がサブ制御装置42に送られるようになっている。
なお、本実施の形態によるベットカウンタのカウントアップの間隔は、一例に過ぎず、例えば、3枚目のベット分についてのカウントアップを2枚目のベット分がカウントアップされた20秒後に行うように設定することや、2枚目のベット分のカウントアップを1枚目のベット分がカウントアップされた後、100秒後に設定し、かつ、3枚目のベット分のカウントアップを2枚目のベット分がカウントアップされた10秒後に行うように設定することもできる。さらには、1枚目のベット分についてのカウントアップをMAXBETボタン26が操作された5秒後に行うようにも設定できる。即ち、任意の間隔で自由に設定することができる。
また、本実施の形態では、特定の打順を、変則押しのうち、当選領域毎に予め定められたストップボタン29の打順としたがこれに限らない。例えば、当選領域に中第一停止が正解打順として割り当てられている場合に、右第一停止でストップボタン29が操作された場合、すなわち、いわゆる順押し以外の打順であって、正解打順と異なる打順でストップボタン29が操作された場合や、当選領域に拘わらず、中第一停止、若しくは、右第一停止がされた場合を特定の打順としてもよい。
[計時手段]
計時手段56は、時間を計時するものであり、本実施の形態における計時手段56は前遊技開始時からの経過時間を計時する他、クレジットメダルがベットされる際のメダルのベット間隔(ベットカウンタのカウントアップの間隔)について計時するようになっている。例えば、通常ベットにあっては、ベット間隔として予め設定された時間(0.1秒)が計時手段56によって計時されるとベット制御手段51によって上記ベットカウンタがカウントアップされるようになっており、また、例えば、特別ベットにあっては、2枚目のクレジットメダルがベットされてから予め設定された時間(30秒)が計時手段56によって計時されると、ベット制御手段51によって3枚目のクレジットメダルについてベットカウンタがカウントアップされるようになっている。
[メイン状態移行制御手段]
メイン状態移行制御手段57は、メイン状態を遊技の状態に応じて移行させるものである。そして、本実施の形態に係るメイン状態は、遊技の進行に伴い、メイン状態移行制御手段57によって上述の通常状態、ボーナス内部中状態、及びボーナス作動中状態の何れかの状態に移行するようになっている。ここで、メイン状態移行制御手段57によるメイン状態の移行について図4を参照しつつ説明する。工場出荷時や設定変更時におけるメイン状態は、初期状態となっている。そして、この初期状態にあっては、ボーナスフラグが成立していない状態(ボーナス非内部中状態)が通常状態となっており、この通常状態において役抽選テーブル59は、通常テーブルに設定されている。
メイン状態が通常状態にある時に、役抽選によってボーナス役が当選する(ボーナスフラグの成立する)と、メイン状態は、メイン状態移行制御手段57によって、ボーナス内部中状態に移行するようになっている。例えば、CCB1のボーナスゲーム終了などを契機として、クレジットベット処理が通常ベットから特別にベットに変更されると、上述のように、2枚目のクレジットメダルと3枚目のクレジットメダルのベット間隔が長くなる。これにより、2枚目のクレジットメダルがベットされた後のMAXBETボタン26の押下が容易となり、若しくは、遊技者が通常ベットの感覚(タイミング)でスタートレバー25の押下してしまうことにより、2枚ベットで遊技が開始される。そして、特別ベットによって2枚ベットでゲームが開始され、2枚ベット時おいて当選可能に形成されたCCB2役が当選すると、メイン状態は、CCB2役のボーナス内部中状態(CCB2内部中)に移行する。それに伴い、役抽選テーブル59は、内部中2テーブルに設定される。また、本実施の形態にあっては、CCB2内部中が通常遊技を行う際のメイン状態に設定されており、また、CCB1役の当選に伴うCCB1内部中状態が後述するAT(Assist Time)ゲームを行うメイン状態に設定されている。
そして、図4に示すように、CCB2内部中に、特定の打順によるストップボタン29の操作に伴う特別ベットによって2枚ベットでゲームが開始され、かつ、そのゲームでストップボタン29が逆押しによって操作され、CBB2役に対応する図柄の組み合わせである「7・7・7」が有効入賞ラインL上に停止するとCBB2役が入賞し、CCB2役の入賞に伴うボーナスゲームが開始される。そして、CBB2役のボーナスゲーム開始に伴いメイン状態は、メイン状態移行制御手段57によってボーナス作動中状態(CCB2ボーナスゲーム中)に移行し、役抽選テーブル59は、ボーナステーブルに設定される。そして、本実施の形態におけるボーナスゲームのベット数は、2枚ベットが規定数となっており、CCB2ボーナスゲームは、通常ベットによる2枚ベットでゲームが行われる。
ボーナスゲームの開始後、予め設定された枚数のメダルが払い出されるのに伴って、CCB2役ボーナスゲームが終了すると、メイン状態は、メイン状態移行制御手段57によって通常状態に移行する。そして、この通常状態に移行した後、通常ベットによる3枚ベットによってゲームが行われ、上述の役抽選によってCCB1役が当選すると、メイン状態は、メイン状態移行制御手段57によってCCB1役内部中状態(CCB1内部中)に移行し、これに伴い役抽選テーブル59は、内部中1テーブルに設定される。そして、内部中1テーブルは、上述のように、役抽選における再遊技役の当選確率が他のテーブルようりも高く設定されており(リプレイ高確率状態)、ATゲームは、役抽選テーブルが内部中1テーブルに設定された状態で行われるようになっている。
そして、3枚ベットによりATゲームを行っていた際に、CCB1役に対応する図柄の組み合わせである「ベル・スイカ・リプレイ」が有効入賞ラインL上に停止するとCBB1役が入賞し、CCB1役の入賞に伴うボーナスゲームが開始される。そして、そのボーナスゲームの開始に伴い、メイン状態は、メイン状態移行制御手段57によって、ボーナス作動中(CCB1ボーナスゲーム中)に移行し、役抽選テーブル59がボーナステーブルに設定される。
