JP2903957B2 - 超高圧発生装置 - Google Patents

超高圧発生装置

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JP2903957B2
JP2903957B2 JP17416693A JP17416693A JP2903957B2 JP 2903957 B2 JP2903957 B2 JP 2903957B2 JP 17416693 A JP17416693 A JP 17416693A JP 17416693 A JP17416693 A JP 17416693A JP 2903957 B2 JP2903957 B2 JP 2903957B2
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卓一 羽▲廣▼
好一 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧シリンダの往復動
によって、プランジャ室に吸い込んだ水を超高圧に加圧
するブースタを有する超高圧発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超高圧発生装置として、
例えば図5に示すようなものが知られている。この超高
圧発生装置は、油圧シリンダ6a,6bの往復動によっ
て、給水ライン7からチェック弁4a,4bを経てプラン
ジャ室3a,3bに吸い込んだ水を加圧して、チェック弁
5a,5bを経て水吐出ライン8に吐出する第1ブースタ
1および第2ブースタ2と、加圧,予加圧,吸込の3つの
切換位置をもち、第1負荷ポートAが油圧シリンダ6a,
6bのヘッド室側ポートPhに夫々接続され、出口ポート
Rがタンク32に通じる戻りライン20に夫々接続され
る第1,第2の切換弁9,10と、チェック弁54とアキ
ュムレータ55が介設された吐出ライン53が、両切換
弁9,10の圧力ポートPに接続されて両油圧シリンダ
のピストンを往動させる加圧用の油圧ポンプ51と、チ
ェック弁57が介設された吐出ライン56が、ライン5
8を介して両油圧シリンダ6a,6bのロッド室側ポート
Prに接続されて両油圧シリンダのピストンを復動させ
る吸込用の油圧ポンプ52と、上記ライン58と戻りラ
イン20を接続するライン59に介設されたリリーフ弁
60で構成され、開閉弁33を介設した水吐出ライン8
の先端に設けた噴流ノズル34から、超高圧水(3000kgf
/cm2)を噴射して、被切断材料35を切断するようにな
っている。なお、戻りライン20には、クーラ21とフ
ィルタ22を順次設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の超高圧発生
装置は、第1切換弁9が図示の左側(加圧)位置にあっ
て、第1ブースタ1の油圧シリンダ6aのピストンが、
加圧用の油圧ポンプ51からヘッド室側ポートPhに供
給される圧油により高速で往動するとき、このピストン
が往動端センサ62aに達するまでに、復動端センサ6
3bの検出信号によって第2切換弁10が右側(吸込)位
置から中立(予加圧)位置に切り換わり、第2ブースタ2
が、吸込行程から低速で往動する予加圧行程に変わる。
そして、第1ブースタ1が往動端センサ62aに達して
水吐出ライン8への超高圧水の吐出を終える時点で、予
加圧行程が進んだ第2ブースタ2が、上記往動端センサ
62aの検出信号によって中立位置から左側(加圧)位置
に切り換わって、水吐出ライン8へ超高圧水を吐出する
ようになっており、逆に、第2ブースタ2が加圧行程に
ある場合は、第1ブースタ1が同様の予加圧行程を行な
うようになっていて、水吐出ライン8にアキュムレータ
がなくとも、超高圧水の水圧変動を低減できるのであ
る。
【0004】ところが、このような構成では、加圧行程
にある一方のブースタと予加圧行程にある他方のブース
タの双方に加圧用の油圧ポンプ51から圧油を供給する
必要があるため、この油圧ポンプ51を大容量にせざる
を得ない。また、一方加圧,他方予加圧の行程と一方加
