JP6147651B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来、例えばスタッドレスタイヤにおいては、ブロックやリブなどの陸部にサイプと呼ばれる切り込みが設けられ、サイプによるエッジ効果により摩擦係数が低いアイス路面での安定した走行を可能としている。かかるサイプとしては、深さ方向で形状が変化しない直線状又は波形の二次元サイプが一般的である。二次元サイプには、陸部の剛性が低下して過度に倒れ込んでしまうという欠点がある。そのため、陸部の過度の倒れ込みを抑制するために、サイプの形状を深さ方向で変化させた、いわゆる三次元サイプが提案されている(特許文献1〜4参照)。
例えば、特許文献1には、図6に示すサイプ100のように、サイプ深さ方向に延在する凸条102と凹条104をサイプ長さ方向に交互に設けてなる凹凸列をサイプ内壁面106に備えた波形サイプにおいて、該凹凸列を踏面108の法線方向に対してジグザグ状に傾斜されたものが開示されている。すなわち、凸条102と凹条104が路面108の法線方向に対してサイプ長さ方向の一方側に傾斜した第1サイプ部110と、他方側に傾斜した第2サイプ112を設けて、これらの第1サイプ部110と第2サイプ部112をサイプ深さ方向に交互に設けた構造が開示されている。
特開2002−321509号公報 特開2007−045316号公報 特開2006−044648号公報 国際公開2006/013694号
特許文献1に記載されたサイプ100では、タイヤ前後方向(サイプの幅方向)、タイヤ幅方向(サイプの長さ方向)およびタイヤ縦方向(サイプの深さ方向)のいずれについても、二次元サイプに比べて陸部の倒れ込みを抑制することができる。しかしながら、更に検討したところ、タイヤ幅方向での倒れ込み抑制効果が不足していることが判明した。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、陸部の倒れ込みをより効果的に抑制することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、少なくとも1本のサイプが形成された陸部を有するトレッドパターンを備えたものであって、前記サイプが、サイプ深さ方向に延在する凸条と凹条をサイプ長さ方向に交互に設けてなる凹凸列をサイプ内壁面に備えた波形サイプ部を有するものである。前記波形サイプ部におけるサイプ内壁面は、前記凸条と前記凹条が踏面の法線方向に対してサイプ長さ方向の一方側に傾斜した第1領域と他方側に傾斜した第2領域とを、サイプ深さ方向に備える。そして、少なくとも1つの前記凹条を挟んで隣接する2つの前記凸条の間に補強凸条が設けられ、前記補強凸条は、一方の凸条から他方の凸条に向かって踏面に平行に延びる第1横凸条と、前記第1横凸条とはサイプ深さ方向の異なる位置において前記他方の凸条から前記一方の凸条に向かって踏面に平行に延びる第2横凸条と、前記第1横凸条と前記第2横凸条の先端同士を連結する縦凸条とからなる。
本発明によれば、主としてサイプ長さ方向に沿う力が陸部に入力したときに上記補強凸条がサイプを効果的に補強して、陸部の倒れ込み抑制効果を高めることができる。そのため、陸部の接地性が向上することで、タイヤ性能を向上することができる。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図。 第1実施形態におけるサイプを示す図であり、(a)はサイプ内壁面の正面図、(b)サイプの踏面での平面図、(c)〜(e)はそれぞれ(a)中のD1、D2及びD3で示す深さでのサイプの断面図。 第2実施形態に係る空気入りタイヤにおけるサイプ内壁面の正面図。 第3実施形態に係る空気入りタイヤにおけるサイプ内壁面の正面図。 第4実施形態に係る空気入りタイヤにおけるサイプ内壁面の正面図。 従来の空気入りタイヤにおけるサイプの平面図とサイプ内壁面の正面図。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の空気入りタイヤは、図1に示すように、少なくとも1本のサイプ10を形成したブロック1などの陸部を有するトレッドパターンTを備える。この例では、トレッドパターンTは、周方向溝2と横溝3と斜溝4により区分されたブロック1が形成され、タイヤ幅方向に6列のブロック1が配列されている。各ブロック1には、タイヤ幅方向Wに延びるサイプ10がタイヤ前後方向Fに複数並べて設けられている。サイプ10は、ブロック1の踏面5において波状に延在しており、すなわち波形の開口部を備える。サイプ10の両端はブロック1の側壁面において隣接する溝に開口しており、従って、サイプ10は両側オープンサイプとして設けられている。なお、サイプは、ブロックなどの陸部に形成された切り込みをいい、上記周方向溝2や横溝3、斜溝4のような陸部を区画する溝とは明確に区別される微小な溝幅を持つものである。サイプの溝幅は、特に限定されず、例えば0.1〜0.8mmであり、好ましくは0.2〜0.7mmである。
