JP6159397B2 - 薬学的活性化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、薬学的活性化合物に関する。より具体的には、本発明は、オーロラキナーゼ酵素活性の阻害剤である化合物に関する。本発明の化合物は、FMS様チロシンキナーゼ3(FLT3)活性の阻害剤でもある。本発明は、これらの化合物の調製のためのプロセス、これらを含む医薬組成物、ならびにがん等の増殖性障害、ならびにオーロラキナーゼおよび/またはFLT3活性が関係している他の疾患または状態の治療におけるこれらの使用にも関する。
がん等の増殖性疾患は、無制御かつ無調節な細胞増殖によって特徴付けられる。正確には、細胞を無制御かつ無調節な方法で増殖させるものは、ここ数十年にわたって、集中的な研究の焦点とされてきた。
オーロラキナーゼは、A、B、およびCと称する3種のセリン−トレオニンキナーゼのファミリーであり、有糸分裂の異なる段階において重要かつ個別の役割を演じる1〜3。有糸分裂の初期段階では、オーロラAは、中心体の成熟および有糸分裂紡錘体の形成を調節するXklp2(TPX2)を標的化(targeting)するタンパク質を備えた複合体を形成する4,5。オーロラBは、内部動原体タンパク質(INCENP)、サバイビンおよびボレアリンを備えた複合体を形成し、これにより、染色体凝縮、染色体アラインメント、有糸分裂チェックポイントおよび細胞質分裂を調節する6〜9。オーロラAおよびオーロラBの過剰発現は、乳がん、結腸直腸がん、卵巣がん、神経膠腫、甲状腺癌、および精上皮腫を含む多種多様なヒト悪性腫瘍において報告されている10〜16。有糸分裂中におけるオーロラCの機能は、理解が進んでいない。しかし、精巣におけるオーロラCの高度な発現は報告されている17,18
近年、オーロラキナーゼの小分子標的化は、新規のがん化学療法剤の発見のための一般的な戦略となっており、1(VX−680(MK−0457))21、2(AZD1152)22、3(PHA−739358)23、24、および4(AMG900)25を含む、数多くの構造的に多様なオーロラ活性の阻害剤が報告されている18〜20(以下を参照)。
しかし、オーロラキナーゼ活性を阻害することができるさらなる治療剤を同定する必要性がいまだに存在する。
国際特許公開の国際公開第2007/072017号および国際公開第2009/001021号は共に、オーロラキナーゼ活性の阻害剤として機能する、一連のイミダゾ[4,5−b]ピリジン誘導体を開示しており、したがって、これらはがんの治療にとって潜在的に有用な治療剤である。国際公開第2009/001021号に開示されている1つの特定の化合物を以下に示す。
この特定の化合物(CCT137690として公知である)は、標的会合(target engagement)と一致するバイオマーカーのモジュレーションを同時に伴いつつインビボでSW620ヒト結腸癌異種移植片の増殖を阻害する、有効かつ経口投与可能なオーロラキナーゼの阻害剤である26。しかし、この化合物の前臨床開発は、そのhERGに対する安全マージンが狭いこと43(IC50=3.0μM)26およびそのヒト肝ミクロソーム安定性が低いこと(30分のインキュベーション後に86%が代謝される、未公開データ)により、制限されていた。
したがって、本発明の目的は、前臨床および臨床評価に適切な、経口投与可能なオーロラキナーゼ酵素活性の阻害剤を提供することである。
したがって、本発明の目的は、許容されるヒトミクロソーム安定性、シトクロームP450活性の低減された阻害、ある化合物の場合にhERGに対するより広範な治療指数を保有する、経口投与可能なオーロラキナーゼ酵素活性の阻害剤を提供することである。
FLT3は、クラスIII受容体チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーに属する膜貫通(trans−membrane)キナーゼである。FLT3リガンド(FL)のその受容体への結合は、二量体化、自己リン酸化、そしてその後の下流シグナル伝達経路の活性化へとつながる37。高レベルのFLT3発現は急性骨髄性白血病(AML)芽球において見出されており、突然変異の2つの大きなクラス、すなわち、遺伝子内縦列重複(ITD)およびチロシンキナーゼドメイン(TKD)点突然変異がAML患者において同定されている37,38。遺伝子内縦列重複は、AML患者のうちの20〜25%において検出され、チロシンキナーゼドメイン点突然変異は、AML患者のうちの5〜10%において検出されている37,38。いくつかのFLT3の小分子阻害剤は、臨床試験において評価されている38,39
したがって、オーロラキナーゼとFLT3の両方を阻害する二重の機能を有する化合物に対するさらなる必要性が存在する。このような化合物は、オーロラおよび/またはFLT3が関係している疾患および/または状態、例えばAML等の治療にとって有用となるであろう。
したがって、本発明のさらなる目的は、この二重の活性を保有する化合物を提供することである。
一態様では、本発明は、本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を提供する。
別の態様では、本発明は、本明細書で定義されている通りの本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物と、1つまたは複数の薬学的に許容される添加剤とを含む医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、療法において使用するための、本明細書で定義されている通りの本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または本明細書で定義されている通りの医薬組成物に関する。
別の態様では、本発明は、オーロラキナーゼおよび/またはFLT3活性が関係している疾患または状態の治療において使用するための、本明細書で定義されている通りの本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または本明細書で定義されている通りの医薬組成物に関する。
別の態様では、本発明は、オーロラキナーゼおよび/またはFLT3活性が関係している疾患または状態の治療において使用するための薬剤の製造における、本明細書で定義されている通りの本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物の使用に関する。
別の態様では、本発明は、オーロラキナーゼおよび/またはFLT3活性が関係している疾患または状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または本明細書で定義されている通りの医薬組成物を投与するステップを含む方法に関する。
別の態様では、本発明は、がん等の増殖性障害の治療において使用するための、化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または本明細書で定義されている通りの医薬組成物を提供する。特定の実施形態では、がんはヒトがんである。
別の態様では、本発明は、がん等の増殖性障害の治療において使用するための薬剤の製造における、化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物の使用を提供する。特定の実施形態では、がんはヒトがんである。
別の態様では、本発明は、がん等の増殖性障害を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または本明細書で定義されている通りの医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。特定の実施形態では、がんはヒトがんである。
別の態様では、本発明は、オーロラキナーゼおよび/またはFLT3阻害効果の生成において使用するための、化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または本明細書で定義されている通りの医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、オーロラキナーゼおよび/またはFLT3阻害効果の生成において使用するための薬剤の製造における、化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物の使用を提供する。
別の態様では、本発明は、インビトロでのオーロラキナーゼおよび/またはFLT3の阻害効果を生成する方法であって、有効量の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を投与するステップを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、インビボでのオーロラキナーゼおよび/またはFLT3の阻害効果を生成する方法であって、有効量の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を投与するステップを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、インビトロまたはインビボでの細胞増殖を阻害する方法であって、細胞を、有効量の本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物と接触させるステップを含む方法を提供する。
本発明は、本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を合成する方法をさらに提供する。
別の態様では、本発明は、本明細書で定義されている通りの合成の方法によって取得可能な、またはそれによって取得される、またはそれによって直接的に取得された、化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を提供する。
別の態様では、本発明は、本明細書で提示されている合成法のいずれか1つにおいて使用するのに適切な、本明細書で定義されている通りの新規の中間体を提供する。
本発明の任意の1つの特定の態様の好ましい、適切な、および任意選択の特色は、任意の他の態様の好ましい、適切な、および任意選択の特色でもある。
[定義]
別段の記載がない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される下記の用語は、以下で提示する下記の意味を有する。
