JP6150517B2 - 集塵機 - Google Patents
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Description
また、上記の集塵機では複数の電磁バルブを用いていることから、複数の電磁バルブの作動が互いに異なる場合を生じ、粉塵除去のための外気吸入口の閉塞状態が互いに相違する可能性を生じて、フィルタ群のうちの一部とそれ以外の部分とで粉塵除去の状態が相違してしまう事態が生じ得る。
また、この発明は、粉塵除去のための弁(閉塞部材)の位置を正確に制御することで、弁による適切な閉状態の確保等の、弁やこれを駆動するモータの適切な作動をもたらし得る集塵機を提供することを目的とする。
請求項2の発明は、フィルタと、前記フィルタを覆うタンクと、前記タンクに外気を導入するためのファンと、を有し、前記フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機において、前記フィルタに逆流方向に通気するために、前記順流方向に通気する通気口を塞ぐ弁が設けられるとともに、前記弁を、カム部材を介して前記通気口を塞ぐ位置に移動させるためのモータが設けられ、前記モータは、前記カム部材が前記弁に接触しない初期位置から回転可能に形成されており、前記モータの前記回転の位置を前記初期位置に戻すように、前記モータが制御され、前記弁は、前記カム部材により移動されるときを除いて、前記通気口を塞がず前記順流方向に通気する場合の姿勢になるように、常時付勢されていることを特徴とする。
別の関連発明は、フィルタと、前記フィルタを覆うタンクと、前記タンクに外気を導入するためのファンと、を有し、前記フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機において、前記フィルタに逆流方向に通気するための弁が設けられるとともに、前記弁を、カム部材を介して駆動するためのモータが設けられ、前記モータは、前記カム部材が前記弁を駆動しない初期位置から回転可能に形成されており、前記モータの前記回転の位置を前記初期位置に戻すように、前記モータが制御されることを特徴とする。
請求項4の発明は、上記発明において、前記モータは、ロック状態となり所定時間が経過するまで、前記フィルタに前記逆流方向に通気するために前記弁を、前記通気口を塞ぐ位置に移動させることを特徴とする。
請求項5の発明は、上記発明において、前記ブレーキは、前記モータの前記回転の位置を前記初期位置に戻す場合の前記回転の方向と逆の方向に、前記初期位置に戻る所要時間に比して短い継続時間だけ前記モータの前記回転を行うものであり、前記モータは、前記回転の位置が前記初期位置に戻り所定の待機時間が経過した後、前記ブレーキにおける前記回転の方向と同じ方向に、前記回転を行うことを特徴とする。
本発明の実施形態を図1ないし図11を参照しつつ説明する。図1ないし図3に示すように集塵機1は、走行台2とタンク3と本体4とを備えている。走行台2は合成樹脂によって成形されて、走行台2の上面には円形状の凹溝5(図1参照。)が設けられている。走行台2の前方(図1の手前側)中央の底面には一つの前輪6が回転自在に設けられ、走行台2の後方(図1の奥側)左右には一対の後輪7、7が回転自在に設けられている。集塵機1は、前輪6及び後輪7、7によって走行可能とされている。
コントローラ77は、DCモータ36を始めとする各種の電気作動部材(またはその任意の一部)と電気的に接続されており、当該各種の電気作動部材ないしこれら(またはその別の任意の一部)により駆動される各種の部材(カム部材43等)を制御する。
また、コントローラ77は、内部に図示しない記憶手段を有しており、また任意の時間の経過を把握可能なカウント手段と、後述する左右移動時間を計測可能な左右移動時間カウンタを有している。
さらに、コントローラ77は、DCモータ36がロック状態である(ロックしている)か否かを判別するロック判別手段を有している。DCモータ36のロック状態は、電気の供給を受けているにもかかわらず回転軸42が抵抗力等を受けて回転できない状態である。コントローラ77は、ここではDCモータ36の電流値が所定値以上となっている時間が所定時間(例えば200ms(ミリ秒))以上続いた場合に、ロック状態と判定する。
くわえて、コントローラ77は、左右移動時間カウンタで把握された左右移動時間を用いて初期位置復帰所要時間を演算する初期位置復帰所要時間算出手段を有している。初期位置復帰所要時間算出手段は、ここでは左右移動時間を2で除することによって初期位置復帰所要時間を算出する。
