JP2538853B2 - 非撥水性土壌改良材の製造方法 - Google Patents

非撥水性土壌改良材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾燥地等を植生緑化す
るために用いるに好適な非撥水性土壌改良材の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、砂漠化した土壌や砂地等の乾燥地
等においては、水の蒸発や地下への浸透による逸水が激
しいために、天然の降雨に頼っているのみでは、植物が
その成育に十分な吸水を得ることが出来ない。そこでこ
ういった乾燥地では、スプリンクラーや点滴灌漑等によ
る人工的な灌水を行ったり、或いはこういった乾燥土壌
の保水力を高めるために、ポリアクリル酸塩及びその共
重合体や、無水マレイン酸とα-オレフィン等との共重
合体等による吸水ポリマーを、粉末状態で混合する等の
処置を施して、植物の成育及び定着を乾燥地に図ろうと
する試みがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような人
工的な灌水のための水源として清浄な水を大量に得るこ
とは極めて難しく、また、表層土壌中の水分蒸発が激し
いと、土壌の表層に灌水中の塩類が集積してしまって、
場合によっては1〜2年という短期間のうちに、ここに
植生を施すことが出来なくなってしまい、そのメンテナ
ンスのためには多量の洗浄水と排水設備が必要とされ
る。従って、こういった人工的な灌水だけで乾燥地を有
効に植生するには無理が有り、やはり、乾燥土壌側にそ
の保水力を高める何等かの処置を施すことが求められる
のは必至である。ところが、上述したような吸水ポリマ
ーは、塩類を含む水に対してはその吸水量が格段に低下
する一方で、該吸水ポリマーを土壌中に0.3%以上混入
した場合には、土壌の通気性が低下して植生不良を起こ
すことが知られており、更に、ポリマー自体が非常に高
価であることに加えて、太陽光による分解が早く、分解
生成物の環境への安全性がいまだ不明である、等々の観
点から、その適正且つ安全な使用基準が未だもって確立
されるにいたって居らず、これを使用するに際しては万
全の配慮が求められて当然ではないか、という懸念があ
る。そこで、天然の産物であり、既にその土壌改良効
果、保肥効果及び安全性に関しては公に認められている
ピート(即ち、泥炭、ピートモス、草炭等と呼称される
腐植土であり、以下本明細書においてはピートと呼称)
を、こういった乾燥土壌中に混入すれば、植物への水の
補給に有効な土壌を造成してこれを長期間維持すること
が、その安全性を疑う余地なく出来るのではないか、と
いう提案がなされた。しかし、ピートは公知のようにこ
れが炭化途中にある植物繊維であるが故に、特に製品と
しての流通性質上、天日等で乾燥された状態になってい
る乾燥状態のピートは撥水性が極めて高いことから、予
め数日の時間をかけて水を加える等して、含水率を所定
の値(例えば60%以上)に上げる等の前処理を施さなけ
れば、これを乾燥土壌中に混入してもあまり有効な保水
効果を得られない、という問題点を抱えており、乾燥地
において土壌造成作業中にそのような前処置を施すこと
は、実質上極めて困難である。本発明は、上記事情に鑑
み、乾燥地においても植生に適した土壌を土壌造成作業
上の負担となること無く造成し得るように、長期に亘っ
て有効で且つ安全な、非撥水性土壌改良材の製造方法を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、ピート
を、ジアルキルスルホコハク酸塩を含有する水溶液を用
いて、該ピートの撥水性を抑止するようにして、構成さ
れる。また、ピートを、アルキルアリルスルホン酸塩を
含有する水溶液を用いて、該ピートの撥水性を抑止する
ようにして、構成される。なお、( )内の番号等は、
図面における対応する要素を示す、便宜的なものであ
り、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるも
のではない。以下の作用の欄についても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により、本発明により製造される
非撥水性土壌改良材は、ピートの撥水性が抑止されて、
親水性を発揮するように作用する。
【0006】
【実施例】表1はピートの撥水性を抑止するために用い
る撥水抑止処理剤の例を示す表、表2は撥水抑止処理剤
の別の例を示す表、表3は本発明により製造した非撥水
性土壌改良改良材の親水試験結果を示す表、図1は表3
に示した親水試験結果を片対数グラフで示した図、図2
は本発明により製造した非撥水性土壌改良材を用いた乾
燥傾斜地の土壌改良の一例を示す図である。
【0007】本発明により製造される非撥水性土壌改良
