JP6123947B2 - 押圧センサ及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電フィルムを備える押圧センサ及び電子機器に関する。
特許文献1には、圧電フィルムを用いて、タッチ位置と押し込み量を検出するタッチパネルが開示されている。特許文献1に記載のタッチパネルでは、圧電フィルムに、一軸方向へ延伸処理を行ったポリ乳酸(PLLA)が用いられている。このPLLAに対して押圧が加えられると、PLLAには平面の法線方向に歪みが生じる。この歪みにより、PLLAには、延伸方向に対して45度の方向に圧縮又は伸長の力が加えられ、それによって正負の電荷が発生する。そして、発生した電荷量による電位差から信号を検出することで、PLLAへの押圧力が検出される。
国際公開第2013/021835号パンフレット
縦方向と横方向とで長さが異なるPLLAが、これに準ずる形状のプレートに貼りつけられ、このプレートの四辺を固定された状態で押圧された場合、PLLAには縦方向と横方向とで異なる歪みが生じる。この場合、発生する正と負との電荷量は異なるため、電荷がキャンセルされることがほとんどなく、押圧力を検出できる。しかしながら、PLLAが正方形又は円形で、貼り付けられているプレートもこれに準ずる形状である場合、押圧位置によっては、PLLAには各方向に対して均等に歪みが生じ、発生する正と負との電荷量が等しくなることがある。この場合、発生した正と負との電荷がキャンセルされる。その結果、PLLAから信号を検出できず、PLLAへの押圧力を検出できないといった
問題がある。
そこで、本発明の目的は、押圧位置に関係なく、発生する電荷がキャンセルされないようにして、押圧を検出できる押圧センサ及び電子機器を提供することにある。
本発明に係る押圧センサは、多角形の開口部を形成する枠体と、前記開口部を覆うように形成されるプレートと、両主面に電極が形成され、前記プレートに着接された圧電フィルムと、を備え、前記圧電フィルムは一軸方向に延伸され、前記開口部は、前記多角形の中心点を通り、前記一軸方向と45度を成す方向に延びる仮想線の距離と、前記中心点を通り、前記一軸方向と−45度を成す方向に延びる仮想線の距離とが異なる形状であることを特徴とする。
この構成では、圧電フィルムが変形させられる領域の形状(正方形又は正多角形)にかかわらず、押圧操作を受け付ける操作領域は非正方形又は非正多角形となる。この場合、操作領域が押圧されると、押圧位置に関係なく圧電フィルムに生じる歪みは方向毎に異なる。このため、押圧により圧電フィルムに発生する正と負との電荷量も異なり、正と負との電荷が互いに相殺(キャンセル)することがない。この結果、発生した電荷によって圧電フィルムからの信号を検出できる。これにより、押圧位置に関係なく、プレートへの押圧を検出できる。なお、プレートは透明性を有する必要がある場合はガラス基板やPET又はPC、透明性を有する必要が無い場合はガラエポキシ基板又は薄い金属板であってもよい。金属板の場合は圧電フィルムに形成する電極とは絶縁しておく必要がある。また、プレートはタッチパネル又は液晶パネルでもよい。
本発明に係る押圧センサは、開口部を形成する枠体と、前記開口部を覆うように形成されるプレートと、両主面に電極が形成され、前記プレートに着接された圧電フィルムと、を備え、前記開口部は楕円であり、前記圧電フィルムの延伸軸は前記楕円の長軸と45度をなす方向であることを特徴とする。
この構成では、圧電フィルムが変形させられる領域にかかわらず、押圧操作を受け付ける操作領域は楕円形となる。この場合、操作領域が押圧されると、押圧位置に関係なく圧電フィルムに生じる歪みは方向毎に異なる。このため、押圧により圧電フィルムに発生する正と負との電荷量も異なり、正と負との電荷が互いに相殺(キャンセル)することがない。この結果、発生した電荷によって圧電フィルムからの信号を検出できる。これにより、押圧位置に関係なく、タッチパネルへの押圧を検出できる。
前記圧電フィルムは、キラル高分子からなることが好ましい。
例えば、キラル高分子はポリ乳酸又はL型ポリ乳酸である。そして、圧電フィルムにPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を用いた場合、ユーザの指の体温が圧電フィルムに伝わって、圧電フィルムによる検出に影響を及ぼすおそれがあるが、焦電性がないポリ乳酸を用いることで、圧電フィルムによる押圧の検出を精度よく行える。
