JP6136985B2 - 塗工装置および塗工方法 - Google Patents

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本発明は、基材シートの両面に塗工液が塗布された塗工層を形成する塗工装置および塗工方法に関する。
従来の塗工装置として、例えば、特許文献1には、搬送される基材の表面にバックアップロール上で第1塗布ヘッド(ダイヘッド)によって塗液(塗工液)を塗工し、基材の裏面にバックアップロールの無いフローティングな状態で第2塗布ヘッド(ダイヘッド)によってウェブテンション方式で塗液を塗工する塗工装置及び塗工方法が開示されている。また、特許文献2には、搬送される基材の一面(表面)に塗工剤(特許文献1の塗工液に相当)を塗工する第1塗工ロール(グラビアロール)を有する第1塗工手段と、他面(裏面)に塗工剤を塗工する第2塗工ロール(グラビアロール)を有する第2塗工塗工手段との間に、塗工剤を加熱する等により乾燥させる乾燥機を配設した構成の塗工装置が開示されている。
特開2012−086212号公報 特開2010−221204号公報
しかし、特許文献1に記載された塗工装置では、基材の表面塗工後に表面塗工層の乾燥が行われないため、基材の裏面塗工のために第2塗布ヘッドが基材の裏面に押し付けられた箇所の塗工層から塗液が流れ出してしまう可能性がある。塗液が流れ出した場合、その箇所の塗工層の形状は変形してしまうため、塗工層が安定に形成されないという課題がある。また、特許文献2に記載された塗工装置では、上記したように、塗工剤を加熱する等により乾燥させる乾燥機を配設しているので、塗工装置が大型化するとともに、その構造が複雑になるため、装置の簡易化や製造コストの低減等の点で不十分であり改善が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態は、連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工装置である。この塗工装置は、前記基材シートを支持するバックアップロールと、前記バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドであって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する第1の塗工ヘッドと、前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する第2の塗工ヘッドと、を備え、前記バックアップロールは、前記第1の塗工ヘッドにより塗工された前記第1の塗工液を乾燥させるための加熱部を有し、さらに、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に、加熱部を有する搬送ベルトを備える。
この場合、第1の塗工ヘッドによって基材シートの第1の面に第1の塗工液が塗工されると同時に、バックアップロールからの加熱により塗工された第1の塗工液の乾燥が行われるため、基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する際に、基材シートの第2の面側に第2の塗工ヘッドが押し当てられても、第1の塗工液が流れ出してしまうことを抑制し、塗工液層を安定に形成することが可能である。また、独立した乾燥装置を設ける必要が無いので、装置の小型化、構造の簡易化に有利である。バックアップロールによる乾燥とともに、搬送ベルトによる乾燥を行なうことができるので、第1の塗工液の乾燥を促進することができる。また、独立した乾燥装置を設ける場合に比べて、それぞれの加熱部を小型化できるので、全体として装置の小型化、構造の簡易化に有利である。
本発明の他の形態は、連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工方法である。この塗工方法は、(a)バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドによって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する工程と、(b)前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で第2の塗工ヘッドによって前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する工程と、を備え、さらに、前記第1の塗工液が塗工された前記基材シートが前記第2の塗工ヘッドの位置に搬送されるまでに、前記バックアップロールに有する加熱部、および、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に備える搬送ベルトに有する加熱部によって、前記第1の塗工液で形成された塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の5倍以下となるように乾燥する工程を備える。
