JP6006592B2 - 無脈動ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば高圧液体を連続的に噴射ノズルに送るための2連式の無脈動ポンプに関するものである。
従来、高圧液体を利用して材料切断や圧力容器内の加圧などを行う場合、液体加圧源として水や油などの作動流体を利用することによって液体を貯留するシリンダ内の内圧を上昇させ、高圧液体を生成する高圧発生装置を用い、該高圧液体を各種ノズルへ供給して噴射させていた。
このような高圧液体を連続吐出することを目的とした油圧駆動式の高圧発生装置においては、シリンダへの圧油供給時に作動圧油が一時的に油量不足となり、油圧力を一定に保つことができなくなることから脈動が生じていた。
そこで、圧力脈動抑制手段として、アキュムレータによる蓄圧方法や、2連式以上の増圧器の加圧動作をオーバーラップさせる方法が存在している(例えば、特許文献1参照)。さらに、油圧駆動式の高圧発生装置以外の往復動ポンプを対象に圧力などを監視し、プランジャ速度やシリンダ容積を制御する方法がある(特許文献2参照)。また、脈動の発生を検出して自動的にこれを解消する無脈動ポンプも考えられている(特許文献3参照)。
特許第3508378号公報 特許第2559414号公報 特許第3861060号公報
しかしながら、例えば700MPa以上の圧力で高圧液体を噴射させるような高圧化を図った場合、圧力脈動も大きくなるため、アキュムレータによる蓄圧は、大容量化が必要となり、蓄えられる圧力エネルギーが大きいことや、そうした圧力エネルギーの上昇に応じて安全性をカバーするための別の手段が必要となってしまう、という課題があった。
また、2連式以上の単動増圧器の加圧動作をオーバーラップさせる方法では、通常よりも2倍の動力源を必要とし、装置の大型化とコスト高が避けられないだけでなく、2つの増圧器間で動力源の違いに起因する脈動も生じるという課題があった。さらに脈動の発生を検知して解消する無脈動ポンプでは、加圧流体の圧力を制御するために、圧力センサーなどの感知部が配置されており、系統の異なる複数の制御を構築しなければならないといった課題があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、従来より簡便な回路構成でありながら、2連式以上の増圧器の高圧力エネルギー化での稼働においても安全性を確保しつつ、脈動を抑えた噴射液体の加圧供給が行える無脈動ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る無脈動ポンプは、それぞれ噴射用液体を加圧して噴射ノズルへ供給する第1と第2の増圧器と、これら第1と第2の増圧器とを予め定められた時間差で駆動制御して噴射用液体を一定流量で前記ノズルから噴射させる制御部と、を備えた無脈動ポンプにおいて、
前記第1と第2の増圧器は、それぞれ差動回路を介して供給される作動流体によりそれぞれピストンが内部で往復動するシリンダと、該シリンダに連通して設けられ、前記ピストンの往復動に伴うピストンロッド先端の摺動により前記噴射用液体の導入、加圧および吐出が成される液体加圧室と、を備え、
前記各差動回路は、作動流体供給源と対応するシリンダのヘッド側シリンダ室とを第1の方向切換弁を介して接続する前進用流路と、前記作動流体供給源と前記シリンダのロッド側シリンダ室とを第2の方向切換弁を介して接続する後退用流路と、前記第2の方向切換弁と前記前進用流路とを第3の方向切換弁を介して接続して前記後退用流路からの前記第2の方向切換弁を介した戻り流体前記前進用流路へ導く補助流路と、を備え、前記後退用流路における作動流体圧が予め定められた許容値を超えた際に該後退用流路と前記前進用流路とを連通させる流体圧調整部をさらに備えていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明に係る無脈動ポンプは、請求項1に記載の無脈動ポンプにおいて、前記流体圧調整部は、後退用流路と前進用流路をチェック弁を介して接続する流体圧調整流路からなるものである。
