JP6150536B2 - マスキング用粘着フィルム、およびこの粘着フィルムの使用方法 - Google Patents

マスキング用粘着フィルム、およびこの粘着フィルムの使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスキング用粘着フィルム、およびこの粘着フィルムの使用方法に関し、詳細には、高温条件下で使用した後、被着体から剥離した際に汚染が生じ難いマスキング用粘着フィルム、およびこの粘着フィルムの使用方法に関する。
フレキシブルプリント配線(FPC)基板は携帯電話などの情報端末電子機器に用いられており、近年、高性能化による回路の精密化、電子機器の小型軽量化によって、FPC基板を含む積層板の薄膜化小型化が進んでいる。その結果、積層板の強度が低下し破損し易くなっているので、その破損を防ぐために、製造工程中は保護フィルムで保護する必要が生じている。しかし、製造工程中に高温にさらされるので、保護フィルムの粘着剤層が積層板に固着して、保護フィルムの剥離時に積層板が破損したり、糊残りによる汚染が生じることがある。また、高温条件下では粘着力が低下して浮きを生じることがあるので、保護フィルムとして十分な保護能力を発揮できない問題もある。
また、スマートフォンなどの携帯情報端末に使用されるタッチパネルの構成部材であるITO透明電極層を製造する工程においては、積層板上にITO透明電極層を形成したのち、保護フィルムを貼り付け、保護フィルムを貼り付けたままの状態で、150〜200℃の条件下で加熱するアニール処理の工程が含まれる。この製造工程中に高温にさらされるので、保護フィルムの粘着剤層が積層板に固着して、保護フィルムの剥離時にITO透明電極層が破損したり、糊残りによる汚染が生じることがある。また、高温条件下では粘着力が低下して浮きを生じることがあるので、保護フィルムとして十分な保護能力を発揮できない問題もある。これらの問題を解決するために、次のような技術が開示されている。
特許文献1には、重量平均分子量が45万〜150万のヒドロキシル基含有アクリル系樹脂と、イソシアネート系架橋剤とを、前記ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂中の水酸基量に対するイソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基量が0.6〜1.6倍(モル比)となる範囲で含み、さらに、前記ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂100重量部に対して、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂およびイソシアネート系架橋剤と非反応性であり、式量もしくは数平均分子量が300以上1500以下のエステル化合物を3〜20重量部含む粘着剤組成物が開示されている。
特許文献2には、FPC用基材などのフィルムないしシートにラミネートされて当該フィルムないしシートを補強する耐熱性微粘着フィルム・シート用の粘着剤組成物であって、この粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーに対して、イソシアネート樹脂および金属キレート剤を配合したものであることを特徴とする耐熱性微粘着剤組成物が開示されている。
特開2007−327036号公報 特開2003−261849号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、数平均分子量が300以上1500以下という低分子量の化合物が用いられているので、その化合物自体が被着体汚染の原因物質になる可能性があり、また粘着剤層が高温条件下において凝集力低下を引き起こし、被着体に粘着剤が残る可能性もある。
また、特許文献2の技術では、金属キレート剤が用いられているので、金属イオンが被着体汚染の原因物質になる可能性がある。また、金属キレートによる架橋は、イソシアネートやエポキシ等の共有結合による架橋と異なり、イオン結合による架橋であるので、結合が乖離し易く、より高温条件下での耐熱性に劣り糊残りが生じる可能性がある。
そこで、本発明では、このような背景下において、高温条件下で使用した後、被着体から剥離した際に汚染が生じ難いマスキング用粘着フィルム、およびこの粘着フィルムの使用方法の提供を目的とする。
本発明者らは、マスキング用粘着フィルムにおける粘着剤層を形成するアクリル系樹脂として、(メタ)アクリルアミド系モノマーの中でも特にアルコキシアルキル基またはヒドロキシアルキル基を含有する(メタ)アクリルアミド系モノマーを含有する(メタ)アクリルアミド系モノマーを共重合して得られるアクリル系樹脂を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を主成分とする共重合成分[I]を共重合して得られるアクリル系樹脂(A)を含有してなる粘着フィルム用粘着剤組成物であり、共重合成分[I]として下記一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)およびアミノ基含有モノマー(a3)を含有してなり、酸を実質的に含まず、アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が10万〜250万である粘着フィルム用粘着剤組成物からなる粘着フィルム用粘着剤層をフィルム上に有することを特徴とするマスキング用粘着フィルムに関するものである。
また、本発明の要旨は、この粘着フィルムの使用方法にも関する。
なお、以下においては、本発明のマスキング用粘着フィルムを単に「粘着フィルム」と称することがあり、本発明のマスキング用粘着フィルムにおける粘着フィルム用粘着剤組成物を「本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物」と称することがある。また、本発明における「粘着フィルム」とは、粘着シート、粘着フィルム、粘着テープを概念的に包含するものである。
Figure 0006150536
(Rは水素原子またはメチル基、Xはアルキレン基、Rは水素原子またはアルキル基)
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物では、N−(アルコキシアルキル)(メタ)アクリルアミド系モノマーまたはN−(ヒドロキシアルキル)(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)を用いることで、高温条件下においてN−(アルコキシアルキル)(メタ)アクリルアミド系モノマー同士間、またはN−(ヒドロキシアルキル)(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)同士間が自己架橋することにより、高温条件下での粘着フィルムにおける粘着剤層の軟質化を抑制し、粘着剤層の凝集力を高めることができる。この効果により、被着体に貼り付けた粘着フィルムが高温に晒された後でも、粘着フィルムを剥離した際に糊残りなどの被着体汚染が生じ難くなる。
