JP6124519B2 - 流動化処理土 - Google Patents

流動化処理土 Download PDF

Info

Publication number
JP6124519B2
JP6124519B2 JP2012146266A JP2012146266A JP6124519B2 JP 6124519 B2 JP6124519 B2 JP 6124519B2 JP 2012146266 A JP2012146266 A JP 2012146266A JP 2012146266 A JP2012146266 A JP 2012146266A JP 6124519 B2 JP6124519 B2 JP 6124519B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
fluidized soil
fluidized
sludge
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012146266A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014009487A (ja
Inventor
勝也 柳原
勝也 柳原
貴夫 西本
貴夫 西本
輝年 重田
輝年 重田
孝己 芹口
孝己 芹口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP2012146266A priority Critical patent/JP6124519B2/ja
Publication of JP2014009487A publication Critical patent/JP2014009487A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6124519B2 publication Critical patent/JP6124519B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は、流動化処理土に関する。更に詳しくは、掘削工事の埋め戻し材料等に好適な流動化処理土に関する。
地下鉄工事、ケーブル埋設工事等の建設工事では、工事終了後に掘削した部分を埋め戻す必要がある。主に建設工事で発生した建設発生土を埋め戻していたが、埋戻し工事が重機を用いて行われる場合には大きな騒音が発生し、更には、多量の埃や塵が発生するなど建設公害の問題があった。また、既設配管の下部を地盤改良する場合においては、狭小な敷地での施工を強いられることがほとんどであるため、転圧機械による十分な締固めができないことなど、施工性の問題もあった。
そこで、これらの問題を解決する手段として流動化処理土を用いた流動化処理工法が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載されている流動化処理土は、建設発生土にセメントや水を添加することにより、所定の強度や流動性を示すように調整された材料である。
特開平09−078627公報
流動化処理土の強度や流動性に対する要求は建設現場によって異なるため、建設現場からの要求に応じて強度や流動性の調節を行う必要があった。また、流動化処理土の製造から建設現場までの運搬・打設に1〜2時間程度の時間が必要となるので、運搬中に固化しないように、流動性を調節する必要があった。
さらに、流動化処理土の原料となる建設発生土に含まれる成分や、含水比、粒度分布などの土質性状も発生場所によって異なるので、建設発生土の特性に応じて、強度や流動性の調節を行う必要もあった。
したがって、現場からの要求に応じて、固化材の添加量のみで流動化処理土の強度や流動性の調節を試みると、固化材の添加量の僅かな違いでも強度や流動性に大きな影響を与えるため、流動化処理土の強度や流動性の調節が困難であった。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を行った。その結果、生コンクリート工場などにおいて発生する、産業廃棄物であるスラッジ懸濁水の成分にセメント成分が含まれる点に着目し、固形分濃度が特定範囲のスラッジ懸濁水を流動化処理土の調製に使用することによって、流動化処理土に固化材として追加するセメント量を低減すること出来、また、流動化処理土の強度や流動性を容易に調節可能であるという知見を得、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、建設発生土、スラッジ固形分濃度が1〜35質量%であるスラッジ懸濁水及び固化材を含んでなり、建設発生土1mに対するスラッジ懸濁水の量が0.1〜10mであり、固化材の量が30〜200kgであることを特徴とする流動化処理土である。
本発明の方法によれば、流動化処理土の調製にスラッジ懸濁水を用いることにより、工業用水のみを使用した場合よりも、流動化処理土の強度や流動性を容易に調節することができる。具体的には、流動化処理土の材齢28日における一軸圧縮強さ、シリンダーフロー、ブリーディング率のそれぞれの値を容易に調節可能となり、建設現場の様々な要求に対応可能な流動化処理土とすることが出来る。
