JP6140401B2 - 枠部材の設置構造、及び、枠部材の設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、開口部装置を開口部に設置するための技術に関する。
従来、ビルなどの建物の躯体の開口部に、ガラスサッシなどの窓や、ドアといった各種開口部装置を設ける形態について開示する文献が知られている(特許文献1参照。)。
この特許文献1では、コンクリート製の躯体に予め埋設された鉄筋に対し、サッシ枠側の固定具を溶接固定することで、サッシ枠を躯体の開口部に設置する構造について開示がされている。また、水切部材(水切皿板)についても、固定具を介して鉄筋に対し溶接固定される形態が開示されている。
また、特許文献2では、サッシ枠側のアンカーを躯体に形設した有底の穴に挿入するとともに、穴に接着剤を充填することで接着剤によってアンカーを躯体に固定する構造について開示している。
特開平11−223073号公報 特開2007−231542号公報
しかしながら、サッシ枠のアンカー金具と躯体開口部の鉄筋とを溶接によって固定する場合、溶接作業が多く、溶接する箇所が多くなることから、施工作業性が悪い結果、施工時間が長くなり、施工コストの増大を招く。
以上のように、建物の躯体に対するサッシの設置においては、溶接箇所が多いほど問題が顕著になることから、溶接作業をできるだけ少なくするサッシの設置形態が望まれていた。
他方、特許文献2に開示されるように、サッシ枠を躯体に固定するためのアンカーを接着剤のみにより固定する方法では、冬季の施工作業においては、接着剤が固まるまでの時間が長く、施工の効率が低くなるという問題がある。
そこで、本発明は、建物の躯体開口部に設置されるサッシなどの枠部材の設置構造に関し、従来の施工方法に関する課題を解決可能な設置構造を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
躯体開口部に設置される枠部材の設置構造であって、
躯体開口部に設けた躯体側固定部材と、
枠部材に設けた枠側固定部材と、
前記躯体側固定部材と前記枠側固定部材の見付方向の間隔を調整可能に連結する連結部材と、
を備え、
前記躯体側固定部材が見込方向に対して傾斜する傾斜面を有するとともに、
前記枠側固定部材が見込方向に対して傾斜する傾斜面を有し、
前記躯体側固定部材と前記枠側固定部材の傾斜面の少なくとも一方には、
前記連結部材を挿通するための前記見付方向に延びる長孔が見込方向に複数列形成され、
前記枠側固定部材と前記躯体側固定部材との間には、板状の介装部材が介装され、
前記枠側固定部材と前記介装部材が固定され、
前記躯体側固定部材と前記介装部材が固定され、
前記枠側固定部材と前記介装部材の固定位置よりも前記見付方向の躯体側に、前記躯体側固定部材と前記介装部材の固定位置を有する、枠部材の設置構造とする。
また、請求項に記載のごとく、
前記介装部材は、
前記躯体側固定部材と前記枠側固定部材との見付方向の相対位置を変更可能に構成される、構成とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、
開口部への枠部材の設置に関し、溶接箇所を少なくする、或いは、なくすことができ、施工作業性が向上し、施工コストの削減を図ることができる。
また、枠部材と躯体の設置面の距離が広い場合においても、介装部材をいわゆるアダプターとして機能させることにより、適宜対応することが可能となる。
また、請求項に記載の発明においては、
躯体側固定部材と枠側固定部材との見付方向の位置関係にばらつきが生じる場合においても、適宜、介装部材を利用して位置調整ができる。
開口部装置としてのサッシの躯体開口部への設置について示す図。 枠側固定部材と躯体側固定部材の構成について示す斜視図。 (A)は保持部材の取り付けについて示す斜視図。(B)は下枠部材が躯体に対して支持される様子を示した斜視図。 枠側固定部材などの構造について示す斜視図。 (a)は水切部材と保持部材の構造について示す側面図。(b)は保持部材の斜視図。(c)は他側用の保持部材の斜視図。 保持部材の取り付けについて説明する図。 (a)は出幅の大きい水切部材を支持する場合の状態について示す図。(b)は出幅の小さい水切部材を支持する場合の状態について示す図。 保持部材、枠側固定部材の配置例について示す平面図。 躯体側固定部材と躯体側固定部材の配置について示す斜視図。 枠側固定部材と躯体側固定部材を固定した状態について示す水平断面図。 枠側固定部材の固定について説明する図。 枠側固定部材と躯体側固定部材の固定について説明する図。 (a)は第一面部と第二面部を傾斜させることによる効果について説明する図。(b)は仮に第一面部と第二面部を水平とした場合の弊害について説明する図。 第一面部と第二面部の固定について工具を斜め方向に操作する例について示す図。 介装部材を用いる場合の実施例について示す図。 上枠部材の固定について説明する図。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すごとく、開口部装置の例としてサッシ3の枠体を用いて説明する。サッシ3の枠体は、上枠部材31、下枠部材32、縦枠部材33・33の各枠部材から四方枠組みされた方形とされており、各枠部材が各種の部材を介して躯体1の開口部2に固定される構成となっている。
下枠部材32は、下枠部材32の下方にある躯体1の設置面1Aに対し、下枠部材32を支持固定させるために適した設置構造4・4により固定される。なお、この設置構造4・4は、上枠部材31と躯体1の間の部位や、縦枠部材33・33と躯体1の間の部位に適用することも可能である。
