JP6154698B2 - ロボットハンド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、手指の折り曲げ可能なロボットハンド装置に関する。
近年、人間の手を模倣したロボットハンド装置の研究開発が種々行われている。このようなロボットハンド装置は、人間の手のひらや甲の部分を模倣した基部と、基部から延設して人間の指を模倣した複数の指機構と、複数の指機構を作動させるための動力源とを備えている。
特許文献1には、一つの動力源で複数の指機構を作動させることができるロボットハンド装置が開示されている。このロボットハンド装置は、動力源の動力により回動する回動軸と、回動軸と各指機構とを連結する複数の指作動機構とを備えている。
また、指作動機構は、回動軸に固定される回動ローラと、一端側が回動ローラに連結する伝達リンクアームと、を備えており、回動軸の回動運動を往復運動に変換して指機構を引っ張ったり、押し込んだりするように構成されている。
そして、各指機構が真っ直ぐに延びている状態で回動軸が回動すると、各指作動機構に引っ張られた各指機構が手のひら側に向かって折れ曲り、ロボットハンド装置が道具を把持する動作を行うようになっている。
特開2006−167831号公報
しかしながら、従来技術の各指作動機構は、回動ローラと伝達リンクアームとのリンク比が同一となっているため、指機構を引っ張る量又は押し込む量も同一となっている。そのため、各指機構の折れ曲がり方が一様となり、例えば、人差し指に対応する指機構だけが真っ直ぐに延び、他の指機構が手のひら側に折れ曲がって、ある方向を指差す動作などの手話を表現することができなかった。
また、上記課題を解決するために各指機構に動力源を設けて各指機構の折れ曲がり量を調整することが考えられるが、当該案では、重量化、部品点数の増加を招く。そのため、一つの動力源で複数の指機構を作動させることが好ましい。
そこで、本発明は、前記する背景に鑑みて創案された発明であって、一つの動力源であっても各指機構の折れ曲がり量が異なるロボットハンド装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係るロボットハンド装置は、基部と、前記基部から延設される複数の指機構と、各指機構を作動させる1つの動力源と、を備えたロボットハンド装置であって、前記動力源の動力により回動する回動軸と、前記回動軸と各指機構とを連結し、前記動力源の動力を各指機構に伝達する複数の指作動機構と、を備え、前記指作動機構は、前記回動軸に固定されて前記回動軸とともに回動する回動リンクアームと、一端側が前記回動リンクアームに連結し、前記回動リンクアームの回動に合わせて往復運動する伝達リンクアームと、を備え、前記複数の指作動機構の一部は、前記回動リンクアームと前記伝達リンクアームとのリンク比が他の指作動機構のリンク比と異なり、前記複数の指作動機構は、前記リンク比が一定である第1指作動機構と、前記リンク比が可変である第2指作動機構とで構成され、前記第2指作動機構の回動リンクアームは、第1孔と、前記第1孔よりも前記回動軸の径方向外側に設けられた第2孔と、を有し、前記第2指作動機構の伝達リンクアームは、前記第1孔又は前記第2孔に挿通した連結ピンを介して前記回動リンクアームに連結する構成とした。
前記する発明によれば、複数の指作動機構の一部のリンク比と他の指作動機構のリンク比とが異なり、指機構を引っ張る量及び押し込む量も異なる。
よって、複数の指作動機構の一部が連結する指機構と、他の指作動機構が連結する指機構との間で、折れ曲がり量に差が生じるようになる。
そして、回動軸が回動すると、折り曲げ量の大きい指機構が手のひら側に折れ曲る一方で、折り曲げ量が小さい指機構が真っ直ぐ延びた状態に近似した状態となり、例えば、手話を表現する動作など、指機構のそれぞれを異なる位置へ作動させることができる。
また、ロボットハンド装置は、第2指作動機構のリンク比が第1指作動機構のリンク比と同一に設定された場合、各指機構の折れ曲がり量が同一となる。
さらに、ロボットハンド装置は、連結ピンが挿通する孔を第1孔又は第2孔に変えることで、伝達リンクアームと回動リンクアームとが連結する箇所が回動軸の径方向に変化してリンク比が変わる。
基部と、前記基部から延設される複数の指機構と、各指機構を作動させる1つの動力源と、を備えたロボットハンド装置であって、前記動力源の動力により回動する回動軸と、前記回動軸と各指機構とを連結し、前記動力源の動力を各指機構に伝達する複数の指作動機構と、を備え、前記指作動機構は、前記回動軸に固定されて前記回動軸とともに回動する回動リンクアームと、一端側が前記回動リンクアームに連結し、前記回動リンクアームの回動に合わせて往復運動する伝達リンクアームと、を備え、前記複数の指作動機構の一部は、前記回動リンクアームと前記伝達リンクアームとのリンク比が他の指作動機構のリンク比と異なり、前記複数の指作動機構は、前記リンク比が可変である第2指作動機構のみから構成され、前記第2指作動機構の回動リンクアームは、第1孔と、前記第1孔よりも前記回動軸の径方向外側に設けられた第2孔と、を有し、前記第2指作動機構の伝達リンクアームは、前記第1孔又は前記第2孔に挿通した連結ピンを介して前記回動リンクアームに連結する構成とした。
前記する発明によれば、複数の指作動機構の一部のリンク比と他の指作動機構のリンク比とが異なり、指機構を引っ張る量及び押し込む量も異なる。
よって、複数の指作動機構の一部が連結する指機構と、他の指作動機構が連結する指機構との間で、折れ曲がり量に差が生じるようになる。
そして、回動軸が回動すると、折り曲げ量の大きい指機構が手のひら側に折れ曲る一方で、折り曲げ量が小さい指機構が真っ直ぐ延びた状態に近似した状態となり、例えば、手話を表現する動作など、指機構のそれぞれを異なる位置へ作動させることができる。
