JP6153809B2 - 除塵用ロール - Google Patents

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本発明は、除塵用ロールに関するものである。より詳しくは、基材シートと前記基材シートの表面に付与され粘着剤層とを備えたテープが、複数周巻回され、清掃面上を転動させて、前記粘着剤層に塵を付着させることで除塵を行なう除塵用ロールに関するものである。
除塵用ロールにあっては、テープの長手方向に間隔を隔ててミシン目等の切り目線が形成され、除塵した後のテープを外周端から約一周剥がして、切り目線の位置でカットするようにすることが一般的である。この切り目線は、通常、一端側がテープの一方の側辺に位置し、他端側がテープの他方の側辺に位置し、一方の側辺と他方の側辺との間を結ぶものである。そして、テープの外周端を捲って引っ張ることで、一端側から他端側へ、或いはその逆に、切り目線をカットする。
ところが、切り終わり(即ち切り目線の他端側)に近づくに従って、切り目線から外れてテープが破れてしまうことが往々にしてある。
本発明者にて、その要因を検討したところ、主として次の2点であることが判明した。
これを図8を参照しながら説明する。
(要因1)指から遠くなることによる破れ
通常のカット動作では、まず、外周端101の一方側か他方側か何れか任意の端を引き剥がし端とし、引き剥がし端を一方の手aで持ってテープ102の略長手方向の固定端方向に引っ張る(矢印1)。これにより、テープ102を略1周分剥がして、このテープ102の剥がしが切り目線に到達した際、手で引っ張る方向を反対方向であってやや他端方向に変えて(矢印2)、前記引き剥がし端と同じ側の端から切り目線をカットする。その際、他方の手bでロールの端部を、切り目線付近で摘む。そして、一方の手aでテープ102を引っ張って切り目線103をカットしていく。カットの始めは、ロールを持っている他方の手bとカット箇所が近いため、一方の手aでテープ102を引っ張る方向や力も、切り目線に沿っているため、比較的うまくカットできる。ところが、カットが進むにつれて、ロールを持っている他方の手bとカット箇所が遠くなり、テープ102の端を持っている一方の手aとの距離も長くなるため、引っ張る方向や力をうまく調整することが困難になり、切り目線と異なる方向にテープ102が破れてしまうことがある。なお、以下の説明では、切り目線に沿ってうまく切断できる状態を「カット」と呼び、切り目線を外れてテープ102が破れてしまう状態を「破れ」と呼ぶ。
(要因2)粘着を剥がさないことによる破れ
切り目線からカットする際に、切り目線よりも外周端側のテープ102を、内周側のテープ表面104の粘着剤層から完全に剥がしてしまい、内周側のテープ表面104から浮かした状態で切り目線をカットすれば、比較的うまくカットすることができる。ところが、完全に剥がさずに内周側のテープ表面104と粘着している部分(未剥離部分105)が残っている状態で引っ張られる場合がある。このような場合には、切り目線103から外れて、未剥離部分105に沿って、テープ102が破れてしまう場合が多いことが判明した。特に、テープ102の長手方向において、未剥離部分105の長さが短い場合には、テープ102が切り目線から外れて破れてしまうことが顕著ではないが、未剥離部分105の長さが長くなるに従って、テープ102が切り目線から外れて破れてしまうことが多く発生することが判明した。
これに対して、先行技術文献にあっては、切り目線がロールの軸線と平行に入っている場合は、切り目線から剥がしたテープを上手くカットできないとして、切り目線を斜めに入れるようにしたものも種々提案されている。
特許文献1にあっては、テープを切り目線からうまくカットできるようにするために、切り目線を斜めに入れるものである。より詳しくは、切り目線を、最初から最後まで同じ方向(テープの外周端から遠ざかる方向)に傾斜させているもので、さらに、切り離しの最初となる一端側にのみ、V字状の切込を設けたものである。
ところが、特許文献1にあっては、一端側からのカットに対しては切り出しを容易にすることが出来るが、他方からカットする場合は切り難くなるというように、一方向にのみ傾斜した切り目線では、片側からの切り始めに限定されるため、テープを持ち替える必要が生じる。