上枠部材31、縦枠部材33・33は、それぞれ、躯体1との間において、設置構造5・5により固定される。なお、この設置構造5・5は、下枠部材32と躯体1の間の部位に適用することも可能である。
次に、下枠部材32の固定の形態について説明する。
図2は、下枠部材32の長手方向と直交する縦断面について示す図であり、下枠部材32は、枠側アンカー金具(枠側固定部材)10、支持部材(連結部材)20、躯体側アンカー金具(躯体側固定部材)50を介して躯体1に対して支持される。なお、下枠部材32と躯体(設置面1A)の間には、下枠部材32の固定完了後において、必要に応じてモルタルなどが充填される。
図3(A)(B)は、下枠部材32が躯体1に対して枠側アンカー金具10、支持部材20、躯体側アンカー金具50を介して支持される様子を示した斜視図である。
また、図2及び図3に示すごとく、下枠部材32の下部に枠側アンカー金具10が固定される。この枠側アンカー金具10は、例えば、板金加工された金具にて構成されものであり、下枠部材32の形状に応じて適宜仕様を変更することによって、下枠部材32の形状に対応させることが可能である。
本実施例では、図2及び図4に示すごとく、枠側アンカー金具10は、見込み方向に壁面を構成する見込壁面部11と、見込壁面部11の上部に配置される二つの水平部12a,12bと、見込壁面部11の下部に配置される水平部12cとを有する金具にて構成されている。
また、二つの水平部12a,12bには、上部係止部12d,12eがそれぞれ形成され、それぞれ、下枠部材32に形成される突条部32a・32bに嵌合することで、下枠部材32に対する枠側アンカー金具10の位置決めがなされるようになっている。
また、突条部32a・32bに対する上部係止部12d,12eの嵌合は、枠側アンカー金具10の角度を変更することによって行うことができ、下枠部材32の長手方向の任意の位置において、適宜、枠側アンカー金具10を固定することが可能となっている。
また、図2に示すごとく、サッシ3の機能部材の一つである水切部材40を下側から保持するための保持部材60が、枠側アンカー金具10の見込壁面部11に対し固定具63を介して連結固定される構成となっている。枠側アンカー金具10の見込壁面部11には、固定具63を挿入するための固定穴部11a,11a(図4)が二箇所に形成されている。このようにして、枠側アンカー金具10が保持部材60を連結固定するための部材として機能するため、専用の別部材の設置が不要となるとともに、保持部材60を固定するための溶接作業を不要とすることができる。
また、図2及び図4に示すごとく、見込壁面部11の下部に配置される水平部12cに対し、支持部材20が下方から連結されている。本実施形態では、支持部材20は、ボルトにて構成されており、水平部12cに形成されるネジ穴12fに対し、支持部材20のボルト軸部22が螺挿されることで、枠側アンカー金具10と支持部材20が連結される。支持部材20は、ボルト軸部22に代えて、ピンや板材に上下方向に複数の突起が形成されているものでもよく、枠側アンカー金具10については、ネジ穴12fに代えて、前記突起に係合する被係合部が構成されるものであってもよい。もちろん、ボルト軸部22とネジ穴12fの雄雌の関係が本実施形態と逆の構成であってもよい。
また、支持部材20は、下端部のボルト頭部24が躯体1の設置面1Aに対して設置されるようになっており、これにより、枠側アンカー金具10が支持部材20を介して設置面1Aに対して支持されるようになっている。
また、支持部材20は、ボルト軸部22を枠側アンカー金具10に対して螺挿する構成としているため、ボルト軸部22を回転させることによって、枠側アンカー金具10に対する支持部材20のボルト頭部24の位置が調整可能となっている。これにより、設置面1Aと枠部材との間隔、設置面1Aの高さなどに応じた枠側アンカー金具10に対する支持部材20の上下方向の調整が可能となる。
なお、この調整は、躯体の開口部に開口部装置、例えば、下枠部材32、を設置する前に予め行うことや、躯体の開口部に開口部装置、例えば、下枠部材32、を設置した後に下枠部材32などの水平レベルを計りながら適宜行うということが可能である。また、躯体の開口部に開口部装置、例えば、下枠部材32、を設置する前に、枠側アンカー金具10や支持部材20を下枠部材32に取付けておくことで、躯体の開口部に開口部装置を配置した後の作業性を良好なものとすることができる。
また、枠側アンカー金具10や支持部材20の取付は、施工現場に搬入される前に、メーカーの工場などにて行われるものでもよい。これによれば、施工現場での取付手間を省くことができ、施工時間を短縮できることになる。
また、支持部材20には、躯体側アンカー金具50が取付けられている。本実施形態では、躯体側アンカー金具50は連結穴部52を有する板部材にて構成されており、連結穴部52に支持部材20のボルト軸部22が挿通されることによって、支持部材20と躯体側アンカー金具50が連結されるようになっている。また、この連結の形態によって、躯体側アンカー金具50が支持部材20の軸心を中心として角度変更可能に構成される。
また、躯体側アンカー金具50には、ビスなどの固定具72を挿入するための複数の固定用穴部54が形成されており、固定用穴部54に固定具72を挿通しつつ、固定具72を躯体1の設置面1Aに差し込むことによって、躯体側アンカー金具50が固定具72を介して設置面1Aに固定される。この場合、支持部材20に対する躯体側アンカー金具50の角度を、設置面1Aの状況や下枠部材32との位置関係に応じて、適宜変更することで、固定具72の締結作業を容易に行うことができる。
