JPH0125898B2

JPH0125898B2 -

Info

Publication number: JPH0125898B2
Application number: JP58116683A
Authority: JP
Inventors: Hitoshi Warashina
Original assignee: Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd
Current assignee: Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd
Priority date: 1983-06-27
Filing date: 1983-06-27
Publication date: 1989-05-19
Also published as: JPS608477A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明はコンクリートポンプの駆動装置に関
する。

（従来技術）従来、この種のコンクリートポンプの駆動装置
としては、コンクリート圧送用の一対のポンプシ
リンダのピストンを駆動する一対のポンプ用油圧
シリンダに、油圧ポンプからポンプ用切換弁を介
して作動油を供給して、上記ピストンを交互に往
復作動させると共に、上記ポンプシリンダの吸込
口と吐出口を開閉するバルブを駆動するバルブ用
油圧シリンダに油圧ポンプからバルブ用切換弁を
介して作動油を供給して、上記バルブをポンプ用
油圧シリンダの停止している際に作動させて、コ
ンクリートを吸入して、圧送するようにしたもの
が一般によく知られている。

しかしながら、上記従来のコンクリートポンプ
の駆動装置は、バルブ用油圧シリンダが油圧ポン
プからの作動油のみで駆動しているため、バルブ
用油圧シリンダの速度がどうしても遅くなり、こ
のため、バルブ用油圧シリンダの作動している時
間、つまりポンプシリンダのピストンの停止して
いる時間が長くなつて、圧送中のコンクリートに
大きな脈動が生じ、また迅速にコンクリートを圧
送することができないという不具合があつた。

（発明の目的）そこで、この発明の目的は、バルブ用油圧シリ
ンダの作動速度を早くし、ポンプ用油圧シリンダ
の停止している時間を短かくして、コンクリート
の脈動を小さくすると同時に、コンクリートの圧
送を迅速にできるようにすることにある。

（発明の構成および作用）上記目的を達成するため、この発明の構成は、
圧力ラインとアキユムレータとを、１次側圧力が
２次側圧力より所定値高い場合と、パイロツト室
がタンクに開放された場合とくに開く制御弁を介
設した分岐ラインを介して接続すると共に、上記
制御弁のパイロツト室とタンクとを接続するパイ
ロツトラインにパイロツトチエツク弁を介設する
一方、一対のポンプ用油圧シリンダを交互に作動
させるように制御するポンプ用切換弁に、中立位
置で上記パイロツトチエツク弁に圧力ラインの圧
力をパイロツト信号として伝え得るパイロツトラ
インを開放し、切換位置で上記パイロツトチエツ
ク弁のパイロツトポートをタンクに連通させるパ
イロツト通路を設けた点に特徴を有する。

そして、この発明の作用は、ポンプ用切換弁を
切換位置に位置させている際には、油圧ポンプか
らの作動油をポンプ用油圧シリンダに供給すると
同時に、上記ポンプ用切換弁のパイロツト通路に
よつて閉鎖されたパイロツトチエツク弁によつて
パイロツト室が閉じられる制御弁を通してアキユ
ムレータに作動油を蓄積する一方、上記ポンプ用
切換弁を中立位置に位置させて、ポンプ用油圧シ
リンダを停止させている際には、そのポンプ用切
換弁のパイロツト通路を介して、パイロツトチエ
ツク弁に圧力ラインの圧力をパイロツト圧力とし
て伝えて、パイロツトチエツク弁を開放して、制
御弁を開放し、アキユムレータからの作動油を分
岐ラインを通して油圧ポンプからの作動油に合流
させて、油圧ポンプとアキユムレータの両方から
の作動油によつて、バルブ用油圧シリンダを迅速
に作動させるようにした点に特徴を有する。更
に、ポンプ用油圧シリンダの作動初期に制御弁を
通してアキユムレータに作動油が蓄積されるの
で、サージ圧がたたない特徴を有する。

