JP6120248B2 - シート位置規制部材、シート収容器及び画像形成装置 - Google Patents

シート位置規制部材、シート収容器及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、シート収容器に対して着脱可能なシート位置規制部材、それを備えるシート収容器及び画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置においては、紙等のシートを積層して収容するためのシート収容器を備えるものが多く採用されている。シート収容器には、一般に、シートの幅方向位置を規制するシート幅方向位置規制部としての一対のサイドフェンスが設けられており、両サイドフェンスによって、収容されるシートの幅方向位置を規制して位置決めし、正しく給送できるようにしている。
サイドフェンスには、固定式のものと可動式のものとがあるが、可動式のものは、両サイドフェンス又はそれらの片方を移動させることで、互いの間隔をシートの幅サイズに合った間隔に変更することが可能となっている。さらに、可動式のサイドフェンスでも対応できない幅サイズの用紙を給送するために、別部品のシート位置規制部材を、シート収容器のシート載置部である底板に取り付けて使用する場合がある(特許文献1参照)。
ところで、底板に別部品であるシート位置規制部材を取り付けた構成において、図27に示すように、シート残量の減少に伴って底板51が上昇すると、これに伴ってシート位置規制部材610も上昇する。このため、特に、底板51が上昇した状態でシート収容器30を図の矢印Xの方向に引き出すと、シート位置規制部材610の側壁部630が画像形成装置本体100の内蔵部材と当接して引っ掛かったり、その当接により部品が破損したりする虞がある。そこで、従来では、シート位置規制部材610の側壁部630と画像形成装置本体100との干渉を回避するために、側壁部630の高さを底板51の上昇分を見越して(高さH分だけ)予め低く設定している。
しかしながら、画像形成装置本体との干渉を回避するために側壁部の高さを低くすると、シートを安定して位置規制できなかったり、積載可能なシート量が少なくなったりするといった問題がある。一方、側壁部の高さを高くして積載可能なシート量を確保し、かつ、画像形成装置本体との干渉を回避するために、側壁部と画像形成装置本体の干渉部との間にクリアランスを確保する方法もある。しかし、この場合、装置本体が大型化するといった問題がある。また、シート収容器の引出時に、手動でシート位置規制部材又は底板を押し下げながら引き出せば、干渉を回避することは可能であるが、操作性が悪く現実的な方法ではない。以上のように、シート位置規制部材の側壁を高くするには種々の制約があった。
そこで、本発明は、斯かる事情に鑑み、画像形成装置本体の大型化を回避しつつ、側壁部の高さを確保することが可能なシート位置規制部材、それを備えるシート収容器及び画像形成装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、画像形成装置本体に対して引出可能なシート収容器が備える上下動可能なシート載置部に対して着脱可能に構成され、前記シート収容器が備えるシート幅方向位置規制部で幅方向位置が規制されるシートとは異なる幅サイズ又は種類のシートの幅方向位置を規制する側壁部を有するシート位置規制部材において、前記シート載置部上に装着された状態で、前記シート収容器を前記画像形成装置本体から引き出す際に、前記画像形成装置本体側の被当接部に当接して前記シート載置部を下方へ押し下げる当接面を前記側壁部に有することを特徴とする。
本発明によれば、シート収容器を引き出す際、シート位置規制部材の側壁部が画像形成装置本体側の被当接部に当接しても、シート載置部を押し下げることができるので、引っ掛からずにシート収容器を引き出すことができる。このように、本発明によれば、引出時にシート位置規制部材が画像形成装置本体側に当接しても引っ掛からないので、シート位置規制部材の側壁部と画像形成装置本体との間に、互いの干渉を回避するためのクリアランスを設ける必要がない。これにより、装置の大型化を招くことなく、側壁部の高さを確保することができ、より多くのシートを安定して保持又は位置規制することが可能である。しかも、本発明によれば、引出時における部品の破損を防止しつつ、操作性も維持することが可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタの斜視図である。 レーザプリンタの概略断面図である。 給紙カセットの斜視図である。 給紙カセットの要部拡大図である。 給紙カセットの引出動作を示す図である。 底板のロック機構を示す図である。 給紙カセットにシート位置規制部材を装着した状態を示す図である。 給紙カセットにシート位置規制部材を装着した状態の要部拡大図である。 シート位置規制部材を斜め上後方から見た斜視図である。 シート位置規制部材を斜め上前方から見た斜視図である。 シート位置規制部材の側面図である。 シート位置規制部材の正面図である。 シート位置規制部材を装着した状態の背面断面図である。 図13の要部拡大図である。 シート位置規制部材と用紙有無検知手段との関係を示す斜視図である。 図15の側面断面図である。 シート位置規制部材を装着した状態での給紙カセットの引出動作を示す図である。 傾斜部の傾斜について説明するための側面図である。 本発明の第2実施形態に係るシート位置規制部材の斜視図である。 シート位置規制部材の側面断面図である。 シート位置規制部材を装着した状態での給紙カセットの引出動作を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るシート位置規制部材の斜視図である。 シート位置規制部材の側面図である。 シート位置規制部材を装着した状態での給紙カセットの引出動作を示す図である。 他の給紙カセットの構成及び引出動作を示す図である。 シート位置規制部材を装着した状態での給紙カセットの引出動作を示す図である。 従来のシート位置規制部材の構成を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施形態について説明する。なお、各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタの外観斜視図であり、図2は、当該レーザプリンタの概略断面図である。