また、躯体側アンカー金具50は、支持部材20のボルト頭部24に上側から接触することで、躯体側アンカー金具50が固定具72を介して設置面1Aに固定された状態では、ボルト頭部24が躯体側アンカー金具50によって上側から押さえ付けられる。これにより、支持部材20が躯体側アンカー金具50を介して支持部材20の設置面1Aに対して固定される。
また、躯体側アンカー金具50の固定用穴部54において、支持部材20のボルト軸部22との間に若干の隙間を形成することにより、側面視における支持部材20に対する躯体側アンカー金具50の角度変更が可能に構成される。これにより、躯体側アンカー金具50の支持部材20に対する傾きを変更することが可能となり、施工箇所において異なることが想定される設置面1Aの傾斜角度θ1に対し、適宜適応することが可能となっている。
また、以上に説明した図2に示される形態は、RC造(Reinforced Concrete)についての適用が想定されるものであり、コンクリートに対して躯体側アンカー金具50が直接留め付けられる構成であるが、このほか、ALC造(Autoclaved Lightweight Concrete)の躯体において、躯体に設置される金属部材に対して躯体側アンカー金具50が留め付けられる構成なども考えられる。
次に、水切部材40を保持する保持部材60について説明する。
図2に示すごとく、サッシ3の下枠部材32には、その室外側の部位において下方に垂れ下がる取付片部35が設けられている。この取付片部35に対し、水切部材40の室内側の部位に形成される取付片部45が図示せぬ固定具によって固定される。水切部材40は、下枠部材32の取付片部35に取り付けられる。
水切部材40の室外側の部位は、保持部材60によって保持される。図5(a)(b)に示すごとく、水切部材40の裏面41には、一対の略L字状断面の突条部42a・42bが見込方向Xにおいて対向するように設けられる。水切部材40の裏面41と突条部42a・42bの間には、それぞれ、見込方向Xにおいて対向する一対の差込溝43a・43bが形成されている。そして、この突条部42a・42bと差込溝43a・43bによって、保持部材60の固定部61を固定するための固定部44が構成されることとなっている。
また、図5(a)(b)及び図6に示すごとく、保持部材60は、水切部材40の裏側に形成された固定部44に係合される固定部61と、水切部材40に固定部61を取付けた状態において、固定部61から見込方向Xに延設されるアーム部62を有して構成される。
また、固定部61は、図6に示すごとく、平面視矩形状の板面部を有して構成されており、まず、アーム部62を見込方向Xに伸びる角度状態において、室外側に形成される差込端部61aを水切部材40の差込溝43aに差し込み、次いで、固定部61を平面視において回動させつつ、室内側に形成される差込端部61bを水切部材40の差込溝43bに差し込むことにより、水切部材40に対して固定部61を嵌合させて取付けることができる。また、固定部61を回動させて角度変更することによって、この嵌合を解除して水切部材40から取り外すことができる。
また、以上のように、水切部材40の固定部44に対する固定部61の取付け、取外しを可能とすることで、水切部材40の長手方向Nの任意の位置において保持部材60(固定部61)を固定することが可能となり、特に固定位置を厳密に規定する必要がなく、施工管理が容易な構成とすることができる。
また、図3(A)に示すように、下枠部材32を支持部材20にて支持した状態とした後に、室内側から保持部材60を水切部材40に取り付け、その後、保持部材60を回動させることで図3(B)のようにして、枠側アンカー金具10に対して固定することができる。
このように、保持部材60は、水切部材40に対して後付で設置することができ、水切部材40に事前に取り付けておく必要がなく、施工性、取り扱い性に優れた枠構造が実現できる。
また、水切部材40のアーム部62は、本実施例では、長尺の板片部材により構成されている。アーム部62の室内側の部位62bには、アーム部62の長手方向に長い長孔62cが設けられており、この長孔62cを通じて固定具63を枠側アンカー金具10の見込壁面部11に留め付けることにより、アーム部62が枠側アンカー金具10に対して固定される。
また、図7(a)(b)に示すごとく、アーム部62において、長孔62cを設ける構成とすることにより、例えば、出幅L1の大きい水切部材40Aが使用される場合と、出幅L2の小さい水切部材40Bが使用される場合において、それぞれの固定部44A・44B(固定部61を固定する部位)の位置が異なることがあっても、共通のアーム部62の仕様にて対応することが可能となる。なお、長孔の形態とする他、アーム部62の長手方向に複数の丸孔を配列する形態も考えられる。
また、図6に示すごとく、保持部材60は、その固定部61が水切部材40に固定された状態において、アーム部62が平面視において、見込方向Xに対して角度θ2を形成するように斜めに配置されるように構成されている。
これにより、保持部材60を枠側アンカー金具10に固定するための固定具63を締結するために用いる工具Kを、見込方向X(又は、下枠部材32、及び、水切部材40の長手方向N)に対して斜め方向から挿入して、室内側から固定具63の締結作業をすることが可能となり、締結作業の際に下枠部材32が邪魔になることを回避できる。
さらに、図5(a)(b)に示すごとく、右側用、左側用として二種類の保持部材60,60Aを構成することが好ましい。両者は、平面視において、固定部61に対するアーム部62の角度が互いに逆方向に配置されるように構成されるものである。