次に集塵機1の動作を説明する。集塵機1の本体4(図1参照。)に設けた運転スイッチS(同図参照。)をオンさせると、図3に示す電動送風機31のモータが駆動することでファンカバー30内のファンF(図11参照。)が回転する。すると、集塵ホースを介して吸込口8(図1参照。)から粉塵を含んだ外気がタンク3内に吸い込まれて、この外気は、図9に示す両プレフィルタ20、20、両フィルタ23、23及び両フィルタ22、22を通過して両長孔15から両吸気用通路33、34にそれぞれ進入する。このとき、両プレフィルタ20、20で粉塵を捕捉すると共に、両プレフィルタ20、20を通過した粉塵を両フィルタ23、23及び両フィルタ22、22で順次捕捉する。
このようなタンク3からプレフィルタ20、フィルタ23,22を経て長孔15から吸気用通路33(34)に至る通気の方向が、本発明における順流方向である。
このような、吸気用通路34(33)から、長孔15を介して右側のフィルタ22内に進入し、右側のフィルタ22,23及び右側のプレフィルタ20を順次通過してタンク3内に至る通気の方向が、本発明における、順流方向と逆方向となる逆流方向である。
左側のフィルタ群における清掃時の通気方向に関しても、上述した右側のフィルタ群に係る通気方向と同様に、順流方向や逆流方向をいうことができる。
コントローラ77は、塵落とし動作において、DCモータ36(ないしこれを介したカム部材43の位置・姿勢)等を制御するところ、その制御(自動塵落とし制御)の第1例(第1制御例、以下同様)をまず説明する。
コントローラ77は、所定スイッチの入力等に基づき、DCモータ36に対して所定電圧の印加をし、DCモータ36の回転軸42につき、当該所定電圧の印加に対応する所定の回転速度で回転し、カム部材43につき、当該所定の回転速度と相違する(減速機41の減速比による、所定の回転速度と同一でも良い)特定の回転速度で回転する。
コントローラ77は、上記常態(塵落とし動作をせず集塵動作のみを行う状態)では、DCモータ36の回転軸42を介して、カム部材43を、所定のカム初期位置PC0に位置させる。当該カム初期位置PC0は、ここでは上述の通り、各第1開閉部材55が、対応する通気口58を開放し、垂直方向へ延びる姿勢をとる位置である。カム初期位置PC0におけるカム部材43(の先端部右側即ち右の第1開閉部材55に当接可能な部位)から、右の通気口58(右の吸気用通路34の傾斜壁57に当接した姿勢での右の第1開閉部材55)までの距離は、第1カム回転移動距離LC1となっている。また同様に、カム初期位置PC0におけるカム部材43から、開いた状態の左の第1開閉部材55(の内側の壁に対する当接部位)までの距離は、第2カム回転移動距離LC2となっている。ここでは、第1カム回転移動距離LC1と、第2カム回転移動距離LC2とは、等しく設定されている。即ち、カム初期位置PC0におけるカム部材43は、最大まで開いたと仮定した状態の右の第1開閉部材55から、最大まで開いたと仮定した状態の左の第1開閉部材55までの距離における、中点に位置する。換言すれば、カム初期位置PC0は、円弧Rの中点に位置する。
なお、カム部材43についての、右の第1開閉部材55を傾斜壁57に丁度当接させた姿勢(右の通気口58を通気不能に閉塞し始める姿勢)をとる位置を、カム右最回転位置PC1とする。同様に、左の第1開閉部材55との関係において、カム左最回転位置PC2を考える。
また、DCモータ36の回転軸42の回転位置について、カム部材43がカム初期位置PC0となる場合における回転位置を初期位置P0とし、カム部材43がカム右最回転位置PC1となる場合における回転位置を右最回転位置P1とし、カム部材43がカム左最回転位置PC2となる場合における回転位置を左最回転位置P2とする。図12では理解を容易にするために各カムの回転位置と対応するように初期位置P0,右最回転位置P1,左最回転位置P2を示したが、実際には減速機41が存在するため、減速比により右最回転位置P1,左最回転位置P2は図12と異なっている。
また、コントローラ77は、カム初期位置PC0にあるカム部材43について、第2カム回転距離LC2を上記特定の回転速度で除した第2特定時間に亘り、DCモータ36の回転軸42を駆動すれば、左の第1開閉部材55に対し閉塞位置に配置することができる。
ここでは第1カム回転距離LC1と第2カム回転距離LC2とが等距離であるため、第1特定時間と第2特定時間は同一時間となる。
