JP5117256B2 - フィルタボックスの取り付け構造および施工方法 - Google Patents

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Description

本発明はフィルタボックスの取り付け構造およびそのフィルタボックスの施工方法に関する。さらに詳しくは、クリーンルームの吹き出し口などに用いる、HEPAフィルタを収納したフィルタボックスの取り付け構造およびそのフィルタボックスの施工方法に関する。
特開平11−216323号公報 特開2006−297359号公報
図6に従来のフィルタボックス(以下、ボックス)の取り付け構造を示す。この取り付け構造100は、スラブや梁などに上端が固定された吊りボルト101と、それらの吊りボルト101の下方に吊られたボックス102と、そのボックス102に収納されたHEPAフィルタ103(以下、フィルタ)と、そのボックス102の下端の開口を覆うフェイス104とからなる。また、前記ボックス102の側面には、ダクト105の端部が接続され、ボックス102の下端からは外向きに鍔部102bが延びている。
図7に示すように、ボックス102の天面102aの四隅を貫通した吊りボルト101の下部には、ナット102cが螺合している。そのため、ナット102cを回転させて、ボックス102の高さを調整することができる。
このような取り付け構造100が施工されるクリーンルームの天井内には、天井裏からボックス102の取り付け工事やメンテナンスが出来るように、予め充分なスペースが設けられている場合が多い。そのスペースには、施工中のみならず引渡し後もメンテナンスのために使用できるキャットウォークと呼ばれる作業足場121が設けられている。また、単独の足場をスラブ下や梁などから吊設することが無くても、天井ボード122のフレームを強固なものにした上でその上に作業足場を敷込んだり、天井材そのものにサンドイッチパネルなど強固なものを用いたりして、歩行可能にしている。
前記ボックス102は室内側からフィルタ103の交換などのメンテナンスが出来る構造である。また、天井裏とボックス103との気密を維持するため、ボックス103の鍔部102bが天井ボード122と当接しており、それらの隙間にはシール部材124が盛られシールされている。そのため、ボックス102は、天井裏でダクト105との接続部および吹き出し口の2箇所のみが開放される構造となっている。
このような取り付け構造100の施工方法を図8に示す。先ず、工事の発注の形態から、フィルタボックスの取り付けを行う業者と、天井ボードを貼設施工する業者との施工管理ラインが異なるのが常である。この取り付け構造100では、ボックス102の下端に外向きの鍔部102bが設けられているので、次に、天井ボード123が敷設される前に、ボックス102をその通気口が天井レベルより低い位置になるように、吊りボルト101をボックス天面102aの四隅を貫通させたのちナット102cを吊りボルト下端近くで仮止めし(工程S1´)、その後、天井ボード123を敷設する。その際に、天井ボードを貼設施工する業者は、ボックスの通気口を通すための開口をボックスに合わせて墨出し形成してしまいがちである(基本は建築墨や内装材の目地から追った墨出しを行い、その墨に基づき開口を開けるべきである)(工程S2´)。その後、ボックス102を引き上げて、鍔部102bと天井ボード122とをシール材123によりシールする。その後、フェイス104が取り付けられる(工程S3´)。
上記施工方法では、吊りボルト101の微妙なたわみがあること、および、スラブや梁という天井裏部材に吊りボルト101の上端を固定するインサートナット等の傾いたままの固定などにより吊りボルト101の垂直がとれないことから、工程S1´での仮止め時に正確な位置へのボックス102の吊り込みが困難である。そのため、不正確な位置のボックス102を基に天井開口を墨出ししてしまうと、その結果ボックス102はその辺を一直線上に並ばず、ボックス102に取り付くフェイス104が一直線にならず、見栄えがよくない。その他の施工方法として、最初に天井ボード122を敷設し、その天井ボード123の正確な位置に開口124を形成し、その開口124に合わせてボックス102を吊り込み、その後にダクト105を天井裏から接続する、という施工方法もある。この施工法ではボックス102の整列が可能であるが、竣工間際の天井貼設工事の後に多数のボックス取り付け工事を突貫で行うこととなり、開口124との現物合わせによる開口直しなどもどうしても発生することとなり、かつほとんどの作業を天井裏で行うので、作業も工事収まり上も困難が伴う。
