JP6132156B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等に搭載されて電動機や発電機として使用される回転電機に関する。
従来、車両に搭載されて使用される回転電機として、周方向に距離を隔てて埋設された複数の磁石を有する回転子コアと、回転子コアと径方向に対向して配置され周方向に配列された複数のスロットを有する固定子コアと、スロットに収容されて固定子コアに巻装された固定子巻線と、を備えたものが一般に知られている。回転子コア及び固定子コアは、通常、鉄損を低減するために、回転軸方向に積層された複数の電磁鋼板により形成されたものが採用されている。
そして、特許文献1には、回転軸方向に積層された複数の電磁鋼板よりなり周方向に距離を隔てて形成された複数の磁石挿入穴を有する回転子コアと、回転子コアの各磁石挿入穴に収容された複数の永久磁石と、を備えたモータ(回転電機)のロータ(回転子)が開示されている。この回転子において、磁石挿入穴に収容された永久磁石は、磁石挿入穴の壁面に樹脂材料で固定されており、磁石挿入穴の回転軸方向両端の開口部が樹脂材料によって閉じられている。よって、この回転子の永久磁石は、その回転軸方向長さが回転子コアの積層厚(回転軸方向長さ)よりも短くされて、磁石挿入穴から突出しないようにされている。
特開2011−254677号公報
ところで、特許文献1に開示された回転子のように、永久磁石の回転軸方向長さが回転子コアの積層厚よりも短くされている場合、固定子コアの積層厚との大小関係は次の3通りとなる。第1の場合は、図21に示すように、(永久磁石927の回転軸方向長さ)<(回転子コア921の積層厚)<(固定子コア931の積層厚)となる場合である。この場合には、固定子コア931の磁束により、回転子コア921の積層された電磁鋼板が回転軸方向に開くという事態が発生し、回転子コア921の強度低下が問題となる。
第2の場合は、図22に示すように、(固定子コア931の積層厚)≦(永久磁石927の回転軸方向長さ)<(回転子コア921の積層厚)となる場合である。この場合には、永久磁石927の磁束により、固定子コア931の積層された電磁鋼板が回転軸方向に開くという事態が発生し、固定子巻線936との間の絶縁距離が短縮するという問題がある。
第3の場合は、図23に示すように、(永久磁石927の回転軸方向長さ)<(固定子コア931の積層厚)≦(回転子コア921の積層厚)となる場合である。この場合には、固定子コア931の回転軸方向で磁束密度分布が発生し、高磁束密度部で鉄損が増大するという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、固定子コアと固定子巻線との間の絶縁距離の短縮を回避しつつ、永久磁石と径方向に対向している固定子コアの磁束密度を低下させて鉄損を低減し得るようにした回転電機を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明は、回転軸方向に積層された複数の電磁鋼板(22)により形成されて周方向に距離を隔てて埋設された複数の永久磁石(27,127,227,327,427,527)、前記永久磁石を収容する磁石収容孔(23)、及び前記永久磁石が収容された前記磁石収容孔の回転軸方向端の開口部を閉じる樹脂材料(28)を有する回転子コア(21)と、回転軸方向に積層された複数の電磁鋼板(32,132,232,332)により円環状に形成されて周方向に配列された複数のスロット(33)を有し、前記回転子コアの外側に径方向に対向して配置された固定子コア(31,131,231,331)と、前記固定子コアに巻装された固定子巻線(36)と、を備え、前記永久磁石の回転軸方向長さが前記回転子コア及び前記固定子コアの回転軸方向長さよりも短くされている回転電機において、前記固定子コアは、径方向内方へ突出して周方向両側の側面で前記スロットを区画する複数のティース(35)を有し、前記ティースの突出先端部の周方向の一部は、回転軸方向長さが前記永久磁石の回転軸方向長さと同じに設定されており、前記固定子コアは、前記ティースの突出先端部の回転軸方向長さが前記永久磁石の回転軸方向長さと同じに設定されている周方向の一部の部位において、回転軸方向一方側へ倒された第1倒れ部(321a)を有する第1電磁鋼板(321)及び回転軸方向他方側へ倒された第2倒れ部(322a)を有する第2電磁鋼板(322)のうちの少なくとも一方と、前記第1又は第2倒れ部に相当する部位が除去された除去部(323a)を有する第3電磁鋼板(323)とが、前記第1又は第2倒れ部と前記第3電磁鋼板とが干渉することなく組み合わされて積層されていることを特徴とする。
なお、本発明において、ティースの突出先端部の周方向の一部は、回転軸方向長さが永久磁石の回転軸方向長さと同じに設定されていることに関して、必ずしも厳密に同等でなくてもよい。例えば、回転子コア及び固定子コア等の部材の不可避的な寸法公差や、回転子の回転軸を回転可能に支持する軸受に設定されるガタ等が許容範囲となる。
本発明によれば、永久磁石の回転軸方向長さが回転子コア及び固定子コアの回転軸方向長さよりも短くされている回転電機において、固定子コアは、径方向内方へ突出して周方向両側の側面でスロットを区画する複数のティースを有し、ティースの突出先端部の周方向の一部は、回転軸方向長さが永久磁石の回転軸方向長さと同じに設定されている。そのため、固定子コアの永久磁石に対向しない部位に永久磁石の磁束を引き込むことで、固定子コアの回転軸方向の磁束密度分布が均等化される。これにより、平均磁束密度が低下するので鉄損を低減することができる。
