以下、本発明の一実施形態を示す遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しながら、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、AT機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、最大滑り駒数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(以下、「CB」という)及び「CB」を連続して作動させる「MB」(ミドルボーナス)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1駒分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述する主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値という)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体2を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有する。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。把手7は、パチスロ1を運搬するときに運搬者の手がかけられる凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段)が横並びに設けられる。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bの中央よりも上側には、上パネルユニット10と、液晶表示装置11(報知手段)とが設けられる。上パネルユニット10は、フロントドア2bの上端領域に設けられ、液晶表示装置11は、上パネルユニット10の下側に配置される。上パネルユニット10は、光源を有し、該光源から射出される光による演出を実行する。また、液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する。
フロントドア2bの中央には、台座部12が設けられる。台座部12には、枠部材13と、遊技者の操作対象となる各種装置とが設けられる。
枠部材13は、図柄表示領域4と、情報表示窓14と、ストップボタン取付部15とを有する。図柄表示領域4及び情報表示窓14は、図2に示すように、枠部材13の開口部に設けられ、ストップボタン取付部15は、枠部材13の開口部の下部に設けられる。
図柄表示領域4は、正面(遊技者側)から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で且つ3つのリール3L,3C,3Rより手前側(遊技者側)に配置される。図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後(キャビネット2a側)に配置された3つのリール3L,3C,3Rが透過して視認できる構成になっている。それゆえ、以下では、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される。そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶ擬似的なライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
情報表示窓14は、リール表示窓4の下部に連続して設けられ、且つ、その情報表示面の面方向が上方に向くように配置される。なお、情報表示窓14及びリール表示窓4は、透明の窓カバー16によって覆われている。窓カバー16は、枠部材13の内面側に配置されており、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能な構成になっている。
また、枠部材13は、窓カバー16を挟んで情報表示窓14の情報表示面と対向するシート載置部17を有する。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置される。したがって、情報シートは、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われており、窓カバー16は情報シートの取付部となる。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、窓カバー16は、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能であり、且つ、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有するので、情報シートの取付部を介してパチスロ1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。なお、情報シートの交換については、後で図4を参照して説明する。
本実施形態では、上述のように、枠部材13の開口部において、情報表示窓14がリール表示窓4と連続して形成される例を説明したが、本発明はこれに限定されない。情報表示窓14が、リール表示窓4と連続して形成されていなくてもよい。すなわち、リール表示窓4の開口部と情報表示窓14の開口部とが、上下方向に並んで配置されるような構成にしてもよい。
ストップボタン取付部15は、面形状が略台形の平板部材で構成される。そして、ストップボタン取付部15は、情報表示窓14の下方に設けられ、かつ、略台形状の面が正面(遊技者側)に向くように設けられている。ストップボタン取付部15の略台形状の面には、3つのストップボタン19L,19C,19Rがそれぞれ貫通する3つの貫通孔が横並びに設けられる。
3つのストップボタン19L,19C,19Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられ、各ストップボタンは、対応するリールの回転を停止するために設けられる。これらのストップボタン19L,19C,19Rは、遊技者の操作対象となる各種装置の一つである。なお、以下では、ストップボタン19L,19C,19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rともいう。
また、台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置として、ストップボタン以外に、メダル投入口20、MAXベットボタン21、1ベットボタン22及びスタートレバー23が設けられる。
メダル投入口20は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口20から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる。すなわち、パチスロ1は、いわゆるクレジット機能(遊技媒体貯留手段)を有する。
MAXベットボタン21及び1ベットボタン22は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。また、スタートレバー23は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。
また、正面から見て、フロントドア2bのリール表示窓4の左側部には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器24が設けられる。7セグ表示器24は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。さらに、フロントドア2bのリール表示窓4の右側部には、選択ボタン25(チャンスボタン)が設けられる。選択ボタン25は、遊技性等の選択操作が必要となった場合に遊技者に押下されるボタンである。例えば、後述の「女A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技において、2種類のAT開始ゲーム数の決定形態(モード)のうち一方を遊技者が選択する際に押下される。なお、選択ボタン25は、後述の副制御基板72に接続され、選択ボタン25の押下の検出及びそれに基づく選択操作の制御は副制御基板72により行われる。
フロントドア2bの台座部12の両側には、それぞれサイドパネルユニット26L,26Rが設けられる。各サイドパネルユニットは、光源を有しており、光源から射出される光による演出を実行する。また、左側のサイドパネルユニット26Lの下方には、精算ボタン27が設けられる。精算ボタン27は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
フロントドア2bの台座部12の下方には、腰部パネルユニット31が設けられる。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を射出する光源とを有する。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L,33Rと、メダルトレイユニット34とが設けられる。メダル払出口32は、後述のホッパー装置51(メダル払出装置)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダルトレイユニット34は、メダル払出口32から排出されたメダルを貯める。スピーカ用孔33L,33Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力するために設けられる。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3及び図4を参照しながら説明する。図3及び図4は、パチスロ1の内部構造を示す図である。図3は、フロントドア2bが開放され、フロントドア2bの裏面側に設けられたミドルドア41がフロントドア2bに対して閉じられ状態を示す図である。また、図4は、フロントドア2bが開放され、ミドルドア41がフロントドア2bに対して開放された状態を示す図である。
キャビネット2aは、箱状部材であり、上面板と、底面板と、左右の側面板と、背面板とを有する。キャビネット2a内部の上側には、例えば、効果音を出力するためのキャビネット側スピーカ42が設けられる。
キャビネット側スピーカ42の一方の側部(図3及び図4では左側)には、キャビネット側中継基板44が配設される。キャビネット側中継基板44は、ミドルドア41(図3及び図4参照)に取り付けられた後述の主制御基板71(後述の図5参照)と、ホッパー装置51、後述のメダル補助収納庫スイッチ75(後述の図5参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)とを電気的に接続するための中継基板である。
キャビネット2a内部の中央部には、キャビネット側スピーカ42による音の出力を制御するアンプ基板45が配設される。また、図3及び図4には図示しないが、キャビネット2a内部を正面(遊技者側)から見て、アンプ基板45の他方の側部(図3及び図4では右側)には、後述の外部集中端子板47(後述の図5参照)が配設される。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。
キャビネット2aの内部の下部には、ホッパー装置51(メダル払出装置)、メダル補助収納庫52及び電源装置53が配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aの底面板の略中央部に取り付けられる。ホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能であり、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタン27が押下されてメダルの精算が行われるときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。メダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53bとを有する(後述の図5参照)。電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置される。電源装置53は、交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換し、該変換した電力を各部へ供給する。
ミドルドア41は、図3及び図4に示すように、フロントドア2bの裏面の略中央部に配設され、フロントドア2bに対してリール表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。
ミドルドア41には、図3及び図4に示すように、後述の主制御基板71(後述の図5参照)が収納された主制御基板ケース55と、3つのリール3L,3C,3Rとが取り付けられている。また、図示しないが、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれには、所定の減速比を有するギアを介してステッピングモータ(変動表示手段)が接続されている。
本実施形態では、フロントドア2bに対してミドルドア41を開くと、図4に示すように、窓カバー16の裏面とシート載置部17とがフロントドア2bの裏面に露出される。上述のように、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間には、遊技に関する情報が記載された情報シートが配置される。この情報シートは、ミドルドア41を開いて窓カバー16の裏面及びシート載置部17を露出させた状態で、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間に形成された間隙に挿入される。また、情報シートを交換する場合も、ミドルドア41を開いてから情報シートの交換作業が行われる。
図3及び図4には示さないが、主制御基板ケース55には、後述の設定用鍵型スイッチ56(後述の図5参照)が設けられる。設定用鍵型スイッチ56は、パチスロ1の設定を変更もしくはパチスロ1の設定の確認を行うときに使用される。本実施形態では、主制御基板ケース55と、この主制御基板ケース55に収納された主制御基板71とにより、主制御基板ユニットが構成される。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述の主制御回路91(後述の図6参照)を有する。なお、主制御回路91は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路91の具体的な構成については、後で図面を参照しながら詳述する。
フロントドア2bのミドルドア41の上部には、後述の副制御基板72(後述の図5参照)が収容された副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72は、副制御回路101(後述の図7参照)を有する。なお、副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路101の具体的な構成については、後で図面を参照しながら詳述する。
図3及び図4には示さないが、フロントドア2bを裏面側から見て、副制御基板ケース57の右側には、後述の副中継基板61(後述の図5参照)が配設される。副中継基板61は、副制御基板72及び主制御基板71間の接続配線を中継する基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に設けられた基板とを電気的に接続する中継基板である。なお、副制御基板72の周辺に配設される基板としては、後述のLED基板62A,62B等が挙げられる。
図3及び図4には示さないが、LED基板62A,62Bは、フロントドア2bの裏面側から見て、副制御基板ケース57の上方に設けられている。LED基板62A,62Bは、副制御回路101(後述の図7参照)の制御により実行される演出に応じて、後述のLED(Light Emitting Diode)85(後述の図5参照)を発光させて、点滅パターンを表示する。なお、本実施形態のパチスロ1は、LED基板62A,62B以外に複数のLED基板を備える。
また、図3及び図4には示さないが、副中継基板61の下方には、後述の24hドア開閉監視ユニット63が配設される(後述の図5参照)。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、液晶表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
ミドルドア41の下方には、図3及び図4に示すように、下部スピーカ65L,65Rが配設される。下部スピーカ65L,65Rは、フロントドア2bの裏面において、それぞれスピーカ用孔33L,33R(図2参照)と対向する位置に配置される。
また、フロントドア2bの下部スピーカ65Lの上方には、セレクタ66及び後述のドア開閉監視スイッチ67(後述の図5参照)が配設される。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口20に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、図示しないが、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(投入操作検出手段)が設けられる。
ドア開閉監視スイッチ67は、図3及び図4には示さないが、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左側に配置される。ドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ1の外部へ、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。
また、リール表示窓4の下方領域で且つミドルドア41により開閉される領域には、図4に示すように、ドア中継端子板68が設けられる。ドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副制御基板72、セレクタ66及び遊技動作表示基板81との間の接続配線を中継する基板である(後述の図5参照)。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン21、1ベットボタン22、精算ボタン27、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等を挙げることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図5を参照して説明する。図5は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ56、キャビネット側中継基板44及び電源装置53を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75を有する。なお、外部集中端子板47及びホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置53は、主制御基板71に接続された電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77(ベット検出手段)、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81及び副中継基板61を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77は、MAXベットボタン21又は1ベットボタン22が遊技者により押されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチが設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン19L,19C,19Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、7セグ表示器24に接続され、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき、及び、再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器24に表示させるための基板である。また、遊技動作表示基板81は、LED82が接続され、LED82は、例えば、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、遊技開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、サウンドI/O基板84、LED基板62A,62B、及び、24hドア開閉監視ユニット63を有する。LED基板62A,62B及び24hドア開閉監視ユニット63については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
サウンドI/O基板84は、下部スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカなどからなるスピーカ群に音声の出力を行う。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72と共に副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72及び液晶表示装置11間の接続配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板71に実装される主制御回路91の構成について、図6を参照して説明する。図6は、パチスロ1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主に、主制御基板71に実装されたマイクロコンピュータ92により構成される。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続される。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リールのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各リールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リールの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
<副制御回路>
次に、副制御基板72に実装される副制御回路101の構成について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成される。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ65L,65Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM103には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ65L,65R等のスピーカ群により出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群85の点灯及び消灯を制御する。
<RT遊技状態の遷移フロー>
次に、図8を参照しながら、本実施形態のパチスロ1の主制御回路91(メインCPU93)により制御される各種RT遊技状態及びその遷移フローについて説明する。
本実施形態では、RT遊技状態として、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT2遊技状態の3種類の状態を設ける。なお、RT0遊技状態は、リプレイに係る内部当籤役の当籤確率が低確率となる遊技状態であり、RT1遊技状態及びRT2遊技状態はいずれも、リプレイに係る内部当籤役の当籤確率が高確率となる遊技状態である。
RT0遊技状態は、初期状態時に設定されるRT遊技状態であり、単位遊技毎のメダルの掛け枚数は、1枚、2枚又は3枚となる遊技状態である。なお、RT0遊技状態では、遊技者に対してメダルの掛け枚数を2枚するように指示する旨の情報が報知される(2枚掛けの示唆が行われる)。
そして、RT0遊技状態において、2枚掛けの遊技時にのみ内部当籤(成立)する後述の名称「2MB」のミドルボーナス(特別な内部当籤役)が当籤すると、図8に示すように、RT遊技状態は、RT0遊技状態からRT1遊技状態に移行する。また、RT0遊技状態において、3枚掛けの遊技時にのみ内部当籤(成立)する後述の名称「3MB」のミドルボーナスが当籤すると、図8に示すように、RT遊技状態は、RT0遊技状態からRT2遊技状態に移行する。
RT1遊技状態では、単位遊技毎のメダルの掛け枚数は1枚、2枚又は3枚となるが、遊技者に対してメダルの掛け枚数を3枚するように指示する旨の情報が報知される(3枚掛けの示唆が行われる)ので、主に、3枚掛けの遊技が行われる。この場合、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行した際に当籤した「2MB」のボーナスはメダルの掛け数が2枚である時にのみ入賞するボーナスであるので、RT1遊技状態では、「2MB」のボーナスが持ち越された状態で遊技が行われる。それゆえ、以下では、RT1遊技状態を「2MBフラグ間状態」ともいう。また、2MBフラグ間状態の遊技では、「ハズレ」が内部当籤しても「2MB」が入賞することはない。なお、この2MBフラグ間状態の遊技動作の制御は主制御回路91により行われる。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、2MBフラグ間状態(フラグ間状態)の遊技動作を制御する手段(フラグ間遊技制御手段)も兼ねる。
しかしながら、RT1遊技状態において、2枚掛けの遊技が行われ、「2MB」のボーナスが入賞すると、対応するボーナスゲームが作動する。なお、「2MB」のボーナスゲームでは、2枚掛けの遊技が行われ、メダルの払出枚数が2枚を超えると「2MB」のボーナスゲームが終了する。そして、「2MB」のボーナスゲームが消化されると、図8に示すように、RT遊技状態は、RT1遊技状態からRT0遊技状態に移行する。
RT2遊技状態では、単位遊技毎のメダルの掛け枚数は1枚、2枚又は3枚となるが、3枚掛けの示唆が行われるので、主に、3枚掛けの遊技が行われる。
RT2遊技状態において、3枚掛けの遊技が行われ、「3MB」のボーナスが入賞すると、対応するボーナスゲームが作動する。なお、「3MB」のボーナスゲームでは、2枚掛けの遊技が行われ、メダルの払出枚数が30枚を超えると「3MB」のボーナスゲームが終了する。そして、「3MB」のボーナスゲームが消化されると、図8に示すように、RT遊技状態は、RT2遊技状態からRT0遊技状態に移行する。なお、本実施形態では、RT2遊技状態では、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行した際に当籤した「3MB」のボーナスが持ち越された状態で遊技を行うことも可能であるで、以下では、RT2遊技状態を「3MBフラグ間状態」ともいう。
本実施形態では、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)又は3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、クレジット内に貯留されたメダル枚数と、現在のメダル投入枚数との合計枚数が3枚(所定の最大掛け枚数)未満である場合、遊技者がMAXベットボタン21を押下しても、メダルのベット操作(投入操作)が行えない構成にする。すなわち、2MBフラグ間状態又は3MBフラグ間状態において、クレジット内に貯留されたメダル枚数と、現在のメダル投入枚数との合計枚数が2枚以下である場合には、遊技者がMAXベットボタン21を押下しても、その操作は無効扱いとなる。
なお、2MBフラグ間状態において、メダルのクレジット枚数と投入枚数との合計枚数が2枚である場合に、遊技者のMAXベット操作を有効にすると、2枚掛けの遊技が行われ、持越中の「2MB」が入賞する可能性がある。この場合、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT0遊技状態に移行するので、遊技状態が遊技者に不利益な遊技状態に移行することになる。しかしながら、本実施形態のように、2MBフラグ間状態において、メダルのクレジット枚数と投入枚数との合計枚数が2枚以下である場合に遊技者のMAXベット操作を無効にすることにより、遊技者の意図に反して遊技状態が不利益な遊技状態に移行することを防止することができる。
なお、本実施形態では、2MBフラグ間状態及び3MBフラグ間状態だけでなく、一般遊技状態(RT0遊技状態)においてもメダルのクレジット枚数と投入枚数との合計枚数が3枚未満となる場合には、遊技者のMAXベット操作を無効にするようにしてもよい。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図9〜図23を参照して、メインROM94に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図9を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配置された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図9中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、リール表示窓4の枠内における各リールの中段領域に位置する図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図9中の図柄位置「19」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタの値に対応する「0」〜「19」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「19」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、リール表示窓4の枠内における各リールの上段領域、中段領域及び下段領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「7」であるとき、左表示窓4Lの枠内における左リール3Lの上段領域、中段領域及び下段領域には、それぞれ、図柄位置「8」の図柄「黄BAR」、図柄位置「7」の図柄「スイカ1」及び図柄位置「6」の図柄「オレンジ」が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図10〜図12を参照して、図柄組合せテーブル(その1〜その3)について説明する。図柄組合せテーブルは、特典(ボーナス、小役、リプレイ)の種類に応じて予め定められた図柄の組合せ(コンビネーション及びコンビネーション名称)と、それに対応する表示役コードの内容(格納領域、データ)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ライン(センターライン)に沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイ(再遊技)の作動、ボーナスの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」の図柄組合せを規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役コード欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役コード欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役コード欄の「格納領域」のデータは、対応する図柄組合せのデータが格納される後述の図柄コード格納領域(後述の図30参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、15個の図柄コード格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。例えば、本実施形態では、3枚のメダルの投入枚数に対して、コンビネーション名称「CTベル」に係る表示役が決定された場合(「CTベル」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合)には、10枚のメダルの払い出しが行われる。
また、本実施形態において、例えば、コンビネーション名称「CTリプ」に係る表示役が決定された場合(「CTリプ」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合)には、リプレイが作動する。さらに、本実施形態において、例えば、コンビネーション名称「3MB」又は「2MB」に係る表示役(「3MB」又は「2MB」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合)が決定されたときには、MB(ミドルボーナス)が作動する。
なお、図10に示すように、本実施形態では、「3MB」の「3枚掛け」欄には「0」が規定されているが、「2枚掛け」欄には数字が規定されていない。また、「2MB」の「2枚掛け」欄には「0」が規定されているが、「3枚掛け」欄には数字が規定されていない。すなわち、本実施形態では、「3MB」の図柄組合せ(表示役)は、3枚掛け時にのみ有効(入賞)となり、2枚掛け時には無効(ハズレ)となる。また、「2MB」の図柄組合せ(表示役)は、2枚掛け時にのみ有効(入賞)となり、3枚掛け時には無効(ハズレ)となる。
[内部抽籤テーブル]
次に、図13〜図20を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。本実施形態では、RT0遊技状態(一般遊技状態)、RT1遊技状態(2MBフラグ間状態)、RT2遊技状態(3MBフラグ間状態)及びMB遊技状態のそれぞれにおいて、別個に、内部抽籤テーブルを設ける。さらに、RT0遊技状態(一般遊技状態)、RT1遊技状態(2MBフラグ間状態)及びRT2遊技状態(3MBフラグ間状態)のそれぞれにおいては、メダルの掛け数毎に、内部抽籤テーブルを設ける。なお、図10〜図12の図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に示すように、本実施形態では、「1枚掛け」欄には全て数字が規定されていない。すなわち、1枚掛けの遊技では、図10〜図12の図柄組合せテーブルに記載の全ての図柄組合せ(表示役)が無効(ハズレ)となる。それゆえ、ここでは、「1枚掛け」時の遊技用の内部抽籤テーブルの説明は省略する。
各内部抽籤テーブルは、当籤番号(内部当籤役)と、各当籤番号が決定されるときの抽籤値(当籤確率)と、各当籤番号が決定されたときに取得されるデータポインタ(小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタ)と、の対応関係を規定する。なお、図13〜図15に示す、メダルの掛け数が3枚である場合に参照する内部抽籤テーブルには、説明の便宜上、内部当籤役の略称も合わせて記載する。また、図16〜図20に示す、メダルの掛け数が2枚である場合に参照する内部抽籤テーブル及びMB遊技状態中に参照する内部抽籤テーブルでは、説明を簡略化するため、内部当籤役の名称及びデータポインタの記載は省略する。
また、抽籤値は、予め設定されたボーナスや小役等の内部当籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。この設定は、例えば、リセットスイッチ(不図示)及び設定キースイッチ(不図示)を用いて変更される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値(外部乱数値)を、各当籤番号に対応して規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定(内部的な抽籤)を行う。そして、所定の当籤番号において減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その当籤番号(内部当籤役)に当籤したことになる。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい当籤番号ほど、割り当てられたデータポインタが決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
(1)一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)
図13は、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の構成を示す図である。この一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)は、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、単位遊技に対するメダルの掛け枚数が3枚である場合に参照される。一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)は、当籤番号「1」〜「58」(各種内部当籤役)と、対応する抽籤値(当籤確率)及びデータポインタとの関係を規定する。
例えば、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「2」(内部当籤役「2MB」)が当籤する確率は、「0」となる。一方、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「3」(内部当籤役「3MB」)が当籤する確率は、「17200/65536(1/3.8)」となる。そして、この場合、小役・リプレイ用データポインタとして「0」が取得され、且つ、ボーナス用データポインタとして「2」が取得される。すなわち、本実施形態では、一般遊技状態(RT0遊技状態)において3枚掛けの遊技を行った場合、ボーナスとしては、「3MB」のみが当籤する構成になっている。
また、例えば、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「4」(内部当籤役「通常リプ1」)が当籤する確率は、「374/65536(1/175.2)」となる。そして、この場合、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得され、且つ、ボーナス用データポインタとして「0」が取得される。
(2)2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)
図14は、2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の構成を示す図である。この2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)は、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において、単位遊技に対するメダルの掛け枚数が3枚である場合に参照される。2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)は、当籤番号「1」〜「58」(各種内部当籤役)と、対応する抽籤値(当籤確率)及びデータポインタとの関係を規定する。
例えば、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において、2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「2」(内部当籤役「2MB」)又は当籤番号「3」(内部当籤役「3MB」)が当籤する確率は、ともに「0」となる。すなわち、本実施形態では、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において3枚掛けの遊技を行った場合、「2MB」及び「3MB」のボーナスがともに当籤しない構成になっている。
また、例えば、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において、2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「4」(内部当籤役「通常リプ1」)が当籤する確率は、「2048/65536(1/32)」となる。そして、この場合、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得され、且つ、ボーナス用データポインタとして「0」が取得される。
なお、図13に示す一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の当籤番号「4」〜「16」の当籤確率と、図14に示す2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)のそれらとを比較すると明らかなように、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)おけるリプレイ役の当籤確率は、一般遊技状態(RT0遊技状態)のそれより高くなる。
(3)3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)
図15は、3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の構成を示す図である。この3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)は、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、単位遊技に対するメダルの掛け枚数が3枚である場合に参照される。3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)は、当籤番号「1」〜「58」(各種内部当籤役)と、対応する抽籤値(当籤確率)及びデータポインタとの関係を規定する。
例えば、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「2」(内部当籤役「2MB」)又は当籤番号「3」(内部当籤役「3MB」)が当籤する確率は、ともに「0」となる。すなわち、本実施形態では、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において3枚掛けの遊技を行った場合、「2MB」及び「3MB」のボーナスがともに当籤しない構成になっている。
また、例えば、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「4」(内部当籤役「通常リプ1」)が当籤する確率は、「500/65536(1/131)」となる。そして、この場合、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得され、且つ、ボーナス用データポインタとして「0」が取得される。
なお、図13に示す一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の当籤番号「4」〜「16」の当籤確率と、図15に示す3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)のそれらとを比較すると明らかなように、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)おけるリプレイ役の当籤確率は、一般遊技状態(RT0遊技状態)のそれより高くなる。また、図14に示す2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)の当籤番号「4」〜「16」の当籤確率と、図15に示す3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(3枚掛け)のそれらとを比較すると明らかなように、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)おけるリプレイ役の当籤確率は、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)のそれより低くなる。
(4)一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)
図16は、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の構成を示す図である。この一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)は、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、単位遊技に対するメダルの掛け枚数が2枚である場合に参照される。一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)は、当籤番号「1」〜「5」(各種内部当籤役)と、対応する抽籤値(当籤確率)との関係を規定する。なお、図16中の名称「2枚ベル」の内部当籤役は、全小役に対応する。
例えば、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「2」(内部当籤役「2MB」)が当籤する確率は、「26000/65536(1/2.52)」となる。一方、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「3」(内部当籤役「3MB」)が当籤する確率は、「0」となる。すなわち、本実施形態では、一般遊技状態(RT0遊技状態)において2枚掛けの遊技を行った場合、ボーナスとしては、「2MB」のみが当籤する構成になっている。
また、例えば、一般遊技状態(RT0遊技状態)において、一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「4」(内部当籤役「通常リプ1」)が当籤する確率は、「8978/65536(1/7.3)」となる。
(5)2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)
図17は、2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の構成を示す図である。この2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)は、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において、単位遊技に対するメダルの掛け枚数が2枚である場合に参照される。2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)は、当籤番号「1」〜「5」(各種内部当籤役)と、対応する抽籤値(当籤確率)との関係を規定する。なお、図17中の例えば、名称「2MB+2枚ベル」は、「2MB」持越中に名称「2枚ベル」(全小役)の内部当籤役が当籤する場合に対応する。
例えば、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において、2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「2」(内部当籤役「2MB」)又は当籤番号「3」(内部当籤役「3MB」)が当籤する確率は、ともに「0」となる。すなわち、本実施形態では、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において2枚掛けの遊技を行った場合、「2MB」及び「3MB」のボーナスがともに当籤しない構成になっている。
また、例えば、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)において、2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「4」(内部当籤役「2MB+通常リプ1」)が当籤する確率は、「32978/65536(1/1.99)」となる。
なお、図16に示す一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の当籤番号「4」の当籤確率と、図17に示す2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)のそれとを比較すると明らかなように、2枚掛けの遊技においても、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)おけるリプレイ役の当籤確率は、一般遊技状態(RT0遊技状態)のそれより高くなる。
(6)3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)
図18は、3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の構成を示す図である。この3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)は、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、単位遊技に対するメダルの掛け枚数が2枚である場合に参照される。3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)は、当籤番号「1」〜「5」(各種内部当籤役)と、対応する抽籤値(当籤確率)との関係を規定する。なお、図18中の例えば、名称「3MB+2枚ベル」は、「3MB」持越中に名称「2枚ベル」(全小役)の内部当籤役が当籤する場合に対応する。
例えば、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「2」(内部当籤役「2MB」)又は当籤番号「3」(内部当籤役「3MB」)が当籤する確率は、ともに「0」となる。すなわち、本実施形態では、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において2枚掛けの遊技を行った場合、「2MB」及び「3MB」のボーナスがともに当籤しない構成になっている。
また、例えば、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の設定1を参照した場合、当籤番号「4」(内部当籤役「3MB+通常リプ1」)が当籤する確率は、「8980/65536(1/7.3)」となる。
なお、図16に示す一般(RT0)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の当籤番号「4」の当籤確率と、図18に示す3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)のそれとを比較すると明らかなように、2枚掛けの遊技においても、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)おけるリプレイ役の当籤確率は、一般遊技状態(RT0遊技状態)のそれより高くなる。また、図17に示す2MBフラグ間(RT1)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)の当籤番号「4」の当籤確率と、図18に示す3MBフラグ間(RT2)遊技状態用内部抽籤テーブル(2枚掛け)のそれとを比較すると明らかなように、2枚掛けの遊技においても、3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)おけるリプレイ役の当籤確率は、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)のそれより低くなる。
(7)2MB遊技状態用内部抽籤テーブル
図19は、2MB遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。この2MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、ミドルボーナス「2MB」が作動している場合(遊技状態が2MB遊技状態である場合)に参照される。2MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」及び「2」と、対応する抽籤値(当籤確率)との関係を規定する。
本実施形態では、図19に示すように、遊技状態が2MB遊技状態である場合には、必ず名称「CB役」の内部当籤役が当籤する。なお、名称「CB役」の内部当籤役は、全小役に対応する。
(8)3MB遊技状態用内部抽籤テーブル
図20は、3MB遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。この3MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、ミドルボーナス「3MB」が作動している場合(遊技状態が3MB遊技状態である場合)に参照される。3MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」及び「2」と、対応する抽籤値(当籤確率)との関係を規定する。
本実施形態では、図20に示すように、遊技状態が3MB遊技状態である場合には、必ず名称「CB役」の内部当籤役が当籤する。
[図柄組合せ決定テーブル]
次に、図21〜図23を参照して、図柄組合せ決定テーブルについて説明する。図柄組合せ決定テーブルは、内部当籤役と、有効ライン(センターライン)上に表示可能な図柄組合せ(コンビネーション)との対応関係を規定する。すなわち、内部当籤役が決定されると、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの種別、すなわち、入賞可能な表示役の種別が一義的に決定される。各図柄組合せ決定テーブル中の黒丸印は、当籤した内部当籤役において、有効ライン(センターライン)上に表示可能な図柄組合せ(コンビネーション)を示す。
例えば、内部当籤役が「通常リプ1」である場合には、名称「CTリプ」、「CUリプ」、「ベルリプ1」〜「ベルリプ8」、「BTBAR1」〜「BTBAR6」、「CTSVN1」、「CTSVN2」、「CDSVN2」及び「CDSVN3」の図柄組合せが停止表示可能となる。また、例えば、内部当籤役が「213ベル1」である場合には、名称「CTベル」及び「制御役1」〜「制御役10」の図柄組合せが停止表示可能となる。さらに、例えば、内部当籤役が名称「CB役」の役である場合には、全ての小役の図柄組合せが停止表示可能となる。
なお、図柄組合せ決定テーブルには、「内部当籤役」が「ハズレ」となる場合が規定されていないが、これは、図10〜図12に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄組合せの表示が許可されないことを示す。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図24〜図30を参照して、メインRAM95に設けられる各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、各種リール演出(各種遊技ロック)などで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM95に設けられる。
[内部当籤役格納領域]
まず、図24を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される内部当籤役格納領域0〜7で構成される。