コントローラ77は、右最回転位置P1から左最回転位置P2までカム部材34を移動させたい場合には、第1特定時間と第2特定時間を足した時間だけ回転軸42を回転し、左最回転位置P2から右最回転位置P1までの移動についても同様とする。
なお、DCモータ36の初期位置P0にある回転軸42について、初期位置P0に対応する回転位置から、右最回転位置P1に対応する回転位置までの第1回転距離を、上記所定の回転速度で除した値(第1所定時間)は、第1特定時間と同一となる。また、初期位置P0の回転位置から、左最回転位置P2に対応する回転位置までの第2回転距離を、上記所定の回転速度で除した値(第2所定時間)は、第2特定時間と同一となる。
まず、コントローラ77は、回転軸42を初期位置P0から第1所定時間だけ正転して右最回転位置P1とし、カム部材43をカム右最回転位置PC1として、右の各フィルタ20、23、22の塵落とし動作のために右の第1開閉部材55を傾斜壁57に丁度当接させて右の通気口58を通気不能に閉塞する。そして、コントローラ77は、この閉塞を、所定塵落とし時間だけ継続する。
次に、コントローラ77は、右最回転位置P1から第1所定時間と第2所定時間の和の時間だけ回転軸42を逆転して左最回転位置P2とし、カム部材43をカム左最回転位置PC2として、左の各フィルタ20、23、22の塵落とし動作のために左の第1開閉部材55を傾斜壁57に丁度当接させて左の通気口58を通気不能に閉塞する。そして、コントローラ77は、この閉塞を、特定塵落とし時間(所定塵落とし時間と同一でも良い)だけ継続する。
続いて、コントローラ77は、左最回転位置P2から第2所定時間だけ回転軸42を正転して初期位置P0とし、カム部材43をカム初期位置PC0に戻す。
ただし、回転軸42の所定の回転速度が変動してこれより遅くなった場合、所定の回転速度を前提とした第1所定時間や第2所定時間を用いて制御すると、カム部材43が右最回転位置PC1あるいは左最回転位置PC2に達しないまま回転軸42の回転を停止してしまうこととなり、通気口58を通気不能に閉塞できずに塵落とし動作が不十分なものとなる可能性を生じる。
また、回転軸42の所定の回転速度が速くまたは遅く変動した場合には、初期位置P0へ戻す際の動作にも影響を及ぼし、適切な初期位置P0に戻らずに、次の塵落とし動作の正確さを減少させる可能性を生じる。
なお、回転軸42に係る所定の回転速度の変動要因として、例えば電力供給事情や、DCモータ36や減速機41の各種部品の摩耗の進行(に基づく摺動摩擦の変化)が挙げられる。
さらに、回転軸42や減速機41等の停止直後においては、直前までの回転力による運動の慣性が働くので、これを考慮した第1所定時間や第2所定時間の決定が必要となる。
次に第2制御例について説明する。図13は本発明の第2制御例に係る塵落とし動作のフローチャートであり、図14は当該塵落とし動作におけるDCモータ36に対する電圧の印加状況を表す模式的なタイムチャートである。
第2制御例においては、対応するスイッチの操作等により塵落とし動作の開始が指令されると、別の操作等(塵落とし動作開始スイッチの次なる押下等)により塵落とし動作の終了が指令されるまで、塵落とし動作を継続する。
第2制御例の塵落とし動作は、概略、図12の初期位置P0から右最回転位置P1及び左最回転位置P2を経て初期位置P0に戻り、次いで初期位置P0から左最回転位置P2及び右最回転位置P1を経て初期位置P0に戻り、さらに以上を繰り返す動作である。
塵落とし動作開始時、回転軸42は初期位置P0にあり、カム部材43はカム初期位置PC0にある。
コントローラ77は、塵落とし動作が開始されると、DCモータ36にプラスの所定電圧(+V)を印加して、DCモータ36の回転軸42の正転(順方向の回転)をする(図13のステップS1,図14の水平部T1の前部)。そして、コントローラ77は、DCモータ36がロック状態となったか否かを判別し(ステップS2)、ロック状態になっていない場合には(No)、DCモータ36の正転を続ける。ステップS2におけるロック状態の判別は、上述の通りDCモータ36の電流値が所定値以上となっている時間が所定時間以上続いた場合であり、外部要因等による瞬時の電流変動はロック状態の判別に影響を与えない。
