以下に、点灯装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態の点灯装置10の一例を示す概略回路図である。この点灯装置10は、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備え、調光レベルに応じた交流電圧・電流を放電灯5(光源)に供給する。なお、放電灯5としては、水銀ランプやメタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプなどの高輝度放電灯を用いるのが好ましい。
出力変換部2は、例えばDC−DC変換回路からなり、直流電源1からの入力電圧を放電灯5が必要とする出力に変換する。この出力変換部2は、トランスTr1を有し、トランスTr1の1次巻線n1の一端は、スイッチSW1を介して直流電源1の正極に接続されている。また、1次巻線n1の他端は、スイッチング素子Q1を介して直流電源1の負極に接続されている。
さらに、トランスTr1の2次巻線n2の一端にはダイオードD1が接続され、また2次巻線n2の両端間には平滑コンデンサC1が接続されている。この出力変換部2では、平滑コンデンサC1の両端間に生じる直流電圧が出力変換部2の出力電圧となる。
インバータ部3は、4個のスイッチング素子Q2〜Q5で構成されるフルブリッジ回路からなり、出力変換部2より出力される直流電圧・電流を交流電圧・電流に変換して放電灯5に供給する。このインバータ部3では、対角に配置されたスイッチング素子Q2,Q5及びスイッチング素子Q3,Q4をそれぞれ1組とし、各組単位で交互にオン/オフさせることで出力の極性を反転させており、これにより矩形の交流電圧が放電灯5に供給される。
イグナイタ部4は、点灯開始時において放電を開始させる高電圧を放電灯5に印加する。このイグナイタ部4は、インバータ部3の出力端間に接続されたコンデンサC2と、2次巻線が放電灯5に直列接続され且つ2次巻線と放電灯5の直列回路がコンデンサC2の両端間に接続されたパルストランスTr2とを有する。また、イグナイタ部4は、パルストランスTr2の1次巻線との直列回路がコンデンサC2の両端間に接続されたスパークギャップ41を有する。
電圧検出部6は、出力変換部2の出力端間に接続された抵抗R1,R2の直列回路からなり、抵抗R1と抵抗R2の接続点の電位に基づいて出力変換部2の出力電圧を検出する。
電流検出部7は、出力変換部2の出力端とインバータ部3の入力端の間に接続された抵抗R3からなり、抵抗R3におけるインバータ部3側の電位に基づいて出力変換部2の出力電流を検出する。なお、電圧検出部6の検出結果は後述の出力制御回路81及び動作制御回路83に入力され、電流検出部7の検出結果は出力制御回路81に入力される。
制御部8は、例えばマイクロコンピュータにより構成されており、出力制御回路81と、信号発生回路82と、動作制御回路83と、駆動回路84と、ANDゲート85とを有する。
出力制御回路81は、電圧検出部6の検出結果及び電流検出部7の検出結果に基づいて、スイッチング素子Q1に対するPWM信号を設定するための制御信号を生成し、生成した制御信号を信号発生回路82に出力する。
信号発生回路82は、出力制御回路81からの制御信号が入力されると、この制御信号に従ってPWM信号を生成し、生成したPWM信号をANDゲート85に出力する。
動作制御回路83は、直流電源1からの入力電圧及び電圧検出部6の検出結果に基づいて、駆動回路84に対する制御信号を生成して駆動回路84に出力し、ANDゲート85に対するゲート信号を生成してANDゲート85に出力する。
駆動回路84は、動作制御回路83からの制御信号に含まれる動作周波数に応じたタイミングで、スイッチング素子Q2,Q5とスイッチング素子Q3,Q4を交互にオン/オフさせ、インバータ部3の出力の極性を反転させる。
ANDゲート85は、動作制御回路83からのゲート信号がHレベルである期間は、信号発生回路82により生成されたPWM信号をスイッチング素子Q1に出力し、スイッチング素子Q1はこのPWM信号に従ってオン/オフする。また、ANDゲート85は、動作制御回路83からのゲート信号がLレベルである期間は、スイッチング素子Q1に対してPWM信号を出力せず、スイッチング素子Q1はオフのままである。
次に、点灯装置10の基本動作について説明する。スイッチSW1がオフの状態では、直流電源1から直流電圧・電流が供給されないため、点灯装置10は動作しておらず、放電灯5は消灯したままである。
スイッチSW1がオンにされて直流電源1から直流電圧・電流が供給されると、点灯装置10が動作を開始する。ここで、出力変換部2のスイッチング素子Q1がオンになると、トランスTr1の1次巻線n1及びスイッチング素子Q1に電流が流れ、トランスTr1にエネルギーが蓄えられる。その後、スイッチング素子Q1がオフになると、トランスTr1に蓄えられていたエネルギーが2次巻線n2を介して平滑コンデンサC1に供給される。
放電灯5が始動する前は放電灯5が開放状態であるため、平滑コンデンサC1の両端電圧が上昇する。また、駆動回路84が、インバータ部3のスイッチング素子Q2,Q5をオン、スイッチング素子Q3,Q4をオフに固定しておくことで、イグナイタ部4のコンデンサC2の両端電圧も上昇する。そして、コンデンサC2の両端電圧が所定電圧以上になると、スパークギャップ41がブレークダウンし、パルストランスTr2を介して放電灯5に高電圧が印加され、放電灯5が点灯を開始する。