また、切り目線を、切り離しの最初となる一端側から他端側に向かうに従って、テープの外周端から遠ざかる方向に傾斜させているため、上記の要因2の問題が生じる。詳しくは、テープは外周端側から剥がされるが、テープの外周端から遠ざかる方向切り目線を傾斜させているため、未剥離部分が切り目線の手前(外周端側)に残る可能性が高くなり、未剥離部分に沿って、テープが破れてしまうおそれが高い。
特許文献2にあっては、特許文献1と同様、1方向に傾斜させた切り目線に加えて、山型に傾斜させた切り目線が開示されている(特許文献2の図5参照)。また、特許文献3にも同様な山型の切り目線が開示されている。これらの特許文献2及び3では、テープの幅方向の中央に切り始め位置を設け、切り始め位置から左右両側に傾斜して伸びるように切り目線を設けるものである。ところが、この形態では、中央の切り始め位置がテープの外周端に最も近く、両側に向かうに従って、外周端から遠ざかるように、山型に切り目線を形成している。そのため、特許文献1と同様、上記の要因2の問題が生じる。詳しくは、テープは外周端側から剥がされるが、テープの外周端から遠ざかる方向切り目線を傾斜させているため、未剥離部分が切り目線の手前(外周端側)に残る可能性が高くなり、未剥離部分に沿って、テープが破れてしまうおそれがある。
また、特許文献4にあっても、特許文献2及び3と同様に、山型の切り目線が開示されている。この特許文献4にあっては、テープの幅方向の中央に切り始め位置を設ける旨の開示はない。そこで、切り目線を左右両側の何れかから切り始めるとして検討すると、切り始めの前半では、切り目線が外周端に近づくように傾斜している。そのため切り目線をカットする時には、その手前のテープは既に剥がされた状態となる可能性が高いため、比較的スムーズに切り目線をカットできる。ところが、切り目線の後半になると、切り目線が外周端から遠ざかるように傾斜している。その結果、未剥離部分が切り目線の手前(外周端側)に残る可能性が高くなり、未剥離部分に沿って、テープが破れてしまうおそれがある。しかも、前述の要因1で指摘したように、指から遠くなることにより、持っている手とカット位置との距離が長くなってしまうため、力の方向や強さをうまく加減できずに、未剥離部分に沿って、テープが破れてしまうおそれがさらに高まるものである。なお、この特許文献4には、切り目線の角度は25〜60度とあるが、あまり大きい角度だと、山型の頂点から大きな角度を切り返すために、カットが失敗してしまうおそれが高くなる。
特許文献5にあっては、切り目線の中央部分が左右の両端のめくり出し部に比して外周端より遠い位置にある谷型の切り目線が開示されている。ところが、この特許文献5の発明にあっては、専用のカッターを用いてカットすることを前提としており、手だけでカットするものとは基本的な発明の発想が相違する。特に、めくり出し部分は、テープの粘着剤層のない領域に設けられたものであり、粘着剤層にある切り目線ではロールの軸芯と平行なものとなっている。従って、粘着剤層に対する剥離とカット位置との関係をに起因する前述の要因2とは無関係な技術思想を提案するものである。
登録実用新案第3150752号公報 実開平6−11668号公報 実開昭61−35674号公報 特許第3321690号公報 特許第3978033号公報
本発明は、テープの粘着剤層を含む位置に形成された切り目線を良好にカットすることができる除塵用ロールの提供を図ることにある。
本発明は、基材シートと前記基材シートの表面に付与され粘着剤層とを備えたテープが、複数周巻回され、清掃面上を転動させて、前記粘着剤層に塵を付着させることで除塵を行なう除塵用ロールの改良に関するものである。
より詳しくは、前記テープは、その長手方向に間隔を隔てて切り目線が形成され、前記テープを外周の外周端から剥がして、切り目線の位置でカットするようにしたものであり、前記切り目線は、一端側が前記テープの一方の側辺に位置し、他端側が前記テープの他方の側辺に位置し、前記一方の側辺と前記他方の側辺との間を結ぶものである。
本発明の要旨は、上記の除塵用ロールにおいて、前記テープの前記切り目線を、谷型に形成することにある。
前記谷型の形態は変更して実施することができるものであるが、その一例としては、前記テープの前記外周端からの位置について、前記切り目線の両端が前記切り目線の中央よりも近い位置にあることで規定され得る。
また、前記切り目線は、少なくとも前記一端側と前記他端側との双方に傾斜領域を備え、前記両傾斜領域は、前記側辺から前記テープの中央に向かうに従って前記外周端から遠ざかるように傾斜しているものとする。
前記傾斜領域の前記傾斜の角度が、前記除塵用ロールの軸線に対して15度以下としたものであってもよい。
