本発明は、駆動力又は駆動モーメントを提供する少なくとも1つの駆動ユニットと、入力部材及び並進的に可動な出力部材を有した被駆動ユニットであって、前記入力部材と前記出力部材との間に累進的な力・行程特性線を有している被駆動ユニットと、支点で回転可能に支持されている伝達エレメントと、を有しており、該伝達エレメントは、該伝達エレメントにトルクを伝達可能であるように前記駆動ユニットに接続されており、かつ出力枢着点を有していて、該出力枢着点には、前記伝達エレメントと共にトグルレバーを形成する接続エレメントが枢着されており、該接続エレメントは前記被駆動ユニットの前記入力部材に、力を前記被駆動ユニットに伝達可能であるように接続されている、駆動装置、特に変形加工装置を駆動する駆動装置に関する。
このような形式の駆動装置は、例えばプレス機又は打ち抜き機を駆動する、若しくは操作するために、規定された力・行程特性線を出力部材に提供するために用いられる。
ワークの加工のためには、例えば深絞り、エンボス加工、裁断/打ち抜きのような様々な加工ステップのために、工具の運動シーケンスに関して様々な力・行程特性線が必要である。この場合、純然たる引抜き加工のためには通常、長い行程にわたってほぼ一定の力特性線が必要であるが、エンボス加工又は圧印加工には極端に累進的な特性線を伴う高い力のピークが必要である。これに対して、裁断過程には、短い行程範囲において高い力が必要でありこれは、むしろ逆進的な特性線を伴う。
様々な加工形式、及び変形技術に関する様々な要求のためには、通常、プレス機の様々な駆動コンセプトが使用される。
引抜き過程のためには、液圧的な駆動装置により比較的長い行程距離に関してほぼ一定の力特性線が提供されるので、好適には液圧的な駆動装置が使用される。液圧的な駆動装置では、様々な速度経過を流量制御により良好に調節することができ、高速行程と作業行程との間の切り換え点を任意に選択することができる。
液圧的な駆動装置における欠点は、必要なシステム圧のもとで、圧縮が比較的高い一けたのパーセント範囲にあるような液圧オイルの圧縮率にある。このような圧縮率により、高い熱が発生し、この熱は液圧法のエネルギ収支に不都合に作用する。さらに、液圧オイルの圧縮率によって、工具の力・行程特性線の制御は損なわれ、力の作用は僅かな剛性で行われる。従って例えば圧印プロセスは、軟性の力作用によっては硬質の圧延は困難であるので、過剰に大きく設定された力によってしか行うことができない。打ち抜き過程の終了時には、圧縮率により大きく蓄えられたばねエネルギが突然、解放される。これにより生じる切断衝撃は大きな騒音を発する。
偏心体、カム、トグルジョイントの形式の機械的な駆動システムは通常、所要エネルギが低く、高い剛性を有している。しかしながら、この場合、コンベンショナルな連続的に作動する電気モータを備えた駆動装置では、プロセス経過の変化可能性は限られたものであり、手間のかかる付加的な装置によって、作業行程、工具組み込み高さ、工具速度を僅かな範囲で変更することしかできない。さらに、作業行程中の制御は不可能である。機械的な駆動装置は累進的な力・行程特性線を有しており、このような特性線はトグルレバー駆動装置では極めて顕著である。このような理由から、このような駆動装置は例えば、長い作業行程を伴う引抜き過程のためには条件付きでしか使用することができない。
機械的な駆動システムでは、モータのモーメントを制限し、力のピークを均すために通常、機械的なフライホイールが使用され、これにより技術的な手間は例えば切換可能なクラッチによりさらに増大する。一般的にコンベンショナルな機械システムの設備投資コストは高く、累進的な力・行程特性線に限られているので、加工種類に関するバリエーションは僅かである。
ワーク加工の際にサーボ駆動装置の導入により、変形加工プロセスは、液圧的な駆動装置の場合も、機械的な駆動装置の場合も、極めて広い範囲にわたって制御可能である。液圧的な駆動装置の欠点を回避するために、例えば制御可能なサーボモータは、主要な動力伝達路に直接組み込まれるローラスピンドルに接続される。しかしながらこの場合、駆動システムは、最大の力のピークに合わせて設計されなければならず、行程速度は、液圧シリンダにおける処理速度を大きく下回るスピンドルにより可能な最大の速度に限られる。
選択的に、サーボモータはスピンドル又は伝動段なしに極端に高いトルクで直接、偏心体又はトグルレバーの駆動軸に接続することができる。これにより、モーメント特性線に極端なピークが生じ、ひいては駆動装置の電気的な所要出力にもピークが生じる。これにより手間のかかるエネルギ貯蔵が必要であり、それはコンデンサ又は給電される別個のフライホイールの形でシステム全体の技術的な手間を増大させる。最終的にシステム全体を絶対的なモーメントピーク若しくは力のピークに相応に設計しなければならず、これにより技術的な手間は、実際に技術的に必要であるよりも著しく高くなると見込まれる。
スピンドル又は伝動段を有さない駆動軸が駆動されるプレス機用の駆動装置は例えば、独国特許出願公開第102005038583号明細書に開示されている。
一般に公知の駆動装置における欠点は、技術的に手間がかかり、かつ/又は、駆動技術に応じて、システムに制限される力・行程特性線に合わせて規定されることである。
本発明の課題は、様々な加工工程に合わせてフレキシブルに使用することができ、製造においても、操業用使用においても低いエネルギ消費により安価であるような、駆動装置、特に変形加工装置を駆動するための駆動装置を提供することである。
この課題は、冒頭で述べた形式の駆動装置においては、第1の解決手段によれば、出力部材の力・行程特性線を設定するために、前記出力部材の出発位置に関連してトグルレバーの角度が変更可能であるにより解決される。
この課題は、冒頭で述べた形式の駆動装置においては、本発明の第2の解決手段によれば、前記出力部材の力・行程特性線を設定するために、前記伝達エレメントの力・行程特性線を、前記被駆動ユニットの力・行程特性線に対して同方向に、又は逆方向に選択することにより解決される。
さらに上記課題は、第3の解決手段によれば、並進的に運動可能なスライドと、該スライドを駆動するための、第1の解決手段又は第2の解決手段による、又は本発明の実施態様による少なくとも1つの駆動装置とを備えた変形加工装置用のプレスモジュールにより解決される。
最後に上記課題は、本発明の第3の解決手段による複数のプレスモジュールを有した、ワークを加工するモジュール式のプレスシステムにより解決される。
本発明の第1の解決手段によれば、累進的な力・行程特性線を有する出力部材に接続されているトグルレバーの角度が調節可能であることにより、伝達エレメントの力・行程特性線が可変に調節可能であるので、出力部材には様々な力・行程特性線が提供されることができる。このことは、トグルレバーの様々な角度において、様々なレバー作用が調節され、これによりトグルレバーの様々な力の伝達が調節されることにより得られる。伝達エレメントを被駆動ユニットに組み合わせることにより、両エレメントの力・行程特性線が重畳され、これにより出力部材においてはほぼ任意の力・行程特性線を設定することができる。
本発明の第2の解決手段では、伝達エレメントの力・行程特性線は、被駆動ユニットの力・行程特性線に対して同方向又は逆方向に選択可能であるので、伝達エレメントと被駆動ユニットの力・行程特性線を加算することにより、出力部材のほぼ任意の力・行程特性線を設定することができる。
従って全体として、本発明の両解決手段により駆動装置は様々な加工ステップ若しくは変形ステップのために使用することができ、これにより駆動装置を柔軟に使用することができる。これにより本発明の課題は完全に解決される。
好適な実施態様では、接続エレメントの出力枢着点が、比駆動部材の入力部材に接続されていて、接続エレメントの長さ若しくは出力枢着点と入力部材との間の間隔は調節可能である。
