JP6859881B2 - 膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、膜電極接合体の製造方法に関する。
従来の膜電極接合体の製造方法として、例えば、支持シート上に塗工した触媒層を、電解質膜に転写することにより膜電極接合体を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2016−115493号公報
しかし、特許文献1に記載された製造方法においては、触媒層を転写する際の転写条件(温度、圧力)の影響で支持シートが変形する可能性が高い。そして、変形した支持シートを再利用した場合、その変形部に触媒層が残留する可能性が高い。そのため、一度使用した支持シートを再利用することができず、膜電極接合体の製造費用の低減の障害の一因となっていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態は、膜電極接合体の製造方法である。この製造方法は;(a)基材シート上にコート層を塗工して支持シートを形成する工程と;(b)形成された前記支持シートの前記コート層上に触媒層を塗工する工程と;(c)塗工された前記触媒層を電解質膜に転写して膜電極接合体を形成し、形成された前記膜電極接合体から前記支持シートを剥離する工程と;(d)剥離された前記支持シートの前記コート層を前記基材シートから剥離する工程と;を備える。前記工程(a)において形成される支持シートのコート層の厚さは、基材シートの厚さに対する割合で、0,03から0.10の範囲内の厚さである。前記工程(c)の前記膜電極接合体の形成時において、前記基材シートと前記コート層との間の密着力は前記電解質膜と前記触媒層との間の密着力よりも大きく、前記電解質膜と前記触媒層との間の密着力は前記コート層と前記触媒層との間の密着力よりも大きい。
この形態の製造方法によれば、支基材シート上にコート層が形成された支持シートのコート層上に塗工された触媒層を電解質膜に転写した際に、変形する可能性があり、触媒層が残留する可能性があるコート層を、基材シートから剥離することができる。これにより、基材シートを繰り返し使用することが可能となり、膜電極接合体の製造費用の低減を図ることが可能となる。
その他、本発明は、以下の形態としても実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、膜電極接合体の製造方法である。この製造方法は;(a)基材シート上にコート層を塗工して支持シートを形成する工程と;(b)形成された前記支持シートの前記コート層上に触媒層を塗工する工程と;(c)塗工された前記触媒層を電解質膜に転写して膜電極接合体を形成し、形成された前記膜電極接合体から前記支持シートを剥離する工程と;(d)剥離された前記支持シートの前記コート層を前記基材シートから剥離する工程と;を備える。前記工程(c)の前記膜電極接合体の形成時において、前記基材シートと前記コート層との間の密着力は前記電解質膜と前記触媒層との間の密着力よりも大きく、前記電解質膜と前記触媒層との間の密着力は前記コート層と前記触媒層との間の密着力よりも大きい。
この形態の製造方法によれば、支基材シート上にコート層が形成された支持シートのコート層上に塗工された触媒層を電解質膜に転写した際に、変形する可能性があり、触媒層が残留する可能性があるコート層を、基材シートから剥離することができる。これにより、基材シートを繰り返し使用することが可能となり、膜電極接合体の製造費用の低減を図ることが可能となる。
本発明は、上記形態の膜電極接合体の製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、膜電極接合体の製造装置や、触媒層の転写装置及び転写方法等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての膜電極接合体の製造手順を示す説明図である。 支持シートを形成する装置の概略構成を示す説明図である。 触媒層転写シートを形成する装置の概略構成を示す説明図である。 触媒層を転写して膜電極接合体を作製する装置の概略構成を示す説明図である。
A.実施形態:
図1は、本発明の一実施形態としての膜電極接合体の製造手順を示す説明図である。まず、工程S10では、基材シートの一方の面上にコート層を塗工して支持シートを形成することにより、触媒層を塗工するための支持シートを用意する。
図2は、支持シートを形成する装置の概略構成を示す説明図である。支持シート形成装置100は、図1の工程S10を実施するための装置である。支持シート形成装置100は、塗工部110と乾燥部120とを備える。塗工部110は、一般的なダイコーターであり、バックアップロール112と、バックアップロール112に対向配置されたダイヘッド114と、を備える。バックアップロール112は、ロール状の基材シートBSがセットされた巻出ロールSU1から連続搬送される帯状の基材シートBSを裏面で支持する。ダイヘッド(スロットダイ)114は、バックアップロール112で支持された位置における基材シートBSの表面にコート材を塗布する。乾燥部120は、基材シートBSに塗布されたコート材を加熱して乾燥させる。これにより、支持シート形成装置100は、基材シートBSの表面にコート層CLを塗工して支持シートSSを形成する。なお、塗工部110としては、ダイコーターに限定されるものではなく、種々の一般的なコーターを利用することができる。
