JP6130708B2 - 取付部材、外設部材の取付構造、及びその施工法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、係合段部Y4に係合させる左右ピース材(脚部材1)で、内部にボルト2aの頭部を収容する構造の中駒部材2を共締めしている折板屋根用取付け金具が提案されている。
特許文献2には、左右一対の支持半体1,1を接合具Bにて一体化しているが、上向きボルト4は、縦片(接合部13)及びフランジ(上部支持片17)に形成した穴(ボルト支持部15)に保持した外囲体用取付具が提案されている。
特許文献3には、左右一対の掴み具22L,22Rにてハゼ部2を、ボルト23にて挟持するが、ナット24bが固着された板状体(挟持材24)に、スリット24a,24aが設けられ、該スリット24a,24aに前記掴み具22L,22Rを挿入した取付金具が提案されている。
また、前記特許文献2には、縦片及びフランジに穴を形成して上向きボルト4を保持しているが、そもそも金属板等の穴だけでは保持能力が低く、この場合、上向きボルト4に応力が作用した場合に穴が拡開し易いという問題があった。
さらに、前記特許文献3には、ナット24bが固着された板状材が安定に固定されていないので、該ナット24bに取り付ける、太陽電池パネルPの外周フレームPfを押さえる部材(パネル上面保持板26)を固定する固定ボルト21も、安定に取り付けられるとは言えないものであった。
回動自在に枢着した第一取付部材と第二取付部材で前記凸状部を左右から挟むように配設すると共に取付ボルトが前記第一取付部材の貫通孔を貫通して前記第二取付部材の受支面にその先端が当接するように配設する第1の工程と、前記取付ボルトに前記締着ナットを取り付けて締め付けることにより、前記取付部材を一体化することで、前記第一取付部材及び前記第二取付部材を前記凸状部に係止させ、前記取付ボルトを前記凸状部の上方に起立させる第2の工程と、固定した前記取付部材の前記取付ボルトに、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付け、固定した前記取付ボルトにナットを取り付けて固定する第3の工程と、を含むことを特徴とする外設部材の施工法をも提案するものである。
また、本発明の取付部材を構成する第一取付部材及び第二取付部材は、それぞれ簡易な形状であるため、極めて実用的価値が高いものである。
さらに、この取付部材は、起立する取付ボルトに対して締着ボルトを締め付けることにより、一体化及び取付が実施されるので、従来の持出架台の取付作業のように略水平状に配されたボルトナットを締め付ける作業を必要としないため、作業が極めて容易である。
また、第一取付部材に取付ボルトの貫通孔が形成され、第二取付部材には、取付ボルトの先端が当接する受支面が形成されているので、第一取付部材や第二取付部材の作成を容易に行うことができる。
さらに、第一取付部材に取付ボルトの貫通孔が形成され、第二取付部材には、取付ボルトの頭部を配する収容部が設けられているので、第一取付部材や第二取付部材の作成を容易に行うことができる。
そして、回動自在に枢着した第一取付部材と第二取付部材で凸状部を左右から挟むように配設した状態で、取付ボルトに締着ナットを取り付けて締め付けることにより、取付部材を一体化することで、第一取付部材及び第二取付部材を凸状部に係止させ、取付ボルトを凸状部の上方に起立させることを特徴とする。
前記第一取付部材は、前述のように凸状部の左右の何れか一方に配する部材であるが、詳しくは、この第一取付部材は、凸状部の一方側の基端に当接する部分を有する構成であり、(B)第二取付部材との間には空間が形成され、該空間に凸状部を位置させるように配設する。
また、この第一取付部材は、前述のように(B)第二取付部材とは回動自在に枢着されている構成であるが、詳しくは、第一取付部材か第二取付部材の何れかに凸状の枢支部が設けられ、他方には凹状の枢支受部が設けられて回動自在に枢着(嵌合)されている構成である。
さらに、この第一取付部材は、前述のように(C)取付ボルトが貫通するが、詳しくは、取付ボルトが貫通するための孔を備える構成である。この貫通孔が取付ボルトの径と略同一の場合には、貫通孔に対して対して取付ボルトが正対する方向しか許容されないため、第一取付部材と第二取付部材との動き(回動など)も制御されてしまうため、横長に貫通孔を形成することが望ましい。