しかも、本発明の方法によれば、本来であれば産業廃棄物として処分していたスラッジ懸濁水を再利用するため、これまで使用していた工業用水の使用量を減らすことができ、流動化処理土のコストを低減できる。更には、処分する廃棄物の量が低減することから、環境負荷の低減に寄与できるとともに、そのスラッジ懸濁水の処理費用を低減することが可能となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の流動化処理土は、建設発生土を主成分としており、それにスラッジ懸濁水、及び固化材を含有してなる。
本発明における建設発生土は、粒度、含水比などの土質性状や成分に関係なく、建設現場から発生する残土を何ら制限なく用いることができる。
建設発生土は、建設現場によって粒度、含水比が異なるので、建設発生土を流動化処理土として使用するためには、スラッジ懸濁水及び固化材を配合して所定の固化強度及び流動性能に調整することが行われる。流動化処理土の固化強度と流動性能の目標値は、建設現場や対象となる建築構造物によって異なっており、例えば、「流動化処理土利用技術マニュアル<平成19年/第2版>(独立行政法人土木研究所/株式会社流動化処理工法総合監理 編」に記載されているように、様々な用途に応じて目標値が決められている。
本発明におけるスラッジ懸濁水とは、生コンクリートの取り扱いに用いられる設備、特に生コンクリートの搬送に用いられるアジテータ車の荷室を洗浄した際に生じる洗浄水から得られる廃液である。
ここで、スラッジ懸濁水のスラッジ固形分濃度とは、
(スラッジ固形分濃度)={スラッジ懸濁水に含まれる固形分質量/(固形分質量も含むスラッジ懸濁水の質量)}×100
によって定義される値であり、1〜35%でなければならず、5〜25%であることが好ましい。スラッジ固形分濃度が1%未満の場合では、スラッジ懸濁水中のセメント成分が少なく、ブリーディング率を小さく維持することが困難となる。一方、35%より大きい場合は、スラッジ懸濁水中のセメント成分の影響が支配的となり、添加量のわずかな違いが、流動化処理土の固化強度に大きな影響を及ぼすため、強度や流動性の調節が難しい。
アジテータ車の荷室を洗浄した廃液からスラッジ懸濁水を得る方法は、生コンクリート製造工場によって様々であるが、一般的に粗骨材や細骨材などはふるいや沈殿槽などを用いて分離し、分離しきれなかった一部の細骨材も脱水機等で分離・回収される場合があり、最終的に得られるスラッジ懸濁水中のスラッジ固形分濃度は、35%以下であることが多い。
なお、スラッジ固形分濃度を下げるには、水道水や工業用水を適宜混合すればよく、またスラッジ固形分濃度を上げるには、静置させてスラッジ固形分が分離したときに、上澄み水を取り除いて水分を減らすことにより行うことができる。
また、スラッジ懸濁水に含まれる固形分は主にセメント成分であるが、前述のとおり、細骨材が含まれることもある。また、生コンクリートには混和材料が含まれていることから、生コンクリートの配合によっては、それらも含まれることがある。いずれも、建設現場に生コンクリートを運搬したアジテート車を洗浄した際に発生するものである。
本発明における固化材は、建設発生土の物性に応じて、セメント、潜在水硬性を有する物質、石炭灰等をそれぞれ単独で、又はこれらを適宜組み合わせて使用することができる。
上記の潜在水硬性を有する物質としては、スラグ、ポゾラン等を挙げることができる。本発明においては、これらの潜在水硬性を有する物質の中でもスラグが好適に使用でき、高炉スラグがより好ましい。スラグとは、溶鉱炉で銑鉄を製造する際に得られるスラグであり、ここでいう高炉スラグとは、高炉水砕スラグを指す。高炉スラグが固化材に含まれる場合は、潜在水硬性により長期的に強度発現性を有することができる。また、スラグは流動化処理土からの六価クロムの溶出を抑制する作用を有するため、環境負荷の低減の点からも好ましい。また、上記の石炭灰とは、火力発電所等で発生する石炭灰である。
本発明における固化材として、セメントと潜在水硬性を有する物質とを組み合わせて使用することが好ましい。この場合、セメントと潜在水硬性を有する物質の配合割合は、流動化処理土に占めるセメント量を適当な範囲とすることによって、流動化処理土の材齢28日における一軸圧縮強さを一定強度とすることができ、また、流動化処理土からの六価クロム溶出抑制効果を期待することができるという理由から、セメント100質量部に対して潜在水硬性を有する物質を40〜400質量部であることが好ましく、50〜300質量部であることがより好ましい。
また、本発明における固化材は、セメントと石炭灰とを組み合わせて使用することが、流動化処理土の流動性が向上するため好ましい。石炭灰の配合量は、セメント100質量部に対して10〜100質量部であることが、流動化処理土の流動性の向上効果が大きいために好ましい。
