JP6124326B2 - 高圧噴射方法および地盤改良工法 - Google Patents

高圧噴射方法および地盤改良工法 Download PDF

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Description

本発明は、地盤内で高圧水を噴射する高圧噴射方法およびこの高圧噴射方法を用いた地盤改良工法に関する。
コラムジェットグラウド工法等の高圧噴射攪拌工法では、高圧水により地盤を切削した後、固化材を噴射して地盤内に改良体を造成することで地盤改良を行っている。
たとえば、特許文献1は、地盤中に挿入した噴射管の先端部に設けた高圧液噴射ノズルから高圧水を噴射して対象地盤を緩めて泥土化し、次いでこの緩んだ地盤中に固化材スラリーなどが添加された自硬性材料を圧入することにより、その弛緩泥土を押し上げて排除するとともに前記自硬性材料による置換を行い地盤改良体を造成する地盤改良工法を開示する。
また、特許文献2は、安定処理土が凍結しないよう高温のセメントスラリーを使用する寒冷地における土質安定化処理方法を提案する。特許文献3は、熱湯を用いた高圧噴射による深度方向へのボーリングを行ったり、熱湯で湯割りしたセメントスラリーを使用する軟弱地質改良工法を提案する。
特公平7−111052号公報 特開2010−180691号公報 特開昭58−168717号公報
従来工法によれば、一度の高圧噴射で切削できる地盤の範囲に限界があり、効率良い切削方法が求められていた。また、切削後の切削範囲における粘土と水の混合が均一でないことがあり、その後に造成される改良体の品質向上が課題の一つであった。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、地盤を効率良く切削し切削範囲を大きくできるとともに、切削泥土と水とを均一に混合して均質に軟泥化できる高圧噴射方法およびこの高圧噴射方法を用いた地盤改良工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態による高圧噴射方法は、高圧水を地盤内に噴射して地盤を切削する高圧噴射方法であって、前記高圧水が内部を通るロッドと、前記ロッドの長手方向に一列に順に配置されるとともに前記高圧水を水平方向に噴射させる第1、第2および第3の噴射ノズルと、を有し、中央に配置された前記第2の噴射ノズルのノズル径が、その両端に配置された前記第1および第3の噴射ノズルの径よりも小さい噴射装置を用いて、前記高圧水を前記地盤内の泥温よりも20℃以上の温度で水沸騰温度未満として噴射することを特徴とする。
この高圧噴射方法によれば、地盤内の泥温よりも20℃以上高温の高温高圧水を用いることで、噴流の減衰性が小さくなり、噴流の到達性が向上するので、地盤を効率良く切削し切削範囲を大きくすることができる。また、高温水の温度は、水沸騰温度未満であり、沸騰するような高温でないので、温度管理がしやすい。また、切削泥土と水とが均一に混合されやすいため、未混合土塊を残すことなく均質に軟泥化することができる。その結果、作業効率および地盤内に造成される改良体の品質を向上できる。
上記高圧噴射方法において前記高圧水を噴射させる噴射ノズルの近傍に温度センサを配置し、前記温度センサの測定結果に基づいて前記高圧水の温度を所定温度になるように管理することが好ましい。これにより、高温水の温度を確実に制御し管理することができる。
上記三点噴射型の噴射ノズルを用いる場合中央に配置された前記第2の噴射ノズルのノズル径が、その両端に配置された前記第1および第3の噴射ノズルの径よりも小さいことにより、噴流の到達性をいっそう向上できる。
本実施形態による地盤改良工法は、上述の高圧噴射方法を用いて、改良対象地盤内において前記高圧水を噴射することで地盤切削を行い、軟泥化域を形成し、前記軟泥化域に改良体を造成することを特徴とする。
