JP6145366B2 - リン酸カルシウム硬化性組成物 - Google Patents

リン酸カルシウム硬化性組成物 Download PDF

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本発明は、リン酸カルシウム硬化性組成物に関するものである。
リン酸カルシウム硬化性組成物は、Ca/P比の異なる数種のリン酸カルシウムを含有する粉体と、硬化促進剤(有機酸塩)とを混合し、骨セメントのように固まる生体埋植医療材料である。このリン酸カルシウム硬化性組成物は、手術場において、術者が前記粉体と、前記硬化促進剤を含む液体との混合操作を行い調製されている。
このようなリン酸カルシウム硬化性組成物に含有する粉体として、例えば、α型第3リン酸カルシウムが主材料として含まれるものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このリン酸カルシウム硬化性組成物では、硬化時間が短く、生体埋植医療材料(骨セメント)として実用上十分な強度が得られることから、臨床の場において広く利用されている。
しかしながら、このリン酸カルシウム硬化性組成物から得られる生体埋植医療材料(硬化物)は、α型第3リン酸カルシウムが主材料として含まれることに起因して、骨内に吸収される速度が遅く、生体埋植医療材料から骨に置換されることがない。
従来では、上記の通り、生体埋植医療材料が骨に置換されず生体内に残存することは、問題とされていなかったが、近年、骨の埋植部位において生体埋植医療材料が吸収されるとともに、骨が再生して、埋植部位を再生骨で置換させることができる生体埋植医療材料(リン酸カルシウム硬化性組成物)の開発が求められている。
ここで、骨内に吸収される速度が速いリン酸カルシウムとしては、β型第3リン酸カルシウムが知られているが、リン酸カルシウム硬化性組成物における粉体を、このβ型第3リン酸カルシウムで構成されているものとすると、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間が著しく長くなるため、生体埋植医療材料として用いるには実用性に乏しいという問題があった。
特開平7−33489号公報
本発明の目的は、リン酸カルシウム硬化物の骨内における吸収性を優れたものとすることができ、かつ硬化時間が短いリン酸カルシウム硬化性組成物を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
(1) β型第3リン酸カルシウムと、第2リン酸カルシウムと、第4リン酸カルシウムと、非晶質ハイドロキシアパタイトとを含有する粉体を主材料とし、
前記粉体における非晶質ハイドロキシアパタイトの含有量は、5wt%以上、25wt%以下であり、
前記非晶質ハイドロキシアパタイトは、前記第2リン酸カルシウムと前記第4リン酸カルシウムとが反応することにより生成される非晶質ハイドロキシアパタイトが生成する際の足場として機能することを特徴とするリン酸カルシウム硬化性組成物。
これにより、得られるリン酸カルシウム硬化物の骨内における吸収性が優れたものとなるとともに、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を短くすることができる。
(2) 前記β型第3リン酸カルシウムの前記粉体における含有量は、50wt%以上、90wt%以下である上記(1)に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
これにより、形成されるリン酸カルシウム硬化物の骨内における吸収性をより優れたものとすることができる。また、リン酸カルシウム硬化物を、優れた強度を発揮するものとすることができる。
(3) 前記第2リン酸カルシウムの前記粉体における含有量は、2wt%以上、10wt%以下である上記(1)または(2)に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
これにより、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を確実に短くすることができる。
(4) 前記第4リン酸カルシウムの前記粉体における含有量は、5wt%以上、30wt%以下である上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
これにより、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を確実に短くすることができる。
) 前記第2リン酸カルシウムと、前記第4リン酸カルシウムとが反応することにより生成された非晶質ハイドロキシアパタイトにより、当該リン酸カルシウム硬化性組成物が硬化する上記(1)ないし()のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
これにより、リン酸カルシウム硬化性組成物を短時間で硬化させることができる。
