JP6121160B2 - ブレース連結金具及びそれを用いたブレース施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、天井構造物などを支持する吊りボルトに対し、耐震補強材となるブレースを取り付けるためのブレース連結金具及びそれを用いたブレース施工方法に関する。
天井スラブから垂下するように設けられる吊りボルトは、空気調和機や照明器具、各種配管などの様々な天井構造物を懸吊支持する。従来、この種の吊りボルトに対して斜め補強材となるブレースを取り付けることにより、地震発生時において吊りボルトの振動を抑制し、天井構造物の落下を未然に防止する技術が知られている(特許文献1,2)。
例えば特許文献1には、吊りボルトの側面に挟着する平面略U字形状の挟着体と、その挟着体の開放端部を貫通して固定する連結ボルトと、その連結ボルトに上下揺動自在に連結され、吊りボルトに対して斜めに配設されるブレースに連結する斜め支持体とから成る吊りボルトの振れ止め金具が開示されている。また特許文献2には、吊りボルトを握持するようにして固定するための固定部と、ブレースを取り付けるための取付部とを備え、固定部から延設される一対の延伸部をボルト及びナットの締結具で締結して固定するとき、取付部に形成された穿孔部分を一対の延伸部に挟み込んで締結することにより、取付部を固定部に対して連結するようにした金具が開示されている。
特開2002−339918号公報 特開2012−87860号公報
ところで、近年においては、吊りボルトに対して1本のブレースを取り付けるだけでは、想定外の大規模地震が発生した場合に十分な制震強度を得られないことが指摘されている。そのため、例えば空気調和機などの天井構造物の周囲4点を懸吊支持する4本の吊りボルトにブレースを取り付ける場合には、互いに隣接する2本の吊りボルト間に2本のブレースを交叉配置し、各吊りボルトの上下2箇所に少なくとも2本ずつのブレースを連結して吊りボルトの振動抑制効果を飛躍的に増大させることが求められている。
しかし、上記特許文献1,2のような従来技術は、1つの金具にブレースを1本だけ取り付けるものであるため、吊りボルトの1箇所に2本のブレースを連結するときには、2つの金具を用いてブレースを施工する必要がある。そのため、例えば既存の建築物などの天井スラブから垂下する多数の吊りボルトに対して後付け施工でブレースを取り付ける際には作業効率が悪いという問題ある。
また上記従来技術の金具はいずれも、吊りボルトを握持するように取り付けられる固定部から延設される一対の延伸部の間にブレースを取り付けるためのアーム状の取付部(斜め支持体)を挟み込んだ状態で延伸部をボルトとナットで締着するものであるため、施工前には金具と取付部とをバラバラにして準備しておき、施工時にそれらを組み付ける作業を行うことが必要である。このとき、作業者は、まず金具を吊りボルトに仮固定した状態とし、一方の手に取付部を持って一対の延伸部の間に位置決めし、他方の手に持ったボルトを一対の延伸部に挿通させることにより、取付部を金具に仮装着し、その後さらにナットをボルトに装着するという作業を行うことになる。しかし、天井空間には様々な天井構造物が懸吊支持されており、十分な作業空間を確保することが難しいこともあり、バラバラの部材を天井空間内で組み付けるのは困難である。それ故、近年求められる制震強度のブレースを取り付けるには多大な施工時間を要し、施工コストも上昇するという問題がある。
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決するため、近年求められる制震強度のブレースを吊りボルトに連結する金具であって施工が簡単であり、しかも作業効率に優れたブレース連結金具、及び、そのブレース連結金具を用いたブレース施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、吊りボルトの外周面に装着して該吊りボルトとブレースとを連結するブレース連結金具であって、前記吊りボルトの外周面に沿って装着する平面視略C字状の装着部と、該装着部の開放先端部を延長して連結ボルトを挿通可能な連結孔が形成され、該連結孔に連結ボルトが締着されることによって前記装着部を前記吊りボルトに挟着固定する一対の固定部と、前記一対の固定部の先端部を所定角度で拡開方向に更に延長して支持ボルトを挿通可能な貫通孔を形成した一対の拡開部と、を有する固定金具と、前記一対の拡開部に形成された前記貫通孔に挿通される前記支持ボルトによって、前記支持ボルトの軸周りに角度調整可能に保持され、前記ブレースを取り付け可能な一対のブレース連結部材と、を備えることを特徴とする構成である。