図2(a)は、サイプ10のサイプ内壁面12の正面図であり、図中の「+」は凸形状であることを、「−」は凹形状であることを示しており、これらの凹凸はサイプ10の基準面A(振幅中心を通る仮想面)を基準としている(図3〜6において同じ)。
図2に示すようにサイプ10は、サイプ深さ方向SDに延在する凸条14と凹条16をサイプ長さ方向SLに交互に設けてなる凹凸列をサイプ内壁面12に備えた波形サイプ部18を有する。波形サイプ部18は、図2(b)に示す凹凸形状を基本形状とするものである。なお、「波形」には、図示するような正弦波に近いものには限定されず、波線が屈曲しながらジグザグ状に延びるものや、直線と曲線とを交互に組み合わせたもの等が含まれる。図において符号20は、サイプ10の長さ方向SLの両端部に設けられた直線状の開口形状を有する平面サイプ部を示す。
波形サイプ部18におけるサイプ内壁面12は、上記の複数の凸条14及び凹条16が踏面5の法線方向に対してサイプ長さ方向SLの一方側に傾斜した第1領域22と、他方側(即ち、第1領域22とは逆向き)に傾斜した第2領域24とを、サイプ深さ方向SDに備える。この例では、第1領域22と第2領域24との間に、複数の凸条14及び凹条16が踏面5の法線方向に延びる第3領域26が設けられている。すなわち、凹凸列が互いに逆向きに傾斜した第1領域22と第2領域24は、凹凸列が法線方向に平行に延びる第3領域26を介して、サイプ深さ方向SDに連設されており、第3領域26は第1領域22と第2領域24の連結領域となっている。第1領域22及び第2領域24の上記法線方向に対する傾斜角度は、例えばそれぞれ30°〜65°であることが好ましく、両者の傾斜角度は同じでも異なってもよい。なお、この例では、図示したサイプ深さ方向SDが踏面5の法線方向である。
なお、波形サイプ部18における波形の振幅は特に限定されず、例えば1〜5mmとすることができる。また波形の波長も特に限定されず、例えば1〜5mmとすることができる。サイプ10の深さDは、例えば周方向溝2の深さの40〜90%とすることができ、より好ましくは50〜80%である。
以上の構成を持つサイプ10において、本実施形態のものでは、凹条16を挟んで隣接する2つの凸条14の間に補強凸条28が設けられている。この例では、図2(a)に示すように、補強凸条28は、サイプ長さ方向SLに隣接する各凸条14間のそれぞれに1つずつ設けられているが、少なくとも1つの凹条16を挟んで隣接する2つの凸条14間に設ければよい。また、補強凸条28は、サイプ深さ方向SDに1つ設ける場合には限定されず、複数設けてもよい。
補強凸条28は、図2(a)に示すように、隣接する2つの凸条14A,14Bのうちの一方の凸条14Aから他方の凸条14Bに向かって踏面5に平行に延びる第1横凸条30と、該第1横凸条30とはサイプ深さ方向SDの異なる位置において他方の凸条14Bから一方の凸条14Aに向かって踏面5に平行に延びる第2横凸条32と、これら第1横凸条30と第2横凸条32の先端同士を連結する縦凸条34とで構成されている。補強凸条28の突出高さ、即ち補強凸条28の稜線36のサイプ幅方向SWにおける位置は、その長さ方向で一定であり、この例では、図2(a)及び(c)〜(e)に示すように、凸条14の突出高さ、即ち凸条14の稜線38のサイプ幅方向SWにおける位置に一致している。
第1横凸条30は、図2(a)及び(c)に示すように、凸条14Aの稜線38から水平方向に延びる凸条であり、2つの凸条14A,14Bの中間位置で終端している。第2横凸条32は、図2(a)及び(e)に示すように、凸条14Bの稜線38から水平方向に延びる凸条であり、2つの凸条14A,14Bの中間位置で終端している。縦凸条34は、図2(a)及び(d)に示すように、この例では、サイプ深さ方向SD(即ち、踏面5の法線方向)に延びる凸条であり、凹条16の底に沿って延びている。従って、縦凸条34は、第1横凸条30と第2横凸条32の双方に対して直角に設けられている。
補強凸条28は、サイプ10の深さをDとして、踏面5から0.1D〜0.8Dの範囲内、即ちサイプ深さDの0.1〜0.8倍の範囲内に設けられている。このように補強凸条28を、サイプ深さ方向SDにおける中央部から踏面5に近い側に設けることにより、一般に剛性が低く動きやすい踏面5側を動きにくくして接地性を向上することができる。補強凸条28の配設位置は、踏面5から0.2D〜0.8Dの範囲内であることがより好ましい。この例では、補強凸条28は、上記第3領域26内に設けられている。