また、ロボットハンド装置は、全ての第2指作動機構のリンク比が同一に設定された場合、各指機構の折れ曲がり量が同一となる。
さらに、ロボットハンド装置は、連結ピンが挿通する孔を第1孔又は第2孔に変えることで、伝達リンクアームと回動リンクアームとが連結する箇所が回動軸の径方向に変化してリンク比が変わる。
また、本発明に係るロボットハンド装置は、前記第2孔が前記回動軸の周方向に延びる長孔であることが好ましい。
このような構成を備えるロボットハンド装置は、連結ピンが第2孔に挿通している場合、回動軸とともに回動リンクアームが回動しても連結ピンが長孔に沿って逃げる。そのため、伝達リンクアームの移動が遅れ、指機構の折れ曲がり開始時期が遅れる。
また、本発明に係るロボットハンド装置は、前記第2指作動機構において、前記連結ピンは、前記第1孔内に挿通した第1連結ピンと、前記第2孔内に挿通した第2連結ピンとで構成され、前記第1連結ピンと前記第2連結ピンとのそれぞれが回動リンクアームと伝達リンクアームとを連結し、前記第2孔の形状は、前記第1ピン周りに前記伝達リンクアームとともに回動する第2連結ピンの軌跡となっており、前記第2指作動機構の伝達リンクアームは、前記第2連結ピンを前記第2孔内に出没自在に支持し、前記リンク比を自動で切り替える自動切替機能を有していることを特徴とするが好ましい。
このような構成を備えるロボットハンド装置は、ロボットハンド装置を操作又は管理する補助者がリンク比を変更するという作業を回避できる。
本願発明によれば、一つの動力源であっても各指機構の折れ曲がり量が異なるため、手話を表現する動作を実行することができる。
また、本願発明によれば、各指作動機構のリンク比が同一に設定された場合、道具を把持する動作も実行することができる。
また、本願発明によれば、補助者が連結ピンを挿通させる孔を変更することで、ロボットハンド装置の動作を、手話を表現する動作か、道具を把持する動作かを選択することができる。
また、本願発明によれば、指機構の折れ曲がり開始時期を遅らすことができるため、様々な手話を表現することができる。
また、本願発明によれば、リンク比を自動で切り替えて、ロボットハンド装置の動作を、手話を表現する動作か、道具を把持する動作かを選択することができる。
実施形態に係るロボットハンド装置を示す斜視図である。 実施形態に係るロボットハンド装置を示す正面図である。 リンク機構を示す図であって(a)は指機構が真っ直ぐに延びているときの側面図、(b)は指機構が手のひら側に折り曲げたときの側面図である。 第4指機構が真っ直ぐに延びている状態を第4指機構の左右方向の略中心で切った場合の第1指作動機構と第4指機構とを示す断面図である。 第4指機構が手のひら側に折れ曲がっている状態を、第4指機構の左右方向の略中心で切った場合の第1指作動機構と第4指機構とを示す断面図である。 第2指作動機構を示す斜視図である。 連結ピンを第1孔に挿通した場合の第2指作動機構の動作状態を示し、(a)は回動軸が回動する前の状態の断面図、(b)は回動軸が所定角度分だけ回動した状態の断面図、(c)は(b)の回動角度よりも大きく回動した状態を示す断面図である。 連結ピンを第2孔に挿通した場合の第2指作動機構の動作状態を示し、(a)は回動軸が回動する前の状態の断面図、(b)は回動軸が所定角度分だけ回動した状態の断面図、(c)は(b)の回動角度よりも大きく回動した状態を示す断面図である。 ロボットハンド装置の動作を示し、(a)は第1指機構〜第4指機構が真っ直ぐに延びている状態の斜視図、(b)は第1指機構〜第4指機構が一律に折れ曲がっている状態の斜視図、(c)は第1指機構〜第4指機構が曲り終えた状態の斜視図、(d)は第2指機構〜第4指機構が折れ曲っている状態の斜視図である。 連結ピン係止機構を備えた変形例の側面図であり、(a)は回動軸が回動する前の状態を示し、(b)はシャフトが突出した状態で回動した場合を示し、(c)は回動後にシャフトを引っ込めた状態を示すものである。 連結ピン係止機構を備えた変形例を断面視した断面図であり、(a)はシャフトが突出した状態を示し、(b)はシャフトを引っ込めた状態を示すものである。 変更例に係る第2指作動機構の道具把持モードを示し、(a)は回動軸の回動前の状態を示す側面図、(b)は回動軸の回動後の状態を示す側面図である。 変更例に係る第2指作動機構を示し、(a)は第1連結ピンが第1孔に挿通している状態を示す断面図、(b)は第1連結ピンが第1孔から抜けた状態を示す断面図である。 変更例に係る第2指作動機構の手話動作モードを示し、(a)は回動軸が所定角度分だけ回動した状態を示す側面図、(b)は(a)の回動角度よりも大きく回動した状態を示す側面図である。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態のロボットハンド装置は、人間の手のように5本の指機構を備え、そのうちの4本の指機構に対して本発明を適用した例を説明する。また、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張して示すことがある。さらに、以下の説明において、同一の名称、符号については同一若しくは同質の部材を示しており、説明を適宜省略する。
図1に示すように、ロボットハンド装置1は、人間の手のひらや手の甲の部分に相当する基部10と、基部10の一端縁から略同一方向に延設された4本の指機構20と、これらの指機構20とは別の場所から延設される親指構造体OYとを備え、人間の手(図1では右手)を模倣した形状となっている。
また、4本の指機構20は、人間の人差し指を模倣した第1指機構20Aと、人間の中指を模倣した第2指機構20Bと、人間の薬指を模倣した第3指機構20Cと、人間の小指を模倣した第4指機構20Dとで構成されている。
