JPH07108400A - 高速リンク式油圧プレス装置 - Google Patents

高速リンク式油圧プレス装置

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JPH07108400A
JPH07108400A JP28022193A JP28022193A JPH07108400A JP H07108400 A JPH07108400 A JP H07108400A JP 28022193 A JP28022193 A JP 28022193A JP 28022193 A JP28022193 A JP 28022193A JP H07108400 A JPH07108400 A JP H07108400A
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stroke
hydraulic cylinder
press
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JP28022193A
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Inventor
Hiroyuki Amino
網野  廣之
Gen Ro
言 呂
Masayoshi Sano
正義 佐野
Yukio Kishimoto
行男 岸本
Yoshitaka Yamamoto
吉崇 山本
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Original Assignee
Amino Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単且つ安価な構造でしかも小さな駆動シリン
ダによって大きな加工能力を発揮することができるとと
もに高速でスライドを駆動することができる油圧プレス
を提供することにある。 【構成】油圧プレスにおいて、プレスフレーム上部に設
けた駆動用油圧シリンダ2のピストンロッド2aに左右
に伸びる第1リンク3a,3a’の基端を枢着する一
方、プレスフレーム1には基端を枢着した第2リンク3
b,3b’を左右一対設け、スライド1eには基端が枢
着された第3リンク3c,3c’を左右一対設け、左右
の第1リンクないし第3リンクの各自由端側を集合連結
部で屈伸自在に枢着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油圧プレス装置とりわけ
リンク式の高速油圧プレス装置に関する。
【0002】金属、非金属など各種素材の加工手段とし
て油圧プレスが汎用されている。この油圧プレスは一般
にフレーム上部に油圧シリンダを設置し、ピストンロッ
ドをスライドに結合して上下動させるものであり、油圧
シリンダに対する油圧回路に各種制御弁を設けることに
よってスライドモーションを任意に取ることができ、ま
た出力調整によりスライドの速度やストローク長さを自
由に選択できる利点がある。しかしながら、油圧プレス
では一般に圧油をヘッド側とピストン側に供給してスラ
イドを昇降させるため、加工能力を大きくするには大容
量の大型シリンダを必要とし、また、単位時間あたりの
ストローク数を大きく取ることができないため高速化の
実現が困難であるという問題があった。なお、プレスの
スライドを駆動する他の方式としてメインモータの回転
をクランク機構などにより往復運動に変換する機械式プ
レスが知られており、単位時間あたりのストローク数が
多く採れるため汎用されているが、スライドのモーショ
ンが限定され、製品の成形形状や大きさ、材質などの諸
条件に応じてスライド速度を調整したりストローク長さ
に応じた出力を調整すことができないという不具合があ
った。この対策として、実開平4−125091号公報
において機械式クランクプレスの駆動源を油圧化するこ
とが提案されている。これは慣用機械式プレスのクラン
