JP6127988B2 - 噴射弁の流量調整装置および流量調整方法 - Google Patents

噴射弁の流量調整装置および流量調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6127988B2
JP6127988B2 JP2014004073A JP2014004073A JP6127988B2 JP 6127988 B2 JP6127988 B2 JP 6127988B2 JP 2014004073 A JP2014004073 A JP 2014004073A JP 2014004073 A JP2014004073 A JP 2014004073A JP 6127988 B2 JP6127988 B2 JP 6127988B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adjustment
pin
flow rate
injection valve
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014004073A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015132211A (ja
Inventor
伸吾 鈴木
伸吾 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2014004073A priority Critical patent/JP6127988B2/ja
Publication of JP2015132211A publication Critical patent/JP2015132211A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6127988B2 publication Critical patent/JP6127988B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

本発明は、燃料等の流体を噴射する噴射弁の流量を調整するための装置と、この装置を用いた流量調整方法に関する。
車両エンジンに搭載されるインジェクタは、一般に、筒状ハウジング内に摺動可能に挿通したニードル弁が、ハウジング先端に設けた弁座を開閉して、燃料を噴射する。ここで、噴射量は、ハウジング内に配置したアジャストパイプの圧入位置によって調整され、ニードル弁を弁座方向に付勢するスプリング部材の付勢力を可変させて、エンジン毎に設定された所定の範囲に調整することができる。
従来技術として、特許文献1に、電磁駆動式のインジェクタの詳細構造と組立工程における調整方法が開示されている。その一例では、まず、アジャストパイプとスプリング部材を除く部分を駆動部サブアセンブリとして組み立て、ケーシングの駆動部収容穴に挿入して固定する。次いで、アジャストパイプとスプリング部材を順に挿入し、コイルに電流を流しつつ、アジャストパイプを押し込み、その位置を確定させてから、フィルタを挿入し、蓋を取り付けている。
特開2002−180926号公報
具体的には、図9に示すように、インジェクタ101を治具102に保持した状態で、上方から調整ピン103を挿入し、アジャストパイプ104に当接させる。アジャストパイプ104の下方には、ばね部材105が配設される。インジェクタ101内には、調整ピン103周りの通路から試験用の流体が供給されており、アジャストパイプ104を所定量押し込んだ後、インジェクタ101に通電して流体を噴射させ、流体の供給路に設置した流量計に基づいて噴射量を計測する。
ところが、この構成では、アジャストパイプ104の上端に調整ピン103とのシール部106が形成されて、供給される流体の流入経路が遮断されてしまい、アジャストパイプ104内に流入しない。このため、図8に示すように、インジェクタ101を位置決めし、アジャストパイプ104を圧入した後、流量計測を行うために、調整ピン103を再上昇させて、アジャストパイプ104の上端部を開放する必要がある。そして、流体流路108に配置した弁体107を開弁し、流体を流入させてインジェクタ101を駆動し、流量を計測する。再調整を行う場合には、目標流量値と計測流量を比較して再圧入量を算出し、調整ピン103を再度圧入した後、上昇させて流量計測することを繰り返す。