本発明の流動化処理土を構成する各成分の配合割合は、建設発生土1mに対するスラッジ懸濁水の量が0.1〜10mであり、好ましくは、0.5〜5mである。また、固化材の量は、建設発生土1mに対して、30〜200kgである。スラッジ懸濁水の量が0.1m未満の場合は、材齢28日における一軸圧縮強さが高くなり、再掘削することが困難となるので、流動化処理土として使用することが難しい。また、スラッジ懸濁水の量が10mを超える場合は、材齢28日における一軸圧縮強さが低いため、流動化処理土として強度が不足し、要求性能を満たすことができないため、流動化処理土として使用することが難しい。
本発明の流動化処理土を構成する固化材について、建設発生土1mに対する固化材の量が30kg未満の場合は、材齢28日における一軸圧縮強さが低いため、流動化処理土として強度が不足し、要求性能を満たすことができないため、流動化処理土として使用することが難しい。
固化材の量が200kgを超える場合は、固化材の添加量による強度への影響が支配的となり、固化材の量の僅かな違いが、流動化処理土の強度や流動性に大きな影響を及ぼすため、流動化処理土の様々なパラメーターを調節することが難しくなる。
本発明において、流動化処理土の調製にスラッジ懸濁水を用いることにより、流動化処理土の様々なパラメーターの調節が容易になることについて、スラッジ懸濁水がどのような作用を果たしているかは現時点では明らかではないが、本発明者らは次のように推測している。すなわち、スラッジ懸濁水にはある程度水和反応が進行したセメント成分が含まれているので、スラッジ懸濁水を使用して流動化処理土を調製した場合は、流動化処理土の調製に工業用水のみを使用した場合と比較して、流動化処理土に含まれる粒度が小さい固形分濃度が高くなる。したがって、流動化処理土として調製した場合に、水分量に対する粒度が小さい固形分量が多くなるので固形分と水分が分離し難くなり、ブリーディング率が1%未満となると推測される。ブリーディング率が1%未満に調整することが出来れば、固形分と水分の分離が抑制され、建設現場などで、流動化処理土の様々なパラメーターの再調整が容易となる。
次に、本発明の流動化処理土を製造する方法について説明する。
本発明の流動化処理土を製造するには、建設発生土、スラッジ固形分濃度が1〜35質量%であるスラッジ懸濁水及び固化材を適当な混合装置で混合すればよい。特に、製造現場での強度や流動性の調整作業を考慮すると、まず、[1]建設発生土とスラッジ懸濁水とを混合して泥漿を製造し、次いで、[2]上記泥漿に建設発生土と固化材とを混合する方法を好適に採用することができる。
[1]の建設発生土とスラッジ懸濁水とを混合して泥漿を製造する方法としては、均質な混合ができる混合機であれば公知のものを用いることができるが、建設発生土の団粒構造をスラッジ懸濁水との接触により解砕できるような混合機が好適に使用できる。具体的には、槽状のタンクに建設発生土とスラッジ懸濁水を投入し、バックホウで攪拌する等の方法が好適である。更に好ましくは、使用する建設発生土の土質によって、団粒化の解砕の促進や土粒子の沈殿を防ぐために、バックホウのバケット部が格子状のもの、又はバケット部に攪拌翼が備え付けられたようなものなどで混合するとよい。
前述した特許文献1に記載の流動化処理土においては、流動化処理土の湿潤密度が1.5g/cm以上を満たすことが要求されている。この要求品質を満たすためには、流動化処理土の大半を占める建設発生土及びスラッジ懸濁水を混合した泥漿の湿潤密度が支配的であることから、特許文献1では泥漿の湿潤密度は流動化処理土よりもやや低い1.46〜1.50g/cmとなるよう調整されている。ここで、湿潤密度とは、流動化処理土、又は泥漿の重量を体積で除したものをいう。したがって、本発明においても、泥漿の湿潤密度が上記範囲となるように調製することが好ましい。
[2]の上記泥漿に建設発生土と固化材とを混合する混合機としては、重力式に分類される傾胴形や、強制的に混合することができる水平一軸形、水平二軸形、パン型など市販の混合機が好適に使用できる。このうち、強制的に泥漿と固化材を大量に均一な混合をすることができる水平二軸形の混合機が好ましい。更にミキサーで混合する前に、振動篩い等で粗大夾雑物や礫分を取り除くことが好ましい。
このようにして2段階で流動化処理土を製造した場合、流動化処理土の強度発現性や流動性を容易に調節することが可能となるだけでなく、所定の目標値となるように流動化処理土に追加するセメントの量も低減することができる。
流動化処理土に追加するセメントの量が多いほど、セメントが水和反応を進行させるためにより水を消費することから、ハンドリングが困難となる。その一方で、スラッジ懸濁水中のセメント成分は、既に一定の水和反応が進行していることから、セメントを添加した場合よりも水の消費量が少なく、過剰な強度発現性を有しない。したがって、時間の経過に伴う流動性の大幅な変動を防ぐことができる。このように、本発明によれば、新たに追加するセメント量を低減することができるので、調製した流動化処理土のハンドリングが容易であるという特徴も有する。