また、架橋促進のために酸基を含有するモノマーを重合して得られたポリマーを含有する粘着剤組成物では、FPC基板やITO透明電極層などの金属被着体に腐食を生じさせ、最終製品に不具合を生じさせる可能性がある。これに対して、本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物は、塩基性である(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)を含有する共重合成分[I]を共重合して得られるアクリル系樹脂(A)を含有するので、金属被着体の腐食の可能性が低減される。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物およびこれを架橋させてなる粘着フィルム用粘着剤によれば、高温条件下で使用した後、被着体から剥離した際に汚染が生じ難いといった効果を有する、マスキング用粘着フィルム等の粘着フィルムを製造することができる。
なお、以下では、高温条件下で粘着フィルムを使用した後、被着体から剥離した際に汚染が生じ難い特性を「耐熱性」または「耐熱再剥離性」と称することがある。
以下、本発明を詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものである。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物はアクリル系樹脂(A)を含有してなるものである。本発明で用いられるアクリル系樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)を主成分とし、一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)およびアミノ基含有モノマー(a3)を含有する共重合成分[I]を共重合して得られるものである。共重合成分[I]に含有される他の共重合成分として、官能基含有モノマー(a4)、その他の共重合性モノマー(a5)から適宜選択されたモノマーが含有され得る。
本発明で用いられる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチルアクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環族の(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの場合、アルキル基の炭素数が、通常1〜20、特には1〜12、更には1〜8、殊には4〜8であることが好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
かかる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)の中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、特に好ましくは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートおよびブチル(メタ)アクリレート、更に好ましくはブチル(メタ)アクリレート、殊に好ましくはブチル(メタ)アクリレートと、ホモポリマーとした際のガラス転移温度(Tg)が−20℃以上(特に好ましくは0℃以上)であるモノマーとを共重合させた共重合体である。
かかるホモポリマーとした際のガラス転移温度(Tg)が−20℃以上であるモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレートが好ましく、耐熱再剥離性に優れ、粘着力も高い点で、特に好ましくはメチルメタクリレートである。
なお、本発明においては(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)として(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いるものであり、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)と表記されるものである。
共重合成分[I]のうち(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)は主成分として含有され、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)の含有量は、共重合成分[I]全体に対して、好ましくは70〜99.7重量%、特に好ましくは80〜99.6重量%、更に好ましくは90〜99.5重量%である。
かかる(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)の含有量が少なすぎると粘着力が低下する傾向がある。
本発明で用いられる(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)は、下記一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマーである。
Figure 0006150536
式中、Rは水素原子またはメチル基である。Xはアルキレン基であり、その炭素数は、通常1〜6であり、特には1〜4、更には1〜2、殊には1が好ましい。Rは水素原子またはアルキル基であり、アルキル基の炭素数は、通常1〜10であり、特には1〜8、更には1〜6、殊には1〜4が好ましい。
一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)として、具体的には、例えば、N−(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(iso−ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブトキシエチル)(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、これらの中でもブトキシメチルアクリルアミドを用いることが好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)の含有量は、共重合成分[I]全体に対して、好ましくは0.1〜30重量%、特に好ましくは0.3〜30重量%、更に好ましくは0.4〜20重量%、殊に好ましくは0.5〜10重量%である。
かかる(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)の含有量が少なすぎると、高温条件下で使用した後、被着体から剥離した際に、糊残りが生じる傾向がある。一方、含有量が多すぎると、重合時にゲル化し易くなる傾向がある。