この方法では、調整(圧入)と流量計測(再圧入量算出)の工程を繰返し行うために、その度に調整ピンの上下動作を繰り返す手間がかかり、調整に時間を要する。一方で、検査時間を短縮するために、例えば最大3回までの動作で検査が終了するように設定すると、一回の圧入量が比較的大きくなり、また、計測値に基づく予測値のズレや計測精度等の要因から、圧入行き過ぎが起こりやすくなる。この場合、一旦押し込んだアジャストパイプ104の位置を元に戻すことができないため、調整不良となる。
そこで、本発明の目的は、噴射弁からの流体噴射量の調整を、アジャストパイプの圧入位置調整で行なう構成において、圧入行き過ぎによる調整不良の発生を防止し、かつ短時間で確実に精度よい調整が可能な装置および方法を見出すことにある。
本発明の請求項1の発明は、先端に噴孔を設けた筒状ハウジング内に、上記噴孔を開閉する弁部材と、該弁部材に閉弁方向の付勢力を与えるばね部材と、該ばね部材の付勢力を調整し内部を流体流路とするアジャストパイプを収容し、上記弁部材を電気的に駆動する駆動手段を備える噴射弁の流量調整装置であって、
上記ハウジングの外周を保持する噴射弁保持部と、
上記ハウジングの基端側に配置され、上記ハウジングの軸線上に位置する調整ピンを軸方向動作可能に支持するとともに、上記ハウジング内に流体を供給する流体供給路を設けたピン保持部と、
上記調整ピンを上記アジャストパイプ側へ送り込む調整ピン送り手段と、
上記駆動手段への通電手段を備えており、
上記調整ピンは中空筒状とした内部空間を、上記流体供給路に位置する筒壁に内外を連通する開口部を有し、上記アジャストパイプに対向する先端面が開口する流路とし、
上記調整ピンの上記先端面を上記アジャストパイプに当接させ、上記流体流路と上記流体供給路が連通する状態で、上記調整ピン送り手段を動作させて、上記調整ピンを介して上記アジャストパイプを上記ハウジングの先端側に圧入し、
上記ピン保持部は、上記流体供給路の一部をなす流体室を備え、上記流体室の下流に上記調整ピンの上記開口部を配置するとともに、上記流体室に上記開口部との間を開閉する弁体を配設したことを特徴とする。
本発明の請求項2の発明において、上記調整ピン送り手段は、上記調整ピンの基端側を保持するピンホルダを上記ピン保持部に摺動自在に収容し、駆動モータによる送りねじの回転動作を直線動作に変換して上記ピンホルダに伝達する。
本発明の請求項の発明において、上記ピン保持部は、上記ハウジングの基端側に対向する端面に、上記流体供給路を開口させるとともに、該開口縁部に設けた封止部材を介して上記ハウジングの基端開口縁部に当接する。
本発明の請求項の発明は、上記ピン送り手段を作動させて上記調整ピンで上記アジャストパイプを圧入しながら、上記通電手段を作動させて噴射弁の噴射流量を計測し、計測された流量が目標流量範囲に到達したと判断した時に、上記アジャストパイプの圧入を停止する制御部を設ける。
本発明の請求項の発明は、上記噴射弁の流量調整装置を用いる流量調整方法であって、
上記噴射弁保持部に保持される噴射弁の上記ハウジング内に、上記ピン保持部の上記調整ピンを挿通して、上記アジャストパイプに当接させ、
上記流体供給路に供給される流体を上記調整ピン内の流路から上記アジャストパイプの上記流体流路へ流入させるとともに、上記ピン送り手段で上記調整ピンを送りながら上記アジャストパイプを上記ハウジングの先端側へ圧入し、
上記通電手段を作動させた時の噴射弁の噴射流量を監視しながら、計測された流量が目標流量範囲に到達するまで、上記調整ピンを送り動作を行なうことを特徴とする。
本発明の流量調整装置によれば、アジャストパイプに当接させる調整ピンを中空形状として、アジャストパイプの内部に連通する流路とする一方、内外を連通する開口部によって流体供給路と連通させたので、噴射弁内に常に流体を流入させることができる。したがって、調整ピンでアジャストパイプを圧入してその上下位置を調整しながら、噴射弁を駆動して流量を計測できるので、調整に要する時間を大幅に短縮できる。また、流量計測のために圧入を停止したり調整ピンを上下動させたりする必要がないので、計測回数を多くしあるいは圧入量を微調整して圧入の行き過ぎを確実に防止し、効率よく高精度な位置調整が実現可能である。
