JP6147666B2 - 電子デバイスのための材料 - Google Patents

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Description

本発明は、式(I)の化合物、および電子デバイスにおける機能的材料としてのその使用に関し、前記デバイスは、好ましくは、電子輸送材料、正孔阻止材料、マトリックス材料および/またはエミッタ材料として使用される。本発明はさらに、式(I)の化合物の調製方法、および式(I)の化合物を含む電子デバイスに関する。
本発明の化合物などの有機半導体材料は、電子デバイスのいくつかの異なる用途に合わせて開発されている。本発明の化合物を機能的材料として用いることができる有機エレクトロルミネッセントデバイス(OLED)の構造は、例えば、US4539507、US5151629、EP0676461およびWO98/27136に記載されている。
有機エレクトロルミネッセントデバイスの性能データに関しては、特に市販で広範に使用することを視野に入れて、さらなる改善が依然として必要である。これに関連して、有機エレクトロルミネッセントデバイスの寿命、効率および動作電圧、ならびに達成される明度は、特に重要である。特に、青色発光エレクトロルミネッセントデバイスの場合、デバイス寿命に関して潜在的な改善の可能性がある。さらに、高い熱安定性および高いガラス遷移温度を有し、分解せずに昇華することができる有機半導体材料として使用される化合物が望ましい。
特に、現在利用可能な電子輸送材料の場合、電子輸送材料の特性も、特に有機エレクトロルミネッセントデバイスの前述の特性に対して著しく大きい影響を有するので、それを改善することが望ましい。特に、良好な効率、長寿命および低動作電圧を同時にもたらす電子輸送材料が強く求められている。
これに関連して、発光層の電子が豊富であるほど良好な効率が得られるため、発光層により多くの電子を注入する電子輸送材料に大きな関心が集まっている。さらに、より良好な注入によって、動作電圧を低下することができる。この目的を達成するために、改善された特性を有する新しい電子輸送材料を提供することが望ましい。
従来技術で公知の正孔阻止材料の場合、正孔阻止材料も同様に、有機エレクトロルミネッセントデバイスの前述の特性に著しく大きな影響を有するので、それを改善することがやはり望ましい。これに関連して、正孔阻止材料のHOMOまたはLUMOエネルギーレベルの適切な位置により、正孔を電子輸送層から遠ざけ、正孔を発光層内に保持し、それと同時に電子を電子輸送層から発光層に輸送する正孔阻止材料に大きな関心が集まっている。この目的を達成するために、新しい材料を提供する。
さらに、電子デバイスで使用するためのマトリックス材料が、強く求められている。特に、良好な効率、長寿命および低動作電圧を同時にもたらす、リン光エミッタのためのマトリックス材料が強く求められている。正確には、有機エレクトロルミネッセントデバイスの寿命および効率を頻繁に制限するのが、マトリックス材料の特性である。
従来技術によれば、カルバゾール誘導体、例えばビス(カルバゾリル)ビフェニルが、マトリックス材料として頻繁に使用されている。ここでこの材料の、特に寿命およびガラス遷移温度に関して、潜在的な改善の可能性が依然としてある。さらに、ケトン(WO04/093207)、ホスフィンオキシドおよびスルホン(WO05/003253)が、リン光エミッタのためのマトリックス材料として使用されている。ここで、特にその効率およびケトケトネート(ketoketonate)リガンド、例えばアセチルアセトネートを含有する金属錯体との適合性に関して、潜在的な改善の可能性が依然としてある。さらに、金属錯体、例えばBAlqまたは亜鉛(II)ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノレート]が、リン光エミッタのためのマトリックス材料として使用されている。ここで、特に動作電圧および化学的安定性に関して、依然として改善の必要がある。純粋に有機の化合物は、これらの金属錯体よりもしばしば安定である。このように、これらの金属錯体のいくつかは、加水分解に対して感受性があり、それにより錯体の取り扱いがより困難になっている。
蛍光OLEDでは、特に青色発光エレクトロルミネッセントデバイスのために従来技術で使用されているマトリックス材料は、特に縮合芳香族化合物、例えばアントラセン誘導体、例えば9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(US5935721)である。WO03/095445およびCN1362464は、OLEDで使用するための9,10−ビス(1−ナフチル)アントラセン誘導体を開示している。さらなるアントラセン誘導体は、WO01/076323、WO01/021729、WO04/013073、WO04/018588、WO03/087023またはWO04/018587に開示されている。アリール置換ピレンおよびクリセンをベースとするマトリックス材料は、WO04/016575に開示されている。ベンゾアントラセン誘導体ベースとするマトリックス材料は、WO08/145239に開示されている。高品質の用途では、好ましくは改善された特性を有するさらなるマトリックス材料が利用できることが望ましい。
電子デバイスにおいて使用するための蛍光エミッタ材料は、継続的に強く求められている。特に、高い昇華安定性および深い青色座標を有するエミッタ材料が、強く求められている。
青色発光化合物の場合に言及され得る従来技術は、アリールビニルアミンの使用である(例えば、WO04/013073、WO04/016575、WO04/018587)。しかし、これらの化合物は熱的に不安定であり、分解なしに蒸発することができず、それによってOLEDの製造に高い技術的複雑度が必要とされ、したがって技術的に不利である。
有機エレクトロルミネッセントデバイスに使用するための、窒素を含有するヘテロ芳香族化合物の領域では、以下の文献を従来技術として引用する。
特許出願WO2008/145239およびUS2007/0131929は、電子不足のヘテロ芳香族単位、例えばベンゾイミダゾール単位またはベンゾジアジン単位が芳香族系の周辺に結合している、有機エレクトロルミネッセントデバイスで使用するための化合物を開示している。
特許出願JP2001−43978は、有機エレクトロルミネッセントデバイスで使用するためのジアザインドリジン誘導体およびイミダゾキナゾリン誘導体を開示している。
しかし、前記デバイスで使用するためのヘテロ芳香族化合物は、継続的に強く求められている。特に、拡張された芳香族またはヘテロ芳香族系を有し、したがって有機エレクトロルミネッセントデバイスにおける機能的材料として改善された特性を有する化合物が、強く求められている。特にそれに関連する所望の材料特性は、高いガラス遷移温度および良好なフィルム形成特性である。
ここで本発明の開発中に、イミダゾキナゾリン基を含有する式(I)の化合物が、有機エレクトロルミネッセントデバイスにおける機能的材料として使用するのにかなり適していることが見出された。
したがって本発明は、正確に1つの環A、BまたはCを有する式(I)の化合物に関する。
Figure 0006147666
式中、環Aは、式(Ia)の構造を有し、
Figure 0006147666
環Bは、式(Ib)の構造を有し、
Figure 0006147666
環Cは、式(Ic)の構造を有し、
Figure 0006147666
環Aまたは環Bが存在する場合、基R1は、式(I)の位置aに結合しており、環Cが存在する場合、基R1は、式(I)の位置bに結合しており、
さらに、
1は、H、D、F、Cl、Br、I、CHO、N(R32、C(=O)R3、P(=O)(R32、S(=O)R3、S(=O)23、CR3=C(R32、CN、NO2、Si(R33、B(OR32、OS(=O)23、SO3H、C(=O)OR3、OR3、1〜40個のC原子を有する直鎖アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、または3〜40個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、または2〜40個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、これらのそれぞれは、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接していないCH2基は、−R3C=CR3−、−C≡C−、Si(R32、Ge(R32、Sn(R32、C=O、C=S、C=Se、C=NR3、P(=O)(R3)、S=O、S(=O)2、NR3、−O−、−S−またはC(=O)NR3によって置きかえられていてもよく、1つ以上のH原子は、D、F、Cl、Br、I、CNまたはNO2によって置きかえられていてもよく、さらに、R1は、R1に隣接する1,3位に結合している基R2に連結していてもよく、単環式または多環式の、脂肪族または芳香族環系を形成していてもよく、
2は、出現する毎に、同じかまたは異なっており、H、D、F、Cl、Br、I、CHO、N(R32、C(=O)R3、P(=O)(R32、S(=O)R3、S(=O)23、CR3=C(R32、CN、NO2、Si(R33、B(OR32、OS(=O)23、SO3H、C(=O)OR3、OR3、1〜40個のC原子を有する直鎖アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、または3〜40個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、または2〜40個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、これらのそれぞれは、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接していないCH2基は、−R3C=CR3−、−C≡C−、Si(R32、Ge(R32、Sn(R32、C=O、C=S、C=Se、C=NR3、P(=O)(R3)、S=O、S(=O)2、NR3、−O−、−S−またはC(=O)NR3によって置きかえられていてもよく、1つ以上のH原子は、D、F、Cl、Br、I、CNもしくはNO2、または5〜60個の芳香族環原子を有する芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、各場合、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよく、それに結合している環と縮合していてもよい)、または5〜60個の芳香族環原子を有するアリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基(これは、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよい)、またはこれらの系の組合せによって置きかえられていてもよく、2つ以上のラジカルR2は、互いに連結していてもよく、単環式または多環式の、脂肪族または芳香族環系を形成していてもよく、