なお、以下の説明で「画像形成装置」とは、画像を記録する記録媒体であるシートに現像剤やインクを付着させて画像形成を行う装置を意味する。また「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、「シート」とは、紙(用紙)に限らず、OHPシート、布帛なども含み、現像剤やインクを付着させることができる媒体あるいは原稿の意味である。また、「用紙」とは、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等も含まれる。以下の実施形態ではシートを「用紙」として説明し、また各構成部品の説明にある寸法、材質、形状、その相対配置などは例示であって、特に特定的な記載がない限りこの発明の範囲をそれらに限定する趣旨ではない。
図1に示す画像形成装置の装置本体(画像形成装置本体)100の下部には、用紙を多数枚積層して収容可能なシート収容器としての給紙カセット30が配設されている。給紙カセット30は、装置本体100に対して前後水平方向(図の矢印A方向)に引出挿入可能となっている。給紙カセット30の上部には、内部点検用の前カバー8が配設されている。前カバー8は、装置本体100に対して前後方向(図の矢印B方向)に開閉可能となっている。詳しくは、図2に示すように、前カバー8は、装置本体100の下部に配設された回転軸12を中心として回動可能に構成されている。また、装置本体100の上部には、排紙トレイ44が配設されている。
前カバー8は、その内面に両面ユニット9を備える。前記両面ユニット9は搬送ハウジング9aを有し、この搬送ハウジング9aの背面側に用紙の反転搬送路41が形成されている。また、搬送ハウジング9aの内面側は、装置本体100側の用紙搬送経路の一部を構成すると共に、転写部材としての二次転写ローラ20と、タイミングローラ対14の一方のタイミング駆動ローラ142を備えている。タイミング駆動ローラ142は、本体側のタイミング従動ローラ141とで2個一対のタイミングローラ対14を構成する。
以下、図2に基づいて画像形成装置の主要部を説明する。
画像形成装置は、その画像形成部に、カラー画像の色分解成分に対応するブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の現像剤によって画像を形成するための4つのプロセスユニット1K,1Y,1M,1Cを備えている。各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cは、互いに異なる色の未使用トナーを収容したトナーボトル6K,6Y,6M,6Cを有する。それ以外は同様の構成になっている。
1つのプロセスユニット1Kを例にその構成を説明すると、プロセスユニット1Kは、感光体(感光体ドラム)2Kと、ドラムクリーニング装置3Kと、図示しない除電装置、帯電装置4K、現像装置5K等を有している。プロセスユニット1Kは画像形成装置の本体に対して着脱自在に装着され、一度に消耗部品を交換可能となっている。
各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cの上方には、露光器7が配設されている。この露光器7は、画像データに基づいてレーザダイオードからレーザ光を発するように構成されている。
また、各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cの下方には、転写装置15が配設されている。転写装置15は、各感光体2K,2Y,2M,2Cに対向する4つの一次転写ローラ19K,19Y,19M,19C、各一次転写ローラ19K,19Y,19M,19Cと駆動ローラ18及び従動ローラ17に掛け渡され循環走行する中間転写ベルト16、駆動ローラ18に対向して配設された二次転写ローラ20、ベルトクリーニング装置21、クリーニングバックアップローラ22等を有する。感光体2K,2Y,2M,2Cが各色の第1の像担持体とすれば、中間転写ベルト16はそれらの像を合成した第2の像担持体である。
画像形成装置の下部には、シートとしての用紙Pを多数枚収容可能な給紙カセット30と、給紙カセット30から用紙Pを給紙路31に向けて送り出す給送手段としての給送ローラ32が設けてある。給紙路31の末端付近には、用紙を一旦停止させるタイミングローラ対14が配設されている。
このタイミングローラ対14は、中間転写ベルト16の直近上流側に位置し、中間転写ベルト16上のトナー像と、用紙先端位置とを精度良く合わせるために、一度用紙Pをたるませて、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像が、二次転写ニップ部で用紙Pに転写される直前に、所定のタイミングで二次転写ニップ部に用紙Pを送り出す。
前記二次転写ローラ20は、一般的に、圧縮バネ25で中間転写ベルト16に付勢されることが多い。しかし、フルフロントオペレーションタイプの画像形成装置では、中間転写ベルト16の手前側に両面ユニット9を配置する場合が多く、圧縮バネ25周りの小型化が困難である。そこで、図2のように、転写ニップ部を斜め方向に配置すると、両面ユニット9のデッドスペースを有効に用いることができ、画像形成装置の前後方向の小型化を達成することができる。
二次転写ローラ20と駆動ローラ18のニップ部の上方には、転写後搬送路33が配設されている。その転写後搬送路33の末端付近に、定着装置34が設けてある。定着装置34は、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ34aと、この定着ローラ34aに対して所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ34bを備えている。