内部当籤役格納領域0〜7のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役が内部当籤したことを示す。なお、図24に示す内部当籤役格納領域には、名称「2枚ベル」及び「CB役」の内部当籤役に対応する格納領域が規定されていないが、これらの内部当籤役が当籤した場合には、小役に係る全て内部当籤役の格納領域(ビット)に「1」が格納される。
[表示役格納領域]
次に、図25を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域0〜7で構成される。
表示役格納領域0〜7のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役の各種図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。
[持越役格納領域]
次に、図26を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、持越役格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。
内部抽籤の結果、内部当籤役として「2MB」又は「3MB」のいずれかが決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図27を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。本実施形態では、図27に示すように、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が格納されているときは、ミドルボーナス「2MB」の作動が行われており、遊技状態が2MB遊技状態であることを示す。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図28を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン19Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン19Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図29を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。
押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図30を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。本実施形態では、図柄コード格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される図柄コード格納領域0〜14で構成される。
図柄コード格納領域では、有効ライン上に停止可能な表示役(図柄組合せ)に対応するビットに「1」が格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域0〜14には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
<各種サブ遊技状態>
次に、本実施形態のパチスロ1において、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)で副制御回路101(サブCPU102)により制御される演出に関連する各種サブ遊技状態について説明する。
本実施形態では、2MBフラグ間状態中のサブ遊技状態として、主に、「非AT状態」、「AT準備状態」、「AT状態」及び「擬似BB(ビックボーナス)状態」と称する状態が設けられる。「擬似BB状態」の遊技は、「非AT状態」、「AT準備状態」及び「AT状態」において行われる擬似BB抽籤に当籤した場合に、割込処理として行われる。
また、本実施形態では、詳細な説明は省略するが、2MBフラグ間状態中のサブ遊技状態として、「AT状態」から移行可能な「Wチャンス状態」と称する状態や、「AT状態」又は「擬似BB状態」から移行可能な「上乗せチャレンジ状態」と称する状態も設けられる。以下、各サブ遊技状態の内容を具体的に説明する。
なお、本実施形態のパチスロ1は、以下に説明するように、2MBフラグ間状態中の各種サブ遊技状態において、「ハズレ」当籤時に所定の特典(非AT状態の周期短縮又はATゲーム数の上乗せ)を付与する機能を備える。そして、この特典付与機能は、副制御回路101により制御される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、「ハズレ」当籤時に所定の特典を付与するか否かを決定する手段(特典付与決定手段)も兼ねる。
[非AT状態]
非AT状態は、「通常状態」と、AT状態への「移行演出状態」とで構成される。そして、非AT状態では、基本的には、通常状態及び移行演出状態の遊技が、所定の単位遊技数(本実施形態では190ゲーム)で周期的に繰り返される。
具体的には、非AT状態の1周期の遊技では、まず、1セットのゲーム数が180ゲーム(第1の単位遊技数)である通常状態の遊技(以下、「通常遊技」という)が行われる。次いで、通常遊技が消化された後、10ゲームの期間に渡って移行演出状態の遊技(「以下、移行演出遊技」という)が行われる。
そして、移行演出遊技の開始時にはAT抽籤が行われ、その抽籤結果がAT当籤であれば、移行演出遊技の期間において、AT当籤に対応する演出が行われ、その後、サブ遊技状態がAT準備状態に移行する。一方、AT抽籤の結果がAT非当籤であれば、移行演出遊技の期間において、AT非当籤に対応する演出が行われ、その後、次セットの通常遊技(次周期の非AT状態の遊技)が開始される。
上述のように、移行演出遊技におけるAT抽籤の結果が非当籤である場合には、通常遊技及び移行演出遊技が所定のゲーム数(190ゲーム)で周期的に繰り返される。そして、この周期的な遊技消化過程において、基本的には、通常遊技の消化後(180ゲーム消化後)に、AT状態への移行チャンスが必ず与えられる。すなわち、非AT状態では、周期的にAT状態への移行チャンスが与えられる。以下、通常遊技及び移行演出遊技の内容についてより詳細に説明する。
(1)通常遊技
通常遊技では、毎ゲーム(単位遊技毎)、内部当籤役に基づいて、擬似BB状態の遊技(以下、「擬似BB遊技」という)の当籤/非当籤の抽籤(以下、「擬似BB抽籤」という)が行われる。
そして、通常遊技において、擬似BB抽籤に当籤した場合、擬似BB遊技が割込処理として開始される。なお、擬似BB遊技の期間中は、通常遊技のゲーム数はカウント(減算)されない。そして、擬似BB遊技が消化されると、サブ遊技状態が通常状態に戻る。この際、擬似BB遊技開始前の状態から通常遊技が再開される。
また、通常遊技において、「ハズレ」又は特定の内部当籤役(本実施形態では、「通常リプ」、「弱チェ」、「強チェ」及び「レア役」のいずれか)が1回内部当籤した場合又は連続当籤した場合には、現セットの通常遊技の残りゲーム数の減算抽籤、すなわち、現周期の非AT状態の遊技期間の短縮抽籤(以下、「周期短縮抽籤」という)が行われる。それゆえ、通常遊技において周期短縮抽籤に当籤すれば、現周期の非AT状態の遊技期間において、移行演出遊技が開始されるまでの期間が短くなる。すなわち、AT状態の遊技開始までの期間がより短くなる可能性がある。
なお、本実施形態では、現セットの通常遊技の残りゲーム数が所定のゲーム数(所定の単位遊技数:本実施形態では10ゲーム)以上となる期間の通常遊技において周期短縮抽籤に当籤した場合には、現セットの通常遊技の残りゲーム数から当籤した短縮ゲーム数を減算する。この際、減算結果が所定のゲーム数(10ゲーム)未満になる場合(減算結果が負の値となる場合もある)、減算結果のゲーム数の絶対値が、現セットにおける余剰分の短縮ゲーム数(余剰単位遊技数)としてストックされる。一方、現セットの通常遊技の残りゲーム数が所定のゲーム数(10ゲーム)未満となる期間の通常遊技において周期短縮抽籤に当籤した場合には、当籤した短縮ゲーム数が余剰分の短縮ゲーム数としてストックされる。
例えば、所定のゲーム数が10ゲームであり、現セットの通常遊技の残りゲーム数が30ゲームであり、且つ、当籤した短縮ゲーム数が50ゲームである場合には、減算結果は−20ゲームとなるので、余剰分の短縮ゲーム数としてストックされるゲーム数は20ゲームとなる。なお、この際、余剰分としてストックされる短縮ゲーム数の基準を所定のゲーム数(10ゲーム)とし、所定のゲーム数の値(10)と減算結果の値(−20)との差分に対応するゲーム数(30ゲーム)を余剰分の短縮ゲーム数としてもよい。また、例えば、所定のゲーム数が10ゲームであり、現セットの通常遊技の残りゲーム数が5ゲームであり、当籤した短縮ゲーム数が50ゲームである場合には、余剰分の短縮ゲーム数としてストックされるゲーム数は50ゲームとなる。
そして、ストックされた余剰分の短縮ゲーム数は、次周期の非AT状態の遊技開始時、すなわち、次セットの通常遊技開始時に適用され、その時点で、通常状態(非AT状態)の遊技期間が短縮される。この場合、次周期の非AT状態の遊技期間において、移行演出遊技が開始されるまでの期間が短くなる。すなわち、周期短縮抽籤の結果、余剰分の短縮ゲーム数が発生した場合には、次周期においても、AT状態の遊技開始までの期間がより短くなる可能性がある。また、例えば、周期短縮抽籤により得られる短縮ゲーム数(ストックされた短縮ゲーム数)によっては、次周期の非AT状態の遊技期間において、最初から移行演出遊技が開始される可能性もある。
(2)移行演出状態
移行演出遊技では、その遊技期間の開始時に行われるAT抽籤の結果(当籤/非当籤)を示す演出(報知)遊技が特定のゲーム数(第3の単位遊技数:本実施形態では10ゲーム)に渡って行われる。本実施形態のパチスロ1では、移行演出遊技において、複数の味方キャラクタと、敵のキャラクタとがレースを行う演出(レース演出)が、AT抽籤の結果を示す演出として行われる。なお、このレース演出は、主に、液晶表示装置11にレース映像が表示されて行われる。ここで、移行演出遊技において行われるレース演出(AT状態への移行演出)の内容をより具体的に説明する。
具体的には、まず、レース演出(移行演出遊技)の開始時に、予めレース勝利対象(候補)者に設定された所定の味方キャラクタがレースで勝利するか否かの抽籤(レース結果抽籤)を行う。そして、このレース結果抽籤において、所定の味方キャラクタのレース勝利に当籤した場合には、AT当籤となり、所定の味方キャラクタのレース勝利が非当籤となった場合には、AT非当籤となる。
また、レース演出(移行演出遊技)の開始時には、レース勝利対象(候補)者に設定された所定の味方キャラクタを含む複数の味方キャラクタと、敵のキャラクタとがレースの出走メンバーとして、液晶表示装置11に表示される。そして、その後のレース演出の遊技期間において、AT当籤時には、所定の味方キャラクタがレースに勝利する映像演出が液晶表示装置11により行われ、AT非当籤時には、敵キャラクタがレースに勝利する映像演出が液晶表示装置11により行われる。
それゆえ、移行演出遊技において行われるレース演出の結果、所定の味方キャラクタが勝利した場合には、サブ遊技状態が移行演出状態からAT準備状態に移行し、敵キャラクタが勝利すれば、次セット(次周期)の通常遊技(非AT状態の遊技)が開始される。なお、本実施形態では、レースで勝利した味方キャラクタの種別に応じて、その後に行われるAT状態の基本滞在ゲーム数が変化するが、この点については、後で詳述する。
また、本実施形態では、味方キャラクタとして、「男A」、「男B」、「女A」、「河童」、「天狗」及び「男A・男B」の6種類が設けられる。なお、移行演出遊技のレース演出でレース勝利対象(候補)者となる味方キャラクタの種別、及び、該味方キャラクタのレース勝率に関するレース演出の内容に関する情報は、現周期の非AT状態の遊技におおいてレース演出の内容に関する情報がセットされていない場合(後述のレース出走者MAPがセットされていない状態(初期状態)又は後述のレース情報MAPデータが「0」の場合)に、現周期の非AT状態の遊技開始時(通常遊技の遊技期間の開始時)に抽籤により決定される。また、この際、本実施形態では、現セット(1レース目)のレース演出の内容に関する情報だけでなく、4セット先(5ゲーム目)までのレース演出の内容に関する情報も決定される。
また、移行演出遊技では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいて、擬似BB抽籤が行われる。そして、移行演出遊技において、擬似BB抽籤に当籤した場合、擬似BB遊技が割込処理として開始され、該擬似BB遊技が消化されると、サブ遊技状態はAT準備状態に移行する。
さらに、本実施形態では、移行演出状態の遊技期間(レース演出期間中)において、特定の条件が成立した場合(擬似BB状態が「BBフラグ間」又は「BB作動待ち」となった場合:後述の図108参照)、ATゲーム数の上乗せ抽籤が行われ、その抽籤に当籤すると所定の加算ATゲーム数が獲得される。
上述した通常遊技及び移行演出遊技の動作制御は、副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、通常遊技及び移行演出遊技の動作を制御する手段(通常遊技制御手段及び移行演出遊技制御手段)も兼ねる。
[AT準備状態]
本実施形態のパチスロ1では、サブ遊技状態が移行演出状態からAT状態に移行する際、サブ遊技状態は、AT準備状態を介して、AT状態に移行する。AT準備状態では、主に、AT状態の基本滞在ゲーム数(以下、「AT開始ゲーム数」という)を決定するための遊技(以下、「AT開始ゲーム数決定遊技」という)が行われる。なお、AT開始ゲーム数決定遊技(報知遊技数決定遊技)においても、毎ゲーム、内部当籤役に基づいて、擬似BB抽籤が行われる。
本実施形態では、AT開始ゲーム数(基本単位遊技数)は、移行演出遊技のレース演出で勝利した味方キャラクタの種別(「男A」、「男B」、「女A」、「河童」、「天狗」又は「男A・男B」)に応じて変化する。具体的には、次の通りである。
(1)「男A」勝利時
「男A」がレース演出で勝利した場合、AT開始ゲーム数決定遊技の開始ゲームで行われるレバー操作を契機にして、内部当籤役に基づいて、AT開始ゲーム数の抽籤が行われ、所定のAT開始ゲーム数(50ゲーム〜300ゲーム)が決定される。
また、本実施形態では、「男A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の開始ゲームにおいてAT開始ゲーム数が決定されない場合もあり、この場合には、AT開始ゲーム数決定遊技が継続され、次ゲームのレバー操作時に再度、AT開始ゲーム数の抽籤が行われる。なお、この際、AT開始ゲーム数決定遊技の継続回数(本実施形態では1回又は2回)は、AT開始ゲーム数決定遊技の開始ゲームで決定された内部当籤役に応じて変化する。そして、「男A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、継続回数が多いほど、獲得されるAT開始ゲーム数が増えるように、AT開始ゲーム数の抽籤テーブル(不図示)が適宜設定されている。
(2)「男B」勝利時
「男B」がレース演出で勝利した場合には、AT開始ゲーム数決定遊技の開始ゲームで行われるレバー操作を契機にして、AT開始ゲーム数の抽籤が行われ、所定のAT開始ゲーム数(50ゲーム〜300ゲーム)が決定される。「男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、1回のゲームでAT開始ゲーム数が決定される。なお、「男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定抽籤で用いるAT開始ゲーム数の抽籤値は、内部当籤役に関係なく同じである。
(3)「女A」勝利時
「女A」がレース演出で勝利した場合には、MAXベットボタン21の連打操作により、AT開始ゲーム数が決定される。本実施形態における「女A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、2種類のAT開始ゲーム数の決定形態(決定モード)が用意されている。
具体的には、1回のMAXベット操作でAT開始ゲーム数が50ゲーム加算される第1のモード、及び、1回のMAXベット操作でAT開始ゲーム数が5ゲーム加算される第2のモードが用意されている。なお、両モードとも、MAXベット操作毎にAT開始ゲーム数の加算処理の継続抽籤が行われ、第1のモードでは、継続確率は50%となり、第2のモードでは、継続確率は95%となる。このAT開始ゲーム数の決定形態(決定モード)は、AT開始ゲーム数決定遊技(AT準備状態の遊技)の開始時に遊技者により選択される。
「女A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、まず、液晶表示装置11により「女A」の勝利が報知された後の次ゲームの終了時(リール全停止後)に、AT開始ゲーム数の決定形態(決定モード)の選択操作を行う旨の情報が液晶表示装置11で表示される。次いで、遊技者の選択ボタン25に対する操作により、第1のモード及び第2のモードの一方がAT開始ゲーム数の決定モードとして選択される。次いで、このAT開始ゲーム数の決定モードの選択操作が行われたゲームの次ゲームのレバー操作が行われると、遊技者により選択されたAT開始ゲーム数の決定モード(第1のモード又は第2のモード)が確定(決定)する。そして、AT開始ゲーム数の決定モードの決定操作が行われたゲームにおいて、リールが全停止した後、MAXベットボタン21の連打操作によりAT開始ゲーム数の加算処理が行われる。すなわち、「女A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技は、液晶表示装置11により「女A」の勝利が報知された後、2ゲームに渡って行われる。
そして、「女A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、MAXベット操作毎に行われるAT開始ゲーム数の加算処理の継続抽籤の結果が非当籤となるまで、MAXベット操作毎に、所定のATゲーム数(50ゲーム又は5ゲーム)がAT開始ゲーム数に加算される。なお、AT開始ゲーム数の加算処理の継続抽籤が当籤となった場合のMAXベット操作時にのみ、AT開始ゲーム数が加算される。それゆえ、例えば、「女A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技において、第1のモードが選択され、かつ、6回目のMAXベット操作で、AT開始ゲーム数の加算処理の継続抽籤の結果が非当籤となった場合には、AT開始ゲーム数は250ゲームとなる。
なお、第1のモードが選択された場合において、1回目のMAXベット操作でAT開始ゲーム数の加算処理の継続抽籤の結果が非当籤となった場合には、AT開始ゲーム数は50ゲームにセットされる。すなわち、第1のモードが選択された場合には、50ゲームのAT開始ゲーム数が保証される。また、第2のモードが選択された場合には、MAXベット操作毎の加算ゲーム数が少ないので、所定回数分(例えば10ゲーム分)のMAXベット操作が保証される。
(4)「天狗」勝利時
「天狗」がレース演出で勝利した場合には、「男B」勝利時と同様に、AT開始ゲーム数決定遊技の開始ゲームで行われるレバー操作を契機にして、AT開始ゲーム数の抽籤が行われ、所定のAT開始ゲーム数が決定される。また、この場合もまた、1回のゲームでAT開始ゲーム数が決定される。
ただし、「天狗」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、「男B」勝利時(50ゲーム以上のAT開始ゲーム数が決定)と異なり、100ゲーム以上のAT開始ゲーム数が決定される。
(5)「河童」勝利時
「河童」がレース演出で勝利した場合には、AT開始ゲーム数決定遊技において、「河童」がお寿司を食べる映像演出(以下、「河童寿司演出」という)が複数のゲームに渡って液晶表示装置11により表示される。そして、この河童寿司演出では、「河童」がお寿司を食べる度にAT開始ゲーム数が加算され、その加算ゲーム数(加算単位遊技数)は、「河童」が食べる寿司ネタ(遊技情報)に応じて変化する。
なお、本実施形態で「河童」が食べる寿司ネタの種別は、「イカ」、「タマゴ」、「河童巻き」、「サーモン」、「イクラ」、「マグロ」、「ウニ」及び「伊勢海老」の8種類が用意されている。そして、寿司ネタが高級になるほど、加算ゲーム数が多くなるように設定されている。
ここで、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技(河童寿司演出)の内容について、より具体的に説明する。まず、AT開始ゲーム数決定遊技が開始されると、1ゲーム目から10ゲーム目(1皿目〜10皿目)までの寿司ネタの出現パターンが抽籤により決定され、該決定された1皿目〜10皿目までの寿司ネタが液晶表示装置11に順次表示される。
その後、「河童」が順次出される寿司ネタのお寿司を食べる演出又は食べない演出が、ゲーム毎に、液晶表示装置11で表示され、「河童」が寿司ネタを食べる演出が実行されると、加算ゲーム数が取得される。例えば、後述の図52の河童ゲーム数獲得抽籤テーブルに示すように、「河童」が寿司ネタ「イカ」を食べると、抽籤結果に応じて、10又は300ゲームがAT開始ゲーム数の加算ゲーム数として取得される。また、例えば、「河童」が寿司ネタ「伊勢海老」を食べると、抽籤結果に応じて、100、150、200又は300ゲームが加算ゲーム数として取得される。そして、AT開始ゲーム数決定遊技が終了するまでに「河童」が食べた全ての寿司ネタに対応する加算ゲーム数の合計が、AT開始ゲーム数としてセットされる。
なお、上記河童寿司演出において、「河童」が出された寿司ネタを食べるか否かは、内部当籤役の種別に基づいて決定される。具体的には、内部当籤役が後述の「グループ1役」(例えば、「213ベル1」〜「213ベル8」等)である場合には、「河童」が寿司ネタを食べ、これ以外の内部当籤役の場合には、「河童」は寿司ネタを食べない。すなわち、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の期間では、内部当籤役が後述の「グループ1役」となるゲーム毎にAT開始ゲーム数が加算される。
また、本実施形態では、河童寿司演出において「河童」が寿司ネタを食べる度に、液晶表示装置11に表示される寿司ネタが減る。しかしながら、5ゲーム先(6皿目)に出される寿司ネタが液晶表示装置11に表示されていない場合、すなわち、6ゲーム目(6皿目)以降の寿司ネタが決定されていない場合には、この時点で、6ゲーム目(6皿目)以降の寿司ネタが抽籤により決定される。
また、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の終了契機は、「河童終了カウンタ」により管理され、河童終了カウンタの値(終了パラメータ)が「0」未満(所定の条件)となった場合に、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技が終了する。なお、本実施形態では、河童終了カウンタの初期値は「5」に設定される。
河童終了カウンタの値は、「河童」が特定の寿司ネタ(わさび入りの寿司ネタ)、具体的には「イカ」、「サーモン」及び「マグロ」のいずれかを食べた際に「1」減算される。すなわち、現在のゲームにおいて、「イカ」、「サーモン」及び「マグロ」のいずれかの寿司ネタのデータが「河童」の食す寿司ネタとしてセットされており、且つ、内部当籤役が後述の「グループ1役」である場合には、該寿司ネタに対応する加算ゲーム数が獲得されるが、河童終了カウンタの値は「1」減算される。
また、本実施形態では、「河童」が所定の寿司ネタ、具体的には「河童巻き」を食べた際には、河童終了カウンタの値は、「1」加算される。しかしながら、この場合、加算ゲーム数は獲得されない。すなわち、現在のゲームにおいて、「河童巻き」の寿司ネタのデータが「河童」の食す寿司ネタとしてセットされており、且つ、内部当籤役が後述の「グループ1役」である場合には、加算ゲーム数が得られないが、河童終了カウンタの値は「1」加算され、AT開始ゲーム数決定遊技の期間が延長される。
なお、本実施形態では、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技において、内部当籤役が後述の「グループ1役」以外の特定の役(「ハズレ」、「リーチ目リプ」、「弱チェ」、「強チェ」、「スイカ」、「チャンスA」、「チャンスB」及び「確定役」のいずれか)である場合、次ゲームから5ゲーム分(2皿目〜6皿目)の寿司ネタのデータ変換を行うか否かの抽籤(データ変換発生抽籤)が行われる(後述の図53参照)。そして、この寿司ネタのデータ変換発生抽籤に当籤した場合、本実施形態では、変換後の寿司ネタに対応付けられた加算ゲーム数が、変換前の寿司ネタに対応付けられた加算ゲーム数以上の値となるように寿司ネタのデータが変換される(後述の図54〜図58参照)。
さらに、本実施形態では、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技において河童終了カウンタの値が「0」未満になった場合には、遊技者によるMAXベットボタン21の連打操作による、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の復活抽籤が行われる。具体的には、20回のMAXベットボタン21の連続押下による復活抽籤が行われる。この際、MAXベットボタン21の押下操作毎に復活抽籤が行われるので、20回の復活抽籤が行われる。そして、MAXベットボタン21の連続押下による復活抽籤に当籤した場合、再度、「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技が開始され、さらに、AT開始ゲーム数を増やすことができる。
(6)「男A・男B」勝利時
「男A・男B」がレース演出で勝利した場合のAT開始ゲーム数決定遊技では、まず、1ゲーム目でAT開始ゲーム数の加算ゲーム数として10ゲームが獲得される。そして、その後、10ゲーム目まではゲーム毎(継続毎)に獲得可能な加算ゲーム数が「10」ずつ増加する。すなわち、1ゲーム目、2ゲーム目、3ゲーム目、…、9ゲーム目、10ゲーム目において、獲得可能な加算ゲーム数はそれぞれ、10、20、30、…、90,100ゲームとなる。さらに、11ゲーム目以降で獲得可能な加算ゲーム数は、毎ゲーム、100ゲームとなる。
それゆえ、例えば、「男A・男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技において、10ゲーム目までゲームが継続された場合には、AT開始ゲーム数として550ゲームが獲得される。さらに、11ゲーム目以降もゲームが継続された場合には、AT開始ゲーム数が、ゲーム毎に100ゲームずつ増加する(AT開始ゲーム数が650ゲーム、750ゲーム、…となる)。
なお、「男A・男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技のゲーム毎の継続確率は80%であり、この継続抽籤が非当籤となった場合に、「男A・男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技が終了する。
また、本実施形態の「男A・男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、2ゲーム目までの継続確定が保証されている。ただし、2ゲーム目で継続抽籤が非当籤となった場合、AT開始ゲーム数が30ゲームとなるが、この場合には、AT開始ゲーム数を50ゲームにセットする。すなわち、「男A・男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、50ゲームのAT開始ゲーム数の獲得が最低限保証される。
上述のように、本実施形態では、移行演出遊技のレース演出において、「天狗」、「河童」又は「男A・男B」が勝利した際に獲得できるAT開始ゲーム数が、「男A」、「男B」又は「女A」が勝利した際のそれより多くなるように設定されている。それゆえ、移行演出遊技のレース演出開始時に液晶表示装置11に表示される出走メンバーに、「天狗」、「河童」又は「男A・男B」が含まれていると、より多くのAT開始ゲーム数の獲得を遊技者に期待させることができる。
上述した各種AT開始ゲーム数決定遊技の動作制御は、副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、AT開始ゲーム数決定遊技の動作を制御する手段(報知数決定遊技制御手段)も兼ねる。
[AT状態]
AT準備状態の遊技(AT開始ゲーム数決定遊技)においてAT開始ゲーム数が決定され、AT準備状態の遊技が終了すると、特定ゲーム数(第2の単位遊技数:AT開始ゲーム数+上乗せATゲーム数)に渡り小役の押し順が報知されるAT状態の遊技(以下、「AT遊技」という)が開始される。
AT遊技(報知遊技)では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいて擬似BB抽籤が行われ、擬似BB抽籤に当籤した場合、擬似BB遊技が割込処理として開始され、該擬似BB遊技が消化されると、サブ遊技状態がAT状態に戻る。なお、この際、擬似BB遊技の割込期間中は、AT遊技のゲーム数(ATゲーム数)はカウント(減算)されない。
また、AT遊技では、毎ゲーム、内部当籤役の種別及び内部当籤役の当籤履歴に基づいて、ATゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。具体的には、本実施形態では、AT遊技において、「ハズレ」、「リーチ目リプ」或いは「レア役」が1回内部当籤した場合、又は、「ハズレ」或いは「通常リプ」が連続当籤した場合にATゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。そして、ATゲーム数の上乗せ抽籤に当籤した場合、当籤結果に対応する上乗せATゲーム数(0〜300ゲーム)が、現在残っているATゲーム数(残りATゲーム数)に加算される。
また、AT遊技において、所定の図柄組合せ(本実施形態では、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」又は「黒チェリー」−「黒BAR」−「黒BAR」)が有効ライン上に停止表示された場合、サブ遊技状態が「Wチャンス状態」に移行する。そして、「Wチャンス状態」の遊技が消化された後、AT遊技が再開される。なお、「Wチャンス状態」の遊技期間中は、ATゲーム数はカウント(減算)されない。
「Wチャンス状態」では、メダル払い出しの増大が期待できる遊技が行われる。「Wチャンス状態」の遊技では、その終了条件が、消化ゲーム数でなく、特定の小役(本実施形態では10枚のメダル払い出しが可能な「CTベル」)が内部当籤した際に行われるストップボタンの押し順ナビの回数(以下、「ベルナビ回数」という)により規定される。すなわち、「Wチャンス状態」の遊技では、その終了条件がベルナビ回数で管理され、ベルナビ回数が所定回数に達した場合、「Wチャンス状態」の遊技が終了する。なお、本実施形態では、「Wチャンス状態」の遊技におけるベルナビ回数は5回に設定される。
さらに、AT遊技において、特定の図柄組合せが所定のライン上に停止表示された場合(本実施形態では、センターライン(有効ライン)上又はクロスアップ上に、「黄BAR」−「黄BAR」−「黄BAR」が揃った場合)、サブ遊技状態が「上乗せチャレンジ状態」に移行する。そして、「上乗せチャレンジ状態」の遊技が消化された後、AT遊技が再開される。
なお、「上乗せチャレンジ状態」の遊技では、所定ゲーム数に渡って擬似BB遊技が高確率で当籤してストックされる。また、「上乗せチャレンジ状態」の遊期間中は、ATゲーム数はカウント(減算)されない。
また、AT遊技が終了すると、サブ遊技状態は、必ず移行演出状態に移行し、上述した移行演出遊技(レース演出)が行われる。この場合、移行演出遊技のレース演出でレース勝利対象(候補)者となる味方キャラクタの種別、及び、該味方キャラクタのレース勝率に関するレース演出の内容に関する情報は、移行前のAT状態の遊技開始時に抽籤により決定される。
上述したAT遊技の動作制御は、副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、AT遊技の動作を制御する手段(アシストタイム遊技制御手段)も兼ねる。
[擬似BB状態]
擬似BB遊技(特別遊技)では、特定のリプレイ役(「通常リプ1」〜「通常リプ8」のいずられか)に当籤し、且つ、ストップボタンの押し順が当籤したリプレイ役に対応付けられた所定の押し順である場合(押し順正解時)に、「JACGAME」(特定遊技)と称するメダル払い出しの増大が期待できる遊技が実行される。
「JACGAME」の遊技では、その終了条件は、消化ゲーム数でなく、特定の小役(本実施形態では10枚のメダル払い出しが可能な「CTベル」)が内部当籤した際に行われるストップボタンの押し順ナビの回数(ベルナビ回数)により規定される。すなわち、「JACGAME」の遊技では、その終了条件がベルナビ回数で管理され、ベルナビ回数が特定回数に達した場合、「JACGAME」の遊技が終了する。なお、本実施形態では、「JACGAME」におけるベルナビ回数の特定回数は5回に設定される。
また、擬似BB状態の遊技期間は、「JACGAME保証区間」と称する期間と、その後に行われる「JACINチャレンジ区間」と称する期間とに分けられる。
「JACGAME保証区間」では、所定回数(本実施形態では2回)の「JACGAME」が消化されるまで、遊技が必ず継続する遊技期間(期間は不定)である。そして、「JACGAME保証区間」において、特定のリプレイ役(「通常リプ1」〜「通常リプ8」のいずられか)が当籤した場合には、当籤したリプレイ役に対応付けらたストップボタンの押し順が報知(ナビ)され、「JACGAME」の実行が保証される。
なお、「JACGAME保証区間」の遊技形態は、サブ遊技状態の擬似BB状態への移行経路に関係なく同じである。すなわち、サブ遊技状態が非AT状態から擬似BB状態に移行した場合も、サブ遊技状態がAT状態から擬似BB状態に移行した場合も、「JACGAME保証区間」の遊技形態は同じになる。一方、「JACINチャレンジ区間」の遊技形態は、サブ遊技状態の擬似BB状態への移行経路に応じて異なる。
サブ遊技状態が非AT状態から擬似BB状態に移行した場合の「JACINチャレンジ区間」の遊技では、特定ゲーム数(特定単位遊技数:本実施形態では10ゲーム)の期間において、特定のリプレイ役(「通常リプ1」〜「通常リプ8」のいずられか)が当籤したゲームでは、ストップボタンの押し順の2択チャレンジ演出が行われる。そして、その2択チャレンジ演出に正解した場合、「JACGAME」が割込処理(割込遊技)として実行される。
一方、サブ遊技状態がAT状態から擬似BB状態に移行した場合の「JACINチャレンジ区間」の遊技では、特定のゲーム数(本実施形態では10ゲーム)の期間において、特定のリプレイ役(「通常リプ1」〜「通常リプ8」のいずられか)が当籤したゲームでは、当籤したリプレイ役に対応付けらたストップボタンの押し順が必ず報知(ナビ)される。すなわち、サブ遊技状態がAT状態から擬似BB状態に移行した場合には、「JACINチャレンジ区間」において、特定のリプレイ役が当籤すれば、必ず「JACGAME」が割込処理として実行される。それゆえ、この場合には、サブ遊技状態が非AT状態から擬似BB状態に移行した場合に比べて、より多くのメダル獲得が可能になる。
また、サブ遊技状態が非AT状態から擬似BB状態に移行した場合の擬似BB遊技では、毎ゲーム、内部当籤役の種別及び内部当籤役の当籤履歴に基づいて、非AT状態の遊技期間の周期短縮抽籤が行われる。具体的には、サブ遊技状態が非AT状態から擬似BB状態に移行した場合の擬似BB遊技において、「ハズレ」、「リーチ目リプ」或いは「レア役」が1回内部当籤した場合、又は、「ハズレ」或いは「通常リプ」が連続当籤した場合に周期短縮抽籤が行われる。そして、その周期短縮抽籤に当籤すれば、現セットの通常遊技の残りゲーム数から当籤結果に対応する所定の短縮ゲーム数(0〜170ゲーム)が減算される。すなわち、擬似BB状態においても、現周期の非AT状態の遊技期間の短縮という特典が得られる可能性がある。
さらに、擬似BB遊技において周期短縮抽籤に当籤し、通常遊技の現在の残りゲーム数から短縮ゲーム数を減算した結果が「0」未満になる場合には、減算結果の絶対値のゲーム数が、現セットにおける余剰分の短縮ゲーム数としてストックされる。そして、ストックされた余剰分の短縮ゲーム数は、次セットの通常遊技開始時に適用され、その時点で、非AT状態(通常状態)の遊技期間が短縮される。
一方、サブ遊技状態がAT状態から擬似BB状態に移行した場合の擬似BB遊技では、毎ゲーム、内部当籤役の種別及び内部当籤役の当籤履歴に基づいて、ATゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。具体的には、サブ遊技状態がAT状態から擬似BB状態に移行した場合の擬似BB遊技において、「ハズレ」、「リーチ目リプ」或いは「レア役」が1回内部当籤した場合、又は、「ハズレ」或いは「通常リプ」が連続当籤した場合にATゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。そして、その上乗せ抽籤に当籤すれば、現在の残りATゲーム数に当籤結果に対応する所定の上乗せATゲーム数(0〜300ゲーム)が加算される。すなわち、擬似BB状態においても、ATゲーム数の加算という特典が得られる可能性がある。
上述した擬似BB遊技及び「JACGAME」の動作制御は、副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、擬似BB遊技及び「JACGAME」の動作を制御する手段(特別遊技制御手段及び特定遊技制御手段)も兼ねる。
<ロムカートリッジ基板に記憶されるデータテーブルの構成>
次に、ロムカートリッジ基板86に記憶される各種データテーブルの構成について説明する。なお、以下に説明する、サブCPU102で制御する各種処理及び管理する各種テーブルで用いられる内部当籤役の略称と、メインCPU93で管理する上述した内部当籤役の名称及び略称との対応は、図31の対応表に示す通りである。
[レース出走者MAP抽籤テーブル]
まず、図32を参照して、レース出走者MAP抽籤テーブルについて説明する。図32は、レース出走者MAP抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、レース出走者MAP抽籤テーブルは、例えば、非AT状態の1周期の遊技開始時(通常遊技開始時)に行われる後述のレース情報抽籤処理(後述の図83参照)中のレース出走者MAP抽籤処理(S321)等で参照される。
レース出走者MAP抽籤テーブルは、レース出走者MAPのMAP番号(「1」〜「39」)と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、レース出走者MAP(レース情報MAP)には、後述のように、非AT状態の遊技の現周期から5周期目まで(1レース目から5レース目まで)のレース演出のレース勝利対象(候補)者を決定するためのデータ(「1」〜「10」)が規定される。
レース出走者MAP抽籤テーブルを用いたレース出走者MAP抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、レース出走者MAP抽籤テーブルに規定された各レース出走者MAP番号に対応する抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際のレース出走者MAPのMAP番号が当籤したことになる。例えば、レース出走者MAP抽籤処理において、MAP番号「1」に当籤する確率は、1974/32768となる。
[レース情報MAPデータテーブル]
次に、図33を参照して、レース情報MAPデータテーブルについて説明する。図33は、レース情報MAPデータテーブルの構成を示す図である。なお、レース情報MAPデータテーブルは、例えば、後述のレース情報抽籤処理(後述の図83参照)中の「対象テーブル」のデータ取得処理(S323)等で参照される。
レース情報MAPデータテーブルには、レース出走者MAP抽籤テーブルを用いたレース出走者MAP抽籤処理により決定された、レース出走者MAP(レース情報MAP)のMAP番号毎に、現周期から5周期目まで(1レース目から5レース目まで)のレース勝利対象者を決定するためのデータ(「1」〜「10」:以下、レース情報MAPデータという)が規定される。なお、レース情報MAPデータは、後述の勝利対象者抽籤テーブル(後述の図34参照)に規定された「対象テーブル」の種別に対応するデータである。具体的には、レース情報MAPデータ「1」〜「10」は、後述の勝利対象者抽籤テーブルに規定された「対象テーブルA」〜「対象テーブルJ」にそれぞれ対応する。
レース情報MAPデータテーブルを用いた「対象テーブル」のデータ取得処理において、例えば、レース出走者MAP(レース情報MAP)のMAP番号が「7」である場合には、1レース目〜5レース目のレース情報MAPデータとして、それぞれ「2」(対象テーブルB)、「1」(対象テーブルA)、「2」(対象テーブルB)、「1」(対象テーブルA)、「8」(対象テーブルH)が取得される。
[勝利対象者抽籤テーブル]
次に、図34を参照して、勝利対象者抽籤テーブルについて説明する。図34は、勝利対象者抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、勝利対象者抽籤テーブルは、例えば、後述のレース情報抽籤処理(後述の図83参照)中の勝利対象者抽籤処理(S325)等で参照される。
勝利対象者抽籤テーブルは、対象テーブルの種別毎に、移行演出遊技で行われるレース演出のレース勝利対象者(「男A」、「男B」、「女A」、「河童」、「天狗」及び「男A・男B」)と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、本実施形態では、AT遊技終了後にも、移行演出遊技のレース演出が行われるので、勝利対象者抽籤テーブルには、図34に示すように、レース情報MAPデータテーブルで決定される対象テーブルA〜J以外に、「AT後」の専用テーブルも規定される。
勝利対象者抽籤テーブルを用いた勝利対象者抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、勝利対象者抽籤テーブルに規定された各レース勝利対象者に対応する抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際のレース勝利対象者が当籤したことになる。
例えば、勝利対象者抽籤処理において対象テーブルAが参照されている場合(レース情報MAPデータが「1」である場合)には、「河童」がレース勝利対象者となる確率は、328/32768となる。しかしながら、例えば、勝利対象者抽籤処理において対象テーブルGが参照されている場合(レース情報MAPデータが「7」である場合)には、「河童」がレース勝利対象者となる確率は、0/32768となり、「河童」がレースで勝利することはない。
[レース勝率MAP抽籤テーブル]
次に、図35を参照して、レース勝率MAP抽籤テーブルについて説明する。図35は、レース勝率MAP抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、レース勝率MAP抽籤テーブルは、例えば、後述のレース情報抽籤処理(後述の図83参照)中のレース勝率MAP抽籤処理(S327)等で参照される。
レース勝率MAP抽籤テーブルは、設定値(1〜6)毎に、レース勝率MAPとその抽籤値との対応関係を規定する。なお、本実施形態では、レース勝率MAPとして、「レース勝率5%」、「レース勝率10%」、「レース勝率20%」、「レース勝率30%」、「レース勝率50%」、「レース勝率66%」、「レース勝率80%」、「レース勝率100%」、「レース勝率2戦目50%」〜「レース勝率5戦目50%」、「レース勝率2戦目66%」〜「レース勝率5戦目66%」、及び、「レース勝率2戦目80%」〜「レース勝率5戦目80%」の20種類を設ける。
レース勝率MAP抽籤テーブルを用いたレース勝率MAP抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、レース勝率MAP抽籤テーブルに規定された各レース勝率MAPに対応する抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際のレース勝率MAPが当籤したことになる。例えば、設定値が「1」である場合、「レース勝率5戦目50%」のレース勝率MAPが当籤する確率は、4410/32768となる。
[レース勝率MAPデータテーブル]
次に、図36及び図37を参照して、レース勝率MAPデータテーブルについて説明する。図36は、レース勝率MAPデータテーブルの構成を示す図である。また、図37は、図36に示すレース勝率MAPデータテーブル内に規定するレース勝率データ(「1」〜「8」)を具体的な勝率の値(パーセント表示)に書き換えたものである。なお、レース勝率MAPデータテーブルは、例えば、後述のレース情報抽籤処理(後述の図83参照)中のレース勝率データの取得処理(S329)等で参照される。
レース勝率MAPデータテーブルには、レース勝率MAP抽籤処理により決定されたレース勝率MAP毎に、所定のレース勝率データ(「1」〜「8」)が格納される。なお、レース勝率データ「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」及び「8」は、それぞれ、勝率5%、勝率10%、勝率20%、勝率30%、勝率50%、勝率66%、勝率80%及び勝率100%に対応する。
具体的には、レース勝率MAPが、「レース勝率5%」、「レース勝率10%」、「レース勝率20%」、「レース勝率30%」、「レース勝率50%」、「レース勝率66%」、「レース勝率80%」及び「レース勝率100%」のいずれかである場合には、現周期(1レース目)のレース演出のレース勝率データのみがレース勝率MAPデータテーブルに規定される。また、レース勝率MAPが、「レース勝率2戦目50%」、「レース勝率2戦目66%」及び「レース勝率2戦目80%」のいずれかである場合には、1レース目及び2レース目(1周期先のレース)のレース勝率データがレース勝率MAPデータテーブルに規定される。また、レース勝率MAPが、「レース勝率3戦目50%」、「レース勝率3戦目66%」及び「レース勝率3戦目80%」のいずれかである場合には、1レース目から3レース目(2周期先のレース)までのレース勝率データがレース勝率MAPデータテーブルに規定される。また、レース勝率MAPが、「レース勝率4戦目50%」、「レース勝率4戦目66%」及び「レース勝率4戦目80%」のいずれかである場合には、1レース目から4レース目(3周期先のレース)までのレース勝率データがレース勝率MAPデータテーブルに規定される。さらに、レース勝率MAPが、「レース勝率5戦目50%」、「レース勝率5戦目66%」及び「レース勝率5戦目80%」のいずれかである場合には、1レース目から5レース目(4周期先のレース)までのレース勝率データがレース勝率MAPデータテーブルに規定される。
そして、レース勝率MAPデータテーブルを用いたレース勝率データの取得処理において、例えば、レース勝率MAPが「レース勝率5戦目50%」である場合には、1レース目〜5レース目のレース勝率データとして、それぞれ「2」(勝率10%)、「2」(勝率10%)、「2」(勝率10%)、「2」(勝率10%)、「5」(勝率50%)が取得される。
[レース結果抽籤テーブル]
次に、図38を参照して、レース結果抽籤テーブルについて説明する。図38は、レース結果抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、レース結果抽籤テーブルは、例えば、後述のレース中_遊技開始時処理(後述の図108参照)中のレース結果抽籤処理(S644)等で参照される。
レース結果抽籤テーブルは、レース勝率毎に、レース結果(勝利の当籤/非当籤)と、その抽籤値との対応関係を規定する。
レース結果抽籤テーブルを用いたレース結果抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、レース結果抽籤テーブル内に規定された各レース結果(勝利の当籤/非当籤)に対応する抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際のレース結果が当籤したことになる。
[AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブル]
次に、図39を参照して、AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブルについて説明する。図39は、AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブルは、例えば、後述のAT中_遊技開始時処理(後述の図111参照)中のAT後レース勝利期待度データ選択抽籤処理(S716)で参照される。
AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブルは、レース勝率と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブルは、設定値(1〜6)に関係なく共通して参照される。
AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブルを用いたAT後レース勝利期待度データ選択抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブルに規定された各勝率に対応する抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の勝率が当籤したことになる。なお、本実施形態では、AT後に選択されるレース勝率は、図39に示すように、「勝率5%」、「勝率10%」、「勝率30%」、「勝率50%」及び「勝率100%」のいずれかとなる。
[擬似BB抽籤(一般中)テーブル]
次に、図40を参照して、擬似BB抽籤(一般中)テーブルについて説明する。図40は、擬似BB抽籤(一般中)テーブルの構成を示す図である。なお、擬似BB抽籤(一般中)テーブルは、例えば、後述の擬似BB抽籤処理(後述の図103参照)において、サブ遊技状態が通常状態である場合に参照される。
擬似BB抽籤(一般中)テーブルは、内部当籤役の種別毎に、擬似BB遊技の当籤/非当籤(抽籤結果)と、その抽籤値との対応関係を規定する。
擬似BB抽籤(一般中)テーブルを用いた擬似BB抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、擬似BB抽籤(一般中)テーブルに規定された各抽籤結果の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果(擬似BB遊技の当籤/非当籤)が当籤したことになる。
例えば、擬似BB抽籤(一般中)テーブルを用いた擬似BB抽籤処理において、内部当籤役が「通常リプ」である場合には、擬似BB遊技の非当籤が必ず決定され、内部当籤役が「確定役」である場合には、擬似BB遊技の当籤が必ず決定される。
[擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブル]
次に、図41を参照して、擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルについて説明する。図41は、擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルの構成を示す図である。なお、擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルは、例えば、後述の擬似BB抽籤処理(後述の図103参照)において、サブ遊技状態が通常状態以外である場合(サブ遊技状態がAT状態、AT準備状態又は移行演出状態である場合)に参照される。
擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルもまた、擬似BB抽籤(一般中)テーブルと同様の構成を有し、同様の手法により擬似BB抽籤処理が行われる。それゆえ、ここでは、擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルの構成及び擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルを用いた擬似BB抽籤処理の手法の説明を省略する。
[擬似BB前兆抽籤テーブル]
次に、図42を参照して、擬似BB前兆抽籤テーブルについて説明する。図42は、擬似BB前兆抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、擬似BB前兆抽籤テーブルは、例えば、後述の擬似BB抽籤処理(後述の図103参照)中の擬似BB前兆抽籤処理(S587)において参照される。
擬似BB前兆抽籤テーブルは、内部当籤役の種別毎に、擬似BB遊技当籤時の前兆ゲーム数(前兆無しも含む)と、その抽籤値との対応関係を規定する。
擬似BB前兆抽籤テーブルを用いた擬似BB前兆抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、擬似BB前兆抽籤テーブルに規定された各前兆ゲーム数の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の前兆ゲーム数が当籤したことになる。
例えば、擬似BB前兆抽籤テーブルを用いた擬似BB前兆抽籤処理において、内部当籤役が「弱チェ」である場合には、128/32768の確率で1ゲームの前兆ゲーム数に当籤し、512/32768の確率の2ゲームの前兆ゲーム数に当籤し、32128/32768の確率で3ゲームの前兆ゲーム数に当籤する。
[周期短縮抽籤テーブル]
次に、図43及び図44を参照して、周期短縮抽籤テーブルについて説明する。図43は、周期短縮抽籤テーブル(その1)の構成を示す図であり、図44は、周期短縮抽籤テーブル(その2)の構成を示す図である。なお、周期短縮抽籤テーブル(その1,その2)は、例えば、後述の一般中_遊技開始時処理(後述の図101及び図102参照)中の周期短縮関連処理(S570)において参照される。
周期短縮抽籤テーブルは、内部当籤役の当籤履歴データ毎に、非AT状態の遊技期間(1周期)の短縮ゲーム数(通常遊技の減算ゲーム数)と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、周期短縮抽籤テーブルでは、短縮ゲーム数として、「0」、「5」、「10」、「20」、「30」、「40」、「50」、「60」、「70」、「100」、「150」及び「170」が設けられる。
なお、周期短縮抽籤テーブル(その1)中の内部当籤役の当籤履歴データ「ハズレ2連」は、内部当籤役「ハズレ」が2ゲーム連続して当籤している場合を示す。当籤履歴データ「リプ3連」は、内部当籤役「通常リプ」が3ゲーム連続して当籤している場合を示す。また、当籤履歴データ「ベル3連」は、内部当籤役「3枚ベル」(左3枚ベル及び中右3枚ベル)が3ゲーム連続して当籤している場合を示す。
