JP5547907B2 - 放電灯点灯装置及びそれを用いた車載用前照灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置及びそれを用いた車載用前照灯点灯装置 Download PDF

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本発明は車載用に適した放電灯点灯装置及びそれを用いた車載用照明器具に関するものである。
従来、特許文献1(特開2005−101016号公報)には、HIDランプのような放電灯を安定に点灯させる点灯装置(バラスト)として、図7に示すような回路が提案されている。この点灯装置は、直流電源Eをスイッチング素子Q0のオン・オフ動作により電力変換するDC/DCコンバータ部2と、DC/DCコンバータ部2の出力電圧を矩形波交流電圧に変換して放電灯DLに供給する矩形波インバータ部3と、始動時に放電灯DLに高電圧を印加するイグナイタ部4と、前記DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0を制御する制御部5を備えている。前記制御部5は、ランプ電圧検出部51とランプ電流検出部52と、これら検出部51,52の出力を受けて放電灯DLに適正電力を供給するようにスイッチング素子Q0のONデューティを可変とする演算部53を備えている。入力フィルタ部1はローパスフィルタであり、DC/DCコンバータ部2のスイッチング動作による高周波電流が車両用バッテリー等の直流電源Eに漏洩しないようにしている。
特許文献2(特開2009−26560号公報)では、ランプ電圧が正常な点灯電圧を超えたことを検出したとき、または、ランプ電流が正常な点灯電流より低下したことを検出したとき、立ち消え予測信号を出力し、この立ち消え予測信号を受けて、放電灯が立ち消えする前に、強制的にDC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0のONデューティを広げることにより、DC/DCコンバータ部2の出力電力を増加させることが提案されている。
特許文献3(特開平8−255690号公報)では、車両用バッテリーを電源とする放電灯点灯装置において、バッテリの電圧Vbatが一時的に低下したときに、バッテリと点灯装置を接続する電源遮断用のリレー接点を開くことが提案されており、特許文献4(特開平8−255691号公報)では、電源遮断用のリレー接点が開くタイミングを遅らせることにより、バッテリー電圧の一時的な変動に対して過敏に応答しないように制御することが提案されている。
特開2005−101016号公報 特開2009−26560号公報 特開平8−255690号公報 特開平8−255691号公報
図7に示すような車両用バッテリーを電源とする放電灯点灯装置では、エンジン起動時にセルモータ駆動のためバッテリから消費される電流が急増すると、バッテリの電圧Vbatが低下するため、図8のt1時点に示すように、放電灯点灯装置への供給電圧Vinも急激に低下していた。このとき、放電灯への供給電力が低下するため、放電灯が寿命末期に近づくと、管電圧が上昇しているため、ランプ電流Ilaが低下しやすくなり、その結果、放電灯の電極温度が低下する(図8のt2〜t3)。そのため、極性反転直後のランプ電流Ilaの休止区間が発生し、更に放電灯の電極温度が低下するという悪循環が発生し、最終的に立ち消えするモードが発生する(図8のt4〜t5)。
従来は、電源電圧が低下したときの立ち消え対策として、点灯装置内の入力部に電源保持用のコンデンサを接続し、逆流阻止用のダイオードを介してバッテリに接続することで、バッテリ側の電圧が急激に低下しても、点灯装置内の入力部に設けたコンデンサに蓄えられたエネルギーで点灯装置内部の電圧の急激な変動を抑えていた。しかしながら、容量が大きな入力部コンデンサが必要なため、点灯装置の形状が大型化するという問題があった。また、ダイオードでの電力損失により回路損失が増加するという問題があった。
本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、放電灯点灯装置への供給電圧が急に低下した場合においても、確実な点灯維持をさせることを課題とする。