請求項3に記載の発明に係る無脈動ポンプは、請求項に記載の無脈動ポンプにおいて、第1の増圧器の前進用流路と第2の増圧器の前進用流路との双方に前記作動流体供給源から作動流体を供給する第1ポンプと、第1の増圧器の後退用流路と第2の増圧器の後退用流路との双方に前記作動流体供給源から作動流体を供給する第2ポンプとを備え、
前記制御部は、第1ポンプと第2ポンプの駆動と、第1〜第3の方向切換弁の切換動作をそれぞれ制御して予め定められたタイミングで第1と第2の増圧器をそれぞれ駆動させるものである。
請求項4に記載の発明に係る無脈動ポンプの制御方法は、請求項に記載の無脈動ポンプの制御方法であって、
前記制御部による運転モードとして、
前記前進用流路が前記第1ポンプに接続すると同時に前記後退用流路が作動流体供給 源への戻り流路と前進用流路に連通する補助流路とに接続してなる前進用回路を形成す るための第1〜第3の方向切換弁の切換動作を行うと共に、第2ポンプによる作動流体 の供給を停止する一方で第1ポンプによる作動流体のヘッド側シリンダ室への供給を開 始して噴射用液体の加圧・吐出を行う前進運転モードと、
前記後退用流路が第2ポンプに接続すると同時に前記前進用流路が作動流体供給源へ の戻り流路に接続してなる後退用回路を形成するための第1〜第3の方向切換弁の切換 を行うと共に、第1ポンプによる作動流体の供給を停止する一方で第2ポンプによる作 動流体のロッド側シリンダ室への供給を開始して噴射用液体の前記液体加圧室の導入を 行う後退運転モードと、
を交互に繰り返す液体連続噴射モードを、前記第1と第2の増圧器の各々に備え、
前記制御部は、前記液体連続噴射モードを、第1と第2の増圧器に対してそれぞれ予め定められた時間差で実行させることを特徴とするものである。
請求項5に記載の無脈動ポンプの制御方法は、請求項4に記載の無脈動ポンプの制御方法において、前記液体連続噴射モードは、後退運転モードと前進運転モードとの間に、前記ピストンが後退端に達してから、前記ロッド側シリンダ室へ供給される作動流体が前記流体圧調整部から前記前進用流路を介して前記ヘッド側シリンダ室へ供給されることによって、前記液体加圧室の内圧と前記ロッド側シリンダ室の内圧との和と、作動流体が供給された前記ヘッド側シリンダ室の内圧とが均衡する状態を得る予備加圧工程としての待機モードを有するものである。
本発明は、2連式以上の増圧器によって液体加圧室内で加圧された高圧液体を連続吐出する無脈動ポンプにおいて、各増圧器の駆動のために作動流体をそれぞれ方向切換弁を介してヘッド側シリンダ室へ供給する前進用流路とロッド側シリンダ室へ供給する後退用流路とを備えた差動回路において、適宜方向制御弁の切換動作による流路の切換によって、アキュムレータなしに安全性を確保しながら第1と第2の増圧器の駆動を制御することができるという効果がある。
また本発明は、前記差動回路に設けられた流体圧調整部によりピストン後退行程後に後退用流路における作動流体圧が所定の許容値を超えた際に該後退用流路が前進用流路に連通して作動流体がヘッド側シリンダ室へ供給されることで液体加圧室側とヘッド側シリンダ室側とで圧力バランスが生じてピストン動作が停止する予備加圧状態が得られるため、ピストン後退行程後の流体圧低下が解消されて脈動を抑えることができるものである。
さらに前記差動回路を備えた第1と第2の増圧器においては、双方に同一の動力源で作動流体を供給する構成にして増圧器間の動力源が異なることに起因する脈動を解消できると共に、前進用作動流体の供給動力源に対して後退用作動流体の供給動力源を独立して設置できるため、前進用動力源の負荷を低減して前進行程における作動流体圧低下を解消できる。しかも独立させた後退用動力源は前進用動力源より小容量仕様のもので済むため、従来の2連式装置のような動力源の2倍増による装置の大型化とコスト高の問題を回避できるという効果もある。
