JP6158552B2 - 化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、カルナバワックスを分別して得られる特定の樹脂組成物と、固形油とを含有する化粧料に関し、より詳細には、伸び広がりが軽く、柔軟な化粧膜が得られ、更に睫毛や眉毛、毛髪等のケラチン繊維に適用した場合には、量感ボリューム効果やカールキープ効果に優れた化粧料に関するものである。
従来、睫用化粧料や毛髪化粧料等においてボリューム効果やカール効果を付与するために、ワックスや油溶性樹脂が用いられてきた。例えば、特定の高融点ワックスからなるエマルションと皮膜形成ポリマーを配合することでカール効果を向上させたマスカラが開示されている(特許文献1)。しかし、近年、睫用化粧料においては、負担感がなく自然な使用感および仕上がりと、その持続性(化粧持ち)の両立が求められている。すなわち、塗布時の伸び広がりが軽く、睫毛の一本一本が太く濃くなることで、睫の見た目の本数が目減りすることなく、睫本来の自然な量感のあるボリューム効果が得られることや(量感ボリューム効果)、一定の硬さおよび強度を有しながら柔軟性のある化粧膜を形成して、長時間にわたって初期のカール形状を維持できること(カールキープ効果)が重要な品質項目とされているが、上記特許文献1の技術では、カール効果を得ることはできるものの、高融点ワックスにより形成される化粧膜は、硬くて脆いため、睫への付着性に劣り、十分な量感ボリューム効果が得られず、カールキープ効果にも劣るものであった。
一方、このような量感ボリューム効果やカールキープ効果等を得るために、デキストリン脂肪酸エステル、顔料、キャンデリラレジン、1,2−アルカンジオールを組み合わせる技術(特許文献2)が提案されている。この技術によれば、塗布時の伸び広がりの軽さと量感ボリューム効果を得ることができるものの、キャンデリラレジンの配合量が増えていくと化粧膜の柔軟性が損なわれてしまい、また1,2−アルカンジオールは汗や皮脂となじむことで化粧崩れを引き起こしやすいことから、十分なカールキープ効果が得られないことがあった。
特許第2988929号公報 特開2008−63259号公報
本発明は、伸び広がりが軽く、一定の硬さおよび強度を有しながらも柔軟な化粧膜を形成することができ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果に優れた化粧料を提供することを課題とするものである。
かかる実情において、本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、カルナバワックスを分別して得られた特定の樹脂組成物を固形油と組み合わせることにより、伸び広がりが軽く使用感に優れるとともに、一定の硬さ、強度を有しながら柔軟性のある化粧膜が形成され、睫や毛髪に適用すると、優れた量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)および(B):
(A)カルナバワックスより分別して得られ、軟化点が55〜80℃、ヨウ素価が20〜55である樹脂組成物
(B)固形油
を含有することを特徴とする化粧料である。
本発明の化粧料は、伸び広がりが軽く、柔軟性の高い化粧膜を形成し得るものであり、例えば、睫に適用すると、付着性がありながらもべたつきが少ないため、束になることなく、睫の一本一本に均一に付着して、それぞれが太く濃くなることで、睫の見た目の本数が目減りすることなく、自然な仕上がりのボリューム効果が得られる(量感ボリューム効果)。さらにこの化粧膜は、一定の硬さおよび強度を有しながらも柔軟性をも備えているため、長時間にわたって初期のカール形状を維持する効果にも優れるものである(カールキープ効果)。
製造例1の樹脂組成物(a)およびカルナバワックス(b)の示差走査熱量計で測定されたDSCチャートである。 製造例1の樹脂組成物(a)およびカルナバワックス(b)のガスクロマトグラムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の化粧料には、成分(A)カルナバワックスより分別して得られ、軟化点が55〜80℃、ヨウ素価が20〜55である樹脂組成物を配合する。この樹脂組成物は、カルナバワックスから抽出された樹脂分を主成分とし、成膜性に優れ、硬さと柔軟性を備え、均一かつ平滑な塗膜を形成できるもので、塗布する際の摩擦により構造が容易に崩れることから伸び広がりの軽さにも優れるものである。また塗布対象への密着性に優れていながらもべたつきは少なく、従来樹脂のように乾きかけにべたつきが急激に増大する傾向もみられないことから、重ね付けしてもまつ毛をしっかりセパレートさせながら一本一本を太くすることができ、毛量感のあるボリューム効果に優れる。この樹脂組成物を成分(B)固形油と組み合わせることにより、カルナバワックスなどのワックス類や他の樹脂成分では得られなかった伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、カールキープ効果を得ることができる。
成分(A)の樹脂組成物は、カルナバワックスから、軟化点が55〜80℃、ヨウ素価が20〜55となるように分別することにより得られるものであり、その分別方法は特に限定されるものではないが、例えば、カルナバワックスを有機溶剤で分別抽出する方法が好適に用いられる。