定着装置34の上方に定着後搬送路35が配設してあり、定着後搬送路35の末端で、排紙路36と反転搬送路41に分岐している。定着後搬送路35の側方に、揺動軸42aを中心に揺動駆動する切り替え部材42が配設されている。排紙路36の末端には用紙を機外に排出する排紙手段としての排紙ローラ対37が配設されている。反転搬送路41はその末端で給紙路31に合流し、反転搬送路41の途中には、反転搬送ローラ対43が配設してある。また、画像形成装置の上部には、上部カバーを内方へ凹ませた排紙トレイ44が配設されている。
転写装置15と給紙カセット30の間には、廃トナーを収容する粉体収容器10(トナー収容器)が配設してある。粉体収容器10は画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されている。
この実施形態の画像形成装置では、給送ローラ32から二次転写ローラ20までの空間が転写紙搬送の関係により、ある程度離れている必要がある。そのために生じたデッドスペースに粉体収容器10を設置して、画像形成装置全体の小型化を図っている。
なお、本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタについて記載しているが、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機、及びインクジェット記録装置のいずれか1つ、又はこれらの少なくとも2つ以上を組み合わせて成る複合機でも本発明を適用することは可能である。
続いて、この画像形成装置の基本的動作について説明する。
図2において、図示しない画像形成装置の制御部からの給紙信号によって給送ローラ32が回転すると、給紙カセット30に積載した用紙Pの最上位の用紙のみが分離されて給紙路31へ送り出される。用紙Pの先端がタイミングローラ対14のニップ部に到達すると、中間転写ベルト16上に形成されるトナー画像とタイミング(同期)をとると共に、用紙Pの先端スキューを補正するため、用紙Pに弛みを形成した状態で待機する。
作像動作について、1つのプロセスユニット1Kを例にして説明すると、まず、帯電装置4Kにて感光体2Kの表面を均一な高電位に帯電させる。画像データに基づいて露光器7から感光体2Kの表面にレーザビームLが照射され、照射された部分の電位が低下して静電潜像が形成される。トナーボトル6Kから未使用のブラックトナーを現像装置5Kに供給する。
現像装置5Kによって静電潜像が形成された感光体2Kの表面部分にトナーを転移させ、ブラックのトナー画像を形成(現像)する。そして、感光体2K上に形成したトナー画像を中間転写ベルト16に転写する。
ドラムクリーニング装置3Kは、中間転写行程を経た後の感光体2K表面に付着している残留トナーを除去する。除去された残留トナーは、図示しない廃トナー搬送手段によって、プロセスユニット1K内にある廃トナー収容部へ送られ回収される。また、図示しない除電装置は、クリーニング後の感光体2Kの残留電荷を除電する。
各色のプロセスユニット1Y,1M,1Cにおいても、同様にして感光体2Y,2M,2C上にトナー画像が形成され、各色トナー画像が重なり合うように中間転写ベルト16に転写される。
各色トナー画像が重なり合うように中間転写ベルト16に転写されると、タイミングローラ対14と給送ローラ32が駆動を開始し、中間転写ベルト16に重畳転写したトナー画像とタイミング(同期)をとって用紙Pを二次転写ローラ20へ送る。そして、二次転写ローラ20の二次転写ニップ部によって、送られてきた用紙Pに中間転写ベルト16上のトナー画像を転写する。
トナー画像を転写された用紙Pは転写後搬送路33を通って定着装置34へと搬送される。定着装置34に送り込まれた用紙Pは、定着ローラ34aと加圧ローラ34b間に挟まれ、その未定着トナー画像が加熱・加圧されて用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、定着装置34から定着後搬送路35へ送り出される。
定着装置34から用紙Pを送り出したタイミングでは、切り替え部材42は図2の実線で示す位置にあり、定着後搬送路35の末端付近を開放している。そして、定着装置34から送り出された用紙Pは、定着後搬送路35を通過した後、排紙ローラ対37に挟み込まれ、排紙トレイ44へ排出される。
両面印刷を行う場合は、排紙ローラ対37によって搬送される用紙Pの後端が、定着後搬送路35を通り抜けると、切り替え部材42が図2の点線の位置に揺動して定着後搬送路35の末端付近が閉鎖される。これとほぼ同時に、排紙ローラ対37が逆回転し、用紙Pが逆送されて反転搬送路41へ進入する。
反転搬送路41内を搬送される用紙Pは、反転搬送ローラ対43を経て、タイミングローラ対14に至り、中間転写ベルト16上に形成された裏面用のトナー画像とタイミングを合わせて送り出され、二次転写ローラ20を通過する際に用紙Pの裏面にトナー画像が転写される。そして、用紙Pの裏面のトナー画像が定着装置34によって定着された後、定着後搬送路35、排紙路36、排紙ローラ対37を順次経由して排紙トレイ44へ排出される。
また、中間転写ベルト16上のトナー画像を用紙Pに転写した後、中間転写ベルト16上には残留トナーが付着している。この残留トナーは、ベルトクリーニング装置21によって中間転写ベルト16から除去される。そして、中間転写ベルト16から除去されたトナーは、図示しない廃トナー搬送手段によって、粉体収容器10の図示しない入り口へと搬送され、粉体収容器10内に回収される。
図3は、給紙カセットの斜視図、図4は、給紙カセットの要部拡大図である。
図3に示すように、給紙カセット30は、用紙を収容する収容器本体50と、シート載置部としての底板51と、シート幅方向位置規制部としての一対のサイドフェンス52と、シート後端位置規制部としてのエンドフェンス49とを主要な構成要素としている。
収容器本体50には、用紙を重送しないように1枚ずつ分離する分離部材としてのフリクションパッド53が設けられている。このフリクションパッド53は、収容器本体50を装置本体に挿入した状態で、給送ローラ32と対向する位置に配置される。また、フリクションパッド53は、保持部材54によって保持されると共に、付勢部材としてのバネ55によって給送ローラ32側へ付勢されている(図4参照)。この付勢によって、フリクションパッド53は、給送ローラ32の表面に対し、給送ローラ32によるシート引出位置Yよりもシート給送方向Cの下流側近傍Zで接触している。ここでいう「下流側近傍」とは、シート引出位置Yから給送ローラ32の回転方向で45°以内の位置(角度θ≦45°)を意味する。