ク軸駆動用モータや歯車などを油圧シリンダに代えたも
ので、プレスのスライドはやはりクラング軸の回転によ
りコネクチングロッドを介してスライドを昇降させるこ
とに変わりがない。このため、この先行技術ではプレス
の下死点近傍でのプレスの出力荷重(Pp)/油圧シリン
ダの出力荷重(PL)が小さいため油圧シリンダとして大
出力のものを必要とし、また能力の利用率も低いという
問題があり、さらに、油圧シリンダの駆動回転角βが1
80度より小さいため、同ストローク同出力の慣用クラ
ンクプレスと比較してクランク偏心量が大きくなり、こ
のためプレス本体が大きくなったり、クランク軸の強度
が低下するなどの問題があった。
【0003】本発明は前記のような問題点を解消するた
めに研究して創案されたもので、その目的とするところ
は、簡単且つ安価な構造でしかも小さな駆動シリンダに
よって大きな加工能力を発揮することができるとともに
高速でスライドを駆動することができる油圧プレスを提
供することにある。上記目的を達成するため本発明は、
駆動用油圧シリンダの伸縮運動でリンク系を駆動してス
ライドを直線往復運させ、しかもとくに駆動用油圧シリ
ンダのピストンロッドに多本リンク系を設けたものであ
り、すなわち、駆動用油圧シリンダのピストンロッドに
左右に伸びる第1リンクの基端を枢着する一方、プレス
フレームには基端を枢着した第2リンクを左右一対設
け、スライドには基端が枢着された第3リンクを左右一
対設け、左右の第1リンクないし第3リンクの各自由端
側を集合連結部で屈伸自在に枢着したものである。
【0004】
【実施例】図1ないし図7は本発明による高速リンク式
油圧プレス装置の一実施例を示している。図1ないし図
3は本発明のプレス装置をスライド上死点位置の状態で
示し、図4は下降途中の状態、図5は下死点位置の状態
を示している。1はプレスフレームであり、ボルスタ1
dを取り付けるベッド1aに複数組のコラム1b立設
し、コラム1bの上部にクラウン(コラムヘッド)1cを
剛結し、コラム1b,1bにはギブ1f,1fを設けこ
れに上型を取り付けるスライド1eを摺動可能に取り付
けている。2は駆動用油圧シリンダであり、前記クラウ
ン1cの中央部にブラケット20とピン21により据付
けられている。この実施例では駆動用油圧シリンダ2の
下部はクラウン1cに設けた穴10を通して下方に延
び、ピストンロッド2aの先端に多リンク機構3が連結
されている。
【0005】多リンク機構3は、各自由端側が集合枢着
された第1リンク3a,3a’と第2リンク3b,3
b’および第3リンク3c,3c’を、駆動用油圧シリ
ンダ2のピストンロッド2aの軸線を境として左右一対
配してなる。多リンク機構3の左右の第1リンク3a,
3a’はそれぞれ2枚1組のレバーからなり、各レバー
の基端部はピストンロッド2aの先端ヘッド200に設
けた左右の第1支軸300,300に屈伸自在に枢着さ
れており、クラウン1cには第1リンク3a,3a’の
屈伸運動を許容する空間部11が設けられている。そし
て第1リンク3a,3a’の自由端はそれぞれクラウン
1cとスライド1e間の空隙に常時位置する集合用支軸
301,301に枢着されている。左右の第2リンク3
b,3b’もこの例ではそれぞれ2枚1組のレバーから
なり、前記集合用支軸301,301よりもプレスフレ
ーム幅方向外方のクラウン部位またはコラムに設けた軸
受305,305に支持された第2支軸302,302
に基端部が枢着され、自由端が前記集合用支軸301,
301に枢着されている。
【0006】左右の第3リンク3c,3c’はこの例で
はそれぞれ1枚のレバーからなり、前記第2支軸30
2,302の鉛直線上ないしこれに近い線上のスライド
部位に設けた軸受306,306に支持された第3支軸
303,303に基端部が枢着され、自由端が前記集合
用支軸301,301に枢着されている。軸受306は
スライド1eの上部に設けられていてもよいが、この実