圧,他方吸込の行程との間で油圧ポンプ51の負荷が大
きく変動し、この変動を抑えるために予加圧のストロー
クを長くしたり、吐出ライン53に油圧用のアキュムレ
ータ55を設ける必要がある。そのため、油圧ポンプや
ブースタが大型化するうえ、製造コストの上昇をもたら
すという問題がある。また、第1,第2ブースタ1,2が
ストロークエンドに近付くと、吸込用の油圧ポンプ52
から供給される圧油によりライン58の圧力が上昇し、
この圧力上昇によりライン59のリリーフ弁60が開成
して、過剰な圧油をタンク32に放出するため、エネル
ギロスが生じるという問題がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、1つの油圧ポン
プで1つのブースタを予加圧,加圧,吸込行程に駆動し、
もう1つのポンプでもう1つのブースタを同様に駆動す
るように、油圧回路を工夫することによって、油圧アキ
ュムレータがいらず、油圧ポンプを小容量にでき、エネ
ルギロスをなくせるとともに、水吐出ラインの高圧アキ
ュムレータの省略が可能な簡素かつ安価な超高圧発生装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の超高圧発生装置は、油圧シリンダ6a,6b
の往復動によって、水加圧用プランジャ室3a,3bに吸
い込んだ水を加圧して水吐出ライン8に吐出する第1ブ
ースタ1および第2ブースタ2と、第1油圧ポンプ11
および第2油圧ポンプ12と、上記第1,第2油圧ポン
プ11,12の各吐出ライン15,16に接続される各圧
力ポートPと、上記第1,第2油圧シリンダ6a,6bの各
ヘッド室側ポートPhに接続される各第1負荷ポートA
と、タンク32に通じる戻りライン20に接続される各
出口ポートRとを有するとともに、加圧,予加圧,吸込の
3つの切換位置をもつ第1切換弁9および第2切換弁1
0と、上記第1,第2油圧シリンダ6a,6bのロッド室側
ポートPrと上記戻りライン20とを接続するライン2
3に介設された背圧設定用のチェック弁24と、上記ラ
イン23の背圧設定用のチェック弁24より油圧シリン
ダ側と上記第1,第2切換弁9,10の各第2負荷ポート
Bを接続する各ライン25,26に、上記第1,第2切換
弁9,10の各々に向かう流れを阻止するように夫々介
設されたチェック弁27,28とを備えたことを特徴と
する。
【0007】
【作用】請求項1に記載の超高圧発生装置において、第
1切換弁9が加圧の切換位置に、第2切換弁10が吸込
の切換位置に切り換わっているとする。すると、第1油
圧ポンプ11から第1切換弁9を経て、第1ブースタ1
のヘッド室側ポートPrに圧油が供給される一方、第2
油圧ポンプ12から第2切換弁10,チェック弁28を
介設したライン23を経て、第2ブースタ2のロッド室
側ポートPrに圧油が供給され、この供給圧油は、第1
ブースタ1のロッド室側ポートPrから排出され,背圧設
定用のチェック弁24でタンク32への流れを規制され
た圧油と合流する。従って、第1ブースタ1は、往動し
てプランジャ室3aから水吐出ライン8に高圧の加圧水
を吐出する一方、第2ブースタ2は、合流圧油により高
速に復動してプランジャ室3bに水を吸い込む。第2ブ
ースタ2が復動端に達すると、第2切換弁10が予加圧
の切換位置に切り換えられ、これにより、第1ブースタ
1が往動端に達して水吐出を終える時点で、予加圧行程
が進んだ第2ブースタ2は、プランジャ室3bから高圧
の加圧水を吐出しうる状態になっている。そして、第1
ブースタ1が往動端に達すると、第1切換弁9は加圧か
ら吸込の切換位置に、また第2切換弁10は予加圧から
加圧の切換位置に夫々切り換えられる。従って、第1ブ
ースタ1は、復動し始めて吸込行程に変わり、第2ブー
スタ2は、高速の加圧行程に変わって、水吐出ライン8
に吐出される超高圧水の水圧変動は、高圧アキュムレー
タがなくとも大幅に低減される。
【0008】加圧行程にある第2ブースタ2は、プラン
ジャ室3bから水吐出ライン8に高圧の加圧水を吐き出
す一方、吸込行程にある第1ブースタ1は、プランジャ
