JP6129484B2 - 床支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅等の建物の床支持構造に関する。
部材断面の種類を限定されたものとすることで量産化を実現する所謂「システム住宅(組立住宅、プレファブ住宅)」では、必要性能に応じて梁断面を設定するとしても、コストや納まりの面からせいぜい数種類しか設定することができないという制約があり、一般的には梁のウエブやフランジの肉厚を変えたバリエーションをもつのが普通である。同じ重量で性能を向上したい場合、最も効率が良いのは梁のせいを高くすることである。
また、梁の上には床を敷設する構成を採用するのが一般的であり、このため、各梁の上フランジの高さ位置を揃える工法が採用されている。一方で、例えば特許文献1に開示の構成の如く、状況に応じて梁の下端面の高さ位置を一致させる構成も知られている。
実開昭60−170402号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成においては、梁の下端面を揃える構成は開示されているものの、床との取り合いについての開示はなく、床の敷設の収まりが複雑なものとなる虞がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、異なる梁せいの梁を用いつつも、床の敷設を可及的単純化することができる床支持構造を提供することを目的とする。
本発明に係る床支持構造は、板状の床スラブと、床スラブを支持する異なる梁せいで形成された一対の梁と、を備え、一方の梁の上端面に床スラブの一方の端部が支持され、当該一方の梁とは梁せいを異にする他方の梁は、その下端面を一方の梁の下端面と同じ高さ位置として設けられると共に、床スラブを水平とした状態で当該床スラブの他方の端部を支持する高さ調整部材が取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る床支持構造によれば、建物の架構として梁せいの異なる梁を用いるにも関わらず、基準となる梁を規定し、当該梁とは異なる梁せいを有する梁との間で床スラブを支持する場合には、基準となる一方の梁に対しては上端面上に床スラブを支持させると共に、他方の梁に対しては高さ調整部材を介して床スラブを支持させることができる。これによって、当該床スラブを水平とした状態で支持するものとしているので、梁せいの異なる梁を採用するにも関わらず、床スラブは、いずれの床スラブであっても同一高さに敷設することができるものとなっている。また、異なる梁せいの梁を採用するにも関わらず、それによる居室の高さの変化を考慮することなく設計を行うことができるものとなっている。また、これら異なる梁せいを有する構成とするものの、梁の下端面の高さを同一の高さ位置に設定する構成を採用しているため、天井懐の高さを当該基準となる一方の梁の梁せい程度に設定することができ、天井懐の大きさも一定とした設計を行うことができるものとなっている。以上によって、異なる梁せいの梁を用いつつも、床の敷設を可及的単純化することができる。
また、本発明に係る床支持構造において、他方の梁は一方の梁よりも梁せいを大として形成されており、高さ調整部材は、床スラブを他方の梁の側部で受ける受け金物として当該他方の梁の側部に固着されており、床スラブは、一方の梁の上端面と他方の梁の受け金物との間に架設されていることが好ましい。これによれば、梁せいを大とした梁を用いるにも拘らず、天井懐の高さを基準となる梁の梁せい程度に抑えることができ、その分だけ当該床支持構造の下方の居室の天井高を高く設計することができる。或いは、天井懐の短小化に伴い建物全体としての高さを低く抑えることができるものとなる。
また、本発明に係る床支持構造において、他方の梁は一方の梁よりも梁せいを小として形成されており、高さ調整部材は、床スラブを他方の梁の上方で受ける受け金物として当該他方の梁の上端部に固着されており、床スラブは、一方の梁の上端面と他方の梁の受け金物との間に架設されていることが好ましい。これによれば、梁せいを小とした梁を用いるにも拘らず、天井懐の高さを基準となる梁の梁せい程度とすることができる。これにより、配管などを設置するスペースを十分に確保することができる。
また、本発明に係る床支持構造において、各梁には、下端面からの高さを同じくする位置に当該梁の側面を貫通する配管孔が設けられていることが好ましい。これによれば、配管孔に配管を挿通することで、当該配管を水平方向に延在させて設置することができ、配管の設計や設置が容易となる。また、各梁の下端面が同一高さに位置しているため、一の梁の下端面の高さ位置が丁度当該配管の高さ位置に一致することとなって当該配管の高さ位置を変更する等の設計の煩雑さも解消され、配管設計の自由度も向上し、ひいては配管の全長の短小化を図ることができるものとなっている。