施例では図3のようにスライド1eに第3支軸303の
屈伸運動を許容する大きさの凹部12を設け、ここにア
ジャスト装置307を介して軸受306を剛結してい
る。アジャスト装置307はスライド1eのダイハイト
を調節するためのもので、ねじ308とウォーム機構3
09からなっている。前記第1リンク3a,3a’と第
2リンク3b,3b’および第3リンク3c,3c’
は、第1リンク3a,3a’の長さをL1とし、第2リ
ンク3b,3b’の長さをL2とし、第3リンク3c,
3c’の長さをL3とした場合、一般に、L3>L2≧L1
の関係とすることが好ましい。これはプレスの高ストロ
ーク数と最適な出力を達成するためである。この条件内
で前記L1とL3とL2の長さ比率を適宜設定することに
より、プレスの全荷重ストローク範囲内で駆動用油圧シ
リンダ2のストロークSL(出力)とスライド1eのスト
ロークSP(出力)の関係すなわち、SL/SPを拡大、
縮小することができる。L1とL2とL3の長さ比率は、
1を1とした場合、1:(1〜2):(1.2〜3)が実用
的な範囲である。
【0007】図6は駆動用油圧シリンダ2を作動するた
めの油圧回路の一例を示している。この例では省エネル
ギーを図るため、油圧発生装置としてモータ40とこれ
に直結したフイラホイール41とこれの出力側に結合さ
れた主油圧ポンプ42を用い、これからの圧油でスライ
ド1eの下降、加圧、上昇の行程を実現するようになっ
ている。主油圧ポンプ42はこの実施例では2つの吐吸
口A,Bを有する可変容量ポンプが用いられ、吐吸口A
は主モータ及びフライホイール起動用の電磁切換弁43
を有する第1主路44を介して駆動用油圧シリンダ2の
ピストン側に接続されており、第1主路44には電磁切
換弁43よりも上流側にプレス出力調整用の電磁比例リ
リーフ弁45が接続されている。また、第1主路44は
キッカシリンダ用電磁切換弁90を介して駆動用油圧シ
リンダ2のピストン側と接続されており、その接続部分
で分岐された分岐路440はパイロット操作型チェック
弁51を介してタンク52と接続されている。吐吸口B
は主モータ及びフライホイール起動用の電磁切換弁46
を有する第2主路47を介して駆動用油圧シリンダ2の
ロッド側に接続されており、電磁切換弁46と駆動用油
圧シリンダ2間の第2主路47には、上昇時に上死点近
傍でブレーキをかけるための電磁作動式のリリーフ弁4
8とスライド緩急速用のカウンタバランス弁49及びリ
リーフ弁50が接続されている。
【0008】一方、前記モータ40及び主油圧ポンプ4
2と別に、主油圧ポンプ42の起動やパイロット圧を得
るための補助油圧ポンプ53とこれを駆動する補助モー
タ54が配されている。この補助油圧ポンプ53の吐出
管路55は前記電磁切換弁46のBポートに接続される
とともにパイロット管路として、電磁切換弁46のソレ
ノイドSOL3に導かれている。前記補助油圧ポンプ5
3の吐出管路55には分岐管路56が接続され、その分
岐管路56には傾転角コントロール用の電磁比例減圧弁
57,58を介して主油圧ポンプ42のコントロール部
420と接続されている。また電磁比例減圧弁57,5
8よりも上流側の分岐管路部位には、蓄圧された圧油を
後述するバランスシリンダ61,61に供給するための
アキュムレータ59が接続されている。また、吐出管路
55にはパイロット管路550が接続され、そのパイロ
ット管路550は2方向に分岐され、一方はチェック弁
コントロール用の電磁切換弁60を介して前記パイロッ
ト操作型チェック弁51と接続され、ソレノイドSOL
4をオンにしたときに制御油圧をパイロット操作型チェ
ック弁51に送って該弁を開くようにしている。また、
他方は前記電磁切換弁43のパイロット部およびキッカ
シリンダ用電磁切換弁90のパイロット部にそれぞれ接
続されている。
【0009】好ましくはピストンロッド2aと多リンク
機構3およびスライドに取り付けられるテーブルや金型