また、前記傾斜領域の前記傾斜の角度は、前記除塵用ロールの軸線に対して1度を越えるものであることが望ましく、2度以上であることがさらに望ましく、3度以上であることが最も望ましい。
さらに他の例としては、前記傾斜領域は、前記粘着剤層を含む位置に形成されたものであり、前記外周端の前記一端側又は前記他端側の何れか任意の側を引き剥がし端とし、前記引き剥がし端を手で持って前記テープの略長手方向に引っ張ることにより、前記テープを略1周分剥がして、このテープの剥がしが前記切り目線に到達した際、手で引っ張る方向を変えて、前記引き剥がし端と同じ側の前記一端側又は前記他端側の前記傾斜領域からカットし、前記引き剥がし端と異なる側の前記傾斜領域をカットするときには、カット位置よりも外周端側のテープの剥がしが完了しているように、前記両傾斜領域を、前記側辺から前記テープの中央に向かうに従って前記外周端から遠ざかるように傾斜させたものであってもよい。
前記傾斜領域は、前記粘着剤層を含む位置に設けられたものであるが、望ましくは、前記テープの幅方向における長さが3cm以上とする。
より具体的な切り目線の形態としては、前記両傾斜領域のみで前記切り目線が構成され、前記傾斜領域が前記テープの幅方向の略中央で連続している略V字状をなすものを示すことができる。
また、他の例としては、前記切り目線が、前記両傾斜領域と、前記両傾斜領域の間に介在する中央領域とで構成されたものを示すことができる。その際、前記中央領域は、前記除塵用ロールの軸線と平行なものであってもよいが、曲線状や波形のものなどであってもよい。
切り目線は直線または弧状でも良く、両者の組み合わせでもよい。全体の形状としては角張ったV字状、弓なりの弧状や、U字状でも良い。
切り目線は、テープの幅方向において左右対象であってもよいが、左右非対称とすることもできる。
切り目線は、接続部分と破断部分とが繰り返されるミシン目とすることができるが、接続部分の長さは1mm以下と細かくすることで、カットの失敗を軽減することができる。ミシン目の他、テープをハーフカットしたものであってもよい。テープの長手方向における切り目線の形成位置は、等間隔に形成したものであってもよく、ロールの円周方向において等角度(1箇所)で形成したものであってよい。製造工程で言えば、ロールに巻回する前のテープに切り目線を入れておき、切り目線を入れたテープを巻回するようにしてもよく、ロールに巻回した後のテープに一度に切り目線を入れるようにしてもよい。
テープを剥離する具体的方法はその使用者によって様々であり、特に限定されるものではないが、一例として次の方法を示すことができる。
まず、前記外周端の前記一端側又は前記他端側の何れか任意の側を引き剥がし端とし、前記引き剥がし端を手で持って前記テープの略長手方向に引っ張る。これにより、前記テープを略1周分剥がして、このテープの剥がしが前記切り目線に到達した際、手で引っ張る方向を前記テープの略幅方向に変える。そして、前記引き剥がし端と同じ側の前記一端側又は前記他端側の前記傾斜領域からカットする。切り目線のカットが進んで、前記引き剥がし端と異なる側の前記傾斜領域をカットする。そのときには、カット位置よりも外周端側のテープの剥がしが完了しているように、前記両傾斜領域を、前記側辺から前記テープの中央に向かうに従って前記外周端から遠ざかるように傾斜させることで、カット開始よりも手が遠くに離れた場合にも、良好に切り目線をカットすることができる。
本発明は、テープの粘着剤層を含む位置に形成された切り目線を、切り目線の何れの端から切り始めても、良好にカットすることができる除塵用ロールの提供をすることができたものである。
本発明にあっては、上述の谷型の切り目線を備える。そのため、除塵した使用済のテープを剥がして新たなテープを表面に露出させる際、切り目線のカット開始当初は、傾斜領域が外周端から遠ざかるように傾斜している。従って、カット済の切り目線の直近の切り目線(まさにカットされようとしている箇所)においては、切り目線の外周端側が内周のテープの表面の粘着剤層との粘着が維持されている未剥離部分となっている可能性もある。ところが、切り目線のカット開始当初は、前述の要因1で指摘したように、手とカット箇所との距離が短いため、切り目線に沿ってカットできるように、上手く力の方向と強さを調整することができる。従って、カットの始めでは、未剥離部分があっても上手く切り目線に沿ってテープをカットすることが容易となる。他方、カットが進んで切り目線の終わりになると、手とカット箇所との距離が長くなるため、力の方向と強さを調整することが困難になるが、カットの終わりでは、傾斜領域が外周端に近づくように傾斜している。そのため、カット済の切り目線の直近の切り目線(まさにカットされようとしている箇所)においては、切り目線の外周端側が内周のテープの表面の粘着剤層との粘着が既に剥がされている剥離部分となっている可能性が高くなる。その結果、切り目線のカット終了近くでは、前述の要因2で指摘したような未剥離部分に起因するカット方向の誤りが抑制される。その結果、切り目線の全体を通じて、切り目線以外の位置にテープが破れてしまうことを抑制することができる。
