JP6125614B2 - ピロロベンゾジアゼピン - Google Patents

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Description

本発明は、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、特にPBD単量体及びPBD単量体の合成方法に関する。
発明の背景
いくつかのピロロベンゾジアゼピン(PBD)には、DNAの特定の配列を認識して結合する能力がある。好ましい配列はPuGPuである。最初のPBD抗腫瘍抗生物質であるアントラマイシンは、1965年に発見された(Leimgruber外,J.Am.Chem.Soc.,87,5793−5795(1965);Leimgruber外,J.Am.Chem.Soc.,87,5791−5793(1965))。それ以来、天然に存在する多数のPBDが報告されており、様々なアナログに対する多数の合成経路が開発されている(Thurston外,Chem.Rev.1994,433−465(1994);Antonow,D.及びThurston,D.E.,Chem.Rev.2011 111(4),2815−2864)。ファミリーとしては次のものが挙げられる:アブベイマイシン(Hochlowski外,J.Antibiotics,40,145−148(1987))、キカマイシン(Konishi外,J.Antibiotics,37,200−206(1984))、DC−81(特開昭58−180487号公報;Thurston外,Chem.Brit.,26,767−772(1990);Bose外,Tetrahedron,48,751−758(1992))、マゼトラマイシン(Kuminoto外,J.Antibiotics,33,665−667(1980))、ネオトラマイシンA及びB(Takeuchi外,J.Antibiotics,29,93−96(1976))、ポロトラマイシン(Tsunakawa外,J.Antibiotics,41,1366−1373(1988))、プロトラカルシン(Shimizu外,J.Antibiotics,29,2492−2503(1982);Langley及びThurston,J.Org.Chem.,52,91−97(1987))、シバノミシン(DC−102)(Hara外,J.Antibiotics,41,702−704(1988);Itoh外,J.Antibiotics,41,1281−1284(1988))、シビロマイシン(Leber外,J.Am.Chem.Soc.,110,2992−2993(1988))及びトママイシン(Arima外,J.Antibiotics,25,437−444(1972))。PBDは次の一般構造のものである:
これらのものは、それらの芳香族A環及びピロロC環の両方における置換基の数、種類及び位置、並びにC環の飽和度が相違する。B環中には、DNAのアルキル化を担当する求電子性中心であるN10−C11位にイミン(N=C)、カルビノールアミン(NH−CH(OH))、又はカルビノールアミンメチルエーテル(NH−CH(OMeで))のいずれかが存在する。既知の天然物の全ては、キラルC11a位に(S)−配置を有し、これはC環からA環の方に見て右回りのねじれを与える。これは、これらに、それらにB型DNAの副溝とのイソヘリシティーのために好適な三次元形状を与え、これにより結合部位にぴたりと嵌ることになる(Kohn,In Antibiotics III. Springer−Verlag,New York,pp.3−11(1975);Hurley and Needham−VanDevanter,Acc.Chem.Res.,19,230−237(1986))。副溝に付加物を形成する能力は、それらがDNAプロセシングを妨害すること、すなわちそれらを抗腫瘍剤として使用することを可能にする。
現在の臨床使用における抗生物質の大多数は、微生物(これらは主として糸状菌類及び放線菌類に属する)による二次代謝産物として生成される殺菌性又は静菌性分子に由来する。スクリーニングから、DNAへの結合能力により、ヒト病原体に対して強力な抗菌活性を発揮するピロロベンゾジアゼピン(PBD)、トマイマイシン、アントラマイシン及びDC−81などの分子が同定された。これらの化合物のいくつかは、癌化学療法薬としての可能性を有するが、高い細胞毒により、これらのものを他の部類の化合物と比較して抗菌性抗生物質として魅力のないものとなっている。
しかし、抗生物質耐性決定因子をコードする遺伝子の迅速かつ効率的な水平伝播が可能な多剤耐性病原体の進化により、最前線の抗菌化学療法剤の治療的価値の多くが比較的短期間で喪失されている。シュードモナス・エルジノーサス又はアシネトバクター・バウマニなどのグラム陰性病原体での多剤耐性の増加により、全身使用のためのコリスチンの再評価が余儀なくされている。50年前に発見され、かつ、最近まで非局所使用にとっては毒性がありすぎると考えられていたこのポリミキシン抗生物質は、これらの感染症に利用可能な限られた治療選択肢のため、現在では全身的に広く使用されている。
PBDとピロールとの多数の結合体が報告されている。例えば:
(ここでn=1〜3である。)(Damayanthi,Y.,外,Journal of Organic Chemistry,64(1),290−292 (1999));
(ここで、n=1〜3である。)及び
(ここで、n=1〜2である。)(Kumar,R.及びLown,J.W.Oncology Research,13(4),221−233(2003));Kumar,R.,外,Heterocyclic Communications,8(1),19−26(2002));
(ここで、n=1〜4である。)(Baraldi,P.G.,外,Journal of Medicinal Chemistry,42(25),5131−5141(1999));
(ここで、n=3である。)(Wells,G.,外,Proc.Am.Assoc.Canc.Res.,2003,44 452)。
WO2005/085177では、本発明の発明者の数名がDNA結合において有用な特性を有することができるビアリールコアを含むアミノ酸を開示した。
特開昭58−180487号公報 国際公開第2005/085177号パンフレット
Leimgruber外,J.Am.Chem.Soc.,87,5793−5795(1965) Leimgruber外,J.Am.Chem.Soc.,87,5791−5793(1965) Thurston外,Chem.Rev.1994,433−465(1994) Antonow,D.及びThurston,D.E.,Chem.Rev.2011 111(4),2815−2864 Hochlowski外,J.Antibiotics,40,145−148(1987) Konishi外,J.Antibiotics,37,200−206(1984) Thurston外,Chem.Brit.,26,767−772(1990) Bose外,Tetrahedron,48,751−758(1992) Kuminoto外,J.Antibiotics,33,665−667(1980) Takeuchi外,J.Antibiotics,29,93−96(1976) Tsunakawa外,J.Antibiotics,41,1366−1373(1988) Shimizu外,J.Antibiotics,29,2492−2503(1982) Langley及びThurston,J.Org.Chem.,52,91−97(1987) Hara外,J.Antibiotics,41,702−704(1988) Itoh外,J.Antibiotics,41,1281−1284(1988) Leber外,J.Am.Chem.Soc.,110,2992−2993(1988) Arima外,J.Antibiotics,25,437−444(1972) Kohn,In Antibiotics III. Springer−Verlag,New York,pp.3−11(1975) Hurley and Needham−VanDevanter,Acc.Chem.Res.,19,230−237(1986) Damayanthi,Y.,外,Journal of Organic Chemistry,64(1),290−292 (1999) Kumar,R.及びLown,J.W.Oncology Research,13(4),221−233(2003) Kumar,R.,外,Heterocyclic Communications,8(1),19−26(2002) Baraldi,P.G.,外,Journal of Medicinal Chemistry,42(25),5131−5141(1999) Wells,G.,外,Proc.Am.Assoc.Canc.Res.,2003,44 452
発明者は、従来技術のPBDの結合体が改善された特性、特に抗菌特性を達成するために改変できることを見出した。特に、本発明は、非常に効果的な化合物におけるPBD共役の結果としてアリーレンに基づくアミノ酸残基と共に5員環複素環式基を有するアミノ酸残基の取り込みに関するものでもある。
本発明の第一の態様は、式(I)の化合物:
又はその塩若しくは溶媒和物を提供し、式中、
点線の二重結合は、C2とC3との間の単結合又は二重結合の存在を示し;
2は−H、−OH、=O、=CH2、−CN、−R、OR、ハロ、ジハロ、=CHR、=CHRR’、−O−SO2−R、CO2R及びCORから選択され;
7はH、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’、ニトロ、Me3Sn及びハロから選択され;
ここで、R及びR’は、独立して置換されていてよいC1-7アルキル、C3-20ヘテロシクリル及びC5-20アリール基から選択され;
10及びR11は、一緒になって二重結合を形成するか、又はそれぞれH及びQRQから選択され、ここで、QはO、S及びNHから選択され、そしてRQはH又はC1-7アルキル又はH及びSOxMであり、ここで、xは2又は3であり、そして、Mは薬学的に許容できる一価の陽イオンであり;
Aは、次のA1、A2、A3、A4又はA5から選択され:
ここで、
1及びY1は次のものから選択され:それぞれCH及びNH;CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;N及びS;N及びO;並びにCH及びO;
2及びY2は次のものから選択され:それぞれCH及びNH;CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;N及びS;N及びO;並びにCH及びO;
1はO及びSから選択され;
2はCH及びNから選択され;
Fは単結合及び−(E−F1m−から選択され;
それぞれのEは、独立して、単結合及び−C(=O)−NH−から選択され;
それぞれのF1は、独立してC3〜20ヘテロアリーレン基であり;
mは1、2又は3であり;
Gは水素、C1〜4アルキル、−C(=O)−O−C1〜4アルキル、−(CH2n−C3〜20ヘテロシクロアルキル及び−O−(CH2n−C3〜20ヘテロシクロアルキル基から選択され、そしてそれぞれのnは0〜4であり;
ただし、A2は次のA2’ではなく:
ここで、A2’のX1及びY1は次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
ただし、A3は次のA3’ではなく:
ここで、A3’のX2及びY2は次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
A2’及びA3’におけるBは単結合又は:
のいずれかであり、ここで、B1のX及びYは次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
1はC1-4アルキルである。
本発明の第二の態様は、式(I)の化合物の合成方法を提供する。
本発明の第三の態様は、本発明の第一の態様の化合物及び薬学的に許容できるキャリア又は希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明の第4の態様は、治療方法における使用のための本発明の第一の態様の化合物を提供する。
本発明の第五の態様は、細菌感染症の治療のための医薬の製造における、本発明の第一の態様の化合物の使用を提供する。また、この態様は、細菌感染の治療方法で使用するための第一の態様の化合物も提供する。
本発明の第六の態様は、細菌感染症に罹患している患者の治療方法であって、該患者に第一の態様の化合物又は第三の態様の組成物の治療上許容できる量を投与することを含む方法を提供する。
本発明の第四〜第六の態様では、本発明の化合物を単独で又は他の治療と組み合わせて、治療される状態に応じて同時に又はその後に投与できる。本発明の第三の態様では、医薬組成物は、1種以上(例えば2、3又は4種)の追加の活性剤を含むことができる。
置換基
本明細書で使用するときに、語句「置換されていてよい」は、非置換であってもよく又は置換されていてもよい親基に関連する。
特に断らない限り、本発明で使用するときに用語「置換された」は、1個以上の置換基を有する親基に関連する。用語「置換基」は、ここでは従来の意味で使用され、共有結合している化学的部分又は適切な場合には、親基に融合された化学的部分を意味する。多種多様な置換基がよく知られており、様々な親基へのそれらの形成及び導入方法もよく知られている。
置換基の例を以下で詳しく説明する。
1〜7アルキル:本明細書で使用される用語「C1〜7アルキル」とは、脂肪族又は脂環式であってよくかつ飽和又は不飽和であってもよい(例えば、部分的に不飽和、完全に不飽和)、1〜7個の炭素原子を有する炭化水素化合物の炭素原子から水素原子を除去することにより得られる一価部分をいう。したがって、用語「アルキル」には、以下に説明するサブクラスのアルケニル、アルキニル、シクロアルキルなどが含まれる。
飽和アルキル基の例としては、メチル(C1)、エチル(C2)、プロピル(C3)、ブチル(C4)、ペンチル(C5)、ヘキシル(C6)及びヘプチル(C7)が挙げられるが、これらに限定されない。
飽和直鎖アルキル基の例としては、メチル(C1)、エチル(C2)、n−プロピル(C3)、n−ブチル(C4)、n−ペンチル(アミル)(C5)、n−ヘキシル(C6)及びn−ヘプチル(C7)が挙げられるが、これらに限定されない。
飽和分岐アルキル基の例としては、次のものが挙げられる:イソプロピル(C3)、イソブチル(C4)、s−ブチル(C4)、t−ブチル(C4)、イソペンチル(C5)及びネオペンチル(C5)。
2〜7アルケニル:本明細書で使用するときに、用語「C2〜7アルケニル」とは、1個以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基をいう。
不飽和アルケニル基の例としては、エチニル(ビニル、−CH=CH2)、1−プロペニル(−CH=CH−CH3)、2−プロペニル(アリル、−CH−CH=CH2)、イソプロペニル(1−メチルビニル、−C(CH3)=CH2)、ブテニル(C4)、ペンテニル(C5)及びヘキセニル(C6)が挙げられるが、これらに限定されない。
2〜7アルキニル:本明細書で使用する用語「C2〜7アルキニル」は、1個以上の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基を意味する。
不飽和アルキニル基の例としては、エチニル(エチニル、−C≡CH)及び2−プロピニル(プロパルギル、−CH2−C≡CH)が挙げられるが、これらに限定されない。
3〜7シクロアルキル:ここで使用するときに、用語「C3〜7シクロアルキル」とは、シクリル基でもあるアルキル基をいう;すなわち、環状炭化水素(炭素環式)化合物の脂環式環原子から水素原子を除去することによって得られる1価の部分であって、該部分が3〜7個の環原子を含めて3〜7個の炭素原子を有するものである。
シクロアルキル基の例としては、次のものから誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない:
飽和単環式炭化水素化合物:
シクロプロパン(C3)、シクロブタン(C4)、シクロペンタン(C5)、シクロヘキサン(C6)、シクロヘプタン(C7)、メチルシクロプロパン(C4)、ジメチルシクロプロパン(C5)、メチルシクロブタン(C5)、ジメチルシクロブタン(C6)、メチルシクロペンタン(C6)ジメチルシクロペンタン(C7)、メチルシクロヘキサン(C7); 不飽和単環式炭化水素化合物:
シクロプロペン(C3)、シクロブテン(C4)、シクロペンテン(C5)、シクロヘキセン(C6)、メチルシクロプロペン(C4)、ジメチルシクロプロペン(C5)、メチルシクロブテン(C5)、ジメチルシクロブテン(C6)、メチルシクロペンテン(C6)、ジメチルシクロペンテン(C7)及びメチルシクロヘキセン(C7);及び
飽和多環式炭化水素化合物:
ノルカラン(C7)、ノルピナン(C7)、ノルボルナン(C7)。
3〜20ヘテロシクリル:本明細書で使用するときに、用語「C3〜20ヘテロシクリル」とは、複素環式化合物の環原子から水素原子を除去することにより得られる一価部分であって、その部分が3〜20個の環原子を有し、そのうち1〜10個が環ヘテロ原子であるものをいう。好ましくは、各環は3〜7個の環原子を有し、そのうちの1〜4個は環ヘテロ原子である。
本明細書において、接頭辞(例えばC3〜20、C3〜7、C5〜6など)は、環原子(炭素原子かヘテロ原子かどうかを問わない)の数又は環原子の数の範囲を示す。例えば、本明細書で使用する用語「C5〜6ヘテロシクリル」とは、5又は6個の環原子を有するヘテロシクリル基をいう。
単環式ヘテロシクリル基の例としては、次のものから誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない:
1:アジリジン(C3)、アゼチジン(C4)、ピロリジン(テトラヒドロピロール)(C5)、ピロリン(例えば、3−ピロリン、2,5−ジヒドロピロール)(C5)、2H−ピロール又は3H−ピロール(イソピロール、イソアゾール)(C5)、ピペリジン(C6)、ジヒドロピリジン(C6)、テトラヒドロピリジン(C6)、アゼピン(C7);
1:オキシラン(C3)、オキセタン(C4)、オキソラン(テトラヒドロフラン)(C5)、オキソール(ジヒドロフラン)(C5)、オキサン(テトラヒドロピラン)(C6)、ジヒドロピラン(C6)、ピラン(C6)、オキセピン(C7);
1:チイラン(C3)、チエタン(C4)、チオラン(テトラヒドロチオフェン)(C5)、チアン(テトラヒドロチオピラン)(C6)、チエパン(C7);
2:ジオキソラン(C5)、ジオキサン(C6)、及びジオキセパン(C7);
3:トリオキサン(C6);
2:イミダゾリジン(C5)、ピラゾリジン(ジアゾリジン)(C5)、イミダゾリン(C5)、ピラゾリン(ジヒドロピラゾール)(C5)、ピペラジン(C6);
11:ヒドロオキサゾール(C5)、ジヒドロオキサゾール(C5)、テトラヒドロイソオキサゾール(C5)、ジヒドロイソオキサゾール(C5)、モルホリン(C6)、テトラヒドロオキサジン(C6)、ジヒドロオキサジン(C6)、オキサジン(C6);
11:チアゾリン(C5)、チアゾリジン(C5)、チオモルホリン(C6);
21:オキサジアジン(C6);
11:オキサチオール(C5)及びオキサチアン(チオキサン)(C6);並びに
111:オキサチアジン(C6)。
置換単環式ヘテロシクリル基の例としては、環状の形態の糖類から誘導されるものが挙げられる。例えば、アラビノフラノース、リキソフラノース、リボフラノース及びキシロフラノースなどのフラノース(C5)並びにアロピラノース、アルトロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノース、ガラクトピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノース及びタロピラノースなどのピラノース(C6)。
5〜20アリール:本明細書で使用するときに、用語「C5〜20アリール」とは、芳香族化合物の芳香環原子から水素原子を除去することにより得られる一価部分であって、その部分が3〜20個の環原子を有するものを意味する。好ましくは、各環は5〜7個の環原子を有する。
本明細書において、接頭辞(例えばC3〜20、C5〜7、C5〜6など)は、環原子(炭素原子又はヘテロ原子かどうかを問わない)の数又は環原子の数の範囲を示す。例えば、本明細書で使用する用語「C5〜6アリール」とは、5又は6個の環原子を有するアリール基をいう。
環原子は、「カルボアリール基」のように、全て炭素原子である。
カルボアリール基の例としては、ベンゼン(すなわちフェニル)(C6)、ナフタレン(C10)、アズレン(C10)、アントラセン(C14)、フェナントレン(C14)、ナフタセン(C18)及びピレン(C16)から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
複数の縮合環であってそのうちの少なくとも一つが芳香環であるものを有するアリール基の例としては、次のものから誘導される基が挙げられるが、これらに限定されない:インダン(例:2,3−ジヒドロ−1H−インデン)(C9)、インデン(C9)、イソインデン(C9)、テトラリン(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(C10)、アセナフテン(C12)、フルオレン(C13)、フェナレン(C13)、アセフェナントレン(C15)及びアセアントレン(C16)。
あるいは、環原子は、「ヘテロアリール基」のように、1個以上のヘテロ原子を含むことができる。単環式ヘテロアリール基の例としては、次のものから誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない:
1:ピロール(アゾール)(C5)、ピリジン(アジン)(C6);
1:フラン(オキソール)(C5);
1:チオフェン(チオール)(C5);
11:オキサゾール(C5)、イソオキサゾール(C5)、イソオキサジン(C6);
21:オキサジアゾール(フラザン)(C5);
31:オキサトリアゾール(C5);
11:チアゾール(C5)、イソチアゾール(C5);
2:イミダゾール(1,3−ジアゾール)(C5)、ピラゾール(1,2−ジアゾール)(C5)、ピリダジン(1,2−ジアジン)(C6)、ピリミジン(1,3−ジアジン)(C6)(例えば、シトシン、チミン、ウラシル)、ピラジン(1,4−ジアジン)(C6);
3:トリアゾール(C5)、トリアジン(C6);及び
4:テトラゾール(C5)。
縮合環を含むヘテロアリールの例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:
次のものから誘導されるC9(2個の縮合環を有する):ベンゾフラン(O1)、イソベンゾフラン(O1)、インドール(N1)、イソインドール(N1)、インドリジン(N1)、インドリン(N1)、イソインドリン(N1)、プリン(N4)(例えば、アデニン、グアニン)、ベンズイミダゾール(N2)、インダゾール(N2)、ベンゾオキサゾール(N11)、ベンズイソオキサゾール(N11)、ベンゾジオキソール(O2)、ベンゾフラザン(N21)、ベンゾトリアゾール(N3)、ベンゾチオフラン(S1)、ベンゾチアゾール(N11)、ベンゾチアジアゾール(N2S);
次のものから誘導されるC10(2個の縮合環を有する):クロメン(O1)、イソクロメン(O1)、クロマン(O1)、イソクロマン(O1)、ベンゾジオキサン(O2)、キノリン(N1)、イソキノリン(N1)、キノリジン(N1)、ベンゾオキサジン(N11)、ベンゾジアジン(N2)、ピリドピリジン(N2)、キノキサリン(N2)、キナゾリン(N2)、シンノリン(N2)、フタラジン(N2)、ナフチリジン(N2)、プテリジン(N4);
ベンゾジアゼピン(N2)から誘導されるC11(2個の縮合環を有する);
カルバゾール(N1)、ジベンゾフラン(O1)、ジベンゾチオフェン(S1)、カルボリン(N2)、ペリミジン(N2)、ピリドインドール(N2)から誘導されるC13(3個の縮合環を有する);及び
次のものから誘導されるC14(3個の縮合環を有する):アクリジン(N1)、キサンテン(O1)、チオキサンテン(S1)、オキサントレン(O2)、フェノキサチイン(O11)、フェナジン(N2)、フェノキサジン(N11)、フェノチアジン(N11)、チアントレン(S2)、フェナントリジン(N1)フェナントロリン(N2)、フェナジン(N2)。
本明細書で使用するときに、用語「アリーレン」、「カルボアリーレン」、「ヘテロアリーレン」とは、アリール、カルボアリール及びヘテロアリールについて上述したような芳香族化合物の2個の環原子の各々から水素原子を除去することにより得られる二価部分をいう。
上記の基は、単独か別の置換基の一部かどうかを問わず、それら自体がそれら自体及び以下に示す追加の置換基から選択される1個以上の基で随意に置換されていてもよい。
ハロ:−F、−Cl、−Br及び−I。
ヒドロキシ:−OH。
エーテル:−OR、ここで、Rは、エーテル置換基、例えば、C1〜7アルキル基(以下に述べるC1〜7アルコキシ基ともいう)、C3〜20ヘテロシクリル基(C3〜20ヘテロシクリルオキシ基ともいう)又はC5〜20アリール基(C5〜20アリールオキシ基ともいう)であり、好ましくはC1〜7アルキル基である。
アルコキシ:−OR、ここで、Rは、アルキル基、例えばC1〜7アルキル基である。C1〜7アルコキシ基の例としては、−OMe(メトキシ)、−OEt(エトキシ)、−O(NPR)(n−プロポキシ)、−O(iPr)(イソプロポキシ)、−O(nBu)(n−ブトキシ)、−O(sBu)(s−ブトキシ)、−O(iBu)(イソブトキシ)及び−O(tBu)(t−ブトキシ)が挙げられるが、これらに限定されない。
アセタール:−CH(OR1)(OR2)、式中:R1及びR2は、独立して、アセタール置換基は、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基であり、或いは、「環状」アセタール基の場合には、R1及びR2は、それらが結合している2個の酸素原子及びそれらが結合している炭素原子と一緒になって、4〜8個の環原子を有する複素環を形成する。アセタール基の例としては、−CH(OMe)2、−CH(OEt)2及び−CH(OMe)(OEt)が挙げられるがこれらに限定されない。