さらに、ロボットハンド装置1は、4本の指機構20を作動させるため、1つのモータ(動力源)30と、モータ30の駆動により回動する回動軸40と、回動軸40と各指機構20とを連結させて指機構20を作動させる4つの指作動機構41とを主に備えている。そして、ロボットハンド装置1は、4本の指機構20を作動させることで、道具を把持する把持動作モード、又は手話を表現する手話動作モードを実行できるようになっている。
なお、ロボットハンド装置1の構成の説明に関し、基部10と指機構20とが配置される方向において、基部10側を下側と称し、指機構20側を上側と称する。
また、ロボットハンド装置1を手のひら側から見て、4本の指機構20が並ぶ方向において、第1指機構20Aが配置される側を右側と称し、第4指機構20Dが配置される指機構側を左側と称する。
さらに、ロボットハンド装置1の手のひら側を前側と称し、手の甲側を後側と称する。
そのほか、親指構造体OYは、別のモータM(図2参照)によって駆動可能となっている。なお、本実施形態においては、親指構造体OYが、モータ30からの動力が伝達されない(すなわち、本実施形態の親指構造体OYは、特許請求の範囲にいう「指機構」には相当しない)ようになっているが、本発明はこれに限定されず、親指構造体OYをも他の指機構20とともに1つの動力源で駆動させるようにしてもよい。
基部10は、人間の手の甲の部分を構成する手甲部10aと、人間の手のひらの部分を構成する手掌部(不図示)とを備える。
図2に示すように、手甲部10aは、上方と前方が開放している筐体であり、その内部空間に、モータ30と、減速機31と、リンク機構32と、回動軸40と、4つの指作動機構41とを収容している。
手掌部(不図示)は、手甲部10aの前側を覆うカバー部材である。この手掌部によれば、手甲部10aに収容される部材が外部から視認できなくなり、ロボットハンド装置1の美観が向上する(図9参照)。
図2に示すように、モータ30は、減速機31およびリンク機構32を介して回動軸40に連結されている。
図3(a)に示すように、リンク機構32は、減速機31の出力軸31aに固定されて出力軸31aとともに回動する第1回動アーム33と、回動軸40に固定された第2回動アーム34と、第1回動アーム33の延出部33aと第2回動アーム34の延出部34aとに連結するリンクアーム35とを備えている。
また、図3(b)に示すように、減速機31の出力軸31aが回動した場合、第1回動アーム33が回動し(矢印A1参照)、第1回動アーム33の延出部33aによってリンクアーム35および第2回動アーム34の延出部34aが下方に引っ張られて(矢印A2,A3参照)、第2回動アーム34とともに回動軸40が回動することとなる(矢印A4参照)。なお、前記の説明における矢印A1〜A4の向きは、指機構20を折り曲げるときの向きであり、指機構20を真っ直ぐにするときには、矢印A1〜A4の向きは全て逆となる。
図2に示すように、回動軸40は、左右方向に延在する円柱状の部材であり、その左右両端側が支持台30a、30aにより回動自在に支持されている。
4つの指作動機構41は、回動軸40と第2指機構20B〜第4指機構20Dとを連結する3つの第1指作動機構41Aと、回動軸40と第1指機構20Aとを連結する第2指作動機構41Bとで構成されている。
図4に示すように、第1指作動機構41Aは、回動軸40に固定されるとともに回動軸40の径方向外側に突出する突出部42aを有する第1回動リンクアーム42と、後記するフレーム11の軸11cに一端側が回動自在に連結する略V字状のV字リンクアーム43と、V字リンクアーム43の他端側と第1回動リンクアーム42とを連結する伝達リンクアーム44と、V字リンクアーム43の中央部と指機構20に設けられたピンP1とを連結する指側リンクアーム45とを備えている。
そして、図5に示すように、回動軸40の回動(矢印A4参照)した場合、第1回動リンクアーム42の突出部42aが下側へ回動して、伝達リンクアーム44を下方へ引っ張る(矢印B1参照)。続いて、V字リンクアーム43が下方に回動して(矢印B2参照)、指側リンクアーム45が下方に移動して、ピンP1を下方に引っ張ることとなる(矢印C1参照)。
なお、前記の説明における矢印A4、B1、B2、C1の向きは、指機構20を折り曲げるときの向きであるため、指機構20を伸ばすときには、矢印の向きは全て逆となる。
また、第1指作動機構41Aにおいて、第1回動リンクアーム42と伝達リンクアーム44とが連結ピン46により回動自在に連結され、第1回動リンクアーム42と伝達リンクアーム44とのリンク比が一定となっている。そのため、回動軸40の回動によるピンP1の引っ張り量及び押し込み量も一定となっている。
なお、第2指作動機構41Bの説明は後述する。
4本の指機構20である第1指機構20A〜第4指機構20Dのそれぞれは、共通する部材から構成されている。よって、第1指作動機構41Aに連結する第4指機構20Dを代表例として挙げ、第1指機構20A〜第3指機構20Cの構成の説明を省略する。
図4に示すように、指機構20は、基部10に固定されるフレーム11と、フレーム11の上方側に順に配置される根元部材21、中間部材22、指先部材23と、フレーム11、根元部材21、中間部材22及び指先部材23を回動自在に連結する関節部材24、25、26と、第1リンクアーム27、第2リンクアーム28と、を主に備えている。
フレーム11は、断面が略コ字状の部材であり、手甲部10aの前面に固定された固定部11aと、固定部11aの左右両端縁のそれぞれから前方に延在して関節部材24を挟持する一対の挟持部11b、11b(図4では左側の挟持部11bのみ図示のため、図2を参照。)と、を備えている。
根元部材21、中間部材22、指先部材23のそれぞれは、間隔を空けながら左右方向に対向配置される一対の節間板21a、22a、23a(図4では、左側の節間板21a、22a、23aのみ図示)と、一対の節間板21a、22a、23aの間に介在して連結する図示しない連結部とにより一体に構成される部材である。
