JP2018079842A - 車両用シート - Google Patents

車両用シート Download PDF

Info

Publication number
JP2018079842A
JP2018079842A JP2016224510A JP2016224510A JP2018079842A JP 2018079842 A JP2018079842 A JP 2018079842A JP 2016224510 A JP2016224510 A JP 2016224510A JP 2016224510 A JP2016224510 A JP 2016224510A JP 2018079842 A JP2018079842 A JP 2018079842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cushion
vehicle
seat
resin board
lower frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016224510A
Other languages
English (en)
Inventor
祐二 常盤
Yuji Tokiwa
祐二 常盤
克司 後藤
Katsuji Goto
克司 後藤
英貴 蓮實
Hidetaka Hasumi
英貴 蓮實
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NHK Spring Co Ltd filed Critical NHK Spring Co Ltd
Priority to JP2016224510A priority Critical patent/JP2018079842A/ja
Publication of JP2018079842A publication Critical patent/JP2018079842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)

Abstract

【課題】1アクションで荷室として利用することができる車両用シートを得る。【解決手段】車両用シート10では、クッションサイドフレーム46から車両前方側へクッションロアフレーム16が延出されており、このクッションロアフレーム16は、クッション本体18が回動可能に連結されると共に、荷物が載置可能な平面状の後側樹脂ボード28を備えている。クッション本体18は、通常位置から車両前方側へ回動された反転位置において、荷物が載置可能な平面状の前側樹脂ボード30を備えている。これにより、クッション本体18を通常位置から反転位置へ回動させることで、後側樹脂ボード28及び前側樹脂ボード30に荷物を置くことができる。また、車両用シート10を荷室として利用する場合、クッション本体18を反転位置まで回動させるだけでよいため、シートバック14を操作する必要がなく、1アクションで荷室として利用することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートに関する。
特許文献1には、シートクッションの後部側を起こして垂直位置に保持させ、さらにシートバックを前倒させることで、シートバックの後面を荷室に利用する技術が開示されている。また、シートクッションを反転位置まで回動させることで、シートクッションの裏面も荷室となる構造が開示されている。特許文献2には、特許文献1と同様にシートクッションを反転させた状態でシートバックを前倒させることによって車両用シートをフラット化させる技術が開示されている。
特開2003−260967号公報 特開平11−348624号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に開示された技術では、車両用シートを荷室として利用するためにはシートクッションを回動させる動作と、シートバックを傾倒させる動作の2アクションが必要となり、手間が掛かる。
本発明は、上記事実を考慮し、1アクションで荷室として利用することができる車両用シートを得ることを目的とする。
請求項1に記載の車両用シートは、クッションサイドフレームから車両前方側へ延出され、荷物が載置可能な平面状の後側載置部を備えたクッションロアフレームと、前記クッションロアフレームの前端部に回動可能に連結され、前記クッションロアフレームの上方に位置して乗員が着座可能な通常位置と該通常位置から車両前方側へ回動された反転位置とで保持されると共に、前記通常位置で乗員が着座する座部と、前記反転位置で前記座部の上方かつ前記後側載置部の前方に位置して荷物が載置可能な平面状の前側載置部とを備えたクッション本体と、を有する。
請求項1に記載の車両用シートによれば、クッションサイドフレームから車両前方側へクッションロアフレームが延出されており、このクッションロアフレームは、荷物が載置可能な平面状の後側載置部を備えている。また、クッションロアフレームには、クッション本体が回動可能に連結されている。ここで、クッション本体は、クッションロアフレームの上方に位置する通常位置において、乗員が着座する座部を備えている。また、クッション本体は、通常位置から車両前方側へ回動された反転位置において、荷物が載置可能な平面状の前側載置部を備えている。これにより、クッション本体を通常位置から反転位置へ回動させることで、後側載置部及び前側載置部に荷物を置くことができる。
