JP6848777B2 - 触媒転写方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池の電解質膜に触媒を転写する触媒転写方法に関する。
この種の触媒転写方法として、触媒層形成用塗液をシートとしての転写フィルムの表面に塗布する塗布工程と、塗布された触媒層形成用塗液を乾燥させて多孔質状の触媒層を形成する乾燥工程と、転写フィルム上の触媒層を電解質膜の表面に転写する転写工程と、転写フィルムを、電解質膜の表面に転写された触媒層から剥離する剥離工程とを含む触媒転写方法が開示されている(特許文献1参照)。
従来の触媒転写方法においては、乾燥工程で転写フィルムに触媒層が形成され、転写工程で転写フィルムの触媒層が電解質膜へ押し付けられ、加熱加圧されて電解質膜へ転写される。次いで、剥離工程で転写後の転写フィルムが触媒層から剥離される。
特開2012−221928号公報
しかしながら、従来の触媒転写方法においては、シートとしての転写フィルムには、残留触媒が付着している場合や、転写工程における加熱加圧によりシートが変形している場合があるので、剥離工程で剥離された転写フィルムをそのまま再利用することができない。したがって、燃料電池の電解質膜および触媒層の生産コストを低減することが困難になってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、燃料電池の電解質膜に触媒を転写するシートを再利用することができ、生産コストの低減を図ることができる触媒転写方法を提供することを課題とする。
本発明に係る触媒転写方法は、シートに触媒を塗工する工程と、塗工された前記触媒を燃料電池の電解質膜に転写する工程と、前記シートと残留触媒との付着力よりも、前記残留触媒に対する接着力が強いフィルムを、弾性ロールを用いて前記シートに圧着させることによって前記残留触媒を除去する工程と、前記シートを、所定温度および所定圧力でプレスしつつ、所定張力を加えて搬送する工程と、を含む触媒転写工程を、同一のシートを用いて複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明に係る触媒転写方法においては、触媒を燃料電池の電解質膜に転写する工程の後に、シートと残留触媒との付着力よりも、残留触媒に対する接着力が強いフィルムを、弾性ロールを用いてシートに圧着させることによって残留触媒を除去する工程が設けられている。さらに、シートを、所定温度および所定圧力でプレスしつつ、所定張力を加えて搬送する工程が設けられている。その結果、残留触媒を除去する工程により、シートに残留している触媒が除去される。さらに、所定温度および所定圧力でプレスしつつ、所定圧力を加えて搬送する工程により、転写の際の加熱加圧によって生ずるシートの変形が矯正され、シートを再び利用することができる状態になる。
本発明によれば、燃料電池の電解質膜に触媒を転写するシートを再利用することができ、生産コストの低減を図ることができる触媒転写方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る触媒転写方法により作製されるアノード触媒層およびカソード触媒層付電解質膜の図であり、図1(a)は、アノード触媒層およびカソード触媒層付電解質膜の分解斜視図を示し、図1(b)は、アノード触媒層およびカソード触媒層付電解質膜の断面図を示す。 本発明の実施形態に係る触媒転写方法の工程を示す工程図。 本発明の実施形態に係る触媒転写方法に適用する触媒インク塗布装置を模式的に示す説明図。 本発明の実施形態に係る触媒転写方法に適用する転写装置を模式的に示す説明図。 本発明の実施形態に係る触媒転写方法に適用する残留触媒除去装置を模式的に示す説明図。 本発明の実施形態に係る触媒転写方法に適用するシート矯正装置を模式的に示す説明図。 本発明の実施形態に係る触媒転写方法における各構成要素の流れを示すフローチャート。
本発明に係る触媒転写方法を適用した実施形態に係る触媒転写方法について図面を参照して説明する。まず、実施形態に係る触媒転写方法により作製されるアノード触媒層およびカソード触媒層付電解質膜(以下触媒層電解質膜接合体という。)10の構成について説明する。
実施形態に係る触媒層電解質膜接合体10は、 図1(a)および図1(b)に示すように、電解質膜11と、電解質膜11の一方の面に転写されたアノード触媒層12と他方の面に転写されたカソード触媒層13とにより構成されている。触媒層電解質膜接合体10は、シート状に形成されロール状に巻き取られる。