室3aに水を吸い込む。このとき、上述と同様に、第2
ブースタ2のロッド室側ポートPrから排出され,背圧設
定用のチェック弁24でタンク32への流れを規制され
た圧油が、第1油圧ポンプ11から第1ブースタ1のロ
ッド室側ポートPrに供給される圧油に合流する。従っ
て、第1ブースタ1は、合流圧油により高速に復動して
プランジャ室3aに水を吸い込む。そして、第1ブース
タ1が復動端に達すると、第1切換弁9は予加圧の切換
位置に切り換えられる。これにより、第2ブースタ2が
往動端に達して水吐出を終える時点で、予加圧行程が進
んだ第2ブースタ2は、プランジャ室3bから高圧の加
圧水を吐出しうる状態になっている。そして、第2ブー
スタ2が往動端に達すると、第2切換弁10は加圧から
吸込の切換位置に、また第1切換弁9は予加圧から加圧
の切換位置に夫々切り換えられる。従って、第2ブース
タ2は、復動し始めて吸込行程に変わり、第1ブースタ
1は、高速の加圧行程に変わって、水吐出ライン8に吐
出される超高圧水の水圧変動は、高圧アキュムレータが
なくとも大幅に低減される。
【0009】このように、第1油圧ポンプ11と第1油
圧シリンダ6aにより第1ブースタ1を予加圧,加圧,吸
込の行程を行なうように駆動し、第2油圧ポンプ12と
第2油圧シリンダ6bにより第2ブースタ2を同様に駆
動すると共に、両ブースタ1,2のロッド室側ポートPr
を背圧設定用のチェック弁24を介設したライン23で
互いに接続して、往動側のブースタから排出される圧油
を復動側のブースタに供給して復動を加速しているの
で、油圧ポンプの吐出ライン15,16にアキュムレー
タを設けなくとも、油圧ポンプ11,12の負荷変動を
低減でき、従来のように過剰な圧油をリリーフ弁を経て
タンクへ多量に放出することもないので、エネルギロス
を低減できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1は、本発明の超高圧発生装置を示す回路図
である。この超高圧発生装置は、超高圧の水吐出ライン
8に、吐出用チェック弁5a,5bを介して互いに並列に
第1ブースタ1と第2ブースタ2を接続しており、各ブ
ースタ1,2は、夫々油圧シリンダ6a,6bの往復動によ
って、給水ライン7から吸込用チェック弁4a,4bを経
て水加圧用のプランジャ室3a,3bに吸い込んだ水を超
高圧に加圧して、水吐出ライン8に吐出する。上記第1
ブースタ1と可変容量形の第1油圧ポンプ11の間、第
2ブースタ2と可変容量形の第2油圧ポンプ12の間に
は、各油圧シリンダ6a,6bを往復動させるように加圧,
予加圧,吸込の切換位置をもつ第1,第2切換弁9,10
を夫々介設し、両油圧ポンプ11,12とタンク32と
で油圧源を構成する。
【0011】すなわち、第1切換弁9は、圧力ポート
P,出口ポートR,第1負荷ポートA,第2負荷ポートB
の各ポートが、図示の左側位置つまり加圧位置でPA,
RB接続、右側位置つまり吸込位置でPB,RA接続、
中立位置つまり予加圧位置でPA間が絞り13をもつ通
路で接続され,かつRB間が閉鎖されるようになってい
る。また、第2切換弁10も、中立位置でPA間が絞り
14をもつ通路で接続される点を除いて上述の第1切換
弁9と同じ構造である。各切換弁9,10の圧力ポート
Pは、チェック弁19をもつ吐出ライン15,16を経
て対応する油圧ポンプに、第1負荷ポートAは、ライン
17,18を経て対応する油圧シリンダ6a,6bのヘッド
室側ポートPhに夫々接続され、出口ポートRは、クー
ラ21とフィルタ22を介設した共通の戻りライン20
に接続される。また、各油圧シリンダ6a,6bのロッド
室側ポートPrは、タンク32への流れを規制する背圧
設定用のチェック弁24を介設した共通のライン23に
よって戻りライン20に接続される。さらに、上記共通
のライン23のチェック弁24より油圧シリンダ側を、
第1,第2切換弁9,10に向かって流れを阻止するよう
にチェック弁27,28を介設したライン25,26によ
って、各切換弁9,10の第2負荷ポートBに接続して
いる。
【0012】一方、上記実施例の第1油圧シリンダ6a