3は、出現する毎に、同じかまたは異なっており、H、D、F、Cl、Br、I、CHO、N(R42、C(=O)R4、P(=O)(R42、S(=O)R4、S(=O)24、CR4=C(R42、CN、NO2、Si(R43、B(OR42、OS(=O)24、SO3H、C(=O)OR4、OR4、1〜20個のC原子を有する直鎖アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、または3〜20個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル、アルコキシもしくはチオアルキル基、または2〜20個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、これらのそれぞれは、1つ以上のラジカルR4によって置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接していないCH2基は、−R4C=CR4−、−C≡C−、Si(R42、Ge(R42、Sn(R42、C=O、C=S、C=Se、C=NR4、P(=O)(R4)、S=O、S(=O)2、NR4、−O−、−S−またはC(=O)NR4によって置きかえられていてもよく、1つ以上のH原子は、D、F、Cl、Br、I、CNもしくはNO2、または5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(これは、各場合、1つ以上のラジカルR4によって置換されていてもよい)、または5〜30個の芳香族環原子を有するアリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基(これは、1つ以上のラジカルR4によって置換されていてもよい)、またはこれらの系の組合せによって置きかえられていてもよく、2つ以上のラジカルR3は、互いに連結していてもよく、単環式または多環式の、脂肪族または芳香族環系を形成していてもよく、
4は、出現する毎に、同じかまたは異なっており、H、D、F、または1〜20個のC原子を有する脂肪族、芳香族および/もしくはヘテロ芳香族の有機ラジカルであり、ここでさらに、1つ以上のH原子は、DまたはFによって置きかえられていてもよく、ここで、2つ以上の同一のまたは異なる置換基R4は、互いに連結し、単環式または多環式の、脂肪族または芳香族環系を形成していてもよく、
式(I)の化合物の少なくとも2つのラジカルR2は、
−5〜60個の芳香族環原子を有する芳香族またはヘテロ芳香族環系(これは、各場合、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよく、それらに結合している環と縮合していてもよい)、および
−2〜40個のC原子を有する完全に共役したアルケニルまたはアルキニル基(これは、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよい)
を含む群から選択されなければならず、
以下の化合物は、特許請求の範囲から排除される。
Figure 0006147666
アリール基は、本発明の意味では、6〜60個のC原子を含有し、ヘテロアリール基は、本発明の意味では、1〜60個のC原子および少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、但しC原子およびヘテロ原子の合計は、少なくとも5個である。ヘテロ原子は、好ましくはN、Oおよび/またはSから選択される。ここで、アリール基またはヘテロアリール基は、単純な芳香族環、すなわちベンゼン、または単純なヘテロ芳香族環、例えばピリジン、ピリミジン、チオフェン等、または縮合(融合)アリールもしくはヘテロアリール基、例えばナフタレン、アントラセン、フェナントレン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール等のいずれかを意味すると解釈される。
アリール基は、本発明の意味では、好ましくは6〜30個のC原子、特に非常に好ましくは6〜20個のC原子を含有する。
ヘテロアリール基は、本発明の意味では、好ましくは2〜30個のC原子、特に非常に好ましくは3〜20個のC原子、および少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、但しC原子およびヘテロ原子の合計は、少なくとも5個である。
アリールまたはヘテロアリール基は、各場合、前述のラジカルによって置換されていてもよく、任意の所望の位置を介して芳香族またはヘテロ芳香族環系に連結していてもよく、特に、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、ジヒドロピレン、クリセン、ペリレン、フルオランテン、ベンゾアントラセン、ベンゾフェナントレン、テトラセン、ペンタセン、ベンゾピレン、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ピロール、インドール、イソインドール、カルバゾール、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾ−5,6−キノリン、ベンゾ−6,7−キノリン、ベンゾ−7,8−キノリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ピラゾール、インダゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ナフトイミダゾール、フェナントイミダゾール、ピリドイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノキサリンイミダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナントロオキサゾール、イソオキサゾール、1,2−チアゾール、1,3−チアゾール、ベンゾチアゾール、ピリダジン、ベンゾピリダジン、ピリミジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、ピラジン、フェナジン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントロリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,2,3−トリアジン、テトラゾール、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、プリン、プテリジン、インドリジンおよびベンゾチアジアゾール、またはこれらの基の組合せに由来する基を意味すると解釈される。
芳香族環系は、本発明の意味では、環系内に6〜60個のC原子を含有する。ヘテロ芳香族環系は、本発明の意味では、5〜60個の芳香族環原子を含有し、その少なくとも1つはヘテロ原子である。ヘテロ原子は、好ましくは、N、Oおよび/またはSから選択される。芳香族またはヘテロ芳香族環系は、本発明の意味では、必ずしもアリールまたはヘテロアリール基だけを含有するとは限らないが、複数のアリールまたはヘテロアリール基がさらに、非芳香族単位(好ましくは10%未満のH以外の原子)、例えばsp3混成型C、NまたはO原子によって結合していてもよい系を意味すると解釈されるものとする。したがって、例えばいくつかの系、例えば9,9’−スピロビフルオレン、9,9’−ジアリールフルオレン、トリアリールアミン、ジアリールエーテル、スチルベン等も、本発明の意味では芳香族環系であると解釈され、同様に2つ以上のアリール基が、例えば直鎖もしくは環式アルキル基によって、またはシリル基によって結合している系であると解釈されるものとする。
芳香族またはヘテロ芳香族環系は、好ましくは、5〜30個の芳香族環原子、特に非常に好ましくは5〜24個の芳香族環原子を含有する。
5〜60個の芳香族環原子を有する芳香族またはヘテロ芳香族環系は、単環式または多環式であってよく、各場合、先に定義のラジカルによって置換されていてもよく、任意の所望の位置を介して芳香族またはヘテロ芳香族基に連結していてもよく、特に、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ベンゾアントラセン、フェナントレン、ベンゾフェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、フルオランテン、ナフタセン、ペンタセン、ベンゾピレン、ビフェニル、ビフェニレン、テルフェニル、テルフェニレン、クアテルフェニル、フルオレン、スピロビフルオレン、ジヒドロフェナントレン、ジヒドロピレン、テトラヒドロピレン、シス−またはトランス−インデノフルオレン、トルキセン、イソトルキセン、スピロトルキセン、スピロイソトルキセン、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ピロール、インドール、イソインドール、カルバゾール、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾ−5,6−キノリン、ベンゾ−6,7−キノリン、ベンゾ−7,8−キノリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ピラゾール、インダゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ナフトイミダゾール、フェナントイミダゾール、ピリドイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノキサリンイミダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナントロオキサゾール、イソオキサゾール、1,2−チアゾール、1,3−チアゾール、ベンゾチアゾール、ピリダジン、ベンゾピリダジン、ピリミジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、1,5−ジアザアントラセン、2,7−ジアザピレン、2,3−ジアザピレン、1,6−ジアザピレン、1,8−ジアザピレン、4,5−ジアザピレン、4,5,9,10−テトラアザペリレン、ピラジン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、フルオルビン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントロリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,2,3−トリアジン、テトラゾール、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、プリン、プテリジン、インドリジンおよびベンゾチアジアゾールに由来する基を意味すると解釈される。
芳香族またはヘテロ芳香族環系R2は、それに結合している環と縮合しており、本発明の目的では、当該の環と結合している少なくとも1つの共通の芳香族を有する環系を意味すると解釈される。以下のスキームは、これを例示するものである。
Figure 0006147666
示したスキームでは、芳香族またはヘテロ芳香族環系R2は、フェニル基上で縮合しているものを表す。R2は、それに結合している環と、共通の芳香族結合(太字)を共有している。
ラジカルR1が、1,3位においてラジカルR1に結合している基R2に連結しており、それと同時に単環式または多環式の、脂肪族または芳香族環系を形成する態様は、例えば、以下のスキームで図示した構造が存在し、太字で印刷したラジカルR1およびR2が互いに結合して閉環することを意味すると解釈される。