（実施例）以下、この発明を図示の実施例により詳細に説
明する。

第１図に示すコンクリートポンプ車において、
１は車体、２，３はコンクリート圧送用の一対の
ポンプシリンダ、６，７はポンプシリンダ２，３
内のピストンを駆動するポンプ用油圧シリンダ、
８，９はポンプシリンダ２，３の図示しない吸入
口と吐出口とを開閉するバルブ、１１，１２はバ
ルブ８，９を往復作動させるバルブ用油圧シリン
ダ、１３は上記吸込口にコンクリートを導くホツ
パーである。

そして、コンクリートポンプの駆動装置は、第
２図に示すように、ポンプシリンダ２，３内に摺
動自在に嵌合したピストン１４，１５にポンプ用
油圧シリンダ６，７のピストンロツド１６，１７
を連結している。

上記両ポンプ用油圧シリンダ６，７のロツド側
室６ａ，７ａには、３位置切換弁からなるポンプ
用主切換弁２５の負荷ポートＡ，Ｂを負荷ライン
２６，２７を介して夫々接続し、このポンプ用主
切換弁２５の圧力ポートＰを油圧ポンプ２３に第
１圧力ライン２４を介して接続すると共に、上記
ポンプ用油圧シリンダ６，７のヘツド側室６ｂと
７ｂとをライン３３を介して接続して、ポンプ用
主切換弁２５の切換作動によつてポンプ用油圧シ
リンダ６と７を交互に進退作動させるようにして
いる。

上記ポンプ用主切換弁２５のパイロツト室３
５，３６には、正逆設定用切換弁３７を介設した
パイロツトライン３８，３９を介して、ポンプ用
切換弁の一例として３位置形のポンプ用パイロツ
ト切換弁４１の一次側ポートＰ，Ｔを接続して、
このパイロツト切換弁４１を切換位置S₁またはS₂
に位置され、ポンプ用主切換弁２５を切換位置
V₁またはV₂に位置させ、ポンプ用油圧シリンダ
６，７を交互に進退作動させるようにしている。
上記パイロツト切換弁４１はパイロツト通路４３
を備えて、中立位置S₀でポートｌとｍを、切換位
置S₁およびS₂でポートｌとｎを夫々接続するよう
になつている。また、上記正逆転設定用切換弁３
７はコンクリートポンプの正逆転を始動時に設定
するためのものである。

一方、油圧ポンプ２３には、中間に上流側より
順次チエツク弁４５とパイロツトチエツク弁４６
を設けた第２圧力ライン４７を介して、２位置切
換弁からなるバルブ用切換弁５０の圧力ポートＰ
を接続している。上記バルブ用切換弁５０の負荷
ポートＡには、負荷ライン５１を介してバルブ用
油圧シリンダ１１のヘツド側室１１ｂを接続する
と共に、上記負荷ライン５１から分岐して中間に
ロジツクバルブ５２を有する負荷ライン５３を介
してバルブ用油圧シリンダ１２のロツド側室１２
ａを接続する一方、上記バルブ用切換弁５０の負
荷ポートＢには負荷ライン５５を介してバルブ用
油圧シリンダ１２のヘツド側室１２ｂを接続する
と共に、上記負荷ライン５５から分岐して中間に
ロジツクバルブ５６を有する負荷ライン５７を介
してバルブ用油圧シリンダ１１のロツド側室１１
ａを接続している。

上記ロジツクバルブ５２とロジツクバルブ５６
とは全く同じ構造で、段付弁体６１を、パイロツ
ト室６２に縮装したバネ６３によつて常閉方向に
付勢するようになつている。

上記ロジツクバルブ５２，５６のパイロツト室
６２，６２にはパイロツトチエツク弁６５の２次
側を接続し、また、上記パイロツトチエツク弁６
５の１次側に、ロジツクバルブ５２，５６とバル
ブ用油圧シリンダ１１，１２のロツド側室１２
ａ，１１ａとの間の負荷ライン５３，５７を
夫々、チエツク弁６６，６７を介して接続して、
負荷ライン５３，５７からパイロツトチエツク弁
６５の１次側への流れを阻止するようにしてい
る。