また、本発明に係る除塵用ロールの切り目線は、谷型をなしているため、上記の抑制作用は、切り目線を一方端側から切り始めても、他方端側から切り始めても、同様に発揮される。
(A)本発明の第1の実施の形態に係る除塵用ロールの斜視図、(B)同除塵用ロールのテープを引き出した状態の斜視図、(C)同テープの層構造の説明図。 (A)同除塵用ロールの正面図、(B)同要部拡大図。 同除塵用ロールのテープを引き出した状態の正面図。 除塵用ロールのテープをカットする過程を示すもので、(A)カットし始めの正面図、(B)カットの前半の正面図、(C)カットの中間段階を示すの正面図。 (A)〜(E)はそれぞれ本発明の他の実施の形態に係る除塵用ロールの正面図。 本発明の実施例に係る除塵用ロールのテープをカットする際の引っ張り強さ試験の結果を示すグラフ。 本発明の実施例に係る除塵用ロールのテープをカットする際の引っ張り強さ試験の試験方法の説明図。 (A)従来の除塵用ロールのテープをカットする際の第1の手順を示す斜視図、(B)同第2の手順を示す斜視図。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
(基本的構成)
この実施の形態に係る除塵用ロール10は、図1に示すように、紙管等の筒状の芯材15の表面にテープ11を多数周巻回したものである。芯材15は、ローラー(図示せず)の先端へ、回動するように取り付けられ、清掃面(図示せず)の上を転動させられることによって、テープ11の表面に種々の塵を粘着させるようにしたものである。
(テープ11の構成)
テープ11は、基材シート12の裏面側に離型剤層13を備え、表面側に粘着剤層14を備える。
テープ11は、紙製や合成樹脂製のシートを用いることができ、ミシン目などの切り目線21を手で破ることができる程度の強度を備えたものであればよい。テープ11の厚みは特に問わないが、40μm〜100μmのものが適している。離型剤層13は、テープ11の裏面に、必要に応じて、目止め剤やフィルムを介して付与されるものであり、粘着剤層14に対する離型性を有するシリコン樹脂などを用いることができる。粘着剤層14は、塵を粘着させて取り除くためのもので、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ゴム−オレフィン系粘着剤等を適宜選択して用いることができる。
なお、基材シート12の裏面側に離型処理を施さずに、粘着剤層14側の処理にて、ローラーを転動させて除塵する際にはテープ11が剥離しないようにするが、手でテープ11を捲って剥離することはできるようにして実施してもよい。
粘着剤層14は、基材シート12の略全体に塗布される。その際、基材シート12の完全な全面に塗布することができるが、この例では、テープ11の左辺16と右辺17には、粘着剤層14を塗布せずに非粘着帯20を形成するようにしている。このように、非粘着帯20を設けることで、切り目線21の左端22又は右端23からのカット開始が、容易になる。
なお、この実施の形態の説明にあっては、外周端18を上にした状態で、テープ11又は切り目線21の幅方向の一方の端を左として、他方の端を右として説明するが、これは絶対的な位置を特定するものとして理解されるべきではなく、本発明の理解においては左右の区別は特に必要ではなく、互換性のあるものとして理解されるべきである。
粘着剤層14の厚みは、基材シート12の略全体で均一な厚みとすることができるが、これに限らず、厚みを変化させることもできる。例えば、その厚みを、多数の縞を形成するように帯状に変化させることもでき、多数のドットとなるに点状に変化させることもできる。この厚みの変化は、1層の粘着剤層14でその塗布厚みを変えて設けることもでき、粘着剤層14の層の数を部分的に変えて設けることもできる。