本発明の一実施例による無脈動ポンプの概略回路図である。 図1の無脈動ポンプにおいて、一つの増圧器部分についてその一連の動作を示す説明図であり、(a)〜(f)は各動作過程における状態図である。
本発明は、第1と第2の増圧器とを備えた2連式以上の無脈動ポンプにおいて、第1と第2の増圧器の各シリンダ内で、それぞれの差動回路を介して供給される作動流体によりそれぞれピストンが内部で往復動するのに伴って、シリンダに連通する液体加圧室内でピストンロッド先端が摺動することによって噴射用液体が該液体加圧室内に導入され、また加圧された噴射ノズルへ吐出されるものである。
各差動回路は、作動流体供給源と対応するシリンダのヘッド側シリンダ室とを第1の方向切換弁を介して接続する前進用流路と、作動流体供給源と前記シリンダのロッド側シリンダ室とを第2の方向切換弁を介して接続する後退用流路と、該後退用流路からの戻り流体を前記前進用流路へ前記第2の方向切換弁と第3の方向切換弁を介して導く補助流路と、を備えている。なお、ロッド側の受圧面積である液体加圧室とロッド側シリンダ室との合計断面積を、ヘッド側シリンダ室の断面積より小さい寸法設計とすることによって、たとえロッド側シリンダ室とヘッド側のシリンダ室内へ作動液体が同じ流量で流入しても、ピストンにかかる推力はヘッド側からの方が大きいため、ピストンの前進はより確実なものとなる。「差動回路」とは、増圧器のピストン両端に作動流体を送り込んでシリンダの面積差によりロッド側から押し出される流体をポンプ最大流量と合算して、ピストンを高速前進させるための回路であるが、本発明においては、前進用流路と後退用流路とこれら両流路を連通する補助流路とで実質的な差動回路が構成される。
従って、各差動回路において、第1〜3の方向切換弁を適宜切り換えて作動流体の流れを制御することで第1と第2の増圧器の駆動を制御することができ、従来装置に配置されていた噴射側のアキュムレータは不要になり、装置に対する部分的な負荷を低減させることもでき、その結果、安全性を向上させることができる。
しかも本発明においては、後退用流路における作動流体圧が定められた許容値を超えると、後退用流路と前進用流路とを連通する流体圧調整部を備えているため、増圧器のピストンが後退端に達した直後に作動流体の供給を直ちに止めなければ、後退用流路における作動流体圧が上昇するが、この流体圧が前記許容値を超えると、ロッド側シリンダ室へ供給される作動流体が流体圧調整部を介して前進用流路からヘッド側シリンダ室へ直接的に送られる。これによって、液体加圧室およびロッド側シリンダ室の高圧側内圧とヘッド側シリンダ室内圧とが均圧になってピストン動作が停止する予備加圧状態がピストン後退行程後に得られる。
従って、この予備加圧によって液体加圧室への噴射液導入が完了した後のピストン後退行程後のピストン前進行程開始前における作動流体の圧力低下が解消される。この流体圧調整部は、チェック弁を介して後退用流路と前進用流路を接続する流体圧調整流路から構成するのが簡便である。
このような予備加圧状態におけるピストン動作の停止状態は、圧力センサ等の監視機構を必要とすることなく、差動回路構成に基づく作動流体圧のバランスによって自動的に得られる。即ち、本発明においては、アキュムレータを使用しない圧力脈動抑制機構が簡便な作動回路によって構築できる。
また、本発明においては、各差動回路内の第1〜3の方向切換弁の切換による作動流体の流路制御によって、第1の増圧器の駆動と第2の増圧器の駆動とをそれぞれ適宜制御できるため、作動流体供給源から第1と第2の増圧器への作動流体の供給を同一のポンプで実行できる。従って、第1と第2の増圧器の間で、動力源の違いに起因する脈動は防止でき、重複する回路も排除してより簡便な回路構成にできる。この場合、同一ポンプの吐出口と各差動回路との間で分岐流路を設けるだけで済む。