本発明によれば、押圧位置に関係なく、押圧により圧電フィルムに発生する正と負との電荷が互いにキャンセルすることなく、圧電フィルムから信号を検出できる。
実施形態に係るタッチパネルの外観平面図及び正面図 図1に示すII−II線における断面図 図1に示すIII−III線における断面図 演算回路モジュールの構成を示すブロック図 (A)は、正方形状の操作領域に対し押圧したときに圧電フィルムに生じる歪み成分を示す図、(B)は押圧時における圧電フィルムの発生電位の分布図 開口の形状及び圧電フィルムに生じる歪み成分を説明するための図 (A)は、実施形態に係る圧電フィルムの押圧時の発生電位の分布図、(B)は、実施形態との対比のために、操作領域を正方形状とした場合における圧電フィルムの発生電位の分布図 (A)は操作領域の押圧位置を示す図、(B)は、操作領域が非正方形状である場合の圧電フィルムからの出力電圧を示す図、(C)は、操作領域が正方形状である場合の圧電フィルムからの出力電圧を示す図 圧電フィルムが覆う開口の形状の別の例を示す図 圧電フィルムが覆う開口の形状の別の例を示す図 圧電フィルムが覆う開口の形状の別の例を示す図 Y方向を一軸延伸方向とした圧電フィルムが覆う開口の形状の例を示す図 円形状とした圧電フィルムが覆う開口の形状の例を示す図
以下、本発明に係る「押圧センサ」を備えた「電子機器」について、タッチパネルを例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態に係るタッチパネルの外観平面図及び正面図である。図2は、図1に示すII−II線における断面図である。図3は、図1に示すIII−III線における断面図である。
タッチパネル1は略直方体形状の筐体10を備える。以下では、筐体10の幅方向(横方向)をX方向とし、長さ方向(縦方向)をY方向とし、厚み方向をZ方向として説明する。本実施形態の説明では、筐体10のX方向の長さと筐体10のY方向の長さとは同じ、すなわち、筐体10は平面視で正方形状である。以下では、筐体10の正方形状の面を操作面と言う。筐体10は、本発明に係る「枠体」に相当する。X方向は本発明に係る「第1方向」に相当し、Y方向は本発明に係る「第2方向」に相当する。
筐体10の操作面には開口11が形成されている。本実施形態では、開口11は、外側に円弧状に膨れたX方向に沿った二辺と、内側に円弧状に窪んだY方向に沿った二辺とからなる四角形状である。この開口11のX方向における最短の長さT1は、Y方向における最短の長さT2よりも短い。
より詳しくは、開口11の中心点を通り、X方向に延びる線を仮想した場合、この線の長さはT1である。また、開口11の中心点を通り、Y方向に延びる線を仮想した場合、この線の長さはT2である。そして、T1<T2の関係が成り立つ。
筐体10には、開口11を覆うように平膜状の圧電フィルム20が設けられている。なお、図では筐体10に圧電フィルム20を貼り付けた構成を示しているが、詳しくは、筐体10にプレートが貼りつけられ、このプレートに圧電フィルム20が着接されている。プレートは、透明性を有する必要がある場合はガラス基板やPET又はPCであってもよく、透明性を有する必要が無い場合はガラエポキシ基板又は薄い金属板であってもよい。金属板の場合は圧電フィルム20に形成する電極とは絶縁しておく必要がある。圧電フィルム20の両主面には、主面の略全面を覆うように電極21,22が形成されている。そして、圧電フィルム20は、電極22を筐体10側にして設けられている。圧電フィルム20は、平面視で筐体10の面と同様、正方形状であって、開口11を囲う操作面の枠部分に両面テープ又は接着剤などにより貼り付けられている。この両面テープ等は、透明であってもよいし、非透明であってもよい。
なお、図1では、電極21,22の図示は省略している。また、本実施形態では、圧電フィルム20及び電極21,22は非透過部材であって、図1の平面視図は透視図としていて、開口11を破線で示している。
圧電フィルム20は、開口11と重なる領域が操作領域となり、例えばユーザの指による押圧操作を受け付ける。この圧電フィルム20には、圧電フィルム20を覆うように樹脂製の保護カバー40が設けられている。ユーザは、この保護カバー40越しに操作領域を押圧し、圧電フィルム20は、保護カバー40を介して、ユーザによる操作を受け付ける。