には、往動つまり加圧行程にあるピストンが加圧行程端
近傍に達したことを検出するマグネット型リードスイッ
チからなる第1往動センサ29と、復動つまり吸込行程
にあるピストンが吸込行程近傍に達したことを検出する
同様の第1復動センサ29'をそれぞれ設けている。ま
た、第2油圧シリンダ6bにも、同様の第2往動センサ
30と第2復動センサ30'を設けている。上記各セン
サの取付位置の関係は、縦軸に吸込行程(復動)端を零と
するストロークをとり、横軸に時間をとって各油圧シリ
ンダ6a,6bのストロークの時間変化を表わした図3に
よって次のように説明される。すなわち、図3中の右下
がりの実線で示す第1油圧シリンダ6aが第1復動セン
サ29'に達したとき、第1切換弁9を右側位置から中
立位置にして第1油圧シリンダ6aに圧油を供給すれ
ば、図3中の右上がりの破線で示す第2油圧シリンダ6
bが加圧行程端の第2往動センサ30に達する以前に、
第1油圧シリンダ6aの加圧行程が、図中の右上がりの
実線で示すように、水の圧縮体積分まで加圧,例えば300
0kg/cm2の加圧の場合、その全行程の9%まで進行し
て、第1ブースタ1のプランジャ室3a内の水圧が所定
の超高圧の吐出圧になっている。逆に、第2油圧シリン
ダ6bが第2復動センサ30'に達して加圧行程に切り換
わって第2往動センサ30に達する間についても、同様
のことが言えることは図3から明らかである。
【0013】さらに、上記実施例の超高圧発生装置に
は、図1に示すように、上記各センサ29,29',30,
30'からの検出信号を受けて、第1,第2切換弁9,1
0を切換制御する制御手段としての制御部31を設けて
いる。この制御部31は、第1切換弁9が図示の左側位
置に位置して第1ブースタ1が加圧行程にあるとき、第
2復動センサ30'の検出信号を受けて、第2切換弁1
0を右側位置から中立位置に切り換え、次いで第1往動
センサ29の検出信号を受けて、第1切換弁9を左側位
置から右側位置に、第2切換弁10を中立位置から左側
位置に夫々切り換える。また、第2切換弁10が図示の
左側位置に位置して第2ブースタ2が加圧行程にあると
き、第1復動センサ29'の検出信号を受けて、第1切
換弁9を右側位置から中立位置に切り換え、次いで第2
往動センサ30の検出信号を受けて、第2の3位置切換
弁10を左側位置から右側位置に、第1の3位置切換弁
9を中立位置から左側位置に夫々切り換える。
【0014】より詳しくは、上記制御部31によって、
各切換弁9,10は次のように制御される。即ち、図3
の時刻t1において、それまで図1の中立位置にあった第
1切換弁9は、第2往動センサ30の検出信号により左
側位置に切り換わり、吐出圧力が例えば3000kgf/cm2
とき,それまで低速で全加圧行程の9%まで進んでいた
第1ブースタ1は高速の加圧行程(図3の実線参照)に入
る一方、それまで図1の左側位置にあった第2切換弁1
0は、第2往動センサ30の検出信号により右側位置に
切り換わって、第2ブースタ2は加圧行程から吸込行程
(図3の破線参照)に入る(図2(A)参照)。次に、図3の
時刻t2において、第2復動センサ30'がピストンの接
近を検出すると、第2切換弁10が図1の中立位置に切
り換えられ、吸込行程端に達していた第2ブースタ2
は、絞り14を経る給油で低速の加圧行程に入る(図2
(B)参照)。更に、図3の時刻t3において、第1ブース
タ1が加圧行程端に達して、第1切換弁9が第1往動セ
ンサ29の検出信号により図1の右側位置に切り換えら
れるとき、全加圧行程の9%まで低速で進んできた第2
ブースタ2は、第2切換弁10が第1往動センサ29の
検出信号により左側位置に切り換えられることにより、
高速の加圧行程に入るのである(図2(C)参照)。なお、
第1,第2ブースタ1,2は、切換弁9,10の絞り13,
14によって、水の圧縮体積分まで加圧,例えば3000kg
/cm2の加圧の場合、その全加圧行程の9%まで低速で進
んできたとき、プランジャ室3内の水圧が、所定の超高
圧(例えば3000kgf/cm2)の吐出圧になるようになってい
る。