また、車両用シートを上記のように荷室として利用する場合、クッション本体を反転位置まで回動させるだけでよいため、シートバックを操作する必要がなく、1アクションで荷室として利用することができる。
請求項2に記載の車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートであって、前記クッションロアフレームは、前記クッションサイドフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、前記シートバック側へ折り畳まれた状態で保持される。
請求項2に記載の車両用シートによれば、クッション本体が通常位置にある状態でクッションロアフレームをシートバック側へ折り畳んで保持させれば、クッション本体の下方の空間を荷室として利用することができる。
また、従来の車両用シートでは、荷室として利用するために、シートの土台部分に設けたヒンジを利用してシートクッションを反転させていたため、チップアップ(シートクッションの跳ね上げ)との両立が困難となっていた。これに対して、本発明では、クッションサイドフレームに対して回動可能なクッションロアフレームを設け、このクッションロアフレームにクッション本体を回動可能に連結している。これにより、荷室としての利用とチップアップとの両立を図ることができる。
請求項3に記載の車両用シートは、請求項1又は2に記載の車両用シートであって、前記クッションロアフレームと前記クッション本体との間にはリンク部材が設けられており、前記リンク部材の一端部が前記クッションロアフレームの前端部に回動可能に連結され、前記リンク部材の他端部が前記通常位置で前記クッション本体の前端部に回動可能に連結されている。
請求項3に記載の車両用シートによれば、クッションロアフレームとクッション本体とがリンク部材で連結されている。これにより、クッションロアフレームとクッション本体とが直接連結された構造と比較して、クッションロアフレームの前端部を後側載置部の車両下方側に配置できるため、クッション本体の回動時にクッションロアフレームの前端部が後側載置部や前側載置部より車両上方側へ突出するのを抑制することができる。
請求項4に記載の車両用シートは、請求項3に記載の車両用シートであって、前記リンク部材の他端部は、前記クッション本体が前記通常位置に配置された状態で前記前側載置部の前端部よりも車両後方側に位置している。
請求項4に記載の車両用シートによれば、リンク部材の一端部の回動軸から前側載置部の前端部までの寸法は、当該回動軸から後側載置部の前端部までの寸法と略同一に設定されていることから、クッション本体がリンク部材の一端部の回動軸を中心に回動して反転位置に移動した際に、前側載置部の前端部と後側載置部の前端部との間の隙間を小さくできる。したがって、この隙間に荷物の一部が入り込むのを抑制することができる。
ここで、「前側載置部の前端部」とは、クッション本体が通常位置にある状態での前側載置部の車両前方側端部を示すものとする。
請求項5に記載の車両用シートは、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両用シートであって、前記クッション本体には、前記通常位置と前記反転位置とを移動する際に前記後側載置部の前端部と近接する部位において当該前端部と離間するように形成されたえぐり部が設けられている。
請求項5に記載の車両用シートによれば、えぐり部が設けられていることから、前側載置部と後側載置部との間の隙間をより小さくするために後側載置部の前端部を車両前側へ延長させても、クッション本体と後側載置部の前端部との干渉量を少なくできるので、前側載置部と後側載置部との間の隙間が小さい状態でもクッション本体を通常位置及び反転位置に移動させることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用シートは、1アクションで荷室として利用することができるという優れた効果を有する。
一実施形態に係る車両用シートを示す斜視図であり、クッション本体が反転位置へ移動した状態を示す斜視図である。 一実施形態に掛かる車両用シートを示す側面図であり、クッション本体が通常位置に配置された状態を示す側面図である。 一実施形態に掛かる車両用シートを示す側面図であり、クッション本体が通常位置と反転位置との間を移動途中の状態を示す側面図である。 一実施形態に掛かる車両用シートを示す側面図であり、クッション本体が反転位置へ移動した状態を示す側面図である。 一実施形態に掛かる車両用シートを示す側面図であり、チップアップモードの状態を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る車両用シート10について説明する。なお、各図に適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。また、以下の説明で特記なく前後、上下の方向を用いる場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
(車両用シート10の全体構成)