このような構成によれば、ブレース連結金具を吊りボルトに施工するとき、一対の固定部の間にブレースを連結する部材を挟み込む必要がないため、効率的な施工ができ、しかも1つのブレース連結金具を吊りボルトに取り付ければ、それに対して2本のブレースを連結することができるため、作業性に優れている。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のブレース連結金具において、前記固定金具における前記一対の拡開部はそれぞれ前記固定部の延長線に対して略45度の角度で拡開することを特徴とする構成である。このような構成によれば、吊りボルトに対して2本のブレースを平面視略90度で簡単に施工することができるという利点がある。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のブレース連結金具において、前記一対の固定部は内面側の互いに対応する位置にスペーサを備え、該スペーサは前記連結孔に連結ボルトが締着されたとき前記一対の固定部を略平行に保持することを特徴とする構成である。このような構成によれば、スペーサによって一対の固定部が略平行に保持されるので、施工後において一対の拡開部の拡開角度を所定角度で安定させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のブレース連結金具において、前記固定金具は、前記装着部の開放端部に可撓部を備え、該可撓部を介して前記装着部と前記固定部とを接続した構成であることを特徴とする構成である。このような構成によれば、固定金具を吊りボルトに取り付ける際に、より一層施工性が向上する。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のブレース連結金具において、前記可撓部は、前記吊りボルトの軸方向と平行な方向に形成される孔又は溝であることを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のブレース連結金具を吊りボルトに取り付けてブレースを連結するブレース施工方法であって、前記ブレース連結金具の前記一対の固定部を拡開させた状態で前記装着部を前記吊りボルトの周囲側面に接触させ、前記一対の拡開部の先端部を互いに接近させる方向に押圧することによって前記一対の固定部の間隔を縮小すると共に、前記装着部を縮径させて前記吊りボルトに仮留めする工程と、該仮留め状態で前記連結孔に連結ボルトを締着することにより前記ブレース連結金具を前記吊りボルトに固定する工程と、前記一対の拡開部の前記貫通孔に挿通された前記支持ボルトによって保持される前記一対のブレース連結部材を前記ブレースの取り付け角度に応じて角度調整を行い、前記一対のブレース連結部材のそれぞれに対して前記ブレースを取り付ける工程と、を有することを特徴とする構成である。このようなブレース施工方法は、従来と比較して作業性に優れたものであり、短時間で施工を完了させることが可能である。
本発明によれば、近年求められる制震強度のブレースを吊りボルトに対して簡単に取り付けることが可能であり、従来よりも作業効率が向上する。
ブレース連結金具の一施工例を示す斜視図である。 ブレース連結金具の分解斜視図である。 ブレース連結金具を吊りボルトへ取り付ける前の固定金具を拡大して示す平面図である。 固定金具を吊りボルトに取り付ける際の工程図である。 固定金具に対する付加的構成例を示す図である。 2本の吊りボルトの間にブレースを連結する前の状態を示す図である。 2本の吊りボルトの間にブレースを連結した状態を示す図である。 ブレース連結金具が2本のブレースを1本の吊りボルトに連結した状態を示す平面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態におけるブレース連結金具1の一施工例を示す斜視図である。また図2はブレース連結金具1の分解斜視図である。このブレース連結金具1は、吊りボルト10の外周面に装着して該吊りボルト10とブレース11とを連結する金具であり、吊りボルト10の外周面に挟着固定される固定金具2と、該固定金具2の先端部に保持され、互いに異なる方向に配設される一対のブレース11を保持する一対のアングル部材3とを備える。これら固定金具2及びアングル部材3のそれぞれは、例えばスチールやステンレススチールなどの金属で形成される。尚、図2は、ブレース連結金具1を吊りボルト10へ取り付ける前の形態を示している。また図3は、ブレース連結金具1を吊りボルト10へ取り付ける前の固定金具2を拡大して示す平面図である。
