JP2005246194A - 両面塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長尺金属シートを搬送してその両面にペースト状物質を塗布する装置において、両面塗布後の長尺金属シートを安定して支持し、ペースト状物質を均一に塗布する技術を提供する。
【解決手段】 ペースト状物質を塗布するダイの下流に、長尺金属シートの搬送方向とほぼ平行な空気流を噴出して長尺金属シートを吸引する装置を設ける。長尺金属シートは空気流によって吸引装置と一定の距離を保って支持される。空気流による支持位置よりも下流で発生した長尺金属シートの振動は、支持位置で抑制される。ダイと長尺金属シートとの距離が一定に保たれることで、ペースト状物質が均一な厚みで塗布される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、長尺シートの両面にペースト状物質を管理された厚みで塗布する技術に関する。
長尺シートの両面にペースト状物質を塗布する必要がしばしば存在する。例えば、長尺金属シートの両面に電極活物質を塗布して乾燥させることによって、電池電極を製造することができる。
従来は、長尺シートの両面にペースト状物質を塗布するためには、長尺シートの第1面にペースト状物質を塗布して乾燥し、乾燥後に第2面にペースト状物質を塗布して乾燥する方法が採用されている。これでも長尺シートの両面にペースト状物質を塗布することができるが、実質的には片面塗布を繰返している。
本発明では、ペースト状物質が乾燥する前に長尺シートの両面にペースト状物質を塗布する。本明細書では、片面塗布を繰返して両面に塗布することを両面塗布といわない。ペースト状物質が乾燥する前に長尺シートの両面にペースト状物質を塗布することを両面塗布という。
長尺シートを一定の速度で引出しながら(搬送しながら)、長尺シートの表面側と裏面側に設けたダイから同時にペースト状物質を吐出することによって、両面塗布する技術が知られており、その装置が特許文献1に開示されている。両面塗布すると、片面塗布を繰返すよりも、作業効率がよく、短時間・低コストで両面に塗布することができる。
特許文献1に開示されている両面塗布装置は、塗布前の長尺シートが巻かれている送り出しロールと、水平に引出される(搬送される)長尺シートを挟んで対向する上下1対のダイと、ダイの下流に配置された乾燥装置と、両面にペースト状物質が塗布されて乾燥した長尺シートを巻き取る巻き取りロールを備えている。長尺シートが上下一対のダイの間を通過するときに、上下一対のダイから供給されるペースト状物質が長尺シートの上面と下面に同時に塗布される。長尺シートに塗布されたペースト状物質は、その下流に用意されている乾燥装置を通過する間に乾燥する。両面に塗布された長尺シートは、乾燥後に巻き取りロールに巻き取られる。
特開平11−339781号公報
上下一対のダイ間にシートを通して両面に同時にペースト状物質を塗布する技術では、表面側の塗装厚みと裏面側の塗装厚みを独立に管理することができない。上下一対のダイ間の間隔を調整することによって、表面側の塗装厚みと裏面側の塗装厚みの合計塗装厚みを管理することはできるが、個々には管理できない。表面側ダイの吐出圧が高まれば表面側の塗装厚が厚くなって裏面側が薄くなり、裏面側ダイの吐出圧が高まれば表面側の塗装厚が薄くなって裏面側が厚くなる。シートが上方に変位すれば表面側の塗装厚が薄くなって裏面側が厚くなり、下方に変位すれば表面側の塗装厚が厚くなって裏面側が薄くなる。
塗装直後のペースト状物質にはローラ等を直接に接触させることができない。比較的に距離を要する乾燥工程では、搬送されていく長尺シートをローラ等で直接に支えることができず、相当な距離がフローティング状態で搬送される。長距離をフローティング状態で搬送される長尺シートには振動がおきやすく、その振動が塗装ダイの存在箇所に伝播し、上下一対のダイの間で長尺シートが上下方向に変位しやすい。
従って、表面側の塗装厚みと裏面側の塗装厚みを独立に管理するためには、上下1対のダイで両面に同時に塗布することができない。最初に第1面に管理された厚みで塗装し、ついで(第1面に塗装されたペースト状物質が乾燥しないうちに)第2面に管理された厚みで塗装する必要がある。
最初の塗装時には、塗装厚みを管理しやすい。長尺シートの第1面にペースト状物質を塗布する第1ダイに対して、長尺シートを隔てて第1ダイと対向しているバックアップを用意することができ、第1ダイとバックアップの間隔によって、第1面の塗装厚みを管理することができる。