本発明で用いられるアミノ基含有モノマー(a3)としては、公知のアミノ基含有モノマーを用いることができ、例えば、アミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3−1)、アミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a3−2)、アリルアミン、4−ビニルアニリン等が挙げられ、これらモノマーのうち1種を単独でまたは両者を併せて用いることができる。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)および(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)との共重合性の点で、アミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3−1)、アミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a3−2)を用いることが好ましい。
本発明で用いられるアミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3−1)は、一般式(2)で示されるアミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマーである。
Figure 0006150536
式中、Rは水素原子またはメチル基である。Yはアルキレン基であり、その炭素数は、通常1〜6であり、特には1〜4、更には1〜2が好ましい。RおよびRはアルキル基であり、その炭素数は、通常1〜10であり、特には1〜8、更には1〜6、殊には1〜4が好ましい。
一般式(2)で示されるアミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3−1)として、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル〔以下、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートとも言う。〕が挙げられる。
本発明で用いられるアミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a3−2)は、一般式(3)で示されるアミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマーである。
Figure 0006150536
式中、R6は水素原子またはメチル基である。Zはアルキレン基であり、その炭素数は、通常1〜6であり、特には1〜4、更には1〜3が好ましい。RおよびRはアルキル基であり、その炭素数は、通常1〜10であり、特には1〜8、更には1〜6、殊には1〜4が好ましい。
一般式(3)で示されるアミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a3−2)として、具体的には、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
アミノ基含有モノマー(a3)の含有量は、共重合成分[I]全体に対して、好ましくは0〜10重量%、特に好ましくは0.005〜5重量%、更に好ましくは0.01〜1重量%である。
かかるアミノ基含有モノマー(a3)の含有量が多すぎると、重合時に分子量が低下したり、粘着剤が着色したりする傾向がある。
なお、アミノ基含有モノマー(a3)として、アミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3−1)およびアミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a3−2)を併用する場合には、両モノマーの総量が上記範囲内であることが好ましい。
また、一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)に対するアミノ基含有モノマー(a3)の含有量は、一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)100重量部に対して、好ましくは0.001〜100重量部、特に好ましくは0.005〜80重量部、更に好ましくは0.01〜50重量部である。
一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)に対するアミノ基含有モノマー(a3)の含有量が多すぎると重合時に分子量が低下したり、粘着剤が着色したりする傾向があり、少なすぎるとエージング時間が長時間必要になる傾向がある。
本発明で用いられる官能基含有モノマー(a4)は、後述の架橋剤(B)と反応することにより架橋点となりうる官能基を含有するモノマーであって、上記(a1)、(a2)および(a3)の各モノマー以外のモノマーであり、例えば、水酸基含有モノマー、アセトアセチル基含有モノマー、イソシアネート基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー等が挙げられ、これらは1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。これらの中でも、効率的に架橋反応ができる点で水酸基含有モノマーが好ましく用いられる。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー;ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマー;その他、2−アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシエチルフタル酸等の1級水酸基含有モノマー;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有モノマー;2,2−ジメチル2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の3級水酸基含有モノマーを挙げることができる。
これらの中でも、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いることが好ましい。
また、水酸基含有モノマーを2種以上併用することが、架橋構造を密にすることができ耐熱性が向上する点で好ましく、特に好ましくは2−ヒドロキシエチルアクリレートと4−ヒドロキシブチルアクリレートを併用することである。
アセトアセチル基含有モノマーとしては、例えば、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート等が挙げられる。
イソシアネート基含有モノマーとしては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートやそれらのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アリルグリシジル等が挙げられる。
これら官能基含有モノマー(a4)は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
官能基含有モノマー(a4)の含有量は、共重合成分[I]全体に対して、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは2〜20重量%、更に好ましくは3〜15重量%である。
かかる官能基含有モノマー(a4)の含有量が多すぎると粘着力が低下する傾向があり、少なすぎると架橋度が低下し耐被着体汚染性が低下する傾向がある。
