JP5947587B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
オンオフ駆動する複数のスイッチング素子を有し、前記複数のスイッチング素子の駆動によって電流制御を実行するとともに、定常点灯モードでは入力直流電圧を連続的な矩形波交流電圧に変換し、再始動モードでは入力直流電圧を間欠的な矩形波交流電圧に変換する電圧変換回路と、
前記再始動モードにおいて前記電圧変換回路の出力電圧により高圧パルスを発生するパルス発生回路と、
前記パルス発生回路に接続された放電灯が点灯状態か否かを判別する点灯判別手段と、
前記複数のスイッチング素子のオンオフ駆動を制御する制御手段と、を備える。
矩形波交流電圧の休止時間T2を計時する第2タイマー部と、
供給時間T1にわたる矩形波交流電圧の出力を1サイクルとして当該サイクル回数T3をカウントするカウンタと、
休止時間T2よりも長い休止時間T4を計時する第3タイマー部と、
前記点灯判別手段による判別結果に応じて動作する再始動モード実行部と、を有する。
前記第1タイマー部による供給時間T1の計時終了の際、カウントされたサイクル回数T3が所定回数に達していない場合は、前記電圧変換回路を前記第2タイマーによる休止時間T2だけ休止させて、サイクル回数T3が所定回数に達している場合は、前記電圧変換回路を前記第3タイマーによる長い休止時間T4だけ休止させて、前記カウンタのサイクル回数T3をリセットすることを特徴とする。
また、前記カウンタによってカウントされるサイクル回数T3は、2回以上、10回以下に設定されていることが好適である。
特に、ランプの発光管内部の温度が高い状態では、高圧パルスにより瞬間的に放電しても点灯状態(アーク放電)が維持されず放電がすぐに止んでしまったり、矩形波の供給時間の間、グロー放電が継続してしまったりすることが多く、ランプに掛かる負担が大きかった。これに対して、本発明のように長い休止時間T4を設けて、次の高圧パルスによるランプの再始動性を高めたので、再始動モードにおけるランプの負担を大幅に軽減することができる。
また、再始動において仮に最初の高圧パルス印加で点灯が失敗しても、短い休止時間T2毎に速やかに2回目以降の高圧パルスを印加することによって点灯が成功することもある。そこで、最初の高圧パルスを短い休止時間T2毎に少なくとも2回以上印加させた後に、長い休止時間T4を掛けることにした。一方、点灯に至らない場合に、短い休止時間T2毎の高圧パルスを繰り返し印加するのはランプへの負担が大きくなり、また、グロー放電が継続して生じることを許してしまい、電極保護の面から、サイクルの回数T3を10回以下に設定することにした。このように、カウンタによってカウントされるサイクル回数T3の上限を2回から10回の範囲に設定することが好ましい。
図1は一実施形態にかかる放電灯点灯装置10の概略構成を示している。放電灯点灯装置(単に安定器とも呼ばれる。)10の主な構成回路は、整流回路14、力率改善回路16、PWM降圧回路18、ブリッジ回路20、および、スタータ回路(パルス発生回路に相当する。)46である。このうち、PWM高圧回路18とブリッジ回路20を組合せた回路が、本発明の電圧変換回路に相当する。
また、電圧検知手段50は、検出値に基づいて、ランプ48が点灯状態か否かを判別して、その結果を制御手段52に送る。例えば、定常点灯モードにおいて点灯電圧が無負荷検出電圧の所定値まで急上昇した場合、ランプ48が点灯していないと判別される。そして、制御手段52は、再始動モードへの移行を実行する。この電圧検知手段50は本発明の点灯判別手段として機能する。
第1タイマーによって供給時間T1の計時が終了した際に、カウンタによってカウントされたサイクル回数T3が所定回数(ここでは4回)に達していない場合は、ブリッジ回路20を休止時間T2だけ休止させる。その後の供給時間T1の計時が終了した際に、サイクル回数T3が所定回数に達したならば、ブリッジ回路20を第3タイマーによる長い休止時間T4だけ休止させるとともに、カウンタのサイクル回数T3をリセットする。そして、長い休止時間T4の後、矩形波交流電圧の供給を再開する。つまり、カウンタのサイクル回数T3が所定回数に達するごとに、休止時間をT3からT4に移行させる。そしし、カウンタのリセットにより、長い休止時間T4をかけて休止した後は、再び短い休止期間T3に戻るようになっている。実際の動作では、供給時間T1と休止時間T2を交互に繰り返し、サイクル回数T3が4回に達すると、一回分だけ休止時間が長いT4になり、その後、再び供給時間T1と休止時間T2を交互に繰り返す。
しかし、ランプが十分に冷えておらず、ランプが点灯しない場合は、休止時間T2ごとに矩形波交流電圧の出力サイクルを繰り返す。もし、サイクル回数T3が4サイクルに達しても、ランプが点灯しない場合は、次に長い休止時間T4をかけてランプが冷えるのを待つ。
長い休止時間T4をかけることで、ランプの再始動性は向上し、その後、再び供給時間T1の出力サイクルを実行することで、ランプが点灯しやすくなる。もし、長い休止時間T4の後の最初の出力サイクルで点灯しなければ、短い休止時間T2の後の2回目の出力サイクル、または、3回目の出力サイクルによって、ランプが点灯する可能性が高い。
さらに、例えば消灯までの定常点灯時間を何通りか変えることにより、消灯時のランプの発光管内部の温度条件を変更して、同様の評価試験を行った。
(1)消灯から1回目の出力サイクルまでの時間条件を1分以上、3分未満にした場合、ランプの点灯が成功した。