特許文献1のフィルタユニットの取り付け構造は、天井ボード(天井パネル)の開口(連通口)に室内側および天井裏側からそれぞれ下部枠および上部枠を設け、それらを連結し、上部枠にフィルタを保持し、下部枠に整流板などを固定するというものである。また、特許文献2のフィルタユニットは、その空気吹出口にシートを容易に取り付けることができるように、その吹出口に多孔板が片開き自在に設けられている。
近年、フィルタボックスを使用するクリーンルームの建設コストを抑えるため、天井高の低い建物にして、その中にクリーンルームを構築するため、天井裏に前述の足場のようなメンテナンススペースを全く設けることができない場合がある。この場合、メンテナンスのための作業者が天井裏には入らないため、天井の構造も、軽量鉄骨の天井枠に、室側表面を無発塵処理した石膏ボードを貼るような簡易なものとなり、天井内に作業者が乗って作業することが物理的にも不可能となっている。さらには、建設コストの低減要請などのため、工事期間も短縮されている。
また、図8の従来の施工方法のように、天井ボードの貼り付け作業前にボックスを吊り込む方法では、前述のように、吊りボルトの傾きなどでボックスが設計上の位置からずれる。そして天井ボードを貼設施工する業者は、ボックスの通気口を通すための開口をボックスの位置に合わせて墨出ししていまいがちで、位置ずれしたボックスに合わせて天井の開口を形成するので、ボックスはずれたままの状態になる。そして、フィルタボックスの取り付け業者がそのずれを解消しようとすると、自身の工事範囲ではない他業者が施工した周囲の天井ボードを壊したり、取り外したりする必要が生じ、その調整に手間取り工事工程に無理が生じる。
天井に開口を形成する作業の際に、ボックスの作業員を立ち会わせることも考えられるが、両方の作業に待ち時間が発生し、工程全体の効率が低下して、待ち時間分を入れた人件費も発生する。
また、天井開口作業後にHEPAボックスを吊り込む場合、天井裏に上半身だけ乗り出してボックスとダクトを接続する作業をするため、ボックス取り付け位置近辺の天井面に天井点検口が必要となり、コストダウンとならない。また、作業環境が悪いため作業時間が延び、このこともコストアップの要因となる。
本発明は、簡易であるにもかかわらず、ボックス取り付け作業も天井貼設業者も、互いに施工用の墨出しに影響し合わないで、ボックスを正確な位置に取り付けることができるフィルタボックス取り付け構造および施工方法を提供することを技術課題としている。
本発明のフィルタボックスの取り付け構造(請求項1)は、天井裏の部材に吊られる吊り部材と、その吊り部材により、下端が天井レベルより上方の待避位置と、天井レベル付近の設置位置との間で位置調整可能に吊られるフィルタボックスと、そのフィルタボックスの下端の内周面に取り付けられる壁部およびその壁部の下端から外向きに延び、天井パネルの下面に当接する鍔部を備えた連結部材と、前記フィルタボックスの上部に設けられた、回転運動により羽根の開度が調節される風量ダンパと、該風量ダンパに回転運動を伝達する機構とを備え、その回転運動を伝達する機構は、フィルタボックス側に設けられた風量ダンパに回転運動を伝達する上方の伝達機構と、前記連結部材側に設けられ、天井の下側から操作できる下方の伝達機構とからなっていて、さらに、前記フィルタボックスの側壁に開口部が形成されており、該開口部の外側の天井内に、前記上方の伝達機構と下方の伝達機構との接続部が配置されていることを特徴とする。
このようなフィルタボックスの取り付け構造においては、前記連結部材が、壁部の上端から内向きに延びる返し片を有するものが好ましい(請求項2)。
また、前記連結部材が、鍔状部の先端から上方に延びる垂片を有するものが好ましい(請求項3)。
本発明のフィルタボックスの施工方法は(請求項)は、回転運動により羽根の開度が調節される風量ダンパが設けられたフィルタボックスと、そのフィルタボックスの下端の内周面に取り付けられる壁部およびその壁部の下端から外向きに延び、天井パネルの下面に取り付けられる鍔部を有する連結部材と、前記フィルタボックス側に設けられた前記回転運動を伝達する上方の伝達機構および前記連結部材側に設けられた天井の下側から操作できる下方の伝達機構からなり、前記風量ダンパに回転運動を伝達する機構とを準備し、前記フィルタボックスを、天井裏の部材に固定した吊り部材を用いてフィルタボックス下