そして、通常ベットによる2枚ベットでCCB1ボーナスゲームが行われ、予め設定されたメダルが払い出されるのに伴って、CCB1ボーナスゲームが終了すると、メイン状態は、メイン状態移行制御手段57によって、再び、通常状態に移行するようになっている。そして、メイン状態が通常状態になった後、特別ベットによって2枚ベットでゲームが行われ、役抽選において、CCB2役が当選すると、再びメイン状態は、CCB2役の当選に伴いメイン状態移行制御手段57によって、CCB2内部中状態に移行し、通常遊技が行われるようになっている。
[サブ制御装置]
サブ制御装置42は、図2に示すように、演出制御手段63、AT制御手段64及びサブ状態移行制御手段65として機能するようになっている。
[演出制御手段]
演出制御手段63は、液晶表示装置19、ランプ20及びスピーカ35などの演出装置を作動させると共に、その作動を制御するものであり、演出データ記憶手段67及び演出実行手段68などとして機能するようになっている。
[演出データ記憶手段]
演出データ記憶手段67は、遊技に伴って行われる演出に関してのデータを記憶するものであり、演出データ記憶手段67に記憶されている演出データは、液晶表示装置19に所定の動画や静止画を表示させるための画像データ、ランプ20を所定の態様で点灯、消灯、点滅させるための発光パターンデータ、及びスピーカ35から出力する音声データなど、数多くの演出パターンに関するデータが記憶されている。例えば、通常遊技時の1ゲーム単位で行われる単発演出や、複数回のゲーム間に亘って連続して行われる連続演出などに関する演出パターンを記憶した演出データや、ボーナスゲーム時に行われる演出パターンを記憶した演出データ、並びに、後述するATゲーム時に行われるナビ演出などの演出データが記憶されている他、遊技者に、ストップボタン29を逆押しさせるための逆押し演出や、ストップボタン29を特定の打順で遊技者に操作させる際のナビ演出を行う演出データなどが記憶されている。
[演出実行手段]
演出実行手段68は、演出データ記憶手段67に記憶された演出データに基づいて演出を実行するものである。より具体的に言うと、各演出データに基づき、ランプ20に対しては、発光信号を送ることでランプ20を点灯、消灯、及び点滅させ、液晶表示装置19に対しては、画像信号を送ることで表示画面に画像を表示させ、スピーカ35に対しては音声信号を送ることでスピーカ35から音を出力させるように構成されている。そして、本実施の形態にあっては、AT抽選の抽選結果によってATゲームを行うことが決定したのに伴い、演出実行手段68が逆押し演出を行うようになっている。
[AT制御手段]
AT制御手段64は、サブ制御装置42がAT状態において行われるATゲームを制御するものであって、AT抽選手段70や報知実行手段71などしても機能するようになっている。
[AT抽選手段]
AT抽選手段70は、ATゲームの実行(移行)の有無や、ATゲームのゲーム数を抽選(AT抽選)により決定するものである。より具体的には、図示しないが、AT抽選を行う契機として予め設定されたスイカ役などの抽選契機役が、上述の役抽選で当選したこと知らせる信号がメイン制御装置41から入力されたのに伴い、AT用乱数発生手段が発生させる乱数(例えば、十進数で0〜65535)をAT用乱数抽出手段が抽出すると共に、その抽出した乱数のデータと、AT用乱数発生手段が発生する乱数の値を全領域として、ATゲームに移行する当選領域及びATゲーム移行しないハズレ領域などを規定したAT用抽選テーブルのデータとをAT用判定手段で比較することでATゲームに当選したか、ハズレたかの抽選を行うようになっている。
そして、例えば、AT抽選において、ATのゲーム数を、0〜100の範囲で決定し、抽選結果が1以上である場合には、ATゲームの実行が決定される。また、AT抽選手段70は、遊技中の所定時、例えばスイカ役などが役抽選で当選した場合又は入賞した場合には、ATゲーム数の上乗せ抽選を行うことができ、上乗せ抽選に当選すると、当選に係るゲーム数が後述するATカウンタに加算されるようになっている。
[報知実行手段]
報知実行手段71は、上述の小役グループ1〜27に複数種類の小役が役抽選によって重複当選した際に、ベル役を入賞させるストップボタン29の操作タイミング(正解打順)を報知するナビ演出(ベルナビ)を実行するためのものであり、図示しないATカウンタを有している。ATカウンタは、ATのゲーム数をカウントするものである。具体的には、AT抽選に当選すると、ATのゲーム数を、当選に係る数だけ加算して記憶するとともに、ゲーム開始ごとに、記憶値を1だけ減算するようになっている。
また、本実施の形態における報知実行手段71は、AT抽選によるATゲームの当選に伴って、遊技者にストップボタン29を特定の打順で操作させるナビ演出を実行し得るように形成されている。具体的には、メイン状態がCCB2内部中状態において、AT抽選によってATが当選し、ATゲーム行うことについて決定すると、ATゲーム中における再遊技役の当選確率を高くするため、上記メイン状態をCCB1内部中状態にする。本実施の形態における通常遊技時のメイン状態は、主に、CCB2内部中状態となっており、メイン状態をCCB1内部中状態(内部中1テーブル設定状態)に移行するため、CCB2役を入賞させてCCB2内部中状態を終了させる。そして、CCB2は、上述のように、2枚ベットにおけるゲームにおいて入賞させることができるようになっている。つまりは、CCB2役を入賞させるために2枚ベットでゲームを開始する必要があり、本実施の形態にあっては、複数回のゲームに亘って、特定の打順でストップボタン29の操作が行われることによって特別ベットが行われるようになっている。そこで、遊技者に特定の打順でストップボタン29を操作させるため、特定の打順として予め定められた操作打順を報知するようになっている。そして、このナビ演出によって、ストップボタン29が特定の打順で操作が行われるのに伴って、ベット間隔が変更されるようになっている。
[サブ状態移行制御手段]
サブ状態移行制御手段65は、遊技の状態に応じてサブ制御装置42の状態(以下、単にサブ状態という)を移行させるものあり、本実施の形態におけるサブ状態としては、通常演出状態、及びAT状態がある。そして、通常演出状態とは、サブ状態がATゲームを行っている以外の状態であり、AT状態とは、ATゲームが行われる状態である。そして、サブ状態は、サブ状態移行制御手段65によって、この2つの何れかの状態に移行するようになっており、ここで、サブ状態移行制御手段65によるサブ状態の移行について図5を参照しつつ説明する。