その他の共重合性モノマー(a5)は、上記(a1)、(a2)、(a3−1)、(a3−2)および(a4)の各モノマー以外のモノマーであり、例えば、上記(a2)、(a3−1)および(a3−2)のモノマーを除く窒素原子含有モノマー(例えば、アミノ基含有単量体、アミド基含有単量体、窒素系複素環含有単量体、シアノ基含有単量体、イミド基含有単量体、ベタイン類単量体など);フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン等の1つの芳香環を含有するモノマー;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルコキシ基またはオキシアルキレン基を含有するモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニルケトン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン等が挙げられる。好ましくは、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が0℃以上となるモノマーである。これらモノマー(a5)は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
その他共重合性モノマー(a5)の含有量は、共重合成分[I]全体に対して、好ましくは0〜80重量%、特に好ましくは0〜50重量%、更に好ましくは0〜30重量%である。
かかるその他共重合性モノマー(a5)の含有量が多すぎると耐熱性が低下したり、粘着力が低下する傾向がある。
上記(a1)〜(a5)の各モノマー成分を適宜選択して重合することによりアクリル系樹脂(A)を製造することができる。かかる重合に当たっては、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合などの従来公知の方法により行なうことができる。例えば、有機溶媒中に、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)、(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)、アミノ基含有モノマー(a3)〔例えば、アミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3−1)および/またはアミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a3−2)〕、官能基含有モノマー(a4)、その他の共重合性モノマー(a5)等のモノマー、重合開始剤を混合あるいは滴下し、還流状態あるいは窒素ガス曝気下、50〜90℃で2〜20時間重合する。
かかる重合に用いられる有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられる。
かかるラジカル共重合に使用する重合開始剤としては、通常のラジカル重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤、油溶性重合開始剤等が具体例として挙げられる。
アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量については、10万〜250万であり、特に好ましくは20万〜220万、更に好ましくは30万〜200万である。重量平均分子量が小さすぎると、耐熱性が低下し耐被着体汚染性が低下する傾向があり、大きすぎると希釈溶剤を大量に必要とし、塗工性やコストの面で好ましくない傾向となる。
また、アクリル系樹脂(A)の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、20以下であることが好ましく、特には15以下が好ましく、更には10以下が好ましく、殊には7以下が好ましい。かかる分散度が高すぎると粘着剤層の耐熱性が低下し、発泡等が発生しやすくなる傾向にある。なお、分散度の下限は、製造上の理由により、通常1.1である。
なお、上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×10、分離範囲:100〜2×10、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるものであり、数平均分子量も同様の方法により測定されるものである。また分散度は重量平均分子量と数平均分子量より求められる。
アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下であることが好ましく、特には−5℃以下が好ましく、更には−10℃以下が好ましく、殊には−40℃以下が好ましい。ガラス転移温度(Tg)が高すぎると、粘着力が低下して、粘着フィルムが被着体となじみ難く浮きが生じる傾向がある。
なお、ガラス転移温度(Tg)は下記のFoxの式より算出されるものである。
Figure 0006150536
Tg:共重合体のガラス転移温度(K)
Tga:モノマーAのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wa:モノマーAの重量分率
Tgb:モノマーBのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wb:モノマーBの重量分率
Tgn:モノマーNのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wn:モノマーNの重量分率
(Wa+Wb+・・・+Wn=1)
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物は、上記アクリル系樹脂(A)を必須成分として含有するものであり、この組成物をそのままで、またはこの組成物に架橋剤(B)を含有させて架橋させることによって、粘着フィルム用粘着剤とすることができる。粘着フィルム用粘着剤組成物を架橋させるに際しては、該粘着剤組成物に架橋剤(B)をさらに含有させることが好ましい。
かかる架橋剤(B)としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、アミン系架橋剤が挙げられる。これらの中でも、粘着フィルムの基材との密着性を向上させる点やベースポリマーとの反応性の点で、イソシアネート系架橋剤が好適に用いられる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体等が挙げられる。これらの中でも耐熱性の点でヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体や2,4−トリレンジイソシアネートおよび/または2,6−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体、2,4−トリレンジイソシアネートおよび/または2,6−トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、テトラメチルキシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体が好ましい。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、1,3′−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N‘, N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン等が挙げられる。