しかしながら、第1面に塗装された長尺シートの第2面に塗装する場合には、バックアップが利用できない。第1面に塗装されたペースト状物質は乾燥しておらず、バックアップに直接接触させることができないからである。
第2面にもペースト状物質が塗布された長尺シートは、乾燥工程に送られる。長尺シートの両面が未乾燥のペースト状物質で塗装されており、直接接触方式で支えることができない。長尺シートがフローティングしている状態で乾燥させなければならない。長距離をフローティング状態で搬送される長尺シートには振動がおきやすく、その振動が第2面に塗装する第2ダイの存在部位に伝播し、長尺シートの未塗装表面(第2面)と第2ダイとの間隙を増減させる。この変位を、バックアップを利用して止めることができない。
第2面に塗装する第2ダイの上流側では、第2面が未塗装であり、ローラ等で直接支えることができる。しかしながら、乾燥工程で生じる長尺シートの振動の影響は下流側から伝播するものであり、第2ダイの上流側で位置決めしてしても、長尺シートの未塗装表面と第2ダイの間隙が増減することを防止できない。
両面に塗装された長尺シートに気流を当てればフローティングさせることができ、これを利用して乾燥工程を搬送する。フローティング支持技術を利用すれば、長尺シートの未塗装表面と第2ダイの間隙を一定に維持できるように位置決めできる可能性がある。しかしながら、乾燥前のシートに不用意に気流を当てると、乾燥前のペースト状物質が吹き飛ばされたり、表面が乱れたりする。気流の当て方にも制約があり、乾燥前のペースト状物質に悪影響を与えない利用方法をしなければならない。
さらに、気流を用いてフローティング状態でシートの位置決めをする場合、時間的な応答性からフィードバック制御することは難しい。自律的に一定位置に位置決めされる現象が必要とされる。
本発明は、上記の各種制約が存在するなかで、いかにしたら第2の塗装厚みを所望厚みに管理できるかを研究する中で完成したものある。
本発明で創作された両面塗布装置は、長尺シートの両面にペースト状物質を塗布する装置であり、長尺シートの第1面にペースト状物質を塗布する第1ダイと、長尺シートを隔てて第1ダイと対向して長尺シートの第2面を支持するバックアップと、長尺シートの第2面にペースト状物質を塗布する第2ダイと、長尺シートの搬送方向に沿って第2ダイの下流側に設置されており、長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流を噴出して長尺シートを吸引する装置を備えている。
第1ダイに対向するバックアップは、第1ダイがペースト状物質を塗布する際に、長尺シートの第2面に接触して長尺シートを位置決めする。バックアップは、第1ダイと長尺シートとの距離を一定に保ち、第1面に塗装される塗装膜の厚みを一定に管理する。
第2ダイの下流には、長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流を噴出することによって長尺シートを吸引する装置が配置されている。長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流が存在すると、平行気流が存在する側の空気圧が他方の側の空気圧よりも低くなる。長尺シートは空気圧の低い吸引装置の側に引き寄せられる。
長尺シートが吸引装置に近づきすぎた場合には、気流が長尺シートを押し上げて距離を増大させる。長尺シートが吸引装置から離れすぎた場合には、気流の流速が速くなって吸引力が大きくなり、長尺シートが吸引装置に引き寄せられる。長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流を噴出することによって長尺シートを吸引する装置によると、長尺シートが自律的に一定位置に位置決めされる現象が得られる。
この吸着位置決め装置は、第2ダイの下流に配置されており、乾燥工程で長尺シートが振動しても、その振動の影響が第2ダイの位置に及ばないようにできる。また、長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流は、塗布直後の未乾燥なペースト状物質をはがしたり、ふきとばしたりすることがなく、塗装膜に影響を与えない。
第2ダイの下流に長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流を噴出して吸着位置決めする装置を配置すると、直接には支持することができない長尺シートと第2ダイの間隔が一定に保たれ、第2面の塗装膜の厚みを所望の厚みに管理することができる。