放電灯5が点灯した後は、駆動回路84がインバータ部3の出力極性を所定時間間隔で反転させながら、出力制御回路81が電圧検出部6及び電流検出部7の検出結果に応じた出力値を設定する。そして、動作制御回路83が出力変換部2のスイッチング素子Q1へのPWM信号を制御することで出力を調整し、放電灯5の安定点灯を実現する。
ところで、従来の点灯装置では、直流電源の電源電圧が大幅に低下したり、直流電源のインピーダンスや直流電源から点灯装置までの線路インピーダンスが高くなることで起動と停止を繰り返す場合、点灯装置の動作を完全に停止させている。これに対して、本実施形態の点灯装置10では、上記不具合により起動と停止を繰り返す場合、制御部8が正常時よりも低い出力設定値で出力変換部2を動作させている。以下、制御部8の動作について図2及び図3を参照しながら具体的に説明する。
ここに、図3(a)は出力変換部2の出力値p1の時間変化を示すグラフであり、図3(b)は直流電源1からの入力電圧v1の時間変化を示すグラフである。
スイッチSW1がオンにされて制御部8に電源が供給されると(ステップS1)、制御部8は直流電源1からの入力電圧v1を検出し、この入力電圧v1と第1基準値v11との高低を判別する(ステップS2)。
制御部8は、入力電圧v1が第1基準値v11未満であると判断すると(ステップS2のNo)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。また、制御部8は、入力電圧v1が第1基準値v11以上であると判断すると(ステップS2のYes)、無負荷動作制御へと移行し(ステップS3)、無負荷状態(未放電)である場合には無負荷電圧となるように出力を制御する。
制御部8は、無負荷動作制御を行った後(ステップS3)、第1基準値v11より小さい第2基準値v12と入力電圧v1との高低を判別する(ステップS4)。
制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS4のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS11)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。また、制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12より大きいと判断すると(ステップS4のYes)、放電灯5の点灯判定(ステップS5)へと移行する。
制御部8は、点灯判定において放電灯5が点灯していないと判断すると(ステップS5のNo)、ステップS3に戻り、ステップS3〜S5の動作を繰り返し行う。また、制御部8は、点灯判定において放電灯5が点灯していると判断すると(ステップS5のYes)、放電灯5の点灯制御(ステップS6)へと移行し、出力変換部2の出力値p1が所定値p11となるように制御する。
なお、放電灯5の点灯判定は、放電灯5が放電を開始すると無負荷状態に比べて出力電圧が低下する特性を利用してもよいし、放電灯5が放電を開始することにより出力電流が流れることを利用してもよい。また、放電灯5の点灯制御における制御対象は出力変換部2の出力値p1に限定されるものではなく、例えば出力変換部2の出力電流や出力電圧を制御対象としてもよい。
制御部8は、点灯制御を行った後(ステップS6)、入力電圧v1と第2基準値v12との高低を判別する(ステップS7)。制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS7のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させる(ステップS12)。また、制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12より大きいと判断すると(ステップS7のYes)、放電灯5の状態判定(ステップS8)へと移行する。
制御部8は、状態判定において放電灯5が正常に点灯していると判断すると(ステップS8の状態1)、ステップS6に戻り、ステップS6〜S8の動作を繰り返し行う。また、制御部8は、状態判定において放電灯5が立ち消えしたと判断すると(ステップS8の状態2)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。
さらに、制御部8は、状態判定において放電灯5が異常状態(例えば短絡など)にあると判断すると(ステップS8の状態3)、点灯装置10のすべての動作を停止し(ステップS9)、処理を終了する(ステップS10)。なお、制御部8は、点灯装置10のすべての動作を停止した後、所定のリセット信号が入力されるまで点灯装置10の動作を停止する。
ここに、放電灯5が立ち消えすると無負荷状態になるため、出力変換部2の出力電圧は上昇し、出力変換部2の出力電流は低下する。従って、制御部8は、電圧検出部6による検出電圧が所定の閾値電圧より大きいか、又、電流検出部7による検出電流が所定の閾値電流より小さい場合に放電灯5の立ち消えと判断する。
ところで、制御部8は、ステップS7において入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると、出力変換部2の動作を一時停止し(ステップS12)、出力変換部2の出力設定値を変更する(ステップS13)。例えば図3(b)に示すように、時刻t1のときに直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12を下回ると、制御部8は、出力変換部2の出力設定値をp11からp12へ低下させる(図3(a)参照)。
