JP6123824B2 - 液圧装置 - Google Patents
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Description
図1に示すように、本実施形態の射出成形機(10)は、射出ユニット(11)と、型締ユニット(13)と、液圧装置(20)とを備えている。射出ユニット(11)は、溶融した樹脂をノズル部(12)から射出するように構成されている。また、射出ユニット(11)は、後述する液圧装置(20)の液圧シリンダ(30)によって駆動されて往復動する。型締ユニット(13)は、金型(14)と、射出ユニット(11)のノズル部(12)が押し当てられる固定プラテン(15)とを備えている。また、図示しないが、型締ユニット(13)は、金型(14)を開閉するための機構を備えている。
射出成形機(10)の動作を、図2と図3を参照しながら説明する。
液圧装置(20)は、液圧シリンダ(30)と、第1液圧ポンプ(40)と、第2液圧ポンプ(45)と、電動機(50)と、電磁切換弁(52)と、作動流体である作動油のタンク(51)と、制御器(60)とを備えている。また、液圧装置(20)には、圧力スイッチ(53)と、チェック弁(55,56)と、リリーフ弁(57,58)とが設けられている。
液圧シリンダ(30)は、片ロッド複動形のシリンダである。この液圧シリンダ(30)は、シリンダ本体(31)と、ピストン(32)と、ロッド(33)とを備えている。シリンダ本体(31)は、両端が閉塞された円筒状に形成されている。棒状のロッド(33)は、シリンダ本体(31)と同軸に配置され、シリンダ本体(31)の一方の端部を貫通している。ピストン(32)は、ロッド(33)に連結されると共にシリンダ本体(31)に収容されている。このピストン(32)は、シリンダ本体(31)の内部空間を、ロッド(33)側に位置するロッド側液室(34)(ロッド側の液室)と、ピストン(32)を挟んでロッド(33)とは逆側に位置するヘッド側液室(35)(ヘッド側の液室)に仕切っている。
AL=π(DT/2)2−π(DL/2)2 (式1)
AH=π(DT/2)2 (式2)
例えば、「JIS B 8367」に規定された「チューブ内径及びロッド径の基準寸法」のA系列(いわゆるAロッド)の場合は、AL≒0.5AHとなる。また、そのB系列(いわゆるBロッド)の場合は、AL≒0.7AHとなる。
第1液圧ポンプ(40)と第2液圧ポンプ(45)は、共に可逆回転形のギヤポンプである。ただし、ギヤポンプ以外の容積形ポンプを、第1液圧ポンプ(40)及び第2液圧ポンプ(45)として用いてもよい。
V1/V2=AL/(AH−AL) (式3)
Q1/Q2=AL/(AH−AL) (式4)
Q1/Q2=VL/(VH−VL) (式5)
電磁切換弁(52)は、弁機構を構成しており、ロッド側配管(25)に設けられる。この電磁切換弁(52)は、ロッド側液室(34)への作動油の流入を許容し且つロッド側液室(34)からの作動油の流出を阻止する一方向流通状態と、ロッド側液室(34)からの作動油の流出を許容する流出許容状態とに切り換わる弁機構(52)を構成している。
圧力スイッチ(53)は、ロッド側配管(25)のうち電磁切換弁(52)よりも液圧シリンダ(30)側の部分に配置されている。この圧力スイッチ(53)は、液圧シリンダ(30)のロッド側液室(34)の圧力が所定の設定圧力P3に達すると、制御器(60)に対して信号を出力する。
液圧装置(20)には、二つのチェック弁(55,56)が設けられている。第1チェック弁(55)は、一端がタンク(51)に接続され、他端がロッド側配管(25)における電磁切換弁(52)と第1液圧ポンプ(40)の間に接続されている。第1チェック弁(55)は、タンク(51)からロッド側配管(25)へ向かう作動油の流通を許容し、逆向きの作動油の流通を阻止する。第2チェック弁(56)は、一端がタンク(51)に接続され、他端がヘッド側配管(27)に接続されている。第2チェック弁(56)は、タンク(51)からヘッド側配管(27)へ向かう作動油の流通を許容し、逆向きの作動油の流通を阻止する。なお、これら二つのチェック弁(55,56)が接続されるタンク(51)は、第2液圧ポンプ(45)のタンク側ポート(46)が接続されるタンク(51)と同じものである。
液圧装置(20)には、二つのリリーフ弁(57,58)が設けられている。第1リリーフ弁(57)は、一端がタンク(51)に接続され、他端がロッド側配管(25)における電磁切換弁(52)と圧力スイッチ(53)の間に接続されている。第1リリーフ弁(57)は、ロッド側配管(25)の圧力が所定の上限値を超えると開く。第2リリーフ弁(58)は、一端がタンク(51)に接続され、他端がヘッド側配管(27)に接続されている。第2リリーフ弁(58)は、ヘッド側配管(27)の圧力が所定の上限値を超えると開く。なお、これらリリーフ弁(57,58)が開く圧力は、圧力スイッチ(53)が作動する設定圧力P3よりも高い。また、これら二つのリリーフ弁(57,58)が接続されるタンク(51)は、第2液圧ポンプ(45)のタンク側ポート(46)が接続されるタンク(51)と同じものである。
制御器(60)は、電動機(50)と電磁切換弁(52)の制御を行うように構成されている。この制御器(60)には、圧力スイッチ(53)の出力信号が入力される。制御器(60)は、この圧力スイッチ(53)の出力信号を用いて、電動機(50)と電磁切換弁(52)の制御を行う。
液圧装置(20)は、昇圧動作と、圧力保持動作と、脱圧動作とを、順に繰り返し行う。ここでは、液圧装置(20)の動作について、図2〜図4を適宜参照しながら説明する。
液圧装置(20)の昇圧動作は、射出ユニット(11)のノズル部(12)を固定プラテン(15)に押しつけるための動作である。図4において、液圧装置(20)は、時刻t1から時刻t2に亘って昇圧動作を行う。