なお、補強凸条28は、サイプ10の対向する内壁面のうち、一方のサイプ内壁面12に着目したときのものであり、もう一方のサイプ内壁面ではこれに対応する凹条が形成されている。すなわち、サイプ10は、その全体で一定の溝幅に形成されており、上記サイプ内壁面12に対向する他方のサイプ内壁面13は、上記サイプ内壁面12の凹凸形状を逆転させた形状に形成されている。
このような補強凸条28を有するサイプ10の形成方法は特に限定されず、一般的なサイプ形成方法と同様、上記サイプ形状に対応した形状をプレス加工等によって付与したブレードを、タイヤ成型用金型に取り付けて加硫成型すればよい。
本実施形態によれば、凹凸列を踏面5の法線方向に対してジグザグ状に傾斜させたいわゆる三次元サイプとした上で、隣接する2つの凸条14間に補強凸条28を設けたことにより、次の作用効果が奏される。すなわち、ジグザク状の三次元サイプとしたことにより、サイプ幅方向SW及び長さ方向SLに互いに支え合うことができ、タイヤ前後方向F及び幅方向Wでのブロック1の倒れ込みを抑制する効果が得られる。その上で、本実施形態によれば、上記補強凸条28により、主としてタイヤ幅方向Wでのブロック1の倒れ込みをより効果的に抑制することができる。
この点について詳述すると、ブロック1に対してタイヤ幅方向Wに力がかかったとき、サイプ10にはその長さ方向SLに力がかかる。このとき、補強凸条28があると、図2(a)及び(d)に示すように、縦凸条34の両側39,39において、対向するサイプ内壁面13の凸部40,40とその間の縦凸条34とが係合することにより、上記サイプ長さ方向SLの力を支え合うことができる。このように補強凸条28を設けたことで、サイプ長さ方向SLに力がかかったときに、支え合う点を増やすことができるので、タイヤ幅方向Wでのブロック1の倒れ込み抑制効果を高めることができる。
また、上記補強凸条28であると、サイプ深さ方向SDに延びる縦凸条34が追加されているので、ブロック1が撓み変形するようなタイヤ縦方向に力がかかったときに、その力を支え合う点を増やすことができ、ブロック1の剛性を確保することができる。
本実施形態であると、また、凹凸列が互いに逆方向に傾斜した第1領域22と第2領域24との連結部に凹凸列が踏面5の法線方向に延びる第3領域26を設け、該第3領域26内に補強凸条28を設けるようにしたので、サイプ10を成型するためのブレードの作製が容易となり、補強凸条28を設定しやすくなる。
以上のように、本実施形態であると、主としてタイヤ幅方向Wでのブロック1の倒れ込み抑制効果を高めることができるので、特に車両のコーナリング時にブロック剛性を確保することができ、操縦安定性を高めることができ、また、アイス路面での横滑り防止効果を高めることもできる。
[第2実施形態]
図3に基づいて第2実施形態に係る空気入りタイヤのサイプ構成について説明する。第2実施形態のサイプ10Aは、補強凸条の形状が第1実施形態のサイプ10とは異なる。本実施形態では、図3に示すように、補強凸条28Aが、サイプ内壁面12の正面視でZ字状をなしている。
詳細には、この例では、補強凸条28Aを構成する第1横凸条30と第2横凸条32がサイプ深さ方向視で重なりを持っている(即ち、オーバーラップしている)。第1横凸条30は、隣接する2つの凸条14A,14Bのうちの一方の凸条14Aの稜線38から水平方向に延び、2つの凸条14A,14Bの中間位置を越えて、凸形状の領域まで延在している。第2横凸条32は、他方の凸条14Bの稜線38から水平方向に延び、2つの凸条14A,14Bの中間位置を越えて、凸形状の領域まで延在している。
そして、これら第1横凸条30と第2横凸条32の先端同士を連結する縦凸条34が、踏面5の法線方向に対してサイプ長さ方向SLの一方側に傾斜して延びている。詳細には、縦凸条34は、第1横凸条30の先端からV字状に折り返すように、法線方向に対して傾斜して延び、凹条16の底を越えてから、第2横凸条32の先端でV字状に接続されている。
第2実施形態について、その他の構成は第1実施形態と同じであり、説明は省略する。第2実施形態であると、上記のように補強凸条28Aをサイプ深さ方向SDで重なりを持つZ字状に形成したので、上記第1実施形態での作用効果に加えて、タイヤ前後方向Fでのブロック1の倒れ込み抑制効果も高めることができる。