図1に示されるように、本実施形態の車両用シート10は一例として、三列シートにおける二列目に設けられた独立タイプのシートとされている。車両用シート10は、主として、乗員が着座するシートクッション12と、乗員の背中を支持するシートバック14とを含んで構成されている。
シートクッション12は、クッションロアフレーム16とクッション本体18とを含んで構成されており、クッション本体18は、骨格となるクッションアッパフレーム20を備えている。そして、クッションアッパフレーム20の上面側(表面側)には、パッド22が取り付けられており、このパッド22の上部は、乗員が着座する座部を構成している。また、パッド22の下部における車両前方側には、車両上方側に向かって凹形状に形成されたえぐり部24が形成されている(図2参照)。
クッションロアフレーム16とクッションアッパフレーム20とは、リンク部材26によって連結されている。さらに、クッションロアフレーム16及びクッションアッパフレーム20にはそれぞれ、後側載置部としての後側樹脂ボード28及び前側載置部としての前側樹脂ボード30が取り付けられている。後側樹脂ボード28及び前側樹脂ボード30の詳細については、クッションロアフレーム16、クッションアッパフレーム20及びリンク部材26と共に後述する。
シートクッション12の下方には、土台部32が設けられている。本実施形態の土台部32は、主として、図2に示されるように、前後スライド機構34、ベース部材36及び左右スライド機構38を含んで構成されている。前後スライド機構34は、図示しない車両フロアに対する車両用シート10の位置を車両前後方向に調節可能とする機構であり、車両用シート10の幅方向両端部に左右一対設けられている。
一対の前後スライド機構34はそれぞれ、車両フロアに固定されたロアレール40と、ロアレール40に対して車両前後方向にスライド可能に取り付けられたアッパレール41とを含んで構成されている。なお、各図にはシート左側の前後スライド機構34のみが図示されている。
ここで、前後スライド機構34は、図示しないスライドロック機構を備えており、ロアレール40に対してアッパレール41がスライド不能にロックされている。また、アッパレール41には、図示しないスライド解除レバーが設けられており、このスライド解除レバーを操作することで、アッパレール41をスライド可能な状態にできる。そして、アッパレール41をロアレール40に対して車両前方側又は車両後方側へスライドさせると、所定の位置までスライドしてロックされる。
アッパレール41の上部には、ベース部材36が設けられており、このベース部材36は、アッパレール41と共に車両前後方向へスライドされる。また、ベース部材36の上部には、左右スライド機構38が設けられている。
左右スライド機構38は、図示しない車両フロアに対する車両用シート10の位置を車両幅方向に調節可能とする機構であり、ベース部材36の前端部及び後端部に前後一対設けられている。
一対の左右スライド機構38はそれぞれ、ベース部材36に固定されたロアレール45と、ロアレール45に対して車両幅方向にスライド可能に取り付けられたアッパレール47とを含んで構成されている。ここで、左右スライド機構38は、図示しないスライドロック機構を備えており、ロアレール45に対してアッパレール47がスライド不能にロックされている。また、アッパレール47には、図示しないスライド解除レバーが設けられており、このスライド解除レバーを操作することで、アッパレール47をスライド可能な状態にできる。そして、アッパレール47をロアレール45に対して車両幅方向へスライドさせると、所定の位置までスライドしてロックされる。
アッパレール47の上部には、前側ブラケット50及び後側ブラケット53が設けられている。前側ブラケット50は、前側のアッパレール47の車両幅方向両端部にそれぞれ設けられており、クッションロアフレーム16を下方から支持している。一方、後側ブラケット53は、後側のアッパレール47の車両幅方向両端部にそれぞれ設けられており、左右一対に設けられたクッションサイドフレーム46をシート幅方向に連結する図示しないパイプに連結されている。
一対の左右スライド機構38の間には、収納箱48が設けられている。収納箱48は、上部が開口された略箱状に形成されており、内部に荷物などを収納できるように構成されている。ここで、収納箱48は、乗員が車両用シート10に着座可能な図2に示される通常モードでは、シートクッション12によって車両上方側から覆われている。また、図5に示されるように、シートクッション12が跳ね上げられたチップアップモードでは、荷物の出し入れが可能となっている。
シートバック14は、シートクッション12の車両後端部にシートクッション12に対して傾倒可能に連結されており、図示しないシートバックフレームを備えている。また、シートバック14の上端部には、ヘッドレスト42が取り付けられている(図1参照)。
次に、本発明の要部であるクッションロアフレーム16、クッションアッパフレーム20及びリンク部材26について説明する。
クッションロアフレーム16は、車両平面視で略枠状に形成されており、車両幅方向の両側に設けられた左右一対のロアアーム44と、一対のロアアーム44の前部をそれぞれ車両幅方向に連結する図示しない連結部材とを含んで構成されている。なお、各図では、シート左側のロアアーム44のみが図示されている。