【0015】また、本発明の超高圧発生装置は、図1に
示すように、第1,第2ブースタ1,2に連なる水吐出ラ
イン8に、先端に向かって開閉弁33と噴流ノズル34
を順次介設し、噴流ノズル34から噴射する超高圧水に
よって被切断材料35を切断するようになっている。
【0016】上記構成の超高圧発生装置の動作を、図2
を参照しつつ次に述べる。まず、第2ブースタ2のピス
トンが図2(A)に示す加圧行程端に達する以前に、第
1ブースタ1のピストンが第1復動センサ29'を通過
した時点で、このセンサ29'からの通過検出信号を受
けた制御部31は、第1切換弁9を右側位置から中立位
置に切り換え、これにより第1ブースタ1は、吸込行程
から絞り13による低速の加圧行程に入り、図2(A)に
示すように、第2ブースタ2が加圧行程端に達した時点
で、第1ブースタ1は、吐出圧力が例えば3000kgf/cm2
の場合は,全加圧行程の9%だけ進んで、プランジャ室
3aから上記吐出圧力の加圧水を吐出する状態になって
いる。つまり、第2ブースタ2が超高圧加圧水の吐出を
終える時点で、第1ブースタ1から超高圧加圧水が吐出
されるので、水吐出ライン8内の水圧変動は、高圧アキ
ュムレータ61(図5参照)が介設されていなくとも低減
され、先端の噴流ノズル34(図1参照)から被切断材料
35に脈動のない超高圧水が噴射される。そして、第2
往動センサ30の検出信号を受けた制御部31は、第2
切換弁10を左側位置から右側位置に、また第1切換弁
9を中立位置から左側位置に夫々切り換える。かくて、
第2ブースタ2は、吸込行程に変わり、第1ブースタ1
は、高速の加圧行程に変わる。
【0017】次に、図2(B)に示すように、第1ブース
タ1の加圧行程下で、第2ブースタ2が吸込行程端近傍
の第2復動センサ30'に達すると、このセンサ30'か
らの通過検出信号を受けた制御部31は、第2切換弁1
0を右側位置から中立位置に切り換え、第2ブースタ2
は、絞り14による低速の加圧行程を開始する。そし
て、図2(C)に示すように、第1ブースタ1が加圧行程
端に達したとき、第2ブースタ2は、吐出圧力が例えば
3000kgf/cm2の場合は,全加圧行程の9%だけ進んでい
て、プランジャ室3bから上記吐出圧力の加圧水を吐出
する状態になっている。つまり、第1ブースタ1が超高
圧加圧水の吐出を終える時点で、第2ブースタ2から超
高圧加圧水が吐出されるので、水吐出ライン8内の水圧
変動は、同様に低減され、噴流ノズル34から脈動のな
い超高圧水が噴射される。そして、第1往動センサ29
の検出信号を受けた制御部31は、第1切換弁9を左側
位置から右側位置に、また第2切換弁10を中立位置か
ら左側位置に夫々切り換える。かくて、第1ブースタ1
は、吸込行程に変わり、第2ブースタ2は、高速の加圧
行程に変わる。このように、水吐出ライン8に高価な超
高圧用のアキュムレータ61(図5参照)を設けなくと
も、超高圧加圧水の水圧変動を低減して、脈動のない超
高圧水を噴流ノズル34から被切断材料35に噴射でき
るので、油圧,水圧回路に使われるブースタ1,2等の機
器の性能と寿命を向上し得るとともに、超高圧制御装置
ひいてはウォータジェット切断装置の製造コストの低減
と小型化を図ることができる。
【0018】ここで、各切換弁9,10の予加圧の切換
位置である中立位置のPA接続通路に絞り13,14を
設けているので、油圧ポンプ11,12から各ブースタ
1,2に供給される圧油の流量を調整でき、各プランジ
ャ室3a,3bの加圧水の水圧を、短い予加圧ストローク
で所定の吐出圧にでき、シリンダを小型化できるという
利点がある。また、各ブースタ1,2の油圧シリンダ6
a,6bのロッド室側ポートPrを、背圧設定用のチェック
弁24を介設した共通のライン23のより、タンク32
に連なる戻りライン20に接続し、上記ライン23のチ
ェック弁24より油圧シリンダ側と切換弁9,10の第
2負荷ポートBを接続するライン25,26に、切換弁
に向かう流れを阻止するように夫々チェック弁27,2
8を介設しているので、切換弁9,10の切換位置に拘
