JP2013066635A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 通常遊技中において、MAXBETボタンが操作されたときには、操作から掛け数の設定完了に至るまでに既定時間を費やし、ボーナス当選持ち越し遊技中において、MAXBETボタンが操作されたときには、操作から掛け数の設定完了に至るまでに既定時間よりも長い時間を費やす構成としてある。
【選択図】 図5
Description
掛け数の取得先を貯留遊技媒体からに指定するには、BET(ベット)ボタンを操作することにより指定することができる。
BETボタンには、一の操作ごとに貯留遊技媒体から一の遊技媒体の取得を指定する1BETボタンと、一の操作ごとに貯留遊技媒体からそのときのゲーム状態で設定可能な最大数の遊技媒体の取得を指定するMAXBETボタンとがある。
大半の遊技者は、操作負担を軽減すべく、1BETボタンよりも少ない操作回数で指定可能なMAXBETボタンを操作することにより、掛け数を設定している。
すなわち、遊技者は、一遊技媒体あたりの遊技者の享受する遊技利益が異なる遊技状態に移行しているにもかかわらず、ゲーム開始可能となる掛け数が複数あることを活かすことなく、最大数の掛け数を設定していた。
その結果、例えば、前述の例によると、ボーナス当選持ち越し遊技中において、掛け数が1枚でもボーナス図柄を揃える技量を持ち合わせながらも、3枚の掛け数を設定したままゲームを開始させてしまうと、3枚の掛け数と、1枚の掛け数との差分のメダル(2枚)を損失することになる。
そうすると、遊技者は、BETボタンの操作、スタートレバーの操作、停止ボタンの操作の各操作を一定のタイミングで繰り返し行っていることから、BETボタンの操作により設定された掛け数のままスタートレバーが操作されることで、ゲームが開始されることになる。
このようなことから、1ゲームに掛ける一遊技媒体あたりの遊技者の享受する遊技利益が異なる遊技状態へ移行したときにおいて、最大の掛け数が設定されたときに、遊技の開始を積極的に遅らせる必要があった。
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係るスロットマシン本体の構成について説明する。
図1は、スロットマシンを示す概略正面図であり、図2は、スロットマシンの内部構成を示す概略斜視図であり、図3は、スロットマシンの制御部及びその周辺構成の概略を示すブロック図である。
これらの図に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、従来のスロットマシンと同様に、スロットマシン1に備えられた複数のリール91a,91b,91cを回転させることによって遊技媒体であるメダルを獲得することができる回胴式遊技機を構成しているものの、ボーナス役の当選が持ち越されるボーナス当選持ち越し遊技中において、最大の掛け数が設定されたときに、掛け数の設定が完了するまでの時間を遅らせるようになっている。
以下、本実施形態に係るスロットマシン本体の構成について詳述する。
前扉1aは、図1及び図2に示すように、スロットマシン1の筐体1bにヒンジ等を介して開閉自在に取り付けられる扉体で、この前扉1aに表示パネル7とその他各部が備えられてスロットマシン1の正面部を構成している。
表示器Lは、演出制御部12によって制御される液晶表示ディスプレイなどの表示装置であり、その画面に所定の動画や静止画を表示して、視覚的な演出を行う演出手段として構成されている。
スピーカ9は、演出制御部12によって制御され、遊技者に対してメロディ音やメッセージ音等の各種の音声を発生することで、聴覚的な演出を行う演出手段として構成されている。
表示窓7aは、スロットマシン1内部に配設された三つのリール(左)91a,リール(中)91b,リール(右)91c(図2参照)の視認用の窓部で、各リール91の外周面に表された複数の図柄のうち、縦方向に連続して隣接する三つの図柄をそれぞれ視認できるようになっている。