ヘミアセタール:−CH(OH)(OR1)、式中:R1は、ヘミアセタールの置換基、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。ヘミアセタール基の例としては、−CH(OH)(OMe)及び−CH(OH)(OEt)が挙げられるが、これらに限定されない。
ケタール:−CR(OR1)(OR2)、ここで、R1及びR2は、アセタールについて定義したとおりのものであり、Rは水素以外のケタールの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。ケタールとしては次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−C(Me)(OMe)2、−C(Me)(OEt)2、−C(Me)(OMe)(OEt)、−C(Et)(OMe)2、−C(Et)(OEt)2及び−C(Et)(OMe)(OEt)。
ヘミケタール:−CR(OH)(OR1)、ここで、R1はヘミアセタールについて定義したとおりのものであり、Rは水素以外のヘミケタールの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。ヘミアセタール基の例としては、−C(Me)(OH)(OMe)、−C(Et)(OH)(OMe)、−C(Me)(OH)(OEt)及び−C(Et)(OH)(OEt)が挙げられるが、これらに限定されない。
オキソ(ケト−オン):=O。
チオン(チオケトン):=S。
イミノ(イミン):=NR、ここで、Rはイミノ置換基、例えば、水素、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくは水素又はC1〜7アルキル基である。エステル基の例としては、=NH、=NMe、=NEt及び=NPhが挙げられるが、これらに限定されない。
ホルミル(カルボアルデヒド、カルボキシアルデヒド):−C(=O)H。
アシル(ケト):−C(=O)R、式中:Rは、アシルの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基(C1〜7アルキルアシル若しくはC1〜7アルカノイルともいう)、C3〜20ヘテロシクリル基(C3〜20ヘテロシクリルともいう)又はC5〜20アリール基(C5〜20アリールアシルともいう)、好ましくは、C1〜7アルキル基である。アシル基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−C(=O)CH3(アセチル)、−C(=O)CH2CH3(プロピオニル)、−C(=O)C(CH33(t−ブチリル)及び−C(=O)Ph(ベンゾイル、フェノン)。
カルボキシ(カルボン酸):−C(=O)OH。
チオカルボキシ(チオカルボン酸):−C(=S)SH。
チオロカルボキシ(チオロカルボン酸):−C(=O)SH。
チオノカルボキシ(チオノカルボン酸):−C(=S)OH。
イミド酸:−C(=NH)OH。
ヒドロキサム酸:−C(=NOH)OH。
エステル(カルボキシレート、カルボン酸エステル、オキシカルボニル):−C(=O)OR、ここで、Rはエステルの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。エステル基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−C(=O)OCH3、−C(=O)OCH2CH3、−C(=O)OC(CH33及び−C(=O)OPh。
アシルオキシ(逆エステル):−OC(=O)R、ここで、Rはアシルオキシの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。アシルオキシ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OC(=O)CH3(アセトキシ)、−OC(=O)CH2CH3、−OC(=O)C(CH33、−OC(=O)Ph及び−OC(=O)CH2Ph。
オキシカルボイルオキシ:−OC(=O)OR、ここで、Rはエステルの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。エステル基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OC(=O)OCH3、−OC(=O)OCH2CH3、−OC(=O)OC(CH33及び−OC(=O)OPh。
アミノ:−NR12、ここで、R1及びR2は独立してアミノ置換基であり、例えば、水素、C1〜7アルキル基(C1〜7アルキルアミノ若しくはジ−C1〜7アルキルアミノともいう)、C3〜20ヘテロシクリル基、若しくはC5〜20アリール基、好ましくはH若しくはC1〜7アルキル基、又は、「環状」アミノ基の場合には、R1とR2は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4〜8個の環原子を有する複素環を形成する。アミノ基は、第一級(−NH2)、第二級(−NHR1)又は第三級(−NHR12)であることができ、また、陽イオン形態では、第四級(−+NR123)であることができる。アミノ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−NH2、−NHCH3、−NHC(CH32、−N(CH32、−N(CH2CH32及び−NHPh。環状アミノ基の例としては、アジリジノ、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、及びチオモルホリノが挙げられるが、これらに限定されない。
アミド(カルバモイル、カルバミル、アミノカルボニル、カルボキシアミド):−C(=O)NR12、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基である。アミノ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−C(=O)NH2、−C(=O)NHCH3、−C(=O)N(CH32、−C(=O)NHCH2CH3及び−C(=O)N(CH2CH32、並びにR1及びR2が、それらが結合している窒素原子と一緒になって、例えば、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル及びピペラジノカルボニルのような複素環構造を形成するアミド基。
チオアミド(チオカルバミル):−C(=S)NR12、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基である。アミノ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−C(=S)NH2、−C(=S)NHCH3、−C(=S)N(CH32及び−C(=S)NHCH2CH3
アシルアミド(アシルアミノ):−NR1C(=O)R2、式中:R1はアミドの置換基であり、例えば、水素、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは水素又はC1〜7アルキル基であり、R2は、アシルの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくは水素又はC1〜7アルキル基である。アシルアミド基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−NHC(=O)CH3、−NHC(=O)CH2CH3及び−NHC(=O)Ph。R1及びR2は一緒になって、例えば、スクシンイミジル、マレイミジル、及びフタルイミジルのように環状構造を形成してもよい:
アミノカルボニルオキシ:−OC(=O)NR12、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基である。アミノカルボニルオキシ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OC(=O)NH2、−OC(=O)NHMe、−OC(=O)NMe2及び−OC(=O)NEt2
ウレイド:−N(R1)CONR23、ここで、R2及びR3は、独立に、アミノ基について定義したとおりのアミノの置換基であり、R1は、ウレイドの置換基であり、例えば、水素、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは水素又はC1〜7アルキル基である。ウレイド基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−NHCONH2、−NHCONHMe、−NHCONHEt、−NHCONMe2、−NHCONEt2、−NMeCONH2、−NMeCONHMe、−NMeCONHEt、−NMeCONMe2及び−NMeCONEt2
グアニジノ:−NH−C(=NH)NH2
テトラゾリル:4個の窒素原子及び1個の炭素原子を有する芳香族5員環。
イミノ:=NR、ここで、Rは、イミノの置換基であり、例えば水素、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくはH又はC1〜7アルキル基である。イミノ基の例としては、=NH、=NMe及び=NEtが挙げられるが、これらに限定されない。
アミジン(アミジノ):−C(=NR)NR2、ここで、各Rはアミジンの置換基であり、例えば、水素、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくはH又はC1〜7アルキル基である。アミジン基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−C(=NH)NH2、−C(=NH)NMe2及び−C(=NMe)NMe2
ニトロ:−NO2
ニトロソ:−NO。
アジド:−N3
シアノ(ニトリル、カルボニトリル):−CN。
イソシアノ:−NC。
シアナト:−OCN。
イソシアナト:−NCO。
チオシアノ(チオシアナト):−SCN。
イソチオシアノ(イソチオシアナト):−NCS。
スルフヒドリル(チオール、メルカプト):−SH。
チオエーテル(スルフィド):−SR、ここで、Rはチオエーテルの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基(C1〜7アルキルチオ基ともいう)、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。C1〜7アルキルチオ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−SCH3及び−SCH2CH3
ジスルフィド:−SS−R、ここで、Rは、ジスルフィドの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基(ここでは、C1〜7アルキルジスルフィドともいう)である。C1〜7アルキルジスルフィド基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−SSCH3及び−SSCH2CH3
スルフィン(スルフィニル、スルホキシド):−S(=O)R、ここで、Rは、スルフィンの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルフィン置換基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−S(=O)CH3及び−S(=O)CH2CH3
スルホン(スルホニル):−S(=O)2R、ここで、Rは、スルホンの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは、フッ素化又は過フッ素化C1〜7アルキル基を含めてC1〜7アルキル基である。スルホン基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−S(=O)2CH3(メタンスルホニル、メシル)、−S(=O)2CF3(トリフリル)、−S(=O)2CH2CH3(エシル)、−S(=O)249(ノナフリル)、−S(=O)2CH2CF3(トレシル)、−S(=O)2CH2CH2NH2(タウリル)、−S(=O)2Ph(フェニルスルホニル、ベシル)、4−メチルフェニルスルホニル(トシル)、4−クロロフェニルスルホニル(クロシル)、4−ブロモフェニル(ブロシル)、4−ニトロフェニル(ノシル)、2−ナフタレン(ナプシル)及び5−ジメチルアミノナフタレン−1−イルスルホネート(ダンシル)。
スルフィン酸(スルフィノ):−S(=O)OH、−SO2H。
スルホン酸(スルホ):−S(=O)2OH、−SO3H。
スルフィネート(スルフィン酸エステル):−S(=O)OR;ここで、Rは、スルフィネートの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルフィネート基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−S(=O)OCH3(メトキシスルフィニル;スルフィン酸メチル)及び−S(=O)OCH2CH3(エトキシスルフィニル、スルフィン酸エチル)。
スルホネート(スルホン酸エステル):−S(=O)2OR、ここで、Rは、スルホネート置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルホネート基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−S(=O)2OCH3(メトキシスルホニル;スルホン酸メチル)及び−S(=O)2OCH2CH3(エトキシスルホニル;スルホン酸エチル)。
スルフィニルオキシ:−OS(=O)R、ここで、Rは、スルフィニルオキシ置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルフィニル基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OS(=O)CH3及び−OS(=O)CH2CH3
スルホニルオキシ:−OS(=O)2R、ここで、Rは、スルホニルオキシの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルホニルオキシ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OS(=O)2CH3(メシレート)及び−OS(=O)2CH2CH3(エシレート)。
スルフェート:−OS(=O)2OR;ここで、Rは、スルフェートの置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルフェート基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OS(=O)2OCH3及び−SO(=O)2OCH2CH3
スルファミル(スルファモイル;スルフィン酸アミド、スルフィンアミド):−S(=O)NR12、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基である。スルファミル基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−S(=O)NH2、−S(=O)NH(CH3)、−S(=O)N(CH32、−S(=O)NH(CH2CH3)、−S(=O)N(CH2CH32及び−S(=O)NHPh。
スルホンアミド(スルフィナモイル;スルホン酸アミド;スルホンアミド):−S(=O)2NR12、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基である。スルホンアミド基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−S(=O)2NH2、−S(=O)2NH(CH3)、−S(=O)2N(CH32、−S(=O)2NH(CH2CH3)、−S(=O)2N(CH2CH32及び−S(=O)2NHPh。
スルファミノ:−NR1S(=O)2OH、ここで、R1は、アミノ基について定義したとおりのアミノ置換基である。スルファミノ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−NHS(=O)2OH及び−N(CH3)S(=O)2OH。
スルホンアミノ:−NR1S(=O)2R、ここで、R1は、アミノ基について定義したとおりのアミノ置換基であり、Rは、スルホンアミノ置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルホンアミノ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−NHS(=O)2CH3及び−N(CH3)S(=O)265
スルフィンアミノ:−NR1S(=O)R、ここで、R1は、アミノ基について定義したとおりのアミノ置換基であり、Rはスルフィンアミノ置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基である。スルフィンアミノ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−NHS(=O)CH3及び−N(CH3)S(=O)C65
ホスフィノ(ホスフィン):−PR2、ここで、Rは、ホスフィノ置換基であり、例えば、−H、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは−H、C1〜7アルキル基又はC5〜20アリール基である。ホスフィノ基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−PH2、−P(CH32、−P(CH2CH32、−P(t−Bu)2及び−P(Ph)2
ホスホ:−P(=O)2
ホスフィニル(ホスフィンオキシド):−P(=O)R2、ここで、Rはホスフィニル置換基であり、例えば、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくはC1〜7アルキル基又はC5〜20アリール基である。ホスフィニル基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−P(=O)(CH32、−P(=O)(CH2CH32、−P(=O)(t−Bu)2及び−P(=O)(Ph)2
ホスホン酸(ホスホノ):−P(=O)(OH)2
ホスホネート(ホスホノエステル):−P(=O)(OR)2Rは、ホスホネートの置換基であり、例えば、−H、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは−H、C1〜7アルキル基又はC5〜20アリール基である。ホスホネート基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−P(=O)(OCH32、−P(=O)(OCH2CH32、−P(=O)(O−t−Bu)2及び−P(=O)(OPh)2
リン酸(ホスホノオキシ):−OP(=O)(OH)2
ホスフェート(ホスホノオキシエステル):−OP(=O)(OR)2Rは、ホスフェートの置換基であり、例えば、−H、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは−H、C1〜7アルキル基又はC5〜20アリール基である。ホスフェート基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OP(=O)(OCH32、−OP(=O)(OCH2CH32、−OP(=O)(O−t−Bu)2及び−OP(=O)(OPh)2
亜リン酸:−OP(OH)2
ホスファイト:−OP(OR)2Rは、ホスファイトの置換基であり、例えば、−H、C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは−H、C1〜7アルキル基又はC5〜20アリール基である。ホスファイト基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OP(OCH32、−OP(OCH2CH32、−OP(O−t−Bu)2及び−OP(OPh)2
ホスホラミダイト:−OP(OR1)−NR2 2、R1及びR2は、ホスホラミダイトの置換基であり、例えば、−H、(随意に置換された)C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは−H、C1〜7アルキル基又はC5〜20アリール基である。ホスホラミダイト基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OP(OCH2CH3)−N(CH32、−OP(OCH2CH3)−N(i−Pr)2及び−OP(OCH2CH2CN)−N(i−Pr)2
ホスホラミデート:−OP(=O)(OR1)−NR2 2、R1及びR2は、ホスホラミデートの置換基であり、例えば、−H、(随意に置換された)C1〜7アルキル基、C3〜20ヘテロシクリル基、又はC5〜20アリール基、好ましくは−H、C1〜7アルキル基又はC5〜20アリール基である。ホスホラミデート基の例としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:−OP(=O)(OCH2CH3)−N(CH32、−OP(=O)(OCH2CH3)−N(i−Pr)2及び−OP(=O)(OCH2CH2CN)−N(i−Pr)2
窒素保護基
窒素保護基は当該技術分野において周知である。好ましい窒素保護基は、次の構造を有するカルバメート保護基である:
多数の可能なカルバメート窒素保護基が、ウッツ,P.G.M.及びグリーン,TW,Protective Groups in Organic Synthesis,第4版,Wiley−Interscience,2007年の706〜771頁に列挙されている。この文献を参照により本明細書に含める。
特に好ましい保護基としては、Alloc、Troc、Teoc、BOC、Doc、Hoc、TcBOC、Fmoc、1−Adoc及び2−Adocが挙げられる。
ヒドロキシル保護基
ヒドロキシル保護基は当該技術分野において周知である。多数の好適な基が、ウッツ,P.G.M.及びグリーン,TW,Protective Groups in Organic Synthesis,第4版,Wiley−Interscience,2007年の706〜771頁に列挙されている。この文献を参照により本明細書に含める。
特に関心のある部類としては、シリルエーテル、メチルエーテル、アルキルエーテル、ベンジルエーテル、エステル、安息香酸エステル、炭酸エステル及びスルホン酸エステルが挙げられる。
特に好ましい保護基としてはTHPが挙げられる。
細菌感染及び感染症
当業者であれば、候補化合物が細菌感染又は細菌感染症を治療するかどうかを容易に決定することができる。例えば、特定の化合物によって与えられる活性を評価するために便利に使用できるアッセイを以下の実施例で説明する。
用語「細菌感染」は、細菌、それらの増殖並びに細菌に対する身体組織の反応及びそれらが産生する毒素による体組織の侵入をいう。用語「細菌感染症」とは、細菌によって引き起こされる疾患をいう。
細菌感染症及び感染性細菌性疾患の例としては、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)などの薬剤耐性型を含めて、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)及び連鎖球菌などの多剤耐性型を含む黄色ブドウ球菌などのグラム陽性菌による病院及び市中感染症が挙げられるが、これらに限定されない。治療することができる他の感染症は、Clostridium difficile、Listeria monocytogenesによるもの及びグラム陽性細菌による皮膚感染症が挙げられる。
好ましくは、本発明の化合物は、薬剤耐性細菌株を伴う細菌感染によって引き起こされる細菌感染症、感染性細菌性疾患の治療に有用である。特に好ましい細菌株は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)である。
好ましくは、治療は、MRSA、バンコマイシン中間耐性黄色ブドウ球菌(VISA)、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)を伴う細菌感染症又は細菌感染及び薬剤耐性グラム陽性菌による他の感染症の治療である。
治療方法
上記のように、本発明は、治療方法における本発明の第一の態様の化合物の使用を提供する。
用語「治療に有効な量」とは、患者に対して利益を示すのに十分な量のことである。このような利益は少なくとも一つの症状の少なくとも改善であることができる。実際の投与量及び投与の割合と時間経過は、治療されるものの性質及び重症度に依存する。治療の処方、例えば、投与量の決定は、一般開業医及び他の医師の責任の範囲内である。
化合物は、治療される状態に応じて同時に又は連続的に、単独で又は他の治療と組み合わせて投与できる。治療及び療法の例としては、ペニシリン及びセファロスポリン、アミノグリコシド、フルオロキノロン、オキサゾリジノン及びストレプトグラミンなどのβラクタム薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明に係る医薬組成物及び本発明に従って使用するための医薬組成物は、活性成分、すなわち式Iの化合物に加えて、薬学的に許容できる賦形剤、キャリア、緩衝剤、安定剤又は当業者に周知の他の材料を含むことができる。このような材料は、非毒性でなければならず、活性成分の有効性を妨害してはならない。キャリアその他の材料の正確な性質は、経口又は注射、例えば、皮膚、皮下又は静脈内であることができる投与経路に依存する。