さらに、液体加圧室における噴射液体加圧行程のためのピストン前進用に各増圧器のヘッド側シリンダ室へ作動流体を供給する第1ポンプに対して、噴射液体導入のためのピストン後退用の各増圧器のロッド側シリンダ室へ作動流体を供給するための動力源を独立させて別の第2ポンプを設ける構成とすることで、噴射液体加圧のためのピストン前進用の第1ポンプにおける作動流体圧低下を解消して脈動を抑えられる。加えてこのピストン後退用に独立設置した第2ポンプは、ピストン前進用の第1ポンプよりも小容量の仕様で済むため、従来の2連式高圧発生装置のように動力源が単純に2倍増して装置の大型化やコスト高を招くこともない。
以上のように、本発明では、高圧力化においても増圧器の動作に同調した圧力脈動が解消されるため、600〜700MPa以上の圧力の高圧液体噴射によるジェット加工も脈動による影響がなくなり、加工面の品質向上と共に精密切断等の用途の拡大を図ることができるだけでなく、超高圧接液部や荷重負荷部などの装置構成部材においても応力振幅が低減し、部材耐久性が向上し、寿命の長期化を見込める。
また、以上のような構成を備えた本発明の無脈動ポンプは、制御部にて各差動回路内の第1〜3の方向切換弁の切換動作と第1と第2のポンプ駆動を適宜制御することによって、第1の増圧器と第2の増圧器とを所定の時間差で駆動させて噴射液体の連続吐出を実行することができる。
例えば、制御部による運転モードとして、増圧器のピストンを前進させて液体加圧室内の噴射用液体を加圧する前進運転モードと、ピストンを後退させて噴射用液体を液体加圧室へ導入する後退運転モードとを交互に繰り返す液体連続噴射モードを、一つの増圧器に対して備え、制御部はこの液体連続噴射モードを第1と第2の増圧器に対してそれぞれ予め定められた時間差で実行させればよい。
前進運転モードは、第1〜第3の方向切換弁の切換動作を行って前進用流路が第1ポンプに接続すると同時に後退用流路が作動流体供給源への戻り流路と前進用流路に連通する補助流路とに接続してなる前進用回路を形成すると共に、第2ポンプによる作動流体の供給を停止する一方で第1ポンプによる作動流体の供給を開始させるものである。これによって、ヘッド側シリンダ室へ作動流体が供給され、増圧器のピストンが前進し、液体加圧室内の噴射用液体が加圧・吐出される。
後退運転モードは、第1〜第3の方向切換弁の切換動作を行って後退用流路が第2ポンプに接続すると同時に前進用流路が作動流体供給源への戻り流路に接続してなる後退用回路を形成すると共に、第1ポンプによる作動流体の供給を停止する一方で第2ポンプによる作動流体の供給を開始させるものである。これによって、ロッド側シリンダ室へ作動流体が供給され、増圧器のピストンが後退し、液体加圧室内へ噴射用液体が導入される。
なお、制御部は、前進運転モードと後退運転モードにおいて、第1と第2のポンプの駆動制御と同時に、噴射用液体給液ポンプの駆動も制御して、液体加圧室への噴射用液体の供給・停止を行うこともできる。
また各方向切換弁は、電磁切換弁とすれば制御部からの電気信号によりソレノイドを操作して容易に切換動作が行える。また各ポンプは、電動モータの回転を制御することにより、ポンプ駆動・停止だけでなく回転速度制御により流量制御も可能である。
さらに、前進運転モードと後退運転モードとの切換は、リミットスイッチや近接スイッチを利用して、対応増圧器においてピストンが前進端に達した時点と後退端に達した時点とをそれぞれ検知させるのが簡便である。制御部では、得られた検知信号に基づいて直ちに、或いは予め定められた待機時間後に運転モードの切換を行うことができる。
なお、本発明の無脈動ポンプにおいては、前述の如く、差動回路に流体圧調整部を備えることによって、ピストンが後退端に達した後に液体加圧室及びロッド側シリンダ室の高圧側の内圧とヘッド側シリンダ室の内圧とが均圧となって自動的にピストン動作が停止する予備加圧状態が得られるため、制御部は、ピストンの後退端位置が検知されてから前進運転モードへ切り換える前に、間に前記予備加圧状態が得られる所定時間を予備加圧工程のための待機モードとして設けておくことが望ましい。この待機モードを確保することによって充分な予備加圧工程が得られ、前進運転モードへの移行時の脈動に寄与する作動流体圧低下の解消がより確かなものとなる。
