JP6140402B2 - 枠部材の設置構造、及び、枠部材の設置方法 - Google Patents
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Description
この特許文献1では、コンクリート製の躯体に予め埋設された鉄筋に対し、サッシ枠側の固定具を溶接固定することで、サッシ枠を躯体の開口部に設置する構造について開示がされている。
躯体開口部に設置される枠部材の設置構造であって、
前記枠部材に設けられて室外方向へ突出する機能部材を保持する保持部材を有し、
前記保持部材の一端は前記機能部材に係合され、
前記保持部材の他端は前記枠部材を躯体に支持するための支持部位に固定され、
前記保持部材は、室内外方向に延びる延伸部を有し、
前記延伸部は、前記支持部位に対して前記保持部材の他端を支持部位に支持させる位置が調整可能に構成され、
前記保持部材と前記支持部位に固定具を挿通するための孔が形成され、
前記枠部材の長手方向に対して斜めに配置される前記支持部材と前記保持部材が前記固定具で固定される、枠部材の設置構造とする。
前記支持部位は、
前記枠部材に固定される枠側固定部材、或いは前記枠部材に形成される部位である、こととする。
前記保持部材は、前記機能部材に対して着脱自在に構成される、こととする。
前記機能部材は、前記枠部材に設けられる水切部材である、こととする。
前記保持部材は、前記機能部材に対して着脱自在に設けられる、構成とする。
枠部材に枠側固定部材を設ける工程と、
前記枠部材に機能部材を設ける工程と、
前記機能部材を前記枠側固定部材に固定する工程と、
の各工程を任意の順番で含み、
さらに、
前記枠部材に前記枠側固定部材と前記機能部材を設けた後に、躯体開口部に前記枠部材を建て込んで前記枠側固定部材を介して前記枠部材を前記躯体開口部に支持させる工程と、
前記枠部材を建て込んだ後に、前記機能部材を保持するための保持部材の一端を前記機能部材に係合するとともに、前記保持部材を前記枠部材の長手方向に対して斜めに配置させた状態として前記保持部材の他端を前記枠側固定部材に対し、固定位置を調整しつつ固定具にて固定する工程と、
を含むことを特徴とする枠部材の設置方法とする。
また、出幅の大きい機能部材が使用される場合と、出幅の小さい機能部材が使用される場合において、共通の機能部材の仕様にて対応することが可能となる。
また、保持部材を固定するための固定具を締結するために用いる工具を、見込方向に対して斜め方向から挿入して、室内側から固定具の締結作業をすることが可能となり、締結作業の際に下枠部材が邪魔になることを回避できる。
保持部材の他端の固定箇所については、枠側固定部材や、或いは、枠部材に直接固定する形態が考えられ、施工現場の状況に応じて、適宜固定の形態を選択することができる。
保持部材は、機能部材に対して後付で設置することができ、機能部材に事前に取り付けておく必要がなく、施工性、取り扱い性に優れた枠構造が実現できる。
また、保持部材を固定するための固定具を締結するために用いる工具を、見込方向に対して斜め方向から挿入して、室内側から固定具の締結作業をすることが可能となり、締結作業の際に下枠部材が邪魔になることを回避できる。
図1に示すごとく、開口部装置の例としてサッシ3の枠体を用いて説明する。サッシ3の枠体は、上枠部材31、下枠部材32、縦枠部材33・33の各枠部材から四方枠組みされた方形とされており、各枠部材が各種の部材を介して躯体1の開口部2に固定される構成となっている。
図2は、下枠部材32の長手方向と直交する縦断面について示す図であり、下枠部材32は、枠側アンカー金具(枠側固定部材)10、支持部材(連結部材)20、躯体側アンカー金具(躯体側固定部材)50を介して躯体1に対して支持される。なお、下枠部材32と躯体(設置面1A)の間には、下枠部材32の固定完了後において、必要に応じてモルタルなどが充填される。
図2に示すごとく、サッシ3の下枠部材32には、その室外側の部位において下方に垂れ下がる取付片部35が設けられている。この取付片部35に対し、水切部材40の室内側の部位に形成される取付片部45が図示せぬ固定具によって固定される。水切部材40は、下枠部材32の取付片部35に取り付けられる。