なお、触媒層電解質膜接合体10には、 アノード触媒層12の外側にアノード側ガス拡散層が積層され、カソード触媒層13の外側にカソード側ガス拡散層が積層される。さらに、一対のセパレータやガスケットが組み込まれて燃料電池セルが形成される。この燃料電池セルが複数個重ね合わされて積層され、図示しない燃料電池が形成される。アノード触媒層12およびカソード触媒層13は、本発明に係る触媒転写方法の触媒に対応する。
電解質膜11は、パーフルオロスルホン酸(PFSA)アイオノマーなどの固体高分子材料である高分子電解質樹脂で形成されており、イオン伝導性を有する高分子膜を電解質とするイオン交換膜からなる。電解質膜11は、電子および気体の流通を阻止するとともに、プロトンをアノード触媒層12からカソード触媒層13に移動させる機能を有している。
アノード触媒層12は、白金や白金合金などの触媒を担持した導電性の担体からなり、例えば触媒担持カーボン粒子などのカーボン粒子を、プロトン伝導性を有するアイオノマーで被覆して形成された電極触媒層からなる。なお、アイオノマーは、電解質膜11と同質のフッ素系樹脂などの固体高分子材料である高分子電解質樹脂からなり、その有するイオン交換基によりプロトン伝導性を有する。アノード触媒層12は、水素ガスをプロトンと電子に分解する機能を有している。
カソード触媒層13は、アノード触媒層12と同様の材料で形成されているが、アノード触媒層12と異なり、プロトンと電子と酸素から水を生成する機能を有している。
次いで、実施形態に係る触媒転写方法について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る触媒転写方法は、図2に示すように、塗工工程と、転写工程と、除去工程と、搬送工程とを含む触媒転写工程で構成され、この触媒転写工程を同一の基材シート20を用いて複数回繰り返すよう構成されている。これらの各工程は順次行われる。
なお、本実施形態の塗工工程は、本発明に係るシートに触媒を塗工する工程に対応し、転写工程は、本発明に係る塗工された触媒を燃料電池の電解質膜に転写する工程に対応する。さらに、除去工程は、本発明に係るシートと残留触媒との付着力よりも、残留触媒に対する接着力が強いフィルムを、弾性ロールを用いてシートに圧着させることによって残留触媒を除去する工程に対応し、搬送工程は、本発明に係るシートを、所定温度および所定圧力でプレスしつつ、所定張力を加えて搬送する工程に対応する。基材シート20は、本発明に係るシートに対応する。
塗工工程は、図3に示す触媒インク塗布装置30により行われ、塗工工程においては、触媒インクが作製され、基材シート20に触媒インクが塗工、即ち塗布される(ステップS1)。基材シート20は、触媒転写工程を複数回繰り返して使用することのできるシートで、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの高分子シートで形成されている。基材シート20の厚みは、50μm〜100μm程度が望ましく、この厚みの範囲で適宜作製される。
触媒インク塗布装置30は、塗布ヘッド31と、乾燥炉32と、基材シート巻出ロール33と、基材シート巻取ロール34を備えている。塗布ヘッド31は、基材シート巻出ロール33から巻き出された基材シート20の表面に触媒インクを塗布するようになっている。
触媒インクは、燃料電池の触媒層を構成するインクで、アセチレンブラックやファーネスブラックのようなカーボンブラックに白金(Pt)を担持した触媒を水(HO)、エタノール(COH)および電解質樹脂溶液と混合分散させインク化して作製される。塗布ヘッド31により触媒インクが塗布された基材シート20は、乾燥炉32内に搬送され、高温で乾燥され、基材シート20上に触媒層が形成されて、矢印a方向に搬送され、基材シート巻取ロール34により巻き取られるようになっている。
本実施形態に係る触媒インク塗布装置30においては、触媒インクは、アノード触媒層12を形成するアノード触媒インクと、アノード触媒インクと同様のカソード触媒層13を形成するカソード触媒インクの2種類が作製される。なお、触媒インク、アノード触媒インクおよびカソード触媒インクは、本発明に係る触媒転写方法における触媒に対応する。
本実施形態に係る触媒インク塗布装置30においては、図3に示すように、アノード触媒インクが塗布および乾燥されアノード触媒層12が形成されて巻き取られたアノード触媒層付基材シート20AのロールAが作製される。また、カソード触媒インクが塗布および乾燥され括弧の符号で示すカソード触媒層13が形成されて巻き取られたカソード触媒層付基材シート20KのロールKも作製される。
転写工程は、図4に示す転写装置40により行われ、アノード触媒層12およびカソード触媒層13が、アノード触媒層付基材シート20Aおよびカソード触媒層付基材シート20Kから燃料電池の電解質膜11に転写される(ステップS2)。