本発明によれば、異なる梁せいの梁を用いつつも、床の敷設を可及的単純化することができる。
本発明の実施形態に係る床支持構造が適用される建物の斜視図である。 図1の建物の2階部分を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る床支持構造の断面図である。 変形例に係る床支持構造の断面図である。 変形例に係る床支持構造の断面図である。 比較例に係る床支持構造の断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
(建物の全体構成)
図1及び図2に示されるように、本発明の実施形態に係る床構造が適用される建物1は、3階建ての住宅建物であって、梁3A,3Bと柱4とからなる構造躯体2(図2参照)と、これら梁3A,3Bや柱4等に支持されて各階の床を形成する各階床部5A,5B,5Cと、梁3A,3Bや柱4等に支持されて建物1の屋根を形成する屋根部6と、同じく梁3A,3Bや柱4等に支持されて建物1の外皮を形成する外壁8とを備えている。なお、本実施形態に係る建物1では、適宜箇所に小梁3Zが設けられている箇所がある。
構造躯体2は、基礎から立ち上がる複数本(本実施形態においては8本)の柱4と、隣り合う柱4間に架設される複数本の梁3A,3Bとを備えてなるいわゆるラーメン構造を構成している。
本実施形態に係る柱4は、建物1の1階下部から3階上部に亘って延設されており、各階を形成すべく所定高さに設定された梁接合部と、端部から梁接合部までを連絡する長尺状の部位、及び上下の各梁接合部間を連絡する長尺状の部位からなる一般部とを備えている。一般部は、公知の角形鋼管により形成されている。また、梁接合部は、梁3A,3Bのせい(梁3A,3Bの下端から上端までの高さ)と同程度の高さを有して四角筒状に形成されている。
梁3A,3Bは、上下一対のフランジの中央部分をウェブにて連結してなるH型鋼により形成された梁本体と、梁本体の両端部に接合されて柱4の梁接合部に面接触するエンドプレートとを備えている。梁3A,3Bは、エンドプレートが梁接合部に面接触して適宜にボルト結合される。
1階の床部5Aは、所定寸法に形成される軽量気泡コンクリート(ALC)製の複数枚の床スラブを基礎上に敷き並べて形成される。また、2階、及び3階の床部5B,5Cは、所定寸法に形成される軽量気泡コンクリート製の複数枚の床スラブ5aと、これら複数枚の床スラブ5aを構造力学的に一体化させる公知の剛床機構とを備えており、複数枚の床スラブ5aは適宜に梁3A,3Bに支持されている。
屋根部6(図1参照)は、所定寸法に形成される軽量気泡コンクリート製の複数枚の屋根パネル6aを備えている。また、屋根部6としては、水平に屋根パネル6aを敷設してなる陸屋根部6Aと、陸屋根部6Aと建物1の外壁8とを連結する傾斜屋根部6Bとの二種類の態様が設けられている。
外壁8は、一般に所定寸法に形成された軽量気泡コンクリート製の複数枚の外壁パネル9A,9Bによって形成され、各外壁パネル9A,9Bは、いわゆるロッキング工法(「ロッキング機構」ともいう)により上下両端部が梁3A,3Bに、または梁3A,3Bと基礎とに保持されている。また、外壁パネル9A,9Bの内側には断熱材が沿設されており、断熱材の内側には内装材を支持する内装下地が設けられている。
次に、本発明の実施形態に係る床支持構造100について詳細に説明する。この床支持構造100は、上述の建物1においては、例えば、二階または三階の床に対して適用される。図3に示すように、床支持構造100は、板状の床スラブ10A,10Bによって形成される床部20と、当該床スラブ10A,10Bを支持する梁30A,30B,30Cと、梁30A,30B,30Cの下側に設けられる天井部50と、を備えている。床支持構造100の梁30A,30B,30Cは、異なる梁せいで形成された梁である。このように異なる梁せいの梁で構成される床支持構造100は、例えば、同じフロア内において、高い構造強度を確保したい領域と高い構造強度が要求されない領域が隣接する場合に適用される。すなわち、高い構造強度を確保する領域には大きい梁せいの梁を適用することで梁の強度を高くし、高い強度が要求されない領域には小さい梁せいの梁を適用することで部材の重量を軽くすることができる。