また、セメントの量を調整するだけでなく、固化材に含まれる潜在水硬性を有する物質や石炭灰の比を調整してもよい。潜在水硬性を有する物質を増やすと、流動化処理土からの六価クロムの溶出を抑制することができ、石炭灰を増やすと流動性を向上させることができる。
上記の方法により、強度発現性や流動性の調節が容易である流動化処理土を製造することができ、得られた流動化処理土は、産業廃棄物であるスラッジ懸濁水を利用しているため、経済的にも優位である。そして、このようにして得られた流動化処理土は、掘削した部分を埋め戻す埋戻し材として好適に使用することができる。
以下に、流動化処理土の性能を評価するため物性値、及び、その評価方法を示した。
(湿潤密度の評価方法)
湿潤密度は、容積が既知である升などの容器に、泥漿または流動化処理土を隙間なく充填し、そのときの質量を測定して容積で除して得られる。
(一軸圧縮強さの評価方法)
一軸圧縮強さは、所定の材齢において、日本工業規格「土の一軸圧縮試験方法」に基づき測定する。一軸圧縮強さとは、拘束力を受けない供試体の最大圧縮応力のことをいい、材齢28日における一軸圧縮強さを500kN/m以下とすれば、将来的に再掘削する必要が生じたときに、バックホウなどで容易に再掘削することが可能な強度であることから、一般的には500kN/m以下とすることが多い。また、目標とする強度は流動化処理土を使用する用途によって、適宜変更する必要がある。
(シリンダーフローの評価方法)
シリンダーフローは、日本道路公団規格「エアモルタル及びエアミルクの試験方法」に規定されたシリンダー法によるフロー試験によって行う。
シリンダーフローについては、製造から打設までの時間を考慮して、120分経過時のシリンダーフローが180〜300mmのものを「○」、110〜179mm又は301〜370mmのものを「△」、それ以外を「×」とし、「○」又は「△」を合格とした。なお、「○」は特許文献1記載の流動化処理土における流動性の目標範囲、「△」は前述のとおり打設時として必要な流動性が110mm以上であるため、特許文献1記載の流動化処理土の目標値を参考に、「○」の範囲(180〜300mm)の下限から−70mm、上限から+70mmの範囲で合格とした。
(ブリーディング率の測定方法)
ブリーディング率は、コンクリート標準示方書「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(ポリエチレン袋方法)」に規定された試験方法を参考に、測定開始後24時間経過したときのブリーディング率を測定する。ブリーディングとは、固化材及び建設発生土が沈降して水と分離する現象のことを指し、材料分離性を示す指標である。ブリーディング率は、流動化処理土全体における、発生したブリーディング水の割合の百分率で表している。特許文献1記載の流動化処理土では、練りあがり後24時間後のブリーディング率が1%未満となるよう管理されている。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
使用材料の詳細を以下に示す。
建設発生土
建設発生土は、千葉県内にて発生した発生土を用いた。予め測定した土質性状は、自然含水比=27.3%,湿潤密度=1.832g/cm,粒度:礫分G=5.9%,砂分S=55.2%,細粒分F=38.9%であった。
スラッジ懸濁水
スラッジ懸濁水は、東京トクヤマ生コンクリート社において回収されたスラッジ懸濁水(スラッジ固形分濃度=14%)を用いた。実施例におけるスラッジ固形分濃度の低いスラッジ懸濁水は、水道水を加えて濃度調整をした。スラッジ固形分濃度の高いスラッジ懸濁水は、静置させてスラッジ固形分が分離したときに、上澄み水を取り除いて水分を減らすことで調整した。
セメント
セメントは、株式会社トクヤマ社製「普通ポルトランドセメント」(密度:3.16g/cm)を用いた。
スラグ
高炉スラグは、エスメント関東株式会社製「エスメント」を用いた。
石炭灰
石炭灰は、関西電力株式会社舞鶴発電所の石炭灰を用いた。
固化材
固化材は、上記普通ポルトランドセメント、高炉スラグ、石炭灰を用いて調合し、作製した。本実施例に用いた固化材を表1に示す。
Figure 0006124519
(実施例1)
試験手順は、スラッジ懸濁水のスラッジ固形分濃度の調整、泥漿の作製、流動化処理土の作製の手順で実施した。
前述のとおりスラッジ固形分濃度が14%のスラッジ懸濁水と建設発生土を、株式会社愛工舎製作所製ミキサー「ACM−20S」を用いて低速で4分間、均質になるよう混合して泥漿を作製した。このとき、建設発生土1mに対して、スラッジ懸濁水0.95mを混合した。また、このときの泥漿の湿潤密度は1.48g/cmであった。
泥漿を作製後、泥漿1mに対して固化材Aを80kg(建設発生土1mに対して固化材Aを41kg)添加し、同じく株式会社愛工舎製作所製ミキサー「ACM−20S」を用いて低速で4分間混合し、流動化処理土を作製した。作製した流動化処理土について、湿潤密度、シリンダーフロー、一軸圧縮強さ及び24時間後のブリーディング率をそれぞれ測定した。その結果を表2に示した。