請求項1の放電灯点灯装置を備えることを特徴とする車載用照明器具は、上記の課題を解決するために、図1〜図4に示すように、直流電源Eをスイッチング素子Q0のオン・オフ動作により電力変換するDC/DCコンバータ部2と、DC/DCコンバータ部2の出力電圧を矩形波交流電圧に変換して放電灯DLに供給する矩形波インバータ部3と、始動時に放電灯DLに高電圧を印加するイグナイタ部4と、DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0を少なくとも制御する制御部5からなり、制御部5は、ランプ電圧またはランプ電流の少なくとも一方を検出するランプ状態検出部(51,52)と、放電灯DLが立ち消えしない通常点灯時には前記ランプ状態検出部の出力を受けて放電灯DLに適正電力を供給するようにスイッチング素子Q0のONデューティを可変とする演算部53を備える放電灯点灯装置において、制御部5は、DC/DCコンバータ部2の入力電圧Vinを検出する入力電圧検出部57を備え、放電灯DLの点灯中に、DC/DCコンバータ部2の入力電圧Vinの低下が所定値よりも大きい場合、放電灯DLが立ち消えする前に、演算部53による演算処理を介さずに、強制的にスイッチング素子Q0のONデューティを所定時間T1の間、広げる方向に補正する手段(55,58,59)を備え、所定時間T1は0.1秒以内とし、前記補正する手段は、DC/DCコンバータ部2の入力電圧の変動の傾きdV/dtを検出するdV/dt検出部58を有し、dV/dt検出部58により検出された前記傾きdV/dtが第2所定値以下の急減する変動傾きである場合、スイッチング素子Q0のONデューティを拡大することを特徴とする。
本願の別の放電灯点灯装置は、同じ課題を解決するために、図5、図6に示すように、直流電源Eをスイッチング素子Q0のオン・オフ動作により電力変換するDC/DCコンバータ部2と、DC/DCコンバータ部2の出力電圧を矩形波交流電圧に変換して放電灯DLに供給する矩形波インバータ部3と、始動時に放電灯DLに高電圧を印加するイグナイタ部4と、DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0を少なくとも制御する制御部5からなり、制御部5は、ランプ電圧またはランプ電流の少なくとも一方を検出するランプ状態検出部(51,52)と、放電灯DLが立ち消えしない通常点灯時には前記ランプ状態検出部の出力を受けて放電灯DLに適正電力を供給するようにスイッチング素子Q0のONデューティを可変とする演算部53を備える放電灯点灯装置において、制御部5は、DC/DCコンバータ部2の入力電圧Vinを検出する入力電圧検出部57を備え、放電灯DLの点灯中に、DC/DCコンバータ部2の入力電圧Vinの低下が所定値よりも大きい場合、矩形波インバータ部3の極性反転を停止し、所定時間T1の間、直流点灯することを特徴とするものである。
本発明によれば、放電灯点灯装置への供給電圧が急に低下したことを検出した場合に、DC/DCコンバータ部のスイッチング素子のONデューティを所定時間の間、拡大させるように制御したり、矩形波インバータ部の極性反転を停止し、所定時間の間、直流点灯させることにより、確実な点灯維持をさせることが簡単な回路で実現でき、車載用放電灯点灯装置として、小型化、低コスト化を図ることが可能になる。
本発明の実施形態1の回路図である。 本発明の実施形態1の動作説明図である。 本発明の実施形態2の回路図である。 本発明の実施形態2の動作説明図である。 本発明の実施形態3の回路図である。 本発明の実施形態3の動作説明図である。 従来例の回路図である。 従来例の動作説明図である。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る車載用放電灯点灯装置の回路図である。この点灯装置は、例えばHIDランプのような放電灯DLと、車載用バッテリ等の直流電源Eと、この直流電源Eに入力フィルタ部1を介して接続され、直流電源電圧を放電灯DLの安定点灯に適したランプ電圧まで昇圧させるDC/DCコンバータ部2と、DC/DCコンバータ部2の出力電圧を矩形波交流電圧に変換して放電灯DLに供給する矩形波インバータ部3と、始動時に放電灯DLを起動させるための高電圧パルスを発生させるイグナイタ部4と、DC/DCコンバータ部2及びインバータ部3を制御する制御部5とで構成されている。
入力フィルタ部1は、直流電源Eに並列接続されたコンデンサC1と、直流電源Eに直列接続されたインダクタL1と、該インダクタL1を介して直流電源Eに並列接続されるコンデンサC2とから構成され、コンデンサC2の両端間にDC/DCコンバータ部2の入力端を接続する。この入力フィルタ部1はローパスフィルタであり、DC/DCコンバータ部2のスイッチング動作による高周波電流が車両用バッテリー等の直流電源Eに漏洩しないようにしている。