その結果、時刻t1以降では、点灯装置10への入力電流が低減されることにより入力電圧v1が第2基準値v12より大きくなり、放電灯5を点灯させることができる。
本実施形態によれば、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12以下になることで出力変換部2が動作状態から停止状態(一時停止)へ移行するのを繰り返すと、正常時より低い出力設定値p12で出力変換部2を動作させている。これにより、直流電源1からの入力電圧v1が低下した場合でも放電灯5を点灯させることが可能であるとともに、放電灯5を点灯させることで放電灯5の点滅回数を減らすことができるので、放電灯5の寿命が低下するのを抑えることもできる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
図5(a)は光源が発光ダイオード9である場合における出力変換部2の出力値p1の時間変化を示すグラフであり、図5(b)は直流電源1からの入力電圧v1の時間変化を示すグラフである。この場合、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v14を下回った時刻t2のときに、出力変換部2の出力設定値をp13からp14に低下させることで、同様に入力電圧v1が第2基準値v14よりも大きくなり、発光ダイオード9を点灯させることができる。
本実施形態の点灯装置10は、出力変換部2と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。出力変換部2は、直流電源1(外部)からの入力電圧v1を放電灯5が必要とする出力に変換する。電圧検出部6は、出力変換部2の出力電圧を検出し、電流検出部7は、出力変換部2の出力電流を検出する。制御部8は、入力電圧v1を監視し、入力電圧v1が第1基準値v11以上になると出力変換部2の動作を開始する。また、制御部8は、入力電圧v1が第1基準値v11より小さい第2基準値v12以下になる、或いは、電圧検出部6又は電流検出部7により放電灯5の立ち消えを検出すると出力変換部2の動作を停止する。さらに、制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12以下になることで出力変換部2が動作状態から停止状態へ移行するのを繰り返すと、正常時よりも低い出力設定値p12で出力変換部2を動作させる。
また、本実施形態の点灯装置10のように、光源が高輝度放電灯5であるのが好ましい。
さらに、本実施形態の点灯装置10のように、光源が発光ダイオード9であるのも好ましい。
(実施形態2)
点灯装置10の実施形態2について図6〜図8を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図6は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図6中のステップS1〜S11については実施形態1と同様であり、ここでは説明を省略する。以下、制御部8の動作について図6及び図7を参照しながら具体的に説明する。
時刻t1のときに入力電圧v1が第2基準値v12を下回ると、制御部8は出力変換部2の動作を一時停止させる(ステップS12)。その後、制御部8は、出力変換部2の出力設定値をp11からp12へ低下させ(ステップS13)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。
また、時刻t2のときに入力電圧v1が第2基準値v12を再び下回ると、制御部8は出力変換部2の動作を一時停止させる(ステップS12)。その後、制御部8は、出力変換部2の出力設定値をp12からp13へ低下させ(ステップS13)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。
さらに、時刻t3のときに入力電圧v1が第2基準値v12を再び下回ると、制御部8は出力変換部2の動作を一時停止させる(ステップS12)。その後、制御部8は、出力変換部2の出力設定値をp13からp14へ低下させ(ステップS13)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。
そして、時刻t3以降では、点灯装置10への入力電流が低減されることにより直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12より大きくなり、放電灯5を点灯させることができる。
本実施形態によれば、上述のように、制御部8が、出力変換部2の動作を一時停止させる毎に出力変換部2の出力設定値を徐々に低下させており、これにより放電灯5が点灯したときの発光量の低下を抑えることができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
図8(a)は光源が発光ダイオード9である場合における出力変換部2の出力値p1の時間変化を示すグラフであり、図8(b)は直流電源1からの入力電圧v1の時間変化を示すグラフである。この場合、時刻t4のときに直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v14を下回ると、制御部8は、出力変換部2の動作を停止させた後(ステップS12)、出力変換部2の出力設定値をp15からp16へ低下させる(ステップS13)。