例えば、有効ラインは、各リール91において縦方向に連続して隣接する三つの図柄のうちの水平方向(上段、中段、下段)に並んだ組合せを有効とする三つの有効ラインと、右上がりと右下がりの斜めに並んだ組合せを有効とする二つの有効ラインの計五つの有効ラインが設けられ、五つの有効ラインに沿って停止した各リール21に表された図柄の組合せによって、所定の遊技価値が付与されるようになっている。
掛け数表示部7bは、例えば、三つのLEDからなり、設定された掛け数(最大3枚)が表示されるようになっている。
クレジット数表示部7cは、例えば、7セグメントLEDからなり、内部的にクレジット(例えば、制御部11のRAMに記憶)された貯留メダル数が表示される。
具体的には、図2に示すように、メダル投入口2に通じる本体内側には、制御部11に接続されるとともに投入されたメダルを検出するセンサを有するメダルセレクタ2aが設けられ、メダルの投入に係るメダル検出信号が制御部11に入力されることにより、制御部11がこの入力数に基づいて投入メダル数を計数することにより、掛け数が設定されるようになっている。この設定された掛け数がその遊技状態でゲーム開始可能な掛け数に達することでスロットマシン遊技を開始することができる。
具体的には、1ゲームに対して許容される最大の掛け数となるメダル(例えば、3枚)が既に投入されている状態で、さらにメダル投入口2からメダルが投入されると、それ以降のメダルは貯留メダルとして、所定数(例えば、最大50枚)まで貯留,記憶されることになる。
また、メダル投入口6から投入されるメダルのみならず、各リール91が停止したときの図柄の組合せが所定の入賞に係る組合せのときに払い出される入賞メダルも貯留メダルとして貯留,記憶されるようになっている。
なお、この貯留メダル数は前述のクレジット数表示部7cに数値として表示される。
具体的には、BETボタン3には、一回の押下操作によってその遊技状態においてゲーム開始可能となる最大の掛け数に対応するメダルの取得を指定するMAXBETボタン3aと、一回の押下操作で1枚のメダルの取得を指定する1BETボタン3bとが設けられている。
なお、本実施形態では、すべての遊技状態において1ゲームに対して最大3枚の掛け数が許容されるとともに、最大の掛け数を超えない範囲において、1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けのいずれの掛け数でもゲーム開始可能としている(図4参照)。そのため、1ゲームに掛ける一遊技媒体あたりの遊技者の享受する遊技利益が異なる遊技状態に遷移したときにおいて、最大の掛け数である3枚が設定されたとしても、その設定のままでゲームが開始可能となる不都合が生じることになる。
この取得分(減算分)のメダル数は、RAMの所定領域に掛け数として記憶され、この記憶分の掛け数が掛け数表示部7bに表示されるようになっている。掛け数表示部7bにおける掛け数の表示は、この記憶分の掛け数に対応する数のLEDが下部に位置するLEDから順次点灯するようになっている。
なお、さらに1BETボタン3bを押下操作することで、貯留メダルから取得されるメダルを一押下操作ごとに1枚ずつ追加することができ、この際には、押下操作ごとに点灯するLEDも増加することになる。
このように、BETボタン3の押下操作から始まり、RAMに記憶された貯留メダル数からのBETボタン3に対応するメダル数の減算、掛け数としてのRAMへの記憶、クレジット数表示部7cにおける減算表示、掛け数表示部7bのLEDの点灯の一連の動作は、制御部11における掛け数設定処理により実行処理され、さらに掛け数設定処理では、RAMに記憶された掛け数がゲーム開始可能な掛け数か否かの判定を行い、RAMに記憶された掛け数がゲーム開始可能な掛け数に達していれば、ゲームの開始を許容すべく、スタートレバー4の操作を許容するとともにスタートレバー4の操作待ちとなるようになっている。