) 当該リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間は、5〜15分である上記()に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
これにより、手術場において、術者が粉体と液体との混合操作を行なってリン酸カルシウム硬化性組成物を調製した後に、このリン酸カルシウム硬化性組成物を、骨の埋植部位に埋植するのに要する時間に適した長さとなる。そのため、リン酸カルシウム硬化性組成物を埋植する手技をより効率よく実施することができる。
) 当該リン酸カルシウム硬化性組成物の稠度は、10〜30mmである上記(1)ないし()のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
これにより、骨の埋植部位に簡単に埋植することができ、埋植後早期に硬化させることができる。
本発明によれば、粉体に、β型第3リン酸カルシウムの他に、さらに第2リン酸カルシウムおよび第4リン酸カルシウムが含まれることに起因して、形成されるリン酸カルシウム硬化物の骨内における吸収性を優れたものとすることができるとともに、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を短くすることができる。
以下、本発明のリン酸カルシウム硬化性組成物について詳細に説明する。
<リン酸カルシウム硬化性組成物>
本発明のリン酸カルシウム硬化性組成物は、β型第3リン酸カルシウムと、第2リン酸カルシウムと、第4リン酸カルシウムとを含有する粉体を主材料とするものである。
このように、リン酸カルシウム硬化性組成物に含まれる粉体を、β型第3リン酸カルシウムと、第2リン酸カルシウムと、第4リン酸カルシウムとを含むものとすることで、形成されるリン酸カルシウム硬化物(生体埋植医療材料)の骨内における吸収性を優れたものとすることができるとともに、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を短くすることができる。
このリン酸カルシウム硬化性組成物の主材料として含有する粉体は、β型第3リン酸カルシウムと、第2リン酸カルシウムと、第4リン酸カルシウムとを含有するものであれば、いかなる形態のものであってもよく、例えば、I)β型第3リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウムおよび第4リン酸カルシウムの3種のリン酸カルシウムを含む粉体で構成されるもの、ii)β型第3リン酸カルシウムおよび第2リン酸カルシウムの2種のリン酸カルシウムを含む粉体と、β型第3リン酸カルシウムおよび第4リン酸カルシウムの2種のリン酸カルシウムを含む粉体と、第2リン酸カルシウムおよび第4リン酸カルシウムの2種のリン酸カルシウムを含む粉体とで構成されるもの、iii)β型第3リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体と、第2リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体と、第4リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体とで構成されるもの等が挙げられるが、中でもiii)の構成であるのが好ましい。iii)の構成とすることにより、そのメカニズムについては、後に詳述するが、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を確実に短くすることができる。
以下、粉体が、iii)の構成である場合、すなわち、β型第3リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体(以下、単に「β型第3リン酸カルシウムを含む粉体」と言うこともある。)と、第2リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体(以下、単に「第2リン酸カルシウムを含む粉体」と言うこともある。)と、第4リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体(以下、単に「第4リン酸カルシウムを含む粉体」と言うこともある。)とで構成される場合を、一例に説明する。
[β型第3リン酸カルシウム]
β型第3リン酸カルシウム(β−Ca(PO;β−TCP)は、骨内に吸収される速度が速いリン酸カルシウムであり、本発明では、粉体内に、α型第3リン酸カルシウムではなく、このβ型第3リン酸カルシウムが含まれることで、形成されるリン酸カルシウム硬化物の骨内における吸収性を優れたものとする。
このβ型第3リン酸カルシウムの粉体における含有量は、50wt%以上、90wt%以下であるのが好ましく、60wt%以上、80wt%以下であるのがより好ましい。β型第3リン酸カルシウムの含有量をかかる範囲内に設定することにより、形成されるリン酸カルシウム硬化物の骨内における吸収性をより優れたものとすることができる。また、リン酸カルシウム硬化物を優れた強度を発揮するものとすることができる。