上述のメイン状態と同様に、工場出荷時や設定変更時などの初期状態において、サブ状態は通常演出状態にある。そして、AT抽選によるATゲームの当選に伴って、サブ状態は、サブ状態移行制御手段65によって通常演出状態からAT状態に移行する。そして、AT状態にあるサブ状態は、ATゲームの終了と共に、サブ状態移行制御手段65によって、通常演出状態に移行するようになっている。
[作用及び効果]
次いで、上述のように構成されたスロットマシン1の動作について、図6〜図10
に基づいて説明する。まずは、メイン制御装置41の制御に基づく、スロットマシン1の遊技状態の動作について説明する。
まず、スロットマシン1の正面側にスロットマシン1と面するように着座した遊技者は、メダルをベットすることで遊技を開始するための準備をする。そして、ゲーム中において、再遊技役が役抽選で当選し、その再遊技役が入賞した場合には、前回のゲームと同枚数のメダルが自動的にベット(自動ベット)されてゲーム開始可能な状態になる(図6のStep100(以下、単にS○○○と示す)のYES)。
また、遊技開始前、若しくは、再遊技役が役抽選で当選しなかった場合には(S100のNO)、遊技者がメダル投入口23からメダルを投入することでメダルをベットする(S101のYES)。そして、投入されたメダルは、メダルセレクタ37内のメダル通路を通過する。この際、メダルは、メダルセレクタ37に設けられたメダルセンサ39によって検出され、そして、このメダルセンサ39の検出に伴いスロットマシン1内にメダルが投入されたこと、及びその投入枚数がメイン制御装置41によって認識される。即ち、スロットマシン1は、ベットされた状態になる。
また、メダルをメダル投入口23から投入しない場合にあっても(S101のNO)、クレジットメダルが貯留されている場合には、MAXBETボタン26を操作(ボタンON)すると、そのMAXBETボタン26の操作に伴い(S102のYES)、詳細については後述するクレジットベット処理が開始される(S103)。そして、そのクレジットベット処理に伴いスロットマシン1は、メダルがベットされた状態となる。
そして、一回のゲームを行うのに必要な枚数のメダルが再遊技役の当選に伴って自動ベットされるか、メダル投入口23から投入されるか、若しくはMAXBETボタン26が操作されるかで、スロットマシン1は1回の遊技を開始することが可能な状態になる。なお、メダル投入口23からメダルが投入されるか、MAXBETボタン26が操作されるか、又は、リプレイによって自動ベットがされない限り、スロットマシン1はベットされた状態なることはなく遊技を開始することができない(S100のNO、101のNO、102のNO)。
そして規定数のメダルのベットに伴い、スロットマシン1が遊技可能な状態になった後に、遊技者がスタートレバー25を操作(レーバーON)すると遊技が開始され(S104のYES)、この遊技者によるスタートレバー25の操作を契機として、上述の役抽選手段46によって役抽選処理が行われる(S105)。但し、スタートレバー25が操作されない限り、遊技が開始されることはなく、スロットマシン1は遊技可能な遊技開始待ち状態となる(S104のNO)。
そして、遊技者によるスタートレバー25の操作によって、その操作信号がメイン制御装置41に入力され、それに伴い、ステッピングモータ10が駆動を開始する。そして、ステッピングモータ10の駆動の開始に伴い、回転リール6が回転を開始することで回転リール6の回転開始処理が行われる(S106)。
回転リール6は、回転開始処理に伴って回転を開始した後、所定の回転速度に達するまで加速しながら回転する。そして、回転リール6の回転速度が所定の回転速度に達すると、回転リール6は、その所定の回転速度による定常回転に移行し、回転リール6の定常回転の移行に伴いストップボタン29の操作が有効化する。
ストップボタン29の有効化に伴い、遊技者がストップボタン29の何れかを操作すると(S107のYES)、その操作されたストップボタン29に対応する操作信号がメイン制御装置41に入力される。そして、ストップボタン29の操作信号がメイン制御装置41に入力され、ステッピングモータ10が停止するのに伴い、操作されたストップボタン29に対応する回転リールの回転が停止する(S108)。但し、ストップボタン29が操作されない場合には回転リール6は停止することなく、その回転が継続されることになる(S106のNO)。
そして、ストップボタン29の操作に伴って、左リール7、中リール8及び右リール9の全ての回転リール6がその回転を停止すると(S109のYES)、その回転リール6の停止位置から遊技結果判定処理が行われる(S110)。具体的には、入賞判定手段49によって役抽選による当選した役に対応する図柄組み合わせが有効入賞ラインL上に揃っているかどうかが判定される。但し、ストップボタン29が操作されない場合及び全ての回転リールの回転が停止していない場合には、ストップボタン29の操作待ち(回転リール6の停止待ち)状態になる(S107のNO,S109のNO)。
そして、入賞判定手段49による入賞の判定処理によって、当選役が入賞していると判定された場合には、その当選役に応じた処理が行われる。具体的には、小役が入賞したと判定されると、入賞した小役に応じたメダルが払い出され、ボーナス役が入賞したと判定されるとボーナスゲームに移行し、再遊技役が入賞したと判定されると再遊技役が入賞した遊技と同じ枚数のメダルが自動ベットされ次遊技にメダルをベットすることなく遊技を行うことが可能となり、スロットマシン1における1回の遊技が終了する(S111)。
次いで、MAXBETボタン26の操作に伴い、メイン制御装置41の制御によって行われるクレジットベット処理の制御について図7を参照しつつ説明する。上述のように、遊技者によって、MAXBETボタン26が操作され、MAXBETボタン26の操作に伴う操作信号がメイン制御装置41に入力されると、クレジットメダルの有無が確認される(図7のS200)。そして、クレジットメダルが無い場合には、クレジットベット制御はそこで終了する(S200のYES)。即ち、スロットマシン1にメダルがベットされず遊技を開始することができない状態となる。また、クレジットメダル1枚の場合には、通常ベットによってその1枚のクレジットメダルがベットされる(S200のNO、S201のNO、S206)。