ここでいう「治療すること」または「治療」は、状態の確立された症状の予防および軽減を含むことを理解されたい。したがって、状況、障害または状態の「治療すること」または「治療」は、(1)状況、障害または状態に罹患しているかもしれないまたはかかりやすいが、状況、障害または状態の臨床または亜臨床症状を未だ経験しても見せてもいないヒトにおいて発症している状況、障害または状態の臨床症状の出現を予防するまたは遅延させること、(2)状況、障害または状態を阻害すること、すなわち、疾患またはその再発の(維持治療の事例において)、または少なくとも1つのその臨床もしくは亜臨床症状の発症を阻止する、低減させるまたは遅延させること、あるいは(3)疾患を緩和するまたは和らげること、すなわち、状況、障害もしくは状態または少なくとも1つのその臨床もしくは亜臨床症状の退行を引き起こすことを含む。
「治療有効量」は、ある疾患を治療するために哺乳動物に投与される場合、該疾患のそのような治療を達成するのに十分な化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重症度、ならびに治療される哺乳動物の年齢、体重等に応じて変動することになる。
語句「本発明の化合物」は、本明細書で一般的かつ具体的の両方で開示されている化合物を意味する。
[本発明の化合物]
先に述べた通り、国際特許公開の国際公開第2007/072017号は、オーロラキナーゼ活性の阻害剤として機能する、一連のイミダゾ[4,5−b]ピリジン誘導体を開示している。国際公開第2007/072017号に開示されている2つの具体的な化合物は、6−ブロモ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−(4−(ピリジン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン(実施例56)および6−ブロモ−7−(4−(ピリジン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン(実施例57)である。これらの化合物の構造を以下に示す。
第1の態様では、本発明は、以下に示される式Iの化合物:
[式中、
は、BrまたはClであり、
は、以下に示される式IIまたは式III:
(式中、Rは、水素またはメチルである)から選択される]
または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を提供する。
上記R基の定義において、記号
は、R基の、式Iの化合物中に存在する−CH−部分への結合点(point attachment)を表す。
本発明の化合物は、国際公開第2007/072017号の実施例56および実施例57の化合物と比較して、シトクロームP450活性の阻害の低減を実証する。本発明のある特定の化合物は、国際公開第2007/072017号の実施例56および実施例57の化合物と比較して、hERGに対するより広範な治療指数も保有する。
本発明の特定の化合物は、例えば、式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩を含み、ここで、別段の記載がない限り、RおよびRのそれぞれは、上記に定義された、または以後の項(1)から(5)のいずれかで定義されている意味のいずれかを有する。
(1)Rは、Brである。
(2)Rは、Clである。
(3)Rは、式IIのものである。
(4)Rは、本明細書で定義されている通りの式IIIのものである。
(5)Rは、本明細書で定義されている通りの式IIIのものであり、Rは、水素である。
(6)Rは、本明細書で定義されている通りの式IIIのものであり、Rは、メチルである。
適切には、Rは、クロロである。
適切には、Rは、式II(すなわち、パラ−クロロフェニル)のものである。したがって、本発明の特定の群の化合物において、化合物は、以下に示す構造式Ia:
[式中、Rは、上記で定義された通りである]、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を有する。
本発明のさらなる群の化合物において、Rは、式IIIのものである。すなわち、化合物は、以下に示す構造式Ib:
[式中、RおよびRは、いずれも上記で定義された通りである]、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を有する。
本発明の特定の化合物は、下記:
6−クロロ−7−(4−(4−クロロベンジル)ピペラジン−1−イル)−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1,2,4−オキサジアゾール;
3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール
のいずれか1つ、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を含む。
本発明の化合物の適切な薬学的に許容される塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、無機酸または有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、クエン酸またはマレイン酸との例えば酸付加塩である。
本発明は、1つまたは複数の同位体置換を含む本明細書で定義されている通りの本発明の化合物も包含する。例えば、Hは、H、H(D)およびH(T)を含む任意の同位体形態であってよく、Cは、12C、13Cおよび14Cを含む任意の同位体形態であってよく、他も同様である。
本発明のある特定の化合物は、溶媒和および非溶媒和形態、例えば水和形態等で存在し得ることも理解されたい。本発明は、オーロラキナーゼおよび/またはFLT3阻害活性を保有するすべてのそのような溶媒和形態を包含することを理解されたい。
本発明のある特定の化合物は多型性(polymorphism)を示し得ること、ならびに本発明はオーロラキナーゼおよび/またはFLT3阻害活性を保有するすべてのそのような形態を包含することも理解されたい。
本発明の化合物は、若干数の異なる互変異性形態で存在し得、ここでいう本発明の化合物は、すべてのそのような形態を含む。誤解を避けるために、化合物が数種の互変異性形態の1つで存在し得、1つのみが具体的に記述されているまたは示されている場合であっても、その他すべてが本発明の化合物に内包される。本発明の化合物の互変異性形態の例は、上記式Iに示される形態の化合物ならびに以下に示す式(IV)および(V)
[式中、RおよびRは、上記で定義された通りである]の互変異性体を含む。
アミン官能基を含有する本発明の化合物は、N−オキシドも形成し得る。本明細書で用いられるアミン官能基を含有する式Iの化合物は、N−オキシドも含む。化合物が数種のアミン官能基を含有する場合、1個または1個を超える窒素原子を酸化させてN−オキシドを形成することができる。N−オキシドの特定の例は、窒素含有複素環の窒素原子のN−オキシドである。N−オキシドは、過酸化水素または過酸(例えば、ペルオキシカルボン酸)等の酸化剤による対応するアミンの処理によって形成することができ、例えば、Advanced Organic Chemistry、Jerry March著、第4版、Wiley Interscience、頁を参照されたい。より詳細には、N−オキシドは、アミン化合物をm−クロロ過安息香酸(MCPBA)と、例えばジクロロメタン等の不活性溶媒中で反応させる、L.W.Deady(Syn.Comm.1977、7、509〜514)の手順によって作製され得る。
本発明の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解されて本発明の化合物を放出するプロドラッグの形態で投与され得る。プロドラッグは、本発明の化合物の物理的特性および/または薬物動態特性を変更するために使用され得る。プロドラッグは、本発明の化合物が、特性修飾(property−modifying)基を結合させることができる適切な基または置換基を含有する場合に形成され得る。プロドラッグの例は、本発明の化合物中のアミノ基において形成され得るインビボでの開裂可能なアミド誘導体を含む。
したがって、本発明は、有機合成によって利用可能になる場合およびそのプロドラッグの開裂によってヒトまたは動物の体内で利用可能になる場合、上記で定義された通りの式Iの化合物を含む。したがって、本発明は、有機合成手段によって生成される式Iの化合物、また、ヒトまたは動物の体内で前駆体化合物の代謝によって生成されるような化合物も含み、すなわち、式Iの化合物は、合成的に生成された化合物または代謝的に生成された化合物であってよい。
式Iの化合物の適切な薬学的に許容されるプロドラッグは、望ましくない薬理学的活性がなく、かつ必要以上の毒性がなく、ヒトまたは動物の体への投与に適切であるとする合理的な医学的判断に基づくものである。
例えば下記の文書において、種々の形態のプロドラッグが記述されている。
a)Methods in Enzymology、第42巻、309〜396頁、K.Widderら編(Academic Press、1985)、
b)Design of Pro−drugs、H.Bundgaard編(Elsevier、1985)、
c)A Textbook of Drug Design and Development、Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard編、第5章「Design and Application of Pro−drugs」、H.Bundgaard著、113〜191頁(1991)、
d)H.Bundgaard、Advanced Drug Delivery Reviews、8、1〜38(1992)、
e)H.Bundgaardら、Journal of Pharmaceutical Sciences、77、285(1988)、
f)N.Kakeyaら、Chem.Pharm.Bull.、32、692(1984)、
g)T.HiguchiおよびV.Stella、「Pro−Drugs as Novel Delivery Systems」、A.C.S.Symposium Series、第14巻、ならびに
h)E.Roche(編)、「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987。
式Iの化合物のインビボでの効果は、一部には、式Iの化合物の投与後、ヒトまたは動物の体内で形成される1つまたは複数の代謝産物によって発揮され得る。上記した通り、式Iの化合物のインビボでの効果は、前駆体化合物(プロドラッグ)の代謝によっても発揮され得る。
式Iの化合物は、例えば、可溶性部分(例えば、PEGポリマー)、それらが固体支持体と結合することを可能にする部分(例えば、ビオチン含有部分等)、および標的化リガンド(抗体または抗体断片等)等の他の基と(任意の適切な位置で)共有結合していてもよいことも理解されるものとする。
[合成]