また、本発明によれば、永久磁石の回転軸方向長さが回転子コア及び固定子コアの回転軸方向長さよりも短くされていることから、永久磁石の磁束により、固定子コアの積層された電磁鋼板が回転軸方向に開くのを防止することができる。そのため、固定子コアと固定子巻線との間の絶縁距離の短縮を回避することができる。また、回転軸方向一方側へ倒された第1倒れ部を有する第1電磁鋼板及び回転軸方向他方側へ倒された第2倒れ部を有する第2電磁鋼板のうちの少なくとも一方と、第1又は第2倒れ部に相当する部位が除去された除去部を有する第3電磁鋼板とが、第1又は第2倒れ部と第3電磁鋼板とが干渉することなく組み合わされて積層されているから、第1又は第2倒れ部が第3電磁鋼板と干渉することなく電磁鋼板を積層することができ、これにより、固定子コアのティースの突出先端部の回転軸方向長さが永久磁石の回転軸方向長さと同じに設定されている周方向の一部の部位の設定が可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載された各部材や部位の後の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的な部材や部位との対応関係を示すものである。
実施形態1に係る回転電機の回転軸方向断面図である。 実施形態1に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 実施形態1に係る固定子の全体斜視図である。 実施形態1に係る固定子コアを構成する第1〜第3電磁鋼板のティースを示す部分平面図であって、(a)は第1電磁鋼板のティースを示し、(b)は第3電磁鋼板のティースを示し、(c)は第2電磁鋼板のティースを示す。 実施形態1に係る固定子コアを構成する第1〜第3電磁鋼板のティースを示す部分側面図であって、(a)は第1電磁鋼板のティースを示し、(b)は第3電磁鋼板のティースを示し、(c)は第2電磁鋼板のティースを示す。 実施形態1において固定子コアのスロットに導体セグメントを挿入する状態を示す説明図である。 実施形態1に係る固定子巻線の結線図である。 実施形態1においてティースの「B部」における回転軸方向の磁束密度分布を示す説明図である。 実施形態1においてティースの「A部」及び「A部+B部」における回転軸方向の磁束密度分布を示す説明図である。 実施形態2に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 変形例1に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 実施形態3に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 変形例2に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 実施形態4に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 実施形態5に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 実施形態6に係る回転電機の回転子コアと永久磁石と固定子コアとの構成を示す回転軸方向断面図である。 変形例3に係る固定子コアを構成する第1及び第3電磁鋼板のティースを示す部分平面図であって、(a)は第1電磁鋼板のティースを示し、(b)は第3電磁鋼板のティースを示す。 変形例4に係る固定子コアを構成する第1及び第3電磁鋼板のティースを示す部分平面図であって、(a)は第1電磁鋼板のティースを示し、(b)は第3電磁鋼板のティースを示す。 変形例5に係る固定子コアを構成する第1及び第3電磁鋼板のティースを示す部分平面図であって、(a)は第1電磁鋼板のティースを示し、(b)は第3電磁鋼板のティースを示す。 変形例6に係る固定子コアを構成する第1及び第3電磁鋼板のティースを示す部分平面図であって、(a)は第1電磁鋼板のティースを示し、(b)は第3電磁鋼板のティースを示す。 回転電機において(永久磁石の回転軸方向長さ)<(回転子コアの積層厚)<(固定子コアの積層厚)となる関係を有する構成を示す説明図である。 回転電機において(固定子コアの積層厚)≦(永久磁石の回転軸方向長さ)<(回転子コアの積層厚)となる関係を有する構成を示す説明図である。 回転電機において(永久磁石の回転軸方向長さ)<(固定子コアの積層厚)≦(回転子コアの積層厚)となる関係を有する構成を示す説明図である。
以下、本発明に係る回転電機の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
〔実施形態1〕
本実施形態に係る回転電機1は、車両用電動機として使用されるものである。この回転電機1は、図1に示すように、有底筒状の一対のハウジング部材10a,10bが開口部同士で接合されてなるハウジング10と、ハウジング10に軸受け11,12を介して回転自在に支承される回転軸13と、回転軸13の外周に嵌合固定された回転子20と、ハウジング10の内面に固定されて回転子20の外側に径方向に対向して配置された固定子30と、を備えている。