第1実施形態における流量調整装置の主要部構成を示す図で、図2のA部拡大断面図である。 第1実施形態における流量調整装置の全体構成図である。 第1実施形態の流量調整装置を用いた流量調整方法と主要部動作を説明するための要部拡大断面図である。 第1実施形態の流量調整装置を用いた流量調整方法を説明するための要部拡大図である。 第1実施形態の流量調整装置における検査油の流れを説明するための要部拡大断面図である。 従来の流量調整方法を適用した装置における検査油の流れを説明するための要部拡大断面図である。 本発明の流量調整装置を用いた流量調整方法の各工程を説明するための図である。 従来の流量調整方法による流量調整工程を説明するための図である。 本発明の流量調整方法による流量調整時間の短縮効果を従来方法と比較して説明するためのタイムチャート図である。 従来の流量調整方法による流量調整のタイムチャート図である。 従来の流量調整方法による流量調整工程を説明するための図である。 従来の流量調整方法を適用した装置の主要部構成を示す拡大図である。
以下、本発明の具体的な実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明は、内燃機関の燃料噴射弁等に適用されて、噴射弁の組立工程における流量調整を効率よく実施可能とする。図1、2は、本発明の第1実施形態における流量調整装置の主要部構成および全体構成図であり、噴射弁であるインジェクタINJの上方に、流量調整用の調整ピン1が同軸上に配置されている。調整ピン1は、基端側(図の上端側)がピンホルダ21に保持されて、軸方向(図の上下方向)に送り動作し、インジェクタINJの構成部品であるアジャストパイプAJPの位置調整を行う。ピンホルダ21は、詳細を後述するピン保持部3内に摺動自在に収容されており、インジェクタINJは、噴射弁保持部としての弁保持部4に挿通保持される。流量調整装置には、内燃機関用の燃料の代わりに、流量調整用の流体として同等の粘性を有する検査油を供給する。
インジェクタINJは、公知の構成で、先端に噴孔H2を設けた筒状ハウジングHの下半部内を摺動する弁部材としてのニードル弁Nが、ハウジングHの先端(図の下端)に設けた噴孔H2を開閉する。ニードル弁Nの上方には、ばね部材Sを介してアジャストパイプAJPが配設されており、その圧入位置に応じてばね部材Sがニードル弁Nに加える閉弁方向の付勢力を調整するようになっている。ハウジングHの上部側方には、通電用のコネクタ部H1が設けられており、ハウジングHの中間部外周に収容されてニードル弁Nを電気的に駆動する電磁コイルに接続されて、駆動手段を構成している。
弁保持部4は、ブロック状の基体中央を貫通するガイド穴41にインジェクタINJが挿通され、ガイド穴41の中間部内周を段付きに縮径して設けた座面42に、インジェクタINJの大径の中間部が当接保持されている。インジェクタINJの下端部は、ガイド穴41下方のテーパ穴43内に位置し、下方へ向けて拡径するテーパ穴43の下端に接続する大径の回収路44に、インジェクタINJから検査油が噴射される。
ピン保持部3は、筒状の基体31内を、ピンホルダ21および調整ピン1が収容される軸方向穴35としており、その下端部内に、検査油が供給される流体室としての油室32を形成している。油室32は、基体31の側方に開口する導入口33を介して、図示しない検査油供給路に接続される一方、油室32の底面中央に開口する導出口34が、インジェクタINJ上端部に至る供給通路52に接続している。基体31の下端側には、内部に供給通路52が形成される筒状部材51が取り付けられ、筒状部材51の外周部に、インジェクタINJに通電するためのコネクタ部5が一体的に設けられている。油室32内には、弁体61が上下動可能に配置されており、供給通路52との間を開閉する。導入口33、油室32、導出口34、供給通路52は、ピン保持部3内に連続する流体供給路を構成している。
図2において、ピンホルダ21の上端はピン保持部3の上方に突出し、基台Tに取り付けられる調整ピン送り手段2に連結されている。調整ピン送り手段2は、駆動モータ24の回転軸と一体に設けたナット部材23を、送りねじ22の外周に螺合するとともに、基台T上に固定したベアリング部材25の内周に回転自在に配設する。送りねじ22は、回転動作を規制するロック部材26を介してピンホルダ21に接続される。これにより、駆動モータ24により送りねじ22が回転しながら軸方向に送られ、その送り量に応じてピンホルダ21と一体の調整ピン1が軸方向動作する。
