JP6624343B2 - センサ、タッチパネル、及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明の一実施形態は、パネル上での押し位置又は押圧情報を検出するセンサ、これを用いたタッチパネル及び電子機器に関する。
特許文献1には、ポリ乳酸フィルムの第1の主面と第2の主面とに電極が形成されており、第1の主面の電極は、少なくとも4つに電気的に分割された分割電極であるタッチパネルが開示されている。特許文献1に記載のタッチパネルにおいては、ポリ乳酸フィルムに透明電極を設けることにより、透明度を向上させ、位置情報のみではなく押圧情報も同時に得ている。
国際公開2010/143528号公報
特許文献1に記載のタッチパネルにおいては、ポリ乳酸フィルムからなる圧電フィルムに押圧操作を加えると、圧電フィルムが一枚のフィルム状に形成されているため、圧電フィルム全体が押圧操作の影響を受ける。このため、検出される電荷は、押圧操作を加えた位置以外の圧電フィルムの歪みの影響を受ける可能性がある。したがって、押圧操作を加えた位置などによって、最も大きく歪む向きが異なり、正確な電荷の検出が困難となる場合がある。このため、歪み方が複雑であると精度良く押圧力を検知することが困難となる場合がある。
そこで、本発明の一実施形態の目的は、押圧操作を加える位置による影響を軽減し、屈曲性及び検出感度の高いセンサ、タッチパネル、及び電子機器を提供することにある。
本発明の一実施形態に係るセンサは、圧電フィルムと、前記圧電フィルムの第一主面に配置される第一電極と、前記圧電フィルムの第二主面の少なくとも前記第一電極と対向する位置に配置される第二電極と、を備え、前記圧電フィルムはスリットを備え、前記スリットは前記第一電極の周囲に設けられることを特徴とする。
この構成では、圧電フィルムにスリットが設けられているため、圧電フィルムが押圧操作により変形するときに、スリットで区分された領域の影響を受ける。スリットは第一電極の周囲に設けられているため、第一電極の配置された領域は押圧操作を受け付けると、第一電極の周囲に設けられているスリットで区分された領域の形状に従った歪み方をする。これにより、第一電極の配置された領域はいずれの位置が押圧操作を受け付けた場合であっても、同様の歪み方をする。したがって、押圧操作を受け付けた位置による影響を軽減し、検出感度を向上させることができる。また、圧電フィルムにスリットが設けられているため、圧電フィルムの柔軟性が高くなり、屈曲性を高めることができる。
本発明の一実施形態によれば押圧操作を加える位置による影響を軽減し、屈曲性及び検出感度を高めることができる。
図1(A)は、第一実施形態に係る押圧検知センサ3を備えた電子機器1の斜視図である。図1(B)は、第一実施形態に係る電子機器1をX−Z平面で切断した断面図である。 図2は、第一実施形態に係るセンサ10の分解斜視図である。 図3(A)は、第一実施形態に係るセンサ10の概略断面図である。図3(B)は、第一実施形態に係るセンサ10の平面図である。 図4は、第一実施形態に係る圧電フィルム20を説明するための図である。 図5(A)は、従来技術に係るセンサ101が押圧操作を受けた場合の変形を説明するための図である。図5(B)は、第一実施形態に係るセンサ10が押圧操作を受けた場合の変形を説明するための図である。 図6(A)〜図6(C)は、第一実施形態に係るセンサ10の変形例を説明するための図である。 図7(A)は、第二実施形態に係るセンサ110の平面図である。図7(B)は、第二実施形態に係るセンサ110の分解斜視図である。 図8は、第二実施形態に係る圧電フィルム120を説明するための図である。 図9(A)は、タッチパネルの中心に荷重をかけた場合のセンサ110の歪み分布を示す模式図であり、図9(B)はタッチパネルの長辺端近傍かつ長辺の中心に荷重をかけた場合のセンサ110の歪み分布を示す模式図である。 図10(A)〜図10(C)は、第二実施形態に係るセンサ110が押圧操作を受けた場合の出力が0の領域を示した図である。 図11は、タッチパネルの歪み方のシミュレーションモデルである。 図12は、原点からの電極位置と、電極位置にあるずり歪みの大きさをグラフにしたものである。
図1(A)は、第一実施形態に係る押圧検知センサ3を備えた電子機器1の斜視図である。図1(B)は、電子機器1をX−Z平面で切断した断面図である。なお、図1(A)及び図1(B)に示す電子機器1はあくまで一例であり、これに限るものではなく仕様に応じて適宜変更することができる。