底板51は、収容器本体50に対して図3の矢印Dに示すように上下動可能に取り付けられている。詳しくは、本実施形態では、底板51のシート給送方向Cの上流側の端部が、収容器本体50に設けられた回転軸56に取り付けられており、この回転軸56を中心に底板51のシート給送方向Cの下流側の端部が上下方向の揺動可能となっている。また、底板50の裏面側には、付勢部材としてのバネ57が配設されており(図4参照)、このバネ57によって、底板51は上方へ付勢され、給送ローラ32の表面と接触するようになっている。
一対のサイドフェンス52は、収容器本体50に対して図3の矢印Eに示すように互いに接近離間する方向(用紙幅方向)に移動可能に取り付けられている。このように、両サイドフェンス52が互いに接近離間可能となっていることで、種々の用紙の幅サイズに合わせてサイドフェンス52同士の間隔を設定し、各種用紙の幅方向端部(幅方向位置)を規制することが可能となっている。
エンドフェンス49は、収容器本体50に対して図3の矢印Gに示すように前後方向に移動可能に取り付けられている。このように、エンドフェンス49が前後方向に移動可能となっていることで、種々の用紙の長さサイズに合わせてエンドフェンス49の位置を設定することができ、各種用紙の後端部(後端位置)を規制することが可能となっている。
図5は、給紙カセットの引出動作を示す図である。
図5において、(a)は、装置本体に対して給紙カセットが装着された状態を示し、(b)は、給紙カセットの引出途中の状態を示し、(c)は、給紙カセットが完全に引き出された状態を示す。
図5に示すように、本実施形態では、給紙カセット30が引き出されても、給送ローラ32は、装置本体100側に残り、給紙カセット30とは一体的に引き出されないようになっている。また、給紙カセット30を完全に引き出した後、給紙カセット30に用紙をセットする際、図5(c)に示すように、底板51を押し下げて水平状態にできる。このとき、底板51を水平状態でロックするロック機構がある。
図6は、図3におけるF−F断面図であり、底板のロック機構を示す図である。
図6に示すように、収容器本体50には、水平方向にスライド移動可能なロック部材58が設けられている。ロック部材58は、底板51に設けられた係合部60に係合可能な爪部59を有する。また、ロック部材58は、図示しない付勢部材によって図の矢印J方向に付勢されている。
底板51を押し下げると、底板51の係合部60が爪部59の上面に当接することにより、爪部59を付勢方向(矢印J方向)とは反対方向に押し込む。そして、係合部60が爪部59の先端を乗り越えた時点で、爪部59が付勢方向に移動し、爪部59と係合部60とが係合してロックされる。
また、底板51がロックされた状態で、給紙カセット30を装置本体100に挿入すると、装置本体100に設けられた図示しないロック解除部にロック部材58が当接することによって、ロック部材58が図の矢印K方向に押される。その結果、爪部59と係合部60との係合(ロック)が解除され、底板51は上記バネ57の付勢によって上方へ押し上げられる。
図7は、給紙カセットに別体のシート位置規制部材を装着した状態を示す図である。
上述のように、本実施形態の給紙カセット30においては、種々の幅サイズの用紙に対応するため、一対のサイドフェンス52の間隔が変更可能に構成されているが、構造上の制約等からサイドフェンス52で対応できる用紙の幅サイズにも限界がある。このため、対応できない幅サイズの用紙を用いる場合は、図7に示すように、別体で構成されたシート位置規制部材61を底板51に装着し、このシート位置規制部材61上に用紙を載置する。対応できない幅サイズの用紙とは、例えば、葉書や封筒などの特に幅の小さいものである。
シート位置規制部材61は、用紙を載置する底壁部62と、底壁部62に対して直立するように互いに対向して設けられた一対の側壁部63とを有する。側壁部63同士の間隔は、サイドフェンス52で幅方向位置が規制される用紙とは異なるサイズの用紙、この場合、幅サイズの小さい特殊な用紙に対応しており、サイドフェンス52同士の間隔よりも狭く設定されている。これにより、シート位置規制部材61によって、標準設定サイズとは異なる特殊サイズの用紙の幅方向位置を規制して、正しい給送位置に位置決めすることが可能である。
また、上記のような幅サイズが特殊な用紙を使用する場合以外に、特殊な種類の用紙を使用する場合も、うまく給送できない場合がある。具体的には、例えば、コシの強い(剛直度の高い)用紙や摩擦係数の高い用紙は、底板51からフリクションパッド53へ進入する際、フリクションパッド53との接触抵抗によって、搬送が阻害されることがある。しかし、このような場合も、シート位置規制部材61を底板51上に装着することで、特殊用紙の搬送性を向上させることが可能である。
図8に示すように、シート位置規制部材61を装着した状態では、シート位置規制部材61の底壁部62のシート給送方向Cの下流端部が、(用紙が無い状態では)給送ローラ32の表面に接触する。従って、シート位置規制部材61を装着した状態で用紙を給送する際、用紙は、底板51ではなく、シート位置規制部材61の底壁部62に沿って案内される。このときの用紙のフリクションパッド53への進入角度αは、シート位置規制部材61を装着しない場合における用紙の進入角度β(図4参照)よりも緩やかになる(α<β)。その結果、フリクションパッド53による用紙搬送阻止力が低下し、コシの強い用紙や摩擦係数の高い用紙であっても、搬送しやすくなる。
さらに、底板51と給送ローラ32との間にシート位置規制部材61の底壁部62が介在することにより、底板51を付勢するバネ57が底壁部62の厚さ分だけ押し下げられる。これにより、バネ25の付勢力が増し、これに伴い給送ローラ32の用紙に対するグリップ力が上がる。