また、時刻t5のときに入力電圧v1が第2基準値v14を再び下回ると、制御部8は、出力変換部2の動作を停止させた後(ステップS12)、出力変換部2の出力設定値をp16からp17へ低下させる(ステップS13)。そして、時刻t5以降では、点灯装置10への入力電流が低減されることにより直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12より大きくなり、発光ダイオード9を点灯させることができる。
また、出力変換部2が動作状態から停止状態(一時停止)へ移行する毎に、制御部8が出力設定値を一定値ずつ低下させてもよく、この場合も光源(放電灯5または発光ダイオード9)が点灯したときの発光量の低下を抑えることができる。
本実施形態の点灯装置10のように、制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12以下になることで出力変換部2が動作状態から停止状態へ移行する毎に出力設定値を徐々に低下させるのが好ましい。
(実施形態3)
点灯装置10の実施形態3について図9及び図10を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図9は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図9中のステップS1〜S13については実施形態2と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、制御部8の動作について図9及び図10を参照しながら具体的に説明する。
制御部8は、時刻t4のときに、電圧検出部6又は電流検出部7により放電灯5の立ち消えを検出すると(ステップS8の状態2)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS14)、出力変換部2の出力設定値を変化させる(ステップS15)。ここに、制御部8は、図10(c)に示すように出力変換部2の出力電圧v2の上昇や、図10(d)に示すように出力変換部2の出力電流i1の低下により放電灯5の立ち消えを検出することができる。
そして、時刻t4のときに、制御部8が出力変換部2の出力設定値をp14からp15へ上昇させることにより(図10(a)参照)、放電灯5が立ち消えしにくくなる。またこのとき、図10(b)に示すように、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12より大きくなり、放電灯5を点灯させることができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
また、上述した実施形態1,2において本構成を適用してもよい。さらに、図示は省略しているが、出力変換部2の出力設定値が正常時の値p11以下となるように上限値を設けてもよい。また、出力変換部2の出力設定値を変更する際には、制御部8が一定値を加算するようにしてもよい。
本実施形態の点灯装置10のように、制御部8は、電圧検出部6又は電流検出部7により放電灯5の立ち消えを検出すると出力設定値を上昇させるのが好ましい。
(実施形態4)
点灯装置10の実施形態4について図11及び図12を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図11は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図11中のステップS1〜S10については実施形態2と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、制御部8の動作について図11及び図12を参照しながら具体的に説明する。
制御部8は、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS4のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS11)、出力変換部2の停止回数(カウント数)をカウントアップする(ステップS12)。また、制御部8は、同様に入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS7のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS13)、出力変換部2の停止回数をカウントアップする(ステップS14)。
そして、制御部8は、ステップS12又はステップS14においてカウントアップした停止回数が4回(第1所定値)以上であるか否かを判別する(ステップS15)。
制御部8は、停止回数が4回未満であると判断すると(ステップS15のNo)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。また、制御部8は、時刻t1のときに停止回数が4回以上であると判断すると(ステップS15のYes)、出力変換部2の出力設定値をp11からp12へ低下させる(ステップS16)。
このように、出力変換部2の停止回数(カウント数)が第1所定値(本実施形態では4回)以上になったときに、制御部8が出力変換部2の出力設定値を低下させることで、ノイズなどの影響による誤動作を低減することができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
