JP6135043B2 - 光学レンズ、撮像ユニット、及び光学レンズの製造方法 - Google Patents
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また、上記課題を解決するために、請求項2記載の光学レンズは、請求項1記載の光学レンズであって、反射防止膜は、BaF2膜と、BaF2よりも屈折率が高い高屈折材による膜とがレンズ表面に交互に積層され、レンズ表面から最も遠い高屈折材による膜にBaF 2 膜が積層されてなる。
また、上記課題を解決するために、請求項3記載の光学レンズは、請求項2記載の光学レンズであって、反射防止膜において、BaF2膜で形成される層は、高屈折材による膜で形成される層よりも多く設けられている。
また、上記課題を解決するために、請求項4記載の光学レンズは、請求項1、2又は3記載の光学レンズであって、BaF 2 膜で形成される各層の厚さ合計は、BaF 2 膜以外の膜で形成される各層の厚さ合計よりも大きい。
また、上記課題を解決するために、請求項5記載の光学レンズは、請求項1〜4のいずれかに記載の光学レンズであって、反射防止膜は、5〜11層で形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項6記載の光学レンズは、請求項1〜5のいずれかに記載の光学レンズであって、BaF2膜の厚さは、10〜1000nmである。
また、上記課題を解決するために、請求項7記載の光学レンズは、請求項1〜6のいずれかに記載の光学レンズであって、BaF2膜の充填密度は、0.5〜0.9である。
また、上記課題を解決するために、請求項8記載の撮像ユニットは、光学レンズと、撮像素子と、カバーガラスとを有する。光学レンズは、入射する光を透過する請求項1〜7のいずれかに記載のレンズである。撮像素子は、光学レンズを透過した光を受光する。カバーガラスは、光学レンズと撮像素子との間に光学レンズの最上層に接するように設けられている。
また、上記課題を解決するために、請求項9記載の撮像ユニットは、光学レンズと、撮像素子とを有する。光学レンズは、入射する光を透過する請求項1〜7のいずれかに記載のレンズである。撮像素子は、光学レンズを透過した光を受光する。
また、上記課題を解決するために、請求項10記載の光学レンズの製造方法は、樹脂製の光学レンズの製造方法である。光学レンズの製造方法は、第1膜形成工程と、第2膜形成工程と、第3膜形成工程とを有する。第1膜形成工程は、レンズ表面にBaF2を蒸着させることで多孔質のBaF2膜の層を形成する。第2膜形成工程は、BaF2膜の層上にBaF2よりも屈折率が高い高屈折材を蒸着させることで高屈折材による膜の層を形成する。第3膜形成工程は、高屈折材による膜の層上にBaF2を蒸着させることで多孔質のBaF2膜の層を形成する。光学レンズの製造方法は、第2膜形成工程及び第3膜形成工程を交互に行うことにより、レンズ表面に対して多層の反射防止膜を形成する。
図1から図5Dを用いて、本実施形態に係る光学レンズ、撮像ユニット及び光学レンズの製造方法について説明する。
はじめに、図1を参照して、反射防止膜Cを有する光学レンズ1の構成について説明する。図1は、光学レンズ1の一部(反射防止膜C付近)における断面図である。
次に、図2及び図3を参照して、反射防止膜Cの形成工程について説明を行う。図2は、蒸着装置10の一例を示す概念図である。図3は、反射防止膜Cの形成工程を示すフローチャートである。
次に、図4〜図5Dを参照して、撮像ユニット20の製造工程について説明を行う。図4は、撮像ユニット20の製造工程を示すフローチャートである。図5A〜図5Cは、反射防止膜Cが形成されたレンズ部2(光学レンズ1)が複数設けられたウエハ100(ウエハ100´)の斜視図である。図5Dは、撮像ユニット20を側面から見た場合の断面図である。本実施形態では、ウエハ100のレンズ部2とウエハ100´のレンズ部2とは異なる形状となっている(図5D参照)。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例について説明する。
レンズ部に反射防止膜が形成された光学レンズに対して、リフロー試験、及びその後に耐久性試験、反射率測定試験を行った。