上記チエツク弁６６，６７およびパイロツトチ
エツク弁６５の１次側にはライン６８を介して、
手動形２位置切換弁からなるバルブ引上げ用切換
弁７１の負荷ポートＢを接続している。また、上
記パイロツトチエツク弁６５には、パイロツトラ
イン６９を介して、第２圧力ライン４７のチエツ
ク弁４５とパイロツトチエツク弁４６との間の圧
力を導くようにしている。

また、上記バルブ引上げ用切換弁７１の圧力ポ
ートＰと負荷ポートＡとは、第２圧力ライン４７
のパイロツトチエツク弁４６を迂回して、そのパ
イロツトチエツク弁４６の１次側と２次側に接続
したバイパスライン７２に接続している。また、
上記バルブ引上げ用切換弁７１の負荷ポートＡよ
りも下流側より、上記パイロツトチエツク弁弁４
６にパイロツト圧力を導くようにしている。

一方、第２圧力ライン４７のパイロツトチエツ
ク弁４６とバルブ用切換弁５０との間には、分岐
ライン７５を介してアキユムレータ７６を接続し
ている。上記分岐ライン７５には制御弁７７を介
設しており、この制御弁７７は、前述のロジツク
バルブ５２，５６と全く同一構造をしたロジツク
バルブ８１と絞り８２からなり、上記ロジツクバ
ルブ８１の１次側と２次側を上記分岐ライン７５
に接続し、このロジツクバルブ８１とアキユムレ
ータ７６との間の分岐ライン７５を絞り８２を介
してロジツクバルブ８１のパイロツト６２に接続
している。上記ロジツクバルブ８１のパイロツト
室６２には、パイロツトチエツク弁８５を有する
パイロツトライン８６を介してタンク８７を接続
している。

上記パイロツトチエツク弁８５には、第２圧力
ライン４７のパイロツトチエツク弁４６とバルブ
用切換弁５０との間の圧力を、パイロツトライン
９１、ポンプ用切換弁４１のパイロツトポート
ｍ、そのパイロツト通路４３、パイロツトポート
ｌおよびパイロツトライン９２を介して、伝え得
るようにしている。したがつて、ポンプ用パイロ
ツト切換弁４１が中立位置S₀に存するときには、
上記パイロツトチエツク弁８５は、パイロツト通
路４３、パイロツトライン９１，９２を介して第
２圧力ライン４７の圧力がパイロツト圧力として
伝えられて開放し、制御弁７７のロジツクバルブ
８１のパイロツト室６２をタンク８７に連通させ
て、ロジツクバルブ８１を開放させるようになつ
ている。

一方、バルブ切換弁５０に接続した負荷ライン
５１，５５には、夫々、シーケンス弁９５，９７
を介設したパイロツトライン９６，９８を介し
て、ポンプ用パイロツト切換弁４１の２次側のポ
ートＡ，Ｂおよび両側の第１パイロツト室１０
１，１０２に接続している。また、上記パイロツ
トライン９６，９８には、夫々、シーケンス９
５，９７を迂回するライン１０３，１０４にチエ
ツク弁１０５，１０６を設けている。また、上記
ポンプ用パイロツト切換弁４１の両側の第２パイ
ロツト室１０７，１０８には、夫々パイロツトラ
イン１１１，１１２を介して、シーケンス弁９
５，９７の１次側のパイロツトライン９６，９８
に接続している。

上記ポンプ用パイロツト切換弁４１は、第２パ
イロツト室１０７または１０８に高圧のパイロツ
ト圧力が伝えられても、中立位置S₀から切換わる
ことがないが、第１パイロツト室１０１または１
０２に高圧圧力が伝えられると、切換位置S₁また
はS₂に切換わる構造になつている。したがつて、
上記ポンプ用パイロツト切換弁４１は、バルブ用
油圧シリンダ１１，１２がストローク途中に存す
るときは、負荷ライン５１または５５の圧力が高
圧にならなくて、シーケンス弁９５または９７が
開放しないため、中立位置S₀に存したままである
が、バルブ用油圧シリンダ１１，１２がストロー
クエンドに到達しているときには、負荷ライン５
１または５５の圧力が高圧になつて、シーケンス
弁９５または９７が開放し、第１パイロツト室１
０１または１０２に高圧のパイロツト圧力が導か
れるため、ポンプ用パイロツト切換弁４１は切換
位置S₁またはS₂に切換わるようになつている。

