JP6136985B2 - 塗工装置および塗工方法 - Google Patents
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Description
本発明の一形態は、連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工装置である。この塗工装置は、前記基材シートを支持するバックアップロールと、前記バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドであって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する第1の塗工ヘッドと、前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する第2の塗工ヘッドと、を備え、前記バックアップロールは、前記第1の塗工ヘッドにより塗工された前記第1の塗工液を乾燥させるための加熱部を有し、さらに、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に、加熱部を有する搬送ベルトを備える。
この場合、第1の塗工ヘッドによって基材シートの第1の面に第1の塗工液が塗工されると同時に、バックアップロールからの加熱により塗工された第1の塗工液の乾燥が行われるため、基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する際に、基材シートの第2の面側に第2の塗工ヘッドが押し当てられても、第1の塗工液が流れ出してしまうことを抑制し、塗工液層を安定に形成することが可能である。また、独立した乾燥装置を設ける必要が無いので、装置の小型化、構造の簡易化に有利である。バックアップロールによる乾燥とともに、搬送ベルトによる乾燥を行なうことができるので、第1の塗工液の乾燥を促進することができる。また、独立した乾燥装置を設ける場合に比べて、それぞれの加熱部を小型化できるので、全体として装置の小型化、構造の簡易化に有利である。
本発明の他の形態は、連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工方法である。この塗工方法は、(a)バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドによって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する工程と、(b)前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で第2の塗工ヘッドによって前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する工程と、を備え、さらに、前記第1の塗工液が塗工された前記基材シートが前記第2の塗工ヘッドの位置に搬送されるまでに、前記バックアップロールに有する加熱部、および、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に備える搬送ベルトに有する加熱部によって、前記第1の塗工液で形成された塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の5倍以下となるように乾燥する工程を備える。
この場合、第1の塗工ヘッドによって基材シートの第1の面に第1の塗工液が塗工されると同時に、バックアップロールからの加熱により塗工された第1の塗工液の乾燥が行われるため、基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する際に、基材シートの第2の面側に第2の塗工ヘッドが押し当てられても、第1の塗工液が流れ出してしまうことを抑制し、塗工液層を安定に形成することが可能である。バックアップロールによる乾燥とともに、搬送ベルトによる乾燥を行なうことができるので、第1の塗工液の乾燥を促進することができる。
本発明はその他、以下の形態としても実現することが可能である。
図1は、第1実施形態として電解質膜上に触媒層が形成された触媒層形成膜を製造するための製造装置の概略構成を示す説明図である。図2は、図1の触媒層形成膜製造装置における触媒層形成膜の製造手順を示す説明図である。図1に示すように、この触媒層形成膜製造装置10は、転写用触媒層形成部100と、触媒層転写部200と、を備える。転写用触媒層形成部100が本発明の塗工装置に相当する。
図3は、第2実施形態として電解質膜上に触媒層が形成された触媒層形成膜を製造するための製造装置の概略構成を示す説明図である。この触媒層形成膜製造装置10Bは、第1実施形態の触媒層形成膜製造装置10(図1)の転写用触媒層形成部100を、転写用触媒層形成部100Bとした点が異なっている。転写用触媒層形成部100Bは、転写用触媒層形成部100の第2の塗工部120を、サポートロール122を省略した第2の塗工部120Bとし、第1の塗工部110と第2の塗工部120Bとの間の搬送路に搬送ベルト116を備えている。
なお、上記実施形態では、触媒層形成膜製造装置の転写用触媒層作製部に本発明の塗工装置を適用した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、種々の塗工液を基材シートの両面に塗布して、基材シートの両面に塗工液層を形成する塗工装置に適用することが可能である。
10B…触媒層形成膜製造装置
100…触媒層作製部
110…塗工部
112…ダイヘッド
114…バックアップロール
115…加熱部
116…搬送ベルト
117…加熱部
120…塗工部
122…サポートロール
124…ダイヘッド
130…乾燥部
200…触媒層転写部
210a,210b…転写ロール
211a,211b…加熱部
220a,220b…剥離ロール
BS…基材シート
CS…転写用触媒層シート
BU…基材シート巻き出しロール
BW…基材シート巻き取ロール
CL1…触媒層
CL2…触媒層
CM1…触媒層形成膜
CM2…触媒層形成膜
PS1…電解質膜
PS2…電解質膜
PU1…電解質膜巻き出しロール
PU2…電解質膜巻き出しロール
CW1…触媒層形成膜巻き取りロール
CW2…触媒層形成膜巻き取りロール
Claims (3)
- 連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工装置であって、
前記基材シートを支持するバックアップロールと、
前記バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドであって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する第1の塗工ヘッドと、
前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する第2の塗工ヘッドと、
を備え、
前記バックアップロールは、前記第1の塗工ヘッドにより塗工された前記第1の塗工液を乾燥させるための加熱部を有し、
さらに、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に、加熱部を有する搬送ベルトを備える
ことを特徴とする塗工装置。 - 連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工方法であって、
(a)バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドによって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する工程と、
(b)前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で第2の塗工ヘッドによって前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する工程と、
を備え、さらに、
前記第1の塗工液が塗工された前記基材シートが前記第2の塗工ヘッドの位置に搬送されるまでに、前記バックアップロールに有する加熱部、および、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に備える搬送ベルトに有する加熱部によって、前記第1の塗工液で形成された塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の5倍以下となるように乾燥する工程
を備えることを特徴とする塗工方法。 - 請求項2に記載の塗工方法であって、
前記乾燥する工程は、前記塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の2倍以上となるように乾燥する
ことを特徴とする塗工方法。
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