なお、この第一取付部材には、頂部に支持面が形成されていることが望ましく、この支持面に外設部材や太陽電池パネルを安定に支持させることができる。
前記第二取付部材は、前述のように凸状部の左右の他方に配する部材であり、一方に配する第一取付部材と同様に凸状部の他方側の基端に当接する部分を有する構成であり、前記(A)第一取付部材との間には空間が形成される。
また、この第二取付部材は、前述のように前記(A)第一取付部材とは回動自在に枢着されている構成である。
さらに、この第二取付部材には、前述のように(C)取付ボルトの端部が受支されるが、取付ボルトの先端が当接する受支面を設ける態様(a)であってもよいし、取付ボルトの頭部を配する収容部を設ける態様(b)であってもよい。
受支面を形成する態様(a)では、受支面は平面状でも凹部状でもよく、収容部を形成する態様では、収容部は溝状又は凹状でもよく、何れの態様においても、容易に且つ安定に取付ボルトを受支することができるものが望ましい。
この取付ボルトは、この取付部材における「取付部」を形成するものであるが、前述のように凸状部の上方に起立状に配され、(A)第一取付部材を貫通して端部が(B)第二取付部材に受支されるものであるから、第一取付部材と第二取付部材との連結部材としても作用する。この取付ボルトは、第二取付部材に受支面を設ける態様(a)では後述する図示実施例(第1実施例)のように下端の構成を問わないが、第二取付部材に収容部を設ける態様(b)では後述する図示実施例(第2実施例)のように下端に頭部を有する構成が好ましい。なお、この取付ボルト自体は、前記第二取付部材に受支面を設ける態様(a)では雄ネジ部分のみで形成されるものでもよいが、前記第二取付部材に収容部を設ける態様(b)では通常の六角ボルト等を用いることが好ましい。
この締着ナットは、上方から前記(C)取付ボルトに締め付けることにより、(A)第一取付部材と(B)第二取付部材を一体的に固定すると共に、各部材に設けた当接部を凸状部の基端の左右に配置させるので、第一取付部材及び第二取付部材を凸状部に係止させ、取付ボルトを凸状部の上方に起立させる作用を果たす。
なお、第二取付部材に取付ボルトの受支面を設ける態様(a)では、この締着ナットの締め付けは、取付ボルトの下端で第二取付部材の受支面を押圧する作用を果たし、両部材を一体化する。また、第二取付部材に取付ボルトの頭部を配する収容部を設ける態様(b)では、この締着ナットの締め付けは、取付ボルトを引っ張り上げる作用を果たし、両部材を一体化する。この締着ナット自体は、通常の六角ナット等が利用される。
断面を略筺状に形成するためには、例えば一方を右、他方を左とし、回動軸(枢支部及び枢支受部)を右側上端に形成した場合、第一取付部材としては、右側面と底面右側を形成すればよいし、第二取付部材としては、上面(支持面)と左側面と底面左側を形成すればよい。
そして、取付ボルトとしては、凸状部の上方に起立状に配すればよいので、第一取付部材に貫通孔を有する支持腕部を形成し、該支持腕部の貫通孔に上方から突き刺すように取付ボルトを配設する。
なお、この構成は、後述する図示実施例(第1実施例)に相当する構成であるが、前述の構成並びに作用、効果を損なわない限り、どのような構成を採用してもよい。
例えば第2実施例に示すように取付ボルトの収容部を第二取付部材に設けておき、予め第二取付部材の配設時点から取付ボルトが上方へ起立するようにしておいてもよい。
この支持材は、特にその形状や構成等を限定するものではないが、後述する図示実施例のように桁行き方向に連続する逆U字状の長尺材(横桟材)又は定尺材でもよいし、流れ方向に連続する長尺材(縦桟材)又は定尺材でもよい。
第1の工程は、回動自在に枢着した第一取付部材及び第二取付部材を一体に組み合わせつつ、第一取付部材及び第二取付部材の各当接部を凸状部の基端左右に沿わせると共に、取付ボルトが第一取付部材を貫通して第二取付部材に端部を受支されるように配設する工程である。