そして、図8に示すごとく、保持部材60については、平面視において開口部の見込方向Xと直交する下枠部材32の長手方向Nにおける一端側において、保持部材60Aについては、長手方向Nにおける他端側において、それぞれ用いられる。
このようにして、開口部2の縦面2mに近い位置に枠側アンカー金具10,10Aを配置するとともに、互いに逆となる方向から工具Kを挿入して枠側アンカー金具10,10Aに対して保持部材60,60Aを固定することが可能であり、下枠部材32の長手方向の端部において、支持部材20によって支えることが可能となる。
また、開口部2の縦面2mの存在によって工具Kが操作できない状況においては、適宜、保持部材60,60Aを使い分けることによって、縦面2mが邪魔になることなく、操作を行うことが可能となる。
なお、詳細は省略するが、図4に示す枠側アンカー金具10についても、右側用、左側用(図8の枠側アンカー金具10A)を設けることとする。
また、図8に示す枠側アンカー金具10Bのように、保持部材60を固定しないで、単独で枠側アンカー金具10Bを用いることとしてもよい。これは、水切部材40が設けられない場合や、例えば、連窓の下枠部材32の場合で、水切部材40が長手方向に長く、長手方向Nの複数箇所で支持する必要がある場合に好適な実施形態となる。つまり、水切部材40を下枠部材32に取り付けた状態で、躯体開口部に建て込み、その後に保持部材60を水切部材40に取り付けて施工することができる。
また、このような枠側アンカー金具10Bの用い方は、本実施形態のように、下枠部材32の支持について溶接作業を不要とする実施形態のほか、下枠部材32の支持について溶接作業や接着剤を用いる実施形態においても適用することができる。つまり、下枠部材32の長さが長く、下枠部材32を長手方向Nの中間部で指示しないと、下側に撓んでしまうような状況が発生する場合には、適宜、枠側アンカー金具10Bを配置して支持部材20にて支持する構成とすることにより、下枠部材32の撓みを解消することが可能となるのである。
また、本実施形態では、開口部装置の枠部材に設けられて室外方向へ突出する機能部材として水切部材40を用いて説明したが、機能部材としては、下枠部材32に水切部材40のほか、縦枠部材33に固定されて縦方向の額縁を構成する窓額縁や、上枠部材31に固定される庇部材なども考えられる。
上述した保持部材60を利用することにより、このような窓額縁や、庇部材といった各種の機能部材を保持することが可能となる。
次に、縦枠部材33の固定の形態について説明する。
図9及び図10に示すごとく、躯体1側に固定される躯体側固定部材110と、サッシ3の縦枠部材33(枠体)側に固定される枠側固定部材140が取付けられることで、サッシ3の縦枠部材33が躯体1に対して固定されることとなっている。
また、図9乃至図13に躯体側固定部材110の構造を示す。
躯体側固定部材110は、躯体1側に固定するための固定部111と、固定部111から立ち上げられる傾斜面部112と、を有し、例えば、板金加工された金具にて構成することができる。また、固定部111がコンクリートビスなどの固定具151によって躯体1に対して留め付けられることで、躯体1の開口部の所定の箇所に躯体側固定部材110が設置される。この躯体側固定部材110の躯体1への設置は、躯体1の施工完了後に行うことができるため、躯体側固定部材110の設置において、溶接作業は不要である。また、躯体に予め鉄筋などを埋設することが不要となり、躯体の施工業者の負担軽減や、鉄筋の埋設位置のばらつきの問題の解消を図ることができる。
また、図9乃至図13に枠側固定部材140の構造を示す。
枠側固定部材140は、サッシ3の縦枠部材33に固定するための固定部141と、固定部141と直交する面を形成する傾斜面部142と、を有し、例えば、板金加工された金具にて構成することができる。なお、枠側固定部材140は、傾斜面部142の角度の設計により、左側の縦枠部材用、右側の縦枠部材用として構成することができる。また、このほか、互いに直交し、かつ、固定部141の横幅方向Xにおいて左右対称に配置される二つの傾斜面部142を構成し、左右の縦枠部材に共通して使用可能な枠側固定部材を構成することとしてもよい。
また、図9乃至図13に示すごとく、枠側固定部材140の固定部141において、その横幅方向Xの両端部には、縦枠部材33の長手方向に形成される二列の片部133a・133bの裏側にそれぞれ差し込まれ得る複数の差込部141c・141dと、片部133a・133bの表側に配置され得る被せ部141a・141bが設けられている。また、側面から見た場合(図9参照)に、差込部141c・141dと、被せ部141a・141bの位置が、板厚方向においてずれており、これにより、片部133a・133bの裏側に差込部141c・141d、表側に被せ部141a・141bが配置され得るようになっている。
また、図11に示すごとく、差込部141cと被せ部141a、差込部141dと被せ部141bの間には、それぞれ、切欠部144a・144bが形成されている。これにより、図11に示すごとく、縦枠部材33の長手方向Yに対して、枠側固定部材140の横幅方向Xを傾けつつ、切欠部144a・144bに縦枠部材33の片部133a・133bを挿入した上で、枠側固定部材140を角度変更させることによって、差込部141c・141dと被せ部141a・141bの間に片部133a・133bが挟装された状態となり、これにより、枠側固定部材140が縦枠部材33に対して固定された状態となる。また、この固定の形態によれば、縦枠部材33の長手方向Yの任意の位置において、枠側固定部材140を縦枠部材33に対して固定することができる。