気流を噴出して長尺シートを吸引する装置が、長尺シートの搬送方向と同一方向に噴出する気流と、長尺シートの搬送方向と反対方向に噴出する気流を噴出すことが好ましい。
2方向に噴出する気流を用いると、長尺シートの広い範囲が吸引されて位置決めされ、長尺シートの位置がより安定する。
気流を噴出して長尺シートを吸引する装置が、長尺シートの幅方向に沿って複数設けられており、噴出流量が独立に調整可能であることが好ましい。
長尺シートは、搬送中にねじれる場合がある。第2ダイの間を通過する際に第2ダイに対する長尺シートの通過位置がねじれていると、第2ダイと長尺シートとの距離が幅方向で均一にならず、塗布されるペースト状物質の厚みが幅方向で不均一になってしまう。
気流を噴出して長尺シートを吸引する装置が、長尺シートの幅方向に沿って複数設けられており、各々の吸引装置が噴出流量を独立に調整することができれば、第2ダイと長尺シート間の間隔が幅方向で不均一となろうとすることを調整することができる。第2ダイと長尺シート間の間隔が幅方向で均一となり、品質の高い製品を得ることができる。
本発明の両面塗布装置によると、第2ダイの下流に長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流を噴出して長尺シートを吸引する装置を配置することによって、長尺シートは第2ダイの下流位置で、吸引装置側に吸引されて位置決めされる。更に下流で長尺シートが振動しても、第2ダイと長尺シート間の間隔に影響しない。第2ダイと長尺シートの距離が一定に保たれ、ペースト状物質が均一な厚みで塗布される。また、長尺シートはシートの搬送方向とほぼ平行な気流によって支持されるために、塗布されたペースト状物質がはがれたり変形したりすることがなく、表面品質の高い製品を製造することができる。
以下に、本願に係る両面塗布装置を実施するための最良の形態を列記する。
(形態1)長尺金属シートの第1面にペースト状物質を塗布する第1ダイと、第1ダイと長尺金属シートを挟んで対向するバックアップロールが設けられている。長尺金属シートは、バックアップロール上を搬送される。
(形態2)空気流を噴出して長尺金属シートを吸引する装置(エアノズル)は、第2ダイの下流で第2ダイと同一面側に配置される。
(形態3)エアノズルは、第2ダイの下流で第2ダイとシートを挟んだ反対面側に配置される。
本発明を、最初に箔状の長尺金属シート16の第1面に活物質ペースト18を塗布し、その直後に第2面に活物質ペースト20を塗布する両面塗布装置に具現化した。その実施例を説明する。なお図示の明瞭化のために、長尺金属シート16、活物質ペースト18の塗布膜、活物質ペースト20の塗布膜の厚みが、著しく誇張して図示されている。実際にはいずれも非常に薄いものである。また活物質ペースト18と活物質ペースト20は異なる物質であり、個々に厚みを管理することが重要である。
(第1実施例) 図1に、本発明の第1実施例に係わる両面塗布装置2を模式的に示す。
両面塗布装置2は、長尺金属シート16の第1面に活物質ペースト18を塗布する第1スリットダイ4と、長尺金属シート16を隔てて第1スリットダイ4と対向する位置に配置されているバックアップロール6と、長尺金属シート16の第2面に活物質ペースト20を塗布する第2スリットダイ8と、第2スリットダイ8の下流に配置されているエアノズル12を備えている。エアノズル12は、長尺金属シート16の搬送方向とほぼ平行な空気流を噴出して長尺金属シート16の第2面を吸引する
長尺金属シート16は、送り出しロール15と巻き取りロール17の速度を調整することによって、所定の張力を与えられた状態で一定の速度で搬送される。両面塗布装置2の第1スリットダイ4と第2スリットダイ8は、長尺金属シート16の搬送経路に沿って、離れたところに配置されており、長尺金属シート16の第1面への塗布と第2面への塗布は、両面塗布装置2内の別々の位置で行われる。
最初に、第1スリットダイ4によって、長尺金属シート16の第1面に活物質ペースト18が供給されて塗布される。長尺金属シート16は、第1面に活物質ペースト18を塗布するときには、バックアップロール6によって第2面が支持されている。長尺金属シート16は、バックアップロール6に押し当てられることによって、第1スリットダイ4から一定の距離に保たれる。長尺金属シート16の第1面には、活物質ペースト18が一定の厚みで塗布される。