ピン保持部3は、基台Tに取り付けられた昇降手段7のアクチュエータ71を駆動することによって上下動し、インジェクタINJとの相対位置を調整する。ピン保持部3は、昇降手段7に設けたアーム部材72に固定され、アーム部材72に軸支される可動アーム62が弁駆動手段6を構成して弁体61を開閉する。可動アーム62は、一端側がエアシリンダ63によって伸縮動作するロッド64に連結され、他端側がピン保持部3の軸方向穴35に挿通される筒状部材65に連結される。可動アーム62は、中間部の軸支点を中心に揺動可能であり(図2中に矢印で示す)、これに追従して筒状部材65が軸方向穴35内を上下動すると、油室32内に延出する筒状部材65の先端部に設けられる弁体61が上下動する(図1中には図2の開弁位置から下降した閉弁位置を示す)。導出口34へ至る油室32の底面は、テーパ状のシート面となっており、弁体61が下端位置で着座すると、供給通路52への検査油の流入が制限される。
図1において、筒状部材65の内周には、軸受部材66が取り付けられ、その内側にピンホルダ21が摺動自在に挿通される。ピンホルダ21の先端側に保持固定される調整ピン1は、筒状部材65の先端部および弁体61の中央に設けた貫通穴に摺動自在に挿通されて、弁駆動手段6による弁体61の駆動とは独立に動作可能となっている。
ここで、調整ピン1は中空筒状であり、油室32の下流に位置する中間部外周の複数個所(ここでは4箇所)に、筒内外を連通する開口部としてスリット状の縦穴11が等間隔で形成されている。調整ピン1の先端面は開口し、アジャストパイプAJPに対向している。調整ピン1は、アジャストパイプAJPより肉厚で外径が僅かに大きく、開口端縁部がアジャストパイプAJPの上端縁部に当接可能に形成されている。これにより、油室32と供給通路52の間が開放されると、検査油は縦穴11から調整ピン1内の通路12に流入する。筒状部材51の下端中央部には、供給通路52の開口端縁部に沿って環状の封止部材53が装着され、調整ピン1の下降時にインジェクタINJの上端に当接する。これにより、供給通路52との間が液密封止され、供給通路52に流入した検査油がインジェクタINJ内に導かれるようになっている。
本発明では、中空の調整ピン1を採用することにより、供給通路52がインジェクタINJ内空間と常時連通するので、調整ピン1を上下動させることなく、インジェクタINJ内へ検査油を供給することができる。このため、調整ピン1を圧入しながら流量計測を連続的に実施することが可能になり、製品検査に要する手間を小さくすることができる。なお、調整ピン1は、少なくとも縦穴11下流の下半部が中空で、アジャストパイプAJPに検査油が流入可能な形状であればよい。
次に、本実施形態の位置調整装置を用いて、インジェクタINJの流量調整を行う具体的な方法を、図3〜5Aを参照しながら、図6Aの手順に従って説明する。図6AのステップS1では、まず、図1に示すように、ピン保持部3から突出する調整ピン1が弁保持部4の上方にある初期位置において、インジェクタINJを弁保持部4に挿通し位置決めを行う(製品投入)。この状態から、図6AのステップS2において、昇降手段7を用いてピン保持部3を下降させ、調整ピン1をインジェクタINJ内に挿通する(ピン下降)。図3の左図(調整前)は、インジェクタINJ内において、調整ピン1の先端がアジャストパイプAJPの直上位置まで下降した状態を示しており、弁体61は閉弁位置にある。さらに、調整ピン1を下降させると、その先端がアジャストパイプAJPの上端に当接し、インジェクタINJの上端が封止部材53に当接して、筒状部材51の下端開口が閉鎖される(図3の右図参照)。
次いで、図6AのステップS3で、図4に示す流量計測とアジャストパイプAJPの圧入による流量調整を同時に行う。具体的には、図3の右図に示すように、弁駆動手段6で弁体61を開弁し、油室32と供給通路52を連通させる。これにより、図4の検査油供給路81から、導入口33を介して油室32に導入される検査油が、導出口34から供給通路52に流入し、さらに、インジェクタINJ内および調整ピン1の縦穴11に流入する。この時、図5Aに示すように、インジェクタINJ内において、アジャストパイプAJPの上端縁には、調整ピン1が当接してシール部13が形成されるが、調整ピン1の通路12からアジャストパイプAJP内へ検査油が、常時流入可能となっている。
したがって、コネクタ部5からインジェクタINJのコネクタ部H1を介して電磁コイルに通電し、ニードル弁Nを開閉して噴射させても、直ちにインジェクタINJ内に検査油が供給されるので、噴射を繰返し実施することができる。流量計測は、図4に示すように、流体ポンプPに接続した検査油供給路81の途中に流量計82を設置して、噴射された流量分の検査油を補充しながら、その検出信号を制御部83に出力することで行う。一方で、制御部83は、調整ピン送り手段2を作動させて、アジャストパイプAJPの圧入を開始する。調整ピン送り手段2は、駆動モータ24の回転力を直線運動に変換し、調整ピン1をさらに下降させてアジャストパイプAJPを押し込む。