形成された支持シートSSは、搬送ロール122,124で支持されつつ搬送され、巻取ロールSW1でロール状に巻き取られる。なお、図2中に拡大して示す基材シートBS及び支持シートSSの側面図は、基材シートBSおよびコート層CLを模式的に示したものであり、実際の寸法の関係を反映させたものではない。また、後述する各図において示される拡大図も同様である。
本例において、基材シートBSとしては、PTFE(polytetrafluoroethylene)のシートが利用されるものとし、コート層CLのコート材も、基材シートBSと同じPTFEが利用されるものとする。なお、基材シートBS及びコート層CLに用いられる部材については、後述する。
図1の工程S20では、支持シートのコート層側の表面に触媒層を塗工して触媒層転写シートを形成することにより、触媒層を転写するための触媒層転写シートを用意する。
図3は、触媒層転写シートを形成する装置の概略構成を示す説明図である。転写シート形成装置200は、図1の工程S20を実施するための装置である。転写シート形成装置200は、塗工部210と乾燥部220とを備える。塗工部210は、一般的なダイコーターであり、バックアップロール212と、バックアップロール212に対向配置されたダイヘッド214と、を備える。バックアップロール212は、ロール状の支持シートSSがセットされた巻出ロールSU2から連続搬送される帯状の支持シートSSを基材シートBS側の面(裏面)で支持する。ダイヘッド(スロットダイ)214は、バックアップロール212で支持された位置におけるコート層CLの表面にカソード用の触媒インクを、支持シートSSの幅よりも狭く、かつ、搬送方向に沿って間欠的に塗布する。乾燥部220は、塗布された触媒インクを加熱して乾燥させる。これにより、転写シート形成装置200は、支持シートSSのコート層CL側の面にカソード用の触媒層30Cを塗工して触媒層転写シート30CSを形成する。なお、塗工部210も、ダイコーターに限定されるものではなく、種々の一般的なコーターを利用することができる。形成された触媒層転写シート30CSは、搬送ロール222,224で支持されつつ搬送され、巻取ロールSW2でロール状に巻き取られる。
ダイヘッド214で塗布される触媒インクは、触媒インク粒子を溶媒に分散させた混合液であり、スラリーやペースト等の状態を含む。なお触媒インク粒子は、略球体状であり、中心部の触媒粒子と触媒粒子の回りを覆う高分子電解質とから形成されている。触媒粒子は、電子伝導性を有する担持体(例えば、カーボン粒子)に貴金属(例えば、白金あるいは白金合金等)が担持されたものである。高分子電解質は、例えば、電解質膜を構成する電解質と同質の電解質が用いられる。なお、電解質膜は、例えば、固体高分子材料、例えば、フッ素系樹脂や炭素系樹脂等により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜(PEM:Proton Exchange Membrane)である。この電解質膜としては、例えば、フッ素系樹脂の一つであるナフィオン(登録商標)により形成されたナフィオン膜(デュポン社製)が多く利用される。
図1の工程S30では、触媒層転写シートの触媒層を電解質膜に転写し、膜電極接合体を形成するとともに、転写済支持シートを剥離する。そして、工程S40では、転写済支持シートからコート層を剥離して、基材シートを分離する。
図4は、触媒層を転写して膜電極接合体を作製する装置の概略構成を示す説明図である。膜電極接合体形成装置300は、図1の工程S30および工程S40を実施するための装置である。膜電極接合体形成装置300は、転写部320と剥離部330とを備える。
転写部320は、一対の転写ロール322,324を備える。一対の転写ロール322,324は、搬送ロール312を介して搬送されてくる片側膜電極接合体シート10ASを挟みこむように対向配置されている。
片側膜電極接合体シート10ASは、電解質膜20のカソード側の触媒層30Cが転写される面(図4の上側の面)とは反対側の面に形成されたアノード側の触媒層30Aと、アノード側の触媒層30A上に形成されたガス拡散層40Aと、が積層された帯状のシートである。アノード側の触媒層30A及びガス拡散層40Aは、電解質膜20と同じサイズで形成されている。この片側膜電極接合体シート10ASは、例えば、帯状の電解質膜20のアノード側にアノード側の触媒層30Aを塗工し、触媒層30A上にガス拡散層40Aを重ねてプレス形成することにより作成される。但し、これに限定されるものではなく、種々の一般的な方法で形成してもよい。