一方でクレジットメダルが2枚以上ある場合には(S201のYES)、MAXBETボタン26が操作された際のメイン状態がCCB2内部中であるか、否かの判定が行われる(S202)。そして、メイン状態がCCB2内部中状態であると判定されると(S202のYES)、MAXBETボタン26が操作されたゲーム前の数ゲームにおいてストップボタン29が特定の打順で操作されたか、否かの判定が行われる(S203)。そのストップボタン29が特定の打順で操作されたか、否かの判定は、上述のように、当選領域及びストップボタン29の打順などから判断される。例えば、役抽選でベル役が当選したゲームにおいて、当選したベル役の当選領域に中第一停止の打順が割り当てられていた場合に、中第一停止でストップボタン29が操作されたか、否かが判断され、または、当選したベル役の当選領域に右第一停止の打順が割り当てられていた場合に、右第一停止でストップボタン29が操作されたか否かが判断されたか否かが判断される。
そして、数ゲームに亘りストップボタン29が特定の打順で操作されたと判定されると(S203のYES)、ベット間隔を変更するベット間隔変更処理がベット間隔設定手段62によって行われ(S204)、それに伴い、詳細について後述する特別ベットが行われるようになっている(S205)。しかし、MAXBETボタン26が操作されたゲームから数ゲームに亘って、ストップボタン29が特定の打順で操作されていなかった場合には(S203のNO)、通常ベット処理によりクレジットメダルが3枚ベットされてクレジットベット処理制御が終了する(S206)。
一方で、MAXBETボタン26が操作された時点でメイン状態がCCB2内部中ではなく、ボーナス非内部中の通常状態であった場合には(S202のNO、S207のYES)、前回のゲームで、CCB1ボーナスゲームが行われていたか、否かが判定される(S208)。即ち、MAXBETボタン26が操作されたゲームが、CCB1ボーナスゲームが終了した直後のゲームか、否かが判断される。
そして、MAXBETボタン26が操作されたゲームが、CCB1ボーナスゲームの終了直後のゲームであった場合には(S208のYES)、CBB2が当選するまで、ベット間隔変更処理に伴う特別ベットが行われるようになっている(S204、S205)。但し、メイン状態がボーナス非内部中でなかった場合(S207のNO)、及び、CCB1ボーナスゲームの終了直後のゲームでなかった場合(具体的には、CBB2ボーナスゲーム終了後の非内部中の場合)には(S208のNO)、通常ベットによりクレジットメダルがベットされてクレジットベット処理制御が終了する(S206)。
次いで、ベット間隔変更処理に伴いメイン制御装置41の制御によって行われる特別ベット処理制御について図8を参照しつつ説明する。上述のように、ベット間隔変更処理が行われると特別ベットが行われる。
まず、ベットカウンタがカウントアップされ1枚目のクレジットメダルがベットされる(図8のS300)。そして、1枚目のクレジットメダルがベットされてから0.1秒が経過すると(S301のYES)、ベットカウンタがカウントアップされて2枚目のクレジットメダルがベットされる(S302)。但し、1枚目クレジットメダルがベットされてから0.1秒が経過していない場合には、2枚目のクレジットメダルがベットされることはない(S301のNO)。
そして、2枚目のクレジットメダルがベットされた後、スタートレバー25が遊技者によって操作(レバーON)されると、回転リール6は回転を開始する(S303のYES)。言い換えると、クレジットメダルが2枚ベットされた状態でゲームが開始される。
一方で、スタートレバー25が操作されることなく、2枚目のクレジットメダルがベットされてから、30秒が経過し(S304のYES)、かつ、クレジットメダルがある場合には(S305のYES)、ベットカウンタがベット制御手段51によってカウントアップされて、3枚目のクレジットメダルがベットされる(S306)。そして、特別ベットが終了するようになっている。但し、2枚目のクレジットメダルがベットされてから、30秒が経過していない場合には、3枚目クレジットメダルがベットされることはなく(S304のNO)、クレジットメダルが無い場合には(S305のNO)、特別ベット処理制御が終了する。
次いで、サブ制御装置42の制御によって行われるナビ演出制御について説明する。AT抽選でATが当選し、サブ状態がAT状態になると(図9のS400YES)、報知実行手段71によって、ナビ演出が行われる(S401)。具体的には、AT抽選によってATが当選したのに伴い、例えば、役抽選でベル役が当選した場合において、「中、左、右」や「右、左、中」など、正解打順としてのストップボタン29の押し順を、液晶表示装置19の画面やスピーカ35から音声を出力するようになっている。但し、AT抽選によってATが当選していない場合には、報知実行手段71によるナビ演出が行われることはない(S400のNO)。なお、サブがAT状態でない(AT抽選に当選していない)場合にストップボタン29を特定の打順で操作すると、例えば、数ゲーム亘ってAT抽選を行わないなどのペナルティが課されるようになっている。
次いで、サブ制御装置42の制御によって行われる逆押し制御について説明する。AT抽選によってATが当選し、サブ状態がAT状態にある場合において(図10のS500のYES)、メイン制御装置41から2枚ベットでゲームが開始されたことを知らせる信号が入力されると(S501のYES)、演出実行手段68によって逆押し演出実行処理が行われる(S502)。具体的には、CBB2役に対応する図柄である「7・7・7」を揃えることを遊技者に求める演出が行われる。例えば、液晶表示装置19の画面に「図柄7を揃えろ」などの文字が表示されたり、スピーカ35からも図柄7を揃えることを求める音声が出力されるようになっている。そして、そのゲームの終了と共に逆押し演出制御が終了する。