Figure 0006147666
先に示した態様では、環Aを有する式(I)の化合物が存在する(以下の式(I−1)参照)。しかし同様に、環Bを有する式(I)の化合物についても、このタイプの態様が存在していてもよい(以下の式(I−2)参照)。
結合している環と縮合している前記芳香族またはヘテロ芳香族環系の、本発明の好ましい態様は、先に示したフェニル基、およびアリール基、例えばナフチル、アントラセニル、フェナントレニルまたはピレニル基、および窒素を含有するヘテロ環、例えばピリジン、ピロールまたはイミダゾールである。
本願の目的では、結合している環と縮合している基R2は、単一の基R2を意味すると解釈されるべきである。したがってさらに、芳香族またはヘテロ芳香族系上で縮合しているものを表すただ1つの基R2が存在する場合、先に定義の芳香族またはヘテロ芳香族環系、および先に定義の完全に共役したアルケニルまたはアルキニル基から選択されるさらなる基R2は、式(I)の化合物の定義に従って存在しなければならない。
完全に共役したアルケニルまたはアルキニル基は、本発明の意味では、C−C単結合およびC−C二重結合または三重結合が規則的な方式で交互に存在し、したがって、2つのC−C単結合が鎖中で互いに直接的に続くことは決してない、分枝、非分枝または環化炭素鎖を有する基を意味すると解釈される。完全に共役したアルケニルまたはアルキニル基は、鎖中に、C−C二重結合とC−C三重結合の両方を含有していてもよい。完全に共役したアルケニルまたはアルキニル基は、1つ以上のラジカルR3によって、好ましくはD、F、アリール基、例えばフェニル、ナフチルもしくはアントラセニル、またはヘテロアリール基、例えばピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニルもしくはベンゾイミダゾリルによって置換されていてもよい。完全に共役したアルケニルまたはアルキニル基は、好ましくは4〜20個のC原子を有し、特に非常に好ましくは4〜10個のC原子を有する。
本発明の目的では、1〜40個のC原子を有する直鎖アルキル基、または3〜40個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル基、または2〜40個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基(さらに、これらの個々のH原子またはCH2基は、ラジカルR1およびR2の定義により先に言及した基によって置換されていてもよい)は、好ましくは、以下のラジカル:メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、2−メチルブチル、n−ペンチル、s−ペンチル、シクロペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、ネオヘキシル、n−ヘプチル、シクロヘプチル、n−オクチル、シクロオクチル、2−エチルヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、ヘプテニル、シクロヘプテニル、オクテニル、シクロオクテニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルまたはオクチニルを意味すると解釈される。1〜40個のC原子を有するアルコキシまたはチオアルキル基は、好ましくは、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、s−ペントキシ、2−メチルブトキシ、n−ヘキソオキシ、シクロヘキシルオキシ、n−ヘプトキシ、シクロヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、シクロオクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ペンタフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、n−ブチルチオ、i−ブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、s−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、シクロヘプチルチオ、n−オクチルチオ、シクロオクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ、トリフルオロメチルチオ、ペンタフルオロエチルチオ、2,2,2−トリフルオロエチルチオ、エテニルチオ、プロペニルチオ、ブテニルチオ、ペンテニルチオ、シクロペンテニルチオ、ヘキセニルチオ、シクロヘキセニルチオ、ヘプテニルチオ、シクロヘプテニルチオ、オクテニルチオ、シクロオクテニルチオ、エチニルチオ、プロピニルチオ、ブチニルチオ、ペンチニルチオ、ヘキシニルチオ、ヘプチニルチオまたはオクチニルチオを意味すると解釈される。
式(I)の化合物は、次式(I−1)、(I−2)および(I−3)の化合物に相当する。
Figure 0006147666
存在する記号は、先に示した通り定義される。
本発明の好ましい一態様では、少なくとも1つのラジカルR2は、5〜60個の芳香族環原子を有する芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、これらの系は、それに結合している環と縮合しており、各場合、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよい。
本発明の特に好ましい一態様では、少なくとも2つのラジカルR2は、5〜30個の芳香族環原子を有する芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、これらの系は、それに結合している環と縮合しており、各場合、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよい。
さらに好ましくは、本発明によれば、式(I)の環A、BまたはCに結合している2つのラジカルR2の一方は、この環と縮合している芳香族またはヘテロ芳香族環系を表す。特に好ましくは、式(I)の環A、BまたはCに結合している2つのラジカルR2の一方は、この環と縮合しているフェニル環を表す。
本発明の好ましい一態様では、式(I)の化合物は、互いに縮合している5個を超える芳香族またはヘテロ芳香族環を有する少なくとも1つの縮合アリールまたはヘテロアリール基を含有する。本発明の特に好ましい一態様では、式(I)の化合物は、互いに縮合している6個を超える芳香族またはヘテロ芳香族環を有する少なくとも1つの縮合アリールまたはヘテロアリール基を含有する。
本発明の化合物の好ましい態様は、式(I−1a)〜(I−3d)によって表される。
Figure 0006147666
Figure 0006147666
1およびR2は、先に示した通り定義され、さらに、
Xは、出現する毎に、同じかまたは異なっており、CR3またはNであり、但し2個以下の隣接するXは、同時にNに等しく、
少なくとも1つのラジカルR2は、
−5〜60個の芳香族環原子を有する芳香族またはヘテロ芳香族環系(これは、各場合、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよく、それらに結合している環と縮合していてもよい)、および
−2〜40個のC原子を有する完全に共役したアルケニルまたはアルキニル基(これは、1つ以上のラジカルR3によって置換されていてもよい)
を含む群から選択されなければならない。
本発明の化合物のさらに好ましい態様は、式(I−1e)〜(I−1k)、(I−2e)〜(I−2k)および(I−3e)〜(I−3k)によって表される。
Figure 0006147666
Figure 0006147666
Figure 0006147666
Figure 0006147666
1、R2およびXは、先に定義の通りである。
先に示した式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の化合物では、好ましくはXはCR3に等しい。
さらに好ましくは、特に式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の化合物では、ラジカルR1には以下が適用される:
1は、H、D、F、N(R32、C(=O)R3、CR3=C(R32、CN、Si(R33、OR3、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜10個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキルもしくはアルコキシ基、または2〜10個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、前記基は、1つ以上のラジカルR3によってそれぞれ置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH2基は、−C≡C−、R3C=CR3、Si(R32、C=O、C=NR3、NR3、−O−、−S−またはC(=O)NR3によって置きかえられていてもよい。
特に非常に好ましくは、特に式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の化合物では、R1は、H、D、N(R32、C(=O)R3、CR3=C(R32、OR3、1〜8個のC原子を有する直鎖アルキル基、または3〜8個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル基から選択され、前記基は、1つ以上のラジカルR3によってそれぞれ置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH2基は、−C≡C−、R3C=CR3、C=O、NR3、−O−または−S−によって置きかえられていてもよい。
さらに好ましくは、特に式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の化合物では、ラジカルR2には以下が適用される:
2は、出現する毎に同じかまたは異なっており、H、D、F、N(R32、C(=O)R3、CR3=C(R32、CN、Si(R33、OR3、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜10個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキルもしくはアルコキシ基、または2〜10個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、前記基は、1つ以上のラジカルR3によってそれぞれ置換されていてもよく、前述の基の1つのCH2基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH2基は、−C≡C−、R3C=CR3、Si(R32、C=O、C=NR3、NR3、−O−、−S−もしくはC(=O)NR3、または5〜30個の芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基(この基は、それに結合している環と縮合していてもよく、1つ以上の基R3によって置換されていてもよい)によって置きかえられていてもよい。