分別抽出に用いられる有機溶剤としては、アルコール類、エーテル類、ケトン類、炭化水素類および芳香族炭化水素類よりなる群から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。上記アルコール類としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エーテル類としては、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ケトン類として、アセトン、メチルエチルケトン、炭化水素類として、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、芳香族炭化水素類として、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用できる。これらの中でも、分別抽出の簡略化の点でメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジエチルエーテルおよびメチルエチルエーテルが好適に用いられ、これらの1種または2種以上を混合して用いることが好ましい。
分別抽出は、例えば上記有機溶剤中に、固形状のカルナバワックスを浸漬して行うことができる。有機溶剤の使用量は、カルナバワックスに対して3〜4質量倍であり、30〜60℃、好ましくは40〜50℃で、4〜8時間、好ましくは5〜6時間程度浸漬すればよい。このようにして抽出処理した後、ろ過など通常の固液分離手段を用いて抽出液を分離する。この抽出液に樹脂分が溶解しているため、これから減圧蒸留、加熱蒸留等の通常の濃縮・乾燥手段を用いて有機溶剤を留去することにより、樹脂分を多く含有する成分(A)の樹脂組成物を得ることができる。
このようにして得られた成分(A)の樹脂組成物は、軟化点が55〜80℃、ヨウ素価が20〜55の範囲にあるものであり、好ましくは、軟化点が60〜78℃、ヨウ素価が23〜50のものであり、より好ましくは軟化点が65〜75℃、ヨウ素価が25〜50のものであり、特に好ましくはヨウ素価が30〜45のものである。また樹脂濃度は、好ましくは15〜40質量%(以下、単に「%」で示す)であり、25〜35%がより好ましく、20〜35%が特に好ましい。上記したとおり、一般にカルナバワックスの樹脂濃度は約5%程度であるから、この樹脂組成物はカルナバワックスよりも樹脂濃度が約3〜8倍高いものである。この範囲の樹脂組成物は、成膜性に優れ、硬さと柔軟性を備え、均一かつ平滑な塗膜を形成できるものであり、付着性は高いがべたつきが少なく、塗布対象への密着性に優れるものである。樹脂濃度が15%未満では、均一及び平滑な塗膜形成ができなくなることがあり、また、40%を超えるとべたつきが高くなり、化粧膜に違和感を生じてしまうことがある。また軟化点が55〜80℃であると、取り扱いがしやすく、成膜性があり、形成された膜は柔軟性が得られるようになる。特に化粧料においては、製造工程で使用が簡便であり、皮膚や頭髪、睫、眉毛の毛髪等に塗布した際も、成膜性と柔軟性を併せ持つものとなる。さらに、ヨウ素価が20〜55であることは、出発物質であるカルナバワックスより、飽和のエステル化合物が減少し樹脂分が残存していることを意味する。その他、成分(A)の樹脂組成物とカルナバワックスの物性の相違について下記表1に示す。また、カルナバワックスは、DSC吸熱ピークが82℃付近に存在するのに対し、成分(A)の樹脂組成物は、このような吸熱ピークが消失して認められないという特徴を有する。さらに、この樹脂組成物をガスクロマトグラフィーで分析すると、保持時間2〜10分付近に樹脂分由来のピークが検出されるが、カルナバワックスではこのようなピークは認められない。また、カルナバワックスでは20〜30分付近に炭素数56のエステルワックスのピークが現れるが、この樹脂組成物ではピーク強度が減少していることが認められる。なお、本明細書において、樹脂濃度、融点、軟化点、酸価、けん化価、ヨウ素価は以下の測定方法による値である。また、DSC、ガスクロマトグラフィーの条件は、製造例に記載の条件によるものである。
Figure 0006158552
(樹脂濃度)
上記分別抽出によりろ別した残渣の分濃縮されたものとして、カルナバワックスの樹脂濃度から樹脂組成物の樹脂量(%)を求めた。
(融点)
実施例に記載の条件によるDSCで測定した。
(軟化点)
外原規一般試験法に記載された軟化点測定法により測定した。ただし、試料量は0.5gとし、鋼球は径12mm、重さ10g鉛球を使用し、昇温速度は5分あたり1℃として測定を行った。
(酸価)
外原規一般試験法に記載された酸価測定法第1法により測定した。ただし、試料量は3gとし、溶媒にはキシレン30mlおよびエタノール50mlを用いて温時に滴定した。
(ヨウ素価)
外原規一般試験法に記載されたヨウ素価測定法により測定した。ただし、溶媒にはシクロヘキサン30mlを用いて溶かし、試料が溶けにくいときはシクロヘキサンの量を適宜追加した。
(けん化価)
外原規一般試験法に記載されたけん化価測定法により測定した。
この樹脂組成物は、INCI名Copernicia Cerifera(Carnauba)Wax Extractに該当し、カルナウバロウエキスとして表示され得る。