経口投与用の医薬組成物は、錠剤、カプセル、粉末又は液体形態とすることができる。錠剤は、固体キャリア又はアジュバントを含むことができる。液体医薬組成物は、一般に、水、石油、動物油又は植物油、鉱油又は合成油などの液体キャリアを含む。生理食塩溶液、デキストロース又は他の糖類溶液又はエチレングリコール、プロピレングリコール若しくはポリエチレングリコールなどのグリコールを含むことができる。カプセルは、ゼラチンなどの固体キャリアを含むことができる。
静脈内、皮膚若しくは皮下注射又は罹患部位での注射について、活性成分は、発熱物質を含まず、かつ、好適なpH、等張性及び安定性を有する非経口的に許容できる水溶液の形態である。当業者であれば、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸リンゲル注射液などの等張性ビヒクル用いて好適な溶液をうまく調製することができる。必要に応じて、保存剤、安定剤、緩衝剤、抗酸化剤及び/又は他の添加剤を含むことができる。
用量
当業者であれば、化合物の適切な用量は、患者により変更できることが分かるであろう。最適な用量を決定することは、一般に、任意の危険性又は有害な副作用に対する治療効果のレベルのバランスを伴う。選択される用量レベルは、特定の化合物の活性、投与経路、投与時間、他の化合物の排泄速度、治療期間、薬物、化合物、及び/又は組み合わせて使用される材料、状態の重症度、並びに種、性別、年齢、体重、状態、一般的健康状態、並びに患者の病歴(これらに限定されない)を含めて種々の要因に依存する。化合物及び投与経路の量は、最終的には医師、獣医、又は臨床医の裁量であるが、一般に用量は、実質的に有害な又は危険な副作用を引き起こすことなく所望の効果を達成する作用部位での局所濃度を達成するように選択される。
投与は、治療過程全体を通して連続的又は断続的に単回投与で行うことができる(例えば適切な間隔での分割投与量で)。投与の最も有効な手段及び用量を決定する方法は、当業者に周知であり、治療に使用される製剤、治療の目的、治療される標的細胞及び治療を受ける被験者により様々である。単回投与又は複数回投与は、処置する医師、獣医、又は臨床医によって選択される用量レベル及びパターンで実施できる。
一般に、活性化合物の好適な用量は、1日あたり被験体の体重1キログラム当たり約100ng〜約25mg(より典型的には約1μg〜約10mg)の範囲である。活性化合物が塩、エステル、アミド、プロドラッグなどである場合には、投与量は親化合物に基づいて計算されるので、使用されるべき実際の重量はそれに比例して増加する。
一実施形態では、活性化合物は、次の投与レジームに従ってヒト患者に投与される:毎日約100mg3回。
一実施形態では、活性化合物は、次の投与レジームに従ってヒト患者に投与される:毎日約150mg2回。
一実施形態では、活性化合物は、次の投与レジームに従ってヒト患者に投与される:毎日約200mg2回。
疾患の予防又は治療について、本発明の化合物の適切な用量は、上記で定義したように処置されるべき疾患の種類、分子が予防目的又は治療目的で投与されるかどうかを問わず疾患の重症度及び経過、以前の治療、患者の病歴及び抗体に対する応答、並びに主治医の裁量に依存する。この分子は、患者に一度に又は一連の治療にわたって好適に投与される。疾患のタイプ及び重症度に依存して、約1g/kg〜15mg/kgの分子(例えば、0.1〜20mg/kg)は、患者に投与するための最初の候補用量である(例えば、1回以上の分割投与によるか連続点滴によるかを問わない)。典型的な一日の投与量は、上記の要因に応じて、約1g/kg〜100mg/kg又はそれ以上の範囲であろう。患者に投与される化合物の典型的な投与量は、患者の体重の約0.1〜約10mg/kgの範囲にある。数日間以上にわたる繰り返し投与については、状態に応じて、疾患症状の所望の抑制が生じるまで処置を維持する。典型的な投与計画は、約4mg/kgの初期負荷用量を投与し、その後化合物を毎週、2週間又は3週間追加投与する過程を含む。他の投与計画が有用な場合もある。この治療の進行は、従来の技術及びアッセイによって容易に監視される。
他の形態を含む
特に断らない限り、上に含まれるのは、周知のイオン、塩、溶媒和物及びこれらの置換基の保護された形態である。例えば、カルボン酸(−COOH)に関する言及には、陰イオン(カルボン酸)型(−COO-)、その塩又は溶媒和物のみならず、通常の保護された形態が含まれる。同様に、アミノ基に関する言及には、アミノ基のプロトン化形態(−N+HR12)、塩又は溶媒和物、例えば、塩酸塩のみならず、アミノ基の通常の保護形態が含まれる。同様に、ヒドロキシル基に関する言及には、陰イオン形態(−O-)、塩又は溶媒和物のみならず、従来の保護形態が含まれる。
異性体、塩及び溶媒和物
所定の化合物は、1種以上の特定の幾何、光学、エナンチオマー、ジアステレオマー、エピマー、アトロプ、立体異性、互変異性、立体配座又はアノマー形態で存在でき、これらのものとしては限定されないが、シス及びトランス型;E及びZ型;c、t及びr型;エンド及びエキソ型;R、S及びメソ型;D及びL型;d及びl型;(+)及び(−)型;ケト、エノール及びエノラート型;syn型及びアンチ型;向斜及び背斜型;α及びβ型;軸及び赤道型;舟、椅子、ねじれ、エンベロープ及びいす型;並びにこれらの組み合わせが挙げられ、以下、まとめて「異性体」(又は「異性体型」)という。
好ましくは、本発明の化合物は、C11位に次の立体化学を有する:
互変異性型について以下で説明される場合を除き、ここで使用するときに用語「異性体」から具体的に除外されるのは、構造異性体(すなわち、単に空間的な原子の位置ではなく原子間の結合が異なる異性体)であることに注意されたい。例えば、メトキシ基−OCH3に関する言及は、その構造異性体、ヒドロキシメチル基−CH2OHに関する言及であると解釈すべきではない。同様に、オルト−クロロフェニルに関する言及は、その構造異性体であるメタ−クロロフェニルに関する言及であると解釈すべきではない。しかし、構造の種類に関する言及は、その種類に入る構造的異性体を含むことができる(例えば、C1〜7アルキルは、n−プロピル及びイソプロピルを含み;ブチルは、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル及びt−ブチルを含み;メトキシフェニルは、オルト−、メタ−及びパラ−メトキシフェニルを含む)。
上記の除外は、例えば、次の互変異性体対と同様に、互変異性形態、例えばケト、エノール及びエノラート型には関連しない:ケト/エノール(下に示す)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、N−ニトロソ/ヒドロキシアゾ及びニトロ/アシ−ニトロ。
用語「異性体」に具体的に含まれるのは、一つ以上の同位体置換を有する化合物である。例えば、Hは1H、2H(D)及び3H(T)を含めた任意の同位体形態であることができ、Cは12C、13C及び14Cを含めた任意の同位体形態であることができ、Oは16O及び18Oを含めた任意の同位体形態などであることができる。
特に明記しない限り、特定の化合物に関する言及には、(全体的又は部分的に)そのラセミ体及び他の混合物を含めて、そのような全ての異性体が含まれる。このような異性体形態の調製(例えば不斉合成)及び分離(例えば分別結晶及びクロマトグラフィー手段)のための方法は、当技術分野で知られており、又はここで教示した方法若しくは既知の方法を既知の態様で適合させることによって容易に得られる。
特記のない限り、特定の化合物に関する言及には、例えば以下に説明するように、イオン、塩、溶媒和物及びそれらの保護された形態も含まれる。
活性化合物の対応する塩、例えば、薬学的に許容できる塩を調製し、精製し及び/又は取り扱うことが便利な場合又は望ましい場合がある。薬学的に許容できる塩の例は、Berge外,J.Pharm.Sci.,66,1−19(1977)で議論されている。
例えば、化合物が陰イオン性である又は陰イオン性であることができる官能基を有する(例えば、−COOHは、−COO-であることができる)場合、好適な陽イオンで塩が形成され得る。好適な無機陽イオンの例としては、Na+及びK+などのアルカリ金属イオン、Ca2+及びMg2+などのアルカリ土類陽イオン、及びAl+3などの他の陽イオンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な有機陽イオンの例としては、アンモニウムイオン(すなわちNH4 +)及び置換アンモニウムイオン(例えばNH3+、NH22 +、NHR3 +、NR4 +)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの好適な置換アンモニウムイオンの例は、次のものから誘導されるものである:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン及びトロメタミン、並びにリジン及びアルギニンなどのアミノ酸。一般的な第四級アンモニウムイオンの例はN(CH34 +である。
化合物が陽イオン性である又は陽イオン性であることのできる官能基を有する(例えば−NH2は−NH3 +であることができる)場合、好適な陰イオンで塩を形成させることができる。好適な無機陰イオンの例としては、以下の無機酸から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、及び亜リン酸。
好適な有機陰イオンの例としては、次の有機酸から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない:2−アセトキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、粘液酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び吉草酸。好適な高分子有機陰イオンの例としては、以下のポリマー酸から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない:タンニン酸、カルボキシメチルセルロース。
活性化合物の対応する溶媒和物を調製、精製、及び/又は処理することが好都合である又は望ましい場合がある。用語「溶媒和物」は、ここでは、溶質(例えば、活性化合物、活性化合物の塩)と溶媒との複合体をいうために従来の意味で使用される。溶媒が水である場合、溶媒和物は、簡便に水和物、例えば、一水和物、二水和物、三水和物などと呼ぶことができる。
式Iの化合物には、求核溶剤(H2O、RAOH、RANH2、RASH)がPBD部分のイミン結合にわたって付加する化合物が含まれ、このものを以下に示すが、その際、溶媒は水又はアルコール(RAOH、ここで、RAは、上記のようにエーテル置換基である)である:
これらの形態は、PBDのカルビノールアミン及びカルビノールアミンエーテル形態と呼ぶことができる。これらの平衡のバランスは、化合物が見出される条件のみならず、その部分自体の性質にも依存する。
これらの化合物は、例えば凍結乾燥することにより、固体形態で単離できる。
一般的な合成経路
10及びR11が一緒になって二重結合を形成する式Iの化合物は、次式2の化合物から合成できる:
’10は窒素保護基であり、R’11はO−R12であり、ここで、R12は、H又はヒドロキシル保護基である。このような技術は当技術分野では周知であり、例えば、Wuts,P.G.M.及びGreene,T.W.,Protective Groups in Organic Synthesis,第4版、ワイリー・インターサイエンス,2007年に記載されている。窒素保護基及びヒドロキシ保護基の両方が存在する場合には、これらは好ましくは、同じ条件により除去できるように選択される。
この脱保護が式HQRQの溶媒中で実施される場合には、R10及びR11は、それぞれH及びQRQである。あるいは、これらの基は、化合物を異なる溶媒に添加することによって、脱保護が実施される溶媒に導入できる。
上記の式Iの化合物のSOxMとしてR11を有するものへの転化は、適切な重亜硫酸塩又はスルフィン酸塩スラットの添加、その後の精製工程によって達成できる。追加の方法は、本明細書中に参照により援用されるGB2053894号に記載されている。
式2の化合物は、次式3及び次式4:
の化合物を、標準的なアミド結合形成条件下で、例えばHOBt又はDMAP及びEDClの存在下でカップリングさせるによって製造できる。
式3の化合物は、次式5の化合物から合成することができる。
ここで、R’8はC1〜4アルキル基、例えばメチルである。このカルボキシル基の脱保護は、標準的な手段、例えば塩基での処理を使用して実施できる。
式5の化合物は、本明細書で引用により援用されるWO00/12506号及びWO2007/039752号に記載された方法に従って一般的に合成できる。特に、ブタン酸側鎖を合成の任意の段階で通常は適切な保護基と共に適所に導入することができる。例えば、側鎖は、保護形態又は前駆体の形態をベンゼン環上のヒドロキシ基に例えば光延カップリングを使用してカップリングさせることによって形成できる。
式4の化合物は、引用により本明細書で援用されるWO2005/085177号に記載された方法を使用して合成できる。また、WO2007/039752号の開示も参照されたい。
化合物のDNA、特にオリゴヌクレオチド結合能力は、Rahman,K.M.外,Journal of the American Chemical Society 2009, 131, 13756 及びNarayanaswamy,M.外,Analytical Biochemistry 2008,374,1に記載されているように、イオン対逆相HPLCアッセイを使用して測定することができる。また、DNA結合親和性は、Wells,G.外,Journal of Medicinal Chemistry 2006,49,5442;Jenkins,T.C.外,Journal of Medicinal Chemistry 1994,37,4529;及びGregson,S.J.外,Journal of Medicinal Chemistry 2001,44,737に記載されているように、子ウシ胸腺DNA熱変性アッセイを使用して評価することもできる。
追加の優先
C2
実施形態のいずれかにおいて、C2炭素はsp2中心であることが好ましいため、R2が次の基のいずれか:−H、−OH、−CN、−R、−OR、ハロ、−O−SO2−R、−CO2R及び−CORから選択されたときに、C2とC3との間に二重結合が存在する。
2が次の基:=O、=CH2、=CHR=CHRR’のいずれかから選択された場合には、C2とC3との間には二重結合は存在できない。
2
2は−H、−OH、=O、=CH2、−CN、−R、OR、ハロ、ジハロ、=CHR、=CHRR’、−O−SO2−R、CO2R及びCORから選択される。
いくつかの実施形態では、R2は−H、−OH、=O、=CH2、−CN、−R、−OR、=CHR、=CRR’、−O−SO2−R、−CO2R及び−CORから選択できる。
いくつかの実施形態では、R2は−H、=CH2、−R、=CHR及び=CRR’から選択できる。
一実施形態では、R2はHである。
一実施形態では、R2は=Oである。
一実施形態では、R2は=CH2である。
一実施形態では、R2は=CHRである。
PBD化合物において、基=CHRは、以下に示すいずれかの構造を有することができる:
一実施形態では、構造は構造(C1)である。
一実施形態では、R2は=CRR’である。
一実施形態では、R2は=CF2である。
一実施形態では、R2はRである。
一実施形態では、R2は置換されていてよいC5〜20アリールである。
2が置換されていてよいC5〜20アリールである場合には、このものは、好ましく置換されていてよいC5〜7アリール又はC8〜10アリールであることができる。R2は、さらに好ましくは置換されていてよいフェニル、置換されていてよいナフチル、置換されていてよいピリジル、置換されていてよいキノリニル又はイソキノリニルであることができる。これらの基のうち、置換されていてよいフェニルが最も好ましい。
2が置換されていてよいC5〜20アリールの場合には、このものは、好ましくは1〜3個の置換基(1及び2個がより好ましく、単独で置換された基が最も好ましい)を有することができる。置換基は任意の位置であることができる。
2がC5〜7アリール基の場合には、単一の置換基は、好ましくは、化合物の残部への結合には隣接してない環原子上にある。すなわち、化合物の残部への結合、好ましくはβ又はγである。したがって、C5〜7アリール基がフェニルの場合には、その置換基は、好ましくはメタ位又はパラ位にあり、より好ましくはパラ位にある。
一実施形態では、R2は次のものから選択される:
ここで、アスタリスクは結合点を示す。
2がC8〜10アリール基、例えば、キノリニル又はイソキノリニルの場合には、このものは、キノリン又はイソキノリン環の任意の位置に任意の数の置換基を有することができる。いくつかの実施形態では、このものは、1個、2個又は3個の置換基を有し、これらは近位環及び遠位環のいずれか又は両方(1個を超える置換基の場合)上にあることができる。
2が置換されていてよいC5〜20アリールの場合には、その置換基は、次のものから選択できる:ハロ、ヒドロキシル、エーテル、ホルミル、アシル、カルボキシ、エステル、アシルオキシ、アミノ、アミド、アシルアミド、アミノカルボニルオキシ、ウレイド、ニトロ、シアノ及びチオエーテル。
2が置換されていてよいC5〜20アリールの場合には、置換基は、R、OR、SR、NRR’、NO2、ハロ、CO2R、COR、CONH2、CONHR及びCONRR’よりなる群から選択できる。
2上の置換基がハロである場合には、このものは、好ましくはF又はCl、より好ましくはClである。
2上の置換基がエーテルである場合には、このものは、いくつかの実施形態ではアルコキシ基、例えば、C1〜7アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ)であることができ、又はいくつかの実施形態ではC5〜7アリール(例えば、フェノキシ、ピリジルオキシ、フラニルオキシ)であることができる。
2上の置換基がC1〜7アルキルである場合に、このものは、好ましくはC1〜4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル)であることができる。
2上の置換基がC3〜7ヘテロシクリルの場合には、このものは、いくつかの実施形態ではC6窒素含有ヘテロシクリル基、例えばモルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジニル、ピペラジニルであることができる。これらの基は、窒素原子を介してPBD部分の残部に結合できる。これらの基は、例えばC1〜4アルキル基によりさらに置換されていてもよい。
2上の置換基がビスオキシC1〜3アルキレンの場合には、このものは、好ましくは、ビスオキシメチレン又はビスオキシエチレンである。
2のために特に好ましい置換基としては、メトキシ、エトキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ビスオキシメチレン、メチルピペラジニル、モルホリノ、メチルチエニルが挙げられる。
特に好ましい置換R2基としては、4−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、3−エトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ビスオキシメチレンフェニル、4−メチルチエニル、4−シアノフェニル、4−フェノキシフェニル、キノリン−3−イル及びキノリン−6−イル、イソキノリン−3−イル及びイソキノリン−6−イル、2−チエニル、2−フラニル、メトキシナフチル、及びナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態では、R2は置換されていてよいC1〜12アルキルである。
2が置換されていてよいC1〜12アルキルの場合には、次のものから選択できる:
(a)C1〜5飽和脂肪族アルキル;
(b)C3〜6飽和シクロアルキル;
(c)
(ここで、R21、R22及びR23の各々は、独立して、H、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル及びシクロプロピルから選択され、ここで、R12基における炭素原子の総数は5以下である);
(d)
(ここで、R25a及びR25bの一方はHであり、他方はフェニル(該フェニルは、ハロ、メチル、メトキシで置換されていてよい)、ピリジル及びチオフェニルから選択される);及び
(e)
(ここで、R24は、H、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル、シクロプロピル、フェニル(このフェニルは、ハロ、メチル、メトキシから選択される基により置換されていてよい)、ピリジル及びチオフェニルから選択される)。
12がC1〜5飽和脂肪族アルキルである場合には、このものは、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はペンチルであることができる。いくつかの実施形態では、このものは、メチル、エチル又はプロピル(n−ペンチル又はイソプロピル)であることができる。これらの実施形態のいくつかでは、このものはメチルであることができる。他の実施形態では、このものは、直鎖状又は分岐状であることができるブチル又はペンチルであることができる。
12がC3〜6飽和シクロアルキルである場合には、これは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルであることができる。いくつかの実施形態では、これはシクロプロピルであることができる。
12
の場合には、R21、R22及びR23のそれぞれは、独立して、H、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル及びシクロプロピルから選択され、ここで、R12基中における炭素原子の総数は5以下である。いくつかの実施形態では、R12基中の炭素原子の総数は4以下又3以下である。
いくつかの実施形態では、R21、R22及びR23の一つはHであり、他の2つの基は、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル及びシクロプロピルから選択される。
他の実施形態では、R21、R22及びR23の二つはHであり、他の基は、H、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル及びシクロプロピルから選択される。
いくつかの実施形態では、Hではない基は、メチル及びエチルから選択される。これらの実施形態のいくつかでは、Hではない基はメチルである。
いくつかの実施形態では、R21はHである。
いくつかの実施形態では、R22はHである。
いくつかの実施形態では、R23はHである。
いくつかの実施形態では、R21及びR22はHである。
いくつかの実施形態では、R21及びR23はHである。
いくつかの実施形態では、R22及びR23はHである。
12
である場合には、R25a及びR25bの一方はHであり、他方は、ハロ、メチル、メトキシから選択される基により置換されていてよいフェニル;ピリジル;及びチオフェニルから選択される。いくつかの実施形態では、Hでない基は、置換されていてよいフェニルである。任意のフェニル置換基がハロである場合には、これは好ましくはフルオロである。ある種の実施形態では、フェニル基は非置換である。
12
の場合には、R24は、H;C1〜3飽和アルキル;C2〜3アルケニル;C2〜3アルキニル;シクロプロピル;ハロ、メチル、メトキシから選択される基で置換されていてよいフェニル;ピリジル及びチオフェニルから選択される。任意のフェニル置換基がハロである場合には、これは好ましくはフルオロである。ある種の実施形態では、フェニル基は非置換である。いくつかの実施形態では、R24はH、メチル、エチル、エテニル及びエチニルから選択される。これらの実施形態のいくつかでは、R24はH及びメチルから選択される。
一実施形態では、R2はハロ又はジハロである。一実施形態では、R2は−F又は−F2であり、この置換基は、それぞれ(C3)及び(C4)として以下に例示される:
2は、好ましくは、=CH2、=CH−R(ここで、Rは、より好ましくは置換されていてよいC1〜4アルキル基である)及び−R(ここで、Rは、より好ましくは置換されていてよいC5〜20アリール基である)から選択できる。R2のための特に好ましい基としては、=CH2、=CH−Me及び置換されていてよいフェニル基が挙げられる。
7
7はH、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’、ニトロ、Me3Sn及びハロから選択される。
7は、好ましくはH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’及びハロから選択できる。
7は、より好ましくはH及びORから選択できる。
いくつかの実施形態では、R7はOR、特にOR7Aであり、ここでR7Aは、独立して、置換されていてよいC1-7アルキルである。
7Aは、置換されていてよい飽和C1〜7アルキル及び置換されていてよいC2〜4アルケニルから選択できる。
7Aは、好ましくは、Me、CH2Ph及びアリルから選択できる。
10/R11
10及びR11は、一緒になって二重結合を形成するか、又はそれぞれH及びQRQから選択され、ここで、QはO、S及びNHから選択され、そしてRQはH又はC1〜7アルキル又はH及びSOxMであり、ここで、xは2又は3であり、そして、Mは薬学的に許容できる一価の陽イオンである。
いくつかの実施形態では、R10及びR11は一緒になって二重結合を形成する。
いくつかの実施形態では、R10はHであり、R11はORQである。これらの実施形態では、RQは、好ましくはH又はMeから選択できる。
いくつかの実施形態では、R10はHであり、R11はSOxMである。xは好ましくは3であり、Mは好ましくはNa+である。
1
1はC1〜4アルキルである。
1は好ましくはC1〜2アルキルであり、より好ましくはメチルである。