端が予定される天井レベルより上方に位置するように吊る第1工程と、天井ボードを天井下地に天井レベルを下端として貼設する第2工程と、建築墨または天井ボードを含む内装材目地から寸法を墨出しした、前記天井ボードに施す前記フィルタボックス用開口を形成する第3工程と、前記フィルタボックスの下端を略天井レベルまで下降させる第4工程と、前記連結部材によりフィルタボックスと天井とを連結する第5工程とをその順に行い、該第5工程に続き、フィルタボックスの側壁に形成された開口部から前記上方の伝達機構と下方の伝達機構との接続部を接続し、その後開口部を閉じる工程を行うことを特徴とする。
本発明のフィルタボックスの取り付け構造(請求項1)は、鍔部を有する連結部材がフィルタボックスから分離しているので、フィルタボックスを天井レベルより上側に待避させた状態で天井パネルを敷設し、正確な位置に開口を形成した後、フィルタボックスを天井レベルまで降ろして連結部材によりフィルタボックスと天井とを連結することができる。そのため、フィルタボックスに関する作業を、天井貼設業者が施工する以前に、予め墨出しされた天井レベルとフィルタ取り付け位置寸法とから導かれる位置へのフィルタボックスの天井裏への設置と、天井貼設業者が正しく開口した天井開口に向けた、その開口下からの作業のみによるフィルタボックスの天井への取り付けとに分けることができる。そしてその間の工程である天井の施工をフィルタボックスに関連する工程と分離し、他業種との作業の交錯を避けることができる。したがって作業の待ち時間が少なく、作業効率が高い。さらに、フィルタボックスを吊り部材で吊る作業も、その後の天井レベルまで降ろして連結部材を取り付けるという作業も室内側から行うことができるので、天井裏での作業の必要がない。そのため、天井裏に作業スペースを確保したり、作業足場を設けたりする必要がない。
また、前記フィルタボックスの上部に設けられた、回転運動により羽根の開度が調節される風量ダンパと、その風量ダンパに回転運動を伝達する機構とを備え、その回転運動を伝達する機構が、フィルタボックス側に設けられた風量ダンパに回転運動を伝達する上方の伝達機構と、前記連結部材側に設けられ、天井の下側から操作できる下方の伝達機構とからなるので、天井裏と屋内側とを連結する部品をフィルタボックスと連結部材という別体の部品上に設けたので、フィルタボックスと連結部材とを組み立てる際に同時に組み立てることができる。また、サブアッセンブリとして取り扱いや、在庫の管理も容易である。
さらに、前記フィルタボックスの側壁に開口部が形成されており、その開口部の外側の天井内に、前記上方の伝達機構と下方の伝達機構との接続部が配置されているので、フィルタボックスが天井内に突出している部分を利用しているので、屋内側から容易に天井内での作業を行うことができる。
このような、フィルタボックスの取り付け構造において、前記連結部材が、壁部の上端から内向きに延びる折り返し片を有する場合(請求項2)は、返し片の上面とフィルタボックスの内周面との間にコーキング材を乗せやすい。そのため、取り付け作業が容易になり、その部分の気密性も高めることができる。
さらに、前記連結部材が、鍔状部の先端から上方に延びる垂片を有する場合(請求項3)は、垂片の外側の面と天井の下面との間にコーキング材を盛り付けやすい。そのため、取り付け作業が容易になり、気密性も高めることができる。
本発明のフィルタボックスの施工方法(請求項)によれば、正確な位置に開口を形成した後、フィルタボックスを天井レベルまで降ろして連結部材によりフィルタボックスと天井とを連結することができる。そのため、工事終了後のフィルタボックスと天井材目地との並びが整然と並んで見栄えがよくなる。さらにフィルタボックスを吊り部材で吊る作業も、その後の天井レベルまで降ろして連結部材を取り付けるという作業も室内側から行うことができるので、天井裏での作業の必要がない。そのため、天井裏に作業スペースを確保したり、作業足場を設けたりする必要がない。
このようなフィルタボックスの施工方法は、前記第5工程に続き、フィルタボックスの側壁に形成された開口部から前記上方の伝達機構と下方の伝達機構との接続部を接続し、その後開口部を閉じる工程を備えている。そのためフィルタボックスが天井内に突出している部分を利用して、屋内側から容易に天井内での作業を行うことができるので、作業効率が高い。