詳細には、縦凸条34が上記のように傾斜していると、縦凸条34と第1横凸条30との間に第1のV字状部分42が形成されるとともに、縦凸条34と第2横凸条32との間に第2のV字状部分44が形成されている。これらのV字状部分42,44は、対向するサイプ内壁面ではV字状の凸形状部となり、よって、サイプ深さ方向SDにおいて、縦凸条34とその両側のV字状の凸形状部との重なりができる。そのため、ブロック1に対してタイヤ前後方向Fに力がかかり、ブロック1が倒れ込もうとしたときに、縦凸条34とその両側のV字状の凸形状部とが係合することにより支え合うことができる。これにより、タイヤ前後方向Fでのブロック1の倒れ込みを抑制することができる。
[第3,4実施形態]
図4に基づいて第3実施形態に係る空気入りタイヤのサイプ構成について説明する。第3実施形態のサイプ10Bは、ベースとなる三次元サイプの形状が第1実施形態のサイプ10とは異なる。本実施形態では、図4に示すように、波形サイプ部18の第2領域24の下方に第3領域26を介して第1領域22が更に設けられている。
すなわち、波形サイプ部18におけるサイプ内壁面12は、踏面5から順に、第1領域22、第3領域26、第2領域24、第3領域26及び第1領域22で構成されており、第1領域22と第2領域24が、第3領域26を介して、サイプ深さ方向SDに交互に連設されたジクザク状をなしている。
そして、サイプ長さ方向SLに隣接する各凸条14間のそれぞれに、第1実施形態と同様の補強凸条28が設けられている。補強凸条28は、サイプ深さ方向SDの2箇所に設けられており、詳細には、上下の第3領域26,26のそれぞれに設けられている。
第3実施形態について、その他の構成は第1実施形態と同じであり、同様の作用効果が奏される。このように、第1領域22と第2領域24の連結段数は、第1実施形態のような2段には限定されず、第3実施形態のような3段でもよく、更に4段以上設けてもよい。
また、補強凸条28の配置については、第3実施形態のように各第3領域26にそれぞれ1つずつ設ける場合には限定されず、例えば、図5に示す第4実施形態のサイプ10Cのように、隣接する各凸条14間における上下の第3領域26,26に互い違いに補強凸条28を設けてもよい。この場合は、各凸条14間にはそれぞれ1つずつ補強凸条28が設けられており、サイプ長さ方向SLにおいて上側の第3領域26と下側の第3領域26に交互に設けられている。このように、互い違いに設けることにより、ブロック1の倒れ込み抑制効果を維持しながら、サイプ10Cの成型時におけるブレードの脱型性を改善することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、補強凸条28を全て第3領域26内に設けたが、補強凸条28は第3領域26以外の位置に設けてもよい。また、第3領域を設けずに、サイプを構成することもでき、その場合、例えば、第1領域22と第2領域24とを直接連設させた屈曲部に補強凸条28を設けてもよい。
上記実施形態では、凹凸列が踏面5の法線方向に延びる第3領域26を第1領域22と第2領域24との連結部のみに設けたが、このような第3領域26を、サイプ10の開口側、即ち踏面5側に設けてもよく、あるいはまた、サイプ10の底部に設けてもよい。
上記実施形態では、波形サイプ部18をサイプ深さ方向SDの全体で形成したが、例えば、サイプ10の開口側、即ち踏面5側に、直線状の開口形状を有する平面サイプ部をサイプ長さ方向SLの全体にわたって形成してもよい。
なお、サイプ10は、上記の両側オープンサイプには限定されず、片側オープンサイプやクローズドサイプで形成したものでも構わない。また、サイプ10は、タイヤ幅方向Wに延びるものには限定されず、例えば、サイプ長さ方向SLをタイヤ幅方向Wに対して傾斜させてもよい。その場合、サイプ長さ方向SLとタイヤ幅方向Wとのなす角度は45°以内であることが好ましい。また、サイプ10は、その基準面Aが踏面5の法線方向に対して若干傾斜してもよい(例えば15°以下)。
ブロック1の平面形状は特に限定されず、平面視矩形、平行四辺形、三角形、多角形又は曲線基調をなすものなどいずれでもよい。また、トレッドパターンは、図1に示すような全て陸部がブロックで形成されている必要はなく、ブロックとともにリブが設けられたものであってもよい。更に、本実施形態のサイプを設ける陸部としては、ブロックには限定されず、タイヤ周方向に沿って直線状又はジグザグ状に延びるリブにサイプを設けてもよい。また、一般に、1つのブロック又は1本のリブに対して複数本のサイプが形成されるが、隣接するサイプ同士は、同一形状でも異なる波形状、傾斜角度、凹凸の周期、振幅であってもよい。また、上記サイプ構成は、トレッドパターン内の全ての陸部に対して適用してもよいが、トレッドパターン内の一部の陸部に対してだけ適用してもよい。
