JP6124793B2 - Ptcデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、PTCデバイス、詳しくは表面実装型のPTCデバイスに関する。
例えば、PTCデバイスは、回路保護素子として種々の電気装置において用いられ、電気装置の保護回路を構成している。そのようなPTCデバイスは、保護回路を有する保護回路基板に配置される。その場合、配置の便宜を考慮して、表面実装型のPTCデバイスがしばしば使用される。
表面実装型のPTCデバイスは、その電極が保護回路基板上に設けたタブまたはパッド上に位置するように載置され、ハンダ付けによって電気的に接続することによって、保護回路基板上に形成した保護回路に配置される。
そのようなPTCデバイスを図1に斜視図にて模式的に示す。図示したPTCデバイス10は、それを構成するPTC素子11を有して成る。PTC素子11は、PTC要素およびその両側の表面上にそれぞれ配置された層状電極、ならびに各層状電極の外側に位置する絶縁層を有して成る。図1では、これらの構成要素を図示せず、PTC素子11として一体に示している。
PTC素子11は、両側の端部にて側方端面に半円筒状凹部分12および14を有し、半円筒状凹部分の表面に側方金属層部分(例えば導電性金属メッキ層)16および18を有する。他方、PTC素子11は、その上面および下面のそれぞれの両端部にも端部金属層部分(例えば導電性金属メッキ層)20、22および24、26を有する。側方金属層部分16および18は、その上端および下端にて端部金属層部分20、22および24、26と一体につながり、これらがいわゆるキャスタレーション(castellation)電極(20+16+22および24+18+26)を構成している。
尚、図示した態様では、キャスタレーション電極は、PTC素子11の上面および下面の双方に金属層部分を有するが、一般的にキャスタレーション電極は、PTC素子の上面および下面の一方の両端部に端部金属層部分を有してもよい(即ち、他方の面の端部に端部金属層部分を有さなくてもよい)。従って、キャスタレーション電極は、PTCデバイスの上面および下面の少なくとも一方の面の両端部に端部金属層部分を有する。
図示していないが、このようなPTCデバイスにおいて、一方のキャスタレーション電極は、PTCデバイス内に位置するPTC素子の一方の電極に電気的に接続され、他方のキャスタレーション電極は、PTC素子の他方の電極に電気的に接続されている。このようなPTCデバイスは、例えば下記特許文献1に開示されている。
このようなPTCデバイスの基板への実装は、基板上に設けたパッド上にクリームハンダを印刷により塗布し、塗布されたクリームハンダ部分を介してパッド上に、PTCデバイスの下面に位置するキャスタレーション電極の端部金属層部分(例えば22)が位置するように、PTCデバイスを配置し、そのようにPTCデバイスが配置された基板をリフロー炉に入れてハンダを溶融・固化させることによって実施する。このようにハンダ付けによってPTCデバイスを基板上に実装した様子を、断面図にて模式的に図2に示す。
図2には、基板28上に実装された図1のPTCデバイス10を、その線X−Xを含む垂直面で切断した端面図にて示す。尚、図2では、図1のPTCデバイスの右側の端部のみを図示し、キャスタレーション電極は、容易に理解できるように、その厚さを誇張して図示している。基板上のパッド30とキャスタレーション電極の端部金属層部分22との間には、ハンダ付けによってハンダ接続部32が形成され、これらを一体に結合すると共に電気的に接続している。リフロー炉において溶融したハンダは、半円筒状凹部分上にも濡れ上がり、そのまま固化してキャスタレーション電極の側方金属層部分16上にもハンダ部分34がフィレット部として存在し、これがハンダ接続部32と一体になっている。
米国特許第6377467号明細書
上述のようにPTCデバイスをハンダ付けした基板を使用していると、PTCデバイスと基板との間の電気的接続が不良になるという問題点に気づいた。より具体的には、端部金属層部分22とパッド30との間でハンダ接続部32の一部分が剥離することがあり、その結果、これらの間の電気的接続が不十分になることに気付いた。そこで、本発明が解決しようとする課題は、そのような電気的接続が不良になる可能性を可及的に減らすことに存する。