また、β型第3リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体の平均粒子径は、1μm以上、100μm以下であるのが好ましく、2μm以上、30μm以下であるのがより好ましい。この粒子の平均粒子径をかかる範囲内に設定することにより、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を確実に短くすることができる。
なお、このβ型第3リン酸カルシウムの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、公知の湿式合成法、乾式合成法、水熱合成法等の何れかを用いて、第3リン酸カルシウムを生成した後、750〜1150℃で焼成することでβ型第3リン酸カルシウムを得る方法等が挙げられる。
[第2リン酸カルシウム]
第2リン酸カルシウムは、第4リン酸カルシウムと反応することにより、非晶質ハイドロキシアパタイトを生成し、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化に寄与するリン酸カルシウムである。なお、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化のメカニズムについては後に詳述する。
この第2リン酸カルシウムの粉体における含有量は、2wt%以上、10wt%以下であるのが好ましく、4wt%以上、7wt%以下であるのがより好ましい。第2リン酸カルシウムの含有量をかかる範囲内に設定することにより、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を確実に短くすることができる。
また、第2リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体の平均粒子径は、1μm以上、50μm以下であるのが好ましく、2μm以上、20μm以下であるのがより好ましい。この粒子の平均粒子径をかかる範囲内に設定することにより、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を確実に短くすることができる。
なお、この第2リン酸カルシウムとしては、第2リン酸カルシウム二水和物(CaHPO・2HO;DCPD)および無水第2リン酸カルシウム(CaHPO;DCPA)が挙げられるが、これらのうちの何れであってもよい。
また、これら第2リン酸カルシウム二水和物および無水第2リン酸カルシウムとしては、それぞれ、市販のものを用いることができる。
[第4リン酸カルシウム]
第4リン酸カルシウム(Ca(POO;TeCP)は、第2リン酸カルシウムと反応することにより、非晶質ハイドロキシアパタイトを生成し、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化に寄与するリン酸カルシウムである。なお、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化のメカニズムについては後に詳述する。
この第4リン酸カルシウムの粉体における含有量は、5wt%以上、30wt%以下であるのが好ましく、15wt%以上、20wt%以下であるのがより好ましい。第4リン酸カルシウムの含有量をかかる範囲内に設定することにより、リン酸カルシウム硬化性組成物のpHを中性領域に維持でき、また、硬化時間を確実に短くすることができる。
また、第4リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体の平均粒子径は、1μm以上、50μm以下であるのが好ましく、2μm以上、20μm以下であるのがより好ましい。この粒子の平均粒子径をかかる範囲内に設定することにより、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間を確実に短くすることができる。
なお、この第4リン酸カルシウムの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、特開平6−329405および特開平7−315814に記載されている方法等を適用することができる。
さて、前述の通り、本実施形態の粉体は、β型第3リン酸カルシウムを含む粉体と、第2リン酸カルシウムを含む粉体と、第4リン酸カルシウムを含む粉体とで構成されている。このような粉体に対して、水のような液体を添加すると、すなわちリン酸カルシウム硬化性組成物とすると、粉体中に含まれる第2リン酸カルシウム(下記式(I)では、DCPDを用いた場合を示す)と第4リン酸カルシウムとで、下記式(I)に示すような反応(水和硬化反応)が進行することにより、非晶質ハイドロキシアパタイトが生成(析出)される。
2Ca4(PO4)2O+2CaHPO4・2H2O → Ca10(PO4)6(OH)2+4H2O ・・・(I)
そして、前記式(I)で生成した非晶質ハイドロキシアパタイトで構成される粉体が形成され、この粉体は、β型第3リン酸カルシウムを含む粉体同士の間に介在する。このように、β型第3リン酸カルシウムを含む粉体同士の間に介在すること、換言すれば隣接する粉体の表面に分散することで、β型第3リン酸カルシウムを含む粉体同士を連結する結合材としての機能を非晶質ハイドロキシアパタイトで構成される粉体が発揮し、その結果、リン酸カルシウム硬化性組成物が短時間で硬化する。