本発明では、アジャストパイプAJPの圧入時にも、調整ピン1の通路12を介してインジェクタINJ内に検査油が供給されるため、圧入中に、並行して流量測定を実施することが可能となる。したがって、図7A中に実線で示すように、制御部83は、噴射と流量計測を繰返しながら、調整ピン送り手段2を所定の速度で作動させ、所望の目標値に速やかに調整することができる。計測された噴射流量が目標値範囲に達したら、調整ピン送り手段2を停止する。
位置調整が終了したら、図6AのステップS4で、昇降手段7を用いてピン保持部3を上昇させ、調整ピン1をインジェクタINJから取り出す(ピン上昇)。その後、図6AのステップS5で、インジェクタINJを弁保持部4から取り出す(製品取出)。このように、本発明方法によれば、ステップS3の流量計測と圧入による流量調整を同時並行的に行うことができるので、調整時間を大幅に短縮することができる。
これに対して、図5Bに示すように、中実の調整ピン103を用いた装置では、圧入時に調整ピン103下端面のシール部106が、アジャストパイプAJPの上端面を覆っているために、インジェクタINJ内に、検査油が流れ込まない。このため、図6Bに従来方法として示すように、ステップS11の製品投入、ステップS12のピン下降を、図6AのステップS1、S2と同様に行った後、ステップS13で、まず、予め設定した圧入量で調整ピン送り手段2を作動させ、調整ピン103でアジャストパイプAJPを所定位置まで圧入する。次いで、ステップS14で、調整ピン103を一旦上昇させ、ステップS15で、検査油を流入させてから、ステップS16で、流量計測を行う。制御部83は、計測結果と目標値とを比較し、所定範囲に入っているか否かを判定する。
ステップS16で、肯定判定された場合には、ステップS17で製品取出しを行うが、否定判定された場合には、ステップS12へ戻り、再び調整ピン103を下降させる。この時、目標値と計測結果の差に応じて圧入量をフィードバック制御しながら、図7中に点線で示すように、所定の回数まで(通常は、2、3回程度)、圧入と計測を繰り返すことになる(図8参照)。このため、調整に時間がかかるだけでなく、図7Bに示すように、繰返し圧入することによって、流量目標値をオーバーするおそれがあり、圧入したアジャストパイプAJPは、元に戻せないため、不良品が発生することになる。
図7Aに示した本発明の流量調整方法では、制御部83は、流量計82で計測される流量を常に監視しながら圧入を継続して調整時間の短縮を図っているが、計測回数や圧入量は任意に設定することができる。例えば目標値に所定範囲まで近づいたら、圧入量の微調整を行なってもよく、より精度よく目標値に適合させることができる。また、アジャストパイプAJPの圧入は連続的に行なっても間欠的に行なってもよく、いずれの場合も、流量計測のために調整ピンを上下動させる手間がないので、従来方法と比べて位置精度を向上させ調整時間を短縮する効果が得られる。
本発明の流量調整装置は、上記実施形態の構成に限るものではなく、ピン保持部3や弁保持部4の構成、調整ピン1のピン送り手段2の構成等も適宜変更することができる。また、上記実施形態では、インジェクタINJの直上に油室32を設けて弁体61を配置したが、インジェクタINJの上流で流体供給路を弁体が開閉する構成であれば、他の構成としてもよい。上記実施形態では、弁保持部4を固定してピン保持部を上下動させる構成としたが、相対移動可能であればいずれが移動する構成であってもよい。
本発明の流量調整装置は、内燃機関用の燃料噴射弁に限らず、各種システムに適用される流体噴射弁のいずれにも適用することができ、噴射弁の流量を高精度に調整することができるので有用である。
AJP アジャストパイプ
INJ インジェクタ(噴射弁)
N ニードル弁(弁部材)
H ハウジング
H1 コネクタ部(駆動手段)
H2 噴孔
1 調整ピン
11 縦穴(開口部)
12 通路
2 調整ピン送り手段
21 ピンホルダ
3 ピン保持部
32 油室(流体室)
33 導入口(流体供給路)
34 導出口(流体供給路)
4 弁保持部(噴射弁保持部)
5 コネクタ部(通電手段)
52 供給通路(流体供給路)
53 封止部材
61 弁体
83 制御部

Claims (5)