上記アジリジン系架橋剤としては、例えば、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等が挙げられる。
上記オキサゾリン系架橋剤としては、例えば、2, 2’−ビス(2−オキサゾリン)、1, 2−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)エタン、1, 4−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ブタン、1, 8−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ブタン、1, 4−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)シクロヘキサン、1, 2−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン、1, 3−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン等の脂肪族あるいは芳香族を含むビスオキサゾリン化合物、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等の付加重合性オキサゾリンの1種または2種以上の重合物等が挙げられる。
上記メラミン系架橋剤としては、例えば、へキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等が挙げられる。
上記アルデヒド系架橋剤としては、例えば、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記アミン系架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラアミン、イソフォロンジアミン、アミノ樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
また、これらの架橋剤(B)は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用してもよい。
上記架橋剤(B)の含有量は、通常は、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜30重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.5〜20重量部、更に好ましくは1〜15重量部である。架橋剤(B)が少なすぎると、粘着剤の凝集力が不足し、糊残りの原因となる傾向があり、多すぎると、粘着剤の架橋が進みすぎて、粘着力が低下するので、被着体との間に浮きを生じてしまう傾向がある。
なお、架橋反応は活性エネルギー線を照射することによって行なうこともできる。この場合、多官能(メタ)アクリレートを配合することが好ましく、かかる多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、活性エネルギー線照射による架橋は、架橋剤による架橋と併用することが好ましい。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、さらに酸化防止剤、可塑剤、充填剤、帯電防止剤、顔料、希釈剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、粘着付与樹脂等の添加剤をさらに含有していてもよく、これらの添加剤は1種または2種以上を併用して用いてもよい。特に酸化防止剤は粘着剤層の安定性を保つのに有効である。酸化防止剤を配合する場合の含有量は、特に制限はないが、好ましくは0.01〜5重量%である。なお、添加剤の他にも、粘着剤組成物の構成成分の製造原料等に含まれる不純物等が少量含有されていても良い。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物はアクリル系樹脂(A)を主成分とするものであることが好ましい。ここで「主成分とする」とは、上記アクリル系樹脂(A)が粘着剤組成物全量に対して、通常、50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上含有することを意味する。なお、上限としては通常99.9重量%である。
また、本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物は、酸を実質的に含まず、これにより、金属等の被着体の腐食を低減することができる。ここで「酸を実質的に含まない」とは、具体的には、酸価が5mgKOH/g以下であることが好ましく、特に好ましくは1mgKOH/g以下、更に好ましくは0.1mgKOH/g以下を意味する。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物が架橋されてなる粘着フィルム用粘着剤のゲル分率は、通常、40〜100%、好ましくは60〜100%、特に好ましくは80〜100%、さらに好ましくは90〜100%、殊に好ましくは97〜100%である。ゲル分率が低すぎると粘着剤の凝集力が不足し、糊残りを生じて、被着体汚染の原因となる傾向がある。
なお、粘着剤のゲル分率を上記範囲に調整するにあたっては、例えば、架橋剤の種類と量を調整すること、組成物中の水酸基の組成比を調整すること等により達成される。また、かかる架橋剤と官能基量との割合は、それぞれの相互作用によりゲル分率が変化するので、それぞれバランスをとることが必要になる。
上記ゲル分率は、架橋度の目安となるもので、例えば、以下の方法にて算出される。すなわち、基材となる高分子シート(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等)に粘着剤層が形成されてなる粘着シート(セパレーターを設けていないもの)を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率とする。ただし、基材の重量は差し引いておく。
また、粘着フィルム用粘着剤組成物が架橋剤(B)を含有しない場合は、粘着フィルム用粘着剤組成物を180℃で5分の条件下で加熱処理した後のゲル分率が、通常30%〜100%、好ましくは40〜100%、特に好ましくは50〜100%であり、180℃で1時間の条件下で加熱処理した後のゲル分率が、通常70%〜100%、好ましくは80〜100%、特に好ましくは90〜100%である。加熱処理後ゲル分率が低すぎると過熱条件下での粘着剤の凝集力が不足し、糊残りを生じて、被着体汚染の原因となる傾向がある。