この場合、第1の塗工ヘッドによって基材シートの第1の面に第1の塗工液が塗工されると同時に、バックアップロールからの加熱により塗工された第1の塗工液の乾燥が行われるため、基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する際に、基材シートの第2の面側に第2の塗工ヘッドが押し当てられても、第1の塗工液が流れ出してしまうことを抑制し、塗工液層を安定に形成することが可能である。バックアップロールによる乾燥とともに、搬送ベルトによる乾燥を行なうことができるので、第1の塗工液の乾燥を促進することができる。
本発明はその他、以下の形態としても実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工装置である。この塗工装置は、前記基材シートを支持するバックアップロールと;前記バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドであって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する第1の塗工ヘッドと;前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する第2の塗工ヘッドと;を備える。前記バックアップロールは、前記第1の塗工ヘッドにより塗工された前記第1の塗工液を乾燥させるための加熱部を有する。この場合、第1の塗工ヘッドによって基材シートの第1の面に第1の塗工液が塗工されると同時に、バックアップロールからの加熱により塗工された第1の塗工液の乾燥が行われるため、基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する際に、基材シートの第2の面側に第2の塗工ヘッドが押し当てられても、第1の塗工液が流れ出してしまうことを抑制し、塗工液層を安定に形成することが可能である。また、独立した乾燥装置を設ける必要が無いので、装置の小型化、構造の簡易化に有利である。
(2)上記形態の塗工装置において、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に、加熱部を有する搬送ベルトを備えるようにしてもよい。この場合、バックアップロールによる乾燥とともに、搬送ベルトによる乾燥を行なうことができるので、第1の塗工液の乾燥を促進することができる。また、独立した乾燥装置を設ける場合に比べて、それぞれの加熱部を小型化できるので、全体として装置の小型化、構造の簡易化に有利である。
(3)本発明の他の形態は、連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工方法である。この塗工方法は、(a)バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドによって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する工程と;(b)前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で第2の塗工ヘッドによって前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する工程と;を備え、さらに、前記第1の塗工液が塗工された前記基材シートが前記第2の塗工ヘッドの位置に搬送されるまでに、前記第1の塗工液で形成された塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の5倍以下となるように乾燥する工程を備える。この場合、この場合、基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する際に、基材シートの第2の面側に第2の塗工ヘッドが押し当てられても、第1の塗工液が流れ出してしまうことを抑制し、塗工液層を安定に形成することが可能である。
(4)上記形態の塗工方法において、前記乾燥する工程は、前記塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の2倍以上となるように乾燥するようにしてもよい。この場合、基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する際に、基材シートの第2の面側に第2の塗工ヘッドが押し当てられても、第1の塗工液による塗工液層に割れが発生することを抑制し、塗工液層を安定に形成することが可能である。
本発明は、上記形態の塗工装置および塗工方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、塗工装置を用いた転写装置および転写方法、塗工液を触媒液として電解質膜に触媒層を形成した触媒層形成膜の製造装置および製造方法等の形態で実現することができる。