特に非常に好ましくは、特に式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の化合物では、R2は、H、D、N(R32、C(=O)R3、CR3=C(R32、OR3、1〜8個のC原子を有する直鎖アルキル基、または3〜8個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル基から選択され、前記基は、1つ以上のラジカルR3によってそれぞれ置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH2基は、−C≡C−、R3C=CR3、C=O、NR3、−O−もしくは−S−、または5〜20個の芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基(この基は、それに結合している環と縮合していてもよく、1つ以上の基R3によって置換されていてもよい)によって置きかえられていてもよい。
さらに好ましくは、特に式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の化合物では、ラジカルR3には以下が適用される:
3は、出現する毎に同じかまたは異なっており、H、D、F、N(R42、C(=O)R4、CR4=C(R42、CN、Si(R43、OR4、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜10個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキルもしくはアルコキシ基、または2〜10個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、前記基は、1つ以上のラジカルR4によってそれぞれ置換されていてもよく、前述の基の1つのCH2基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH2基は、−C≡C−、R4C=CR4、Si(R42、C=O、C=NR4、NR4、−O−、−S−もしくはC(=O)NR4、または5〜30個の芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基(この基は、1つ以上の基R4によって置換されていてもよい)によって置きかえられていてもよい。
特に非常に好ましくは、特に式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の化合物では、R3は、H、D、N(R42、C(=O)R4、CR4=C(R42、OR4、1〜8個のC原子を有する直鎖アルキル基、または3〜8個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル基から選択され、前記基は、1つ以上のラジカルR4によってそれぞれ置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH2基は、−C≡C−、R4C=CR4、C=O、NR4、−O−もしくは−S−、または5〜20個の芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基(この基は、それに結合している環と縮合していてもよく、1つ以上の基R4によって置換されていてもよい)によって置きかえられていてもよい。
前述の本発明の好ましい態様は、本発明の目的に合わせて所望に応じて互いに組み合わせることができる。
本発明の好ましい一態様では、基R1、R2およびR3の好ましい態様は、式(I−1a)〜(I−1k)、(I−2a)〜(I−2k)および(I−3a)〜(I−3k)の好ましい態様と組み合わさって存在する。
式(I)の化合物の例は、以下に示す化合物である。
Figure 0006147666
Figure 0006147666
Figure 0006147666
Figure 0006147666
本発明の化合物の基本構造は、当業者に公知の合成方法によって調製することができる。式(I−1)、(I−2)および(I−3)の化合物の合成例を、以下に示す。
式(I−1)の態様の本発明の化合物の骨格の合成は、スキーム1に示した通り実施することができる。ここで置換基R、R’およびR’’は、好ましくは以下に示す通り定義される。これらの定義は、以下の反応スキームにも適用される。
式(I−1)の化合物の合成では、まず、例えば1−アミノ−2−シアノフェニル化合物をCO2およびDBUと反応させる。選択的に2位で塩素化されているキナゾリノン化合物は、塩素化し、導入された2つの塩素置換基の一方を加水分解することによって得られる。この後、アセタール基をさらに担持する脂肪族アミノ化合物にカップリングする。その後、アセタール基を、キナゾリンの無置換のアミノ基と反応させ、式(I−1)のイミダゾキナゾリン基本構造を得る。その後これを、置換基R’’を用いてさらに官能化することができる。
スキーム1
Figure 0006147666
式(I−1)のベンゾ融合化合物の合成では、例えばスキーム2に示す方法に従うことができる。この目的を達成するために、まず、2−アミノベンゾイミダゾール誘導体を合成し、その後、オルト−ブロモ安息香酸と反応させる。得られた式(I−1)のベンゾイミダゾキナゾリン基本構造は、スキーム1で既に示した通り、置換基R’’との有機金属カップリングを介して官能化することができる。
スキーム2
Figure 0006147666
スキーム3は、式(I−2)のイミダゾキナゾリン誘導体の合成を示す。まず、2−塩素置換イミダゾール誘導体を調製し、それをオルト−アミノベンゾイル塩化物と反応させる。この反応では、イミダゾキナゾリン基本構造が構築される。その後、置換基R’’を、塩素化および有機金属カップリングを含む順序を介して導入することができる。
スキーム3
Figure 0006147666
スキーム4は、式(I−2)のベンゾイミダゾキナゾリン誘導体の合成を示す。この合成は、オルト−ジアミノフェニル誘導体から出発し、まずジイソプロピルカルボジイミドと反応させ、イソチオシアネート基およびo−カルボキシレート基を含有する第2のフェニル誘導体と反応させる。その後、Ba(OH)2を添加し、反応混合物にマイクロ波を照射すると、その間に式(I−2)のベンゾイミダゾキナゾリン基本構造が形成される。その後、置換基R’’を、塩素化および有機金属カップリングを含む順序を介して導入することができる。
スキーム4
Figure 0006147666
スキーム5は、例えば、本発明の式(I−3)の化合物を調製するために可能な合成経路を示す。共通の中間体は2−フェニルイミダゾリル誘導体であるが、これは、2つの代替の反応経路を介して、オルト−アミノ安息香酸および1,2−ジアミノエテン誘導体から得ることができる。そこから、マイクロ波を利用するCS2との反応およびその後のアルキル化によって、R’’としてチオエーテルラジカルを含有する化合物を得ることができ、R’’としてアルキルラジカルを含有する化合物は、カルボン酸無水物との反応によって得ることができ、R’’がシアノ基を表す化合物は、示したAppel試薬との反応によって得ることができる。
スキーム5
Figure 0006147666
本発明による式(I)の化合物の骨格を調製する方法の共通の特徴は、1つ以上のアミノ基と1つ以上のカルボニルまたはカルボキシル官能基との1つ以上の縮合反応を使用して、ヘテロ環式環を形成することである。
示した反応の後に、例えば(ヘテロ)アリール置換基を導入するためのさらなる反応ステップが、有機金属カップリング反応によって、例えば鈴木、薗頭、Stille、Heck反応(選択肢はこれに制限されない)によって行われる。
次に、任意の追加の置換基を導入するために、さらなる官能化ステップを行うことができる。その例は、ハロゲン化、好ましくはブロム化、およびその後のカップリング反応、例えばHartwig−Buchwaldカップリング、Stilleカップリングおよび/または薗頭カップリングである。
示した合成方法は、本発明による化合物の骨格を調製する方法の好ましい態様を表す。当業者であれば、有機合成分野の専門知識の範囲内で代替の合成経路を開発し、それらの経路を、本発明の化合物を合成するために用いることができる。
したがって本発明は、1つ以上のアミノ基と1つ以上のカルボニルまたはカルボキシル官能基との1つ以上の縮合反応によって、ヘテロ環式環を形成することを含む、式(I)の化合物の調製方法に関する。
本発明はさらに、式(I)の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの溶媒、好ましくは有機溶媒を含む調製物に関する。ここで、有機エレクトロルミネッセントデバイスの製造方法で通常使用されているあらゆる有機溶媒を使用することができる。
本発明はさらに、式(I)の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つのさらなる有機または無機化合物を含む混合物に関する。式(I)の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの有機または無機アルカリ金属化合物を含む混合物が好ましい。
さらに、少なくとも1つのマトリックス化合物および少なくとも1つのエミッタ化合物を含む混合物が好ましく、この場合、マトリックス化合物またはエミッタ化合物のいずれかを表す式(I)の少なくとも1つの化合物が存在しなければならない。特に、式(I)の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つのリン光エミッタ化合物を含む混合物が好ましい。
本発明の式(I)の化合物は、電子デバイス、特に有機エレクトロルミネッセントデバイス(OLED)において使用するのに適している。前述の好ましい化合物も、好ましくはOLEDにおいて使用される。化合物は、その置換に応じて異なる機能および層で用いられるが、好ましくは電子輸送材料、正孔阻止材料、マトリックス材料および/またはエミッタ材料として用いられる。特に、電子輸送材料および/またはマトリックス材料として使用することが好ましい。化合物の好ましい使用は、特に、式(I)の置換基R1およびR2の選択に応じて決まる。さらに、本発明の化合物の特定の態様は、電子輸送材料、ならびに正孔阻止材料、マトリックス材料およびエミッタ材料の両方として適していることに留意されたい。
したがって、本発明はさらに、電子デバイス、好ましくは有機エレクトロルミネッセントデバイスにおいて本発明の式(I)の化合物を使用することに関する。
本発明の好ましい一態様では、式(I)の化合物は、電子輸送材料として、好ましくは電子輸送層において用いられる。
この場合、好ましくは、式(I)の化合物は、さらなる電子輸送材料と組み合わせて用いられてもよい。本発明の化合物と組み合わせて用いることができる、特に適切な電子輸送材料は、例えば以下の表の1つに示されている電子輸送材料、またはY.Shirotaら、Chem.Rev.2007年、107(4)、953〜1010頁に開示されている材料である。
式(I)の化合物および前述の電子輸送材料の1つが、混合物で存在する場合、式(I)の化合物対電子輸送材料の比は、各場合、体積に基づいて、好ましくは20:80〜80:20、特に好ましくは30:70〜70:30、特に非常に好ましくは30:70〜50:50である。