テープ11は、粘着剤層14を表側にして芯材15に巻回されたもので、内周側のテープ11の粘着剤層14に、外周側のテープ11の裏面の離型剤層13が軽く粘着した状態で重ねられる。使用に際しては、この軽い粘着によって、外周側のテープ11は剥がれることなく清掃面の上で転動し、除塵する。除塵によって外周側のテープ11が使えなくなると、外周端18から剥がして、内周側の新たなテープ11を露出させて使用する。
(切り目線21について)
テープ11には、その長手方向に所定の間隔を隔てて、切り目線21が形成されている。この切り目線21は、除塵用ロール10を少なくとも1周するように間隔を隔てて形成されたもので、塵を粘着剤層14に付着させて使えなくなったテープ11を、内周側のテープ11から切り離して廃棄する。以下、外周端18の切り目線21から次の切り目線21までの区間のテープ11を、除塵用ロール10に連続して巻回されているテープ11と区別する場合には、先端シート30と呼ぶ。
切り目線21は、図2に示すように、接続部分28と破断部分29とが交互に繰り返されるミシン目とすることができる。ミシン目は種々変更して実施することができるが、この例では破断部分29が接続部分28よりも長いものとしている。より望ましくは、接続部分28の長さ対破断部分29の長さの比率を、1対2〜1対4程度とする。また、破断部分29の長さを1mm以下と細かくすることで、カットの失敗を軽減させている。もちろん、この長さや比率は、テープ11の材質や厚みに応じて種々変更して実施することができる。
切り目線21は、左端22がテープ11の左辺16に位置し、右端23がテープ11の右辺17に位置し、テープ11を横切るように連続して形成されている。望ましくは、左辺16と右辺17の端には、破断部分29が位置するようにしておくことで、切り目線21からのカット開始が容易になる。この例では、左辺16と右辺17とには、それぞれ非粘着帯20を設けているが、この非粘着帯20に設けられた破断部分29は、他の破断部分29よりも長く、また非粘着帯20の幅寸法よりも長く、設定することが望ましい。また、この両端の破断部分29は、除塵用ロール10の軸線19(左辺16及び右辺17と直交する線)と平行なものとすることが望ましい。但し、この両端の破断部分29を、切り目線21の他の部分と同様に傾斜させたり、V字状のカットとしたり、太いものとしたりしてもよい。
(左右の傾斜領域24、25について)
この実施の形態に係る切り目線21は、左端22からテープ11の中央方向に伸びる左傾斜領域24と、右端23からテープ11の中央方向に伸びる右傾斜領域25とによって構成されている。左傾斜領域24と右傾斜領域25とは、共に、左辺16、右辺17からテープ11の中央に向かうに従って外周端18から遠ざかるように傾斜しており、切り目線21の全体がV字状の谷型をなしている。この左傾斜領域24、右傾斜領域25の傾斜角αは、除塵用ロール10の軸線19に対して1度を越えるものであることが望ましく、2度以上であることがさらに望ましく、3度以上であることが最も望ましい。この傾斜角αが余りにも小さいと、傾斜させている意味がなくなるが、僅かにでも傾斜させることで、切り目線21から外れてテープ11が破れてしまう可能性を少なくすることができる。逆に、傾斜角αが大きくなると切り目線21のカットの前半で、切り目線21から外れて破れてしまうおそれが高くなるため、傾斜角αは15度以下であることが好ましく、12度以下とすることがより好ましく、9度未満とすることが最も好ましい。
また、左傾斜領域24と右傾斜領域25とは、中央で屈曲して連続するが、傾斜角αが15度を越えると、この屈曲部分の角度が、150度未満となり、屈曲部分での破れが生じるおそれも生じる。なお、切り目線21をミシン目で構成した場合、その屈曲点に接続部分28が位置してもよく、破断部分29が位置するものであってもよい。要は、左傾斜領域24と右傾斜領域25とが、屈曲部分で破れを生じることなく、カットすることができるものであればよい。
(先端シート30の剥離及びカット)
次に、図3、図4を参照しつつ、この除塵用ロール10において先端シート30を剥がして切り目線21をカットする際の状態を具体的に説明する。