AはA1、A2、A3、A4又はA5から選択される。
1及びY1
A1、A2、A3、A4及びA5のそれぞれについて、X1及びY1は次のものから選択される:それぞれ、CH及びNH;CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;N及びS;N及びO;並びにCH及びO。
好ましくは、X1及びY1は次のものから選択される:それぞれ、CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;並びにCH及びO。最も好ましくは、X1及びY1はそれぞれN及びNMe並びにCH及びNMeから選択される。

Fは単結合及び−(E−F1m−から選択される。
Fが−(E−F1m−の場合、それぞれのEは、独立して、単結合及び−C(=O)−NH−から選択され;それぞれのF1は、独立にC3-20ヘテロアリーレン基であり;mは1、2又は3である。
好ましくは、F1はC5〜6ヘテロアリーレン基であり、より好ましくは、C5ヘテロアリーレン基である。より好ましくは、F1は構造F11によって表される:
ここで、X3及びY3は次のものから選択される:それぞれ、CH及びNH;CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;N及びS;N及びO;並びにCH及びO。好ましくは、X3及びY3は次のものから選択される:それぞれ、CH及びO;CH及びNMe。
したがって、F11の好ましい構造は次のとおりである。
それぞれのEは、独立して、単結合及び−C(=O)−NH−から選択される。いくつかの実施形態では、それぞれのEは−C(=O)−NH−である。
mは1、2又は3である。好ましくはmは1である。他の実施形態では、mは3である。
いくつかの実施形態では、Fは単結合である。