すなわち、β型第3リン酸カルシウムを含む粉体単独では、β型第3リン酸カルシウムの硬化時間が著しく長いため硬化には至らないが、β型第3リン酸カルシウムを含む粉体同士の間に非晶質ハイドロキシアパタイトを介在させることで、リン酸カルシウム硬化性組成物は、短時間で硬化するものとなる。
また、非晶質ハイドロキシアパタイトは、β型第3リン酸カルシウムと同様に、骨内に吸収されるリン酸カルシウム系化合物である。そのため、この非晶質ハイドロキシアパタイトとβ型第3リン酸カルシウムとを含む、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化物(リン酸カルシウム硬化物)は、α型第3リン酸カルシウムのように骨内に吸収される速度が遅いリン酸カルシウム系化合物が含まれず、骨内における吸収性に優れたものとなる。よって、リン酸カルシウム硬化物の吸収にともない、骨が再生されることから、リン酸カルシウム硬化物を埋植した埋植部位を再生骨で置換させることができる。
さらに、第2リン酸カルシウムは液体中において酸性を示し、第4リン酸カルシウムは液体中においてアルカリ性を示すことから、前記式(I)に示す反応は、中和反応となる。このように、中和反応により非晶質ハイドロキシアパタイトが得られる反応系とすることにより、形成されたリン酸カルシウム硬化物中において、酸またはアルカリが残存するのを的確に抑制または防止することができる。したがって、骨の埋植部位に埋植したリン酸カルシウム硬化物からの酸またはアルカリの漏出に起因する血球成分等の細胞の破壊を的確に抑制または防止することができる。そのため、リン酸カルシウム硬化性組成物は、より安全性に優れたものとなる。
また、リン酸カルシウム硬化性組成物の主材料として含有される粉体は、上述したような、β型第3リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体(β型第3リン酸カルシウムで構成される粉体)と、第2リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体(第2リン酸カルシウムで構成される粉体)と、第4リン酸カルシウムを1種のリン酸カルシウムとして含む粉体(第4リン酸カルシウムで構成される粉体)との他に、これらとは異なるリン酸カルシウム系化合物で構成される粉体を含んでいてもよい。
このような粉体としては、例えば、第1リン酸カルシウム、非晶質ハイドロキシアパタイト、リン酸8カルシウム、およびピロリン酸カルシウムのうちの少なくとも1種を含むものが挙げられるが、中でも、非晶質ハイドロキシアパタイトで構成される粉体であるのが好ましい。
[非晶質ハイドロキシアパタイト]
非晶質ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2;非晶質HAP)は、第2リン酸カルシウムと第4リン酸カルシウムとが前記式(I)により生成される非晶質ハイドロキシアパタイトが生成する際の足場となり、前記式(I)により非晶質ハイドロキシアパタイトが生成する反応を促進する機能を発揮する。
この非晶質ハイドロキシアパタイトの粉体における含有量は、1wt%以上、45wt%以下であるのが好ましく、5wt%以上、25wt%以下であるのがより好ましい。非晶質ハイドロキシアパタイトの含有量をかかる範囲内に設定することにより、前記式(I)により非晶質ハイドロキシアパタイトをより効率よく生成させることができる。
また、非晶質ハイドロキシアパタイトで構成される粉体の平均粒子径は、0.01μm以上、50μm以下であるのが好ましく、0.03μm以上、20μm以下であるのがより好ましい。この粒子の平均粒子径をかかる範囲内に設定することにより、非晶質ハイドロキシアパタイトで構成される粉体に足場としての機能をより確実に発揮させることができる。
なお、この非晶質ハイドロキシアパタイトの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、公知の湿式合成法、乾式合成法、水熱合成法等の何れかを用いて非晶質ハイドロキシアパタイトを得る方法等が挙げられる。
また、前述の通り、前記粉体に対して前記液体を添加することにより、粉体(リン酸カルシウム硬化性組成物)が硬化してリン酸カルシウム硬化物が形成されるが、液体には水の他に、添加剤が含まれていてもよい。すなわち、本発明のリン酸カルシウム硬化性組成物に、添加剤が含まれていてもよい。
この添加剤としては、特に限定されないが、例えば、前記式(I)の反応を促進する硬化促進剤、リン酸カルシウム硬化性組成物の粘度を増加させる増粘剤および増粘剤を安定化させる安定化剤等が挙げられる。
硬化促進剤としては、例えば、有機酸およびその塩が挙げられる。