以下で記述する合成法の説明において、および出発材料を調製するために使用される参照合成法において、溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験の持続時間およびワークアップ手順を含むすべての提案される反応条件は、当業者によって選択され得ることを理解されたい。
分子の種々の部分上に存在する官能基は、利用される試薬および反応条件に適合しなくてはならないことが、有機合成の当業者には理解される。
必要な出発材料は、有機化学の標準的な手順によって取得することができる。そのような出発材料の調製を、下記の代表的なプロセスの変形と併せておよび添付の実施例内に記述する。代替として、必要な出発材料は、有機化学者の通常の技量内である、例証されているものと類似する手順によって取得可能である。
以下で定義するプロセスにおける本発明の化合物の合成の間、またはある特定の出発材料の合成の間、それらの望まれない反応を防止するために、ある特定の置換基を保護することが望ましい場合があることが理解されよう。熟練した化学者であれば、そのような保護が必要とされること、およびそのような保護基をどのようにして導入し、後に除去することができるかを理解するであろう。
保護基の例については、該主題についての多くの一般的なテキストの1つ、例えば、Theodora Green著(発行元:John Wiley&Sons)の「Protective Groups in Organic Synthesis」を参照されたい。保護基は、文献に記述されている、または問題の保護基の除去に適しているとして熟練した化学者に公知である任意の好都合な方法によって除去することができ、そのような方法は、分子中の他の場所における基の異常(disturbance)を最小限にして、保護基の除去を達成するように選択される。
故に、反応物質が例えばアミノ、カルボキシまたはヒドロキシ等の基を含むのであれば、本明細書で述べられている反応のいくつかにおいて該基を保護することが望ましい場合がある。
例として、アミノまたはアルキルアミノ基に対して適切な保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチル等のアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルもしくはt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、例えばベンゾイルである。上記の保護基のための脱保護条件は、保護基の選択により必然的に変動する。故に、例えば、アルカノイルもしくはアルコキシカルボニル基等のアシル基またはアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えばリチウムまたは水酸化ナトリウム等の適切な塩基による加水分解によって除去され得る。代替として、tert−ブトキシカルボニル基等のアシル基は、例えば、塩酸、硫酸もしくはリン酸またはトリフルオロ酢酸のような適切な酸による処理によって除去され得、ベンジルオキシカルボニル基等のアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム炭素(palladium−on−carbon)等の触媒上での水素化によって、またはルイス酸、例えばBF.OEtによる処理によって除去され得る。第一級アミノ基に適切な代替的保護基は、例えば、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミンによる、またはヒドラジンによる処理によって除去され得るフタロイル基である。
本発明の化合物は、その全内容が参照により本明細書の一部となす、国際公開第2007/072017号および国際公開第2009/001021号に記載されている一般的な合成技術を使用することによって調製されてもよい。
特定の態様では、本発明は、式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を合成する方法であって、
a)式Aの化合物:
[式中、RおよびRは、それぞれ上記で提示されている意味のいずれか1つを有する]を、適切な還元剤の存在下で1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒドと反応させるステップと、
b)その後、場合により、かつ必要ならば、
i)存在する任意の保護基を除去するステップ、
ii)式Iの化合物を式Iの別の化合物に変換するステップ、および/または
iii)薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を形成するステップ
を含む方法を提供する。
適切には、式Aの化合物と1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒドとの間の反応は、適切な溶媒の存在下で起こる。任意の適切な溶媒または溶媒混合物をこの反応に使用してもよい。適切な溶媒の例は、DMSO、水、DMF、およびアルコール、例えばEtOHを含む。
適切には、反応は、水性Na 26等の適切な還元剤の存在下で進行する。
当業者であれば、この反応を容易にするために使用する適正な反応条件を選択することもできるであろう。
反応を、昇温で行ってもよく、例えば、(溶媒の性質に依存して)50〜190℃の範囲内の温度を使用してもよい。
当技術分野において周知の技術を使用して、得られた式Iの化合物を単離および精製することができる。
本明細書で定義されているプロセスは、特に式Iの化合物が2つ以上の異なる塩形態の混合物として形成される状況での、式Iの化合物を塩交換に供するステップをさらに含み得る。塩交換は、適切には、式Iの化合物を適切な固体支持体または樹脂上に固定すること、および化合物を適正な酸で溶離して、式Iの化合物の単塩を生み出すことを含む。
式Aの化合物は、当技術分野において公知のプロセスによって調製することができる。
式Aの中間体を介した式Iの化合物の調製のための適切な手順の例を、以下のスキーム1に示す。
2−アミノ−4,5−ジクロロ−3−ニトロピリジン(4,5−ジクロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン)および2−アミノ−5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロピリジン(5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン)、2−アミノ−3−ニトロピリジン誘導体Aの合成のための前駆体を、以前に記載した通りに26または2−アミノ−4−クロロ−3−ニトロピリジン(4−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン)のハロゲン化40によって調製した。
[医薬組成物]
本発明のさらなる態様によれば、上記で定義された通りの本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を、薬学的に許容される賦形剤または担体と会合して含む、医薬組成物が提供される。
本発明の組成物は、経口使用に(例えば錠剤、ロゼンジ剤、硬もしくは軟カプセル剤、水性もしくは油性懸濁剤、乳剤、分散性の散剤もしくは顆粒剤、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局所使用に(例えばクリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、または水性もしくは油性液剤もしくは懸濁剤として)、吸入による投与に(例えば微粉化散剤または液体エアゾール剤として)、注入による投与に(例えば微粉化散剤として)、または非経口投与に(例えば静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内もしくは筋肉内投薬用の滅菌水性もしくは油性液剤として、または経直腸投薬用の坐剤として)適切な形態であってよい。
本発明の組成物は、当技術分野において周知の、従来の医薬添加剤を使用する従来の手順によって取得することができる。故に、経口使用が意図されている組成物は、例えば、1つまたは複数の着色剤、甘味剤、香味剤および/または保存剤を含有し得る。
増殖性疾患の療法において使用するための本発明の化合物の有効量は、温血動物、特にヒトにおいて感染症の症状を症候的に緩和するため、感染症の進行を減速させるため、または感染症の症状を持つ患者において悪化するリスクを低減させるために十分な量である。
単一剤形を生成するために1つまたは複数の添加剤と組み合わせられる活性成分の量は、治療されるホストおよび特定の投与ルートに応じて必然的に変動することになる。例えば、ヒトへの経口投与が意図されている製剤は、全組成の約5〜約98重量パーセントまでで変動し得る適正かつ好都合な量の添加剤を配合した、例えば、0.5mgから0.5gまでの活性剤(より適切には、0.5から100mgまで、例えば1から30mgまで)を概して含有することになる。
式Iの化合物の治療的または予防的目的のための用量のサイズは、医学の周知の原理に従い、状態の性質および重症度、動物または患者の年齢および性別、ならびに投与ルートに従って自然に変動することになる。
治療的または予防的目的のために本発明の化合物を使用する際、化合物は、概して、分割用量で必要とされると仮定すると、例えば、体重1kgにつき0.1mgから30mgの範囲内の日用量が受けられるように投与されることになる。概して、非経口ルートが用いられる場合には、より低用量が投与されることになる。故に、例えば、静脈内または腹腔内投与では、例えば、体重1kgにつき0.1mgから30mgの範囲内の用量が概して使用されることになる。同様に、吸入による投与では、例えば、体重1kgにつき0.05mgから25mgの範囲内の用量が使用されることになる。特に錠剤形態での経口投与も適切となり得る。典型的には、単位剤形は、約0.5mgから0.5gの本発明の化合物を含有することになる。
[治療的使用および用途]
本発明の化合物は、オーロラキナーゼおよびFLT3活性の阻害剤である。
故に、別の態様では、本発明は、細胞においてオーロラキナーゼ活性および/またはFLT3を阻害する方法であって、前記細胞に、本明細書で定義されている通りの式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を投与するステップを含む方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、オーロラキナーゼ活性および/またはFLT3をインビトロまたはインビボで阻害する方法であって、細胞を、有効量の本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物と接触させるステップを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、そのような阻害を必要とするヒトまたは動物対象においてオーロラキナーゼ活性および/またはFLT3を阻害する方法であって、前記対象に、有効量の本明細書で定義されている通りの式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を投与するステップを含む方法を提供する。