第1実施形態として電解質膜上に触媒層が形成された触媒層形成膜を製造するための製造装置の概略構成を示す説明図である。 図1の触媒層形成膜製造装置における触媒層形成膜の製造手順を示す説明図である。 第2実施形態として電解質膜上に触媒層が形成された触媒層形成膜を製造するための製造装置の概略構成を示す説明図である。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態として電解質膜上に触媒層が形成された触媒層形成膜を製造するための製造装置の概略構成を示す説明図である。図2は、図1の触媒層形成膜製造装置における触媒層形成膜の製造手順を示す説明図である。図1に示すように、この触媒層形成膜製造装置10は、転写用触媒層形成部100と、触媒層転写部200と、を備える。転写用触媒層形成部100が本発明の塗工装置に相当する。
転写用触媒層形成部100は、第1の塗工部110と、第2の塗工部120と、乾燥部130と、を備える。第1の塗工部110は、一般的なダイコーターであり、バックアップロール114と、バックアップロール114に対向配置された第1のダイヘッド112と、を備える。バックアップロール114は、基材シート巻き出しロールBUから連続搬送される帯状の基材シートBSを裏面で支持する。第1のダイヘッド(スロットダイ)112は、バックアップロール114で支持された位置における基材シートBSの表面(第1の面)に第1の触媒インクを塗布し、第1の触媒層CL1を形成する(図2のステップS10)。
基材シートBSは、耐熱性、耐酸性、および、後述する転写後における剥離性に優れ材質のシート、通常、PTFE(polytetrafluoroethylene)に代表されるフッ素系材料を用いたシートが多く利用される。触媒インクは、触媒インク粒子を溶媒に分散させた混合液であり、スラリーやペースト等の状態を含む。なお触媒インク粒子は、略球体状であり、中心部の触媒粒子と触媒粒子の回りを覆う高分子電解質とから形成されている。触媒粒子は、電子伝導性を有する担持体(例えば、カーボン粒子)に貴金属(例えば、白金あるいは白金合金等)が担持されたものである。高分子電解質は、例えば、電解質膜を構成する電解質と同質の電解質が用いられる。なお、電解質膜は、例えば、固体高分子材料、例えば、フッ素系樹脂や炭素系樹脂等により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜(PEM:Proton Exchange Membrane)である。この電解質膜としては、例えば、フッ素系樹脂の一つであるナフィオン(登録商標)により形成されたナフィオン膜(デュポン社製)が多く利用される。
ここで、バックアップロール114は、ロール表面を加熱する加熱部115を備えるヒートロールであり、第1の触媒インクを塗布すると同時に、ロール表面に基材シートBSが接触している間、形成された第1の触媒層CL1を加熱して乾燥させる(図2のステップS20)。なお、加熱温度は、後述する第2の塗工部120による第2の触媒インクの塗布を開始する直前における乾燥状態として、第1の触媒層CL1中の固体成分に対する液体成分の体積が5倍以下、すなわち、0〜5倍の範囲となるように設定される。好ましくは、1〜5倍の範囲内となるように設定される。より好ましくは2〜5倍の範囲となるように設定される。本例では、2〜5倍の範囲となるように設定され、例えば、加熱温度は、80℃〜120℃に設定される。なお、乾燥状態をこのように設定する理由については後述する。
第2の塗工部120は、いわゆるキスコーターであり、第1の塗工部110から搬送されてくる基材シートBSの裏面(第2の面)側に配置されたサポートロール122および第2のダイヘッド(スロットダイ)124を備える。第2の塗工部120は、ウェブテンション方式で基材シートBSの裏面に第2の触媒インクを塗布する。具体的には、サポートロール122によって支持されて搬送される基材シートBSの裏面に、バックアップロールのないオフロール状態(フローティング状態)でヘッドの先端を押し当てることによって基材シートBSの裏面に第2の触媒インクを塗布して第2の触媒層CL2を形成する(図2ステップS30)。第2の触媒インクは、第1の触媒インクと全く同じインクであっても、異なったインクであってもよい。
乾燥部130は、一般的な乾燥装置により構成されている。乾燥部130は、第2の塗工部120から連続搬送されてくる基材シートBS上に形成された第1の触媒層CL1および第2の触媒層CL2を十分に乾燥させて、転写用触媒層シートCSを作製する(ステップS40)。作製された転写用触媒層シートCSは、触媒層転写部200へ連続搬送される。