図1(A)及び図1(B)に示すように、電子機器1は、上面が開口した略直方体形状の筐体2を備える。電子機器1は、筐体2の上面の開口部に配置された平板状の押圧検知センサ3を備える。押圧検知センサ3は、ユーザが指やペンなどを用いて押圧操作を行う操作面として機能する。押圧検知センサ3は、保護シート4、センサ10、及び検出部6を備える。保護シート4は可撓性を有する素材で形成されている。このため、ユーザが保護シート4に押圧操作を行うと、保護シート4に加えられた歪みはセンサ10に伝わる。検出部6は、筐体2内部に配置され、不図示の配線でセンサ10と接続されている。
押圧検知センサ3にユーザが指やペンなどを用いてタッチ操作を行うと、センサ10に圧力が伝わる。このため、センサ10は、押圧検知センサ3で受け付けた操作に応じた電圧を出力する。検出部6は、センサ10が出力する電圧を検出する。なお、検出部6は、筐体2内部であればいずれの位置であっても構わない。以下では、筐体2、すなわち押圧検知センサ3の幅方向(横方向)をX方向とし、長さ方向(縦方向)をY方向とし、厚み方向をZ方向として説明する。
図2は、第一実施形態に係るセンサ10の分解斜視図である。図2においては、樹脂基材や配線は省略されている。図2に示すように、センサ10は、圧電フィルム20、第一電極21、第二電極22、第一粘着部23、及び第二粘着部24を備える。複数の第一電極21は、同一平面上に配置されている。また、複数の第二電極22も同一平面上に配置されている。第一電極21は、圧電フィルム20の第一主面11に配置されている。第二電極22は、第一主面11の裏側である圧電フィルム20の第二主面に配置されている。第一粘着部23は、第一電極21と圧電フィルム20との間に配置され、第一電極21を圧電フィルム20に貼り付けている。第二粘着部24は、第二電極22と圧電フィルム20との間に配置され、第二電極22を圧電フィルム20に貼り付けている。
第一電極21及び第二電極22はそれぞれ間を隔てて複数配置されている。第二電極22は圧電フィルム20を介して第一電極21と対向する位置に配置されている。第二電極22は、いわゆるグランド電極である。第一電極21及び第二電極22は、圧電フィルム20から発生した電荷を検出する。第一電極21及び第二電極22はそれぞれ複数配置されていることにより、圧電フィルム20上の必要な箇所の電荷を検出でき、また電極を小さく形成できるためセンサ10の嵩張りを減らすことができる。なお、第一電極21及び第二電極22の圧電フィルム20に対する配置は、適宜使用に応じて変形することができる。例えば、第一電極21及び第二電極22の間の間隔又は、第一電極21及び第二電極22のサイズ、数又は形状等を変化させることが可能である。
センサ10を平面視した時、第二電極22は、上面視で圧電フィルム20と完全に重なるか、圧電フィルム20より面方向内側に位置していると良い。これにより、電極の端部における短絡を抑制できる。なお、第二電極22は少なくとも第一電極21と対向する位置に配置されていればよく、圧電フィルム20全体を覆う一枚の電極であってもよい。これにより、第二電極22は一枚であるため、製造工程が簡易になる。
図3(A)は、センサ10の概略断面図である。図3(B)は、センサ10の平面図である。図3(B)においては、第一電極21及び圧電フィルム20のみを表し、その他の部材については省略する。
図3(A)に示すように、センサ10は、樹脂基材25及び樹脂基材26を備えていてもよい。これにより第一電極21及び第二電極22が保護され、耐久性が増す。また樹脂基材25及び樹脂基材26のいずれか一方の外側に更に粘着部を設けることにより、保護シート4にセンサ10を貼り付けることができる。
図3(A)及び図3(B)に示すように、圧電フィルム20は複数のスリット15を備える。各スリット15は、それぞれ第一電極21の周囲に設けられている。言い換えると、各スリット15は、第一電極21を取り囲むように形成されている。これにより、圧電フィルム20は、第一電極21毎に各スリット15で区分することができる。また、各スリット15は複数の直線であるため、形成しやすい。
