JP6149723B2 - アームレスト - Google Patents
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Description
特許文献1に示されたアームレストは、自動車等の車両の前部座席に設けられるものである。車両は、前部座席と、前部座席よりも後方に配設された後部座席とを有している。アームレストは、前部座席の背もたれよりも前方側の前方位置と、前部座席の背もたれよりも後方側の後方位置との間を回動可能に構成されている。
特許文献1のアームレストの収納面を、前部座席及び後部座席において利用するためには、アームレストを前方位置と後方位置との間で回動させる操作と、肘掛面と収納面とを反転させる操作といった複数の操作が必要となる。
また、特許文献1のアームレストは、アームレストを回動させる機構と、反転機構とを備えている。これにより、アームレストの構造が複雑となり、コスト及び組立工数の増大につながる。
上記座席の背もたれ部よりも前方側に位置する前方位置と、上記背もたれ部よりも後方側に位置する後方位置とに回動可能であり、かつ、貫通形成された収納孔と、該収納孔の一方側に位置する第1開口部を開閉可能な第1底板と、上記収納孔の他方側に位置する第2開口部を開閉可能な第2底板とを有しており、
上記前方位置にあるときには、上記第1底板が上記第1開口部を閉じた状態に維持されて、上記第1底板及び上記収納孔によって形成される前方収納部が利用可能になり、上記後方位置にあるときには、上記第2底板が上記第2開口部を閉じた状態に維持されて、上記第2底板及び上記収納孔によって形成される後方収納部が利用可能に構成されていることを特徴とするアームレストにある。
また、上記前方収納部及び上記後方収納部は、上記収納孔と、上記第1開口部を開閉する上記第1底板と、上記第2開口部を開閉する上記第2底板とによって構成されている。それゆえ、アームレストの構成をシンプルにし、アームレストのコスト及び生産工数を低く抑えることができる。
上記アームレストにかかる実施例について、図1〜図6を参照して説明する。
図3〜図5に示すごとく、アームレスト1は、車両の座席100に回動可能に配設されるものである。
図3及び図4に示すごとく、アームレスト1は、座席100の背もたれ部102よりも前方側に位置する前方位置103と、背もたれ部102よりも後方側に位置する後方位置104とに回動可能に配設されている。図1に示すごとく、アームレスト1は、貫通形成された収納孔2と、収納孔2の一方側に位置する第1開口部21を開閉可能な第1底板24と、収納孔2の他方側に位置する第2開口部22を開閉可能な第2底板25とを有している。
図3に示すごとく、アームレスト1が前方位置103にあるときには、第1底板24が第1開口部21を閉じた状態に維持されて、第1底板24及び収納孔2によって形成される前方収納部31が利用可能に構成されている。また、図4に示すごとく、アームレスト1が後方位置104にあるときには、第2底板25が第2開口部22を閉じた状態に維持されて、第2底板25及び収納孔2によって形成される後方収納部32が利用可能に構成されている。
図3及び図4に示すごとく、本例に示す車両は、座席100と、座席100の後方側に設けられた後部座席110とを有する。
図5に示すごとく、座席100は、車両における左右の座席111、112と、左右の座席111、112の間に配設された中間座席113とをそれぞれ備えている。左右の座席111、112及び中間座席113は、乗員が座る着座部101と、着座部101に配設された背もたれ部102とをそれぞれ有している。尚、座席100における中間座席113の背もたれ部102は、図6に示すごとく、左右の座席111、112における背もたれ部102の間に配設されたアームレスト1によって形成される。
アームレスト1は、他端側の先端近傍に貫通形成された収納孔2と、収納孔2の第1開口部21及び第2開口部22を閉じるための第1底板24及び第2底板25を備えている。
また、第2開口部22には、その一方側の縁部に設けられた第2軸支部27において回動可能に支持された第2底板25が設けられている。また、第2開口部22の他方側の縁部には、後方位置104にあるときに第2開口部22を第2底板25で閉じた状態に支える第2支持突起221が形成されている。第2支持突起221は、第2開口部22における他方側の縁部の全長から、収納孔2の内側に向かって突出するように形成されている。
本例において、第1軸支部26及び第2軸支部27は、車両の前後方向において対向する一対の内壁面23にそれぞれ設けられている。尚、第1軸支部26及び第2軸支部27を1つの内壁面23に設けてもよい。
また、収納孔2における、第2底板25が当接する内壁面23には、前方収納部31が形成されるときに、第2底板25を鉛直方向に対して傾斜する状態で受け止める第2受け面232が形成されている。また、第2受け面232は、収納孔2の貫通方向において、第2開口部22から第1開口部21側に向かうにつれて、収納孔2の水平方向における内側に傾斜するように形成されている。
アームレスト1は、収納孔2と、収納孔2の第1開口部21に設けられた第1底板24と、収納孔2の第2開口部22に設けられた第2底板25とを有している。そのため、座席100と後方座席120のどちらに着座する乗員に対しても、アームレスト1を前方位置103と後方位置104との間で回動させるという一つの操作によって、前方収納部31と後方収納部32とを形成することができる。
また、前方収納部31及び後方収納部32は、収納孔2、第1底板24及び第2底板25によって構成されている。それゆえ、アームレスト1の構成をシンプルにし、コストの低減及び生産効率の向上を図ることができる。
本例は、図7に示すごとく、実施例1のアームレストにおける構成を一部変更した例を示すものである。