一方、RAMに記憶された掛け数がゲーム開始可能な掛け数に達していないと判定されたときには、ゲームの開始は許容されずに、スタートレバー4を操作しても各リール91は回転を開始しないようになっている。
そうすると、掛け数が1枚でもゲーム開始可能であるにもかかわらず、MAXBETボタン3aの押下操作により、掛け数3枚が設定されるとともにスタートレバー4の操作が許容される状態となることから、この状態でスタートレバー4が操作されてしまうと、例えば、ボーナス当選持ち越し遊技中において、掛け数が1枚でもボーナス図柄を揃える技量を持ち合わせている遊技者にとっては、掛け数3枚と掛け数1枚との差分のメダル2枚を損失することになる。
そこで、本実施形態では、MAXBETボタン3aの操作からスタートレバー4の操作が許容されるまでの時間を遊技状態に応じて変化させ、例えば、通常遊技中よりもボーナス当選持ち越し遊技中の方が、MAXBETボタン3aの操作からスタートレバー4の操作が許容されるまでの時間を長く費やすように構成してある。
これにより、遊技者が通常遊技中からボーナス当選持ち越し遊技中に遊技状態が遷移したことに気づかずに、通常遊技中のつもりでMAXBETボタン3aの押下操作から既定時間を経過したタイミングで直ちにスタートレバー4を操作したとしても、未だ掛け数の設定完了に至たらずスタートレバー4の操作が許容されていないことから、リール91の回転が開始されないため、遊技状態がボーナス当選持ち越し遊技中に遷移したことに気づくとともに、最大の掛け数を超えない範囲においてゲーム開始可能な掛け数が複数あることを確実に遊技者に認識させることができる。
なお、MAXBETボタン3aの押下操作に係る掛け数の設定が完了したタイミングは、上記のタイミングに限らず、例えば、RAMに記憶された貯留メダル数からゲーム開始可能な掛け数が確保されてスタートレバー4の操作が許容されたタイミングであれば、いつでもよい。
また、このスタートレバー4の押下操作によりスタート信号が入力されることで、制御部11において内部抽選が行われ、複数の抽選対象の中から今回ゲームにおける当選内容が決定されるようになっている。
この精算ボタン6が押下操作されることで、制御部11に精算信号が入力され、貯留メダル分のメダルがメダル払出装置10からメダル払出口8に排出されるとともに、RAMに記憶された貯留メダル数のデータも消去される。また、貯留メダルが精算されることでクレジット数表示部7cの数値もゼロ表示となる。
なお、既に設定された掛け数がある状態で、精算ボタン6を押下操作することにより、貯留メダル分のメダルのみならず、設定された掛け数分のメダルも排出されるようになっている。このため、精算ボタン6は、既に設定された掛け数を取り消すための取消手段となっている。
また、短押しすると、既に設定された掛け数を直接排出することなく、RAMに記憶された貯留メダル数にその掛け数を加算させることもできる。
このような精算ボタン6を設けることにより、ボーナス当選持ち越し遊技中において最大の掛け数を超えない範囲においてゲーム開始可能な掛け数が複数あることを認識したときに、この精算ボタン6を操作するとともに、あらためて1BETボタン3bを操作することで、その遊技者にとって最適な掛け数を再設定することができる。
この遅延解除ボタン6aが押下操作されることで、制御部11に解除信号が入力され、例えば、遊技者がMAXBETボタン3aの押下操作から既定時間を経過したタイミングでスタートレバー4を操作したにもかかわらず、リール91の回転が開始しないときには、遅延解除ボタン6aを押下操作することにより、制御部11が直ちに掛け数設定処理を実行することにより、スタートレバー4の操作が許容される状態とすることができる。
これにより、遅延時間が切り上げられ、掛け数設定時間が短縮されることになり、その遊技者にとって最適な掛け数の再設定を迅速に行うことができる。
例えば、1BETボタン3bに遅延解除機能を兼用させるときには、遅延時間中の1BETボタン3bの押下操作により単に遅延時間を切り上げるだけでなく、同時に掛け数の再設定を行うようにすることもできる。