第2の工程は、前記取付ボルトに締着ナットを取り付けて締め付けることにより、取付部材を一体化させることで、第一取付部材及び第二取付部材を凸状部に係止させ、取付ボルトを第一取付部材上に起立させる工程である。
第3の工程は、固定した取付部材の取付ボルトの先端に、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付け、固定した取付ボルトにナットを取り付けて固定する工程である。
この状態の取付部材は、第一取付部材と第二取付部材が回動自在に組み合わされている状態であって、前述のように外装面を構成する外装材にて形成される凸状部を、第一取付部材と第二取付部材で形成される空間に位置させるように配設している。即ち第一取付部材を凸状部の一方に、第二取付部材を凸状部の他方に配設し、左右から凸状部を挟むように配設する。
即ちこの作業において、本発明における取付部材は、第一取付部材及び第二取付部材が回動自在であった状態から、一体的に動けない(固定された)状態となるものであって、第一取付部材と第二取付部材とを一体的に固定する。これらの第一取付部材及び第二取付部材には、前述のようにそれぞれ凸状部の基端に当接する当接部を設けているので、各当接部が凸状部の基端を左右から挟着する状態となるため、凸状部に係止される状態となる。そして、取付ボルトの端縁は第二取付部材に強固に受支され、雄ネジ部分は凸状部の上方に起立させることができる。
なお、本発明の取付部材を設置する外装面は、前述のように凸状部を備えるものであればよく、新築でも既設でもよい。
また、前記締着ナット1Cは、六角ナットである。
まず、第1の工程として、前述の図1(a)のように第一取付部材2と下方部材3と取付ボルト1Bとを予め一体的に組み合わせた状態で、第一取付部材2と第二取付部材3で形成される空間10に位置させるように凸状部51に配置する。
第一取付部材2及び第二取付部材3は、回動自在に枢着されているので、第一取付部材2を凸状部51の右側に配設し、当接部26を凸状部51の立ち上がり基部右側に沿わせ、第二取付部材3を凸状部51の左側に配設し、当接部36を凸状部51の立ち上がり基部左側に沿わせ、左右から挟むように配設する。
なお、この第1実施例は、前述のように第二取付部材3に受支面31を設ける態様(a)に相当するが、第一取付部材2の支持腕部24には、前述のように貫通孔241及び収容部242が設けられ、この貫通孔241に取付ボルト1Bを挿通させ、収容部242にナット1Eを位置させると共に取付ボルト1Bを螺合させることにより、取付ボルト1Bの下端が第二取付部材3の受支面31に当接し、上方に突出させた雄ネジ部分の先端からは締着ナット1Cを緩く取り付けておく。
このように第3の工程では、太陽電池パネル等の外設部材を取付ボルト1Bの先端に直接的に取り付けて固定することができる。
まず、第1の工程として、第一取付部材2'と第二取付部材3'とを予め一体的に組み合わせた状態で、第一取付部材2'と第二取付部材3'で形成される空間10'に位置させるように凸状部51'に配置する。
第一取付部材2'及び第二取付部材3'は、回動自在に枢着されているので、第一取付部材2'を凸状部51の左側に配設し、当接部26'を凸状部51'の立ち上がり基部左側に沿わせ、第二取付部材3'を凸状部51の右側に配設し、当接部36'を凸状部51'の立ち上がり基部右側に沿わせ、左右から挟むように配設する。
なお、第二取付部材3'の収容部371に予め一体的に取付ボルト1B'を取り付けておくようにしてもよいし、続く第2の工程において取付ボルト1B'を取り付けてもよい。
この締め付けにより、取付ボルト1B'の頭部16'を引っ張り上げる作用が働き、第一取付部材2'と第二取付部材3'とを一体的に固定することができる。この状態では、各当接部26',36'が凸状部51'の立ち上がり基部を左右から挟着する状態となるため、第一取付部材2'及び第二取付部材3'が凸状部51'に係止状に取り付けられ、取付ボルト1B'が第一取付部材2'上に起立する。
10,10' 空間
11,11' 軸部
16' 頭部
17' 雄ネジ部分
1B,1B' 取付ボルト
1C 締着ナット
2,2' 第一取付部材
24 支持腕部
241 貫通孔
242 収容部
25 枢支受部
26 当接部
3,3' 第二取付部材