ロール状の触媒層転写シート30CSがセットされた巻出ロールSU3から連続搬送される帯状の触媒層転写シート30CSは、カソード側の触媒層30Cが片側膜電極接合体シート10ASの電解質膜20の上側の面に重ね合わされるように、一対の転写ロール322,324のニップ部で挟み込まれる。一対の転写ロール322,324は、不図示の加熱部を有するヒートロールであり、重ね合わされた片側膜電極接合体シート10ASと触媒層転写シート30CSとをホットプレス(加熱および加圧)することにより、片側膜電極接合体シート10ASの電解質膜20にカソード側の触媒層30Cを転写する。加熱温度は、電解質膜や触媒層に含まれる電解質の熱分解温度以下の温度で、かつ、触媒の相転移温度以上の温度、例えば、130℃〜170℃程度に設定される。加圧する圧力は、1MPa〜4MPa程度に設定される。これにより、電解質膜20の一方の面にカソード側の触媒層30Cが間欠的に形成され、他方の面にアノード側の触媒層30Aが帯状に形成された複数の膜電極接合体を有する膜電極接合体シート10ACSが形成される。
但し、カソード側の触媒層30Cの転写時点においては、転写済支持シートSSaは膜電極接合体シート10ACSのカソード側の触媒層30Cに密着した状態である。そこで、一対の転写ロール322,324は、一対の剥離ロールとしても機能し、転写済支持シートSSaは、一対の転写ロール322,324及び後述する剥離ロール332によって、膜電極接合体シート10ACSから剥離される。
剥離部330は、剥離ロール332及びスクレーパー334を備える。剥離ロール332及びスクレーパー334は、転写済支持シートSSaの基材シートBSから転写済コート層CLaを剥離する。剥離後の転写済コート層CLaは巻取ロールCW3によって巻き取られ、剥離後の基材シートBSは巻取ロールBW3によって巻き取られる。
転写済支持シートSSaが剥離された膜電極接合体シート10ACSは、搬送ロール342を介して後段の装置、例えば、カソード側のガス拡散層を貼り合せるための装置等へ搬送される。
ここで、従来、支持シートに用いられる部材としては、通常、ホットプレスに晒されることから、耐熱性、耐酸性、および、後述する転写後における剥離性に優れ材質のシート、通常、PTFEに代表されるフッ素系材料を用いたシートが多く利用される。従って、本実施形態の支持シートSSの基材シートBS及びコート層CLも、同様に、耐熱性、耐酸性、および、後述する転写後における剥離性に優れた材料を用いることが好ましい。
また、電解質膜20に転写されたカソード側の触媒層30Cから転写済支持シートSSaが容易に剥離されるためには、下記の条件が満たされることが要求される。
<条件>
基材シートBSと転写済コート層CLaとの間の密着力が、カソード側の触媒層30Cと電解質膜20との間の密着力よりも大きく、かつ、カソード側の触媒層30Cと電解質膜20との間の密着力が、転写済コート層CLaとカソード側の触媒層30Cとの間の密着力よりも大きい。
基材シートBSとコート層CL(転写済コート層CLa)との間の密着力を高めるためには、基材シートBSと同じ物性の材料をコート層CLに用いることが好ましい。また、転写後のカソード側の触媒層30Cの剥離性を高めるためには、基材シートBSとコート層CLとの間の密着力を、転写済コート層CLaとカソード側の触媒層30Cとの間の密着力よりも大きく、かつ、カソード側の触媒層30Cと電解質膜20との間の密着力よりも大きくすることが好ましく、剥離性に優れた材料をコート層CLに用いることが好ましい。
以上のことから、基材シートBS及びコート層CLには、同じ物性のフッ素系材料が利用されることが好ましく、本例では、上述したように、基材シートBS及びコート層CLの材料としてPTFEが利用されるものとしている。
但し、これに限定されるものではなく、上記条件を満たし、転写済支持シートSSaの剥離性に優れるものであれば、基材シートBSとコート層CLには異なる物性の材料を用いて良い。なお、基材シートBSと転写済コート層CLa(コート層CL)との間の密着力、転写済コート層CLa(コート層CL)とカソード側の触媒層30Cとの間の密着力、及び、カソード側の触媒層30Cと電解質膜20との間の密着力は、それぞれ、サンプルを用意して、例えば、JIS K6584に準拠した剥離試験を行なうことによって確認することができる。
触媒層転写シート30CSの触媒層30Cをホットプレスにより電解質膜20に転写した場合、転写済支持シートSSaの転写済コート層CLaには、触媒層30Cと密着していた部分で、例えば、図4の破線枠の部分を拡大して示すように、凹み(変形)が形成される。しかしながら、上述した工程S10(図1,図2)において形成される支持シートSSのコート層CLの厚さTclを、ホットプレスにより発生する凹みの深さDdよりも大きくなるように設定すれば、ホットプレスによる凹みがコート層CL内で止まって、基材シートBSにまで及ばないようにすることができる。このため、転写済支持シートSSaから転写済コート層CLaを剥離した後の基材シートBSは、工程S10において支持シートSSを形成するための基材シートBSとして再利用することが可能となる。なお、コート層CLの厚さTclは、基材シートBSの厚さに対する割合で、0.03〜0.10の範囲内、より好ましくは0.03〜0.05の範囲内の厚さとすることが好ましい。