本発明においては、上記粘着フィルム用粘着剤組成物を含有する粘着剤層を基材であるフィルム上に積層形成することにより、粘着フィルムを得ることができる。なお、粘着剤層を構成する粘着剤は、上記粘着フィルム用粘着剤組成物そのままでもよく、また架橋剤(B)にて架橋されたものでもよい。
粘着剤層を積層形成する基材としては、例えば、金属、ポリエステル系樹脂、ポリフッ化エチレン系樹脂、ポリイミドおよびその誘導体、エポキシ樹脂等からなる単層または積層構造のフィルムが挙げられる。粘着フィルムには、粘着剤層の基材とは反対側の面に、さらに離型フィルムを設けることが好ましい。粘着フィルムを実用に供する際には、上記離型フィルムを剥離して用いられる。上記離型フィルムとしては、シリコン系の離型フィルム、オレフィン系の離型フィルム、フッ素系の離型フィルム、長鎖アルキル系離の型フィルム、アルキッド系の離型フィルムを用いることができる。
上記の粘着フィルムを製造するに際して、架橋剤(B)を含有する本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物を架橋させる方法については、〔1〕基材上に、粘着フィルム用粘着剤組成物を塗布、乾燥した後、離型フィルムを貼合し、エージング処理を行なう方法、〔2〕離型フィルム上に、粘着フィルム用粘着剤組成物を塗布し、乾燥した後、基材を貼合し、エージング処理を行なう方法により行なうことできる。これらの中でも、〔2〕の方法が基材を痛めない点、作業性や安定製造の点で好ましい。
ここで、通常耐熱性を付与した粘着フィルムのエージング処理には、高温度・長時間のエージングを要するものであるが、本発明ではアミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3)を使用することでより低温度・短時間でエージング処理を完了することができる。
上記エージング処理は、粘着物性のバランスをとるために行なうものであり、エージングの条件としては、温度は通常、0〜150℃、好ましくは10〜100℃、特に好ましくは20〜80℃、時間は通常、30日以下、好ましくは14日以下、特に好ましくは7日以下であり、具体的には、例えば23℃で3〜10日間、40℃で1〜7日間等の条件で行なうことができる。
着フィルム用粘着剤組成物の塗布に際しては、この粘着剤組成物を溶剤に希釈して塗布することが好ましく、希釈濃度としては、好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。また、上記溶剤としては、粘着フィルム用粘着剤組成物を溶解させるものであれば特に限定されることなく、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤を用いることができる。これらの中でも、溶解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエンが好適に用いられる。
また、上記粘着剤組成物の塗布に関しては、ロールコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、コンマコーティング、スクリーン印刷等の慣用の方法により行なうことができる。
着フィルムにおける粘着剤層の厚みは、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは10〜30μmである。この粘着剤層が薄すぎると粘着物性が安定し難くなる傾向があり、厚すぎると粘着フィルム全体が厚すぎて、使い勝手が悪くなる傾向がある。
本発明による粘着フィルムは、例えば、FPC基板等の回路基板やITO透明電極層を一時的に表面保護するための一時表面保護用粘着フィルムとして、または製造工程中で製品を一時的に保持・補強のために固定するための仮固定用粘着フィルムとして、利用することができる。
着フィルムの被着対象である被着体としては、下記に示す材料の基材が例示される。
アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、マグネシウム、ニッケル、チタン等の金属板あるいは金属箔;
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体、エステルアクリレート等のポリエステル系樹脂;
ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、クロルスルフォン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−イソブチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、アイノノマー、ポリプロピレン、ポリアロマーポリブチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;
ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体等のポリフッ化エチレン系樹脂;
ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート共重合体;
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のポリアルキル(メタ)アクリレートやメチルメタクリレート−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−α−メチルスチレン共重合体等のアクリル系樹脂;
ポリ塩化ビニル、可塑化ポリ塩化ビニル、ABS変性ポリ塩化ビニル、後塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル−アクリル樹脂アロイ、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のポリ塩化ビニル重合体およびその誘導体;
ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ビニロン等のポリ酢酸ビニル、およびその誘導体;
ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルケトン;
ポリホルムアルデヒド、アセタールコポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、塩素化ポリエーテル、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンオキサオド等のポリエーテル;
ポリテロラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等のフッ化樹脂;
ポリカーボネート、ポリカーボネートABSアロイ;
ナイロン、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6/6,6共重合体、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12、ナイロン−11、ナイロン−12等のナイロン(ポリアミド)類;
ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン系プラスチック;