DC/DCコンバータ部2は昇圧トランスTfと、昇圧トランスTfの並列接続された2つの1次巻線を介して入力フィルタ部1の出力端間に接続されたMOSFETからなるスイッチング素子Q0等から構成されている。昇圧トランスTfは2個の2次巻線を備え、一方の2次巻線の両端間には、ダイオードD1と平滑用のコンデンサC3との直列回路が接続される。ダイオードD1はスイッチング素子Q0のオン時に昇圧トランスTfからコンデンサC3への充電電流を阻止する極性に接続される。つまり、スイッチング素子Q0のオン時に昇圧トランスTfに電磁エネルギを蓄積し、この電磁エネルギをスイッチング素子Q0のオフ時に昇圧トランスTfから放出しダイオードD1を通してコンデンサC3に充電電流を流す。したがって、コンデンサC3と2次巻線との接続点がコンデンサC3の低電位側になり、図示例ではコンデンサC3の高電位側を回路グランドに接続して基準電位としている。この場合、直流電源Eの負極とDC/DCコンバータ部2の出力の高電位側とが同電位になり、DC/DCコンバータ部2の出力電圧は基準電位に対して負極性になる。スイッチング素子Q0のオンオフは制御部5によりそのONデューティやスイッチング周波数が制御され、この制御によってDC/DCコンバータ部2の出力電圧(ひいては出力電力)が制御される。DC/DCコンバータ部2の出力電圧は、矩形波インバータ部3に入力される。
矩形波インバータ部3は4個のスイッチング素子Q1〜Q4を備え、2個ずつのスイッチング素子Q1,Q2及びQ3,Q4の直列回路からなる2本のアームを並列接続した形でブリッジ接続されており、各アームにおけるスイッチング素子Q1,Q2及びQ3,Q4の接続点を出力端としている。スイッチング素子Q1〜Q4のオン・オフの周波数は制御部5によって制御される。スイッチング素子Q1,Q4がオンのときにはスイッチング素子Q2,Q3がオフになり、スイッチング素子Q2,Q3がオンのときにはスイッチング素子Q1,Q4がオフになるように制御される。このスイッチング素子Q1〜Q4のオン・オフは比較的低周波で行われ、放電灯DLにイグナイタ部4のパルストランスPTの2次巻線n2を介して矩形波交番電圧を印加する。ただし、放電灯DLの点灯前にはスイッチング素子Q2,Q3をオンにし、スイッチング素子Q1,Q4をオフになるように制御部5により制御され、スイッチング素子Q3、Q4の接続点がスイッチング素子Q1,Q2の接続点に対して負極側になる。
ここでDC/DCコンバータ部2には、コンデンサC4と抵抗R4,R3との直列回路をコンデンサC3と抵抗R1との直列回路に並列接続するとともに、抵抗R4にダイオードD2を並列接続して構成された始動補助回路が設けられている。この始動補助回路は放電灯DLの始動時にDC/DCコンバータ部2とともに放電灯DLに電流を供給することによって、放電灯DLを速やかに点灯させるものであって、コンデンサC4はコンデンサC3から抵抗R1,R3,R4を通して充電され、またコンデンサC4の充電電荷の放電経路はダイオードD2及び抵抗R3を通る経路になる。
また、DC/DCコンバータ部2に設けた昇圧トランスTfの別の2次巻線は、ダイオードD3、コンデンサC5、抵抗R5,R6とともに昇圧回路を構成しており、スイッチング素子Q0のオフ時に昇圧トランスTfからダイオードD3を介してコンデンサC5を充電するようになっている。
イグナイタ部4は、矩形波インバータ部3の出力端間に接続されるコンデンサC6と、コンデンサC5に抵抗R5,R6を介して接続されるコンデンサC7と、2次巻線n2が高圧放電灯DLに直列接続されるとともに2次巻線n2と放電灯DLとの直列回路がコンデンサC6の両端間に接続されたパルストランスPTと、パルストランスPTの1次巻線n1との直列回路がコンデンサC7の両端間に接続されるスパークギャップSGとにより構成されている。この構成により、コンデンサC7にはDC/DCコンバータ部2の出力電圧と上述の昇圧回路の出力電圧とで決まる電圧が印加され、コンデンサC7の両端電圧がスパークギャップSGの破壊電圧に達すると、スパークギャップSGが導通してパルストランスPTの1次巻線n1を通してコンデンサC7の電荷が放出される。これによりパルストランスPTの2次巻線n2には1次巻線n1の印加電圧を昇圧した高電圧のパルス電圧が誘起され、この高電圧パルスにより放電灯DLの放電を起動させるのである。コンデンサC6はパルス電圧に対して低インピーダンスであって、パルス電圧が矩形波インバータ部3に印加されるのを防止する。