回転子20は、図2に示すように、複数の電磁鋼板22を回転軸方向に積層して形成された回転子コア21と、回転子コア21の外周部に周方向に距離を隔てて埋設された複数の永久磁石27とからなる。回転子コア21の外周部には、回転軸方向に貫通する8個の磁石収容孔23が周方向に距離を隔てて形成されている。各磁石収容孔23には、角柱状に形成された永久磁石27が1個ずつ収容されている。これら8個の永久磁石27によって、周方向に極性が交互に異なる複数の磁極(本実施形態では8極(N極:4、S極:4))が形成されている。
各磁石収容孔23に収容された永久磁石27は、磁石収容孔23内に充填された樹脂材料28により、磁石収容孔23の壁面に固定されている。これら永久磁石27は、その回転軸方向長さが回転子コア21の積層厚(回転軸方向長さ)よりも所定長さ短いものが採用されている。本実施形態の場合、永久磁石27は、磁石収容孔23の回転軸方向中央部に位置しており、磁石収容孔23の回転軸方向両端の開口部が樹脂材料28によって閉じられている。
固定子30は、図3に示すように、周方向に配列された複数のスロット33を有する円環状の固定子コア31と、スロット33に収容されて固定子コア31に巻装された三相(U相、V相、W相)の固定子巻線36と、を備えている。
固定子コア31は、円環状の複数の電磁鋼板32を回転軸方向に積層して形成された一体型のものである。この固定子コア31は、円環状のバックコア34と、バックコア34から径方向内方へ突出して周方向両側の側面でスロット33を区画する複数のティース35とからなる。本実施形態では、3相の固定子巻線36を収容するように、48個のスロット33が周方向に等間隔に配置されている。
この固定子コア31は、図2に示すように、その積層厚(回転軸方向長さ)が、回転子コア21の回転軸方向長さよりも短くされ、永久磁石27の回転軸方向長さよりも長くされたものが採用されている。そして、各ティース35の突出先端部の周方向の一部(本実施形態では周方向両端部)は、回転軸方向長さが永久磁石27の回転軸方向長さと同じに設定されている。以下、各ティース35の突出先端部の回転軸方向長さが永久磁石27の回転軸方向長さと同じに設定されている部位を「A部」と言い、各ティース35の突出先端部の「A部」以外の部位を「B部」と言う。
固定子コア31を構成する複数の電磁鋼板32は、回転軸方向一方側(図2の上方側)に配置された複数の第1電磁鋼板321と、回転軸方向他方側(図2の下方側)に配置された複数の第2電磁鋼板322と、回転軸方向中央部に配置された複数の第3電磁鋼板323とが組み合わされて積層されている。
第1電磁鋼板321は、図4(a)及び図5(a)に示すように、「A部」において、回転軸方向他方側(図2の下方側)へ倒された第1倒れ部321aを有する。また、第2電磁鋼板322は、図4(c)及び図5(c)に示すように、「A部」において、回転軸方向一方側(図2の上方側)へ倒された第2倒れ部322aを有する。
この第1倒れ部321a及び第2倒れ部322aは、ティース35の突出先端部の周方向両端部に設けられている。なお、第1倒れ部321a及び第2倒れ部322aの先端は、それらが倒された後に、ティース35の突出先端と一致するように形成されている。また、第1倒れ部321a及び第2倒れ部322aの周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/4程度にされている。よって、ティース35の突出先端部の第1倒れ部321a及び第2倒れ部322a以外の部位の周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/2程度にされている。
また、第3電磁鋼板323は、図4(b)及び図5(b)に示すように、「A部」において、第1倒れ部321a及び第2倒れ部322aに相当する部位が除去された除去部323aを有する。除去部323aの周方向幅は、第1倒れ部321a及び第2倒れ部322aの周方向幅よりも大きくされており、第1倒れ部321a及び第2倒れ部322aと第3電磁鋼板323とが干渉しないようにされている。
この場合、第1電磁鋼板321及び第2電磁鋼板322は、それぞれ永久磁石27の回転軸方向長さの1/2程度の厚さに積層されている。また、回転軸方向中央部において隣接して配置された、第1電磁鋼板321の第1倒れ部321aと第2電磁鋼板322の第2倒れ部322aは、径方向内方側の先端部同士が接触した状態になっている。本実施形態では、第3電磁鋼板323の除去部323aが設けられていることによって、第1倒れ部321aと第2倒れ部322aが第3電磁鋼板323と干渉することなく、第1〜第3電磁鋼板321〜323を積層することが可能となり、これにより「A部」の設定が可能となる。
また、第1倒れ部321a、第2倒れ部322a及び除去部323aは、第1〜第3電磁鋼板321〜323のティース35の周方向両端部にそれぞれ設けられている。そして、ティース35の突出先端部は、ティース35の周方向中央を通り固定子コア31の径方向に延びる直線L1に対して対称となる形状に形成されている。