梁30A,30B,30Cは、上下一対のフランジ31,32をウェブ33で連結してなるH形鋼として形成されている。図においては、紙面左右方向における左側から右側に向かって梁30A、梁30B、梁30Cの順番で互いに所定の間隔を空けて配置されている。梁30A,30B,30Cは、柱(図1〜3における柱4)間に架設されている。あるいは、梁30A,30B,30Cは、他の梁間に架設されていてもよい。梁30Aは、中央の梁30Bよりも梁せいを小として形成されている。梁30Cは、中央の梁30Bよりも梁せいを大として形成されている。なお、梁せいは、梁30A,30B,30Cの上端面30a(上フランジ31の上面に該当)と、下端面30b(下フランジ32の下面に該当)との間の寸法によって規定される。例えば、梁30Bとして、建物1に対して適用される標準寸法の梁を適用し、梁30Aとして、標準寸法に係る梁よりも梁せいの小さい梁を適用し、梁30Cとして、標準寸法に係る梁よりも梁せいの大きい梁を適用することができる。梁30A,30B,30Cのうち、中央の梁30Bを基準となる梁として規定することができる。以下の説明においては、梁30Bを「基準梁30B」と称して説明する。
梁30Aは、その下端面30bを基準梁30Bの下端面30bと同じ高さ位置として、架設されている。梁30Aの上端面30aは、基準梁30Bの上端面30aよりも低い位置に配置される。梁30Cは、その下端面30bを基準梁30Bの下端面30bと同じ高さ位置として、架設されている。梁30Cの上端面30aは、基準梁30Bの上端面30aよりも高い位置に配置されている。
同一の高さ位置に設定された梁30Aの下端面30b、基準梁30Bの下端面30b、及び梁30Cの下端面30bに対して天井部50が設けられている。天井部50は、天井吊金物51、天井下地52、及び天井53で構成されている。具体的には、各梁30A,30B,30Cの下端面30bに天井吊金物51が設けられ、当該天井吊金物51の下面に天井下地52が設けられ、当該天井下地52の下面に天井53が形成される。各梁30A,30B,30Cの下端面30bが同一の高さ位置に設定されているため、各梁に同一規格の天井吊金物51及び天井下地52を取り付けることで当該天井下地52の下端面は同一の高さ位置となり、当該天井下地52の下端面に固定される天井部50は、水平な状態となる。
梁30A,30B,30Cの上側には、床部20が設けられている。床部20は、床スラブ10A,10Bと、当該床スラブ10A,10Bの周りに充填される充填材21,22,23によって構成される。具体的には、梁30Aと基準梁30Bとの間に床スラブ10Aが水平に架設され、基準梁30Bと梁30Cとの間に床スラブ10Bが架設される。基準梁30Bとは梁せいを異にする梁30A,30Cには、床スラブ10A,10Bを水平とした状態で当該床スラブ10A,10Bを支持する高さ調整部材60,70がそれぞれ取り付けられている。これにより、床スラブ10Aは、基準梁30Bの上端面30aで側縁部10c側の一方の端部を支持され、梁30Aに取り付けられた高さ調整部材60で側縁部10d側の他方の端部を支持される。床スラブ10Bは、基準梁30Bの上端面30aで側縁部10c側の一方の端部を支持され、梁30Cに取り付けられた高さ調整部材70で側縁部10d側の他方の端部を支持される。
基準梁30Bよりも梁せいを小として形成されている梁30Aに取り付けられた高さ調整部材60は、床スラブ10Aを梁30Aの上方で受ける受け金物61として当該梁30Aの上端面(上端部)30aに固着されている。受け金物61は、断面矩形状を有して梁30Aの延在方向に沿って延びる金物である。受け金物61は、梁30Aの上フランジ31のうちの基準梁30B側に突出する部分に設けられている。受け金物61の下端面61bを梁30Aの上端面30a(上フランジ31の上面)に載置した状態では、受け金物61の上端面61aの高さ位置は、梁30Aの上端面30aの高さ位置よりも高く、基準梁30Bの上端面30aの高さ位置と同一に設定される。このような構成により、床スラブ10Aは、一方の端部の下面10bが基準梁30Bの上端面30a(上フランジ31の梁30A側に突出する部分)に載置され、他方の端部の下面10bが梁30Aに取り付けられた受け金物61の上端面61aに載置される。これにより、床スラブ10Aは、梁30Aの受け金物61と基準梁30Bとの間に水平な状態で架設される。
基準梁30Bよりも梁せいを大として形成されている梁30Cに取り付けられた高さ調整部材70は、床スラブ10Bを梁30Cの側部33aで受ける受け金物71として当該梁30Cの側部33aに固着されている。受け金物71は、梁30Cのウェブ33の側部のうち基準梁30Bと対向する側の側部33aに設けられている。受け金物71は、床スラブ10Bを受ける受け部72と、当該受け部72を支持して梁30Cのウェブ33に固着される支持部73と、を備えている。受け部72は、支持部73の上端部で支持される断面L字状の金属部材であり、梁30Cの延在方向に沿って延びている。受け部72は、梁30Cの上フランジ31の基準梁30B側の端縁31aよりも基準梁30B側において水平に広がり床スラブ10Bの下面を支持する下面支持部74と、当該下面支持部74から垂直に立ち上がり床スラブ10Bの側面を支持する側面支持部76と、を備えている。