また、周期短縮抽籤テーブル(その2)中の内部当籤役の当籤履歴データ「弱1発目」及び「強1発目」は、現在のゲームの内部当籤役がそれぞれ「弱チェ」及び「強チェ」である場合を示す。当籤履歴データ「弱弱2連」は、内部当籤役「弱チェ」が2ゲーム連続して当籤している場合を示し、当籤履歴データ「強強2連」は、内部当籤役「強チェ」が2ゲーム連続して当籤している場合を示す。当籤履歴データ「弱強2連」は、内部当籤役「弱チェ」及び「強チェ」がこの順で連続して当籤している場合を示し、当籤履歴データ「強弱2連」は、内部当籤役「強チェ」及び「弱チェ」がこの順で連続して当籤している場合を示す。また、当籤履歴データ「レア役3連」は、内部当籤役「レア役」(「弱チェ」、「強チェ」、「スイカ」、「チャンス目A」、「チャンス目B」及び「確定役」:規定の内部当籤役)が3ゲーム連続して当籤している場合を示す。
周期短縮抽籤テーブルを用いた周期短縮関連処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、周期短縮抽籤テーブルに規定された各短縮ゲーム数の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の短縮ゲーム数が当籤したことになる。
例えば、周期短縮抽籤テーブルを用いた周期短縮関連処理において、当籤履歴データが「ハズレ3連」である場合には、30720/32768の確率で10ゲームの短縮ゲーム数に当籤し、1600/32768の確率の30ゲームの短縮ゲーム数に当籤し、448/32768の確率で50ゲームの短縮ゲーム数に当籤する。すなわち、本実施形態では、通常遊技において、内部当籤役「ハズレ」が連続当籤しても、短縮ゲーム数の取得(非AT状態の遊技期間の短縮)という特典が得られる可能性がある。
[擬似BB周期短縮抽籤テーブル]
次に、図45を参照して、擬似BB周期短縮抽籤テーブルについて説明する。図45は、擬似BB周期短縮抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、擬似BB周期短縮抽籤テーブルは、例えば、後述の一般中BB_遊技開始時処理(後述の図104参照)中の擬似BB周期短縮抽籤処理(S598)において参照される。
擬似BB周期短縮抽籤テーブルは、内部当籤役又はその当籤履歴データ毎に、非AT状態の遊技期間(1周期)の短縮ゲーム数(通常遊技の減算ゲーム数)と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、擬似BB周期短縮抽籤テーブルでは、短縮ゲーム数として、「0」、「5」、「10」、「20」、「30」、「50」、「100」及び「170」が設けられる。ただし、擬似BB周期短縮抽籤処理において、短縮ゲーム数として、「170」が当籤した場合には、レース勝率100%の特典も得られる。
擬似BB周期短縮抽籤テーブルを用いた擬似BB周期短縮抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、擬似BB周期短縮抽籤テーブルに規定された各短縮ゲーム数の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の短縮ゲーム数が当籤したことになる。
例えば、擬似BB周期短縮抽籤テーブルを用いた擬似BB周期短縮抽籤処理において、当籤履歴データが「ハズレ3連」である場合には、32112/32768の確率で30ゲームの短縮ゲーム数に当籤し、656/32768の確率の100ゲームの短縮ゲーム数に当籤する。すなわち、本実施形態では、通常遊技中に擬似BB遊技が開始された場合、その擬似BB遊技状態において、内部当籤役「ハズレ」が連続当籤しても、短縮ゲーム数の取得(非AT状態の遊技期間の短縮)という特典が得られる可能性がある。また、例えば、擬似BB周期短縮抽籤テーブルを用いた擬似BB周期短縮抽籤処理において、内部当籤役が「リーチ目リプ」である場合には、170ゲームの短縮ゲーム数に必ず当籤するだけでなく、現セットで設定されているレース勝率がレース勝率100%(AT当籤確定)に更新される。
[直上乗せ抽籤テーブル]
次に、図46を参照して、直上乗せ抽籤テーブルについて説明する。図46は、直上乗せ抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、直上乗せ抽籤テーブルは、例えば、後述のAT中BB_遊技開始時処理(後述の図112参照)中の直上乗せ抽籤処理(S734)等において、上乗せATゲーム数を決定する際に参照される。
直上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役又はその当籤履歴データ毎に、上乗せATゲーム数と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、本実施形態では、上乗せATゲーム数として、「0」(上乗せ無し)、「10」、「20」、「30」、「50」、「100」、「150」、「200」及び「300」が設けられる。
直上乗せ抽籤テーブルを用いた直上乗せ抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、直上乗せ抽籤テーブルに規定された各上乗せATゲーム数の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の上乗せATゲーム数が当籤したことになる。
例えば、直上乗せ抽籤テーブルを用いた直上乗せ抽籤処理において、当籤履歴データが「ハズレ3連」である場合には、32736/32768の確率で20ゲームの上乗せATゲーム数に当籤し、32/32768の確率の100ゲームの上乗せATゲーム数に当籤する。すなわち、本実施形態では、AT遊技中に擬似BB遊技が開始された場合、その擬似BB遊技状態において、内部当籤役「ハズレ」が連続当籤しても、ATゲーム数の上乗せという特典を得られる可能性がある。
[AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブル]
次に、図47〜図50を参照して、AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブルについて説明する。図47〜図50は、それぞれ、AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブル(その1)〜AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブル(その4)の構成を示す図である。なお、これらのAT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブルは、例えば、後述の河童勝利時_遊技開始時処理(後述の図110参照)中の河童寿司MAP抽籤処理(S683)等において参照される。
AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブルは、現在セットされている寿司MAPの番号毎に、寿司MAPの番号と、その抽籤値との対応関係を規定する。寿司MAPは、上述した河童寿司演出(「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技)において、液晶表示装置11に表示される1皿目〜10皿目までの寿司ネタに対応する河童寿司MAPデータを規定したMAPである(後述の図51参照)。
なお、AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブルには、寿司MAP番号として、「1」〜「45」を規定する。また、初期状態では、寿司MAPはセットされていないので、この場合には、AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブル中の「初回」欄の抽籤値が参照される(図50参照)。
AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブルを用いた河童寿司MAP抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブルに規定された各寿司MAP番号の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の寿司MAP番号が当籤したことになる。
[河童寿司MAPデータテーブル]
次に、図51を参照して、河童寿司MAPデータテーブルについて説明する。図51は、河童寿司MAPデータテーブルの構成を示す図である。なお、河童寿司MAPデータテーブルは、例えば、後述の河童勝利時_遊技開始時処理(後述の図110参照)中の河童寿司MAPデータの取得処理(S684)等において参照される。
河童寿司MAPデータテーブルには、河童寿司MAP抽籤処理により決定された寿司MAP番号毎に規定された、1皿目〜10皿目までの寿司ネタに対応する河童寿司MAPデータ(「1」〜「8」)が格納される。すなわち、河童寿司MAPデータテーブルには、移行演出遊技のレース演出で「河童」が勝利した際に行われるAT開始ゲーム数決定遊技(河童寿司演出)において、液晶表示装置11の画面に表示される1ゲーム目から10ゲーム目までの寿司ネタの種別が規定される。
なお、河童寿司MAPデータテーブルにおいて、河童寿司MAPデータ「1」に対応する寿司ネタは「イカ」であり、河童寿司MAPデータ「2」に対応する寿司ネタは「タマゴ」であり、河童寿司MAPデータ「3」に対応する寿司ネタは「河童巻き」であり、河童寿司MAPデータ「4」に対応する寿司ネタは「サーモン」である。また、河童寿司MAPデータ「5」に対応する寿司ネタは「イクラ」であり、河童寿司MAPデータ「6」に対応する寿司ネタは「マグロ」であり、河童寿司MAPデータ「7」に対応する寿司ネタは「ウニ」であり、河童寿司MAPデータ「8」に対応する寿司ネタは「伊勢海老」である。
そして、河童寿司MAPデータテーブルを用いた河童寿司MAPデータ取得処理において、例えば、寿司MAP番号が「1」である場合には、1皿目〜10皿目までの河童寿司MAPデータとして、それぞれ「1」(イカ)、「1」(イカ)、「2」(タマゴ)、「1」(イカ)、「4」(サーモン)、「1」(イカ)、「2」(タマゴ)、「1」(イカ)、「1」(イカ)及び「5」(イクラ)が取得される。
[河童ゲーム数獲得抽籤テーブル]
次に、図52を参照して、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルについて説明する。図52は、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルは、例えば、後述の河童勝利時_遊技開始時処理(後述の図110参照)中の河童ゲーム数獲得抽籤処理(S696)において参照される。
河童ゲーム数獲得抽籤テーブルは、河童寿司MAPデータ(「1」〜「8」)毎に、河童勝利時のAT開始ゲーム数と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、本実施形態では、河童勝利時のAT開始ゲーム数として、「10」、「20」、「30」、「100」、「150」、「200」及び「300」が設けられる。また、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルには、河童寿司MAPデータ(「1」〜「8」)毎に、「LIFEアップ」の抽籤値も規定される。「LIFEアップ」に当籤した場合には、河童寿司演出(AT開始ゲーム数決定遊技)の終了契機を管理する河童終了カウンタの値が「1」加算される。
河童ゲーム数獲得抽籤テーブルを用いた河童ゲーム数獲得抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルに規定された各AT開始ゲーム数又は「LIFEアップ」の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際のAT開始ゲーム数又は「LIFEアップ」が当籤したことになる。
例えば、セットされた河童寿司MAPデータが「1」(イカ)であり、「河童」が寿司ネタ「イカ」を食べる映像演出が液晶表示装置11で表示された場合には、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルを用いた河童ゲーム数獲得抽籤処理において、32672/32768の確率で10ゲームのAT開始ゲーム数が当籤し、96/32768の確率の300ゲームのAT開始ゲーム数が当籤する。また、例えば、セットされた河童寿司MAPデータが「3」(河童巻き)であり、「河童」が寿司ネタ「河童巻き」を食べる映像演出が液晶表示装置11に表示された場合には、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルを用いた河童ゲーム数獲得抽籤処理において、AT開始ゲーム数は当籤しないが、「LIFEアップ」が必ず当籤する。
さらに、例えば、セットされた河童寿司MAPデータが「8」(伊勢海老)であり、「河童」が寿司ネタ「伊勢海老」を食べる映像演出が液晶表示装置11で表示された場合には、河童ゲーム数獲得抽籤テーブルを用いた河童ゲーム数獲得抽籤処理において、27854/32768の確率で100ゲームのAT開始ゲーム数が当籤し、1638/32768の確率の150、200又は300ゲームのAT開始ゲーム数が当籤する。すなわち、本実施形態では、移行演出遊技のレース演出で「河童」が勝利した際に行われる河童寿司演出において、「河童」が高級食材の寿司ネタを食べる演出が行われた場合には、より大きなAT開始ゲーム数に当籤する。
[河童寿司データ変換発生抽籤テーブル]
次に、図53を参照して、河童寿司データ変換発生抽籤テーブルについて説明する。図53は、河童寿司データ変換発生抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、河童寿司データ変換発生抽籤テーブルは、例えば、後述の河童勝利時_遊技開始時処理(後述の図110参照)中の河童寿司データ変換発生抽籤処理(S692)において参照される。
河童寿司データ変換発生抽籤テーブルは、内部当籤役の種別毎に、河童寿司データ変換発生の当籤/非当籤(抽籤結果)と、その抽籤値との対応関係を規定する。
河童寿司データ変換発生抽籤テーブルを用いた河童寿司データ変換発生抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、河童寿司データ変換発生抽籤テーブルに規定された各抽籤結果の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、河童寿司データ変換発生抽籤テーブルを用いた河童寿司データ変換発生抽籤処理において、内部当籤役が「ハズレ」である場合には、31130/32768の確率で河童寿司データ変換発生が非当籤となり、1638/32768の確率で河童寿司データ変換発生が当籤となる。
[河童寿司データ変換抽籤テーブル]
次に、図54〜図58を参照して、河童寿司データ変換抽籤テーブルについて説明する。図54〜図58は、それぞれ河童寿司データ変換抽籤(1皿先)テーブル〜河童寿司データ変換抽籤(5皿先)テーブルの構成を示す図である。
図54の河童寿司データ変換抽籤(1皿先)テーブルは、河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の現ゲームから1ゲーム先(2皿目)のゲームで表示される寿司ネタ(河童寿司MAPデータ)の変換抽籤テーブルである。図55の河童寿司データ変換抽籤(2皿先)テーブルは、河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の現ゲームから2ゲーム先(3皿目)のゲームで表示される寿司ネタの変換抽籤テーブルである。図56の河童寿司データ変換抽籤(3皿先)テーブルは、河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の現ゲームから3ゲーム先(4皿目)のゲームで表示される寿司ネタの変換抽籤テーブルである。図57の河童寿司データ変換抽籤(4皿先)テーブルは、河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の現ゲームから4ゲーム先(5皿目)のゲームで表示される寿司ネタの変換抽籤テーブルである。そして、図58の河童寿司データ変換抽籤(5皿先)テーブルは、河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の現ゲームから5ゲーム先(6皿目)のゲームで表示される寿司ネタの変換抽籤テーブルである。なお、各河童寿司データ変換抽籤テーブルは、例えば、後述の河童勝利時_遊技開始時処理(後述の図110参照)中の河童寿司データ変換抽籤処理(S694)において参照される。
各河童寿司データ変換抽籤テーブルは、現在セットされている河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)毎に、変換後の河童寿司MAPデータ(「1」〜「8」)と、その抽籤値との対応関係を規定する。
各河童寿司データ変換抽籤テーブルを用いた河童寿司データ変換抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出された乱数値を、各河童寿司データ変換抽籤テーブルに規定された各変換後の河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の変換後の河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)が当籤したことになる。
例えば、河童寿司データ変換抽籤(1皿先)テーブルを用いた河童寿司データ変換抽籤処理において、現在セットされている河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)が「5」(マグロ)である場合には、29492/32768の確率で河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)が「5」(マグロ)から「7」(ウニ)に変換され、3276/32768の確率で河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)が「5」(マグロ)から「8」(伊勢海老)に変換される。
なお、図54〜図58に示すように、本実施形態では河童寿司データ変換抽籤処理において、変換後の河童寿司MAPデータの値が変換前の河童寿司MAPデータの値より小さくなることはない。すなわち、河童寿司データ変換抽籤処理により、変換後の獲得ATゲーム数が変換前の獲得ATゲーム数より小さくなることはない。ただし、例えば、現在セットされている河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)が「8」(伊勢海老)である場合には、河童寿司データ変換抽籤処理において、河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)は変換されない。
<主制御回路の動作説明>
次に、図59〜図72を参照して、主制御回路91のメインCPU93が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU93の制御で行うパチスロ1の主要動作処理(電源投入以降の処理)の手順を、図59に示すフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU93は、電源投入時処理を行う(S1)。この処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。なお、電源投入時処理の詳細については、後述の図60を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM95における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ(不図示)やスタートスイッチ79の入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図61を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値取得処理を行う(S4)。この処理では、メインCPU93は、内部当籤役抽籤用の乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM95に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する。また、本実施形態では、内部当籤役抽籤用の乱数値以外にも、演出用の各種乱数値(0〜65535及び/又は0〜255)を取得することができ、必要に応じて演出用の各種乱数値をS4で取得してもよい。
次いで、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、S4で抽出した内部当籤役抽籤用の乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図63を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を行う(S6)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図64を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、スタートコマンド生成格納処理を行う(S7)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するスタートコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存されたスタートコマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。なお、スタートコマンドデータには、内部当籤役等の演出に必要な各種の情報が含まれる。
次いで、メインCPU93は、ウエイト処理を行う(S8)。この処理では、メインCPU93は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU93は、リール回転開始処理を行う(S9)。この処理において、メインCPU93は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(後述の図72参照)により、3つのステッピングモータ(不図示)の駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。また、遊技開始時のリールの加速期間にリール演出(ロック演出)を行うことが決定されている場合には、メインCPU93は、S9のリール回転開始処理において、リール演出パターンをセットしてリール演出の制御も行う。
次いで、メインCPU93は、リール回転開始コマンド生成格納処理を行う(S10)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するリール回転開始コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、通信データ格納領域に保存されたリール回転開始コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。この処理により、副制御回路101では、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を行う(S11)。この処理では、メインCPU93は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図65を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止制御処理を行う(S12)。この処理では、左ストップボタン19L、中ストップボタン19C及び右ストップボタン19Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図68を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、入賞検索処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU93は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図10〜図12参照)とを照合する。そして、メインCPU93は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納する。
次いで、メインCPU93は、メダル払出処理を行う(S14)。この処理では、S13において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、図柄組合せテーブル(図10〜図12参照)に示すように、メダルの掛け枚数が3枚である場合、メダルの最大払出枚数(払出上限)は10枚となる。
次いで、メインCPU93は、入賞作動コマンド生成格納処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信する入賞作動コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存された入賞作動コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。この処理により、副制御回路101では、入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せを認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU93は、メインRAM95に設けられたボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタ(不図示)を参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図70を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図71を参照しながら後で説明する。そして、ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU93は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[電源投入時処理]
次に、図60を参照して、メインフロー(図59参照)中のS1で行う電源投入時処理について説明する。
まず、メインCPU93は、バックアップが正常であるか否かを判別する(S21)。この判別処理では、メインCPU93は、チェックサム値を用いた誤り検出を行うことにより、バックアップが正常であるか否かを判別する。
例えば、電源オフ時にパチスロ1の設定値(出玉率が予め定められた6段階の1つに設定する値)及びその設定値から算出されたチェックサム値がバックアップデータとしてメインRAM95の所定領域に格納されている。S21の処理では、メインCPU93は、メインRAM95に格納されている設定値及びチェックサム値を読み出す。次いで、メインCPU93は、読み出した設定値から算出したチェックサム値と、バックアップされていたチェックサム値とを比較する。そして、両者のサム値が一致していれば、メインCPU93は、バックアップが正常であると判断する。
S21において、メインCPU93が、バックアップが正常でないと判別したとき(S21がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS23の処理を行う。一方、S21において、メインCPU93が、バックアップが正常であると判別したとき(S21がYES判定の場合)、メインCPU93は、バックアップされた設定値をメインRAM95内の所定領域にセットする(S22)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がメインRAM95にセットされることになる。
S22の処理後、又は、S21がNO判定の場合、メインCPU93は、設定変更スイッチ(不図示)がオン状態であるか否かを判別する(S23)。S23において、メインCPU93が、設定変更スイッチがオン状態でないと判別したとき(S23がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS29の処理を行う。
一方、S23において、メインCPU93が、設定変更スイッチがオン状態であると判別したとき(S23がYES判定の場合)、メインCPU93は、設定変更時の所定の初期化処理を行う(S24)。なお、この処理では、メインCPU93は、例えば、メインRAM95の内部当籤役格納領域や表示役格納領域に格納されているデータをクリアすると共に、設定値をクリアする。
次いで、メインCPU93は、初期化コマンド生成格納処理を行う(S25)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信する初期化コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存された初期化コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。なお、初期化コマンドデータには、設定値変更の有無、設定値情報等が含まれる。
S25の処理後、メインCPU93は、設定値変更処理を実行する(S26)。この処理では、メインCPU93は、リセットスイッチの操作結果に応じて、設定値を予め定められている1〜6のうちから選択し、その後に操作されるスタートレバー23の操作結果に基づいて設定値を確定させる。
次いで、メインCPU93は、設定変更スイッチがオン状態であるか否かを判別する(S27)。
S27において、メインCPU93が、設定変更スイッチがオン状態であると判別したとき(S27がYES判定の場合)、メインCPU93は、S27の処理を繰り返す。なお、設定変更スイッチがオン状態である場合は、設定変更スイッチの操作が完了していないことを意味するので、この場合には、メインCPU93は、設定変更スイッチがオン状態でなくなるまでS27の処理を繰り返す。
一方、S27において、メインCPU93が、設定変更スイッチがオン状態でないと判別したとき(S27がNO判定の場合)、メインCPU93は、初期化コマンド生成格納処理を行う(S28)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信する初期化コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。そして、S28の処理後、メインCPU93は、電源投入時処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS2に移す。
ここで、再度、S23の処理に戻って、S23がNO判定の場合、メインCPU93は、バックアップが正常であるか否かを判別する(S29)。
S29において、メインCPU93が、バックアップが正常であると判別したとき(S29がYES判定の場合)、メインCPU93は、バックアップデータに基づいて、設定値を電断前の状態に復帰させる(S30)。そして、S30の処理後、メインCPU93は、電源投入時処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS2に移す。
一方、S29において、メインCPU93が、バックアップが正常でないと判別したとき(S29がNO判定の場合)、メインCPU93は、電源投入時エラー処理を行う(S31)。この処理では、メインCPU93は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。
なお、本実施形態において、バックアップが正常ではないときに発生するエラー(バックアップエラー)は、打止解除スイッチ又はリセットスイッチの操作によって解除できない構成になっており、新たに設定変更が行われることで解除される。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図61を参照して、メインフロー(図59参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S41)。この自動投入要求の有無の判別は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU93は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技(リプレイ)に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S41において、メインCPU93が、自動投入要求が無いと判別したとき(S41がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS44の処理を行う。一方、S41において、メインCPU93が、自動投入要求があると判別したとき(S41がYES判定の場合)、メインCPU93は、自動投入処理を行う(S42)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。
S42の処理後、メインCPU93は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S43)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。なお、メダル投入コマンドデータには、メダルの投入枚数等の情報が含まれる。
S43の処理後、又は、S41がNO判定の場合、メインCPU93は、メダル受付許可を行う(S44)。この処理では、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口20から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー装置51へ案内される。
次いで、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S45)。具体的には、遊技状態が非MB遊技状態(フラグ間状態を含む)である場合、メインCPU93は、投入枚数の最大値を「3」に設定する。また、遊技状態がMB遊技状態である場合には、メインCPU93は、投入枚数の最大値を「2」に設定する。
次いで、メインCPU93は、MAXBET投入処理を行う(S46)。この処理では、メインCPU93は、遊技状態と、メダルの投入枚数及びクレジット枚数(貯留枚数)とに基づいて、MAXベット操作の有効/無効を判別する。なお、MAXBET投入処理の詳細については、後述の図62を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU93がメダル受付許可でないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS52の処理を行う。
一方、S47において、メインCPU93がメダル受付許可であると判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル投入チェック処理を行う(S48)。この処理では、メインCPU93は、メダルが投入されたか否かを判別して、メダルが投入された場合には投入枚数カウンタの値を「1」加算する。
次いで、メインCPU93は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S49)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。
次いで、メインCPU93は、メダル投入又はクレジット可能な状態であるか否かを判別する(S50)。S50において、メインCPU93が、メダル投入又はクレジット可能な状態であると判別したとき(S50がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS52の処理を行う。一方、S50において、メインCPU93が、メダル投入又はクレジット可能な状態でないと判別したとき(S50がNO判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付禁止の処理を行う(S51)。この処理では、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口32から排出される。
S51の処理後、S47がNO判定の場合、又は、S50がYES判定の場合、メインCPU93は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S52)。具体的には、メインCPU93は、投入枚数が「1」以上にセットされているか否かを判別する。
S52において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数ではないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS46に戻し、S46以降の処理を繰り返す。一方、S52において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU93は、スタートスイッチ79がオンであるか否かを判別する(S53)。
S53において、メインCPU93が、スタートスイッチ79がオンでないと判別したとき(S53がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS46に戻し、S46以降の処理を繰り返す。一方、S53において、メインCPU93が、スタートスイッチ79がオンであると判別したとき(S53がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付禁止の処理を行う(S54)。
そして、S54の処理後、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS4に移す。
[MAXBET投入処理]
次に、図62を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図61参照)中のS46で行うMAXBET投入処理について説明する。
まず、メインCPU93は、MAXベット操作が行われたか否かを判別する(S61)。具体的には、メインCPU93は、遊技者によりMAXベットボタン21が押下されたか否かを判別する。
S61において、メインCPU93が、MAXベット操作が行われていないと判別したとき(S61がNO判定の場合)、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。
一方、S61において、メインCPU93が、MAXベット操作が行われたと判別したとき(S61がYES判定の場合)、メインCPU93は、「2MB」又は「3MB」が成立(当籤)しているか否かを判別する(S62)。すなわち、メインCPU93は、持越役格納領域(図26参照)を参照して、現在の遊技状態が、2MBフラグ間状態又は3MBフラグ間状態であるか否かを判別する。
S62において、メインCPU93が、「2MB」又は「3MB」が成立(当籤)していないと判別したとき(S62がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS65の処理を行う。一方、S62において、メインCPU93が、「2MB」又は「3MB」が成立(当籤)していると判別したとき(S62がYES判定の場合)、メインCPU93は、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」以上であるか否かを判別する(S63)。
S63において、メインCPU93が、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」以上でないと判別したとき(S63がNO判定の場合)、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。
一方、S63において、メインCPU93が、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」以上であると判別したとき(S63がYES判定の場合)、メインCPU93は、掛け枚数に「3」をセットする(S64)。そして、S64の処理後、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。
このように、本実施形態では、2MBフラグ間状態又は3MBフラグ間状態において、遊技者によりMAXベット操作が行われても、メダルの投入枚数とクレジット枚数との合計枚数がMBフラグ間状態の掛け枚数の最大値「3」未満である場合には、メダルの掛け枚数がセットされない。すなわち、この場合には、遊技者により実行されたMAXベット操作が無効となる。
ここで再度、S62の処理に戻って、S62がNO判定の場合、メインCPU93は、クレジットされている所定枚数のメダルがセットされる(S65)。この際、1枚、2枚又は3枚の掛け枚数がセットされる。そして、S65の処理後、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。
上述のように、本実施形態のMAXBET投入処理では、MBフラグ間状態において現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」未満である場合には、遊技者のMAXベット操作が無効扱いとされ、この処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、MBフラグ間状態において、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」未満であり、且つ、遊技者のMAXベット操作が検出された場合に、該遊技者のMAXベット操作を無効扱いとする手段(ベット操作無効手段)も兼ねる。
[内部抽籤処理]
次に、図63を参照して、メインフロー(図59参照)中のS5で行う内部抽籤処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図27参照)を参照して、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判別する(S71)。
S71において、メインCPU93が、遊技状態がMB遊技状態であると判別したとき(S71がYES判定の場合)、メインCPU93は、MB作動中処理を行う(S72)。図19及び図20の2MB遊技状態用及び3MB遊技状態用内部抽籤テーブルで示したように、MB遊技状態では、「CB役」、すなわち、全小役が必ず当籤する。それゆえ、MB作動中処理では、メインCPU93は、内部当籤役格納領域(図24参照)内の全小役のビットをオン状態にする。そして、S72の処理後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS6に移す。
一方、S71において、メインCPU93が、遊技状態がMB遊技状態でないと判別したとき(S71がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S73)。この処理では、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図27参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブルの種別を決定する。
次いで、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている内部抽籤用の乱数値を取得する(S74)。そして、メインCPU93は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU93は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、内部抽籤用の乱数値から抽籤値を減算する(S75)。
次いで、メインCPU93は、S75での演算結果が「0」未満(負の値)であるか否かを判別する(S76)。S76において、メインCPU51が、演算結果が「0」未満であると判別したとき(S76がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS79の処理を行う。
一方、S76において、メインCPU93が、演算結果が「0」未満でないと判別したとき(S76がNO判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S77)。具体的には、演算結果の値を乱数値とし、当籤番号を「1」加算する。
次いで、メインCPU93は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S78)。S78において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S78がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS75に戻し、S75以降の処理を繰り返す。
一方、S78において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S78がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS80の処理を行う。
ここで再度、S76の処理に戻って、S76がYES判定の場合(減算処理で桁かりが生じた場合)、メインCPU93は、桁かりが生じた当籤番号に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S79)。
S79の処理後、又は、S78がYES判定の場合、メインCPU93は、内部抽籤テーブル(図13〜図15等参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S80)。次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S81)。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S82)。S82において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S82がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS87の処理を行う。
一方、S82において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S82がYES判定の場合)、メインCPU93は、内部抽籤テーブル(図13〜図15等参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S83)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S84)。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域を参照して、MB(「2MB」又は「3MB」)が持ち越し中であるか否かを判別する(S85)。S85において、メインCPU93が、MBが持ち越し中でないと判別したとき(S85がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS87の処理を行う。
一方、S85において、メインCPU93が、MBが持ち越し中であると判別したとき(S85がYES判定の場合)、メインCPU93は、持ち越し中のMBの種別に対応するRT遊技状態をセットする(S86)。具体的には、「2MB」が持ち越し中である場合(2MBフラグ間)には、メインCPU93は、RT状態として、RT1遊技状態をセットする(遊技状態フラグ格納領域(図27参照)のビット3に「1」を格納(セット)する)。一方、「3MB」が持ち越し中である場合(3MBフラグ間)には、メインCPU93は、RT状態として、RT2遊技状態をセットする(遊技状態フラグ格納領域(図27参照)のビット4に「1」を格納(セット)する)。
S86の処理後、又は、S82或いはS85がNO判定の場合、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S87)。その後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS6に移す。
上述のように、本実施形態の内部抽籤処理は、主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、内部当籤役の決定処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。また、上述した内部抽籤処理中のS86では、持ち越し中のMBの種別に対応するRT遊技状態を移行させる。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、RT遊技状態の移行制御を行う手段(リプレイタイム状態制御手段)も兼ねる。
[リール停止初期設定処理]
次に、図64を参照して、メインフロー(図59参照)中のS6で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判別する(S91)。
S91において、メインCPU93が、遊技状態がMB遊技状態であると判別したとき(S91がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS93の処理を行う。一方、S91において、メインCPU93が、遊技状態がMB遊技状態でないと判別したとき(S91がNO判定の場合)、メインCPU93は、小役・リプレイ用データポインタの値を回胴停止用番号としてセットする(S92)。
S92の処理後、又は、S91がYES判定の場合、メインCPU93は、リール停止初期設定テーブル(不図示)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S93)。この処理では、第1停止時〜第3停止時に使用するリールの停止テーブルの番号や、制御変更処理において必要な情報(リールが特定の順番で停止され且つ特定の位置でリールが停止した際に再度、停止テーブルを選択しなおすための情報)等が取得される。
なお、リール停止初期設定テーブルには、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択データ、引込優先順位テーブル番号等の各種情報との対応関係が規定される。また、停止テーブルは、ストップボタンの押下位置に対する滑り駒数の情報を直接的又は間接的に規定したテーブルである。この停止テーブルでは、規定された情報を使用して、遊技者に不利益を与えず、また、誤入賞を発生させないように、設計者の意図する停止位置でリールが停止するように滑り駒数が規定されている。
次いで、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図30参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S94)。
次いで、メインCPU93は、メインRAM95に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S95)。その後、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS7に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[引込優先順位格納処理]
次に、図65を参照して、メインフロー(図59参照)中のS11で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタの値を、検索回数としてメインRAM95に格納する(S101)。次いで、メインCPU93は、検索対象リール決定処理を行う(S102)。この処理では、メインCPU93は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S102の処理では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS111までの各種処理が行われ、再度S102に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS111までの各種処理が行われ、再度S102に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S103)。この処理では、内部当籤役(データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図66を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、検索図柄の位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「20」をセットする(S104)。そして、メインCPU93は、図柄コード格納処理を行う(S105)。この処理では、検索対象リールの有効ライン上に位置する、現在の検索図柄の位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図67を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、S105で取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図30参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図25参照)を更新する(S106)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図10〜図12参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位データ取得処理を行う(S107)。この処理では、メインCPU93は、表示役格納領域(図25参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(不図示)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、引込優先順位テーブルは、各引込優先順位テーブル番号における、格納領域種別毎の引込優先順位データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定するテーブルである。引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。なお、通常、優先順位は、高い方からリプレイ、小役及びボーナスの順に設定される。
また、停止させると誤入賞となる図柄位置である場合には、S107において、引込優先順位データとして、「使用禁止(000H)」を取得する。さらに、内部当籤していないが、停止させても誤入賞とならない図柄位置である場合には、S107において、引込優先順位データとして、「停止可能(001H)」を取得する。
次いで、メインCPU93は、取得した引込優先順位データを、検索対象リールに対応する引込優先順位データ格納領域(不図示)に格納する(S108)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。
なお、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「19」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
また、引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合には、優先順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次いで、メインCPU93は、検索図柄の位置データを「1」加算し、図柄チェック回数を「1」減算する(S109)。次いで、メインCPU93は、図柄チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S110)。