  1. 先端に噴孔(H2)を設けた筒状ハウジング(H)内に、上記噴孔を開閉する弁部材(N)と、該弁部材に閉弁方向の付勢力を与えるばね部材(S)と、該ばね部材の付勢力を調整し内部を流体流路とするアジャストパイプ(AJP)を収容し、上記弁部材を電気的に駆動する駆動手段(H1)を備える噴射弁(INJ)の流量調整装置であって、
    上記ハウジングの外周を保持する噴射弁保持部(4)と、
    上記ハウジングの基端側に配置され、上記ハウジングの軸線上に位置する調整ピン(1)を軸方向動作可能に支持するとともに、上記ハウジング内に流体を供給する流体供給路(32、33、34、52)を設けたピン保持部(3)と、
    上記調整ピンを上記アジャストパイプ側へ送り込む調整ピン送り手段(2)と、
    上記駆動手段への通電手段(5)を備えており、
    上記調整ピンは中空筒状とした内部空間を、上記流体供給路に位置する筒壁に内外を連通する開口部(11)を有し、上記アジャストパイプに対向する先端面が開口する流路(12)とし、
    上記調整ピンの上記先端面を上記アジャストパイプに当接させ、上記流体流路と上記流体供給路が連通する状態で、上記調整ピン送り手段を動作させて、上記調整ピンを介して上記アジャストパイプを上記ハウジングの先端側に圧入し、
    上記ピン保持部は、上記流体供給路の一部をなす流体室(32)を備え、上記流体室の下流に上記調整ピンの上記開口部を配置するとともに、上記流体室に上記開口部との間を開閉する弁体(61)を配設したことを特徴とする噴射弁の流量調整装置。
  2. 上記調整ピン送り手段は、上記調整ピンの基端側を保持するピンホルダ(21)を上記ピン保持部に摺動自在に収容し、駆動モータ(24)による送りねじ(22)の回転動作を直線動作に変換して上記ピンホルダに伝達する請求項1記載の噴射弁の流量調整装置。
  3. 上記ピン保持部は、上記ハウジングの基端側に対向する端面に、上記流体供給路を開口させるとともに、該開口縁部に設けた封止部材(53)を介して上記ハウジングの基端開口縁部に当接する請求項1または2に記載の噴射弁の流量調整装置。
  4. 上記ピン送り手段を作動させて上記調整ピンで上記アジャストパイプを圧入しながら、上記通電手段を作動させて噴射弁の噴射流量を計測し、計測された流量が目標流量範囲に到達したと判断した時に、上記アジャストパイプの圧入を停止する制御部(83)を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の噴射弁の流量調整装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の噴射弁の流量調整装置を用いる流量調整方法であって、
    上記噴射弁保持部に保持される噴射弁の上記ハウジング内に、上記ピン保持部の上記調整ピンを挿通して、上記アジャストパイプに当接させ、
    上記流体供給路に供給される流体を上記調整ピン内の流路から上記アジャストパイプの上記流体流路へ流入させるとともに、上記ピン送り手段で上記調整ピンを送りながら上記アジャストパイプを上記ハウジングの先端側へ圧入し、
    上記通電手段を作動させた時の噴射弁の噴射流量を監視しながら、計測された流量が目標流量範囲に到達するまで、上記調整ピンを送り動作を行なうことを特徴とする噴射弁の流量調整方法。
JP2014004073A 2014-01-14 2014-01-14 噴射弁の流量調整装置および流量調整方法 Active JP6127988B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014004073A JP6127988B2 (ja) 2014-01-14 2014-01-14 噴射弁の流量調整装置および流量調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014004073A JP6127988B2 (ja) 2014-01-14 2014-01-14 噴射弁の流量調整装置および流量調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015132211A JP2015132211A (ja) 2015-07-23
JP6127988B2 true JP6127988B2 (ja) 2017-05-17

Family