特に押圧検知センサ3を大きく変形させる場合、複数のスリット15で取り囲むように形成された領域は、第一電極21より大きい方が好ましい。すなわち、平面視で複数のスリット15で取り囲むように形成された領域の端部は、第一電極21の端部よりも外側であるように構成されることが好ましい。仮に、第一電極21及びスリット15で取り囲むように形成された領域の面積が同じ(平面視で重なっている)場合、第一電極21及びスリット15の歪みにより、僅かながら第一電極21及びスリット15の位置関係が干渉する可能性が生じる。押圧検知センサ3を押下する際に、僅かながらスリット15が拡大し空隙が広がると、第一電極21直下の圧電フィルム20の面積が減少する。これにより、本来検知されるはずの電荷が十分に検出されないおそれがある。これに対して、複数のスリット15で取り囲むように形成された領域が第一電極21より大きい場合は、第一電極21及びスリット15の位置関係が干渉することなく、適正な電荷が検出される。
スリット15で第一電極21毎に区分された領域は、矩形に形成されている。スリット15で区分された領域は、短手方向と長手方向を有する。短手方向はX方向に沿った方向であり、長手方向はY方向に沿った方向である。圧電フィルム20が歪む時、圧電フィルム20は長手方向の影響を受け易い。すなわち、圧電フィルム20は長手方向であるY方向に沿って曲がり易い。これにより、ユーザが押圧検知センサ3に押圧操作を加えると、圧電フィルム20はそれぞれの第一電極21毎にスリット15で区分された領域の形状に従った歪み方をする。第一電極21の配置された領域はいずれの位置が押圧操作を受け付けた場合であっても、同様の歪み方をする。スリット15を形成することによって、実質的に圧電フィルム20のアスペクト比を調整することができる。このため、圧電フィルム20の歪み方を調整することにより、検出したい電荷と逆の電荷が発生するエリアを減らすことで検出感度を向上させることができる。したがって、押圧操作を受け付けた位置による影響を軽減し、検出感度を向上させることができる。
図4は、第一実施形態に係る圧電フィルム20を説明するための図である。図4は、圧電フィルム20を平面視した図である。
図4に示すように、圧電フィルム20はキラル高分子から形成されるフィルムであってもよい。キラル高分子として、第一実施形態では、ポリ乳酸(PLA)、特にL型ポリ乳酸(PLLA)を用いている。キラル高分子からなるPLLAは、主鎖が螺旋構造を有する。PLLAは、一軸延伸されて分子が配向すると圧電性を有する。そして、一軸延伸されたPLLAは、圧電フィルム20の平板面が押圧されることにより、電圧を発生する。この際、発生する電圧量は、押圧量により平板面が当該平板面に直交する方向へ変位する変位量に依存する。
第一実施形態では、圧電フィルム20(PLLA)の一軸延伸方向は、図4の矢印に示すように、Y方向及びZ方向に対して45度の角度を成す方向としている。この45度には、例えば45度±10度程度を含む角度を含む。これにより、圧電フィルム20が押圧されることにより電圧が発生する。
PLLAは、延伸等による分子の配向処理で圧電性を生じ、PVDF等の他のポリマーや圧電セラミックスのように、ポーリング処理を行う必要がない。すなわち、強誘電体に属さないPLLAの圧電性は、PVDF又はPZT等の強誘電体のようにイオンの分極によって発現するものではなく、分子の特徴的な構造である螺旋構造に由来するものである。このため、PLLAには、他の強誘電性の圧電体で生じる焦電性が生じない。焦電性がないため、ユーザの指の温度や摩擦熱による影響が生じず、押圧検知センサ3を薄く形成することができる。更に、PVDF等は経時的に圧電定数の変動が見られ、場合によっては圧電定数が著しく低下する場合があるが、PLLAの圧電定数は経時的に極めて安定している。したがって、周囲環境に影響されることなく、押圧による変位を高感度に検出することができる。
なお、圧電フィルム20は、PLLAに代えて、ポーリング処理を行ったPVDF又はPZT等のようなイオンが分極した強誘電体から形成されるフィルムからなるものであってもよい。
圧電フィルム20の両主面に形成されている第一電極21及び第二電極22は、アルミニウムや銅等の金属系の電極を用いることができる。また電極に透明性が求められる場合、第一電極21及び第二電極22は、ITOやPEDOTなどの透明性の高い材料を用いることができる。このような第一電極21及び第二電極22を設けることで、圧電フィルム20が発生する電荷を電圧として取得でき、押圧量に応じた電圧値の押圧量検出信号を外部へ出力することができる。