一方、バルブ用切換弁５０のパイロツト室１２
１，１２２は、正逆転設定用切換弁１２３と、中
間にパイロツトチエツク弁１２５を介設したパイ
ロツトライン１２６および中間にパイロツトチエ
ツク弁１２７を介設したパイロツトライン１２８
とを介して、夫々、ポンプ用油圧シリンダ６，７
のロツド側室６ａ，７ａに接続して、ポンプ用油
圧シリンダ６，７のロツド側室６ａ，７ａの圧力
によつて、バルブ用切換弁５０を切換作動し得る
ようにしている。上記パイロツトチエツク弁１２
５には、ポンプ用油圧シリンダ７のロツド側端面
から一定距離の個所の圧力を、パイロツトライン
１３１を介して伝える一方、パイロツトチエツク
弁１２７にはポンプ用油圧シリンダ６のロツド側
端面から一定距離の個所の圧力をパイロツトライ
ン１３２を介して伝えるようにしている。

なお、１４１はタンクライン、１４２はリリー
フ弁である。

上記構成のコンクリートポンプの駆動装置は次
のように動作する。

いま、コンクリートポンプを正転方向に駆動す
べく、正逆転設定用切換弁３７，１２３を夫々切
換位置V₁，V₂に位置させ、バルブ引上げ用切換
弁７１を切換位置V₁に位置させており、そして、
第２図に示すように、ポンプ用油圧シリンダ６が
ピストンロツド１６をストロークエンドまで引込
み、ポンプ用油圧シリンダ７がピストンロツド１
７をストロークエンドまで突出させ、ポンプ用パ
イロツト切換弁４１が中立位置S₀に位置して、ポ
ンプ用主切換弁２５が中立位置V₀に位置し、か
つ、バルブ用切換弁５０が切換位置V₁に位置し
て、負荷ライン５１，５３およびロジツクバルブ
５２を介してバルブ用油圧シリンダ１１，１２に
作動油を供給して、第２図に示すように、バルブ
用油圧シリンダ１１のピストンロツド１１ｃをス
トロークエンドまで突出させて、ポンプシリンダ
２の吸込口を閉じ、吐出口を開くと共に、バルブ
用油圧シリンダ１２のピストンロツド１２ｃをス
トロークエンドまで引き込ませて、ポンプ用シリ
ンダ３の吸込口を開き、吐出口を閉じた状態にな
つたとする。

そうすると、上記ピストンロツド１１ｃ，１２
ｃがストロークエンドに位置するため、負荷ライ
ン５１の圧力が上昇して、パイロツトライン９６
のシーケンス弁９５を開放して、ポンプ用パイロ
ツト切換弁４１の第１パイロツト室１０１に負荷
ライン５１の圧力が伝えられて、ポンプ用パイロ
ツト切換弁４１は、切換位置S₁に切換えられ、そ
の結果、負荷ライン５１の高圧の圧力は、パイロ
ツトライン９６、シーケンス弁９５、ポンプ用パ
イロツト切換弁４１、正逆転設定用切換弁３７、
パイロツトライン３８を介して、ポンプ用主切換
弁２５のパイロツト室３５に伝えられる。このた
め、ポンプ用主切換弁２５は切換位置V₂に位置
させられ、ポンプ用油圧シリンダ７のロツド側室
７ａには第１圧力ライン２４、負荷ライン２７を
介して作動油が供給され、かつ、両ポンプ用油圧
シリンダ６，７のヘツド側室６ａ，７ａがライン
３３で接続されているため、ポンプ用油圧シリン
ダ６，７は矢印X₆，X₇に示すように作動して、
ポンプシリンダ２からのコンクリートを圧送し、
ポンプシリンダ３内にコンクリートを吸入する。