まず、背景技術において説明したのと同様に、未剥離部分31の外周端18における、左辺16と右辺17との任意の端(この例では左辺16の端とする)を引き剥がし端とし、引き剥がし端を一方の手で持ってテープ11の略長手方向に引っ張る(矢印1)。これにより、先端シート30を略1周分剥がして、この先端シート30の剥がしが切り目線21に到達した際、手で引っ張る方向を、反対方向であってやや右辺17方向に変えて(矢印2)、左辺16から切り目線をカットする。その際、他方の手でロールの端部を、切り目線21の左端22付近を摘む(矢印3)。そして、一方の手でテープを引っ張って切り目線21の左傾斜領域24をカットしていく(図4(A)、図4(B))。その際、左傾斜領域24は、中央に向かうに従って外周端18から遠ざかるように傾斜しているため、カット箇所の直前の箇所では、先端シート30が内周側のテープ11の粘着剤層14に対して粘着している状態の未剥離部分31になっている場合がある。ところが、カットの始めは、ロールを持っている他方の手とカット箇所が近いため、一方の手でテープを引っ張る方向や力も、切り目線に沿っているため、比較的うまくカットできる。特に、左傾斜領域24の傾斜角αを比較的小さなものとすることで、テープ11の長手方向における未剥離部分31の幅を小さくすることができ、切り目線21をカットしながら未剥離部分31を剥離するという作業を円滑に行なうことができる。
切り目線21の前半のカットが終わると右傾斜領域25に移行する(図4(C))。その際、左傾斜領域24から右傾斜領域25への屈曲箇所の角度が、150度以上の鈍角とされているため、テープ11の破れが生じるおそれを抑制することができる。この右傾斜領域25も、中央に向かうに従って外周端18から遠ざかるように傾斜しているものである。言い換えれば、カットの進行方向(矢印c)に進むに従って、外周端18に近づくように傾斜していることになる。そのため、カット箇所の直前の箇所では、先端シート30が内周側のテープ11の粘着剤層14に対して既に剥離している状態になっている。これにより、ロールを持っている他方の手とカット箇所が遠くなり、先端シート30の端を持っている一方の手との距離も長くなっていても、切り目線21に沿ってうまくカットすることができる。
その結果、切り目線21のカットの開始から終了までの全区間において、テープ11の破れの可能性を平均して低減することができる。しかも、左傾斜領域24と右傾斜領域25とは、共に中央に向かうに従って外周端18から遠ざかるように傾斜しているものであるため、左辺16と右辺17との何れを摘んでも、上記の良好なカットが実現する。
(他の実施の形態)
図5(A)に示すように、切り目線21は、直線に限らず、弧状でも良い。図では、左傾斜領域24と右傾斜領域25との双方を円弧状としているが、左傾斜領域24と右傾斜領域25のうち何れか一方を直線状、他方を曲線状としてもよい。なお、曲線の場合の傾斜角αは、曲線の接線と、ロールの軸線とのなす角度となる。
また、先の例では、左傾斜領域24と右傾斜領域25と傾斜角を等しく設定したが、図5(B)に示すように、左傾斜領域24と右傾斜領域25と傾斜角を異なる角度に設定することもできる。
また、図5(C)に示すように、左傾斜領域24と右傾斜領域25との間に、中央領域26を介在させてもよい。これによって切り目線21の屈曲箇所の角度を先の例よりも大きくすることができ、傾斜角を比較的大きくした場合でも、屈曲箇所での破れを防止することができる。
この中央領域26は、ロールの軸線と平行な直線状としたが、図5(D)に示すような弧状の曲線としてもよい。また、図5(E)に示すように、中央領域26を多段階の角度に変化するように、複数の直線又は曲線として実施することもできる。
図1、図2に示す第1の実施の形態に示す除塵用ロール10であって、傾斜角αの角度を0度、1度、2度、3度、以降3度毎に33度までの14種類に設定したものを作成し、使用時におけるテープ11の破れの発生の有無と、切り目線21にカットされる際の引っ張り強さを測定した。各試料において、除塵用ロール10の軸方向の長さは160mm、切り目線21の接続部分28の長さは0.6mm、破断部分29の長さは1.0mmとした。
破れの発生の有無の試験の結果を、表1に示す。試料数はそれぞれの角度について7本とした。この試験では、各試料の除塵用ロール10の先端シート30を前述の方法で剥がして切り目線21からカットした。その結果、切り目線21の前半で破れが生じることがあったものと、後半で破れが生じることがあったものとを確認し、7本中の破れが生じた本数を各角度について表1に示した。
次に、引っ張り強さの試験の結果を、図6に示す。資料数はそれぞれ角度について7本とした。この試験では、各試料の先端シート30を前述の方法で切り目線21まで剥がした状態で引っ張り試験機にセットした。セットの方法は、図7に示すように、除塵用ロール10を水平から5度傾けて下チャックuに固定し、先端シート30の外周端18の左辺16を垂直から5度傾けて上チャックdに固定して、引っ張り速度300/minで引っ張った。