第1面に活物質ペースト18が塗布された長尺金属シート16は、未だ塗布されていない第2面をローラ10によって支持されて搬送される。ローラ10に近接した位置に第2スリットダイ8が設けられており、長尺金属シート16の第2面に活物質ペースト20が供給されて塗布される。
長尺金属シート16の第2面側の第2スリットダイ8の下流位置に、エアノズル12が設けられている。エアノズル12の開口部14からは、長尺金属シート16の搬送方向とほぼ平行な空気流が噴出される。空気流は、長尺金属シート16の幅方向のほぼ全域に吹き付けられる。この空気流によって、長尺金属シート16の第2面側の空気圧は、第1面側の空気圧よりも低くなる。長尺金属シート16の第2面側の空気圧が第1面側よりも低くなることにより、長尺金属シート16はエアノズル12側に引き寄せられ、一定の位置に支持される。長尺金属シート16がエアノズル12側に引き寄せられ過ぎたときは、空気流が長尺金属シート16を押し上げて、長尺金属シート16はエアノズル12から離れて再び所定の位置に戻る。長尺金属シート16がエアノズル12から離れ過ぎたときは、空気流の流速が速くなって吸引力が大きくなり、長尺金属シート16はエアノズル12に引き寄せられて所定の位置に戻る。この結果、長尺金属シート16はエアノズル12から常に一定の距離の位置に支持される。
両面塗布された長尺金属シート16は、乾燥装置38に搬送される。乾燥装置38内に複数設けられている温風供給装置40から温風が供給されて、長尺金属シート16に塗布された活物質ペースト18,20が乾燥する。温風供給装置40は長尺金属シート16の上下に設けられており、長尺金属シート16の上下から温風が当てられることによって長尺シート16は宙に浮き、フローティングした状態で巻き取りロール17側に搬送されていく。
フローティングした状態で搬送される長尺金属シート16は不安定であり、振動しやすい。本実施例の両面塗布装置2は、第2スリットダイ8の下流で長尺金属シート16を空気流によって一定位置に支持するために、下流の乾燥装置38を通過する際に長尺金属シート16に振動が発生した場合でも、エアノズル12よりも上流の長尺金属シート16に振動が伝播することを抑制することができる。
第2スリットダイ8で塗布する箇所の長尺金属シート16は、エアノズル12の空気流とローラ10によって両側から支えられており、第2スリットダイ8との距離が常に一定に保たれる。この結果、第2スリットダイ8から供給される活物質ペースト20は、常に均一な厚みで長尺金属シート16に塗布される。
更に、長尺金属シート16を支持する空気流は搬送方向とほぼ平行に流れるために、空気流が活物質ペースト20に当たる箇所でも、活物質ペースト20をはがしたり変形させる力は小さく、活物質ペースト20のはがれや変形は発生しない。活物質ペースト20は、活物質ペースト18と同等の高い表面品質で長尺金属シート16に塗布される。
(第2実施例) 本実施例の両面塗布装置22の構成を、図2に示す。第1実施例と同一の構成のものについては、同一番号を付与して重複説明を割愛する。本実施例では、エアノズル12が、第2スリットダイ8の下流で長尺金属シート16の表面側に配置される。エアノズル12は、長尺金属シート16の搬送方向とほぼ平行な空気流を噴出して長尺金属シート16を吸引して支持し、振動を抑制し、長尺金属シート16と第2スリットダイ8との距離を一定に保つ効果を得ることができる。
更に、本実施例のエアノズル12は、長尺金属シート16の表側に配置されているために、空気流が先に塗布されてより乾燥している活物質ペースト18にあたる。活物質ペースト18は、塗布された直後でよりウェットな活物質ペースト20よりも、空気流があたったときの変形やはがれを起こしにくい。この結果、より均質な両面塗布が行われた長尺金属シート16を製造することができる。
(第3実施例) 図3に、本発明の第3実施例に係わる両面塗布装置30を模式的に示す。本実施例のエアノズル24は、長尺金属シート16の裏側に配置されており、第2スリットダイ8よりも下流に配置されている。エアノズル24は、2個のスリット状の開口部26,28を備えている。開口部26は、長尺金属シート16の搬送方向と反対方向に長尺金属シート16とほぼ平行な空気流を噴出する。開口部28は、長尺金属シート16に沿ってその搬送方向とほぼ同一の方向に空気流を噴出する。開口部26,28から供給される空気流は、いずれも長尺金属シート16の幅方向の全体に吹き付けられる。