反射防止膜の成膜は、光学薄膜形成装置(Gener−1300。株式会社オプトラン製)を用いて行った。BaF2、CeO2、L5の蒸着材料を用いる場合は、真空蒸着により成膜を行った。なお、CeO2は、電子銃からの電子により酸素が乖離し易いため酸素ガスを注入した状態で成膜した。Nb2O5の蒸着材料を用いる場合は、イオンアシスト蒸着により成膜を行った。基板温度は、いずれも180℃で行った。
表1において、「コートクラック」については、マイクロスコープ(300倍)でクラック無しを「◎」、光学顕微鏡(40倍)でクラック無しを「○」、光学顕微鏡(40倍)でクラックあり(3本以内)を「△」、光学顕微鏡(40倍)でクラックあり(3本以上)を「×」で示す。
実施例1〜11と比較例1〜4を比較して分かるように、反射防止膜としてBaF2膜(BaF2膜を含む多層膜)を用いた場合、コートクラックやしわや割れを低減させ、且つ摩擦等に耐久性のある光学レンズを得ることができた。これは、多孔質に形成されたBaF2膜が熱膨張によるレンズの変形及び圧縮応力による影響を吸収しているためと考えられる。
2 レンズ部
10 蒸着装置
10a 真空チャンバ
10b 基板
10c 蒸着源
10d 電子銃
10e イオン銃
10f 膜厚計
10g ヒータ
20 撮像ユニット
21 カバーガラス
22 撮像素子
23 はんだペースト
24 回路基板
40 ディスペンス装置
100(100´) ウエハ
100a(100´a) 平坦部
B 接着剤
C 反射防止膜
c1 第1層
c2 第2層
c3 第3層
c4 第4層
c5 第5層
E 排気口
F シャッタ
I ガス注入口
L レンズユニット
S レンズ表面
U ウエハユニット
Claims (10)
- 屈折率が異なる膜が積層されてなる反射防止膜をレンズ表面に有する樹脂製の光学レンズであって、
前記反射防止膜の少なくとも三つの層は、多孔質のBaF2膜で形成され、
前記BaF2膜で形成される層は、少なくとも前記反射防止膜における、前記レンズ表面に接する最下層と、前記レンズ表面から最も遠い最上層と、前記最下層と前記最上層との間に位置する層に設けられていることを特徴とする光学レンズ。 - 前記反射防止膜は、前記BaF2膜と、BaF2よりも屈折率が高い高屈折材による膜とが前記レンズ表面に交互に積層され、前記レンズ表面から最も遠い前記高屈折材による膜に前記BaF 2 膜が積層されてなることを特徴とする請求項1記載の光学レンズ。
- 前記反射防止膜において、前記BaF2膜で形成される層は、前記高屈折材による膜で形成される層よりも多く設けられていることを特徴とする請求項2記載の光学レンズ。
- 前記BaF 2 膜で形成される各層の厚さ合計は、前記BaF 2 膜以外の膜で形成される各層の厚さ合計よりも大きいことを特徴とする請求項1、2又は3記載の光学レンズ。
- 前記反射防止膜は、5〜11層で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学レンズ。
- 前記BaF2膜の厚さは、10〜1000nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学レンズ。
- 前記BaF2膜の充填密度は、0.5〜0.9であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学レンズ。
- 入射する光を透過する請求項1〜7のいずれかに記載の光学レンズと、
前記光学レンズを透過した光を受光する撮像素子と、
前記光学レンズと前記撮像素子との間に前記光学レンズの最上層に接するように設けられたカバーガラスと、
を有することを特徴とする撮像ユニット。 - 入射する光を透過する請求項1〜7のいずれかに記載の光学レンズと、
前記光学レンズを透過した光を受光する撮像素子と、
を有することを特徴とする撮像ユニット。 - 樹脂製の光学レンズの製造方法であって、
レンズ表面にBaF2を蒸着させることで多孔質のBaF2膜の層を形成する第1膜形成工程と、
前記BaF2膜の層上に前記BaF2よりも屈折率が高い高屈折材を蒸着させることで高屈折材による膜の層を形成する第2膜形成工程と、
前記高屈折材による膜の層上にBaF2を蒸着させることで多孔質のBaF2膜の層を形成する第3膜形成工程と、
を有し、
前記第2膜形成工程及び前記第3膜形成工程を交互に行うことにより、前記レンズ表面に対して多層の反射防止膜を形成することを特徴とする光学レンズの製造方法。
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