圧電フィルム20はキラル高分子から形成されるフィルムである。キラル高分子として、本実施形態では、ポリ乳酸(PLA)、特にL型ポリ乳酸(PLLA)を用いている。キラル高分子からなるPLLAは、主鎖が螺旋構造を有する。PLLAは、一軸延伸されて分子が配向すると圧電性を有する。そして、一軸延伸されたPLLAは、圧電フィルム20の平板面が押圧されることにより、電荷を発生する。この際、発生する電荷量は、押圧量により平板面が当該平板面に直交する方向へ変位する変位量に依存する。
本実施形態では、筐体10に設けられた圧電フィルム20(PLLA)の一軸延伸方向は、図1の矢印に示すように、X方向及びY方向に対して45度の角度を成す方向としている。この45度には、例えば45度±10度程度を含む角度を含む。
PLLAは、延伸等による分子の配向処理で圧電性を生じ、PVDF等の他のポリマーや圧電セラミックスのように、ポーリング処理を行う必要がない。すなわち、強誘電体に属さないPLLAの圧電性は、PVDF又はPZT等の強誘電体のようにイオンの分極によって発現するものではなく、分子の特徴的な構造である螺旋構造に由来するものである。このため、PLLAには、他の強誘電性の圧電体で生じる焦電性が生じない。さらに、PVDF等は経時的に圧電定数の変動が見られ、場合によっては圧電定数が著しく低下する場合があるが、PLLAの圧電定数は経時的に極めて安定している。したがって、周囲環境に影響されることなく、押圧による変位を高感度に検出することができる。
圧電フィルム20の両主面に形成されている電極21,22は、ITO、ZnO、銀ナノワイヤ、カーボンナノチューブ、グラフェン等の無機系の電極、ポリチオフェン、ポリアニリン等を主成分とする有機系の電極のいずれかを用いるのが好適である。このような電極21,22を設けることで、圧電フィルム20が発生する電荷を電位差として取得でき、押圧量に応じた電圧値の押圧量検出信号を外部へ出力することができる。押圧量検出信号は、図示しない配線を介して演算回路モジュール30に出力される。演算回路モジュール30は、押圧量検出信号から押圧量を算出する。
タッチパネルとして使用する場合、透光性を有する電極を用いることによって表示面側に配置しても視認性への影響が小さく、操作面の近くに配置出来るので良好な押圧感度を得ることができる。透明性を必要としない用途の場合は、非透明性のアルミや銅のような導電率の高い導電性材料を使用するとよい。透明性を必要としない場合とは、例えば表示画面を有さない押圧検知装置、タッチパネルでも表示パネルの裏面等の視認性に影響の無い箇所に配置する場合等がある。
演算回路モジュール30は、筐体10内部に配置されている。具体的には、筐体10内には、実装基板(図示せず)が配置されており、演算回路モジュール30は、その実装基板上に実装されている。
図4は、演算回路モジュール30の構成を示すブロック図である。演算回路モジュール30は、制御部31、メモリ32、押圧量検出部33及び操作信号出力部34を備えている。
制御部31は、CPU等であり、メモリ32に記憶されたプログラムに従って、演算回路モジュール30全体の動作を制御する。メモリ32は、RAM及びROM等であり、制御プログラムを記憶し、また、演算処理結果等を逐次記憶する。
押圧量検出部33は、押圧センサ部200から押圧量検出信号を入力する。押圧センサ部200は、圧電フィルム20、及び電極21,22を含んでいる。押圧量検出信号は、ユーザの指により保護カバー40を介して押圧され湾曲した圧電フィルム20に生じる電位差により、電極21,22から出力される。メモリ32には、押圧量検出信号の信号レベルと押圧量とが関連付けられて記憶されている。押圧量検出部33は、入力した押圧量検出信号の信号レベルに関連付けられた押圧量をメモリ32から読み出し、制御部31へ出力する。
操作信号出力部34は、タッチ操作されたとき、そのタッチ操作の押圧量に割り当てられた操作信号を外部へ出力する。
ここで、圧電フィルム20が押圧されたときに発生する電荷について説明する。
圧電フィルム20は、X方向及びY方向に対して45度の角度を成す方向を一軸延伸方向としている。圧電フィルム20は、一軸延伸方向の45度の角度を成す方向であるX方向及びY方向に伸縮した(歪んだ)とき、正負の電荷を発生する。したがって、圧電フィルム20のX方向とY方向とに生じた歪み量が同じである場合、発生する正と負との電荷量は等しく、電荷がキャンセルされる。その結果、圧電フィルム20から押圧量検出信号を検出できない。圧電フィルム20のX方向とY方向とに生じる歪み量が同じとなる場合とは、例えば、圧電フィルム20が覆う筐体10の開口11が正方形状であり、操作領域が正方形状となって、その正方形の対角線上を押圧した場合である。