わらず、加圧行程側のブースタから排出される圧油が、
タンク32への流れを規制されて,吸込行程側のブース
タに流入し、吸込行程つまりピストンの復動を加速する
ので、サイクルタイムが短縮できるという利点がある。
【0019】さらに、第1油圧ポンプ11と第1油圧シ
リンダ6aにより第1ブースタ1を予加圧,加圧,吸込の
行程を行なうように駆動し、第2油圧ポンプ12と第2
油圧シリンダ6bにより第2ブースタ2を同様に駆動す
るので、上述の往動側から排出される圧油の復動側への
供給による復動の加速と相俟って、ポンプの吐出ライン
15,16にアキュムレータ55(図5参照)を設けなく
とも、油圧ポンプ11,12の負荷変動を低減でき、ま
た、従来のように過剰な圧油をリリーフ弁60(図5参
照)を経てタンクへ多量に放出することもないので、エ
ネルギロスを低減することができる。また、単一かつ共
通の油圧ポンプで給油する場合に比して、第1,第2ブ
ースタ1,2の負荷変動を小さくでき、それ故、水吐出
ライン8に吐出される超高圧水の水圧変動を低減できる
という利点もある。
【0020】上記実施例では、各油圧シリンダ6a,6b
に往動,復動センサ29,29',30,30'を設け、これ
らセンサの検出信号に基づいて制御部31により、第
1,第2切換弁9,10を交互に切り換えて、両ブースタ
1,2を自動的に位相差制御するようにしているので、
水吐出ライン8に高価な高圧アキュムレータを設けなく
とも、脈動のない超高圧水を確実に得ることができると
いう利点がある。なお、上記実施例では、往動,復動セ
ンサ29,29',30,30'やこれらの検出信号により
第1,第2切換弁9,10を介して両ブースタ1,2を位
相差制御する制御部31を設けたが、この制御部を省略
することもできる。
【0021】図4は、第1ブースタ1の油圧シリンダ6
aに設けられた往動,復動センサの一例を示す側面図であ
る。第1ブースタ1は、シリンダチューブ36の両端を
塞ぐヘッドカバー37a,37bを4本のタイボルト38
とナット39で連結し、内部にピストン40を嵌装した
油圧シリンダ6aと、上記ピストン40の先端側に続く
ロッド41を内部のプランジャ室3aに嵌装して、油圧
シリンダ6aの先端側に連なるプランジャチューブ41
からなる。油圧シリンダ6aのヘッドカバー37a,37b
には、夫々ヘッド室側ポートPh,ロッド室側ポートPr
が設けられ、プランジャチューブ41のヘッドカバー4
2には、吸込,吐出用のチェック弁4a,5aが設けられて
いる。シリンダチューブ36とヘッドカバー37a,37
bは、例えば18-8ステンレス鋼などの非磁性体からな
る一方、ピストン40は、鋼などの磁性体からなる。一
方、センサ29は、上記タイボルト38に矢印Aの如く
摺動自在に外嵌するマグネット型リードスイッチからな
り、ねじによって任意の位置に固定でき、内蔵の磁石が
磁性体であるピストンの接近に感応して接点を閉じるよ
うになっている。
【0022】従って、2つのセンサ29,29'を油圧シ
リンダの所望の往動端側と復動端側とに配置し、これら
を所望の位置に移動させて固定すれば、接点閉で発せら
れる検出信号により制御部31が、第1,第2切換弁9,
10を既述のように切換制御するので、シリンダチュー
ブに埋め込み固定された従来のセンサと異なり、簡素か
つ安価な構成でもって、シリンダのストロークを自由に
調整して、シリンダによる高圧水の吐出量を自在に調整
することができる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
超高圧制御装置は、油圧シリンダの往復動によって、各
プランジャ室に吸い込んだ水を超高圧に加圧する第1,
第2ブースタを水吐出ラインに接続し、第1,第2油圧
ポンプの各吐出ラインに接続される圧力ポートと、上記
第1,第2油圧シリンダの各ヘッド室側ポートに接続さ
れる第1負荷ポートと、タンクに通じる戻りラインに接
続される各出口ポートとを有するとともに、加圧,予加
圧,吸込の3つの切換位置をもつ第1,第2切換弁を設け
るとともに、上記第1,第2油圧シリンダのロッド室側