固定子コア31に巻装された固定子巻線36は、U字形状をなす複数の導体セグメント50の開放端部同士を溶接で互いに接合することにより構成されている。導体セグメント50は、断面が矩形の導体と、導体の外周面を被覆する絶縁被膜とからなる平角線でU字状に形成されている。この導体セグメント50は、図6に示すように、互いに平行な一対の直線部51,51と、一対の直線部51,51の一端を互いに連結するターン部52とを有する。ターン部52の中央部には、固定子コア31の端面31aに沿って延びる頭頂段部53が設けられており、頭頂段部53の両側には、固定子コア31の端面31aに対して所定の角度で傾斜した傾斜部が設けられている。なお、符号24は、固定子コア31及び固定子巻線36間を電気絶縁するインシュレータである。
図6には、同一相の隣接する2個のスロット33A、33Bに挿入配置される2個で一組の導体セグメント50A、50Bが示されている。この場合、2個の導体セグメント50A、50Bは、それらの一対の直線部51、51が、同一のスロット33ではなく、隣接した2個のスロット33A、33Bに別々に軸方向一端側から挿入される。即ち、図6の右側にある2個の導体セグメント50A、50Bにおいて、一方の導体セグメント50Aは、一方の直線部51が一のスロット33Aの最外層(第8層)に挿入され、他方の直線部51が固定子コア30の反時計回り方向に向けて1磁極ピッチ(NS磁極ピッチ)離れた他のスロット(図示せず)の第7層に挿入される。
そして、他方の導体セグメント50Bは、一方の直線部51がスロット33Aと隣接したスロット33Bの最外層(第8層)に挿入され、他方の直線部51が固定子コア30の反時計回り方向に向けて1磁極ピッチ(NS磁極ピッチ)離れた他のスロット(図示せず)の第7層に挿入される。即ち、2個の導体セグメント50A、50Bは、周方向に1スロットピッチずれた状態に配置される。このようにして、全スロット33に対して所定数の導体セグメント50の直線部51が挿入配置される。本実施形態の場合には、各スロット33内に、合計8本の直線部51が径方向1列に積層配置されている。
スロット33から軸方向他端側へ延出した一対の直線部51、51の開放端部は、固定子コア31の端面31aに対して所定の角度をもって斜めに斜行するように互いに周方向反対側へ捻られて、約半磁極ピッチ分の長さの捻り部が形成されている。そして、固定子コア31の軸方向他端側において、導体セグメント50の所定の捻り部の先端部同士が溶接により接合されて所定のパターンで電気的に接続される。これにより、所定の導体セグメント50が直列に接続されることにより、固定子コア31のスロット33に沿って周方向に渦巻き状に巻回されたそれぞれ2本の相巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)を有する三相の固定子巻線36が形成される。
なお、固定子巻線36の各相について、基本となるU字形状の導体セグメント50により、固定子コア31の周りを8周する巻線(コイル)が形成される。しかし、固定子巻線36の各相について、出力用引き出し線及び中性点用引き出し線を一体に有するセグメント、並びに1周目と2周目とを接続するターン部を有するセグメントは、基本となる導体セグメント50とは異なる異形セグメント(図示せず)で構成される。これら異形セグメントを用いて、図7に示すように、固定子巻線36の各相の巻線端が星型結線により結線される。
以上のように構成された本実施形態の回転電機1は、固定子巻線36に通電されることにより回転子20が所定の方向に回転し運転を開始する。図8には、回転電機1が作動した際の、ティース35の「B部」における回転軸方向の磁束密度分布が示されている。この場合、ティース35の永久磁石27と径方向に対向していない回転軸方向両端部には磁束が流れず、ティース35の永久磁石27と径方向に対向している回転軸方向中央部において一定密度の磁束が流れている。即ち、永久磁石27の回転軸方向長さに相当するティース35の回転軸方向範囲において、一定密度の磁束が流れる。
また、図9の中央部には、回転電機1が作動した際の、ティース35の「A部」における回転軸方向の磁束密度分布が示されている。この場合、ティース35の回転軸方向中央部に配置された除去部323aを有する第3電磁鋼板323には磁束が流れず、永久磁石27と径方向に対向した第1及び第2倒れ部321a,322aを介して永久磁石27の磁束を引き込むことで、第1及び第2電磁鋼板321,322の全体に一定密度の磁束が流れる。
そして、図9の右側には、ティース35の「A部」と「B部」を合成した(「A部+B部」)回転軸方向の磁束密度分布が示されている。本実施形態の場合には、「A部」が設けられていることによって、ティース35の回転軸方向中央部の第3電磁鋼板323が配置されている範囲では、磁束密度が最大から半分程度に下げられた状態になる。また、ティース35の回転軸方向両端部では、磁束密度が最大の半分程度に押し上げられた状態になる。これにより、固定子コア31の回転軸方向の磁束密度分布が均等化されるので、平均磁束密度が低下し、鉄損を低減することが可能となる。
したがって、本実施形態の回転電機1によれば、ティース35の突出先端部の周方向の一部(周方向両端部)は、回転軸方向長さが永久磁石27の回転軸方向長さと同じに設定されているため、固定子コア31の永久磁石27に対向しない部位に永久磁石27の磁束を引き込むことで、固定子コア31の回転軸方向の磁束密度分布が均等化される。これにより、平均磁束密度が低下するので鉄損を低減することができる。