一方、この動作中、ポンプ用パイロツト切換弁
４１のパイロツト通路４３はパイロツトライン１
０９を介してタンク９９に連通するため、パイロ
ツトチエツク弁８５にはパイロツト圧力が伝えら
れなくて閉じている。したがつて、第２圧力ライ
ン４７、バイパスライン７２、その圧力によつて
開かれたパイロツトチエツク弁４６を通つて、分
岐ライン７５に流入した作動油は、制御弁７７の
ロジツクバルブ８１の弁体６１を、バネ６３を圧
縮して上昇させ、ロジツクバルブ８１を開放し
て、アキユムレータ７６内に流入して蓄積され
る。なお、このとき、ロジツクバルブ８１のパイ
ロツト室６２内の作動油は絞り８２を通してアキ
ユムレータ７６側に供給される。

次に、ポンプ用油圧シリンダ６がストロークエ
ンドまで突出すると共に、ポンプ用油圧シリンダ
７がストロークエンドまで引つ込んだとする。

そうすると、パイロツトチエツク弁１２７に
は、パイロツトライン１３２を介して、ポンプ用
油圧シリンダ６のロツド側室６ｂの高圧の圧力が
パイロツト圧力として伝えられるため、パイロツ
トチエツク弁１２７は開放する。このため、負荷
ライン２７の高圧の作動油は、パイロツトチエツ
ク弁１２７、パイロツトライン１２８、切換位置
V₂に存する正逆転設定用切換弁１２３を介して、
バルブ用切換弁５０のパイロツト室１２１に導か
れ、その結果、バルブ用切換弁５０は切換位置
V₂に切換わる。したがつて、バルブ用油圧シリ
ンダ１１のロツド側室１１ａには負荷ライン５
５，５７を介して作動油が供給される一方、バル
ブ用油圧シリンダ１２のヘツド側室１２ｂには負
荷ライン５５を介して作動油が供給されて、バル
ブ用油圧シリンダ１１，１２は矢印Y₁₁，Y₁₂に
示す如く作動する。

このバルブ用油圧シリンダ１１，１２の作動中
においては、それらがストロークエンドに存する
ときに比べて、負荷ライン５５の圧力が低くな
る。したがつて、負荷ライン５５の圧力がパイロ
ツトライン９８を介して導びかれるシーケ話ス弁
９７は閉じたままであつて、第１パイロツト室１
０２に圧力が伝えられないが、パイロツトライン
９８，１１２を介して第２パイロツト室１０８に
圧力が伝えられる一方、負荷ライン５１がバルブ
用切換弁５０を介してタンクライン１４１に連通
するため、ポンプ用パイロツト切換弁４１の第
１、第２パイロツト室１０１，１０７はパイロツ
トライン１１１，１０３，９６，チエツク弁１０
５を介してタンクライン１４１に連通する。した
がつて、ポンプ用パイロツト切換弁４１を中立位
置に復帰させて、ポンプ用主切換弁２５を中立位
置V₀に復帰させると共に、パイロツトライン９
１、ポンプ用パイロツト切換弁４１のパイロツト
通路４３、パイロツトライン９２を介して、第２
圧力ライン４７の圧力をパイロツト圧力として、
パイロツトチエツク弁８５に伝えて、パイロツト
チエツク弁８５を開放する。したがつて、制御弁
７７のロジツクバルブ８１のパイロツト室６２が
パイロツトチエツク弁８５、パイロツトライン８
６を介してタンク８７に連通するため、ロジツク
バルブ８１は開放され、アキユムレータ７６に蓄
積されていた高圧の作動油は分岐ライン７５を通
つて、第２圧力ライン４７に吐出され、油圧ポン
プ２３からの作動油に合流して、バルブ用切換弁
５０を通つて、バルブ用油圧シリンダ１１，１２
に供給される。このように、バルブ用油圧シリン
ダ１１，１２は油圧ポンプ２３とアキユムレータ
７６との両方から作動油で駆動されるため、作動
速度が早く、見方を変えると、バルブ用油圧シリ
ンダ１１，１２がストロークエンドまでいく時間
が短いため、ポンプ用油圧シリンダ６，７の停止
している時間が短かくなる。したがつて、コンク
リートの脈動を小さくできると同時に、コンクリ
ートの圧送を迅速にすることができる。また、ア
キユムレータ７６から作動油が吐出されるのは、
ポンプ用パイロツト切換弁４１が中立位置S₀に位
置してポンプ用油圧シリンダ６，７が停止してい
る場合のみであるので、上記ポンプ用パイロツト
切換弁４１のパイロツト通路４３はインタロツク
作用を行うことになり、機器の安全を確保でき
る。また、もし仮りアキユムレータ７６に蓄圧
後、ポンプ用油圧シリンダ７，６を作動するよう
にすれば、第３図Ａに示すように、ポンプ用油圧
シリンダの作動初期にサージ圧がたち圧送中のコ
ンクリートに大きな脈動を生じるばかりか油圧機
器に悪影響を与えるが、ポンプ用油圧シリンダ
６，７の作動初期に制御弁７７を通してアキユム
レータ７６に蓄圧するので、アキユムレータ７６
が緩衝作用をして、第３図Ｂに示すようにサージ
圧がたたないため、圧送中のコンクリートに脈動
が生じず、また油圧機器に悪影響を与えない。