また、一対の節間板21a、22a、23aのそれぞれは、上下方向に長く、上下端部が略半円状に形成されている。
根元部材21には、一対の節間板21a間の下部側に、両端面が一対の節間板21aに固着した円筒部21bが設けられている。
そして、一対の節間板21aと円筒部21bの内部空間内とを、フレーム11に挟持される関節部材24が貫通し、根元部材21がフレーム11に対して回動自在に連結している。
中間部材22は、一対の節間板22aの下部側で関節部材25を挟持している。そして、関節部材25が根元部材21の上部側を貫通し、中間部材22が根元部材21に対して回動自在に連結している。
また、中間部材22は、一対の節間板22aの上部側で関節部材26を挟持している。そして、関節部材26が指先部材23の下部側を貫通し、指先部材23が中間部材22に対して回動自在に連結している。
また、フレーム11は、一対の挟持部11bの下部側で、指作動機構41のV字リンクアーム43を回動自在に支持するための軸11cを挟持し、一対の挟持部11bの上部側で、第1リンクアーム27の下部側を回動自在に支持するピンP2を挟持している。
なお、節間板21aの下部側には、フレーム11に挟持されるピンP2を挿通させるための第1逃げ溝21cが形成されている。この逃げ溝21cは、関節部材24を中心として周方向に延びており、根元部材21が前側に回動した場合、逃げ溝21c内をピンP2が逃げるようになっている(図5参照)。
根元部材21は、一対の節間板21aの下部側で、指作動機構41の指側リンクアーム45の上部側を回動自在に連結するためのピンP1を挟持している。
図5に示すように、指側リンクアーム45によりピンP1が下方に引っ張られると(矢印C1参照)、根元部材21の前側が下方に引っ張られ、根元部材21が前側に回動するようになっている(矢印C2参照)。
根元部材21は、一対の節間板21aの上部側で、第2リンクアーム28の下部側を回動自在に支持するピンP4を挟持している。
図4に示すように、中間部材22は、一対の節間板22aの下部側で、第1リンクアーム27の上部側を回動自在に支持するピンP3を挟持しており、第1リンクアーム27を介してフレーム11の後側と中間部材22の前側とが連結している。
図5に示すように、根元部材21が前側に回動した場合(矢印C2参照)、第1リンクアーム27の上部側が前側に傾倒して(矢印C3参照)、ピンP3を挟持する中間部材22の前側が下方側に引っ張られ(矢印C4参照)、中間部材22が前側に回動するようになっている(矢印C5参照)。
なお、図4に示すように、節間板22aの上部側には、ピンP3を挿通させるための第2逃げ溝21dが形成されており、中間部材22が前側に回動した場合、第2逃げ溝21d内をピンP3が逃げるようになっている。
中間部材22は、一対の節間板22aの下部側で、第2リンクアーム28の上部側を回動自在に支持するピンP5を挟持しており、第2リンクアーム28を介して根元部材21の後側と指先部材23の前側とが連結している。
図5に示すように、中間部材22が前側に回動した場合(矢印C5参照)、第2リンクアーム28の上部側が前側に回動して、ピンP5を挟持する指先部材23の前側が下方側に引っ張られ(矢印C6参照)、指先部材23が前側に回動するようになっている(矢印C7参照)。
図6に示すように、第2指作動機構41Bは、回動軸40に固定される第2回動リンクアーム50と、伝達リンクアーム44と、V字リンクアーム43と、指側リンクアーム45と、根元部材21の円筒部21bに巻き回しされた付勢部材51とを備えている。
なお、第2指作動機構41Bは、第1回動リンクアーム42に代えて第2回動リンクアーム50を備えている点と、付勢部材51が追加されている点とが第1指作動機構41Aと相違する。以下、第2指作動機構41Bについて、第1指作動機構41Aとの相違点に絞って説明する。
第2回動リンクアーム50は、回動軸40に固定される円環状の円環部50aと、円環部50aから径方向外側に延出する延出部50bと、を備えている。
図6〜図8に示すように、延出部50bには、第1孔50c、第2孔50dが形成されている。この第1孔50c、第2孔50dは、伝達リンクアーム44を回動自在に支持する連結ピン47を挿通させるための孔である。
また、第1孔50cと第2孔50dとは、回動軸40の径方向にずれており、連結ピン47が挿通する孔を第1孔50cと第2孔50dとの間で変更することで、伝達リンクアーム44と第2回動リンクアーム50とが連結する箇所が回動軸40の径方向に変位して、リンク比が変わるようになっている。
図6に示すように、第1孔50cは、挿通する連結ピン47が回動可能な大きさに形成された円孔である。
図7(a)〜図7(c)に示すように、第1孔50cに連結ピン47が挿通した状態で回動軸40が回動すると、第2回動リンクアーム50も下方側に回動して伝達リンクアーム44を下方へ移動する。そして、指側リンクアーム45が根元部材21を前側に回動するように引っ張り、第1指機構20Aが折れ曲がるようになっている。
また、第1孔50cは、回動軸40の中心軸に対して、第1指作動機構41Aの第1回動リンクアーム42と伝達リンクアーム44とを連結する連結ピン46と同じ位置となるように形成されている。
そのため、連結ピン47を第1孔50cに挿通させた場合、第2回動リンクアーム50と伝達リンクアーム44とのリンク比は、第1指作動機構41Aのリンク比と同一となる。よって、第2指作動機構41Bの引っ張り量及び押し込み量は、第1指作動機構41Aの引っ張り量及び押し込み量と同一となり、第1指機構20A〜第4指機構20Dのそれぞれが同じように折り曲げる。
図8(a)に示すように、第2孔50dは、回動軸40の周方向に延びる半円孤状の長孔である。