次に、センサ10が押圧操作を受けたときの圧電フィルム20の変形について説明する。図5(A)は、従来技術に係るセンサ101が押圧操作を受けた場合の変形を説明するための図である。図5(B)は、センサ10が押圧操作を受けた場合の変形を説明するための図である。図5(A)及び図5(B)においては、圧電フィルム20、第一粘着部23、及び第二粘着部24にみが表されており、その他の部材については省略する。
図5(A)に示すように、従来技術に係るセンサ101の圧電フィルム20は、スリット15がなくX方向に連続している。この構成では、図5(A)の矢印902に示される向き、すなわち−Z方向にセンサ101が押圧操作を受けると、圧電フィルム20、第一粘着部23、及び第二粘着部24はそれぞれ−Z方向に歪む。圧電フィルム20はX方向に連続しているため、圧電フィルム20全体として歪む。このため、押圧操作を受けた中心付近以外の領域の影響を受ける。圧電フィルム20は引張応力の影響を受け、全体として屈曲性が低下する。このように、従来技術に係るセンサ101では、押圧操作を受けた時の検出精度が低下する場合がある。
これに対して、図5(B)に示すように、センサ10の圧電フィルム20は、スリット15が設けられている。圧電フィルム20は、スリット15によりX方向に、圧電フィルム201、圧電フィルム202、及び圧電フィルム203の領域に区分されている。
図5(B)の矢印902に示される向き、すなわち−Z方向にセンサ10が押圧操作を受けると、圧電フィルム20、第一粘着部23、及び第二粘着部24はそれぞれ−Z方向に歪む。圧電フィルム20は、スリット15で区分されているため、区分されたそれぞれの領域毎に−Z方向に歪む。圧電フィルム201、圧電フィルム202、及び圧電フィルム203は、それぞれスリット15側の端部が自由に動くことができる。このため、圧電フィルム20は全体として、曲がり易く柔軟性に富む。したがって、センサ10を屈曲させる際の自由度を高くすることができる。例えば、センサ10をフレキシブルな操作を行う電子機器等に用いた場合でも、それぞれの電極毎に圧電フィルム20を歪ませることができるため、押圧操作を受けた箇所及び検出精度を高めることが可能となる。
図6(A)〜図6(C)は、第一実施形態に係るセンサの変形例1〜3を説明するための図である。図6(A)〜図6(C)においては、第一電極21及び圧電フィルム20のみを表し、その他の部材については省略する。なお、変形例1〜3の説明において、センサ10と異なる構成についてのみ説明し、その他については省略する。
図6(A)に示すように、変形例1に係るセンサ70においては、圧電フィルム20はスリット151を備える。スリット151はそれぞれの第一電極21の周囲三方向を囲むように連続的に形成されている。これにより同じ列の第一電極21の周りを囲むスリット151は一工程で形成することができるため、製造工程が容易となる。
センサ70においては、各スリット151によって区分された第一電極21毎の領域R1は、図6(A)に示す斜線で示す領域のように概ね矩形である。領域R1は、Y方向が長手方向であり、X方向が短手方向である。このため、第一電極21が押圧操作を受け付けると、各スリット151によって区分された圧電フィルム20の領域は、Y方向の影響を受け易い。これにより、センサ70は、センサ10と同様の効果を得られる。
図6(B)に示すように、変形例2に係るセンサ71においては、圧電フィルム20はスリット152を備える。スリット152はそれぞれの第一電極21の周囲二方向を囲むように複数形成されている。これにより個々のスリット152の形状は簡単な構成であるため必要な箇所にスリット152を形成し易くなる。
センサ71においては、各スリット152によって区分された第一電極21毎の領域R2は、領域R1と同様、図6(B)に示す斜線で示す領域のように概ね矩形である。このため、センサ71は、センサ10と同様の効果を得られる。
図6(C)に示すように、変形例3に係るセンサ72においては、圧電フィルム20はスリット153を備える。スリット153はそれぞれの第一電極21の周囲三方向を囲むように連続的に形成されている。スリット153は、スリット151と比べると、圧電フィルム20の端まで形成されていない。このため製造時に圧電フィルム20が細かい領域に分断されないために取り扱いが容易となる。
センサ72においては、各スリット153によって区分された第一電極21毎の領域R3は、領域R1と同様、図6(C)に示す斜線で示す領域のように概ね矩形である。領域R3は、X方向が長手方向であり、Y方向が短手方向である。このため、第一電極21が押圧操作を受け付けると、各スリット151によって区分された圧電フィルム20の領域は、X方向の影響を受け易い。これにより、センサ72は、センサ10と同様の効果を得られる。