(2)消灯から1回目の出力サイクルまでの時間条件を3分以上、5分未満にした場合、ランプの点灯は失敗した。
(3)消灯から1回目の出力サイクルまでの時間条件を5分以上にした場合、ランプの点灯が成功した。
(表1)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
用途 :トンネル照明用
ランプの種類 :HIDランプ
ランプ出力定格 :150W
パルス電圧 :10kV以上
矩形波交流電圧の印加パターン
供給時間 T1: 6秒
休止時間 T2: 24秒
T2毎の出力サイクルのサイクル数T3: 3サイクル
長い休止時間 (T2<)T4: 5分
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例1では、ランプの発光管内部の状態によっては、最初の出力サイクルで、ランプが点灯しない現象が稀に生じた。しかし、出力サイクルを3回繰り返した後、休止時間を、短い時間(T2=24秒)から長い時間(T4=5分)に変えたことにより、その後の出力サイクルで確実に点灯させることができた。
(表2)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
用途 :一般照明用(ダウンライト用)
ランプの種類 :HIDランプ
ランプ出力定格 :35〜150W
パルス電圧 :2kV〜5kV
矩形波交流電圧の印加パターン
供給時間 T1: 30秒
休止時間 T2: 1分
T2毎の出力サイクルのサイクル数T3: 2サイクル
長い休止時間 (T2<)T4: 4分
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例2では、2サイクル分の矩形波交流電圧の印加後のサイクルにおいて、休止時間を短い時間(T2=1分)から長い時間(T4=4分)に変更したことで、その後の出力サイクルによって確実に点灯させることができた。また、点灯までの時間が短縮されるので、グロー放電の継続時間が減少し、電極の摩耗を低減させるという効果も確認できた。
12 交流電源
14 整流回路
16 力率改善回路
18 PWM降圧回路
20 ブリッジ回路
46 スタータ回路
48 ランプ(放電灯)
52 制御手段
50 電圧検知手段
Claims (5)
- オンオフ駆動する複数のスイッチング素子を有し、前記複数のスイッチング素子の駆動によって電流制御を実行するとともに、定常点灯モードでは入力直流電圧を連続的な矩形波交流電圧に変換し、再始動モードでは入力直流電圧を間欠的な矩形波交流電圧に変換する電圧変換回路と、
前記再始動モードにおいて前記電圧変換回路の出力電圧により高圧パルスを発生するパルス発生回路と、
前記パルス発生回路に接続された放電灯が点灯状態か否かを判別する点灯判別手段と、
前記複数のスイッチング素子のオンオフ駆動を制御する制御手段と、
を備えた放電灯点灯装置において、
前記点灯判別手段は、放電灯への印加電圧を検出電圧として検出可能であって、
前記制御手段は、前記検出電圧に応じて定常点灯モードにおける放電灯への印加電圧を最適な矩形波周波数に調整し、
さらに前記制御手段は、矩形波交流電圧の供給時間T1を計時する第1タイマー部と、
矩形波交流電圧の休止時間T2を計時する第2タイマー部と、
供給時間T1にわたる矩形波交流電圧の出力を1サイクルとして当該サイクル回数T3をカウントするカウンタと、
休止時間T2よりも長い休止時間T4を計時する第3タイマー部と、
前記点灯判別手段による判別結果に応じて動作する再始動モード実行部と、を有し、
前記再始動モード実行部は、前記点灯判別手段が点灯状態でないと判別したときに、休止時間ごとの供給時間T1の間に矩形波交流電圧を出力させて、矩形波交流電圧に重畳した高圧パルスを放電灯に印加させるとともに、
前記第1タイマー部による供給時間T1の計時終了の際、カウントされたサイクル回数T3が所定回数に達していない場合は、前記電圧変換回路を前記第2タイマー部による休止時間T2だけ休止させて、サイクル回数T3が所定回数に達している場合は、前記電圧変換回路を前記第3タイマー部による長い休止時間T4だけ休止させて、前記カウンタのサイクル回数T3をリセットすることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1記載の放電灯点灯装置において、前記矩形波交流電圧の供給時間T1は、1秒以上、1分以下に設定され、前記パルス発生回路は、供給される矩形波交流電圧の各矩形波に高圧パルスを重畳させることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、前記矩形波交流電圧の長い休止時間T4は、3分以上、10分以内に設定されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、前記カウンタによってカウントされるサイクル回数T3は、2回以上、10回以下に設定されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載の放電灯点灯装置において、前記制御手段は、間欠的な矩形波交流電圧を供給する再始動モードの実行時間T5を計時する第4タイマー部を有し、前記再始動モード実行部は、計時される実行時間T5が所定時間に達した場合に再始動モードを終了することを特徴とする放電灯点灯装置。
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