本発明の化粧料における成分(A)の配合量は、特に制限されるものではないが、0.1〜15%が好ましく、1〜10%がより好ましい。この範囲であれば、伸び広がりが軽く、柔軟な化粧膜を形成し得るとともに、優れた量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果を得ることができる。
本発明の化粧料に使用される成分(B)固形油は、上記成分(A)と組み合わせることにより、塗布する際の摩擦により構造が崩れ易くなるため伸び広がりが軽く、負担感のない使用感のものとなる。また、ワックス成分に由来する化粧膜の脆さを補い、硬さと強度に優れた化粧膜を形成し得ることから、優れたカールキープ効果を付与することができる。
本発明の化粧料に使用される成分(B)固形油としては、通常化粧料に使用され、25℃で固形状を呈するものであれば特に制限されないが、具体的にはエチレン・プロピレンコポリマー、ポリエチレンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、水添マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、ミツロウ等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でもキャンデリラワックス、ミツロウ、ライスワックス、カルナバワックスなどのエステル成分を含む固形油は、成分(A)の樹脂組成物と相溶性がよく、化粧膜の付着性と硬さを著しく向上させる効果に優れ、伸び広がりの軽さとカールキープ効果に加えて、高い量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)を発揮し得るため好適に用いられる。また成分(B)は、他の低粘度の油剤などに溶解して使用することも可能である。
このような成分(B)の市販品としては、NC−1630キャンデリラワックス(セラリカ野田社製)、精製キャンデリラワックスSR−3、高融点キャンデリラワックスFR100、精製キャンデリラワックスMD−21、精製カルナウバワックス1号(日本ナチュラルプロダクツ社製)、WHITE BEES WAX(三木化学社製)、BEES WAX S(クローダ社製)、CIREBELLE303(CIREBELLE社製)等が挙げられる。
本発明の化粧料における成分(B)の配合量は、特に限定されるものではないが、1〜30%が好ましく、3〜20%が更に好ましい。この範囲であると伸び広がりの軽さとカールキープ効果が飛躍的に向上する。また本発明の化粧料においては、成分(A)および(B)を好ましくは配合質量比1:10〜10:1、より好ましくは5〜1:1〜5で配合すると、優れたカールキープ効果が得られる。
本発明の化粧料には、上記成分(A)および(B)の他に、必要に応じ、更に成分(C)油溶性樹脂(成分(A)を除く)を配合することにより、硬く、強度にも優れる化粧膜を形成し、優れたカールキープ効果を得ることができる。
成分(C)としては、化粧料に通常使用できるものであれば特に制限されないが、具体的にはキャンデリラレジン、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、水添アビエチン酸グリセリル等のテルペン系樹脂、トリメチルシロキシケイ酸、(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー、アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー等のアクリル−シリコーングラフト共重合体、ポリメチルシルセスキオキサン等のシリコーン系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリイソブチレン等が挙げられる。中でもトリメチルシロキシケイ酸、アクリル−シリコーングラフト共重合体、トリメチルシルセスキオキサンなどポリメチルシルセスキオキサン等のシリコーン系樹脂は、べたつきが少なく伸び広がりが良い点で好適に用いられる。これらの1種又は2種以上を用いることができ、他の低粘度の油剤などに溶解して使用することもできる。
成分(C)の市販品としては、トリメチルシロキシケイ酸であるKF7312J(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液、信越化学工業(株)社製)、KF-9021(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液、信越化学工業(株)社製)、BY11−018(30%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製)、アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマーであるKP541(固形分60%、溶媒:イソプロパノール)、KP545(固形分30%、溶媒:デカメチルシクロペンタシロキサン)、(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマーであるKP575(固形分30%、溶媒:デカメチルシクロペンタシロキサン)(いずれも信越化学工業社製)、ポリメチルシルセスキオキサンであるSILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)等が挙げられる。