また、上述した実施形態1〜3において本構成を適用してもよい。
本実施形態の点灯装置10のように、制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12以下になることで出力変換部2が動作状態から停止状態へ移行する回数をカウントし、カウント数が第1所定値以上になると出力設定値を低下させるのが好ましい。
(実施形態5)
点灯装置10の実施形態5について図13を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図13は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図13中のステップS1〜S10については実施形態2と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、制御部8の動作について図13を参照しながら具体的に説明する。
制御部8は、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS4のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS11)、出力変換部2の停止回数(カウント数)をカウントアップする(ステップS12)。また、制御部8は、同様に入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS7のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS13)、出力変換部2の停止回数をカウントアップする(ステップS14)。
そして、制御部8は、ステップS12又はステップS14においてカウントアップした停止回数が第2所定値以上であるか否かを判別する(ステップS15)。ここに、本実施形態の第2所定値は、上述の実施形態4の第1所定値よりも大きな値である。
制御部8は、停止回数が第2所定値未満であると判断すると(ステップS15のNo)、出力変換部2の出力設定値を低下させた後(ステップS16)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。また、制御部8は、停止回数が第2所定値以上であると判断すると(ステップS15のYes)、点灯装置10のすべての動作を停止し(ステップS9)、処理を終了する(ステップS10)。なお、制御部8は、点灯装置10のすべての動作を停止した後、所定のリセット信号が入力されるまで点灯装置10の動作を停止する。
本実施形態によれば、制御部8は、出力変換部2の停止回数(カウント数)が第2所定値未満では出力設定値を低下させることで放電灯5を点灯させようとするが、放電灯5が点灯することなく停止回数が第2所定値以上になると出力変換部2を停止させる。これにより、放電灯5の点滅回数を減らすことができ、放電灯5の寿命が低下するのを抑えることができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
また、上述した実施形態1〜4において本構成を適用してもよい。
本実施形態の点灯装置10のように、制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12以下になることで出力変換部2が動作状態から停止状態へ移行する回数をカウントし、カウント数が第2所定値以上になると出力変換部2の停止状態を維持するのが好ましい。
(実施形態6)
点灯装置10の実施形態6について図14を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図14は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図14中のステップS1〜S10については実施形態2と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、制御部8の動作について図14を参照しながら具体的に説明する。
制御部8は、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS4のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS11)、出力変換部2の停止回数(カウント数)をカウントアップする(ステップS12)。また、制御部8は、同様に入力電圧v1が第2基準値v12以下であると判断すると(ステップS7のNo)、出力変換部2の動作を一時停止させた後(ステップS13)、出力変換部2の停止回数をカウントアップする(ステップS14)。
そして、制御部8は、ステップS14において出力変換部2の停止回数をカウントアップした後、出力変換部2の出力設定値を低下させ(ステップS15)、さらに出力設定値と予め設定した下限値との高低を判別する(ステップS16)。
制御部8は、出力設定値が下限値よりも大きいと判断すると(ステップS16のNo)、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。また、制御部8は、出力設定値が下限値以下であると判断すると(ステップS16のYes)、点灯装置10のすべての動作を停止し(ステップS9)、処理を終了する(ステップS10)。なお、制御部8は、点灯装置10のすべての動作を停止した後、所定のリセット信号が入力されるまで点灯装置10の動作を停止する。