Gは、水素、C1〜4アルキル、−C(=O)−O−C1-4アルキル、−(CH2n−C3〜20ヘテロシクロアルキル及び−O−(CH2n−C3〜20ヘテロシクロアルキル基から選択され;それぞれのnは0〜4である。
好ましくは、C3〜20ヘテロシクロアルキル基 はモルフィリン基である。好ましくは、Gは、−H、−Me、−C(=O)−O−Me、−(CH2n−N(CH2CH2OCH2CH2)及び−O−(CH2n−N(CH2CH2OCH2CH2)よりなる群から選択される。
nは0〜4である。つまり、nは0、1、2、3又は4であることができる。
FとGとの好ましい組み合わせ
いくつかの実施形態では、G及びFの(−E−F1)−単位の少なくとも一つは、次の構造FG1及びFG2によって与えられる:
FG1及びFG2は、mが2又は3の場合には他の−(E−F1)−単位と化合できる。
A1
A1は次の構造によって表される:
1はO又はSである。好ましくは、X1及びY1はCH及びNMe並びにN及びNMeから選択される。
したがって、A1の好ましい構造は、次のA11、A12、A13及びA14である。
A2
A2は次の構造によって表される:
好ましくは、X1及びY1はCH及びNMe並びにN及びNMeから選択される。したがって、A2の好ましい構造は次のA21、A22、A23及びA24である。
好ましくは、−F−Gは、A2のフェニレン又はピリジニル基のパラ位に配置される。
A2が構造A21又はA23で表される場合には、Aは次のA2’ではない。
ここで、A2’のX1及びY1は次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe並びにN及びNMe;
Bは単結合か又は:
のいずれかであり、ここで、(B1)のX及びYは次のものから選択され:それぞれCH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
1はC1〜4アルキルである。
A3
A3は次の構造によって表される:
好ましくは、X1及びY1はCH及びNMe、N及びNMe、並びにCH及びOから選択される。好ましくは、X2及びY2はCH及びNMe並びにN及びNMeから選択される。
したがって、A3の好ましい構造は、次のA31、A32、A33、A34、A35及びA36である。
好ましくは、化合物のPBD部分は、フェニレン基A3のパラ位に配置される。
A3が構造A31又はA32で表される場合には、AはA3’でなくてよい:
ここで、A3’のX2及びY2は次のものから選択され:それぞれCH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
Bは単結合又は
のいずれかであり、ここで、B1のX及びYは次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
1はC1〜4アルキルである。
A4
A4は次の構造によって表される:
好ましくは、X1及びY1はCH及びOであり、Z1はNMeである。すなわち、A4の好ましい構造は次のA41である。
A5
A5は次の構造によって表される。
好ましくは、X1及びY1は、CH及びNMe並びにCH及びOから選択される。したがって、A5の好ましい構造は、次のA51、A52、A53及びA54として与えられる:
A5のZ2がCHの場合には、Fは好ましくは単結合である。
本発明の好ましい化合物は次のとおりである:
化合物26、27、28、35、54、及び56が好ましい。化合物26、27及び35がより好ましく、化合物35が特に好ましい。
実施例
一般的な実験方法
旋光度は、ADP220旋光計(ベーリング・スタンリー社)で測定し、濃度(c)はg/100mLで与える。融点はデジタル融点装置(Electrothermal)を用いて測定した。IRスペクトルは、パーキン−エルマー・スペクトラム100FT IR分光計で記録した。1H及び13C NMRスペクトルは、ブルカーアバンスNMR分光計をそれぞれ400及び100MHzで用いて300Kで得た。化学シフトをTMS(δ=0.0ppm)に対して報告し、そしてシグナルを、S(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、dt(二重三重項)、dd(二重項の二重項)、ddd(二重項の二重二重項)又はm(多重項)として示し、カップリング定数をヘルツ(Hz)で与える。プロ−PBDナンバリングシステムを、合成中間体のための炭素及びプロトンの割り当てのために使用する(すなわち、最終的な三環式PBD環系に基づく)。質量分析(MS)データは、Waters2996 PDAを有するWaters2695 HPLCに連結されたWaters Micromass ZQ装置を用いて収集した。使用したWaters Micromass ZQパラメーターは、毛細管(kV)、3.38;コーン(V)、35;エクストラクター(V)、3.0;源温度(℃)、100;脱溶媒和温度(℃)、200;コーン流量(L/h)、50;脱溶媒和流量(L/h)、250であった。高分解能質量分析(HRMS)データを、器具にサンプルを導入するために金属被覆されたホウケイ酸ガラスのチップを用いてWaters Micromass QTOFグローバルによりポジティブWモードで記録した。並行して実施される反応については、溶媒を、Genevac VC2000D(英国のGenevac Technologies)を使用して蒸発させた。精製された化合物を、Heto−Lyolab3000凍結乾燥機を使用して凍結乾燥させた。水素化反応を、Parr水素化装置に取り付けられたUHP−60H水素発生器を用いて実施した。合成ビルディングブロックを、Maybridge Chemicals(英国)、Bachem Chemicals(米国)及びSigma−Aldrich(英国)から購入した。試薬及び溶媒をSigma−Aldrich社(英国)から購入した。
中間体の合成
(a)メチル4−(4−(t−ブトキシカルボニルアミノ)フェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(5)
(i)2−(トリクロロアセチル)−1−メチルピロール(2)
N−メチルピロール(1)(113.06g、1.39モル、1.0当量)の乾燥エーテル(350mL)溶液を、2Lの3口フラスコ中の塩化トリクロロアセチル(254g、1.39モル、1.0当量)の乾燥エーテル(350mL)攪拌溶液に1時間10分かけて滴下した。この反応で生成したHClガスを窒素でフラッシュすることにより除去した。反応混合物を1.5時間撹拌し、反応の進行をTLC及びLCMSにより定期的に監視した。1.5時間後、反応物を1MのK2CO3溶液を使用してクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(3×)で抽出し、有機層を一緒にし、そして減圧下で濃縮した。結晶性残留物をn−ヘキサンで洗浄し、最後に真空下で乾燥させた。収量は281.18g、79.5%であり、NMRを文献と比較した。
IR、(FTIR,νmax/cm-1)3299,3121,3008,2954,1789,1674,1521,1406,1206,1100,980,881,757;1H−NMR(CDCl3,400MHz)δ7.42(1H,dd,J=4.4,1.6Hz),6.97(1H,t,J=1.6Hz),6.22(1H,dd,J=4.4,2.4Hz)3.97(3H,s);13C NMR(CDCl3,400MHz):δ133.6,124.0,122.4,108.9,38.5。
(ii)1−(4−ブロモ−1−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2,2,2−トリクロロエタノン(3)
NBS(N−ブロモスクシンイミド、2.36g、13.24mmol、1.0当量)を2−(トリクロロアセチル)−1−メチルピロール(2)(3g、13.24mmol、1.0当量)の無水THF(35mL)撹拌溶液に−10℃で添加した。反応混合物を2時間にわたって−10℃で保持し、その後室温にした(約4時間)。過剰のTHFを真空中で蒸発させ、そして固体をEtOAc/n−ヘキサンの混合物(1:9)に再溶解させた。得られた混合物をシリカプラグを通して濾過し、濾液を真空中で蒸発させた。得られた固体をn−ヘキサンから再結晶化させて3を得た(3.55g、88%)。IR(FTIR、νmax/cm-1):3148、2956、1669(C=O)、1458、1215、1189、1062、923、842、823、748、678;1H−NMR(CDCl3、400MHz)δ7.46(1H、d、J=2.0Hz)、6.95(1H、d、J=1.6Hz)3.95(3H、s);13C NMR(CDCl3、100MHz):δ172.4、132.8、124.6、132.2、96.1、38.7;C75BrCl3NO(M)について算出したEIMSm/z(+EI)+305.38、LCMS分析から306.86(M+H)+を見出した。
(iii)メチル4−ブロモ−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(4)
1−(4−ブロモ−1−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2,2,2−トリクロロエタノン(3)(3.28g、10.74mmol、1当量)乾燥MeOH(30mL)の撹拌溶液に、ナトリウムメトキシド(0.5mL)の溶液をシリンジで添加した。このナトリウムメトキシド溶液を予めn−ヘキサンで洗浄された鉱油中60%のNaH(43mg、1.07mmol、0.1当量)から調製した。TLC分析により出発物質の完全な消費が示されたときに、この溶液を30分かけて加熱して還流させた。濃H2SO4の数滴を溶液に添加して塩基を中和した(pH2)。過剰のMeOHを減圧下で蒸発させ、得られた油状物をEtOAc(50mL)に再溶解させ、そして水(40mL)で洗浄した。水性層をEtOAc(3×40mL)で抽出し、有機相を一緒にし、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして真空中で濃縮して淡白色固体として生成物を得た(2.28g、97%)。IR(FTIR、νmax/cm-1):3138、2948、1692、1472、1334、1245、1115、1082、921、823、753;1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ6.89(d、1H、J=2.0Hz)、6.76(d、1H、J=2.0Hz)、3.89(s、3H)、3.81(s、3H);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ160.8、128.7、122.9,119.2、95.1、51.2、36.9;EIMSm/z(+EI)calc. for C78BrNO2(M)+ 218.05 found 219.26(M+H)+
(iv)メチル4−(4−(t−ブトキシカルボニルアミノ)フェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(5)
触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムPd(PPh34(0.477g、0.413、0.06当量)を4の溶液(1.5g、6.88mmol、1当量)及び(4−((t−ブトキシカルボニル)アミノ)フェニル)ボロン酸(1.57g、6.88mmol、1.20当量)にEtOHとトルエンと水との9:3:1混合物(13.5mL)でK2CO3(2.856g、3当量)の存在下にマグネチックスターラーを含む10〜20mLのマイクロ波バイアル中において添加した。この反応容器を各添加の間に窒素でフラッシュした。この反応混合物を、不活性N2雰囲気下で密封し、12分間にわたり100℃でEMRYS(商標)オプティマイザーマイクロ波ステーション(Personal Chemistry)でマイクロ波照射により加熱した。LCMS及びTLC分析により反応の完了が明らかになった後、冷却した反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×40mL)で抽出し、濾液を一緒にし、MgSO4で乾燥させ、そして真空下で濃縮した。得られた油状物をフラッシュクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc9:1)に付して5を得た(収量2.2g、97%)。IR(FTIR、νmax/cm-1):3353、2975、1696、1521、1441、1366、1264、1235、1209、1058、822、799、657;1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ7.40(d、2H、J=8.8Hz)、7.33(d、2H、J=8.8Hz)、7.16(d、1H、J=2.0Hz)、7.02(d、1H、J=2.0)、6.45(brs、1H)、3.95(s、3H)、3.83(s、3H)、1.52(s、9H);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ161.7、152.8、136.5、129.5、125.9、125.6、123.7、123.0、119.0、114.6、80.5、51.1、36.9、28.4;EIMSm/z(+EI)calc. for C182224(M)+330.38 found 330.46(M+H)+
(b)4−(4−(t−ブトキシカルボニルアミノ)フェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(6)
NaOHの0.5M溶液(2.0当量)を5(1.0g、3.027mmol)のジオキサン(40mL)溶液に添加した。反応混合物を6時間室温で撹拌し、その時点で、TLCにより反応が完了したことが明らかになった。過剰の1,4−ジオキサンを真空下で蒸発させ、残留物を水で希釈した。得られた溶液を0.5MのHClで酸性化した。生成物を2×酢酸エチル(100mL×2)で水から抽出し、そして有機層を一緒にし、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮させた。この生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン2:8)を使用して精製した。収量0.92g、96.8%。IR(FTIR、νmax/cm-1):3371、2979、1698、1671、1522、1445、1367、1285、1161、1112、1047、823、803、762、714、631;1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.33(1H、s)、7.55(d、2H、J=8.8Hz)、7.50(d、2H、J=8.8Hz)、7.36(d、1H、J=2.0Hz,)、7.22(d、1H、J=2.0)、3.97(s、3H)、1.50(s、9H);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ162.3、153.7、138.6、123.0、127.1、126.0、124.4、124.0、119.5、115.1、79.9、36.9、28.6;EIMSm/z(+EI)calc. for C172024(M)+ 316.35 found 315.16(M+H)+
(c)
(i)メチル4−(4−アミノフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(7)
5(1g、3.027mmol)を少量のMeOHに溶解させ、そしてジオキサン(15mL)中4MのHClを攪拌溶液にゆっくりと添加した。反応混合物を6時間撹拌し、その時点で、TLCは反応の完了を示した。過剰の溶媒を真空下で蒸発させて茶色の固体7を得た。固体生成物をフラッシュクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc9:1)に付して純粋な7(0.65g、94.2%)を得た。IR(FTIR、νmax/cm-1):3366、2987,1688、1629、1566、1422、1372、1262、1181、1103、1067、951、821、784、756;1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ7.28(2H、d、J=8.4Hz)、7.11(1H、d、J=2.0Hz)、6.96(1H、d、J=2.0Hz)、6.68(d、2H、J=8.0Hz)、3.94(s、3H)、3.83(s、3H);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ161.7、144.7、126.2、125.4、125.2、115.5、114.4、51.0、36.8;EIMSm/z(+EI)calc. for C131422(M)+ 230.26 found 231.1(M+H)+
(i)
メチル4−(4−(4−アミノフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(9)
2当量のEDCI及び2.5当量のDMAPを6(0.45g、1.2当量)のDMF(8mL)撹拌溶液に添加し、そしてその混合物を30分間撹拌し、その後、市販のメチル4−アミノ−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(0.18g、1.18mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物をさらに6時間撹拌し、その時点で、TLCは反応の完了を示した。反応物を氷/水混合物上に注ぐことによって急冷し、得られた混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。一緒にした抽出物を順次、クエン酸(100mL)、飽和水性NaHCO3(100mL)、水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。過剰の酢酸エチルをロータリーエバポレーターで減圧下で蒸発させ、粗生成物9a(0.58g、90.6%)をboc脱保護工程に使用してさらに精製せずに9を得た。boc脱保護のために、0.29の9aを少量のMeOHに溶解させ、そしてジオキサン(15mL)中4MのHClを攪拌溶液にゆっくりと添加した。反応混合物を6時間撹拌し、その時点で、TLCは反応の完了を示した。過剰の溶媒を真空下で蒸発させて褐色の固体を得た(9)。固体生成物をフラッシュクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc 9:1)に付して純粋な9を得た。収量0.21g、95%。
(ii)メチル4−(4−(4−(4−アミノフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(10)
水酸化リチウム(68mg、1.65mmol、3当量)を9a(0.25g、0.55mmol)の水性ジオキサン(8mLジオキサン、4mL水)溶液に室温で添加した。この反応混合物を3時間撹拌し、この時点で、TLCは反応の完了を示した。ジオキサンを高真空下で蒸発させ、残留物を水で希釈した。得られた溶液を1Mクエン酸で酸性化し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。有機相合を一緒にし、ブライン(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、最後に減圧下でロータリーエバポレーターを使用して濃縮して白色固体としての9aの加水分解酸を得た(収量0.23g、91.6%)。この白色固体(0.23g、0.52nmol)のDMF撹拌溶液に、2.0当量のEDCI及び2.5当量のDMAPを添加した。この混合物20分間攪拌した後、市販のメチル4−アミノ−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(80.1mg、0.52mmol、1.0当量)を添加した。この反応混合物をさらに3時間撹拌し、その時点でTLCは反応の完了を示した。この反応物を氷/水混合物の混合物上に注ぐことによってクエンチし、得られた混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。一緒にした抽出物を順次、飽和NaHCO3水溶液(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、最後にMgSO4上で乾燥させた。過剰の酢酸エチルを減圧下でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、そして粗生成物をboc脱保護工程に使用して10を得た。Bocの脱保護のために、粗中間体を少量のMeOHに溶解させ、そしてジオキサン中4MのHCl(5mL)を撹拌溶液にゆっくりと添加した。この反応混合物を3時間撹拌し、この時点で、TLCは反応の完了を示した。過剰の溶媒を真空下で蒸発させて褐色固体(10)を得た。固体生成物をフラッシュクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル8:2)に付して純粋な10を得た。収量は2工程で0.20g、83%である。
1H−NMR(DMSO、400MHz):δ9.72(1H、s)、8.09(1H、t、J=5.6Hz)、7.71(2H、d、J=8.8Hz)、7.49(2H、d、J=8.8Hz)、7.40(1H、d、J=2.0Hz)、7.27(1H、d、J=2.0)、7.19(1H、d、J=2.0)、7.03(1H、dd、J=4.0、1.6Hz)、7.00(1H、t、J=2.0Hz)、6.84(1H、d、J=2.0Hz)、6.10(1H、m)、3.89(3H、s).m/z(+EI)calc.for C252664(M)+474.51 found 475.35([M+H]+
メチル4−(4−(4−アミノフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシアミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシレート(11)
0.3gのboc保護6(0.94mmol、1.2当量)をDMF(5mL)に溶解させ、それに2.0当量のEDCI及び2.5当量のDMAPを添加した。この混合物を30分間撹拌し、その後市販のメチル4−アミノ−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシレート(0.121g、0.79mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物をさらに6時間撹拌し、その時点で、TLCは反応の完了を示した。反応物を氷/水混合物上に注ぐことによって急冷し、得られた混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。一緒にした抽出物を順次、飽和NaHCO3水溶液(50mL)、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。過剰の酢酸エチルを減圧下でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、粗生成物(0.48g)をboc脱保護工程に使用して11を得た。Bocの脱保護のために、粗中間体を少量のMeOHに溶解させ、そしてジオキサン中4MのHCl(5mL)を撹拌溶液にゆっくりと添加した。この反応混合物を2時間撹拌し、その時点でTLCは反応の完了を示した。過剰の溶媒を真空下で蒸発させて褐色固体(11)を得た。固体生成物フラッシュクロマトグラフィー(n−ヘキサン/EtOAc9:1)に付して純粋な11を得た。収量は2工程にわたって0.35g、81%であった。