一方、コントローラ77は、DCモータ36がロック状態となると(ステップS2でYes)、カウンタ手段により閉動作開始後所定時間(ここでは200ms)の経過が把握されるまで、そのままDCモータ36の正転を続ける(ステップS3,水平部T1の後部)。カム部材43が右最回転位置PC1に達し、右の第1開閉部材55を介して右の通気口58周縁に当たって、右の第1開閉部材55が通気不能な閉塞状態(閉状態)となると、DCモータ36は電圧の印加を受けていても回転軸42を回転できないため、ロック状態となる。カム部材43が右最回転位置PC1にあれば、第1開閉部材55が閉状態となり、通気口58は第1開閉部材55により通気不能に閉塞されるため、右側のフィルタ群が清掃される。なお、第1開閉部材55を閉状態とする動作を、第1開閉部材55(弁)の閉動作とする。
コントローラ77は、回転軸42の逆転開始時において、左右移動時間カウンタによる時間の計測を開始し(ステップS6)、逆転中において、左右移動時間カウンタによる時間の計測を続け、またロックしたか否かを監視する(ステップS7)。
コントローラ77は、DCモータ36がロック状態となると(ステップS7でYes)、左右移動時間カウンタの駆動を停止する(ステップS8)。これにより、コントローラ77は、左右移動時間カウンタにおいて、カム部材43がカム右最回転位置PC1からカム左最回転位置PC2までの移動に実際要した時間を把握することができ、回転軸42が右最回転位置P1から左最回転位置P2までの回転に実際要した時間を把握することができる。
また、コントローラ77は、200ms経過するまで、ロック中におけるDCモータ36の逆転指令を続け、左フィルタ群の清掃を行う(ステップS9,水平部T3の後部)。即ち、コントローラ77は、ロック状態(DCモータ36の電流値が所定値以上である状態)の継続時間が200ms以内であることを所定条件として、当該所定条件の間、第1開閉部材55の閉状態を継続する。換言すれば、ロック状態の継続時間が200msを超えると、第1開閉部材55は閉状態から開状態になる。
コントローラ77は、回転軸42の正転中、正転開始時を起点とした初期位置復帰所要時間の経過をカウンタ手段により監視し(ステップS12)、当該時間が経過したら、DCモータ36を瞬間的に(例えば5ms)一旦停止する(ステップS13,水平部T6)。コントローラ77は、初期位置復帰所要時間算出手段により、直前に得た実際の左右移動時間から、初期位置復帰所要時間を、ステップS8〜S10の何れかのタイミングで割り出しておく。
なお、左右移動時間をXとし、初期位置復帰所要時間をYとすると、ここではこれらは次の関係を有する。
Y=X/2
コントローラ77は、この逆回転(カム部材43がカム初期位置PC0に復帰する際における回転軸42の回転方向と逆方向の回転)により、DCモータ36の停止指令(ステップS13)後において慣性でさらに動く回転軸42のブレーキを行う。
コントローラ77が指令する逆回転の継続時間は、DCモータ36等の慣性の度合や、直前の一旦停止時間等により決定可能である。
なお、ステップS13の一旦停止とステップS14を合わせてブレーキと捉えることも可能である。
なお、ステップS1〜S15の一連の処理を、塵落とし動作Aと呼ぶ。塵落とし動作Aでは、図14のタイムチャートの水平部T1〜T8で表される電圧が、コントローラ77によって、DCモータ36に対し印加される。
塵落とし動作Bは、DCモータ36に対する電圧の極性が逆になっており、塵落とし動作Aに対し、DCモータ36の回転方向やカム部材43の移動方向が逆になっている。
特に、塵落とし動作Bでは、コントローラ77は、左右移動時間として、カム部材43が左から右へ(カム左最回転位置PC2からカム右最回転位置PC1まで)移動する際の時間を把握する(ステップS26〜S28)。
また、塵落とし動作Bでは、コントローラ77は、DCモータ36の逆転(ステップS31)により左から初期位置P0に復帰する回転軸42において、その逆転とは逆回転の関係となる正転(ステップS34)によりブレーキをかける。
なお、コントローラ77は、初期位置P0以外で塵落とし動作停止の操作がなされた場合、回転軸42を初期位置P0に戻しておく。このとき、DCモータ36回転中であれば、ロックするまでそのまま回転した後、直前に取得した左右移動時間から得た初期位置復帰所要時間だけ逆回転する等して初期位置P0に戻すことができる。