本発明の化粧料における成分(C)の配合量は特に限定されないが、樹脂固形分として0.5〜25%が好ましく2.5〜20%が特に好ましい。この範囲であれば、伸び広がりの軽さとカールキープ効果の点で優れたものが得られる。
本発明の化粧料には、前述の成分(A)〜(C)のほかに、必要に応じて通常化粧料に使用される成分を、必要に応じて本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。このような任意成分としては、成分(B)以外の油性成分、粉体、界面活性剤、水性成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、美容成分、被膜形成性エマルションポリマー、繊維、褪色防止剤、消泡剤、防腐剤、香料等を挙げることができる。
油性成分としては、化粧料に一般に使用されるもので上記成分(B)以外のものであれば、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず使用することができ、例えば、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。より具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ホホバ油、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、ロジン酸ペンタエリスリチル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、フィトステロール脂肪酸エステル、トリグリセライド、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリト酸トリトリデシル等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性メチルポリシロキサン、オレイル変性オルガノポリシロキサン、ベヘニル変性オルガノポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、蔗糖脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
粉体としては、化粧料に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン合成金雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、レーヨン、ナイロン等の繊維、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトールの脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル等のエステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、アミノ酸タイプ、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型、レシチン等の両性界面活性剤が挙げられる。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、セルロース類、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子や、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の他の保湿剤を含有することもできる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。酸化防止剤としては、α−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタジオール等が挙げられる。被膜形成性エマルションポリマーとしては、高分子化合物を水性溶媒に分散してあるもので、通常化粧品に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用することができる。例えば、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸アルキル共重合体エマルションポリマー、(メタ)アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルションポリマー、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体エマルションポリマー、(メタ)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルションポリマー、ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルションポリマー、シリコーン系ポリマーエマルション等が挙げられる。