液圧装置(20)の圧力保持動作は、射出ユニット(11)のノズル部(12)を固定プラテン(15)に押しつけた状態に保つための動作である。図4において、液圧装置(20)は、時刻t2から時刻t3に亘って圧力保持動作を行う。
液圧装置(20)の脱圧動作は、射出ユニット(11)のノズル部(12)の固定プラテン(15)に対する押しつけ力の付与を解除する動作である。図4において、液圧装置(20)は、時刻t3から時刻t4までの間に脱圧動作を行う。
P2/P1=AH/AL (式6)
本実施形態の液圧装置(20)では、液圧シリンダ(30)のロッド側液室(34)を高圧に保持した状態において電磁切換弁(52)を一方向流通状態から流出許容状態に切り換える脱圧動作を行った際に、第1液圧ポンプ(40)と第2液圧ポンプ(45)の両方からヘッド側液室(35)へ向かって作動油が流れるため、タンク(51)へは作動油が流入しない。このため、脱圧動作を行った際にタンク(51)へ作動油が一気に流入することはなく、作動油の急激な流入に起因する作動油の泡立ちを抑制できる。従って、本願実施形態によれば、タンク(51)を大型化させずにタンク(51)内における作動油の泡立ちを抑えることができ、液圧装置(20)の大型化を回避しつつ、液圧装置(20)の信頼性を確保できる。
本実施形態の液圧装置(20)では、第1ポンプ機構を一つのポンプ(40)によって構成しているが、第1ポンプ機構を互いに並列接続された複数のポンプによって構成してもよい。また、この液圧装置(20)では、第2ポンプ機構を一つのポンプ(45)によって構成しているが、第2ポンプ機構を互いに並列接続された複数のポンプによって構成してもよい。
30 液圧シリンダ
34 ロッド側液室
35 ヘッド側液室
40 第1液圧ポンプ(第1ポンプ機構)
41 ロッド側ポート
42 ヘッド側ポート
45 第2液圧ポンプ(第2ポンプ機構)
46 タンク側ポート
47 ヘッド側ポート
50 電動機
51 タンク
52 電磁切換弁(弁機構)
53 圧力スイッチ
60 制御器
Claims (1)
- 片ロッド複動形の液圧シリンダ(30)と、
上記液圧シリンダ(30)のヘッド側の液室(35)に接続されるヘッド側ポート(42)と上記液圧シリンダ(30)のロッド側の液室(34)に接続されるロッド側ポート(41)とを有する第1ポンプ機構(40)と、
上記液圧シリンダ(30)のヘッド側の液室(35)に接続されるヘッド側ポート(47)と作動流体のタンク(51)に接続されるタンク側ポート(46)とを有する第2ポンプ機構(45)と、
上記液圧シリンダ(30)のロッド側の液室(34)と上記第1ポンプ機構(40)の間に設けられ、上記ロッド側の液室(34)への作動流体の流入を許容し且つ上記ロッド側の液室(34)からの作動流体の流出を阻止する一方向流通状態と、上記ロッド側の液室(34)からの作動流体の流出を許容する流出許容状態とに切り換わる弁機構(52)とを備え、
上記第1ポンプ機構(40)の吐出流量をQ1とし、上記第2ポンプ機構(45)の吐出流量をQ2とし、上記液圧シリンダ(30)のピストン(32)のヘッド側の受圧面積をAHとし、該ピストン(32)のロッド側の受圧面積をALとした場合に、Q1/Q2=AL/(AH−AL)となり、
上記第1ポンプ機構と上記第2ポンプ機構のそれぞれは、少なくとも1つのポンプ(40,45)によって構成され、
上記第1ポンプ機構を構成するポンプ(40)と、上記第2ポンプ機構を構成するポンプ(45)とは、互いに連結されてそれぞれの回転速度が一致する一方、
上記第1ポンプ機構(40)及び上記第2ポンプ機構(45)を駆動する電動機(50)と、
上記弁機構(52)と上記電動機(50)を制御する制御器(60)とを備え、
上記制御器(60)は、上記弁機構(52)を上記一方向流通状態にして上記液圧シリンダ(30)のロッド側の液室(34)の圧力が所定値になるまで上記電動機(50)を作動させる第1動作と、上記弁機構(52)を上記一方向流通状態に保ったまま上記電動機(50)を停止させる第2動作と、上記電動機(50)を停止させた状態で上記弁機構(52)を上記一方向流通状態から上記流出許容状態に切り換える第3動作とを順に行うように構成されている
ことを特徴とする液圧装置。
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JP2015038740A JP6123824B2 (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | 液圧装置 |
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JP2015038740A JP6123824B2 (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | 液圧装置 |
Publications (2)
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Family
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Family Applications (1)
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JP2015038740A Active JP6123824B2 (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | 液圧装置 |
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- 2015-02-27 JP JP2015038740A patent/JP6123824B2/ja active Active
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