本実施形態の集塵機1ではDCモータ36とカム部材43とを用い、吸気用通路33の通気口58を開閉可能な第1開閉部材55と、吸気用通路34の通気口58を開閉可能な第1開閉部材55とで、吸気用通路33の閉動作と吸気用通路34の閉動作とを交互に行って、左側の各フィルタ20、23、22の塵落としと右側の各フィルタ20、23、22の塵落としとを交互に行うことができる。よって、集塵機1の運転中も左側の各フィルタ20、23、22の清掃と右側の各フィルタ20、23、22の清掃とが可能になる。さらにDCモータ36とカム部材43を用いて各第1開閉部材55と各第2開閉部材61とを作動させるため、両開閉部材55、61の作動には電磁バルブが不要となり、集塵機1の構造が簡単になる。
また、フィルタ(プレフィルタ20及びフィルタ23,22)と、当該フィルタを覆うタンク3と、タンク3に外気を導入するためのファンFと、を有し、当該フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機1において、当該フィルタに逆流方向に通気するための第1開閉部材55を設けるとともに、第1開閉部材55を駆動するためのDCモータ36を設け、DCモータ36は、初期位置P0から回転可能に形成されており、DCモータ36を初期位置P0に戻すように、DCモータ36を制御する。よって、常に初期位置P0を基準として第1開閉部材55作動用のカム部材43の位置を制御することができ、カム部材43を介した第1開閉部材55による適切な閉塞を実現することができる。また、初期位置P0は、カム部材43がカム初期位置PC0となって第1開閉部材55に接触しない位置であり、そのような初期位置P0に戻すように制御することで、通常の集塵動作時に第1開閉部材55が閉塞作用を及ぼして集塵を妨げる事態の発生を防止することができる。
さらに、フィルタ(双方のプレフィルタ20及びフィルタ23,22)と、当該フィルタを覆うタンク3と、タンク3に外気を導入するためのファンFと、を有し、当該フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機1において、当該フィルタに逆流方向に通気するための第1開閉部材55を設けるとともに、第1開閉部材55を駆動するためのDCモータ36を設け、DCモータ36は、初期位置P0から回転可能に形成されており、DCモータ36を最回転位置(右最回転位置P1または左最回転位置P2)より回転した後に、DCモータ36を逆回転させるように構成した。よって、逆回転というシンプルな制御により、DCモータ36やカム部材43の停止時において慣性により動こうとしたあるいは動いたDCモータ36等のブレーキを実現することができ、DCモータ36等の位置の制御を正確なものとして、塵落とし動作や集塵動作が適切に行われるようにすることができる。
さらに、フィルタ(プレフィルタ20及びフィルタ23,22)と、当該フィルタを覆うタンク3と、タンク3に外気を導入するためのファンFと、を有し、当該フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機1において、当該フィルタに逆流方向に通気するための第1開閉部材55を設けるとともに、第1開閉部材55を所定条件の間、閉状態とするように制御するコントローラ77を設けたので、当該所定条件に対応する所定時間の間に亘り確実に第1開閉部材55を閉状態とすることができ、第1制御例で回転速度変動を生じた場合等において発生し得る事態である、第1開閉部材55が閉状態となる時間が相違して当該フィルタの清掃状態がばらつく事態を防止して、常に当該フィルタを充分に清掃することが可能となる。
またさらに、フィルタ(プレフィルタ20及びフィルタ23,22)と、当該フィルタを覆うタンク3と、タンク3に外気を導入するためのファンFと、を有し、当該フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機1において、当該フィルタに逆流方向に通気するための第1開閉部材55を設けるとともに、第1開閉部材55を開閉するためのDCモータ36を設け、DCモータ36の電流を検知することによって、DCモータ36を制御するようにしている。従って、電流の検知というシンプルな方式により、第1開閉部材55の通気不能な閉状態を判別することができ、シンプルな構成で確実に当該フィルタの塵落とし動作と集塵動作を行うことができる。