上記必須成分(A)〜(B)および必要に応じて使用される任意成分を常法に従って混合することにより、本発明の化粧料を調製することができる。本発明の化粧料の剤型としては特に限定されず、油性、水中油型、油中水型等のいずれでもよいが、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果に優れる点で油性および油中水型が好ましい。また、形態としても、特に限定されず、液状、ゲル状、クリーム状のいずれでも良く、このような剤型および形態のマスカラ、マスカラ下地、マスカラトップコート等の睫用化粧料;アイブロウマスカラ、アイブロウオーバーコート等の眉毛用化粧料;頭髪用マスカラ、整髪料、頭髪用ファンデーション等の毛髪化粧料等とすることができる。これらの中でも、顕著な量感ボリューム効果とカールキープ効果が発揮されるためマスカラ等の睫用化粧料が好適である。本発明の化粧料は、適用時に化粧膜の形成が進んでも、べたつきが生じず、一定の力で均一に塗布することができるため、重ね付けしやすく、所望の膜厚に容易に調整することができ、優れたボリューム効果が得られる。また、マスカラ、アイブロウマスカラ、頭髪用マスカラ等のケラチン繊維用のメイクアップ化粧料としても好適である。
以下に実施例等を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
製造例1
樹脂組成物の調製(1):
カルナバワックス100gを融解攪拌した後、5〜10mm程度の大きさのフレーク状に固化成形した。このフレーク状のカルナバワックス100gを予め40℃に加温したイソプロパノール300ml中に攪拌しながら投入し、温度を40℃に保ったまま6時間静置して抽出処理した。その後ろ過し、ろ液から減圧蒸留によってイソプロパノールを除去し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物について、上記測定方法により、樹脂濃度、軟化点等を測定したところ、樹脂濃度30%、軟化点70.4℃、ヨウ素価40、酸価17、けん化価82であった。
また、この樹脂組成物およびカルナバワックスを下記条件による示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ(株) DSC6200)で測定したDSCチャートを図1に示す。この図に示すとおり、カルナバワックスのDSCチャートには、温度82℃付近に吸熱ピークが存在するのに対し、製造例1の樹脂組成物ではこのような吸熱ピークが消失していた。
(DSC測定条件)
昇温スピード:5℃/min、110℃で2min保持、30〜110℃で測定
さらに、得られた樹脂組成物およびカルナバワックスについて、下記条件によるガスクロマトグラフィー(島津製作所GC−17A)により分析した。そのクロマトグラムを図2に示す。この図に示されるとおり、樹脂組成物のクロマトグラムには、保持時間2〜10分付近に樹脂分に由来するピークが認められるのに対し、カルナバワックスのクロマトグラムにはこのようなピークがほとんど認められなかった。
(ガスクロマトグラフィー条件)
カラム:キャピラリーカラム(ステンレス製)2.5mmφ×10m
検出器:FID
キャリアガス:He
昇温スピード:7.5℃/min
温度:150〜280℃
注入量:2μl
サンプルの調製方法:0.025g/3ml石油エーテル
製造例2
樹脂組成物の調製(2):
カルナバワックス100gを融解攪拌した後、5〜10mm程度の大きさのフレーク状に固化成形した。このフレーク状のカルナバワックス100gを予め40℃に加温した、エタノールとn−ヘキサン80:20の混合溶剤300ml中に攪拌しながら投入し、温度を40℃に保ったまま4時間静置して抽出処理した。その後ろ過し、ろ液から減圧蒸留によって混合溶剤を除去し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物について、上記測定方法により、樹脂濃度、軟化点、ヨウ素価を測定したところ、樹脂濃度25%、軟化点72.5℃、ヨウ素価35であった。
製造例3
樹脂組成物の調製(3):
カルナバワックス100gを融解攪拌した後、5〜10mm程度の大きさのフレーク状に固化成形した。このフレーク状のカルナバワックス100gを予め40℃に加温したイソプロパノール400ml中に攪拌しながら投入し、温度を40℃に保ったまま8時間静置して抽出処理した。その後ろ過し、ろ液から減圧蒸留によってイソプロパノールを除去し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物について、上記測定方法により、樹脂濃度、軟化点、ヨウ素価を測定したところ、樹脂濃度33%、軟化点69.5℃、ヨウ素価43であった。
実施例1〜6及び比較例1〜3
油性マスカラ(ゲル状):
表2に示す処方の油性マスカラを下記製法に従って調製し、a.伸び広がりの軽さ、b.化粧膜の柔軟さ、c.量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、d.カールキープ効果を下記の評価方法により評価した。その結果も併せて表2に示す。
Figure 0006158552
*1:樹脂濃度30%、軟化点70.4℃、ヨウ素価40
*2:IPソルベント 1620MU(出光興産社製)