ロアアーム44はそれぞれ、クッションサイドフレーム46から車両前方側へ延出されている。詳細には、ロアアーム44の後端部49がクッションサイドフレーム46の下端部51に取り付けられたブラケット52に回動可能に連結されている。そして、ロアアーム44は、後端部49から車両前方側へ向かって斜め下方へ延在されており、クッションアッパフレーム20の後端部の下方の位置で車両前方側へ湾曲されている。また、ロアアーム44の前端部は、ロア側軸受け部54とされており、このロア側軸受け部54には回動軸56を介してリンク部材26の一端部が回動可能に連結されている。
ここで、ロアアーム44の後端部49には、図示しないロック機構が設けられており、このロック機構によってブラケット52(クッションサイドフレーム46)に対するロアアーム44の回動がロックされている。また、ロック機構のロック状態を解除すれば、ロアアーム44を後端部49を中心にシート左側から見て時計回りに回動させることができるように構成されている。そして、図5に示されるように、ロアアーム44が後端部49を中心に所定の角度だけ回動することで、ロック機構によってロアアーム44がロックされる。すなわち、ロアアーム44が折り畳まれた状態で保持されることとなり、この状態は、シートクッション12がシートバック14側へ跳ね上げられたチップアップモードとなる。
ここで、図2に示されるように、ロアアーム44には、車両前後方向に間隔をあけて支持部58が一体的に形成されており、この支持部58を介してクッションロアフレーム16の上方に後側樹脂ボード28が取り付けられている。
後側樹脂ボード28は、樹脂によって平面状に形成されており、図2に示される通常モードでは、車両上下方向を板厚方向として配置されている。また、後側樹脂ボード28は、車両幅方向から見てクッションサイドフレーム46からリンク部材26の車両前方側まで車両前後方向に延在されており、シート正面から見てシート左側のロアアーム44からシート右側のロアアーム44まで車両幅方向に延在されている。ここで、後側樹脂ボード28は、通常モードでは、後述する前側樹脂ボード30と対向して配置されており、パッド22によってシート上方から覆われている。このため、乗員からは見えないようになっている。一方、図4に示されるように、クッション本体18が車両前方側へ回動された荷室モードでは、後側樹脂ボード28が車両上方側に露出されており、荷物などが載置可能となる。
図2に示されるように、通常モードにおいて、クッションロアフレーム16の上方にはクッションアッパフレーム20が設けられている。クッションアッパフレーム20は、パッド22及び前側樹脂ボード30と共にクッション本体18を構成している。また、クッションアッパフレーム20は、平面視で略枠状に形成されており、車両幅方向の両側に設けられた左右一対のアッパアーム60と、一対のアッパアーム60の前部及び後部をそれぞれ車両幅方向に連結する図示しない連結部材とを含んで構成されている。なお、各図では、シート左側のアッパアーム60のみが図示されている。
アッパアーム60はそれぞれ、車両前後方向に延在されており、アッパアーム60の前端部は、アッパ側軸受け部62とされている。そして、このアッパ側軸受け部62は、回動軸63を介してリンク部材26の他端部と回動可能に連結されている。一方、アッパアーム60の後端部64には、図示しないロック機構が設けられており、このロック機構によってクッション本体18がクッションロアフレーム16にロックされている。また、ロック機構のロック状態を解除すれば、回動軸63を中心にクッション本体18が回動可能となる。そして、図4に示されるように、アッパアーム60は、クッション本体18が反転する反転位置まで回動軸63を中心に回動させることができ、この反転位置でアッパ側軸受け部62がロックされ、これ以上の回動ができない構造とされている。この状態は、クッション本体18が反転された荷室モードとなる。
ここで、図2に示されるように、アッパアーム60の下面側(裏面側)には、前側樹脂ボード30が取り付けられている。この図2に示される通常モードでは、前側樹脂ボード30は、樹脂によって平面状に形成されており、車両上下方向を板厚方向として後側樹脂ボード28の上に重ね合わされている。また、前側樹脂ボード30は、車両幅方向から見てクッションサイドフレーム46からリンク部材26まで車両前後方向に延在されており、シート正面から見てシート左側のアッパアーム60からシート右側のアッパアーム60まで車両幅方向に延在されている。ここで、前側樹脂ボード30は、通常モードでは、パッド22によってシート上方から覆われている。このため、乗員からは見えないようになっている。一方、図4に示されるように、クッション本体18が車両前方側へ回動された荷室モードでは、前側樹脂ボード30が後側樹脂ボード28よりも車両前方側で車両上方側に露出されており、荷物などが載置可能となる。
図2に示されるように、リンク部材26は、クッションロアフレーム16とクッションアッパフレーム20との間に設けられており、上述のようにロアアーム44とアッパアーム60とを連結している。なお、図3に示されるように、回動軸63は、アッパアーム60を所定の角度(本実施形態では約112度)だけ車両前方側へ回動させると、図示しないロック機構によってロックしそれ以上車両前方側へ回動できなくなる構成とされている。そして、この状態では、前側樹脂ボード30とリンク部材26とが略直線状に配置される。