このように、シート位置規制部材61を装着することで、給送ローラ32のグリップ力が増加すると共に、フリクションパッド53への用紙の進入角度を緩やかにすることができる。そして、この給送ローラ32のグリップ力の増加と、用紙の進入角度を緩やかにすることによる搬送阻止力の低減との、相乗効果によって用紙給送力が向上するため、標準設定された種類とは異なる給送しにくい特殊用紙であっても給送することが可能となる。
図9〜図16に、本発明の第1実施形態に係るシート位置規制部材の構成を示す。
図9は、シート位置規制部材を斜め上後方から見た斜視図、図10は、シート位置規制部材を斜め上前方から見た斜視図、図11は、シート位置規制部材の側面図、図12は、シート位置規制部材の正面図、図13は、シート位置規制部材を底板へ装着した状態の背面断面図、図14は、図13の要部拡大図、図15は、シート位置規制部材と用紙有無検知手段との関係を示す斜視図、図16は、図15の側面断面図である。
図9に示すように、各側壁部63のシート給送方向Cの下流側には、それぞれ傾斜面64が設けられている。傾斜面64は、底壁部62の上面に対してシート給送方向Cの下流側に向かって下方へ直線状に傾斜するように形成されている。一方、各側壁部63の傾斜面64を設けた部分以外は、その上面が底壁部62の上面と平行を成すように形成されており、シート給送方向Cに渡って同じ高さに設定されている。
図10に示すように、傾斜面64には、積載可能な用紙量(許容量)を示す指標65が付されている。本実施形態では、傾斜面64に凹部を設けることで指標65を形成しているが、指標65は、凸部やラベル等であってもよい。
また、各側壁部63の互いに対向する面(用紙の幅方向位置を規制する規制面)には、そのシート給送方向Cの下流側上部に、突起部66が設けられている。突起部66は、指標65よりも上方に配設されており、用紙Pを積載許容量以下の量で載置した場合、突起部66は用紙束の上面よりも上方に位置するようになっている。これにより、給紙カセット30の引出挿入動作時に、積載された用紙Pが上方へ浮き上がったとしても、用紙Pの上面を突起部66で押さえることができ、用紙Pが側壁部63を乗り越えて飛び出すのを防止することができる。
また、着脱時にシート位置規制部材61を把持しやすいように、各側壁部63の互いに対向する面とは反対側の面の上縁部には、取っ手部67が設けられている。本実施形態では、側壁部63の上縁部を左右方向の外側へ突出させ(図13参照)、あるいは、上縁部が突出するように周囲を凹ませて、取っ手部67を一体的に形成しているが、取っ手部67を側壁部63とは別体で形成してもよい。
図15に示すように、底壁部62には、用紙の有無を検知する検知手段であるフィラー68が進入可能な孔部69が設けられている。フィラー68は、装置本体100に設けられたフィラーホルダ70によって回動可能に保持されている。詳しくは、フィラー68は、フィラーホルダ70によって保持される軸部68aと、その軸部68aの一端に設けられた接触部68bと、軸部68aの他端に設けられた遮蔽部68cとで構成されている。接触部68bと遮蔽部68cは、軸部68aを介して一体的に回動するようになっている。
接触部68bは、シート位置規制部材61上に用紙Pが載置されている場合、載置されている用紙P(用紙束)の上面に接触可能となっている(図16参照)。一方、シート位置規制部材61上に用紙Pが無い場合は、接触部68bは、その自重により下方へ回動し、孔部69内に進入するようになっている。
遮蔽部68cは、回動することにより、図示しないフォトインタラプタ等のセンサから照射される透過光を遮蔽する遮蔽位置と、前記透過光を遮蔽しない透過位置とに切換可能となっている。すなわち、シート位置規制部材61上に用紙が無い場合は、接触部68bが孔部69内に進入することで、遮蔽部68cが透過位置から遮蔽位置(又は、遮蔽位置から透過位置)へ切り換わり、このとの光の透過の有無を検知することで、用紙の有無を検知できる仕組みとなっている。
図示省略するが、反射型センサを孔部69の上方に配設し、用紙Pがある場合は、用紙Pによって反射される反射光を検知し、用紙が無い場合は反射光が検知されないように構成することでも、用紙の有無を検知することが可能である。
また、底壁部62の裏面には、底板51に設けられた取付孔71(図3参照)に嵌め込むための嵌め込み部72が設けられている。本実施形態の場合、嵌め込み部72は、円形に形成された取付孔71に対応して円筒状に形成されているが、取付孔71及び嵌め込み部72は矩形等の円形以外の形状であってもよい。さらに、嵌め込み部72には、取付孔71に係止可能な爪状の係止部73が設けられている(図13、図14参照)。係止部73は、取付孔71の径方向に弾性変形可能な、いわゆるスナップフィット構造であり、シート位置規制部材61を底板51に対して上方から着脱しやすい構成となっている。
図17は、シート位置規制部材を装着した状態での給紙カセットの引出動作を示す図である。
図17において、(a)は、装置本体に対して給紙カセットが装着された状態を示し、(b)は、給紙カセットの引出途中の状態を示し、(c)は、給紙カセットがさらに引き出された状態を示す。なお、図17では、便宜的に、給送ローラが給紙カセットに対して移動するように記載しているが、実際は、給送ローラは装置本体側に固定され、給送ローラに対して給紙カセットが移動する。
図17(a)に示す装着状態から給紙カセット30を図の矢印の方向に引き出すと、図17(b)に示すように、側壁部63の傾斜面64が、給送ローラ32の軸部32aに当接する。そして、給紙カセット30の引出方向への移動に伴って、傾斜面64が給送ローラ32の軸部32aに対して摺動する。このとき、傾斜面64が軸部32aから受ける反力によって、シート位置規制部材61が底板51と共に押し下げられる。そして、図17(c)に示すように、給紙カセット30をさらに引き出す方向へ移動させると、底板51がさらに下方へ押し下げられることで、給送ローラ32の軸部32aが傾斜面64の上端部を乗り越える。その後、軸部32aは側壁部63の上面に摺接しつつ、給紙カセット30が装置本体100から引き出される。