この地盤改良工法によれば、地盤内の泥温よりも20℃以上高温の高温高圧水を用いることで、噴流の減衰性が小さくなり、噴流の到達性が向上するので、地盤を効率良く切削し切削範囲を大きくすることができる。また、高温水の温度は、水沸騰温度未満で、沸騰するような高温でないので、温度管理もしやすい。また、切削泥土と水とが均一に混合されやすいため、未混合土塊を残すことなく均質に軟泥化することができる。その結果、作業効率および改良対象地盤内に造成される改良体の品質を向上できる。
本明細書において地盤内の泥温とは、切削対象地盤を構成する土(土粒子や間隙水および空気で構成される)の温度を意味する。
本発明によれば、地盤を効率良く切削し切削範囲を大きくできるとともに、切削泥土と水とを均一に混合して均質に軟泥化できる高圧噴射方法およびこの高圧噴射方法を用いた地盤改良工法を提供することができる。
第1実施形態による高圧噴射方法を用いた地盤改良工法の主要工程(a)(b)(c)を説明するための概略図である。 図1において高圧噴射方法を実行するための高圧噴射システムを示すブロック図である。 図1の高圧噴射を行うロッドの噴射ノズル近傍に取り付けた温度センサ位置を示す要部断面図である。 本実施形態の変形例によるロッドと噴射ノズルを示す正面図(a)および側面図(b)である。 第2実施形態による高圧噴射方法を用いた地盤改良工法の主要工程を説明するための概略図である。 実験例1を行った実験水槽の概略図である。 実験例1における噴射口からの距離と計測した流速との関係を示すグラフである。 実験例2における水温と計測したベーンせん断強度との関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
〈第1実施形態〉
図1は第1実施形態による高圧噴射方法を用いた地盤改良工法の主要工程(a)(b)(c)を説明するための概略図である。図2は図1において高圧噴射方法を実行するための高圧噴射システムを示すブロック図である。図3は図1の高圧噴射を行うロッドの噴射ノズル近傍に取り付けた温度センサ位置を示す要部断面図である。
本実施形態の地盤改良工法は、高温高圧水を用いて改良対象の地盤を切削し地盤内に充填材を充填して改良体を造成するものである。このための高圧噴射システム20について図2,図3を参照して説明する。
図2のように、高圧噴射システム20は、高圧水を噴射ノズルへと送る高圧ポンプ21と、高圧ポンプ21への高温水の給水が可能なタンク22と、タンク22へ外部から給水する給水管23と、タンク22内に設置されタンク22の水を所定温度に加熱するヒータ部24と、ヒータ部24へ通電する電源部25と、噴射ノズル近傍の温度を測定する温度センサ27と、温度センサ27の測定結果に基づいて電源部25のヒータ部24への通電量を制御することでタンク22内の水温を設定温度に維持する制御部26と、を備える。
図3のように、管からなる高圧水噴射用のロッド12に噴射ノズル13aが設けられている。温度センサ27は、噴射ノズル13aの上部近傍でロッド12の内面に取り付けられている。温度センサ27からのリード線28がロッド12の内面から外部へ延び、図2の制御部26に接続されている。温度センサ27は、たとえば熱電対型温度センサを用いることができる。温度センサ27の取り付け位置はロッド12の外面であってもよい。
本実施形態による地盤改良工法について図1(a)〜(c)を参照して説明する。
まず、ボーリング用ツールスを用いて地表面Sから削孔し、図1(a)のように地盤G内に穴A’を形成する。
次に、図1(a)のようにツールス10を、バックホウBHに取り付けた状態で、地表面Sから穴A’内に貫入させる。
ツールス10はロッド12を有し、ロッド12は、先端側のモニタ13に、側面に高圧水を噴射するために設けられた噴射ノズル13aと、充填材を地盤内に送り込んで充填するために先端側に設けられた充填口13bと、を有し、二重管構造になっている。
次に、図2の高圧噴射システム20を作動させ、タンク22からの高温水が高圧ポンプ21によりロッド12へ送られ、図1(b)のようにモニタ13の噴射ノズル13aから高温高圧水Jを水平方向に噴射させる。このとき、高圧水の温度は、地盤内の泥温よりも20℃以上の温度で水沸騰温度未満に設定され、この設定温度を維持するように図2の制御部26がヒータ部24への通電量を制御する。