オーロラキナーゼは、オーロラキナーゼA、BまたはCであってもよい。
一態様では、本発明は、療法において使用するための、式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または本明細書で定義されている通りの医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、オーロラキナーゼ活性(および/またはFLT3活性)に関連する疾患または状態の治療において使用するための、本明細書で定義されている通りの式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を提供する。
別の態様では、本発明は、オーロラキナーゼ活性(および/またはFLT3活性)に関連する疾患または状態の治療において使用するための薬剤の製造における、本明細書で定義されている通りの式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物の使用を提供する。
また、別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物対象において増殖性障害を治療する方法であって、前記対象に、治療上許容される量の本明細書で定義されている通りの式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を投与するステップを含む方法を提供する。
また、別の態様では、本発明は、増殖性障害の治療において使用するための、本明細書で定義されている通りの式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を提供する。
また、別の態様では、本発明は、増殖性障害の治療において使用するための薬剤の製造における、本明細書で定義されている通りの式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物の使用を提供する。
別の態様では、本発明は、がんの治療において使用するための、本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または医薬組成物を提供する。
また、別の態様では、本発明は、がんの治療において使用するための薬剤の製造における、本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物の使用を提供する。
また、別の態様では、本発明は、そのような治療を必要とする患者においてがんを治療する方法であって、前記患者に、治療有効量の本明細書で定義されている通りの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物、または医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
本発明の化合物は、例えば、結腸直腸がん、乳がん、肺がん、前立腺がん、膵臓がんもしくは膀胱および腎臓がんまたは白血病もしくはリンパ腫の治療に有用であり得る。
特に、本発明の化合物は、白血病の治療に有用である。白血病(細胞株および患者コホート)において、オーロラキナーゼの高い発現が実証されている30〜33。加えて、FLT3遺伝子の遺伝子内縦列重複(FLT3−ITD)は、恒常的なFLT3キナーゼ活性を結果として生じる34。AMLを有する成人の20〜35%および子供の15%においてFLT3−ITDが有意に生じ、両年齢群において予後不良をもたらしている35
したがって、特定の実施形態では、化合物は、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性リンパ球性白血病(CLL)および多発性骨髄腫等の白血病の治療に有用である。本発明の化合物は、神経芽細胞腫の治療に有用であることも想定されている。
本発明の化合物は、標準的な療法による治療に失敗した患者において特に有益であることが推測される。白血病(例えば、AML)を有する高齢患者(例えば、60歳を超える)はオーロラキナーゼ阻害について利益を得ると推測されるので、本発明の化合物はこのような患者の治療にも価値があるものと予測される。
本発明の化合物はまた、白血病(例えば、FLT3変異型AMLおよび小児AMLと新たに診断された)、および神経芽細胞腫を有する子供の治療に価値があると推測される。
[投与ルート]
本発明の化合物、または活性化合物を含む医薬組成物は、全身/末梢または局所的のいずれであるかにかかわらず(すなわち、所望の作用の部位に)、任意の好都合な投与ルートによって対象に投与され得る。
投与ルートは、経口(例えば、摂取による);口腔;舌下;経皮(例えば、パッチ剤、硬膏剤等によるものを含む);経粘膜(例えば、パッチ剤、硬膏剤等によるものを含む);鼻腔内(例えば、鼻腔用スプレーによるもの);眼内(例えば、点眼剤によるもの);経肺(例えば、エアゾール剤を介して、例えば、口または鼻を経由して使用する、例えば吸入または注入療法によるもの);経直腸(例えば、坐剤または浣腸剤によるもの);経膣(例えば、ペッサリーによるもの);非経口、例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、くも膜下腔内、髄腔内、嚢内、被膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下および胸骨内を含む注射によるもの;デポー剤または容器(reservoir)の、例えば皮下または筋肉内への移植によるものを含むがこれらに限定されない。
[併用療法]
本発明の化合物は、単剤療法として単独で投与されてもよく、1つまたは複数のさらなる治療剤と組み合わせて投与されてもよい。当然ながら、1つまたは複数のさらなる治療剤の選択は、治療される疾患または状態およびその重症度に応じて変動することになる。
がんなどの増殖障害を治療するために療法を組み合わせて使用することは、一般的である。したがって、上記で定義された抗増殖治療は、単独療法として適用されてもよく、または本発明の化合物に加えて、従来の手術または放射線療法または化学療法も伴い得る。そのような化学療法は、下記のカテゴリーの抗腫瘍剤の1つまたは複数を含み得る。
(i)アルキル化剤(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミド(temozolamide)およびニトロソウレア);代謝拮抗物質(例えばゲムシタビン、ならびに5−フルオロウラシルおよびテガフールのようなフロロピリミジン系、ラルチトレキセド、メトトレキサート等の抗葉酸剤、シトシンアラビノシド、およびヒドロキシウレア);抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン系);抗有糸分裂剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイド系、ならびにタキソールおよびタキソテールのようなタキソイド系、ならびにポロキナーゼ阻害剤);ならびにトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン系、アムサクリン、トポテカンならびにカンプトセシン)等の、内科的腫瘍学において使用される通りの他の抗増殖/抗新生物薬およびそれらの組合せ;
(ii)抗エストロゲン剤(antioestrogen)(例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびイドキシフェン)、抗アンドロゲン剤(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエキセメスタン)ならびにフィナステライド等の5α−レダクターゼの阻害剤等の、細胞増殖抑制剤;
(iii)抗浸潤剤[例えば、4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願の国際公開第01/94341号)、N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキサミドのようなc−Srcキナーゼファミリーの阻害剤(ダサチニブ、BMS−354825;J.Med.Chem.、2004、47、6658〜6661)およびボスチニブ(SKI−606)、ならびにマリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、ヘパラナーゼに対するウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体機能または抗体の阻害剤];
(iv)成長因子機能の阻害剤:例えば、そのような阻害剤は、成長因子抗体および成長因子受容体抗体(例えば抗erbB2抗体トラスツズマブ[Herceptin(商標)]、抗EGFR抗体パニツムマブ[Vectibix(登録商標)]、抗erbB1抗体セツキシマブ[エルビタックス(登録商標)、C225]およびSternら、Critical reviews in oncology/haematology、2005、第54巻、11〜29頁によって開示されている任意の成長因子または成長因子受容体抗体)を含み;そのような阻害剤は、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば上皮成長因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)−キナゾリン−4−アミン(CI 1033)等のEGFRファミリーのチロシンキナーゼ阻害剤、ラパチニブ等のerbB2チロシンキナーゼ阻害剤);肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤;インスリン成長因子ファミリーの阻害剤;イマチニブおよび/またはニロチニブ(AMN107)等の血小板由来の成長因子ファミリーの阻害剤;セリン/トレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY43−9006)、チピファルニブ(R115777)およびロナファルニブ(SCH66336)等のRas/Rafシグナリング阻害剤)、MEKおよび/またはAKTキナーゼを経由する細胞シグナリングの阻害剤、c−kit阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Plt3キナーゼ阻害剤、CSF−1Rキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様成長因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤(例えばAZD1152、PH739358、VX−680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX−528およびAX39459)ならびにCDK2および/またはCDK4阻害剤等のサイクリン依存性キナーゼ阻害剤も含む;