このように、本実施形態に係るシート位置規制部材61によれば、給送ローラ32の軸部32aに引っ掛かることなく給紙カセット30を引き出すことが可能である。なお、図17に示す例では、シート位置規制部材61上に用紙が載置されていない状態であるが、用紙を載置した状態でも、傾斜面64が給送ローラ32の軸部32aに当接することにより底板51を押し下げ、給紙カセット30を引き出すことが可能である。
特に、本実施形態では、軸部32aに当接して底板51を下方へ押し下げる側壁部63の当接面が、給紙カセット30の引出方向に対して下方へ傾斜する傾斜面64を有していることで、底板51をスムーズに押し下げ軸部32aとの引っ掛かりを回避することが可能である。
また、本実施形態のように、底板51が揺動する構成においては、底板51が上昇するにつれて傾斜面64の水平方向に対する傾斜角度が小さくなる。このような構成においても、傾斜面64による底板押し下げ作用を確実に発揮するには、図18に示すように、シート位置規制部材61が底板51上に装着され、かつ、底板51が給紙カセット30の引出時における最上位にある状態で、傾斜面64がシート給送方向Cの下流側に向かって下方へ傾斜していることが好ましい。
また、本実施形態では、傾斜面64のシート幅方向から見た角部64a,64b(図11参照)と、傾斜面64のシート給送方向から見た角部64c,64d(図12参照)とを、それぞれ曲面状に形成している。これにより、角部64a,64b,64c,64dが給送ローラ32の軸部32aと当接することによる引っ掛かりや、角部の削れ、摩耗を防止することができる。
シート位置規制部材61の材料としては、例えば、ポリスチレン(PS)樹脂やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂等を用いること可能である。さらに、給送ローラ32の軸部32aとの摺動抵抗を低減するため、シート位置規制部材61を、給紙カセット30よりも摩擦係数の低いポリアセタール(POM)樹脂等の低摩擦部材で構成してもよい。
図19及び図20に、本発明の第2実施形態に係るシート位置規制部材の構成を示す。
図19に示すように、第2実施形態に係るシート位置規制部材61の側壁部63は、上下動可能な可動部75を備えている。可動部75は、傾斜面64に設けられた開口部76から上下方向に出没可能となっている。
詳しくは、図20に示すように、側壁部63は、中空に形成された側壁本体部77と、側壁本体部77に対して上下方向に出没可能に設けられた可動部75と、可動部75を突出する方向(上方)へ付勢する付勢部材としてのバネ78とを備える。側壁本体部77には、上記第1実施形態と同様の傾斜面64が設けられている。傾斜面64には、開口部76が形成されており、開口部76から可動部75の上部が突出するようになっている。この可動部75の開口部76から突出する突出面75aは、シート幅方向から見て、凸曲面状又は円弧状に形成されている。また、可動部75には、開口部76から完全に飛び出さないように、ストッパ79が設けられている。
第2実施形態では、給紙カセット30を図21(a)に示す装着状態から引き出す際、可動部75が傾斜面64よりも給紙カセット30の引出方向の下流側へ突出しているため、給送ローラ32の軸部32aが、傾斜面64よりも先に可動部75に当接する。そして、この当接により、図21(b)に示すように、可動部75はバネ78の付勢力に抗して下方へ押し込まれる。次いで、給送ローラ32の軸部32aは、傾斜面64に当接し、この当接により、上記実施形態と同様に、底板51が押し下げられる。その後、図21(c)に示すように、給送ローラ32の軸部32aが傾斜面64の上端部(開口部76の位置)を乗り越えると、可動部75が再び上方へ突出した状態に戻る。そして、軸部32aは側壁本体部77の上面に摺接しつつ、給紙カセット30が装置本体100から引き出される。
上記のように、第2実施形態では、給紙カセット30を引き出す際、給送ローラ32の軸部32aが、傾斜面64(当接面)よりも先に可動部75に当接するので、このときの可動部75を押し込む動作によって、当接時の衝撃が吸収される。これにより、引出動作時の違和感を低減することができ、操作感に優れた装置を提供することが可能となる。
また、給送ローラ32の軸部32aに当接する当接面としての突出面75aが、凸曲面状又は円弧状となっているので、軸部32aとの摺動抵抗が低減され、スムーズに可動部75を下方へ退避させることができ、引出操作感が向上する。
可動部75と側壁本体部77は、同じ材料で構成しても、異なる材料で構成してもよい。可動部75と側壁本体部77の材料としては、例えば、上記と同様に、ポリスチレン(PS)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂等を採用できる。特に、可動部75を、側壁本体部77よりも摩擦係数の低い部材で構成することにより、給送ローラ32の軸部32aとの当接による摩擦抵抗を低減することが可能である。また、可動部75が側壁本体部77とは別体であることで、可動部75のみを交換することができ、低コスト化も図れる。
以上、第2実施形態の構成について説明したが、上記説明した構成以外は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
図22及び図23に、本発明の第3実施形態に係るシート位置規制部材の構成を示す。
図22に示すように、第3実施形態に係るシート位置規制部材61の側壁部63は、側壁本体部77と、側壁本体部77に対して回転可能に設けられた回転部79とを備えている。側壁本体部77の傾斜面64には、開口部76が形成されており、さらに、傾斜面64の近傍に溝状の軸受部80が設けられている(図23参照)。前記開口部76から回転部79を挿入し、前記軸受部80に回転部79に一体的に設けられた回転軸79aを嵌め込むことで、回転部79が側壁本体部77に対して回転可能に取り付けられるようになっている。また、回転部79は、側壁本体部77に取り付けられた状態で、その一部が開口部76から突出している。