そして、第2孔50dにおける長孔は、第1指機構20Aが真っ直ぐ延びた状態で第2孔50dに挿通する連結ピン47に対し、第1指機構を折り曲げるため第2回動リンクアーム50が回動する方向とは逆向き(図8において左回り)に延びている。
このため、図8(a)、(b)に示すように、第2回動リンクアーム50が右回りに回動した場合、連結ピン47が第2孔50d内を逃げ、モータ30の動力が伝達リンクアーム44に伝達されることなく第1指機構20Aが真っ直ぐの状態を維持するようになっている。
そして、図8(b)、(c)に示すように、第2回動リンクアーム50が所定の角度分だけ右回りに回動し、第2孔50d内の端面に連結ピン47が当接した状態から、第2回動リンクアーム50がさらに右回りに回動した場合(矢印D1参照)、伝達リンクアーム44が下方に移動し(矢印D2参照)、指側リンクアーム45が根元部材21を引っ張る。このため、第1指機構20Aは、第2指機構20B〜第4指機構20Dよりも遅れて手の平側に折れ曲がり始める(矢印D3参照)。
また、第2孔50dは、第1孔50cよりも径方向外側に設けられている。
このため、連結ピン47を第2孔50dに挿通させて伝達リンクアーム44を連結させた場合には、連結ピン47が第1孔50cに挿通した場合よりも、回動軸40が回動した角度に対する伝達リンクアーム44の下方への移動量が大きく、第1指機構20Aを引っ張る量も大きい。
この結果、図8(c)に示すように、第1指機構20Aは、第2指機構20B〜第4指機構20Dよりも折れ曲がり開始時期が遅いものの、回動軸40が回動した角度に対する折れ曲がり量が大きいため、折れ曲がり量を同じとすることができる。
なお、図8(c)に示すように、伝達リンクアーム44が下方に移動している状態で、第2回動リンクアーム50が逆方向へ回動した場合、連結ピン47は第2孔50d内を逃げるようになっているため、伝達リンクアーム44は、第2回動リンクアーム50により、伝達リンクアーム44を上方へ押圧されないようになっている。
図6に示すように、付勢部材51は、根元部材21の円筒部21bに巻き回しされたねじりコイルばねである。また、付勢部材51の一端51aが、フレーム11の固定部11aの前面に係止し、付勢部材51の他端51bが根元部材21に形成された被係止部21eに係止している。
図8(c)に示すように、根元部材21が前側に回動して付勢部材51の一端51aと他端51bとが近接した場合、根元部材21を後側に回動させようとする付勢力(矢印D4参照)が作用するようになっている。
そのため、伝達リンクアーム44が下方に移動している状態で、第2回動リンクアーム50が逆方向へ回動した場合に、根元部材21を下方に引っ張る力が解除されるとともに、付勢部材51の付勢力により根元部材21が後側に回動する。その結果、根元部材21が指側リンクアーム45を上方へ引っ張り上げて、伝達リンクアーム44が上方へ移動して、V字リンクアーム43、伝達リンクアーム44、指側リンクアーム45が回動軸40の回動前の状態に復帰する。
つぎに、本実施形態の動作について、図9を参照しながら説明する。
最初に、ロボットハンド装置1が道具を握る把持動作モードについて説明する。なお、モータ30の駆動前の初期状態は、図9(a)に示すように、第1指機構20A〜第4指機構20Dのそれぞれは上方に向かって真っ直ぐ延びている状態となっている。
また、把持動作モードを実行する場合、補助者は、予め連結ピン47を第2回動リンクアーム50の第1孔50cに挿通し、第2回動リンクアーム50と伝達リンクアーム44とを連結させる準備を行う。これにより、第1指作動機構41Aと第2指作動機構41Bとのリンク比が同一となる。
把持動作モードでは、モータ30が駆動すると、回動軸40が回動して、3つの第1指作動機構41Aと第2指作動機構41Bのそれぞれが対応する第1指機構20A〜第4指機構20Dを引っ張り始める。
また、連結ピン47が第2回動リンクアーム50の第1孔50cに挿通し、回動軸40の回動した角度に対応する第1指作動機構41Aの引っ張り量と第2指作動機構41Bの引っ張り量とが同一となっていることから、図9(b)に示すように、第1指機構20A〜第4指機構20Dは一律に折れ曲がり始める。
そして、さらに回動軸40が回動することで、図9(c)で示すように、第1指機構20A〜第4指機構20Dの手のひら側と対向する程度折れ曲がり、ロボットハンド装置1が道具を把持できるようになる。
一方で、図9(c)に示される状態から、モータ30を駆動させて回動軸40が逆方向に回動させた場合、第1指作動機構41Aと第2指作動機構41Bとのそれぞれが、モータ30の動力を第1指機構20A〜第4指機構20Dに伝達する。
その結果、図9(b)、(a)に示されるように、第1指機構20A〜第4指機構20Dのそれぞれが次第に起立し始め、第1指機構20A〜第4指機構20Dのそれぞれが上方に向かって延びた状態となる。
次に、手話を表現する手話動作モードについて説明する。
なお、手話動作モードを実行する場合、補助者は、予め連結ピン47を第2回動リンクアーム50の第2孔50dに挿通し、第2回動リンクアーム50と伝達リンクアーム44とを連結させる準備を行う。これにより、第1指作動機構41Aと第2指作動機構41Bとのリンク比が異なる。
手話動作モードでは、モータ30の駆動により回動軸40が回動し、さらに、3つの第1指作動機構41Aの第1回動リンクアーム42と第2指作動機構41Bの第2回動リンクアーム50とが回動する。
ここで、第1指作動機構41Aに関し、第1回動リンクアーム42の回動により、伝達リンクアーム44が下方に移動し、第2指機構20B〜第4指機構20Dが引っ張られるため、第2指機構20B〜第4指機構20Dが曲り始める。