*3:レオパール TL2(千葉製粉社製)
*4:CIREBELLE303(CIREBELLE社製)
*5:パインクリスタル KE−311(荒川化学工業社製)
*6:SR1000(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
*7:SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
*8:AEROSIL 200(日本アエロジル社製)
*9:ジメチルポリシロキサン5%処理
(製法)
A.成分(1)〜(9)を約110℃に加熱し、均一に混合する。
B.Aに(10)〜(12)を添加し、均一に混合する。
C.Bを室温まで冷却し、塗布具付き容器に充填して油性マスカラを得た。
(評価方法)
a〜dの項目について、専門パネル20名による使用テストを行った。各試料を1回睫に塗布し、パネル各人が下記絶対評価にて6段階に評価し、評点をつけ、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。尚、評価項目aは塗布中の使用感を評価し、評価項目b、cは塗布直後を評価した。また、評価項目dについては、試料を睫に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、塗布から8時間後の化粧効果について評価した。
<評価項目>
a.伸び広がりの軽さ
b.化粧膜の柔軟さ
c.量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)
d.カールキープ効果
<6段階絶対評価>
(評点):(評価)
5:非常に良い
4:良い
3:やや良い
2:普通
1:やや悪い
0:悪い
<4段階判定基準>
◎:4点以上 :非常に良好
○:3点以上で4点未満 :良好
△:1.5点以上で3点未満 :やや不良
×:1.5点未満 :不良
表2の結果から明らかなように、実施例1〜6の油性マスカラは、比較例1〜3のものと比べ、伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、カールキープ効果の全てにおいて優れたものであった。これに対して、成分(A)の樹脂組成物を配合しない比較例1では、睫に対する付着性が著しく低下し、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果に劣っていた。また成分(A)の代わりに、カルナバワックスを配合した比較例2では、化粧膜が硬く脆くなりすぎ、柔軟性に欠けるとともに、睫に対する付着性も低下することから、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果の点において満足のいくものが得られなかった。さらに、成分(B)の固形油を配合しない比較例3では、伸び広がりの軽さに欠けるものであった。
実施例7〜12及び比較例4〜6
水中油型マスカラ(クリーム状):
下記表3に示す処方の水中油型マスカラを下記製法に従って調製し、a.伸び広がりの軽さ、b.化粧膜の柔軟さ、c.量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、d.カールキープ効果を実施例1〜6及び比較例1〜3の評価方法を用いて評価した。その結果も併せて表3に示す。
Figure 0006158552
*10:キャンデリラ樹脂E−1(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*11:KP545(固形分30%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)(信越化学工業社製)
*12:ビニブラン1080(固形分42〜48%)(ポリマーラテックス社製)
*13:YODOSOL GH810F(固形分50%)(アクゾノーベル社製)
*14:AEROSIL300(日本アエロジル社製)
(製法)
A.成分(1)〜(7)を80℃で均一に加熱溶解する。
B.成分(8)〜(16)を均一に混合し80℃に加熱する。
C.BにAを加え乳化する。
D.Cを室温まで冷却し、塗布具付き容器に充填し水中油型マスカラを得た。
表3の結果から明らかなように、本発明の実施例7〜12の水中油型マスカラは、比較例4〜6のものと比べ、伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、カールキープ効果の全てにおいて優れたものであった。これに対して、成分(A)の樹脂組成物を配合しない比較例4では、睫に対する付着性に劣ることから、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果に劣っていた。、また成分(A)の代わりにカルナバワックスを配合した比較例5では、化粧膜が硬く脆くなりすぎ、柔軟性に劣るとともに、睫に対する付着性も低下することから、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)およびカールキープ効果の点において満足のいくものが得られなかった。さらに成分(B)の固形油を配合しない比較例6では、伸び広がりの軽さに劣るものであった。
実施例13
油中水型マスカラ(クリーム状):