具体的には、遅延時間中に1BETボタン3bが押下操作されると、制御部11は直ちに掛け数設定処理を実行するとともに、この処理において、MAXBETボタン3aの操作に係る掛け数(3枚)をキャンセルして、掛け数(1枚)を設定するように構成することもできる。
停止ボタン5の押下操作によって各リール91が所定の図柄の組合せで停止した場合に、メダル払出装置10から図柄の組合せに応じた数量の入賞メダルが、メダル払出口8より、払い出されるようになっている。
ドラムユニット9は、三つのリール91a,91b,91cと、三つのリール91a〜91cを回転駆動可能に軸支するステッピングモータと、各リール91a〜91cが一回転するごとに各リール91a〜91cの基準位置を検出する回転位置検出センサと、を備えている(いずれも不図示)。
ステッピングモータと回転位置検出センサは制御部11に接続され、これにより、制御部11によって各リール91の回転の開始、回転速度、停止、停止位置等が制御されるようになっている。
各リール91a〜91cに表された図柄は、リール91ごとに等間隔で配設され、例えば、小役に対応する「ベル」、ボーナス役に対応する「7」(ボーナス図柄)、再遊技役に対応する「リプレイ」、小役に対応する「チェリー」等の絵柄や文字が、所定の順番で表示されており、各リール91に21個ずつの図柄が表示されるようになっている。
演出制御部12は、制御部11から送信される制御コマンドに従って、図示しないランプ類(LED)や表示器L及びスピーカ9を駆動制御して所定の演出を行う演出制御手段として動作するようになっている。
次に、スロットマシン1全体を制御する制御部11について説明する。
制御部11は、図3に示すように、上述したスロットマシン1の各部を制御する、中央演算処理装置(CPU)と、メモリ(RAM,ROM)、インターフェイス回路等を備えたコンピュータとして構成され、筐体1bの後部に配置されている。
具体的には、制御部11は、一般的に主基板と称され、CPUと、当該CPUに内蔵されたメモリであるROM及びRAM、基準クロックを発生するクロック発生回路、乱数発生のための基準クロックを生成する乱数クロック発生回路、内部抽選用の乱数を生成する乱数カウンタ等を備えている(いずれも不図示)。
また、制御部11には、BETボタン3、メダルセレクタ2a、スタートレバー4、停止ボタン5、精算ボタン6、遅延解除ボタン6aから入力される信号を監視する入力ポート、ドラムユニット9、メダル払出装置10、演出制御部12、掛け数表示部7b、クレジット表示部7cに制御信号を出力する出力ポートを備えるIC等も設けられている。
そして、CPUが(以下、制御部11という)、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づき、遊技者による入力操作を検出しながら各処理を実行することにより、本発明に係る遊技状態管理手段、掛け数設定手段として動作するとともに、前述の各部が制御されスロットマシン1が回動式遊技機として動作するようになっている。
内部抽選では、これらの抽選対象ごとに予め割り当てられた乱数の当選値と、スタートレバー4の操作のタイミングで乱数カウンタから取得する乱数値とを比較することにより、当該ゲームにおける当選内容を1ゲームごとに決定するようになっている。
また、通常遊技中におけるボーナス役の当選確率は、設定された掛け数に応じて変化し、例えば、1枚掛けでは、1/2700、2枚掛けでは、1/1360、3枚掛けでは、1/170に設定され、掛け数の増加に伴い、ボーナス役の当選確率が高くなるとともに、1枚掛け、2枚掛けに比べて3枚掛けの方が、1枚あたりの遊技者の享受する遊技利益が最も多くなるように設定され、通常遊技中では3枚掛けを推奨するゲーム性を有している。
例えば、内部抽選において小役に当選するとともに、所定の有効ラインにおいて、この小役に対応する図柄の組合せで停止したと判定したときには、メダル払出装置10を制御して所定数の入賞メダルを払出す処理を実行する。