触媒層転写部200は、一対の転写ロール210a,210bと、一対の剥離ロール220a,220bと、を備える。一対の転写ロール210a,210bは、搬送されてくる転写用触媒層シートCSを挟みこむように対向配置されている。転写用触媒層シートCSの第1の触媒層CL1上に第1の電解質膜巻き出しロールPU1から送り出された第1の電解質膜PS1が重ね合されるとともに、第2の触媒層CL2上に第2の電解質膜巻き出しロールPU2から送り出された第2の電解質膜PS2が重ね合されて、一対の転写ロール210a,210bのニップ部で挟み込まれる。一対の転写ロール210a,210bは加熱部211a,211bを有するヒートロールであり、重ね合された転写用触媒層シートCSと第1の電解質膜PS1と第2の電解質膜PS2とをホットプレス(加熱および加圧)する。これにより、第1の電解質膜PS1に第1の触媒層CL1を転写するとともに、第2の電解質膜PS2に第2の触媒層CL2を転写する(図2のステップS50)。これにより、第1の電解質膜PS1上に第1の触媒層CL1が形成された第1の触媒層形成膜(CCM:Catalyst Coated Membrane)CM1および第2の電解質膜PS2上に第2の触媒層CL2が形成された第2の触媒層形成膜CM2が作製される。第1の電解質膜PS1および第2の電解質膜PS2は、同じ電解質膜であっても異なる電解質膜であってもよい。なお、加熱温度は、電解質膜や触媒層に含まれる電解質の熱分解温度以下の温度で、かつ、触媒の相転移温度以上の温度、例えば、130℃〜150℃程度に設定される。
一対の剥離ロール220a,220bは、一対の転写ロール210a,210bから搬送されてくる基材シートBSから、第1の触媒層形成膜CM1および第2の触媒層形成膜CM2を剥離する(ステップS60)。剥離後の第1の触媒層形成膜CM1および第2の触媒層形成膜CM2は第1の触媒層形成膜巻き取りロールCW1および第2の触媒層形成膜巻き取りロールCW2によって巻き取られ、基材シートBSは基材シート巻き取ロールBWによって巻き取られる。
以上説明したように、本実施形態の触媒層形成膜製造装置10では、第1の塗工部110の第1のダイヘッド112によりバックアップロール114で支持された状態の基材シートBSの表面(第1の面)に第1の触媒液を塗工(塗布)すると同時に、第1の塗工液による第1の触媒層CL1がバックアップロール114により加熱乾燥される。これにより、別途独立して乾燥装置を設けずに、第2の塗工部120の第2のダイヘッド124により基材シートBSの裏面(第2の面)に第2の塗工液を塗工(塗布)する際に、第2のダイヘッド124を基材シートBSの第2の面に押し当てても、第1の塗工液が流れ出してしまい、第1の触媒層CL1が変形してしまうことを抑制し、第1の触媒層CL1を安定な形状で形成することができる。
また、第1の塗工液および第2の塗工液を同じとし、第1の触媒層CL1および第2の触媒層CL2を同じ構成とするとともに、第1の電解質膜PS1および第2の電解質膜PS2を同じ電解質膜を用いる構成とすれば、触媒液の塗布および乾燥による触媒層の形成と電解質膜への触媒層の転写を行なって触媒層形成膜を形成する1回の製造ラインにおいて2回分の触媒層形成膜の製造が可能となるので、製造効率を2倍にできる。また、1回の製造ラインを直列に2つ並べる場合に比べて、製造ラインの長さを1/2にすることができ、並列に2つ並べる場合に比べて製造ラインの幅を1/2にすることができる。
また、基材シートBSとして利用されるPTFEは、転写による変形により再利用が難しく、また、一般に材料費が高い。本実施形態のように基材シートBSの両面を利用すれば、基材シートBSの利用効率を高めて、製造コストを低減することが可能である。
また、第2の塗工部120による第2の触媒インクの塗布を開始する直前における乾燥状態を、第1の触媒層CL1中の固体成分に対する液体成分の体積が5倍以下、すなわち、0〜5倍の範囲となるようにすることにより、第1の触媒層CL1の乾燥が不十分で第1の塗工液が流れ出して第1の触媒層CL1が変形してしまうことを抑制することができる。なお、第2の触媒インクの塗布を開始する直前における乾燥状態を、第1の触媒層CL1中の固体成分に対する液体成分の体積比が1倍〜5倍の範囲内することが好ましく、2倍〜5倍の範囲内とすることがより好ましい。このようにすれば、第2のダイヘッド124が押し当てられることによって、第1の触媒層CL1に割れが発生してしまうことも抑制することができる。
なお、上記説明からわかるように、第1のダイヘッド112および第2のダイヘッド124が本発明の第1の塗工ヘッドおよび第2の塗工ヘッドに相当する。
B.第2実施形態:
図3は、第2実施形態として電解質膜上に触媒層が形成された触媒層形成膜を製造するための製造装置の概略構成を示す説明図である。この触媒層形成膜製造装置10Bは、第1実施形態の触媒層形成膜製造装置10(図1)の転写用触媒層形成部100を、転写用触媒層形成部100Bとした点が異なっている。転写用触媒層形成部100Bは、転写用触媒層形成部100の第2の塗工部120を、サポートロール122を省略した第2の塗工部120Bとし、第1の塗工部110と第2の塗工部120Bとの間の搬送路に搬送ベルト116を備えている。