本実施形態は、陸部の倒れ込み抑制効果が大きいことから、ブロック基調のトレッドパターンを備えたタイヤに有用であり、アイス性能を改善可能であることから、特にスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)として有用である。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
上記実施形態の効果を確認するため、以下のタイヤ性能を評価した。タイヤサイズは、195/65R15とした。
(1)アイス制動性能
テストタイヤを実車(国産1800ccクラスの四輪駆動セダン)に装着し、アイス路面を走行して速度40km/hから制動力をかけてABSを作動させた際の制動距離を測定した。評価は、比較例1の制動距離の逆数を100としたときの指数で示し、数値が大きいほどアイス制動性能が良好であることを示す。
(2)操縦安定性
テストタイヤを実車(国産1800ccクラスの四輪駆動セダン)に装着し、訓練されたテストドライバーが、テストコース(乾燥路面と湿潤路面)を走行し、ハンドリング性能を官能評価した。評価は、比較例1のタイヤを基準とした相対比較にて行い、比較例1のタイヤを100とした指数で表示した。数字大きいほど操縦安定性が良好である。
実施例1は、図1に示すトレッドパターンにおいて、図2に示すような形状のサイプをブロック全体に形成したものである。サイプ深さDは6.5mm、サイプ溝幅は0.4mm、波形サイプ部の振幅は3.0mm、波長は3.0mm、サイプ深さ方向SDにおける各領域の幅は第1領域22が1.5mm、第2領域24が1.5mm、第3領域26が3.5mmとし、第1及び第2領域での凹凸列の傾斜角度は45°とした。また、補強凸条28は踏面5から1.6〜4.9mmにわたって形成した。
実施例2は、図2に示すサイプに代えて、図3に示すサイプを設けたこと以外は、実施例1と同様に作製したタイヤである。
比較例1は、図2に示すサイプにおいて、補強凸条28を省略し、その他は実施例1と同様に作製したタイヤである。
結果は表1に示す通りであり、比較例1に対して、補強凸条28を設けた実施例1では、アイス制動性能を損なうことなく、操縦安定性が改善されていた。また、図3に示すZ字状の補強凸条28Aを設けた実施例2では、比較例1に対して操縦安定性が改善されただけでなく、アイス制動性能も改善されていた。
Figure 0006147651
1…ブロック、10,10A,10B,10C…サイプ、12…サイプ内壁面、14…凸条、16…凹条、18…波形サイプ部、22…第1領域、24…第2領域、26…第3領域、28,28A…補強凸条、30…第1横凸条、32…第2横凸条、34…縦凸条

Claims (4)

  1. 少なくとも1本のサイプが形成された陸部を有するトレッドパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記サイプは、サイプ深さ方向に延在する凸条と凹条をサイプ長さ方向に交互に設けてなる凹凸列をサイプ内壁面に備えた波形サイプ部を有し、
    前記波形サイプ部におけるサイプ内壁面は、前記凸条と前記凹条が踏面の法線方向に対してサイプ長さ方向の一方側に傾斜した第1領域と他方側に傾斜した第2領域とを、サイプ深さ方向に備え、
    少なくとも1つの前記凹条を挟んで隣接する2つの前記凸条の間に補強凸条が設けられ、前記補強凸条は、一方の凸条から他方の凸条に向かって踏面に平行に延びる第1横凸条と、前記第1横凸条とはサイプ深さ方向の異なる位置において前記他方の凸条から前記一方の凸条に向かって踏面に平行に延びる第2横凸条と、前記第1横凸条と前記第2横凸条の先端同士を連結する縦凸条とからなる
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1横凸条と前記第2横凸条がサイプ深さ方向視で重なりを持ち、これらの横凸条の先端同士を連結する前記縦凸条が踏面の法線方向に対して傾斜して延び、これにより前記補強凸条が前記サイプ内壁面の正面視でZ字状に設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1領域と前記第2領域との間に、前記凸条と前記凹条が踏面の法線方向に延びる第3領域が設けられ、前記第3領域内に前記補強凸条が設けられた
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイプの深さのDとして、踏面から0.1D〜0.8Dの範囲内に前記補強凸条が設けられた
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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