なお、図柄の組合せを判定する際の有効ラインは、設定された掛け数に応じて変化し、例えば、1枚掛けでは、中段のみの有効ラインにおける図柄の組合せを判定し、2枚掛けでは、上段、中段、下段の三つの有効ラインにおける図柄の組合せを判定し、3枚掛けでは、すべての有効ラインにおける図柄の組合せを判定する。
例えば、内部抽選においてボーナス役に当選するとともにボーナス役に対応するボーナス図柄の組合せで停止したと判定したときには、遊技状態をボーナス遊技に遷移させる。
また、ボーナス役に当選したゲームにおいてボーナス図柄の組合せで停止していないと判定したときには、ボーナス役の当選を次回ゲームに持ち越す処理を実行する。
また、ボーナス当選持ち越し遊技中は、内部抽選の抽選対象にボーナス役が含まれる通常遊技中においてボーナス役に当選するとともに、そのゲームにおいてボーナス図柄の組合せが停止しないときの次回のゲームから遷移するようになっている。
このように制御部11は、停止した各リール91の図柄の組合せを判定して、遊技状態を遷移させるようになっている。
制御部11がこのような処理を実行するにあたり、制御部11のROMには、遊技状態ごとのゲーム開始可能な掛け数及び掛け数設定時間(後述の遅延タイマ、ディレイ時間、所定の時間など時間値データ等)が記憶されている。
ここで、遊技状態別の掛け数設定時間について、図4を参照しながら説明する。
この例は、通常遊技中にボーナス役に当選したものの、当選したゲームにおいてボーナス図柄が停止することなく、次回ゲーム(最初のゲーム)を含む6ゲームに亘ってボーナス当選が持ち越されたボーナス当選持ち越し遊技中となり、6ゲーム目にボーナス図柄が停止し、停止したゲームの次のゲームからボーナス遊技に移行するとともに、規定枚数分の入賞メダルの払い出しによりボーナス遊技が終了して再び通常遊技中に移行した遊技状態の変遷を示したものである。
また、MAXBETボタン3aの操作に係る掛け数設定時間は、通常遊技中及びボーナス遊技中では、例えば1秒(既定時間)であるものの、ボーナス当選持ち越し遊技中では、既定時間より長い、例えば3秒に変化するようになっている。
すなわち、遊技者は、遊技状態がボーナス当選持ち越し遊技中に遷移したことに気づかずに通常遊技中のつもりで、MAXBETボタン3aの押下操作後からいつものタイミング(例えば、MAXBETボタン3aの押下操作後から約1.7秒経過後)でスタートレバー4を操作しても、このタイミングでは、未だ掛け数3枚の設定完了には至らないため、スタートレバー4の操作は許容されておらず、リール91の回転は開始しないことから、スタートレバー4の操作タイミングが狂わされることにより、既定時間よりも長い掛け数設定時間を体感することになるからである。
また、遊技者は既定時間よりも長い掛け数設定時間を体感することによりボーナス当選を認識することができるため、掛け数設定時間の変化はボーナス当選を演出するという効果をもたらすことにもなる。
図5は、本実施形態に係る制御部11において実行されるMAXBETボタン操作処理を示すフローチャートである。
例えば、第一の方法として、MAXBETボタン3aの操作後に一定の遅延時間を設けてから掛け数設定処理を行う方法、第二の方法として、掛け数設定処理の中で遅延時間を設けながら処理を行う方法、第三の方法として、掛け数設定処理においてスタートレバー4の操作を許容する処理を別処理とし、掛け数設定処理終了後からスタートレバー4の操作を許容するまでに遅延時間を設ける方法等がある。
本実施形態では、図5に示すように、MAXBETボタン3aの操作後に一定の遅延時間を設けてから掛け数設定処理を行う第一の方法を採用してある。
遅延タイマ設定処理では、遅延タイマ(例えば、2秒)をRAMの所定領域にセットし、所定のクロックタイミング(割り込み周期)ごとに、遅延タイマをカウントダウン又はカウントアップしながら書き換える処理を実行するとともに、遅延タイマのタイムアップを監視する。