これによりトグルレバーの角度、従ってトグルレバーのレバーを作業行程に関して僅かな手間で調節することができ、これにより伝達エレメントの力・行程特性線を僅かな手間で設定することができる。
前記伝達エレメントの支点は、前記被駆動ユニットに対して相対的にずらすことができるように形成されているならばさらに好適である。
これによりトグルレバーの角度が変更され、従って伝達部材のレバーを作業行程に関して調節することができ、この場合、同時に、伝達部材と接続エレメントとを技術的に僅かな手間で製造することができる。
前記出力部材の出発位置に関連して、前記出力枢着点の角度位置が変更可能であるように形成されているならばさらに好適である。
これによりトグルレバーの角度を選択的に調節することができ、これにより伝達エレメントの様々な力・行程特性線が設定可能である。
前記トグルレバーの角度を調節するために、前記出力枢着点は、伝達エレメントの偏心回転ディスクに支持されているならばさらに好適である。この場合、偏心回転ディスクは好適には様々な回転位置で伝達エレメントに固定可能である。
これにより角度は高い自由度で、僅かな手間によって調節することができる。
前記第2のトグルレバーを調節するために、前記入力枢着点は、伝達エレメントの偏心ディスクに支持されているならばさらに好適である。この場合、第2のトグルレバーの角度を調節するために、偏心回転ディスクは好適には様々な回転位置で伝達エレメントに固定可能である。
これにより第2のトグルレバーの角度は無段階に調節することができ、これにより出力部材の力・行程特性線の変更は柔軟であり、僅かな手間で調節可能である。
前記トグルレバーの角度を調節するために、前記接続エレメントは、被駆動ユニットに偏心回転ディスクを介して支持されているならばさらに好適である。この場合、様々な支持位置を実現するために、偏心回転ディスクは好適には様々な回転位置で被駆動ユニットに固定可能である。
これによりトグルレバーの角度は僅かな手間で調節することができ、これにより、出力部材の力・行程特性線の設定の際の柔軟性は大きく高めることができる。
特別な実施態様では、伝達エレメントの出力枢着点、伝達エレメントの入力枢着点、被駆動ユニットにおける接続エレメントはそれぞれ偏心回転ディスクによって支持されているので、一般的には駆動装置の力・行程特性線は多面的に可変に設定することができる。
前記伝達エレメントには入力枢着点が形成されていて、該入力枢着点には、前記伝達エレメントと共に第2のトグルレバーを形成する入力接続エレメントが枢着されているならばさらに好適である。
これにより技術的に僅かな手間で、大きなトルクを伝達エレメントに伝達することができる。
入力枢着点と出力枢着点との間の角度が変更可能であるように、又は調節可能であるように形成されているならばさらに好適である。
これにより伝達部材の別の力・行程特性線が設定され、これにより全体として、出力部材の力・行程特性線の可変性が高められる。
伝達エレメントに直線調節装置が形成されていて、該直線調節装置には入力枢着点が支持されているならばさらに好適である。これにより第2のトグルレバーのレバーを簡単に調節することができ、これにより駆動装置の力・行程特性線をさらに変更することができる。
前記伝達エレメントには、前記入力枢着点及び/又は前記出力枢着点のために異なる位置を形成する複数の接続点が形成されているならばさらに好適である。
これにより、第1のトグルレバーと第2のトグルレバーの角度は単に、入力接続エレメント及び/又は接続エレメントをずらすことにより変更することができ、従って手間のかかる調節機構は省くことができるので、伝達部材を技術的に僅かな手間で製造することができる。
前記伝達エレメントは、前記支点を中心として回転可能に支持されている2つの別個の伝達部材を有しており、前記入力枢着点と前記出力枢着点とはそれぞれ、前記両伝達部材のうちの一方に形成されており、前記両伝達部材は様々な回転角度で互いに回動不能に結合可能であるならばさらに好適である。
これにより、両伝達部材を簡単に互いに相対的に回転させることができ、様々な回転角度で互いに接続可能であるので、第2のトグルレバーの角度を僅かな手間で調節することができる。これにより、伝達エレメントの取り扱いは一般的により簡単になり、トグルレバーの角度の調節はより簡単になる。
前記駆動ユニットは駆動モーメントを提供し、前記駆動ユニットは前記伝達エレメントに直接、又はコネクティングロッドを介して接続されているならばさらに好適である。
これによりトルクは伝達エレメントに、僅かな機械的手間で伝達することができ、これにより同時に、特にコンパクトな構成形式が可能である。
駆動ユニットが偏心駆動装置を有しているならばさらに好適である。
これにより、駆動装置を、連続的に稼動する電動モータによって駆動することができる。
選択的に駆動ユニットがスピンドル駆動装置を有しているならば好適である。
これにより、大きな力を伝達エレメントに正確に伝達することができる。
前記駆動ユニットは、少なくとも1つのコネクティングロッドを有した接続ユニットによって前記入力枢着点に接続されているならばさらに好適である。
これにより技術的に僅かな手間で、駆動ユニットからの力を伝達エレメントに伝達することができ、この場合、同時に技術的に僅かな手間で第2のトグルレバーを形成することができる。
前記接続ユニットは、前記入力枢着点に接続されているレバーを有しているならばさらに好適である。
これにより技術的に僅かな手間で、正確な力を伝達エレメントに加えることができる。
レバーのレバーアームが調節可能に形成されているならばさらに好適である。
これにより技術的に僅かな手間で、出力部材によって提供される最大の力を調節することができる。
レバーが片側レバーとして形成されているならばさらに好適である。
これによりレバーアームは、従って力の伝達は、入力枢着点の運動方向を変更することなく変更可能である。
レバーが両側レバーとして形成されているならば選択的に好適である。
これにより、入力枢着点の運動方向を、従って出力部材の運動方向を変更することができる。
レバーが三角レバーとして形成されていて、この三角レバーは、一緒に三角形を形成する2つの枢着点と1つの支持点とを有しているならば、さらに好適である。
これにより技術的に簡単な手段によって、行程中の入力枢着点への力の導入に対する駆動装置の力の比を変更することができ、これにより力・行程特性線を付加的に可変に設定することができ、特に均等にすることができる。
前記接続ユニットは、2つの枢着点を有した、回転可能に支持された第2の伝達エレメントを有していて、前記2つの枢着点の間の角度は変更可能であるならばさらに好適である。
これにより出力部材の力・行程特性線はさらに精密に設定することができる。
被駆動ユニットがトグルジョイントを有しているならばさらに好適である。
これにより技術的に僅かな手間で、正確で直接的な力を出力部材に伝達することができる。
被駆動ユニットが偏心体によって形成されているならば選択的に好適である。
これにより技術的に僅かな手間で、コンパクトな構成形式で、被駆動ユニットを実現することができる。
総じて、駆動装置の様々な変更可能性により、出力部材の様々な力・行程特性線を設定することができ、これにより全体として、駆動装置の可変性を様々な作業ステップのために、特にワークの変形加工のために利用することができる。この場合、様々な大きな力を作業行程にわたって一定に又は線的に上昇するように、しかしながら又は累進的に、即ち作業行程にわたって指数的な力特性線を有するように調節することができる。駆動ユニットによって提供される力若しくはトルクは、様々な特性線にも関わらず、行程の経過全体にわたって一定であり出力ピークは生じない。様々な力・行程特性線は駆動装置の機械的な調節だけで設定可能であることにより、比較的小さく、エネルギ効率の良い駆動ユニットによって変更が実現可能であり、この場合、同時に、機械的な駆動装置及び機械的な力伝達の、高い剛性及び節約的なエネルギ使用を伴う直接的な力の作用という利点を利用することができる。