本例のアームレスト1は、第1軸支部26に内蔵された第1付勢手段261と、第2軸支部27に内蔵された第2付勢手段271とを有している。第1付勢手段261及び第2付勢手段271としては、ねじりバネなどを用いることができる。第1付勢手段261は、第1開口部21を閉じるように第1底板24を付勢しており、第2付勢手段271は、第2開口部22を閉じるように第2底板25を付勢している。したがって、アームレスト1を前方位置103及び後方位置104の間において回動させた際に、第1開口部21及び第2開口部22は閉じている。前方収納部31に乗員が収納物を収納する際には、乗員が第2付勢手段271に抗して第2底板25を押して第2開口部22を開く。また、後方収納部32に乗員が収納物を収納する際には、乗員が第1付勢手段261に抗して第1底板24を押して第1開口部21を開く。
その他の構成は実施例1と同様である。
また、本例においても実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、図8に示すごとく、実施例1のアームレストにおける構成を変更した例を示すものである。
本例のアームレスト1において、第1底板24及び第2底板25は、2つの部材で形成されている。各第1底板24及び各第2底板25は、第1軸支部26及び第2支持軸27によって、それぞれ軸支されている。また、第1支持突起211及び第2支持突起221は、第1軸支部26及び第2軸支部27が設けられた内壁23の側方に形成された内壁23に設けてある。
その他の構成は実施例1と同様である。
本例においても実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
100 座席
102 背もたれ部
103 前方位置
104 後方位置
111、112 左右の座席
2 収納孔
21 第1開口部
211 第1支持突起
22 第2開口部
221 第2支持突起
23 内壁面
231 第1受け面
232 第2受け面
24 第1底板
25 第2底板
26 第1軸支部
261 第1付勢手段
27 第2軸支部
271 第2付勢手段
31 前方収納部
32 後方収納部
Claims (7)
- 車両の座席に回動可能に配設されるアームレストであって、
上記座席の背もたれ部よりも前方側に位置する前方位置と、上記背もたれ部よりも後方側に位置する後方位置とに回動可能であり、かつ、貫通形成された収納孔と、該収納孔の一方側に位置する第1開口部を開閉可能な第1底板と、上記収納孔の他方側に位置する第2開口部を開閉可能な第2底板とを有しており、
上記前方位置にあるときには、上記第1底板が上記第1開口部を閉じた状態に維持されて、上記第1底板及び上記収納孔によって形成される前方収納部が利用可能になり、上記後方位置にあるときには、上記第2底板が上記第2開口部を閉じた状態に維持されて、上記第2底板及び上記収納孔によって形成される後方収納部が利用可能に構成されていることを特徴とするアームレスト。 - 上記第1底板は、上記第1開口部の一方側の縁部に設けられた第1軸支部において回動可能に支持されており、該第1開口部の他方側の縁部には、上記前方位置にあるとき上記第1開口部を上記第1底板で閉じた状態に支える第1支持突起が形成されており、上記第2底板は、上記第2開口部の一方側の縁部に設けられた第2軸支部において回動可能に支持されており、該第2開口部の他方側の縁部には、上記後方位置にあるとき上記第2開口部を上記第2底板で閉じた状態に支える第2支持突起が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアームレスト。
- 上記前方位置に回動されるときには、上記第1底板及び上記第2底板に作用する重力によって、上記第1底板が上記第1開口部を閉じると共に、上記第2底板が上記第2開口部を開けて、上記前方収納部が形成され、上記後方位置に回動されるときには、上記第1底板及び上記第2底板に作用する重力によって、上記第2底板が上記第2開口部を閉じると共に、上記第1底板が上記第1開口部を開けて、上記後方収納部が形成されるよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアームレスト。
- 上記前方収納部が形成されるときに、上記第2底板における上記第2軸支部と反対側の第2先端部は、水平方向において、上記第2軸支部よりも上記前方収納部の中心側の位置に配置され、上記後方収納部が形成されるときに、上記第1底板における上記第1軸支部と反対側の第1先端部は、水平方向において、上記第1軸支部よりも上記後方収納部の中心側の位置に配置されることを特徴とする請求項3に記載のアームレスト。
- 上記収納孔における、上記第1底板が当接する内壁面には、上記後方収納部が形成されるときに、上記第1底板を鉛直方向に対して傾斜する状態で受け止める第1受け面が形成されており、
上記収納孔における、上記第2底板が当接する内壁面には、上記前方収納部が形成されるときに、上記第2底板を鉛直方向に対して傾斜する状態で受け止める第2受け面が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のアームレスト。 - 上記アームレストは、上記第1底板が上記第1開口部を閉じるように付勢する第1付勢手段と、上記第2底板が上記第2開口部を閉じるように付勢する第2付勢手段とを有しており、上記前方位置においては、上記第2付勢手段の付勢力に抗して、上記第2開口部が開けられることで上記前方収納部が利用可能になり、上記後方位置においては、上記第1付勢手段の付勢力に抗して、上記第1開口部が開けられることで上記後方収納部が利用可能になるよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアームレスト。
- 上記アームレストは、上記前方位置と上記後方位置との間であって、上記車両における左右の座席の背もたれ部の間に位置して、上記左右の座席の間に配設された中間座席の背もたれ部を形成可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のアームレスト。
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