制御部5は入力フィルタ部1のコンデンサC1、インダクタL1の接続点から動作電源が供給される集積回路等からなるもので、内部にはDC/DCコンバータ部2のコンデンサC3と昇圧トランスTfの2次巻線との接続点の電位によりDC/DCコンバータ部2の出力電圧、つまり放電灯DLのランプ電圧Vlaを検出するランプ電圧検出部51と、コンデンサC3の他端と後段の回路との間に挿入した電流検出用の抵抗R1の両端電圧によりDC/DCコンバータ部2の出力電流、つまり放電灯DLのランプ電流Ilaを検出するランプ電流検出部52と、これら検出部51,52の検出値に基づいてDC/DCコンバータ部2の出力電力を決定するとともに、放電灯DLの点灯状態に応じて矩形波インバータ部3のスイッチング素子Q1〜Q4のオン・オフの周波数(低周波)を制御する信号を生成する演算部53と、演算部53の出力に基づいてDC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0のオン・オフの周波数(高周波)やONデューティを制御し、スイッチング素子Q0をオンオフ駆動する高周波駆動回路55と、矩形波インバータ部3のスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ駆動する低周波駆動回路56を備えている。
本実施形態では、DC/DCコンバータ部2の一例として、昇降圧型フライバック方式の回路例を挙げているが、電源電圧に応じて昇圧型回路、降圧型回路を用いても良く、特に限定はしない。また、矩形波インバータ部3の一例として、フルブリッジ回路を例示しているが、ハーフブリッジ回路を用いても良く、特に限定しない。また、イグナイタ部4として、放電ギャップをスイッチ素子としてパルストランスを介して高圧パルスを印加する方式を例示しているが、これに限定するものではなく、LC共振電圧を用いた始動方式でも良い。
従来の放電灯点灯装置(図7)では、点灯中の放電灯のランプ電圧を検出することにより、当該ランプ電圧に適したランプ電力を制御目標電力として演算部53により決定し、この制御目標電力をランプ電圧の検出値で割ることにより制御目標電流を演算しており、ランプ電流の検出値が制御目標電流に収束するように、DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0のONデューティ(一周期に占めるオン時間の割合)を可変制御していた。このような演算部53を含む制御部5はマイコン等を用いて構成され、演算部53の演算処理には時間遅れが生じる。
そこで、本発明の図1の構成では、入力電圧検出部57とdV/dt検出部58を設けて、急激な電圧降下を検出したときには、dV/dt検出部58から演算部53を介さず、直接、高周波駆動回路55に対してONデューティを拡大する補正信号を送る構成になっている。入力電圧検出部57では、直流電源Eからの入力電圧Vinを検出している。制御部5をマイクロコンピュータで構成する場合、入力電圧検出部57はA/D変換入力部で実現できる。dV/dt検出部58では、入力電圧Vinの変動の傾きdV/dtを検出し、所定値以上の急減する変動傾きが検出された場合は、電圧瞬時低下検出信号を高周波駆動回路55に対して出力する。この信号を受けて、所定時間T1の間、スイッチング素子Q0のONデューティを強制的に素早く引き上げることで、2次側電流の落ち込みを最小限にする。ここで、所定時間T1は、エンジン起動時に発生する瞬時低電圧への対応のため、例えば0.1秒以内とする。
図2は本実施形態の動作説明図である。バッテリ電圧Vbat(=入力電圧Vin)と、その入力電圧Vinの変動の傾きdV/dtに対する応答信号(電圧瞬時低下検出信号)と、DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0のONデューティを決める信号波形と、ランプ電流Ilaの波形を示す。セルモータ駆動のためバッテリから消費される電流が急増すると、バッテリ電圧Vbat自体が低下するため、点灯装置への入力電圧Vinも急激に低下する。極端な場合、数十μsec程度でV1(=16V)からV3(=6V程度)まで低下することがある。このように、急激に入力電圧Vinが低下する場合には、dV/dt検出部58からの電圧瞬時低下検出信号が、図2のt1時点直後から、PWM制御のONデューティを所定時間T1の間、強制的に引き上げるため、従来制御と比べて、格段に早くDC/DCコンバータ部2の出力電流を増やすことができ、結果的に、ランプ電流Ilaの落ち込みが未然に防止可能になる。これにより、放電灯の立ち消えを防止できる。