また、図3、4に示されるように、車両側面視で前側樹脂ボード30とリンク部材26とが略直線状に配置された状態(回動軸63がロックした状態)において、回動軸56から前側樹脂ボード30の前端部70までの寸法Aは、回動軸56から後側樹脂ボード28の前端部72までの寸法Bと略同一に設定されている。なお、寸法Aは、詳細には寸法B以上かつ寸法B+5mm以下の範囲内に設定されている。
次に、通常モードから荷室モードへ移行させる手順、及び通常モードからチップアップモードへ移行させる手順について説明する。
(荷室モードへの移行手順)
図2に示される通常モードから荷室モードへ移行させるには、先ず、アッパアーム60の後端部64の図示しないロック機構を操作し、クッション本体18のロック状態を解除する。そして、クッションアッパフレーム20におけるアッパアーム60の後端部を把持して持ち上げると、図3に示されるように、アッパアーム60がリンク部材26に対して回動軸63を中心に図中矢印の方向に回動され、クッション本体18を反転させる。アッパアーム60は、所定の角度(本実施形態では約112度)だけ回動されると、回動軸63がロックされ、それ以上図中矢印の方向に回動できなくなる。
続いて、図4に示されるように、リンク部材26がクッションロアフレーム16に対して回動軸56を中心に車両前方側へ所定の角度(本実施形態では約68度)だけ回動される。そして、リンク部材26が所定の角度だけ回動されると、回動軸56がロックされ、それ以上の回動ができなくなる。このようにして、図1に示される状態となり、荷室モードへの移行が完了する。この荷室モードの状態では、後側樹脂ボード28及び前側樹脂ボード30が略直線状に配置され、同一平面が構成される。なお、本実施形態では一例として、アッパアーム60の回動後にリンク部材26が回動される構造としたが、これに限定されず、アッパアーム60とリンク部材26とが同時に回動される構造としてもよい。
(チップアップモードへの移行手順)
次に、チップアップモードへの移行手順について説明する。図2に示される通常モードからチップアップモードへ移行させるには、先ず、クッションロアフレーム16におけるロアアーム44の前端部を把持して持ち上げる。このとき、ロアアーム44が土台部32の前側ブラケット50にロックされている場合は、ロック状態を解除してからロアアーム44の前端部を把持して持ち上げる。
図5に示されるように、ロアアーム44が持ち上げられることで、ロアアーム44が後端部49を中心に車両後方側へ回動され、シートバック14側へ折り畳まれる。これにより、シートクッション12が車両後方側へ跳ね上げられる。そして、ロアアーム44が所定の位置まで折り畳まれることで、ロック機構によってロアアーム44がロックされ、シートクッション12が跳ね上げられた状態で保持される。このようにして、チップアップモードへの移行が完了する。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態に係る車両用シート10では、図2に示されるように、クッションサイドフレーム46から車両前方側へクッションロアフレーム16が延出されており、このクッションロアフレーム16は、荷物が載置可能な平面状の後側樹脂ボード28を備えている。また、クッションロアフレーム16には、クッション本体18が回動可能に連結されている。ここで、クッション本体18は、クッションロアフレーム16の上方に位置する通常位置において、乗員が着座する座部を備えている。また、クッション本体18は、通常位置から車両前方側へ回動された反転位置において、荷物が載置可能な平面状の前側樹脂ボード30を備えている。これにより、クッション本体18を通常位置から反転位置へ回動させることで、後側樹脂ボード28及び前側樹脂ボード30に荷物を置くことができる。
また、車両用シート10を荷室として利用する場合、クッション本体18を反転位置まで回動させるだけでよいため、シートバック14を操作する必要がなく、1アクションで荷室として利用することができる。
さらに、本実施形態では、通常モードからロアアーム44の前端部を把持して持ち上げることで、図5に示されるチップアップモードへ移行させることができる。ここで、チップアップモードでは、クッション本体18の下方の空間を荷室として利用することができ、本実施形態のように収納箱48を設けることで、収納箱48に荷物などを収納することができる。これにより、例えば、荷物が多い場合は、荷室モードに移行させ、荷物が少ない場合は、チップアップモードに移行させるなど、状況に応じて簡単な作業でモードを移行させることができる。ところで、従来の車両用シートでは、荷室として利用するために、シートの土台部分に設けたヒンジを利用してシートクッションを反転させていたため、チップアップとの両立が困難となっていた。本実施形態では、シートバック14に対して回動可能なクッションロアフレーム16を設け、このクッションロアフレーム16にクッション本体18を回動可能に連結している。これにより、荷室としての利用とチップアップとの両立を図ることができる。
さらにまた、チップアップモードでは、前後スライド機構34及び左右スライド機構38によって車両用シート10を前後左右に移動させることで、車内空間を有効活用することができる。