1H−NMR(DMSO、400MHz):9.75(1H、s)、8.03(1H、s)、7.71(2H、d、J=8.8Hz、7.53(1H、s)、7.52(1H、s)、7.48(2H、d、J=8.8Hz)、7.42(1H、s)、7.19(1H、d、J=2.0)、3.94(3H、s)、3.91(3H、s)、3.89(3H、s).m/z(+EI)calc.for C181953(M)+353.38 found 354.42([M+H]+
(f)4−(10−(アリルオキシカルボニル)−7−メトキシ−5−オキソ−11−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)−2,3,5,10,11,11a−ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イルオキシ)ブタン酸(13)
NaOHの0.5M溶液(1.4135gのNaOHから作られる)を、室温で12のジオキサン溶液(化合物18、WO2007/039752号)に添加した。この反応混合物を4時間撹拌し、この時点でTLCは反応の完了を示した。ジオキサンを高真空下で蒸発させ、残留物を水で希釈した。得られた溶液を1Mクエン酸で酸性化し、その後酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、最後に減圧下でロータリーエバポレーターを使用して濃縮した。収量8.7g(94%)、1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ7.2(2H、s)、6.90(1H、s)、6.58(1H、s)、5.85(2H、d、J=9.2Hz)、5.73(2H、d、J=9.2Hz)、5.03−5.13(m、6H)、4.68−4.35(m、4H)、4.09−4.01(m、4H)、3.91−3.82(m、8H)、3.69−3.46(m、8H)、2.60−2.55(m、4H)、2.18−2.00(m、10H)、1.76−1.55(m、4H)、1.53−1.43(m、8H);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ177.6、167.6、149.8、132.1、131.9、126.7、117.3、114.9、110.8、100.7、96.0、91.7、88.5、67.9、66.6、63.6、60.1、56.1、46.5、31.1、30.3、28.8、25.2、24.1、23.2、20.0;EIMSm/z(+EI)calc. for C263429(M)+518.56 found 519.26(M+H)+
他のQ1及びQ2アミン構造ブロックは、市販されており又は同様に合成される。
例1(比較化合物)
様々な構造ブロックをAlloc−THP保護PBD酸に結合させるための一般的な実験手順。ここに与える例は15aについてのものである。同様の手順に従って他のC8結合Alloc−THP保護PBD−ハイブリッドを得た。
(11aS)−アリル−7−メトキシ−8−(4−(4−(5−(メトキシカルボニル)−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)フェニルアミノ)−4−オキソブトキシ)−5−オキソ−11−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)−2,3,11,11a−ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−10(5H)−カルボキシレート(15a)
Alloc−THP保護PBD酸13(3.72g、7.16mmol、1.2当量)の溶液をDMFに溶解させた。EDCI(2.49g、13.02mmol、2.0当量)及びDMAP(1.989g、16.28mmol、2.5当量)を室温で13の撹拌溶液に添加し、その混合物を30分間撹拌し、その後MPB−エステル7(1.0当量1.5g、6.514mmol)を添加した。この反応混合物をさらに2時間撹拌し、その時点でTLCは反応の完了を示した。反応物を氷/水混合物上に注ぐことによって急冷し、得られた混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。一緒にした抽出物を順次、クエン酸(200mL)、飽和NaHCO3水溶液(250mL)、水(250mL)、ブライン(250mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。過剰な酢酸エチルを減圧下でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、そして粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(MeOH:CHCl3、20:80)によって精製して白色発砲固体15aを得た。収量4.05g、85.5%。
(FTIR、νmax/cm-1):2949、2362、1704、1600、1514、1436、1372、1269、1203、1107、1021、964、765.(1H NMR、400MHz、CDCl3):δ7.82(1H、s)、7.48(2H、m)、7.41(1H、d、J=2.0Hz)、7.40(1H、d、J=2.4Hz)、7.23(2H、d、J=8.4Hz)、7.17(1H、d、J=2.0Hz)、7.04(1H、d、J=2.0Hz)、5.93−5.65(2H、m)、5.09−5.4.97(m、4H)、4.68−4.32(m、4H)、4.15−4.10(m、4H)、3.94−3.82(m、12H)、3.68(m、2H)、3.59−3.49(m、6H)、2.60−2.57(m、3H)、2.15−2.00(m、8H)、1.88−1.80(m、2H)、1.79−1.70(6H)、1.60−1.44(m、12H);(13C NMR、100MHz、CDCl3):δ177.1、170.5、167.3、161.6、149.1、136.3、132.1、131.9、130.4、128.9、127.1、125.9、125.4、123.5、123.1、120.3、117.3、114.6、110.8、91.5、88.6、68.2、66.5、64.3、63.6、60.3、56.0、51.1、46.4、36.8、31.1、30.9、29.1、25.1、24.6、23.2、21.0、20.1;m/z(+EI)calc. for C3946410(M)+730.80 found 731.67([M+H]+
C8結合Alloc−THP保護PBDハイブリッドを脱保護することによる最終的なPBDイミンを得るための一般的実験手順。ここに与えられる例は16についてものである。
パラジウムテトラキス[トリフェニルホスフィン](5.60mg、4.8μM、0.05当量)をAlloc−THP−PBD結合体15a(70mg、0.097mmol)、ピロリジン(8.36mg、0.117mmol、1.2当量)及びトリフェニルホスフィン(8.62mg、0.25当量)のDCM(5mL)溶液に添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌し、その時点でTLCは反応の完了を示した。過剰のDCMを減圧下で回転蒸発により除去し、得られた残留物を真空下で乾燥させてピロリジンを除去した。生成物をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン65%%、35%のEtOAcで溶出)により精製して黄色がかった固体3.37(40mg、77%)として生成物を得た。[α]22.7 D+165°(c=0.046、CHCl3);IR(FTIR、νmax/cm-1):3297、2944、2358、1701、1598、1567、1508、1442、1374、1264、1212、1181、1106、1072、824、730;1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ7.68(1H、s)、7.65(1H、d、J=4.5Hz、H−11)、7.52(1H、s、H−6)、7.46(2H、dd、J=8.4、2.0Hz、2Ar−H)、7.40(2H、dd、J=8.4、2.0Hz、2Ar−H)、7.16(1H、d、J=2.0Hz、Py−H)、7.03(1H、d、J=1.6Hz、Py−H)、6.82(1H、s、H−9)、4.12−4.20(2H、m、CH2側鎖リンカー)、3.94(3H、s、N−CH3)、3.88(3H、s、O−CH3)、3.68−3.71(1H、m、H−11a)、3.50−3.60(2H、m、H2−3)、2.58−2.62(2H、m、CH2)、2.26−2.31(4H、m、CH2)、1.50−1.54(2H、m、CH2);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ164.5、162.4、161.6、150.5、147.8、140.7、125.9、125.5(2C)、123.6、123.1、120.3、114.6、111.8、111.0、94.4(2C)、68.0、63.7、56.1、53.7、51.0、46.6、36.8、31.9、29.6、25.2、24.8、24.1、20.2;HRMSm/z(+EI)calc.for C303246(M+H)+ 545.2400 found 545.2422(M+H)+、δ4ppm
化合物18を同様の方法で作製した。
(S)−メチル5−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)フェニル)チオフェン−2−カルボキシレート(18)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ7.75(1H、s)、7.69(2H、d、J=8.4Hz)、7.58(1H、s)、7.49(2H、d、J=8.4)、7.23(1H、d、J=4.0Hz)、7.13(1H、d、J=4.0Hz)、4..24(2H、m、CH2側鎖リンカー)、3.90(3H、s、O−CH3)、3.86(3H、s、O−CH3)、3.71−3.73(1H、m、H−11a)、3.50−3.60(2H、m、H2−3)、2.55−2.67(2H、m、CH2)、2.23−2.33(4H、m、CH2)、1.56−1.74(2H、m、CH2);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ164.5、162.5、161.4、150.6、147.7、140.6、134.5、132.9、132.1、131.9、128.6、126.8、120.3、114.6、111.8、111.0、94.4(2C)、68.0、63.7、56.1、53.7、52.1、46.6、36.8、31.9、29.6、25.2、24.8、24.1、20.2;HRMSm/z(+EI)calc.for C292936S(M+H)+ 547.6200 found 547.6422(M+H)+
例2(本発明の化合物)
様々な(Q1)構造ブロックをAlloc−THP保護PBD酸13に結合させるための一般的実験手順。ここに与える例は14aについてのものである。同様の手順に従って他のC8結合Alloc−THP保護PBDハイブリッド中間体を得た。
(4−(((11S,11aS)−10−((アリルオキシ)カルボニル)−7−メトキシ−5−オキソ−11−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−2,3,5,10,11,11a−ヘキサヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(14a)
Alloc−THP保護PBD酸13(1.85g、3.57mmol、1.2当量)の溶液をDMFに溶解させた。EDCI(1.24g、6.48mmol、2.0当量)及びDMAP(0.99g、8.1mmol、2.5当量)を室温で13の撹拌溶液に添加し、そしてこの混合物を30分間撹拌した後、市販のメチル4−アミノ−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(0.5g、3.243mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物をさらに6時間撹拌し、その時点で、TLCは反応の完了を示した。反応物を氷/水混合物上に注ぐことによって急冷し、得られた混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。一緒にした抽出物を順次、クエン酸(200mL)、飽和NaHCO3水溶液(250mL)、水(250mL)、ブライン(250mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。過剰な酢酸エチルを減圧下でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、そして粗生成物(1.88g)を加水分解反応に使用して14aを得た。加水分解のために、水酸化リチウム(0.24g、5.71mmol、3当量)を室温で水性ジオキサン(75mLジオキサン、11.5mL水)の粗生成物(1.88g、2.87mmol)に添加した。この反応混合物を3時間撹拌し、この時点で、TLCは反応の完了を示した。ジオキサンを高真空下で蒸発させ、残留物を水で希釈した。得られた溶液を1Mクエン酸で酸性化し、その後酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。有機層を一緒にし、そしてブライン(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、最後に減圧下でロータリーエバポレーターを用いて濃縮して白色固体として14aを得た(収量、1.68g、2工程で74.0%)。
1H−NMR δ9.09(1H、s、NH)、7.39(1H、d、J=2.0Hz)、7.14(1H、s、H−6)、7.12(1H、s、H−6)、6.96(1H、s、H−9)、6.76(1H、d、J=2.0Hz、Py−H)、5.86−5.75(2H、m、H−11)、5.13−4.84(3H、m)、4.61−4.21(2H、m)、4.06−3.88(3H、m、側鎖H−1、ピランH−6)、3.87(3H、s、O/NCH3)、3.87(3H、s、O/NCH3)、3.86(3H、s)、3.53−3.44(3H、m)、2.55−2.45(2H、m)、2.13−1.88(6H、m)、1.70−1.39(6H).m/z(+EI)calc.for C3240410(M)+ 640.68 found 641.57([M+H]+
Q2構造ブロックを中間体を含むQ1構造ブロックに結合させることによって14aから26aを得るための一般的な実験手順(例えば、14a)。
(11S,11aS)−アリル7−メトキシ−8−(4−((5−((4−(5−(メトキシカルボニル)−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)フェニル)カルバモイル)−1−メチル−1H−ピロール−3−イル)アミノ)−4−オキソブトキシ)−5−オキソ−11−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−2,3,11,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−10(5H)−カルボキシレート(26a)
Alloc−THP保護PBD−Py酸14a(150mg、0.23mmol、1.0当量)の溶液をDMFに溶解させた。EDCI(0.46mmol、2.0当量)及びDMAP(0.58mmol、2.5当量)を室温で14aの撹拌溶液に添加し、この混合物を30分間撹拌した後、ベンゾフラン−5−アミン(38.3mg、0.29mmol、1.25当量)を加えた。この反応混合物をさらに3時間撹拌し、その時点でTLCは反応の完了を示した。反応物を氷/水混合物上に注ぐことによって急冷し、得られた混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。一緒にした抽出物を順次クエン酸(50mL)、飽和NaHCO3水溶液(50mL)、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、最後にMgSO4で乾燥させた。過剰の酢酸エチルを減圧下でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、そして粗生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
m/z(+EI)calc.for C4045510(M)+ 755.91 found 756.76([M+H]+
化合物26a、27a、28a、30a、31a、35a、37a、39a、40a、49a、51a、52a、53a、54a及び56aを同様に得た。
同時Alloc−THP脱保護により26aから26を得るための一般的実験手順
(i)(S)−N−(ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(26)
パラジウムテトラキス[トリフェニルホスフィン](12.17mg、10.5μM、0.05当量)をAlloc−THP−PBD結合体26a(154mg、0.21mmol)、ピロリジン(17.91mg、0.25mmol、1.2当量)及びトリフェニルホスフィン(13.81mg、0.25当量)のDCM(5mL)溶液に添加した。この反応混合物を2時間室温で撹拌し、その時点でTLCは反応の完了を示した。過剰のDCMを減圧下で回転蒸発により除去し、得られた残留物を真空下で乾燥させてピロリジンを除去した。生成物を高速液体クロマトグラフィー(アセトンで溶出、1%TFAとの水勾配)により精製して淡い黄色の固体26(38mg、HPLC精製後36%)として生成物を得た。
1H−NMR(500MHz、CDCl3):7.98(1H、s)、7.94(1H、d、J=2.0Hz)、7.83(1H、s)、7.65(1H、d、J=4.4Hz)、7.59(1H、d、J=2.0Hz)、7.52(1H、s)、7.42(1H、d、J=9.0Hz)、7.33(1H、dd、J=8.0Hz、2.0Hz)、7.10(1H、s)、6.82(1H、s、H−9)、6.71(1H,s)4.06−4.14(2H、m、CH2)、3.90(3H、s、N−CH3)、3.88(3H、s、O−CH3)、3.66−3.72(1H、m、H−11a)、3.50−3.59(2H、m、H2−3)、2.47−2.54(2H、m、CH2)、2.18−2.31(4H、m、CH2)、1.95−2.08(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ169.9、164.6、162.7、159.9、151.9、150.6、147.7、145.7、140.6、133.2、132.1、128.5、127.8、123.4(2C)、121.5、120.5、119.6、118.0、113.2、111.8、111.3、111.0、106.8(2C)、103.9、68.1、56.2(2C)、53.7、46.7(2C)、36.7(2C)、33.1、29.8、24.5、24.1;HRMSm/z(+EI)calc.for C313156(M)+ 569.6900 found 569.6981([M+H]+
化合物27、28、30、31、35、37、39、40、49、51、52、53、54及び56を同様に得た。
(ii)(S)−N−(ベンゾ[b]チオフェン−5−イル)−4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(27)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ8.23(1H、d、J=4.5Hz)、8.21(1H、d、J=2.0Hz)、7.74(1H、d、J=8.4Hz)、7.66(1H、d、J=4.0Hz)、7.61(1H、d、J=1.6Hz)、7.53(1H、d、J=3.6Hz)、7.48(1H、s)、7.45(2H、dd、J=8.0Hz、2.0Hz)、7.39(1H、s)、7.09(1H、d、J=1.6Hz)、6.80(1H、s、H−9)、4.03−4.08(2H、m、CH2)、3.85(3H、s、N−CH3)、3.82(3H、s、O−CH3)、3.63−3.69(1H、m、H−11a)、3.49−3.57(2H、m、H2−3)、2.44−2.49(2H、m、CH2)、2.15−2.29(4H、m、CH2)、1.95−2.04(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ169.9、164.6、162.7、160.0、150.7、147.7、140.7、140.1、135.1、132.8、131.9、128.6、127.3、123.9、123.2、122.5、121.6、120.4、119.8、118.1、114.8、111.8、110.9、104.2、68.1、56.1(2C)、53.7、46.7(2C)、36.7(2C)、32.9、29.5、24.9、24.2;
(iii)(S)−メチル5−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシアミド)ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキシレート(28)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ8.29(1H、d、J=2.0Hz)、8.10(1H、s)、7.97(1H、s)、7.76(1H、d、J=8.0Hz)、7.73(1H、s)、7.66(1H、dd、J=8.0Hz、2.0Hz)、7.64(1H、d、J=1.6Hz)、7.55(2H、dd、J=8.0Hz、2.0Hz)、7.47(2H、d、J=3.0Hz)、7.11(1H、s)、6.83(1H、s、H−9)、4.09−4.15(2H、m、CH2)、3.93(3H、s、N−CH3)、3.90(3H、s、O−CH3)、3.87(3H、s、O−CH3)、3.68−3.73(1H、m、H−11a)、3.51−3.60(2H、m、H2−3)、2.49−2.57(2H、m、CH2)、2.19−2.34(4H、m、CH2)、1.94−2.09(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ169.9、164.6、163.2,150.6、147.7、139.3、137.66、135.7、134.3、132.8、132.1、132.0、131.9、130.5、128.6、123.1、122.5、121.5、120.9、120.0、116.1、111.8、104.2、101.1、68.1、56.2(2C)、53.7、52.5、46.7(2C)、36.7(2C)、33.1、29.6、25.0、24.2;