上述の電気的接続が不良になる基板について詳細に検討したところ、ハンダ接続部32においてクラックが発生したり、あるいはハンダ接続部が端部金属層部分22および/または側方金属層部分16からのハンダ接続部32の一部分の剥離の発生が見られることが分かった。
このような現象を更に検討すると、PTCデバイスが作動する場合に、その温度が上昇してPTC要素が膨張し、その後、PTC要素の温度が低下して収縮して元の形状に戻るという、膨張・収縮という過程を経る。また、基板を有する電気装置の環境(例えば自動車の室内)が温度上昇・温度降下を繰り返す場合にも、PTC要素が膨張・収縮という過程を繰り返す。
PTC要素が膨張・収縮を繰り返すと、その体積変化によって応力が発生し、そのような応力によって、クラック・剥離等の発生をもたらす可能性が大きいことに帰着した。特に、上述のようにPTCデバイスの側方に半円筒状凹部を有する場合、膨張・収縮によって生じる応力がその部分に応力が集中する傾向にあり、その結果、クラック・剥離等の現象が起こり易いとの判断に到った。従って、そのように応力が集中するのを抑制することによって、より詳細には、応力が集中する可能性がある箇所を増やすことによって、そのような箇所の各々に集中する応力の総量を減らすことによって、クラック・剥離等の発生を抑制でき、電気的接続の不良の発生の可能性を減らすことができるとの考えに到った。
上述の考えに基づいて、発明者が、応力の集中の抑制について、鋭意検討した結果、応力が集中する可能性がある箇所を、PTCデバイスの両側の側方の2箇所に設けるのではなく、PTCデバイスの角部分とすることによって、即ち、4箇所に設けることによって、電気的接続の不良の可能性が減るとの考えに到った。
従って、第1の要旨において、本発明はPTCデバイスを提供し、
このPTCデバイスは、
層状PTC要素およびその両側の表面上にそれぞれ配置された第1層状電極および第2層状電極を有して成るPTCユニット、ならびに各層状電極の外側に(即ち、PTCユニットの外側に)位置する絶縁層を有する(層状の)PTC素子を有して成り、
PTC素子は、第1端部および第2端部を有し、第1端部にて、その各角部分に第1四半分円筒状凹部を有し、また、第2端部にて、その角部分に第2四半分円筒状凹部を有し、
各第1四半分円筒状凹部は、第1層状電極に電気的に接続された第1キャスタレーション電極を有し、また、各第2四半分円筒状凹部は、第2層状電極に接続された第2キャスタレーション電極を有する
ことを特徴とする。
1つの態様では、このPTCデバイスは、第1四半分円筒状凹部および第2四半分円筒状凹部に加えて、先に説明した半円筒状凹部を第1端部および第2端部に更に有してよい。
上述の第1の要旨のPTCデバイスは、1つの好ましい態様において、PTC要素およびその両側の表面上に配置された層状電極を有して成るPTCユニットが複数、絶縁層を介して積層されていてもよい。
即ち、第2の要旨において、本発明は、別のPTCデバイスを提供し、
このPTCデバイスは、
複数の層状PTC要素および各PTC要素の両側の表面上にそれぞれ配置された第1層状電極および第2層状電極を有して成る複数のPTCユニット、ならびにこれらのPTCユニットを間に挟んで離隔するようにPTCユニットの間に配置された絶縁層が積層された積層体としてのPTC素子を有して成り、
PTC素子は、第1端部および第2端部を有し、
PTC素子は、第1端部にて、その各角部分に第1四半分円筒状凹部を有し、また、第2端部にて、その角部分に第2四半分円筒状凹部を有し、
各第1四半分円筒状凹部は、各PTC要素の第1層状電極に電気的に接続された第1キャスタレーション電極を有し、また、各第2四半分円筒状凹部は、第2層状電極に接続された第2キャスタレーション電極を有する
ことを特徴とする。
1つの態様では、このPTCデバイスは、第1四半分円筒状凹部および第2四半分円筒状凹部に加えて、PTC素子積層体の第1端部および第2端部に先に説明した半円筒状凹部を更に有してよい。