図9及び図10に示すごとく、躯体1側に固定される躯体側固定部材110と、サッシ3の縦枠部材33(枠体)側に固定される枠側固定部材140が取付けられることで、サッシ3の縦枠部材33が躯体1に対して固定されることとなっている。
躯体側固定部材110は、躯体1側に固定するための固定部111と、固定部111から立ち上げられる傾斜面部112と、を有し、例えば、板金加工された金具にて構成することができる。また、固定部111がコンクリートビスなどの固定具151によって躯体1に対して留め付けられることで、躯体1の開口部の所定の箇所に躯体側固定部材110が設置される。この躯体側固定部材110の躯体1への設置は、躯体1の施工完了後に行うことができるため、躯体側固定部材110の設置において、溶接作業は不要である。また、躯体に予め鉄筋などを埋設することが不要となり、躯体の施工業者の負担軽減や、鉄筋の埋設位置のばらつきの問題の解消を図ることができる。
枠側固定部材140は、サッシ3の縦枠部材33に固定するための固定部141と、固定部141と直交する面を形成する傾斜面部142と、を有し、例えば、板金加工された金具にて構成することができる。なお、枠側固定部材140は、傾斜面部142の角度の設計により、左側の縦枠部材用、右側の縦枠部材用として構成することができる。また、このほか、互いに直交し、かつ、固定部141の横幅方向Xにおいて左右対称に配置される二つの傾斜面部142を構成し、左右の縦枠部材に共通して使用可能な枠側固定部材を構成することとしてもよい。
即ち、図1及び図2に示す下枠部材32の部位の例では、
開口部2(躯体開口部)に設置される下枠部材32(枠部材)の設置構造であって、
開口部2に設けた躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)と、
下枠部材32に設けた枠側アンカー金具10(枠側固定部材)と、
躯体側アンカー金具50と枠側アンカー金具10との間隔を調整可能に連結する支持部材20(連結部材)と、
を備える枠部材の設置構造とするものである。
開口部(躯体開口部)に設置される縦枠部材33(枠部材)の設置構造であって、
開口部に設けた躯体側固定部材110と、
縦枠部材33に設けた枠側固定部材140と、
躯体側固定部材110と枠側固定部材140との間隔を調整可能に連結する固定具152(連結部材)と、
を備える枠部材の設置構造とするものである。
躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)は、支持部材20(連結部材)を中心に回動可能とされる構成とする。
支持部材20(連結部材)は、一端が開口部2(躯体開口部)に接しつつ躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)に設けられるとともに、他端が枠側アンカー金具10(枠側固定部材)に連結される。
枠側アンカー金具10(枠側固定部材)と躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)との間にブラケット130(介装部材)が介装され、枠側アンカー金具10と躯体側アンカー金具50とは、ブラケット130を介して連結されることとしている。
躯体側固定部材110が見込方向Mに対して傾斜する傾斜面部112(傾斜面)を有するとともに、
枠側固定部材140が見込方向Mに対して傾斜する傾斜面部142(傾斜面)を有し、
傾斜面部112と傾斜面部142には、少なくとも1つの見付方向Zに延びる長孔142aを有する構成とする。
ブラケット130(介装部材)は、躯体側固定部材110と枠側固定部材140との見付方向Zの相対位置を変更可能に構成される。
躯体開口部に躯体側固定部材110を設ける工程と、
躯体側固定部材110を設けた躯体開口部に縦枠部材33(枠部材)を建て込む工程と、
躯体開口部に建て込まれた縦枠部材33に枠側固定部材140を設ける工程と、
枠側固定部材140と躯体側固定部材110とを連結する工程と、
を含む枠部材の設置方法とする。
枠側固定部材140と躯体側固定部材110との間隔を調整する工程を含む、