以下、第二実施形態に係るタッチパネルについて説明する。図7(A)は、第二実施形態に係る押圧検知センサの平面図である。図7(B)は、第一実施形態に係る押圧検知センサの分解斜視図である。第二実施形態に係るタッチパネルにおいては、第一実施形態に係るセンサ10と構成が異なる点についてのみ説明をする。なお、図7(A)においては電極を破線で表す。
図7(A)及び図7(B)に示すように、第二実施形態に係るタッチパネルはセンサ110を備える。センサ110は、第一電極61,62第二電極63,64、及び圧電フィルム120を備える。圧電フィルム120はスリットを有さなくてもよい。
第一電極61,62及び第二電極63,64は、それぞれ対として複数形成されている。すなわち、本実施形態においては、センサ110は、第一電極61,62及び第二電極63,64からなる第一電極対121及び第二電極対122を備える。以下、詳細に説明するが、センサ110が電極対を複数備えることにより、複数個所の押圧荷重について算出することができる。第一電極61,62は、圧電フィルム120の第一主面11に配置されている。第二電極63,64は、第一主面11の裏側である圧電フィルム120の第二主面に配置されている。
図8は、第二実施形態に係る圧電フィルム120を説明するための図であり、圧電フィルム120を平面視した図である。
図8に示すように、第二実施形態では、圧電フィルム120(PLLA)の一軸延伸方向は、図8の矢印902に示すように、Y方向に対して90度の角度を成す方向としている。なお、Y方向に対して0度の角度を成す方向であっても同様の効果が得られる。この90度又は0度には、±10度程度を含む角度を含む。
図7(A)に示すように、第一電極対121及び第二電極対122は、センサ110の中心から対称の位置に配置されていることが好ましく、更に、第一電極対121及び第二電極対122は、センサ110の隅に配置されることがより好ましい。これにより、第一電極対121及び第二電極対122の対からの出力が検知し易くなる。これに対して、第一電極対121又は第二電極対122をセンサ110の中心に配置すると、出力が0に近くなる。このため、出力が正確に読み取り難くなる。以下、センサ110の検出について説明する。
図9(A)は、タッチパネルの中心に荷重をかけた場合の第二実施形態に係るセンサ110の歪み分布を示す模式図であり、図9(B)はタッチパネルの長辺端近傍かつ長辺の中心に荷重をかけた場合のセンサ110の歪み分布を示す模式図である。図10(A)及び図10(B)は、センサ110の一点が押圧操作を受けた場合の出力が0の領域を示した図である。図10(C)は、センサ110の二点が押圧操作を受けた場合の出力が0の領域を示した図である。
図9(A)及び図9(B)に示すように、センサ110の歪みの方向は、荷重をかけている点に向かって伸びている。センサ110の隅部の変形においては、中央に荷重をかけた場合、端に荷重をかけた場合も同様に概ね斜め45度方向に歪む。ここで、センサ110の隅部の変形の仕方について説明する。センサ110の隅部の角を挟む2辺の近傍では、センサ110は固定辺に近いため、Z方向(紙面に対して垂直方向)へ変位し難い。一方で、対向するセンサ110の2辺の中央付近は、着目しているセンサ110の隅から固定辺までの距離が長いため、Z方向に強く拘束されていない。例えば、図9(B)に示す押下点P2に荷重をかけた場合、X方向に沿う上下の二辺から押下点P2は遠いため、押下点P2はZ方向に変形し易い。すなわち、センサ110の隅部を局所的に見た場合、センサ110は、角を挟む2辺のみが固定されている構造に近似することができる。このような構造物は、角から伸びる対角線上において最も変位しやすい。また、センサ110の対角線上は固定辺に対して略45度方向に歪みが生じる。センサ110の対角線上における歪み方は、センサ110の対角線上のどこを押下しても同じである。よって、中央に荷重をかけた場合又は、端に荷重をかけた場合、センサ110の端部は概ね斜め45度方向に歪む。