従って、駆動装置を様々な加工法に使用することができ、この場合、様々な力伝達の利点が利用される。
上述した特徴及び後述する特徴は、それぞれ記載された組み合わせだけではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、別の組み合わせにおいても、又は単独でも使用可能であることがわかる。
本発明の実施態様を図示し、以下に詳しく説明する。
変形加工装置を駆動する駆動装置を概略的に示す図である。
駆動装置の一実施態様を概略的に示す図である。
図2aの駆動装置を異なる位置で示す図である。
図2aの駆動装置をさらに異なる位置で示す図である。
図2a〜図2cの駆動装置が有する累進的な力・行程特性線を示す図である。
選択的な伝達エレメントを有した図2aの駆動装置を示す図である。
選択的な伝達エレメントを有した図2bの駆動装置を示す図である。
選択的な伝達エレメントを有した図2cの駆動装置を示す図である。
図3a〜図3cの駆動装置に属する平坦な力・行程特性線を示す図である。
ずらすことができる伝達エレメントと様々な入力枢着点とを有した駆動装置の別の実施態様を示す図である。
図4aの駆動装置を異なる位置で示す図である。
図4aの駆動装置をさらに異なる位置で示す図である。
図4a〜図4cの駆動装置に属する力・行程特性線を示す図である。
三角レバーを備えた駆動装置の別の実施態様を示した図である。
図5aの駆動装置を異なる位置で示す図である。
図5aの駆動装置をさらに異なる位置で示す図である。
図5a〜図5cの駆動装置に属する力・行程特性線を示す図である。
可変の入力レバーを備えた駆動装置の別の実施態様を示した図である。
図6aの駆動装置を異なる位置で示す図である。
図6aの駆動装置をさらに異なる位置で示す図である。
図6a〜図6cの駆動装置に属する力・行程特性線を示す図である。
高い力に有利な短い行程を有するように調節された図6aの駆動装置を示す図である。
図7aの駆動装置を異なる位置で示す図である。
図7aの駆動装置をさらに異なる位置で示す図である。
図7a〜図7cの駆動装置に属する力・行程特性線を示す図である。
長さ調節可能な出力コネクティングロッドを備えた駆動装置の特別な実施態様を示す図である。
可変のレバーアームと不動の支持部並びに2つの別個のディスク状の伝達部材を備えた両側の入力レバーを有した駆動装置の実施態様を示す図である。
両側の入力レバーと可変の支持部を備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
可変のレバーアームと不動の支持部とを有した両側の入力レバーを備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
入力レバーとしての三角レバーと上方の支持点とを備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
三角レバーと下方の支持点とを備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
累進的な力・行程特性線の設定において無段階に調節される駆動装置の構造的な実施態様を詳しく示す図である。
図14aの駆動装置を異なる位置で示す図である。
一定の力・行程特性線において設定される図14aの駆動装置を詳しく示した図である。
図15aの駆動装置を異なる位置で示す図である。
回転可能に支持された2つの伝達エレメントと長さ調節エレメントとを備えた駆動装置の実施態様を示した図である。
図16aの実施態様の変化例を示す図である。
剛性的なプレートを有する、図16aの実施態様の別の変化例を示す図である。
剛性的なプレートを有する、図16aの実施態様のさらに別の変化例を示す図である。
2つの被駆動ユニットを有する、図16aの実施態様のさらに別の変化例を示す図である。
図16aの実施態様のさらに別の変化例を示す図である
図16aの実施態様のさらに別の変化例を示す図である。
被駆動ユニットとして偏心体を備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
駆動ユニットとして偏心体を備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
直接モーメント駆動装置を備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
コネクティングロッドを介して伝達ユニットに接続されたトルクモータを備えた駆動装置の実施態様を示す図である。
様々に設定された駆動装置の力・行程特性線を示す図である。
図16f及び図16gに示した調節可能な伝達エレメントを詳しく示す図である。
偏心的に回転可能に支持された枢着点を有する駆動装置の実施態様を示した図である。
図1には駆動装置が概略的に示されており、全体に符号10が付与されている。この駆動装置10は変形加工装置12を駆動するために使用される。駆動装置10と変形加工装置12とは一緒に1つのモジュール、特にプレスモジュールを形成する。
駆動装置10は駆動ユニット14と被駆動ユニット16とを有している。駆動ユニット14は伝達エレメント18を介して被駆動ユニット16に接続されている。被駆動ユニット16はこの実施態様ではトグルレバーとして形成されていて、このトグルレバーは一般的に入力部材20を介して伝達エレメント18に機械的に接続されている。被駆動ユニット16はさらに一般的に1つの出力部材22を有しており、この出力部材22は直線的に、若しくは並進的に可動であり、ここに概略的に示した使用例ではスライド24に接続されている。スライド24は変形加工装置12内で型24の下方部分を支持している。
伝達エレメント18は支点26を中心として回転可能に支持されている。伝達エレメント18は、伝達エレメント18の出力枢着点28を形成する第1の枢着点28を有している。伝達エレメント18はさらに、伝達エレメント18の入力枢着点30を形成する第2の枢着点30を有している。入力枢着点30は入力接続エレメント32を介して駆動ユニット14に接続されている。出力枢着点28は出力接続エレメント34を介して被駆動ユニット16に、若しくは被駆動ユニット16の入力部材20に接続されている。
駆動ユニット14はスピンドル駆動装置14として形成されていて、この特別な実施態様ではコネクティングロッドとして形成された入力接続エレメント32を介して入力枢着点30に力を伝えている。この力は図1では概略的に矢印36によって示されている。選択的には入力枢着点30はスピンドル駆動装置14のスピンドルに直接接続されていても良い。これによりトルクが、回転可能に支持された伝達エレメント18に伝えられる。このトルクは概略的に矢印38で示されている。トルク38は出力接続エレメント34を介して入力部材20に伝達されるので、相応の力が出力部材22へと伝達されて、矢印40で概略的に示したように、スライド24を動かすことができる。被駆動ユニット16はこの実施態様ではトグルレバーとして形成されていて、入力部材20と出力部材22との間に累進的な力・行程特性線を有している。換言すると、スライド24に加えられる力は、作業行程が増大するほど大きくなる。これは、トグルレバー16の特別なレバー作用に基づくものである。選択的に駆動ユニット14はサーボ制御された液圧シリンダであっても良い。
出力枢着点28に枢着されている出力接続エレメント34は、支点26に回転可能に支持された伝達エレメント18と共に1つの出力トグルレバー42を形成する。この出力トグルレバー42は特徴的な力・行程特性線を有している。この力・行程特性線は、出力枢着点28のトグルレバー42の角度44を介して設定可能である。この角度44は、出力部材22の所定の出力位置若しくは出力部材22の予め規定された位置に合わせて調節可能若しくは変更可能であるので、駆動装置10の作業行程は、角度44の様々な値を有した様々な調節状態で開始される。これにより、被駆動ユニット16の力・行程特性線に対して同方向又は逆方向に変化する、伝達エレメント18の力・行程特性が調節され、結果として、出力部材22の様々な力・行程特性線が設定可能である。