また、図11に示すごとく、枠側固定部材140の固定部141には、折り曲げ加工よりなる突出部141x(突出片)を設けることが好ましい。これにより、枠側固定部材140の角度変更や移動をする際には、図示せぬ工具などによってこの突出部141xを掴むことによって、容易に角度変更や移動の操作を行うことが可能となる。
また、図10及び図11に示すごとく、枠側固定部材140が縦枠部材33に固定された状態においては、躯体側固定部材110の傾斜面部112と、枠側固定部材140の傾斜面部142が当接される状態を形成できるようになっている。この当接は、本実施例においては、枠側固定部材140の位置や角度を適宜調整することで確保できるようになっている。
また、図9及び図10に示すごとく、枠側固定部材140の傾斜面部142には、複数列の長孔142aが形成されることで、開口部の見込方向Mと直交する方向Z(図10参照)において、躯体側固定部材110と枠側固定部材140の相対位置が一定とならない状況においても、この長孔142aにおける適切な位置から固定具152を締結することによって、傾斜面部112と傾斜面部142を互いに固定することができる。
以上の構成において、縦枠部材33の躯体1への設置の手順について説明すると、まず、図12に示すごとく、躯体の開口部の施工が完了した状態において、躯体側固定部材110を躯体1に対して固定具151にて留め付ける。なお、この躯体側固定部材110は、図1に示すごとく、サッシ3や開口部2の大きさに応じて、適宜複数箇所に設けられる。
次に、サッシを躯体の開口部内に納めた状態とし、図11に示すごとく、躯体側固定部材110が存在する位置の近傍において、枠側固定部材140を縦枠部材33に対して仮止めする。なお、この仮止めは、事前に行なわれてもよい。そして、枠側固定部材140を角度変更や、移動をさせることによって、躯体側固定部材110の傾斜面部112に対し、枠側固定部材140の傾斜面部142を当接させる。そして、図9及び図10に示すごとく、固定具152によって、傾斜面部112と傾斜面部142を互いに固定する。なお、このように固定具を用いた固定の形態ほか、接着剤などの別の固定手段による固定の形態も考えられる。
そして、以上の形態においては、図11に示すごとく、枠側固定部材140は縦枠部材33の長手方向Yの任意の位置において、枠側固定部材140を縦枠部材33に対して固定することができるため、前記傾斜面部112と傾斜面部142の相対位置を調整可能な構成が実現できる。ここでの相対位置は、主に、縦枠部材33の長手方向Yに対応する方向である。即ち、相対位置の調整は、第二固定部材としての枠側固定部材140の縦枠部材33の長手方向Yに対する位置を調整するものである。また、本実施例では、傾斜面部142が傾斜していることによって、枠側固定部材140の長手方向Yの位置を調整することによって、縦枠部材33の見込方向Mに対する位置も調整されることになる。
このため、躯体側固定部材110の取付けにおいて、縦枠部材33の長手方向Y、及び、見込方向Mの位置に施工のばらつきが生じる場合においても、適宜、枠側固定部材140の位置を調整(傾斜面部112と傾斜面部142の相対位置の調整)することによって対応することができ、施工時間の短縮を図ることが可能となる。
具体的には、図12に示すごとく、見込方向Mにおける規定位置Cに対し、状態C1のように躯体側固定部材110が配置されることが施工設計されていたとする。しかしながら、現場作業となるため、実際には状態C2・C3のように、規定位置Cからずれた位置に躯体側固定部材110が固定されることも想定される。図の状態C2においては、躯体側固定部材110が規定位置Cから図において右側にずれた位置に固定され、状態C3においては、躯体側固定部材110が規定位置Cから図において左側にずれた位置に固定されてしまっているものである。
そして、このような状態C2・C3が生じた場合においても、枠側固定部材140の長手方向Yの位置を調整することによって、傾斜面部112と傾斜面部142の接触を確保することができるのである。長手方向Yの位置調整による傾斜面部112と傾斜面部142の接触は、傾斜面部112と傾斜面部142を長手方向Yに対して傾斜させていることによって得られるものである。なお、図から明らかなように、縦枠部材33(規定位置C)に対する枠側固定部材140の見込方向Mの位置は、いずれの状態においても同一である。
また、図12の状態C2・C3を比較して判るように、傾斜面部112と傾斜面部142の接触する範囲に変化が生じることになる。この点、傾斜面部142に複数列の長孔142aが設けられることによって、状態C3のように、図において傾斜面部112の下部と傾斜面部142の上部が接触するような状態においても、接触が確保される位置にある長孔142aを使用することによって、傾斜面部112と傾斜面部142の固定を行うことができるのである。
また、図11に示すごとく、縦枠部材33に枠側固定部材140を固定した状態が維持される限りにおいては、枠側固定部材140の角度を調整することができる。このことからも、前記傾斜面部112と傾斜面部142の相対位置を調整可能な構成が実現できる。ここでの相対位置は、主に、傾斜面部142の角度である。このように、第二固定部材としての枠側固定部材140は、傾斜面部142の角度を調整することで、傾斜面部112との相対位置が調整可能な構成となっている。即ち、相対位置の調整は、傾斜面部142の角度(固定部141を縦枠部材33に取付けた状態で固定部141を縦枠部材33に対して回転させた際に変更される傾斜面部142の角度)を変更して調整するものである。