転写装置40は、一対の転写ロール41と、ロールAからアノード触媒層付基材シート20Aを巻き出す巻出機構42と、ロールKからカソード触媒層付基材シート20Kを巻き出す巻出機構43と、電解質膜11を巻き出す巻出機構44を備えている。
また、転写装置40は、電解質膜11の一方の表面に接着されたアノード触媒層付基材シート20Aから基材シート20を剥離する剥離ロール45と、剥離された基材シート20を巻き取る巻取機構46とを備える。そして、転写装置40は、電解質膜11の他方の表面に接着されたカソード触媒層付基材シート20Kから基材シート20を剥離する剥離ロール47と、剥離された基材シート20を巻き取る巻取機構48とを備える。そして、転写装置40は、転写により作製された触媒層電解質膜接合体10を巻き取る巻取機構49を備えている。
一対の転写ロール41は、巻出機構42から巻き出されたアノード触媒層付基材シート20Aと、巻出機構44から巻き出された電解質膜11と、巻出機構43から巻き出されたカソード触媒層付基材シート20Kとを順に重ねて引き込むように構成されている。
一対の転写ロール41は、引き込んだアノード触媒層付基材シート20A、電解質膜11およびカソード触媒層付基材シート20Kに対して加熱(℃)するとともに、押圧力(MPa)を加えて、電解質膜11の一方の表面側と他方の表面側にアノード触媒層付基材シート20Aおよびカソード触媒層付基材シート20Kをそれぞれ転写するよう構成されている。転写された各構成要素は、図4に示すように、一体化された積層体シートSとなって、一対の転写ロール41の矢印bで示す搬送方向の下流に向けて送り出されるよう構成されている。
転写ロール41から送り出された積層体シートSは、剥離ロール45によりアノード触媒層12から基材シート20が剥離され、また、剥離ロール47によりカソード触媒層13から基材シート20が剥離されるように構成されている。アノード触媒層12から剥離された基材シート20は巻取機構46により巻き取られ、カソード触媒層13から剥離された基材シート20は巻取機構48により巻き取られるよう構成されている。
積層体シートSの一方の表面側からアノード触媒層付基材シート20Aの基材シート20が剥離され、積層体シートSの他方の表面側からカソード触媒層付基材シート20Kの基材シート20が剥離されてシート状の触媒層電解質膜接合体10が形成され、搬送されるようになっており、搬送された触媒層電解質膜接合体10は巻取機構49により巻き取られるよう構成されている。
除去工程は、図5に示す除去装置50により行われる。除去工程では、アノード触媒層付基材シート20Aおよびカソード触媒層付基材シート20Kからそれぞれ剥離された基材シート20の表面に残留する残留触媒zがそれぞれ除去される(ステップS3)。
除去装置50は、転写装置40の巻取機構46により巻き取られた使用済みの基材シート20を巻き出す巻出機構51と、ラミネートフィルム52を巻き出す巻出機構53と、巻き出された基材シート20にラミネートフィルム52を圧着させて矢印cで示す搬送方向に送り出す一対の弾性ロール54を備えている。
また、除去装置50は、基材シート20に圧着されたラミネートフィルム52を基材シート20から剥がして分離する分離ロール55と、分離ロール55により分離されたラミネートフィルム52を巻き取る巻取機構56と、分離された基材シート20を巻き取る巻取機構57を備えている。この構成により、基材シート20に残留する残留触媒zは、ラミネートフィルム52に接着されて、分離ロール55により基材シート20からラミネートフィルム52が剥がされて分離する際に、基材シート20の表面から除去される。
ラミネートフィルム52は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂で形成される基材フィルムにアクリル系やシリコン系の接着層が形成された接着フィルムで構成されている。接着層の接着力(N/cm)は、基材シート20に残留する残留触媒zを接着し基材シート20から除去することができる程度の大きさを有している。
具体的には、接着層の接着力は、基材シート20と残留触媒zとの付着力よりも強くなっており、接着層は、少なくとも0.4N/cmの接着力を有している。なお、ラミネートフィルム52は、本発明に係る触媒転写方法の残留触媒zに対する接着力が強いフィルムに対応する。
除去装置50においては、転写装置40の巻取機構48により巻き取られた使用済みの基材シート20も、巻取機構46により巻き取られた使用済みの基材シート20と同様に、ラミネートフィルム52により残留触媒zが除去され、巻取機構57により巻き取られるようになっている。