本発明のPTCデバイスでは、PTC素子またはPTC素子積層体の角部分に四半分円筒状凹部を有し、その部分にキャスタレーション電極が配置されているので、PTC要素の膨張・収縮によって生じる応力が集中し易い箇所が少なくとも4箇所存在することになり、その結果、キャスタレーション電極1つ当たりに作用する応力の総量を少なくすることができるので、PTCデバイスとの電気的接続に機能するハンダ接続部の電気的接続が不良になる可能性を可及的に減らすことができる。
図1は、従来のPTCデバイスの斜視図を模式的に示す。 図2は、従来のPTCデバイスを基板に実装した状態を模式的に示す。 図3は、本発明のPTCデバイスの平面図を模式的に示す。 図4は、本発明のPTCデバイスの別の態様の平面図を模式的に示す。 図5は、単一のPTCユニットを有する本発明のPTCデバイスの(図4の線Y−Yに沿った)断面を模式的に示す。 図6は、複数のPTCユニットを有する本発明のPTCデバイスの(図4の線Y−Yに沿った)断面を模式的に示す。 図7は、図3に示す本発明のPTCデバイスの斜視図を模式的に示す。 図8は、本発明のPTCデバイスの製造法を説明するために圧着体の平面図を模式的に示す。
本発明のPTCデバイスを基板に実装する時に、基板に対向する面が上向きとなるようにPTCデバイスを載置した場合(図1において矢印Aの方向で見た場合に相当)の平面図を図3に、また、斜視図を図7に模式的に示す。従って、図1および図2のPTCデバイスの下面38は、図3および図7では、上面38となる。図示した態様では、PTCデバイス10は、PTC素子11を有して成り、PTC素子は、第1端部42および第2端部44を有して成る。
PTC素子は、第1四半分円筒状凹部(図3参照)36または第1四半分円筒状凹部(図7参照)36を、および第2四半分円筒状凹部(図3参照)37または第2四半分円筒状凹部(図7参照)37切り欠いた、全体として(即ち、切り欠き部分が無いとした場合に)、図3の平面図では矩形形状を、また、図7の斜視図では直方体形状を有する。この四半分円形部分(または四半分円筒状凹部)36および37は、PTCデバイスを構成するPTC素子10が四半分円筒状凹部を4つの角部分に切り欠き部として有することに由来する。
より詳細には、PTC素子11は、第1端部42において、2つの第1四半分円筒状部36を有し、第2端部44において、2つの第1四半分円筒状部37を有する。別の態様では、2つの第1または第2四半分円筒状部36および/または37の間に、図1に示すような半円筒状凹部12を有してよい。
尚、四半分円筒状凹部36は、円筒の4分の1の形状(従って、図3では、四半分円の形状)を有するのが特に好ましい。しかしながら、PTC素子11は、その4つの角部分が切り欠かれている限り、四半分円の形状に代えて、他の切り欠き形状を有してもよい。平面図において、切り欠き形状が直角三角形形状であっても、4分の1の楕円の形状であってもよい。
図示したPTCデバイス10は、PTC素子11の各第1四半分円筒状凹部36を規定する側面40上に側方金属層部分16を有し、その側面の一方の端部(図7に示す態様では上端46)にて端部金属メッキ層部分22を有し、これらの金属層部分は一体に接続され、第1キャスタレーション電極50を構成する。また、PTCデバイス10は、PTC素子11の各第2四半分円筒状凹部37を規定する側面41上に側方金属層部分17を有し、その側面の一方の端部(図7に示す態様では上端47)にて端部金属層部分23を有し、これらの金属層部分は一体に接続され、第2キャスタレーション電極52を構成する。
キャスタレーション電極の側方金属層は、凹部を規定する側面の全面にわたって延在し、端部金属層部分22および/または23は、図3に示すように円環状であってもよく、別の態様では、図4に示すように、矩形状(但し、四半分円形に対応する切り欠き部を有する)であってもよい。