図5(A)は、正方形状の操作領域に対し押圧したときに圧電フィルムに生じる歪み成分を示す図である。図5(B)は押圧時における圧電フィルムの発生電位の分布図である。なお、図5(A)の白抜き矢印は、圧電フィルム20の一軸延伸方向である。
図5(A)では、筐体10の正方形状の操作面に、その操作面と中心を同じにして、正方形状の開口11Aが形成されている。その開口11Aを覆うように圧電フィルム20Aが筐体10に設けられた場合、操作領域は正方形状となる。この場合、圧電フィルム20と操作領域とは中心が同じであり、同じ対角線Dを有する。この正方形状の操作領域において、正方形の対角線D上の位置を押圧した場合について考える。図5(A)では、正方形状の圧電フィルム20Aの中心点から、X方向及びY方向にそれぞれ長さT3離れた位置P1を押圧している。
この場合、押圧位置P1からX方向及びY方向の正方向にある開口11Aの辺までの長さは等しい。また、押圧位置P1からX方向及びY方向の負方向にある開口11Aの辺までの長さも等しい。この場合、押圧位置P1を押圧した場合、押圧位置P1からX方向及びY方向の正方向に生じる圧電フィルム20Aの歪み量は等しく、また、押圧位置P1からX方向及びY方向の負方向に生じる圧電フィルム20Aの歪み量も等しい。すなわち、正方形状の操作領域の対角線Dを中心に対称的な変形(歪み)が生じる。ここで、押圧操作により圧電フィルム20Aに生じる歪みのX方向の成分の大きさをS11,S14とし、Y方向の成分の大きさをS12,S13とする。この場合、S11=S12、S13=S14となる。
図5(B)では、色が薄い領域は正の電荷の発生が大きい領域を示し、色が濃い領域は負の電荷の発生が大きい領域を示している。この図5(B)に示すように、S11,S12により発生する正及び負の電荷が発生する領域はほぼ等しく、また、S13,S14により発生する正及び負の電荷が発生する領域もほぼ等しい。この結果、発生した電荷は全体的にキャンセルされ、圧電フィルム20Aから押圧量検出信号を取り出すことができない。このように、正方形状の圧電フィルム20Aの対角線Dを中心に対称的な変形(歪み)が生じた場合には、圧電フィルム20Aへの押圧を検出できない。
そこで、本実施形態では、圧電フィルム20が正方形状であっても、前記のような対称的な歪みが圧電フィルム20に生じないようにすることで、圧電フィルム20への押圧を検出でるようにしている。そのために、圧電フィルム20が覆う開口11は、正方形の各辺をX方向とY方向とに変形させた形状とし、操作領域を非正方形状としている。
図6は、開口11の形状及び圧電フィルム20に生じる歪み成分を説明するための図である。図6の白抜き矢印は一軸延伸方向である。
開口11は、X方向に沿った二辺が外側に凸状となり、Y方向に沿った二辺が内側に凹状となる形状である。各辺の曲線は、円弧、楕円孤、サイクロイド曲線の一部、レムニスケート曲線の一部、単なるスプライン曲線等の何れであってもよい。開口11の各辺の変形量は一辺の長さに対して1%程度でもよい。具体的には、開口11のX方向に沿った二隅の頂点を直線で結んだ線の長さをA、Y方向に沿った二隅の頂点を直線で結んだ線の長さをB、開口11のX方向に沿った辺の突出量をa、Y方向に沿った辺の突出量をbとした場合、変形量a/A,b/Bは1%程度あればよい。
圧電フィルム20が覆う開口11を前記の形状とすることで、操作領域は非正方形状となる。この開口11は、中心が圧電フィルム20の中心と一致するよう、筐体10の操作面に形成されている。したがって、圧電フィルム20の対角線Dは、操作領域の中心を通る。この対角線D上の位置、例えば、操作領域の中心の位置P2を押圧した場合、押圧位置P2からX方向及びY方向にある開口11の各辺までの長さは異なる。詳しくは、押圧位置P2からX方向にある開口11の辺までの長さは、押圧位置P2からY方向にある開口11の辺までの長さよりも短い。このため、圧電フィルム20の対角線D上の位置P2が押圧されても、その対角線Dに対し対称的な歪みが圧電フィルム20には生じない。ここで、押圧操作により圧電フィルム20に生じる歪みのX方向の成分をS21,S24とし、Y方向の成分をS22,S23とする。この場合、S21≠S22であり、S23≠S24である。