などの重量をキャンセルして高速運動におけるスライド
1eの慣性力をバランスするためのバランスシリンダ6
1,61が設けられる。それらバランスシリンダ61,
61はベッド側でもよいがこの実施例ではクラウン側に
設けられ、ロッド側に前記アキュムレータ59のからの
油路590が接続され、ピストンロッド610がスライ
ド1eの適所に連結されている。また、スライド1eを
高速下降させるためキッカ−シリンダ62,62が併用
されることが望ましい。このキッカーシリンダ62,6
2は、バランスシリンダ61,61と独立したものであ
ってもよいが、この実施例ではバランスシリンダ61,
61とシリンダチューブを共用させている。すなわち、
バランスシリンダ61,61のチューブ63,63を長
くし、ピストン側室に前記キッカシリンダ用電磁切換弁
90からの管路900を接続することでキッカーシリン
ダ62,62を構成している。また、プレスストローク
長さを任意に設定するため、プレスフレーム1には図1
のようにスライド位置検出手段63が設けられ、これの
検出信号により前記油圧回路における主ポンプ42の吐
出方向を制御するようになっている。スライド位置検出
手段63は例えばエンコーダ、リニアセンサなどが用い
られる。図11は本発明の別の油圧回路ことに大型プレ
スの場合に好適な例を示している。この例においては、
駆動用油圧シリンダ2にキッカシリンダ62が組み込ま
れている。詳しくは、駆動用油圧シリンダ2のチューブ
内に上端(ピストン2b)から有底筒穴20を有するピス
トンロッド2aを配し、有底筒穴20に筒状固定ピスト
ン2cを内挿しており、その筒状固定ピストン2cはピ
ストン2bよりも上方に延び、上端に区画用鍔21を有
しており、この区画用鍔21によってピストン2bより
上方のチューブ内は第1室22と第2室23に上下区画
されている。そして、前記キッカシリンダ用電磁切換弁
90の管路900は第1室22に接続され、第1管路4
4は第2室23に接続されている。
【0010】なお、駆動用油圧シリンダ2と多リンク機
構3はこの実施例では1組であるが、場合によっては2
組用いて同期作動させるようにしてもよく、この場合図
6の油圧回路における第1主路44と第2主路47が分
岐され、いま1組の駆動用油圧シリンダに接続される。
また、上記油圧回路は一例であってこれに限定されるも
のではなく、たとえば、実公平3−17043号公報に
示されるような回路を適用することもできる。すなわ
ち、モータ42を両軸式モータとし、これの一方の出力
軸にフライホイールと主油圧ポンプを設けると共に、両
軸式モータの他方の出力軸に1方向クラッチを介して油
圧モータを設け、主油圧ポンプを作動切換え用の電磁弁
を介して駆動用油圧シリンダに接続する。そして前記油
圧モータには、補助油圧ポンプと結ばれかつフライホイ
ール起動時に作動し補助油圧ポンプの吐出油を油圧モー
タに送油して出力軸により前記両軸式モータとフライホ
イールと主油圧ポンプを予備回転するための起動用切換
弁および増速用回路を接続し、さらに油圧モータには、
前記起動用切換弁と駆動用油圧シリンダ上昇側に介在さ
れ、スライド連続昇降時のスライド自重降下期に駆動用
油圧シリンダの油を油圧モータに送油して復元トルクを
かけ両軸式モータの回転補助を行うための回転数復元用
切換弁を備えた制御回路を接続したものを用いることが
できる。また、主油圧ポンプは単一吐出口を持つ片傾転
式可変容量ポンプや固定吐出量ポンプを使用してもよ
い。固定吐出量ポンプの場合、下降、加圧、上昇の切換
えを回転カム操作式の切換弁で行い、回転カムの回転数
により毎分ストローク数を調整するようにしてもよい。
また、多リンク機構3の第2リンクを単葉レバーとし、
第3リンクを2枚1組としてもよいことは勿論である。
さらに駆動用油圧シリンダ2はピストン固定、チューブ
移動型としてもよい。
【0011】
【実施例の作用】次に本発明の実施例の作用を説明す
る。図1はスライドが上死点位置にある状態を示し図7