つぎに図面を参照しながら本発明のフィルタボックスの取り付け構造(以下、取り付け構造という)の実施の形態を説明する。図1は本発明の取り付け構造の一実施形態を示す断面図、図2は図1の取り付け構造の分解斜視図、図3aは図1の要部拡大図、図3bは図3aのA矢視図、図4aは図1のフェイスを示す正面図、図4bはその側面図、図5は図1の取り付け構造を取り付ける施工方法を示す工程図である。
まず、本発明のフィルタボックスの取り付け構造が用いられるクリーンルームについて説明する。クリーンルームは半導体装置の製造工場、食品工場などで用いられる防塵が施された部屋であり、室内に清浄度の高い空気を供給するためにHEPAフィルタを内蔵したフィルタボックスが吹き出し口として使われている。たとえば、天井に設けられたHEPAフィルタにより、例えばクラス100〜100,000程度の清浄度を得ることができる。
ここから、図1および図2を参照して取り付け構造1を説明する。図1の取り付け構造1は、天井裏の梁や床スラブ下面などに上端が固定されている吊りボルト2と、その吊りボルト2の下端に取り付けられたフィルタボックス3と、そのフィルタボックス3の内部に収納されるHEPAフィルタ4と、フィルタボックス3を天井パネルPに取り付ける連結部材5と、前記通気口を覆うフェイス6と、フィルタボックス3に取り付けられてダクト11から流れる風量を調節する風量ダンパ7とからなる。
図1に示すように、吊りボルト2は、上方の一端を天井裏のスラブに埋め込んだ埋め込みナットに螺合され、下端でフィルタボックス3を吊っている。吊りボルト2の本数は、フィルタボックス3の四隅にそれぞれ配置できるように4本用いられている。ただしフィルタボックスの大きさに応じて変更できる。吊りボルトは、全ネジを施されても先端部分のみネジが施されてもよく、また、梁やスラブから直接ボックスを吊設することも、2本のCチャンネル材を背中合わせで組んだ1次吊り元を介して水平方向に調節可能にしてボックスを吊設してもよい。
フィルタボックス3は、天板3aと、その天板3aの周縁から延びる筒状の周壁3bとを備えた箱状を呈しており、その下面側は開口しており通気口3cとなっている。前記天板3aの四隅には、孔3dが形成されており、それらの孔3dに前記吊りボルト2の下端が通される。そして、フィルタボックス3の内側からナット2aを吊りボルト2に螺合させ、天板3aをそのナット2aの上面で受け止める。そして、さらにロックナット2bを螺合させることにより、ナット2aの回転をロックする。なお、フィルタボックス3にはステンレスが用いるのが好ましい。
図3に示すように、フィルタボックス3の周壁3bの内面には、HEPAフィルタ4を支持するための固定ブラケット3eが設けられている。その固定ブラケット3eは、両端を上方に折り曲げた形状に形成され、一方の立ち上げ片をフィルタボックスの内周面にスポット溶接などにより固定している。そして、その接合部をシリコーンシーラントなどのコーキング材10により埋めて確実に気密状態を保持している。
前記HEPAフィルタ4は、フィルタ本体4aと、そのフィルタ本体4aの周囲を囲む枠部材4bとからなる。枠部材4bは軸方向の荷重を受けることができる。そのため、HEPAフィルタ4の枠部材4bは、その上端をブラケット3eの底板に当て、下端から押さえ具8により上向きに押さえつけて固定することができる。押さえ具8は取り付けブラケット8aと、その取り付けブラケット8aに形成された孔を貫通しフィルタボックスの固定ブラケット3eに吊られたスタッドボルト8bと、そのスタッドボルト8bの下端に螺合したナット8cとからなる。なお、枠部材4bの上端部と固定ブラケット3eとの間には、ガスケット8dが介在され、接触部の気密性が高められている。
前記連結部材5は、フィルタボックス3の内周面に取り付けられる壁部5aと、その壁部5aの下端から外向きに延び、天井パネルPに取り付けられる鍔部5bとを備えている(図2参照)。また、前記壁部5aとフィルタボックス3の内周面とはビス9により連結固定している。ビス9の頭は壁部5aと一体になるようにコーキング材10で覆われている。さらに、壁部5aの上端からは、内向きに返し片5cが延びている。その返し片5cの上面とフィルタボックスの内周面との間にコーキング材10を乗せやすいので、取り付け作業が容易になり、気密性を高めることもできる。また、鍔状部5bの先端からは垂片5dが立ち上がっている。そのため、垂片5dの外側の面と天井パネルPの下面との間にコーキング材10を盛りつけやすいので、同じように取り付け作業が容易になり、気密性を高めることができる。