さらに、遅延タイマの監視中は、所定の演出処理を実行する(S4)。
例えば、制御部11が直接点灯制御可能、又は演出制御部12を介して間接点灯制御可能なLEDを、MAXBETボタン3aと1BETボタン3bに内蔵し、MAXBETボタン3aの操作後に、MAXBETボタン3aに内蔵されたLEDを消灯させるとともに、1BETボタン3bに内蔵されたLEDを点灯させ、遊技者にとって最適な掛け数をあらためて選択指定するよう促すこともできる。
また、これらの演出に加え、その他のランプ類(LED)、表示器L、スピーカSを駆動制御することにより、光と音による演出や、特定の入力操作(例えば、図示しない演出用のコントロールスイッチ、MAXBETボタン3aの再操作など)により、特殊効果音を発生させるなどの多彩な演出を行うことで、遅延タイマの監視中における遊技性を向上させることができる。
例えば、遅延タイマの監視中において、再度MAXBETボタン3aの操作を促す表示演出を表示器Lに行わせるとともに、MAXBETボタン3aの押下操作のタイミングで、時間値の異なる複数の遅延タイマの中から抽選により再設定する遅延タイマを取得し、既に設定した遅延タイマがタイムアップする前に、この取得した遅延タイマを再設定することもできる(遅延タイマ再設定処理)。この再設定は、遅延タイマがタイムアップする前であれば、何度でも繰り返し行うことができ、これにより、MAXBETボタン3aを単位時間あたりに少しでも多く操作するほど、掛け数設定時間が長くなるようなゲーム性を付加することができる。
以上のように、本実施形態に係るMAXBETボタン操作処理を実行することにより、ボーナス当選持ち越し遊技中の掛け数設定時間が通常遊技中の掛け数設定時間(既定時間)よりも長い時間となるため、遊技者が既定時間より長い掛け数設定時間を体感することにより、最大の掛け数を超えない範囲においてゲーム開始可能な掛け数が複数あることを確実に認識することができ、その遊技者にとって最適な掛け数をあらためて設定することができる。
また、遊技者は既定時間よりも長い掛け数設定時間を体感することによりボーナス当選を認識することができるため、掛け数設定時間の変化はボーナス当選を演出するという効果を発揮することにもなる。
また、上記の実施形態では、MAXBETボタン3aの操作後に一定の遅延時間を設けてから掛け数設定処理を行う第一の方法を採用したが、以下に示すように、掛け数設定処理の中で遅延時間を設けながら処理を行う第二の方法を採用することもできる。
例えば、上記の実施形態において、掛け数表示部7bのLEDを点灯させる処理では、一のLEDを点灯させてから次のLEDを点灯させるまでに数十ミリ秒のディレイ時間を設けたが、このディレイ時間を通常遊技中(ボーナス遊技中も含む)と、ボーナス当選持ち越し遊技中とで変えることにより、掛け数設定時間を変化させることができる。
これにより、遊技者は、通常遊技中とは異なる掛け数設定時間を体感するだけでなく、掛け数表示部7bにおける点灯パターンの変化に気づくことから、最大の掛け数を超えない範囲においてゲーム開始可能な掛け数が複数あることを確実に認識することができる。
例えば、上記の実施形態では、MAXBETボタン3aに係る掛け数設定処理において、MAXBETボタン3aの押下操作により、RAMに記憶された貯留メダル数からMAXBETボタン3aに対応する3枚のメダルを一度に減算するとともに、この3枚のメダルを示す掛け数をRAMの所定領域に一度に記憶し、このRAMに記憶された掛け数がゲーム開始可能な掛け数か否かの判定を一度に行うように構成したが、これらの処理を、ボーナス当選持ち越し遊技中に限り、一定の時間的な間隔をおいて、RAMに記憶された貯留メダル数からメダル1枚を減算する度に行うこともできる。
そして、記憶された掛け数がゲーム開始可能な掛け数であれば、これ以降継続してスタートレバー4の操作を許容しながら、その後、さらに所定の時間(例えば、2秒)をおいた後、RAMに記憶された貯留メダル数からさらに1枚のメダルを減算するとともに(この時点で合計2枚減算することなる)、この1枚のメダルを示す掛け数を先にRAMの所定領域に記憶した掛け数に加算するとともにこの加算した掛け数(この時点で合計2枚となる)を記憶する処理を行う。