第3実施形態では、給紙カセット30を図24(a)に示す装着状態から引き出す際、回転部79が傾斜面64よりも給紙カセット30の引出方向の下流側へ突出しているため、給送ローラ32の軸部32aが、回転部79の回転面(周面)79bに当接する。そして、この当接により、図24(b)に示すように、回転部79が図の矢印の方向に回転すると共に、回転部79が軸部32aから受ける反力によって、底板51が押し下げられる。その後、図24(c)に示すように、給送ローラ32の軸部32aが回転部79を乗り越えると、側壁本体部77の上面に当接する。そして、軸部32aは側壁本体部77の上面に摺接しつつ、給紙カセット30が装置本体100から引き出される。
上記のように、第3実施形態では、給紙カセット30を引き出す際、回転部79の回転面79bが、給送ローラ32の軸部32aに当接して底板51を下方へ押し下げる当接面として機能する。特に、給送ローラ32の軸部32aとの当接時に、回転部79が回転することで、当接による摩擦力の発生を抑制することができので、引出動作時の違和感が低減され、操作感に優れた装置を提供することが可能となる。
また、第3実施形態においても、回転部79が側壁本体部77とは別体であるので、回転部79のみを交換することが可能であり、低コスト化を図れる。また、回転部79と側壁本体部77は、同じ材料で構成しても、異なる材料で構成してもよい。特に、回転部79、側壁本体部77よりも摩擦係数の低い部材で構成することにより、給送ローラ32の軸部32aとの当接による摩擦抵抗をより一層低減することが可能となる。
以上、第3実施形態の構成について説明したが、上記説明した構成以外は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
以上のように、本発明に係るシート位置規制部材61によれば、給紙カセット30を引き出す際、給送ローラ32の軸部32aなどの被当接部に当接しても、底板51を押し下げることができるので、引っ掛からずに給紙カセット30を引き出すことができる。このように、本発明によれば、引出時にシート位置規制部材61が装置本体100側に当接しても引っ掛からないので、シート位置規制部材61の側壁部63と装置本体100との間に、互いの干渉を回避するためのクリアランスを設ける必要がない。これにより、装置の大型化を招くことなく、側壁部63の高さを確保することができ、より多くの用紙(シート)を安定して保持又は位置規制することが可能である。しかも、本発明によれば、引出時における部品の破損を防止しつつ、操作性も維持することが可能である。
なお、上記実施形態では、両方の側壁部63が装置本体100に対して当接するようにしているが、一方の側壁部63のみが当接するようにしてもよい。また、装置本体100の内蔵物との干渉を回避する等の理由で、両側壁部63の形状を互いに異なる形状にしてもよい。
また、本発明に係るシート位置規制部材は、図25に示すような給紙カセットにも用いることが可能である。
この給紙カセット30は、底板51が上昇した状態で、給紙カセット30が引き出し又は挿入されると、底板51に設けられた押し下げ部81が装置本体100側に設けられた干渉部82に当接して、底板51を押し下げる機構を備えたものである(例えば、特開2010−64804号公報参照)。
図25に示す例では、押し下げ部81は、底板51に一体的に設けられており、給紙カセット30の引出方向の上流側と下流側とにそれぞれ段差部81a,81bが形成されている。また、干渉部82は、装置本体100の側壁に設けられたリブで構成されている。図25(a)に示すように、給紙カセット30を装置本体100に挿入した状態では、底板51が上昇していても、押し下げ部81は干渉部82に対して離れた非接触状態にある。
しかし、その状態から、図25(b)に示すように、給紙カセット30を引き出すと、押し下げ部81の前方の段差部81aが干渉部82に当接する。そして、この当接により、図25(c)に示すように、底板51はバネ83の付勢力に抗して押し下げられる。その後、図25(d)に示すように、押し下げ部81は、給紙カセット30の引出動作に伴い干渉部82に対して摺動し、後方の段差部81bの位置を超えた時点で、図25(e)に示すように、底板51が上方へ押し上げられるようになっている。なお、底板51が上昇した状態で、反対に給紙カセット30を装置本体100へ挿入するときの動作は、上記引出動作と逆の動作となる。
通常、給紙カセット30に用紙をセットして挿入する際、底板51は下げた状態で保持しておくことが好ましいが、底板51が上昇した状態でも、用紙をセットして給紙カセット30を挿入することができるようになっている。しかし、底板51が上昇した状態で、給紙カセット30を勢いよく挿入すると、挿入時の慣性や衝撃などによって、用紙が手前に位置ずれし、その状態で給紙カセット30が挿入されることがある。詳しくは、底板51を押し下げた状態では、給紙カセット30を勢いよく挿入しても、用紙が給紙カセット30の図示しない内壁に当接することにより位置ずれが阻止されるが、底板51が上がっていると、用紙が内壁よりも上方へ飛び出た状態となっているため、内壁によって位置ずれを阻止できない状態となる。そして、用紙が手前に位置ずれした状態で給紙カセット30が挿入されると、給送ローラ32によって用紙を1枚ずつうまく分離できず、用紙が重送されることがある。
そこで、本実施形態の画像形成装置では、上記のような用紙の位置ずれを抑制するため、給紙カセット30の挿入時に、底板51を押し下げるようにしている。すなわち、底板51が押し下げられることで、用紙が給紙カセット30の内壁で阻止できる位置まで下げるようにし、用紙の位置ずれを抑制すことが可能となる。
図26に、上記底板押し下げ機構を備えた画像形成装置において、本発明に係るシート位置規制部材を装着した際の引出動作を示す。
図26(a)に示すように、底板51上にシート位置規制部材61を装着した状態で、給紙カセット30を引き出すと、上記実施形態と同様に、シート位置規制部材61の側壁部63(その当接面又は傾斜面)が装置本体100の被当接部84に当接する。ここでは、被当接部84を、用紙有無検知用のフィラー(図示省略)を保持するフィラーホルダ70としているが、上記実施形態と同様に給送ローラ32の軸部32aであってもよい。そして、この側壁部63とフィラーホルダ70との当接により、図26(b)に示すように、底板51が押し下げられる。