式(I)の化合物が有機エレクトロルミネッセントデバイスにおいて電子輸送材料として用いられる場合、該化合物は、本発明に従って、有機または無機アルカリ金属化合物と組み合わせて用いることができる。ここで「有機アルカリ金属化合物との組合せ」は、式(I)の化合物およびアルカリ金属化合物が、混合物の形態で1つの層にあるか、または別個に2つの連続層にあるかのいずれかであることを意味する。本発明の好ましい一態様では、式(I)の化合物および有機アルカリ金属化合物は、混合物の形態で1つの層にある。
有機アルカリ金属化合物は、本発明の意味では、少なくとも1つのアルカリ金属、すなわちリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムまたはセシウムを含有し、さらに少なくとも1つの有機リガンドを含有する化合物を意味すると解釈されるものとする。適切な有機アルカリ金属化合物は、例えばWO07/050301、WO07/050334およびEP1144543に開示されている化合物である。これらの特許文書は、参照によって本願に組み込まれる。
式(I)の化合物および有機または無機アルカリ金属化合物が混合物である場合、式(I)の化合物対有機アルカリ金属化合物の比は、各場合、体積に基づいて、好ましくは10:90〜90:10、特に好ましくは20:80〜80:20、特に非常に好ましくは30:70〜50:50、特に30:70〜45:55である。したがって、有機アルカリ金属化合物は、特に好ましくは、式(I)の化合物よりも高い割合で存在する。
本発明のさらに好ましい一態様では、本発明の化合物は、正孔阻止材料として用いられる。正孔阻止材料としての使用は、好ましくは、正孔阻止層において、特にリン光OLEDの正孔阻止層において行われる。正孔阻止層は、本発明の意味では、発光層と電子輸送層の間に配置される層である。
本発明のさらに好ましい一態様では、式(I)の化合物は、発光層において、蛍光エミッタのためのマトリックス材料として用いられる。マトリックス材料として使用するのに特に適したものは、例えば複数のアリールまたはヘテロアリール基を化合物の骨格上に縮合することによって拡張された芳香族またはヘテロ芳香族系を有する式(I)の化合物である。またマトリックス材料として使用するのに特に適したものは、縮合アリールまたはヘテロアリール基を置換基として含有する式(I)の化合物である。
マトリックスおよびエミッタを含む系におけるマトリックス材料は、その系においてより高い割合で存在する構成成分を意味すると解釈される。マトリックス材料および複数のエミッタ材料を含む系では、マトリックス材料は、混合物における割合が最も高い構成成分を意味すると解釈される。
発光層における式(I)のマトリックス材料の割合は、50.0〜99.9体積%、好ましくは80.0〜99.5体積%、特に好ましくは90.0〜99.0体積%である。それに応じて、エミッタ材料の割合は、0.1〜50.0体積%、好ましくは0.5〜20.0体積%、特に好ましくは1.0〜10.0体積%である。
本発明の化合物が蛍光エミッタのためのマトリックス材料として用いられる場合、使用されるエミッタ化合物は、電子デバイスにおいて当業者によって通常用いられる化合物であり得る。本発明の好ましい蛍光エミッタ材料を、以下のセクションの1つで言及する。
さらに好ましくは、式(I)の化合物は、発光層において、さらなるマトリックス材料と組み合わせて、マトリックス材料として用いられてもよい。本発明の化合物と組み合わせて用いることができる、特に適切なマトリックス材料は、オリゴアリーレン(例えば、EP676461による2,2’,7,7’−テトラフェニルスピロビフルオレンまたはジナフチルアントラセン)、特に縮合芳香族基を含有するオリゴアリーレン、オリゴアリーレンビニレン(例えば、EP676461によるDPVBiまたはスピロ−DPVBi)またはベンゾアントラセン(例えばWO08/145239による)のクラスから選択される。特に、ナフタレン、アントラセン、ベンゾアントラセンおよび/もしくはピレンを含むオリゴアリーレンのクラスから選択される化合物、またはこれらの化合物のアトロプ異性体が好ましい。オリゴアリーレンは、本発明の意味では、少なくとも3つのアリールまたはアリーレン基が互いに結合している化合物を意味すると解釈されるものとする。
本発明の化合物と組み合わせるのに適したマトリックス材料は、例えば、以下の表の1つの好ましいマトリックス材料として示されている化合物、ならびにWO04/018587、WO08/006449、US5935721、US2005/0181232、JP2000/273056、EP681019、US2004/0247937およびUS2005/0211958に開示されている化合物である。
式(I)の化合物および前述のマトリックス化合物の1つが混合物である場合、式(I)の化合物対マトリックス化合物の比は、各場合、体積に基づいて、好ましくは20:80〜80:20、特に好ましくは30:70〜70:30、特に非常に好ましくは30:70〜50:50、特に30:70〜45:55である。したがって、前述のマトリックス化合物の1つは、特に好ましくは、式(I)の化合物よりも高い割合で存在する。
本発明のさらなる一態様では、本発明の化合物は、リン光エミッタのためのマトリックス材料として使用される。
この場合、好ましくは同様に、式(I)の化合物は、発光層において、さらなるマトリックス材料と組み合わせて用いられてもよい。本発明の化合物と組み合わせて用いることができる、特に適切なマトリックス材料は、例えばWO04/013080、WO04/093207、WO06/005627または出願番号WO10/006680による、芳香族ケトン、芳香族ホスフィンオキシド、または芳香族スルホキシドもしくはスルホン、WO05/039246、US2005/0069729、JP2004/288381、EP1205527またはWO08/086851に開示されている、トリアリールアミン、カルバゾール誘導体、例えばCBP(N,N−ビスカルバゾリルビフェニル)またはカルバゾール誘導体、例えばWO07/063754またはWO08/056746によるインドロカルバゾール誘導体、例えばEP1617710、EP1617711、EP1731584、JP2005/347160によるアザカルバゾール誘導体、例えばWO07/137725による二極性マトリックス材料、例えばWO05/111172によるシラン、例えばWO06/117052によるアザボロールまたはボロン酸エステル、例えばWO2010/015306、WO07/063754またはWO08/056746によるトリアジン誘導体、例えばEP652273またはWO09/062578による亜鉛錯体、例えば出願番号WO10/054729によるジアザシロールまたはテトラアザシロール誘導体、例えば出願番号WO10/054730によるジアザホスホール誘導体、例えばWO2010/136109によるインデノカルバゾール誘導体、あるいは例えばWO2011/042107による架橋されたカルバゾール誘導体である。
適切なリン光の化合物(=三重項エミッタ)は、特に、好ましくは可視領域において適切な励起状態で発光し、さらに、原子数が20を超え、好ましくは38を超え84未満、特に好ましくは56を超え80未満である少なくとも1つの原子を含有する化合物である。この目的では、好ましくは、銅、モリブデン、タングステン、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、銀、金またはユウロピウムを含有する化合物、特にイリジウム、白金または銅を含有する化合物が使用される。
前述のエミッタの例は、出願番号WO00/70655、WO01/41512、WO02/02714、WO02/15645、EP1191613、EP1191612、EP1191614、WO05/033244、WO05/019373およびUS2005/0258742によって明らかになる。一般に、従来技術に従ってリン光OLEDのために使用され、有機エレクトロルミネッセントデバイスの領域の技術者に公知のあらゆるリン光錯体が適している。当業者であれば、本発明のステップなしに、さらなるリン光錯体を使用することができる。
本発明のさらなる一態様では、式(I)の化合物は、発光層において、発光材料として用いられる。エミッタ材料として使用するのに特に適したものは、例えば複数のアリールまたはヘテロアリール基を化合物の骨格上に縮合することによって拡張された芳香族またはヘテロ芳香族系を有する式(I)の化合物である。またマトリックス材料として使用するのに特に適したものは、縮合アリールもしくはヘテロアリール基、またはアリールアミノ基を置換基として含有する式(I)の化合物である。本発明の化合物は、好ましくは、緑色または青色エミッタとして使用される。本発明の化合物がエミッタ材料として使用される場合、本発明の化合物は、好ましくは、発光層において1つ以上のマトリックス材料との混合物で用いられる。本発明の好ましいマトリックス材料を、以下のセクションで言及する。
発光層の混合物におけるエミッタとしての式(I)の化合物の割合は、これらの場合、0.1〜50.0体積%、好ましくは0.5〜20.0体積%、特に好ましくは1.0〜10.0体積%である。それに応じて、マトリックス材料の割合は、50.0〜99.9体積%、好ましくは80.0〜99.5体積%、特に好ましくは90.0〜99.0体積%である。
本発明はまたさらに、式(I)の少なくとも1つの化合物を含む電子デバイスに関する。ここで電子デバイスは、好ましくは前述のデバイスから選択される。特に、発光層、電子輸送層または別の層であってもよい少なくとも1つの有機層が、式(I)の少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、陽極、陰極および少なくとも1つの発光層を含む有機エレクトロルミネッセントデバイスが好ましい。
電子デバイスは、好ましくは、有機エレクトロルミネッセントデバイス(OLED)、有機集積回路(O−IC)、有機電界効果トランジスタ(O−FET)、有機薄膜トランジスタ(O−TFT)、有機発光トランジスタ(O−LET)、有機太陽電池(O−SC)、有機光学検出器、有機光受容体、有機電場消光デバイス(O−FQD)、発光電気化学セル(LECまたはOLEC)、有機レーザーダイオード(O−レーザー)および「有機プラズモン発光デバイス」(D.M.Kollerら、Nature Photonics 2008年、1〜4頁)からなる群から選択されるが、好ましくは有機エレクトロルミネッセントデバイス(OLED)である。
本発明の有機エレクトロルミネッセントデバイスは、陰極、陽極および少なくとも1つの発光層を含む。これらの層とは別に、このデバイスは、さらなる層、例えば1つ以上の正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、励起子阻止層および/または電荷発生層を含んでいてもよい。同様に、例えば励起子阻止機能を有する中間層を、2つの発光層の間に導入することが可能である。しかし、これらの層のそれぞれは、必ずしも存在しているとは限らないことに注目されたい。ここで、有機エレクトロルミネッセントデバイスは、1つの発光層を含んでいてもよく、または複数の発光層を含んでいてもよい。複数の発光層が存在する場合、これらは、全体で好ましくは380nm〜750nmの複数の発光極大を有し、それによって全体で白色発光をもたらし、すなわち蛍光またはリン光を発することができる様々な発光性化合物が、発光層において使用される。特に、青色、緑色および橙色または赤色発光を示す3つの発光層を有する系が好ましい(基本構造については、例えばWO2005/011013を参照)。