なお、特許文献2(特開2009−26560号公報)に開示された技術では、放電灯のランプ電圧またはランプ電流の変動を検出し、放電灯の立ち消えの前兆が現れた場合には、演算部53の演算を介さずに、素早くスイッチング素子Q0のONデューティを拡大するように制御することで放電灯の立ち消えを未然に防止している。これに対して、本発明では、直流電源EからDC/DCコンバータ部2への入力電圧Vinが急激に低下した場合には、いずれは放電灯の立ち消えの前兆がランプ電圧やランプ電流にも現れるであろうから、さらに先回りして、スイッチング素子Q0のONデューティを暫時拡大することにより、放電灯の立ち消えにつながるようなランプ電圧やランプ電流の変動さえも最小限に抑えるように制御するものである。これにより、特許文献2に開示された技術と比べても、さらに確実に放電灯の立ち消えを防止できる。
ここで、入力電圧Vinの電圧低下が所定値よりも大きいことを検出する手段として、入力電圧Vinが実際に所定電圧まで低下したことを検出することも考えられるが、図1に示すように、dV/dt検出部58を用いて急激な電圧降下を検出すれば、入力電圧Vinが実際に所定電圧まで低下するよりも前に、スイッチング素子Q0のONデューティを拡大する動作を開始できるから、応答の遅れが少なくなる利点がある。セルモータ駆動のためバッテリから消費される電流が急増する場合には、点灯装置への入力電圧Vinも急激に低下するから、dV/dt検出部58が急激な電圧低下を検出したときに、スイッチング素子Q0のONデューティを一定時間T1にわたり拡大するように制御すれば、入力電圧Vinが実際に所定電圧まで低下したときには既にONデューティの拡大が開始されているので、制御が後手に回ることがなくなり、DC/DCコンバータ部2の出力電力の急激な低下を未然に防止し、点灯維持させることが可能となる。
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2に係る車載用放電灯点灯装置の回路図である。上述の実施形態1では、スイッチング素子Q0のONデューティそのものを所定時間T1の間、拡大するように制御しているが、実施形態2では、スイッチング素子Q0のONデューティの制御(PWM制御)に用いるフィードバック制御の目標値を、所定時間T1の間、拡大するように制御している点が異なる。その他の構成及び動作は実施形態1と同様である。
図4は本実施形態の動作説明図である。バッテリ電圧Vbat(=入力電圧Vin)と、その入力電圧Vinの変動の傾きdV/dtに対する応答信号(電圧瞬時低下検出信号)と、DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0のONデューティを決める信号波形と、ランプ電流Ilaの波形を示す。上述の図2では、所定時間T1の間、スイッチング素子Q0のONデューティは入力電圧Vinの瞬時低下に対しても放電灯が点灯維持できるような値(例えば最大値)に固定されているのに対して、図4では、フィードバック量可変部59によりフィードバック制御の目標値を増加させるように制御している。
演算部53では、ランプ電圧検出部51により点灯中の放電灯のランプ電圧を検出することにより、当該ランプ電圧に適したランプ電力を制御目標電力として決定し、この制御目標電力をランプ電圧の検出値で割ることにより制御目標電流を演算しており、ランプ電流検出部52により検出されたランプ電流の検出値が制御目標電流に収束するように、DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0のONデューティを可変制御する信号を高周波駆動回路55に与えている。フィードバック量可変部59では、dV/dt検出部58からの電圧瞬時低下検出信号を受けて、演算部53から高周波駆動回路55に与えられるフィードバック制御の目標値を所定時間T1にわたり増加させるように可変制御する。これにより、スイッチング素子Q0のONデューティは演算部53の演算を介さずに速やかに拡大される方向に制御される。
図4に示すように、演算部53を介する従来制御と比べて、演算部53を介さない今回の制御を用いれば、入力電圧Vinが瞬時低下した後のPWM制御のONデューティの引き上げが素早くて、結果的に、出力電流Ilaの落ち込みを減らすことができる。これにより放電灯の立ち消えを未然に防止できる。
(実施形態3)