以下の実施例のサンプル支持シートSmp1と、比較例のサンプル支持シートSmp2を用いて、ホットプレス機により150℃、3MPaの条件下でカソード側の触媒層30Cの転写を行なって、実施例のサンプル支持シートSmp1の基材シートと、比較例のサンプル支持シートSmp2について、それぞれ、変形及び触媒残りの有無の確認を複数回行って、再利用可能性について確認した。
・サンプル支持シート
<Smp1>
基材シート:PTFE,厚さ100μm
コート層 :PTFE,厚さ10μm
<Smp2>
基材シート:PTDE,厚さ100μm
コート層 :なし
・カソード側の触媒層:厚さ8μm
・片側膜電極接合体
電解質膜(末端基がH型のフッ素系電解質膜):厚さ10μm
アノード側の触媒層 :厚さ8μm
アノード側のガス拡散層 :厚さ150μm
比較例のサンプル支持シートSmp2の場合には、サンプル支持シートSmp2の表層に深さ3μ程度の変形および触媒層の残存が確認された。これに対して、実施例のサンプル支持シートSmp1の場合にも、コート層には、同様の変形および触媒層の残存が確認されたが、剥離された基材シートには変形および触媒層の残存は確認されず、再利用可能であることが確認された。
以上説明したように、本実施形態においては、電解質膜20に転写するカソード側の触媒層30Cを塗工するための支持シートとして、基材シートBS上にコート層CLを塗工した支持シートSSを用いている。これにより、カソード側の触媒層30Cの転写によって転写済支持シートSSaに発生する変形が転写済コート層CLaのみに止めることができるので、転写済コート層CLaを剥離することにより、剥離後の基材シートBSを、支持シートSSを形成するための基材シートとして繰り返し利用することが可能となる。この結果、膜電極接合体の製造費用の低減を図ることが可能となる。
B.他の実施形態:
(1)上記実施形態では、剥離ロール332およびスクレーパー334で剥離された転写済コート層CLaを巻取ロールCW3で巻き取る構成とした。剥離された転写済コート層CLaは厚さが凹んだ領域を含み、巻き取りによって加わる張力によって切れ易い。そこで、剥離された転写済コート層CLaをその直後に粘着シートに被着させて、巻取ロールCW3で巻き取る構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、電解質膜20の片側の面にアノード側の触媒層30Aおよびガス拡散層40Aが形成された片側膜電極接合体シート10ASに、カソード側の触媒層30Cを転写する場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されるものではない。アノード側のガス拡散層40Aが形成されていない片側膜電極接合体シートに、カソード側の触媒層30Cを転写するようにしてもよい。また、カソード側の触媒層30Cだけでなくアノード側の触媒層30Aも電解質膜20に転写するようにしてもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した実施形態および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10ACS…膜電極接合体シート
10AS…片側膜電極接合体シート
20…電解質膜
30A…触媒層
30C…触媒層
30CS…触媒層転写シート
40A…ガス拡散層
100…支持シート形成装置
110…塗工部
112…バックアップロール
114…ダイヘッド
120…乾燥部
122,124…搬送ロール
200…転写シート形成装置
210…塗工部
212…バックアップロール
214…ダイヘッド
220…乾燥部
222,224…搬送ロール
300…膜電極接合体形成装置
312…搬送ロール
320…転写部
322,324…転写ロール
330…剥離部
332…剥離ロール
334…スクレーパー
342…搬送ロール
BS…基材シート
CL…コート層
CLa…転写済コート層
SS…支持シート
SSa…転写済支持シート
SU1…巻出ロール
SU2…巻出ロール
SU3…巻出ロール
SW1…巻取ロール
SW2…巻取ロール
CW3…巻取ロール
BW3…巻取ロール

Claims (1)

  1. 膜電極接合体の製造方法であって、
    (a)基材シート上にコート層を塗工して支持シートを形成する工程と、
    (b)形成された前記支持シートの前記コート層上に触媒層を塗工する工程と、
    (c)塗工された前記触媒層を電解質膜に転写して膜電極接合体を形成し、形成された前記膜電極接合体から前記支持シートを剥離する工程と、
    (d)剥離された前記支持シートの前記コート層を前記基材シートから剥離する工程と、
    を備え、
    前記工程(a)において形成される支持シートのコート層の厚さは、基材シートの厚さに対する割合で、0,03から0.10の範囲内の厚さであり、
    前記工程(c)の前記膜電極接合体の形成時において、前記基材シートと前記コート層との間の密着力は前記電解質膜と前記触媒層との間の密着力よりも大きく、前記電解質膜と前記触媒層との間の密着力は前記コート層と前記触媒層との間の密着力よりも大きい、膜電極接合体の製造方法。
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