本発明の一実施例による2連式増圧器からなる無脈動ポンプとして、図1に概略回路図を示す。図2は一つの増圧器部分について、前進運転モードから後退運転モード、予備加圧工程を経て再び前進運転モードへと切り換わる各過程を示す説明図であり、(a)は前進運転中、(b)はピストン前進端到達時点、(c)は後退運転中、(d)はピストン後退端到達時点、(e)は予備加圧完了時点、(f)は次の前進運転中、をそれぞれ示す状態図である。
本実施例による無脈動ポンプは、作動流体として作動油を用いる油圧駆動式とする。本無脈動ポンプは、タンク60からの噴射用液体を加圧して噴射ノズル70へ供給する第1の増圧器1Aと第2の増圧器1Bと、これら第1と第2の増圧器(1A,1B)とを予め定められた時間差で駆動制御して噴射用液体を一定流量で前記ノズル70から噴射させる制御部100とを備えたものである。
第1と第2の増圧器(1A,1B)は、それぞれ、差動回路(2A,2B)を介して供給される油タンク40(作動流体供給源)からの作動油によりピストン(4A,4B)が内部で往復動するシリンダ(3A,3B)と、該シリンダ(3A,3B)のロッド側に連通して設けられた液体加圧室(8A,8B)とを備え、ピストン(4A,4B)の往復動に伴ってピストンロッド(5A,5B)の先端部分が液体加圧室(8A,8B)内を摺動することによって、噴射用液体が液体加圧室内に導入され、加圧吐出される。
各差動回路(2A,2B)は、第1と第2の増圧器の各シリンダ(3A,3B)への作動流体の給排を行う回路として、それぞれ対応するシリンダ(3A,3B)のヘッド側シリンダ室(6A,6B)へ同一の第1油圧ポンプ20から第1電磁切換弁(11A,11B)を介して圧油を供給する前進用流路(10A,10B)と、対応シリンダ(3A,3B)のロッド側シリンダ室(7A,7B)へそれぞれ同一の第2油圧ポンプ30から第2電磁切換弁(13A,13B)を介して圧油を供給する後退用流路(12A,12B)と、後退用流路からの戻り油をヘッド側シリンダ室(6A,6B)へ導入してピストン前進を補助するために後退用流路と前進用流路とを第2電磁切換弁と第3電磁切換弁(15A,15B)を介して接続する補助流路(14A,14B)と、を備えている。
さらに、各差動回路(2A,2B)においては、それぞれ後退用流路(12A,12B)と前進用流路(10A,10B)とをチェック弁(17A,17B)のみを介して直接的に接続する流体圧調整部としての油圧調整流路(16A,16B)が設けられており、後退用流路における油圧が許容値を超えると、ロッド側シリンダ室(7A,7B)へ供給された圧油がチェック弁(17A,17B)を押し開けて前進用流路からヘッド側シリンダ室(6A,6B)へ送られる構成となっている。
制御部100は、予め入力されたプログラムに沿った指令信号により、両差動回路(2A,2B)の第1〜3の電磁切換弁(11A,11B,13A,13B,15A,15B)の切換動作及び第1油圧ポンプ20、第2油圧ポンプ30、噴射用液体給液ポンプ50の駆動を適宜制御することによって、第1の増圧器1Aに対する前進運転モードと後退運転モードとを繰り返させる液体連続噴射モードと、第2の増圧器1Bに対する液体連続噴射モードとを、予め定められた時間差で実行させることができる。
以下に、制御部100によって実行される液体連続噴射モードによる運転過程を一つの増圧器につき図2を以て説明する。この液体連続噴射モードは、後退運転モードと前進運転モードとの間に予備加圧行程としての待機モードを有するものである。