ID=53899608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014004073A Active JP6127988B2 (ja) 2014-01-14 2014-01-14 噴射弁の流量調整装置および流量調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6127988B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH109991A (ja) * 1996-06-19 1998-01-16 Unisia Jecs Corp 液密検査方法及びその装置
JP4070042B2 (ja) * 1998-01-20 2008-04-02 三菱電機株式会社 筒内噴射用燃料噴射弁の製造方法およびそれに用いられる燃料噴射量調整装置
JP3622660B2 (ja) * 1999-10-08 2005-02-23 株式会社デンソー 燃料噴射装置の調整方法
JP3975352B2 (ja) * 2002-10-30 2007-09-12 株式会社デンソー 噴射装置の動的流量調整方法
JP4442589B2 (ja) * 2006-05-26 2010-03-31 株式会社デンソー 検査装置および検査方法
JP4538814B2 (ja) * 2006-09-20 2010-09-08 株式会社デンソー 流体噴射弁の流量調整装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015132211A (ja) 2015-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4209869B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射器
US4826080A (en) Fuel injection device for internal combustion engines
KR100974235B1 (ko) 내연 기관을 위한, 균형잡힌 계측 서보 밸브를 구비한 연료분사기
JP4193822B2 (ja) バルブ装置
BR102014026173A2 (pt) eletro injetor de combustível, para um sistema de injeção de combustível para motores de combustão interna
US9454159B2 (en) Pressure regulating valve
JP6810615B2 (ja) 燃料噴射弁の製造方法
JP6127988B2 (ja) 噴射弁の流量調整装置および流量調整方法
JP2009540203A (ja) 内燃機関用の燃料噴射装置
JP4538814B2 (ja) 流体噴射弁の流量調整装置
CN113623415A (zh) 电动阀
US9719474B2 (en) Direct fuel injectors with variable injection flow rate
JPH09303207A (ja) 電磁式燃料噴射装置
JP5565291B2 (ja) 燃料噴射装置
KR20030036710A (ko) 연료 분사 밸브 및 그 조정 방법
KR101957488B1 (ko) 스프링 리턴식 핀틀 인젝터
CN108699990B (zh) 用于确定电磁阀喷射器的气隙的方法
JP7013181B2 (ja) 燃料噴射装置
JP4279756B2 (ja) サプライポンプの吸入量制御弁
WO2016170749A1 (ja) 弁装置、及び、弁装置の製造装置
JP3935108B2 (ja) 流量制御用の電磁弁及び可変吐出量高圧ポンプ
JP3622660B2 (ja) 燃料噴射装置の調整方法
US9732715B2 (en) Two stage valve with conical seat for flow shut-off and spool knife edge for metering flow control
JP6822310B2 (ja) 燃料噴射装置の製造方法
JP6866243B2 (ja) 燃料噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170327

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6127988

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250