固定金具2は、吊りボルト10の外周面に沿って装着する平面視略C字状の装着部21と、この装着部21における一対の開放先端部を延長して連結ボルト14を挿通可能な連結孔28が形成された一対の固定部22と、その一対の固定部22の先端部を所定角度で拡開方向に更に延長して設けられた一対の拡開部23とを有する。装着部21は、吊りボルト10の軸方向に所定長さを有し、その吊りボルト10の周方向所定範囲にほぼ密着するように吊りボルト10に装着される。この装着部21の上部及び下部には吊りボルト10に形成された雄螺子に係合するように内側に突出させた係合部27が形成される。この装着部21のC字状の開放する2つの先端部は、図2及び図3に示すように、吊りボルト10への装着前において互いに略V字状に拡開するように延長して一対の固定部22へと繋がっている。そしてこの一対の固定部22の先端部は所定角度折れ曲がった状態で更に略V字状に拡開するように延長された一対の拡開部23へと繋がっている。一対の拡開部23が固定部22の先端部から折れ曲がる角度θは任意であるが、例えば本実施形態では図3に示すように固定部22の延長線L1に対して略45度の角度で外側に折れ曲がり、固定部22の先端部に対して更に拡開する一対の拡開部23が構成される。本実施形態の固定金具2は、例えば所定幅を有する長尺状の金属プレートを母材とし、その金属プレートの中心を基準にして長尺方向両側に均等な折曲加工を施すことにより、装着部21と、一対の固定部22と、一対の拡開部23とを一体的に形成したものである。
一対の固定部22は、その中央の互いに対向する位置に連結ボルト14を挿通可能な連結孔28が形成されている。この連結孔28に連結ボルト14を挿通した状態で連結ナット15による締着がなされることにより、一対の固定部22は拡開角度が縮小し、それによって略C字状の装着部21を縮径方向に締め付けることができる。つまり、略C字状の装着部21の開放端部であって一対の固定部22に繋がる部分は、固定部22の拡開角度を縮小変形させることが可能な可撓部26として構成されており、その可撓部26を介して装着部21と固定部22とが互いに接続されている。また、一対の固定部22を構成する金属プレートの内側には、互いに対向する位置にスペーサ24が設けられる。このスペーサ24は、母材となる金属プレートを折り曲げて形成したものであっても良いし、又、金属プレートに対して別のスペーサ部材を溶接したものであっても良い。このようなスペーサ24は、一対の固定部22が連結ボルト14と連結ナット15によって締着されるとき、拡開角度が縮小していく一対の固定部22を、一定間隔を隔てて互いに略平行状態となるように保持するものである。
一対の拡開部23は、固定部22の先端部から拡開方向に所定長さで延長され、その先端部寄りの位置に支持ボルト16を挿通可能な貫通孔29が形成される。この貫通孔29に挿通される支持ボルト16は、金属プレートを略L字状に折り曲げたアングル部材3をその軸周りに角度調整可能に保持する。また拡開部23の先端部23aは、支持ボルト16が挿入される方向に略90度折り曲げられ、支持ボルト16のボルト頭部16aと係合するように構成される。
アングル部材3は、例えば両端に円形の貫通孔33,34が設けられた長尺状の金属プレートを母材とし、その金属プレートを所定位置で略90度に折り曲げることにより、長尺状のアーム部31と、ブレース11を取り付けるための所定長さを有する取付部32とを形成したものである。アーム部31の端部に設けられる貫通孔33に支持ボルト16が挿通され、その支持ボルト16にナット17が緩く装着されることにより、アングル部材3は、支持ボルト16の軸周りに回動可能に保持される。そしてナット17が支持ボルト16に対して締着固定されることにより、アングル部材3は、拡開部23に対して固定される。取付部32の貫通孔34にはブレース11が挿通され、取付部32の両側に固定ナット18,19が締着されることにより、ブレース11がアングル部材3に取り付けられる。ブレース11の配設角度を調整するときには、アングル部材3を保持する支持ボルト16のナット17を緩めておくことにより、アングル部材3がブレース11の配設角度に応じて任意に角度変位するようになる。また固定ナット18,19を緩めると、取付部32に対するブレース11の取り付け位置を調整することができる。
このようなブレース連結金具1を用いて吊りボルト10にブレース11を連結する際には、まず固定金具2が吊りボルト10に取り付けられる。図4は、固定金具2を吊りボルト10に取り付ける際の工程図である。尚、図4では、アングル部材3の図示を省略している。