なお、このとき、ロジツクバルブ５６は、パイ
ロツトチエツク弁６５がパイロツトライン６９の
圧力によつて開かれるため、勿論、開放してい
る。

次に、バルブ用油圧シリンダ１１，１２がスト
ロークエンドに達し、つまり、ポンプ用シリンダ
２の吸込口を開き、吐出口を閉じる一方、ポンプ
用シリンダ３の吸込口を閉じ、吐出口を開くと、
負荷ライン５５の圧力が上昇し、この圧力がパイ
ロツトライン９８を介してシーケンス弁９７に伝
えられ、シーケンス弁９７を開放する。

そうすると、負荷ライン５５の高圧の作動油は
パイロツトライン９８、シーケンス弁９７を介し
て、ポンプ用パイロツト切換弁４１の第１パイロ
ツト室１０２に伝えられ、ポンプ用パイロツト切
換弁４１が切換位置S₂に切換えられて、ポンプ用
主切換弁２５が切換位置V₁に切換えられる。そ
して、ポンプ用油圧シリンダ６，７は、夫々、前
回と逆方向（矢印X₆，X₇と逆方向）に作動させ
られ、前述と同様のサイクルを行う。

次に、上記コンクリートポンプの作動を停止し
て、コンクリートポンプ車（第１図参照）を走行
させるとする。

このとき、バルブ８または９のうちの下方に突
出している方を次のように引き上げることができ
る。

すなわち、バルブ引上げ用切換弁７１を切換位
置V₂に位置させる。そうすると、油圧ポンプ２
３からの作動油は、チエツク弁４５、バルブ引上
げ用切換弁７１のポートＰ，Ｂ、ライン６８、チ
エツク弁６６，６７および負荷ライン５３，５７
を通して、バルブ用油圧シリンダ１１，１２のロ
ツド室１１ａ，１２ａに夫々供給される一方、バ
ルブ用油圧シリンダ１１，１２のヘツド側室１１
ｂ，１２ｂの作動油は夫々負荷ライン５１，５５
を通り、さらにバルブ用切換弁５０を通つて、一
方はタンクライン１４１に、他方は第２圧力ライ
ン４７およびバイパスライン７２およびバルブ引
上げ用切換弁７１のポートＡ，Ｔを通つてタンク
１５０に排出させられる。したがつて、バルブ用
油圧シリンダは共にヘツド側に移動し、バルブ
８，９（第１図参図）は共に上昇させられる。し
たがつて、コンクリート車の走行中において、バ
ルブ８，９が障害物と衝突することがなくなり、
安全が確保される。