入力枢着点30に枢着されている入力接続エレメント32は、伝達エレメント18と共に1つの入力トグルレバー46を形成する。入力トグルレバー46は入力枢着点30のところで、入力接続エレメント32と、支点26との間に形成される角度48を有している。
角度44が、出力部材22の出発位置において小さな値に調節されているならば、接続エレメント34の作業行程は(逆のトグルレバーの)大きな力でもって開始され、この力は作業行程にわたって減少し、約90°の角度44のところで小さい値でもって終了する。このような逆累進的な力・行程特性線と、トグルレバー16の累進的な特性線とを合成すると、桶形の、凹面状に変化する、出力部材22の力・行程特性線が生じる。この特性線は、最初と最後の力が高く、真ん中の範囲に最低点を有している。伝達エレメント18の力入力範囲における角度48の相応の調節により、即ち約半分の行程で90°の場合、伝達エレメント18には、真ん中の範囲で最大のモーメントが作用する。これに対して行程の最初と最後とでは最小に達する。この凸状のモーメント特性線を、組み合わせる後続のエレメントの上述した凹状の特性線に重ねることにより、出力部材22の力・行程特性線は著しく平らになり、広い行程範囲にわたって一定の特性線に比較的近似する。例外は極端な位置であり、特に行程終端部である。何故ならば、まっすぐに伸びた状態では、トグルレバーの力は、無限に向かうからである。従って、場合によってはこの行程は事前に終了させるべきである。これに対して、角度44が、出力部材22の出発位置において約90°の値に調節されているならば、接続エレメント34の作業行程は小さな力で開始され、この力は作業行程にわたって増大し、約180°の角度44のところで最大値でもって終了する。このような累進的な特性線は、出力部材22の同様に累進的な特性線を強化する。これにより結果として、以下で詳しく説明するように、作業行程の最後に極端に上昇する著しく累進的な出力部材22の力・行程特性線が生じる。このような特性線は、角度48の変更により再び付加的に影響を与えることができ、即ちさらに強化する、又は弱めることができる。
従って結果として、出力部材22の力・行程特性線は、出力部材22の出発位置のための角度44に依存して様々に調節することができ、これより駆動装置10は様々な作業ステップのために使用することができる。可変に調節可能な付加的な角度48と組み合わせることにより、出力部材22の力・行程特性線は殆ど任意に調節可能である。
図2a〜図2cには、作業行程Sの様々な位置で、駆動装置10の実施態様が概略的に示されており、図2dにはこの実施態様の結果として生じる力・行程特性線が示されている。図2a〜図2cの実施態様では、伝達エレメント18は、一体的な剛性の三角レバーとして形成されていて、この伝達エレメント18において、出力部材22の出発位置における角度44は約90°である。入力トグルレバー46の角度48は出発位置で約45°である。入力枢着点30と出力枢着点28と支点26とは、約100°の角度を成している。
作業行程Sの3つの異なる位置が図2a〜図2cに示されており、図2a〜図2cの異なる位置は、図2dのグラフに相応にS1、S2、S3として示されている。
図2a〜図2cに示した作業行程Sの3つの位置における入力枢着点30と出力枢着点28の特別なレバー作用により、出力部材22の、図2dに示した著しく累進的な、若しくは上昇する力・行程特性線が生じる。図2dには、図2a〜図2cに示された作業行程の個々の位置が相応にS1、S2、S3で示されている。これにより、出力部材22から伝えられる力は、図2aの作業行程S1と図2bの作業行程S2とでは、伝達エレメント18の両回転位置におけるレバー作用が僅かにしか変化しないので、僅かにしか違わないが、これに対して、図2cに示した位置に相当する作業行程S3の場合の力は著しく大きくなっていることがわかる。何故ならば図2cの作業行程S3では、入力トグルレバー46のレバーが特に有利であって、出力トグルレバー42のレバーが特に扁平に伸びているからである。
図3a〜図3cには、駆動装置10が3つの異なる作業行程Sの位置で示されており、図3dには、これら3つの作業行程Sの位置に関する力・行程特性線が示されている。駆動装置10は、図2a〜図2cの駆動装置に相当し、伝達エレメント18は、出力トグルレバー42の変更された角度44と、入力トグルレバー46の変更された角度48とを有している。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント18はこの実施態様では、一体的な剛性のエレメントとして形成されており、この伝達エレメント18では、入力枢着点30と、出力枢着点28と、支点26とが約190°の角度を成している。図3aに符号S1で示した作業行程の出発位置では、出力トグルレバー42の角度44は極めて小さく、入力トグルレバー46の角度48は約90°である。これにより、作業行程S1のこのような位置では、伝達エレメント18から大きな力が伝達される。図3bに符号S2で示した作業行程の位置では、角度44と角度48とは中間領域にあるので、伝達エレメント18からは中間的な力が伝達され、図3cに符号S3で示した作業行程の位置では、角度44は90°で角度48は極めて大きく、これにより結果として生じる、支点26までの駆動装置14のレバーアームも極めて小さく、従って伝達エレメント18からは小さな力が伝達される。図3a〜図3cに示した伝達エレメント18のこのような力・行程特性線は、被駆動ユニット16の累進的な力・行程特性線に対してほぼ反対であるので、合成すると、広い区間にわたってほぼ直線状の出力部材22の力・行程特性線が生じる。作業行程S1,S2,S3の3つの位置に関するこのような力・行程特性線は、図3dに示されている。
図2a〜図2c及び図3a〜図3cに示した伝達エレメント18は、入力枢着点30と出力枢着点28との間に不変の角度を有した一体的な剛性のエレメントとして形成されているので、出力トグルレバー42の角度44の変更は、伝達エレメント18を交換することによってしか行えない。
図4a〜図4cには、伝達エレメント18の選択的な実施態様が、様々な組み込み位置及び様々な作業行程Sの位置で示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント18は剛性のエレメントとして形成されていて、この実施態様では半円板の形状を有している。伝達エレメント18は、円形の開口として形成されている4つの接続位置を有している。これらの接続位置は、出力トグルレバー42又は入力トグルレバー46の様々な角度を実現するために、入力接続エレメント32を様々な位置で伝達エレメント18に接続する、若しくは様々な位置に枢着する際に用いられる。これらの接続位置のうち1つは、伝達エレメント18を様々な位置で回転可能に支持し、相応に支点26を形成するために用いられる。
図4a〜図4cには、伝達エレメント18のそれぞれ2つの異なる接続可能性若しくは支持可能性が示されている。この場合、第1の接続例は実線で示されており、第2の接続例は点線で示されている。
第1の接続例では、入力枢着点30と出力枢着点28とは支点26に対して相対的に約190°の角度を互いに成して配置されており、これにより図4aに示した作業行程S1の出発位置では、出力トグルレバー42の角度44は約90°であり、入力トグルレバー46の角度48は約120°の鈍角を有している。
第2の(点線で示した)接続例では、伝達エレメント18は、被駆動ユニット16の方へと右に向かってずらされており、支点26´で回転可能に支持されている。この場合、入力枢着点30´は、第1の接続例に対して約90°ずらされているので、図4aに示した作業行程S1の出発位置では、出力トグルレバー42´の角度44´は約30°の鋭角であって、入力トグルレバー46の角度48´は約90°である。