図1(b)のように、高温高圧水Jを噴射させながらツールス10を回転方向dに回転させることで、地盤Gを所定の半径で切削する。そして、ツールス10を上方cに引き上げながらモニタ13の先端の充填口13bから充填材を送り出す。このように、ツールス10を回転させかつ一定速度で引き上げながら噴射ノズル13aから高温高圧水Jを噴射することで、地盤Gを所定の半径及び引き上げ高さで切削して弛緩空間とし、その弛緩空間内が泥土化するとともに、充填口13bから充填材を送り出し圧入することで下側から弛緩空間内に充填材を充填する。この充填材の圧入のとき、図1(b)のように、モニタ13の先端の充填口13bは、充填された充填材の中にあることが好ましい。なお、充填材はセメント等の固化材をたとえば弛緩空間から押し出された泥土に添加したスラリーであってよい。
上述の切削及び充填工程の途中で、図1(b)のように、地盤G内の改良対象部分の下側部分B1から充填材が圧入により充填され、上側部分B2へと順次充填されていく。このとき、下側部分B1への充填材の充填にともなって上側部分B2の泥土は、上方bへと押し上げられ、ついには地表面Sへと押し出されて排除される。
図1(c)のように、ツールス10を所定長さだけ引き上げ、弛緩空間内に充填材を充填させると、充填が完了し、ツールス10を引き上げる。これにより、改良体Bを地盤G内に造成することができる。このようにして、地盤内に充填材を圧入することで改良地盤を造成できる。
上述のように、この地盤改良工法では、ツールス10のモニタ13にある噴射ノズル13aから高温高圧水を噴射させて地盤内を切削し泥土化するとともに、モニタ13の先端の充填口13bから充填材を送り出して切削泥土の下端から充填材を充填し、充填材の上にある切削泥土を外部に排出するので、切削泥土と充填材とが混合することなく切削泥土を充填材に置換することができる。
また、地盤内の泥温よりも20℃以上の高圧水を噴射して地盤を切削することで、噴射ノズル13aからの噴流の減衰性が小さくなり、切削範囲が大きくなり、切削径が広がる効果を有する。このため、改良体Bの径が大きくなり、地盤G内に大きな改良体Bを造成することができる。
また、高温水が切削された粘土等とよく混合するので、切削泥土が軟泥化しやすく、外部に排出された切削泥土を充填材として戻すために固化材と混合するとき、固化材と切削泥土とを均一に混合しやすくなって均一な充填材を得ることができ、また、高温水による切削泥土は比重が軽く、充填材と確実に分離しやすいため、高品質の改良体を造成できる。
以上のように、噴射ノズル13aから噴流する高圧水の温度が高くなると、噴流の減衰性が小さくなる理由として、一般に水は、温度が高くなると、粘性が低くなることから、ロッド12内等の管内摩擦抵抗が小さくなる結果、噴射流量が増加し、噴流の流速の減衰も通常よりも小さくなるため、噴流の到達性が向上することが挙げられる。
また、高温水により切削泥土が軟泥化しやすくなる理由として、一般に水は、温度が高くなると、体積が増加し粘性が低くなるといった現象が現れる。このため、地盤の切削のために高温水を用いると、土の骨格構造の間隙を満たしている間隙水の温度が上昇するため、間隙水の膨張により土の骨格構造が緩む効果と、水の粘性が低下する効果とにより、粘土粒子と水粒子の吸着力が低下する。粘土と水の混ざりやすさが向上する結果、未混合土塊が減少し、切削域内の粘土が均一に軟化することが挙げられる。
以上のように、地盤内の泥温+20℃以上の高温水を水平方向へ高圧噴射することにより地盤を切削し軟化させることで、改良体の径を大きくできるとともに、均質な改良体を造成することができる。この地盤切削に用いる高温水は、熱蒸気によって地盤の割裂が生じるような沸騰水ではないから、温度管理がしやすく、高温水装置も大型化しない。