そして、記憶された掛け数がその遊技状態におけるゲーム開始可能な掛け数であれば、これ以降継続してスタートレバー4の操作を許容しながら、その後、さらに所定の時間(例えば、0.5秒)をおいた後、RAMに記憶された貯留メダル数からさらに1枚のメダルを減算するとともに(この時点で合計3枚減算することになる)、この1枚のメダルを示す掛け数を先にRAMの所定領域に記憶した掛け数に加算するとともにこの加算した掛け数(この時点で合計3枚となる)を記憶し、このRAMに記憶された3枚のメダルを示す掛け数がその遊技状態におけるゲーム開始可能な掛け数か否かの判定を行い、記憶された掛け数がゲーム開始可能な掛け数であれば、スタートレバー4の操作を許容する処理を行う。
なお、本実施形態では、ゲーム開始可能な最小の掛け数はすべての遊技状態を通してメダル1枚であることから、1枚のメダルを示す掛け数がRAMの所定領域に記憶され、このRAMに記憶された掛け数がゲーム開始可能な掛け数であると判定された時点から、継続してスタートレバー4の操作が許容されることになる。
このような処理を、図式的にタイムチャートで示したのが図6である。
これにより、ボーナス当選持ち越し遊技中において、掛け数が1枚でもボーナス図柄を揃える技量を持ち合わせている遊技者にとっては、最適な掛け数でゲームを開始させることができる。
これにより、1ゲームに掛ける一遊技媒体あたりの遊技者の享受する遊技利益が異なる遊技状態に遷移したにもかかわらず、いつものタイミングでスタートレバー4を操作することにより、掛け数が1枚でもボーナス図柄を揃える技量を持ち合わせている遊技者は何ら損失を蒙ることもなく最適な掛け数を設定した状態で遊技を進行させることができるのである。
また、通常遊技中においても、MAXBETボタン3aの押下操作により、掛け数としてメダル3枚を一度に設定せずに、ボーナス当選持ち越し遊技中と同様、時間的な間隔をおいて1枚ずつ掛け数を設定するとともに、設定された掛け数(合計数)がゲーム開始可能な掛け数に達した時点から、継続してスタートレバー4の操作を許容する上記の方式を採用することができる。ただし、この場合には、通常遊技中における掛け数設定時間が既定時間となるように、時間的な間隔をボーナス当選持ち越し遊技中のときよりも狭める必要がある。
例えば、上記の実施例では、MAXBETボタン3aの押下操作により、掛け数として必ずメダル3枚が設定されることになるが、設定される掛け数を押下操作の積算時間に応じて変えることもできる。
そして、押下操作時間が20ミリ秒を超えれば、図6に示すように、ボーナス当選持ち越し遊技中において、時間的な間隔をおいて1枚ずつ掛け数を設定するとともに、設定された掛け数(合計数)がボーナス当選持ち越し遊技中のゲーム開始可能な掛け数に達した時点から、継続してスタートレバー4の操作を許容する、上記の実施例と同様な制御を行い、押下操作時間が10ミリ秒を超え20ミリ秒以下であれば、図6におけるメダル2枚設定までの制御を行い、押下操作時間が10ミリ秒以下であれば、図6におけるメダル1枚設定までの制御を行う。
このようにMAXBETボタン3aの押下操作の積算時間に応じて設定される掛け数を変えることで、遊技者は押下操作時間に応じて、掛け数を選択することができる。
また、通常遊技中においても、所定の抽選確率に基づく抽選により(例えば、1ゲームごとのスタートレバー操作タイミングにおいて、当該ゲームの掛け数設定時間を長くするか否かを抽選)、ボーナス当選持ち越し遊技中と同様な長い掛け数設定時間となるゲームを設けることもできる。
これにより、最後のゲームを除く先行する連続演出を視聴する限りにおいてボーナス当選持ち越し遊技中か通常遊技中かを識別不能な演出とし、連続演出の最後のゲームのみ掛け数設定時間が長くなれば、ボーナス当選の確定を示唆することになり、連続演出の最後のゲームの掛け数設定時間が既定時間と同じであれば、ボーナス非当選の確定を示唆することになるから、連続演出の進行に伴い遊技者のボーナス当選への期待感を高めることができる。