S110において、メインCPU93が、図柄チェック回数が「0」でないと判別したとき(S110がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS105に戻し、S105以降の処理を繰り返す。一方、S110において、メインCPU93が、図柄チェック回数が「0」であると判別したとき(S110がYES判定の場合)、メインCPU93は、検索回数分検索したか否かを判別する(S111)。
S111において、メインCPU93が検索回数分検索していないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS102に戻し、S102以降の処理を繰り返す。一方、S111において、メインCPU93が検索回数分検索したと判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS12に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図66を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図65参照)中のS103で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択データがセットされているか否かを判別する(S121)。
S121において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル選択データがセットされていると判別したとき(S121がYES判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図29参照)及び作動ストップボタン格納領域(図28参照)を参照し、引込優先順位テーブル選択テーブル(不図示)から引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S122)。そして、S122の処理後、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図65参照)のS104に移す。
なお、引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位選択番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。また、引込優先順位テーブル番号は、上述した引込優先順位テーブル(不図示)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
一方、S121において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル選択データがセットされていないと判別したとき(S121がNO判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位テーブル番号に対応する引込優先順位テーブルをセットする(S123)。そして、S123の処理後、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図65参照)のS104に移す。
[図柄コード格納処理]
次に、図67を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図65参照)中のS105で行う図柄コード格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、有効ラインデータをセットする(S131)。本実施形態では、有効ラインは、上述のように、1つのライン(センターライン)を設ける。次いで、メインCPU93は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S132)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU93は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S133)。そして、メインCPU93は、取得した図柄コードを図柄コード格納領域に格納した後、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図65参照)のS106に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図68を参照して、メインフロー(図59参照)中のS12で行うリール停止制御処理について説明する。
まず、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU93は、S141の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S141において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図29参照)及び作動ストップボタン格納領域(図28参照)を更新する(S142)。次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタの値を「1」減算する(S143)。
次いで、メインCPU93は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S144)。そして、メインCPU93は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S145)。
次いで、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を行う(S146)。この処理では、メインCPU93は、第1停止時のストップボタンの種別、各種停止テーブル等に基づいて、滑り駒数決定データを取得する。
次いで、メインCPU93は、優先引込制御処理を行う(S147)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」又は「1」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図69を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止コマンド生成格納処理を行う(S148)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するリール停止コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存されたリール停止コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。
次いで、メインCPU93は、停止開始位置と、S146で取得された滑り駒数決定データとに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM95に格納する(S149)。この処理では、メインCPU93は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU93は、S149で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S150)。次いで、メインCPU93は、図67を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S151)。その後、メインCPU93は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図30参照)を更新する(S152)。
次いで、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S153)。次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタが「0」であるか否かを判別する(S154)。S154において、メインCPU93が、未作動カウンタが「0」ではないと判別したとき(S154がNO判定の場合)、メインCPU93は、図65を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S155)。その後、メインCPU93は、処理をS141に戻し、S141以降の処理を繰り返す。
一方、S154において、メインCPU93が、未作動カウンタが「0」であると判別したとき(S154がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS13に移す。
上述のように、本実施形態のリール停止制御処理は、主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、リールの回転(図柄の変動表示)の停止制御を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
[優先引込制御処理]
次に、図69を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図68参照)中のS147で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU93は、作動ストップボタンに対応する引込優先順位データ格納領域をセットする(S161)。次いで、メインCPU93は、停止開始位置のデータを取得する(S162)。
次いで、メインCPU93は、MB(「2MB」又は「3MB」)が作動中であるか否かを判別する(S163)。S163において、メインCPU93が、MBが作動中で無いと判別したとき(S163がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS165の処理を行う。一方、S163において、メインCPU93が、MBが作動中であると判別したとき(S163がYES判定の場合)、メインCPU93は、検索対象リールが左リール3Lであるか否かを判別する(S164)。
S164において、メインCPU93が、検索対象リールが左リール3Lでないと判別したとき(S164がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS165の処理を行う。一方、S164において、メインCPU93が、検索対象リールが左リール3Lであると判別したとき(S164がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS167の処理を行う。
S163又はS164がNO判定の場合(最大滑り駒数が4コマでリールの停止制御が行われる場合)、メインCPU93は、滑り駒数決定データに対応する優先順位テーブルをセットする(S165)。
なお、優先順序テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「優先順序」という)を規定する。すなわち、優先順序テーブルでは、滑り駒数決定データ毎に、優先的に適用する滑り駒数の順序が決定されている。なお、本実施形態では、優先順序テーブルの下位の優先順序「5」から順次、各数値の検索(チェック)を行い、優先順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。そして、S165の処理において、例えば、滑り駒数決定データが「4」である場合には、滑り駒数決定データ「4」に対応する優先順序テーブル内のアドレスに規定された優先順位のデータがセットされる。
S165の処理後、メインCPU93は、優先順序の初期値及びチェック回数に「5」をセットする(S166)。この処理により、優先順序が0コマ〜4コマの範囲で5回チェック(検索)されることになる。そして、S166の処理後、メインCPU93は、後述のS169の処理を行う。
また、S164がYES判定の場合(最大滑り駒数が1コマでリールの停止制御が行われる場合)、メインCPU93は、滑り駒数決定データに対応するMB遊技状態用の優先順位テーブルをセットする(S167)。次いで、メインCPU93は、優先順序の初期値に「3」をセットし、チェック回数に「2」をセットする(S168)。この処理により、優先順序が0コマ〜1コマの範囲で2回チェック(検索)されることになる。そして、S168の処理後、メインCPU93は、後述のS169の処理を行う。
S166又はS168の処理後、メインCPU93は、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(S169)。
次いで、メインCPU93は、停止開始位置及び優先順序に基づいて、停止検索位置を抽出する(S170)。次いで、メインCPU93は、停止検索位置の引込優先順位データを取得する(S171)。
次いで、メインCPU93は、S171で取得した引込優先順位データの値が先に取得した引込優先順位データの値以上である否かを判別する(S172)。S172において、メインCPU93が、S171で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データ以上でないと判別したとき(S172がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS174の処理を行う。
一方、S172において、メインCPU93が、S171で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データ以上であると判別したとき(S172がYES判定の場合)、メインCPU93は、滑り駒数を更新する(S173)。
S173の処理後、又は、S172がNO判定の場合、メインCPU93は、優先順序の値及びチェック回数を「1」減算する(S174)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU93が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS170に戻し、S170以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU93が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU93は、最終的に更新された滑り駒数をセットする(S176)。そして、S176の処理後、メインCPU93は、優先引込制御処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図68参照)のS148に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図70を参照して、メインフロー(図59参照)中のS16で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図27参照)を参照して、MB(「2MB」又は「3MB」)が作動中であるか否かを判別する(S181)。S181において、メインCPU93が、MBが作動中でないと判別したとき(S181がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)中のS17に移す。
一方、S181において、メインCPU93が、MBが作動中であると判別したとき(S181がYES判定の場合)、メインCPU93は、CB終了処理を行う(S182)。この処理では、「CB」に対応する遊技状態フラグ(不図示)をオフ状態にする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。次いで、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値を更新する(S183)。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S184)。S184において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S184がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)中のS17に移す。
一方、S184において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S184がYES判定の場合)、メインCPU93は、MB終了処理を行う(S185)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中のMB(「2MB」又は「3MB」)に対応する遊技状態フラグ(2MB遊技状態フラグ又は3MB遊技状態フラグ)をオフ状態にする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合とは、2MB遊技状態中にメダルの払出しが2枚を超えた場合、又は、3MB遊技状態中にメダルの払出しが30枚を超えた場合を意味する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド生成格納処理を行う(S186)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するボーナス終了コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存されたボーナス終了コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。なお、ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
そして、S186の処理後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)中のS17に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図71を参照して、メインフロー(図59参照)中のS17で行うボーナス作動チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、MB(「2MB」又は「3MB」)が作動中であるか否かを判別する(S191)。S191において、メインCPU93が、MBが作動中でないと判別したとき(S191がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS193の処理を行う。
一方、S191において、メインCPU93が、MBが作動中であると判別したとき(S191がYES判定の場合)、メインCPU93は、CB作動処理を行う(S192)。そして、S192の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS2に移す。
また、S191がNO判定の場合、メインCPU93は、MB(「2MB」又は「3MB」)が入賞であるか否かを判別する(S193)。S193において、メインCPU93が、MBが入賞でないと判別したとき(S193がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS197の処理を行う。
一方、S193において、メインCPU93が、MBが入賞であると判別したとき(S193がYES判定の場合)、メインCPU93は、入賞したMBの種別に対応したMB作動処理を行う(S194)。この処理では、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図27参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「30」又は「2」)にセットする。さらに、この処理では、メインCPU93は、上記S192のCB作動処理も行う。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアする(S195)。次いで、メインCPU93は、ボーナス開始コマンド生成格納処理を行う(S196)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するボーナス開始コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。また、通信データ格納領域に保存されたボーナス開始コマンドは、後述の図72で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。
そして、S196の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS2に移す。
また、S193がNO判定の場合、メインCPU93は、再遊技(リプレイ)に係る役が入賞したか否かを判別する(S197)。S197において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞しなかったと判別したとき(S197がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS2に移す。
一方、S197において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞したと判別したとき(S197がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの自動投入を要求する(S198)。すなわち、メインCPU93は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S198の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図59参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図72を参照して、メインCPU93の制御による割込処理について説明する。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S201)。次いで、メインCPU93は、入力ポートチェック処理を行う(S202)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU93は、タイマー更新処理を行う(S203)。この処理では、メインCPU93は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。そして、ロックタイマの値が0となった場合、メインCPU93は、遊技ロックフラグをクリアする。
次いで、メインCPU93は、リール制御処理を行う(S204)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU93は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU93は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄がリール表示窓4の有効ライン上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S204の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、加速処理時にリール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU93は、コマンドデータ送信処理を行う(S205)。この処理では、メインCPU93は、通信データ格納領域に格納された各種コマンドデータを副制御回路101に送信する。
次いで、メインCPU93は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S206)。この処理では、メインCPU93は、7セグ表示器24を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU93は、レジスタの復帰処理を行う(S207)。そして、その後、メインCPU93は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図73〜図124を参照して、副制御回路101のサブCPU102が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。なお、以下に説明するサブCPU102の各種処理において必要となる、各種テーブルはロムカートリッジ基板86に格納され、各種制御フラグ、各種制御カウンタ、各種格納領域等はサブRAM103に設けられる。
[サブCPUの電源投入処理]
まず、図73を参照しながら、サブCPU102の電源投入処理について説明する。なお、図73に示す電源投入処理内の要求処理は、パチスロ1の機能に必要な各種タスクの起動要求をOSに対して行う処理である。
まず、サブCPU102は、初期化処理を行う(S211)。この処理では、サブCPU102は、CPU及び内部デバイスの初期化や周辺ICの初期化などの処理を実行する。
次いで、サブCPU102は、サブタスクの起動要求として、ランプ制御タスク(後述の図74参照)の起動要求を行う(S212)。次いで、サブCPU102は、サウンド制御タスク(後述の図75参照)の起動要求を行う(S213)。そして、サブCPU102は、マザータスク(後述の図76参照)の起動要求を行う(S214)。
[ランプ制御タスク]
次に、図74を参照しながら、サブCPU102により行われるランプ制御タスクについて説明する。上述したサブCPU102の電源投入処理(図73参照)において、サブCPU102によるランプ制御タスクの起動要求に応答してOSからランプ制御タスク要求が発生すると、以下に説明する手順に沿ってランプ制御タスクが実行される。
まず、サブCPU102は、タイマー割込初期化処理を行う(S221)。次いで、サブCPU102は、ランプ制御関連のデータの初期化処理を行う(S222)。
次いで、サブCPU102は、タイマー割込待ち処理を行う(S223)。次いで、サブCPU102は、サウンド制御タスク(後述の図75参照)の実行処理を行う(S224)。
次いで、サブCPU102は、ランプデータ解析処理を行う(S225)。次いで、サブCPU102は、ランプ演出実行処理を行う(S226)。そして、S226の処理後、サブCPU102は、処理をS223に戻し、S223以降の処理を繰り返す。
[サウンド制御タスク]
次に、図75を参照しながら、サブCPU102により行われるサウンド制御タスクについて説明する。上述したサブCPU102の電源投入処理(図73参照)において、サブCPU102によるサウンド制御タスクの起動要求に応答してOSからサウンド制御タスク要求が発生すると、以下に説明する手順に沿ってサウンド制御タスクが実行される。
まず、サブCPU102は、サウンド制御関連のデータの初期化処理を行う(S231)。次いで、サブCPU102は、ランプ制御タスク(図74参照)の実行処理を行う(S232)。
次いで、サブCPU102は、サウンドデータ解析処理を行う(S233)。次いで、サブCPU102は、サウンド演出実行処理を行う(S234)。そして、S234の処理後、サブCPU102は、処理をS232に戻し、S232以降の処理を繰り返す。
[マザータスク]
次に、図76を参照しながら、サブCPU102により行われるマザータスクについて説明する。上述したサブCPU102の電源投入処理(図73参照)において、サブCPU102によるマザータスクの起動要求に応答してOSからマザータスク要求が発生すると、以下に説明する手順に沿ってマザータスクが実行される。
まず、サブCPU102は、メインタスク(後述の図77参照)の起動要求を行う(S241)。次いで、サブCPU102は、主基板通信タスク(後述の図78参照)の起動要求を行う(S242)。そして、サブCPU102は、アニメタスク(後述の図79参照)の起動要求を行う(S243)。
[メインタスク]
次に、図77を参照しながら、サブCPU102により行われるメインタスクについて説明する。上述したサブCPU102のマザータスク(図76参照)において、サブCPU102によるメインタスクの起動要求に応答してOSからメインタスク要求が発生すると、以下に説明する手順に沿ってメインタスクが実行される。
まず、サブCPU102は、VSYNC(Vertical Synchronizing Signal)割込初期化処理を行う(S251)。次いで、サブCPU102は、VSYNC割込待ち処理を行う(S252)。
次いで、サブCPU102は、描画処理を行う(S253)。そして、S253の処理後、サブCPU102は、処理をS252に戻し、S252以降の処理を繰り返す。
[主基板通信タスク]
次に、図78を参照しながら、サブCPU102により行われる主基板通信タスクについて説明する。上述したサブCPU102のマザータスク(図76参照)において、サブCPU102による主基板通信タスクの起動要求に応答してOSから主基板通信タスク要求が発生すると、以下に説明する手順に沿って主基板通信タスクが実行される。
まず、サブCPU102は、通信メッセージキューの初期化処理を行う(S261)。次いで、サブCPU102は、受信コマンドのチェック処理を行う(S262)。この処理では、サブCPU102は、受信コマンドの種別等を抽出する。
次いで、サブCPU102は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S263)。
S263において、サブCPU102が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S263がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS262に戻し、S262以降の処理を繰り返す。一方、S263において、サブCPU102が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S263がYES判定の場合)、サブCPU102は、受信コマンドに基づいて各種遊技情報を生成し、該生成した各種遊技情報をサブRAM103に格納する(S264)。
次いで、サブCPU102は、コマンド解析処理を行う(S265)。なお、コマンド解析処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。そして、S265の処理後、サブCPU102は、処理をS262に戻し、S262以降の処理を繰り返す。
[アニメタスク]
次に、図79を参照しながら、サブCPU102により行われるアニメタスクについて説明する。上述したサブCPU102のマザータスク(図76参照)において、サブCPU102によるアニメタスクの起動要求に応答してOSからアニメタスク要求が発生すると、以下に説明する手順に沿ってアニメタスクが実行される。
まず、サブCPU102は、主基板通信タスクで生成された今回の遊技情報の前回の遊技情報からの変化をチェックする(S271)。次いで、サブCPU102は、オブジェクト制御処理を行う(S272)。
次いで、サブCPU102は、アニメタスク管理処理を行う(S273)。そして、S273の処理後、サブCPU102は、処理をS271に戻し、S271以降の処理を繰り返す。
[コマンド解析処理]
次に、図80を参照して、主基板通信タスクのフローチャート(図78参照)中のS265で行うコマンド解析処理について説明する。
まず、サブCPU102は、演出内容決定処理を行う(S281)。この処理では、サブCPU102は、受信データに応じて演出内容を決定する。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、ランプデータ決定処理を行う(S282)。この処理では、サブCPU102は、S281で決定された演出内容に応じて、所定のランプデータを決定する。次いで、サブCPU102は、サウンドデータ決定処理を行う(S283)。この処理では、サブCPU102は、S281で決定された演出内容に応じて、所定のサウンドデータを決定する。
次いで、サブCPU102は、決定された各種データを登録する(S284)。そして、S284の処理後、サブCPU102は、コマンド解析処理を終了し、処理を主基板通信タスク(図78参照)のS262に移す。
[演出内容決定処理]
次に、図81を参照して、コマンド解析処理のフローチャート(図80参照)中のS281で行う演出内容決定処理について説明する。なお、下記処理で決定(登録)される演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、下記各処理で演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。
まず、サブCPU102は、初期化コマンド受信時であるか否かを判別する(S291)。
S291において、サブCPU102が、初期化コマンド受信時であると判別したとき(S291がYES判定の場合)、サブCPU102は、初期化コマンド受信時処理を行う(S292)。この処理では、サブCPU102は、初期化コマンドに含まれる、例えば設定値変更の有無、設定値等の情報に基づいて、初期化処理時の演出データを決定(登録)する。なお、初期化コマンド受信時処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。そして、S292の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S291において、サブCPU102が、初期化コマンド受信時でないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、サブCPU102は、メダル投入コマンド受信時であるか否かを判別する(S293)。
S293において、サブCPU102が、メダル投入コマンド受信時であると判別したとき(S293がYES判定の場合)、サブCPU102は、メダル投入コマンド受信時処理を行う(S294)。この処理では、サブCPU102は、メダル投入コマンドに含まれる、例えばメダル投入の有無、投入回数カウンタの値、クレジットカウンタの値等の情報に基づいて、メダル投入時(ベット時)の演出データを決定(登録)する。そして、S294の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S293において、サブCPU102が、メダル投入コマンド受信時でないと判別したとき(S293がNO判定の場合)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S295)。
S295において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S295がYES判定の場合)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を行う(S296)。この処理では、サブCPU102は、スタートコマンドに含まれる、例えば遊技状態フラグの種別、ボーナス終了枚数カウンタの値、内部当籤役の種別、ロック演出に係るフラグの種別、演出用タイマーの値等の情報に基づいて、遊技開始時(スタート時)の演出データを決定(登録)する。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。そして、S296の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S295において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S295がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール回転開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S297)。
S297において、サブCPU102が、リール回転開始コマンド受信時であると判別したとき(S297がYES判定の場合)、サブCPU102は、リール回転開始コマンド受信時処理を行う(S298)。この処理では、サブCPU102は、リール回転開始コマンドに基づいて、リール回転開始時の演出データを決定(登録)する。そして、S298の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S297において、サブCPU102が、リール回転開始コマンド受信時でないと判別したとき(S297がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S299)。
S299において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S299がYES判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を行う(S300)。この処理では、サブCPU102は、リール停止コマンドに含まれる、例えば停止リール(作動ストップボタン)の種別、停止開始位置、滑り駒数、演出番号等の情報に基づいて、リール停止時の演出データを決定(登録)する。そして、S300の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S299において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S299がNO判定の場合)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時であるか否かを判別する(S301)。
S301において、サブCPU102が、入賞作動コマンド受信時であると判別したとき(S301がYES判定の場合)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を行う(S302)。この処理では、サブCPU102は、入賞作動コマンドに含まれる、例えば表示役の種別、ロック演出に係るフラグ、メダルの払出枚数等の情報に基づいて、入賞作動時の演出データを決定(登録)する。なお、入賞作動コマンド受信時処理の詳細については、後述の図119を参照しながら後で説明する。そして、S302の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S301において、サブCPU102が、入賞作動コマンド受信時でないと判別したとき(S301がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S303)。
S303において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S303がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時処理を行う(S304)。この処理では、サブCPU102は、ボーナス開始コマンドに基づいて、ボーナス開始時の演出データを決定(登録)する。そして、S304の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S303において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S303がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S305)。
S305において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S305がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S306)。この処理では、サブCPU102は、ボーナス終了コマンドに基づいて、ボーナス終了時の演出データを決定(登録)する。そして、S306の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S305において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時でないと判別したとき(S305がNO判定の場合)、サブCPU102は、入力状態コマンド受信時であるか否かを判別する(S307)。
S307において、サブCPU102が、入力状態コマンド受信時でないと判別したとき(S307がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
一方、S307において、サブCPU102が、入力状態コマンド受信時であると判別したとき(S307がYES判定の場合)、サブCPU102は、入力状態コマンド受信時処理を行う(S308)。この処理では、サブCPU102は、入力状態コマンドに含まれる、例えば各操作部のオンエッジ状態/オフエッジ状態の情報に基づいて、入力状態コマンド受信時の演出データを決定(登録)する。そして、S308の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理をコマンド解析処理(図80参照)のS282に移す。
[初期化コマンド受信時処理]
次に、図82を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図81参照)中のS292で行う初期化コマンド受信時処理について説明する。
なお、本実施形態では、サブCPU102により、前回の単位遊技(ゲーム)におけるサブ遊技状態(以下、「遊技状態(前回)」と記す)、現在の単位遊技におけるサブ遊技状態(以下、「遊技状態(現在)」と記す)、及び、次回の単位遊技におけるサブ遊技状態(以下、「遊技状態(次回)」と記す)を管理する。
また、以下では、サブ遊技状態が通常状態である場合を「一般中」と称し、通常状態で擬似BB遊技が開始された場合の擬似BB状態を「一般中BB」と称す。サブ遊技状態が移行演出状態である場合を「レース中」と称し、サブ遊技状態がAT準備状態である場合を「AT準備中」と称す。また、サブ遊技状態がAT状態である場合を「AT中」と称し、AT状態で擬似BB遊技が開始された場合の擬似BB状態を「AT中BB」と称す。さらに、本実施形態では、サブ遊技状態がWチャンス状態である場合を「Wチャンス中」と称し、サブ遊技状態が上乗せチャレンジ状態である場合を「上乗せチャレンジ中」と称す。
まず、サブCPU102は、出玉関連変数を初期化する(S311)。この処理では、サブCPU102は、遊技状態(前回)、遊技状態(現在)及び遊技状態(次回)にそれぞれ「一般中」をセットする。また、この処理では、サブCPU102は、周期カウンタの値に「180」をセットする。
次いで、サブCPU102は、レース情報抽籤処理を行う(S312)。なお、レース情報抽籤処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。そして、S312の処理後、サブCPU102は、初期化コマンド受信時処理を終了するとともに演出内容決定処理(図81参照)も終了する。
[レース情報抽籤処理]
次に、図83を参照して、初期化コマンド受信時処理のフローチャート(図82参照)中のS312で行うレース情報抽籤処理について説明する。このレース情報抽籤処理では、移行演出遊技で行われるキャラクタのレース演出に関連する各種情報を抽籤により決定する。
まず、サブCPU102は、レース出走者MAP抽籤テーブル(図32参照)を参照して、レース出走者MAP抽籤処理を行う(S321)。次いで、サブCPU102は、レース出走者MAP抽籤処理の抽籤結果の値(MAP番号)を、「レース出走者MAP」にセットする(S322)。
次いで、サブCPU102は、レース情報MAPデータテーブル(図33参照)を参照し、「レース出走者MAP」の値(レース情報MAP番号)に基づいて、レース情報MAPデータに対応する勝利対象者抽籤テーブル(図34参照)の種別(対象テーブルA〜J)を決定する(S323)。この処理では、セットされたレース出走者MAP(レース情報MAP)の値に基づいて、4レース先まで(1レース目〜5レース目)のレース情報MAPデータに対応する「対象テーブル」(対象テーブルA〜Jのいずれか)が決定される。
次いで、サブCPU102は、決定された1レース目〜5レース目までの「対象テーブル」をセットする(S324)。そして、サブCPU102は、S324でセットされた1レース目〜5レース目までの「対象テーブル」に基づいて、1レース目〜5レース目までのレース勝利対象(候補)者の抽籤処理を行う(S325)。
次いで、サブCPU102は、勝利対象者抽籤処理の抽籤結果を「レース勝利者」にセットする(S326)。この処理により、1レース目〜5レース目までのレース勝利対象者(「男A」、「男B」、「女A」、「天狗」、「河童」及び「男A・男B」のいずれか)が、「レース勝利者」にセットされる。
次いで、サブCPU102は、レース勝率MAP抽籤テーブル(図35参照)を参照し、レース勝率MAP抽籤処理を行う(S327)。この処理では、サブCPU102は、現在の設定値(1〜6のいずれか)に基づいて、S326で設定された「レース勝利者」(レース勝利対象者)のレース勝率データを規定したレース勝率MAPを決定する。次いで、サブCPU102は、レース勝率MAP抽籤処理の抽籤結果(レース勝率MAP)を「レース勝率マップ」にセットする(S328)。
次いで、サブCPU102は、レース勝率MAPデータテーブル(図36参照)を参照し、セットされた「レース勝率マップ」に対応するレース勝率データを取得する(S329)。なお、この処理では、図36に示すように、現セットのレース(1レース目)のレース勝率データのみが決定される場合もあるし、2レース目以降のレース勝率データも決定される場合もある。次いで、サブCPU102は、S329で取得したレース勝率データをセットする(S330)。
そして、S330の処理後、サブCPU102は、レース情報抽籤処理を終了するとともに、初期化コマンド受信時処理(図82参照)も終了する。上述のように、本実施形態のパチスロ1では、初期化コマンド受信時(初期状態でレース演出の内容に関する情報がセットされていない時)に、移行演出遊技において実行されるレース演出のレース勝利対象(候補)者及びその勝率が決定される。
上述のように、本実施形態のレース情報抽籤処理では、通常遊技の遊技期間の開始時に、1レース目〜5レース目(現セットから4セット先)までレース演出の内容に関する情報が決定され、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、通常遊技の遊技期間の開始時に、現セットから4セット先までの通常遊技終了後に行われる各移行演出遊技の演出内容に関する情報を決定する手段(移行演出決定手段)も兼ねる。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図84を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図81参照)中のS296で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、変数設定処理を行う(S341)。この処理では、サブCPU102は、サブ遊技状態の種別に応じて、演出制御に用いる各種変数(各種フラグ、カウンタ等)の設定処理を行う。なお、変数設定処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、出玉状態更新処理を行う(S342)。この処理では、サブCPU102は、遊技状態(前回)、遊技状態(現在)及び遊技状態(次回)の情報を更新する。なお、出玉状態更新処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、Bns(ボーナス)状態更新処理を行う(S343)。この処理では、サブCPU102は、擬似BB状態の種別に応じて、演出制御に用いる各種変数(各種フラグ、カウンタ等)の設定処理を行う。なお、Bns状態更新処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。
本実施形態において管理する擬似BB状態の種別は、「BB当籤時」、「BBフラグ間」、「BB作動待ち」、「BB中」、「JAC中」、「ChaBB中」及び「ChaJAC中」の7種類とする。なお、「BBフラグ間」は、擬似BB遊技が持ち越し中である状態を示し、「JAC中」は、「JACGAME保証区間」の状態を示す。また、「ChaBB中」は、「一般中BB」における「JACINチャレンジ区間」の状態を示し、「ChaJAC中」は、「AT中BB」における「JACINチャレンジ区間」の状態を示す。
次いで、サブCPU102は、サブ遊技状態が「一般中」の遊技開始時(以下、「一般中_遊技開始時」と記す)であるか否かを判別する(S344)。
S344において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「一般中_遊技開始時」であると判別したとき(S344がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般中_遊技開始時処理を行う(S345)。なお、一般中_遊技開始時処理の詳細については、後述の図101及び図102を参照しながら後で説明する。そして、S345の処理後、サブCPU102は、後述のS356の処理を行う。
一方、S344において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「一般中_遊技開始時」でないと判別したとき(S344がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態が「一般中BB」の遊技開始時(以下、「一般中BB_遊技開始時」と記す)であるか否かを判別する(S346)。
S346において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「一般中BB_遊技開始時」であると判別したとき(S346がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般中BB_遊技開始時処理を行う(S347)。なお、一般中BB_遊技開始時処理の詳細については、後述の図104を参照しながら後で説明する。そして、S347の処理後、サブCPU102は、後述のS356の処理を行う。
一方、S346において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「一般中BB_遊技開始時」でないと判別したとき(S346がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態が「レース中」の遊技開始時(以下、「レース中_遊技開始時」と記す)であるか否かを判別する(S348)。
S348において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「レース中_遊技開始時」であると判別したとき(S348がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース中_遊技開始時処理を行う(S349)。なお、レース中_遊技開始時処理の詳細については、後述の図108を参照しながら後で説明する。そして、S349の処理後、サブCPU102は、後述のS356の処理を行う。
一方、S348において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「レース中_遊技開始時」でないと判別したとき(S348がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態が「AT準備中」の遊技開始時(以下、「AT準備中_遊技開始時」と記す)であるか否かを判別する(S350)。
S350において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT準備中_遊技開始時」であると判別したとき(S350がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT準備中_遊技開始時処理を行う(S351)。なお、AT準備中_遊技開始時処理の詳細については、後述の図109を参照しながら後で説明する。そして、S351の処理後、サブCPU102は、後述のS356の処理を行う。
一方、S350において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT準備中_遊技開始時」でないと判別したとき(S350がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態が「AT中」の遊技開始時(以下、「AT中_遊技開始時」と記す)であるか否かを判別する(S352)。
S352において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT中_遊技開始時」であると判別したとき(S352がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT中_遊技開始時処理を行う(S353)。なお、AT中_遊技開始時処理の詳細については、後述の図111を参照しながら後で説明する。そして、S353の処理後、サブCPU102は、後述のS356の処理を行う。
一方、S352において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT中_遊技開始時」でないと判別したとき(S352がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態が「AT中BB」の遊技開始時(以下、「AT中BB_遊技開始時」と記す)であるか否かを判別する(S354)。
S354において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT中BB_遊技開始時」であると判別したとき(S354がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT中BB_遊技開始時処理を行う(S355)。なお、AT中BB_遊技開始時処理の詳細については、後述の図112を参照しながら後で説明する。そして、S355の処理後、サブCPU102は、後述のS356の処理を行う。
一方、S354において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT中BB_遊技開始時」でないと判別したとき(S354がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS356の処理を行う。
S345、S347、S349、S351、S353或いはS355の処理後、又は、S354がNO判定の場合、サブCPU102は、BB前兆カウンタ管理処理を行う(S356)。この処理では、サブCPU102は、擬似BB遊技の発動までの残り前兆ゲーム数を示すBB前兆カウンタの値を減算する。
次いで、サブCPU102は、遊技状態設定処理を行う(S357)。この処理では、サブCPU102は、遊技状態(次回)をセットする。なお、遊技状態設定処理の詳細については、後述の図113を参照しながら後で説明する。そして、S357の処理後、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理(図81参照)も終了する。
なお、図84には図示しないが、スタートコマンド受信時処理中の上述したサブ遊技状態の判定処理及び遊技開始時処理の一連の繰り返し処理において、実際には、サブ遊技状態が「Wチャンス中」であるか否かの判定処理及び「Wチャンス中」の遊技開始処理、並びに、サブ遊技状態が「上乗せチャレンジ中」であるか否かの判定処理及び「上乗せチャレンジ中」の遊技開始処理も行われる。
[変数設定処理]