次に、本実施形態の変形例として、ロッドに設ける噴射ノズルを三点噴射型とした構成例について図4を参照して説明する。図4は、変形例のロッドと噴射ノズルを示す正面図(a)および側面図(b)である。
図4(a)(b)のように、ロッド9の長手方向に噴射ノズル1,2,3が並んで配置されている。ロッド9の一端には、高圧ポンプ21(図2)が接続される。噴射ノズル1,2,3の図4(a)のように正面から見たときの形状は円形状である。
ロッド9が鉛直方向にセットされると、噴射ノズル1,2,3は鉛直方向に並び、高圧ポンプにより高圧液体が噴流J1,J2,J3となって各噴射ノズル1〜3から水平方向に噴射する。噴射ノズル1,2,3は、ロッド9の外面上互いに独立して形成されている。このため、噴射ノズル1,2,3から噴射する噴流J1,J2,J3は独立している。
噴射ノズル1,2,3は、ロッド9の長手方向に一列に並んでおり、中央に配置された噴射ノズル2の径がその上下両端に配置された噴射ノズル1,3の径よりも小さくなっている。
また、噴射ノズル1の径と噴射ノズル3の径とは等しく、噴射ノズル1,3の各通水断面積A0と、中央に配置された噴射ノズル2の通水断面積Aiとのノズル通水断面積比(A0/Ai)は、1.4〜2程度であることが好ましい。
また、図4(a)のように、噴射ノズル1の中心位置と噴射ノズル2の中心位置との間隔L、および、噴射ノズル2の中心位置と噴射ノズル3の中心位置との間隔Lは、最大で15mmであることが好ましい。
図4(a)(b)の噴射ノズルの構成によれば、高圧ポンプから鉛直方向にセットされたロッド9へ高圧水が供給されると図4(b)のように噴射ノズル1,2,3から噴流J1,J2,J3が水平方向に噴射するが、1点噴射型に比べて、鉛直方向に噴射ノズルを3点配置し、このうち中央の噴射ノズル2のみを両端部の噴射ノズル1,3と比較し小さい径とすることで、両端部の噴射ノズル1,3による噴流J1,J3の存在が主流線の噴流J2のぶれや蛇行を抑える効果を発揮し、その結果、噴流J1〜J3の到達効率が向上し大きくなる。したがって、図1(c)の改良体Bの径がより大きくなり、地盤G内により大きな改良体Bを造成することができる。
また、中央の噴射ノズル2のみを両端部の噴射ノズル1,3と比較し小さい径とする3点噴射型において噴射ノズル1,2および2,3の各間隔Lが15mm以下であると、到達効率が高く、噴射液体をより遠くまで到達させることができる。
〈第2実施形態〉
図5は第2実施形態による高圧噴射方法を用いた地盤改良工法の主要工程を説明するための概略図である。
本実施形態の地盤改良工法は、基本的にコラムジェットグラウド工法によるもので、高温高圧水および圧縮空気を用いて改良対象の地盤を切削し地盤内に固化材スラリーを注入して改良体を造成するものである。
図5のように、図1(a)と同様にして、ボーリング用ツールスを用いて地表面Sから削孔し、地盤G内に穴A’を形成してから、三重管30を穴A’内に貫入させる。
三重管30は、固化材スラリーと高圧水と圧縮空気とが通るように三重構造となっており、先端のモニタ31に、固化材スラリー用のノズル31aと、高圧水用の噴射ノズル31bと、圧縮空気用の噴射ノズル31cと、を有する。三重管30の先端の噴射ノズル31bから高温高圧水を水平方向に噴射するとともに、噴射ノズル31cから圧縮空気を水平方向に噴射することで、地盤内を切削することができる。高温高圧水は、図2の高圧噴射システム20を用いて三重管30へ供給することができる。
図5のように、地盤内の泥温よりも20℃以上高い温度の高圧水および圧縮空気を噴射させながら三重管30を回転方向dに回転させるとともに上方cに引き上げることで地盤Gを所定の半径で切削し、穴A’の上部と地表面Sとの間に設けた排出管32から真空ポンプ(図示省略)により穴A’を通してスライムを排出することで切削空間Fを形成する。この切削空間F内にモニタ31のノズル31aからセメント等の固化材の添加されたスラリー(固化材スラリー)を注入する。