2 メダル投入口
3 BETボタン
3a MAXBETボタン
3b 1BETボタン
4 スタートレバー
5(5a,5b,5c) 停止ボタン
6 精算ボタン
6a 遅延解除ボタン(短縮手段)
7 表示パネル
7a 表示窓
7b 掛け数表示部
7c クレジット数表示部
8 メダル払出口
9 ドラムユニット
91(91a,91b,91c) リール
10 メダル払出装置
11 制御部(掛け数設定手段、遊技状態管理手段、短縮手段)
12 演出制御部
L 表示器
S スピーカ
Claims (4)
- 1ゲームに対して許容される最大の掛け数が同一であるとともに、前記最大の掛け数を超えない範囲においてゲーム開始可能な掛け数を複数有しながら、1ゲームに掛ける一遊技媒体あたりの遊技者の享受する遊技利益がそれぞれ異なる複数の遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、
掛け数の取得先を予めクレジットされた貯留遊技媒体からに入力操作によって指定するクレジット掛け指定手段と、
前記クレジット掛け指定手段による指定に基づいて1ゲームに掛ける掛け数を設定する掛け数設定手段と、を備えるスロットマシンであって、
遊技状態管理手段は、
1ゲームごとに行われる内部抽選の抽選対象に所定のボーナス役を含む通常遊技中と、前記ボーナス役の当選が持ち越された遊技状態であって抽選対象に前記ボーナス役を含まないボーナス当選持ち越し遊技中との少なくとも二つの遊技状態を管理し、
前記クレジット掛け指定手段は、
前記貯留遊技媒体から取得する掛け数を、その遊技状態において許容される最大の掛け数に指定する最大掛け指定手段と、最小単位の掛け数に指定する最小単位掛け指定手段と、を有し、
前記掛け数設定手段は、
前記通常遊技中において前記最大掛け指定手段によって最大の掛け数が指定されたときに、前記入力操作から設定完了に至るまでに既定時間を費やし、
前記ボーナス当選持ち越し遊技中において最大掛け指定手段によって最大の掛け数が指定されたときに、前記入力操作から設定完了に至るまでに前記既定時間よりも長い時間を費やす
ことを特徴とするスロットマシン。 - 前記掛け数設定手段は、
前記ボーナス当選持ち越し遊技中において前記最大掛け指定手段によって最大の掛け数が指定されたときに、前記入力操作から前記ゲーム開始可能な複数の掛け数のうちの最小の掛け数の設定に至るまでに前記既定時間とほぼ同じ時間を費やすとともに、前記最小の掛け数に一の遊技媒体を加えた掛け数の設定に至るまでに前記既定時間よりも長い時間を費やす
ことを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。 - 前記最大掛け指定手段は、
前記貯留遊技媒体から取得する掛け数を、入力操作の積算時間に応じて前記最小単位の掛け数から前記最大の掛け数まで段階的に変化させる
ことを特徴とする請求項2記載のスロットマシン。 - 前記ボーナス当選持ち越し遊技中において前記最大掛け指定手段によって最大の掛け数が指定されたときに、前記入力操作から設定完了に至るまでに費やす前記既定時間よりも長い時間を、入力操作に基づいて短縮させる短縮手段を備える
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスロットマシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011208517A JP5953517B2 (ja) | 2011-09-26 | 2011-09-26 | スロットマシン |
Applications Claiming Priority (1)
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