また、本実施形態では、永久磁石27の回転軸方向長さが回転子コア21及び固定子コア31の回転軸方向長さよりも短くされていることから、永久磁石27の磁束により、固定子コア31の積層された電磁鋼板32が回転軸方向に開くのを防止することができる。そのため、固定子コア31と固定子巻線36との間の絶縁距離の短縮を回避することができる。
また、本実施形態では、固定子コア31の回転軸方向長さは、回転子コア21の回転軸方向長さよりも短くされている。そのため、固定子巻線36により回転子コア21に回転軸方向に電磁力が加わることによって、回転子コア21の積層された電磁鋼板22が回転軸方向に開くのを防止することができる。これにより、回転子コア21の強度低下を回避することができる。
また、本実施形態の固定子コア31は、第1倒れ部321aを有する複数の第1電磁鋼板321と、第2倒れ部322aを有する複数の第2電磁鋼板322と、除去部323aを有する複数の第3電磁鋼板323とが所定の状態に組み合わされて積層されている。そのため、固定子コア31のティース35に、所望の「A部」を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、ティース35の突出先端部は、ティース35の周方向中央を通り固定子コア31の径方向に延びる直線L1に対して対称となる形状に形成されている。そのため、回転子20の正逆両回転方向において、例えばトルクやリップル等の同じ性能を容易に出すことができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係る回転電機は、基本的構成が実施形態1のものと同じであるが、永久磁石127の配置位置と、固定子コア131を構成する電磁鋼板132の構成が、実施形態1のものと異なる。よって、実施形態1と共通する部材や構成についての詳しい説明は省略し、以下、異なる点及び重要な点について図10を参照して説明する。なお、実施形態1と共通する部材や構成については同じ符号を用いる。
実施形態2の永久磁石127は、実施形態1の永久磁石27と同じものが用いられているが、回転子コア21の磁石収容孔23の回転軸方向他方側(図10の下方側)に寄った位置に配置されている点で、実施形態1と異なる。この場合、永久磁石127は、磁石収容孔23内に充填された樹脂材料28により、磁石収容孔23の壁面に固定されている。また、磁石収容孔23の回転軸方向両端の開口部は、樹脂材料28によって閉じられている。
実施形態2の固定子コア131を構成する電磁鋼板132は、回転軸方向一方側(図10の上方側)に配置された複数の第1電磁鋼板321と、回転軸方向他方側端部(図10の下方側端部)に配置された複数の第3電磁鋼板323とが組み合わされて積層されている。なお、実施形態2の第1及び第3電磁鋼板321,323は、実施形態1で用いられたものと同じである。これにより、実施形態2の場合にも、各ティース35の突出先端部の周方向の一部(周方向両端部)は、回転軸方向長さが永久磁石127の回転軸方向長さと同じに設定されている。
以上のように構成された実施形態2の回転電機によれば、ティース35の突出先端部の周方向の一部(周方向両端部)は、回転軸方向長さが永久磁石127の回転軸方向長さと同じに設定されているため、固定子コア31の回転軸方向の磁束密度分布が均等化される。これにより、平均磁束密度が低下するので鉄損を低減することができる等、実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。
特に、実施形態2の場合には、永久磁石127が磁石収容孔23の回転軸方向他方側に寄った位置に配置されているので、樹脂材料28で永久磁石127を磁石収容孔23に固定する際の作業が容易になる。
〔変形例1〕
上記の実施形態2では、永久磁石127が磁石収容孔23の回転軸方向他方側(図10の下方側)に寄った位置に配置されていたが、図11に示す変形例1のように、永久磁石127を、磁石収容孔23の回転軸方向一方側(図11の上方側)に寄った位置に配置してもよい。
この場合、固定子コア131を構成する電磁鋼板132は、回転軸方向他方側(図11の下方側)に配置された複数の第2電磁鋼板322と、回転軸方向一方側端部(図11の上方側端部)に配置された複数の第3電磁鋼板323とが組み合わされて積層されている。なお、変形例1の第2及び第3電磁鋼板322,323は、実施形態1で用いられたものと同じである。これにより、変形例1の場合にも、各ティース35の突出先端部の周方向の一部(周方向両端部)は、回転軸方向長さが永久磁石127の回転軸方向長さと同じに設定されており、実施形態2と同様の作用及び効果を奏する。
〔実施形態3〕
実施形態3に係る回転電機は、基本的構成が実施形態1のものと同じであるが、永久磁石227が2個に分割されている点で実施形態1のものと異なる。即ち、実施形態3の永久磁石227は、図12に示すように、実施形態1の永久磁石27が単純に回転軸方向に2個に分割されたものであり、2個の永久磁石227は、回転軸方向に対向する端面同士が互いに接触乃至は近接(2個の永久磁石227間に樹脂材料28が存在)した状態に配置されている。なお、実施形態3に係る回転電機の永久磁石227以外の構成は、実施形態1と同じであるので、共通する部材には同じ符号を付し、それらの詳しい説明は省略する。