次に、図85を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS341で行う変数設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(次回)が「一般中」であるか否かを判別する(S361)。
S361において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が「一般中」であると判別したとき(S361がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般中_変数設定処理を行う(S362)。なお、一般中_変数設定処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。そして、S362の処理後、サブCPU102は、後述のS367の処理を行う。
一方、S361において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が「一般中」でないと判別したとき(S361がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)が擬似BB中(「一般中BB」又は「AT中BB」)であるか否かを判別する(S363)。
S363において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が擬似BB中であると判別したとき(S363がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中_変数設定処理を行う(S364)。なお、BB中_変数設定処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。そして、S364の処理後、サブCPU102は、後述のS367の処理を行う。
一方、S363において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が擬似BB中でないと判別したとき(S363がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)が「AT準備中」であるか否かを判別する(S365)。
S365において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が「AT準備中」であると判別したとき(S365がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT準備中_変数設定処理を行う(S366)。なお、AT準備中_変数設定処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。そして、S366の処理後、サブCPU102は、後述のS367の処理を行う。
一方、S365において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が「AT準備中」でないと判別したとき(S365がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS367の処理を行う。
S362、S364或いはS366の処理後、又は、S365がNO判定の場合、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「一般中」の遊技終了時(以下、「一般終了時」と記す)であるか否かを判別する(S367)。
S367において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般終了時」であると判別したとき(S367がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般終了時_変数設定処理を行う(S368)。なお、一般終了時_変数設定処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。そして、S368の処理後、サブCPU102は、後述のS373の処理を行う。
一方、S367において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般終了時」でないと判別したとき(S367がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「一般中BB」又は「AT中BB」の遊技終了時(以下、「BB終了時」と記す)であるか否かを判別する(S369)。
S369において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「BB終了時」であると判別したとき(S369がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB終了時_変数設定処理を行う(S370)。なお、BB終了時_変数設定処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。そして、S370の処理後、サブCPU102は、後述のS373の処理を行う。
一方、S369において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「BB終了時」でないと判別したとき(S369がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「レース中」の遊技終了時(以下、「レース終了時」と記す)であるか否かを判別する(S371)。
S371において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「レース終了時」であると判別したとき(S371がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース終了時_変数設定処理を行う(S372)。なお、レース終了時_変数設定処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。そして、S372の処理後、サブCPU102は、後述のS373の処理を行う。
一方、S371において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「レース終了時」でないと判別したとき(S371がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS373の処理を行う。
S368、S370或いはS372の処理後、又は、S371がNO判定の場合、サブCPU102は、「AT直上乗せG(ゲーム)数」を初期化する(S373)。この処理では、サブCPU102は、上乗せATゲーム数に「0」をセットする。そして、S373の処理後、サブCPU102は、変数設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS342に移す。
また、図85には図示しないが、変数設定処理中の上述した遊技状態(次回)の判定処理及び変数設定処理の一連の繰り返し処理において、実際には、遊技状態(次回)が「レース中」、「AT中」、「Wチャンス中」及び「上乗せチャレンジ中」のいずれかであるか否かの判定処理、及び、これらのサブ遊技状態における変数設定処理も行われる。なお、遊技状態(次回)が「Wチャンス中」である場合の変数設定処理では、ベルナビ回数として「5」がセットされる。
さらに、図85には図示しないが、変数設定処理中の上述した遊技状態(現在)の判定処理及び変数設定処理の一連の繰り返し処理において、実際には、遊技状態(現在)が「Wチャンス中」及び「上乗せチャレンジ中」のいずれかであるか否かの判定処理、及び、これらのサブ遊技状態における変数設定処理も行われる。なお、遊技状態(現在)が「Wチャンス中」である場合の変数設定処理では、ベルナビ回数として「5」がセットされる。
[一般中_変数設定処理]
次に、図86を参照して、変数設定処理のフローチャート(図85参照)中のS362で行う一般中_変数設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)(「一般中」)と異なるか否かを判別する(S381)。
S381において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S381がNO判定の場合)、サブCPU102は、一般中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。一方、S381において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S381がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「レース中」であるか否かを判別する(S382)。
S382において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「レース中」でないと判別したとき(S382がNO判定の場合)、サブCPU102は、一般中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。
一方、S382において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「レース中」であると判別したとき(S382がYES判定の場合)、サブCPU102は、「お宿ポイント」に基づいて、次周期(次セット)の非AT状態の遊技期間の短縮ゲーム数(次回短縮ゲーム数)を算出する(S383)。
なお、「お宿ポイント」は、現周期(現セット)の通常遊技中に行われた周期短縮抽籤(複数回の場合もある)により発生した余剰分の全短縮ゲーム数、及び、擬似BB遊技中に行われた擬似BB周期短縮抽籤(複数回の場合もある)により発生した余剰分の全短縮ゲーム数の合計ゲーム数に対応する。
次いで、サブCPU102は、周期カウンタに「180」をセットする(S384)。次いで、サブCPU102は、周期カウンタの値(180)からS383で算出された次回短縮ゲーム数を減算する(S385)。この処理により、減算結果が、次セットにおける通常状態の滞在ゲーム数としてセットされる。そして、S385の処理後、サブCPU102は、一般中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。
上述のように、本実施形態の一般中_変数設定処理のS585では、次セットの通常遊技のセットゲーム数(180ゲーム)から次回短縮ゲーム数(現セットにおける余剰分の短縮ゲーム数)を減算する処理が行われ、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、次セットの通常遊技のセットゲーム数から余剰分の短縮ゲーム数を減算する手段(遊技数減算手段)も兼ねる。
[BB中_変数設定処理]
次に、図87を参照して、変数設定処理のフローチャート(図85参照)中のS364で行うBB中_変数設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)(「一般中BB」又は「AT中BB」)と異なるか否かを判別する(S391)。
S391において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S391がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。一方、S391において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S391がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB前兆カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S392)。
S392において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S392がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。
一方、S392において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」であると判別したとき(S392がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB前兆カウンタの値をリセット(「−1」をセット)する(S393)。そして、S393の処理後、サブCPU102は、BB中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。
[AT準備中_変数設定処理]
次に、図88を参照して、変数設定処理のフローチャート(図85参照)中のS366で行うAT準備中_変数設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)(「AT準備中」)と異なるか否かを判別する(S401)。
S401において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S401がNO判定の場合)、サブCPU102は、AT準備中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。一方、S401において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S401がYES判定の場合)、サブCPU102は、「レース勝利フラグ」、「レース出走者マップ」、「レース勝率マップ」及び「レース連敗カウンタ」をクリアする(S402)。
「レース勝利フラグ」は、セットされた「レース勝利者」(レース勝利対象(候補)者)がレース演出で勝つか否かを示すフラグであり、「レース勝利者」がレースに勝つ場合には、「レース勝利フラグ」に「1」がセットされる。また、「レース連敗カウンタ」は、セットされた「レース勝利者」が、連続してレース演出で敗北する回数(連続してAT非当籤となる回数)を管理するカウンタである。なお、本実施形態では、10回連続して「レース勝利者」がレース演出で負けた場合(天井時)には、AT当籤となる。
そして、S402の処理後、サブCPU102は、AT準備中_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS367に移す。
[一般終了時_変数設定処理]
次に、図89を参照して、変数設定処理のフローチャート(図85参照)中のS368で行う一般終了時_変数設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)(「一般終了時」)が遊技状態(次回)と異なるか否かを判別する(S411)。
S411において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S411がNO判定の場合)、サブCPU102は、一般終了時_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS373に移す。一方、S411において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S411がYES判定の場合)、サブCPU102は、「当籤役履歴」をクリアする(S412)。
なお、「当籤役履歴」は、5ゲーム分の内部当籤役(「ハズレ」、「小役」及び「リプレイ」を含む)の当籤履歴を表すデータであり、周期短縮抽籤及び直上乗せ抽籤に用いられる。
そして、S412の処理後、サブCPU102は、一般終了時_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS373に移す。
[BB終了時_変数設定処理]
次に、図90を参照して、変数設定処理のフローチャート(図85参照)中のS370で行うBB終了時_変数設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)(「一般中BB」又は「AT中BB」)が遊技状態(次回)と異なるか否かを判別する(S421)。
S421において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S421がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB終了時_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS373に移す。一方、S421において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S421がYES判定の場合)、サブCPU102は、「BBゲームカウンタ」を初期化(「−1」をセット)する(S422)。なお、「BBゲームカウンタ」は、JACINチャレンジ区間(JACGAME取得のための押し順2択チャレンジの遊技が行われる区間)の残りゲーム数を管理するカウンタである。
そして、S422の処理後、サブCPU102は、BB終了時_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS373に移す。
[レース終了時_変数設定処理]
次に、図91を参照して、変数設定処理のフローチャート(図85参照)中のS372で行うレース終了時_変数設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)(「レース中」)が遊技状態(次回)と異なるか否かを判別する(S431)。
S431において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S431がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース終了時_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS373に移す。一方、S431において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S431がYES判定の場合)、サブCPU102は、「レースゲーム数」、「レース発生フラグ」、「AT後レースフラグ」及び「レース勝率書換フラグ」のデータをクリアする(S432)。
なお、「レースゲーム数」は、移行演出遊技で行われるレース演出の経過ゲーム数(1〜10ゲーム)を管理するデータであり、「レース発生フラグ」は、レース演出を発生させるか否かを示すフラグである。また、「AT後レースフラグ」は、AT後にレース演出を発生させるか否かを示すフラグであり、「レース勝率書換フラグ」は、レース勝率のデータを書き換えるか否かを示すフラグである。詳細な説明は省略するが、本実施形態では、通常状態の遊技において「レア役」に当籤するとレース勝率のアップ抽籤を行う。そして、このレース勝率のアップ抽籤に当籤した場合、「レース勝率書換フラグ」がオン状態となる。
そして、S432の処理後、サブCPU102は、レース終了時_変数設定処理を終了し、処理を変数設定処理(図85参照)のS373に移す。
[出玉状態更新処理]
次に、図92を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS342で行う出玉状態更新処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(前回)が遊技状態(現在)と異なるか否かを判別する(S451)。
S451において、サブCPU102が、遊技状態(前回)が遊技状態(現在)と異ならないと判別したとき(S451がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS453の処理を行う。一方、S451において、サブCPU102が、遊技状態(前回)が遊技状態(現在)と異なると判別したとき(S451がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(前回)に遊技状態(現在)をセットする(S452)。
S452の処理後、又は、S451がNO判定の場合、サブCPU102は、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なるか否かを判別する(S453)。S453において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S453がNO判定の場合)、サブCPU102は、出玉状態更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS343に移す。
一方、S453において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S453がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)に遊技状態(次回)をセットする(S454)。そして、S454の処理後、サブCPU102は、出玉状態更新処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS343に移す。
[Bns状態設定処理]
次に、図93を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS343で行うBns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB当籤時」であるか否かを判別する(S461)。
S461において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB当籤時」であると判別したとき(S461がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB当籤時_Bns状態設定処理を行う(S462)。なお、BB当籤時_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図94を参照しながら後で説明する。そして、S462の処理後、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
一方、S461において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB当籤時」でないと判別したとき(S461がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「BBフラグ間」であるか否かを判別する(S463)。
S463において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BBフラグ間」であると判別したとき(S463がYES判定の場合)、サブCPU102は、BBフラグ間_Bns状態設定処理を行う(S464)。なお、BBフラグ間_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図95を参照しながら後で説明する。そして、S464の処理後、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
一方、S463において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BBフラグ間」でないと判別したとき(S463がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB作動待ち」であるか否かを判別する(S465)。
S465において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB作動待ち」であると判別したとき(S465がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB作動待ち_Bns状態設定処理を行う(S466)。なお、BB作動待ち_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。そして、S466の処理後、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
一方、S465において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB作動待ち」でないと判別したとき(S465がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB中」であるか否かを判別する(S467)。
S467において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」であると判別したとき(S467がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中_Bns状態設定処理を行う(S468)。なお、BB中_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。そして、S468の処理後、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
一方、S467において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」でないと判別したとき(S467がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「JAC中」であるか否かを判別する(S469)。
S469において、サブCPU102が、擬似BB状態が「JAC中」であると判別したとき(S469がYES判定の場合)、サブCPU102は、JAC中_Bns状態設定処理を行う(S470)。なお、JAC中_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図98を参照しながら後で説明する。そして、S470の処理後、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
一方、S469において、サブCPU102が、擬似BB状態が「JAC中」でないと判別したとき(S469がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「ChaBB中」であるか否かを判別する(S471)。
S471において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaBB中」であると判別したとき(S471がYES判定の場合)、サブCPU102は、ChaBB中_Bns状態設定処理を行う(S472)。なお、ChaBB中_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。そして、S472の処理後、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
一方、S471において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaBB中」でないと判別したとき(S471がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「ChaJAC中」であるか否かを判別する(S473)。
S473において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaJAC中」であると判別したとき(S473がYES判定の場合)、サブCPU102は、ChaJAC中_Bns状態設定処理を行う(S474)。なお、ChaJAC中_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図100を参照しながら後で説明する。そして、S474の処理後、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
一方、S473において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaJAC中」でないと判別したとき(S473がNO判定の場合)、サブCPU102は、Bns状態設定処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS344に移す。
[BB当籤時_Bns状態設定処理]
次に、図94を参照して、Bns状態設定処理のフローチャート(図93参照)中のS462で行うBB当籤時_Bns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、擬似BB状態を「BBフラグ間」に遷移させる(S481)。次いで、サブCPU102は、BBフラグ間_Bns状態設定処理を行う(S482)。なお、BBフラグ間_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図95を参照しながら後で説明する。そして、S482の処理後、サブCPU102は、BB当籤時_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
[BBフラグ間_Bns状態設定処理]
次に、図95を参照して、Bns状態設定処理のフローチャート(図93参照)中のS464、又は、BB当籤時_Bns状態設定処理のフローチャート(図94参照)中のS482で行うBBフラグ間_Bns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「一般中BB」又は「AT中BB」であるか否かを判別する(S491)。
S491において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中BB」又は「AT中BB」でないと判別したとき(S491がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS493の処理を行う。一方、S491において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中BB」又は「AT中BB」であると判別したとき(S491がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態を「BB作動待ち」に遷移させる(S492)。
S492の処理後、又は、S491がNO判定の場合、サブCPU102は、BB作動待ち_Bns状態設定処理を行う(S493)。なお、BB作動待ち_Bns状態設定処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。そして、S493の処理後、サブCPU102は、BBフラグ間_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)又はBB当籤時_Bns状態設定処理(図94参照)も終了する。
[BB作動待ち_Bns状態設定処理]
次に、図96を参照して、Bns状態設定処理のフローチャート(図93参照)中のS466、又は、BBフラグ間_Bns状態設定処理のフローチャート(図95参照)中のS493で行うBB作動待ち_Bns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、「BB突入フラグ」がオン状態であるか否かを判別する(S501)。なお、「BB突入フラグ」は、擬似BB状態が、「BB作動待ち」から「BB中」に移行するか否かを示すフラグであり、該フラグがオン状態である場合、擬似BB状態が「BB中」に移行し、擬似BB遊技が開始される。
S501において、サブCPU102が、BB突入フラグがオン状態でないと判別したとき(S501がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB作動待ち_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)又はBBフラグ間_Bns状態設定処理(図95参照)も終了する。
一方、S501において、サブCPU102が、BB突入フラグがオン状態であると判別したとき(S501がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB突入フラグをオフ状態にする(S502)。次いで、サブCPU102は、擬似BB状態を「BB中」に遷移させる(S503)。
次いで、サブCPU102は、「BB保証JAC数」に初期値「2」をセットする(S504)。なお、「BB保証JAC数」は、JACGAME保証区間において保証されるJACINの成功回数(JACGAMEの実行回数)であり、本実施形態では、JACGAME保証区間において2回のJACGAMEが保証される。
次いで、サブCPU102は、BBゲームカウンタの値に初期値「10」をセットする(S505)。
次いで、サブCPU102は、「JACベルナビ回数」の値に初期値「5」をセットする(S506)。なお、本実施形態では、1回のJACGAMEの遊技期間は、メダル10枚の払い出しが行われる「押し順ベル」(CTベル)に係る小役のナビ回数(ベルナビ回数)により管理され、5回のベルナビ回数が終了すると、1回のJACGAMEの遊技期間が終了する。そして、「JACベルナビ回数」は、JACGAMEにおける残りのベルナビ回数を表す。
次いで、サブCPU102は、「ペナルティフラグ」をオフ状態にする(S507)。なお、「ペナルティフラグ」はペナルティの発生の有無を示すフラグである。そして、S507の処理後、サブCPU102は、BB作動待ち_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)又はBBフラグ間_Bns状態設定処理(図95参照)も終了する。
[BB中_Bns状態設定処理]
次に、図97を参照して、Bns状態設定処理のフローチャート(図93参照)中のS468で行うBB中_Bns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、「BARJAC突入フラグ」がオン状態であるか否かを判別する(S511)。なお、「BARJAC突入フラグ」は、擬似BB状態の「JAC中」への移行が決定されているか否かを示すフラグである。「BARJAC突入フラグ」は、所定の図柄組合せ(本実施形態では、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」又は「黒チェリー」−「黒BAR」−「黒BAR」)が有効ライン上に停止表示された場合にオン状態となる。
S511において、サブCPU102が、BARJAC突入フラグがオン状態でないと判別したとき(S511がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
一方、S511において、サブCPU102が、BARJAC突入フラグがオン状態であると判別したとき(S511がYES判定の場合)、サブCPU102は、BARJAC突入フラグをオフ状態にする(S512)。次いで、サブCPU102は、擬似BB状態を「JAC中」に遷移させる(S513)。
次いで、サブCPU102は、BB保証JAC数が「0」より大きいか否かを判別する(S514)。S514において、サブCPU102が、BB保証JAC数が「0」より大きくないと判別したとき(S514がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
一方、S514において、サブCPU102が、BB保証JAC数が「0」より大きいと判別したとき(S514がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB保証JAC数を「1」減算する(S515)。そして、S515の処理後、サブCPU102は、BB中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
[JAC中_Bns状態設定処理]
次に、図98を参照して、Bns状態設定処理のフローチャート(図93参照)中のS470で行うJAC中_Bns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、JACベルナビ回数が「0」であるか否かを判別する(S521)。S521において、サブCPU102が、JACベルナビ回数が「0」でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU102は、JAC中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
一方、S521において、サブCPU102が、JACベルナビ回数が「0」であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB保証JAC数が「0」より大きいか否かを判別する(S522)。
S522において、サブCPU102が、BB保証JAC数が「0」より大きくないと判別したとき(S522がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態を「ChaBB中」に遷移させる(S523)。一方、S522において、サブCPU102が、BB保証JAC数が「0」より大きいと判別したとき(S522がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態を「BB中」に遷移させる(S524)。
S523又はS524の処理後、サブCPU102は、JACベルナビ回数の値に初期値「5」をセットする(S525)。そして、S525の処理後、サブCPU102は、JAC中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
[ChaBB中_Bns状態設定処理]
次に、図99を参照して、Bns状態設定処理のフローチャート(図93参照)中のS472で行うChaBB中_Bns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BBゲームカウンタが「0」未満であるか否かを判別する(S531)。
S531において、サブCPU102が、BBゲームカウンタが「0」未満でないと判別したとき(S531がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS533の処理を行う。一方、S531において、サブCPU102が、BBゲームカウンタが「0」未満であると判別したとき(S531がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態を「なし」に遷移させる(S532)。この処理では、擬似BB状態を示すデータがリセットされ、サブ遊技状態が、擬似BB状態から通常状態に戻る。
S532の処理後、又は、S531がNO判定の場合、サブCPU102は、BARJAC突入フラグがオン状態であるか否かを判別する(S533)。S533において、サブCPU102が、BARJAC突入フラグがオン状態でないと判別したとき(S533がNO判定の場合)、サブCPU102は、ChaBB中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
一方、S533において、サブCPU102が、BARJAC突入フラグがオン状態であると判別したとき(S533がYES判定の場合)、サブCPU102は、BARJAC突入フラグをオフ状態にする(S534)。次いで、サブCPU102は、擬似BB状態を「ChaJAC中」に遷移させる(S535)。
そして、S535の処理後、サブCPU102は、ChaBB中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
[ChaJAC中_Bns状態設定処理]
次に、図100を参照して、Bns状態設定処理のフローチャート(図93参照)中のS474で行うChaJAC中_Bns状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、JACベルナビ回数が「0」であるか否かを判別する(S541)。S541において、サブCPU102が、JACベルナビ回数が「0」でないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、サブCPU102は、ChaJAC中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
一方、S541において、サブCPU102が、JACベルナビ回数が「0」であると判別したとき(S541がYES判定の場合)、サブCPU102は、BBゲームカウンタの値が「0」より大きいか否かを判別する(S542)。
S542において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」より大きくないと判別したとき(S542がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態を「なし」に遷移させる(S543)。この処理では、擬似BB状態を示すデータがリセットされ、サブ遊技状態が、擬似BB状態からAT状態に戻る。一方、S542において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」より大きいと判別したとき(S542がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態を「ChaBB中」に遷移させる(S544)。
S543又はS544の処理後、サブCPU102は、JACベルナビ回数の値に初期値「5」をセットする(S545)。そして、S545の処理後、サブCPU102は、ChaJAC中_Bns状態設定処理を終了するとともに、Bns状態設定処理(図93参照)も終了する。
[一般中_遊技開始時処理]
次に、図101及び図102を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS345で行う一般中_遊技開始時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、周期カウンタの値が「0」より大きいか否かを判別する(S551)。
S551において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「0」より大きくないと判別したとき(S551がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS553の処理を行う。一方、S551において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「0」より大きいと判別したとき(S551がYES判定の場合)、サブCPU102は、周期カウンタの値を「1」減算する(S552)。
S552の処理後、又は、S551がNO判定の場合、サブCPU102は、レース情報MAPデータが「0」であるか否かを判別する(S553)。本実施形態では、上述のように、通常遊技のセット開始時に予め4レース先(1レース目〜5レース目)までのレース情報MAPデータ(「1」〜「10」)が、それぞれ5つの格納領域にセットされるが、1回のレース演出が終了する度に、該終了レースのレース情報MAPデータが消去されるとともに、次セット以降のレース情報MAPデータがそれぞれ1つ先頭側の格納領域にシフトされて格納される。この際、空の状態となった最後尾の格納領域には、レース情報MAPデータとして「0」が格納される。それゆえ、S553の処理では、サブCPU102は、参照する格納領域のレース情報データが空であるか否かを判別している。
S553において、サブCPU102が、レース情報MAPデータが「0」であると判別したとき(S553がYES判定の場合)、サブCPU102は、図83で説明したレース情報抽籤処理を行う(S554)。すなわち、現セットのレース演出の内容に関する情報(レース勝利対象(候補)者となる味方キャラクタの種別、該味方キャラクタのレース勝率データ)がセットされていない場合には、現セットの通常遊技の遊技期間の開始時にレース演出の内容に関する情報が抽籤により決定される。なお、この際、現セットから4セット先まで(1レース目〜5レース目)までのレース演出の内容に関する情報が決定される。そして、S554の処理後、サブCPU102は、後述のS569の処理を行う。
一方、S553において、サブCPU102が、レース情報MAPデータが「0」でないと判別したとき(S553がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(前回)が「レース中」であるか否かを判別する(S555)。S555において、サブCPU102が、遊技状態(前回)が「レース中」でないと判別したとき(S555がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS569の処理を行う。
一方、S555において、サブCPU102が、遊技状態(前回)が「レース中」であると判別したとき(S555がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース出走者MAPの再抽籤条件が満たされているか否かを判別する(S556)。なお、本実施形態では、レース出走者MAPの再抽籤条件は、レースの連敗回数(レース連敗カウンタの値)が「5」である場合である。
S556において、サブCPU102が、レース出走者MAPの再抽籤条件が満たされていないと判別したとき(S556がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS559の処理を行う。
一方、S556において、サブCPU102が、レース出走者MAPの再抽籤条件が満たされていると判別したとき(S556がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース出走者MAP抽籤テーブル(図32参照)を参照して、レース出走者MAP抽籤処理を行う(S557)。次いで、サブCPU102は、レース出走者MAP抽籤処理の抽籤結果の値(レース情報MAP番号)を、「レース出走者MAP」にセットする(S558)。
S558の処理後、又は、S556がNO判定の場合、サブCPU102は、レース情報MAPデータテーブル(図33参照)を参照し、「レース出走者MAP」の値(レース情報MAP番号)に基づいて、レース情報MAPデータに対応する勝利対象者抽籤テーブル(図34参照)の種別(対象テーブルA〜J)を決定する(S559)。この処理では、セットされたレース出走者MAP(レース情報MAP)の値に基づいて、4レース先まで(1レース目〜5レース目)のレース情報MAPデータに対応する「対象テーブル」(対象テーブルA〜Jのいずれか)が決定される。次いで、サブCPU102は、決定された1レース目〜5レース目までの「対象テーブル」をセットする(S560)。
次いで、サブCPU102は、S560でセットされた1レース目〜5レース目までの「対象テーブル」に基づいて、1レース目〜5レース目までのレース勝利対象(候補)者の抽籤処理を行う(S561)。次いで、サブCPU102は、勝利対象者抽籤処理の抽籤結果を「レース勝利者」にセットする(S562)。この処理により、1レース目〜5レース目までのレース勝利対象者(「男A」、「男B」、「女A」、「天狗」、「河童」及び「男A・男B」のいずれか)が、「レース勝利者」にセットされる。
次いで、サブCPU102は、現セットのレース勝率データをチェックする(S563)。
次いで、サブCPU102は、「レース情報データ」が「0」であるか否かを判別する(S564)。なお、「レース情報データ」はレース勝率データのことであり、S564の処理では、サブCPU102は、現セットのレース勝率データがセットされているか否かを判別する。
S564において、サブCPU102が、レース情報データが「0」でないと判別したとき(S564がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS569の処理を行う。
一方、S564において、サブCPU102が、レース情報データが「0」であると判別したとき(S564がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース勝率MAP抽籤テーブル(図35参照)を参照し、レース勝率MAP抽籤処理を行う(S565)。この処理では、サブCPU102は、現在の設定値(1〜6のいずれか)に基づいて、S562で設定された「レース勝利者」(レース勝利対象者)のレース勝率データを規定したレース勝率MAPを決定する。
次いで、サブCPU102は、レース勝率MAP抽籤処理の抽籤結果(レース勝率MAP)を「レース勝率マップ」にセットする(S566)。
次いで、サブCPU102は、レース勝率MAPデータテーブル(図36参照)を参照し、セットされた「レース勝率マップ」に対応するレース勝率データを取得する(S567)。なお、この処理では、図36に示すように、現セットのレース(1レース目)のレース勝率データのみが決定される場合もあるし、2レース目以降のレース勝率データも決定される場合もある。次いで、サブCPU102は、S567で取得したレース勝率データをセットする(S568)。
S554或いはS568の処理後、又は、S555或いはS564がNO判定の場合、サブCPU102は、擬似BB抽籤処理を行う(S569)。なお、擬似BB抽籤処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、周期短縮関連処理を行う(S570)。この処理では、サブCPU102は、周期短縮抽籤テーブル(図43及び図44参照)を参照し、「当籤役履歴」のデータに基づいて、周期短縮抽籤を行う。
次いで、サブCPU102は、周期カウンタの値が「10」以上であり、かつ、「レース発生フラグ」がオフ状態であるか否かを判別する(S571)。
S571において、サブCPU102が、S571の判定条件を満たさないと判別したとき(S571がNO判定の場合)、サブCPU102は、「お宿ポイント」に、S570で決定された周期短縮抽籤の抽籤結果に対応する短縮ゲーム数を加算する(S572)。
S572の処理後、サブCPU102は、図示しないレース勝利期待度抽籤テーブルを参照して、レース勝利期待度データアップ抽籤を行う(S573)。次いで、サブCPU102は、レース勝利期待度データアップ抽籤の抽籤結果をレース勝率データにセットする(S574)。そして、S574の処理後、サブCPU102は、一般中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
一方、S571において、サブCPU102が、S571の判定条件を満たすと判別したとき(S571がYES判定の場合)、サブCPU102は、周期カウンタの値からS570で決定された周期短縮抽籤の抽籤結果(短縮ゲーム数)を減算し、その演算結果を周期カウンタの値にセットする。そして、サブCPU102は、減算後の周期カウンタの値が「10」未満であるか否かを判別する(S575)。
S575において、サブCPU102が、減算後の周期カウンタの値が「10」未満でないと判別したとき(S575がNO判定の場合)、サブCPU102は、一般中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
一方、S575において、サブCPU102が、減算後の周期カウンタの値が「10」未満であると判別したとき(S575がYES判定の場合)、サブCPU102は、演算(減算)結果に対応する余剰分の短縮ゲーム数を「お宿ポイント」に加算する(S576)。次いで、サブCPU102は、周期カウンタの値に「10」をセットする(S577)。そして、S577の処理後、サブCPU102は、一般中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
上述のように、本実施形態の一般中_遊技開始時処理のS570では、通常遊技の遊技期間の短縮抽籤を行い、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、通常遊技において、通常遊技の現在の残り単位遊技数の減算数を決定する手段(通常遊技短縮手段、第1通常遊技短縮手段)も兼ねる。また、一般中_遊技開始時処理のS576では、通常遊技の残り単位遊技数から通常遊技の周期短縮抽籤により決定された短縮ゲーム数を減算した値が10ゲーム未満となった場合に、減算結果を余剰分の短縮ゲーム数としてストックする。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、減算結果が10ゲーム未満となった場合に、減算結果を余剰分の短縮ゲーム数としてストックする手段(余剰遊技数ストック手段)も兼ねる。
[擬似BB抽籤処理]
次に、図103を参照して、一般中_遊技開始時処理のフローチャート(図101及び図102参照)中のS569で行う擬似BB抽籤処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BB前兆カウンタの値が「0」以上であるか否かを判別する(S581)。S581において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」以上であると判別したとき(S581がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB抽籤処理を終了し、処理を一般中_遊技開始時処理(図101及び図102参照)のS570に移す。
一方、S581において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」以上でないと判別したとき(S581がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「一般中」であるか否かを判別する(S582)。
S582において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中」でないと判別したとき(S582がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブル(図41参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、擬似BB抽籤処理を行う(S583)。一方、S582において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中」であると判別したとき(S582がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB抽籤(一般中)テーブル(図40参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、擬似BB抽籤処理を行う(S584)。
S583又はS584の処理後、サブCPU102は、擬似BB抽籤に当籤したか否かを判別する(S585)。S585において、サブCPU102が擬似BB抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S585がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB抽籤処理を終了し、処理を一般中_遊技開始時処理(図101及び図102参照)のS570に移す。
一方、S585において、サブCPU102が擬似BB抽籤に当籤したと判別したとき(S585がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態に「BB当籤時」をセットする(S586)。次いで、サブCPU102は、擬似BB前兆抽籤テーブル(図42参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、擬似BB前兆抽籤処理を行う(S587)。