搬送工程は、図6に示す搬送装置60により行われ、搬送工程においては、除去装置50の巻取機構57により巻き取られた基材シート20が所定温度(℃)で加熱され、所定圧力(MPa)でプレスされつつ、所定張力(N)が加えられ搬送される(ステップS4)。
搬送装置60は、除去装置50の巻取機構57により巻き取られた基材シート20を巻き出す巻出機構61と、巻き出された基材シート20を加熱しプレスしつつ、張力を加えて矢印d方向に送り出す一対の弾性ロール62と、送り出された基材シート20を巻き取る巻取機構63とにより構成されている。
弾性ロール62は、シリコーンゴムなどの弾性を有する材料で形成されている。弾性ロール62により基材シート20に加えられる温度(℃)は、150℃〜180℃が望ましい。温度が低すぎると加熱処理後の基材シート20の平滑性が悪くなることがあり、温度が高すぎると、基材シート20が伸縮することで寸法の変化が大きくなつてしまうことがある。弾性ロール62により基材シート20に加えられる温度(℃)は、本発明の所定温度に対応する。
弾性ロール62により基材シート20に加えられる圧力(MPa)は、3MPa〜10MPaが望ましい。圧力が低すぎるとプレス処理後の基材シート20の平滑性が悪くなることがあり、圧力が高すぎると、基材シート20が潰れて薄くなってしまうことがある。弾性ロール62により基材シート20に加えられる圧力(MPa)は、本発明の所定圧力に対応する。
弾性ロール62により基材シート20に加えられる張力(N/m)は、10N/m〜50N/mが望ましい。張力が低すぎると基材シート20がたるむことで均一な処理ができなくなることがあり、張力が高すぎると、基材シート20の寸法が縮んで小さくなってしまうことがある。弾性ロール62により基材シート20に加えられる張力(N/m)は、本発明の所定張力に対応する。
弾性ロール62において、加熱、プレスなどの処理に所定の時間(sec)が必要なため、基材シート20を送り出す搬送速度(m/min)は、最適な搬送速度に設定される。最適な搬送速度として、20m/minを超えない範囲で設定されることが望ましい。
基材シート20は、この搬送装置60によって処理されることで矯正され、再び触媒転写工程で使用することが可能な状態となり、巻取機構63で巻き取られた基材シート20は、再び、塗工工程に供給される。
本実施形態に係る触媒転写方法における各構成要素の流れについて図面を参照して説明する。
本実施形態に係る触媒転写方法においては、図7に示すように、まず、アノード触媒インクが作製され(S101)、カソード触媒インクが作製される(S102)。作製されたアノード触媒インクは、触媒インク塗布装置30により、基材シート20に塗布され、乾燥されてアノード触媒層付基材シート20Aが作製される(S103)。一方、作製されたカソード触媒インクは、触媒インク塗布装置30により、基材シート20に塗布され、乾燥されてカソード触媒層付基材シート20Kが作製される(S104)。
作製されたアノード触媒層付基材シート20Aは、基材シート巻取ロール34によって巻き取られロールAが作製される。一方作製されたカソード触媒層付基材シート20Kは、基材シート巻取ロール34によって巻き取られロールKが作製される。
次いで、転写装置40の巻出機構42により、ロールAからアノード触媒層付基材シート20Aが巻き出され、アノード触媒層付基材シート20Aが転写ロール41に引き込まれる。続いて、転写装置40の巻出機構44により、電解質膜11が巻き出され(S105)、電解質膜11が転写ロール41に引き込まれる。転写ロール41によりアノード触媒層付基材シート20Aに形成されたアノード触媒層12が電解質膜11の上側に転写される(S106)。
また、転写装置40の巻出機構43により、ロールKからカソード触媒層付基材シート20Kが巻き出され、カソード触媒層付基材シート20Kが転写ロール41に引き込まれる。続いて、転写装置40の巻出機構44により、巻き出された電解質膜11の上にカソード触媒層13が、転写ロール41により転写される。
これらの転写により、電解質膜11の一方の表面にアノード触媒層12が形成され、他方の表面にカソード触媒層13が形成され、さらにアノード触媒層12を基材シート20が覆い、カソード触媒層13を基材シート20が覆う積層体シートSが形成される。
アノード触媒層12を覆う基材シート20は、転写装置40の剥離ロール45によりアノード触媒層12から剥離され、使用済み基材シートとして転写装置40の巻取機構46により巻き取られる(S107)。また、カソード触媒層13を覆う基材シート20は、転写装置40の剥離ロール47によりカソード触媒層13から剥離され、使用済み基材シートとして転写装置40の巻取機構48により巻き取られる(S108)。