このため、躯体側固定部材110の取付けにおいて、傾斜面部112の設置角度に施工のばらつきが生じる場合においても、適宜枠側固定部材140の位置を調整(傾斜面部112と傾斜面部142の相対位置の調整)することによって対応することができ、施工時間の短縮を図ることが可能となる。
また、図10に示すごとく、第二固定部材としての枠側固定部材140は、躯体の開口部2にサッシ枠を納めた後に、縦枠部材33に対して固定され得ることとなっている。
これにより、躯体側に取付けられた躯体側固定部材110の位置を確認しつつ、枠側固定部材140の固定位置を決めることができるため、枠側固定部材140が躯体側固定部材110から大きくずれた位置に固定された場合の作業やり直しなどの不具合を回避することができ、施工負担の解消、施工時間の短縮を図ることができる。
また、図9乃至図11に示すごとく、傾斜面部112と傾斜面部142は、接触する構造としているものである。
これにより、傾斜面部112と傾斜面部142を接触させるだけで、躯体側固定部材110と枠側固定部材140の位置決めを行うことが可能となり、また、別部材を用いることがなく、部品点数の少ない構成を実現することができる。
また、図11に示すごとく、躯体側固定部材110の傾斜面部112、及び、枠側固定部材140の傾斜面部142は、枠側固定部材140が固定される縦枠部材33の長手方向Yに対して傾斜する、構成とするものである。
これにより、図12(a)に示すごとく、傾斜面部112に傾斜面部142を突き合わせることによって、縦枠部材33の長手方向Yにおける枠側固定部材140の位置が決められるとともに、同時に、縦枠部材33(開口部)の見込方向Mにおける枠側固定部材140の位置を決めることが可能となる。このようにして位置決め作業が容易となり、作業時間の短縮を図ることが可能となる。
また、図13(a)に示すごとく、傾斜面部112と傾斜面部142が固定された状態においては、仮に、傾斜面部142を回転させるような荷重が生じた場合でも、水平ではない傾斜面部142が傾斜面部112に突き当たるため、傾斜面部142の回転(時計周り方向R、及び、反時計回り方向Lの両方)を、傾斜面部112によって規制することができ、枠側固定部材140の回転によるズレを防止することができる。仮に、図13(b)に示すごとく、傾斜面部112Sと傾斜面部142Sが水平である場合には、例えば、傾斜面部142Sが時計回り方向Rに回転してしまう(ズレる)ということが懸念される(傾斜面部142Sの図の右側端部142Syが傾斜面部112Sから離れることが可能なため)。また、傾斜面部112Sと傾斜面部142Sを水平とする場合には、固定具152Sを縦枠部材33の長手方向Yから挿入する必要があるため、工具を用いた作業が極めて困難になることが考えられる。
また、図13(a)に示すごとく、縦枠部材33の長手方向Yに対し、第一面部と第二面部を傾斜させることで、開口部の見込方向Mの荷重Fに対する傾斜面部112、傾斜面部142の断面二次モーメントを大きく確保することができ、躯体側固定部材110、枠側固定部材140において、より高い剛性を確保することができる。また、この剛性の確保によって、耐用年数の長期化を図ることが可能となる。
さらに、図14に示すごとく、傾斜面部112、傾斜面部142が傾斜する構成とすることによって、両者を固定する際に、ドライバーなどの工具Kを斜め方向(縦枠部材33の長手方向Yに対して傾斜する方向)から操作することが可能となり、優れた作業性を実現できることになる。図14の例では、上位置Uについては、工具Kを斜め下から操作することができ、下位置Vについては、工具Kを斜め上から操作することができ、優れた作業性を実現できることとなる。これに対し、工具Kを水平に操作する場合には、脚立が必要になったり、低くしゃがむ必要が生じることが想定される。
また、図15に示すごとく、施工現場において、縦枠部材33と躯体1の設置面1A(縦面)の距離Wが離れている場合には、躯体1側に固定される躯体側固定部材110と、サッシ3の縦枠部材33(枠体)側に固定される枠側固定部材140の間に、ブラケット(介装部材)130を介挿することとしてもよい。
本実施形態では、板状部材からなるブラケット130を枠側固定部材140の傾斜面部142に対し固定具161にて固定した状態とするとともに、このブラケット130を躯体側固定部材110の傾斜面部112に当接させ、次いで、ブラケット130と躯体側固定部材110を固定具162にて固定することで、ブラケット130を介して枠側固定部材140と躯体側固定部材110が連結固定される構成としている。
ブラケット130の具体的構成については特に限定されるものではないが、本実施形態では、正方形状の板材における各角部の近傍となる合計4箇所の位置において、貫通穴132を設ける構成とし、この貫通穴132を固定具161,162との締結用の穴として利用する形態としている。
また、枠側固定部材140の傾斜面部142には、長孔142aが設けられているため、この長孔142aを利用してブラケット130の見付方向Zの固定位置を調整することが可能となり、距離Wに応じて適宜対応することが可能な形態としている。
以上の構成により、縦枠部材33と躯体1の設置面1A(縦面)の距離Wが広い場合においても、ブラケット130をいわゆるアダプターとして機能させることにより、適宜対応することが可能となる。
さらに、以上に説明した縦枠部材33の躯体1に対する固定の形態は、図16に示すごとく、サッシの上枠部材31の固定についても適用できる。