次いで、サブCPU102は、擬似BB前兆抽籤の抽籤結果(擬似BB遊技の前兆ゲーム数)をBB前兆カウンタにセットする(S588)。そして、S588の処理後、サブCPU102は、擬似BB抽籤処理を終了し、処理を一般中_遊技開始時処理(図101及び図102参照)のS570に移す。
上述のように、本実施形態の擬似BB抽籤処理は、副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では副制御回路101は、擬似BB遊技の実行を決定する手段(特別遊技決定手段)も兼ねる。
[一般中BB_遊技開始時処理]
次に、図104を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS347で行う一般中BB_遊技開始時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BB突入判定処理(遊技開始時)を行う(S591)。この処理では、サブCPU102は、ゴト行為(不正行為)による「コマンドこぼし」と呼ばれる事象の発生をチェックするために設けられた「BB突入チェックフラグ」のオン/オフを管理する。なお、BB突入判定処理(遊技開始時)の詳細については、後述の図105を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(遊技開始時)を行う(S592)。この処理では、サブCPU102は、「コマンドこぼし」の発生をチェックするために設けられた「BARJAC突入チェックフラグ」のオン/オフを管理する。なお、BBJAC移行判定処理(遊技開始時)の詳細については、後述の図106を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、BBカウンタ管理処理を行う(S593)。なお、BBカウンタ管理処理の詳細については、後述の図107を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、レース発生フラグがオン状態であるか否かを判別する(S594)。
S594において、サブCPU102が、レース発生フラグがオン状態であると判別したとき(S594がYES判定の場合)、サブCPU102は、図示しないレース当籤後勝率抽籤テーブルを参照し、レース当籤後勝率アップ抽籤処理を行う(S595)。次いで、サブCPU102は、レース当籤後勝率アップ抽籤処理の抽籤結果をレース勝率データにセットする(S596)。そして、S596の処理後、サブCPU102は、後述のS604の処理を行う。
一方、S594において、サブCPU102が、レース発生フラグがオン状態でないと判別したとき(S594がNO判定の場合)、サブCPU102は、周期カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する(S597)。S597において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「1」以上でないと判別したとき(S597がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS604の処理を行う。
一方、S597において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「1」以上であると判別したとき(S597がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB周期短縮抽籤テーブル(図45参照)を参照し、「当籤役履歴」に基づいて、擬似BB周期短縮抽籤処理を行う(S598)。次いで、サブCPU102は、現在の周期カウンタの値から擬似BB周期短縮抽籤処理で決定された短縮ゲーム数を減算し、この演算結果を周期カウンタにセットする(S599)。
次いで、サブCPU102は、S599の演算処理後の周期カウンタの値が「0」以下であるか否かを判別する(S600)。S600において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「0」以下でないと判別したとき(S600がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS604の処理を行う。
一方、S600において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「0」以下であると判別したとき(S600がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース発生フラグをオン状態にする(S601)。この処理により、擬似BB遊技終了後、移行演出遊技のレース演出が開始される。
次いで、S599の演算結果の値に対応する余剰分の短縮ゲーム数(演算結果の絶対値)を「お宿ポイント」に加算する(S602)。次いで、サブCPU102は、周期カウンタの値に「0」をセットする(S603)。そして、S603の処理後、サブCPU102は、後述のS604の処理を行う。
S596或いはS603の処理後、又は、S597或いはS600がNO判定の場合、サブCPU102は、図示しない押し順ナビ抽籤テーブルを参照し、「押し順ベル」に係る小役の押し順ナビ抽籤処理を行う(S604)。次いで、サブCPU102は、この押し順ナビ抽籤処理の抽籤結果を「押し順ナビ番号」にセットする(S605)。そして、S605の処理後、サブCPU102は、一般中BB_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
上述のように、本実施形態の一般中BB_遊技開始時処理のS598では、通常遊技の遊技期間の短縮抽籤(擬似BB周期短縮抽籤)を行い、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、擬似BB遊技において、通常遊技の現在の残り単位遊技数の減算数を決定する手段(第2通常遊技短縮手段)も兼ねる。
[BB突入判定処理(遊技開始時)]
次に、図105を参照して、一般中BB_遊技開始時処理のフローチャート(図104参照)中のS591で行うBB突入判定処理(遊技開始時)について説明する。
まず、サブCPU102は、BB突入チェックフラグをオフ状態にする(S611)。次いで、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「レース中」であるか否かを判別する(S612)。
S612において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「レース中」でないと判別したとき(S612がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB作動待ち」であるか否かを判別する(S613)。S613において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB作動待ち」でないと判別したとき(S613がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB突入判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS592に移す。
一方、S613において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB作動待ち」であると判別したとき(S613がYES判定の場合)、サブCPU102は、内部当籤役が「通常リプ1」〜「通常リプ8」のいずれかであるか否かを判別する(S614)。
S614において、サブCPU102が、内部当籤役が「通常リプ1」〜「通常リプ8」のいずれかでないと判別したとき(S614がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB突入判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS592に移す。一方、S614において、サブCPU102が、内部当籤役が「通常リプ1」〜「通常リプ8」のいずれかであると判別したとき(S614がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB突入チェックフラグをオン状態にする(S615)。そして、S615の処理後、サブCPU102は、BB突入判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS592に移す。
ここで再度、S612の処理に戻って、S612において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「レース中」であると判別したとき(S612がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「BBフラグ間」であるか否かを判別する(S616)。S616において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BBフラグ間」でないと判別したとき(S616がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB突入判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS592に移す。
一方、S616において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BBフラグ間」であると判別したとき(S616がYES判定の場合)、サブCPU102は、内部当籤役が「通常リプ2」又は「通常リプ4」であるか否かを判別する(S617)。
S617において、サブCPU102が、内部当籤役が「通常リプ2」又は「通常リプ4」でないと判別したとき(S617がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB突入判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS592に移す。一方、S617において、サブCPU102が、内部当籤役が「通常リプ2」又は「通常リプ4」であると判別したとき(S617がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB突入チェックフラグをオン状態にする(S618)。そして、S618の処理後、サブCPU102は、BB突入判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS592に移す。
[BBJAC移行判定処理(遊技開始時)]
次に、図106を参照して、一般中BB_遊技開始時処理のフローチャート(図104参照)中のS592で行うBBJAC移行判定処理(遊技開始時)について説明する。
まず、サブCPU102は、BARJAC突入チェックフラグがオン状態であるか否かを判別する(S621)。S621において、サブCPU102が、BARJAC突入チェックフラグがオン状態でないと判別したとき(S621がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS625の処理を行う。
一方、S621において、サブCPU102が、BARJAC突入チェックフラグがオン状態であると判別したとき(S621がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB中」であるか否かを判別する(S622)。S622において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」でないと判別したとき(S622がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS625の処理を行う。
一方、S622において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」であると判別したとき(S622がYES判定の場合)、サブCPU102は、BARJAC突入フラグをオン状態にする(S623)。次いで、サブCPU102は、図97で説明したBB中_Bns状態設定処理を行う(S624)。そして、S624の処理後、サブCPU102は、後述のS625の処理を行う。
S624の処理後、又は、S621或いはS622がNO判定の場合、サブCPU102は、BARJAC突入チェックフラグをオフ状態にする(S625)。
次いで、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB中」又は「ChaBB中」であるか否かを判別する(S626)。S626において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」又は「ChaBB中」でないと判別したとき(S626がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS593に移す。
一方、S626において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」又は「ChaBB中」であると判別したとき(S626がYES判定の場合)、サブCPU102は、内部当籤役が「通常リプ1」〜「通常リプ8」及び「ベルリプ1」〜「ベルリプ4」のいずれかであるか否かを判別する(S627)。
S627において、サブCPU102が、内部当籤役が「通常リプ1」〜「通常リプ8」及び「ベルリプ1」〜「ベルリプ4」のいずれかでないと判別したとき(S627がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS593に移す。一方、S627において、サブCPU102が、内部当籤役が「通常リプ1」〜「通常リプ8」及び「ベルリプ1」〜「ベルリプ4」のいずれかであると判別したとき(S627がYES判定の場合)、サブCPU102は、BARJAC突入チェックフラグをオン状態にする(S628)。そして、S628の処理後、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(遊技開始時)を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS593に移す。
[BBカウンタ管理処理]
次に、図107を参照して、一般中BB_遊技開始時処理のフローチャート(図104参照)中のS593で行うBBカウンタ管理処理について説明する。
まず、サブCPU102は、擬似BB状態が「ChaBB中」であるか否かを判別する(S631)。S631において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaBB中」でないと判別したとき(S631がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS634の処理を行う。
一方、S631において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaBB中」であると判別したとき(S631がYES判定の場合)、サブCPU102は、BBゲームカウンタの値が「0」より大きいか否かを判別する(S632)。
S632において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」より大きくないと判別したとき(S632がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS634の処理を行う。一方、S632において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」より大きいと判別したとき(S632がYES判定の場合)、サブCPU102は、BBゲームカウンタの値を「1」減算する(S633)。そして、S633の処理後、サブCPU102は、後述のS634の処理を行う。
S633の処理後、又は、S631或いはS632がNO判定の場合、サブCPU102は、擬似BB状態が「JAC中」又は「ChaJAC中」であるか否かを判別する(S634)。
S634において、サブCPU102が、擬似BB状態が「JAC中」又は「ChaJAC中」でないと判別したとき(S634がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBカウンタ管理処理を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS594に移す。一方、S634において、サブCPU102が、擬似BB状態が「JAC中」又は「ChaJAC中」であると判別したとき(S634がYES判定の場合)、サブCPU102は、内部当籤役が「押し順ベル」(当籤番号「9」〜「12」のいずれか)であるか否かを判別する(S635)。
S635において、サブCPU102が、内部当籤役が「押し順ベル」でないと判別したとき(S635がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBカウンタ管理処理を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS594に移す。一方、S635において、サブCPU102が、内部当籤役が「押し順ベル」であると判別したとき(S635がYES判定の場合)、サブCPU102は、JACベルナビ回数が「0」より大きいか否かを判別する(S636)。
S636において、サブCPU102が、JACベルナビ回数が「0」より大きくないと判別したとき(S636がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBカウンタ管理処理を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS594に移す。
一方、S636において、サブCPU102が、JACベルナビ回数が「0」より大きいと判別したとき(S636がYES判定の場合)、サブCPU102は、JACベルナビ回数を「1」減算する(S637)。そして、S637の処理後、サブCPU102は、BBカウンタ管理処理を終了し、処理を一般中BB_遊技開始時処理(図104参照)のS594に移す。
[レース中_遊技開始時処理]
次に、図108を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS349で行うレース中_遊技開始時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、図105で説明したBB突入判定処理(遊技開始時)を行う(S641)。次いで、サブCPU102は、レースゲーム数を「1」加算する(S642)。
次いで、サブCPU102は、レースゲーム数が「1」であるか否かを判別する(S643)。S643において、サブCPU102が、レースゲーム数が「1」でないと判別したとき(S643がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS650の処理を行う。
一方、S643において、サブCPU102が、レースゲーム数が「1」であると判別したとき(S643がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース結果抽籤テーブル(図38参照)を参照し、セットされているレース勝率データに基づいて、レース結果抽籤処理を行う(S644)。この処理では、移行演出遊技で行われるレース演出の結果(勝利の当籤/非当籤)が決定される。すなわち、本実施形態では、レース結果(AT遊技の当籤/非当籤)は、レース演出の最初のゲーム(開始ゲーム)で抽籤により決定される。
次いで、サブCPU102は、レース結果抽籤によりレース勝利に当籤したか否か(AT当籤したか否か)を判別する(S645)。
S645において、サブCPU102が、レース勝利に当籤したと判別したとき(S645がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース勝利フラグをオン状態にする(S646)。そして、S646の処理後、サブCPU102は、後述のS650の処理を行う。
一方、S645において、サブCPU102が、レース勝利に当籤しなかったと判別したとき(S645がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース連敗カウンタの値が「9」以上であるか否かを判別する(S647)。
S647において、サブCPU102が、レース連敗カウンタの値が「9」以上であると判別したとき(S647がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース勝利フラグをオン状態にする(S648)。すなわち、レースの連敗回数が「10」(天井)になれば、レース勝利フラグがオン状態となり、AT当籤となる。そして、S648の処理後、サブCPU102は、後述のS650の処理を行う。
一方、S647において、サブCPU102が、レース連敗カウンタの値が「9」以上でないと判別したとき(S647がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース連敗カウンタの値を「1」加算する(S649)。そして、S649の処理後、サブCPU102は、後述のS650の処理を行う。
S646、S648或いはS649の処理後、又は、S643がNO判定の場合、サブCPU102は、図103で説明した擬似BB抽籤処理を行う(S650)。次いで、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB当籤時」であるか否かを判別する(S651)。
S651において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB当籤時」でないと判別したとき(S651がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS653の処理を行う。一方、S651において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB当籤時」であると判別したとき(S651がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース勝利フラグをオン状態にする(S652)。
S652の処理後、又は、S651がNO判定の場合、サブCPU102は、擬似BB状態が「BBフラグ間」又は「BB作動待ち」であるか否かを判別する(S653)。S653において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BBフラグ間」又は「BB作動待ち」でないと判別したとき(S653がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS656の処理を行う。
一方、S653において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BBフラグ間」又は「BB作動待ち」であると判別したとき(S653がYES判定の場合)、サブCPU102は、直上乗せ抽籤テーブル(図46参照)を参照し、「当籤役履歴」に基づいて、ATゲーム数の上乗せ抽籤処理(直上乗せ抽籤処理)を行う(S654)。次いで、サブCPU102は、直上乗せ抽籤処理の抽籤結果の値(上乗せATゲーム数)を残りATゲーム数に加算する(S655)。
S655の処理後、又は、S653がNO判定の場合、サブCPU102は、図示しない押し順ナビ抽籤テーブルを参照し、「押し順ベル」に係る小役の押し順ナビ抽籤処理を行う(S656)。次いで、サブCPU102は、この押し順ナビ抽籤処理の抽籤結果を「押し順ナビ番号」にセットする(S657)。そして、S657の処理後、サブCPU102は、レース中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
[AT準備中_遊技開始時処理]
次に、図109を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS351で行うAT準備中_遊技開始時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、図103で説明した擬似BB抽籤処理を行う(S661)。次いで、サブCPU102は、遊技状態(現在)が、遊技状態(前回)と異なるか否かを判別する(S662)。
S662において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が、遊技状態(前回)と異なると判別したとき(S662がYES判定の場合)、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。一方、S662において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が、遊技状態(前回)と異ならないと判別したとき(S662がNO判定の場合)、サブCPU102は、「レース勝利者」が「男A」であるか否かを判別する(S663)。
S663において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「男A」であると判別したとき(S663がYES判定の場合)、サブCPU102は、男A勝利時_遊技開始時処理を行う(S664)。なお、この処理では、サブCPU102は、上述した「男A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の内容に従って、AT遊技のAT開始ゲーム数(AT状態の基本滞在ゲーム数)を決定する。また、この処理では、サブCPU102は、AT突入フラグをオン状態にする。そして、S664の処理後、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。
一方、S663において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「男A」でないと判別したとき(S663がNO判定の場合)、サブCPU102は、「レース勝利者」が「男B」であるか否かを判別する(S665)。
S665において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「男B」であると判別したとき(S665がYES判定の場合)、サブCPU102は、男B勝利時_遊技開始時処理を行う(S666)。なお、この処理では、サブCPU102は、上述した「男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の内容に従って、AT遊技のAT開始ゲーム数を決定する。また、この処理では、サブCPU102は、AT突入フラグをオン状態にする。そして、S666の処理後、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。
一方、S665において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「男B」でないと判別したとき(S665がNO判定の場合)、サブCPU102は、「レース勝利者」が「女A」であるか否かを判別する(S667)。
S667において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「女A」であると判別したとき(S667がYES判定の場合)、サブCPU102は、女A勝利時_遊技開始時処理を行う(S668)。なお、この処理では、サブCPU102は、上述した「女A」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の内容に従って、AT遊技のAT開始ゲーム数を決定する。また、この処理では、サブCPU102は、AT突入フラグをオン状態にする。そして、S668の処理後、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。
一方、S667において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「女A」でないと判別したとき(S667がNO判定の場合)、サブCPU102は、「レース勝利者」が「河童」であるか否かを判別する(S669)。
S669において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「河童」であると判別したとき(S669がYES判定の場合)、サブCPU102は、河童勝利時_遊技開始時処理を行う(S670)。この処理では、サブCPU102は、上述した「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の内容に従って、AT遊技のAT開始ゲーム数を決定する。なお、河童勝利時_遊技開始時処理の詳細については、後述の図110を参照しながら後で説明する。そして、S670の処理後、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。
一方、S669において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「河童」でないと判別したとき(S669がNO判定の場合)、サブCPU102は、「レース勝利者」が「天狗」であるか否かを判別する(S671)。
S671において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「天狗」であると判別したとき(S671がYES判定の場合)、サブCPU102は、天狗勝利時_遊技開始時処理を行う(S672)。なお、この処理では、サブCPU102は、上述した「天狗」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の内容に従って、AT遊技のAT開始ゲーム数を決定する。また、この処理では、サブCPU102は、AT突入フラグをオン状態にする。そして、S672の処理後、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。
一方、S671において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「天狗」でないと判別したとき(S671がNO判定の場合)、サブCPU102は、「レース勝利者」が「男A・男B」であるか否かを判別する(S673)。S673において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「男A・男B」でないと判別したとき(S673がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。
一方、S673において、サブCPU102が、「レース勝利者」が「男A・男B」であると判別したとき(S673がYES判定の場合)、サブCPU102は、男A・男B勝利時_遊技開始時処理を行う(S674)。なお、この処理では、サブCPU102は、上述した「男A・男B」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の内容に従って、AT遊技のAT開始ゲーム数を決定する。また、この処理では、サブCPU102は、AT突入フラグをオン状態にする。そして、S674の処理後、サブCPU102は、後述のS675の処理を行う。
S664、S666、S668、S670、S672或いはS674の処理後、S662がYES判定の場合、又は、S673がNO判定の場合、サブCPU102は、図示しない押し順ナビ抽籤テーブルを参照し、「押し順ベル」に係る小役の押し順ナビ抽籤処理を行う(S675)。次いで、サブCPU102は、この押し順ナビ抽籤処理の抽籤結果を「押し順ナビ番号」にセットする(S676)。そして、S676の処理後、サブCPU102は、AT準備中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
[河童勝利時_遊技開始時処理]
次に、図110を参照して、AT準備中_遊技開始時処理のフローチャート(図109参照)中のS670で行う河童勝利時_遊技開始時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、現ゲームの河童寿司MAPデータ(図51参照)が「0」であるか否か(河童寿司MAPがセットされていない状態であるか否か)を判別する(S681)。
S681において、サブCPU102が、河童寿司MAPデータが「0」でないと判別したとき(S681がNO判定の場合)、サブCPU102は、次ゲーム以降の河童寿司MAPデータを先頭側の格納領域に向かって1つ移動させる(S682)。具体的には、サブCPU102は、2皿目〜10皿目の河童寿司MAPデータ(「1」〜「8」のいずれかが格納されているか、空(「0」)の状態)を1皿目〜9皿目の河童寿司MAPデータの格納領域にそれぞれシフトし、10皿目の童寿司MAPデータの格納領域を空にする(「0」を格納する)。そして、S682の処理後、サブCPU102は、後述のS687の処理を行う。
一方、S681において、サブCPU102が、河童寿司MAPデータが「0」であると判別したとき(S681がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブル(図47〜図50参照)を参照し、河童寿司MAP抽籤処理を行う(S683)。この処理により「河童寿司MAP」の番号が決定される。次いで、サブCPU102は、河童寿司MAPデータテーブル(図51参照)を参照し、S683で決定された「河童寿司MAP」の番号に基づいて、1皿目〜10皿目までの河童寿司MAPデータ(寿司ネタのデータ)を取得する(S684)。
S684の処理後、サブCPU102は、S684で取得した1皿目〜10皿目までの河童寿司MAPデータをセットする(S685)。具体的には、サブCPU102は、河童寿司MAPに規定された1皿目〜10皿目までの河童寿司MAPデータを対応する格納領域に格納する。次いで、サブCPU685は、河童終了カウンタに初期値「5」をセットする(S686)。
S682又はS686の処理後、サブCPU102は、6皿目の河童寿司MAPデータが空の状態(「0」)であるか否かを判別する(S687)。S687において、サブCPU102が、6皿目の河童寿司MAPデータが空の状態でないと判別したとき(S687がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS691の処理を行う。
一方、S687において、サブCPU102が、6皿目の河童寿司MAPデータが空の状態であると判別したとき(S687がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT開始ゲーム数抽籤(河童勝利時)テーブル(図47〜図50参照)を参照し、現在の河童寿司MAPの番号に基づいて、河童寿司MAP抽籤処理を行う(S688)。この処理により6皿目にセットされる「河童寿司MAP」の番号が決定される。
次いで、サブCPU102は、河童寿司MAPデータテーブル(図51参照)を参照し、S688で決定された「河童寿司MAP」の番号に基づいて、10皿分の河童寿司MAPデータを取得する(S689)。次いで、サブCPU102は、S689で取得した河童寿司MAPに規定された10皿分の河童寿司MAPデータを、空の状態になっている6皿目以降の格納領域にセットする(S690)。
S690の処理後又はS687がNO判定の場合、サブCPU102は、内部当籤役が「グループ1役」であるか否かを判別する(S691)。なお、「グループ1役」は、当籤番号「9」〜「14」のいずれかに対応する内部当籤役であり、「213ベル1」〜「213ベル8」、「231ベル1」〜「231ベル8」、「312ベル1」〜「312ベル8」、「321ベル1」〜「321ベル8」、「1xx3枚ベル」、「2xx3枚ベル」及び「3xx3枚ベル」のいずれかの内部当籤役である。
S691において、サブCPU102が、内部当籤役が「グループ1役」でないと判別したとき(S691がNO判定の場合)、サブCPU102は、河童寿司データ変換発生抽籤テーブル(図53参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、河童寿司データ変換発生抽籤処理を行う(S692)。
次いで、サブCPU102は、河童寿司データ変換発生抽籤に当籤したか否かを判別する(S693)。S693において、サブCPU102が、河童寿司データ変換発生抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S693がNO判定の場合)、サブCPU102は、河童勝利時_遊技開始時処理を終了し、処理をAT準備中_遊技開始時処理(図109参照)のS675に移す。
一方、S693において、サブCPU102が、河童寿司データ変換発生抽籤に当籤したと判別したとき(S693がYES判定の場合)、サブCPU102は、河童寿司データ変換抽籤テーブル(図54〜図58参照)を参照し、次ゲーム以降の5皿分(2皿目〜6皿目)の寿司ネタ(河童寿司MAPデータ)の変換抽籤処理を行う(S694)。
次いで、サブCPU102は、S694の河童寿司データ変換発生抽籤処理の抽籤結果に基づいて、2皿目〜6皿目の河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)を書き換える(S695)。そして、S695の処理後、サブCPU102は、河童勝利時_遊技開始時処理を終了し、処理をAT準備中_遊技開始時処理(図109参照)のS675に移す。
ここで、再度、S691の処理に戻って、S691において、サブCPU102が、内部当籤役が「グループ1役」であると判別したとき(S691がYES判定の場合)、サブCPU102は、河童ゲーム数獲得抽籤テーブル(図52参照)を参照し、河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)に基づいて、獲得ATゲーム数を抽籤により決定する(S696)。次いで、サブCPU102は、決定された獲得ATゲーム数を現在の獲得済みのATゲーム数に加算する(S697)。
次いで、サブCPU102は、ATゲーム数獲得時の寿司ネタが「イカ」、「サーモン」及び「マグロ」のいずれかであるか否か(河童寿司MAPデータが「1」、「4」及び「6」のいずれかであるか否か)を判別する(S698)。S698において、サブCPU102が、寿司ネタが「イカ」、「サーモン」及び「マグロ」のいずれかでないと判別したとき(S698がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS700の処理を行う。
一方、S698において、サブCPU102が、寿司ネタが「イカ」、「サーモン」及び「マグロ」のいずれかであると判別したとき(S698がYES判定の場合)、サブCPU102は、河童終了カウンタの値を「1」減算する(S699)。
S699の処理後又はS698がNO判定の場合、サブCPU102は、河童終了カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S700)。
S700において、サブCPU102が、河童終了カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S700がNO判定の場合)、サブCPU102は、S697の加算演算後のATゲーム数を「AT開始ゲーム数」としてセットする(S701)。そして、S701の処理後、サブCPU701は、河童勝利時_遊技開始時処理を終了し、処理をAT準備中_遊技開始時処理(図109参照)のS675に移す。
一方、S700において、サブCPU102が、河童終了カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S700がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT突入フラグをオン状態にする(S702)。次いで、サブCPU102は、「BET復帰チャンス」に「20回」をセットする(S703)。
このS703の処理により、河童勝利時_遊技開始時処理の終了時に行われる、AT開始ゲーム数決定遊技の復活抽籤として、20回のBETボタンの押下操作(連打復活)による抽籤が可能になる。この20回のBETボタンの押下操作による復活抽籤に当籤すれば、再度、河童勝利時_遊技開始時処理(AT開始ゲーム数獲得処理)が行われる。
そして、S703の処理後、サブCPU102は、河童勝利時_遊技開始時処理を終了し、処理をAT準備中_遊技開始時処理(図109参照)のS675に移す。
なお、図110には図示しないが、S696の獲得ATゲーム数の抽籤処理において寿司ネタが「河童巻き」である場合(河童寿司MAPデータが「3」である場合)には、「LIFEアップ」が当籤する。この場合には、サブCPU102は、ATゲーム数の加算処理(S697)から河童終了カウンタの減算処理(S699)に至る一連の処理の代わりに、河童終了カウンタの値を「1」加算する処理が行われる。
上述のように、本実施形態の河童勝利時_遊技開始時処理のS684では、液晶表示装置11に順次表示される10皿分(10ゲーム分)の寿司ネタ(河童寿司MAデータ)が決定され、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、河童寿司演出において、液晶表示装置11に順次表示される10ゲーム分の遊技情報を決定する手段(遊技情報決定手段)も兼ねる。また、河童勝利時_遊技開始時処理のS695では、内部当籤役が「グループ役1」以外(例えば「ハズレ」)であり、河童寿司データ変換発生抽籤に当籤した場合、2皿目〜6皿目の河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)が書き換えられ、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、内部当籤役がハズレである場合に、2皿目以降の河童寿司MAPデータ(寿司ネタ)を変更する手段(遊技情報変更手段)も兼ねる。また、河童勝利時_遊技開始時処理のS697では、内部当籤役が「グループ役1」(規定の内部当籤役)である場合、獲得ATゲーム数が現在の獲得済みのATゲーム数に加算され、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、獲得ATゲーム数が現在の獲得済みのATゲーム数に加算する手段(単位遊技数加算手段)も兼ねる。
また、河童勝利時_遊技開始時処理のS697〜S699では、内部当籤役が「グループ役1」である場合、寿司ネタ(河童寿司MAデータ)に応じて、河童終了カウンタの値が更新(「1」減算又は「1」加算)され、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、河童終了カウンタの値を更新する手段(終了情報更新手段)も兼ねる。また、河童勝利時_遊技開始時処理のS701では、河童終了カウンタの値が「0」未満である場合(河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技が終了する場合)、その時点で獲得されているATゲーム数の総和がAT開始ゲーム数としてセットされ、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の終了時までに獲得されたATゲーム数の総和をAT開始ゲーム数としてセットする手段(基本単位遊技数決定手段)も兼ねる。さらに、河童勝利時_遊技開始時処理のS703では、AT開始ゲーム数決定遊技の終了時に河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の復活抽籤が行われ、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の遊技期間の終了時に河童勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技の復活抽籤を行う手段(復帰抽籤手段)も兼ねる。
[AT中_遊技開始時処理]
次に、図111を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS353で行うAT中_遊技開始時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、残りATゲーム数が「0」より大きいか否かを判別する(S711)。
S711において、サブCPU102が、残りATゲーム数が「0」より大きくないと判別したとき(S711がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS713の処理を行う。一方、S711において、サブCPU102が、残りATゲーム数が「0」より大きいと判別したとき(S711がYES判定の場合)、サブCPU102は、残りATゲーム数を「1」減算する(S712)。
S712の処理後又はS711がNO判定の場合、サブCPU102は、遊技状態(現在)が遊技状態(前回)と異なり、且つ、遊技状態(前回)が「AT準備中」であるか否かを判別する(S713)。S713において、サブCPU102が、S713の判定条件を満たさないと判別したとき(S713がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS718の処理を行う。
一方、S713において、サブCPU102が、S713の判定条件を満たすと判別したとき(S713がYES判定の場合)、サブCPU102は、勝利対象者抽籤テーブル(図34参照)を参照し、レース勝利対象(候補)者の抽籤処理を行う(S714)。次いで、サブCPU102は、勝利対象者抽籤処理の抽籤結果を「レース勝利者」にセットする(S715)。
次いで、サブCPU102は、AT後レース勝利期待度データ選択抽籤テーブル(図39参照)を参照し、AT後の移行演出遊技で行われるレースの勝率抽籤処理(AT後レース勝率抽籤処理)を行う(S716)。次いで、サブCPU102は、S716のAT後レース勝率抽籤処理の抽籤結果をレース勝率データにセットする(S717)。
S717の処理後又はS713がNO判定の場合、サブCPU102は、図103で説明した擬似BB抽籤処理を行う(S718)。次いで、サブCPU102は、直上乗せ抽籤テーブル(図46参照)を参照し、ATゲーム数の上乗せ抽籤処理(直上乗せ抽籤処理)を行う(S719)。次いで、サブCPU102は、直上乗せ抽籤処理の抽籤結果の値(上乗せATゲーム数)を残りATゲーム数に加算する(S720)。
次いで、サブCPU102は、図示しない押し順ナビ抽籤テーブルを参照し、「押し順ベル」に係る小役の押し順ナビ抽籤処理を行う(S721)。次いで、サブCPU102は、この押し順ナビ抽籤処理の抽籤結果を「押し順ナビ番号」にセットする(S722)。そして、S722の処理後、サブCPU102は、AT中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
上述のように、本実施形態のAT中_遊技開始時処理では、ATゲーム数の上乗せ抽籤を行い、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、AT遊技において、AT遊技の単位遊技数の加算数を決定する手段(報知遊技加算手段、第1報知遊技加算手段)も兼ねる。
[AT中BB_遊技開始時処理]
次に、図112を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS355で行うAT中BB_遊技開始時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、図105で説明したBB突入判定処理(遊技開始時)を行う(S731)。次いで、サブCPU102は、図106で説明したBBJAC移行判定処理(遊技開始時)を行う(S732)。次いで、サブCPU102は、図107で説明したBBカウンタ管理処理を行う(S733)。
次いで、サブCPU102は、直上乗せ抽籤テーブル(図46参照)を参照し、ATゲーム数の上乗せ抽籤処理(直上乗せ抽籤処理)を行う(S734)。次いで、サブCPU102は、直上乗せ抽籤処理の抽籤結果の値(上乗せATゲーム数)を残りATゲーム数に加算する(S735)。
次いで、サブCPU102は、図示しない押し順ナビ抽籤テーブルを参照し、「押し順ベル」に係る小役の押し順ナビ抽籤処理を行う(S736)。次いで、サブCPU102は、この押し順ナビ抽籤処理の抽籤結果を「押し順ナビ番号」にセットする(S737)。そして、S737の処理後、サブCPU102は、AT中BB_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
上述のように、本実施形態のAT中BB_遊技開始時処理では、ATゲーム数の上乗せ抽籤を行い、この処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、擬似BB遊技において、AT遊技の単位遊技数の加算数を決定する手段(第2報知遊技加算手段)も兼ねる。
[遊技状態設定処理]
次に、図113を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS357で行う遊技状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「一般中」であるか否かを判別する(S741)。
S741において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中」であると判別したとき(S741がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般中_遊技状態設定処理を行う(S742)。なお、一般中_遊技状態設定処理の詳細については、後述の図114を参照しながら後で説明する。そして、S742の処理後、サブCPU102は、遊技状態設定処理を終了するとともに、スタートコマンド受信時処理(図84参照)も終了する。
一方、S741において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中」でないと判別したとき(S741がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「一般中BB」であるか否かを判別する(S743)。
S743において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中BB」であると判別したとき(S743がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般中BB_遊技状態設定処理を行う(S744)。なお、一般中BB_遊技状態設定処理の詳細については、後述の図115を参照しながら後で説明する。そして、S744の処理後、サブCPU102は、遊技状態設定処理を終了するとともに、スタートコマンド受信時処理(図84参照)も終了する。
一方、S743において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「一般中BB」でないと判別したとき(S743がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「レース中」であるか否かを判別する(S745)。
S745において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「レース中」であると判別したとき(S745がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース中_遊技状態設定処理を行う(S746)。なお、レース中_遊技状態設定処理の詳細については、後述の図116を参照しながら後で説明する。そして、S746の処理後、サブCPU102は、遊技状態設定処理を終了するとともに、スタートコマンド受信時処理(図84参照)も終了する。
一方、S745において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「レース中」でないと判別したとき(S745がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「AT準備中」であるか否かを判別する(S747)。
S747において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「AT準備中」であると判別したとき(S747がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT準備中_遊技状態設定処理を行う(S748)。なお、AT準備中_遊技状態設定処理の詳細については、後述の図117を参照しながら後で説明する。そして、S748の処理後、サブCPU102は、遊技状態設定処理を終了するとともに、スタートコマンド受信時処理(図84参照)も終了する。
一方、S747において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「AT準備中」でないと判別したとき(S747がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「AT中BB」であるか否かを判別する(S749)。
S749において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「AT中BB」であると判別したとき(S749がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT中BB_遊技状態設定処理を行う(S750)。なお、AT中BB_遊技状態設定処理の詳細については、後述の図118を参照しながら後で説明する。そして、S750の処理後、サブCPU102は、遊技状態設定処理を終了するとともに、スタートコマンド受信時処理(図84参照)も終了する。
一方、S749において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT中BB」でないと判別したとき(S749がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態設定処理を終了するとともに、スタートコマンド受信時処理(図84参照)も終了する。
なお、図113には図示しないが、遊技状態設定処理中の上述したサブ遊技状態の判定処理及び遊技状態設定処理の一連の繰り返し処理において、実際には、サブ遊技状態が「Wチャンス中」であるか否かの判定処理及び「Wチャンス中」の遊技状態設定処理、並びに、サブ遊技状態が「AT中」であるか否かの判定処理及び「AT中」の遊技状態設定処理も行われる。
[一般中_遊技状態設定処理]
次に、図114を参照して、遊技状態設定処理のフローチャート(図113参照)中のS742で行う一般中_遊技状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、周期カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S761)。
S761において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S761がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS763の処理を行う。一方、S761において、サブCPU102が、周期カウンタの値が「0」であると判別したとき(S761がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「レース中」をセットする(S762)。