前述の態様によれば、本発明の化合物は、前述の様々な層の1つ以上において用いることができる。ここで前述の通り、存在する置換基の電気的特性は重要である。
本発明の化合物の1つ以上を、電子輸送材料、正孔阻止材料および/またはマトリックス材料および/またはエミッタ材料として含む電子デバイスが好ましい。
好ましくは本発明の電子デバイスにおけるそれぞれの機能のために用いられる材料を、以下に言及する。
式(I)の化合物に加えて、好ましい蛍光エミッタ材料は、アリールアミンのクラスから選択される。アリールアミンまたは芳香族アミンは、本発明の意味では、窒素に直接結合している3つの置換または無置換の芳香族またはヘテロ芳香族環系を含有する化合物を意味すると解釈される。これらの芳香族またはヘテロ芳香族環系の少なくとも1つは、特に好ましくは少なくとも14個の芳香族環原子を有する、好ましくは縮合環系である。その好ましい例は、芳香族アントラセンアミン、芳香族アントラセンジアミン、芳香族ピレンアミン、芳香族ピレンジアミン、芳香族クリセンアミンまたは芳香族クリセンジアミンである。芳香族アントラセンアミンは、1つのジアリールアミノ基が、アントラセン基に、好ましくは9位において直接結合している化合物を意味すると解釈される。芳香族アントラセンジアミンは、2つのジアリールアミノ基が、アントラセン基に、好ましくは9,10位において直接結合している化合物を意味すると解釈される。芳香族ピレンアミン、ピレンジアミン、クリセンアミンおよびクリセンジアミンは、それと同様に定義され、そのジアリールアミノ基は、好ましくは1位または1,6位において結合している。さらに好ましいエミッタ材料は、例えばWO06/122630によるインデノフルオレンアミンまたはインデノフルオレンジアミン、例えばWO08/006449によるベンゾインデノフルオレンアミンまたはベンゾインデノフルオレンジアミン、および例えばWO07/140847によるジベンゾインデノフルオレンアミンまたはジベンゾインデノフルオレンジアミンから選択される。スチリルアミンのクラスのエミッタ材料の例は、置換もしくは無置換のトリスチルベンアミン、またはWO06/000388、WO06/058737、WO06/000389、WO07/065549およびWO07/115610に記載のエミッタ材料である。さらに、WO2010/012328に開示されている縮合炭化水素が好ましい。
適切な蛍光エミッタ材料は、さらに、以下の表に図示した構造であり、これらの構造の誘導体は、JP06/001973、WO04/047499、WO06/098080、WO07/065678、US2005/0260442およびWO04/092111に開示されている。
Figure 0006147666
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本発明の電子デバイスにおける適切なマトリックス材料は、様々なクラスの物質に由来する材料である。好ましいマトリックス材料は、オリゴアリーレン(例えば、EP676461による2,2’,7,7’−テトラフェニルスピロビフルオレンまたはジナフチルアントラセン)、特に縮合芳香族基を含有するオリゴアリーレン、オリゴアリーレンビニレン(例えば、EP676461によるDPVBiまたはスピロ−DPVBi)、多座(polypodal)金属錯体(例えばWO04/081017による)、正孔伝導性化合物(例えばWO04/058911による)、電導性化合物、特にケトン、ホスフィンオキシド、スルホキシド等(例えばWO05/084081およびWO05/084082による)、アトロプ異性体(例えばWO06/048268による)、ボロン酸誘導体(例えばWO06/117052による)、またはベンゾアントラセン(例えばWO08/145239による)のクラスから選択される。さらに、適切なマトリックス材料は、本発明の化合物でもある。適切なマトリックス材料はまた、ナフタレン、アントラセン、ベンゾアントラセンおよび/もしくはピレンを含む化合物、またはこれらの化合物のアトロプ異性体、オリゴアリーレンビニレン、ケトン、ホスフィンオキシドおよびスルホキシドである。特に非常に好ましいマトリックス材料は、アントラセン、ベンゾアントラセン、ベンゾフェナントレンおよび/もしくはピレンを含むオリゴアリーレンのクラス、またはこれらの化合物のアトロプ異性体から選択される。オリゴアリーレンは、本発明の意味では、少なくとも3つのアリールまたはアリーレン基が互いに結合している化合物を意味すると解釈されるものとする。
適切なマトリックス材料は、例えば、以下の表に図示した材料、ならびにWO04/018587、WO08/006449、US5935721、US2005/0181232、JP2000/273056、EP681019、US2004/0247937およびUS2005/0211958に開示されているこれらの材料の誘導体である。
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本発明の有機エレクトロルミネッセントデバイスの正孔注入または正孔輸送層において使用することができる適切な電荷輸送材料は、例えば、Y.Shirotaら、Chem.Rev.2007年、107(4)、953〜1010頁に開示されている化合物、または従来技術に従ってこれらの層において用いられる他の材料である。
本発明のエレクトロルミネッセントデバイスの正孔輸送または正孔注入層において使用することができる好ましい正孔輸送材料の例は、インデノフルオレンアミンおよび誘導体(例えばWO06/122630またはWO06/100896による)、EP1661888に開示されているアミン誘導体、ヘキサアザトリフェニレン誘導体(例えばWO01/049806による)、縮合芳香族環を含有するアミン誘導体(例えば、US5,061,569による)、WO95/09147に開示されているアミン誘導体、モノベンゾインデノフルオレンアミン(例えばWO08/006449による)、またはジベンゾインデノフルオレンアミン(例えばWO07/140847による)である。さらに適切な正孔輸送および正孔注入材料は、JP2001/226331、EP676461、EP650955、WO01/049806、US4780536、WO98/30071、EP891121、EP1661888、JP2006/253445、EP650955、WO06/073054およびUS5061569に開示されている化合物である。
適切な正孔輸送または正孔注入材料は、さらに、例えば以下の表に示されている材料である。
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有機エレクトロルミネッセントデバイスの陰極は、好ましくは様々な金属、例えばアルカリ土類金属、アルカリ金属、主族金属またはランタノイド(例えば、Ca、Ba、Mg、Al、In、Mg、Yb、Sm等)を含む、低い仕事関数を有する金属、金属合金または多層構造を含む。また、アルカリ金属またはアルカリ土類金属および銀を含む合金、例えばマグネシウムおよび銀を含む合金が適している。多層構造の場合、相対的に高い仕事関数を有するさらなる金属、例えばAgまたはAlを、前記金属に加えて使用することもでき、この場合、金属の組合せ、例えばCa/AgまたはBa/Agが一般に使用される。好ましくは、金属性の陰極と有機半導体の間に、高い比誘電率を有する材料の薄い中間層が導入されていてもよい。この目的では、例えば、アルカリ金属フッ化物またはアルカリ土類金属フッ化物が適しているが、対応する酸化物または炭酸塩(例えば、LiF、Li2O、BaF2、MgO、NaF、CsF、Cs2CO3等)も適している。この層の層厚さは、好ましくは0.5〜5nmである。
陽極は、好ましくは高い仕事関数を有する材料を含む。陽極は、好ましくは、真空に対して4.5eVを超える仕事関数を有する。一方では、この目的では、高い酸化還元電位を有する金属、例えばAg、PtまたはAuが適している。他方では、金属/金属酸化物電極(例えば、Al/Ni/NiOx、Al/PtOx)も好ましい。いくつかの適用では、電極の少なくとも1つは、有機材料の照射(O−SC)または光のカップリングアウト(OLED、O−レーザー)のいずれかを容易にするために、透明または部分的に透明でなければならない。ここで好ましい陽極材料は、伝導性の混合金属酸化物である。特に、酸化インジウムスズ(ITO)または酸化インジウム亜鉛(IZO)が好ましい。さらに、伝導性のドープされた有機材料、特に伝導性のドープされたポリマーが好ましい。
本発明のデバイスの寿命は、水および/または空気の存在下では短くなるので、デバイスは、適切に(用途に応じて)構造化され、接点を提供され、最後に封止される。
さらに、1つ以上の層が昇華法を用いてコーティングされることを特徴とする、本発明の化合物の1つ以上を含む有機エレクトロルミネッセントデバイスが好ましく、その材料は、真空昇華ユニット内で、初期圧力10-5mbar未満、好ましくは10-6mbar未満で蒸着することによって適用される。しかし、初期圧力はそれより低くてもよく、例えば10-7mbar未満であってもよいことに留意されたい。
同様に、1つ以上の層がOVPD(有機気相堆積)法を用いて、またはキャリアガス昇華を利用してコーティングされることを特徴とする、本発明の化合物の1つ以上を含む有機エレクトロルミネッセントデバイスが好ましく、その材料は、10-5mbar〜1barの圧力で適用される。この方法の特殊な場合が、OVJP(有機気相ジェット印刷)法であり、この場合、材料は、ノズルを介して直接適用され、そのように構造化される(例えば、M.S.Arnoldら、Appl.Phys.Lett.2008年、92、053301頁)。
さらに、1つ以上の層が、例えばスピンコーティングによって、または任意の所望の印刷方法、例えばスクリーン印刷、フレキソ印刷もしくはオフセット印刷、特に好ましくはLITI(光誘発性の赤外線画像、熱転写印刷)もしくはインクジェット印刷を用いることによって溶液から生成されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセントデバイスが好ましい。この目的では、式(I)の可溶性化合物が必要である。高い可溶性は、例えば長鎖アルキル基またはオリゴフェニル基によって化合物を適切に置換することによって達成され得る。
有機エレクトロルミネッセントデバイスはまた、溶液から1つ以上の層を適用し、1つ以上の他の層を蒸着により適用することによって、ハイブリッド系として製造することができる。したがって、例えば、溶液から、式(I)の化合物およびリン光エミッタ化合物を含む発光層を適用し、これに真空蒸着によって正孔阻止層および/または電子輸送層を適用することが可能である。同様に、真空蒸着によって式(I)の化合物およびリン光エミッタ化合物を含む発光層を適用し、溶液から1つ以上の他の層を適用することが可能である。あるいはまたはさらに、例えば溶液から発光層を適用し、これに真空蒸着によって、式(I)の化合物を任意選択により有機アルカリ金属化合物と組み合わせて含む電子輸送層を適用することも可能である。
これらの方法は、一般に当業者に公知であり、当業者によって本発明のステップなしに、式(I)の化合物を含む有機エレクトロルミネッセントデバイスに適用され得る。