表2に示したように、実施例1で調製した流動化処理土は、ブリーディング率が良好であった。また、所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例2)
スラッジ固形分濃度を5%とし、建設発生土1mに対して、スラッジ懸濁水0.93mを混合した以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例2で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例3)
スラッジ固形分濃度を20%とし、建設発生土1mに対して、スラッジ懸濁水0.97mを混合した以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例3で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例4)
固化材を表1の固化材Bとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例4で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例5)
スラッジ固形分濃度を5%とし、建設発生土1mに対して、スラッジ懸濁水0.93mを混合し、固化材を表1の固化材Bとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例5で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例6)
スラッジ固形分濃度を20%とし、建設発生土1mに対して、スラッジ懸濁水0.97mを混合し、固化材を表1の固化材Bとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例6で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例7)
固化材を表1の固化材Cとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例7で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例8)
固化材を表1の固化材Dとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例8で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例9)
固化材を表1の固化材Eとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例9で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(実施例10)
固化材を表1の固化材Fとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
実施例10で調製した流動化処理土は、実施例1と同様に所定の固化強度に達するまでに、追加するセメント成分が少なく、固化強度や流動性を容易に調節することが可能であった。
(比較例1)
スラッジ懸濁水に代えて工業用水(スラッジ固形分濃度0%)を使用し、建設発生土1mに対して、工業用水0.91mを混合した以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
比較例1で調製した流動化処理土は、所定の固化強度に達するまでに追加するセメント成分が多くなり、固化強度や流動性を容易に調節することが困難であった。また、ブリーディング率1%未満を満たすことができなかった。
(比較例2)
建設発生土1mに対して固化材Aの量を10kgとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
比較例2で調製した流動化処理土は、固化材の量が少なく、目標強度を満たすことができなかった。また、ブリーディング率1%未満を満たすことができなかったので、流動化処理土として不適であった。
(比較例3)
建設発生土1mに対して固化材Aの量を250kgとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、流動化処理土を調製した。
比較例3で調製した流動化処理土は、固化材の量が多く目標強度に対して大幅に上回る上、流動性が目標に満たなかったので、流動化処理土として不適であった。
これら実施例及び比較例の結果を表2にまとめた。このうちブリーディング率については、1%未満であったものを「○」、1%以上であったものを「×」とし、「○」を合格とした。
Figure 0006124519
以上、現時点において、最も実践的であり、且つ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う流動化処理土、及び、流動化処理土の製造方法が本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。