枠部材の設置方法とする。
開口部2(躯体開口部)に設置される下枠部材32(枠部材)の設置構造であって、
下枠部材32に設けられて室外方向へ突出する水切部材40(機能部材)を保持する保持部材60を有し、
保持部材60の一端は水切部材40に係合され、
保持部材60の他端は下枠部材32を躯体に支持するための枠側アンカー金具10(支持部位)に固定される、枠部材の設置構造とする。
保持部材60は、見込方向X(室内外方向)に延びるアーム部62(延伸部)を有し、
アーム部62は、枠側アンカー金具10に対して保持部材60の他端を枠側アンカー金具10に支持させる位置が調整可能に構成される。
支持部位は、
枠部材に固定される枠側アンカー金具10(枠側固定部材)、或いは下枠部材32(枠部材)に形成される部位である、こととする。
保持部材60は、水切部材40(機能部材)に対して着脱自在に構成される。
枠側アンカー金具10(支持部位)に対する保持部材60の固定は、下枠部材32(枠部材)の長手方向に対して斜めの方向から実施可能に構成される。
機能部材は、下枠部材32(枠部材)に設けられる水切部材40としている。
保持部材60は、水切部材40(機能部材)に対して着脱自在に設けられる、こととする。
下枠部材32(枠部材)に枠側アンカー金具10(枠側固定部材)を係合する工程と、
躯体開口部に下枠部材32を建て込んで枠側アンカー金具10を介して下枠部材32を躯体開口部に支持させる工程と、
下枠部材32に水切部材40(機能部材)を設ける工程と、
水切部材40を枠側アンカー金具10に固定する工程と、
を含むことを特徴とする枠部材の設置方法とする。
1A 設置面
2 開口部
3 サッシ
10 枠側固定部材
20 設置用固定部材
32 下枠部材
40 水切部材
50 固定部材
60 保持部材
62 アーム部材
Claims (6)
- 躯体開口部に設置される枠部材の設置構造であって、
前記枠部材に設けられて室外方向へ突出する機能部材を保持する保持部材を有し、
前記保持部材の一端は前記機能部材に係合され、
前記保持部材の他端は前記枠部材を躯体に支持するための支持部位に固定され、
前記保持部材は、室内外方向に延びる延伸部を有し、
前記延伸部は、前記支持部位に対して前記保持部材の他端を支持部位に支持させる位置が調整可能に構成され、
前記保持部材と前記支持部位に固定具を挿通するための孔が形成され、
前記枠部材の長手方向に対して斜めに配置される前記保持部材が、前記支持部位に対し前記固定具にて固定される、
枠部材の設置構造。 - 前記支持部位は、
前記枠部材に固定される枠側固定部材、或いは前記枠部材に形成される部位である、
ことを特徴とする請求項1に記載の枠部材の設置構造。 - 前記保持部材は、前記機能部材に対して着脱自在に構成される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の枠部材の設置構造。 - 前記機能部材は、前記枠部材に設けられる水切部材である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の枠部材の設置構造。 - 前記保持部材は、前記機能部材に対して着脱自在に設けられる、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の枠部材の設置構造。 - 枠部材に枠側固定部材を設ける工程と、
前記枠部材に機能部材を設ける工程と、
前記機能部材を前記枠側固定部材に固定する工程と、
の各工程を任意の順番で含み、
さらに、
前記枠部材に前記枠側固定部材と前記機能部材を設けた後に、躯体開口部に前記枠部材を建て込んで前記枠側固定部材を介して前記枠部材を前記躯体開口部に支持させる工程と、
前記枠部材を建て込んだ後に、前記機能部材を保持するための保持部材の一端を前記機能部材に係合するとともに、前記保持部材を前記枠部材の長手方向に対して斜めに配置させた状態として前記保持部材の他端を前記枠側固定部材に対し、固定位置を調整しつつ固定具にて固定する工程と、
を含むことを特徴とする枠部材の設置方法。
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