式(I)の1つ以上の化合物を含む有機エレクトロルミネッセントデバイスは、ディスプレイにおいて、照明用途における光源として、ならびに医療および/または化粧適用(例えば、光線療法)における光源として、本発明に従って用いることができる。
本発明の化合物は、以下の有利な特性の1つ以上によって区別される:
1.本発明の化合物は、高い電荷キャリア移動度を有する。移動度は、好ましくは10-4Vs/cm2を超え、特に好ましくは10-3Vs/cm2を超える値である。高い電荷キャリア移動度は、特に電子輸送材料および/または正孔阻止材料として使用するのにかなり望ましい。高い電荷キャリア移動度は、電子デバイスの高い電力効率の値をもたらす。
2.本発明の化合物は、高い安定性を有する。したがってこの化合物は、分解なしに昇華することができ、このことは、高純度が達成され得ることを意味する。化合物の高い安定性は、化合物を含む電子デバイスの寿命および動作データに対して有利な効果を有する。
3.本発明の化合物は、高いガラス遷移温度を有する。このことは、材料のフィルム形成特性に対して有利な効果を有し、したがって化合物を含む本発明のデバイスの安定性および性能データに対して有利な効果を有する。
ここで本発明を、以下の例によって、本発明を制限することなくより詳細に説明する。当業者であれば、一般的な専門知識および本願の開示内容を使用して、式(I)のさらなる化合物を合成し、それらの化合物を電子デバイスにおいて用いることができる。
[使用例]
合成例1:4−[4−(10−フェニルアントラセン−9−イル)フェニル]−6,7,11b−トリアザベンゾ[c]フルオレン
第1ステップ
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最初に、水4000mlおよびo−フェニレンジアミン648.0g(6.0mol)を、機械的撹拌機、内部温度計、滴下漏斗および還流冷却器を備えた6lの四つ口フラスコに導入する。室温で出発して、塩化シアン369g(6.3mol)を、冷却浴(アセトン/ドライアイス)中、撹拌しながら15分かけて滴下漏斗から滴下添加すると、その間に、反応混合物の温度は、内部温度約65℃に上昇する。その後、45%水酸化ナトリウム溶液550gを使用してpHを約9に調節し、混合物を、冷却浴中で撹拌しながら15℃に冷却する。固体を濾別し、氷水ですすぎ、2−アミノベンゾイミダゾールを乾燥させる。収量:750g(94%)
第2ステップ
Figure 0006147666
N,N−ジメチルホルムアミド500ml中2−アミノベンゾイミダゾール(22g、160mmol)および2,6−ジブロモ安息香酸(44.8g、160mmol)を、保護ガス注入口、還流冷却器および機械的撹拌機を備えた2lの四つ口フラスコ内で、無水炭酸カリウム(27g、156mmol)とウルマン銅0.8gおよびヨウ化カリウム0.01gと共に、還流状態で5時間撹拌する。冷却した後、反応混合物を水で希釈し、10%塩酸を使用してpH1に調節する。沈殿物を吸引によって濾別し、水で洗浄し、次にN,N−ジメチルホルムアミドから再結晶化させる。収量:36.2g(93%)。
第3ステップ
Figure 0006147666
NaBH45g(132mmol)を、機械的撹拌機および保護ガス注入口を備えた4lの四つ口フラスコ内で、ケトン78.5g(250mmol)のエタノール2000ml溶液に添加し、室温で撹拌する。反応混合物を還流状態で15分間加熱し、室温に冷却する。溶媒の体積を、3分の1未満に減少させ、混合物を10lの洗浄フラスコに移し、沈殿物が溶解するまで十分な水(約5000ml)を添加し、混合物を、合計4000mlのジクロロメタンで5回抽出する。混合有機相を、水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、真空中で溶媒を除去して、粗生成物であるアルコールを定量的収量で得る。このアルコールをトルエン1500mlに溶解し、2〜5重量%のp−トルエンスルホン酸を添加した後、水分離器内で、窒素雰囲気下において30分間加熱する。冷却した後、混合物を飽和NaHCO3溶液で2回洗浄し、水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させる。ロータリーエバポレーター内で溶媒を除去し、残渣を真空蒸留することによって、所望の生成物を得る。収量:59.6g(80%)
第4ステップ
Figure 0006147666
最初に、第3ステップからの生成物(110.3g、0.37mol)、ボロン酸エステル(187.1g、0.41mol、MiguelAngel Chemから購入)およびリン酸カリウム(165.5g、7.80mol)を、フラスコに導入する。その後、トルエン1000ml、水1000mlおよびジオキサン415mlを添加する。混合物を、アルゴンに通過させることによって、撹拌しながら30分間かけて脱気する。次に、ホスフィン(6.8g、22.28mmol)を添加し、混合物を簡単に撹拌し、次に酢酸パラジウム(II)(833mg、3.71mmol)を添加する。その後、混合物を還流状態で24時間加熱する(油浴120℃)。冷却した後、氷酢酸/エタノール1:1(1200ml)を添加する。沈殿した固体を吸引によって濾別し、トルエン約250mlで2回、水/エタノール混合物(1:1比)約450mlで2回、最後にエタノール550mlで2回すすぐ。固体を、ソックスレー抽出器内で72時間、トルエン3lに抽出し、脱気したアセトニトリルおよび脱気したジクロロメチル中、還流状態で撹拌することによって洗浄する。生成物を、4×10-6mbarおよび約330℃で昇華する。HPLCによる純度は、99.9%より高い。収量:111g(55%);Tg(DSC)=161℃。
合成例2:7,9−ジフェナントレン−9−イル−4b,10,11−トリアザベンゾ[b]フルオレン
第1ステップ
Figure 0006147666
酢酸エチル130ml中チオホスゲン(2.3ml、30mmol)の混合物を、磁気撹拌機、内部温度計、滴下漏斗および保護ガス通路(pass-over)を備えた500mlの四つ口フラスコ内で、−78℃に冷却し、酢酸エチル80ml中トリエチルアミン(8.4ml、60mmol)の混合物を、激しく撹拌しながら30分かけて滴下添加する。さらに10分経過した後、メチル3,5−ジブロモ−2−アミノベンゾエート(8.4g、27.3mmol)の酢酸エチル80ml溶液を、30分かけて反応混合物に添加し、混合物を室温で12時間撹拌する。反応混合物を、酢酸エチル100mlで希釈し、水および飽和NaCl溶液で逐次的に洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒を蒸留する。カラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/トルエン9:1)によって、所望のアリールイソチオシアン酸エステルを得る。収量:8.7g(91%)
第2ステップ
Figure 0006147666
ジクロロメタン800ml中アリールイソチオシアン酸エステル(54.4g、155mmol)を、o−フェニレンジアミン(17.6g、163mmol)のジクロロメタン(800ml)溶液に30分かけて滴下添加し、混合物を終夜撹拌する。次に、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC、69.1ml、465mmol)を添加し、混合物を18時間撹拌する。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン/ヘキサン中で再結晶化させる。固体(約60%ベンゾイミダゾールエステルおよび40%ベンゾイミダゾキナゾリンの混合物)を、ジオキサンに溶解し、各場合において部分的に、マイクロ波反応器において封止反応容器中、水酸化バリウム(合計250g、815mmol)と一緒に160℃で26分間かけて継続的に加熱する。形成された固体を、NH4Cl水溶液、水、ジオキサン、ジクロロメタンおよび酢酸エチルで逐次的に洗浄する。収量:58.5g(96%)
第3ステップ
Figure 0006147666
NaBH45g(132mmol)を、機械的撹拌機および保護ガス注入口を備えた4リットルの四つ口フラスコ内で、ケトン78.5g(250mmol)のエタノール2000ml溶液に添加し、室温で撹拌する。反応混合物を、15分間還流させ、静置して室温に冷却する。溶媒の体積を、3分の1未満に減少させ、混合物を10リットルの洗浄フラスコに移し、沈殿物が溶解するまで十分な水(約5000ml)を添加し、混合物を、合計4000mlのジクロロメタンで5回抽出する。混合有機相を、水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、真空中で溶媒を除去して、粗生成物であるアルコールを定量的収量で得る。このアルコールをトルエン1500mlに溶解し、2〜5重量%のp−トルエンスルホン酸を添加した後、水分離器内で、窒素雰囲気下において30分間加熱する。冷却した後、混合物を飽和NaHCO3溶液で2回洗浄し、水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させる。ロータリーエバポレーター内で溶媒を除去し、残渣を真空蒸留することによって、所望の生成物を得る。収量:59.6g(80%)
第4ステップ
Figure 0006147666
最初に、臭化物(139.5g、0.37mol)、ボロン酸エステル(153.8g、0.80mol)およびリン酸カリウム(165.5g、7.80mol)を導入し、次にトルエン1000ml、水1000mlおよびジオキサン415mlを添加する。混合物を、アルゴンに通過させることによって、撹拌しながら30分間かけて脱気する。次に、ホスフィン(6.8g、22.28mmol)を添加し、混合物を簡単に撹拌し、次に酢酸パラジウム(II)(833mg、3.71mmol)を添加する。その後、混合物を還流状態で24時間加熱する(油浴120℃)。冷却した後、氷酢酸/エタノール1:1(1200ml)を添加する。沈殿した固体を吸引によって濾別し、トルエン約250mlで2回、水/エタノール混合物(1:1比)約450mlで2回、最後にエタノール550mlで2回すすぐ。固体を、ソックスレー抽出器内で72時間、トルエン3lに抽出し、脱気したアセトニトリルおよび脱気したジクロロメチル中、還流状態で撹拌することによって洗浄する。次に、生成物を、ジオキサンから2回再結晶化させる。生成物を、2.5×10-6mbarおよび約340℃で昇華する。HPLCによる純度は、99.9%より高い。7,9−ジフェナントレン−9−イル−4b,10,11−トリアザベンゾ[b]フルオレン116g(55%)を、薄黄色固体として得る。Tg(DSC)=140℃。
合成例3:10−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−c]キナゾリン−4−イル−12,12−ジメチル−10,12−ジヒドロ−10−アザインデノ[2,1−b]フルオレン
第1ステップ
Figure 0006147666