一方、このとき、底板51に設けられた押し下げ部81は、装置本体100の干渉部82とは当接しない。すなわち、底板51にシート位置規制部材61を装着した状態では、シート位置規制部材61の側壁部63が、押し下げ部81よりも優先して装置本体100側に当接するようになっている。
このように構成されているのは、そもそも、押し下げ部81は、シート位置規制部材61の高さを確保するために底板51を押し下げるのものではないからである。従って、本発明に係るシート位置規制部材61は、自身が装置本体100側に当接しているときは、押し下げ部81は干渉部82に当接しないような側壁部63の高さに設定されており、これにより、側壁部63の高さを十分に確保している。
また、押し下げ部81のようなシート位置規制部材61とは別の部材に、シート位置規制部材61と装置本体100との干渉を回避する機能を持たせない理由としては、干渉を回避したい対象物(シート位置規制部材61)を直接装置本体100に当接させた方が、目的の押し下げ量を確保しやすいからである。特に、本実施形態のように、シート位置規制部材61が装置幅方向の中央側に配設され、押し下げ部81が装置幅方向の端部側に配設されている場合は、干渉と回避したい対象物(シート位置規制部材61)の位置と、押し下げ効果を発揮させる部材(押し下げ部81)の位置とが離れているため、部材の撓みなどの影響で、効果的な押し下げを行うことができない可能性がある。このような理由から、本発明では、シート位置規制部材61自身に押し下げ機能を発揮する部分を設け、シート位置規制部材61が、押し下げ部81よりも優先して装置本体100側に当接するようにすることで、目的の押し下げ量を確実に得られるようにしている。
30 給紙カセット(シート収容器)
32 給送ローラ
32a 給送ローラの軸部(被当接部)
51 底板(シート載置部)
52 サイドフェンス(シート幅方向位置規制部)
61 シート位置規制部材
63 側壁部
64 傾斜面(当接面)
66 突起部
75 可動部
77 側壁本体部
78 バネ(付勢部材)
79 回転部
81 押し下げ部
82 干渉部
100 画像形成装置本体
C シート給送方向
P 用紙(シート)
特開2011−136810号公報

Claims (16)

  1. 画像形成装置本体に対して引出可能なシート収容器が備える上下動可能なシート載置部に対して着脱可能に構成され、前記シート収容器が備えるシート幅方向位置規制部で幅方向位置が規制されるシートとは異なる幅サイズ又は種類のシートの幅方向位置を規制する側壁部を有するシート位置規制部材において、
    前記シート載置部上に装着された状態で、前記シート収容器を前記画像形成装置本体から引き出す際に、前記画像形成装置本体側の被当接部に当接して前記シート載置部を下方へ押し下げる当接面を前記側壁部に有することを特徴とするシート位置規制部材。
  2. 前記当接面は、前記シート収容器の引出方向に対して下方へ傾斜する傾斜面を有する請求項1に記載のシート位置規制部材。
  3. 前記シート載置部は、シート給送方向下流側の端部が上下方向に揺動可能に構成されたものであって、
    前記シート載置部上に装着され、かつ、当該シート載置部が前記シート収容器の引出時における最上位にある状態で、前記傾斜面は、シート給送方向の下流側に向かって下方へ傾斜した請求項2に記載のシート位置規制部材。
  4. 前記傾斜面を、前記側壁部のシート給送方向下流側に設けた請求項2又は3に記載のシート位置規制部材。
  5. 前記被当接部は、前記画像形成装置本体に設けられた給送ローラの回転軸である請求項1から4のいずれか1項に記載のシート位置規制部材。
  6. 前記傾斜面を設けた部分以外の前記側壁部の高さを、同じ高さに設定した請求項2から4のいずれか1項に記載のシート位置規制部材。
  7. 前記側壁部は、前記当接面を有する側壁本体部と、当該側壁本体部に対して出没可能に設けられた可動部と、前記可動部を突出する方向へ付勢する付勢部材とを備え、
    前記可動部を前記当接面よりも前記シート収容器の引出方向の下流側へ突出するように構成した請求項1に記載のシート位置規制部材。
  8. 前記可動部の前記側壁本体部から突出した突出面を、シート幅方向から見て、凸曲面状又は円弧状に形成した請求項7に記載のシート位置規制部材。
  9. 前記側壁部は、側壁本体部と、当該側壁本体部に対して回転可能に設けられると共に回転面が前記当接面として機能する回転部とを備える請求項1に記載のシート位置規制部材。
  10. 前記当接面のシート幅方向から見た角部を、曲面状に形成した請求項1から9のいずれか1項に記載のシート位置規制部材。
  11. 前記当接面のシート給送方向から見た角部を、曲面状に形成した請求項1から10のいずれか1項に記載のシート位置規制部材。
  12. 前記側壁部のシートの幅方向位置を規制する規制面の上部に、突起部を設けた請求項1から11のいずれか1項に記載のシート位置規制部材。
  13. 前記シート収容器よりも摩擦係数の低い部材で構成された請求項1から12のいずれか1項に記載のシート位置規制部材。
  14. 前記シート収容器は、前記画像形成装置本体に対する引出時及び挿入時に、前記画像形成装置本体側の干渉部に当接して、前記シート載置部を押し下げる押し下げ部を備えるものであって、
    前記シート載置部上に装着された状態で、前記シート収容器を前記画像形成装置本体から引き出す際に、前記当接面が前記被当接部に当接しているときは、前記押し下げ部は前記干渉部に当接しないように、前記当接面の高さを設定した請求項1から13のいずれか1項に記載のシート位置規制部材。
  15. 上下動可能なシート載置部と、
    シートの幅方向位置を規制可能な位置規制部とを備え、
    画像形成装置本体に対して引出可能なシート収容器において、
    請求項1から14のいずれか1項に記載のシート位置規制部材を備えたことを特徴とするシート収容器。
  16. 請求項15に記載のシート収容器を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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