図4dには、伝達エレメント18の両組み込み例に関する2つの力・行程特性線が相応に実線と点線とで示されている。図4a〜図4cに示された作業行程位置S1,S2,S3に関する角度44,48の特別な調節により、伝達エレメント18は、第1の組み込み例では累進的な力・行程特性線を有しているので、結果として、図4dに示した出力部材22の力・行程特性線は、全体として累進的な経過を有している。これとは異なり、伝達エレメント18は、第2の組み込み例では、被駆動ユニット16の累進的な力・行程特性線とは逆の、若しくは換言すると、位置S1では大きな力伝達を、位置S2では中間的な力伝達を、位置S3では僅かな力伝達を可能にする力・行程特性線を有しているので、結果として、図4dに示したように、出力部材22の力・行程特性線は、全体としてS1〜S3の作業行程にわたってほぼ一定に経過する。
図4a〜図4cに示した、枢着点30若しくは支点26のための異なる接続位置を有する伝達エレメント18の特別な実施態様により、伝達エレメント18は、出力部材22の異なる力・行程特性線を設定可能であるように組み込む若しくは接続することができる。
図5a〜図5cには、図4a〜図4cに示した駆動装置10の変化実施例であって、駆動ユニット14と入力枢着点30との間に接続された付加的な中間レバーを有する駆動装置10が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
図5a〜図5cには、第1の例が実線で示されている。第1の例では、駆動ユニット14は片側三角レバー50に接続されていて、導入された力36を入力枢着点30へと伝達している。三角形レバー50は片側レバーとして形成されていて、1つの支持点52と、駆動ユニット14のコネクティングロッド用若しくは伝達エレメント18に接続される被駆動コネクティングロッド用の2つの枢着点54,56とを有している。
図5a〜図5cには、三角レバー50を有さない第2の接続例が点線で示されており、これは実質的に、図4a〜図4cに示した第2の接続例に相当する。
三角レバー50により、入力枢着点30へと作用する入力36は、力作用角度48の変更に加えて付加的に、レバー支点52に関して異なる、力方向36で生じるレバーアームと、枢着点56と30との間の接続コンロッドとの比により、さらに変更される。作業位置S1では、レバー支点52に関する駆動力36のレバーアームは、接続コンロッドのレバーアームよりも大きい。これにより、入力枢着点30に作用する入力36は増幅される。作業位置S3ではこの比が逆になり、即ち、入力36の作用は減衰される。作業位置S2では、この比は補償されている。これにより、合成すると、三角レバー50を有しない実施態様と比較して、被駆動ユニット16における力は、作業行程の最初の半分では高められ、第2の半分では減じられている。従って、作業行程の大きな範囲にわたって、図5dに実線で示したような、一定の力・行程特性線が生じる。これに比較して、三角レバー50を有さない接続例では、同様に図5dに(点線として)示したように、同じ作業行程にわたって直線的に上昇する力・行程特性線を有している。
図6a〜図6cには、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。駆動ユニット14はこの場合、可変の片側レバー60を介して伝達エレメント18の入力枢着点30に接続されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
図6a〜図6cには、片側レバー60の2つの接続例が示されている。この場合、小さいレバーを有する例は実線で示されており、大きなレバーを有する第2の接続例は点線で示されている。
片側レバー60は、支持点62で片側で支持されていて、この支持点62に対して不変のレバー距離を成す出力枢着点64を有しており、さらに駆動ユニット14に接続されている入力枢着点66を有している。この場合、入力枢着点66は、可変若しくは移動可能に形成されているので、支持点62に対する入力枢着点66のレバーは変更させることができる。
図6dには、図6a〜図6cに示した異なる作業行程位置S1,S2,S3に関する、両接続例の2つの力・行程特性線が示されている。この場合、片側レバー60の小さいレバーを有する例は実線で、片側レバー60の大きいレバーを有する第2の例は点線で示されている。片側レバー60のレバー若しくはレバー作用の変更により、駆動装置10から伝達される最大の力を変更することができる。この場合、図6dに示したように、力・行程特性線は単に平行にずらされている。これにより、駆動装置10を使用する別の変化可能性が生じる。
図7a〜図7cには、片側レバー60を備えた駆動装置10の別の調節例が示されている。この場合、伝達エレメント18は、図6a〜図6cの例よりもさらに、被駆動ユニット16に近づく方向にずらされて、回転可能に支持されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント18がずらされていることにより、出力部材22の作業行程Sは短縮されている。出力部材22の出発位置は、被駆動ユニット16が、その累進的な力・行程特性線により既に高い始動力を形成する領域にある。(逆のトグルレバーの)角度44の小さい値により、伝達エレメント18は始動時に高い力を、出力枢着点28を介して被駆動ユニット16へと伝達し、この力は作業行程の経過において逆累進的に減少する。図1で既に説明した、伝達エレメント18の力導入範囲における角度48の影響と協働して、図3a〜図3dに基づき既に説明したようなほぼ一定の力・行程特性線が記載されるが、これはより高い力レベルであり、より短い作業行程となる。片側レバー60によって、伝達エレメント18における入力枢着点30への力の導入の基本的な変換は、既に図6a〜図6dにつき説明したように可変であり、従って全体の力はさらに増幅される。結果としてこれにより、図7dに示したように、短縮された作業行程Sにわたって高い力を設定することができる。
図8には、長さ調節可能な出力接続エレメント34を備えた駆動装置10の別の実施態様が示されている。これにより、伝達エレメント18の支点26をずらすのと同様の作用が得られ、即ち、角度44の変更が可能である。従ってこの実施態様では支点26を固定することができる。短い接続エレメントを有した第1の例は図8で実線で示されており、これに対して長い接続エレメントを有した第2の例は点線で示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント18は一体的な剛性のディスクとして形成されていて、支点26で回転可能に支持されている。伝達エレメント18は3つの接続点を有していて、入力トグルレバー46の角度48を調節するために、これらの接続点には入力接続エレメント32が2つの異なる位置で枢着可能であり、かつ、出力接続エレメント34が出力枢着点28に枢着されている。さらに、出力接続エレメント34は、出力接続エレメント34の長さを変更させ、これにより出力トグルレバー42の角度44を調節することができるように、長さ調節エレメント68を有している。
図8に示した第1の接続例では、入力枢着点30は外側の接続位置に形成されており、この場合、長さ調節エレメント68は、図8に示した出発作業行程位置において角度44が約90°となるように短くなっていて、枢着点30の接続位置の選択により、入力トグルレバー46の角度48は約120°を有している。これにより、簡単な手段によって、図2dに示したものに相当する、出力部材22の累進的な力・行程特性線が結果として生じる。