一方で、第2指作動機構41Bに関し、第2回動リンクアーム50が回動しても、連結ピン47が第2孔50dに沿って逃げるため、伝達リンクアーム44が下方に移動せず、第1指機構20Aを引っ張らない。
そのため、図9(d)に示すように、第1指機構20Aのみが上方に真っ直ぐに伸びた状態となり、ロボットハンド装置1は、上方を指差す動作、又は、ある物の数が1つであること示す動作を表現する。
そして、さらにモータ30が回動した場合、第1指作動機構41Aの第1回動リンクアーム42と第2指作動機構41Bの第2回動リンクアーム50とがさらに回動して、それぞれが対応する第1指機構20A〜第4指機構20Dを引っ張り始める。
ここで、第2指作動機構41Bは、第1指機構20Aを引っ張る量が大きくなっている。よって、図9(c)に示すように、第1指機構20Aは、第2指機構20B〜第4指機構20Dよりも遅れて折れ曲がり始めるものの、第2指機構20B〜第4指機構20Dの折れ曲がり量が同一となる。その結果、図9(d)に示すように、第1指機構20A〜第4指機構20Dの全てが大きく折れ曲がった状態をなり、ロボットハンド装置1は、ある物の数がゼロであること示す動作を表現する。
以上、実施形態のロボットハンド装置1によれば、モータ30が一つであっても、各指機構20の折れ曲がり量が異なり、手話を表現することができる。
また、実施形態のロボットハンド装置1によれば、連結ピン47が挿通する孔を変えることで、道具を把持する動作も実行することができる。
また、実施形態のロボットハンド装置1によれば、指機構20の折れ曲がり開始時期を遅らすことができるため、様々が手話を表現することができる。
以上、実施形態のロボットハンド装置1を説明したが、本発明は実施形態で説明した例に限定されない。
たとえば、実施形態の複数の指作動機構41は、リンク比が一定の第1指作動機構41Aとリンク比が可変の第2指作動機構41Bとから構成されていたが、第2指作動機構41Bのみから構成されてもよい。当該構成によれば、回動軸40の回動に対し、各指機構20の折れ曲がり量を調整でき、ロボットハンド装置1がより様々な手話の動作を表現できるようになる。
また、実施形態の第2回動リンクアーム50の第2孔50dは、長孔となっているが本発明はこれに限定されず、単に円孔であってもよい。当該構成によれば、第2指機構20B〜第4指機構20Dの折れ曲がり量よりも第1指機構20Aの折れ曲がりが大きくすることができる。
また、実施形態の第2回動リンクアーム50では、第1孔50cと第2孔50dとの2つの孔が形成されているが、ロボットハンド装置1に把持動作モードを実行させない場合、第2孔50dのみが形成された第2回動リンクアーム50を用いても良い。
また、第2孔50dのみが形成された第2回動リンクアーム50を利用する場合、図10(a)に示すように、連結ピン47に係止可能な連結ピン係止機構80を用いて、第1指作動機構41Aの折れ曲がるタイミングを変更できるようにしてもよい。
この連結ピン係止機構80とは、図10(a)、図11(a)に示すように、第2回動リンクアーム50に固定された本体部81と、本体部81から出没自在なシャフト82とで構成されている。そして、図10(a)に示すように、シャフト82は、側面視で第2孔50dと重なるように延在しており、第2回動リンクアーム50が回動した場合、第2孔50d内を逃げる連結ピン47に係止し、連結ピン47とともに伝達リンクアーム44を下方側に引っ張るように構成されている。
そして、図11(b)に示すように、回動軸40の回動前にシャフト82を本体部81に引っ込めた状態で回動軸40を回動させると、連結ピン47がシャフト82係止することなく第2孔50d内を逃げ、第1指機構20Aは真っ直ぐ延びた状態を維持する。
一方で、シャフト82を突出させた状態で回動軸40を回動させた場合、図10(b)に示すように、連結ピン47がシャフト82に係止して伝達リンクアーム44が下方に引っ張り、第1指機構20Aは、他の第2指機構20B〜第4指機構20Dと同じように折れ曲がり始める。
以上のように、連結ピン当接機構80を設けることで、第1指作動機構41Aの折れ曲がるタイミングを変更でき、さらに、シャフト82を突出させた状態で回動させた場合には把持動作モードの際の動作に近似した動作を実行することができる。
なお、シャフト82を突出させた状態で回動軸40を回動させた場合、第1指機構20Aは、リンク比の大きい第2孔50dを介して連結しているため、他の第2指機構20B〜第4指機構20Dよりも大きい。
そのため、図10(c)に示すように、回動軸40の回動量が所定量となった状態で、シャフト82を本体部81に引っ込めで、連結ピン47が第2孔50d内を逃がしつつ、第2回動アーム50が回動させる。これによれば、第1指機構20Aの折れ曲がり量は、手話動作モードのときと同じようになり、図9(c)に示すように、第1指機構20A〜第4指機構20Dの折れ曲がり量を統一させることができる。
また、上記した連結ピン係止機構80については、第2孔50dのみが形成された第2回動リンクアーム50に用いた場合を例として挙げたが本発明はこれに限定されない。連結ピン係止機構80は、第1孔50cと第2孔50dとが形成された第2回動リンクアーム50に用いてもよく、また、後述するリンク比の自動切替機能を有する変形例の場合であっても用いることができるものである。また、連結ピン係止機構80を一つだけ用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明は、2つ以上であってもよいものである。
また、実施形態のロボットハンド装置1では、連結ピン47を分解し再度連結ピン47を取り付けることで、把持動作モードと手話動作モードとを切り替えていたが、他の動力源を利用して自動で切り替えるように構成してもよい。
以下、把持動作モードと手話動作モードとの切り替えを自動で行うことができる第2指作動機構41Bの変形例を、図12、図13を参照しながら説明する。