有機酸としては、特に限定されないが、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のモノカルボン酸類、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸類、ヒドロキシ酪酸、乳酸、サリチル酸等のオキシモノカルボン酸類、リンゴ酸、酒石酸等のオキシジカルボン酸類、クエン酸等のオキシトリカルボン酸類等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合せて用いることができる。これらのうち、ジカルボン酸類であることが好ましく、コハク酸であることがより好ましい。
有機酸がジカルボン酸類であることにより、ジカルボン酸は分子中にカルボキシル基を2つ有しているので、第2リン酸カルシウムおよび第4リン酸カルシウムを捕捉する機能が高く、リン酸カルシウム硬化性組成物中に第2リン酸カルシウムおよび第4リン酸カルシウムを均一に分散させることができる。
また、有機酸がコハク酸であることにより、コハク酸は安定で毒性がないので、リン酸カルシウム硬化物を骨セメントとして安全に使用することができる。
また、有機酸の塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、コハク酸2ナトリウム、乳酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、マロン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウムおよびアルパラギン酸カリウム等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合せて用いることができる。
これらの有機酸塩のうち、コハク酸ナトリウムであることがより好ましい。有機酸塩がコハク酸2ナトリウムであることにより、コハク酸ナトリウムは水に対する溶解性が高いので、リン酸カルシウム硬化性組成物を容易に調製することができる。また、コハク酸ナトリウムは安定で毒性がないので、リン酸カルシウム硬化物を骨セメントとして安全に使用することができる。
この硬化促進剤の液体における含有量は、5wt%以上、50wt%以下であるのが好ましく、10wt%以上、20wt%以下であるのがより好ましい。硬化促進剤の含有量をかかる範囲内に設定することにより、前記式(I)の反応をより確実に促進させることができる。
また、増粘剤としては、例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カードラン、グアーガム、キサンタンガム、グルコマンナン、カラギーナン、アラビアガム、トラガントガム等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、コンドロイチン硫酸ナトリウムであるのが好ましい。コンドロイチン硫酸ナトリウムは、保水性に特に優れるものであるため、リン酸カルシウム硬化性組成物中において前記式(I)の反応をより確実に促進させることができる。
増粘剤の液体における含有量は、1wt%以上、10wt%以下であるのが好ましく、4wt%以上、7wt%以下であるのがより好ましい。増粘剤の含有量をかかる範囲内に設定することにより、調製されたリン酸カルシウム硬化性組成物の稠度をより確実に後述する範囲内に設定することができる。
さらに、安定化剤としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ヒドロキノンおよび没食子酸プロピル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、亜硫酸水素ナトリウムであるのが好ましい。これにより、増粘剤としてコンドロイチン硫酸ナトリウムを用いた際に、リン酸カルシウム硬化性組成物(液体)の室温保存を実現することができる。
安定化剤の液体における含有量は、0.1wt%以上、2wt%以下であるのが好ましく、0.2wt%以上、1wt%以下であるのがより好ましい。安定化剤の含有量をかかる範囲内に設定することにより、増粘剤の変質・劣化を的確に抑制または防止することができる。
また、水の液体における含有量は、30wt%以上、90wt%以下であるのが好ましく、50wt%以上、85wt%以下であるのがより好ましい。水の含有量をかかる範囲内に設定することにより、前記式(I)の反応をより確実に促進させることができるとともに、調製されたリン酸カルシウム硬化性組成物の稠度をより確実に後述する範囲内に設定することができる。
以上で説明したリン酸カルシウム硬化性組成物は、例えば、容器内で、上述した粉体と液体とを混合することにより得られる。
なお、前記粉体と前記液体とを混合させる時間および温度は、混合して得られるリン酸カルシウム硬化性組成物がペースト状になれば、特に限定されないが、例えば、5分程度および37℃程度に設定される。
粉体および液体の混合量は、粉体に対して、10wt%以上、80wt%以下であるのが好ましく、20wt%以上、60wt%以下であるのがより好ましい。これにより、リン酸カルシウム硬化性組成物中に粉体の量が多く存在するので、下記で説明する範囲内の稠度を有するペースト状のリン酸カルシウム硬化性組成物を得ることができる。