材は、ピートモス或いは草炭等と呼称される腐植土から
なるピート(以下本明細書においてはピートと呼称)を
原料として構成されており、通常ピートは、その製品流
通単位として、ある程度乾燥、圧縮成型等が施された形
で、即ち微粉状、粗粉状、顆粒状、ペレット状、紐状、
ネット状、或いはシート状、マット状等の適宜な形状に
形成されて、バラ積み状態或いは袋詰めされた形で、等
により供給される。非撥水性土壌改良材を構成している
ピートは、その撥水性を抑えて親水性を増すための撥水
抑止処理剤により、表面及び浸透処理されており、撥水
抑止処理剤としては、ヘキシル、オクチル、シクロヘキ
シル、イソブチル、デシル、アミル等から選択されるア
ルキル基と、ナトリウム、カリウム等から選択される塩
類からなるジアルキルスルホコハク酸塩が用いられる。
さらに具体的には、ジアルキルスルホコハク酸として、
以下に表す表1に示すように、ジイソブチルスルホコハ
ク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウ
ム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ビストリデ
シルスルホコハク酸ナトリウム、ジシクロヘキシルスル
ホコハク酸ナトリウム、又はジアミルスルホコハク酸ナ
トリウム等が用いられる。ピートを処理する撥水抑止処
理剤の他の例としては、前記ジアルキルスルホコハク酸
塩を構成しているものと同様のアルキル基と、フェニ
ル、ナフタレン等から選択されるアリル基からなるアル
キルアリルスルホン酸塩が用いられ、さらに具体的に
は、アルキルアリルスルホン酸塩として、以下に表す表
2に示すように、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸
ナトリウム等が用いられる。これらの撥水抑止処理剤は
安全性が確認されており、即ち表1及び表2に示す処理
剤のすべては、米国食品医薬品局(FDA)によりその
使用が認可されているものであることから、ピートの撥
水性を抑止するために用いられる撥水抑止処理剤の安全
性は確保されている。
【表1】
【表2】 また、本発明により製造される非撥水性土壌改良材に
は、ピートのpHを調整するための苦土石灰、消石灰等が
所定の割合だけ添加混練される。即ち、pHを調整するた
めの何等かの処理、添加等を施していないピートは通
常、例えばpH3〜5程度の酸性であることが公知である
が、土壌改良材は改良すべき土壌に混入される以前に、
こういった石灰の類が添加混練されることにより例えば
そのpHが6〜8になるように、pH調整される。
【0008】非撥水性土壌改良材を製造するに際し、前
述したようにジアルキルスルホコハク酸やアルキルアリ
ルスルホン酸塩等による撥水抑止処理剤を用いてピート
の撥水性を抑止するには、例えば土壌改良材用の製品と
して乾燥状態にあるピートを、該撥水抑止処理剤の水溶
液中を通過させる形で、ピートに表面及び浸透処理を施
す。例えば、撥水抑止処理剤は、その濃度が0.01〜10%
程度をなす形の水溶液状態にしておき、当該水溶液状態
をなす撥水抑止処理剤中にピートを浸漬するか、或いは
処理剤水溶液をピートに吹き付ける等して、処理剤溶液
中を通過させて、撥水抑止処理を施す。すると、撥水抑
止処理前のピートは、これが炭化途中にある植物繊維で
あるが故にその性質上撥水性が高く、特に天日等により
乾燥された状態のピートは、その撥水性が極めて強いこ
とが知られているが、上述した撥水抑止処理を施すこと
により、ピートが元来保有している撥水性は抑止され
て、これに替わり、格段の親水性を呈するようになる。
なお、こうしてピートにその撥水性を抑止する処理を施
す時期は、該ピートが原料として乾燥状態でも湿潤な状
態でも良く、或いはピート製品として流通するに適した
前述したような適宜な形状(顆粒状、ペレット状、紐
状、シート状等)に成型する加工前或いは加工後のいず
れであっても良いが、少なくとも改良すべき基礎土壌に
混入される以前に当該撥水抑止処理は完了されている。
【0009】本発明により製造した非撥水性土壌改良改
良材の親水性を数値的に表すために、表1に示したジヘ
キシルスルホコハク酸ナトリウムとジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウムにより撥水抑止処理を施したピート
と、撥水抑止処理を何等施さないピートを用いて、いく
つかの供試体を作成し、親水試験を行った結果を表3に
示す。
【表3】 試験方法は、含水率45%のピートを、前記撥水抑止処理
剤の、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 0.5%又は
1.0%水溶液中に浸漬処理した供試体A1、A2と、ジ
オクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.1%又は 0.5%水
溶液中に浸漬処理した供試体B1、B2と、これら撥水
抑止処理を何等施していない単なるピート供試体Cの5
種類の供試体を用意して、これら5種類の供試体A1、
A2、B1、B2、Cの一定量をそれぞれティーバッグ
に詰め、純水中に浸水させて、浸水時間に対する吸水量
(ピート絶乾重量に対する吸水重量)を測定したもので
ある。なお、浸漬処理後の各供試体A1、A2、B1、
B2、Cの含水率は40%とした。この結果、本試験にお
いて、浸水時間1日を経過した時点での吸水量を最大飽
和吸水量とみなすと、該最大飽和吸水量は供試体A1、
A2、B1、B2において共に供試体Cの2倍になり、
また、供試体A1、A2、B1、B2は最大飽和吸水量
に到達するまでにわずか10秒の時間を要するのみであ
った。表3に示した親水試験結果を、図1に示すよう
に、浸水時間をX軸方向に片対数表示した形で各供試体
の吸水量を比較すると、ジヘキシルスルホコハク酸ナト
リウムとジオクチルスルホコハク酸ナトリウムのいずれ
かの水溶液中に浸漬する形で撥水抑止処理した供試体A
1、A2、B1、B2は、いずれも図1においてLine1
を辿り、一方単なるピート供試体Cは、図1においてLi
ne2を辿る。これにより明らかなように、撥水抑止処理
を施したピートからなる供試体A1、A2、B1、B2
は、該撥水抑止処理を何等施さないピートからなる供試
体Cに比して、吸水開始時間までの経過時間及び最大給
水量の両面で優れており、即ちピートを撥水抑止処理を
施すことにより得られる非撥水性土壌改良材は格段の親
水性を呈することがわかった。なお、表3に示した試験
結果は、ピートの撥水抑止処理剤として、ジヘキシルス
ルホコハク酸ナトリウム或いはジオクチルスルホコハク
酸ナトリウムを用いた供試体の親水性を、単なるピート
供試体の親水性と比較したものであるが、非撥水性土壌
を製造するための撥水抑止処理剤としては、これ以外
の、例えば表1又は表2等に示したジアルキルスルホコ
ハク酸塩或いはアルキルアリルスルホン酸塩を含有する
水溶液を用いても、ピートの撥水性を本親水試験結果と
全く同様に抑止することが、同様の試験により確認され
ている。
【0010】そこで、本発明により製造した非撥水性土
壌改良材を用いて、例えば、砂地等の乾燥傾斜地を植生
に適したように土壌改良するには、図2に示すように、
該乾燥傾斜地1の基礎土壌2における表層部分2aに土
壌改良材3を配置する形で、これを行い、これにより、
該表層部分2aの保水性を増大させる。即ち、本発明に
より製造した非撥水性土壌改良材を用いて、これを微粉
状、粗粉状、顆粒状にした土壌改良材3を表層部分2a
を構成している砂地盤と混合するか、或いは、ペレット
状の改良材3を播置きしたり、さらには、基礎土壌2上
を覆う形で、紐状、ネット状に成型した改良材3を展開
固定したり、シート状、マット状に成型した改良材3を
敷設したり、その他適宜な方法により、表層部分2aに
土壌改良材3を配置する。こうしておいて、傾斜乾燥地
1の基礎土壌2に公知の点滴灌漑を適用して、有孔管5
を介して表層部分2aに灌水用の水6を供給すると、該
水6は有孔管5の孔5aから表層部分2a中に滴下す
る。すると、表層部分2には、ジアルキルスルホコハク
酸塩やアルキルアリルスルホン酸塩等により撥水抑止処
理を施されることによりピートの撥水性が抑止されて格
段の親水性を呈した形の土壌改良材3が混入されている
ところから、水6は、基礎土壌2を構成している砂粒子
間の間隙を介して図2下部に示す表層部分2aより地下
側に浸透したり或いは天日により蒸発して逸水してしま
うことなく、土壌改良材3を構成している撥水抑止処理
を施されたピートと良好に馴染んで、ここに水6が保留
される。これにより基礎土壌2の表層部分2aは、土壌
改良される以前に比して格段の保水性を得られて、ここ
に植物が成育するに適格な土壌が形成されて、これによ
り傾斜乾燥地1は、天然の降雨に加えての人工的な灌水
(即ち植物への補水)と、基礎土壌2の表層部分2aの
土壌改良(即ち植物成育基盤としての土壌側の性質改
良)により、植生に有効な土壌条件を長期に亙って維持
することが出来る。
【0011】なお、前述のように、土壌改良材3を構成
しているピートは天然のものであり、該ピートが元来保
有していた撥水性を抑止し、即ち改良材3の親水性を増
大させるために用いる撥水抑止処理剤もまた、その安全
性が公認されているものであるところから、該土壌改良
材3は、傾斜乾燥地1等の土壌改良すべき地域の環境条
件に応じた形で任意の量だけ用いて、環境汚染等を誘発
する危険性なく、全く安全である。また、基礎土壌2を
植生に適したように地盤改良するためには、単にその表
層部分2aに土壌改良材3を混合するだけで良く、従っ
てこれを予め傾斜乾燥地1において所定の時間浸水する