制御部100は、前進運転モードとして、まず、第1の電磁切換弁11を前進用流路10が第1油圧ポンプ20に接続される位置に切り換えると共に、第2の電磁切換弁13を後退用流路12が第2油圧ポンプ30との接続を絶って油タンク40への戻り流路と接続される位置に切り換え、さらに第3の電磁切換弁15を補助流路14が後退用流路12と接続された戻り流路と接続される位置に切り換える動作を指令して、前進用回路を形成する。同時に第1油圧ポンプ20のモータ駆動への制御指令により作動油供給を開始させる。これにより、ヘッド側シリンダ6へ作動油が供給され、ピストン4が前進し、液体加圧室8内の噴射用液体が加圧され、噴射ノズル70へ吐出される(図2(a))。この間、ロッド側シリンダ室7から吐出される作動油は、戻り流路から第3の電磁切換弁15と補助流路14、前進用流路10を介してヘッド側シリンダ室6へ補給される。
制御部100は、ピストン4の前進が進んで前進端に到達すると、リミットスイッチ或いは近接スイッチ等(不図示)からの検知信号を受けて後退運転モードへ移行し、まず第1の電磁切換弁11を前進用流路10が第1油圧ポンプ20との接続を絶つ位置に切り換えられる(図2(b))。該切り換え動作に伴って、第2の電磁切換弁13を第2の油圧ポンプ30と接続される位置に切り換え、同時に第2油圧ポンプ30のモータ駆動による作動油供給と噴射用液体給液ポンプのモータ駆動による噴射用液体の供給を開始させる一方で第1油圧ポンプ20による作動油供給を停止させる。これにより、ロッド側シリンダ室7へ作動油が供給され、ピストン4が後退し、液体加圧室8へ噴射用液体が導入される(図2(c))。この間、ヘッド側シリンダ室6から吐出される作動油は、補助流路14を介して戻り流路から油タンクへ戻る。
ピストン4の後退が進んで後退端に到達してその検知信号を受けると、制御部100は待機モードへ移行し、第2油圧ポンプ30からロッド側シリンダ室7への作動油供給を停止することなく、噴射用液体給液ポンプによる噴射用液体の供給を停止し、第3の電磁切換弁15を補助流路14が油タンク40への戻り流路との接続を絶つ位置へ切り換える(図2(d))。これにより、後退用流路12における油圧が上昇し、チェック弁17の許容値を超えると、ロッド側シリンダ室7へ供給された作動油はチェック弁17を押し開けて前進用流路10からヘッド側シリンダ室6へ導入され、ピストン4が押し出される。そして、液体加圧室8とロッド側シリンダ室7との内圧の和と、ヘッド側シリンダ室6の内圧とが均衡する圧力バランス状態に達し、自動的にピストン4の動作が停止する予備加圧状態が得られる(図2(e))。
この予備加圧が完了するまでの所定時間経過後、制御部100は待機モードから再び前進運転モードへ移行する。この予備加圧工程が確保されることによって、後退運転行程後の脈動の原因であった油圧低下が回避される。そして以上のような後退運転モード、待機モード、前進運転モードを繰り返す連続噴射モードを、第1と第2の増圧器(1A,1B)に対して所定の時間差で実行することによって、2連式増圧器ポンプとして噴射ノズル70からの連続的な液体噴射を行うことができる。
以上のような本実施例の無脈動ポンプによれば、前記予備加圧による後退運転工程後の油圧低下の解消に加え、前進用の第1油圧ポンプ20に対して後退用の第2油圧ポンプを独立して配置したことによる前進用油圧ポンプの油圧低下の解消、さらには各油圧ポンプを第1と第2の増圧器(1A,1B)で共用する構成としたこによる異なる動力源を用いた場合の増圧器間の脈動も回避されることから、高圧回路における圧力脈動を良好に抑制することが可能となった。
1,1A,1B:増圧器
2,2A,2B:差動回路
3,3A,3B:シリンダ
4,4A,4B:ピストン
5,5A,5B:ピストンロッド
6,6A,6B:ヘッド側シリンダ室
7,7A,7B:ロッド側シリンダ室
8,8A,8B:液体加圧室
10,10A,10B:前進用流路
11,11A,11B:第1電磁切換弁
12,12A,12B:後退用流路
13,13A,13B:第2電磁切換弁
14,14A,14B:補助流路
15,15A,15B:第3電磁切換弁
16,16A,16B:流体圧調整流路
17,17A,17B:チェック弁
20:第1油圧ポンプ
30:第2油圧ポンプ