図8に示した第2の接続例では、入力枢着点30´が内側の接続点に枢着点に枢着されているので、両点28´,30´の間に約30°の角度が形成されている。長さ調節エレメント68は、図8に示した作業行程位置の出発位置では、出力トグルレバー42の角度44´が鋭角であって、45°よりも小さくなるように長くされている。これに対して、入力トグルレバー46の角度48´はこの作業行程位置では約90°である。このような調節により、図3dに示したものに相当する、出力部材22のほぼ直線的な力・行程特性線が結果として生じる。 伝達エレメント18における枢着位置の選択と、長さ調節エレメント68による出力接続エレメント34の長さの選択とによって、極端な状況の間においても、出力部材22の異なる力・行程特性線を調節することができる。別の実施態様では、角度44を変化させるために、出力枢着点28を、異なる接続例においてずらすこともできる。
図9には、駆動装置10の選択的な実施態様が概略的に示されており、この場合、伝達エレメント18は2つの回動可能なディスクによって形成されている。伝達エレメント18は、入力部材70と出力部材72とを有しており、入力枢着点30は入力部材70に、出力枢着点28は出力部材72に形成されている。入力部材70と出力部材72とは支点26で回転可能に支持されている。入力部材70と出力部材72とは互いに相対的に回動可能に形成されていて、様々な相対回動角度において、トルク38を被駆動ユニット16へと伝達するために互いに相対回動不能に結合することができる(図示せず)。入力部材70と出力部材72とは様々な角度位置で互いに相対回動不能に結合することができ、これにより入力枢着点30と、出力枢着点28の様々な角度位置を互いに相対的に調節することができる。さらに、出力接続エレメント34は、出力トグルレバー42の角度44を相応に調節することができるように、長さ調節エレメント68を有している。
この実施態様では駆動ユニット14は両側レバー74を介して入力枢着点30に接続されており、駆動ユニット14の枢着点76は移動可能に両側レバー74に支持されていて、両側レバー74は1つの支点78で不動の支持部に支持されている。
このような実施態様では特に有利には、枢着点28,30の相対回動が、可変の伝達エレメント18によって簡単な手段で、僅かな操作で調節可能であり、この場合、長さ調節エレメント68によって、出力トグルレバー42の角度44を簡単な手段によって調節することができる。さらに両側レバー74を介して、駆動ユニット14の力を変向させて、伝達可能な力の大きさも調節することができる。
図10には、図9の駆動装置10の変化例が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。駆動ユニット14は両側レバー74を介して入力枢着点30に接続されており、この実施態様では、支点78の支持部が摺動可能若しくは可変に形成されており、駆動ユニット14は不動の枢着点80で両側レバー74に枢着されている。両側レバー74の特別な実施態様によれば、図9に示した実施態様と同様に、出力部材22における異なる力を調節することができる。
図11には、図9の駆動装置10の別の変化例が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
図11に示した例では、駆動ユニット14は側方で、伝達エレメント18の横に配置されていて、摺動可能な枢着点76を介して、両側レバー74に接続されている。これにより、駆動ユニット14から加えられる力36は同じ方向で伝達エレメント18に伝えられる。このような実施態様により、駆動装置の特にコンパクトな構成形式が一般的に得られる。
図12には、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
駆動ユニット14はこの実施態様では、三角レバー82を介して入力枢着点30に接続されている。三角レバー82は入力枢着点84と出力枢着点86とを有していて、回転可能に支点88で支持されている。この実施態様では、三角レバー82は、三角レバー82の上方に配置された支点88を中心として回転可能に支持されている。これにより、駆動ユニット14からの力36は入力枢着点30へと同じ方向で伝達される。
図13には、図12の駆動装置10の変化例が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
図13の実施態様では、三角レバー82は、三角レバー82の下方に配置された支点88を中心として回転可能に支持されている。これにより、駆動ユニット14から加えられる力36は逆方向で枢着点30に伝えられる。換言すると、押圧力から引張り力が生じ、引張り力から押圧力が生じる。
図14aと図14bには、可変の片側レバー60と可変の伝達エレメント18とを備えた駆動装置10の詳しい実施態様が、異なる作業位置で概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
可変のレバー60は支点62を中心として回転可能に支持されている。出力枢着点64は入力接続エレメント32を介して伝達エレメント18の入力枢着点30に接続されている。入力枢着点66はコネクティングロッドを介してこの実施態様ではスピンドル駆動装置14として形成されている駆動ユニット14に接続されている。入力枢着点66は調節ねじ90によって片側レバー60の軸方向で調節可能であって、これにより、入力枢着点66と出力枢着点64若しくは支点62との間で作用するレバー行程距離を調節ねじ90によって調節することができる。調節ねじ90は、取り扱いを簡単にするために、若しくは自動化するために、相応の回転操作エレメント92に接続されている。
伝達エレメント18は入力部材70と出力部材72とを有している。入力部材70と出力部材72とは様々な回転角度で互いに相対回動不能に結合することができ、支点26を中心として回転可能に支持されている。入力部材70と出力部材72とはそれぞれ1つの歯列区分94を有していて、これらの歯列区分94は、角度位置を調節するために、歯車96によって互いに相対的に調節可能である。これにより、入力枢着点30の、出力枢着点28に対する相対位置を簡単な手段によって、好適には自動的に調節することができる。
支点26は摺動可能に支持されていて、調節ねじ98によって被駆動ユニット16に対して相対的に摺動可能若しくは移動可能に形成されている。調節ねじ98は、支点26の相応の位置を好適にはモータによって調節するように操作エレメント100に接続されている。
図14aには作業行程の出発位置が示されている。この出発位置では角度44は約90°である。図14bには作業行程の終了位置が概略的に示されている。この終了位置では出力トグルレバーの角度44は約130°である。これにより累進的な力・行程特性線が生じる。
図15aと図15bには、図14aと図14bに示した詳細な実施態様が、入力枢着点30と出力枢着点28並びに支点26の相対角度位置に関して選択的な調節が示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
図15aと図15bとに示した調節では、伝達エレメント18の入力部材70と出力部材72とが互いに別の角度位置に調節されているので、支点26に対して相対的に入力枢着点30と出力枢着点28との間では約270°の比較的大きな角度が形成されている。さらに支点26は、図14aと図14bに示された調節に対して相対的に、被駆動ユニット16に向かってずらされているので、図15aの出力位置では出力トグルレバー42の比較的小さい角度44が調節されている。これにより、出力部材22のほぼ一定の力・行程特性線が生じる。図15bには、図15aに示した調節についての作業行程の終了位置が示されている。
一般的に、図14及び図15に示した実施態様の3つの調節可能性によって、若しくは、図14及び図15に示した駆動装置10の3つの自由度によって、出力部材22の複数の様々な力・行程特性線が調節されて、これにより一般的に、駆動装置10の可変性が全般的に改善され、自動化可能となる。