また、得られたリン酸カルシウム硬化性組成物の稠度は、10〜30mmであることが好ましく、20〜28mmであることがより好ましい。リン酸カルシウム硬化性組成物の稠度がこのような範囲であることにより、リン酸カルシウム硬化性組成物を骨セメントとして用いるのに適度な稠度となるので、骨欠損部や骨内等の埋植部位(患部)に簡単に注入(埋植)することができ、注入後早期に硬化させることができる。また、リン酸カルシウム硬化性組成物の稠度が前記範囲の下限値よりも小さ過ぎると、リン酸カルシウム硬化性組成物の粘性が高いので、埋植部位(骨内)に効率的に注入できないおそれがある。さらに、リン酸カルシウム硬化性組成物の稠度が前記範囲の上限値よりも大き過ぎると、骨リン酸カルシウム硬化性組成物の粘性が低いので、埋植部位(骨内)に注入したときに、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化に長時間を要するおそれがある。
また、本発明のリン酸カルシウム硬化性組成物で得られたリン酸カルシウム硬化性組成物の稠度の再現性は、変動係数(Cv値)が、0.1〜5%であることが好ましく、0.1〜3%であることがより好ましい。稠度の変動係数がこのような範囲であることにより、稠度のばらつきが小さいので、時、場所を異にしてリン酸カルシウム硬化性組成物を調製しても、一定の稠度のリン酸カルシウム硬化性組成物を再現性よく得ることができる。また、稠度の変動係数が前記範囲の上限値よりも大き過ぎると、稠度のばらつきが大きくなるので、リン酸カルシウム硬化性組成物の調製の度に稠度が異なり、一定の稠度のリン酸カルシウム硬化性組成物を得ることができないおそれがある。
かかる構成のリン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間は、5〜15分であるのが好ましく、5〜13分であるのがより好ましい。硬化時間をかかる範囲内に設定することにより、手術場において、術者が粉体と液体との混合操作を行なってリン酸カルシウム硬化性組成物を調製した後に、このリン酸カルシウム硬化性組成物を、骨の埋植部位(欠損部位)に埋植するのに要する時間に適した長さとなる。そのため、リン酸カルシウム硬化性組成物を埋植する手技をより効率よく実施することができる。
なお、硬化時間を前記範囲内とするには、β型第3リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウムおよび第4リン酸カルシウムの説明で記載した、それぞれの含有量および平均粒子径を前述した範囲で適宜設定すること、さらには前述した硬化促進剤の種類および含有量を適宜設定することにより実施することができる。
このようなリン酸カルシウム硬化性組成物は、歯や骨等の骨セメント等としての生体埋植用医療材料として用いることができる。
以上、本発明のリン酸カルシウム硬化性組成物を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、本発明のリン酸カルシウム硬化性組成物において、このものに含まれる各構成材料は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成材料を添加することができる。
以下、本発明のリン酸カルシウム硬化性組成物を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.リン酸カルシウム硬化性組成物の調製
〔実施例1〕
(1−1)粉体の調製
粉体中におけるβ型第3リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウムおよび非晶質ハイドロキシアパタイトの含有量が、それぞれ、70wt%、5wt%、20wt%および5wt%となるように、β型第3リン酸カルシウムで構成される粉体、第2リン酸カルシウムで構成される粉体、第4リン酸カルシウムで構成される粉体および非晶質ハイドロキシアパタイトで構成される粉体を混合することにより粉体を得た。
なお、β型第3リン酸カルシウムで構成される粉体としては水酸化カルシウム懸濁液にリン酸を滴下する公知の湿式合成を行うことにより得られたものを用意した。また、この粉体の平均粒子径は、20μmであった。
また、第2リン酸カルシウムで構成される粉体としては、DCPD(純正化学社製、「リン酸水素カルシウム二水和物」)を用意した。また、この粉体の平均粒子径は、20μmであった。
さらに、第4リン酸カルシウムで構成される粉体としては、水酸化カルシウム懸濁液にリン酸を滴下する公知の湿式合成を行うことにより得られたものを用意した。また、この粉体の平均粒子径は、20μmであった。
また、非晶質ハイドロキシアパタイトで構成される粉体としては、α型第三リン酸カルシウムに蒸留水を加え37℃恒温器内で24時間インキュベートすることにより得られたものを用意した。また、この粉体の平均粒子径は、10μmであった。
(1−2)液体の調製