切り目線21がカットされる時の引っ張り強さを、左端22付近、中間付近、右端23付近の箇所で測定し、その平均値を図6に示した。
上記の2つの試験の結果、0度を越えるものについては、0度のものに比して少ない力で切り目線21をカットできることが明らかになった。また、1度及び18度以上のものについては、前半で複数本の破れが生じてしまい、0度のものよりも劣る結果となった。9度〜15度のものについては0度のものと破れの発生の回数では有意差が認められなかったが、軽い力で切り目線21をカットできる点で0度のものよりも望ましい結果を示した。
10 除塵用ロール
11 テープ
12 基材シート
13 離型剤層
14 粘着剤層
15 芯材
16 右辺
17 左辺
18 外周端
19 軸芯
21 切り目線
22 右端
23 左端
24 右傾斜領域
25 左傾斜領域
26 中間領域

Claims (6)

  1. 基材シートと前記基材シートの表面に付与され粘着剤層とを備えたテープが、内周側から外周側へ複数周巻回され、
    清掃面上を転動させて、前記粘着剤層に塵を付着させることで除塵を行ない、
    前記テープは、その長手方向に間隔を隔てて切り目線が形成され、
    前記テープを外周端から剥がして、切り目線の位置で前記基材シートをカットするようにした除塵用ロールにおいて、
    前記切り目線は、一端側が前記テープの一方の側辺に位置し、他端側が前記テープの他方の側辺に位置し、前記一方の側辺と前記他方の側辺との間を結ぶものであり、
    前記切り目線は、少なくとも前記一端側と前記他端側との双方に傾斜領域を備え、
    前記両傾斜領域は、前記側辺から前記テープの中央に向かうに従って、前記外周端から遠ざかるように傾斜しており、
    前記傾斜領域の傾斜の角度が、前記除塵用ロールの軸線に対して15度以下であり、前記切り目線は、切り目線の伸びる方向が変化する曲がり部分を備え、全ての前記曲がり部分が150度以上の鈍角であることを特徴とする除塵ロール。
  2. 基材シートと前記基材シートの表面に付与され粘着剤層とを備えたテープが、内周側から外周側へ複数周巻回され、
    清掃面上を転動させて、前記粘着剤層に塵を付着させることで除塵を行ない、
    前記テープは、その長手方向に間隔を隔てて切り目線が形成され、
    前記テープを外周端から剥がして、切り目線の位置で前記基材シートをカットするようにした除塵用ロールにおいて、
    前記切り目線は、一端側が前記テープの一方の側辺に位置し、他端側が前記テープの他方の側辺に位置し、前記一方の側辺と前記他方の側辺との間を結ぶものであり、
    前記切り目線は、少なくとも前記一端側と前記他端側との双方に傾斜領域を備え
    前記テープの前記粘着剤層を含む位置に設けられた前記切り目線を谷型に形成したものであり、
    前記谷型は、前記テープの前記外周端からの位置が、前記切り目線の両端が前記切り目線の中央よりも近い位置にあり、
    前記傾斜領域の傾斜の角度が、前記除塵用ロールの軸線に対して15度以下であり、前記切り目線は、切り目線の伸びる方向が変化する曲がり部分を備え、全ての前記曲がり部分が150度以上の鈍角であることを特徴とする除塵ロール。
  3. 前記切り目線は、ハーフカット又は接続部分と破断部分とが繰り返されるミシン目であり、
    前記テープの長手方向に隣り合う前記切り目線同士は、前記除塵用ロールの円周方向において異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の除塵用ロール。
  4. 前記両傾斜領域のみで前記切り目線が構成され、前記両傾斜領域が前記テープの幅方向の略中央で連続していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の除塵ロール。
  5. 前記切り目線が、前記両傾斜領域と、前記両傾斜領域の間に介在する中央領域とで構成され、
    前記中央領域が前記除塵用ロールの軸線と平行であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の除塵ロール。
  6. 前記傾斜領域は、前記テープの幅方向における長さが3cm以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の除塵ロール。

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