図4に示すように、フェイス6は、パンチグメタルで形成されている上板6aと、その上板6aから外向きに延びる鍔部6bとからなる従来公知のものである。
図1に戻って、前記風量ダンパ7は、ダンパ本体7aと、そのダンパ本体7aを作動させる回転伝達機構7bとからなる。ダンパ本体7aは、フィルタボックス3の周壁3bの外面に設けられ、フィルタボックスとダクトDとの間に介在されている。ダンパ本体7aとしては、例えば内部の回転羽根を回動させてその角度を変更させることにより、開口部の開度を調整するものが用いられる。
風量ダンパ7の回転伝達機構7bは、室内からダンパ本体7aの開度を調節するためのものであり、この実施形態ではトルクワイヤ7cが用いられている。トルクワイヤ7cの上端はダンパ本体7aの回転羽根の軸に連結され、下端は連結軸7eを介して連結部材5の鍔部5bまで案内されている。鍔部5bには合成樹脂で形成された円筒状のスリーブ7dが設けられ、その内部に円柱状の連結軸7eが回転自在に支持され、室内側の端部はフェイス6の鍔部6bの開口を介して室内に若干突出している。室内に突出した連結軸7eの端部には、例えば六角穴が施され、六角レンチなどで回転可能となっている。連結軸の上端7fは、トルクワイヤ7c側の下端部に挿入され、セットビス7gなどでトルク伝達可能に連結されている。連結軸7eの上端7fを平板あるいは多角形とし、トルクワイヤ7cn下端を連結軸の上端7fと嵌合する受け部とすることもできる。さらに、連結部7eとスリーブ7dとの隙間には、上下に離れた2本のOリング7hが介在されている。そのため、この可動部は気密が保持されている。フィルタボックス3の壁部5aのある一面、つまり、風量ダンパ7の回転伝達機構7bが設けられる、面のフェイス6の鍔部6bの直上部分に、丁番で吊設された扉7iで封止される窓7jがある。この窓7jをまたぐ形でトルクワイヤ押え7kが設けられ、その押さえ部7lにトルクワイヤ7cの下端が回転自在に差し込まれている。この窓7jを開けてトルクワイヤ7cとの連結軸の上端7fの連結を行うセットビス7gを適当な工具で回動させてトルクワイヤ7cと連結軸の上端7fとの両者を固定できるようになっている。
ここから、図6を用いて、上記のように構成される取り付け構造1の施工方法について説明する。上記の取り付け構造1は、フィルタボックス3と取り付け部材5とに分割しているので、図6の施工方法で天井に取り付けることができる。この施工方法では、まず、天井パネルPが未だ施工されていないときに、スラブや梁に吊りボルトの端部を取り付ける。そして、フィルタボックス3は、その下端が天井レベルより上方になるように吊り部材を調節する(工程S1)。天井レベルとフィルタボックスの下端との高さ位置の差は50〜250mmで、好ましくは60〜80mmである。この後、天井パネルが敷設される前に、フレキシブルダクト11および風量調節ダンパ7を取り付ける。
次いで、天井貼設を行う業者が、天井パネルPを敷設し、フィルタボックス3の通気口のための天井の開口を設計位置の通りに形成する。開口は予め工場で形成しておいてもよいし、現場で建築墨から、または天井の目地から追った寸法で墨出ししてもよい。
そして、天井パネルPの開口を目掛けてフィルタボックス3を降ろす。このとき、フィルタボックス3を天井パネルPの開口に合わせるように、4個のナット2aの回転量を調整しながら降ろしていく。その後、連結部材5をフィルタボックス3の通気口3aに入れて、複数の前記ビス9で固定する。なお、上記の施工の途中で、隙間をシリコーンシーラントなどのコーキング材10でシールする。その後、フィルタ4を取り付ける前に、予めトルクワイヤ押さえ7kの押さえ部7lに差し込んだトルクワイヤ7cと、連結部材5に予め設置されている連結軸の上端7fとを、フィルタボックス3の壁部5aの扉7iを開けて窓7jからセットビス7gを工具で回転させて連結固着する。その終了後扉7iを閉じてその周囲の返り部全周を、コーキング材10で封止する。