まず図4(a)に示すように、固定金具2の一対の固定部22を拡開させた状態で装着部21の内側を吊りボルト10に向け、矢印F1で示すように装着部21を吊りボルト10の外周側面に装着する。装着部21を吊りボルト10の外周側面に装着すると、図4(b)に示す状態となる。このとき係合部27が吊りボルト10の雄螺子に係合するので装着部21の軸方向への位置ずれを防止できる。そして矢印F2で示すように、一対の拡開部23の両端を例えば両手で押圧して押し込むことにより、一対の固定部22の拡開角度を縮小変形させると共に、装着部21を縮径方向に締め付けて吊りボルト10に仮留めする。すなわち、本実施形態の固定金具2は、固定部22の先端部を更に延長させて一対の拡開部23を形成しているため、それら一対の拡開部23の両端を力点として押圧することにより、比較的小さな力であっても作用点にある可撓部26を可撓変形させて一対の固定部22の間隔(拡開角度)を縮小することができる。
ただし、可撓部26をより一層可撓変形し易くするため、例えば図5に示すような構成を採用しても良い。図5(a)に示す固定金具2は、可撓部26に、吊りボルト10の軸方向と平行な方向に孔26aが形成された構成である。尚、図5(a)においては孔26aがスリット状の長孔である場合を例示しているが、これに限らず、複数の小孔を吊りボルト10の軸方向に沿って形成したものであっても構わない。また、図5(b)に示す固定金具2は、可撓部26に、吊りボルト10の軸方向と平行な方向に溝26bが形成された構成である。尚、図5(b)においては一本の溝26bを形成した場合を例示しているが、これに限らず、複数の溝26bを形成したものであっても構わない。可撓部26に、上記のような孔26a又は溝26bを形成することにより、一対の拡開部23の両端を押圧する力が小さくなっても可撓部26を比較的に可撓変形させることができるようになる。
また図5(b)の固定金具2は、可撓部26が可撓変形することに伴って装着部21を縮径変形し易くするため、略C字状に湾曲する装着部21の周方向に沿って長孔21aが形成された構成である。装着部21に長孔21aを形成することにより、可撓部26の変形に伴って装着部21が縮径変形し易くなる。そのため、一対の拡開部23の両端を押圧して装着部21を吊りボルト10に仮留めするとき、小さい押圧力であっても簡単に仮留めできるようになるため、作業効率がより一層向上する。尚、図5(b)では、装着部21の周方向に沿って長孔21aを形成した場合を例示しているが、これに限らず、例えば複数の小孔を装着部21の周方向に沿って形成したものであっても構わない。
さらに図5(b)の固定金具2は、一対の固定部22から内向きに突出するスペーサ24における装着部21側の端部を装着部21に向けて突出させた突起部24aを有している。この突起部24aは、一対の固定部22が拡開角度を縮小変形することに伴い、吊りボルト10の外周側面と係合するものである。したがって、装着部21を吊りボルト10に仮留めした状態のときには、固定金具2が吊りボルト10に沿って降下してしまうことを良好に防止することができる。
尚、図5(b)に示す長孔21aや突起部24aは、図5(a)の固定金具2に設けても良い。また図1及び図2に示す固定金具2に設けても良い。
図4に戻り、装着部21が吊りボルト10に仮留めされると、図4(c)に示す状態となる。そして吊りボルト10に仮留めした固定金具2の固定部22に形成された連結孔28に連結ボルト14を挿通し、その連結ボルト14に対して連結ナット15を締着固定する。その結果、固定金具2は、図4(d)に示すように吊りボルト10を挟持した状態に固定される。このとき、スペーサ24は一対の固定部22を略平行な状態に保持するため、固定部22の先端から延設される一対の拡開部23の拡開角度は略90度となる。この拡開角度は、吊りボルト10に直交する平面内においてブレース11を吊りボルト10に連結する連結角度となる。そのため、本実施形態では、吊りボルト10に直交する平面内において2本のブレース11を略直角に連結することができるようになる。