本実施例の両面塗布装置30は、エアノズル24から、長尺金属シート16の搬送方向の空気流と搬送方向と逆方向の空気流を噴出させて長尺金属シートを吸引する。エアノズル24が噴出する2方向の空気流は、1方向のみの空気流よりもより広い範囲で長尺金属シート16を支持することが可能となる。長尺金属シート16の振動がより確実に抑制され、長尺金属シート16の第2スリットダイ8に対する位置をより安定させることができる。
(第4実施例) 本発明の第4実施例に係わる両面塗布装置32の第2スリットダイ8とエアノズル34,36の配置を図4に示す。その他の構成については、第1実施例の両面塗布装置2と同一の仕様を有しており、同一番号を付与して重複説明を割愛する。
本実施例のエアノズル34,36は、長尺金属シート16の幅方向に沿って左右一対となるように設けられている。エアノズル34は、開口部74から空気流を噴出して長尺金属シート16の右側を支持する。エアノズル36は、開口部76から空気流を噴出して長尺金属シート16の左側を支持する。エアノズル34とエアノズル36の噴出する空気流の流量は、独立して調整可能である。
本実施例の両面塗布装置32では、乾燥装置38内の長尺金属シート16の搬送経路が幅方向の左右で高さが相違しており、そのままでは、第2スリットダイ8と長尺金属シート16の間隔は幅方向で一様にならない。対策しなければ、第2スリットダイ8の上を長尺金属シート16がねじれて通過する。
エアノズル34とエアノズル36の空気流の流量は、第2スリットダイ8の上をねじれて通過しようとする長尺金属シート16に作用している応力差を考慮して調整される。長尺金属シート16の右側が第2スリットダイ8に近づき、左側が第2スリットダイ8から離れて傾いている場合には、左側のエアノズル36から噴出させる空気流の流量を右側のエアノズル34よりも上げて長尺金属シート16の左側の吸引力を増やし、第2スリットダイ8の上を通過する長尺金属シート16のねじれを解消する。逆に、長尺金属シート16の右側が第2スリットダイ8から離れ、左側が第2スリットダイ8に近づいて傾いている場合には、右側のエアノズル34から噴出する空気流の流量を左側のエアノズル36よりも上げて長尺金属シート16の右側の吸引力を増やし、第2スリットダイ8の上を通過する長尺金属シート16のねじれを解消する。塗布時の第2スリットダイ8に対する長尺金属シート16のねじれが解消されることで、活物質ペースト20を均一な厚みで塗布することができる。
以下では、本発明をより深く理解するために、本発明の完成段階で試みた両面塗布技術を説明する。
図5に、長尺金属シート44の上面に塗布するペースト状物質46の厚みと、長尺金属シート44の下面に塗布するペースト状物質48の厚みを個々に管理できるように開発した両面塗布装置42を模式的に示す。
両面塗布装置42は、第2スリットダイ8の下流に長尺金属シート44を位置決めする手段がないために、乾燥装置38を通過している長尺金属シート44に振動が発生した場合には、その振動が第2スリットダイ8で塗布されている長尺金属シート44にまで伝わってしまう。第2スリットダイ8に対向している長尺金属シート44が振動すると、塗布されるペースト状物質48の厚みが不均一になってしまい、改良の余地があった。
長尺金属シート44の振動を抑制するために、第2スリットダイ8の下流に長尺金属シート44を非接触で位置決めする手段を設けた第2の両面塗布装置52を、図6に示す。両面塗布装置62には、第2スリットダイ8よりも下流で第2スリットダイ8と同一面の側に、エアノズル54が設けられている。このエアノズル54は、空気を吸引することによって、長尺金属シート44を第2スリットダイ8の下流で支持する。エアノズル54を採用した結果、第2スリットダイに対向する長尺金属シート44の振動が抑制されるようになった。
しかしこの両面塗布装置52では、長尺金属シート44がエアノズル54に吸引され過ぎて、長尺金属シート44と第2スリットダイ8との距離が所定距離よりも近づきすぎた場合にこれを修正する方法がなかった。このため、一旦長尺金属シート44が第2スリットダイ8側に吸引されすぎてしまった場合には、塗布されるペースト状物質48の厚みが所定の厚みからはずれたまま塗布作業が継続するという不具合が発生した。
また、エアノズル54の吸引力によって、塗布されたばかりでウェットな状態のペースト状物質48が長尺金属シート44の表面を移動したり、はがれ落ちたりする不具合も発生した。