また、クッションロアフレーム16とクッション本体18とがリンク部材26で連結されている。これにより、クッションロアフレーム16とクッション本体18とが直接連結された構造と比較して、クッションロアフレーム16の前端部を後側樹脂ボード28の車両下方側に配置できるため、クッション本体18の回動時にクッションロアフレーム16の前端部が後側樹脂ボード28や前側樹脂ボード30より車両上方側へ突出するのを抑制することができる。
さらに、リンク部材26の一端部の回動軸56から前側樹脂ボード30の前端部70までの寸法は、当該回動軸56から後側樹脂ボード28の前端部72までの寸法と略同一に設定されていることから、クッション本体18がリンク部材26の一端部の回動軸56を中心に回動して反転位置に移動した際に、前側樹脂ボード30の前端部70と後側樹脂ボード28の前端部72との間の隙間を小さくできる(図4参照)。したがって、この隙間に荷物の一部が入り込むのを抑制することができる。また、隙間が一箇所かつ小さくなることで、外観品質の向上に寄与することができると共に、隙間を隠すための別部材が不要となることでコストの低減及び軽量化を図ることができる。さらに、隙間が小さくなることで、前側樹脂ボード30が後側樹脂ボード28に相対的に近づくため、前側樹脂ボード30と後側樹脂ボード28とで構成される荷台の車両前後方向の長さが短くなることから、コンパクトカー等の室内が比較的狭い車両にも本構成を適用することができる。
さらにまた、えぐり部24が設けられていることから、前側樹脂ボード30と後側樹脂ボード28との間の隙間をより小さくするために後側樹脂ボード28の前端部72を車両前側へ延長させても、クッション本体18と後側樹脂ボード28の前端部72との干渉量を少なくできるので、前側樹脂ボード30と後側樹脂ボード28との間の隙間が小さい状態でもクッション本体18を通常位置及び反転位置に移動させることができる。
また、クッションロアフレーム16は、クッションサイドフレーム46に取り付けられていることから、シートバック14に取り付けられている場合と比べてシートバック14の回転中心に左右されることなくクッション本体18をチップアップさせることができる。また、シートバック14の設計自由度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態に係る車両用シートについて説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、後側樹脂ボード28によって後側載置部を構成し、前側樹脂ボード30によって前側載置部を構成したが、これに限定されない。一例として、クッションアッパフレーム20のアッパアーム60を車両幅方向に連結する連結部材を、平面状に形成してこの連結部材を前側載置部としてもよい。また、同様にして、クッションロアフレーム16のロアアーム44を車両幅方向に連結する連結部材を、平面状に形成してこの連結部材を後側載置部としてもよい。
さらに、リンク部材26を設けずに、ロアアーム44とアッパアーム60とが直接回動可能に連結された構造としてもよい。この場合、後側樹脂ボード28と前側樹脂ボード30とが干渉するのを抑制するために、少なくとも一方の樹脂ボードを短く形成してもよい。また、後側樹脂ボード28と前側樹脂ボード30とを布などで繋ぐことにより、後側樹脂ボード28と前側樹脂ボード30との間の隙間を埋めることができる。ただし、後側樹脂ボード28と前側樹脂ボード30との間に荷物の一部が入り込むのを抑制する観点から、リンク部材26を設けるのが好ましい。
また、上記実施形態では、土台部32に前後スライド機構34及び左右スライド機構38を設けたが、これに限定されず、スライド機構を備えていない車両用シートに本発明を適用してもよい。
さらに、クッションロアフレーム16やクッションアッパフレーム20の形状は特に限定せず、他の形状としてもよい。例えば、図2において、クッションアッパフレーム20を構成するアッパアーム60の後端部64に取手などを形成して、荷室モードへの移行時にアッパアーム60を把持しやすくしてもよい。
さらにまた、回動軸56から前側樹脂ボード30の前端部70までの寸法Aは、回動軸56から後側樹脂ボード28の前端部72までの寸法B以上かつ寸法B+5mm以下の範囲内に設定されているが、これに限らず、寸法B以上かつ寸法B+10mm以下の範囲内に設定されていてもよいし、それ以外の範囲に設定されていてもよい。ただし、後側樹脂ボード28と前側樹脂ボード30との間に荷物の一部が入り込むのを抑制する観点から、寸法Aは寸法B以上かつ寸法B+5mm以下の範囲内に設定するのが好ましい。
10 車両用シート
16 クッションロアフレーム
18 クッション本体
24 えぐり部
26 リンク部材
28 後側樹脂ボード(後側載置部)
30 前側樹脂ボード(前側載置部)
46 クッションサイドフレーム
56 回動軸
63 回動軸

Claims (5)

  1. クッションサイドフレームから車両前方側へ延出され、荷物が載置可能な平面状の後側載置部を備えたクッションロアフレームと、
    前記クッションロアフレームの前端部に回動可能に連結され、前記クッションロアフレームの上方に位置して乗員が着座可能な通常位置と該通常位置から車両前方側へ回動された反転位置とで保持されると共に、前記通常位置で乗員が着座する座部と、前記反転位置で前記座部の上方かつ前記後側載置部の前方に位置して荷物が載置可能な平面状の前側載置部とを備えたクッション本体と、