液体中におけるコハク酸2ナトリウム6水和物、コンドロイチン硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムおよび水の含有量が、それぞれ、13wt%、5wt%、0.3wt%および81.7wt%となるように、これらを混合することにより液体を得た。
(1−3)リン酸カルシウム硬化性組成物の調製
前記(1−1)および(1−2)で調製した、粉体および液体を、それぞれ、粉体に対して液体が30wt%となるように秤量した後、これらをボウル状容器に入れ混合してペースト状のリン酸カルシウム硬化性組成物を得た。
〔実施例2〜7、比較例1、2〕
粉体中におけるβ型第3リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウムおよび非晶質ハイドロキシアパタイトの含有量を、それぞれ、表1に示すように変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、粉体および液体から実施例2〜7、比較例1、2のリン酸カルシウム硬化性組成物を調製した。
2.評価
(2−1)吸収評価
実施例1で得られたリン酸カルシウム硬化性組成物0.5gを日本白色種雄ウサギ大腿骨の骨内に埋植した。12週間後に埋植部を観察したところ、約50%の組成物が吸収されているのが確認できた。更に長期間経過後に埋植部を観察すれば、完全に組成物が吸収され、骨に置き換わることが予想される。
(2−2)圧縮強度
実施例1〜7および比較例1、2で得られたリン酸カルシウム硬化性組成物1gを採り、直径7mm、長さ14mmの円柱状をなす型枠内に置いた。そして、当該リン酸カルシウム硬化性組成物を、37℃、湿度90%以上の環境下に2時間置いた。
その後、型枠内から取り出したリン酸カルシウム硬化物を、強度試験測定装置(インストロンジャパン社製、「型番33R4466」)を用いて、0.5mm/分の加重速度加圧することにより、圧縮強度を測定した。その結果を表1に示す。
(2−3)硬化時間
実施例1〜7および比較例1、2で得られたリン酸カルシウム硬化性組成物1gを採り、型枠内に置いた。そして、当該リン酸カルシウム硬化性組成物を、37℃、湿度90%以上の環境下に置いた。このときのリン酸カルシウム硬化性組成物が硬化するまでの時間を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0006145366
表1に示すように、実施例のリン酸カルシウム硬化性組成物は、硬化時間が良好であり、さらに圧縮強度に優れる硬化物が得られた。
これに対して、比較例1のリン酸カルシウム硬化性組成物は、2時間の観察の後にも、リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化を確認することができなかった。
また、特に実施例1〜3のようにリン酸カルシウム硬化性組成物に、非晶質ハイドロキシアパタイトを添加することにより、硬化時間のさらなる短縮を図ることができ、かつ、より優れた圧縮強度を有する硬化物が得られる結果となった。

Claims (7)

  1. β型第3リン酸カルシウムと、第2リン酸カルシウムと、第4リン酸カルシウムと、非晶質ハイドロキシアパタイトとを含有する粉体を主材料とし、
    前記粉体における非晶質ハイドロキシアパタイトの含有量は、5wt%以上、25wt%以下であり、
    前記非晶質ハイドロキシアパタイトは、前記第2リン酸カルシウムと前記第4リン酸カルシウムとが反応することにより生成される非晶質ハイドロキシアパタイトが生成する際の足場として機能することを特徴とするリン酸カルシウム硬化性組成物。
  2. 前記β型第3リン酸カルシウムの前記粉体における含有量は、50wt%以上、90wt%以下である請求項1に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
  3. 前記第2リン酸カルシウムの前記粉体における含有量は、2wt%以上、10wt%以下である請求項1または2に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
  4. 前記第4リン酸カルシウムの前記粉体における含有量は、5wt%以上、30wt%以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
  5. 前記第2リン酸カルシウムと、前記第4リン酸カルシウムとが反応することにより生成された非晶質ハイドロキシアパタイトにより、当該リン酸カルシウム硬化性組成物が硬化する請求項1ないしのいずれか1項に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
  6. 当該リン酸カルシウム硬化性組成物の硬化時間は、5〜15分である請求項に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
  7. 当該リン酸カルシウム硬化性組成物の稠度は、10〜30mmである請求項1ないしのいずれか1項に記載のリン酸カルシウム硬化性組成物。
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