(iv)(S)−4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−N−(4−モルホリノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(30)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ7.71(1H、s)、7.65(1H、d、J=4.6Hz)、7.52(1H、s)、7.46(2H、d、J=8.4Hz)、7.06(1H、d、J=2.0Hz)、6.87(2H、d、J=8.4Hz)、6.82(1H、s)、6.55(1H、d、J=1.6Hz)、4.05−4.19(2H、m、CH2)、3.88(3H、s、N−CH3)、3.85(3H、s、O−CH3)、3.73−3.82(4H、m)、3.66−3.72(1H、m、H−11a)、3.52−3.60(2H、m、H2−3)、3.03−3.13(4H、m)、2.50−2.56(2H、m、CH2)、2.19−2.33(4H、m、CH2)、1.97−2.07(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ169.9、164.6、162.7、159.6、150.6、148.1、147.7、130.8、123.5、121.5、120.6、119.5、116.4、111.8、111.1、103.8、68.1、66.9(2C)、56.2(2C)、53.7、49.8、46.7(2C)、36.7(2C)、33.1、29.6、25.0、24.2;
(v)(S)−4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−N−(6−モルホリノピリジン−3−イル)−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(31)
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.23(1H、s)、7.92(1H、s)、7.89(1H、d、J=8.4Hz)、7.83(1H、s)、7.65(1H、d、J=3.6Hz)、7.51(1H、s)、7.08(1H、s)、6.82(1H、s)、6.63(1H、d、J=8.4Hz)、6.56(1H、s)、4.05−4.16(2H、m、CH2)、3.91(3H、s、N−CH3)、3.85(3H、s、O−CH3)、3.74−3.82(4H、m)、3.67−3.71(1H、m、H−11a)、3.51−3.61(2H、m、H2−3)、3.41−3.48(4H、m)、2.49−2.57(2H、m、CH2)、2.17−2.26(2H、m、CH2)、1.99−2.09(2H、m);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ169.9、164.5、162.7、159.9、156.8、150.6、147.7、140.6、131.5、126.3、123.0、121.5、120.6、119.7、111.9、111.1、106.8、104.2、68.1、66.7(2C)、56.2(2C)、53.7、46.7、46.1(2C)、41.0、36.7(2C)、33.1、29.6、25.0、24.2;
(vi)(S)−メチル5−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキシアミド)ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキシレート(35)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ9.04(1H、s)、8.35(1H、s)、8.04(1H、s)、7.74(1H、d、J=8.4Hz)、7.66(1H、d、J=4.0Hz)、7.61(1H、d、J=1.6Hz)、7.53(1H、d、J=3.6Hz)、7.48(1H、s)、7.45(2H、dd、J=8.0Hz、2.0Hz)、7.39(1H、s)、7.09(1H、d、J=1.6Hz)、4.10−4.22(2H、m、CH2)、3.96(3H、s、N−CH3)、3.94(3H、s、O−CH3)、3.80(3H、s、O−CH3)、3.66−3.71(1H、m、H−11a)、3.50−3.57(2H、m、H2−3)、2.49−2.57(2H、m、CH2)、2.21−2.34(4H、m、CH2)、1.95−2.08(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ169.9、164.6、163.2,150.6、147.7、139.3、137.66、135.7、134.3、132.9、132.1、132.0、131.9、130.5、128.5、123.2、122.5、121.5、120.1、120.0、115.4、114.8、11.6、111.0、100.0、67.7、56.1(2C)、53.7、52.5、46.7(2C)、35.8(2C)、33.0、29.6、24.7、24.1;
(vii)(S)−4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−N−(4−モルホリノフェニル)−1H−イミダゾール−2−カルボキシアミド(37)
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.80(1H、s)、7.98(1H、s)、7.83(1H、s)、7.64(1H、d、J=4.0Hz)、7.54(1H、s)、7.51(2H、d、J=8.4Hz)、7.40(1H、s)、6.90(2H、d、J=8.4Hz)、6.82(1H、s)、4.05−4.18(2H、m、CH2)、4.01(3H、s、N−CH3)、3.95(3H、s、O−CH3)、3.74−3.82(4H、m)、3.67−3.71(1H、m、H−11a)、3.52−3.57(2H、m、H2−3)、3.11−3.14(4H、m)、2.61−2.63(2H、m、CH2)、2.17−2.23(2H、m、CH2)、2.02−2.09(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ169.9、164.5、162.5、156.4、150.5、148.3、147.8、140.7、135.7、133.9、130.2、120.9、120.6、116.3、114.5(2C)、111.6、110.9、67.8、66.9(2C)、56.1(2C)、53.7、49.7(2C)、46.7、35.8(2C)、29.6、24.8、24.1;
(viii)(S)−4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−N−(4−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−カルボキシアミド(39)
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.80(1H、s)、7.96(1H、s)、7.83(1H、s)、7.65(1H、d、J=4.0Hz)、7.54(1H、s)、7.51(2H、d、J=8.8Hz)、7.41(1H、s)、6.90(2H、d、J=8.8Hz)、6.83(1H、s)、4.17−4.22(2H、m、CH2)、4.06−4.12(4H、m)、4.06(3H、s、N−CH3)、3.95(3H、s、O−CH3)、3.72−3.79(4H、m)、3.67−3.71(1H、m、H−11a)、3.52−3.57(2H、m、H2−3)、2.79−2.81(4H、m)、2.53−2.66(6H、m、CH2)、2.31−2.29(2H、m、CH2)、2.01−2.07(2H、m);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ174.7、169.5、167.0、162.5、155.6、149.4、147.8、147.8、140.7、135.7、131.8、130.9、121.3、120.6、115.1、111.6、110.9、67.8、66.9(2C)、66.0、57.6、56.1(2C)、54.0、53.7、48.2(2C)、46.7、35.8(2C)、33.0、29.6、24.8、24.2、24.1;
(ix)(S)−4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)−1−メチル−N−(6−モルホリノピリジン−3−イル)−1H−イミダゾール−2−カルボキシアミド(40)
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ8.73(1H、s)、8.27(1H、s)、7.98(2H、m)、7.64(1H、d、J=3.6Hz)、7.53(1H、s)、7.42(1H、s)、6.82(1H、s)、6.64(1H、d、J=7.2Hz)、4.07−4.22(2H、m、CH2)、4.04(3H、s、N−CH3)、3.93(3H、s、O−CH3)、3.78−3.85(4H、m)、3.67−3.72(1H、m、H−11a)、3.52−3.59(2H、m、H2−3)、3.44−3.5(4H、m)、2.58−2.65(2H、m、CH2)、2.23−2.34(2H、m、CH2)、2.00−2.08(2H、m);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ169.6、164.5、162.7、159.9、150.4、147.8、140.6、139.9、135.8、133.6、130.4、125.7、120.7、114.6、111.7、110.9、106.8、67.8、66.7(3C)、56.1(2C)、53.7、46.7、46.1(2C)、35.7(2C)、32.9、29.6、24.7、24.2;
(x)(S)−4−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)フェニル)−1−メチル−N−(4−モルホリノフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(49)
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ7.75(1H、s)、7.9(1H、s)、7.64(1H、d、J=4.0Hz)、7.52(1H、s)、7.46(2H、d、J=8.0Hz)、7.39(2H、d、J=8.0Hz)、7.00(1H、s)、6.91(1H、s)、6.90(2H、d、J=8.0Hz)、6.82(1H、s)、4.08−4.14(2H、m、CH2)、3.98(3H、s、N−CH3)、3.87(3H、s、O−CH3)、3.74−3.82(4H、m)、3.69−3.74(1H、m、H−11a)、3.55−3.4(2H、m、H2−3)、3.11−3.13(4H、m)、2.58−2.60(2H、m、CH2)、2.25−2.31(4H、m、CH2)、2.03−2.06(2H、m);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ175.4、169.9、162.5、162.7、150.4、148.1、147.7、140.7、130.8、125.4、124.9,123.2、121.6、120.4、116.4、111.7、110.9、109.3、67.9、66.9(2C)、56.1(2C)、53.7、49.8、46.7(2C)、36.9(2C)、34.1、29.6、24.8、24.2;
(xi)(S)−4−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)フェニル)−1−メチル−N−(4−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(51)
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ7.77(1H、s)、7.73(1H、s)、7.65(1H、d、J=4.4Hz)、7.52(1H、s)、7.8(2H、d、J=8.0Hz)、7.45(1H、s)、7.38(2H、d、J=8.0Hz)、7.00(1H、s)、6.91(2H、d、J=8.8Hz)、6.83(1H、s)、4.14−4.18(2H、m、CH2)、4.09−4.14(4H、m)、3.98(3H、s、N−CH3)、3.87(3H、s、O−CH3)、3.77−3.83(1H、m、H−11a)、3.71−3.75(4H、m)、3.52−3.57(2H、m、H2−3)、2.79−2.82(2H、m)、2.53−2.64(6H、m、CH2)、2.25−2.31(4H、m、CH2)、2.01−2.07(2H、m);13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ174.7、164.6、162.2、159.8、155.4、150.5、147.7、140.7、135.7、131.8、126.6、125.4、125.0、122.0、120.4、115.0、111.7、110.9、67.9、66.8(2C)、66.0、57.6、56.1(2C)、54.1(2C)、53.7、46.7、35.9、33.0、29.6、24.8、24.2
(xii)(S)−4−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)フェニル)−1−メチル−N−(4−(2−モルホリノエトキシ)ベンジル)−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(52)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ7.77(1H、s)、7.68(1H、s)、7.65(1H、d、J=4.0Hz)、7.51(1H、s)、7.44(2H、d、J=8.0Hz)、7.35(2H、d、J=8.0Hz)、7.27(1H、s)、6.96(1H、d、J=2.0Hz)、6.88(2H、dd、J=7.0、2.0Hz)、6.82(1H、s)、6.73(1H、s)、4.50(2H、d、J=5.5Hz)、4.10−4.20(4H、m、CH2)、3.98(3H、s、N−CH3)、3.87(3H、s、O−CH3)、3.78−3.83(1H、m、H−11a)、3.68−3.71(4H、m)、3.52−3.59(2H、m、H2−3)、2.80−2.82(2H、m)、2.53−2.64(6H、m、CH2)、2.24−2.33(4H、m、CH2)、2.01−2.07(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ174.7、164.6、161.6、158.1、150.4、147.7、140.7、137.5、135.7、131.8、129.2、126.6、125.4、124.5、120.4、114.9(2C)、111.7、110.9、108.7、67.9、66.8(2C)、66.0、57.6、56.1(2C)、54.1(2C)、53.7、46.7、35.9、33.0、29.6、24.8、24.2
(xiii)(S)−4−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)フェニル)−1−メチル−N−(6−モルホリノピリジン−3−イル)−1H−ピロール−2−カルボキシアミド(53)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ8.25(1H、s)、7.96(1H、d、J=6.5Hz)、7.90(1H、s)、7.85(1H、s)、7.65(1H、d、J=4.0Hz)、7.51(1H、s)、7.44(2H、d、J=8.0Hz)、7.35(2H、d、J=8.0Hz)、7.00(1H、s)、6.95(1H、s)、6.82(1H、s)、6.65(1H、d、J=9.0Hz)、4.08−4.15(2H、m、CH2)、3.97(3H、s、N−CH3)、3.84(3H、s、O−CH3)、3.78−3.82(4H、m)、3.67−3.70(2H、m、H2−3)、3.53−3.59(1H、m、H−11a)、3.42−3.46(4H、m)、2.55−2.58(2H、m、CH2)、2.23−2.30(4H、m、CH2)、1.99−2.05(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ174.7、164.6、162.7、159.9、156.8、150.4、147.7、140.7、131.6、126.2、125.4、125.1、120.4、111.7、110.8、109.6、106.9、67.9、66.7(3C)、56.1、53.7、46.7、46.1(2C)、41.0、36.9(2C)、34.0、29.6、24.8、24.2;
(xiv)(S)−メチル4−(4−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)フェニル)フラン−2−カルボキシアミド)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(54)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ7.98(1H、s、NH)、7.88(1H、s、NH)、7.68(1H、s、H−6)、7.65(1H、d、J=4.0Hz、H−11)、7.64(2H、d、J=8.0Hz、2Ar−H)、7.54(1H、d、J=1.6Hz、Py−H)、7.52(1H、d、J=1.6Hz、Py−H)、7.45(1H、d、J=2.0Hz、Py−H)、7.33(2H、d、J=8.0Hz、2Ar−H)、6.97(1H、s、Py−H)、6.89(1H、s、H−9)、4.08−4.18(2H、m、CH2)、3.97(3H、s、N−CH3)、3.89(3H、s、N−CH3)、3.84(3H、s、O−CH3)、3.79(3H、s、O−CH3)、3.66−3.70(1H、m、H−11a)、3.55−3.60(2H、m、H2−3)、2.56−2.61(2H、m、CH2)、2.23−2.32(4H、m、CH2)、2.00−2.05(2H、m);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ162.5、161.6、159.1、150.4、147.7、138.4、132.8、132.1、131.9(2C)、128.6、128.4(2C)、125.4(2C)、124.8、123.0、121.0、120.4(2C)、116.2、114.6(2C)、109.9、94.2、67.4、63.6、57.1、53.7、51.1、46.7、36.9、36.7、34.0、29.6、24.2;
(xv)(S)−メチル4−(4−(4−(4−(4−((7−メトキシ−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イル)オキシ)ブタンアミド)フェニル)フラン−2−カルボキシアミド)フェニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボキシレート(56)
1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ7.72(1H、s、NH)、7.69(1H、s、NH)、7.66(1H、d、J=4.0Hz、H−11)、7.57(2H、d、J=8.0Hz、2Ar−H)、7.53(1H、s、H−6)、7.46(4H、d、J=8.0Hz、4Ar−H)、7.41(2H、d、J=8.0Hz、2Ar−H)、7.20(1H、d、J=2.0Hz、Py−H)、7.06(1H、d、J=2.0Hz、Py−H)、7.02(1H、d、J=1.6Hz、Py−H)、6.92(1H、s、Py−H)、6.84(1H、s、H−9)、4.12−4.20(2H、m、CH2側鎖リンカー)、4.00(3H、s、N−CH3)、3.96(3H、s、N−CH3)、3.88(3H、s、O−CH3)、3.84(3H、s、O−CH3)、3.70−3.73(1H、m、H−11a)、3.55−3.61(2H、m、H2−3)、2.58−2.62(2H、m、CH2)、2.29−2.31(2H、m、CH2)、1.93−2.06(4H、m、CH2);13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ164.5、162.4、161.7、150.7、147.3、139.2、126.0、125.6、125.4(2C)、125.2(2C)、123.0、120.4(2C)、114.6(2C)、111.4、94.6(2C)、68.3、63.7、56.1、51.6(2C)、41.0、36.9、31.9、29.6、25.2、24.2、24.1、20.2。
実施例3:抗菌性評価
本発明の化合物26、27、28、30、31、33、35、37、39、40、49、51、52、53、54、56及び59の多数の細菌株に対する抗菌性を、下で説明するCLSIブロスマイクロプレートアッセイを使用して比較化合物16及び18と比較した。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)株のEMRSA−15及びEMRSA−16は、ロイヤルフリー病院(英国ロンドン)での臨床材料から単離された;MRSA株BB568は、スイス国チューリッヒ大学医学微生物学研究所のBrigitte Berger−Bachiから贈与された。公衆関連MRSA単離体USA300は、BAA−1556としてアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから購入した。S.aureus VISA株MU50は、バンコマイシン中間耐性を有するMRSA臨床分離株であり、単離され、順天堂大学(東京)の平松啓一氏から提供された。ATCC29213は、抗生物質感受性黄色ブドウ球菌の基準株である。バンコマイシン耐性腸球菌単離株のE.faecalis VRE1及びE.faecium VRE10は、ロイヤルフリー病院で単離された。細菌をミューラー・ヒントン(MH)ブロス(オキソイド)中又はMH寒天プレート上において37℃で増殖させた。
前述のように抗菌剤のMICはCLSIブロスマイクロプレートアッセイにより決定した(Hadjivassileva T、Stapleton PD、Thurston DE外,ピロロベンゾジアゼピン二量体とメチシリン耐性Staphylococcus aureusからの2重鎖DNAとの相互作用,Int J Antimicrob Agents 2007;290:672−678);薬剤をブロスで希釈する前にDMSOに溶解させた。使用濃度では、溶媒は細菌増殖に影響を及ぼさなかった。菌株ごとに3回のMIC測定を、試験した各化合物について二重に行った。