ポリイミドおよびその誘導体、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、高アクリルニトリル共重合体;
けい素樹脂、半無機および無機高分子;
フェノール樹脂、フェノール−フルフラール樹脂、変性フェノール樹脂等のフェノール樹脂およびその誘導体;
フラン樹脂、キシレン樹脂、アニリン樹脂、アセトンホルムアルデヒド樹脂等のホルマリン樹脂;
不飽和ポリエステルとアルキッド樹脂;
ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂複合材料、脂環エポキシ樹脂、エポキシノボラック、ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシアクリレート等のエポキシ樹脂;
ポリウレタン、発泡ウレタン、ウレタンアクリレート等のポリウレタン;
ジアリルフタレート樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、ポリアリルスルホン、アリルジグリコールカーボネート、ポリアリルエーテル、ポリアリレート等のアリル樹脂;
セルロース系プラスチック、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、ニトロセルロースとセルロイド等のセルロース系樹脂。
特に、耐熱性を有する材料として、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、マグネシウム、ニッケル、チタン等の金属板あるいは金属箔等;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体、エステルアクリレート等のポリエステル系樹脂;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体等のポリフッ化エチレン系樹脂;ポリイミドおよびその誘導体;ビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ樹脂複合材料、脂環エポキシ樹脂、エポキシノボラック、ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシアクリレート等のエポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物を用いて得られる粘着フィルムの用途としては、プリント基板、特にフレキシブルプリント基板等の工程用キャリアフィルム;加熱工程のあるフィルムや箔のカール、シワ、汚染防止の為の保護フィルム;プリント基板ハンダメッキ用保護フィルム;耐熱トランス等の絶縁および耐熱保護用フィルム;電子回路基板のハンダリフロー工程中のマスキング用フィルム;各種の仮固定や部品保護用フィルム;スルーホールのシール用フィルム;ITO透明電極層等のタッチパネル関連部材の表面保護フィルム等の用途が挙げられ、耐熱を要するマスキング用途や仮固定用途全般に広く用いることが可能である。特に、本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物を用いて製造されたマスキング用粘着フィルムが好ましい。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物を用いて製造された本発明のマスキング用粘着フィルムの使用方法としては、例えば、被着体の製造工程中に加熱工程が含まれる場合、加熱工程に付する被着体を一時的に表面保護する方法が挙げられる。例えば、被着体の使用方法として、本発明のマスキング用粘着フィルムを被着体表面に貼り付け、通常120℃以上、好ましくは150℃以上、特に好ましくは170℃以上の加熱工程に付した後、そのマスキング用粘着フィルムを被着体表面から剥離する工程を有していてもよい。
本発明のマスキング用粘着フィルムは、高温条件下で使用した後、被着体から剥離した際に被着体に糊残りなどの汚染が生じ難いので、被着体の製造工程における汚染の可能性が低減される。また、本発明のマスキング用粘着フィルムは、金属の被着体に腐食を生じさせ難いので、最終製品に不具合を生じる可能性も低減される。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中「部」、「%」とあるのは重量基準を意味する。
参考例1〕
温度計、攪拌機、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた反応器内に、酢酸エチル80部を仕込み、撹拌しながら昇温し、78℃になったら、ブチルアクリレート(BA)83.2部、メチルメタクリレート(MMA)10部、2−ヒドロキエチルアクリレート(HEA)5部、N−(n−ブトキシメチル)アクリルアミド(BMAA)1.8部とアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.042部を混合溶解させた混合物を2時間にわたって滴下した。更に、重合途中に、酢酸エチル10部にAIBN0.04部を溶解させた重合触媒液を逐次追加しながら前記温度で還流下7時間重合させた後、酢酸エチルとトルエンで希釈して、アクリル系樹脂の40%溶液を得た。
上記で得られたアクリル系樹脂溶液の固形分100部に対して、架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製のイソシアネート系架橋剤、「コロネートHX」)4部を配合し、乾燥後の厚さが約25μmになるように、基材としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ38μm)に塗布した後、100℃で2分間乾燥させた。その後、塗工面に、離型処理されたPETを貼着して保護し、温度40℃の雰囲気下で7日間養生し、粘着フィルムを得た。
〔実施例1〜8、比較例1〜4〕
参考例1と同様にして、表1に示す組成のアクリル系樹脂を調製し、更に架橋剤を配合した後、粘着フィルムを得た。なお、表1中、iBMAAはN−(iso−ブトキシメチル)アクリルアミド、MMAAはN−(メトキシメチル)アクリルアミド、DMAEAはアクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、DMAPAAはN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、HEMAは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ACMOはアクリロイルモルホリン、AAmはアクリルアミドをそれぞれ表わす。
上記の参考例1、実施例1〜および比較例1〜4で得られた粘着フィルムについて、以下の評価を行ない、それぞれ表1にまとめた。なお、離型処理されたPETは各測定試験を実施する際に引き剥がした。
〔ゲル分率〕
得られた粘着フィルムについてゲル分率を算出した。すなわち、試験片を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率とした。ただし、基材の重量は差し引いておく。
〔粘着力〕