S762の処理後又はS761がNO判定の場合、サブCPU102は、BB前兆カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S763)。S763において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S763がNO判定の場合)、サブCPU102は、一般中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S763において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」であると判別したとき(S763がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)が「レース中」であるか否かを判別する(S764)。
S764において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が「レース中」でないと判別したとき(S764がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS766の処理を行う。一方、S764において、サブCPU102が、遊技状態(次回)が「レース中」であると判別したとき(S764がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース発生フラグをオン状態する(S765)。
S765の処理後又はS764がNO判定の場合、サブCPU102は、レース発生フラグがオン状態であるか否かを判別する(S766)。S766において、サブCPU102が、レース発生フラグがオン状態でないと判別したとき(S766がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS768の処理を行う。一方、S766において、サブCPU102が、レース発生フラグがオン状態であると判別したとき(S766がYES判定の場合)、サブCPU102は、周期カウンタに「0」をセットする(S767)。
S767の処理後又はS766がNO判定の場合、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「一般中BB」をセットする(S768)。そして、S768の処理後、サブCPU102は、一般中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
[一般中BB_遊技状態設定処理]
次に、図115を参照して、遊技状態設定処理のフローチャート(図113参照)中のS744で行う一般中BB_遊技状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BBゲームカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S771)。S771において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S771がNO判定の場合)、サブCPU102は、一般中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S771において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」であると判別したとき(S771がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「ChaJAC」であり、且つ、JACベルナビ回数が「0」より大きいか否かを判別する(S772)。S772において、サブCPU102が、S772の判定条件を満たすと判別したとき(S772がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S772において、サブCPU102が、S772の判定条件を満たさないと判別したとき(S772がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース発生フラグがオン状態であるか否かを判別する(S773)。
S773において、サブCPU102が、レース発生フラグがオン状態でないと判別したとき(S773がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「一般中」をセットする(S774)。そして、S774の処理後、サブCPU102は、一般中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S773において、サブCPU102が、レース発生フラグがオン状態であると判別したとき(S773がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「レース中」をセットする(S775)。そして、S775の処理後、サブCPU102は、一般中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
[レース中_遊技状態設定処理]
次に、図116を参照して、遊技状態設定処理のフローチャート(図113参照)中のS746で行うレース中_遊技状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、レースゲーム数が10ゲーム目であるか否かを判別する(S781)。S781において、サブCPU102が、レースゲーム数が10ゲーム目でないと判別したとき(S781がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S781において、サブCPU102が、レースゲーム数が10ゲーム目であると判別したとき(S781がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース勝利フラグがオン状態であるか否かを判別する(S782)。
S782において、サブCPU102が、レース勝利フラグがオン状態でないと判別したとき(S782がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「一般中」をセットする(S783)。そして、S783の処理後、サブCPU102は、レース中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S782において、サブCPU102が、レース勝利フラグがオン状態であると判別したとき(S782がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB前兆カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S784)。
S784において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S784がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「AT準備中」をセットする(S785)。そして、S785の処理後、サブCPU102は、レース中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S784において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」であると判別したとき(S784がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「AT中BB」をセットする(S786)。そして、S786の処理後、サブCPU102は、レース中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
[AT準備中_遊技状態設定処理]
次に、図117を参照して、遊技状態設定処理のフローチャート(図113参照)中のS748で行うAT準備中_遊技状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、AT突入フラグがオン状態であるか否かを判別する(S791)。S791において、サブCPU102が、AT突入フラグがオン状態でないと判別したとき(S791がNO判定の場合)、サブCPU102は、AT準備中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S791において、サブCPU102が、AT突入フラグがオン状態であると判別したとき(S791がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「AT中」をセットする(S792)。次いで、サブCPU102は、BB前兆カウンタの値が「0」以上であるか否かを判別する(S793)。
S793において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」以上でないと判別したとき(S793がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS796の処理を行う。
一方、S793において、サブCPU102が、BB前兆カウンタの値が「0」以上であると判別したとき(S793がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB前兆カウンタの値に「0」をセットする(S794)。次いで、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「AT中BB」をセットする(S795)。
S795の処理後又はS793がNO判定の場合、サブCPU102は、「ゲーム数抽籤終了フラグ」をオフ状態にする(S796)。なお、「ゲーム数抽籤終了フラグ」は、AT開始ゲーム数決定遊技を終了するか否かを示すフラグである。そして、S796の処理後、サブCPU102は、AT準備中_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
[AT中BB_遊技状態設定処理]
次に、図118を参照して、遊技状態設定処理のフローチャート(図113参照)中のS750で行うAT中BB_遊技状態設定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BBゲームカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S801)。S801において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S801がNO判定の場合)、サブCPU102は、AT中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S801において、サブCPU102が、BBゲームカウンタの値が「0」であると判別したとき(S801がYES判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「ChaJAC」であり、且つ、JACベルナビ回数が「0」より大きいか否かを判別する(S802)。S802において、サブCPU102が、S802の判定条件を満たすと判別したとき(S802がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S802において、サブCPU102が、S802の判定条件を満たさないと判別したとき(S802がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース勝利フラグがオン状態であるか否かを判別する(S803)。
S803において、サブCPU102が、レース勝利フラグがオン状態であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「AT準備中」をセットする(S804)。そして、S804の処理後、サブCPU102は、AT中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S803において、サブCPU102が、レース勝利フラグがオン状態でないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、サブCPU102は、「上乗せチャレンジフラグ」がオン状態であるか否かを判別する(S805)。なお、「上乗せチャレンジフラグ」は、上乗せチャレンジ状態の遊技が実行されるか否かを示すフラグであり、図示しないが、AT準備中_遊技状態設定処理の中でセットされる。
S805において、サブCPU102が、上乗せチャレンジフラグがオン状態であると判別したとき(S805がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「上乗せチャレンジ中」をセットする(S806)。そして、S806の処理後、サブCPU102は、AT中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
一方、S805において、サブCPU102が、上乗せチャレンジフラグがオン状態でないと判別したとき(S805がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「AT中」をセットする(S807)。そして、S807の処理後、サブCPU102は、AT中BB_遊技状態設定処理を終了するとともに、遊技状態設定処理(図113参照)も終了する。
[入賞作動コマンド受信時処理]
次に、図119を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図81参照)中のS302で行う入賞作動コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、サブ遊技状態が「一般中BB」の入賞時(以下、「一般中BB_入賞時」と記す)であるか否かを判別する(S811)。
S811において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「一般中BB_入賞時」であると判別したとき(S811がYES判定の場合)、サブCPU102は、一般中BB_入賞時処理を行う(S812)。なお、一般中BB_入賞時処理の詳細については、後述の図120を参照しながら後で説明する。そして、S812の処理後、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理(図81参照)も終了する。
一方、S811において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「一般中BB_入賞時」でないと判別したとき(S811がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態が「レース中」の入賞時(以下、「レース中_入賞時」と記す)であるか否かを判別する(S813)。
S813において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「レース中_入賞時」であると判別したとき(S813がYES判定の場合)、サブCPU102は、レース中_入賞時処理を行う(S814)。なお、レース中_入賞時処理の詳細については、後述の図123を参照しながら後で説明する。そして、S814の処理後、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理(図81参照)も終了する。
一方、S813において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「レース中_入賞時」でないと判別したとき(S813がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態が「AT中BB」の入賞時(以下、「AT中BB_入賞時」と記す)であるか否かを判別する(S815)。S815において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT中BB_入賞時」でないと判別したとき(S815がNO判定の場合)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理(図81参照)も終了する。
一方、S815において、サブCPU102が、サブ遊技状態が「AT中BB_入賞時」であると判別したとき(S815がYES判定の場合)、サブCPU102は、AT中BB_入賞時処理を行う(S816)。なお、AT中BB_入賞時処理の詳細については、後述の図124を参照しながら後で説明する。そして、S816の処理後、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理(図81参照)も終了する。
[一般中BB_入賞時処理]
次に、図120を参照して、入賞作動コマンド受信時処理のフローチャート(図119参照)中のS812で行う一般中BB_入賞時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BB突入判定処理(入賞時)を行う(S821)。なお、BB突入判定処理(入賞時)の詳細については、後述の図121を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(入賞時)を行う(S822)。なお、BBJAC移行判定処理(入賞時)の詳細については、後述の図122を参照しながら後で説明する。そして、S822の処理後、サブCPU102は、一般中BB_入賞時処理を終了するとともに、入賞作動コマンド受信時処理(図119参照)も終了する。
[BB突入判定処理(入賞時)]
次に、図121を参照して、一般中BB_入賞時処理のフローチャート(図120参照)中のS821で行うBB突入判定処理(入賞時)について説明する。
まず、サブCPU102は、BB突入チェックフラグがオン状態であるか否かを判別する(S831)。S831において、サブCPU102は、BB突入チェックフラグがオン状態でないと判別したとき(S831がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB突入判定処理(入賞時)を終了し、処理を一般中BB_入賞時処理(図120参照)のS822に移す。
一方、S831において、サブCPU102は、BB突入チェックフラグがオン状態であると判別したとき(S831がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB突入チェックフラグをオフ状態にする(S832)。
次いで、サブCPU102は、遊技者によるストップボタンの押下順序が所定の順序であるか否か(押し順正解であるか否か)を判別する(S833)。なお、内部当籤役が「通常リプ1」又は「通常リプ3」である場合には、ストップボタンの押下順序が「右左中」であれば、押し順正解となる。内部当籤役が「通常リプ2」又は「通常リプ4」である場合には、ストップボタンの押下順序が「右中左」であれば、押し順正解となる。内部当籤役が「通常リプ5」又は「通常リプ7」である場合には、ストップボタンの押下順序が「中左右」であれば、押し順正解となる。また、内部当籤役が「通常リプ6」又は「通常リプ8」である場合には、ストップボタンの押下順序が「中右左」であれば、押し順正解となる。
S833において、サブCPU102は、遊技者によるストップボタンの押下順序が所定の順序でないと判別したとき(S833がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB突入判定処理(入賞時)を終了し、処理を一般中BB_入賞時処理(図120参照)のS822に移す。
一方、S833において、サブCPU102は、遊技者によるストップボタンの押下順序が所定の順序であると判別したとき(S833がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB突入フラグをオン状態にする(S834)。そして、S834の処理後、サブCPU102は、BB突入判定処理(入賞時)を終了し、処理を一般中BB_入賞時処理(図120参照)のS822に移す。
[BBJAC移行判定処理(入賞時)]
次に、図122を参照して、一般中BB_入賞時処理のフローチャート(図120参照)中のS822で行うBBJAC移行判定処理(入賞時)について説明する。
まず、サブCPU102は、BARJAC突入チェックフラグがオン状態であるか否かを判別する(S841)。S841において、サブCPU102が、BARJAC突入チェックフラグがオン状態でないと判別したとき(S841がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS848の処理を行う。
一方、S841において、サブCPU102が、BARJAC突入チェックフラグがオン状態であると判別したとき(S841がYES判定の場合)、サブCPU102は、BARJAC突入チェックフラグをオフ状態にする(S842)。次いで、サブCPU102は、擬似BB状態が「BB中」であるか否かを判別する(S843)。
S843において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」であると判別したとき(S843がYES判定の場合)、サブCPU102は、後述のS847の処理を行う。一方、S843において、サブCPU102が、擬似BB状態が「BB中」でないと判別したとき(S843がNO判定の場合)、サブCPU102は、擬似BB状態が「ChaBB中」であるか否かを判別する(S844)。
S844において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaBB中」でないと判別したとき(S844がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS848の処理を行う。一方、S844において、サブCPU102が、擬似BB状態が「ChaBB中」であると判別したとき(S844がYES判定の場合)、サブCPU102は、表示役(入賞役)が「BARリプ」であるか否かを判別する(S845)。なお、当籤役「BARリプ」は、「ベルリプ3」又は「ベルリプ4」に対応する。
S845において、サブCPU102が、表示役(入賞役)が「BARリプ」であると判別したとき(S845がYES判定の場合)、サブCPU102は、後述のS847の処理を行う。一方、S845において、サブCPU102が、表示役(入賞役)が「BARリプ」でないと判別したとき(S845がNO判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(現在)が「AT中BB」であるか否かを判別する(S846)。
S846において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「AT中BB」であると判別したとき(S846がYES判定の場合)、サブCPU102は、後述のS847の処理を行う。一方、S846において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が「AT中BB」でないと判別したとき(S846がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS848の処理を行う。
S843、S845又はS846がYES判定の場合、サブCPU102は、BARJAC突入フラグをオン状態にする(S847)。
S847の処理後、又は、S841、S844或いはS846がNO判定の場合、サブCPU102は、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なるか否かを判別する(S848)。S848において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異ならないと判別したとき(S848がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(入賞時)を終了するとともに、処理を一般中BB_入賞時処理(図120参照)も終了する。
一方、S848において、サブCPU102が、遊技状態(現在)が遊技状態(次回)と異なると判別したとき(S848がYES判定の場合)、サブCPU102は、BARJAC突入フラグがオン状態であるか否かを判別する(S849)。S849において、サブCPU102が、BARJAC突入フラグがオン状態でないと判別したとき(S849がNO判定の場合)、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(入賞時)を終了するとともに、処理を一般中BB_入賞時処理(図120参照)も終了する。
一方、S849において、サブCPU102が、BARJAC突入フラグがオン状態であると判別したとき(S849がYES判定の場合)、サブCPU102は、遊技状態(次回)に遊技状態(現在)をセットする(S850)。次いで、サブCPU102は、BBゲームカウンタの値に「0」をセットする(S851)。そして、S851の処理後、サブCPU102は、BBJAC移行判定処理(入賞時)を終了するとともに、処理を一般中BB_入賞時処理(図120参照)も終了する。
[レース中_入賞時処理]
次に、図123を参照して、入賞作動コマンド受信時処理のフローチャート(図119参照)中のS814で行うレース中_入賞時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、BB突入チェックフラグがオン状態であるか否かを判別する(S861)。S861において、サブCPU102は、BB突入チェックフラグがオン状態でないと判別したとき(S861がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース中_入賞時処理を終了するとともに、入賞作動コマンド受信時処理(図119参照)も終了する。
一方、S861において、サブCPU102は、BB突入チェックフラグがオン状態であると判別したとき(S861がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB突入チェックフラグをオフ状態にする(S862)。
次いで、サブCPU102は、遊技者によるストップボタンの押下順序が所定の順序であるか否か(押し順正解であるか否か)を判別する(S863)。
S863において、サブCPU102は、遊技者によるストップボタンの押下順序が所定の順序でないと判別したとき(S863がNO判定の場合)、サブCPU102は、ペナルティフラグをオン状態にする(S864)。そして、S864の処理後、サブCPU102は、レース中_入賞時処理を終了するとともに、入賞作動コマンド受信時処理(図119参照)も終了する。
一方、S863において、サブCPU102は、遊技者によるストップボタンの押下順序が所定の順序であると判別したとき(S863がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB突入フラグをオン状態にする(S865)。次いで、サブCPU102は、遊技状態(次回)に「AT中BB」をセットする(S866)。そして、S866の処理後、サブCPU102は、レース中_入賞時処理を終了するとともに、入賞作動コマンド受信時処理(図119参照)も終了する。
[AT中BB_入賞時処理]
次に、図124を参照して、入賞作動コマンド受信時処理のフローチャート(図119参照)中のS816で行うAT中BB_入賞時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、図121で説明したBB突入判定処理(入賞時)を行う(S871)。次いで、サブCPU102は、図122で説明したBBJAC移行判定処理(入賞時)を行う(S872)。そして、S872の処理後、サブCPU102は、AT中BB_入賞時処理を終了するとともに、入賞作動コマンド受信時処理(図119参照)も終了する。
<本発明の各種効果>
本実施形態のパチスロ1では、次のような各種効果が得られる。
[2MBフラグ間状態の遊技で得られる各種効果]
本実施形態では、上述のように、2枚掛け遊技の時にのみ当籤及び入賞するボーナス「2MB」が持ち越されたRT1(高RT)遊技状態、すなわち、2MBフラグ間状態において、所定ゲーム数(190ゲーム)を1周期とする非AT状態の遊技(通常遊技及び移行演出遊技)や、特定ゲーム数のAT状態の遊技などの各種遊技が行われる。そして、2MBフラグ間状態の遊技では、3枚掛けの示唆が行われ、遊技者がその示唆に従って3枚掛けの遊技を行う限り、ボーナス「2MB」を入賞させずに遊技を行うことができる。なお、2MBフラグ間状態において遊技者が3枚掛けの遊技を行う限り、ボーナス「2MB」の成立及び入賞が規定されていない抽籤テーブルが参照されるので、ボーナス「2MB」は如何なる停止操作を行って入賞しない構成になっている。
また、本実施形態のパチスロ1では、通常遊技において「ハズレ」又は特定の内部当籤役(小役又はリプレイ役)が1回内部当籤した場合又は連続当籤した場合、非AT状態の遊技期間(通常遊技の遊技期間)のゲーム数を短縮すための抽籤(周期短縮抽籤)が行われる。そして、この周期短縮抽籤に当籤すれば、現セットの非AT状態の遊技期間が短縮され、AT状態に移行するまでの期間を短縮することが可能になる。さらに、本実施形態では、AT遊技において「ハズレ」又は所定の内部当籤役(リプレイ役)が1回内部当籤した場合又は連続当籤した場合には、ATゲーム数の上乗せ抽籤(直上乗せ抽籤)が行われ、その上乗せ抽籤に当籤した場合、残りATゲーム数が増加する。
すなわち、本実施形態のパチスロ1では、ボーナス持ち越し中の高RT遊技状態の遊技において、内部当籤役が「ハズレ」となっても、ボーナスを入賞させずに且つ有利な遊技を継続させることができる。また、本実施形態では、ボーナス持ち越し中の高RT遊技状態におけるサブ遊技状態の種別(「通常状態」又は「AT状態」)に応じて、「ハズレ」当籤時に付与される特典の内容を異ならせることができる。
それゆえ、本実施形態では、ボーナス持ち越し中の高RT遊技状態の遊技において発生する「ハズレ」に対して遊技的価値を持たせることができ、遊技の幅を広げることができる。また、ボーナス持ち越し中の高RT遊技状態の遊技において、ボーナスが入賞しない「ハズレ」を適度に発生させることができるので遊技機の射幸性も保つことができる。以上のことから、本実施形態のパチスロ1では、ボーナス持ち越し中の高RT遊技状態の遊技に対する遊技者の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態のパチスロ1では、2MBフラグ間状態の遊技において、現在のメダルのクレジット枚数と投入枚数との合計が3枚未満である場合には、遊技者によりMAXベット操作が行われても、そのMAXベット操作は無効となる。この場合、2MBフラグ間状態において、MAXベット操作による2枚掛けの遊技が開始されることが無くなり、持ち越し中のボーナス「2MB」の入賞をより確実に回避することができる。
すなわち、本実施形態では、2MBフラグ間状態において、遊技者に不利となるようなメダルの掛け枚数の遊技は、MAXベット操作により行うことができない構成になっている。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、遊技の知識がない遊技者であっても安心して遊技を行うことができる。
[通常遊技の周期短縮抽籤により得られる各種効果]
本実施形態では、通常遊技中に行われる周期短縮抽籤により決定された短縮ゲーム数で、現セットの通常遊技の残りゲーム数を減算した結果、その減算結果が所定ゲーム数(10ゲーム)未満となった場合には、減算結果に対応する余剰分の短縮ゲーム数がストックされる。そして、ストックされた余剰分の短縮ゲーム数は、次セットの短縮ゲーム数として適用される。この場合、次セットの開始時から、非AT状態の遊技期間が短縮された状態で遊技が行われる。
それゆえ、本実施形態では、通常遊技において、現セットで余剰分となった短縮ゲーム数(特典)を無駄にすることなく、次セットの通常遊技に適用することができるので、次セットの通常遊技に対する遊技者の興趣を持たせることができる。また、この場合、遊技者に次セットの通常遊技を実行させる動機を発生させることができるので、遊技機の稼働率の上昇を図ることができる。
[擬似BB遊技で得られる各種効果]
本実施形態のパチスロ1は、上述のように、メダルの払い出しが増大する擬似BB遊技を備え、通常遊技又はAT遊技において、擬似BB抽籤に当籤した場合、擬似BB遊技が割込処理として開始される。それゆえ、通常遊技が、単純にゲームを消化するだけの遊技にならず、擬似BB遊技によってメダルをより多く獲得することが可能な遊技となる。
また、本実施形態では、通常遊技中に開始された擬似BB遊技において、「ハズレ」又は「レア役」が内部当籤した場合にも、非AT状態の遊技期間(通常遊技の遊技期間)の周期短縮抽籤が行われる。そして、この際の周期短縮抽籤により決定された短縮ゲーム数で現セットの通常遊技の残りゲーム数を減算した結果、その減算結果が「0」未満となる場合には、減算結果に対応する余剰分の短縮ゲーム数がストックされる。そして、ストックされた余剰分の短縮ゲーム数は、次セットの短縮ゲーム数として適用される。
一方、AT遊技中に開始された擬似BB遊技において、「ハズレ」又は「レア役」が内部当籤した場合には、ATゲーム数の上乗せ抽籤(直上乗せ抽籤)が行われ、その上乗せ抽籤に当籤した場合、現在の残りATゲーム数が増加する。
すなわち、擬似BB遊技では、擬似BB遊技開始時のサブ遊技状態の種別(「通常状態」又は「AT状態」)に応じて、「ハズレ」又は「レア役」の当籤に対して付与される特典の内容を異ならせることができる。さらに、擬似BB遊技においても、「ハズレ」に対して遊技的価値を持たせることができる。それゆえ、本実施形態では、擬似BB遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、2MBフラグ間状態中のAT遊技では、単に内部当籤した小役を遊技者に報知する遊技が行われるだけでなく、擬似BB遊技が開始される場合もあるので、2MBフラグ間状態中のAT遊技が、単調な遊技になることを防止することができる。
[「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技で得られる各種効果]
本実施形態の「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、上述のように、キャラクタ「河童」がゲーム毎に順次出される寿司ネタを、内部当籤役の種別に応じて、食べ、その食した寿司ネタの種別に応じてAT開始ゲーム数が決定される。すなわち、この「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、AT状態の基本滞在ゲーム数(AT開始ゲーム数)は、1回の抽籤により決定されるものでなく、複数のゲームに渡って、内部当籤役の種別と液晶表示装置11の液晶画面に表示されている寿司ネタ(遊技情報)とに基づいて、決定される。それゆえ、本実施形態では、AT状態のゲーム数の獲得遊技(AT開始ゲーム数決定遊技)に対する遊技者の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の「河童」勝利時のAT開始ゲーム数決定遊技では、上述のように、内部当籤役が「ハズレ」となっても、次ゲーム以降の寿司ネタのデータ(遊技情報)が、遊技者にとってより良いデータに変換される可能性がある。すなわち、本実施形態では、AT開始ゲーム数決定遊技においても「ハズレ」に対して遊技的価値を持たせることができ、「ハズレ」が決定された場合でも興趣を維持させることができる。
<各種変形例>
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機の構成及び動作について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施形態及び変形例が含まれる。例えば、次のような各種変形例が考えられる。
[変形例1]
上記実施形態のパチスロ1では、通常遊技又は擬似BB遊技において「ハズレ」が当籤した場合(1回又は連続当籤した場合)には、通常状態の遊技期間(滞在ゲーム数)の短縮(周期短縮)という特典が得られる可能性がある。また、上記実施形態のパチスロ1では、AT遊技において「ハズレ」が当籤した場合には、ATゲーム数の上乗せという特典が得られる可能性がある。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、通常遊技、擬似BB遊技及びAT遊技以外のサブ遊技状態の遊技においても、「ハズレ」の当籤(1回又は連続当籤)により特典を付与する機能を設けてもよい。そこで、変形例1では、さらに、移行演出遊技(レース演出)において「ハズレ」が当籤した場合に、AT当籤という特典が得られる機能を備えたパチスロについて説明する。
(1)レース中_ハズレ時抽籤テーブル
まず、図125を参照して、移行演出遊技(レース演出)における上記特典(AT当籤)の付与機能の実行に必要なレース中_ハズレ時抽籤テーブルについて説明する。図125は、レース中_ハズレ時抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、レース中_ハズレ時抽籤テーブルは、例えば、後述のレース中_遊技開始時処理(後述の図126参照)中のレース中_ハズレ時抽籤処理(S919)においてレース勝利の当籤/非当籤(AT遊技の当籤/非当籤)を決定する際に参照される。
レース中_ハズレ時抽籤テーブルは、ハズレカウンタの値(「1」〜「4」)毎に、レース勝利の当籤/非当籤とその抽籤値との対応関係を規定する。なお、ハズレカウンタは、レース演出期間(10ゲーム)中における「ハズレ」の連続当籤回数を管理(計数)するカウンタである。
それゆえ、例えば、レース演出中に「ハズレ」が3回連続して当籤した場合には、ハズレカウンタの値は「3」となる。そして、この場合には、6554/32768の確率でレース勝利に非当籤となり、26214/32768の確率でレース勝利に当籤(レース勝利フラグON)となる。なお、ハズレカウンタの値が「1」である場合(1回目の「ハズレ」当籤時)には、必ずレース勝利に非当籤(AT非当籤)となる。
(2)レース中_遊技開始時処理
次に、図126を参照して、変形例1におけるレース中_遊技開始時処理について説明する。なお、この例のレース中_遊技開始時処理もまた、上記実施形態のスタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS349で行われる。
また、この例では、副制御回路101によるレース中_遊技開始時処理以外の処理は上記実施形態と同様である。それゆえ、ここでは、レース中_遊技開始時処理についてのみ説明する。
図126に示すこの例のレース中_遊技開始時処理のフローチャートと、図108に示す上記実施形態のレース中_遊技開始時処理のフローチャートとの比較から明らかなように、この例のレース中_遊技開始時処理のフローチャートにおけるS901〜S915までの処理は、上記実施形態のレース中_遊技開始時処理のフローチャートにおけるS641〜S655までの処理と同様である。それゆえ、ここでは、S901〜S915までの処理の説明を省略する。
この例では、S915の処理後、又は、S913がNO判定の場合、サブCPU102は、レース結果抽籤の結果がレース勝利の非当籤であり、且つ、内部当籤役が「ハズレ」であるか否かを判別する(S916)。
S916において、サブCPU102が、S916の判定条件を満たさないと判別したとき(S916がNO判定の場合)、サブCPU102は、ハズレカウンタに「0」をセットする(S917)。そして、S917の処理後、サブCPU102は、後述のS922の処理を行う。
一方、S916において、サブCPU102が、S916の判定条件を満たすと判別したとき(S916がYES判定の場合)、サブCPU102は、ハズレカウンタの値に「1」を加算する(S918)。次いで、サブCPU102は、レース中_ハズレ時抽籤テーブル(図125参照)を参照し、加算後のハズレカウンタの値に基づいて、レース中_ハズレ時抽籤処理を行う(S919)。
次いで、サブCPU102は、レース中_ハズレ時抽籤処理の結果がレース勝利の非当籤である否かを判別する(S920)。S920において、サブCPU102が、レース中_ハズレ時抽籤処理の結果がレース勝利の非当籤であると判別したとき(S920がYES判定の場合)、サブCPU102は、後述のS922の処理を行う。
一方、S920において、サブCPU102が、レース中_ハズレ時抽籤処理の結果がレース勝利の非当籤でないと判別したとき(S920がNO判定の場合)、サブCPU102は、レース勝利フラグをオン状態にする(S921)。そして、S921の処理後、サブCPU102は、後述のS922の処理を行う。
S917或いはS921の処理後、又は、S920がYES判定の場合、サブCPU102は、図示しない押し順ナビ抽籤テーブルを参照し、「押し順ベル」に係る小役の押し順ナビ抽籤処理を行う(S922)。次いで、サブCPU102は、この押し順ナビ抽籤処理の抽籤結果を「押し順ナビ番号」にセットする(S923)。そして、S923の処理後、サブCPU102は、レース中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
上述した変形例1のパチスロでは、上記実施形態と同様の効果が得られるとともに、移行演出状態(レース演出の期間中)においても、「ハズレ」に対して遊技的価値を持たせることができ、移行演出遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、変形例1では、「ハズレ」が1回内部当籤した場合(ハズレカウンタの値が「1」の場合)、レース勝利の非当籤が必ず決定される例を説明したが、本発明はこれに限定されず、「ハズレ」の1回当籤時にも、レース勝利の当籤が所定の確率で得られる構成にしてもよい。
[変形例2]
変形例2では、変形例1と同様に、移行演出遊技(レース演出)において「ハズレ」が当籤した場合(1回又は連続当籤した場合)に、AT当籤という特典が得られる機能を備えたパチスロについて説明する。ただし、この例では、「ハズレ」当籤時に行うAT抽籤の抽籤形態を上記変形例1とは変える。
具体的には、この例では、ハズレカウンタの値に応じて、レース勝利の当籤/非当籤だけでなく、通常遊技のセット(周期)開始時に決定されたレース勝率MAP抽籤テーブル(図35参照)を用いたレース勝率の再抽籤も選択可能な構成にする。それゆえ、この例で用いるレース中_ハズレ時抽籤テーブルの構成は、上記変形例1のそれと異なる。
ここで、図127を参照して、変形例2におけるレース中_ハズレ時抽籤テーブルについて説明する。図127は、この例のレース中_ハズレ時抽籤テーブルの構成を示す図である。なお、この例においても、レース中_ハズレ時抽籤テーブルは、例えば、上記図126で説明した変形例1のレース中_遊技開始時処理中のレース中_ハズレ時抽籤処理(S919)で参照される。
この例のレース中_ハズレ時抽籤テーブルは、ハズレカウンタの値(「1」〜「3」)毎に、抽籤結果の種別(レース勝利の当籤/非当籤及びレース勝率の再抽籤)と、その抽籤値との対応関係を規定する。なお、この例においても、ハズレカウンタの値は、レース演出期間(10ゲーム)中における「ハズレ」の連続当籤回数を示す。
この例では、図127に示すように、ハズレカウンタの値が「1」である場合には、抽籤結果として、必ずレース勝利の非当籤が得られる。ハズレカウンタの値が「2」である場合には、抽籤結果として、必ずレース勝率の再抽籤が得られる。そして、ハズレカウンタの値が「3」である場合には、抽籤結果として、必ずレース勝利の当籤が得られる。
なお、この例では、レース中_遊技開始時処理(後述の図126参照)中のレース中_ハズレ時抽籤処理(S919)において、ハズレカウンタの値が「2」であり、再抽籤に当籤した場合には、サブCPU102は、S919の処理の中で、セット開始時に決定されたレース勝率MAP抽籤テーブルを参照し、設定値に基づいてレース勝率データの再抽籤を行う。
この例では、「ハズレ」当籤時に行うAT抽籤の抽籤形態が上記変形例1と異なること以外は、上記変形例1と同様に構成される。それゆえ、変形例2においても、上記変形例1と同様の効果が得られる。なお、変形例2では、「ハズレ」が1回内部当籤した場合(ハズレカウンタの値が「1」の場合)、レース勝利の非当籤が必ず決定される例を説明したが、本発明はこれに限定されず、「ハズレ」の1回当籤時にも、レース勝率の再抽籤の当籤及びレース勝利の当籤の少なくとも一方が所定の確率で得られる構成にしてもよい。
[変形例3]
上記変形例1及び2では、移行演出遊技(レース演出)において「ハズレ」が当籤した場合(1回又は連続当籤した場合)に、AT当籤という特典が得られる機能を備えたパチスロについて説明したが、本発明はこれに限定されない。移行演出遊技において、「ハズレ」が当籤した場合に、別の特典を付与するようにしてもよい。例えば、移行演出遊技において「ハズレ」が当籤した場合(1回又は連続当籤した場合)に、所定ゲーム数に渡って擬似BB遊技が高確率で当籤してストックされる「上乗せチャレンジ状態」の遊技がストックされるようにしてもよい。
この場合、移行演出遊技(レース演出)中にストックされた「上乗せチャレンジ状態」の遊技は、AT状態に移行後に特定の図柄組合せ(「黄BAR」−「黄BAR」−「黄BAR」)が有効ライン上に停止表示され、開始される。
この例の構成では、AT状態移行後の遊技を遊技者により有利な遊技にすることができ、AT状態とそれ以外の状態との間の遊技性(遊技の有利性)の差を大きくすることができる。それゆえ、この例では、AT状態とそれ以外の状態との間の遊技性にメリハリをつけることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
[変形例4]
上記実施形態のパチスロ1では、通常遊技又は擬似BB遊技において「ハズレ」が当籤した場合(1回又は連続当籤した場合)には、通常状態の遊技期間(滞在ゲーム数)の短縮(周期短縮)という特典が得られる構成にしたが、本発明はこれに限定されない。通常遊技又は擬似BB遊技において「ハズレ」が当籤した場合(1回又は連続当籤した場合)に、周期短縮抽籤を行わない構成にしてもよい。
この場合、この例で用いられる周期短縮抽籤テーブル及び擬似BB周期短縮抽籤テーブルの構成は、上記実施形態の周期短縮抽籤テーブル(図43及び図44参照)及び擬似BB周期短縮抽籤テーブル(図45参照)において、「ハズレ」に関する抽籤値を規定した欄が削除された構成となる。
この例のように、通常遊技又は擬似BB遊技において「ハズレ」が当籤した場合に特典を付与しない構成にすることにより、AT状態とそれ以外の状態との間の遊技性(遊技の有利性)の差を大きくすることができる。それゆえ、この例では、AT状態とそれ以外の状態との間の遊技性にメリハリをつけることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
[変形例5]
上記実施形態又は上記各種変形例のパチスロでは、複数種のサブ遊技状態において、「ハズレ」当籤時に所定の特典を付与する構成について説明したが、本発明はこれに限定されず、複数種のサブ遊技状態のうちの一つのサブ遊技状態においてのみ、「ハズレ」当籤時の特典付与機能を設けてもよい。
[変形例6]
上記実施形態では、2MBフラグ間状態(RT1遊技状態)又は3MBフラグ間状態(RT2遊技状態)において、クレジット内に貯留されたメダル枚数と、現在のメダル投入枚数との合計枚数が3枚未満である場合、遊技者がMAXベットボタン21を押下しても、その操作を無効扱いにする例(図62のMAXBET投入処理参照)を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、クレジット内に貯留されたメダル枚数と現在のメダル投入枚数との合計枚数が3枚未満である場合に、遊技者が特定操作(MAXベット操作以外)をしながらMAXベット操作を行うことにより、メダルの掛け枚数(ベット枚数)として1枚又は2枚を選択できる構成にしてもよい。
変形例6では、その一例として、フラグ間状態においてクレジット内に貯留されたメダル枚数と現在のメダル投入枚数との合計枚数が3枚未満である場合に、遊技者が所定のストップボタンを押下しながら(所定のストップボタンが押下された状態で)MAXベット操作を行うことにより、メダルの掛け枚数を1枚又は2枚に選択できる構成例を説明する。
具体的には、この例では、フラグ間状態においてクレジット内に貯留されたメダル枚数と現在のメダル投入枚数との合計枚数が3枚未満である場合に、遊技者が左ストップボタン19Lを押下しながらMAXベット操作を行うとメダルの掛け枚数が1枚に設定され、遊技者が中ストップボタン19Cを押下しながらMAXベット操作を行うとメダルの掛け枚数が2枚に設定される。なお、上述したメダルの掛け枚数の設定時において、ストップボタンが押下されている状態であるか否か、及び、押下されているストップボタンの種別は、主制御回路91の入力ポートに接続されたストップスイッチの現在の入力状況(入力ポートのオン/オフ情報)を参照して判別される。
この例では、MAXBET投入処理以外の処理内容は、上記実施形態と同様であるので、ここでは、MAXBET投入処理についてのみ説明し、その他の処理の説明を省略する。さらに、この例のパチスロの構成も、上記実施形態と同様であるので、パチスロの構成の説明も省略する。
(1)MAXBET投入処理
次に、図128を参照して、この例におけるMAXBET投入処理の内容を具体的に説明する。なお、この例のMAXBET投入処理もまた、上記実施形態と同様に、メダル受付・スタートチェック処理(図61参照)中のS46で行われる。
まず、メインCPU93は、MAXベット操作が行われたか否かを判別する(S931)。
S931において、メインCPU93が、MAXベット操作が行われていないと判別したとき(S931がNO判定の場合)、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。一方、S931において、メインCPU93が、MAXベット操作が行われたと判別したとき(S931がYES判定の場合)、メインCPU93は、「2MB」又は「3MB」が成立(当籤)しているか否かを判別する(S932)。
S932において、メインCPU93が、「2MB」又は「3MB」が成立(当籤)していないと判別したとき(S932がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS936の処理を行う。一方、S932において、メインCPU93が、「2MB」又は「3MB」が成立(当籤)していると判別したとき(S932がYES判定の場合)、メインCPU93は、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」以上であるか否かを判別する(S933)。
S933において、メインCPU93が、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」以上であると判別したとき(S933がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの掛け枚数に「3」をセットする(S934)。そして、S934の処理後、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。
一方、S933において、メインCPU93が、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が「3」以上でないと判別したとき(S933がNO判定の場合)、メインCPU93は、枚数指定投入処理を行う(S935)。この処理では、メインCPU93は、MAXベット操作時に押下されているストップボタンの種別に応じて、メダルの掛け枚数に1枚又は2枚をセットする。なお、枚数指定投入処理の詳細については、後述の図129を参照しながら後で説明する。そして、S935の処理後、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。
ここで再度、S932の処理に戻って、S932がNO判定の場合、メインCPU93は、クレジットされている所定枚数のメダルがセットされる(S936)。この際、1枚、2枚又は3枚の掛け枚数がセットされる。そして、S936の処理後、メインCPU93は、MAXBET投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図61参照)のS47に移す。
(2)枚数指定投入処理
次に、図129を参照して、この例のMAXBET投入処理のフローチャート(図128参照)中のS935で行う枚数指定投入処理について説明する。
まず、メインCPU93は、現在、1つのストップボタンのみが押下されているか否か(1つのストップボタンの入力ポートの状態のみがオンエッジ状態であるか否か)を判別する(S941)。この処理では、メインCPU93は、メインCPU93の制御による割込処理(図72参照)中の入力ポートチェック処理(S202)で検出されたストップボタンの入力ポートのオン/オフ情報に基づいて、S941の判定処理を行ってもよいし、S941の処理時に、メインCPU93が、主制御回路91の入力ポートの状況をチェックして、S941の判定処理を行ってもよい。
S941において、メインCPU93が、現在、1つのストップボタンのみが押下されていないと判別したとき(S941がNO判定の場合)、メインCPU93は、枚数指定投入処理を終了するとともに、この例のMAXBET投入処理(図128参照)も終了する。すなわち、この例では、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が3枚未満である場合において、MAXベット操作時にストップボタンが押下されていなければ、又は、複数のストップボタンが押下されていれば、そのMAXベット操作は無効になる。
一方、S941において、メインCPU93が、現在、1つのストップボタンのみが押下されていると判別したとき(S941がYES判定の場合)、メインCPU93は、押下されているストップボタンが左ストップボタン19Lであるか否か(左ストップボタン19Lの入力ポートの状態がオンエッジ状態であるか否か)を判別する(S942)。この処理では、メインCPU93は、メインCPU93の制御による割込処理(図72参照)中の入力ポートチェック処理(S202)で検出されたストップボタンの入力ポートのオン/オフ情報に基づいて、S942の判定処理を行ってもよいし、S942の処理時に、メインCPU93が、主制御回路91の入力ポートの状況をチェックして、S942の判定処理を行ってもよい。
S942において、メインCPU93が、押下されているストップボタンが左ストップボタン19Lであると判別したとき(S942がYES判定の場合)、メインCPU93は、クレジット枚数(貯留枚数)が「1」以上であるか否かを判別する(S943)。
S943において、メインCPU93が、クレジット枚数(貯留枚数)が「1」以上でないと判別したとき(S943がNO判定の場合)、メインCPU93は、枚数指定投入処理を終了するとともに、この例のMAXBET投入処理(図128参照)も終了する。すなわち、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が3枚未満である場合において、左ストップボタン19Lを押下しながらMAXベット操作を行っても、クレジット枚数(貯留枚数)が0枚であれば、そのMAXベット操作は無効になる。
一方、S943において、メインCPU93が、クレジット枚数(貯留枚数)が「1」以上であると判別したとき(S943がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの掛け枚数に「1」をセットする(S944)。そして、S944の処理後、メインCPU93は、枚数指定投入処理を終了するとともに、この例のMAXBET投入処理(図128参照)も終了する。