    を有する車両用シート。
  2. 前記クッションロアフレームは、前記クッションサイドフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、前記シートバック側へ折り畳まれた状態で保持される、
    請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記クッションロアフレームと前記クッション本体との間にはリンク部材が設けられており、
    前記リンク部材の一端部が前記クッションロアフレームの前端部に回動軸を介して回動可能に連結され、前記リンク部材の他端部が前記通常位置で前記クッション本体の前端部に回動軸を介して回動可能に連結されている、
    請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記前側載置部と前記リンク部材とが車両側面視で略直線状に配置された状態において、前記リンク部材の一端部の回動軸から前記前側載置部の前端部までの寸法は、当該回動軸から前記後側載置部の前端部までの寸法と略同一に設定されている、
    請求項3記載の車両用シート。
  5. 前記クッション本体には、前記通常位置と前記反転位置とを移動する際に前記後側載置部の前端部と近接する部位において当該前端部と離間するように形成されたえぐり部が設けられている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両用シート。
JP2016224510A 2016-11-17 2016-11-17 車両用シート Pending JP2018079842A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016224510A JP2018079842A (ja) 2016-11-17 2016-11-17 車両用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016224510A JP2018079842A (ja) 2016-11-17 2016-11-17 車両用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018079842A true JP2018079842A (ja) 2018-05-24

Family

ID=62197429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016224510A Pending JP2018079842A (ja) 2016-11-17 2016-11-17 車両用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018079842A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020175685A (ja) * 2019-04-15 2020-10-29 日本発條株式会社 車両用シート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020175685A (ja) * 2019-04-15 2020-10-29 日本発條株式会社 車両用シート
JP7322343B2 (ja) 2019-04-15 2023-08-08 日本発條株式会社 車両用シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1449710B1 (en) Seat device including a stowable auxiliary seat
WO2010098196A1 (ja) 車両用シート装置
JP5298580B2 (ja) 車両用シート
JP4556498B2 (ja) 車両用シート装置
JP2018079842A (ja) 車両用シート
JP2010116029A (ja) 車体後部構造
JP2007075347A (ja) 車両用シート
JP2007008258A (ja) 車両のアームレスト構造
JP2001239870A (ja) 床下格納シート構造
JP2003276482A (ja) 車両用リヤシート
JP2017159705A (ja) 車両用シート
JP2010116114A (ja) 車両のシート装置
JP5365354B2 (ja) 車両用シート
JP2008284950A (ja) 車両用シート装置
JP4279297B2 (ja) 車両のシート配置構造
JPH10278643A (ja) 車両用シート
JP2019151196A (ja) 車両用シート構造
JP5023574B2 (ja) シート構造
JP2013067328A (ja) 車両用シート
JP2024086415A (ja) シート
JP6435160B2 (ja) 車両用シート
JP2017024435A (ja) 車両用シート
JP2000351345A (ja) 車両のフラット化反転シート構造
JPH03248930A (ja) 多目的自動車のリヤシート構造およびヒンジ付シート
JP3991949B2 (ja) 車両用シート構造