実際の遊技にあっては、MAXBETボタン26の操作が行われた後、スタートレバー25の操作が行われるまでの間隔が1秒〜2秒程度の間隔で行われるのが一般的であることから、例えば、0.1秒間隔でクレジットメダルがベットされるように構成されたスロットマシンにあっては、MAXBETボタン26が操作された後、スタートレバー25が操作されるまでに、3枚分のクレジットメダルについてのベットが終了してしまうが、上述のように、ベット間隔設定手段62を設け、MAXBETボタン26の押下に伴いクレジットメダルをベットする場合において、各クレジットメダルを等間隔でベットする通常ベットと、各クレジットメダルを通常ベットと異なる間隔でベットする特別ベットを設定すると共に、スタートレバー25を操作した時点におけるベット数で遊技を開始し得るようにしたので、例えば、MAXBETボタン26でメダルをベットした際に、ベット数を3枚ベットから2枚ベットに変更してゲームを開始する場合であっても、3枚目のクレジットメダルがベットされる前にスタートレバー25を操作すれば2枚ベットでゲームの開始ができる。これにより、MAXBETボタン26でメダルをベットした後にベット数を変更する場合において、変更したいベット数を容易に選択できるものであり、例えば、ベットしたクレジットメダルを精算し、メダル投入口からメダルを投入して再ベットしなければならないスロットマシンと比して、再ベットすることなくベット数を変更することができるので、ゲームをスムーズに進行することができる。
また、クレジットメダルが特別ベットによってベットされると、2枚目と3枚目とのクレジットメダルをベットする際の間隔が1枚目と2枚目とのクレジットメダルをベットする間隔よりも長く設定される、即ち、2枚ベットで遊技を開始するように促すので、一般的な速度(MAXBETボタン26の操作した後、スタートレバー25を操作するまでの速さ)で遊技を行っている限り、3枚目のクレジットメダルがベットされる前に遊技者がスタートレバー25を操作するので、容易に2枚ベットでゲームを開始することができる。換言すると、例えば、2枚BETボタン(不図示)など、MAXBETボタン26以外の操作スイッチなどを操作することなく2枚ベットでの遊技を容易に開始することができる。これにより、例えば、MAXBETボタン26でメダルをベットする場合にあっても容易にCCB2役に対応する図柄の組み合わせを入賞有効ラインL上に停止表示することができる。この結果、容易にCCB2役を入賞させて、ボーナスゲームを行うことができるので遊技性の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態あっては、例えば、特別ベットに伴い、2枚ベットでゲームが行われると、停止テーブルの変更によって、CCB2役に対応する図柄である「7・7・7」が表示されるように構成したがこれに限らず、スタートレバー25の操作に伴いベット数に応じた図柄の特定の組み合わせが表示できれば何れのものであってもよい。例えば、ボーナス役などの所定の役が役抽選で当選し、ボーナス内部中状態となるのに伴って、ボーナス役の当選などを示唆する、いわゆるリーチ目と称される特定の図柄の組み合わせを表示する他、いわゆるチャンス目と称される特定の図柄の組み合わせを表示させるようにしてもよい。これにより、例えば、遊技者のボーナスゲームなどへの期待感を高めることができ、遊技性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、MAXBET26がONになると同時にベットカウンタを「0」から「3」に順次カウントアップさせるように構成したしたがこれに限らない。例えば、MAXBETボタン26が押下されるのに伴って、MAXBETボタン26がON状態にある時に順次カウントアップするようにしてもよい。具体的には、MAXBETボタンのON状態によるMAXBETボタン26の操作信号がメイン制御装置41に入力されるのに伴って、ベット制御手段51がベットカウンタをカウントアップさせる信号を出力する。そして、例えば、ベットカウンタをカウントアップさせた後、6ms経過した時点において、引き続き、MAXBETボタン26の操作信号がメイン制御装置41に入力され続けている場合に、ベット制御手段51が再びベットカウンタをカウントアップさせる信号を出力するようにしてもよい。つまりは、MAXBETボタン26が押下され続けられている場合に限って6ms間隔でベットカウンタをカウントアップされるようにしてもよく、例えば、3枚目のクレジットメダルについて、カウントアップされる前にMAXBETボタン26の押下が解除された場合(MAXBETボタン26の操作信号の入力が中断された場合)には、3枚目についてカウントアップされないことになる。即ち、2枚しかメダルがベットされない状態となるようにしてもよい。なお、上記の6ms間隔は、上述の通常ベット時における0.1秒間隔と同様に、遊技者がMAXBETボタン26の1回の押下時におけるベットカウンタのカウントアップ数を任意に選択することを困難にするために設定される間隔であるが、自由に設定、変更することができる。
また、本実施の形態では、ストップボタン29が複数回に亘って特定の打順で操作されたのに伴って、ベット間隔設定手段62によってベット間隔を変更し、特別ベットを行うように構成したがこれに限らない。例えば、メイン制御装置41において、AT抽選を行うように構成すると共に、そのAT抽選の抽選結果によってATゲームを行うのが確定した場合に、ベット間隔設定手段62によってベット間隔を変更するように構成してもよい。
また、2枚ベット時の通常テーブルにCCB2役の当選領域を設けて容易にCCB2役が当選した状態にし得るように構成したがこれに限らず、役であるなら何れの役であってもよい。例えば、BB(ビックボーナス)役、RB(レギュラーボーナス)役、再遊技役、小役などであってもよい。
また、本実施の形態では、CCB1及びCCB2のCBBゲームCBゲームが連続して行われるように構成したがこれに限らない。例えば、CBBゲーム中に、所定のCB図柄を停止表示させた場合にCBゲームが開始されるようにしてもよい。
(変形例)