上記動作中において、ロジツクバルブ５２，５
６のパイロツト室６２，６２には、パイロツトチ
エツク弁６５おるびライン６８を通して、第２圧
力ライン４７の高圧の圧力が導かれるため、ロジ
ツクバルブ５２，５６は閉鎖している。したがつ
て、タンクライン１４１に通じるライン５１，５
５は高圧のライン６８側と分離され、上記動作は
支障なく行われる。

なお、第２図において、ポンプ用油圧シリンダ
６，７に接続したチエツク弁１３５，１３７とパ
イロツトライン１３６，１３８はポンプ用油圧シ
リンダ６，７のストロークエンドでの衝撃を吸収
するためのクツシヨン回路を構成するものであ
る。

上記実施例では、ポンプ用切換弁として、ポン
プ用パイロツト切換弁４１を用いたが、ポンプ用
パイロツト切換弁を用いなくてポンプ用主切換弁
のみからなる装置の場合には、ポンプ用主切換弁
にパイロツト通路を設けて、それをポンプ用切換
弁としてもよい。また、制御弁は、上記実施例に
限らず、同一機能を果すものならばどのような構
造のものであつてもよく、たとえば、ポペツト形
のパイロツトチエツク弁であつてもよい。また、
油圧ポンプとして正逆転可能なポンプを用いて、
ポンプ用切換弁で油圧ポンプの回転方向を制御し
て、ポンプ用油圧シリンダの作動方向を制御する
ようにしてもよい。

（発明の効果）以上の説明で明らかなように、この発明のコン
クリートポンプの駆動装置は、前述の如く構成し
ているので、バルブ用油圧シリンダの作動速度を
早くして、ポンプ用油圧シリンダの停止している
時間を短かくして、コンクリートの脈動を小さく
すると同時に、コンクリートの圧送を迅速にする
ことができ、またアキユムレータの緩衝作用を利
用してサージ圧を吸収でき、しかもアキユムレー
タからの作動油の吐出を、ポンプ用切換弁のパイ
ロツト通路によつて、ポンプ用油圧シリンダの停
止しているときのみに行うようにすることがで
き、機器の安全を確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンクリートポンプ車の概略正面図、
第２図はこの発明の一実施例の回路図、第３図は
アキユムレータに蓄圧する時期と吐出圧力との関
係を説明する図である。２，３…ポンプシリンダ、６，７…ポンプ用油
圧シリンダ、８，９…バルブ、１１，１２…バル
ブ用油圧シリンダ、２３…油圧ポンプ、４１…ポ
ンプ用パイロツト切換弁、５０…バルブ用切換
弁、７５…分岐通路、７６…アキユムレータ。

Claims

【特許請求の範囲】１コンクリート圧送用の一対のポンプシリンダ
内のピストンを駆動する一対のポンプ用油圧シリ
ンダに油圧ポンプから圧力ラインを介して供給す
る作動油を、ポンプ用切換弁によつて制御して、
上記ピストンを交互に往復作動させると共に、上
記ポンプシリンダの吸込口と吐出口を開閉するバ
ルブを駆動するバルブ用油圧シリンダに油圧ポン
プから圧力ラインを介して供給する作動油を、バ
ルブ用切換弁によつて制御して、上記バルブを、
上記ポンプ用油圧シリンダの停止している際に作
動させて、コンクリートを吸入して圧送するコン
クリートポンプの駆動装置において、上記圧力ラインに分岐ラインを介してアキユム
レータを接続し、上記分岐ラインに、１次側圧力
が２次側圧力より所定値高い場合と、パイロツト
室がタンクに開放された場合とに開く制御弁を介
設すると共に、上記制御弁のパイロツト室とタン
クとを接続するパイロツトラインにパイロツトチ
エツク弁を介設する一方、上記ポンプ用切換弁
に、中立位置で上記パイロツトチエツク弁に圧力
ラインの圧力をパイロツト信号として伝え得るパ
イロツトラインを開放し、切換位置で上記パイロ
ツトチエツク弁のパイロツトポートをタンクに連
通させるパイロツト通路を設けたことを特徴とす
るコンクリートポンプの駆動装置。