図7(A)は、本実施形態に係る圧電フィルム20の押圧時の発生電位の分布図である。図7(B)は、本実施形態との対比のために、操作領域を正方形状とした場合における圧電フィルム20Aの発生電位の分布図である。図7(A)及び図7(B)の何れも、押圧位置は正方形状の圧電フィルム20,20Aの中心である。
操作領域が正方形状である場合、図7(B)に示すように、正の電位レベルと負の電位レベルは等しく、さらに、それぞれの領域の面積も等しいため、圧電フィルム20A全体としての電位は非常に小さくなり、押圧検知信号を検出することができない。これに対し、操作領域を非正方形状とした場合、図6で説明したように、X方向及びY方向の歪み成分のバランスが崩れるため、図7(A)に示すように、正の電位レベルは大きく、負の電位レベルは小さくなる。このため、圧電フィルム20全体としての電位は大きくなる。よって、押圧検知信号を検出することができる。
図8(A)は操作領域の押圧位置を示す図、図8(B)は、操作領域が非正方形状である場合の圧電フィルム20からの出力電圧を示す図、図8(C)は、操作領域が正方形状である場合の圧電フィルム20Aからの出力電圧を示す図である。
操作領域が正方形状である場合、図8(C)に示すように、例えば、押圧位置I−1では出力電圧0Vであり、押圧位置II−1では、マイナスの電圧が出力され、出力極性が反転している。これに対し、操作領域が非正方形状である場合、何れの押圧位置であっても、常にプラスの電圧が出力されていて、全ての位置で十分な出力を得ることができ、さらに、出力極性の反転もない。
このように、圧電フィルム20が正方形状であっても、操作領域を非正方形状として、圧電フィルム20に生じる歪みのX方向及びY方向それぞれの成分を異ならせることで、ユーザの押圧操作を確実に検出できる。
なお、操作領域を非正方形状とするための開口11の形状は、上述の形状に限定されない。詳しくは、圧電フィルム20の一軸延伸方向がX方向及びY方向に対し45度の角度を成す方向としている場合、その一軸延伸方向に対し45度の角度を成す方向であるX方向及びY方向における操作領域の長さがそれぞれ等しくなければよい。以下に、その一例を示す。
図9、図10及び図11は、圧電フィルム20が覆う開口の形状の別の例を示す図である。
図9に示す開口12は、二直線を用いて各辺を凸状又は凹状にした形状である。また、図10に示す開口13は、Y方向に沿った二辺のみが、内側に凹状となる形状である。図11に示す開口14は、Y方向に沿った一辺のみが、内側に凹状とした形状である。
このように、操作領域を非正方形状とすることで、操作領域のどの位置が押圧されても、圧電フィルム20には、X方向及びY方向に均等な歪みは生じない。その結果、押圧により発生する正と負との電荷がキャンセルされることなく、圧電フィルム20から押圧検知信号を検出できる。
また、圧電フィルム20の一軸延伸方向がX方向及びY方向に対し45度の角度を成す方向としているが、一軸延伸方向は、例えばY方向とした場合であっても、その一軸延伸方向に対し45度の角度を成す方向における操作領域の長さがそれぞれ等しくなければよい。
図12は、Y方向を一軸延伸方向とした圧電フィルムが覆う開口の形状の例を示す図である。図12の白抜き矢印は、正方形状の圧電フィルム20Bの一軸延伸方向である。
図12に示す開口15は、正方形状の圧電フィルム20Bの対角線上に角部を有する四辺形状である。開口15において、一軸延伸方向に対し45度の角度を成す方向、すなわち、二つの対角線D1,D2の長さが異なる。この場合、X方向及びY方向における圧電フィルム20Bの各辺の中心線C1,C2上の何れを押圧されても、押圧により発生する正と負との電荷がキャンセルされることはない。例えば、中心線C1上の位置P3が押圧され、圧電フィルム20Bに歪みが生じる場合、X方向及びY方向に対し45度の角度を成す方向の歪みの成分それぞれをS31,S32,S33,S34とすると、S31,S32,S33,S34は何れも異なる。すなわち、中心線C1を中心とした対称的な歪みが圧電フィルム20Bには生じない。その結果、押圧により発生する正と負との電荷がキャンセルされることなく、圧電フィルム20Bから押圧検知信号を検出できる。
なお、圧電フィルムは正方形状でなくてもよく、円形状であってもよい。この場合であっても、圧電フィルムの一軸延伸方向に対し45度の角度を成す方向における操作領域の長さがそれぞれ等しくなければよい。