上述のようにして、三重管30を所定の高さまで引き上げて切削空間Fに固化材スラリーを充填し、地盤G内に改良体を造成する。噴射ノズル31bからの噴流の減衰性が小さくなり、切削範囲が大きく、切削空間Fの径が大きくなるので、改良体Bの径が大きくなり、地盤G内に大きな改良体を造成することができる。
また、高温水と切削された粘土等とがよく混合されて軟泥化しやすいため、スライムとして排出するとき、排出管32から排出しやすくなって、作業の効率化を図ることができるとともに、スライムの一部が切削空間Fに残存したとしても、固化材スラリーとよく混合するので、改良体の品質向上を図ることができる。
(実験例)
次に、本発明を実験例により具体的に説明する。実験例1は高圧噴流実験であり、図6に示す実験水槽(水温:12℃)に水温の異なる高圧水を水平方向に噴射し、噴射後の噴流の流速を横軸方向の所定位置で電磁流速計(アレック電子製、ACM-200)により計測した。高圧水の噴射にはグラウトポンプ(最大出力:3.5MPa)を用いた。高圧水の水温は常温(12℃、水槽内水温と同等)および高温(50℃)の2ケースである。高温のケースは地盤内の泥温を20℃とすると、(泥温+30℃)である。
図7に実験例1における噴射口からの距離と計測した流速との関係を示す。図7の結果から、高温(50℃)のケースでの噴流の流速は、噴射口からの距離に関わらず、常温(12℃)のケースと比較して大きく、距離減衰も小さく、噴流の到達性が高いことが分かった。
また、水温による水と粘土との混合の程度を実験例2により確認した。実験例2では、含水比126%の粘土(泥温20℃)に加水し含水比200%に調泥するため、各水温の水を加えて1分間250rpmで攪拌した後の粘土についてベーンせん断強度を計測した。水温は、9,21,30,43,58℃の5ケースとした。なお、ベーンせん断強度は、地盤工学会基準(JGS 1411-2003)「原位置ベーンせん断試験方法」に基づいて行った。
図8に実験例2における水温と計測したベーンせん断強度との関係を示す。図8から、高温になるほど均一に混合する結果、地盤強度の低下が確認された。すなわち、粘土(加水・攪拌後)のせん断強度は、(泥温+約20℃)で約15%、(泥温+約40℃)で約25%低下したのに対し、(泥温+10℃)ではせん断強度の変化はほとんど見られなかった。(泥温+20℃以上)でせん断強度の低下が見られたことから、地盤内の泥温からの温度差は+20℃以上が適切であることがわかった。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本発明の高圧噴射法を図1,図5のような地盤改良工法に適用したが、本発明は、これに限定されず、高圧水で地盤内を切削する他の工法に適用可能であることはもちろんである。
12 ロッド
13a 噴射ノズル
13b 充填口
20 高圧噴射システム
21 高圧ポンプ
27 温度センサ
1,2,3 噴射ノズル
9 ロッド
30 三重管
31b 噴射ノズル
B 改良体
F 切削空間
G 地盤

Claims (3)

  1. 高圧水を地盤内に噴射して地盤を切削する高圧噴射方法であって、
    前記高圧水が内部を通るロッドと、前記ロッドの長手方向に一列に順に配置されるとともに前記高圧水を水平方向に噴射させる第1、第2および第3の噴射ノズルと、を有し、中央に配置された前記第2の噴射ノズルのノズル径が、その両端に配置された前記第1および第3の噴射ノズルの径よりも小さい噴射装置を用いて、前記高圧水を前記地盤内の泥温よりも20℃以上の温度で水沸騰温度未満として噴射することを特徴とする高圧噴射方法。
  2. 前記高圧水を噴射させる噴射ノズルの近傍に温度センサを配置し、前記温度センサの測定結果に基づいて前記高圧水の温度を所定温度になるように管理することを特徴とする請求項1に記載の高圧噴射方法。
  3. 請求項1または2に記載の高圧噴射方法を用いて、改良対象地盤内において前記高圧水を噴射することで地盤切削を行い、軟泥化域を形成し、前記軟泥化域に改良体を造成することを特徴とする地盤改良工法。
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