被着体としてステンレス板(SUS304BA板)に、25mm×100mmの上記粘着フィルムを23℃、相対湿度50%の雰囲気下にて2kgゴムローラー2往復で加圧貼付し、同雰囲気下で30分放置した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した。
〔糊残り性〕
得られた粘着フィルムを用いて25mm×100mmの大きさの試験片を作製し(切り出し)、この試験片を被着体(SUS304BA板)に2kgローラーを2往復させる方法で圧着し、表1に記載の温度と時間で放置し23℃に戻した。さらに23℃、相対湿度50%雰囲気下で2時間放置した後、剥離速度300mm/minで180度剥離後の被着体表面の様子を観察し、以下の基準で評価した。
○:全く汚染が確認されなかった。
△:僅かに汚染が確認された。
×:明らかに汚染が確認された。
Figure 0006150536
表1に示すように、実施例1〜8の粘着フィルムでは、180℃、1時間の熱処理、更に高温の200℃、1時間の熱処理後において、被着体から剥離した際に汚染が生じ難かった。
一方、比較例1〜4の粘着フィルムでは、180℃および200℃のいずれの熱処理後においても糊残りが確認された。また、比較例2と比較例3および4との対比から、本発明における(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)に相当しない窒素原子含有モノマーを用いても、糊残り性が改善されないことが分かる。
〔実施例
温度計、攪拌機、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた反応器内に、酢酸エチル80部を仕込み、撹拌しながら昇温し、78℃になったら、ブチルアクリレート(BA)83部、メチルメタクリレート(MMA)10部、2−ヒドロキエチルアクリレート(HEA)5部、N−(n−ブトキシメチル)アクリルアミド(BMAA)1.8部、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAEA)0.2部とアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.042部を混合溶解させた混合物を2時間にわたって滴下した。更に、重合途中に、酢酸エチル10部にAIBN0.04部を溶解させた重合触媒液を逐次追加しながら前記温度で還流下7時間重合させた後、酢酸エチルとトルエンで希釈して、アクリル系樹脂の40%溶液を得た。
上記で得られたアクリル系樹脂溶液を乾燥後の厚さが約25μmになるように、基材としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ38μm)に塗布した後、100℃で2分間乾燥させた。その後、塗工面に、離型処理されたPETを貼着して保護し、粘着フィルムを得た。
〔実施例1011および比較例5〕
実施例と同様にして、表2に示す組成のアクリル系樹脂を調製し、粘着フィルムを得た。
上記の実施例9〜11および比較例5で得られた粘着フィルムについて、以下の評価を行ない、それぞれ表2にまとめた。なお、離型処理されたPETは各測定試験を実施する際に引き剥がした。
〔加熱処理後ゲル分率〕
得られた粘着フィルムについて、表2に記載の条件下に放置した後、ゲル分率を算出した。すなわち、表2に記載の条件下に放置した試験片を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率とした。ただし、基材の重量は差し引いておく。
Figure 0006150536
表2に示すように、実施例9〜11の粘着フィルムでは、架橋剤を配合していないにもかかわらず、180℃、5分間の加熱処理後において、ゲル分率が60%以上であり、更に180℃、40分間の加熱処理後、および180℃、1時間の加熱処理後において、ゲル分率が90%以上であった。
一方、実施例9〜11と同様に架橋剤を配合しておらず、更に(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)も配合していない比較例5の粘着フィルムでは、180℃、5分間の加熱処理後において、ゲル分率はわずか4.3%であり、更に180℃、1時間の加熱処理後においても、ゲル分率は34%であり、粘着剤層が充分に架橋されておらず被着体汚染が起こり易いものであった。
本発明の粘着フィルム用粘着剤組成物は、FPC基板等の回路基板やITO透明電極等のタッチパネル関連部材の製造工程に含まれる加熱工程においてマスキングや固定を行なうための粘着フィルムに好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. (メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を主成分とする共重合成分[I]を共重合して得られるアクリル系樹脂(A)を含有してなる粘着フィルム用粘着剤組成物であり、共重合成分[I]として下記一般式(1)で示される(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)およびアミノ基含有モノマー(a3)を含有してなり、酸を実質的に含まず、アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が10万〜250万である粘着フィルム用粘着剤組成物からなる粘着フィルム用粘着剤層をフィルム上に有することを特徴とするマスキング用粘着フィルム
    Figure 0006150536
    (Rは水素原子またはメチル基、Xはアルキレン基、Rは水素原子またはアルキル基)
  2. 共重合成分[I]中における(メタ)アクリルアミド系モノマー(a2)の含有量が0.1〜30重量%であることを特徴とする請求項1に記載のマスキング用粘着フィルム
  3. アミノ基含有モノマー(a3)として、下記一般式(2)で示されるアミノアルキル(メタ)アクリレート系モノマー(a3−1)および/または下記一般式(3)で示されるアミノアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a3−2)を含有してなることを特徴とする請求項1または2に記載のマスキング用粘着フィルム
    Figure 0006150536
    (Rは水素原子またはメチル基、Yはアルキレン基、RおよびRはアルキル基)
    Figure 0006150536
    (R6は水素原子またはメチル基、Zはアルキレン基、RおよびRはアルキル基)
  4. 架橋剤(B)を更に含有する粘着フィルム用粘着剤組成物が架橋されてなることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のマスキング用粘着フィルム
  5. 請求項1〜いずれかに記載のマスキング用粘着フィルムを被着体表面に貼り付け、120℃以上の加熱工程に付した後、そのマスキング用粘着フィルムを被着体表面から剥離することを特徴とするマスキング用粘着フィルムの使用方法
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