このような水平方向に伸びる上枠部材31についても同様に、枠側固定部材140を取付けるとともに、枠側固定部材140を適宜回動させることで、躯体側固定部材110に対して当接させることで、枠側固定部材140と躯体側固定部材110の固定を行うことができ、上枠部材31の躯体1に対する固定を容易に行うことができる。
以上のようにして、本発明を実施することができる。
即ち、図1及び図2に示す下枠部材32の部位の例では、
開口部2(躯体開口部)に設置される下枠部材32(枠部材)の設置構造であって、
開口部2に設けた躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)と、
下枠部材32に設けた枠側アンカー金具10(枠側固定部材)と、
躯体側アンカー金具50と枠側アンカー金具10との間隔を調整可能に連結する支持部材20(連結部材)と、
を備える枠部材の設置構造とするものである。
同様に、図9に示す縦枠部材33の例では、
開口部(躯体開口部)に設置される縦枠部材33(枠部材)の設置構造であって、
開口部に設けた躯体側固定部材110と、
縦枠部材33に設けた枠側固定部材140と、
躯体側固定部材110と枠側固定部材140との間隔を調整可能に連結する固定具152(連結部材)と、
を備える枠部材の設置構造とするものである。
この構成により、開口部への枠部材の設置に関し、溶接箇所を少なくする、或いは、なくすことができ、施工作業性が向上し、施工コストの削減を図ることができる。
なお、サッシ枠を躯体側に溶接固定をする施工形態では、溶接作業が必要となって施工期間の短縮化を図る上で大きな障害となる。また、溶接作業のための人員確保や溶接機の搬入の必要が生じることはもちろんのこと、この溶接機を使用するためだけに、200Vの電源を施工現場に引き込むといった必要も生じるものであった。
また、溶接作業においては、火気を伴うため、施工作業において防火のための対策が必要となる。また、火花の飛散することが想定される。特に、ガラスが組み込まれたサッシを施工する際には、ガラス部分の養生が必要となる。火花によってガラスの表面に傷が生じたり、表面が溶けるなどの不具合が生じた場合には、ガラス交換が必要となってしまうためである。
また、本発明の実施形態として、図6に示すごとく、
躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)は、支持部材20(連結部材)を中心に回動可能とされる構成とする。
これにより、支持部材20に対する躯体側アンカー金具50の角度を、設置面1Aの状況などに応じて、適宜変更することで、設置面1Aに対する躯体側アンカー金具50の固定作業を容易に行うことができる。
また、本発明の実施形態として、図4に示すごとく、
支持部材20(連結部材)は、一端が開口部2(躯体開口部)に接しつつ躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)に設けられるとともに、他端が枠側アンカー金具10(枠側固定部材)に連結される。
これにより、支持部材20(連結部材)と躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)と枠側アンカー金具10(枠側固定部材)とを一つの部材として一体的に取り扱うことができ、取り扱い性に容易な構成が実現される。
また、本発明の実施形態として、図15に示す縦枠部材33の例では、
枠側アンカー金具10(枠側固定部材)と躯体側アンカー金具50(躯体側固定部材)との間にブラケット130(介装部材)が介装され、枠側アンカー金具10と躯体側アンカー金具50とは、ブラケット130を介して連結されることとしている。
これにより、縦枠部材33(枠部材)と躯体1の設置面1A(縦面)の距離Wが広い場合においても、ブラケット130(介装部材)をいわゆるアダプターとして機能させることにより、適宜対応することが可能となる。
また、本発明の実施形態として、図10及び図11に示す例では、
躯体側固定部材110が見込方向Mに対して傾斜する傾斜面部112(傾斜面)を有するとともに、
枠側固定部材140が見込方向Mに対して傾斜する傾斜面部142(傾斜面)を有し、
傾斜面部112と傾斜面部142には、少なくとも1つの見付方向Zに延びる長孔142aを有する構成とする。
これにより、躯体側固定部材110と枠側固定部材140との見込方向Mや見付方向Zの位置関係にばらつきが生じる場合においても、適宜、傾斜面部の傾斜や長孔142aを利用して位置調整ができる。
また、本発明の実施形態として、図15に示す例では、
ブラケット130(介装部材)は、躯体側固定部材110と枠側固定部材140との見付方向Zの相対位置を変更可能に構成される。
これにより、躯体側固定部材110と枠側固定部材140との見付方向Zの位置関係にばらつきが生じる場合においても、適宜、ブラケット130(介装部材)を利用して位置調整ができる。
また、本発明の実施形態として、図9乃至図11に示す例では、
躯体開口部に躯体側固定部材110を設ける工程と、
躯体側固定部材110を設けた躯体開口部に縦枠部材33(枠部材)を建て込む工程と、
躯体開口部に建て込まれた縦枠部材33に枠側固定部材140を設ける工程と、
枠側固定部材140と躯体側固定部材110とを連結する工程と、
を含む枠部材の設置方法とする。
この設置方法によれば、溶接作業を必要とせずに、枠部材を設置することが可能となる。
また、本発明の実施形態として、図9乃至図11に示す例では、
枠側固定部材140と躯体側固定部材110との間隔を調整する工程を含む、
枠部材の設置方法とする。
この設置方法によれば、施工現場において、躯体側固定部材110と枠側固定部材140との見込方向Mや見付方向Zの位置関係にばらつきが生じる場合においても、適宜対応することができる。