上記のようにして固定金具2が吊りボルト10に取り付けられると、次にその固定金具2に対してブレース11を固定する。図6及び図7はブレース11を固定する際の工程図であり、図6はブレース11の固定前の状態を、図7はブレース11を固定した状態を示している。図6及び図7に示すように、例えば天井スラブ7から垂下する複数の吊りボルト10の下端部に棚板8が略水平に支持され、その棚板8に天井構造物9が取り付けられている。本実施形態の固定金具2は、それら吊りボルト10の上下2箇所に取り付けられる。吊りボルト10の上部に取り付けられる固定金具2には、図6に示すようにアングル部材3が予め揺動自在に取り付けられ、そのアングル部材3に予めブレース11が連結されている。そのため、吊りボルト10の上部に固定金具2が取り付けられると、その固定金具2の先端からブレース11が垂下した状態となる。一方、吊りボルト10の下部に取り付けられる固定金具2には、図6に示すようにアングル部材3が予め取り付けられず、吊りボルト10の上部に取り付けられた固定金具2から垂下するブレース11の下端部にそのアングル部材3が取り付けられる。そしてブレース11を斜め方向に配設して下端部に取り付けられたアングル部材3を吊りボルト10の下部に取り付けられた固定金具2に固定する。その結果、図7に示すように、ブレース連結金具1a,1dの間、及び、ブレース連結金具1b,1cの間のそれぞれにブレース11が1本ずつ斜め方向に掛架された状態となる。そしてナット17を締着固定することにより、アングル部材3はブレース11の掛架方向に応じた角度で固定金具2に固定される。このとき、図1に示すように支持ボルト16のボルト頭部16aが拡開部23の折り曲げられた先端部23aに係合するため、ナット17の締着時に支持ボルト16が供回りすることがなく、効率的にナット17を締着固定することができる。
図8は、ブレース連結金具1が2本のブレース11を1本の吊りボルト10に連結した状態を示す平面図である。アングル部材3の取付部32に設けられる貫通孔34は、アーム部31からの折曲位置から所定長さの位置に設けられており、その貫通孔34にブレース11が挿通された状態で固定ナット18,19が締着されることにより、ブレース連結金具1は、図8に示すように吊りボルト10に対して平面視でほぼ直角となるように一対にブレース11を連結することができる。つまり、このブレース連結金具1によって吊りボルト10に連結されるブレース11は、2本の吊りボルト10の間において、それら2本の吊りボルト10と略同一平面内に配置されて連結されるため、吊りボルト10の制震強度をより一層増大させることができるようになる。
このように本実施形態のブレース連結金具1を用いた施工方法によれば、固定金具2の先端側に設けられた一対の拡開部23に予めアングル部材3を取り付けた状態で施工できるため、固定金具2を吊りボルト10に取り付ける際には一対の固定部22の間にアングル部材3を挟み込む必要がなく、作業性に優れているので効率良く施工できる。しかも、1つのブレース連結金具1を吊りボルト10に取り付ければ、そのブレース連結金具1に対して2本のブレース11を連結することができるため、この点においても作業性に優れており、施工効率が向上する。
そして吊りボルト10に対して2本のブレース11が連結されると、図1に示す如く、固定金具2は、装着部21と一対の固定部22とが概略U字状の状態となって吊りボルト10の外周面に挟着固定された状態となり、さらに互いに平行な状態となる一対の固定部22の先端から略90度に拡開した一対の拡開部23が一対のアングル部材3をブレース11の取り付け角度と同一角度に保持した状態となる。
以上のように、本実施形態のブレース連結金具1は、吊りボルト10の外周側面に挟着固定する概略U字状の固定金具2において一対の開放先端部を所定角度で拡開方向に延長した一対の拡開部23を設けており、それら一対の拡開部23のそれぞれに支持ボルト16を取り付け、該支持ボルト16によってブレース11を取り付け可能な一対のアングル部材3を角度調整可能に保持する構成である。そのため、1つのブレース連結金具1を吊りボルト10に取り付ければ、そのブレース連結金具1に2本のブレース11を連結させることができるので、従来の金具を用いて施工する場合よりも作業効率が向上する。
またブレース連結金具1における固定金具2は、吊りボルト10の外周面に沿って装着する平面視略C字状の装着部21と、該装着部21の開放先端部を延長して連結ボルト14を挿通可能な連結孔28が形成され、その連結孔28に連結ボルト14が締着されることによって装着部21を吊りボルト10に挟着固定する一対の固定部22と、それら一対の固定部22の先端部を所定角度で拡開方向に更に延長して支持ボルト16を挿通可能な貫通孔29を形成した一対の拡開部23と、を有する構成である。そのため、一対の固定部22に設けられた連結孔28に連結ボルト14を締着するときには、それら一対の固定部22の間にブレース11を取り付けるための部材を挟み込む必要がないため、固定部22に対して連結ボルト14を効率良く短時間で締着することができる。