図12(a)に示すように、変更例に係る第2指作動機構60は、回動軸40に固定された自動切替用第2回動リンクアーム61と、一端側が自動切替用第2回動リンクアーム61に連結する自動切替用伝達リンクアーム62と、電磁石63と、自動切替用第2回動リンクアーム61と自動切替用伝達リンクアーム62とを連結するための第1連結ピン70、第2連結ピン71と、V字リンクアーム43と、指側リンクアーム45と、図示しない付勢部材とを備えている。
なお、変更例に係る第2指作動機構60は、第2回動リンクアーム50に代えて自動切替用第2回動リンクアーム61を備えている点と、伝達リンクアーム44に代えて自動切替用伝達リンクアーム62を備えている点と、連結ピン46に代えて第1連結ピン70、第2連結ピン71を備えている点とが、実施形態に係る第2指作動機構41Bと相違する。さらに、変更例に係る第2指作動機構60は、電磁石63が追加されている点が第2指作動機構41Bと相違する。
以下、変形例に係る第2指作動機構60について、第2指作動機構41Bとの相違点に絞って説明する。
自動切替用第2回動リンクアーム61は、回動軸40の径方向にずらして形成された円孔の第1孔61cと、長孔の第2孔61dとを有している。
図13(a)に示すように、第1孔61cには、第1連結ピン70が挿通し、第2孔61dには、第2連結ピン71が挿通している。
図13(a)に示すように、自動切替用伝達リンクアーム62の一端側は、自動切替用第2回動リンクアーム61の左右両側に配置されて、自動切替用第2回動リンクアーム61を左右両側から挟む一対の一端部62a、62aを備えている。
また、一端部62a、61aには、第1孔61cに挿通する第1連結ピン70を回動軸方向にスライド自在に支持するスライド部62cと、第2孔61dに挿通する第2連結ピン71が貫通する貫通孔62dと、が形成されている。
このため、自動切替用第2回動リンクアーム61と自動切替用伝達リンクアーム62とは、第1連結ピン70と第2連結ピン71とを介して連結している。
さらに、第1連結ピン70の右端面には、永久磁石70aが固着されている。
電磁石63は、スライド部62cの右端部に設けられたコイルであり、このコイルは図示しない外部電源から流れてくる電流により電磁石となるように構成されている。
図13(a)に示すように、通電により電磁石63が永久磁石70aと同じ磁極となった場合に、永久磁石70aが反発する力を受けて、第1連結ピン70が第1孔61c挿通した状態が保持されている。
一方で、電磁石63が永久磁石70aと異なる磁極となった場合、図13(b)に示すように、永久磁石70aが電磁石63に引き寄せられ、第1連結ピン70が第1孔61cから脱落するようになっている。
つぎに、変形例の動作例を説明する。
最初に、把持動作モードについて説明する。把持動作モードでは、図12(a)に示すように、自動切替用第2回動リンクアーム61と自動切替用伝達リンクアーム62とが、第1連結ピン70と第2連結ピン71とを介して連結している状態で実行する。
モータ30の駆動により自動切替用第2回動リンクアーム61が回動すると(図12(a)において右回り)、第2連結ピン71が第2孔61d内を逃げる。そのため、自動切替用伝達リンクアーム62は、第1連結ピン70を介して自動切替用第2回動リンクアーム61に引っ張られて下方に移動して、第1指機構20Aが折れ曲がり始める。
その結果、第1指機構20Aは、モータ30の駆動時から他の3本の指機構20とともに一律に折れ曲がるようになり図9(b)参照)、道具を把持する動作を実行することができる(図9(c)参照)。
なお、第2孔61dの形状は、自動切替用伝達リンクアーム62が第1連結ピン70を回転軸として回動した場合に、自動切替用伝達リンクアーム62とともに回動する第2連結ピン71が描く軌跡と同一となっている。そのため、自動切替用伝達リンクアーム62の一端部62aが第1連結ピン70を回転軸として回動しながら下方に移動した場合に、第2連結ピン71が係止することなく逃がすことができる。
次に手話動作モードについて説明する。
把持動作モードから手話動作モードへの切り替えは、図13(b)に示すように、永久磁石70aを電磁石63の方に引き寄せるように通電し、第1連結ピン70を第1孔61cから抜いた状態とする。この結果、自動切替用第2回動リンクアーム61と自動切替用伝達リンクアーム62とは、第2連結ピン71のみを介して連結している状態となる。
つぎに、図14(a)に示すように、モータ30を駆動して自動切替用第2回動リンクアーム61を回動させると(矢印F1参照)、第2連結ピン71が第2孔61d内を逃げるため(矢印F2参照)、第1指機構20Aの折れ曲がり量はゼロとなる。
よって、他の第2指機構20B〜第4指機構20Dが折れ曲がる一方で、第1指機構20Aのみが上方に真っ直ぐに伸びた状態となり、ロボットハンド装置1は、上方を指差す動作、又は、ある物の数が1つであること示す動作を表現する(図9(d)参照)。
そして、自動切替用第2回動リンクアーム61が所定の角度分だけ右回りに回動した場合に、第2孔61d内の端面に第2連結ピン71が当接した状態となる。
図14(b)に示すように、第2孔61d内の端面に第2連結ピン71が当接した状態のときから、自動切替用第2回動リンクアーム61がさらに右回りに回動すると、自動切替用伝達リンクアーム62が下方に移動する(矢印F3参照)。このため、指側リンクアーム45が根元部材21を引っ張り、第1指機構20Aが手の平側に折れ曲がり始める(矢印D3参照)。
このため、第1指機構20A〜第4指機構20Dの全てが折れ曲って、ロボットハンド装置1は、物の数がゼロであること示す動作を表現する。
なお、図14に示すように、手話動作モード中は、自動切替用第2回動リンクアーム61の第1孔61cと、自動切替用伝達リンクアーム62が支持する第1連結ピン70とは、回動軸40の軸方向に重なっていない。