Claims (4)

  1. 建設発生土、スラッジ固形分濃度が5〜25質量%であるスラッジ懸濁水及び固化材を含んでなり、
    該スラッジ懸濁水が生コンクリートの搬送に用いられるアジテータ車の荷室を洗浄した際に生じる洗浄水から得られる廃液であって、
    建設発生土1mに対するスラッジ懸濁水の量が0.1〜10mであり、固化材の量が30〜200kgであることを特徴とする流動化処理土。
  2. 固化材が、セメントと潜在水硬性を有する物質とを含み、セメント100質量部に対して潜在水硬性を有する物質40〜400質量部である請求項1に記載の流動化処理土。
  3. 潜在水硬性を有する物質が、スラグである請求項2に記載の流動化処理土。
  4. 固化材が、セメントと石炭灰を含み、セメント100質量部に対して石炭灰が10〜100質量部であることを特徴とする請求項1に記載の流動化処理土。
JP2012146266A 2012-06-29 2012-06-29 流動化処理土 Active JP6124519B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012146266A JP6124519B2 (ja) 2012-06-29 2012-06-29 流動化処理土

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012146266A JP6124519B2 (ja) 2012-06-29 2012-06-29 流動化処理土

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014009487A JP2014009487A (ja) 2014-01-20
JP6124519B2 true JP6124519B2 (ja) 2017-05-10

Family

ID=50106428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012146266A Active JP6124519B2 (ja) 2012-06-29 2012-06-29 流動化処理土

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6124519B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115506356A (zh) * 2022-09-30 2022-12-23 中建三局集团华南有限公司 一种用于减小钻进阻力的洞体预处理方法
JP7384505B1 (ja) 2023-05-29 2023-11-21 株式会社キクノ 流動化処理土

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5066518A (ja) * 1973-10-15 1975-06-04
JPH03218954A (ja) * 1989-10-25 1991-09-26 Onoda Cement Co Ltd セメントスラッジの再利用方法及びその装置
JP2651537B2 (ja) * 1990-01-16 1997-09-10 デンカグレース株式会社 生コンスラッジの再使用方法
JPH07115895B2 (ja) * 1990-07-19 1995-12-13 株式会社ネオテック 生コンクリート等の洗い残渣再利用法及びその装置
JPH05132942A (ja) * 1991-11-13 1993-05-28 Kyoei Renta Service:Kk 埋戻用材および埋戻工法
JP3312780B2 (ja) * 1992-07-13 2002-08-12 住友大阪セメント株式会社 セメント系泥水
JPH10225669A (ja) * 1997-02-13 1998-08-25 Chichibu Onoda Cement Corp 低アルカリ固化材
JPH10280380A (ja) * 1997-04-01 1998-10-20 Tokura Kensetsu Kk 石炭灰有効利用の流動化処理土及びこの流動化処理土の利用方法
JP2001081806A (ja) * 1999-07-12 2001-03-27 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 建設発生土の流動化埋戻し工法
JP2001115485A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Norio Moriya 建設発生土の処理方法及び処理装置
KR100464666B1 (ko) * 2001-06-07 2005-01-03 한국해양연구원 굴패각을 이용한 지반개량형 고화재 제조방법
JP2003138551A (ja) * 2001-11-07 2003-05-14 Goro Kuno 流動化処理土
JP2004339801A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Taiheiyo Cement Corp 流動性充填材の製造方法および製造プラント
JP2006274765A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 生コンスラッジを用いた可塑性注入材及び当該可塑性の注入方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014009487A (ja) 2014-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5853399B2 (ja) 人工石材の製造方法
CN102036931B (zh) 配重
JPWO2005097698A1 (ja) コンクリート用材料の製造方法及び製造装置
JP4253355B1 (ja) 重量骨材及び重量コンクリート
JP2007131804A (ja) 地盤埋戻し材
JP2007015880A (ja) 重量骨材及び重量コンクリート並びにそれらの製造方法
JP5379893B1 (ja) 工事用充填材
JP5907246B2 (ja) 固化体の製造方法
JP6124519B2 (ja) 流動化処理土
JP5536260B2 (ja) 工事用充填材
JP5894057B2 (ja) ポンプ圧送用低強度コンクリート、ポンプ圧送用低強度コンクリートの製造方法
JP6020677B2 (ja) 人工石材
JP4109376B2 (ja) 石灰処理土を用いたソイルモルタルの製造方法及びそれを用いた盛土工法
JP6508526B2 (ja) 重量流動化処理土
JP4017609B2 (ja) 流動化処理土の製造方法
JP2018172245A (ja) 固化体の製造方法
JP7190687B2 (ja) 流動化処理土の製造方法
JP2004218337A (ja) ソイルセメント壁造成材料
JP2006274765A (ja) 生コンスラッジを用いた可塑性注入材及び当該可塑性の注入方法
JP2015224503A (ja) 流動化処理土とその製造方法
JP2004339801A (ja) 流動性充填材の製造方法および製造プラント
JP5734756B2 (ja) セメント含有組成物、地盤改良用スラリー及び地盤改良方法
JP2004269318A (ja) 重量コンクリート及び重量モルタル
JP2017031022A (ja) 工事用充填材
JP2007015879A (ja) 重量セメント並びに重量コンクリート及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6124519

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250