40:油タンク
50:噴射用液体給液ポンプ
60:噴射用液体タンク
70:噴射ノズル
100:制御部

Claims (5)

  1. それぞれ噴射用液体を加圧して噴射ノズルへ供給する第1と第2の増圧器と、これら第1と第2の増圧器とを予め定められた時間差で駆動制御して噴射用液体を一定流量で前記ノズルから噴射させる制御部と、を備えた無脈動ポンプにおいて、
    前記第1と第2の増圧器は、それぞれ差動回路を介して供給される作動流体によりそれぞれピストンが内部で往復動するシリンダと、該シリンダに連通して設けられ、前記ピストンの往復動に伴うピストンロッド先端の摺動により前記噴射用液体の導入、加圧および吐出が成される液体加圧室と、を備え、
    前記各差動回路は、作動流体供給源と対応するシリンダのヘッド側シリンダ室とを第1の方向切換弁を介して接続する前進用流路と、前記作動流体供給源と前記シリンダのロッド側シリンダ室とを第2の方向切換弁を介して接続する後退用流路と、前記第2の方向切換弁と前記前進用流路とを第3の方向切換弁を介して接続して前記後退用流路からの前記第2の方向切換弁を介した戻り流体前記前進用流路へ導く補助流路と、を備え、前記後退用流路における作動流体圧が予め定められた許容値を超えた際に該後退用流路と前記前進用流路とを連通させる流体圧調整部をさらに備えていることを特徴とする無脈動ポンプ。
  2. 前記流体圧調整部は、後退用流路と前進用流路をチェック弁を介して接続する流体圧調整流路からなることを特徴とする請求項1に記載の無脈動ポンプ。
  3. 第1の増圧器の前進用流路と第2の増圧器の前進用流路との双方に前記作動流体供給源から作動流体を供給する第1ポンプと、第1の増圧器の後退用流路と第2の増圧器の後退用流路との双方に前記作動流体供給源から作動流体を供給する第2ポンプとを備え、
    前記制御部は、第1ポンプと第2ポンプの駆動と、第1〜第3の方向切換弁の切換動作をそれぞれ制御して予め定められたタイミングで第1と第2の増圧器をそれぞれ駆動させるものであることを特徴とする請求項に記載の無脈動ポンプ。
  4. 前記請求項に記載の無脈動ポンプの制御方法であって、
    前記制御部による運転モードとして、
    前記前進用流路が前記第1ポンプに接続すると同時に前記後退用流路が作動流体供給 源への戻り流路と前進用流路に連通する補助流路とに接続してなる前進用回路を形成す るための第1〜第3の方向切換弁の切換動作を行うと共に、第2ポンプによる作動流体 の供給を停止する一方で第1ポンプによる作動流体のヘッド側シリンダ室への供給を開 始して噴射用液体の加圧・吐出を行う前進運転モードと、
    前記後退用流路が第2ポンプに接続すると同時に前記前進用流路が作動流体供給源へ の戻り流路に接続してなる後退用回路を形成するための第1〜第3の方向切換弁の切換 を行うと共に、第1ポンプによる作動流体の供給を停止する一方で第2ポンプによる作 動流体のロッド側シリンダ室への供給を開始して噴射用液体の前記液体加圧室の導入を 行う後退運転モードと、
    を交互に繰り返す液体連続噴射モードを、前記第1と第2の増圧器の各々に備え、
    前記制御部は、前記液体連続噴射モードを、第1と第2の増圧器に対してそれぞれ予め定められた時間差で実行させることを特徴とする無脈動ポンプの制御方法。
  5. 前記液体連続噴射モードは、後退運転モードと前進運転モードとの間に、前記ピストンが後退端に達してから、前記ロッド側シリンダ室へ供給される作動流体が前記流体圧調整流路から前記前進用流路を介して前記ヘッド側シリンダ室へ供給されることによって、前記液体加圧室の内圧と前記ロッド側シリンダ室の内圧との和と、作動流体が供給された前記ヘッド側シリンダ室の内圧とが均衡する状態を得る予備加圧工程としての待機モードを有することを特徴とする請求項4に記載の無脈動ポンプの制御方法。
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