積層体シートSの両面側からそれぞれ基材シート20が剥離され、アノード触媒層付及びカソード触媒層付の電解質膜11の積層体、即ち、触媒層電解質膜接合体10が得られる。触媒層電解質膜接合体10は、転写装置40の巻取機構49により巻き取られる(S109)。
転写装置の巻取機構46により巻き取られた使用済み基材シート20は、除去装置50の巻出機構51により巻き出され、弾性ロール54によりラミネートフィルム52が圧着され基材シート20の残留触媒zが除去される。ラミネートフィルム52は、基材シート20と残留触媒zとの付着力よりも強い接着力を有しているので、ラミネートフィルム52を基材シート20から剥がすことによって、基材シート20からラミネートフィルム52に残留触媒zを移動させて基材シート20から除去することができる。残留触媒zが除去された基材シート20は、巻取機構57により巻き取られる(S110)。
巻取機構57により巻き取られた基材シート20は、搬送装置60の巻出機構61により巻き出され、弾性ロール62により加熱、プレスがされつつ、張力が加えられて矯正されて、巻取機構63により巻き取られる(S111)。
弾性ロール62により矯正された基材シート20は、再使用が可能か否かの適正検査がなされ、適正な基材シート20は、アノード触媒層付基材シート20Aを作製する触媒インク塗布装置30に送られ(S112)、再利用される。適正検査で不適正とされた基材シート20は、廃棄される。なお、適正検査に替えて、再利用回数を計数するカウンタで所定の回数を超えた基材シート20を廃棄するようにしてもよい、所定回数は、基材シート20の材質、大きさ、厚みなどの設定諸元や、実験値などのデータに基づいて適宜選択される。
転写装置40の巻取機構48により巻き取られた使用済み基材シート20は、転写装置40の巻取機構46により巻き取られた使用済み基材シート20と同様の処理が行われる。即ち、ステップS110と同様に残留触媒zが除去され(S113)、ステップS111と同様にプレス矯正がなされ(S114)、再利用可能な基材シート20は、カソード触媒層付基材シート20Kを作製する触媒インク塗布装置30に送られ(S115)、再利用される。
以上のように構成された実施形態に係る触媒転写方法の効果について説明する。
本実施形態に係る触媒転写方法は、アノード触媒層12およびカソード触媒層13を燃料電池の電解質膜11に転写する転写工程の後に、基材シート20と残留触媒zとの付着力よりも、残留触媒zに対する接着力が強いラミネートフィルム52を、弾性ロール54を用いて基材シート20に圧着させることによって残留触媒zを除去する除去工程が設けられている。
さらに、本実施形態に係る触媒転写方法は、基材シート20を、所定温度(℃)および所定圧力(MPa)でプレスしつつ、所定張力(N/m)を加えて矯正し、搬送する搬送工程が設けられている。その結果、残留触媒zの除去工程により、基材シート20に残留している触媒が除去される。さらに、温度、圧力および張力を加える搬送工程により、転写の際の加熱加圧による基材シート20の変形が矯正され、基材シート20が廃棄されずに、再び利用することができる。その結果、本実施形態に係る触媒転写方法は、生産コストの低減を図ることができるという効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10・・・触媒層電解質膜接合体、11・・・電解質膜、12・・・アノード触媒層、13・・・カソード触媒層、20・・・基材シート(シート)、20A・・・アノード触媒層付基材シート、20K・・・カソード触媒層付基材シート、30・・・触媒インク塗布装置、31・・・塗布ヘッド、32・・・乾燥炉、33・・・基材シート巻出ロール、34・・・基材シート巻取ロール、40・・・転写装置、41・・・転写ロール、42,43,44,51,53,61・・・巻出機構、45,47・・・剥離ロール、46,48,49,56,57,63・・・巻取機構、50・・・除去装置、52・・・ラミネートフィルム(フィルム)、54,62・・・弾性ロール、55・・・分離ロール、60・・・搬送装置、z・・・残留触媒

Claims (1)

  1. シートに触媒を塗工する工程と、
    塗工された前記触媒を燃料電池の電解質膜に転写する工程と、
    前記シートと残留触媒との付着力よりも、前記残留触媒に対する接着力が強いフィルムを、弾性ロールを用いて前記シートに圧着させることによって前記残留触媒を除去する工程と、
    前記シートを、所定温度および所定圧力でプレスしつつ、所定張力を加えて搬送する工程と、
    を含む触媒転写工程を、同一のシートを用いて複数回繰り返すことを特徴とする触媒転写方法。
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