上記の問題点を解決すべく、第3の両面塗布装置62では、第2スリットダイ8よりも下流で第2スリットダイ8と長尺金属シート44を挟んで対向する側に、エアノズル56を設けた(図7)。エアノズル56は、長尺金属シート44に対して垂直に空気流を噴出することによって、長尺金属シート44を第2スリットダイ8の下流位置で位置決めし、長尺金属シート44の振動を抑制することができた。しかし、両面塗布装置62では、空気流を噴出したときにペースト状物質46に生じるはがれや流動を完全に抑制することができず、課題が残った。
第2スリットダイ8と長尺金属シート44の距離を常に一定に保ち、長尺金属シート44の振動を抑制し、且つペースト状物質46,26の移動やはがれを抑制するために、図8に示す両面塗布装置72を検討した。
両面塗布装置72は、長尺金属シート44を挟んで対向する上下一対のエアノズル56,58を備えている。エアノズル56,58は各々長尺金属シート44に向かって、長尺金属シート44に対して垂直に空気流を噴出する。長尺金属シート44は、第2スリットダイ8の下流でエアノズル56,58が噴出する空気流によって非接触に支持されることで、振動を抑制され、且つ第2スリットダイ8との距離を一定に保つことができた。1対のエアノズル56,58を長尺金属シートの両面に配置したことで、長尺金属シート44を支持するためにエアノズル56,58が噴出する空気量は、エアノズル56が単独で配置された場合よりも抑えることができた。しかし、この両面塗布装置72でも、空気流を噴出したときに塗布されたペースト状物質46、48に生じる流動やはがれを完全に抑制することができず、課題が残った。
本発明は、図5から図8の中間技術を経て完成したものであり、微妙な問題をすべて解決して良質な製品を得ることを可能にした。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、実施例では最初に片面に塗布を行うスリットダイに対向してバックアップロールが設けられているが、バックアップロールの代わりに長尺金属シートとスリットダイの距離を一定に保つためのガイド等の支持装置を用いてもよい。又、空気流を噴出して長尺金属シートを吸引する装置の空気流の噴出口の形状は、スリットに限定されない。例えば、1つの吸引装置に複数の噴出口を設けて、それぞれの噴出口から長尺金属シートと平行な空気流を噴出してもよい。また、長尺金属シートの幅方向に複数のエアノズルを配置してその噴出する空気量を独立に制御する場合には、エアノズルの数を3個以上に増やして、より細かく噴出する空気量を制御することもできる。その他、長尺金属シートの搬送経路や乾燥方法は、同一の効果が得られる範囲で自由に変更が可能である。
第1実施例の両面塗布装置の構成を模式的に示す図 第2実施例の両面塗布装置の構成を模式的に示す図 第3実施例の両面塗布装置の構成を模式的に示す図 第4実施例の両面塗布装置の要部の構成を模式的に示す図 本発明に至る中間段階の第1の両面塗布装置の構成を模式的に示す図 本発明に至る中間段階の第2の両面塗布装置の構成を模式的に示す図 本発明に至る中間段階の第3の両面塗布装置の構成を模式的に示す図 本発明に至る中間段階の第4の両面塗布装置の構成を模式的に示す図
符号の説明
2,22,30,32・・両面塗布装置
4,8・・スリットダイ
6・・バックアップロール
10・・ロール
12,24,34,36,・・エアノズル
14,26,28,74,76・・開口部
16・・長尺金属シート
18,20・・活物質ペースト
38・・乾燥装置
40・・温風供給装置

Claims (3)

  1. 長尺シートの両面にペースト状物質を塗布する装置であり、
    長尺シートの第1面にペースト状物質を塗布する第1ダイ、
    長尺シートを隔てて第1ダイと対向して長尺シートの第2面を支持するバックアップ、
    長尺シートの第2面にペースト状物質を塗布する第2ダイ、
    長尺シートの搬送方向に沿って第2ダイの下流側に設置されており、長尺シートの搬送方向とほぼ平行な気流を噴出して長尺シートを吸引する装置、
    を備えている両面塗布装置。
  2. 気流を噴出して長尺シートを吸引する装置が、長尺シートの搬送方向と同一方向に噴出する気流と、長尺シートの搬送方向と反対方向に噴出する気流を噴出することを特徴とする請求項1の両面塗布装置。
  3. 気流を噴出して長尺シートを吸引する装置が、長尺シートの幅方向に沿って複数設けられており、噴出流量が独立に調整可能であることを特徴とする請求項1の両面塗布装置。
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