くわえて、フィルタ(プレフィルタ20及びフィルタ23,22)と、当該フィルタを覆うタンク3と、タンク3に外気を導入するためのファンFと、を有し、当該フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機1において、当該フィルタに逆流方向に通気するための第1開閉部材55を設けるとともに、第1開閉部材55を開閉するためのDCモータ36を設け、第1開閉部材55が開状態になり、DCモータ36の電流値が所定値以上の時間が所定時間以上続いた場合に、第1開閉部材55を閉状態へとなるように制御するコントローラ77を設けている。よって、DCモータ36が、第1開閉部材55を開閉するカム部材43の移動不能によりロック状態となったことを、瞬間的な外部電流の変動等の他の要因と区別して確実に判別することができ、第1開閉部材55の閉状態における動作(閉状態の所定時間に亘る維持等)を確実に実行することができる。
また、フィルタ(プレフィルタ20及びフィルタ23,22)と、当該フィルタを覆うタンク3と、タンク3に外気を導入するためのファンFと、を有し、当該フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、集塵機1において、当該フィルタに逆流方向に通気するための第1開閉部材55を設けるとともに、第1開閉部材55を開閉するためのDCモータ36を設け、DCモータ36による第1開閉部材55の閉動作開始後所定時間(200ms)で、DCモータ36による第1開閉部材55の閉方向動作を停止する。よって、当該所定時間の間に亘り確実に第1開閉部材55を閉状態とすることができ、第1制御例の回転速度変動時等の要因により第1開閉部材55が閉状態となる時間が相違することで当該フィルタの清掃状態がばらつく事態を防止して、常に当該フィルタを充分に清掃することが可能となる。
また、コントローラ77は、まず右の弁を閉状態とし次いで左の弁を閉状態とする塵落とし動作Aと、まず左の弁を閉状態とし次いで右の弁を閉状態とする塵落とし動作Bを、交互に行う。即ち、コントローラ77は、複数の弁の順次(右左)の閉動作を行う第1塵落とし動作(塵落とし動作A)の直後に、第1塵落とし動作とは順序の異なる(左右)弁の閉動作を行う第2塵落とし動作(塵落とし動作B)を行い、適宜これらを続ける。従って、DCモータ36が初期位置P0からずれている状態で塵落とし動作を開始する事態や、初期位置P0からの何れかの弁の閉動作を経た総数により位置の制御が変わる事態が発生したとしても、各フィルタにおける清掃時間のばらつきを抑制することができ、各フィルタの塵落とし状況を充分な状態で均一にすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において構成の一部を適宜変更して実施できる。例えば、吸気用通路33の第1開閉部材55を作動させるDCモータ及びカム部材と、吸気用通路34の第1開閉部材55を作動させるDCモータ及びカム部材とを別個に配置して、一方のDCモータ及びカム部材で吸気用通路33の閉動作を行うときに、他方のDCモータ及びカム部材で吸気用通路34の第1開閉部材55が、通気口58を開放する位置に付勢されるようにしてもよい。また、プレフィルタ20に加えて紙製のフィルタ22に対しても帯電防止加工を施してもよい。フィルタを、層構造にせず一重のものとしたり、さらに層数の増加したものとしたりして良い。また、DCモータ36をACモータ等の他のモータに変更して良い。さらに上述した実施形態とは異なり、第2開閉部材と第1開閉部材とを連設させて、第2開閉部材が、第1開閉部材の閉動作に連動して連通路の吸気口を開放するようにしてもよい。加えて上述した実施形態とは異なり、図12に示す如くカム部材43を、高トルクの特性を有するDCモータ36の出力軸42に直結してもよい。これにより、例えばDCモータ36の出力軸42を回転させることで、カム部材43を左側へ回転させて、第1開閉部材55を吸気用通路33の傾斜壁57に当接させた後にDCモータ36への通電を停止すると、吸気用通路33内の排気の圧力によって、第1開閉部材55がカム部材43を傾斜壁57から離れる方向へ押し戻すことができる。したがって、上述した実施形態と異なり、吸気用通路33の通気口58を開放するために、左側へ回転させたカム部材43を、DCモータ36によってあらためて右側へ回転させる制御が不要になる。
特に、第1制御例や第2制御例において、左のフィルタ群から先に清掃するようにして良い。また、初期位置P0を、左右の中点ではなく、左あるいは右に偏った位置として良い。さらに、塵落とし時間(第1開閉部材55により通気口58を通気不能に塞ぐ時間)や各種の処理時間を適宜長くしたり短くしたりできる。くわえて、DCモータ36のロック状態の把握を、電圧変動(電圧値が特定閾値以下となるとロック状態とする等)や、回転数(0であるとロック状態とする等)や、カム部材43がカム右最回動位置PC1あるいはカム左最回動位置PC2となった際にカム部材43や第1開閉部材55を検知するセンサにより行って良い。