この施工方法では、一旦フィルタボックスを設置した後、室内側からフィルタボックスの高さを調整することができる。その後、室内側から連結部材でフィルタボックスと天井とを気密にすることができる。そのため、天井裏における作業を少なくすることができる。また、ほぼ室内側からの作業で取り付けることもできるので、天井裏に作業員が入るためのスペースや、足場を必要としない。
図1は本発明の取り付け構造の一実施形態を示す断面図である。 図2は図1の取り付け構造の分解斜視図である。 図3aは図1の要部拡大図、図3bは図3aのA矢視図である。 図4aは図1のフェイスを示す正面図、図4bはその側面図である。 図5は図1の取り付け構造を取り付ける施工方法を示す工程図である。 図6は従来の取り付け構造の一例を示す斜視図である。 図7は図6の取り付け構造の取り付けた状態を示す断面図である。 図8は図6の取り付け構造の施工方法を示す工程図である。
符号の説明
1 取り付け構造
2 吊りボルト
2a ナット
2b ロックナット
3 フィルタボックス
3a 天面
3b 周壁
3c 通気口
3d 孔
3e 固定ブラケット
4 HEPAフィルタ
4a フィルタ本体
4b 枠部材
5 連結部材
5a 壁部
5b 鍔部
5c 返し片
5d 垂片
6 フェイス
6a 上板
6b 鍔部
7 風量ダンパ
7a ダンパ本体
7b 回転伝達機構
7c トルクワイヤ
7d スリーブ
7e 連結軸
7f 上端
7g ビス
7h Oリング
7i 扉
7j 窓
7k トルクワイヤ押さえ
7l 押さえ部
8 押さえ具
8a 取り付けブラケット
8b スタッドボルト
8c ナット
9 ビス
10 コーキング材
11 ダクト

Claims (4)

  1. 天井裏の部材に吊られる吊り部材と、
    その吊り部材により、下端が天井レベルより上方の待避位置と、天井レベル付近の設置位置との間で位置調整可能に吊られるフィルタボックスと、
    そのフィルタボックスの下端の内周面に取り付けられる壁部およびその壁部の下端から外向きに延び、天井パネルの下面に当接する鍔部を備えた連結部材と、
    前記フィルタボックスの上部に設けられた、回転運動により羽根の開度が調節される風量ダンパと、
    該風量ダンパに回転運動を伝達する機構とを備え、
    その回転運動を伝達する機構は、フィルタボックス側に設けられた風量ダンパに回転運動を伝達する上方の伝達機構と、前記連結部材側に設けられ、天井の下側から操作できる下方の伝達機構とからなっていて、
    さらに、前記フィルタボックスの側壁に開口部が形成されており、
    該開口部の外側の天井内に、前記上方の伝達機構と下方の伝達機構との接続部が配置されている、
    フィルタボックスの取り付け構造。
  2. 前記連結部材が、壁部の上端から内向きに延びる返し片を有する請求項1記載のフィルタボックスの取り付け構造。
  3. 前記連結部材が、鍔状部の先端から上方に延びる垂片を有する請求項1または2記載のフィルタボックスの取り付け構造。
  4. 回転運動により羽根の開度が調節される風量ダンパが設けられたフィルタボックスと、
    そのフィルタボックスの下端の内周面に取り付けられる壁部およびその壁部の下端から外向きに延び、天井パネルの下面に取り付けられる鍔部を有する連結部材と、
    前記フィルタボックス側に設けられた前記回転運動を伝達する上方の伝達機構および前記連結部材側に設けられた天井の下側から操作できる下方の伝達機構からなり、前記風量ダンパに回転運動を伝達する機構とを準備し、
    前記フィルタボックスを、天井裏の部材に固定した吊り部材を用いてフィルタボックス下端が予定される天井レベルより上方に位置するように吊る第1工程と、
    天井ボードを天井下地に天井レベルを下端として貼設する第2工程と、
    建築墨または天井ボードを含む内装材目地から寸法を墨出しした、前記天井ボードに施す前記フィルタボックス用開口を形成する第3工程と、
    前記フィルタボックスの下端を略天井レベルまで下降させる第4工程と、
    前記連結部材によりフィルタボックスと天井とを連結する第5工程とをその順に行い、
    該第5工程に続き、フィルタボックスの側壁に形成された開口部から前記上方の伝達機構と下方の伝達機構との接続部を接続し、その後開口部を閉じる工程を行うフィルタボックスの施工方法。
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