ここで再度、S942の処理に戻って、S942において、メインCPU93が、押下されているストップボタンが左ストップボタン19Lでないと判別したとき(S942がNO判定の場合)、メインCPU93は、現在、押下されているストップボタンが中ストップボタン19Cであるか否か(中ストップボタン19Cの入力ポートの状態がオンエッジ状態であるか否か)を判別する(S945)。この処理においてもまた、上述したS942の処理と同様に、メインCPU93は、メインCPU93の制御による割込処理(図72参照)中の入力ポートチェック処理(S202)で検出されたストップボタンの入力ポートのオン/オフ情報に基づいて、S945の判定処理を行ってもよいし、S945の処理時に、メインCPU93が、主制御回路91の入力ポートの状況をチェックして、S945の判定処理を行ってもよい。
S945において、メインCPU93が、押下されているストップボタンが中ストップボタン19Cでないと判別したとき(S945がNO判定の場合)、メインCPU93は、枚数指定投入処理を終了するとともに、この例のMAXBET投入処理(図128参照)も終了する。すなわち、この例では、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が3枚未満である場合において、右ストップボタン19Rを押下しながらMAXベット操作を行っても、そのMAXベット操作は無効になる。
一方、S945において、メインCPU93が、押下されているストップボタンが中ストップボタン19Cであると判別したとき(S945がYES判定の場合)、メインCPU93は、クレジット枚数(貯留枚数)が「2」以上であるか否かを判別する(S946)。
S946において、メインCPU93が、クレジット枚数(貯留枚数)が「2」以上でないと判別したとき(S946がNO判定の場合)、メインCPU93は、枚数指定投入処理を終了するとともに、この例のMAXBET投入処理(図128参照)も終了する。すなわち、現在のメダルの投入枚数とクレジット枚数(貯留枚数)との合計が3枚未満である場合において、中ストップボタン19Cを押下しながらMAXベット操作を行っても、クレジット枚数(貯留枚数)が1枚未満であれば、そのMAXベット操作は無効になる。
一方、S946において、メインCPU93が、クレジット枚数(貯留枚数)が「2」以上であると判別したとき(S946がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの掛け枚数に「2」をセットする(S947)。そして、S947の処理後、メインCPU93は、枚数指定投入処理を終了するとともに、この例のMAXBET投入処理(図128参照)も終了する。
上述のように、この例のパチスロでは、2MBフラグ間状態又は3MBフラグ間状態の遊技において、現在のメダルのクレジット枚数と投入枚数との合計が3枚未満である場合には、遊技者によりMAXベット操作が行われても、その際に所定のストップボタンが押下されていなければ、そのMAXベット操作は無効となる。それゆえ、この例においても上記実施形態と同様に、2MBフラグ間状態において、MAXベット操作による2枚掛けの遊技が開始され難くなり、持ち越し中のボーナス「2MB」の入賞をより確実に回避することができる。すなわち、この例において、上記実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、上述したこの例のMAXベット操作時におけるメダルの掛け枚数の設定手法を採用した場合、MAXベット操作のみではセットされない掛け枚数であっても、掛け枚数に対応したストップボタンを押下しながらMAXベット操作を行うことにより、遊技者が任意に且つ容易にメダルの掛け枚数を選択することができる。
また、この例のMAXベット操作時におけるメダルの掛け枚数の設定手法では、掛け枚数に対応したストップボタンを押下しながらの操作となるが、最終的には、MAXベット操作により、遊技者が希望する掛け枚数のメダルが遊技に投入されることになるので、遊技の流れを妨げない。さらに、MAXベット操作のみによりメダルの掛け枚数がセットされるような規制が設けられた遊技機において、遊技者が複数種の掛け枚数から所定の掛け枚数を任意に選択できる機能を設ける場合に、この例のMAXベット操作時におけるメダルの掛け枚数の設定技術を採用すれば、容易に且つ低コストでそのような仕様変更を実現することができる。
なお、変形例6では、1枚掛けに対応するストップボタンを左ストップボタン19Lとし、2枚掛けに対応するストップボタンを中ストップボタン19Cとする例を説明したが、本発明はこれに限定されない。セットするメダルの掛け枚数と、押下するストップボタンの種別との組合せは任意に設定することができる。
また、変形例6のMAXベット操作時におけるメダルの掛け枚数の設定技術は、MAXベット操作が2枚掛け専用で制御される遊技機に対しても適用可能である。この場合には、例えば、遊技者が右ストップボタン19Rを押下しながらMAXベット操作を行うと、メダルの掛け枚数が3枚に設定されるように制御される。
[変形例7]
上記実施形態のパチスロ1では、通常遊技及びAT遊技の各期間において、遊技者への特典付与に関する各種抽籤を行う。具体的には、通常遊技では、擬似BB抽籤、周期短縮抽籤、レース勝利期待度データUP抽籤処理等が行われ(図101及び図102参照)、AT遊技では、擬似BB抽籤、ATゲーム数の上乗せ抽籤、押し順ナビ抽籤等が行われる(図111参照)。
これらの抽籤における特典の当籤確率や、獲得可能な特典の量(付与される短縮ゲーム数や上乗せゲーム数)などは、通常遊技及びAT遊技の各期間においてそれぞれ一定である。しかしながら、本発明はこれに限定されず、通常遊技及びAT遊技の各期間において、これらの抽籤における特典の当籤確率や獲得可能な特典の量などを上昇(増大)させることが可能な機能(以下、「当籤率UP機能」という)、及び、その機能を遊技者が任意に選択可能にする機能を設けてもよい。
変形例7では、この当籤率UP機能及びその選択機能を上記実施形態のパチスロ1に設けた例を説明する。
なお、この例の当籤率UP機能では、該機能の作動開始後、所定ゲーム数の期間、特典に関する各種抽籤を実行しない期間(以下「無抽籤期間」という)を設ける。そして、その無抽籤期間が終了した後、特定ゲーム数の期間(以下「当籤率UP期間」という)、特典の当籤確率及び/又は獲得可能(当籤可能)な特典の量が増大する抽籤テーブルを参照して特典に関する各種抽籤を実行する。すなわち、この例では、当籤率UP機能の作動期間は、無抽籤期間と当籤率UP期間とで構成され、当籤率UP機能の作動期間は、無抽籤期間の所定ゲーム数と、当籤率UP期間の特定ゲーム数との和になる。
(1)当籤率UP機能の概要
まず、通常遊技中における当籤率UP機能の動作概要を説明する。この例では、通常遊技の遊技開始時に特定条件が成立している場合、当籤率UP機能を作動させる否かを遊技者が選択可能な選択演出が行われる。なお、この例では、選択演出は液晶表示装置11を用いて行われる。
そして、この選択演出において、遊技者が当籤率UP機能の作動を選択した場合には、当該ゲームから当籤率UP機能の作動が開始される。一方、この選択演出において、遊技者が当籤率UP機能の作動を選択しなかった場合には、当籤率UP機能が作動せず、当籤率UP機能非作動時の通常遊技動作が継続して実行される。
通常遊技中に遊技者が当籤率UP機能を選択した場合、まず、選択演出が実行されたゲームから所定ゲーム数の期間(無抽籤期間)、擬似BB抽籤、周期短縮抽籤、レース勝利期待度データUP抽籤等が行われない。次いで、無抽籤期間の終了後、特定ゲーム数の期間(当籤率UP期間)、擬似BB抽籤、周期短縮抽籤、レース勝利期待度データUP抽籤等の各抽籤は、遊技者が当籤率UP機能を選択しなかった場合に参照する抽籤テーブル(図40、図43及び図44参照、レース勝利期待度データUP抽籤の抽籤テーブルは不図示)に比べて、特典の当籤確率及び/又は獲得可能な特典の量(短縮ゲーム数)が増大(上昇)する抽籤テーブルを参照して実行される。
次に、AT遊技中における当籤率UP機能の動作概要を説明する。この例では、AT遊技の遊技開始時に所定条件が成立している場合、当籤率UP機能を作動させる否かを遊技者が選択可能な選択演出が行われる。そして、該選択演出において、遊技者が当籤率UP機能の作動を選択した場合には、当該ゲームから当籤率UP機能の作動が開始される。一方、該選択演出において、遊技者が当籤率UP機能の作動を選択しなかった場合には、当籤率UP機能が作動せず、当籤率UP機能非作動時のAT遊技動作が継続して実行される。
AT遊技中に遊技者が当籤率UP機能を選択した場合、まず、選択演出が実行されたゲームから所定ゲーム数の期間(無抽籤期間)、擬似BB抽籤、ATゲーム数の上乗せ抽籤、押し順ナビ抽籤等が行われない。次いで、無抽籤期間の終了後、特定ゲーム数の期間(当籤率UP期間)、擬似BB抽籤、ATゲーム数の上乗せ抽籤、押し順ナビ抽籤等の各抽籤は、遊技者が当籤率UP機能を選択しなかった場合に参照する抽籤テーブル(図41、図45及び図46参照、押し順ナビ抽籤の抽籤テーブルは不図示)に比べて、特典の当籤確率及び/又は獲得可能な特典の量(上乗せゲーム数)が増大する抽籤テーブルを参照して実行される。
なお、通常遊技及びAT遊技の各期間において、当籤率UP機能の作動回数は1回に限定してもよいし、当籤率UP機能を複数回、実行可能にしてもよい。また、後者の場合、当籤率UP機能の作動期間は、該機能の実行毎に変化させてもよいし、一定であってもよい。さらに、後者の場合、当籤率UP機能の実行回数に上限を設けてもよいし、設けなくてもよい。
また、この例では、無抽籤期間及び当籤率UP期間はそれぞれ、任意に設定することができ、両期間が互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。さらに、通常遊技中の当籤率UP機能の作動期間は、AT遊技中の当籤率UP機能の作動期間と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、この例では、通常遊技における当籤率UP機能の作動期間は、通常遊技期間内で終了するように設定され、AT遊技における当籤率UP機能の作動期間は、AT遊技期間内で終了するように設定される。
そして、通常遊技において、当籤率UP機能の選択演出が発生するタイミング(当籤率UP機能の作動開始可能な条件)は、通常遊技期間内で当籤率UP機能の作動が終了するタイミングであれば、任意に設定することができる。
例えば、通常遊技の当籤率UP機能において、無抽籤期間を10ゲームとし、当籤率UP期間を10ゲームとした場合(当籤率UP機能の作動期間が20ゲームである場合)には、例えば、当該周期における通常遊技の残りゲーム数が20ゲーム以上(周期カウンタの値が「19」以上)である状態で当籤率UP機能を作動させることができる。この場合、例えば、通常遊技の残りゲーム数が20ゲーム以上である状態であれば、毎ゲーム、当籤率UP機能の選択演出を発生可能にしてもよいし、通常遊技の残りゲーム数が20ゲーム以上である状態において、所定のゲーム数間隔で当籤率UP機能の選択演出を発生可能にしてもよい。
また、例えば、通常遊技の残りゲーム数が当籤率UP機能の作動期間以上の特定のゲーム数になったときにのみ当籤率UP機能の選択演出を発生させる構成にしてもよい。なお、この構成において、残りゲーム数が特定のゲーム数より多い状態において周期短縮抽籤に当籤し、その結果、残りゲーム数が特定のゲーム数とならずに特定のゲーム数未満となったときには、当籤率UP機能の作動を通常遊技期間内で終了させるために、当籤率UP機能の作動期間を短縮してもよいし、当籤率UP機能が作動しない構成にしてもよい。
前者の構成(当籤率UP機能の作動期間を短縮する構成)では、例えば、予め設定された当籤率UP機能の作動期間を20ゲームとし、通常遊技の残りゲーム数が20ゲームになったときに当籤率UP機能の選択演出が発生するように設定されている場合、残りゲーム数が30ゲームの状態で周期短縮抽籤により11ゲームの短縮ゲーム数に当籤し、残りゲーム数が19ゲームになったときには、当籤率UP機能の作動期間を19ゲームに短縮してもよい。この場合、無抽籤期間を9ゲームとし、当籤率UP期間を10ゲームとしてもよいし、無抽籤期間を10ゲームとし、当籤率UP期間を9ゲームとしてもよい。このような構成を採用した場合には、遊技の進行に対して臨機応変に当籤率UP機能を作動させることができる。
また、AT遊技において、当籤率UP機能の選択演出が発生するタイミング(当籤率UP機能の作動開始可能な条件)もまた、AT遊技期間内で当籤率UP機能の作動が終了するタイミングであれば、任意に設定することができる。
例えば、AT遊技の当籤率UP機能において、無抽籤期間を5ゲームとし、当籤率UP期間を5ゲームとした場合(当籤率UP機能の作動期間が10ゲームである場合)には、AT遊技の残りゲーム数が10ゲーム以上(残りATゲーム数の値が「9」以上)である状態で当籤率UP機能の選択演出を発生させることができる。この場合、例えば、AT遊技の残りゲーム数が10ゲーム以上である状態であれば、毎ゲーム、当籤率UP機能の選択演出を発生可能にしてもよいし、AT遊技の残りゲーム数が10ゲーム以上である状態において、所定のゲーム数間隔で当籤率UP機能の選択演出を発生可能にしてもよい。また、例えば、AT遊技の残りゲーム数が10ゲーム以上(当籤率UP機能の作動期間以上)の特定のゲーム数になったときにのみ当籤率UP機能の選択演出を発生させる構成にしてもよい。
上述のように、この例では、通常遊技における、当籤率UP機能の作動期間、及び、当籤率UP機能の選択演出が発生するタイミング(当籤率UP機能の作動開始可能な特定条件)は、該当籤率UP機能の作動期間が通常遊技及び移行演出遊技間をまたがないように、適宜設定される。また、AT遊技における、当籤率UP機能の作動期間、及び、当籤率UP機能の選択演出が発生するタイミング(当籤率UP機能の作動開始可能な所定条件)は、該当籤率UP機能の作動期間がAT遊技及び移行演出遊技間をまたがないように、適宜設定される。しかしながら、本発明はこれに限定されれない。通常遊技における当籤率UP機能の作動期間が、通常遊技及び移行演出遊技間をまたいでもよいし、AT遊技における当籤率UP機能の作動期間が、AT遊技及び移行演出遊技間をまたいでもよい。この場合には、当籤率UP機能の作動期間内において、例えば、遊技状態が移行した後の遊技(移行演出遊技)で、特典の当籤確率や獲得可能な特典の量などの増大(上昇)が引き続いて担保されるような各種抽籤テーブルを別途さらに用意し、当籤率UP機能が移行後の遊技状態においても継続して作用するようにする。
なお、通常遊技及びAT遊技の各期間において、当籤率UP機能の作動期間中に、擬似BB抽籤に当籤して擬似BB遊技が開始された場合には、擬似BB遊技期間の消化ゲーム数は、当籤率UP機能の作動期間の消化ゲーム数にカウントされない。また、当籤率UP機能の作動期間中に擬似BB遊技が実行された場合には、擬似BB遊技で行われる特典に関する各種抽籤は、特典の当籤確率及び/又は当籤可能な特典の量(短縮ゲーム数や上乗せゲーム数など)が増大する抽籤テーブルを参照して実行してもよい。
また、AT遊技の期間において、当籤率UP機能の作動期間中に、ATゲーム数の上乗せ抽籤に当籤した場合には、当籤ゲーム毎に、当籤した上乗せATゲーム数(抽籤結果)を残りATゲーム数に加算してもよいし、AT遊技の当籤率UP機能の終了時に、該機能の作動期間に獲得された上乗せATゲーム数の総和をまとめて残りATゲーム数に加算してもよい。
なお、前者の態様(当籤ゲーム毎に、当籤した上乗せATゲーム数を残りATゲーム数に加算する態様)を採用した場合には、作動中の当籤率UP機能が終了する前に再度、当籤率UP機能の選択演出の発生条件が成立する可能性がある。例えば、AT遊技における当籤率UP機能の作動期間を20ゲームとし、残りATゲーム数が20ゲームになったときに当籤率UP機能の選択演出が発生するように設定されている場合において、残りATゲーム数が9ゲームの状態(当籤率UP機能の作動期間中)で直上乗せ抽籤により15ゲームの上乗せATゲーム数に当籤し、当該ゲームにおいて当籤した上乗せATゲーム数を残りATゲーム数に加算すると、その時点で残りATゲーム数が24ゲームとなる。この場合には、現在作動中の当籤率UP機能が終了する前に、再度、残りATゲーム数が20ゲームとなり、当籤率UP機能の選択演出の発生条件が成立する可能性があるが、このような状況が発生した場合には、当籤率UP機能の選択演出を発生させないようにする。
上述した当籤率UP機能の動作制御は、副制御回路101により実行される。すなわち、この例では、副制御回路101は、所定の特典を付与するか否かの決定処理及び/又は付与する該所定の特典の量の決定処理を行う手段(特典付与決定手段)、並びに、特定の条件が成立した際に、所定の特典が付与される確率及び/又は付与可能な所定の特典の量を上昇させるか否かを遊技者により選択可能な演出を実行する手段(特典当籤率上昇選択手段)も兼ねる。
(2)各種抽籤テーブル
次に、この例において、当籤率UP機能の作動期間(当籤率UP期間)中に用いられる各種抽籤テーブルの一例を、図130〜図135を参照して説明する。
図130は、通常遊技の期間において当籤率UP機能作動中に用いられる擬似BB抽籤(一般中,当籤率UP機能選択時)テーブルの一例を示す図である。図131は、AT遊技の期間において当籤率UP機能作動中に用いられる擬似BB抽籤(AT中,当籤率UP機能選択時)テーブルの一例を示す図である。図132及び図133は、通常遊技の期間において当籤率UP機能作動中に用いられる周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)の一例を示す図である。図134は、AT遊技の期間において当籤率UP機能作動中に用いられる擬似BB周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)の一例を示す図である。また、図135は、AT遊技の期間において当籤率UP機能作動中に用いられる直上乗せ抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)の一例を示す図である。なお、ここでは、上記実施形態と同様に、当籤率UP機能作動中に用いられるレース勝利期待度データUP抽籤の抽籤テーブル及び押し順ナビ抽籤の抽籤テーブルの図示は省略する。
各抽籤テーブルの構成は、当籤率UP機能が作動していない場合に使用される抽籤テーブル、すなわち、上記実施形態で説明した対応する抽籤テーブル(図40、図41、図43〜図46参照)と同じであるので、各抽籤テーブルの構成の説明については省略する。しかしながら、当籤率UP機能作動中に用いられる各抽籤テーブルでは、抽籤値の設定が、当籤率UP機能が作動していない場合に用いられる抽籤テーブルのそれと異なる。具体的には、当籤率UP機能中に用いられる各抽籤テーブルでは、当籤率UP機能が作動していない場合に用いられる抽籤テーブルに比べて、抽籤テーブルに規定されている特典の当籤確率及び/又は獲得可能な特典の量が増大(上昇)するように、抽籤値が適宜設定されている。
例えば、当籤率UP機能の非作動時に用いる図40の擬似BB抽籤(一般中)テーブルと、当籤率UP機能の作動時に用いる図130の擬似BB抽籤(一般中,当籤率UP機能選択時)テーブルとを比較すると、図130の擬似BB抽籤(一般中,当籤率UP機能選択時)テーブルでは、「確定役」以外の抽籤対象となる内部当籤役において擬似BB遊技の当籤欄(「BB当籤」欄)に規定されている抽籤値が、図40の擬似BB抽籤(一般中)テーブルのそれに比べて大きくなり、擬似BB遊技の当籤確率が高くなる。また、例えば、当籤率UP機能の非作動時に用いる図41の擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルと、当籤率UP機能の作動時に用いる図131の擬似BB抽籤(AT中,当籤率UP機能選択時)テーブルとを比較すると、図131の擬似BB抽籤(AT中,当籤率UP機能選択時)テーブルでは、「確定役」以外の抽籤対象となる内部当籤役において擬似BB遊技の当籤欄(「BB当籤」欄)に規定されている抽籤値が、図41の擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブルのそれに比べて大きくなり、擬似BB遊技の当籤確率が高くなる。
また、例えば、当籤率UP機能の非作動時に用いる図43及び図44の周期短縮抽籤テーブルと、当籤率UP機能の作動時に用いる図132及び図133の周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)とを比較すると、図132及び図133の周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)では、「ベル5連」及び「レア役3連」以外の抽籤対象となる内部当籤役において獲得可能な短縮ゲーム数が、図43及び図44の周期短縮抽籤テーブルのそれに比べて、より大きくなるように抽籤値が設定されている。また、図132及び図133の周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)では、内部当籤役が「ハズレ」、「ハズレ2連」、「ハズレ3連」、「リプ3連」又は「弱1発目」である場合に短縮ゲーム数に当籤する確率も、図43及び図44の周期短縮抽籤テーブルのそれに比べて、大きくなるように抽籤値が設定されている。
また、例えば、当籤率UP機能の非作動時に用いる図45の擬似BB周期短縮抽籤テーブルと、当籤率UP機能の作動時に用いる図134の擬似BB周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)とを比較すると、図134の擬似BB周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)では、「リーチ目リプ」及び「確定役」以外の抽籤対象となる内部当籤役において獲得可能な短縮ゲーム数が、図45の擬似BB周期短縮抽籤テーブルのそれに比べて、より大きくなるように抽籤値が設定されている。また、図134の擬似BB周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)では、内部当籤役が「通常リプ」、「押し順ベル」又は「3枚ベル」である場合に短縮ゲーム数に当籤する確率も、図45の擬似BB周期短縮抽籤テーブルのそれに比べて、大きくなるように抽籤値が設定されている。
さらに、例えば、当籤率UP機能の非作動時に用いる図46の直上乗せ抽籤テーブルと、当籤率UP機能の作動時に用いる図135の直上乗せ抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)とを比較すると、図135の直上乗せ縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)では、抽籤対象となる全ての内部当籤役において獲得可能な上乗せゲーム数が、図46の直上乗せ抽籤テーブルのそれに比べて、より大きくなるように抽籤値が設定されている。また、図135の直上乗せ抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)では、内部当籤役が「ハズレ」、「弱チェ」又は「スイカ」である場合に上乗せゲーム数に当籤する確率も、図46の直上乗せ抽籤テーブルのそれに比べて、大きくなるように抽籤値が設定されている。
(3)当籤率UP機能の各種関連処理
次に、上述した当籤率UP機能の実行に関連する各種処理の具体例を説明する。なお、この例における当籤率UP機能の実行処理は、副制御回路101により制御されるが、それ以外の処理は上記実施形態と同様にして実行される。それゆえ、ここでは、当籤率UP機能の実行に関連する各種処理(後述の一般中_遊技開始時処理、当籤率UP機能選択処理、一般中_当籤率UP機能選択時抽籤処理、AT中_遊技開始時処理及びAT中_当籤率UP機能選択時抽籤処理)についてのみ説明し、その他の各種処理の説明は省略する。
なお、以下に説明する当籤率UP機能の実行処理例では、通常遊技及びAT遊技における、当籤率UP機能の作動期間は、ともに20ゲームとし、無抽籤期間は10ゲームとし、当籤率UP期間は10ゲームとする。
また、通常遊技の期間において当籤率UP機能の選択演出が発生するタイミング(当籤率UP機能の作動開始可能な特定条件)は、通常遊技の残りゲーム数が40ゲーム(周期カウンタの値が「39」)となった場合とする。一方、AT遊技の期間において当籤率UP機能の選択演出が発生するタイミング(当籤率UP機能の作動開始可能な所定条件)は、AT遊技の残りゲーム数が20ゲーム(残りATゲーム数の値が「19」)となった場合とする。この場合、当籤率UP機能の作動期間は、通常遊技及び移行演出遊技間、又は、AT遊技及び移行演出遊技間をまたがない。
さらに、AT遊技の期間において当籤率UP機能の作動期間中に、ATゲーム数の上乗せ抽籤に当籤した場合には、当籤ゲーム毎に、当籤した上乗せATゲーム数(抽籤結果)を残りATゲーム数に加算するものとする。また、当籤率UP機能の作動期間中に擬似BB遊技に当籤し、擬似BB遊技が割込処理として実行された場合には、該擬似BB遊技で消化されたゲーム数は、当籤率UP機能の作動期間の消化ゲーム数にカウントされないものとする。なお、上述した当籤率UP機能の各種作動条件は、この例に限定されない。
(3−1)一般中_遊技開始時処理
まず、図136及び図137を参照して、この例における一般中_遊技開始時処理について説明する。なお、この例の一般中_遊技開始時処理もまた、上記実施形態と同様に、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS345で行われる。
この例の一般中_遊技開始時処理が開始されると、まず、サブCPU102は、図136に示すフローチャート中のS1001〜S1018の処理を行う。なお、この例の一般中_遊技開始時処理におけるS1001〜S1018の処理は、図101及び図102に示す上記実施形態の一般中_遊技開始時処理のフローチャート中のS551〜S568の処理と同様にして行われる。それゆえ、ここでは、S1001からS1018までの処理の説明を省略する。
S1004或いはS1018の処理後、又は、S1005或いはS1014がNO判定の場合、サブCPU102は、当籤率UP機能の選択演出の発生条件(当籤率UP機能の作動開始可能な条件)が成立したか否か(この例では、周期カウンタの値が「39」であるか否か)を判別する(S1019)。すなわち、この判別処理では、サブCPU201は、現ゲームが当籤率UP機能の選択演出を実行するゲームであるか否かを判別する。
S1019において、サブCPU102が、当籤率UP機能の選択演出の発生条件が成立していないと判別したとき(S1019がNO判定の場合)、すなわち、現ゲームが当籤率UP機能の選択演出を実行するゲームでない場合、サブCPU102は、後述のS1021の処理を行う。
一方、S1019において、サブCPU102が、当籤率UP機能の選択演出の発生条件が成立していると判別したとき(S1019がYES判定の場合)、すなわち、現ゲームが当籤率UP機能の選択演出を実行するゲームである場合、サブCPU102は、当籤率UP機能選択処理を行う(S1020)。この処理では、当籤率UP機能の選択演出が実行され、遊技者が当籤率UP機能の作動の有無を決定することができる。なお、当籤率UP機能選択処理の詳細については、後述の図138を参照しながら後で説明する。
S1020の処理後又はS1019がNO判定の場合、サブCPU102は、当籤率UPフラグがオン状態であるか否かを判別する(S1021)。なお、当籤率UPフラグは、現ゲームが当籤率UP機能の作動期間内のゲームであるか否かを示すフラグであり、当籤率UP機能の選択演出において、遊技者が当籤率UP機能を選択した際にオン状態になる(「1」がセットされる)。そして、当籤率UP機能の作動終了時に当籤率UPフラグはオフ状態になる(「0」がセットされる)。なお、当籤率UPフラグは、サブRAM103に格納される。
S1021において、サブCPU102が、当籤率UPフラグがオン状態であると判別したとき(S1021がYES判定の場合)、すなわち、現ゲームで実行された当籤率UP機能の選択演出において遊技者が当籤率UP機能の作動を選択した場合又は現ゲームが当籤率UP機能の作動期間内の途中のゲームである場合、サブCPU102は、一般中_当籤率UP機能選択時抽籤処理を行う(S1022)。この処理では、主に、当籤率UP機能の作動期間における各種特典の抽籤処理が行われる。なお、一般中_当籤率UP機能選択時抽籤処理の詳細については、後述の図139を参照しながら後で説明する。そして、S1022の処理後、サブCPU102は、この例の一般中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
一方、S1021において、サブCPU102が、当籤率UPフラグがオン状態でないと判別したとき(S1021がNO判定の場合)、すなわち、現ゲームで実行された当籤率UP機能の選択演出において遊技者が当籤率UP機能の作動を選択しなかった場合又は現ゲームが当籤率UP機能の非作動期間内のゲームである場合、サブCPU102は、図137に示すフローチャート中のS1023〜S1031の処理を行う。なお、この例の一般中_遊技開始時処理におけるS1023〜S1031の処理は、図101及び図102に示す上記実施形態の一般中_遊技開始時処理のフローチャート中のS569〜S577の処理と同様にして行われる。それゆえ、ここでは、S1023からS1031までの処理の説明を省略する。
なお、この例のS1023で行われる擬似BB抽籤処理(図103参照)では、サブCPU102は、当籤率UP機能非作動時の擬似BB抽籤(一般中)テーブル(図40参照)を参照して、擬似BB抽籤処理を行う。また、この例のS1024で行われる周期短縮関連処理では、サブCPU102は、当籤率UP機能非作動時の周期短縮抽籤テーブル(図43及び図44参照)を参照して、周期短縮抽籤を行う。
そして、S1028或いはS1031の処理後、又は、S1029がNO判定の場合、サブCPU102は、この例の一般中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
(3−2)当籤率UP機能選択処理
次に、図138を参照して、この例の一般中_遊技開始時処理のフローチャート(図136及び図137参照)中のS1020で行う当籤率UP機能選択処理について説明する。
まず、サブCPU102は、液晶表示装置11を制御して液晶画面に当籤率UP機能を選択可能な演出画像(当籤率UP機能選択画面)を表示する(S1041)。この処理により、当籤率UP機能の選択演出が開始され、当籤率UP機能選択画面において、遊技者が当籤率UP機能の作動の選択/非選択を決定することができる。
なお、当籤率UP機能の選択演出で液晶画面に表示された当籤率UP機能選択画面中には、例えば、当籤率UP機能の「選択」、「未選択」の選択肢画像が表示される。そして、遊技者がフロントドア2bに設けられた各種操作ボタンを操作して、当籤率UP機能の「選択」及び「未選択」の一方を選択することにより、当籤率UP機能の作動の有無が選択される。
ただし、当籤率UP機能の選択演出の構成は、この例に限定されず、遊技者が、当籤率UP機能の作動の有無を選択できる構成であれば、任意の構成を適用することができる。例えば、当籤率UP機能の選択演出において、液晶画面に当籤率UP機能選択画面が表示されてから、所定時間経過するまでに、遊技者による選択操作が行われなかった場合には、当籤率UP機能の「選択」及び「未選択」の一方が自動的に選択される構成にしてもよい。また、例えば、液晶画面に当籤率UP機能選択画面が表示されてから遊技者により選択操作が行われるまで、遊技の進行が待機状態となるような構成にしてもよい。
次いで、サブCPU102は、当籤率UP機能選択画面において遊技者が当籤率UP機能の作動を選択したか否かを判別する(S1042)。
S1042において、サブCPU102が、遊技者が当籤率UP機能の作動を選択していないと判別したとき(S1042がNO判定の場合)、サブCPU102は、当籤率UP機能選択処理を終了し、処理を一般中_遊技開始時処理(図136及び図137参照)のS1021に移す。
一方、S1042において、サブCPU102が、遊技者が当籤率UP機能の作動を選択したと判別したとき(S1042がYES判定の場合)、サブCPU102は、当籤率UPフラグをオン状態にする(S1043)。
次いで、サブCPU102は、当籤率UP期間カウンタに「20」(当籤率UP機能の作動期間のゲーム数)をセットする(S1044)。なお、当籤率UP期間カウンタは、当籤率UP機能の作動残りゲーム数を計数するためのカウンタであり、サブRAM103に格納される。当籤率UP機能の作動期間において、当籤率UP期間カウンタの値は、毎ゲーム、「1」減算される。そして、S1044の処理後、サブCPU102は、当籤率UP機能選択処理を終了し、処理を一般中_遊技開始時処理(図136及び図137参照)のS1021に移す。
(3−3)一般中_当籤率UP機能選択時抽籤処理
次に、図139を参照して、この例の一般中_遊技開始時処理のフローチャート(図136及び図137参照)中のS1022で行う一般中_当籤率UP機能選択時抽籤処理について説明する。
まず、サブCPU102は、当籤率UP期間カウンタの値が「1」〜「10」の値であるか否か(当籤率UP期間であるか否か)を判別する(S1051)。
S1051において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「1」〜「10」の値でないと判別したとき(S1051がNO判定の場合)、すなわち、現ゲームが無抽籤期間内のゲームである場合、サブCPU102は、後述のS1061の処理を行う。この場合、後述のS1052〜S1060の処理が行われないので、特典に関する各種抽籤処理(擬似BB抽籤処理、周期短縮抽籤処理、レース勝率期待度データUP抽籤処理等)は行われない。
一方、S1051において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「1」〜「10」の値であると判別したとき(S1051がYES判定の場合)、すなわち、現ゲームが当籤率UP期間内のゲームである場合、サブCPU102は、擬似BB抽籤処理を行う(S1052)。なお、擬似BB抽籤処理は、上記実施形態で説明した擬似BB抽籤処理(図103参照)と同様にして行われる。ただし、この際に行われる擬似BB抽籤処理では、サブCPU102は、当籤率UP機能作動時の擬似BB抽籤(一般中,当籤率UP機能選択時)テーブル(図130参照)を参照して、擬似BB抽籤処理を行う。それゆえ、S1052の擬似BB抽籤処理における、擬似BB遊技(特典)の当籤確率は、当籤率UP機能非作動時のそれに比べて高くなる。
また、当籤率UP機能の作動期間中に擬似BB抽籤に当籤し(一般中BBの遊技に当籤し)、割込み処理として、擬似BB遊技が実行された場合、該擬似BB遊技で行われる各種特典の抽籤処理(擬似BB周期短縮抽籤、押し順ナビ抽籤及びレース当籤後勝率UP抽籤:図104参照)では、それぞれ、当籤率UP機能作動時の抽籤テーブルが参照される。
次いで、サブCPU102は、周期短縮関連処理を行う(S1053)。この処理では、サブCPU102は、当籤率UP機能作動時の周期短縮抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)(図132及び図133参照)を参照し、「当籤役履歴」のデータに基づいて、周期短縮抽籤を行う。それゆえ、S1053の周期短縮抽籤処理における、短縮ゲーム(特典)の当籤確率及び/又は獲得可能な短縮ゲーム数は、当籤率UP機能非作動時のそれに比べて増大する。
次いで、サブCPU102は、周期カウンタの値が「10」以上であり、かつ、「レース発生フラグ」がオフ状態であるか否かを判別する(S1054)。
S1054において、サブCPU102が、S1054の判定条件を満たさないと判別したとき(S1054がNO判定の場合)、サブCPU102は、「お宿ポイント」に、S1053で決定された周期短縮抽籤の抽籤結果に対応する短縮ゲーム数を加算する(S1055)。
S1055の処理後、サブCPU102は、当籤率UP機能作動時のレース勝利期待度抽籤テーブル(不図示)を参照して、レース勝利期待度データアップ抽籤を行う(S1056)。それゆえ、S1056のレース勝利期待度データアップ抽籤における、レース勝利期待度データアップ(特典)の当籤確率及び/又は獲得可能なレース勝利期待度データの上昇度は、当籤率UP機能非作動時のそれに比べて増大する。
次いで、サブCPU102は、レース勝利期待度データアップ抽籤の抽籤結果をレース勝率データにセットする(S1057)。次いで、サブCPU102は、後述のS1061の処理を行う。
ここで、再度、S1054の処理に戻って、S1054において、サブCPU102が、S1054の判定条件を満たすと判別したとき(S1054がYES判定の場合)、サブCPU102は、周期カウンタの値からS1053で決定された周期短縮抽籤の抽籤結果(短縮ゲーム数)を減算し、その演算結果を周期カウンタの値にセットする。そして、サブCPU102は、減算後の周期カウンタの値が「10」未満であるか否かを判別する(S1058)。
S1058において、サブCPU102が、減算後の周期カウンタの値が「10」未満でないと判別したとき(S1058がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS1061の処理を行う。
一方、S1058において、サブCPU102が、減算後の周期カウンタの値が「10」未満であると判別したとき(S1058がYES判定の場合)、サブCPU102は、演算(減算)結果に対応する余剰分の短縮ゲーム数を「お宿ポイント」に加算する(S1059)。次いで、サブCPU102は、周期カウンタの値に「10」をセットする(S1060)。そして、S1060の処理後、サブCPU102は、後述のS1061の処理を行う。
S1057或いはS1060の処理後、又は、S1051或いはS1058がNO判定の場合、サブCPU102は、当籤率UP期間カウンタの値を「1」減算する(S1061)。次いで、サブCPU102は、当籤率UP期間カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S1062)。
S1062において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S1062がNO判定の場合)、サブCPU102は、一般中_当籤率UP機能選択時抽籤処理を終了するとともに、一般中_遊技開始時処理(図136及び図137参照)も終了する。
一方、S1062において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「0」であると判別したとき(S1062がYES判定の場合)、サブCPU102は、当籤率UPフラグをオフ状態にする(S1063)。この処理により、通常遊技の期間における当籤率UP機能の作動が終了する。そして、S1063の処理後、サブCPU102は、一般中_当籤率UP機能選択時抽籤処理を終了するとともに、一般中_遊技開始時処理(図136及び図137参照)も終了する。
(3−4)AT中_遊技開始時処理
次に、図140を参照して、この例におけるAT中_遊技開始時処理について説明する。なお、この例のAT中_遊技開始時処理もまた、上記実施形態と同様に、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図84参照)中のS353で行われる。
この例のAT中_遊技開始時処理が開始されると、まず、サブCPU102は、図140に示すフローチャート中のS1071〜S1077の処理を行う。なお、この例のAT中_遊技開始時処理におけるS1071〜S1077の処理は、図111に示す上記実施形態のAT中_遊技開始時処理のフローチャート中のS711〜S717の処理と同様にして行われる。それゆえ、ここでは、S1071からS1077までの処理の説明を省略する。
S1077の処理後又はS1073がNO判定の場合、サブCPU102は、当籤率UP機能の選択演出の発生条件(この例では、残りATゲーム数の値が「19」であるか否か)が成立し、且つ、当籤率UPフラグがオフ状態であるか否かを判別する(S1078)。
このS1078の判別処理では、サブCPU201は、現ゲームが当籤率UP機能の選択演出を実行するゲームであるか否かを判別するが、上述のように、ATゲーム数の上乗せ抽籤(直上乗せ抽籤)において当籤した上乗せATゲーム数を当籤ゲーム毎に残りATゲーム数に加算する態様では、現在作動中の当籤率UP機能が終了する前に、再度、残りATゲーム数の値が「19」となる(当籤率UP機能の選択演出の発生条件が成立する)場合がある。この例では、この場合も考慮して、当籤率UP機能の選択演出の発生条件だけでなく、当籤率UPフラグのオン/オフ状態も判別パラメータとして加える。現在作動中の当籤率UP機能が終了する前に、再度、残りATゲーム数の値が「19」となっても、この場合には、当籤率UPフラグがオン状態であるので、S1078の判定結果はNO判定となり、当籤率UP機能の選択演出が実行されない。
S1078において、サブCPU102が、S1078の判定条件を満たさないと判別したとき(S1078がNO判定の場合)、すなわち、現ゲームが当籤率UP機能の選択演出を実行するゲームでない場合、サブCPU102は、後述のS1080の処理を行う。
一方、S1078において、サブCPU102が、S1078の判定条件を満たすと判別したとき(S1078がYES判定の場合)、すなわち、現ゲームが当籤率UP機能の選択演出を実行するゲームである場合、サブCPU102は、図138で説明した当籤率UP機能選択処理を行う(S1079)。この処理では、当籤率UP機能の選択演出が実行され、遊技者が当籤率UP機能の作動の選択/非選択を決定することができる。
S1079の処理後又はS1078がNO判定の場合、サブCPU102は、当籤率UPフラグがオン状態であるか否かを判別する(S1080)。
S1080において、サブCPU102が、当籤率UPフラグがオン状態であると判別したとき(S1080がYES判定の場合)、すなわち、現ゲームで実行された当籤率UP機能の選択演出において遊技者が当籤率UP機能の作動を選択した場合又は現ゲームが当籤率UP機能の作動期間内の途中のゲームである場合、サブCPU102は、AT中_当籤率UP機能選択時抽籤処理を行う(S1081)。この処理では、主に、当籤率UP機能の作動期間における各種特典の抽籤処理が行われる。なお、AT中_当籤率UP機能選択時抽籤処理の詳細については、後述の図141を参照しながら後で説明する。そして、S1081の処理後、サブCPU102は、この例のAT中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
一方、S1080において、サブCPU102が、当籤率UPフラグがオン状態でないと判別したとき(S1080がNO判定の場合)、すなわち、現ゲームで実行された当籤率UP機能の選択演出において遊技者が当籤率UP機能の作動を選択しなかった場合又は現ゲームが当籤率UP機能の非作動期間内のゲームである場合、サブCPU102は、図140に示すフローチャート中のS1082〜S1086の処理を行う。なお、この例のAT中_遊技開始時処理におけるS1082〜S1086の処理は、図111に示す上記実施形態のAT中_遊技開始時処理のフローチャート中のS718〜S722の処理と同様にして行われる。それゆえ、ここでは、S1082からS1086までの処理の説明を省略する。
なお、この例のS1082で行われる擬似BB抽籤処理(図103参照)では、サブCPU102は、当籤率UP機能非作動時の擬似BB抽籤(AT中・AT準備中・レース中)テーブル(図41参照)を参照して、擬似BB抽籤処理を行う。また、この例のS1083で行われる直上乗せ抽籤処理では、サブCPU102は、当籤率UP機能非作動時の直上乗せ抽籤テーブル(図46参照)を参照して、AT上乗せゲーム数の抽籤を行う。さらに、この例のS1085で行われる押し順ナビ抽籤処理では、サブCPU102は、当籤率UP機能非作動時の押し順ナビ抽籤テーブル(不図示)を参照して、押し順ナビ抽籤を行う。
そして、S1086の処理後、サブCPU102は、この例のAT中_遊技開始時処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図84参照)のS356に移す。
(3−5)AT中_当籤率UP機能選択時抽籤処理
次に、図141を参照して、この例のAT中_遊技開始時処理のフローチャート(図140参照)中のS1081で行うAT中_当籤率UP機能選択時抽籤処理について説明する。
まず、サブCPU102は、当籤率UP期間カウンタの値が「1」〜「10」の値であるか否か(当籤率UP期間であるか否か)を判別する(S1091)。
S1091において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「1」〜「10」の値でないと判別したとき(S1091がNO判定の場合)、すなわち、現ゲームが無抽籤期間内のゲームである場合、サブCPU102は、後述のS1097の処理を行う。この場合、後述のS1092〜S1096の処理が行われないので、特典に関する各種抽籤処理(擬似BB抽籤処理、直上乗せ抽籤処理及び押し順ナビ抽籤処理)は行われない。
一方、S1091において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「1」〜「10」の値であると判別したとき(S1091がYES判定の場合)、すなわち、現ゲームが当籤率UP期間内のゲームである場合、サブCPU102は、擬似BB抽籤処理を行う(S1092)。なお、擬似BB抽籤処理は、上記実施形態で説明した擬似BB抽籤処理(図103参照)と同様にして行われる。ただし、この際に行われる擬似BB抽籤処理では、サブCPU102は、当籤率UP機能作動時の擬似BB抽籤(AT中,当籤率UP機能選択時)テーブル(図131参照)を参照して、擬似BB抽籤処理を行う。それゆえ、S1092の擬似BB抽籤処理における、擬似BB遊技(特典)の当籤確率は、当籤率UP機能非作動時のそれに比べて高くなる。
また、当籤率UP機能の作動期間中に擬似BB抽籤に当籤し(AT中BBの遊技に当籤し)、割込み処理として、擬似BB遊技が実行された場合、該擬似BB遊技で行われる各種特典の抽籤処理(直上乗せ抽籤及び押し順ナビ抽籤:図112参照)では、それぞれ、当籤率UP機能作動時の抽籤テーブルが参照される。
次いで、サブCPU102は、直上乗せ抽籤処理を行う(S1093)。この処理では、サブCPU102は、当籤率UP機能作動時の直上乗せ抽籤テーブル(当籤率UP機能選択時)(図135参照)を参照し、ATゲーム数の上乗せ抽籤処理を行う。それゆえ、S1093の直上乗せ抽籤処理における、上乗せゲーム(特典)の当籤確率及び/又は獲得可能な上乗せゲーム数は、当籤率UP機能非作動時のそれに比べて増大する。次いで、サブCPU102は、直上乗せ抽籤処理の抽籤結果の値(上乗せATゲーム数)を残りATゲーム数に加算する(S1094)。
次いで、サブCPU102は、図示しない当籤率UP機能作動時の押し順ナビ抽籤テーブルを参照し、「押し順ベル」に係る小役の押し順ナビ抽籤処理を行う(S1095)。次いで、サブCPU102は、この押し順ナビ抽籤処理の抽籤結果を「押し順ナビ番号」にセットする(S1096)。そして、S1096の処理後、サブCPU102は、後述のS1097の処理を行う。
S1096の処理後又はS1091がNO判定の場合、サブCPU102は、当籤率UP期間カウンタの値を「1」減算する(S1097)。次いで、サブCPU102は、当籤率UP期間カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S1098)。
S1098において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S1098がNO判定の場合)、サブCPU102は、AT中_当籤率UP機能選択時抽籤処理を終了するとともに、AT中_遊技開始時処理(図140参照)も終了する。
一方、S1098において、サブCPU102が、当籤率UP期間カウンタの値が「0」であると判別したとき(S1098がYES判定の場合)、サブCPU102は、当籤率UPフラグをオフ状態にする(S1099)。この処理により、AT遊技の期間における当籤率UP機能の作動が終了する。そして、S1099の処理後、サブCPU102は、AT中_当籤率UP機能選択時抽籤処理を終了するとともに、AT中_遊技開始時処理(図140参照)も終了する。
この例では、上述のようにして当籤率UP機能に関する各種処理が行われ、この機能により例えば、次のような効果が得られる。
従来、特典付与に係る抽籤が遊技者に優遇される高確率状態が設けられた遊技機が知られているが、このような遊技機では、高確率状態に移行するための抽籤(所謂、モード抽籤)を行って、遊技状態を高確率状態に移行させている。それゆえ、長期間、遊技状態が高確率状態に移行しない場合がある。この場合には、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまう可能性がある。
しかしながら、変形例7で説明した当籤率UP機能を備えたパチスロでは、通常遊技やAT遊技において、特定の条件(抽籤結果以外の条件)が成立した際に、特典に関する抽籤の当籤確率及び/又は獲得可能な特典の量が増大する当籤率UP機能を作動させるか否か(高確率状態に移行させるか否か)を遊技者の意思により選択することができる。それゆえ、この例のパチスロでは、遊技者の当籤率UP機能に対する興趣を向上させることができ、従来、発生し得る上記課題を解消することができる。
また、この例の当籤率UP機能の作動中には、特典の無抽籤期間(特典の非当籤期間)が設けられているので、当籤率UP機能の選択に対する遊技者のチャレンジ精神を煽ることができる。さらに、当籤率UP機能の作動期間に特典の無抽籤期間を設けることにより、該期間における「レア役」の入賞に対して遊技者が一喜一憂することができる(例えば、特典の無抽籤期間に「レア役」が入賞した場合には、得られるはずだった特典の獲得を逃すことになるので、遊技者はがっかりする)。それゆえ、この例では、当籤率UP機能に対する遊技者の興趣をより一層高めることができる。
なお、上記変形例7では、移行演出遊技の開始時にAT抽籤が行われるような遊技性を有するパチスロ1に、上述した当籤率UP機能を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、通常遊技においてAT抽籤を行うような遊技性を有するパチスロに対しても、上述した変形例7の当籤率UP機能を適用することができる。この場合、通常遊技において当籤率UP機能の作動が開始されると、所定ゲーム数の期間(無抽籤期間)、AT抽籤を含む各種特典に関する抽籤が行われないが、無抽籤期間終了後、特定ゲーム数の期間(当籤率UP期間)に渡って、AT抽籤を含む各種特典に関する抽籤において、その各種特典の当籤確率や獲得可能な特典の量を増大(上昇)させることができる。
また、上記変形例7では、当籤率UP機能の無抽籤期間(特典の非当籤期間)において、全ての特典の抽籤を行わない例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、通常遊技において当籤率UP機能が作動した場合には、擬似BB抽籤、周期短縮抽籤及びレース勝利期待度データUP抽籤の中の1つ又は2つの抽籤を行わないようにしてもよい。また、例えば、AT遊技において当籤率UP機能が作動した場合には、擬似BB抽籤、ATゲーム数の上乗せ抽籤及び押し順ナビ抽籤の中の1つ又は2つの抽籤を行わないようにしてもよい。
また、上記変形例7では、当籤率UP機能の無抽籤期間(特典の非当籤期間)において、特典の抽籤を行わない例を説明したが、本発明はこれに限定されず、無抽籤期間において抽籤処理を行うが、例えば、抽籤に用いる抽籤テーブルの抽籤値(係数)を0として、必ず、特典が非当籤となるような抽籤処理を行う構成にしてもよい。また、当籤率UP機能の無抽籤期間において、内部当籤役が一部の内部当籤役である場合にのみ特典の抽籤を行わないようにしてもよい(言い換えると、当籤率UP機能の無抽籤期間において、内部当籤役が一部の内部当籤役(例えば確定役など)である場合には特典の抽籤を行うようにしてもよい)。さらに、上記変形例7では、当籤率UP機能の無抽籤期間における特典の当籤確率及び/又は獲得可能な特典の量が0である場合を説明したが、本発明はこれに限定されず、当籤率UP機能の無抽籤期間において、当籤率UP機能を選択しなかった場合に比べて、特典の当籤確率及び/又は獲得可能な特典の量が小さくなる(低下する)ような抽籤処理が行われてもよい。
また、上記変形例7では、当籤率UP機能の選択演出の発生条件(当籤率UP機能の作動開始条件)を、残りゲーム数により規定する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、消化ゲーム数、遊技の実行時間、「ハズレ」の当籤回数、抽籤、所定の内部当籤役の当籤、及び、これらの組合せなどに基づいて当籤率UP機能の選択演出の発生条件(当籤率UP機能の作動開始条件)を規定する構成にしてもよい。
さらに、上述した変形例7の当籤率UP機能は、AT機能とRT機能とが同時に発生し得るART機能を備えたパチスロにも適用可能である。
[その他の各種変形例]
上記実施形態及び各種変形例では、AT遊技は、特定ゲーム数(AT開始ゲーム数+上乗せATゲーム数)の遊技が消化されると終了する例、すなわち、AT遊技の終了条件を消化ゲーム数で管理する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、AT遊技状態において、メイン小役(例えば「押し順ベル」(CTベル)に関する小役)が内部当籤した際に行われるストップボタンの押し順ナビの回数が所定回数に達した場合に、AT遊技を終了するような構成にしてもよい。すなわち、AT遊技の終了条件をナビ回数で管理する構成にしてもよい。また、例えば、AT遊技状態において、メダルの純増枚数(差枚数=払出枚数―掛け枚数)の総数が所定枚数に達した場合に、AT遊技を終了するような構成にしてもよい。すなわち、AT遊技の終了条件をメダルの差枚数で管理する構成にしてもよい。
さらに、上記実施形態及び各種変形例では、例えば、遊技の進行に関連する抽籤処理(例えば内部抽籤処理等)及び制御処理が主制御回路で行われ、演出制御に関連する抽籤処理(例えばAT抽籤処理等)及び制御処理が副制御回路で行われる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態及び各種変形例において副制御回路で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、主制御回路で行われてもよい。また、例えば、上記実施形態及び各種変形例において主制御回路で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、副制御回路で行われてもよい。
上述のように、従来、AT等の特典付与に関する抽籤が優遇される高確率状態が設けられた遊技機が知られている。このような遊技機では、高確率状態への移行抽籤(所謂、モード抽籤)に当籤した場合に遊技状態が高確率状態に移行するが、この技術分野では、高確率状態への移行を遊技者の意志により選択可能な技術の開発が求められている。
本発明は、上記要望を応えるためになされたものであり、本発明の目的は、特典付与に関する抽籤が優遇される高確率状態への移行を、遊技者が任意に決定することが可能な遊技機を提供することである。
そして、上記構成の本発明の遊技機によれば、特典付与に関する抽籤が優遇される高確率状態への移行を、遊技者が任意に決定することが可能になる。