したがって、実施形態3の回転電機の場合にも、ティース35の突出先端部の周方向の一部(周方向両端部)は、回転軸方向長さが永久磁石227の回転軸方向長さと同じに設定されているため、固定子コア31の回転軸方向の磁束密度分布を均等化させて鉄損を低減することができる等、実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。
特に、実施形態3の場合には、永久磁石227が2個に分割され小さくされていることから、永久磁石227の取り扱いが容易になり作業効率を向上させることができる。
なお、実施形態3では、回転子コア21の磁石収容孔23内に埋設された永久磁石227だけを回転軸方向に2個に分割しているが、永久磁石227を含む回転子コア21全体を回転軸方向に2分割して形成した後、それら2個の分割コアを回転軸方向に積み重ねて固定することにより、実施形態3の回転子コア21を形成することができる。
この場合、2個の分割コアは、回転子コア21の回転軸方向中央を通る軸直角平面に対して対称形状であるため、同一形状に形成した2個の分割コアの一方を反転させた状態で積み重ねることにより、回転子コア21を形成することができる。このようにすれば、回転子コア21をより簡単に形成することができる。
〔変形例2〕
上記の実施形態3の永久磁石227は、実施形態1の永久磁石27を回転軸方向に2個に分割したものであるが、図13に示す変形例2のように、実施形態1の永久磁石27を回転軸方向に3個に分割するようにしてもよい。なお、図示はしないが、実施形態1の永久磁石27を回転軸方向に4個以上に分割するようにしてもよい。
〔実施形態4〕
実施形態4に係る回転電機は、基本的構成が実施形態2のものと同じであるが、永久磁石327が2個に分割されている点で実施形態2のものと異なる。即ち、実施形態4の永久磁石327は、図14に示すように、実施形態2の永久磁石127が単純に回転軸方向に2個に分割されたものであり、磁石収容孔23の回転軸方向他方側端部(図14の下方側)に寄った位置に配置されている。この場合、2個の永久磁石327は、回転軸方向に対向する端面同士が互いに接触乃至は近接(2個の永久磁石327間に樹脂材料28が存在)した状態に配置されている。なお、実施形態4の2個の永久磁石327の回転軸方向合計長さは、実施形態2の永久磁石127の回転軸方向長さよりも短くされている。
また、実施形態4の固定子コア231を構成する電磁鋼板232は、回転軸方向中央部(図14の上下方向中央部)に配置された複数の第1電磁鋼板321と、回転軸方向両端(図14の上下方向両端)にそれぞれ配置された複数の第3電磁鋼板323とが組み合わされて積層されている。なお、実施形態4の第1及び第3電磁鋼板321,323は、実施形態1で用いられたものと同じである。これにより、実施形態4の場合にも、各ティース35の突出先端部の周方向の一部(周方向両端部)は、回転軸方向長さが永久磁石327の回転軸方向長さと同じに設定されている。
なお、実施形態4に係る回転電機の他の構成は、実施形態2と同じであるので、共通する部材には同じ符号を付し、それらの詳しい説明は省略する。以上のように構成された実施形態4の回転電機の場合にも、実施形態2と同様の作用及び効果を奏する。
〔実施形態5〕
実施形態5に係る回転電機は、基本的構成が実施形態3のものと同じであるが、2個に分割された永久磁石427の配置位置と、固定子コア31を構成する第1〜第3電磁鋼板321〜323の組み合わせが実施形態3のものと異なる。よって、実施形態3と共通する部材や構成についての詳しい説明は省略し、以下、異なる点及び重要な点について説明する。
実施形態3では、2個の永久磁石227が磁石収容孔23の回転軸方向中央部に接触乃至は近接した状態に配置されていたが、実施形態5では、図15に示すように、2個の永久磁石427が磁石収容孔23の回転軸方向両端部に離間した状態に配置されている。2個の永久磁石427の間には、樹脂材料28が充填されている。
また、実施形態5の固定子コア31は、回転軸方向一方側(図15の上方側)から順番に積層配置された、複数の第3電磁鋼板323と、複数の第2電磁鋼板322と、複数の第1電磁鋼板321と、複数の第3電磁鋼板323とにより構成されている。この場合、第1電磁鋼板321及び第2電磁鋼板322は、それぞれ永久磁石427の回転軸方向長さと同じ厚さに積層されている。また、回転軸方向両端にそれぞれ配置された第3電磁鋼板323は、2個の永久磁石427の間に充填された樹脂材料28の回転軸方向長さの1/2程度の厚さに積層されている。
以上のように構成された実施形態5の回転電機の場合にも、ティース35の突出先端部の周方向の一部は、回転軸方向長さが永久磁石427の回転軸方向長さと同じに設定されていることから、実施形態3と同様の作用及び効果を奏する。
なお、実施形態5の回転子コア21は、実施形態3の永久磁石227を含む回転子コア21全体を回転軸方向に2分割して形成した後、それら2個の分割コアの両方を互いに反転させた状態で回転軸方向に積み重ねて固定することにより形成することができる。このようにすれば、回転子コア21をより簡単に形成することができる。なお、積み重ねる分割コアの数量を3個以上にしてもよい。
〔実施形態6〕
実施形態6に係る回転電機は、基本的構成が実施形態4のものと同じであるが、2個に分割された永久磁石527の配置位置が実施形態4のものと異なる。即ち、実施形態6では、図16に示すように、2個の永久磁石527が磁石収容孔23の回転軸方向他方側(図16の下方側)に寄った位置に、互いに離間した状態に配置されている。この場合、2個の永久磁石527の間には、樹脂材料28が充填されている。そして、回転軸方向一方側の永久磁石527は、回転軸方向他方側の端面が磁石収容孔23の回転軸方向中央に位置するように配置されている。