次いで、上述した第1の実施の形態についての変形例について説明する。上述の実施の形態では、通常状態、ボーナス内部中状態、及びボーナス作動中状態の各状態を設け、メイン状態がそれら何れかの状態になるように構成したがこれに限らない。例えば、上記各状態にさらに、再遊技役が役抽選で当選する確率が通常状態よりも高い特定状態であるRT(Replay Time)状態を設け、図11に示すように、遊技の状態に応じてメイン状態が、通常状態、ボーナス内部中状態、ボーナス作動中状態、及びRT状態の各状態間をメイン状態移行制御手段57によって移行するように構成し、ATゲームは、メイン状態がRT状態の時に行われる、いわゆるART(Assist Replay Time)ゲームで構成してもよい。
より具体的には、メイン状態が通常状態において通常遊技を行い、ボーナス役が役抽選で当選するのに伴い、メイン状態は、メイン状態移行制御手段57によってボーナス内部中に移行する。そしてボーナス役が入賞(ボーナスゲームの開始)するのに伴って、メイン状態は、ボーナス作動中状態に移行し、ボーナスゲームの終了に伴い、メイン状態は通常状態に移行する。また、本実施の形態にあっては、後述するリプレイAに対応する図柄組合せ(例えば、「ベル・リプレイ・リプレイ」)が入賞有効ラインL上の停止表示されることがRT状態への移行契機となっており、リプレイAが役抽選で当選するのに伴って、リプレイAに対応付けられた図柄の組み合わせが有効入賞ライン上Lに停止表示されるとメイン状態はRT状態に移行し、所定の図柄組み合わせ(例えば、何れの役に対応付けられていないブランク図柄)が有効入賞ラインL上に停止表示されるのに伴いメイン状態は通常状態へ移行するようになっている。
そして、図12に示すように、3枚ベット時に用いられる役抽選テーブル59と、2枚ベット時に用いられる役抽選テーブル59とをそれぞれ設け、各役抽選テーブル59にRT状態時に設定される、通常テーブルや内部中テーブルよりも再遊技役の当選確率が高いRTテーブルを設けると共に、2枚ベット時に用いられる通常テーブルにリプレイA役の当選領域を設ける。そして、例えば、上述のように、AT抽選によって、ATゲームへの移行が決定したのを契機として、ベットを通常ベットから特別ベットに切り換え、2枚ベットでゲームが行われたのを契機として、2枚ベット時用の役抽選テーブル59を設定し、リプレイA役を役抽選で当選させて、リプレイA役が入賞することで、メイン状態をRT状態切り換えてARTゲームを開始するようにしてもよい。
上述のように、メイン状態にRT状態を設けると共に、2枚ベットのゲーム時に用いられる通常テーブルにリプレイAの当選領域を設定し、かつ、特別ベットによる2枚ベットでのゲームの開始に伴い、リプレイA役を役抽選で当選させるので、リプレイA役の当選に伴うリプレイA役の入賞によってメイン状態を容易にRT状態にさせることができる。これにより、容易にRT状態で遊技させることができるので、遊技者は、再遊技役を繰り返し当選させることで、メダルの投入量を抑えて遊技することができ、遊技性の向上を図ることができる。
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態に係る遊技機としてのスロットマシンA(図示しない)について図13及び図14に沿って説明する。但し、以下に説明するスロットマシンAにあっては、上述の第1の実施の形態に係るスロットマシン1との相違点について説明すると共に、同一の構成からなる点に関しては同一の符号を付して、その説明を省略するもとする。
[スロットマシン全体の構成]
スロットマシンAは、図13に示すように、メイン制御装置41がベット無効手段53及び遊技開始操作無効手段55として機能するようになっている点においてもスロットマシン1と相違する。
[ベット無効手段]
ベット無効手段53は、メダルのベットができないようにするものであり、具体的には、上述のベットカウンタをカウントアップさせないようにするものである。より具体的には、MAXBETボタン26の操作によって、クレジットメダルが特別ベットでベットされる場合、上述のように、2枚目まではベットカウンタが続けてカウントアップされるが、3枚目のクレジットメダルについてはベットカウンタのカウントアップするタイミングが遅延される(ベット間隔が長くなる)ようになっている。つまりは、MAXBETボタン26が操作された時点で、クレジットメダル3枚分についてベットカウンタをカウントアップさせる信号が出力されている。そのため、3枚目のクレジットメダルについてのカウントアップが遅延されている間に、メダル投入口23から手投入されたメダルについてのベットカウンタのカウントアップを有効とすると、カウントアップの信号が重複するだけでなく、特別ベットによるクレジットベット処理ができなくなる。
また、3枚目のクレジットメダルについてのカウントアップが遅延されている間に、MAXBETボタン26の操作によるベットカウンタのカウントアップを有効にした場合も、カウントアップの信号が重複してしまい、特別ベットによるクレジットベット処理を行うことができなくなる。そのため、ベット無効手段53は、2枚目のクレジットメダルについてベットカウンタがカウントアップをした後、所定の遅延時間が経過するまで、ブロッカー装置40を作動させて手投入のよるメダルのベットを無効とする他、MAXBETボタン26の操作を無効とすることでMAXBETボタン26によるクレジットベット処理をできなくさせるものである。
そして、ベット無効手段53は、後述する遊技開始操作無効手段55がスタートレバー25の操作の無効を解除するのに伴って、ベットカウンタのカウントアップを予め設定された時間の間、無効にするようになっている。例えば、上述のように、CCB1ボーナスゲームの終了に伴う2枚ベットでゲームを開始させる場合に、特別ベットによって2枚目のクレジットメダルがベットされた時から所定時間、MAXBETボタン26の操作を無効とし、さらには、ブロッカー装置40を作動させてメダル投入口23からのメダルの投入を無効とするようになっている。このように構成することで、特別ベット時において、例えば、2枚目のクレジットメダルがベットされた直後にメダル投入口23からメダルが投入されることにより、直ちに、3枚ベットされることを防止するようになっている。