図13は、円形状とした圧電フィルムが覆う開口の形状の例を示す図である。図13の白抜き矢印は、円形状の圧電フィルム20Cの一軸延伸方向である。
図13に示すタッチパネル1Aは、円筒形上の筐体10Aを備え、その筐体10Aの天面には開口16が形成されている。開口16は楕円形状である。図13では、楕円の長軸方向をX方向、短軸方向をY方向としている。この場合において、圧電フィルム20Cは、一軸延伸方向が、X方向及びY方向に対し45度の角度を成す方向となるように、筐体10Aに設けられている。圧電フィルム20Cは、この楕円形状の開口16を覆うことで、操作領域は楕円形状となる。
操作領域が円形状である場合、円形の中心を通り、X方向及びY方向に対し45度の角度を成す方向に沿った直線(又は、その直線に直交する直線)上の何れかが押圧されると、操作領域が正方形状である場合と同様、圧電フィルム20Cには、その直線を中心に対称的な変形が生じる。すなわち、発生した電荷は全体的にキャンセルされる。そこで、操作領域を楕円形状とすることで、対称的な歪みが圧電フィルム20Cには生じない。その結果、押圧により発生する正と負との電荷がキャンセルされることなく、圧電フィルム20Cから押圧検知信号を検出できる。
なお、上述したタッチパネル1,1Aは、画像を表示する表示パネルと、押圧位置を検出する位置検出センサを有し、表示パネル上に圧電フィルムが設けられた構成であってもよい。この場合、圧電フィルムは透光性を有し、圧電フィルムを表示パネル又は位置検出センサ、及び、プレートに貼り付ける両面テープ又は接着剤等は、OCA(Optical Clear Adhesive)であることが好ましい。
また、上述の実施形態では、本発明に係る「枠体」は、内部に演算回路モジュール30を配置できる筐体10,10Aとしているが、内部に空間を有する筐体でなく、操作領域を形成する開口を有し、その開口の周囲で圧電フィルムを保持する枠のみを、本発明に係る「枠体」としてもよい。
本実施形態では、「押圧センサ」を備えた電子機器の一例としてタッチパネルについて説明したが、タッチパネル以外にも、例えばノートパソコン用のタッチパッド、押しボタン、又は腕時計の表示部等にも使用することができる。
1,1A…タッチパネル
10,10A…筐体
11,11A,12,13,14,15,16…開口
20,20A,20B,20C…圧電フィルム
21,22…電極
30…演算回路モジュール
31…制御部
32…メモリ
33…押圧量検出部
34…操作信号出力部
40…保護カバー
200…押圧センサ部
C1,C2…中心線
D,D1,D2…対角線
P1,P2,P3…押圧位置

Claims (4)

  1. 多角形の開口部を形成する枠体と、
    前記開口部を覆うように形成されるプレートと、
    両主面に電極が形成され、前記プレートに着接された圧電フィルムと、
    を備え、
    前記圧電フィルムは一軸方向に延伸され、
    前記開口部は、
    前記多角形の中心点を通り、前記一軸方向と45度を成す方向に延びる仮想線の距離と、前記中心点を通り、前記一軸方向と−45度を成す方向に延びる仮想線の距離とが異なる形状である、
    押圧センサ。
  2. 開口部を形成する枠体と、
    前記開口部を覆うように形成されるプレートと、
    両主面に電極が形成され、前記プレートに着接された圧電フィルムと、
    を備え、
    前記圧電フィルムは一軸方向に延伸され、
    前記開口部は楕円であり、
    前記圧電フィルムの前記一軸方向は前記楕円の長軸と45度をなす方向である、
    押圧センサ。
  3. 前記圧電フィルムは、キラル高分子からなることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の押圧センサ。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の押圧センサを備え、
    前記押圧センサは、
    前記圧電フィルムに生じる電位差により前記電極から出力される押圧量検出信号を出力し、
    前記押圧センサからの押圧量検出信号から押圧量を検出する検出部、をさらに備える、
    電子機器。
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