ポートと上記戻りラインとを接続するラインに、背圧設
定用のチェック弁を介設し、上記ラインの背圧設定用の
チェック弁より油圧シリンダ側と上記第1,第2切換弁
の各第2負荷ポートを接続する各ラインに、上記第1,
第2切換弁の各々に向かう流れを阻止するように夫々チ
ェック弁を介設しているので、油圧アキュムレータを設
けなくとも油圧ポンプの負荷変動が低減し、第1油圧ポ
ンプと第1油圧シリンダで第1ブースタを予加圧,加圧,
吸込の行程に駆動し、第2油圧ポンプと第2油圧シリン
ダで第2ブースタを同様に駆動するから、油圧ポンプを
小容量にでき、過剰なリリーフを抑えてエネルギロスの
低減とピストンの迅速な復動が図れ、製造コストの低減
と装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の超高圧発生装置の一実施例を示す回
路図である。
【図2】 上記超高圧発生装置の動作順序を示す図であ
る。
【図3】 図2の第1,第2ブースタの油圧シリンダの
ストロークの時間変化を示す図である。
【図4】 上記第1ブースタの油圧シリンダに設けられ
たセンサの一例を示す側面図である。
【図5】 従来の超高圧発生装置を示す回路図である。
【符号の説明】
1…第1ブースタ、2…第2ブースタ、3a,3b…プラ
ンジャ室、4a,4b…吸込用チェック弁、5a,5b…吐出
用チェック弁、6a,6b…油圧シリンダ、8…水吐出ラ
イン、9…第1切換弁、10…第2切換弁、11…第1
油圧ポンプ、12…第2油圧ポンプ、13,14…絞
り、14,15…吐出ライン、20…戻りライン、23
…ライン、24…背圧設定用のチェック弁、27,28
…チェック弁、32…タンク、33…開閉弁、34…噴
流ノズル、35…被切断材料、P…圧力ポート、R…出
口ポート、A…第1負荷ポート、B…第2負荷ポート、
Ph…ヘッド室側ポート、Pr…ロッド室側ポート。
フロントページの続き (72)発明者 野田 隆明 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキ ン工業株式会社淀川製作所内 (56)参考文献 特開 昭56−49402(JP,A) 特開 昭62−218665(JP,A) 実開 平1−92400(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F15B 3/00 F15B 11/032 B26F 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧シリンダ(6a,6b)の往復動によっ
    て、水加圧用プランジャ室(3a,3b)に吸い込んだ水を
    加圧して水吐出ライン(8)に吐出する第1ブースタ(1)
    および第2ブースタ(2)と、 第1油圧ポンプ(11)および第2油圧ポンプ(12)と、 上記第1,第2油圧ポンプ(11,12)の各吐出ライン
    (15,16)に接続される各圧力ポート(P)と、上記第
    1,第2油圧シリンダ(6a,6b)の各ヘッド室側ポート
    (Ph)に接続される各第1負荷ポート(A)と、タンク(3
    2)に通じる戻りライン(20)に接続される各出口ポー
    ト(R)とを有するとともに、加圧,予加圧,吸込の3つの
    切換位置をもつ第1切換弁(9)および第2切換弁(10)
    と、 上記第1,第2油圧シリンダ(6a,6b)のロッド室側ポー
    ト(Pr)と上記戻りライン(20)とを接続するライン(2
    3)に介設された背圧設定用のチェック弁(24)と、 上記ライン(23)の背圧設定用のチェック弁(24)より
    油圧シリンダ側と上記第1,第2切換弁(9,10)の各第
    2負荷ポート(B)を接続する各ライン(25,26)に、
    上記第1,第2切換弁(9,10)の各々に向かう流れを阻
    止するように夫々介設されたチェック弁(27,28)と
    を備えたことを特徴とする超高圧発生装置。
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