のIはそのときの多リンク機構の状態を示している。こ
の上死点位置においては、ピストンロッド2aが駆動用
油圧シリンダ2に引き込まれているため左右の第1リン
ク3a,3a’は引き上げられ、これらの自由端と他の
リンクをつないでいる集合用支軸301,301はクラ
ウン1cの下面に近づくように持ち上げられる。従っ
て、第1リンク3a,3a’は図7の2点鎖線のように
ピストンロッド軸線となす角度αが小さく、第2リンク
3b,3b’はピストンロッド軸線と平行な軸線となす
角度βが大きく(水平に近い角度)、第3リンク3c,3
c’はピストンロッド軸線と平行な軸線となす角度γが
大きくなるように保持されている。
【0012】この状態でプレス加工を行うには、図6と
図11の油圧回路において、モータ40と補助モータ4
7を駆動するもので、モータ40によりフライホイール
41が回転されるため主油圧ポンプ42が駆動し、補助
モータ40により補助油圧ポンプ53が駆動され、圧油
が吐出管路55を介して電磁弁46に送られるととも
に、分岐管路56を介してアキュムレータ59に蓄圧さ
れ、これから電磁比例減圧弁57,58を介して主油圧
ポンプ42のコントロール部420に送られる。 〔下降行程について〕このスライド1eの下降行程にあ
っては、主油圧ポンプ42の吐吸口Aは吐出側とされ、
吐吸口Bは吸込み側とされる。これは電磁比例減圧弁5
7,58によって制御される。電磁弁43のSOL1をオ
ンにし、カウンタバランス弁49のSOL2をオンにし、
キッカシリンダ用電磁切換弁90のSOL9をオンにし、電
磁弁46のSOL3をオフにすれば、主油圧ポンプ42の吐
出油は吐吸口Aから第1主路44に送られ、電磁弁43
を通りキッカシリンダ用電磁切換弁90の管路900を
介してキッカシリンダ62,62に導かれ、ロッド側す
なわちバランスシリンダ側の油は油路590を通ってア
キュムレータ59に導かれ、これに蓄圧される。同時に
タンク52の油がチェック弁51を介して駆動用油圧シ
リンダ2のピストン側に吸い込まれ、駆動用油圧シリン
ダ2のロッド側の油は第2主路47のカウンタバランス
弁49を通り、電磁弁46を経て主油圧ポンプ42の吐
吸口Bに導かれる。これによりピストンロッド2aは伸
長し、スライド1eは高速降下する。この時の状態が図
4であり、図7においてIからIIの間がこの下降行程
である。この下降行程では第1リンク3a,3a’は左
右に広がりつつ集合用支軸303,303を押し下げ
る。この時の各リンクの状態は、上死点位置のときより
も第1リンク3a,3a’の角度αは大きくなり、第2
リンク3b,3b’の角度βは小さくなり、第3リンク
3c,3c’の角度γは小さくなる。
【0013】〔加圧行程について〕ついで加圧行程にお
いては、カウンタバランス弁49のSOL2をオフとし、電
磁弁43のSOL1をオンのままとし、キッカシリンダ用電
磁切換弁90のSOL9をオフとする。こうすれば、主油圧
ポンプ42の圧油は主路44により駆動用油圧シリンダ
2のピストン側に導かれる。一方ロッド側ではカウンタ
バランス弁が作動してカウンタバランス圧が発生し、そ
れにより駆動用油圧シリンダ2のロッド側が高圧となっ
てその圧油が第2主路47を介して主油圧ポンプ42の
吐吸口Bに導かれ、主油圧ポンプ42の吐吸口Aから駆
動用油圧シリンダ2のピストン側に導入される圧油の圧
力が上昇する。また電磁弁60のSOL4がオフとなってそ
の圧力によりチェック弁51が閉じる。これにより駆動
用油圧シリンダ2は主油圧ポンプ42の吐出量に依存し
て加圧降下して行く。この加圧行程開始位置が図7のI
Iであり、IIIの全荷重の開始位置までの間、第1リ
ンク3a,3a’はさらに左右に広がりつつ集合用支軸
301,301を押し下げる。この時の各リンクの状態
は、下降完了位置のときよりも第1リンク3a,3a’
の角度αは大きくなり、第2リンク3b,3b’の角度
βは小さくなり、第3リンク3c,3c’の角度γは小