(v)血管内皮成長因子の効果を阻害するもの等の抗血管新生剤[例えば、抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ(Avastin(商標))、ならびに例えばバンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アクシチニブ(AG−013736)、パゾパニブ(GW786034)および4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;国際公開第00/47212号内の実施例240)等のVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、国際特許出願の国際公開第97/22596号、同第97/30035号、同第97/32856号および同第98/13354号で開示されているもの等の化合物、ならびに他の機構によって働く化合物(例えばリノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、およびアンギオスタチン)];
(vi)コンブレタスタチンA4、ならびに国際特許出願の国際公開第99/02166号、同第00/40529号、同第00/41669号、同第01/92224号、同第02/04434号および同第02/08213号で開示されている化合物等の血管損傷剤;
(vii)エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えばジボテンタン(ZD4054)またはアトラセンタン;
(viii)アンチセンス療法、例えばISIS2503、抗rasアンチセンス等の、上記に掲載されている標的を検出するもの;
(ix)例えば、異常(aberrant)なp53または異常なBRCA1もしくはBRCA2等の異常な遺伝子を置き換えるための腫瘍退縮アデノウイルスアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌のニトロレダクターゼ酵素を使用するもの等のGDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)アプローチ、および多剤耐性遺伝子療法等の化学療法または放射線療法に対する患者の耐容性を増大させるためのアプローチを組み合わせて、本発明の化合物を使用することを含む遺伝子療法アプローチ;ならびに
(x)例えば、インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子等のサイトカインのトランスフェクション等、患者の腫瘍細胞の免疫原性を増大させるためのex−vivoおよびインビボアプローチ、T細胞アネルギーを減少させるためのアプローチ、サイトカインをトランスフェクト(transfect)した樹枝状細胞等のトランスフェクトした免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインをトランスフェクトした腫瘍細胞株を使用するアプローチ、ならびに抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチを含む、免疫療法アプローチ。
そのような共同/併用治療は、治療の個々の成分の同時、順次または別個の投薬によって実現され得る。そのような併用生成物は、本発明の化合物を上記した投薬量範囲内で、および他の薬学的活性剤をその承認された投薬量範囲内で用いる。
本発明の特定の態様によれば、上記で定義された通りの本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物と、別の治療剤(例えば、抗腫瘍剤)とを含む、本明細書で定義されている通りのタンパク質キナーゼ活性が関係している疾患または状態(例えば、がん)の治療における使用に適切な組合せが提供される。
本発明のこの態様によれば、上記で定義された通りの本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物と、上記(i)〜(ix)に掲載されている抗腫瘍剤のいずれか1つとを含む、がん(例えば固形腫瘍を伴うがん)の治療において使用するのに適切な組合せが提供される。
本発明のさらなる態様では、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を、本明細書で上記(i)〜(ix)に掲載されているものから選択される抗腫瘍剤と組み合わせて提供される。
本明細書で、用語「組合せ」が使用される場合、これは、同時、別個または順次の投与を指すことを理解されたい。本発明の一態様では、「組合せ」は同時投与を指す。本発明の別の態様では、「組合せ」は別個投与を指す。本発明のさらなる態様では、「組合せ」は順次投与を指す。投与が順次または別個である場合、第二の成分の投与における遅延は、併用の有益な効果を喪失するようなものであってはならない。
本発明のさらなる態様によれば、本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはそれらの溶媒和物を、1つまたは複数のさらなる治療剤(例えば、本明細書で上記(i)〜(ix)に掲載されているものから選択される抗腫瘍剤)と組み合わせ、薬学的に許容される賦形剤または担体と会合して含む、医薬組成物が提供される。
本発明の化合物は、高齢患者(すなわち、60歳を超える患者)はオーロラキナーゼ阻害(患者のFLT3状態によらず)について大いに利益を得る可能性があるので、このような患者の治療に対し、既存の標準治療との併用療法の一部として、特に有用であると推測される。
本発明の化合物はまた、白血病(例えば、AML)または神経芽細胞腫を患う子供の治療に対し、既存の標準治療との併用療法の一部として、特に有用であると推測される。
無胸腺マウスにおけるMV4−11ヒト腫瘍異種移植片に対する、実施例1の化合物の有効性を示す。(A)は相対腫瘍体積±SEMを示し、(B)はマウス体重を示す。 (A)は、50および100mg/kgの投薬後における総血漿および腫瘍薬物濃度ならびに遊離血漿薬物濃度を示し、試料は最終投薬の2時間後に採取したものである。(B)実施例1の化合物は、MV4−11ヒト腫瘍異種移植片において、S10におけるヒストンH−3リン酸化、およびY694におけるSTAT5のリン酸化を阻害する(4日間の研究)。腫瘍試料は、最終投薬の2時間後に得た。総ヒストンH3、総Stat5およびGAPDHをローディングコントロールとして使用した。
[化合物の合成]
<実施例1〜3>
[一般的な材料および方法]
市販の出発材料、試薬および乾燥溶媒は、供給された状態のままで使用した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Merckシリカゲル60(0.025〜0.04mm)を使用して実施した。カラムクロマトグラフィーは、アイソルート(isolute)フラッシュシリカカラムを使用するフラッシュマスターパーソナルユニット、またはBiotageフラッシュシリカカートリッジを使用するBiotage SP1精製システムでも実施した。分取TLCは、AnaltechまたはMerckプレートで実施した。イオン交換クロマトグラフィーは、酸性アイソルートフラッシュSCX−IIカートリッジを使用して実施した。H NMRスペクトルは、Brukerアバンス500で記録した。試料は、重水素化溶媒中の溶液として調製し、適正な内部非重水素化溶媒ピークまたはテトラメチルシランを基準とした。化学シフトは、テトラメチルシランから低磁場のppm(δ)を記録した。LC/MS分析は、Waters Alliance 2795分離モジュールを備えたWaters LCTおよびESI源を備えたWaters/Micromass LCT飛行時間型質量分析計と連結されたWaters 2487二波長吸光度検出器で実施した。分析分離は、30℃で、MerckクロモリススピードRODカラム(RP−18e、50×4.6mm)で、2mL/分の流速を使用し、3.5分間の勾配溶離にて、254nmにおける検出、または、MerckピュロスファーSTARカラム(RP−18e、30×4mm)で、1.5mL/分の流速を使用し、3.5分間の勾配溶離にて、254nmにおける検出のいずれかで行った。移動相は、いずれも0.1%のギ酸を含有するメタノール(溶媒A)および水(溶媒B)の混合物であった。勾配溶離は、次の通りであった。すなわち、2.25分間にわたって1:9(A/B)から9:1(A/B)、0.75分間9:1(A/B)、次いで0.3分間にわたって1:9(A/B)への復帰、最後に0.2分間1:9(A/B)であった。
LC−HRMS分析は、Agilent 1200シリーズHPLC、およびデュアルマルチモードAPCI/ESI源を備えた6520四重極の飛行時間型質量分析計と連結されたダイオードアレイ検出器でも実施した。分析分離は、30℃で、MerckピュロスファーSTARカラム(RP−18e、30×4mm)で、1.5mL/分の流速を使用し、4分間の勾配溶離にて、254nmにおける検出で行った。移動相は、いずれも0.1%のギ酸を含有するメタノール(溶媒A)および水(溶媒B)の混合物であった。勾配溶離は、次の通りであった。すなわち、2.5分間にわたって1:9(A/B)から9:1(A/B)、1分間9:1(A/B)、次いで0.3分間にわたって1:9(A/B)への復帰、最後に0.2分間1:9(A/B)であった。下記の参照質量をHRMS分析に使用した:カフェイン[M+H]195.087652;(ヘキサキス(1H,1H,3H−テトラフルオロペントキシ)ホスファゼン[M+H]922.009798)およびヘキサキス(2,2−ジフルオロエトキシ)ホスファゼン[M+H]622.02896またはレセルピン[M+H]609.280657。
<実施例1 6−クロロ−7−(4−(4−クロロベンジル)ピペラジン−1−イル)−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジンの調製>
[4−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン40