また、通常ベットにより3枚ベットでゲームを開始させる場合、ベット無効手段53は、メダルが3枚ベットされるまで、MAXBETボタン26の操作、及び、メダル投入口23からのメダルの投入によるベットを無効としないようになっている。例えば、クレジットメダルが2枚しか貯留されていなかった場合において、MAXBETボタン26の操作によって2枚のクレジットメダルがベットされた直後に、メダル投入口23からメダルを投入することで、3枚ベットをすることができるようになっている。
なお、本実施の形態の形態では、3枚目のクレジットメダルについてのカウントアップが遅延されている間に、メダルがメダル投入口23から手投入でベットされた場合、ブロッカー装置40によって、メダルの手投入を無効とし、メダル受け皿36に返却するように構成したがこれに限らない。例えば、カウントアップの遅延中に手投入されたメダルについて、クレジット制御手段50の貯留カウンタが50未満の場合にメダル受け皿36へ返却することなくクレジットメダルとして貯留するように構成してもよい。即ち、カウントアップの遅延中にベットカウンタがカウントアップされなければよい。
また、メダル投入口23から手投入で投入された3枚のメダルについて特別ベットでベットする場合にあっては、3枚目の投入メダルについてベットカウンタをカウントアップさせるタイミングを遅延させるようにしてもよい。そして、手投入された3枚目のメダルについては、遅延時間が経過するまでクレジットメダルとして貯留され、遅延時間の経過後にクレジットメダルとしてベットされるように構成してもよく、その際、ベット無効手段53は、手投入された2枚目のメダルについて、ベットカウンタがカウントアップされた後、ブロッカー装置40を作動させてメダルの手投入を無効とする他、MAXBETボタンの操作を無効とすることで、MAXBETボタン26の操作によるクレジットメダルのベットを無効とするようにしてもよい。さらには、例えば、2枚のメダルが手投入で投入された直後に、MAXBETボタン26が操作された場合、遅延時間が経過するまでは、MAXBETボタン26の操作による3枚目のクレジットメダルについてベットカウンタがカウントアップされないように構成してもよい。つまりは、手投入でメダルが2枚ベットされた後、ベット無効手段53がMAXBETボタン26の操作を遅延期間に亘って無効とするようにしてもよい。
[遊技開始操作無効手段]
遊技開始操作無効手段55は遊技開始の操作を無効とするものであり、具体的には、スタートレバー25の操作を無効とすることで、遊技者がスタートレバー25を操作(押下)しても回転リール6が回転を開始させないようになっている。即ち、ゲーム開始ができないようにするものである。
具体的には、MAXBETボタン26の操作によって、クレジットメダルが特別ベットでベットされる場合、上述のように、2枚目までのクレジットメダルについてベットカウンタがカウントアップするが、3枚目についてはベットカウンタのカウントアップするタイミングが遅延されるようになっている。そして、2枚目のクレジットメダルについてベットカウンタがカウントアップされた後に、即ち、所定の数である2枚以上のメダルがベットされた状態で確実にゲームを開始させるため、2枚目のクレジットメダルについてベットカウンタがカウントアップするまで、スタートレバー25の操作を無効とし、ベットカウンタが2枚目のクレジットメダルについてカウントアップすると、スタートレバー25の操作の無効を解除するようになっている。また、メダル投入口23からメダルが手投入された場合にあっても同様に、2枚目のメダルが投入されるまで(投入された2枚目のメダルについてベットカウンタがカウントアップするまで)、スタートレバー25の操作が無効とされ、ゲームが開始できない状態にするようになっている。
また、遊技開始操作無効手段55は、通常ベットにおいてクレジットメダルを3枚ベットさせる場合、若しくは、手投入で3枚のメダルを投入させる場合に、1枚目のクレジットメダルがベットされてから3枚目のクレジットメダルがベットされるまで、スタートレバー25の操作を無効とするようになっている。
そして、本実施の形態おいて、この遊技開始操作無効手段55及び上述のベット無効手段53は、上述のベット間隔設定手段62がベットタイミングを変化させるのに伴って、スタートレバー25の操作を無効とし、ベットカウンタをカウントアップさせないように構成されている。また、本実施の形態にあっては、この遊技開始操作無効手段55及び上述のベット無効手段53が無効手段を構成している。
[作用・効果]
次いで、上述のように構成されたスロットマシンAにおいて、ベット間隔変更処理に伴いメイン制御装置41の制御によって行われる特別ベット処理制御について図14を参照しつつ説明する。上述のように、ベット間隔変更処理が行われると特別ベット処理が行われる。そして、特別ベット処理の開始に伴い、スタートレバー操作無効処理が遊技開始操作無効手段55によって行われるようになっている(図14の600)。具体的には、スタートレバー25を操作(押下)しても、回転リール6が回転しないように設定され、ゲームが開始されない状態に設定される。
スタートレバー操作無効処理が行われた後、ベットカウンタがカウントアップされ1枚目のクレジットメダルがベットされる(S300)。そして、1枚目のクレジットメダルがベットされてから0.1秒が経過すると(S301のYES)、ベットカウンタがカウントアップされて2枚目のクレジットメダルがベットされる(S302)。但し、1枚目クレジットメダルがベットされてから0.1秒が経過していない場合には、2枚目のクレジットメダルがベットされることはない(S301のNO)。
そして、2枚目のクレジットメダルがベットされるのに伴い、ベット無効処理がベット無効手段53によって行われる(S601)。具体的には、2枚目のクレジットメダルのベットに伴い、MAXBETボタン26の操作を無効とすると共に、ブロッカー装置40を作動させて、メダル投入口23からメダルを投入できないようにする。
ベット無効手段53によって、ベット無効処理が行われると、スタートレバー無効解除処理が遊技開始操作無効手段55によって行われる(S602)。具体的には、スタートレバー25操作を有効にするものであり、スタートレバー25の操作に伴って回転リール6の回転が開始できるようにする。即ち、ゲームを開始することができるようになる。