31 受支面(横片)
37 傾斜片部
371 収容部
35 枢支部
36 当接部
5 外装面
5A 外装材
51,51' 凸状部
52 側縁部
Claims (5)
- 外装面を構成する外装材にて形成される凸状部に固定する取付部材であって、
貫通孔を有して前記凸状部の左右の何れか一方に配する第一取付部材と、平面状又は凹部状の受支面を有して前記第一取付部材と回動自在に枢着されて前記凸状部の他方に配される第二取付部材と、前記凸状部の上方に起立状に配され、前記第一取付部材の貫通孔を貫通して前記第二取付部材の受支面にその先端が当接する取付ボルトと、該取付ボルトに螺合される締着ナットと、からなり、
回動自在に枢着した前記第一取付部材と前記第二取付部材で前記凸状部を左右から挟むように配設した状態で、前記取付ボルトに前記締着ナットを取り付けて締め付けることにより、前記取付部材を一体化することで、前記第一取付部材及び前記第二取付部材を前記凸状部に係止させ、前記取付ボルトを前記凸状部の上方に起立させることを特徴とする取付部材。 - 外装面を構成する外装材にて形成される凸状部に固定する取付部材であって、
貫通孔を有して前記凸状部の左右の何れか一方に配する第一取付部材と、溝状又は凹状の収容部を有して前記第一取付部材と回動自在に枢着されて前記凸状部の他方に配される第二取付部材と、前記凸状部の上方に起立状に配され、前記第一取付部材の貫通孔を貫通して前記第二取付部材の収容部にその頭部を配する取付ボルトと、該取付ボルトに螺合される締着ナットと、からなり、
回動自在に枢着した前記第一取付部材と前記第二取付部材で前記凸状部を左右から挟むように配設した状態で、前記取付ボルトに前記締着ナットを取り付けて締め付けることにより、取付部材を一体化することで、前記第一取付部材及び前記第二取付部材を前記凸状部に係止させ、前記取付ボルトを前記凸状部の上方に起立させることを特徴とする取付部材。 - 外装面を構成する外装材にて形成される凸状部に、請求項1又は2に記載の取付部材を固定し、該取付部材に直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付けたことを特徴とする外設部材の取付構造。
- 外装面を構成する外装材にて形成される凸状部に、請求項1に記載の取付部材を固定し、該取付部材に外設部材を取り付ける外装構造の施工法であって、
回動自在に枢着した第一取付部材と第二取付部材で前記凸状部を左右から挟むように配設すると共に取付ボルトが前記第一取付部材の貫通孔を貫通して前記第二取付部材の受支面にその先端が当接するように配設する第1の工程と、
前記取付ボルトに前記締着ナットを取り付けて締め付けることにより、前記取付部材を一体化することで、前記第一取付部材及び前記第二取付部材を前記凸状部に係止させ、前記取付ボルトを前記凸状部の上方に起立させる第2の工程と、
固定した前記取付部材の前記取付ボルトに、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付け、固定した前記取付ボルトにナットを取り付けて固定する第3の工程と、を含むことを特徴とする外設部材の施工法。 - 外装面を構成する外装材にて形成される凸状部に、請求項2に記載の取付部材を固定し、該取付部材に外設部材を取り付ける外装構造の施工法であって、
回動自在に枢着した第一取付部材と第二取付部材で前記凸状部を左右から挟むように配設すると共に取付ボルトが前記第一取付部材の貫通孔を貫通して前記第二取付部材の収容部にその頭部を配する第1の工程と、
前記取付ボルトに前記締着ナットを取り付けて締め付けることにより、前記取付部材を一体化することで、前記第一取付部材及び前記第二取付部材を前記凸状部に係止させ、前記取付ボルトを前記凸状部の上方に起立させる第2の工程と、
固定した前記取付部材の前記取付ボルトに、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付け、固定した前記取付ボルトにナットを取り付けて固定する第3の工程と、を含むことを特徴とする外設部材の施工法。
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