氷浴中で冷却された2−アミノ−4−クロロピリジン(0.480g、3.75mmol)の入った100mLの丸底フラスコに、濃硫酸(5.4g)を添加した。反応混合物を5分間攪拌し、次いで硝酸(70%、0.36g)を滴下して添加した。反応混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで55℃に加熱し、この温度で1時間攪拌した。これを室温に冷却し、氷水で希釈した。10%NaOH水溶液を用いて、pHを慎重に約7.5に調整すると、黄色の沈殿物を形成した。これを濾過除去し、水で洗浄し、P上で真空乾燥させた。生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンで溶離)で精製して、溶離順に、4−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミンを黄色固体(0.210g、32%)として得た。1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) 6.87 (d, J = 5.2 Hz, 1H, ピリジンC-H), 7.21 (s, 2H, NH2), 8.11 (d, J = 5.2 Hz, 1H, ピリジンC-H)であった。
4−クロロ−5−ニトロピリジン−2−アミン(0.080g、12%)は、1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) 6.58 (s, 1H, ピリジンC-H) 7.58 (s, 2H, NH2), 8.79 (s, 1H, ピリジンC-H)である。
[4,5−ジクロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン]
4−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン(0.10g、0.58mmol)を乾燥アセトニトリル(20mL)に溶解した。次いで、攪拌した溶液にN−クロロスクシンイミド(0.094g、0.70mmol)を添加し、反応混合物を80℃で1時間加熱した。揮発性物質を真空除去し、残留物をシリカカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンで溶離)で精製して、標題化合物を淡褐色粉末(0.125g、85%)として提供した。1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) 7.35 (s, 2H, NH2), 8.36 (s, 1H, 6-H)であった。
[5−クロロ−4−(4−(4−クロロベンジル)ピペラジン−1−イル)−3−ニトロピリジン−2−アミン]
2−アミノ−4,5−ジクロロ−3−ニトロピリジン(0.152g、0.73mmol)およびイソプロパノール(22mL)の混合物に、1−(4−クロロベンジル)ピペラジン(0.165g、0.78mmol)を添加し、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.17mL、0.97mmol)を添加した。反応混合物を45℃で18時間加熱し、次いで室温に冷却し、イソプロパノール(5mL)で希釈した。沈殿物を濾過により収集し、イソプロパノールおよびジエチルエーテルで洗浄した。こうして、標題化合物を黄色固体(0.215g、77%)として得た。1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) 2.48 (br s, DMSOピークより不明確, 4H, ピペラジンC-H), 3.06 (br t, J = 4.3 Hz, 4H, ピペラジンC-H), 3.52 (s, 2H, NCH2C6H4Cl), 6.95 (s, 2H, NH2), 7.35 (d, J = 8.5 Hz, 2H)および7.38 (d, J = 8.5 Hz, 2H) (3,5-ArHおよび2,6-ArH), 8.06 (s, 1H, 6-H); LC - MS (ESI, m/z): Rt = 1.70分 - 382, 384, 386 [(M+H)+, Cl2同位体パターン]であった。
[6−クロロ−7−(4−(4−クロロベンジル)ピペラジン−1−イル)−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン]
5−クロロ−4−(4−(4−クロロベンジル)ピペラジン−1−イル)−3−ニトロピリジン−2−アミン(0.076g、0.20mmol)およびEtOH(4.0mL)の混合物に、1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(0.027g、0.22mmol)を添加し、続いて新たに調製したNa(1M;0.85mL、0.85mmol)の水溶液を添加した。反応混合物を80℃で24時間攪拌し、次いでこれを室温に冷却し、真空で濃縮し、残留物をシリカゲルに吸収させ、10gのアイソルートシリカカラム上に置いた。酢酸エチル/ジクロロメタン(v/vで1:1)で溶離し、次いで酢酸エチル/ジクロロメタン(v/vで1:1)中の4%メタノールにより、ジエチルエーテルによる粉砕後、標題化合物を白色固体(0.023g、25%)として生じさせた。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d6) 2.51 (s, 溶媒ピークにより不明確, ピラゾール3-CH3), 2.57 (br s, 4H, ピペラジンC-H), 3.54 (s, 2H, N-CH2C6H4Cl), 3.68 (br s, 4H, ピペラジンC-H), 3.84 (s, 3H, ピラゾールN-Me), 7.37 (d, J = 8.5 Hz, 2H)および7.40 (d, J = 8.5 Hz, 2H) (C6H4Cl), 8.02 (s, 1H),および8.18 (s, 1H) (ピラゾール5-H,およびイミダゾ[4,5-b]ピリジン5-H), 12.95 (br s, 1H, イミダゾ[4,5-b]ピリジンN-H); LC - MS (ESI, m/z): Rt = 1.97分 - 456, 458, 460 [(M+H)+, Cl2同位体パターン]であった。
HRMSは、実測値:456.1457、計算値C2224Cl(M+H):456.1465であった。
この化合物はまた、0.80gから1.80gまでの範囲のバルク量および54%から70%までの範囲の収率で生成した。同じ方法を上記した通りに使用したが、ワークアップ中、反応混合物を水とクロロホルムとに分配した。水層をクロロホルムおよび酢酸エチルで抽出し、合わせた有機物を乾燥させ、真空で濃縮した。EtOHの代わりにDMSOも溶媒として使用し、この場合、反応混合物を120℃で3時間攪拌した。
<実施例2 3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1,2,4−オキサジアゾールの調製>
[tert−ブチル4−((1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート]
CHCl(30mL)中のBoc−ピペラジン(571mg、3.07mmol)および3−(クロロメチル)−1,2,4−オキサジアゾール(400mg、3.37mmol)の溶液にトリエチルアミン(1.70mL、12.3mmol)を添加した。反応物を50℃で22時間攪拌した後、真空で濃縮して、粗油状白色固体を得た。MeOH/CHCl(5%)で溶離するシリカゲル(4×12)上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製を遂行し、標題化合物を白色固体(555mg、67%)として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) 1.43 (s, 9H, C(CH3)3), 2.52 (見かけ(app) t, J = 4.9 Hz, 4H, CH2), 3.45 (見かけ t, J = 4.9 Hz, 4H, CH2), 3.78 (s, 2H, CH2C-), 8.71 (s, 1H, CHar); LC - MS (ESI, m/z): Rt = 1.67分 - 213 (M - tBu)+, 169 (M - Boc)+であった。
[4−(4−((1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−5−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン]
CHCl(18mL)中のtert−ブチル4−((1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(213mg、0.790mmol)の溶液にTFA(1.8mL、23.8mmol)を添加し、溶液を室温で1.5時間攪拌した。反応物を真空で濃縮し、トルエン(×2)と共沸させ、真空デシケーター(KOHを収容している)内で終夜乾燥させて、黄色油を得た。粗製油をPrOH(4.4mL)に溶解し、2−アミノ−3−ニトロ−4,5−ジクロロピリジン(190mg、0.752mmol)およびDIPEA(520μl、3.00mmol)の両方を添加した。溶液を50℃で4時間攪拌した。冷却すると黄色の沈殿物が生じ、これを濾過し、EtOで洗浄し、真空で乾燥して、標題化合物を黄色固体(165mg、0.486、65%)として得た。濾液を真空で濃縮して、油状黄色固体715mgを得た。EtOAc/ヘキサン(40〜50%)で溶離するシリカゲル(4×11)上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製を遂行し、標題化合物を黄色固体(42mg、16%)として得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3) 2.74 (見かけ t, J = 4.1 Hz, 4H, -CH2-), 3.25 (t, J = 4.8 Hz, 4H, -CH2-), 3.85 (s, 2H, -CH2C-), 5.77 (s, 2H, NH2), 7.99 (s, 1H, CHar), 8.72 (s, 1H, -C(Cl)CH-)であった。
LC - MS (ESI, m/z): Rt = 1.56分 - 340, 342 [(M + H)+, Cl同位体パターン]であった。
[3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1,2,4−オキサジアゾール]