等の煩雑な増水処理を行う必要がないので、土壌造成作
業上効率的な土壌改良を行うことが出来る。なお、一旦
基礎土壌2の表層部分2aと混合されて水6の供給を受
けた土壌改良材3は、ピートが元来保有していた撥水性
が特にその表面部分から取り除かれることにより、常時
若干の水分を保持して、即ち湧水性を帯びて、植物の成
育及び維持定着に十分な水を該改良材3が補給すること
が出来ると共に、ピートが元来保有している腐植土成分
を植物に肥料として有効に供給する形で、保肥効果をも
たらすことも出来る。
【0012】なお、基礎土壌2を土壌改良するに際し、
その表層部分2aに土壌改良材3を混入するときにはこ
れと共に、バーミキュライト、パーライト、ベントナイ
ト、ゼオライト、木炭等の公知の土壌改良材を、該表層
部分2aを構成している砂地盤中に添加混入しても良
く、これらの公知の土壌改良材は、予め本発明による土
壌改良材3中に添加混入しておいても良い。また、基礎
土壌2の表層部分2a中に、公知の無機乃至有機肥料
や、吸水ポリマー等を適宜添加して用いても良いことは
勿論である。また、実施例においては、土壌改良材3
は、若土石灰、消石灰等を添加混練することによりpH調
整してこれを用いる例を述べたが、酸性を嫌わない植物
への適用や、アルカリ性土壌では、pH調整せずに利用し
ても良いことは勿論である。また、本発明による土壌改
良材を用いて乾燥傾斜地1の基礎土壌2等を土壌改良す
るにあたっては、必ずしも上述した点滴灌漑を併用する
必要はなく、例えば天然の降雨のみに頼っても、或いは
他の人工的な灌水方法を用いても何等差し支えない。さ
らに、本発明により製造される非撥水性土壌改良材は、
その適用が乾燥傾斜地の砂地盤に限定されるものではな
く、水の蒸発や地下への浸透による逸水が激しい、砂漠
化した貧土壌や、或いは急傾斜地、硬質土壌、その他
の、天然の降雨に頼っているのみでは、植物がその成育
に十分な吸水を得ることが出来ない地域に適用しても、
前述したと同様の効果、即ち、長期に亘って植生に有効
で且つ安全な土壌が、造成作業上の負担となることなく
容易に得られる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ピ
ートを、ジアルキルスルホコハク酸塩を含有する水溶液
を用いて、該ピートの撥水性を抑止するようにして構成
したので、これにより製造される非撥水性土壌改良材
は、ピートの撥水性が抑止されて、親水性を発揮するこ
とが出来る。従って、本発明により製造される非撥水性
土壌改良材を、傾斜乾燥地1等の植生困難地域におい
て、改良すべき土壌である基礎土壌2の表層部分2a等
に混入させれば、該土壌の保水性を増大させることが出
来るので、乾燥地においても植生に適した土壌を土壌造
成作業上の負担となることなく簡便に造成することが出
来る。そして、非撥水性土壌改良材の製造にあたってピ
ートの撥水性を抑止するために用いられるジアルキルス
ルホコハク酸塩は、その安全性が認可されていることに
より、該非撥水性土壌改良材により土壌改良された土壌
は、長期に亘って植生に有効で且つ環境破壊の懸念の無
い安全な土壌となる。また、ピートを用いて土壌改良を
行うに際し、予め該ピートの増水処理を図っておく必要
がないことにより、経済的に造成作業を行うことが出来
るとともに、該土壌改良と同時に、ピートが保有してい
る腐植土としての肥料分を改良すべき土壌に与えて、こ
れを栄養分に富んだ良質な土壌にすることが出来るの
で、その結果、非撥水性土壌改良材により保水力が高め
られた土粒子間隙中に肥料分を蓄えた形の栄養分に富ん
だ良質な土壌を、植生困難地域に提供することが可能と
なる。また、ピートを、アルキルアリルスルホン酸塩を
含有する水溶液を用いて、該ピートの撥水性を抑止する
ようにして構成しても、上述したと全く同様の効果を得
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】表3に示した親水試験結果を片対数グラフで示
した図である。
【図2】本発明により製造した非撥水性土壌改良材を用
いた乾燥傾斜地の土壌改良の一例を示す図である。
【符号の説明】
1……傾斜乾燥地 2……基礎土壌 3……土壌改良材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピートを、ジアルキルスルホコハク酸塩を
    含有する水溶液を用いて、該ピートの撥水性を抑止する
    ようにした、非撥水性土壌改良材の製造方法。
  2. 【請求項2】ピートを、アルキルアリルスルホン酸塩を
    含有する水溶液を用いて、該ピートの撥水性を抑止する
    ようにした、非撥水性土壌改良材の製造方法。
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