尚、側面40および/または側面41は、他方の端部(図7に示す態様では下端48)にても端部金属層部分20(図7にて、例として手前側のものを破線にて示す)を有してよく、これらの3つの金属層部分(即ち、一方の端部46上の端部金属層部分22または23、側面上の側方金属層部分16または17、および他方の端部48上の端部金属層部分20)が第1および/または第2キャスタレーション電極を構成してよい。図示していないが、第1キャスタレーション電極50は、PTC素子を構成する1または複数のPTC要素の主表面上に配置された第1層状電極に電気的に接続され、また、第2キャスタレーション電極52は、PTC素子を構成する1または複数のPTC要素の主表面上に配置された第2層状電極に電気的に接続されている。
尚、キャスタレーション電極は、その全体を導電性金属によるメッキ処理によって形成してもよい。その場合、キャスタレーション電極を形成する部分以外の部分をマスキングした後に導電性金属(例えば銅、ニッケル、錫等)のメッキ処理し、その後、マスキングを除去することによってキャスタレーション電極を形成できる。この場合、側方金属層部分および端部金属層部分はいずれもメッキ層によって構成される。
別の態様では、端部金属層部分は、金属箔およびその上に形成したメッキ層であってもよい。この場合、後述するようにPTC素子の最外層としての絶縁層を形成する絶縁性樹脂シート上に金属箔を重ねた圧着体を形成し、エッチングにより所定箇所の金属箔を残した後に、メッキ処理することによって、そのような端部金属層部分を形成できる。この態様でも、側方金属層部分はメッキ層によって構成される。
更に、別の態様では、上述のように形成した、メッキ層により構成されるキャスタレーション電極、または金属箔およびその上のメッキ層により構成されるキャスタレーション電極の最外層上に耐食性に優れた金属層をメッキ処理によって更に形成してよい。例えば最外層が銅で構成されている場合に、ニッケル、次いで錫のメッキ層を、またはニッケル、次いで金のメッキ層をその上に重ねるのが好ましい。
図5に、本発明のPTCデバイスを図4の線Y−Yに沿って切断した場合に現れる断面を模式的に示す。図示したPTC素子10は、層状PTC要素54およびその両側の表面上にそれぞれ配置された第1層状電極56および第2層状電極58を有して成るPTCユニット60、ならびに各層状電極の外側に(即ち、PTCユニットの外側に)位置する第1絶縁層62および第2絶縁層64を有する、全体として層状のPTC素子66を有して成る。PTC素子66は、第1端部42および第2端部を有し、第1端部にて、その各角部分に第1四半分円筒状凹部36を有し、また、第2端部にて、その角部分に第2四半分円筒状凹部37を有する。
尚、層状PTC要素、その両側に位置する層状電極(通常、金属箔)および絶縁層を有して成るPTCユニットは周知の部材であり、例えば上記特許文献にも開示されているので詳細な説明は省略する。
図示するように、第1四半分円筒状凹部を規定する側面40上に、第1層状電極56にその端部68にて電気的に接続された第1キャスタレーション電極50が形成され、また、各第2四半分円筒状凹部37を規定する側面41上に、第2層状電極58にその端部70にて電気的に接続された第2キャスタレーション電極52が形成されている。
容易に理解できるように、図示した態様では、各キャスタレーション電極は、側方金属層部分72(図1の16または18に対応)、ならびにPTC素子66の上面および下面のそれぞれの両端部に位置する端部金属層部分74(図1の20または24に対応)および76(図1の22または26に対応)により構成されている。このような金属層部分は、後述するように効率的な製造の観点から、金属メッキ層であるのが好ましい。
図6に、本発明の別の態様のPTCデバイスを、図3と同様に切断した場合に現れる断面を模式的に示す。図示した態様では、複数の例として2つの層状PTC要素78および80、ならびに各PTC要素の両側の表面上にそれぞれ配置された第1層状電極82および84ならびに第2層状電極86および88を有して成る2つのPTCユニット90および92を有して成る。これらのPTCユニットは、その両側に絶縁層が位置するように、絶縁層94、96および98によって挟まれ、これらの間に配置されている。これらの絶縁層およびその間に配置されたPTCユニットが積層されて積層体としてのPTC素子が形成されている。