なお、間隔を調整する形態としては、図15に示すごとく、介装部材としてのブラケット130を用いて行うほか、躯体側固定部110と枠側固定部材140とをネジ等を用いて連結し、ネジを所定方向に回転させることなどによって行うことが可能である。
また、本発明の実施形態として、図1及び図2に示す例では、
開口部2(躯体開口部)に設置される下枠部材32(枠部材)の設置構造であって、
下枠部材32に設けられて室外方向へ突出する水切部材40(機能部材)を保持する保持部材60を有し、
保持部材60の一端は水切部材40に係合され、
保持部材60の他端は下枠部材32を躯体に支持するための枠側アンカー金具10(支持部位)に固定される、枠部材の設置構造とする。
これにより、溶接作業を必要とすることなく、保持部材60を設置することが可能となる。
また、本発明の実施形態として、図2に示す例では、
保持部材60は、見込方向X(室内外方向)に延びるアーム部62(延伸部)を有し、
アーム部62は、枠側アンカー金具10に対して保持部材60の他端を枠側アンカー金具10に支持させる位置が調整可能に構成される。
これにより、図7に示すごとく、出幅L1の大きい水切部材40Aが使用される場合と、出幅L2の小さい水切部材40Bが使用される場合において、共通の水切部材40の仕様にて対応することが可能となる。
また、本発明の実施形態として、図2に示す例では、
支持部位は、
枠部材に固定される枠側アンカー金具10(枠側固定部材)、或いは下枠部材32(枠部材)に形成される部位である、こととする。
このように、保持部材60の他端の固定箇所については、枠側アンカー金具10(枠側固定部材)や、或いは、下枠部材32に直接固定する形態が考えられ、施工現場の状況に応じて、適宜固定の形態を選択することができる。なお、後者については、例えば、下枠部材32に板材を垂設する実施形態などが考えられる。
また、本発明の実施形態として、図3に示す例では、
保持部材60は、水切部材40(機能部材)に対して着脱自在に構成される。
これにより、保持部材60は、水切部材40(機能部材)に対して後付で設置することができ、水切部材40(機能部材)に事前に取り付けておく必要がなく、施工性、取り扱い性に優れた枠構造が実現できる。
また、本発明の実施形態として、図6に示す例では、
枠側アンカー金具10(支持部位)に対する保持部材60の固定は、下枠部材32(枠部材)の長手方向に対して斜めの方向から実施可能に構成される。
これにより、固定作業の際に下枠部材32(枠部材)が邪魔となることを回避できる。
また、本発明の実施形態として、図2に示す例では、
機能部材は、下枠部材32(枠部材)に設けられる水切部材40としている。
これにより、水切部材40を保持部材60によって保持することができる。
また、本発明の実施形態として、図3に示す例では、
保持部材60は、水切部材40(機能部材)に対して着脱自在に設けられる、こととする。
これにより、保持部材60を水切部材40(機能部材)に対して後付で設置することができ、水切部材40(機能部材)に事前に取り付けておく必要がなく、施工性、取り扱い性に優れた枠構造が実現できる。
また、本発明の実施形態として、図2及び図3に示す例では、
下枠部材32(枠部材)に枠側アンカー金具10(枠側固定部材)を係合する工程と、
躯体開口部に下枠部材32を建て込んで枠側アンカー金具10を介して下枠部材32を躯体開口部に支持させる工程と、
下枠部材32に水切部材40(機能部材)を設ける工程と、
水切部材40を枠側アンカー金具10に固定する工程と、
を含むことを特徴とする枠部材の設置方法とする。
これにより、保持部材60を水切部材40(機能部材)に対して後付で設置することができ、水切部材40(機能部材)に事前に取り付けておく必要がなく、施工性、取り扱い性に優れた枠構造が実現できる。
本発明は、RC造のビル建物などにおいて、躯体の開口部にサッシなどの開口部装置を設置する際の技術として、幅広く適用可能である。
1 躯体
1A 設置面
2 開口部
3 サッシ
10 枠側固定部材
20 設置用固定部材
32 下枠部材
40 水切部材
50 固定部材
60 保持部材
62 アーム部材

Claims (2)

  1. 躯体開口部に設置される枠部材の設置構造であって、
    躯体開口部に設けた躯体側固定部材と、
    枠部材に設けた枠側固定部材と、
    前記躯体側固定部材と前記枠側固定部材の見付方向の間隔を調整可能に連結する連結部材と、
    を備え、
    前記躯体側固定部材が見込方向に対して傾斜する傾斜面を有するとともに、
    前記枠側固定部材が見込方向に対して傾斜する傾斜面を有し、
    前記躯体側固定部材と前記枠側固定部材の傾斜面の少なくとも一方には、
    前記連結部材を挿通するための前記見付方向に延びる長孔が見込方向に複数列形成され、
    前記枠側固定部材と前記躯体側固定部材との間には、板状の介装部材が介装され、
    前記枠側固定部材と前記介装部材が固定され、
    前記躯体側固定部材と前記介装部材が固定され、
    前記枠側固定部材と前記介装部材の固定位置よりも前記見付方向の躯体側に、前記躯体側固定部材と前記介装部材の固定位置を有する、
    枠部材の設置構造。
  2. 前記介装部材は、
    前記躯体側固定部材と前記枠側固定部材との見付方向の相対位置を変更可能に構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の枠部材の設置構造。
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