本実施形態によれば、制御部8は、出力設定値が予め設定された下限値まで低下していない状態では出力設定値を低下させることで放電灯5を点灯させようとするが、放電灯5が点灯することなく出力設定値が下限値以下になると出力変換部2を停止させる。これにより、放電灯5の点滅回数を減らすことができ、放電灯5の寿命が低下するのを抑えることができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
また、上述した実施形態1〜5において本構成を適用してもよい。
本実施形態の点灯装置10のように、制御部8は、出力設定値が予め設定された下限値以下になると出力変換部2の停止状態を維持するのが好ましい。
(実施形態7)
点灯装置10の実施形態7について図15を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図15は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図15中のステップS1〜S16については実施形態5と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、制御部8の動作について図15を参照しながら具体的に説明する。
制御部8は、状態判定において放電灯5が正常に点灯していると判断すると(ステップS8の状態1)、放電灯5の点灯継続時間と所定時間との長短を判別する(ステップS17)。
制御部8は、放電灯5の点灯継続時間が所定時間未満であると判断すると(ステップS17のNo)、ステップS6に戻り、ステップS6〜S8、S17の動作を繰り返し行う。また、制御部8は、放電灯5の点灯継続時間が所定時間以上であると判断すると(ステップS17のYes)、ステップS12又はステップS14でカウントした出力変換部2の停止回数(カウント数)をクリアする(ステップS18)。
一方、制御部8は、状態判定において放電灯5が立ち消えしたと判断すると(ステップS8の状態2)、カウントした放電灯5の点灯継続時間をクリアし、ステップS2に戻り、ステップS2以降の動作を行う。
本実施形態によれば、制御部8は、放電灯5が正常に点灯している状態が所定時間以上継続すると、出力変換部2の停止回数を初期値にリセットするので、停止回数をリセットしないことで生じる誤停止を低減することができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
また、上述した実施形態1〜6において本構成を適用してもよい。さらに、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12より大きい状態が所定時間以上継続した場合に、制御部8が出力変換部2の停止回数(カウント数)を初期値にリセットしてもよい。この場合も同様に、停止回数をリセットしないことで生じる誤停止を低減することができる。
本実施形態の点灯装置10のように、制御部8は、出力変換部2が動作状態から停止状態へ移行する回数をカウントするのが好ましい。この場合、制御部8は、放電灯5が所定時間以上継続して点灯するか、又、入力電圧v1が第2基準値v12より大きい状態が所定時間以上継続すると、カウント数を初期値にリセットする。
(実施形態8)
点灯装置10の実施形態8について図16〜図18を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図16は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図16中のステップS1〜S18については実施形態7と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、制御部8の動作について図16及び図17を参照しながら具体的に説明する。
制御部8は、状態判定において放電灯5が正常に点灯していると判断すると(ステップS8の状態1)、放電灯5の点灯継続時間と所定時間T1との長短を判別する(ステップS17)。
制御部8は、放電灯5の点灯継続時間が所定時間T1以上であると判断すると(ステップS17のYes)、ステップS12又はステップS14でカウントした出力変換部2の停止回数(カウント数)をクリアする(ステップS18)。その後、制御部8は、所定時間T1が経過した時刻t2のときに出力変換部2の出力設定値を上昇させ(ステップS19)、さらにこの出力設定値と所定の目標値との高低を判別する(ステップS20)。
制御部8は、出力設定値が目標値よりも小さいと判断すると(ステップS20のYes)、ステップS6へ戻り、ステップS6以降の動作を繰り返し行う。また、制御部8は、出力設定値が目標値以上であると判断すると(ステップS20のNo)、目標値を出力設定値に設定する(ステップS21)。つまり、制御部8は、出力変換部2の出力設定値が目標値に達するまでは出力設定値を徐々に上昇させ、出力設定値が目標値以上になると目標値を出力設定値に設定するのである。
本実施形態によれば、制御部8は、放電灯5が正常に点灯している状態が所定時間以上継続すると、出力変換部2の停止回数(カウント数)を初期値にリセットするとともに、出力設定値を徐々に上昇させている。これにより、制御部8が停止回数をリセットしないことで生じる誤停止を低減できるとともに、放電灯5の発光量を増加させることができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