ポリリン酸400ml中3−ブロモアントラニル酸(2−アミノ−3−ブロモ安息香酸、43.2g、0.2mol)およびo−フェニレンジアミン(21.6g、0.2mol)を、機械的撹拌機、内部温度計および還流冷却器を備えた4lの四つ口フラスコ内で撹拌しながら、4〜5時間かけて250℃で加熱する。次に、反応混合物を100℃に冷却し、激しく撹拌しながら氷水2000mlを入れ、50%NaOH溶液を使用してpHを8〜9に調節する。形成された沈殿物を濾別し、中性になるまで水で洗浄し、エタノール/水混合物(1:1)から再結晶化させる。収量:19g(33%)
第2ステップ
Figure 0006147666
オルトギ酸トリエチル100mlおよびN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)100ml中2−(2−アミノ−3−ブロモフェニル)ベンゾイミダゾール(57.6g、200mmol)を、保護ガス注入口、還流冷却器および機械的撹拌機を備えた500mlの四つ口フラスコ内で、還流状態で4時間撹拌する。冷却した後、形成された沈殿物を吸引によって濾別し、次にクロロホルム/水(1:1)から再結晶化させる。収量:51.8g(87%)。
第3ステップ
Figure 0006147666
臭化物41.4g(138mmol)、12,12−ジメチル−10,12−ジヒドロ−10−アザインデノ[2,1−b]フルオレン37.5g(132mmol)およびリン酸カリウム(84.2g、396mmol)を、o−キシレン750molに溶解し、保護ガス注入口、還流冷却器および機械的撹拌機を備えた500mlの四つ口フラスコ内で脱気する。次に、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,6’−メトキシビフェニル(S−Phos、Aldrich)1.08gおよび酢酸パラジウム300mg(1.3mmol)を添加し、混合物を還流状態で12時間加熱する。混合物を冷却し、水1lに注ぎ、有機相をMgSO4で乾燥させる。溶媒を除去し、残渣を、ジオキサンから2回再結晶化させ、ソックスレー抽出器内においてトルエンで1回抽出する。生成物を、2×10-6mbarおよび約350℃で昇華して、10−ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2−c]キナゾリン−4−イル−12,12−ジメチル−10,12−ジヒドロ−10−アザインデノ[2,1−b]フルオレン25.6g(39%)を黄色固体として得る。HPLCによる純度は、99.9%より高い。Tg(DSC)=142℃。
デバイス例:OLEDの製造
本発明のOLEDおよび従来技術のOLEDを、一般的な方法によってWO04/058911に従って製造し、それを本明細書に記載の環境(層の厚さの変動、使用した材料)に適応させる。
様々なOLEDの結果を、以下の例1〜14に提示する(表1および2参照)。厚さ150nmの構造化されたITO(酸化インジウムスズ)でコーティングしたガラスプレートを、処理を改善するために20nmのPEDOT(ポリ(3,4−エチレンジオキシ−2,5−チオフェン、H.C.Starck、Goslar、ドイツから購入、スピンコーティングによって水から適用)でコーティングする。これらのコーティングしたガラスプレートは、OLEDが適用される基板を形成する。OLEDは、主に以下の層構造を有している:基板/正孔輸送層(HTL)/任意選択の中間層(IL)/電子阻止層(EBL)/発光層(EML)/任意選択の正孔阻止層(HBL)/電子輸送層(ETL)/任意選択の電子注入層(EIL)および最後に陰極。陰極は、厚さ100nmのアルミニウム層によって形成される。OLEDの正確な構造を、表1に示す。OLEDの製造に使用した材料を、表3に示す。
すべての材料を、真空チャンバー内で熱蒸着によって適用する。ここで発光層は、通常、少なくとも1つのマトリックス材料(ホスト材料)および発光性ドーパント(エミッタ)からなり、この発光性ドーパントには、1つ以上のマトリックス材料が、特定の体積割合で同時蒸発によって混合される。ここで、例えばH1:SEB1(95%:5%)という表現は、材料H1が95体積%の割合で層中に存在し、SEB1が5体積%の割合で層中に存在することを意味する。電子輸送層も同様に、2つの材料の混合物からなっていてもよい。
OLEDは、標準の方法によって特徴付けられる。この目的では、エレクトロルミネッセンススペクトル、電流効率(cd/Aで測定)、電力効率(lm/Wで測定)および光束密度の関数としての外部量子効率(EQE、パーセントで測定)を、電流/電圧/輝度の特徴線(IULの特徴線)から算出し、寿命を決定する。寿命は、光束密度が、特定の初期光束密度I0から特定の割合まで低下するのにかかる時間と定義される。LD50という表現は、与えられた寿命が、光束密度が0.5×I0まで(50%まで)低下する、すなわち、例えば6000cd/m2から3000cd/m2まで低下するのにかかる時間であることを意味する。
本発明の化合物は、中でも、リン光ドーパントのためのマトリックス材料(ホスト材料)として用いることができる。ここで、本発明の化合物H2を使用する。従来技術で使用されている比較化合物は、化合物H3である。本発明の化合物を使用すると、より高い効率およびより長い寿命が得られ(例12〜14)、特に本発明の電子伝導体と組み合わせると、動作電圧が低くなる(ETM2、例14)。
本化合物は、さらに、蛍光デバイスにおける電子伝導体として適している。青色発光ドーパントSEB−1、ならびに本発明の化合物ETM2およびETM3を含むOLEDを示す。OLEDの結果を、表2にまとめる。例1〜3は、従来技術の材料を含むOLEDを示しており、比較例として働く。本発明のOLED6〜11は、本発明の化合物ETM2およびETM3の使用による利点を示している。本発明の電荷輸送材料が使用されるデバイスは、より低い動作電圧およびより長い寿命を示す。
Figure 0006147666
Figure 0006147666
Figure 0006147666
Figure 0006147666

Claims (8)

  1. 式(I−1a)および(I−2a)のいずれか1つである化合物:
    Figure 0006147666
    式中、
    Xは、CRであり、
    は、H、D、F、N(R、C(=O)R、CR=C(R、CN、Si(R、OR、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、3〜10個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキルもしくはアルコキシ基、または2〜10個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、前記基は、1つ以上のラジカルRによってそれぞれ置換されていてもよく、1つのCH基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH基は、−C≡C−、RC=CR、Si(R、C=O、C=NR、NR、−O−、−S−またはC(=O)NRによって置きかえられていてもよく、
    は、出現する毎に、同じかまたは異なっており、H、D、N(R32、C(=O)R3、CR3=C(R32、OR3、1〜8個のC原子を有する直鎖アルキル基、または3〜8個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキル基から選択され、前記基は、1つ以上のラジカルR3によってそれぞれ置換されていてもよく、1つのCH2基又は2つ以上の隣接するまたは隣接していないCH2基は、−C≡C−、R3C=CR3、C=O、NR3、−O−もしくは−S−、または5〜20個の芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基(この基は、それに結合している環と縮合していてもよく、1つ以上の基R3によって置換されていてもよい)であり、
    は、出現する毎に、同じかまたは異なっており、D、F、N(R、C(=O)R、CR=C(R、CN、Si(R、OR、1〜10個のC原子を有する直鎖アルキルもしくはアルコキシ基、または3〜10個のC原子を有する分枝もしくは環式アルキルもしくはアルコキシ基、または2〜10個のC原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基であり、これらのそれぞれは、1つ以上のラジカルRによって置換されていてもよく、1つ以上のCH基又は2つ以上の隣接していないCH基は、−C≡C−、RC=CR、Si(R、C=O、C=NR、NR、−O−、−S−またはC(=O)NRによって置きかえられていてもよく、または5〜30個の芳香族環原子を有するアリールもしくはヘテロアリール基であり、
    は、出現する毎に、同じかまたは異なっており、H、D、F、または1〜20個のC原子を有する脂肪族、芳香族および/もしくはヘテロ芳香族の有機ラジカルであり、ここでさらに、1つ以上のH原子は、DまたはFによって置きかえられていてもよく、
    少なくとも1つのラジカルRは、
    −5〜20個の芳香族環原子を有するアリールまたはヘテロアリール(これは、各場合、1つ以上のラジカルRによって置換されていてもよく、それらに結合している環と縮合していてもよい)
    を含む群から選択されなければならない。
  2. 化合物が、式(I−1e)、(I−1f)、(I−1g)、(I−2e)、(I−2f)および(I−2g)のいずれか1つで表されることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
    Figure 0006147666
    式中、R、R及びXは、請求項1に規定される通りである。
  3. 1つ以上のアミノ基と1つ以上のカルボニルまたはカルボキシル官能基との1つ以上の縮合反応によりヘテロ環式環を形成することを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物の調製方法。
  4. 請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化合物と少なくとも1種の溶媒を含有する調製物。
  5. 請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化合物と少なくとも1種のリン光エミッタ化合物を含有する混合物。
  6. 電子デバイス、好ましくは有機エレクトロルミネッセントデバイス(OLED)における請求項1又は2に記載の化合物の使用。
  7. 請求項1又は2に記載の少なくとも1種の化合物を含有する電子デバイスであって、好ましくは、有機集積回路(O−IC)、有機電界効果トランジスタ(O−FET)、有機薄膜トランジスタ(O−TFT)、有機発光トランジスタ(O−LET)、有機太陽電池(O−SC)、有機光学検出器、有機光受容体、有機電場消光デバイス(O−FQD)、発光電気化学セル(LEC)、有機レーザーダイオード(O−レーザー)および有機エレクトロルミネッセントデバイス(OLED)から選択される電子デバイス。
  8. 請求項1又は2に記載の化合物が、電子輸送層中で電子輸送材料として、および/または、正孔阻止層中で正孔阻止材料として、および/または、発光層中でエミッタ材料として、および/または、発光層中でマトリックス材料として使用されることを特徴とする請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセントデバイス。
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