図16aには、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント18は入力部材70と出力部材72とによって形成されていて、入力部材70と出力部材72とは互いに相対的に回転可能であって、かつ互いに相対回動不能に結合可能である。出力接続エレメント34は、角度44を相応に調節するために、長さ調節エレメント68を有している。駆動ユニット14は両側レバー74を介して第2の伝達エレメント102に結合されていて、第2の伝達エレメント102は、駆動ユニット14から伝達される力をトルク38として伝達エレメント18に伝達するために第1の伝達エレメント18に接続されている。伝達エレメント102は入力部材104と出力部材106とを有していて、これらの入力部材104と出力部材106とは回転可能に支点108で支持されていて、互いに回転可能に、かつ互いに相対回動不能に結合可能である。入力部材104には入力枢着点110が形成されていて、出力部材106には出力枢着点112が形成されている。入力部材104と出力部材106とは互いに回転可能に形成されていて、かつ互いに相対回動不能に結合可能であり、入力枢着点110と、出力枢着点112の様々な角度位置を互いに相対的に調節することができる。入力枢着点110は、駆動ユニット14からの力を伝達エレメント102に伝達するために、両側レバー74に結合可能、若しくは結合されている。出力枢着点112は、伝達エレメント102からの力を伝達エレメント18に伝達するために、コネクティングロッドを介して伝達エレメント18の枢着点30に接続されている。回転可能に支持された、調節可能な2つの伝達エレメント18,102と、両側レバー74とを有するこのような実施態様により、出力部材22の力・行程特性線を極めて正確に調節することができる。
図16bには、図16aの実施態様の変化例が示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
この実施態様では、長さ調節エレメント68が、被駆動ユニット16の枢着点がずらされて、出力部材22は枢着点の引張り負荷により上方に向かって動かされ、押圧負荷により下方に向かって動かされるように調節されている。これにより、駆動ユニット14が同じ動きをする場合、出力部材22の運動方向を逆にすることができる。
図16cには、図16aに示した駆動装置10の別の実施態様が示されている。この実施態様では、被駆動ユニット16は複数の異なる枢着点を有していて、長さ調節及び力・行程特性線の変更例が可能である。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
被駆動ユニット16は、剛性的なプレート又はディスクを有していて、この剛性的なプレート又はディスクは回転可能に支持されていて、被駆動コネクティングロッドに枢着されていて、この被駆動コネクティングロッドは出力部材22に接続されていて、トグルレバーを形成している。剛性的なディスクは異なる複数の枢着点113´,113´´,113´´´を有していて、これらの枢着点には入力部材20を枢着させることができる。これにより、トグルレバーの別の長さ調節、従って相応の角度調節を行うことができ、これにより付加的な力・行程特性線の変更が可能となる。
図16dには、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。この実施態様では伝達エレメント102が長さ調節エレメントによって被駆動ユニット16に結合されていて、この被駆動ユニット16はこの実施態様では、3つの枢着点を有した剛性的なプレート又はディスクを有していて、トグルレバーを形成している。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント102が、被駆動ユニット16の剛性的なプレート又はディスクに結合されていることにより、出力部材22の運動方向は逆にすることができ、これにより、矢印115により示されたように、出力枢着点112が上方に向かって動かされる場合には、出力部材22を上方に動かすことができる。これにより簡単な手段によって、出力部材22の運動方向を逆にすることができ、同時に、駆動装置10のための必要な構成スペースを減じることができる。
図16eには、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
図16eの駆動装置10は図16dの実施態様とは異なり2つの被駆動ユニット16,16´を有している。これら2つの被駆動ユニット16,16´は2つの平行なトグルレバーによって形成されていて、1つのコネクティングロッド117によって互いに接続されている。 コネクティングロッド117は、2つの出力部材22,22´が平行に、同じ力・行程特性線で動くように、両被駆動ユニット16,16´を接続している。これにより工具24に対する均一な力の分布が得られる。
図16fには、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。この実施態様では、入力枢着点30が連続的かつ直線的に調節可能であり、様々な出力枢着点28を選択することができる。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
入力枢着点30は直線調節装置119によって伝達エレメント18に沿って直線的に、支点26に対して様々な間隔となるように調節可能に支持されていて、相応の入力トグルレバー46のレバーを調節している。伝達エレメント18は、接続エレメント34を伝達エレメント18に様々な位置で枢着し、相応のトグルレバー42の角度を調節するために異なる出力枢着点28,28´,28´´を有している。接続エレメント34は、出力枢着点28と被駆動ユニット16の入力部材20との間の様々な長さを調節するために、異なる接続点若しくは支持点を有している。このために接続エレメント34は選択的に又は付加的に長さ調節エレメント68を有することができる。出力枢着点28,28´,28´´における接続エレメント34の支持の機能形式をさらに詳しく説明する。
図16gには、図16fの実施態様の変化例が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
接続エレメント34はこの場合、接続エレメント34を様々な出力枢着点28,28´,28´´に固定するために様々な接続点を有しており、接続エレメント34を被駆動ユニット16の入力部材に固定するために複数の接続点若しくは支持点を有している。接続点若しくは支持点はこの場合、長さ調節エレメント68に置き換えられる。被駆動ユニット16はさらに複数の枢着点20,20´を有している。これらの枢着点は被駆動ユニット16の入力部材20,20´を形成することができ、従って様々に接続エレメント34に接続することができる。これにより、トグルレバー42の角度44の調節の多数の変更が可能である。
図16f及び図16gに示した実施態様は、前述の実施態様に、特に図16eに記載の平行のトグルレバーに組み合わせることができることがわかる。
図17には、選択的な被駆動ユニットを備えた図9の駆動装置10の変化例が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
長さ調節エレメント68を備えた出力接続エレメント34は、駆動装置10の被駆動ユニットを形成する偏心体114に接続されている。
偏心体114は、支点116の周りを偏心的に回転可能に支持されている入力部材20を有しており、この入力部材20は、出力部材22を相応に並進的に、回転位置に応じて動かす。これにより簡単な手段によって被駆動ユニット16を形成することができる。