また、第1制御例において、DCモータ36のロック状態を把握しないようにすることができる。
一方、第2制御例において、初期位置復帰所要時間を、別の式で算出して良い。コントローラ77の記憶手段に過去の初期位置復帰所要時間や左右移動時間を蓄積し、その平均等を初期位置復帰所要時間の算出に用いるようにすることができる。また、塵落とし動作終了時に、塵落とし動作A中であったかあるいは塵落とし動作B中であったかを判別して記憶手段に記憶しておき、次回の塵落とし動作開始時において当該記憶を参照し、塵落とし動作B中の終了であったら塵落とし動作Bから始める等、当該記憶に応じて動作を変更するようにして良い。さらに、スイッチにより、塵落とし動作Aか塵落とし動作Bの何れかを指定可能に構成して良いし、スイッチにより、右のフィルタ群のみを清掃するか左のフィルタ群のみを清掃するかを指定するようにしても良い。
また、第1開閉部材55や通気口58が1個しかないタイプであっても、ブレーキにより、第1開閉部材55等の正確な動作をもたらすことが可能である。
ブレーキとしては、停止直後の回転軸42の逆回転の他、初期位置P0の回転軸42やカム初期位置PC0のカム部材43に係止する係止部材の設置、あるいはこれらの組合せ等を採用することができる。
弁(第1開閉部材55)を閉状態とする所定条件として、複数回に亘るDCモータ36がロック状態となった時間の合計が所定時間以内である場合等とする。
Claims (5)
- フィルタと、
前記フィルタを覆うタンクと、
前記タンクに外気を導入するためのファンと、
を有し、
前記フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、
集塵機において、
前記フィルタに逆流方向に通気するために、前記順流方向に通気する通気口を塞ぐ弁が設けられるとともに、
前記弁を、カム部材を介して前記通気口を塞ぐ位置に移動させるためのモータが設けられ、
前記モータは、前記カム部材が前記弁に接触しない初期位置から回転可能に形成されており、
前記モータの前記回転の位置を前記初期位置に戻す際に、前記モータの逆回転によるブレーキが用いられ、
前記弁は、前記カム部材により移動されるときを除いて、前記通気口を塞がず前記順流方向に通気する場合の姿勢になるように、常時付勢されている
ことを特徴とする集塵機。 - フィルタと、
前記フィルタを覆うタンクと、
前記タンクに外気を導入するためのファンと、
を有し、
前記フィルタに順流方向に通気することによって集塵する、
集塵機において、
前記フィルタに逆流方向に通気するために、前記順流方向に通気する通気口を塞ぐ弁が設けられるとともに、
前記弁を、カム部材を介して前記通気口を塞ぐ位置に移動させるためのモータが設けられ、
前記モータは、前記カム部材が前記弁に接触しない初期位置から回転可能に形成されており、
前記モータの前記回転の位置を前記初期位置に戻すように、前記モータが制御され、
前記弁は、前記カム部材により移動されるときを除いて、前記通気口を塞がず前記順流方向に通気する場合の姿勢になるように、常時付勢されている
ことを特徴とする集塵機。 - 前記フィルタは、一対設けられており、
前記弁は、一対設けられており、
前記モータは、1個設けられ、一対の前記弁を、前記通気口を塞ぐ位置に移動させるためのものであり、
前記初期位置は、一方の前記弁を移動させる位置と、他方の前記弁を移動させる位置の中間にある
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の集塵機。 - 前記モータは、ロック状態となり所定時間が経過するまで、前記フィルタに前記逆流方向に通気するために前記弁を、前記通気口を塞ぐ位置に移動させる
ことを特徴とする請求項1ないしは請求項3の何れかに記載の集塵機。 - 前記ブレーキは、前記モータの前記回転の位置を前記初期位置に戻す場合の前記回転の方向と逆の方向に、前記初期位置に戻る所要時間に比して短い継続時間だけ前記モータの前記回転を行うものであり、
前記モータは、前記回転の位置が前記初期位置に戻り所定の待機時間が経過した後、前記ブレーキにおける前記回転の方向と同じ方向に、前記回転を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の集塵機。
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