図18(a)は光源が発光ダイオード9である場合における出力変換部2の出力値p1の時間変化を示すグラフであり、図18(b)は直流電源1からの入力電圧v1の時間変化を示すグラフである。この場合、発光ダイオード9の点灯継続時間が所定時間T2以上になった時刻t4以降において、制御部8が出力変換部2の出力設定値を徐々に上昇させればよく、同様に発光ダイオード9の発光量を増加させることができる。
また、上述した実施形態1〜7において本構成を適用してもよい。さらに、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12より大きい状態が所定時間以上継続した場合に、制御部8が、出力変換部2の停止回数(カウント数)を初期値にリセットし、且つ、出力設定値が目標値となるように出力設定値を徐々に上昇させてもよい。この場合も同様に、光源(放電灯5又は発光ダイオード9)の発光量を増加させることができる。
本実施形態の点灯装置10のように、制御部8は、出力変換部2が動作状態から停止状態へ移行した回数をカウントするのが好ましい。この場合、制御部8は、放電灯5が所定時間以上継続して点灯すると、カウント数を初期値にリセットし、且つ、出力設定値が所定の目標値となるように出力設定値を徐々に上昇させる。また、制御部8は、入力電圧v1が第2基準値v12より大きい状態が所定時間以上継続すると、カウント数を初期値にリセットし、且つ、出力設定値が所定の目標値となるように出力設定値を徐々に上昇させる。
(実施形態9)
点灯装置10の実施形態9について図19〜図21を参照しながら説明する。なお、本実施形態の点灯装置10の回路構成は実施形態1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略し、必要がある場合には図1を参照する。
本実施形態の点灯装置10は、図1に示すように、出力変換部2と、インバータ部3と、イグナイタ部4と、電圧検出部6と、電流検出部7と、制御部8とを備える。
図19は本実施形態の点灯装置10の制御部8の動作を説明するフローチャートである。なお、図19中のステップS1〜S18については実施形態7と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。以下、制御部8の動作について図19及び図20を参照しながら具体的に説明する。
制御部8は、状態判定において放電灯5が正常に点灯していると判断すると(ステップS8の状態1)、放電灯5の点灯継続時間と所定時間T1との長短を判別する(ステップS17)。
制御部8は、放電灯5の点灯継続時間が所定時間T1以上であると判断すると(ステップS17のYes)、ステップS12又はステップS14でカウントした出力変換部2の停止回数(カウント数)をクリアする(ステップS18)。その後、制御部8は、所定時間T1が経過した時刻t2のときに出力変換部2の出力設定値を上昇させ(ステップS19)、さらにこの出力設定値と所定の目標値との高低を判別する(ステップS20)。ここに、目標値は、直流電源1からの入力電圧v1の大きさに応じて予め設定されている。
制御部8は、出力設定値が目標値よりも小さいと判断すると(ステップS20のYes)、ステップS6へ戻り、ステップS6以降の動作を繰り返し行う。また、制御部8は、出力設定値が目標値以上であると判断すると(ステップS20のNo)、目標値を出力設定値に設定する(ステップS21)。つまり、制御部8は、出力変換部2の出力設定値が目標値に達するまでは出力設定値を徐々に上昇させ、出力設定値が目標値以上になると目標値を出力設定値に設定するのである。
本実施形態によれば、直流電源1からの入力電圧v1に応じて目標値を設定するので、放電灯5の点灯状態を維持しながら放電灯5の発光量を増加させることができる。
なお本実施形態では、光源が放電灯5である場合を例に説明したが、光源は放電灯5に限定されるものではなく、図4に示すように発光ダイオード9(LED)であってもよい。発光ダイオード9は、直流駆動であり、始動時に高電圧の印加も不要であるため、図4に示すように、インバータ部3及びイグナイタ部4を省略することができる。
図21(a)は光源が発光ダイオード9である場合における出力変換部2の出力値p1の時間変化を示すグラフであり、図21(b)は直流電源1からの入力電圧v1の時間変化を示すグラフである。この場合、発光ダイオード9の点灯継続時間が所定時間T2以上になった時刻t4以降において、制御部8が出力変換部2の出力設定値を徐々に上昇させればよく、同様に発光ダイオード9の点灯状態を維持しながら発光ダイオード9の発光量を増加させることができる。
また、上述した実施形態1〜8において本構成を適用してもよい。さらに、直流電源1からの入力電圧v1が第2基準値v12より大きい状態が所定時間以上継続した場合に、制御部8が、出力変換部2の停止回数(カウント数)を初期値にリセットし、且つ、出力設定値が目標値となるように出力設定値を徐々に上昇させてもよい。この場合も同様に、光源(放電灯5又は発光ダイオード9)の点灯状態を維持しながら光源の発光量を増加させることができる。
本実施形態の点灯装置10のように、所定の目標値は、入力電圧v1に応じて予め設定されているのが好ましい。