つぎに、第1指機構20Aを真っ直ぐに延ばすため、逆方向に自動切替用第2回動リンクアーム61を回動させた場合、自動切替用伝達リンクアーム62は、図示しない付勢部材により初期の状態に復帰する。また、第1指機構20Aに連結する指側リンクアーム45が引っ張られて、V字リンクアーム43が上昇して、伝達リンクアーム44の上端側が回動前の位置に復帰する。
また、自動切替用第2回動リンクアーム61の角度が初期状態と同じ角度となった場合、図12(a)に示すように、伝達リンクアーム44の下端側も回動前の位置に復帰し、伝達リンクアーム44の位置が回動軸40の回動前と同じになる。
そのため、自動切替用伝達リンクアーム62のスライド部62cに収容される第1連結ピン70と、自動切替用第2回動リンクアーム61の第1孔61cとは、軸方向から見て重なり合う。
そして、永久磁石70aが電磁石63に対して反発するように通電することで、第1連結ピン70が第1孔61cを挿通し、第1連結ピン70と第2連結ピン71とを介して、自動切替用第2回動リンクアーム61と自動切替用伝達リンクアーム62とが連結した状態となる。
上記した変形例によれば、手話動作モードと道具把持モードとの切り替えを自動的に切り替えることができるため、ロボットハンド装置を操作又は管理する補助者がリンク比を変更するという作業を回避できる。
以上、変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでない。たとえば、第1孔50cと第2孔50dとを繋ぐ孔を形成し、連結ピン47が第1孔50cと第2孔50dとを繋ぐ孔内を移動しながらリンク比を変更できるようにしてもよい。なお、連結ピン47が第1孔50cと第2孔50dとを繋ぐ孔内を移動させるための手段は特に限定されない。
1 ロボットハンド装置
10 基部
20(20A、20B、20C、20D) 指機構
30 モータ
40 回動軸
41(41A、41B) 指作動機構
42 第1回動リンクアーム
43 V字リンクアーム
44 伝達リンクアーム
45 指側リンクアーム
46、47 連結ピン
50 第2回動リンクアーム
50c 第1孔
50d 第2孔
51 付勢部材
60 第2指作動機構
61 自動切替用第2回動リンクアーム
62 自動切替用伝達リンクアーム
70 第1連結ピン
71 第2連結ピン

Claims (4)

  1. 基部と、前記基部から延設される複数の指機構と、各指機構を作動させる1つの動力源と、を備えたロボットハンド装置であって、
    前記動力源の動力により回動する回動軸と、
    前記回動軸と各指機構とを連結し、前記動力源の動力を各指機構に伝達する複数の指作動機構と、を備え、
    前記指作動機構は、
    前記回動軸に固定されて前記回動軸とともに回動する回動リンクアームと、
    一端側が前記回動リンクアームに連結し、前記回動リンクアームの回動に合わせて往復運動する伝達リンクアームと、を備え、
    前記複数の指作動機構の一部は、前記回動リンクアームと前記伝達リンクアームとのリンク比が他の指作動機構のリンク比と異なり、
    前記複数の指作動機構は、前記リンク比が一定である第1指作動機構と、前記リンク比が可変である第2指作動機構とで構成され、
    前記第2指作動機構の回動リンクアームは、第1孔と、前記第1孔よりも前記回動軸の径方向外側に設けられた第2孔と、を有し、
    前記第2指作動機構の伝達リンクアームは、前記第1孔又は前記第2孔に挿通した連結ピンを介して前記回動リンクアームに連結することを特徴とするロボットハンド装置。
  2. 基部と、前記基部から延設される複数の指機構と、各指機構を作動させる1つの動力源と、を備えたロボットハンド装置であって、
    前記動力源の動力により回動する回動軸と、
    前記回動軸と各指機構とを連結し、前記動力源の動力を各指機構に伝達する複数の指作動機構と、を備え、
    前記指作動機構は、
    前記回動軸に固定されて前記回動軸とともに回動する回動リンクアームと、
    一端側が前記回動リンクアームに連結し、前記回動リンクアームの回動に合わせて往復運動する伝達リンクアームと、を備え、
    前記複数の指作動機構の一部は、前記回動リンクアームと前記伝達リンクアームとのリンク比が他の指作動機構のリンク比と異なり、
    前記複数の指作動機構は、前記リンク比が可変である第2指作動機構のみから構成され、
    前記第2指作動機構の回動リンクアームは、第1孔と、前記第1孔よりも前記回動軸の径方向外側に設けられた第2孔と、を有し、
    前記第2指作動機構の伝達リンクアームは、前記第1孔又は前記第2孔に挿通した連結ピンを介して前記回動リンクアームに連結することを特徴とするロボットハンド装置。
  3. 前記第2孔は、前記回動軸の周方向に延びる長孔であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロボットハンド装置。
  4. 前記第2指作動機構において、
    前記連結ピンは、前記第1孔内に挿通した第1連結ピンと、前記第2孔内に挿通した第2連結ピンとで構成され、前記第1連結ピンと前記第2連結ピンとのそれぞれが回動リンクアームと伝達リンクアームとを連結し、
    前記第2孔の形状は、前記第1連結ピン周りに前記伝達リンクアームとともに回動する第2連結ピンの軌跡となっており、
    前記第2指作動機構の伝達リンクアームは、前記第2連結ピンを前記第2孔内に挿通又は抜くことが自在に支持され、前記リンク比を自動で切り替える自動切替機能を有していることを特徴とする請求項3に記載のロボットハンド装置。
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