図5の態様と同様に、PTC素子は、第1端部42および第2端部44を有し、これらの端部には、第1四半分円筒状部36および第2四半分円筒状部37を有、これらを規定する側面上に第1キャスタレーション電極50および第2キャスタレーション電極52が形成されている。図示した態様では、第1層状電極82および84はその端部にて第1キャスタレーション電極50に電気的に接続され、また、第2層状電極86および88は、第2キャスタレーション電極52に電気的に接続されている。
図6に示した態様では、PTCユニットが2つ積層されているが、PTCユニットが絶縁層によって挟まれるように、より多くのPTCユニットを積層してもよい。この場合、各PTCユニットの一方の層状電極が第1キャスタレーション電極に接続され、他方の層状電極が第2キャスタレーション電極に接続されるように構成することによって、PTCユニットが並列に接続されたデバイスを構成することができる。
例えば、本発明のPTCデバイスは、次のようにして製造することができる。最初に、ポリマーPTC組成物を押出成形することによって得られるポリマーPTCシートの両側の主表面に、層状電極を構成することになる金属層(例えば金属箔)に圧着して、あるいはポリマーPTC組成物と金属層とを同時押出することによって、PTCシートが金属層に挟まれた状態の積層体を得る。次に、得られた積層体をエッチング処理に付して、金属層の一部分(図5または図6の部分100に対応する箇所)を除去し、その後、両側に絶縁層を構成することになる絶縁性樹脂シート(例えばプリプレグシート)を重ね、更に、必要に応じて外側に導電性金属箔(例えば銅箔)を重ね、これらを一体に圧着して圧着体を得る。
その後、図8に示すように、圧着体の所定の箇所に円筒状の孔が形成されるように穿孔する。そして、穿孔した圧着体全体に対し一括に銅メッキ処理を施し、その後、上面および下面の端部金属層部分に対応する部分および穿孔することによって形成される円筒状凹部のみマスキングし、それ以外の金属部分をエッチング処理する。その後、マスキングを除去して、上面および下面の端部金属層部分に対応する部分22または23(それぞれ、90°の扇形状部分104を切り欠いた矩形)が4つ集合して規定される1つのより大きい矩形のメッキ層106、および穿孔することによって形成される円筒状凹部の側面上のメッキ層を形成する。このように形成した圧着体102を模式的平面図にて図8に示す。尚、このように形成される、上面および下面の端部金属層部分22または23に対応する部分は、銅箔およびその上に形成された銅メッキ層により構成されるが、例えば図5、図6および図7においては、これらを一体物として示している。その後、必要に応じて、圧着体102を金属メッキ処理(例えばニッケル、錫のメッキ処理)してよい。
尚、穿孔することによって、PTC要素上に配置された層状金属の厚さ部分が円筒状凹部の側面部に露出することになり、そのような側面部がメッキ処理されて側面にキャスタレーション電極の側方金属メッキ層が形成されるので、層状金属の端部が側方金属メッキ層に電気的に接続されることになる。
このようにメッキ処理が済んだ圧着体102を縦方向の分割線110および横方向の分割線112に沿って切断することによって、個々の本発明のPTCデバイス10を得ることができる。このようにPTCデバイスが縦・横で相互に隣接した状態の圧着体を形成し、その後、分割することによって、PTCデバイスを効率よく製造できる。
四半分円筒状凹部をPTC素子の所定の箇所に形成することを除いて、上述のような圧着体の形成、穿孔およびメッキ処理等によって、図5および図6に示すように、PTC素子の層状電極がキャスタレーション電極に電気的に接続された構造を有するPTCデバイスを製造する方法は基本的には既知であり、例えば上記特許文献1等と参照できる。
尚、本発明のPTCデバイスは、PTC要素が硬質である場合に特に効果的である。即ち、PTC要素を構成する導電性ポリマー組成物が比較的硬質のポリマーを含んで成る場合、例えばポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)を含む場合、より軟質な樹脂(例えばポリエチレン)と比較して、PTC要素の膨張・収縮によって発生する応力を緩和し難いので、PTCデバイスにおいて四半分円筒状凹部を設け、そこにキャスタレーション電極を形成するのが有効である。