さくなる。
【0014】〔全荷重行程について〕そして、全荷重の
開始位置から下死点位置Oに達するストロークにおいて
第2リンク3b,3b’の角度βと第3リンク3c,3
c’の角度γはさらに小さくなり、下死点において垂直
線に最も近い状態となる。
【0015】〔上昇行程について〕かくしてプレス加工
が完了した後は、電磁比例減圧弁57,58により主油
圧ポンプ42の吐吸口Aを吸込み側とし、吐吸口Bを吐
出側に逆転させる。この状態で電磁弁60のSOL4をオン
とし、電磁弁43のSOL1をオンとする。これにより主油
圧ポンプ42の吐吸口Bから圧送された圧油は第2主路
47を通り、電磁弁46とカウンタバラン弁49を介し
て駆動用油圧シリンダ2のロッド側に導入され、ピスト
ン側の圧油は一部がチェック弁51を介してタンクに導
かれ、また一部が電磁弁43を経て第1主路44から主
油圧ポンプ42の吐吸口Aに導かれる。 これにより駆
動用油圧シリンダ2のピストンロッド2aが上昇し、集
合用支軸303,303が第1リンク3a,3a’を介
して牽引されるため前記した状態から逆に作動され(図5
→図4→図1)、スライド1eが上死点位置に戻る。以下
前述した操作の繰返しにより、スライド1eは多リンク
機構3を介して連続直線往復運動し、プレス加工が行わ
れる。なお、図11の油圧回路では、下降行程におい
て、主油圧ポンプ42の圧油はオンとなったキッカシリ
ンダ用電磁切換弁90からの管路900を通って駆動用
油圧シリンダ2の第1室22に送られ、筒状固定ピスト
ン2cを通って有底筒穴20に入り、ピットンロッド2
aを押圧する。また、同時にタンク52から油が下室2
3に吸い込まれるとともに、第1主路44を介してキッ
カシリンダ用電磁切換弁90に付属するタンクから油が
下室23に吸い込まれる。このため、スライド1eは急
速降下する。また、加圧行程時には、主油圧ポンプ42
の圧油は下室23に供給され、ピストン2bを押圧す
る。
【0016】一般にプレス加工においては、加圧ストロ
ークはプレスの全ストロークの1/3以内で使用すること
が多いが、本発明は駆動用油圧シリンダ2と多リンク機
構3を併用するため、小さい容量の駆動用油圧シリンダ
2で大きな加工能力を得ることができるとともに、スラ
イド1eを高速駆動することができる。キッカシリンダ
を用いない条件で説明すると、まず加圧ストローク前で
は、駆動用油圧シリンダ2のストロークが拡大され、ス
ライド1eのストロークが駆動用油圧シリンダ2のそれ
よりも大きく、したがって、スライド1eの速度が駆動
用油圧シリンダ2の速度よりも早くなる。そして次の加
圧ストロークでは、多リンク機構3により駆動用油圧シ
リンダ2のストロークが縮小され、スライド1eのスト
ロークが駆動用油圧シリンダ2のストロークよりも小さ
くなり、従って加圧力が増大する。具体例をあげて説明
すると、いま第1リンク3a,3a’の長さL1を50
0mmとし、第2リンク3b,3b’の長さL2を60
0mmとし、第3リンク3c,3c’の長さL3を81
0mmとする。図7において、SLは駆動用油圧シリンダ
2のストローク、SPはスライドのストロークである。駆
動用油圧シリンダ2のストロークが上死点位置Iから下
降ストローク完了位置IIまで526mm(SL1)伸長し
た場合、前記したリンク機構の動きによりスライドのス
トロークは上死点I)から位置II)まで640mm(S
P1)下降する。これは、駆動用油圧シリンダ2のストロ
ークが1.22倍に拡大したことであり、言い替えると
駆動用油圧シリンダ2の速度が1.22倍に増大し、出
力も1.22倍に大きくなる。
【0017】ついで、IIの位置から加圧ストロークが
開始するが、この加圧ストロークにおいて、駆動用油圧
シリンダ2のストロークSL2は317mm伸びるが、第
1リンクが左右に広がる運動傾向が強まるためスライド
のストロークSP2は155mmと相対的に小さくなる。
このことは、駆動用油圧シリンダ2のストロークが0.