なお、本実施の形態にあっては、スタートレバー無効解除処理をベット無効処理が行われた後に行うように構成したがこれに限らず、ベット無効処理と同時にスタートレバー無効解除処理を行うように構成してもよい。
そして、スタートレバー操作無効解除処理(S602)により、スタートレバー25の操作が有効にされたのに伴って、スタートレバー25が遊技者によって操作されると、回転リール6は回転を開始する(S303のYES)。言い換えると、クレジットメダルが2枚ベットされた状態でゲームが開始される。
一方で、スタートレバー操作無効解除処理(S602)が行われた後、スタートレバー25が操作されることなく、所定の時間(本実施の形態にあっては、例えば、2枚目のクレジットメダルがベットされてから30秒経過後)の経過後(S304のYES)、ベット無効解除処理がベット無効手段53によって行われる(S603)。具体的には、MAXBETボタン26の操作が有効になると共に、ブロッカー装置40の作動が解除(停止)され、メダル投入口23からのメダルの投入が可能となる。言い換えると、ベット無効処理に伴って無効にされていた(中断されていた)、既に行われたMAXBETボタン26の操作に基づくベットカウンタのカウントアップが有効となって、3枚目のクレジットメダルについてのベットカウンタがカウントアップされる。
そして、上述のように、ベット無効解除処理が行われ(S603)、かつ、クレジットメダルがある場合には(S305のYES)、ベットカウンタがベット制御手段51によってカウントアップされて、3枚目のクレジットメダルがベットされる(S306)。そして、特別ベット処理が終了するようになっている。但し、2枚目のクレジットメダルがベットされてから、30秒が経過していない場合には、ベット無効解除処理が行われることがないため、3枚目クレジットメダルがベットされることはなく(S304のNO)、クレジットメダルが無い場合には(S305のNO)、特別ベット処理制御が終了する。
上述のように、遊技開始操作無効手段55及びベット無効手段53を設け、特別ベットが行われるのに伴いスタートレバー25の操作が無効になり、2枚目のクレジットメダルがベットされたのに伴い、所定の間、ベットが無効となると共に、スタートレバー25の無効が解除されるようにしたので、例えば、1枚目のクレジットメダルがベットされた時点でゲームが開始されるのを防ぐことができる他、2枚目のクレジットメダルがベットされた直後、メダルがベットされることを防ぐことができる。これにより、2枚ベットでの遊技を推奨する場合において、高い確率で、2枚ベットで遊技を開始させることができる。即ち、遊技の開始を回避させたいベット数にあっては遊技の開始を回避することができ、遊技を開始させたいベット数において遊技を開始させることができる。
なお、本実施の形態では、ベット無効手段53がMAXBETボタン26の操作自体を無効とすることでベットカウンタをカウントアップさせないように構成したが、ベットカウンタがカウントアップできないようにするものであれば何れのものであってよい。例えば、MAXBETボタン26の操作自体は有効(ON状態になる)であるが、ベットカウンタをカウントアップする信号を受信できないように設定し、若しくは、ベット制御手段51が出力したベットカウンタをカウントアップする信号をキャンセルするように構成してもよい。
また、ベット無効手段53がブロッカー装置40を作動させることで、メダル投入口23からメダルが投入されたとしてもベットカウンタがカウントアップしないようにしたがこれに限らず、例えば、メダル投入口23から投入されたメダルをメダルセンサ39が検出しないようにしたり、若しくは、メダルセンサ39からの検出信号の入力に伴いベット制御手段51が出力するベットカウンタをカウントアップさせる信号キャンセルするように構成してもよい。
さらには、上述の第1及び第2の実施の形態にあっては、例えば、複数回のゲームに亘って、特定の打順でストップボタン29の操作が行われたのに伴って、クレジットメダルベット処理を通常ベットから特別ベットに切り換えるようにした。即ち、ベット間隔を変更する行為として、予め設定された行為が遊技中に行われると、ベット間隔が切り換わるように構成したがこれに限らない。例えば、スイッチを設け、このスイッチが入り状態(ON状態)の場合において、複数回のゲームに亘って、特定の打順でストップボタン29の操作が行われたのに伴って、ベット間隔が通常ベットから特別ベットに切り換わるように構成してもよい。換言すれば、ベット間隔を切り換える切換え機能(ベット間隔設定手段62)をスイッチでON/OFFできるように構成してもよい。
そして、上述のようにベット間隔を切り換える機能をスイッチでON/OFFするように構成する場合にその切換えスイッチを、例えば、電源装置(不図示)などに設けられ、一般に打ち止めスイッチと称されるスイッチで構成するようにしてもよい。ここで、打ち止めスイッチについて説明すると、機種によっては、ボーナスゲーム終了に伴い自動的(精算ボタン24を操作することなく)にクレジットメダルが精算される機能を有するものがあり、この打ち止めスイッチは、ボーナスゲーム終了に伴うクレジットメダルを精算させる機能をON/OFFさせるものである。即ち、打ち止めスイッチがON状態であると、ボーナスゲームの終了に伴ってクレジットメダルが精算され、打ち止めスイッチがOFF状態であると、ボーナスゲームが終了してもクレジットメダルが精算されることがないようになっている。
そして、上述のように、ベット間隔設定手段62のON/OFFをスイッチで切り換える場合に、打ち止めスイッチで切り換えるようにしてもよい。つまりは、打ち止めスイッチをON/OFFすることで、ベット間隔設定手段62がON/OFFとなるようにしてもよく、また、打ち止めスイッチと異なる新たなスイッチを設けて、そのスイッチで切り換えるようにしてもよい。さらには、スイッチによってベット間隔設定手段62がOFF状態にある場合には、例えば、推奨ベット数を液晶表示装置19の画面上に表示するようにしてもよい。
なお、本発明を上述の各実施の形態で説明したが、上述の実施の形態に限定されるものではなく、発明の目的を達成し得る範囲内において、種々の変形、変更、及び、各構成要素の組み換えなどを行うことができる。
また、本発明についてスロットマシンを例として説明したが、本発明は遊技機全般に適用することができる。