下記処方の油中水型マスカラ(クリーム状)を下記製法により調製した。
(成分) (%)
(1)製造例1の樹脂組成物 *1 3
(2)エイコセン・ビニルピロリドン共重合体 *15 3
(3)デキストリン脂肪酸エステル 10
(4)ポリメチルシルセスキオキサン溶液 *7 10
(5)軽質流動イソパラフィン *2 残量
(6)ジメチコノール 3
(7)ライスワックス 5
(8)煙霧状無水ケイ酸 *16 8
(9)有機変性ベントナイト *17 1
(10)チタン・酸化チタン焼結物 *18 5
(11)マイカ 5
(12)エタノール 5
(13)精製水 3
(14)ヒドロキシプロピルセルロース 2
*15:ANTARON V−220(ISP社製)
*16:AEROSIL R974(日本アエロジル社製)
*17:ルーセンタイト SAN−P(コープケミカル社製)
*18:TILACK D(赤穂化成社製)
(製法)
A.成分(1)〜(7)を100℃に加熱溶解し、常温になるまで冷却する。その後、成分(8)〜(14)を加えて乳化する。
B.Aを容器に充填する。
実施例13の油中水型マスカラは伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、カールキープ効果のすべての点で満足のいくものであった。
実施例14
油性マスカラ下地(ロングタイプ、ゲル状):
下記処方の油性マスカラ下地(ロングタイプ、ゲル状)を下記製法により調製した。
(成分) (%)
(1)製造例1の樹脂組成物 *1 15
(2)水添アビエチン酸グリセリル *5 3
(3)トリメチルシロキシケイ酸溶液 *19 3
(4)キャンデリラロウ *20 1
(5)パルミチン酸デキストリン *21 1.5
(6)デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
(7)有機変性ベントナイト 3
(8)ナイロンファイバー*22 2
(9)着色干渉繊維 *23 1
(10)パラオキシ安息香酸メチルエステル 0.1
(11)1,3ブチレングリコール 0.2
(12)ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
*19:SR1000(モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン社製)
*20:精製キャンデリラワックスCG−7(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*21:レオパールKL(千葉製粉社製)
*22:3.3T−2MM
*23:ポリエチレンテレフタレート、ナイロンを特開平11−1829号公報に従い、51層に積層したもの、5デニール、1mm、赤色102号0.1%で染着
(製法)
A.成分(1)〜(6)を約110℃で加熱混合し均一にする。
B.成分(7)〜(12)とAを合わせ均一に混合する。
C.Bを容器に充填する。
実施例14の油性マスカラ下地は、伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、カールキープ効果のすべての点で満足のいくものであった。
実施例15
油中水型アイブロウマスカラ(クリーム状):
下記処方の油中水型アイブロウマスカラ(クリーム状)を下記製法により調製した。
(成分) (%)
(1)製造例2の樹脂組成物 *24 0.5
(2)ロジン酸ペンタエリスリトール *25 1
(3)キャンデリラレジン 0.5
(4)軽質流動イソパラフィン *2 残量
(5)ミツロウ 10
(6)ラウロイルリシン 3
(7)ポリオキシエチレン・
メチルポリシロキサン共重合体*26 5
(8)天然ビタミンE 0.5
(9)ポリビニルピロリドン 0.1
(10)ベンガラ 3
(11)黄酸化鉄 1
(12)ベンガラ被覆雲母チタン 5
(13)1,3−ブチレングリコール 8
(14)精製水 1
(15)アクリル酸エマルションポリマー *27 5
(16)酢酸ビニルエマルションポリマー *28 3
*24:樹脂濃度25%、軟化点72.5℃、ヨウ素価35
*25:エステルガムHP(荒川化学工業社製)
*26:シリコンKF−6017(信越化学工業社製)
*27:ヨドゾールGH800F(日本エヌエスシー社製)
*28:ビニブランGV−5651(日信化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を100℃にて、均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(9)〜(16)を加え均一に混合する。
C:Bを容器に充填する。
実施例15の水中油型アイブロウマスカラは、伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、カールキープ効果のすべての点で満足のいくものであった。
実施例16
水中油型アイブロウオーバーコート(クリーム状):
下記処方の水中油型アイブロウオーバーコート(クリーム状)を下記製法により調製した。
(成分) (%)
(1)製造例3の樹脂組成物 *29 5
(2)ステアリン酸 2
(3)ミリスチン酸 1
(4)カルナバワックス 5
(5)キャンデリラワックス *30 3
(6)モノステアリン酸グリセリル 1