Claims (46)

  1. 次式(I)の化合物:
    又はその塩若しくは溶媒和物:
    式中、
    点線の二重結合は、C2とC3との間の単結合又は二重結合の存在を示し;
    2は−H、−OH、=O、=CH2、−CN、−R、OR、ハロ、ジハロ、=CHR、=CHRR’、−O−SO2−R、CO2R及びCORから選択され;
    7はH、R、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’、ニトロ、Me3Sn及びハロから選択され;
    ここで、R及びR’は、独立して、置換されていてよいC1-7アルキル、C3〜20ヘテロシクリル及びC5〜20アリール基から選択され;
    10及びR11は、一緒になって二重結合を形成するか、又は、それぞれH及びQRQから選択され、ここで、QはO、S及びNHから選択され、そしてRQはH又はC1〜7アルキル又はH及びSOxMであり、ここで、xは2又は3であり、そして、Mは薬学的に許容できる一価の陽イオンであり;
    Aは、次のA1、A2、A3、A4又はA5から選択され:
    ここで、
    1及びY1は次のものから選択され:それぞれ、CH及びNH;CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;N及びS;N及びO;並びにCH及びO;
    2及びY2は次のものから選択され:それぞれ、CH及びNH;CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;N及びS;N及びO;並びにCH及びO;
    1はO及びSから選択され;
    2はCH及びNから選択され;
    Fは単結合及び−(E−F1m−から選択され;
    それぞれのEは、独立して、単結合及び−C(=O)−NH−から選択され;
    それぞれのF1は、独立してC3〜20ヘテロアリーレン基であり;
    mは1、2又は3であり;
    Gは、水素、C1〜4アルキル、−C(=O)−O−C1〜4アルキル、−(CH2n−C3〜20ヘテロシクロアルキル及び−O−(CH2n−C3〜20ヘテロシクロアルキル基から選択され;
    それぞれのnは0〜4であり;
    ただし、A2は次のA2’ではなく:
    ここで、A2’のX1及びY1は次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
    ただし、A3は次のA3’ではなく:
    ここで、A3’のX2及びY2は次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
    Bは単結合か又は
    のいずれかであり、ここで、B1のX及びYは次のものから選択され:それぞれ、CH及びNMe;COH及びNMe;CH及びS;N及びNMe;N及びS;
    1はC1〜4アルキルである。
  2. 7がH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’及びハロから選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 7がH及びORから選択される、請求項2に記載の化合物。
  4. 7がOR7Aであり、R7Aが置換されていてよいC1〜7アルキルである、請求項3に記載の化合物。
  5. 7AがMe、CH2Ph及びアリルから選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. 10及びR11は一緒になって二重結合を形成する、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  7. 10がHであり、R11がORQである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  8. QがH又はMeから選択される、請求項7に記載の化合物。
  9. 10がHであり、R11がSO3Mである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  10. MがNa+である、請求項9に記載の化合物。
  11. 1がC1〜2アルキルである、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物。
  12. 1がメチルである、請求項11に記載の化合物。
  13. 2が−H、−OH、=O、=CH2、−CN、−R、−OR、=CHR、=CRR’、−O−SO2−R、−CO2R及び−CORから選択される、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
  14. 2が−H、=CH2、−R、=CHR及び=CRR’から選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. 2が次の構造C1のものである、請求項13に記載の化合物。
  16. 2が置換されていてよいC5〜20アリールである、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
  17. 2が、置換されていてよいフェニル、置換されていてよいナフチル、置換されていてよいピリジル、置換されていてよいキノリニル又はイソキノリニルから選択される、請求項16に記載の化合物。
  18. 2基が1〜3個の置換基を有する、請求項16又は17に記載の化合物。
  19. 前記任意の置換基がメトキシ、エトキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ビスオキシメチレン、メチルピペラジニル、モルホリノ及びメチルチエニルから選択される、請求項16〜18のいずれかに記載の化合物。
  20. 2が4−メトキシ−フェニル、3−メトキシフェニル、4−エトキシ−フェニル、3−エトキシ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、3,4−ビスオキシメチレン−フェニル、4−メチルチエニル、4−シアノフェニル、4−フェノキシフェニル、キノリン−3−イル及びキノリン−6−イル,イソキノリン−3−イル及びイソキノリン−6−イル、2−チエニル、2−フラニル、メトキシナフチル並びにナフチルから選択される、請求項16又は17に記載の化合物。
  21. 2が次のものから選択される、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物:
    (a)C1〜5飽和脂肪族アルキル;
    (b)C3〜6飽和シクロアルキル;
    (c)
    (式中、R21、R22及びR23のそれぞれは、H、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル及びシクロプロピルから独立に選択され、ここで、 2 基の炭素原子の総数は5以下である。)
    (d)
    (式中、R25a及びR25bの一方はHであり、他方は、ハロ、メチル、メトキシから選択される基で置換されていてよいフェニル;ピリジル;及びチオフェニルから選択される。);
    (e)
    (式中、R24は、H;C1-3飽和アルキル;C2-3アルケニル;C2-3アルキニル;シクロプロピル;ハロ、メチル、メトキシから選択される基で置換されていてよいフェニル;ピリジル;及びチオフェニルから選択される。)
  22. 2がメチル、エチル、プロピル、ブチル又はペンチルから選択される、請求項21に記載の化合物。
  23. 2がシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択される、請求項21に記載の化合物。
  24. 2
    であり、R2基の炭素原子の総数が4以下である、請求項21に記載の化合物。
  25. 21、R22及びR23の一つがHであり、他の2つの基がH、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル及びシクロプロピルから選択される、請求項21又は24に記載の化合物。
  26. 21、R22及びR23の2つがHであり、他の基がH、C1〜3飽和アルキル、C2〜3アルケニル、C2〜3アルキニル及びシクロプロピルから選択される、請求項21又は24に記載の化合物。
  27. 前記Hではない基がメチル及びエチルから選択される、請求項25又は26に記載の化合物。
  28. 2
    であり、前記Hではない基が置換されていてよいフェニルである、請求項21に記載の化合物。
  29. 2
    であり、R24がH及びメチルから選択される、請求項21に記載の化合物。
  30. 2が次の基:−H、−OH、−CN、−R、−OR、ハロ、−O−SO2−R、−CO2R及び−CORのいずれかから選択される場合には、C2とC3との間には二重結合が存在する、請求項1〜29のいずれかに記載の化合物。
  31. 2が=O、=CH2、=CHR、=CHRR’から選択される場合には、C2とC3との間には単結合が存在する、請求項1〜29のいずれかに記載の化合物。
  32. C2とC3との間に二重結合が存在せず、R2がHである、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
  33. 1がメチルである、請求項1〜32のいずれかに記載の化合物。
  34. 1及びY1が、それぞれ、CH及びNMe;N及びNMe;CH及びS;並びにCH及びOから選択される、請求項1〜33のいずれかに記載の化合物。
  35. 1及びY1が、それぞれ、N及びNMe並びにCH及びNMeから選択される、請求項34に記載の化合物。
  36. Fが−(E−F1m−であり、F1がC5ヘテロアリーレン基である、請求項1〜35のいずれかに記載の化合物。
  37. 1が次の構造F11:
    (式中、X3及びY3は、それぞれCH及びO;並びにCH及びNMeから選択される。)
    によって表される、請求項36に記載の化合物。
  38. Eが単結合である、請求項36又は37に記載の化合物。
  39. Eが−C(=O)−NH−である、請求項36又は37に記載の化合物。
  40. Gが−H、−Me、−C(=O)−O−Me、−(CH2n−N(CH2CH2OCH2CH2)及び−O−(CH2n−N(CH2CH2OCH2CH2)よりなる群から選択される、請求項1〜39のいずれかに記載の化合物。
  41. Aが
    A11

    A12

    A13

    A14

    A21

    A22

    A23

    A24

    A31

    A32

    A33

    A34

    A35

    A36

    A41

    A51

    A52

    A53
    及びA54
    よりなる群から選択される、請求項1〜33のいずれかに記載の化合物。
  42. 請求項1〜41のいずれかに記載の化合物及び薬学的に許容できるキャリア又は希釈剤を含む医薬組成物。
  43. 治療方法に使用するための請求項1〜41のいずれかに記載の化合物。
  44. 細菌感染治療用の薬剤の製造における請求項1〜41のいずれかに記載の化合物の使用。
  45. 細菌感染の治療方法に使用するための請求項1〜41のいずれかに記載の化合物。
  46. 細菌感染の治療用の医薬の製造における請求項42に記載の組成物の使用
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