搬送ベルト116は、加熱部117を有するヒートベルトであり、バックアップロール114による第1の触媒層CL1の加熱乾燥に加えて、第1の触媒層CL1を加熱乾燥する。加熱温度は、第1実施形態で説明したように、バックアップロール114および搬送ベルト116による乾燥によって、第2の塗工部120による第2の触媒インクの塗布を開始する直前における乾燥状態として、第1の触媒層CL1中の固体成分に対する液体成分の体積が0〜5倍の範囲内となるように設定される。好ましくは、1〜5倍の範囲内となるように設定される。より好ましくは2〜5倍の範囲となるように設定される。例えば、バックアップロール114の加熱温度を80℃、搬送ベルト116の加熱温度を110℃のように設定すればよい。
本実施形態においては、バックアップロール114の加熱乾燥に加えて搬送ベルトによる加熱乾燥を実行することにより、第1の触媒層CL1の乾燥を促進することができる。なお、バックアップロール114および搬送ベルト116による2段階の加熱乾燥によれば、それぞれの加熱部を小型化できるので、別途独立して乾燥装置を設ける場合の装置の大型化、複雑化に比べて小型化、簡易化に有利である。
C.変形例:
なお、上記実施形態では、触媒層形成膜製造装置の転写用触媒層作製部に本発明の塗工装置を適用した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、種々の塗工液を基材シートの両面に塗布して、基材シートの両面に塗工液層を形成する塗工装置に適用することが可能である。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した実施形態および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…触媒層形成膜製造装置
10B…触媒層形成膜製造装置
100…触媒層作製部
110…塗工部
112…ダイヘッド
114…バックアップロール
115…加熱部
116…搬送ベルト
117…加熱部
120…塗工部
122…サポートロール
124…ダイヘッド
130…乾燥部
200…触媒層転写部
210a,210b…転写ロール
211a,211b…加熱部
220a,220b…剥離ロール
BS…基材シート
CS…転写用触媒層シート
BU…基材シート巻き出しロール
BW…基材シート巻き取ロール
CL1…触媒層
CL2…触媒層
CM1…触媒層形成膜
CM2…触媒層形成膜
PS1…電解質膜
PS2…電解質膜
PU1…電解質膜巻き出しロール
PU2…電解質膜巻き出しロール
CW1…触媒層形成膜巻き取りロール
CW2…触媒層形成膜巻き取りロール

Claims (3)

  1. 連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工装置であって、
    前記基材シートを支持するバックアップロールと、
    前記バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドであって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する第1の塗工ヘッドと、
    前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する第2の塗工ヘッドと、
    を備え、
    前記バックアップロールは、前記第1の塗工ヘッドにより塗工された前記第1の塗工液を乾燥させるための加熱部を有し、
    さらに、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に、加熱部を有する搬送ベルトを備える
    ことを特徴とする塗工装置。
  2. 連続搬送される帯状の基材シートの両面に塗工液を塗工する塗工方法であって、
    (a)バックアップロールに対向配置された第1の塗工ヘッドによって、前記基材シートが前記バックアップロールで支持された状態で前記基材シートの第1の面に第1の塗工液を塗工する工程と、
    (b)前記第1の塗工ヘッドによる塗工後に前記基材シートが支持されていない浮遊状態にある位置で第2の塗工ヘッドによって前記基材シートの第2の面に第2の塗工液を塗工する工程と、
    を備え、さらに、
    前記第1の塗工液が塗工された前記基材シートが前記第2の塗工ヘッドの位置に搬送されるまでに、前記バックアップロールに有する加熱部、および、前記バックアップロールから前記第2の塗工ヘッドまでの前記基材シートの搬送経路に備える搬送ベルトに有する加熱部によって、前記第1の塗工液で形成された塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の5倍以下となるように乾燥する工程
    を備えることを特徴とする塗工方法。
  3. 請求項に記載の塗工方法であって、
    前記乾燥する工程は、前記塗工液層中の液体成分が固体成分の体積の2倍以上となるように乾燥する
    ことを特徴とする塗工方法。
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