(7)セトステアリルアルコール 0.5
(8)ショ糖脂肪酸エステル 2
(9)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 1.5
(10)セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
(11)黒酸化鉄 5
(12)無水ケイ酸 0.1
(13)トリエタノールアミン 1.2
(14)1,2−ペンタンジオール 5
(15)パラオキシ安息香酸エステル 0.2
(16)アクリル酸アルキルコポリマーエマルション *31 10
(17)アクリル酸アルキル・
酢酸ビニル共重合体エマルジョン *32 10
(18)シャクヤクエキス 0.03
(19)ナイロンファイバー *33 0.3
(20)ポリエチレンテレフタレート・ナイロン−66混合繊維 *34 0.5
(21)精製水 残量
*29:樹脂濃度33%、軟化点69.5℃、ヨウ素価43
*30:高融点キャンデリラワックスFR100(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*31:ビニゾール1086WP(大同化成工業社製)
*32:ビニゾール2140L(固形分43%)(大同化成工業社製)
*33:3.3T、0.5mm
*34:15T、0.5mm
(製法)
A.成分(1)〜(10)を110℃に加熱溶解し、均一に混合する。
B.成分(11)〜(21)を均一に混合する。
C.AにBを加え、80℃で乳化する。
D:Cを容器に充填する。
実施例16の水中油型アイブロウオーバーコート(クリーム状)は、伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)、カールキープ効果のすべての点で満足のいくものであった。
実施例17
油性ヘアマスカラ(ゲル状):
下記処方の油性ヘアマスカラ(ゲル状)を下記製法により調製した。
(成分) (%)
(1)製造例1の樹脂組成物 *1 8
(2)アクリル−シリコーングラフト共重合体 *11 3
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
(4)ポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油 0.1
(5)シリコーン樹脂粉末 *35 8
(6)ポリエチレンワックス *36 5
(7)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理タルク 0.5
(8)トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン処理黒酸化鉄 10
(9)炭酸カルシウム 3
*35:TOSPEARL 145A(平均粒子径4.5μm、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
*36:PERFORMALENE500(ニューフェーズテクノロジー社製)
(製法)
A.成分(1)〜(6)を約100℃で均一に混合する。
B.成分(7)〜(9)とAを合わせ均一に混合する。
C.Bを容器に充填する。
実施例17の油性ヘアマスカラ(ゲル状)は、伸び広がりの軽さ、化粧膜の柔軟さ、量感ボリューム効果(セパレートボリューム効果)のすべての点で満足のいくものであった。
本発明の化粧料は、伸び広がりが軽く、柔軟性の高い化粧膜を形成し得るものであり、睫に適用すると、付着性がありながらもべたつきがないため、束になることなく、睫の一本一本に均一に付着して、それぞれが太く濃くなることで自然な仕上がりのボリューム効果が得られ、またこの化粧膜は、一定の硬さを有しながらも柔軟性をも備え、長時間にわたって初期のカール形状を維持する効果にも優れるものであるため、睫用化粧料等として有用なものである。

Claims (9)

  1. 次の成分(A)および(B):
    (A)カルナバワックスより分別して得られ、軟化点が55〜80℃、ヨウ素価が20〜55である樹脂組成物
    (B)固形油
    を含有することを特徴とする化粧料。
  2. 成分(A)の含有量が0.1〜15質量%である請求項1記載の化粧料。
  3. 成分(B)が、キャンデリラワックス、ミツロウ、ライスワックスおよびカルナバワックスよりなる群から選ばれる1種または2種以上のワックスである請求項1または2に記載の化粧料。
  4. 成分(B)の含有量が1〜30質量%である請求項1〜のいずれかの項記載の化粧料。
  5. さらに、成分(C)油溶性樹脂(成分(A)を除く)を含有する請求項1〜のいずれかの項記載の化粧料。
  6. 成分(C)が、トリメチルシロキシケイ酸、アクリル−シリコーングラフト共重合体およびポリメチルシルセスキオキサンよりなる群から選ばれる1種または2種以上のシリコーン系油溶性樹脂である請求項記載の化粧料。
  7. 成分(C)の含有量が樹脂固形分として0.5〜25質量%である請求項5または6に記載の化粧料。
  8. 睫用化粧料である請求項1〜7のいずれかの項記載の化粧料。
  9. マスカラである請求項記載の化粧料。
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