当該側面支持部76は、梁30Cの上フランジ31の端縁31aと略同位置にて立ち上がっている。受け金物71の支持部73を梁30Cの側部33aに固着した状態では、受け部72の下面支持部74の上面74aの高さ位置は、梁30Cの上端面30aの高さ位置よりも低く、基準梁30Bの上端面30aの高さ位置と同一に設定される。このような構成により、床スラブ10Bは、一方の端部の下面10bが基準梁30Bの上端面30a(上フランジ31の梁30C側に突出する部分)に載置され、他方の端部の下面10bが梁30Cに取り付けられた受け金物71の下面支持部74の上面74aに載置される。これにより、床スラブ10Bは、梁30Cの受け金物71と基準梁30Bとの間に水平な状態で架設される。
梁30Aの上端面30aの上側においては、床スラブ10Aの側縁部10c及び受け金物61の側面を覆うように充填材21が充填されている。また、基準梁30Bの上端面30aの上側においては、床スラブ10Aの側縁部10dと床スラブ10Bの側縁部10dとの間に、充填材22が充填されている。また、梁30Cの上端面30aの上側においては、当該上端面30a上に充填材23が充填されると共に、床スラブ10Bの側縁部10cと側面支持部76(及び梁30Cの上フランジ31の端縁31a)との間に充填材23が充填される。
次に、本実施形態に係る床支持構造100の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る床支持構造100によれば、建物1の架構として梁せいの異なる梁30A,30B,30Cを用いるにも関わらず、基準となる梁(本実施形態では梁30B)を規定し、当該基準梁30Bとは異なる梁せいを有する梁30A,30Cとの間で床スラブ10A,10Bを支持する場合には、基準梁30Bに対しては上端面30a上に床スラブ10A,10Bを支持させると共に、梁30A,30Cに対しては高さ調整部材60,70を介して床スラブ10A,10Bを支持させることができる。これによって、当該床スラブ10A,10Bを水平とした状態で支持するものとしているので、梁せいの異なる梁30A,30B,30Cを採用するにも関わらず、床スラブ10A,10Bは、いずれの床スラブ10A、10Bであっても同一高さに敷設することができるものとなっている。また、異なる梁せいの梁30A,30B,30Cを採用するにも関わらず、それによる居室の高さの変化を考慮することなく設計を行うことができるものとなっている。また、これら異なる梁せいを有する構成とするものの、梁30A,30B,30Cの下端面30bの高さを同一の高さ位置に設定する構成を採用しているため、天井懐の高さ(本実施形態では、天井下地52の上面と床スラブ10A,10Bの下面との間を天井懐とし、当該天井懐の高さは、図3においてHで示している寸法となるものとする)を当該基準となる基準梁30Bの梁せい程度に設定することができ、天井懐の大きさも一定とした設計を行うことができるものとなっている。以上によって、異なる梁せいの梁30A,30B,30Cを用いつつも、床の敷設を可及的単純化することができる。
また、梁せいの異なる梁30A,30B,30Cの下端面30bを同一高さに設定することにより、天井の下地構成の懸架長さを同一にすることができるため、部材の共通化を図ることができる。また、地震時の振動の共通化を図ることができる。すなわち、図6に示すように、梁30A,30B,30Cの下端面30bの高さ位置が同一でない場合、懸架長さが異なる下地構成となる。この場合、天井部50に水平方向の荷重が作用したときに、梁30A,30B,30Cごとに懸架長さが異なることにより固有周期が異なり、一様に振動せず、局部破壊等を生じる虞がある。一方、本実施形態によれば、梁せいの異なる梁30A,30B,30Cの下端面30bが同一高さに設定されているため、図6の構成のような振動が生じることを抑制し、局部破壊等を抑制することができる。
また、天井下地52を介して各梁に支持される天井部50も、同一規格の天井吊金物51及び天井下地52を介して各梁に支持されることなり、地震時等振動が発生する場合であっても、部位(領域)に関わらずいずれの天井部50の固有周期も同一となり、これによって、天井部50は一様に振動して局部破壊を回避することができるものとなっている。
また、本実施形態に係る床支持構造100において、梁30Cは基準梁30Bよりも梁せいを大として形成されており、高さ調整部材70は、床スラブ10Bを梁30Cの側部33aで受ける受け金物71として当該梁30Cの側部33aに固着されている。これにより、床スラブ10Bは、梁30Bの上端面30aと梁30Cの受け金物71との間に架設されている。これによれば、梁せいを大とした梁30Cを用いるにも拘らず、天井懐の高さを基準となる基準梁30Bの梁せい程度に抑えることができ、その分だけ当該床支持構造100の下方の居室の天井高を高く設計することができる。或いは、天井懐の短小化に伴い建物1全体としての高さを低く抑えることができるものとなる。