図5は本発明の実施形態3に係る車載用放電灯点灯装置の回路図である。上述の実施形態1,2では、スイッチング素子Q0のONデューティそのもの又はフィードバック制御の目標値を、所定時間T1の間、拡大するように制御しているが、本実施形態では、放電灯DLの点灯中に、DC/DCコンバータ部2の入力電圧Vinの低下が所定値よりも大きい場合、矩形波インバータ部3の極性反転を停止し、所定時間T1の間、直流点灯することを特徴とする。その他の構成及び動作は実施形態1,2と同様である。
図6は本実施形態の動作説明図である。バッテリ電圧Vbat(=入力電圧Vin)と、その入力電圧Vinの変動の傾きdV/dtに対する応答信号(電圧瞬時低下検出信号)と、DC/DCコンバータ部2のスイッチング素子Q0のONデューティを決める信号波形と、ランプ電流Ilaの波形を示す。
エンジン起動時にセルモータ駆動のためバッテリから消費される電流が急増すると、バッテリ電圧Vbat自体が低下するため、点灯装置への入力電圧Vinも急激に低下する。極端な場合、数十μsec程度でV1(=16V)からV3(=6V程度)まで低下することがある。このように、急激に入力電圧Vinが低下する場合には、dV/dt検出部58から電圧瞬時低下検出信号が発生し、低周波駆動回路56に対して、極性反転動作を一時的に停止させるように制御される。これにより、図6のt1〜t2の期間で、所定時間T1の間、矩形波インバータ部3の極性反転を停止し、直流点灯することで、極性反転時に発生するランプ電流ゼロの期間を無くし、立ち消えを防止する効果がある。ここで、所定時間T1はエンジン起動時に発生する瞬時低電圧への対応のため、例えば0.1秒以内とする。
なお、上述の実施形態1または2において、実施形態3の制御を併用しても構わない。その場合、図6において、スイッチング素子Q0のONデューティを図2または図4のように制御すれば良い。両方の制御を併用することで、入力電圧の瞬時低下による放電灯の立ち消えを、さらに確実に防止することができる。
実施形態1〜3において、DC/DCコンバータ部2の入力電圧Vinは入力フィルタ部1のコンデンサC1側で検出しているが、一変形例として、コンデンサC2側で検出しても良い。その場合、インダクタL1とコンデンサC2がローパスフィルタとして働くので、電源線上のノイズによる誤動作に対しては強くなる。一方、実施形態1〜3のように、コンデンサC1の側で検出した場合には、入力電圧Vinの低下をより素早く捉えることができる。
(実施形態4)
上述の実施形態1〜3の放電灯点灯装置は、高輝度放電灯(HIDランプ)と共に車載用照明器具に搭載することで、車両のヘッドライトやフォグライトなどの車載用光源の点灯装置として利用することができる。
E 直流電源
2 DC/DCコンバータ部
3 矩形波インバータ部
4 イグナイタ部
5 制御部
DL 放電灯
51 ランプ電圧検出部
52 ランプ電流検出部
53 演算部
57 入力電圧検出部
58 dV/dt検出部

Claims (1)

  1. 直流電源をスイッチング素子のオン・オフ動作により電力変換するDC/DCコンバータ部と、DC/DCコンバータ部の出力電圧を矩形波交流電圧に変換して放電灯に供給する矩形波インバータ部と、始動時に放電灯に高電圧を印加するイグナイタ部と、前記DC/DCコンバータ部のスイッチング素子を少なくとも制御する制御部からなり、
    前記制御部は、ランプ電圧またはランプ電流の少なくとも一方を検出するランプ状態検出部と、放電灯が立ち消えしない通常点灯時には前記ランプ状態検出部の出力を受けて放電灯に適正電力を供給するように前記スイッチング素子のONデューティを可変とする演算部を備える放電灯点灯装置において、
    前記制御部は、前記DC/DCコンバータ部の入力電圧を検出する入力電圧検出部を備え、放電灯の点灯中に、前記DC/DCコンバータ部の入力電圧の低下が第1所定値よりも大きい場合、放電灯が立ち消えする前に、前記演算部による演算処理を介さずに、強制的に前記スイッチング素子のONデューティを所定時間の間、広げる方向に補正する手段を備え、前記所定時間は0.1秒以内とし、
    前記補正する手段は、前記DC/DCコンバータ部の入力電圧の変動の傾きdV/dtを検出するdV/dt検出部を有し、前記dV/dt検出部により検出された前記傾きdV/dtが第2所定値以下の急減する変動傾きである場合、前記スイッチング素子のONデューティを拡大することを特徴とする放電灯点灯装置を備えることを特徴とする車載用照明器具。
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