EtOH(3.4mL)中の4−(4−((1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−5−クロロ−3−ニトロピリジン−2−アミン(50.0mg、0.147mmol)および1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(19.2mg、0.155mmol)の溶液に1M Na(0.588mL、0.588mmol、新たに調製)を添加し、溶液を80℃に加熱し、空気に触れさせながら15時間攪拌した。冷却したら、反応物を真空で蒸発させ、乾燥した残留物をシリカに充填した。MeOH/CHCl(5〜7.5%)で溶離するシリカゲル(2×14)上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製を遂行し、標題化合物を淡黄色固体(26mg、43%)として得た。
1H-NMR (500 MHz, CDCl3) 2.58 (s, 3H, CH3), 2.81 (見かけ t, J = 4.4 Hz, 4H, CH2), 3.82 (見かけ s, 4H, CH2), 3.85 (s, 3H, NCH3), 3.88 (s, 2H, -CH2-), 7.62 (br s, 1H, CHar), 7.87 (br s, 1H, CHar), 8.74 (s, 1H, CHar), 13.04 (s, 1H, NH)であった。
LC - MS (ESI, m/z): Rt = 1.91分 - 414, 416 [(M + H)+, Cl同位体パターン]であった。
HRMSは、実測値: 436.1374、C18H20N9OClNa (M+Na)+の計算値: 436.1372であった。
<実施例3 3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾールの調製>
[2−アミノ−5−クロロ−4−(4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチルピペラジン−1−イル)−3−ニトロピリジン]
1−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]ピペラジン塩酸塩(217mg、0.99mmol)および2−アミノ−4,5−ジクロロ−3−ニトロピリジン(208mg、1.0mmol)を2−プロパノール(5mL)中で攪拌し、ジイソプロピルエチルアミン(523μL、387mg、3.0mmol)を添加した。混合物を攪拌し、45℃で23時間加熱した。反応物を冷却し、生成物を濾過除去し、2−プロパノールで洗浄した。真空での乾燥により、生成物(246mg、69%)を得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3,) 2.63 (s, 3H, CH3), 2.77 (br m, 4H, ピペラジンC-H), 3.29 (m, 4H, ピペラジンC-H), 3.76 (s, 2H, CH2), 5.27 (s, 2H, NH2), 8.02 (s, 1H, ピリジン6-H)であった。
LC - MS (ESI, m/z): Rt = 1.66分 - 354 (M + H)+, 35Cl同位体であった。
[3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール]
EtOH(3.8mL)中の5−クロロ−4−(4−((5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)−3−ニトロピリジン−2−アミン(60.0mg、0.170mmol)および1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(22.2mg、0.179mmol)の溶液に1M Na(0.678mL、0.678mmol、新たに調製)を添加し、溶液を80℃に加熱し、空気に触れさせながら16時間攪拌した。冷却したら、反応物を真空で蒸発させ、乾燥した残留物をシリカに充填した。MeOH/CHCl(5〜7.5%)で溶離するシリカゲル(3×14)上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製を遂行し、標題化合物を淡黄色固体として得た。EtOAc/EtO中での再結晶により、標題化合物をオフホワイト色固体(20mg、27%)として得た。濾液を真空で濃縮し、さらなる量の標題化合物を淡黄色固体(12mg、16%)として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) 2.60 (s, 3H, CH3), 2.62 (s, 3H, CH3), 2.81 (見かけ t, J = 4.5 Hz, 4H, CH2), 3.76 (s, 2H, -CH2-), 3.87 (見かけ s, 4H, CH2), 3.90 (s, 3H, NCH3), 7.77 (br s, 1H, CHar), 7.96 (br s, 1H, CHar), 12.18 (s, 1H, NH)であった。
LC - MS (ESI, m/z): Rt = 1.95分 - 428, 430 [(M + H)+, Cl同位体パターン]であった。
HRMSは、実測値: 450.1527、C19H22N9OClNa (M+Na)+の計算値: 450.1528であった。
[実施例1〜3の化合物の評価]
[一般的な材料および方法]
オーロラキナーゼアッセイ:オーロラキナーゼIC50値を以前に記載した通り26,36に決定した。
細胞生存度アッセイ:GI50値(50%細胞増殖阻害濃度)を以前に記載した通り26,36に決定した。
[実施例1のオーロラAおよびオーロラB阻害についての細胞IC50値の決定:]
24ウェルプレート中でリポフェクタミンLTXを使用して、Myc−タグ付きオーロラAをHela細胞にトランスフェクトし、トランスフェクトの24時間後、細胞を異なる濃度の実施例1によって2時間処理した。次いで、細胞を2× LDS試料緩衝液中で溶解した。異なる試料からのタンパク質を4〜12%Bis−Tris NuPage(Invitrogen)ゲルによって分解して、P−ヒストンH3(S10)抗体およびP−オーロラA(T288)抗体を使用するウェスタンブロットによって分析した。P−ヒストンH3およびP−オーロラAについてのバンドをImage Jソフトウェアを使用して定量化し、IC50値をGraphpad Prismを使用して計算した。
[マウス肝ミクロソーム安定性:]
化合物(10μM)を、リン酸緩衝生理食塩水(10mM)中、NADPH(1mM)、UDPGA(2.5mM)およびMgCl(3mM)の存在下で、37℃でオスCD1マウス肝ミクロソーム(1mg.mL−1)タンパク質と共にインキュベートした。インキュベーションを0および30分間実施した。NADPHおよびUDPGAをインキュベーション反応物から除外することにより、対照インキュベーションを作製した。化合物残存率を、LCMSによる分析後に決定した。
[ヒト肝ミクロソーム安定性:]
化合物(10μM)を、リン酸緩衝生理食塩水(10mM)中、NADPH(1mM)、UDPGA(2.5mM)およびMgCl(3mM)の存在下で、37℃で男女混合の貯蔵のヒト肝ミクロソーム(1mg.mL−1)タンパク質と共にインキュベートした。インキュベーションを0および30分間実施した。NADPHおよびUDPGAをインキュベーション反応物から除外することにより、対照インキュベーションを作製した。化合物残存率を、LCMSによる分析後に決定した。
hERG阻害:10μMの化合物濃度におけるすべてのhERG阻害率を、Milliporeによって、hERGテール電流の阻害に関するハイスループット細胞ベース電気生理学アッセイ41において決定した。値は、複数の決定値の平均として報告されている。0.3%DMSO水性ビヒクル陰性対照は、7〜16%の阻害を示した。シサプリド(1μM)陽性対照は、96〜104%の阻害を示した。すべてのhERG IC50値は、Milliporeによって決定され41、実施例1についてのhERG IC50もまた、Cyprotex plcによって、全細胞電圧クランピング42によりhERGテール電流を測定して決定された。
物理化学特性:LogDおよびpKaの測定は、Sigma−Aldrichグループ、Cambridge、UKのメンバーであるPharmorphix(登録商標)Solid State Servicesによって実施された。
キナーゼ選択性プロファイリング:KINOMEScan(商標)技術を使用したキナーゼプロファイリングおよびKdの決定は、DiscoveRx Corporation、San Diego、California、USA;www.kinomescan.comの一部門であるKINOMEscanによって実施された。
インビボ完全PK(実施例1の化合物):マウス(メスBalb/C)に、生理食塩水中の10%DMSO、5%Tween20中の実施例1の化合物(5mg kg−1)を、経口(p.o.)または静脈内(i.v.)で投薬した。投与後、マウスを5、15および30分ならびに1、2、4、6および24時間の時点で屠殺した。血液を心穿刺によって除去し、遠心分離して血漿試料を得た。血漿試料(100μL)を分析用内部標準(オロモウシン、IS)に添加し、続いて300μLのメタノールでタンパク質沈殿を行った。遠心分離(1,200×g、30分、4℃)の後、得られた上清を、逆相Acquity UPLC C18(Waters、50×2.1mm)分析カラムおよび6410三連四重極型質量分析計(Agilent Ltd.)と連結されたAgilent1200液体クロマトグラフィーシステム上で陽イオンモードESI MRMを使用するLCMSによって、実施例1の化合物のレベルについて分析した。
ヒト腫瘍異種移植片の有効性の研究:動物を伴う手順を、The Institute of Cancer Research’s Animal Ethics Committeeによって提示されたガイドライン内において、国のガイドライン:Workman P、Aboagye EO、Balkwill F、Balmain A、Bruder G、Chaplin DJ、Double JA、Everitt J、Farningham D、Glennie MJ、Kelland LR、Robinson V、Stratford IJ、Tozer GM、Watson S、Wedge SR、Eccles SA. Guidelines for the welfare and use of animals in cancer research. Brit J Cancer 102: 1555〜1577、2010を順守して実施した。