49倍に縮小したことであり、言い替えると、駆動用油
圧シリンダ2の速度が0.49倍に減少し、逆に出力が
2.05倍に大きくなる。さらに加圧ストロークが終わ
り、全荷重ストローク開始位置III以降では上記傾向
がさらに強まり、この全荷重ストローク範囲では、駆動
用油圧シリンダ2のストロークSL3が33mmに対し、
スライドのストロークSP3は5mmとなる。すなわち、
SL3/SP3=6.6であり、駆動用油圧シリンダ2の
速度が1/6.6に減少し、出力が6.6倍に拡大す
る。従って、上記のように小さい駆動用油圧シリンダを
使用して大きな加工荷重を実現することができるのであ
る。
【0018】なお、図6の油圧回路においては、電磁比
例リリーフ弁45の調整によりプレス加工圧力を図8
(a)(b)のように任意に設定することができる。また、図
6の電磁比例減圧弁57,58により主油圧ポンプ42の吐
出量を変えて駆動用油圧シリンダ2に送られる流量を制
御することにより、図9のように同プレス出力でのスラ
イドの任意ストローク位置からプレスの作動速度を任意
に設定することができ、したがって、たとえば打抜き加
工の場合にプレスの弾性エネルギーを多段階またはゆっ
くりと解放することができるため、低騒音プレスを実現
することができる。また、プレスフレームにスライド位
置検出手段63を設けてプレススライドの位置を検出
し、主油圧ポンプ42の吐出量や吐出方向等を変化させ
ることにより図10のようにプレスのストローク長さを
任意に設定することができ、高い生産性を得ることがで
きる。
【0019】
【発明の効果】以上説明した本発明によるときには、駆
動用油圧シリンダ2により多本リンク系を介してスライ
ド1eを上下移動させるようにしており、すなわち、駆
動用油圧シリンダ2のピストンロッド2aに左右に伸び
る第1リンク3a,3a’の基端を枢着する一方、プレ
スフレーム1には基端を枢着した第2リンク3b,3
b’を左右一対設け、スライド1eには基端が枢着され
た第3リンク3c,3c’を左右一対設け、左右の第1
リンクないし第3リンクの各自由端側を集合連結部で屈
伸自在に枢着したため、下降ストロークにおいてスライ
ド1eのストロークを駆動用油圧シリンダ2のストロー
クより大きくさせ、加圧ストロークではスライド1eの
ストロークを駆動用油圧シリンダ2のストロークより小
さくさせることができる。したがって、小さい容量の駆
動用油圧シリンダ2により大きな加工能力を得ることが
でき(同出力の慣用油圧プレスと比べて駆動用油圧シリ
ンダの出力を半減以上できる)、同時に高速でスライド
を駆動することができるため毎分ストローク数を大きく
することができ、安価で高性能の油圧プレスを提供する
ことが可能になるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高速リンク式油圧プレス装置の一
実施例を示す正面図である。
【図2】同じくその側面図である。
【図3】本発明における多リンク機構の詳細を示す縦断
側面図である。
【図4】本発明プレス装置をスライド下降途中の状態で
示す正面図である。
【図5】本発明プレス装置をスライド下死点位置の状態
で示す正面図である。
【図6】本発明における油圧回路の一例を示す回路図で
ある。
【図7】本発明におけるリンク機構の運動を模式的に示
す説明図である。
【図8】本発明におけるストローク-加圧力線である。
【図9】本発明における速度曲線を示す線図である。
【図10】本発明におけるプレスストローク長さ線図で
ある。
【図11】本発明における油圧回路の別の例を示す回路
図である。
【符号の説明】
1 プレスフレーム 1c クラウン 1e スライド 2 駆動用油圧シリンダ 3 多リンク機構 3a,3a’ 第1リンク 3b,3b’ 第2リンク 3c,3c’ 第3リンク 301 集合用支軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 行男 静岡県富士宮市三園平555番地 株式会社 アミノ内 (72)発明者 山本 吉崇 静岡県富士宮市三園平555番地 株式会社 アミノ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧プレスにおいて、プレスフレーム上部
    に設けた駆動用油圧シリンダ2のピストンロッド2aに
    左右に伸びる第1リンク3a,3a’の基端を枢着する
    一方、プレスフレーム1には基端を枢着した第2リンク
    3b,3b’を左右一対設け、スライド1eには基端が
    枢着された第3リンク3c,3c’を左右一対設け、左
    右の第1リンクないし第3リンクの各自由端側を集合連
    結部で屈伸自在に枢着したことを特徴とする高速リンク
    式油圧プレス装置。
  2. 【請求項2】第1リンク3a,3a’の長さL1、第2
    リンク3b,3b’の長さL2、第3リンク3c,3
    c’の長さL3において、L3>L2≧L1の関係となって
    いる請求項1に記載の高速リンク式油圧プレス装置。
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