また、実施形態6の固定子コア331を構成する電磁鋼板332は、回転軸方向一方側から順番に、複数の第1電磁鋼板321と複数の第3電磁鋼板323とが交互に2組ずつ組み合わされて積層されている。なお、実施形態6の第1及び第3電磁鋼板321,323は、実施形態1で用いられたものと同じである。これにより、実施形態6の場合にも、各ティース35の突出先端部の周方向の一部(周方向両端部)は、回転軸方向長さが各永久磁石327の回転軸方向長さと同じに設定されている。
なお、実施形態6に係る回転電機の他の構成は、実施形態4と同じであるので、共通する部材には同じ符号を付し、それらの詳しい説明は省略する。以上のように構成された実施形態6の回転電機の場合にも、実施形態4と同様の作用及び効果を奏する。
なお、実施形態6の回転子コア21は、永久磁石527を含む回転子コア21全体を回転軸方向に2分割して形成した後、それら2個の分割コアを回転軸方向に積み重ねて固定することにより形成することができる。この場合、2個の分割コアは、同一形状であるため、回転子コア21を簡単且つ低コストで製造することができる。なお、積み重ねる分割コアの数量を3個以上にしてもよい。
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。以下、固定子コア31を構成する電磁鋼板31に関して、変形例3〜6により具体的に説明する。なお、変形例3〜6に係る図17〜20においては、第1電磁鋼板と第3電磁鋼板が示されており、第2電磁鋼板については、第1電磁鋼板と倒れ部の倒れ方向が反対側となる点だけで異なるため、図示及び説明は省略する。また、実施形態1と共通する部材や部位については、同じ符号を用いる。
〔変形例3〕
変形例3の第1電磁鋼板321は、図17(a)に示すように、第1倒れ部321aがティース35の突出先端部の周方向中央部に設けられている。即ち、実施形態1では、第1倒れ部321aがティース35の突出先端部の周方向両端部に設けられた外側倒しタイプであるのに対して、変形例3の第1倒れ部321aは内側倒しタイプのものである。この場合、第1倒れ部321aの周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/2弱程度にされている。また、第1倒れ部321aの周方向両側にあるティース35の突出先端部の周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/4弱程度にされている。
一方、変形例3の第3電磁鋼板323は、図17(b)に示すように、ティース35の突出先端部の周方向中央部に、第1倒れ部321aに相当する部位が除去された除去部323aを有する。除去部323aの周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/2強程度にされている。この除去部323aは、第1倒れ部321aと第3電磁鋼板323とが干渉しないようにするため、第1倒れ部321aの周方向幅よりも大きくされている。
なお、変形例3の第1電磁鋼板321及び第3電磁鋼板323は、実施形態1と同様に、ティース35の突出先端部が、ティース35の周方向中央を通り固定子コア31の径方向に延びる直線L1に対して対称となる形状に形成されている。
〔変形例4〕
変形例4は、図18(a)(b)に示すように、実施形態1に対して、第1電磁鋼板321の第1倒れ部321a及び第3電磁鋼板323の除去部323aの周方向幅が小さくなるように変更されたものである。変形例4では、第1倒れ部321a及び除去部323aの周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/7程度にされている。但し、除去部323aの周方向幅は、第1倒れ部321aと第3電磁鋼板323とが干渉しないようにするため、第1倒れ部321aの周方向幅よりも大きくされている。
また、第1電磁鋼板321の第1倒れ部321aの間にあるティース35の突出先端部の周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/2程度にされている。
なお、変形例4の第1電磁鋼板321及び第3電磁鋼板323は、実施形態1と同様に、ティース35の突出先端部が、ティース35の周方向中央を通り固定子コア31の径方向に延びる直線L1に対して対称となる形状に形成されている。
〔変形例5〕
変形例5は、図19(a)(b)に示すように、実施形態1に対して、第1電磁鋼板321の第1倒れ部321a及び第3電磁鋼板323の除去部323aの周方向幅が大きくなるように変更されたものである。変形例5では、第1倒れ部321a及び除去部323aの周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/3程度にされている。但し、除去部323aの周方向幅は、第1倒れ部321aと第3電磁鋼板323とが干渉しないようにするため、第1倒れ部321aの周方向幅よりも大きくされている。