10…PTCデバイス、11…PTC素子、12,14…半円筒状凹部分、
16,18…側方金属層部分、20,22,24,26…端部金属層部分、28…基板、
30…パッド、32…ハンダ接続部、34…ハンダ部分、36…第1四半分円筒状凹部、
37…第2四半分円筒状凹部、40,41…側面、42…第1端部、44…第2端部、
46…一方の端部、48…他方の端部、50…第1キャスタレーション電極、
52…第2キャスタレーション電極、54…層状PTC要素、56…第1層状電極、
58…第2層状電極、60…PTCユニット、62…第1絶縁層、64…第2絶縁層、
66…PTC素子、68…第1層状電極の端部、70…第2層状電極の端部、
72…側方金属層部分、74,76…端部金属層部分、78,80…層状PTC要素、
82,84…第1層状電極、86,88…第2層状電極、90,92…PTCユニット、
94,96,98…絶縁層、100…金属層の一部分、102…圧着体、
104…扇形状部分、106…より大きい矩形のメッキ層。

Claims (8)

  1. 層状PTC要素およびその両側の表面上にそれぞれ配置された第1層状電極および第2層状電極を有して成るPTCユニット、ならびに各層状電極の外側に位置する絶縁層を有するPTC素子を有して成るPTCデバイスであって、
    PTC素子は、第1端部および第2端部を有し、第1端部にて、その各角部分に第1四半分円筒状凹部を有し、第2端部にて、その角部分に第2四半分円筒状凹部を有し、また、第1半円筒状凹部および第2半円筒状凹部を有し、
    1四半分円筒状凹部および第1半円筒状凹部は、それぞれ第1層状電極に電気的に接続された第1キャスタレーション電極を有し、また、第2四半分円筒状凹部および第2半円筒状凹部は、それぞれ第2層状電極に接続された第2キャスタレーション電極を有する
    ことを特徴とするPTCデバイス。
  2. 複数の層状PTC要素および各PTC要素の両側の表面上にそれぞれ配置された第1層状電極および第2層状電極を有して成る複数のPTCユニット、ならびにこれらのPTCユニットを間に挟んで離隔するようにPTCユニットの間に配置された絶縁層が積層された積層体としてのPTC素子を有して成り、
    PTC素子は、第1端部および第2端部を有し、
    PTC素子は、第1端部にて、その各角部分に第1四半分円筒状凹部を有し、第2端部にて、その角部分に第2四半分円筒状凹部を有し、また、第1半円筒状凹部および第2半円筒状凹部を有し、
    1四半分円筒状凹部および第1半円筒状凹部は、それぞれ各PTC要素の第1層状電極に電気的に接続された第1キャスタレーション電極を有し、また、第2四半分円筒状凹部および第2半円筒状凹部は、それぞれ第2層状電極に接続された第2キャスタレーション電極を有する
    ことを特徴とするPTCデバイス。
  3. 各キャスタレーション電極は、四半分円筒状凹部を規定する側面および半円筒状凹部に形成した側方金属層部分およびPTC素子の一方の主表面の端部上に延在する端部金属層部分を有して成ることを特徴とする請求項1または2に記載のPTCデバイス。
  4. 端部金属層部分は、金属箔部分およびその上に形成された金属メッキ層部分を有して成ることを特徴とする請求項3に記載のPTCデバイス。
  5. 側方金属層部分は、金属メッキ層により形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載のPTCデバイス。
  6. 層状PTC要素は、ポリフッ化ビニリデンを含んで成る導電性ポリマー組成物から形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のPTCデバイス。
  7. 第1半円筒状凹部は、第1端部の2つの第1四半分円筒状凹部の間に配置される、請求項1〜6のいずれかに記載のPTCデバイス。
  8. 第2半円筒状凹部は、第2端部の2つの第2四半分円筒状凹部の間に配置される、請求項1〜7のいずれかに記載のPTCデバイス。
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