また、受け金物71の受け部72は、床スラブ10Bの下面10bを支持する下面支持部74と、床スラブ10Bの側縁部10c(側面に該当)を支持する側面支持部76と、を備えている。従って、床スラブ10Bの水平移動を側面支持部76及び梁30Cの上フランジ30Cの端縁31aで支持することにより拘束することができる。これにより、床部20の剛性を向上することができる。
また、本実施形態に係る床支持構造100において、梁30Aは基準梁30Bよりも梁せいを小として形成されており、高さ調整部材60は、床スラブ10Aを梁30Aの上方で受ける受け金物61として当該梁30Aの上端面30aに固着されている。床スラブ10Aは、基準梁30Bの上端面30aと梁30Aの受け金物61との間に架設されている。これによれば、梁せいを小とした梁30Aを用いるにも拘らず、天井懐の高さを基準梁30B程度とすることができる。これにより、配管などを設置するスペースを十分に確保することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、梁せいの異なる梁を有する床支持構造の一例を示したが、梁の順序や種類や本数は特に限定されない。例えば、基準梁と、当該基準梁よりも梁せいを小とした梁のみを有していてもよい。あるいは、基準梁と、当該基準梁よりも梁せいを大とした梁のみを有していてもよい。例えば、図4に示すような床支持構造200を採用してもよい。床支持構造200では、梁30Aとして、基準梁30Bと同じ梁せいの梁が適用されており、梁30Aも基準梁となっている。これによって、床スラブ10Aは両端部が各基準梁30A,30Bの上端面30aで支持され、床スラブ10Bは一方の端部が基準梁30Bの上端面30aで支持され、他方の端部が梁せいの高い梁30Cに固着された高さ調整部材60で支持される。
また、図5に示すように、各梁30A,30B,30Cに、下端面30bからの高さを同じくする位置に当該梁30A,30B,30Cのウェブ33を貫通する配管孔35が設けられていてもよい。各梁30A,30B,30Cの配管孔35を通過する空間SPに配管等が配置される。これによれば、配管孔35に配管を挿通することで、当該配管を水平方向に延在させて設置することができ、配管の設計や設置が容易となる。また、図6のように各梁30A,30B,30Cの下端面30bの高さが同一でない場合、一の梁の下端面30bが配管の高さ位置に一致する場合がある。例えば、梁30Cを通過させる配管35´が、梁30Bの下フランジと干渉してしまうため、当該干渉を避けるために、配管の高さ位置を変更するなどの煩雑な設計が必要となる。一方、図5の実施形態では、各梁30A,30B,30Cの下端面30bが同一高さに位置しているため、このような設計の煩雑さも解消され、配管設計の自由度も向上し、ひいては配管の全長の短小化を図ることができるものとなっている。
10A,10B…床スラブ、30A,30B,30C…梁、35…配管孔、60,70…高さ調整部材、61,71…受け金物、100…床支持構造。

Claims (3)

  1. 板状の床スラブと、
    前記床スラブを支持する異なる梁せいで形成された一対の梁と、を備え、
    一方の梁の上端面に前記床スラブの一方の端部が支持され、
    当該一方の梁とは梁せいを異にする他方の梁は、その下端面を前記一方の梁の下端面と同じ高さ位置として設けられると共に、前記床スラブを水平とした状態で当該床スラブの他方の端部を支持する高さ調整部材が取り付けられ、
    各梁には、下端面からの高さを同じくする位置に当該梁の側面を貫通する配管孔が設けられていることを特徴とする床支持構造。
  2. 前記他方の梁は前記一方の梁よりも梁せいを大として形成されており、
    前記高さ調整部材は、前記床スラブを前記他方の梁の側部で受ける受け金物として当該他方の梁の側部に固着されており、
    前記床スラブは、前記一方の梁の上端面と前記他方の梁の受け金物との間に架設されていることを特徴とする請求項1に記載の床支持構造。
  3. 前記他方の梁は前記一方の梁よりも梁せいを小として形成されており、
    前記高さ調整部材は、前記床スラブを前記他方の梁の上方で受ける受け金物として当該他方の梁の上端部に固着されており、
    前記床スラブは、前記一方の梁の上端面と前記他方の梁の受け金物との間に架設されていることを特徴とする請求項1に記載の床支持構造。
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