図18には、選択的な駆動ユニットを備えた駆動装置10の選択的な実施態様が概略的に示されている。駆動装置10は、駆動ユニット14を成す偏心体118を有している。偏心体118は支点120周りに偏心的に支持されていて、駆動ユニットのトルクによって駆動されるので、力を入力接続エレメント32によって伝達エレメント18に伝達することができる。これにより簡単な手段によって駆動装置10を駆動することができる。単純な実施態様では、偏心体118の入力接続エレメント32が直接、被駆動ユニット16の入力部材20に接続されていて、付加的に長さ調節エレメント68を有している。この場合、伝達エレメント18は偏心ディスクによって形成されており、偏心体118の回転運動は入力部材20に直接作用する。この場合、偏心ディスクの中心点と偏心的な支点120を有した入力接続エレメント32が出力トグルレバー42を形成している。
図19には、駆動装置10の選択的な実施態様が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント18はこの実施態様では、トルクモータによって円形に駆動される単純なレバーとして形成されていて、モータの中心点26若しくは支点26に支持されている。伝達エレメント18はこの実施態様では出力枢着点28だけを有していて、この出力枢着点28は出力接続エレメント34を介して被駆動ユニット16に接続されている。図19に示したこの実施態様は、本発明の最も単純な実施態様を成している。しかしながらモータは、上述した実施態様とは異なり、行程特性線にわたって均一に負荷されるわけではなく、高いモーメントピークに合わせて設計されており、即ち過剰に寸法設計されている。
図20には、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
伝達エレメント18は、コネクティングロッドを介してトルクモータ122に接続されていて、トルク38を伝達エレメント18に伝達している。これは、駆動装置10の選択的な駆動可能性を示している。これにより、図19に示した実施態様とは異なり所要モーメントにおけるピークを回避することができ、従ってモータをより小さく構成することができる。
図21は、本発明の異なる調節若しくは異なる実施態様により調節可能な様々な力・行程特性線を互いに比較できるように概略的に示している。
この場合、調節によって、高い力を伴う短い作業行程も、一定の高い又は低い力を伴う大きな作業行程も調節可能であることが明らかである。さらに、累進的な力・行程特性線を設定することができ、直線的に上昇する力・行程特性線を実現することもできる。図示した全ての特性線では、全行程特性線にわたって駆動力は一定である。この例外は、図19の実施態様だけである。
従って結果として、様々な処理ステップ若しくは変形加工ステップの要求に適合することができる駆動装置10の可変的な利用が可能となり、にもかかわらず、駆動力に対する要求は均一であるので、駆動ユニットの経済的な利用ができるだけ小型の構成形式で可能となり、同時に手間のかかるエネルギ蓄え装置を省くことができる。
図22には、伝達エレメント18の様々な出力枢着点28が詳しく示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
接続エレメント34若しくはコネクティングロッド34は、差込結合によって様々な出力枢着点28,28´に結合可能であり、様々な位置でコネクティングロッド34を伝達エレメント18に枢着させている。コネクティングロッド34と伝達エレメント18との間の接続部は、この場合、コネクティングロッド34のところで差込接続部130を有しており、この差込接続部130には、可動に支持された差込エレメント132を導入することができ、これにより伝達エレメント18はコネクティングロッド34に接続される。差込エレメント132はそれぞれ複数の平行な差込ピンを有しており、これらの差込ピンは、各差込接続部130の相応の収容部に係合する。これにより、個々の差込ピンの直径を小さく維持することができ、差込ピンの良好な長さ直径比が得られる。伝達エレメント18はこの場合、2つの平行な剛性的なプレートを有しており、これらのプレートの間にコネクティングロッド34が側方でガイドされていて、差込エレメント132と差込接続部130との間の接続により異なる出力枢着点28,28´に枢着されて、伝達エレメントに接続可能である。
差込エレメント132にはそれぞれ1つのスピンドル歯車134が配設されており、このスピンドル歯車134は各差込エレメント132を軸方向で動かすことができ、相応に、差込接続部130内に導入することができ、若しくは差込接続部130から外すことができる。スピンドル歯車134は、差込エレメント132を相応に動かすために、回転運動を軸方向運動として伝達する。差込エレメント132を軸方向で動かし、差込接続部130内に導入する、又は差込接続部130から外すために、1つ又は複数のスピンドル歯車134はそれぞれ駆動モータ136によって回転可能である。駆動モータ136は駆動チェーン138によって、各スピンドル歯車134に接続されていて、スピンドル歯車134を相応に回転させている。選択的に駆動モータ136は、歯車又は駆動ベルトによって各スピンドル歯車134に接続することもできる。
コネクティングロッド34と伝達エレメント18との間のこのような接続により、僅かな手間で、出力枢着点28を選択、若しくは調節することができる。この場合、常にそれぞれ1つだけの差込エレメント132を差込接続部130の1つに接続することができ、その他の差込接続部130は接続されずに、その都度の出力枢着点28を中心としたコネクティングロッド34の相応の回転が保証される。この場合、図22では枢着点28が選択若しくは接続されており、これに対して枢着点28´は接続されていない。
図23には、駆動装置10の別の実施態様が概略的に示されている。同じ部材には同じ符号を付与してあり、ここでは単に特別な点のみを説明する。
図23の実施態様では、各枢着点が各コネクティングロッド32,34に接続されていて、その都度の枢着点若しくは枢着位置を調節するために、それぞれ偏心的に回転ディスクに支持されている。
入力コネクティングロッド32は第1の回転ディスク150によって調節可能に伝達エレメント18に枢着されている。第1の回転ディスク150は、伝達エレメント18に回転可能に支持されていて、入力枢着点30を形成する偏心的に形成された枢着点152を有している。従って、回転ディスク150の回転により、入力枢着点30の位置を変更することができる。この場合、回転ディスク150は様々な回転位置で伝達エレメント18に固定される。
接続エレメント34は第2の回転ディスク154によって伝達エレメント18に枢着されている、若しくは伝達エレメント18に接続されている。第2の回転ディスク154は回転可能に支持されていて、出力枢着点28を形成する偏心枢着点156を有している。第2の回転ディスク154は、出力枢着点28の位置を変更させ、トグルレバー42の角度44を相応に調節するために様々な回転位置で伝達エレメント18に固定可能である。
被駆動ユニット16若しくは被駆動ユニット16のプレートには、第3の回転ディスク158が形成されていて、回転可能に支持されている。第3の回転ディスク158は、被駆動ユニット16の入力部材20若しくは入力枢着点を形成する偏心枢着点160を有している。偏心枢着点160には、伝達エレメント18からの力を被駆動ユニット16に伝達するための接続エレメント34が支持されている。第3の回転ディスク158の回転と、様々な回転位置における第3の回転ディスク158の固定とにより、被駆動ユニット16における枢着点を相応に変更することができ、かつ調節することができ、これにより角度44及び出力トグルレバー42のさらなる可変性を提供することができる。接続エレメント34はトグルレバー42のさらなる変更のために、調節装置68を有している。
偏心的に支持された枢着点30,156,160を有した3つの回転ディスク150,154,158により、駆動装置10のレバー比は概して、極めて多くの可変性を持ってほぼ無段階に調節することができる。
図23に示した実施態様は、図示した回転ディスク150,154,158のうちそれぞれ1つだけを又は2つだけを有していても良いことがわかる。