メスCrTacNCr−Fox1(nu)無胸腺マウスに、10個のFLT3−ITD MV4−11白血病細胞を皮下移植した。異種移植片が十分に確立したとき(移植の10日後、少なくとも100mmの平均腫瘍体積)、動物を、2通りの投与量、50mg/kgおよび100mg/kg(1群あたりn=5)で、ビヒクル(全体の10%をDMSO、20%をPEG400、5%をTween80および65%を水とした)または実施例1の化合物のいずれかを経口投与することにより処置した。投薬は、1日2回で7日間、さらに1日1回で4日間行った。
PK/PD研究:4日間のPK/PD研究を、十分に確立したMV4−11異種移植片(移植後17日)をもたらす無胸腺マウスに、1日2回、上記の通りのビヒクルまたは50mg/kgおよび100mg/kgの実施例1の化合物を経口投与することによって実施した。血漿および腫瘍試料を、最終投薬の2時間および6時間後に採集した。
[結果]
[オーロラキナーゼ活性、細胞活性、ミクロソーム安定性、hERG阻害および物理化学特性]
例示した化合物のオーロラAに対する活性(生化学アッセイ)、SW620細胞における細胞ベースGI50およびhERGを、これらの化合物のミクロソーム安定性およびこれらそれぞれのclogP値に関するデータと共に以下の表1に示す。
実施例1の化合物は、国際公開第2007/072017号の実施例56および実施例57の化合物と比較して、hERGに対するより低い阻害活性を示した。
これらの結果に基づいて、実施例1の化合物をさらなるインビトロおよびインビボでの特徴付けのために選択した。
[キナーゼの選択性]
KINOMEScan(商標)技術28を使用して、1μMの濃度の442キナーゼパネル(386種の非変異キナーゼ)において実施例1をプロファイリングすることにより、キナーゼの選択性を査定した。アッセイにおいて>90%の競合(competition)が観察された(これは対照の<10%として測定される)非変異キナーゼの数を、試験された非変異キナーゼの総数で除することによって計算される選択性スコアS(10)は、0.057であると決定され、すなわち、試験された386種の非変異キナーゼのうち22種ヒットした。オーロラA、オーロラBおよびオーロラCは、それぞれ3.4%、1%および16%と決定された%対照値で強力に阻害された。また、この一次スクリーニングにより、FLT3キナーゼならびにFLT3−ITD、FLT3(D835Y)、およびFLT3(D835H)を含むFLT3変異体について、94%超の競合が明らかとなった。
その後、表2に示すように、実施例1の化合物のFLT3およびオーロラ阻害活性を、Kd値の決定(KINOMEScan(商標)技術)によって確認した。
実施例2および3も、FLT3およびFLT3−ITDの強力な阻害剤であった。FLT3およびFLT3−ITDに対する実施例2のKd値は、それぞれ4.4nMおよび14nMであると決定された。同様に、FLT3およびFLT3−ITDに対する実施例3のKd値は、それぞれ5.6nMおよび26nMであると決定された。
まとめると、このデータは、実施例1の化合物が、キノーム全体にわたる非特異的(target)キナーゼ活性をほとんど有さない、FLT3およびオーロラキナーゼの強力な二重性のある阻害剤(dual inhibitor)であることを示している。
[細胞アッセイ評価]
二重性のあるFLT3/オーロラ阻害活性と一致して、実施例1の化合物は、HCT116ヒト結腸癌(GI50=0.300μM)、およびヒトFLT3−ITD陽性AML細胞株MOLM−13(GI50=0.104μM)およびMV4−11(GI50=0.291μM)を含む、様々なヒト腫瘍細胞株において抗増殖活性を示した。Hela細胞では、実施例1の化合物は、それぞれ0.030μMおよび0.148μMのIC50値で細胞オーロラAとオーロラBの両方を阻害した。これらの細胞ベースのアッセイにおいて、S10におけるH3リン酸化の低減をオーロラB阻害についてのバイオマーカーとして使用し、T288におけるオーロラAの自己リン酸化をオーロラA阻害についてのバイオマーカーとして使用した29
[インビボPK]
マウスにおける実施例1の化合物についてのインビボPKの結果を表3に示す。これは、決定されたクリアランスが0.058L/h(約48mL/分/kg)でVdが0.066L(約3.3L/kg)を有する、高度に経口投与可能な化合物(F=100%)である。
[AML異種移植片モデル]
ヒトAML異種移植片モデルにおける実施例1の化合物の活性を、図1に示す。
図1を参照すると、実施例1の化合物が、体重の減少によって定義される毒性が観察されることなく、投与量依存的様式でMV4−11ヒト腫瘍異種移植片の増殖を強く阻害したことがわかる。療法が11日後に中断されたとき、実施例1の化合物の100mg/kgの投薬スケジュールで処置されたマウスでは腫瘍が検出されず、50mg/kgの投薬スケジュールで処置されたマウスでは初期体積の42%に減少していた。対照マウスは、平均腫瘍体積が500%を超えて増加した、療法の開始から18日目に、殺処分された。対照的に、個々のマウスは、以下の通り、腫瘍がこの段階まで進行したときに殺処分された:50mg/kgでは28日目および31日目、100mg/kgでは46日目および56日目。各処置群において、5匹中3匹(60%)が、60日目の研究終了時に進行的に増殖する腫瘍を発生しなかった。
この強力なインビボでの阻害効果の結果として、処置を受けた腫瘍はあまりにも小さく、薬物動態/薬力学分析のための材料にならなかった。その後、1日2回の50mg/kgおよび100mg/kgの実施例1の経口投与による、反復4日間のPK/PD研究を実施した。薬力学分析により、ヒストンH−3リン酸化の明瞭な阻害、およびFLT3の下流標的であるSTAT5リン酸化の阻害が示された(図2)。加えて、最終投薬の2時間後に得られた試料中の血漿遊離薬物濃度は、50mg/kgおよび100mg/kgの投薬スケジュールについて、それぞれ222nMおよび488nMであると決定された(図2)。血漿遊離薬物濃度は、関連するキナーゼ、すなわち、オーロラA(Kd=7.5nM)、オーロラB(Kd=48nM)、FLT3(Kd=6.2nM)、FLT3−ITD(Kd=38nM)に対する実施例1の化合物のKd値を明らかに超えている。これらの結果は、実施例1の化合物が、二重性のあるFLT3およびオーロラキナーゼの標的会合と一致するバイオマーカーのモジュレーションおよび遊離薬物曝露を伴いつつ、インビボでのFLT3−ITD陽性AMLヒト異種移植片モデルの増殖を著しく阻害することを実証している。
[シトクロームP450アイソフォームの阻害]
[材料および方法]
2つの比較物質化合物、すなわち、6−ブロモ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−(4−(ピリジン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン(比較物質1、実施例56、WO2007/072017)、および、6−ブロモ−7−(4−(ピリジン−3−イルメチル)ピペラジン−1−イル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン(比較物質2、実施例57、WO2007/072017)をこの研究において使用した。
比較化合物および上記実施例1〜3の化合物を、1μM、10μMおよび50μMで、ヒト肝ミクロソーム(0.5mg.ml−1)と共にインキュベートした。
プローブ基質の混合物を使用して、CYPアイソザイムの阻害を決定した(表4)。試料を10分間インキュベートし、続いてメタノールでタンパク質の沈殿を行った。各試料中の基質代謝産物を、多重反応モニタリング(MRM)で逆相液体クロマトグラフィーおよび陽イオンモードESIを使用するLC/MS/MSによって測定した。
[結果]
実施例1〜3は、CYPアイソザイムのいかなる顕著な阻害も示さず(表5)、推定IC50値は10μMより高かった。
いずれの化合物も、CYP1A2、CYP2A6、CYP2C9またはCYP2C19の顕著な阻害を示さなかった。どちらの比較物質化合物も近似IC50が1μM未満でCYP3A4の顕著な阻害を示し、比較物質1はCYP2D6も阻害した。したがって、本発明の化合物は、両比較物質化合物と比較して著しく低減したCP3A4阻害を保有した。

Claims (12)

  1. 以下に示される式Iの化合物:
    [式中、
    は、BrまたはClであり、
    は、以下に示される式IIまたは式III:
    (式中、
    は、水素またはメチルである)
    から選択される]
    または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。
  2. がClである、請求項1に記載の化合物。
  3. がBrである、請求項1に記載の化合物。
  4. が式IIのものである、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. が式IIIのものである、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 6−クロロ−7−(4−(4−クロロベンジル)ピペラジン−1−イル)−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン;
    3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−1,2,4−オキサジアゾール;
    3−((4−(6−クロロ−2−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール
    のいずれか1つから選択される、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、および1つまたは複数の薬学的に許容される添加剤を含む、医薬組成物。
  8. 療法において使用するための、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。
  9. がん等の増殖性障害の治療において使用するための、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。
  10. 急性骨髄性白血病の治療において使用するための、請求項9に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。
  11. 増殖性障害を治療するための医薬組成物であって、治療有効量の請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を含む、医薬組成物
  12. 急性骨髄性白血病を治療するための医薬組成物であって、治療有効量の請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を含む、医薬組成物
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