キラル高分子である圧電フィルム(PLLA)は、高分子の配向方向に対して、ずり応力により圧電効果が発生する。このため、センサ110における圧電フィルムの隅部からは、荷重をかけた位置によらず、圧電効果が得られる。従って、圧電フィルムの配向方向をY軸に対して0度又は90度とし、隅部に電極対を配置することで、タッチパネルの主面にかかる荷重を検知することができる。このとき、タッチパネルのどの位置を押下しても、隅部においてずり応力を生じるため、どこを押しても安定して出力を得られるセンサとなる。
次に、電極対の配置について説明を行う。センサ110の隅部は、図9に示すように、斜め方向の歪みが発生する。隅部の歪みの方向は、左右あるいは上下で逆となる。つまり、左右の隅部、あるいは上下の隅部の間には、歪み方向が0度あるいは90度となる箇所が必ず存在する。歪みが0度あるは90度となる箇所は押圧箇所に依存する。
例えば、タッチパネル中央に荷重をかけた場合(押下点P1を押下した場合)、図9(A)に示すように、押下点P1を中心に歪みは上下、左右で対称となる。よって、歪み方向が0度あるいは90度となる箇所は、図10(A)の押下点P1に示した押下点からX軸、Y軸に垂直に延びた十字の領域A1となる。タッチパネル長辺端中心部に荷重をかけた場合(押下点P2を押下した場合)、図9(B)に示すように、歪みの向きは隅部では概ね45度であり、隅部から離れるに従って、徐々に歪みの向きが押下点P2に向かうような分布となる。よって、歪み方が0度あるいは90度となる箇所は、図10(B)の領域A2に示すようになる。
従って、押下位置によって、配向方向を0度あるいは90度にした圧電フィルムにずり応力が加えられることなく、圧電効果が得られない箇所が存在する。このため、タッチパネルのどこを押下してもセンサ出力のゼロ点が生じないように電極対の配置を最適化する必要がある。以下、電極対の配置の最適化について説明する。
電極対の配置の最適な位置を求めるため、タッチパネルを模擬した100mm×100mmの平板での歪み方を、有限要素法を用いた応力解析でシミュレーションした。
図11は、タッチパネルの歪み方のシミュレーションモデルである。タッチパネルは100mm×100mmの平板で、平板の四辺は、Z軸方向の変位をゼロとした。また、平板の主面に−Z軸方向に1Nの力を加える条件としてシミュレーションした。
図12は、電極対の大きさを5mm×5mmとした場合の、原点からの電極位置と、電極位置にあるずり歪みの大きさをグラフにしたものである。電極の位置は対角線上を移動させ、X軸、Y軸上の位置は同じであるため、電極位置をX軸上の位置で示す。押下位置は、同じく対角線上の、X,Y=30mm、又はX,Y=40mmの位置でそれぞれシミュレーションした。
シミュレーションの結果、図12に示すように、X,Y=30mmを押下した場合、電極をX,Y=30mmに配置すると、ずり歪みは小さくなるが、出力はゼロではない。一方、X,Y=40mmを押下した場合、電極をX,Y=40mmに配置すると、ずり歪みは1/10以上小さくなり、アンプ回路のダイナミックレンジの設計が難しくなる。このことから、電極は、100mm幅の辺に対して30mmより内側、つまり辺の長さの30%より内側に配置するのが好ましい。
次に、電極対を複数設けた場合に、複数個所の押圧を検知する原理について説明する。説明の便宜上、押下点を2点、電極対を2つとして説明する。図10(C)は、2点の荷重と2つの第一電極対121(第一電極61,62)及び第二電極対122(第二電極63,64)の位置を示している。第一電極対121及び第二電極対122は、それぞれタッチパネルの中心に点対称な位置で、隅部に配置している。
1点目の押下点P3にかかる荷重を固定して2点目の押下点P4にかかる荷重を変動させた場合、隅部の圧電フィルムにかかるずり歪みは、2点目の押下点P4にかかる荷重に応じた歪みとなる。同様に、2点目の押下点P4にかかる荷重を固定して1点目の押下点P3にかかる荷重を変動させた場合、隅部の圧電フィルムにかかるずり歪みは、1点目の押下点P3にかかる荷重に応じた歪みとなる。
このように、センサを2点で押下した場合、隅部に生じるずり歪みは、加えた押下点P3にかかる荷重、又は押下点P4にかかる荷重それぞれによって生じるずり歪みの和になる。すなわち、隅部のセンサ出力は、押下点P3又は押下点P4にかかる荷重と押下位置の線形関数となり、押下点P3、押下点P4をそれぞれ個別に算出することができる。よって、2点の荷重を検知する場合、少なくとも2つ以上の端部に電極を形成すればよい。同様の原理により、3点以上の押圧点を検知する場合は、電極対を3つ以上設ければよく、荷重押下点の検知を1点とする場合は、電極対は1つでもよい。