また、第1電磁鋼板321の第1倒れ部321aの間にあるティース35の突出先端部の周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/3弱程度にされている。但し、第1倒れ部321aの間にあるティース35の突出先端部の周方向幅は、第1倒れ部321aの周方向幅よりも少し小さい。
なお、変形例5の第1電磁鋼板321及び第3電磁鋼板323は、実施形態1と同様に、ティース35の突出先端部が、ティース35の周方向中央を通り固定子コア31の径方向に延びる直線L1に対して対称となる形状に形成されている。
〔変形例6〕
変形例6の第1電磁鋼板321は、図20(a)に示すように、第1倒れ部321aがティース35の突出先端部の周方向一方側(図20の左側)に設けられている。この第1倒れ部321aの周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/2弱程度にされている。また、第1倒れ部321aの周方向他方側にあるティース35の突出先端部の周方向幅も、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/2弱程度にされている。
一方、変形例6の第3電磁鋼板323は、図20(b)に示すように、ティース35の突出先端部の周方向一方側(図20の左側)に、第1倒れ部321aに相当する部位が除去された除去部323aを有する。除去部323aの周方向幅は、ティース35の突出先端部全体の周方向幅の1/2強程度にされている。この除去部323aは、第1倒れ部321aと第3電磁鋼板323とが干渉しないようにするため、第1倒れ部321aの周方向幅よりも大きくされている。
なお、変形例6の第1電磁鋼板321及び第3電磁鋼板323は、上記の実施形態及び変形例と異なり、ティース35の突出先端部が、ティース35の周方向中央を通り固定子コア31の径方向に延びる直線L1に対して非対称となる形状に形成されている。そのため、回転子20の正回転方向に合わせた、例えばトルクやリップル等の性能を容易に出すことができる。
なお、上記の実施形態及び変形例では、本発明に係る回転電機を車両用電動機に適用した例を説明したが、本発明は、車両に搭載される回転電機としての発電機、あるいは電動機、さらには両者を選択的に使用し得る回転電機にも適用することができる。
1…車両用電動機(回転電機)、 20…回転子、 21…回転子コア、 22…電磁鋼板、 23…磁石収容孔、 27,127,227,327,427,527…永久磁石、 30…固定子、 31,131,231,331…固定子コア、 32,132,232,332…電磁鋼板、 321…第1電磁鋼板、 321a…第1倒れ部、 322…第2電磁鋼板、 322a…第2倒れ部、 323…第3電磁鋼板、 323a…除去部、 33…スロット、 35…ティース、 36…固定子巻線。

Claims (4)

  1. 回転軸方向に積層された複数の電磁鋼板(22)により形成されて周方向に距離を隔てて埋設された複数の永久磁石(27,127,227,327,427,527)、前記永久磁石を収容する磁石収容孔(23)、及び前記永久磁石が収容された前記磁石収容孔の回転軸方向端の開口部を閉じる樹脂材料(28)を有する回転子コア(21)と、回転軸方向に積層された複数の電磁鋼板(32,132,232,332)により円環状に形成されて周方向に配列された複数のスロット(33)を有し、前記回転子コアの外側に径方向に対向して配置された固定子コア(31,131,231,331)と、前記固定子コアに巻装された固定子巻線(36)と、を備え、前記永久磁石の回転軸方向長さが前記回転子コア及び前記固定子コアの回転軸方向長さよりも短くされている回転電機において、
    前記固定子コアは、径方向内方へ突出して周方向両側の側面で前記スロットを区画する複数のティース(35)を有し、前記ティースの突出先端部の周方向の一部は、回転軸方向長さが前記永久磁石の回転軸方向長さと同じに設定されており、
    前記固定子コアは、前記ティースの突出先端部の回転軸方向長さが前記永久磁石の回転軸方向長さと同じに設定されている周方向の一部の部位において、回転軸方向一方側へ倒された第1倒れ部(321a)を有する第1電磁鋼板(321)及び回転軸方向他方側へ倒された第2倒れ部(322a)を有する第2電磁鋼板(322)のうちの少なくとも一方と、前記第1又は第2倒れ部に相当する部位が除去された除去部(323a)を有する第3電磁鋼板(323)とが、前記第1又は第2倒れ部と前記第3電磁鋼板とが干渉することなく組み合わされて積層されていることを特徴とする回転電機。
  2. 前記固定子コアの回転軸方向長さは、前記回転子コアの回転軸方向長さよりも短くされていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ティースの突出先端部は、前記ティースの周方向中央を通り前記固定子コアの径方向に延びる直線(L1)に対して対称となる形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記ティースの突出先端部は、前記ティースの周方向中央を通り前記固定子コアの径方向に延びる直線(L1)に対して非対称となる形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
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