また本実施形態では、固定金具2における一対の拡開部23はそれぞれ一対の固定部22の延長線に対して略45度の角度で拡開している。そのため、一対の固定部22が略平行な状態となるように連結ボルト16によって締着されると、一対の拡開部23は略90度拡開した状態となる。したがって、このようなブレース連結金具1は、例えば空気調和機などの天井構造物9の周囲4点を懸吊支持するために平面視略四角形の各頂点に4本の吊りボルト10が設けられている場合にそれら4本の吊りボルト10にブレース11を取り付ける場合に特に適したものである。ただし、一対の拡開部23の拡開角度は、必ずしも一対の固定部22の延長線に対して略45度となるものに限られるものでない。
また本実施形態では、固定金具2における装着部21の開放端部に可撓部26が設けられており、該可撓部26を介して装着部21と固定部22とを接続した構成である。そのため、装着部21を吊りボルト10に仮留めする際には、一対の拡開部23の先端部を押圧することによって簡単に可撓部26を可撓変形させて仮留めすることが可能であり、その際特別な工具を用いなくても良いので作業性に優れている。
尚、上記においては、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限られるものではく、種々の変形例が適用可能であることは言うまでもない。
1 ブレース連結金具
2 固定金具
3 アングル部材
10 吊りボルト
11 ブレース
21 装着部
22 固定部
23 拡開部
24 スペーサ
26 可撓部
28 連結孔
29 貫通孔

Claims (6)

  1. 吊りボルトの外周面に装着して該吊りボルトとブレースとを連結するブレース連結金具であって、
    前記吊りボルトの外周面に沿って装着する平面視略C字状の装着部と、該装着部の開放先端部を延長して連結ボルトを挿通可能な連結孔が形成され、該連結孔に連結ボルトが締着されることによって前記装着部を前記吊りボルトに挟着固定する一対の固定部と、前記一対の固定部の先端部を所定角度で拡開方向に更に延長して支持ボルトを挿通可能な貫通孔を形成した一対の拡開部と、を有する固定金具と、
    前記一対の拡開部に形成された前記貫通孔に挿通される前記支持ボルトによって、前記支持ボルトの軸周りに角度調整可能に保持され、前記ブレースを取り付け可能な一対のブレース連結部材と、
    を備えることを特徴とするブレース連結金具。
  2. 前記固定金具における前記一対の拡開部はそれぞれ前記固定部の延長線に対して略45度の角度で拡開することを特徴とする請求項1に記載のブレース連結金具。
  3. 前記一対の固定部は内面側の互いに対応する位置にスペーサを備え、該スペーサは前記連結孔に連結ボルトが締着されたとき前記一対の固定部を略平行に保持することを特徴とする請求項1又は2に記載のブレース連結金具。
  4. 前記固定金具は、前記装着部の開放端部に可撓部を備え、該可撓部を介して前記装着部と前記固定部とを接続した構成であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブレース連結金具。
  5. 前記可撓部は、前記吊りボルトの軸方向と平行な方向に形成される孔又は溝であることを特徴とする請求項4に記載のブレース連結金具。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のブレース連結金具を吊りボルトに取り付けてブレースを連結するブレース施工方法であって、
    前記ブレース連結金具の前記一対の固定部を拡開させた状態で前記装着部を前記吊りボルトの周囲側面に接触させ、前記一対の拡開部の先端部を互いに接近させる方向に押圧することによって前記一対の固定部の間隔を縮小すると共に、前記装着部を縮径させて前記吊りボルトに仮留めする工程と、
    該仮留め状態で前記連結孔に連結ボルトを締着することにより前記ブレース連結金具を前記吊りボルトに固定する工程と、
    前記一対の拡開部の前記貫通孔に挿通された前記支持ボルトによって保持される前記一対のブレース連結部材を前記ブレースの取り付け角度に応じて角度調整を行い、前記一対のブレース連結部材のそれぞれに対して前記ブレースを取り付ける工程と、
    を有することを特徴とするブレース施工方法。
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