ここで、センサ110の信号増幅回路について説明する。図示はしていないが、センサ110の信号検出回路は、前段の電流を電圧に変換するI/V変換回路と、後段の一つ又は複数の電圧増幅回路と、を備える。センサ110に圧電フィルム120で発生する電荷を検出する電極を複数設ける場合、電極毎にそれぞれI/V変換回路と電圧増幅回路とを設けると、センサ110における実装面積が大きくなる。ここで、一つの電圧増幅回路が複数の電極と接続される場合、I/V変換回路と複数の電極との間にスイッチを設け、スイッチングして電極とI/V変換回路の接続を切り替えることにより、センサ110における実装面積は小さく抑えられる。また、I/V変換回路が電極毎に設けられ、各I/V変換回路が一つの電圧増幅回路に接続される場合、各I/V変換回路と電圧増幅回路との間にスイッチを設けることにより、後段の電圧増幅回路との接続はスイッチングにより切り替えることができる。あるいは、センサ110の電極は、電流検知型の静電容量検出ICに接続させてもよい。また、センサ110の感度を上げるため、センサ110の信号電極及び信号検出回路の間と、センサ110の基準電極(GND電極)及び信号検出回路の間とに、コンデンサを接続してもよい。これにより、コンデンサは、センサ110の圧電フィルム120で発生する電荷を充電し、充電した電荷を検出回路に流すことでセンサ110の感度を上げることができる。
なお、実施形態において、スリット15は圧電フィルム20を貫通する構成であるが、圧電フィルム20の屈曲性を上げるものであればよく、例えば、圧電フィルム20に形成された溝であってもよい。
なお、本実施形態は押圧力を検知するセンサに関するものであるが、例えば、図1(B)の保護シート4とセンサ10との間にタッチセンサを、センサ10と検出部6との間に表示装置を、それぞれ配置することで押圧力を検知するタッチパネルを形成することができる。
なお、上記タッチパネルの配置は一例であって、例えば、操作面側から押圧センサ/タッチセンサ/表示装置、又はタッチセンサ/表示装置/押圧センサのような配置であっても良い。
1…電子機器
2…筐体
3…押圧検知センサ
4…保護シート
6…検出部
10,70,71,72,101,110…センサ
11…第一主面
15,151,152,153…スリット
21,121…第一電極
22,122…第二電極
20,120,201,202,203…圧電フィルム
23…第一粘着部
24…第二粘着部
61,63…第一電極対
62,64…第二電極対
902…矢印

Claims (7)

  1. 圧電フィルムと、
    前記圧電フィルムの第一主面に配置される第一電極対と、
    前記圧電フィルムの前記第一主面と対向する第二主面に配置される第二電極対と、
    を備え、
    前記第一電極対及び前記第二電極対はそれぞれ、垂直方向に対向する位置に配置され、
    前記圧電フィルム上の第1の点における第1の押圧によって前記第一電極対及び前記第二電極対の間の圧電フィルムで発生する電荷と、前記圧電フィルムの第2の点において前記第1の押圧後に該第1の点にかかる荷重を固定して印加される第2の押圧によって前記第一電極対及び前記第二電極対の間の圧電フィルムで発生する電荷とを検出し、
    前記第1の点又は前記第2の点にかかる荷重と押下位置とからなる線形関数から、前記第1の点及び前記第2の点をそれぞれ個別に算出して、前記第1の押圧と、前記第2の押圧とを個別に判別するセンサ。
  2. 前記第一電極対はそれぞれ、前記圧電フィルムの中心に対して対称の位置に配置されている請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記圧電フィルムの延伸方向は、前記圧電フィルムの辺に対して90度±10度である請求項1又は2に記載のセンサ。
  4. 前記圧電フィルムは矩形であり、
    前記第一電極対及び前記第二電極対は、前記圧電フィルムの隅に配置されている請求項1から3のいずれか1項に記載のセンサ。
  5. 前記第一電極対及び前記第二電極対は、前記圧電フィルムの辺の長さの30%以内の範囲に配置されている請求項4に記載のセンサ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のセンサを備えたタッチパネル。
  7. 請求項6に記載のタッチパネルを備えた電子機器。
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